(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-27
(45)【発行日】2023-01-11
(54)【発明の名称】経腸と膀胱のためのアクセスデバイスの固定アセンブリ、およびその方法
(51)【国際特許分類】
A61M 25/02 20060101AFI20221228BHJP
A61M 39/02 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
A61M25/02 500
A61M39/02 100
(21)【出願番号】P 2021530067
(86)(22)【出願日】2019-11-20
(86)【国際出願番号】 US2019062469
(87)【国際公開番号】W WO2020112461
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-09-02
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】308032460
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ コロラド,ア ボディー コーポレイト
【氏名又は名称原語表記】THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF COLORADO,a body corporate
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】モールトン,スティーブン リー
(72)【発明者】
【氏名】ミロナック,タイラー
【審査官】黒田 暁子
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-522664(JP,A)
【文献】国際公開第2018/200721(WO,A1)
【文献】特開2000-157636(JP,A)
【文献】実開昭60-047241(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0197202(US,A1)
【文献】米国特許第04473168(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/02
A61M 39/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
経腸アクセスデバイスまたは膀胱アクセスデバイス(以下、『アクセスデバイス』と呼ぶ。)用の固定アセンブリであって、
前記アクセスデバイスの外部ポートをサポートするように構成されたベースと、
前記ベースにピボット結合された蓋と、
を備え
、
前記ベースは、境界リムおよび中央部分を含み、前記境界リムは、ストーマの周りの患者の皮膚表面に係合するように構成され、前記中央部分は、前記アクセスデバイスの外部ポートに係合するように構成され、
前記中央部分は、前記アクセスデバイスのチューブが延びる開口を規定する対向するサイドアームを含み、前記中央部分のサイドアームは、前記アクセスデバイスの外部ポートの選択的に強化された保持を容易にするために弾性的にフレキシブルであり、
前記蓋の下側は、前記中央部分のサイドアームと係合するように構成され、ユーザが加えた圧縮力を前記蓋から前記中央部分に送達して、前記アクセスデバイスの外部ポートの選択的に強化された保持を容易にするように構成された係合特徴部を含む、固定アセンブリ。
【請求項2】
前記蓋は、前記ユーザが加えた圧縮力に応じて前記蓋の変形を容易にするためのスリットを規定する、請求項
1に記載の固定アセンブリ。
【請求項3】
前記中央部分は前記ベースの後部からの片持ち梁延長部である、請求項
1に記載の固定アセンブリ。
【請求項4】
中央開口およびスリットを規定する吸収性部材をさらに含み、前記吸収性部材は、前記片持ち梁延長部の下および前記境界リムの上にスライドして、前記境界リムと前記アクセスデバイスのチューブとの間に画定された環状空間内のストーマの周りの皮膚表面と係合するように構成され、前記アクセスデバイスのチューブは前記中央開口を通って延びる、請求項
3に記載の固定アセンブリ。
【請求項5】
前記吸収性部材は、前記ベースの側面を超えて延びるように構成された対向する翼を含む、請求項
4に記載の固定アセンブリ。
【請求項6】
前記境界リムおよび前記蓋の境界エッジの少なくとも一つが、前記ベースの側面で、前記吸収性部材の対向する翼を収容するためのノッチを規定する、請求項
5に記載の固定アセンブリ。
【請求項7】
前記ベースの後部の前記境界リムは、前記アクセスデバイスのキャップの接続ストラップが延びるように構成されるギャップを規定する、請求項
1に記載の固定アセンブリ。
【請求項8】
前記蓋はヒンジ軸で前記ベースにピボット結合され、前記ベースの境界リムによって規定されるギャップは、前記アクセスデバイスの接続ストラップが前記ヒンジ軸と交差するようにまたは前記ヒンジ軸の下に延びるように構成される、請求項
7に記載の固定アセンブリ。
【請求項9】
前記蓋が前記ベースに対して選択的に取り外し可能に結合され、前記蓋が前記ベースに対して第1の角度方向にあることに応じて、前記蓋が前記ベースから切り離されることが防止され(以下、『チャイルドプルーフ状態』と呼ぶ。)、前記蓋が前記ベースに対して第2の角度方向にあることに応じて、前記蓋は前記ベースから取り外し可能である、請求項1に記載の固定アセンブリ。
【請求項10】
前記蓋が前記ベースに結合されることと、前記ベースが皮膚表面に付着することとに応じて前記固定アセンブリが前記チャイルドプルーフ状態になるように、前記ベースが患者の前記皮膚表面に付着される前に前記蓋が前記ベースに結合されるように構成される、請求項
9に記載の固定アセンブリ。
【請求項11】
前記ベースの後部が、湾曲したプロングを含み、前記蓋がロッドを含み、前記湾曲したプロングが前記ロッドを受け入れることに応じて前記ベースと前記蓋との間にヒンジ軸が形成される、請求項
9に記載の固定アセンブリ。
【請求項12】
前記ベースの後部の側面は、内側に面する対向するチャネルを規定し、前記蓋は、横方向に延びる円筒形突起を含み、前記対向するチャネルが前記横方向に延びる円筒形の突起を受け入れることに応じて、前記ベースと前記蓋との間にヒンジ軸が形成される、請求項
9に記載の固定アセンブリ。
【請求項13】
前記対向するチャネルの各チャネルが、開いた下端および閉じた上端を含む、請求項
12に記載の固定アセンブリ。
【請求項14】
前記各チャネルの閉じた上端が、前記横方向に延びる円筒形突起のそれぞれの円筒形突起の端部を受け入れるように構成されたディンプルを規定する、請求項
13に記載の固定アセンブリ。
【請求項15】
前記対向するチャネルが、前記開いた下端から前記閉じた上端まで互いに向かって収束する先細りの壁を含む、請求項
13に記載の固定アセンブリ。
【請求項16】
前記横方向に延びる円筒形突起が、対向する端部との間に延びる前記蓋の材料の連続セクションの前記対向する端部である、請求項
12に記載の固定アセンブリ。
【請求項17】
前記対向するチャネルがトラックを規定し、前記横方向に延びる円筒形突起が、前記トラック内でそれぞれ受け入れられるように構成されたフランジ部分を含む、請求項
12に記載の固定アセンブリ。
【請求項18】
前記トラックは、前記トラック内での前記フランジ部分の挿入を容易にするために丸みを帯びた入口コーナーを含む、請求項
17に記載の固定アセンブリ。
【請求項19】
前記蓋の境界エッジの少なくとも後部が面取りされている、請求項
9に記載の固定アセンブリ。
【請求項20】
前記蓋の境界エッジの後部が前記ベースの後部と係合することにより、前記固定アセンブリを前記チャイルドプルーフ状態に維持することが容易になる、請求項
19に記載の固定アセンブリ。
【請求項21】
前記蓋は、前記アクセスデバイスのキャップを取り外し可能に保持するためのレセプタクルを規定する、請求項1に記載の固定アセンブリ。
【請求項22】
前記蓋の上面を覆うために前記蓋に取り外し可能に結合されるように構成された変形可能な蓋カバーをさらに含む、請求項1に記載の固定アセンブリ。
【請求項23】
前記ベースの外面の接線と、前記ベースと前記蓋との間の接合界面に隣接する前記蓋の接線とは、実質的に平行であり、したがって、物品が前記ベースと前記蓋との間の接合界面に引っ掛かることを防ぐ、請求項1に記載の固定アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、経腸と膀胱のためのアクセスデバイスの固定と安定化、特に、経腸と膀胱のためのアクセスデバイスを固定し、且つ安定化するための固定アセンブリ、およびそれに関連する方法に関する。
【0002】
関連アプリケーションへの相互参照
本出願は、2018年11月27日に出願された米国仮特許出願シリアル番号62/771,963の優先権を主張し、その全ての内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
特定の個人は、嚥下障害、体重増加の問題、水分補給不良、または消化器系内の先天性異常のために摂食補助を必要とする。他の人は、洗浄(または、灌注)、減圧または排液(または、排尿)のために膀胱への断続的または継続的なアクセスを必要とする場合がある。例えば、従来のアクセスデバイスは、胃瘻チューブ(g-チューブ)、胃瘻ボタン(g-ボタン)、胃空腸瘻ボタン(gj-ボタン)、空腸瘻デバイスまたはボタン(j-ボタン)、盲腸瘻ボタンまたはチューブ、経腸アクセスデバイス(enteral access device: EAD)、または膀胱瘻ボタン、など(通常は『アクセスデバイス』)の名前で呼ばれる。これらのアクセスデバイスは、一般に、食物、液体、栄養補助食品、および薬剤を、患者の胃、小腸または大腸、または膀胱に直接送達することを可能にする。肛門直腸奇形や慢性便秘などの他の設定では、これらのアクセスデバイスを盲腸(近位結腸)に挿入して順行性浣腸を可能にすることができる。さらに他の設定では、これらのアクセスデバイスは、胃、腸、または膀胱の減圧に使用することができる。腸管内の位置に関係なく、これらのアクセスデバイスは通常、最低でも数か月間使用されるが、場合によっては、数年または患者の生涯にわたって必要になる。
【0004】
経腸アクセスデバイスなどのアクセスデバイスの配置は簡単な手順であるが、いくつかの厄介な術後合併症が発生する可能性がある。最も一般的なものは、肉芽組織の形成と、アクセスデバイス周辺の胃、腸、または泌尿器の内容物の漏出である。これらの問題は一般に、アクセスデバイスと患者の間の固定性の欠如から生じる。言い換えれば、アクセスデバイスのチューブは、一般に、瘻孔(stoma;ストーマ)内で横方向および縦方向の両方で自由に回転および移動することができる。この動きにより、ボタン(つまり、アクセスデバイスの外部ポートまたは外部の一部)が、外力(衣服の引っ掛かり、偶発的な手のスワイプなど)および人間に関連する力(腹部のねじれ、皮膚の折り畳み、咳など)にさらされ、これによってストーマの内腔および皮膚の表面に摩擦を引き起こす可能性がある。これらの力は、同様に、胃の内壁に対するアクセスデバイスの内部保持バルーンの圧縮、およびアクセスデバイスと患者の皮膚との間の剪断をもたらし、ストーマを広げる可能性がある。
【0005】
医師や看護師が推奨する従来の固定技術の一つは、『三目並べ』テーピング法である。これには、胃、腸、膀胱、または管自体からの漏れを吸収するために、デバイスのハブと患者の皮膚の間で2x2インチのガーゼパッドをスライドさせることが含まれる。次に、手当て用品をチューブの入口穴の周囲にテープ(低アレルギー性テープなど)で固定し、三目並べグリッドを形成する。残念ながら、この方法は、これらのアクセスデバイスを安定させるのに信頼性がある、または効果的であることが証明されておらず、他にも様々な欠点がある。
【発明の概要】
【0006】
様々な実施形態において、本開示は、経腸アクセスデバイスまたは膀胱アクセスデバイス(以下、『アクセスデバイス』とも呼ぶ。)のための固定アセンブリを提供する。様々な実施形態によれば、固定アセンブリは、ベースおよび蓋を含む。ベースは、アクセスデバイスの外部ポートを支持するように構成することができ、蓋は、ベースにピボット結合することができる。
【0007】
様々な実施形態では、ベースは、境界リムおよび中央部分を含み、境界リムは、ストーマの周りの患者の皮膚表面に係合するように構成され、中央部分は、アクセスデバイスの外部ポートに係合するように構成される。様々な実施形態において、中央部分は、アクセスデバイスのチューブが延びる開口を規定する対向するサイドアームを含む。様々な実施形態において、中央部分のサイドアームは、アクセスデバイスの外部ポートの選択的な強化された保持を容易にするために弾性的にフレキシブルである。様々な実施形態では、蓋の下側は、延長チューブの取り付け中に経腸または膀胱アクセスデバイスを安定させるために、中央部分のサイドアームと係合して、ユーザが加えた圧縮力を蓋から中央部分に送達して、アクセスデバイスの外部ポートの選択的な強化された保持を容易にするように構成された係合特徴部を備える。
【0008】
様々な実施形態において、蓋は、ユーザが加えた圧縮力に応じて蓋の変形を容易にするためのスリットを規定する。様々な実施形態によれば、中央部分は、ベースの後部からの片持ち梁の延長部である。固定アセンブリは、中央開口およびスリットを規定する吸収性部材をさらに含んでも良い。吸収性部材は、片持ち梁延長部の下および境界リムの上にスライドして、境界リムとアクセスデバイスのチューブとの間に定義された環状空間内のストーマの周りの皮膚表面と係合するように構成することができ、アクセスデバイスのチューブは中央開口を通って延び得る。様々な実施形態において、吸収性部材は、ベースの側面を超えて延びるように構成された対向する翼を有する。ベースの側面にある蓋の境界リムおよび境界エッジの少なくとも一つは、吸収性部材の対向する翼を収容するためのノッチを規定しても良い。
【0009】
様々な実施形態において、ベースの後部の境界リムは、アクセスデバイスのキャップの接続ストラップが延びるように構成されるギャップを規定する。そのような実施形態では、蓋は、ヒンジ軸でベースにピボット結合され、ベースの境界リムによって定義されるギャップは、アクセスデバイスの接続ストラップがヒンジ軸と交差するか、またはヒンジ軸の下に延びるように構成される。
【0010】
様々な実施形態において、蓋は、ベースに選択的に取り外し可能に結合される。蓋がベースに対して第1の角度方向にあることに応じて、蓋がベースから切り離されるのが防止され(すなわち、『チャイルドプルーフ状態』にある)、蓋がベースに対して第2の角度にあることに応じて、蓋はベースから取り外し可能である。様々な実施形態において、蓋がベースに結合されることおよびベースが皮膚表面に付着されることに応じて固定アセンブリがチャイルドプルーフ状態になるように、ベースが患者の皮膚表面に付着される前に、蓋がベースに結合されるように構成される。
【0011】
様々な実施形態において、ベースの後部は湾曲したプロングを含み、蓋はロッドを含み、ヒンジ軸は、ロッドを湾曲したプロングが受け入れることに応じて、ベースと蓋との間に形成される。様々な実施形態において、ベースの後部の側面は内側に面する対向するチャネルを規定し、蓋は横方向に延びる円筒形の突起を含み、ヒンジ軸は、横方向に延びる円筒形の突起を対向するチャネルが受け入れることに応じて、ベースと蓋との間に形成される。様々な実施形態において、対向するチャネルの各チャネルは、開いた下端および閉じた上端を含む。各チャネルの閉じた上端は、横方向に延びる円筒形突起のそれぞれの円筒形突起の端部を受け入れるように構成されたディンプルを規定することができる。対向するチャネルは、開いた下端から閉じた上端まで互いに向かって収束する先細りの壁を含んでも良い。
【0012】
様々な実施形態において、横方向に延びる円筒形の突起は、対向する端部の間に延びる蓋の材料の連続セクションの対向する端部である。対向するチャネルは、トラックを規定することができ、横方向に延びる円筒形の突起は、トラック内でそれぞれ受け取られるように構成されたフランジ部分を含むことができる。様々な実施形態において、トラックは、トラック内へのフランジ部分の挿入を容易にするために、丸みを帯びた入口コーナーを含む。様々な実施形態において、蓋の境界リムの少なくとも後部は、面取りを含む。様々な実施形態において、蓋の境界エッジの後部とベースの後部との係合は、固定アセンブリをチャイルドプルーフ状態に維持することを容易にする。
【0013】
様々な実施形態において、蓋は、アクセスデバイスのキャップを取り外し可能に保持するためのレセプタクルを規定する。固定アセンブリはまた、蓋に取り外し可能に結合されて蓋の上面を覆うように構成された変形可能な蓋カバーをさらに含んでも良い。様々な実施形態において、ベースの外面の接線と、ベースと蓋との間の接合界面に隣接する蓋の接線とは、実質的に平行であり、したがって、物品がベースと蓋との間の接合界面に引っ掛かるのを防ぐ。
【0014】
また、様々な実施形態によれば、経腸アクセスデバイスまたは膀胱アクセスデバイス(以下、『アクセスデバイス』とも呼ぶ。)のための固定アセンブリも本明細書に開示される。固定アセンブリは、境界リムおよび中央部分を含むベースを含んでも良い。境界リムは、ストーマの周りの患者の皮膚表面に係合するように構成され、中央部分は、アクセスデバイスの外部ポートに係合するように構成されている。固定アセンブリは、ベースに選択的に取り外し可能かつ回転可能にピボット結合された蓋をさらに含んでも良い。
【0015】
様々な実施形態によれば、経腸アクセスデバイスまたは膀胱アクセスデバイス(以下、『アクセスデバイス』とも呼ぶ。)のための固定アセンブリを設置する方法も本明細書に開示される。この方法は、固定アセンブリの蓋を固定アセンブリのベースに結合する段階を含んでも良い。この方法は、固定アセンブリの蓋を固定アセンブリのベースに結合した後、ベースの境界リムを患者のストーマの周りの患者の皮膚表面に結合する段階と、ベースの中央部分によってアクセスデバイスの外部ポートをサポートする段階とをさらに含んでも良い。
【0016】
前述の特徴および構成要素は、本明細書で特に別段の指示がない限り、排他性なしに様々な組み合わせで組み合わせることができる。開示された実施形態のこれらの特徴および構成要素、ならびに動作は、以下の説明および添付の図面においてより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1A】
図1Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリの斜視図である。
【
図1B】
図1Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリの斜視図である。
【
図2】
図2は、様々な実施形態による、固定アセンブリの分解斜視図である。
【
図3A】
図3Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリの上面図である。
【
図3B】
図3Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリに取り付けられている吸収性部材の斜視図である。
【
図4A】
図4Aは、様々な実施形態による、アクセスデバイスの外部ポートの周りの固定アセンブリの設置を容易にするために利用されるスペーサーの上面図である。
【
図4B】
図4Bは、様々な実施形態による、アクセスデバイスの外部ポートの周りの固定アセンブリの設置を容易にするために利用されるスペーサーの上面図である。
【
図5A】
図5Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリによって支持されるアクセスデバイスの外部ポートに接続されている栄養チューブの斜視図である。
【
図5B】
図5Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリによって支持されるアクセスデバイスの外部ポートに接続されている栄養チューブの斜視図である。
【
図5C】
図5Cは、様々な実施形態による、固定アセンブリによって支持されるアクセスデバイスの外部ポートに接続されている栄養チューブの斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、様々な実施形態による、アクセスデバイスの外部ポートの選択的に強化された保持を容易にする特徴部を備えた固定アセンブリの斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、様々な実施形態による、アクセスデバイスの外部ポートの選択的に強化された保持を容易にする特徴部を備えた固定アセンブリの斜視図である。
【
図7A】
図7Aは、様々な実施形態による、アクセスデバイスの外部ポートの選択的な強化された保持を容易にするための固定アセンブリの変形可能な蓋の上面図である。
【
図7B】
図7Bは、様々な実施形態による、アクセスデバイスの外部ポートの選択的な強化された保持を容易にするための固定アセンブリの変形可能な蓋の上面図である。
【
図8A】
図8Aは、様々な実施形態による、物品および物体が固定アセンブリの任意のインターフェースに引っ掛かることを防ぐための固定アセンブリの実質的に連続した外面を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、様々な実施形態による、物品および物体が固定アセンブリの任意のインターフェースに引っ掛かることを防ぐための固定アセンブリの実質的に連続した外面を示す図である。
【
図9A】
図9Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図9B】
図9Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図9C】
図9Cは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図9D】
図9Dは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図9E】
図9Eは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図9F】
図9Fは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図9G】
図9Gは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図9H】
図9Hは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のヒンジ接続を容易にする様々な特徴部を示す固定アセンブリの部分を示す図である。
【
図10A】
図10Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成の斜視図である。
【
図10B】
図10Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成の斜視図である。
【
図11A】
図11Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成の斜視図である。
【
図11B】
図11Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成の斜視図である。
【
図12A】
図12Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成の斜視図である。
【
図12B】
図12Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成の斜視図である。
【
図13A】
図13Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成を示す図である。
【
図13B】
図13Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成を示す図である。
【
図13C-D】
図13Cおよび
図13Dは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間の他のヒンジ接続構成を示す図である。
【
図14A】
図14Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のさらに他のヒンジ接続構成を示す図である。
【
図14B】
図14Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリのベースと蓋との間のさらに他のヒンジ接続構成を示す図である。
【
図15A】
図15Aは、様々な実施形態による、固定アセンブリを製造するための方法のステップに関する詳細を示す図である。
【
図15B】
図15Bは、様々な実施形態による、固定アセンブリを製造するための方法のステップに関する詳細を示す図である。
【
図16】
図16は、様々な実施形態による、ベースと蓋との間の角度(および蓋と患者の皮膚表面との間の対応する角度)を示す固定アセンブリの側面図である。
【
図17】
図17は、様々な実施形態による、固定アセンブリの蓋の面取り縁部を示す固定アセンブリの後部の斜視図である。
【
図18】
図18は、様々な実施形態による、アクセスデバイスの固定アセンブリを設置する方法の概略ブロック図である。
【0018】
本開示の主題は、本明細書の結論部分で特に指摘され、明確に請求されている。しかしながら、本開示のより完全な理解は、図面を考慮しながら詳細な説明および特許請求の範囲を参照することによって最もよく得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書における例示的な実施形態の詳細な説明は、添付の図面を参照し、添付の図面は例示として例示的な実施形態を示す。これらの例示的な実施形態は、当業者が本開示を実施することを可能にするのに十分詳細に説明されているが、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示および本明細書の教示に従って、他の実施形態を実現することができ、また設計および構成における論理的変更および適合を行うことができることを理解すべきである。したがって、本明細書の詳細な説明は、限定ではなく例示のみを目的として提示されている。
【0020】
例示的な実施形態によれば、本開示は、経腸アクセスデバイスまたは膀胱アクセスデバイス(以下、一般に『アクセスデバイス』とも呼ぶ。)を支持および安定化するための固定アセンブリを提供する。本明細書において、『アクセスデバイス』という用語は、胃瘻造設術、空腸瘻造設術、盲腸瘻造設術、または膀胱瘻造設術などによりアクセスを提供するためのデバイスを指す。アクセスデバイスは、以下でより詳細に説明されるように、チューブ、一つまたは複数の保持機能、および栄養チューブおよび他の構成要素と係合するためのボタンインターフェースを含んでも良い。様々な実施形態によると、本明細書に開示される固定アセンブリは、一般に、アクセスデバイスを支持、固定、保持、および/または保護するように構成され、これにより、肉芽組織の形成を軽減し、および/またはアクセスデバイスの周りの胃、腸、または膀胱の内容物の漏出を抑制する。
【0021】
固定アセンブリはまた、アクセスデバイスと延長供給または排出チューブおよび他のそのような構成要素との間の迅速かつ容易な係合/接続を容易にしても良いし、また、物体または物品が固定アセンブリに引っ掛かるのを防ぐように成形および構成されても良い。さらに、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、本開示において様々な修正および変形を行うことができることは当業者には明らかであろう。例えば、本明細書に開示される多くの詳細および実施形態は、胃瘻造設術ボタンの手当て用品として固定アセンブリを使用することに関係するが、開示はそれに限定されない。すなわち、本明細書に開示される固定アセンブリの詳細および実施形態は、より一般的に、他の経腸、膀胱、および/または非経口アクセスデバイスの手当て用品に適用されても良い。したがって、本明細書に記載の実施形態は、それらが添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に入るという条件で、本開示の修正および変形をカバーすることが意図される。
【0022】
様々な実施形態において、そして
図1A、1B、および2を参照して、固定アセンブリ100は、ベース110および蓋120を備える。様々な実施形態によれば、ベース110は、一般に、アクセスデバイスの外部ポートを支持するように構成され、蓋120は、ベース110にピボット結合されている。すなわち、固定アセンブリ100は、一般に、ストーマを通って延びるアクセスデバイスを安定化、支持、固定、またはその他の方法で保持するために、ストーマの周りの患者の皮膚表面に接着されるように構成される。固定アセンブリ100はまた、接着層130、吸収性部材140、および蓋カバー150を含んでも良い。蓋カバー150は、物体または物品がデバイスに引っ掛かるのを防ぐために蓋120を覆うことを容易にしても良いが、様々な実施形態では、蓋120は、蓋カバー150が必要されないように十分に実質的に滑らかであるようにまたは連続的であるように構成される。接着層130は、ベース110に結合(または統合)されても良いし、固定アセンブリ100の患者への接着性取り付けを可能にしても良いし、吸収性部材140は、一般に、流体の漏れを吸収するために、アクセスデバイスのチューブ/ステムの周りに適合するように構成されても良いし、蓋カバー150は、物品または物体がアセンブリに引っ掛かるとか、アクセスデバイスに力が加わるのを防ぐために、実質的に滑らかで引っ掛かりのない外面を形成するように、蓋120の外面を横切って延在しても良い。ベース110、蓋120、接着層130、吸収性部材140、および蓋カバー150については、以下のページでより詳細に説明する。
【0023】
固定アセンブリ100は、アクセスデバイスに加えられた力を吸収および/または分散させることによって固定を容易にすることができる。たとえば、分散できる『力』は、外力(衣服の引っ掛かり、偶発的な手のスワイプ、など)および/または人間に関連する力(腹部のねじれ、皮膚の折り畳み、咳など)である可能性がある。ベース110および接着層130は、単一のユニットとして一緒に統合されても良い。接着層130はまた、アクセスデバイスに加えられた力を吸収および/または分散させることを容易にしても良い。
【0024】
様々な実施形態では、蓋120は、物品または物体がアクセスデバイスのポートに接触するのを防ぐための物理的障壁/シールドとして機能する。蓋120はまた、ベース110および患者の皮膚表面とともに、収容される吸収性部材140のための容積/空間を規定しても良い。したがって、蓋120は、この容積/空間内での吸収性部材140の保持を容易にし、それによって、吸収性部材140がアクセスデバイスおよびストーマに対して所望の位置に留まるのを助けることができる。様々な実施形態において、蓋120は、ベース110に対して取り外し可能および/または回転可能であり、それにより、施術者は、保持された吸収性部材140にアクセスして、吸収性部材140を交換し、および/またはストーマおよびアクセスデバイスのステム/ポートを検査することができる。
【0025】
様々な実施形態では、ベース110は、アクセスデバイスの周りの患者の皮膚表面に係合するように構成された境界リム112を含む。ベース110はまた、アクセスデバイスの外部ポートと係合するように構成された中央部分114を含んでも良い。ベース110は、一つまたは複数の方向へのアクセスデバイスの変位を制限することによって、1次元、2次元、または3次元の安定性を提供することができる。例えば、以下でより詳細に説明するように、アクセスデバイスの外部ポートに直接係合して支持するベース110の中央部分114は、境界リム112からの片持ち梁延長部であっても良い。中央部分114を、境界リム112に対して高くすることもでき、したがって、吸収性部材140が境界リム112と中央部分114との間に保持されることを可能にする。境界リム112および中央部分114に関する追加の詳細は、以下に含まれる。
【0026】
本明細書で使用される場合、『上部』、『上』、『上げる』、および/または『上端』という用語は、患者の皮膚表面から離れた方向を向いている、または比較的遠くに配置されている構成要素または表面を指す。同様に、『下げる』、『下部』、『下』、および/または『下端』という用語は、患者の皮膚表面に面しているか、または比較的近くに配置されている構成要素または表面を指す。さらに、『内側』および『外側』という用語は、ストーマ軸105に対する位置を指す。すなわち、ストーマを通って延びるアクセスデバイスは、一般に、アセンブリの中心と呼ばれても良いし、したがって、 『内』として記述されている構成要素または表面は、ストーマ軸105に向かっているまたはストーマ軸105に比較的近く配置され、『外』と記述されている構成要素または表面は、ストーマ軸105から離れた方向を向いている、またはストーマ軸105から比較的遠く配置される。
【0027】
様々な実施形態において、蓋120は、ベース110に選択的に取り外し可能に結合されても良い。すなわち、蓋120は、ベース110から切り離され、したがって、ベース110を新しいものと交替/交換することを可能にしながら、施術者が蓋120を交換用ベース110と共に再利用することができるようにしても良い。例えば、ベース110および接着層130は、数日間(例えば、7~10日間)患者の皮膚表面に接着するように構成され、その間、吸収性部材140は、複数回交換することができるようにしても良い。様々な実施形態において、数日の期間の後(例えば、接着剤の劣化に応じて)、接着層130およびベース110を皮膚表面から除去し、蓋をベース110から取り外し、そして新しいベースを既存の蓋120とともに取り付けることができる。したがって、固定アセンブリは、施術者および患者がアクセスデバイスを固定するためのテープおよびガーゼの毎日の適用/再適用を回避するのを助け、それによって胃瘻周囲の皮膚への接着性外傷を低減する。
【0028】
蓋120がベース110に対して回転可能であるという概念に戻ると、ヒンジ接続は、固定アセンブリ100の後部に配置されても良いし、固定アセンブリ100の前部/前縁は、スナップフィット保持構成を含んでも良い。蓋120は、施術者がスナップフィット保持を逆転させて固定アセンブリの前縁/前縁を切り離して、蓋120がベース110に対してそのヒンジの周りでピボットで回転できるようにするための把持タブをさらに含んでも良い。取り外し可能およびピボット結合メカニズムに関する追加の詳細、ならびに固定アセンブリを取り付ける方法に関する詳細が以下に含まれる。
【0029】
接着層130によって提供される接着は、一時的(例えば、分、時間、または日)または半永久的(例えば、日、週、または月)であり得る。様々な実施形態において、接着層130は、除去時に患者に痛みまたは重大な発疹または他の刺激を引き起こさないように、容易かつ非外傷的に除去可能であり得る。接着層の代わりにテープを使用して、ベース110を患者の皮膚表面に貼り付けることができる。接着層130の外周は、楕円形(例えば、円形の卵形、楕円形など)または多角形(例えば、三角形、長方形、正方形、六角形などの非楕円形)であり得る。あるいは、接着層130の周囲は、最終用途によって固有であり得る(例えば、スタンピング、ナイフCNC、ウォータージェット、レーザー、または手動変更によってカスタマイズされ得る)。例示的な実施形態では、接着層130は、経腸または膀胱アクセスデバイスが処方される皮膚表面または他の部位に適合するようにフレキシブルである。接着層は、接着性底部を備えた布またはポリマーフィルムから構成され得る。接着層130に適した材料には、生体適合性のある不織布、織布、アクリル、またはポリウレタンの裏打ちを備えたシリコーンまたはシリコーンを含まない接着剤が含まれるが、これらに限定されない。様々な実施形態において、接着層130の上面は、いかなる裏打ちも含まず、むしろ、ベース110に付着するための接着剤(例えば、アクリル)を含む。
【0030】
様々な実施形態では、
図3Aおよび3Bを参照すると、アクセスデバイスの一部が、固定アセンブリ100のベース110に対して示されている。アクセスデバイスは、一般に、外部ポート61、接続ストラップ62、およびキャップ63を含む。キャップ63は、アクセスデバイスを介した輸送が必要とされない場合に、ストーマを通るチャネルを閉鎖するために、外部ポート61と取り外し可能に係合され得る。外部ポート61は、以下でより詳細に説明されているように、本明細書ではアクセスデバイスのハブと呼ばれ得、ベース110の中央部分114と係合するように構成されたストーマを通過するステム/チューブに対して拡大された部分であり得る。外部ポート61、接続ストラップ62、およびキャップ63は、集合的に、アクセスデバイスの外部構成要素、またはより一般的には『ボタン』と呼ばれ得る。アクセスデバイスは、AMTMiniONE(登録商標)ボタン(Applied Medical Technology、Inc、オハイオ州ブラックスビル)またはMIC-KEY*薄型経腸アクセスデバイス(Halyard Health、ジョージア州アルファレッタ)、または他のメーカー製の同様の薄型経腸アクセスデバイスです。
【0031】
上記のように、
図3A、3B、6A、および6Bを参照すると、ベース110の中央部分114は、ベース110の境界リム112の後部からの隆起した片持ち梁の延長部であり得る。中央部分114は、アクセスデバイスの外部ポート61を支持し、また係合するように構成されたサイドアーム115を備えることができる。吸収性部材140は、スリットおよび中央開口(すなわち、鍵穴スリット)を規定することができ、吸収性部材140は、片持ち梁および隆起した中央部分114の下に、しかしベース110の堺界リム112の上面を横切って、吸収性部材140をスライドさせることによって、アクセスデバイスのステムの周りに係合するように配置される。別の言い方をすれば、アクセスデバイスのステム/チューブ(外部ポート61の下)は、一旦吸収性部材140が、境界リム112とアクセスデバイスとの間に規定された実質的に環状の空間に設置されると、吸収性部材140の鍵穴スリット内に配置することができる。
【0032】
様々な実施形態において、ベース110の境界リム112は、環状容積に対する吸収性部材140の挿入、およびその後の使用後の抽出を容易にするための面取りを含む。それに応じて、中央部分114の片持ち梁延長部の前面下面は、隆起した中央部分114の下の吸収性部材140の挿入および抽出を容易にするために、同様の面取り/テーパーを含んでも良い(
図3Bを参照)。様々な実施形態において、固定アセンブリの蓋は、蓋を閉じるときに吸収性部材140に係合/貫通するように構成された一つまたは複数の特徴部を含み得、それにより、蓋の開放作用による吸収性部材140のその後の抽出を容易にする。様々な実施形態では、固定アセンブリ100は、接着部材140の挿入および引き抜きを容易にするために、アクセスデバイスのキャップ63の前側および/またはベースの中央部分の前側の周りに延びるように構成されたラップを含んでも良い。すなわち、固定アセンブリは、吸収性部材140の挿入を容易にする(すなわち、吸収性部材がアセンブリ/アクセスデバイスの前方側の突起または縁に引っ掛かるのを防ぐ)ためにこれらの構成要素を統合および/またはコンパクト化するように、アクセスデバイスの構成要素の前側および/またはベース110の前側の周りに延在するように構成されたストラップ、ラップ、または他のキャッピング特徴部をさらに含んでも良い。
【0033】
様々な実施形態において、
図1Aおよび1Bを参照すると、吸収性部材140は、ベース110の側面を超えて延びるように構成された一つ以上の翼を含んでも良い。すなわち、吸収性部材140の部分(例えば、翼)は、ベース110および蓋120のフットプリント/周囲を超えて延在することができ、これらの翼は、使用済みの吸収性部材140の抽出を容易にするために施術者によって把持可能であり得る。様々な実施形態において、固定アセンブリの側面に沿って、ベース110の境界リム112および蓋120の境界エッジの少なくとも一つは、吸収性部材140の一つまたは複数の翼を収容するためのノッチを規定する。
【0034】
様々な実施形態において、ベース110は、接着層130に結合(または統合)される。ベース110の外周は、接着層130の外周よりも小さくてもよい。前述の接着層130と同様に、ベース110の形状およびサイズは、特定の用途または特定の年齢層の患者に固有であり得る。ベース110は、剛性または半剛性であり得る。ベース110は、プラスチック、複合材料、またはポリマー材料から作製され得る。例えば、ベース110は、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ナイロン、コポリマー、熱可塑性または他のポリマー、ポリカーボネートなどを含んでも良い。様々な実施形態において、そして以下により詳細に記述されるように、ベース110のセクションおよび/または部分は、弾性的にフレキシブルであり得るし、生分解性である他の材料から作製され得る。
【0035】
様々な実施形態において、ベース110は、一般に、ストーマ軸105を取り囲み、外接する。したがって、ベース110は、ストーマ軸105と同軸である開口を規定し得る。対応する開口は、接着層130、吸収性部材140、蓋120、および蓋カバー150のそれぞれにおいて規定され得る。
【0036】
様々な実施形態において、吸収性部材140は、血液、血漿および/または胃、腸または膀胱の滲出液を吸収し、それによって皮膚の刺激を低減するように構成される。これらの生物学的刺激物の存在を最小限にすることによって、吸収性部材140は、ストーマでの清浄度を促進し、経腸アクセスデバイスが処方される部位でのストーマ関連の合併症を軽減し得る。吸収性部材140の外周は、ベース110の境界リム112内に実質的に適合するように構成され得るか、または吸収性部材140は、上記のように、ベースを超えて延びる翼/延長部を有し得る。接着層130と同様に、吸収性部材140の外周は、楕円形、非楕円形、または(例えば、スタンピング、ナイフCNC、ウォータージェットまたはレーザーによって切断される)ランダム形であり得る。また、接着層130と同様に、吸収性部材140は、経腸アクセスデバイスが処方されるストーマまたは他の部位に適合するようにフレキシブルであり得る。
【0037】
様々な実施形態において、吸収性部材140は、ストーマおよび患者のその周囲の皮膚表面と少なくとも部分的に接触している。様々な実施形態において、吸収性部材140は、ストーマおよびその周囲の皮膚表面と完全に接触している。これに関して、様々な実施形態によれば、吸収性部材140および接着層130は両方とも同時に皮膚表面と接触している。吸収性部材140に適した材料には、綿ガーゼ、または導電性、非付着性、抗菌性、抗真菌性、および生体適合性のうちの一つまたは複数である他の天然または人工の吸収性または吸上性材料が含まれるが、これらに限定されない。吸収性部材は、約0.5から約6mm、より好ましくは約1から約3mmの厚さを有することができる。
【0038】
様々な実施形態において、そして
図4Aおよび4Bを参照すると、固定アセンブリは、アクセスデバイスの外部ポートの周りの固定アセンブリの設置を容易にするために利用されるスペーサー160を含んでも良い。ベース110の前述の中央部分114は、ベース110のスペーサーとしておよび保持機能として機能することができるが、特定の実施形態では、ベース210は、中央部分を含まない。すなわち、ベース210は、中央に延びる特徴部を持たない、境界を規定する剛性フレームを含んでも良い。そのような実施形態では、固定アセンブリの設置中にベース210がアクセスデバイス60に対して適切に配置されることを確実にするために、スペーサー160は、アクセスデバイス60の外部ポートの周りに配置され得、患者の皮膚表面50に対して係合され得る。様々な例示的な実施形態において、スペーサー160は、アクセスデバイス60の外部ポートの周りに適合し、また三つ以上の場所でベース210の内側エッジまたはその近くまで延在するように構成され、したがって、スペーサー160の周りでのベースの適切な位置合わせを容易にする。スペーサー160が所定の位置にある状態で、ベース210は、スペーサー160の周りに(付随する接着層130と共に)設置され得、したがって、アクセスデバイス60とベース210の境界との間の適切な間隔を確保する。一旦ベース210が皮膚表面50に接着されれば、吸収性部材を挿入するためのスペースを作るためにスペーサー160を取り外すことができる。
【0039】
様々な実施形態において、そして
図5A、5B、および5Cを参照すれば、固定アセンブリ200の蓋220は、レセプタクル221を規定する。レセプタクル221は、アクセスデバイスの外部ポート61に接続されている栄養チューブ70に応じてアクセスデバイスのキャップ63の保持を容易にし得る。すなわち、キャップ63は、栄養チューブ70、または他の同様の内腔、カテーテル、または送達デバイスが外部ポート61に結合されるようにするために外部ポート61の遮断位置から取り外されることができる。キャップ63を既知の固定位置に維持するために、キャップ63を一時的にレセプタクル221に挿入して保持することができる。
【0040】
様々な実施形態において、そしてベース110が中央部分114を含む実施形態(
図6Aおよび6Bを参照)を新たに参照すれば、中央部分114の対向するサイドアーム115は、アクセスデバイスのチューブ/ステムがそれを通して延びる開口を規定し得る。これらの対向するサイドアーム115はまた、面取りされたエッジを含んでも良いか、さもなければ、アクセスデバイスの外部支持(例えば、ハブ)を受け入れて支持するように形作られ得る。様々な実施形態では、中央部分114のサイドアーム115は、アクセスデバイスの外部ポートの選択的な強化された保持を容易にするために弾性的にフレキシブルである。別の言い方をすれば、中央部分114のサイドアーム115は、施術者によって圧縮されて、サイドアームを互いに向かって偏向させ、それによって、必要なときにアクセスデバイスの外部ポートに増強された支持および安定性を提供し得る。たとえば、栄養チューブまたは他のそのようなデバイスを取り付ける場合、患者の痛みを伴う患者の前腹壁に押し込むことを回避するようにアクセスデバイスをさらに安定させることが役立つ場合がある。様々な実施形態では、固定アセンブリ100の蓋120(例えば、蓋の下側)は、アクセスデバイスの外部ポートの選択的に強化された保持を容易にするために、蓋120から中央部分114のサイドアーム115へユーザが加えた圧縮力を送達する中央部分114のサイドアーム115と係合するように構成された一つまたは複数の係合特徴部を備える。
【0041】
様々な実施形態において、そして
図7Aおよび7Bを参照すれば、蓋120の少なくとも一部は、弾性変形可能な材料から作られ、したがって、前述の蓋120の圧縮がアクセスデバイスの強化された保持を提供することを可能にする。様々な実施形態において、蓋120は、ユーザが加えた圧縮力に応じて蓋120の圧縮/変形に応じるスリット128を規定する。
【0042】
上記のように、蓋120は、一般に、ベース110および支持されたアクセスデバイスに対する保護バリア/シールドとして機能するために、ベース110を横切って延びるように構成される。様々な実施形態において、そして
図2を一時的に参照すれば、固定アセンブリ100は、蓋120に取り外し可能に結合されて蓋120の上面および/または外面を覆うように構成された変形可能な蓋カバー150を含み得、それにより、固定アセンブリ100の様々な露出したインターフェースに物品または物体が引っ掛かるのを防ぐ。
【0043】
様々な実施形態において、そして
図8Aおよび8Bを参照すれば、前述の引っ掛かり防止を提供するために、蓋120によって定義される、また潜在的にベース110の少なくとも一部によって定義される、固定アセンブリの上面および/または外面は、実質的に滑らかで連続的であり得る(例えば、突然の角または境界面がないようになっている)。言い換えると、固定アセンブリの外面/上面は、物品および物体が固定アセンブリの任意のインターフェースに引っ掛かるのを防ぐように設計され得る。例えば、ベースの外面の接線と、ベースと蓋との間の接合界面に隣接する蓋の接線とは、実質的に平行であり、したがって、物品がベースと蓋との間の接合界面に引っ掛かるのを防ぐ。
【0044】
様々な実施形態において、そして
図9A、9B、9C、9D、9E、9F、9G、9H、10A、10B、11A、11B、12A、12B、13A、13B、13C、13D、14A、および14Bを参照すれば、固定アセンブリのベースと蓋の間のヒンジ接続のさまざまな構成が提供される。上記のように、固定アセンブリのベースと蓋との間のピボット結合は、吸収性部材を交換するための容易なアクセスなどの様々な利点を提供し得る。これらの図を参照して以下に説明する様々なヒンジ接続構造は、ベースからの蓋の選択的取り外しを可能にするように特別に構成されている。すなわち、上記のように、蓋をベースから取り外して、交換用ベースと共に再利用することが有利であり得る。
【0045】
しかしながら、固定アセンブリ100を子供が使用できるようにするために、選択的で取り外し可能なヒンジ接続は、皮膚に取り付けられた後、子供が部品を切り離すことができないように構成されるべきである(窒息の危険性)が、施術者は、ベースの交換手順中にコンポーネントを切り離すことができるように構成されるべきである。したがって、固定アセンブリは、子供/幼児によって蓋がベースから切り離されることが禁止されている子供に耐える状態(『チャイルドプルーフ状態』とも呼ぶ。)を含んでも良い。固定アセンブリが安全で子供に耐える状態にあるかどうか、または取り外し可能な状態にあるかどうかは、ベースに対する蓋の角度のある向きに依存することも良い。言い換えると、蓋がベースに対して第1の角度方向にあることに応じて、蓋がベースから切り離されるのが防止され(すなわち、『チャイルドプルーフ状態』にある)、一方蓋がベースに対して第2の角度方向にあることに応じては、蓋をベースから取り外すことが可能である。様々な実施形態において、蓋は、ベースが皮膚表面に接着される前に、ベースにピボット結合されるように構成される。言い換えれば、患者の皮膚表面は、ベースが皮膚から取り外されるまで蓋が取り外せないように、(ベースに対して)蓋の回転運動を制限することも良い。様々な実施形態において、
図16を参照してより詳細に説明されるように、蓋とベースとの間の直接の係合/接触は、蓋のピボット(回転)運動の範囲を制限し得る。
【0046】
様々な実施形態において、そして
図9A、9B、9C、9D、9E、9F、9G、9Hを参照すれば、固定アセンブリ300のベース310A、310B、310C、310D、310E、310F(集合的に310)は、それぞれ、固定アセンブリの蓋320の端部に配置された一つまたは複数のロッド326を受け入れるように構成されている、一つまたは複数の湾曲したプロング316A、316B、316C 、316D、316E、316F(集合的に316)を有し得る。例えば、ベース310の後部は、一対の湾曲したプロング316を有し得、これらの湾曲したプロング316は、ヒンジ接続を形成するために蓋320の端部に配置された対応する円筒形ロッド/シャフトを受け入れるように構成され得る。ロッド/シャフトは、蓋320の端部から延びるU字形の延長部のセクションであり得る。湾曲したプロング316は、対応するロッドが挿入されるように構成されている入口インターフェースを規定し得る(例えば、スナップフィット)。この入口インターフェースは、外向きで実質的に下向きになるように構成することができ、したがって、特定の位置からの蓋320のロッド326の挿入および引き抜きのみを可能にする。湾曲したプロングの入口インターフェースのこの外向きおよび/または下向きの向きは、ベース310が患者の皮膚に付着していない場合にのみ、蓋320をベース310に結合およびベース310から切り離すことができるように構成することができる(すなわち、ベースが患者の皮膚に結合されていることに応じて、チャイルドプルーフ状態で固定アセンブリを提供する)。
【0047】
様々な実施形態において、そして
図10Aおよび10Bを参照すれば、固定アセンブリ400のベース410と蓋420との間のヒンジ接続の他の構成が提供される。様々な実施形態では、ベース410の後部418の側面は、内側を向く対向するチャネル416を規定する。蓋420は、横方向に延びる円筒形突起426を含んでも良い。ヒンジ軸(例えば、ヒンジ接続)は、蓋420の横方向に延びる円筒形突起426を対向するチャネル416が受け入れることに応じて、ベース410と蓋420との間に形成および規定され得る。様々な実施形態において、対向するチャネル416の各チャネルは、開いた下端および閉じた上端を有する。
【0048】
様々な実施形態において、そして
図11Aおよび11Bを参照すれば、固定アセンブリ500のベース510と蓋520との間のヒンジ接続の他の構成が提供される。様々な実施形態では、ベース510の後部518の側面は、内側を向く対向するディンプル/くぼみ516を規定する。蓋520は、横方向に延びる円筒形突起526を含んでも良い。ヒンジ軸(例えば、ヒンジ接続)は、蓋520の横方向に延びる円筒形突起526を対向するディンプル516が受け入れることに応じて、ベース510と蓋520との間に形成および規定され得る。様々な実施形態において、円筒形の突起526と対応するディンプル516との間の係合は、依然として相対的な回転を可能にするスナップフィットである。
【0049】
様々な実施形態において、そして
図11Aおよび11Bを引き続き参照すれば、固定アセンブリ500のベース510は、ベース510の後方で、ギャップ511を規定する。様々な実施形態において、このギャップ511は、窓、開口部、またはベース510の境界リムに規定された開口であり、アクセスデバイスのキャップ63の接続ストラップ62は、このギャップ511を通って延びるように構成される。別の言い方をすれば、キャップ63のための接続ストラップ62が通して延びる開口部または開口を有する蓋の代わりに、この接続ストラップ62は、ベース510によって規定されるギャップ511を通過し、アクセスデバイスの外部ポートを塞ぐ/係合するために蓋の背面および上面を包み込むように構成され得る。別の言い方をすれば、様々な実施形態において、蓋は、アクセスデバイスのキャップ63が延びる開口を有するが、接続ストラップ62が延びる開口を有さない。そのような構成では、蓋がヒンジ軸でベースに結合され、ベースの境界リムによって定義されるギャップは、接続ストラップ62がヒンジ軸と交差するか、またはヒンジ軸の下に延びるように構成される。接続ストラップ62がそのように配置された状態で、接続ストラップ62は、ベースからの蓋の望ましくない/時期尚早な取り外しを防止することができる。例えば、ストラップ62は、
図10Aおよび11Aの別個の対向する円筒形突起の間に延在し、それにより、蓋のこの部分の圧縮変形を抑制し、それにより、これらの突起426、526が対応するチャネル416またはディンプル516との係合から外れる可能性を低減し得る。同様に、以下でより詳細に説明および示されるように、ストラップ62がヒンジ軸の下に延びる状態で、ヒンジ軸は、ストラップ62によって下向きに移動するのを防がれ、したがって、蓋とベースとの間のヒンジ接続を維持するのに役立つ。
【0050】
様々な実施形態において、そして
図12Aおよび12Bを参照すれば、固定アセンブリ600のベース610と蓋620との間のヒンジ接続の他の構成が提供される。様々な実施形態では、ベース610の後部618の側面は、対向するチャネル616および前記チャネル616の閉端に隣接して形成される対向するディンプル/くぼみ619を規定する。蓋620は、横方向に延びる円筒形突起626を含んでも良いし、またヒンジ軸(例えば、ヒンジ接続)は、蓋620の横方向に延びる円筒形の突起626を対向するチャネル616およびディンプル619が受け入れることに応じて、ベース610と蓋620との間に形成および規定され得る。
【0051】
様々な実施形態において、円筒形の突起626と対応するディンプル619との間の係合は、依然として相対的な回転を可能にするスナップフィットである。様々な実施形態において、横方向に延びる円筒形の突起は、対向する端部の間に延びる蓋620の材料の連続セクションの対向する端部である。様々な実施形態では、蓋620は、蓋620の後部を横切って延びる連続的なロッド/シャフトを含む。様々な実施形態では、対向するチャネル616の少なくとも一つのチャネルは、開いた下端から閉じた上端まで、他の対向するチャネルに向かって収束する先細りの壁613を含み得る。この先細りの壁613は、対応するディンプル619への対向する円筒形の突起の挿入を容易にすることができる。
【0052】
様々な実施形態において、そして
図13A、13B、13C、および13Dを参照すれば、固定アセンブリ700のベース710と蓋720との間のヒンジ接続の他の構成が提供される。様々な実施形態では、ベース710の後部718の側面は、対向するチャネル716を規定する。対向するチャネル716はまた、蓋のフランジ付き突起を案内および受容するように構成されたトラック717を規定する。すなわち、蓋720は、フランジ727の特徴部を有する横方向に延びる円筒形の突起726を含み得、ヒンジ軸(例えば、ヒンジ接続)は、蓋720の横方向に延びる円筒形の突起726とフランジ727とを対向するチャネル716およびトラック717が受け入れることに応じて、ベース710と蓋720との間に形成および規定され得る。様々な実施形態において、対向するチャネル716および対応するトラック717は、チャネル/トラック内の突起の最初の係合を容易にするように構成された丸みを帯びた導入コーナーを含み得る。
【0053】
様々な実施形態において、そして
図14Aおよび14Bを参照すれば、固定アセンブリ800のベース810と蓋820との間のヒンジ接続の他の構成が提供される。様々な実施形態では、ベース810の後部の側面は、対向するチャネル816、トラック817、およびディンプル819を規定する。ベース810と蓋820との間のヒンジ接続は、突起826がガイドされ、ベース810の対応するディンプル819に受け入れられるまで、蓋820の横方向に延びる円筒形突起826およびフランジ827を対向するチャネル816および対応するトラック817が受け入れることに応じて形成され得る。上記のように、対向するチャネルは、開いた下端から閉じた上端まで、他の対向するチャネルに向かって収束する一つまたは複数の先細りの壁813を含み得る。この先細りの壁813は、対応するディンプル819への対向する円筒形の突起の挿入を容易にすることができる。
【0054】
固定アセンブリのベースおよび/または蓋は、積層造形プロセス、射出成形プロセス、ポリマー鋳造プロセス、および/またはスタンピングおよびコンピュータ数値制御機械加工、水噴射、およびレーザー切断などの他の様々な方法を利用して形成することができる。様々な実施形態において、そして
図15Aを参照すれば、射出成形プロセスのための二つの線形プルモールド901、902が示されている。プルモールドは、固定アセンブリのベース910のチャネル916、トラック917、および開放ディンプル919を形成するために利用されるように構成される。様々な実施形態において、第1のプルモールド901は、チャネル916およびトラック917を形成するように構成された特徴部906を有し、第2のプルモールド902は、開放ディンプル919を形成する特徴部909を有する。開放ディンプル919は、閉じた端部の代わりに、第2のプルモールド902によって形成された取り外された天井を有する。例えば、円筒形の突起の端部は切り欠きのある内部空洞の天井およびディンプル919の床によって依然として保持されるため、開放ディンプル919は、ディンプル819と同じレベルの保持を依然として提供する。
【0055】
様々な実施形態において、そして
図16を参照すれば、ベース110と蓋120との間の第1の角度103と、蓋120と患者の皮膚表面50との間の対応する第2の角度104が示されている。上記のように、蓋120は、皮膚表面50によって、蓋の取り外しを可能にするのに十分なほど回転することが妨げられているので、ベース110からの蓋120の取り外しを防ぐことができる。様々な実施形態では、蓋120のピボット(回転)運動を制限する遮断要素として皮膚表面50に依存する代わりに、蓋120の境界エッジの後部とベース110の後部との係合により、ピボット(回転)動作を制限し、そして固定アセンブリをチャイルドプルーフ状態に維持する遮断接触が生み出される。
【0056】
様々な実施形態において、蓋120およびベース110の構成は、第2の角度104が30度を超えるようなものである。そのような構成では、施術者は、固定アセンブリ100の設置中に蓋120をつかむことができ、蓋120を、患者の皮膚表面50に対してベース110を操作および配置するためのハンドルとして利用することができる。第2の角度が30度より小さくない場合、施術者の把持手は皮膚表面に係合せず、したがって施術者は、蓋120を介してベース110の位置を制御可能に調整することができる。様々な実施形態において、
図17を参照すれば、蓋120の後部境界エッジ121は、ピボット(回転)運動中に蓋120とベース110の後部との間に適切なクリアランスを提供するために面取りされている。言い変えれば、蓋120の境界エッジ121の少なくとも後部は、面取りを含んでも良い。この面取りされた後部エッジ121は、蓋120がベース110との接触点を有することを可能にし、その接触点によって、蓋120がベース110の周りを後方にピボット(回転)して、蓋がアセンブリの前方部分で閉じた/接続された位置に結合されるまでに、第1の角度103を減らすのに十分なクリアランスを提供しながら、望ましい第2の角度104(上記のように)がもたらされる。
【0057】
様々な実施形態において、そして
図18を参照すれば、アクセスデバイスのための固定アセンブリを設置する方法190が提供される。方法190は、ステップ192で、固定アセンブリの蓋を固定アセンブリのベースに結合することを含んでも良い。ステップ192を実行した後、方法190は、ステップ194で、ベースの境界リムを患者のストーマ周囲の患者の皮膚表面に取り付ける(すなわち、接着層を使用して境界リムを皮膚表面に接着する)ことをさらに含んでも良い。さらに、方法190は、ステップ196で、ベースの中央部分によってアクセスデバイスの外部ポートを支持することを含んでも良い。これらの方法のステップ、および追加の方法のステップは、前の図を参照して上で説明することができる。
【0058】
特定の実施形態に関して、利益、他の利点、および問題の解決策が本明細書に記載されている。さらに、本明細書に含まれる様々な図に示される接続線は、例示的な機能的関係および/または様々な要素間の物理的結合を表すことを意図している。実際のシステムには、多くの代替または追加の機能的関係または物理的接続が存在する可能性があることに注意する必要がある。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、および利益、利点、または解決策を発生するまたはより顕著にし得る要素は、本開示の重要な、必要な、または本質的な特徴または要素として解釈されるべきではない。
【0059】
したがって、本開示の範囲は、追加の特許請求の範囲以外には何にも限定されないし、単数形の要素への言及は、明示的に述べられていない限り、『ただ一つ』を意味するのではなく、『一つまたは複数』を意味する。特に明記しない限り、『一つ』(『a』、『an』)、および/または『その』(『the』)の言及は、一つまたは複数を含むことがあり、単数形の項目への言及は、その複数の項目を含む場合もあることを理解すべきである。本明細書に開示されるすべての範囲および比率制限は、組み合わせることができる。
【0060】
さらに、『A、B、およびCの少なくとも一つ』に類似する句が特許請求の範囲で使用される場合、その句は、一実施形態ではAのみが存在し得、一実施形態ではBのみが存在し得、一実施形態ではCのみが存在し得るか、または、たとえばAとB、AとC、BとC、またはAとBとCのように、構成要素A、BおよびCの任意の組み合わせが単一の実施形態に存在し得ることを意味すると解釈されることが意図される。
【0061】
また、取り付けられた、固定された、接続された、結合されたなどへの言及は、永続的(例えば、一体型)、取り外し可能、一時的、部分的、完全、および/または他の可能な取り付けオプションを含んでも良い。異なる部品を示すために添付の図面全体で異なるクロスハッチングが使用されているが、必ずしも同じまたは異なる材料を示すのではない。
【0062】
方法またはプロセスの説明のいずれかに記載されているステップは、任意の順序で実行することができ、必ずしも提示された順序に限定されるわけではない。さらに、単数への言及は複数の実施形態を含み、複数の構成要素またはステップへの言及は、単数の実施形態またはステップを含んでも良い。図面の構成要素とステップは、単純さと明確さのために示されているものであり、必ずしも特定の順序に従ってレンダリングされているわけではない。例えば、本開示の実施形態の理解を改善するのを助けるために、同時にまたは異なる順序で実行され得るステップが図面に示されている。
【0063】
取り付けられた、固定された、接続されたなどへの言及は、永続的、取り外し可能、一時的、部分的、完全および/または他の可能な取り付けオプションを含んでも良い。さらに、非接触(または同様のフレーズ)への言及には、接触の減少または最小限の接触も含まれる場合がある。表面の陰影線は、異なる部分または領域を示すために図面全体で使用できるが、必ずしも同じまたは異なる材料を示すのではない。場合によっては、参照座標が各図に固有である可能性がある。
【0064】
システム、方法および装置が本明細書で提供される。本明細書の詳細な説明において、『一実施形態』、『実施形態』、『様々な実施形態』などへの言及は、記載された実施形態が特定の特徴部、構造、または特性を含んでも良いが、すべての実施形態が必ずしも特定の特徴部、構造、または特性を含む必要はない。さらに、そのような句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、特定の特徴部、構造、または特性が一実施形態に関連して説明される場合、明示的に説明されているかどうかにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴部、構造、または特性に変化をもたらすことは当業者の知識の範囲内であることと理解すべきである。本説明を読んだ後、関連技術の当業者には、代替の実施形態で本開示を実施する方法が明らかになるであろう。
【0065】
さらに、本開示におけるいかなる構成要素、コンポーネント、または方法のステップも、構成要素、コンポーネントまたは方法のステップが特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げられることを意図していない。特許請求の範囲のいかなる構成要素も、『機能的手段』という句を明示的に使用していない限り、35U.S.C.112(f)を呼び出すことを意図していない。本明細書で使用される場合、『含む』、『含んでいる』、またはそれらの他の任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図し、それによって、構成要素のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置が、それらの構成要素のみを含むことではなく、そのようなプロセス、方法、物品、または装置に明示的に記載されていないまたは固有ではない他の要素も含み得ることを意図している。