(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-27
(45)【発行日】2023-01-11
(54)【発明の名称】建設機械
(51)【国際特許分類】
F15B 21/044 20190101AFI20221228BHJP
F15B 11/02 20060101ALI20221228BHJP
E02F 9/22 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
F15B21/044
F15B11/02 W
E02F9/22 Z
(21)【出願番号】P 2019175725
(22)【出願日】2019-09-26
【審査請求日】2021-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 哲平
(72)【発明者】
【氏名】平工 賢二
【審査官】高吉 統久
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-048899(JP,A)
【文献】特開2009-257388(JP,A)
【文献】特開平09-004602(JP,A)
【文献】特開2011-163072(JP,A)
【文献】米国特許第5775103(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/22
F15B 11/02
F15B 21/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉回路ポンプと、
油圧アクチュエータと、
前記閉回路ポンプの一方の入出力ポートと前記油圧アクチュエータの一方の入出力ポートとを接続する第1流路と、
前記閉回路ポンプの他方の入出力ポートと前記油圧アクチュエータの他方の入出力ポートとを接続する第2流路と、
前記第1流路および前記第2流路をそれぞれ流通させる流通位置と前記第1流路および前記第2流路をそれぞれ遮断する遮断位置とに切換可能な閉回路切換弁と、
作動油タンクと、
前記作動油タンクから吸い込んだ作動油を吐出するチャージポンプと、
前記第1流路の前記閉回路ポンプと前記閉回路切換弁とを接続する部分である第1上流側流路および前記第2流路の前記閉回路ポンプと前記閉回路切換弁とを接続する部分である第2上流側流路と前記チャージポンプの吐出ポートとを接続するチャージ流路と、
前記チャージ流路から前記第1上流側流路への作動油の流れを許可し、前記第1上流側流路から前記チャージ流路への作動油の流れを禁止する第1チェック弁と、
前記チャージ流路から前記第2上流側流路への作動油の流れを許可し、前記第2上流側流路から前記チャージ流路への作動油の流れを禁止する第2チェック弁とを備えた建設機械において、
前記作動油タンクに接続されたエア抜き流路と、
前記第1上流側流路と前記エア抜き流路との間の流通と遮断とを切換可能な第1回路切換器と、
前記第2上流側流路と前記エア抜き流路との間の流通と遮断とを切換可能な第2回路切換器と
、
前記閉回路切換弁を制御するコントローラと、
前記コントローラへエア抜き実施指令信号を出力可能なエア抜き指示器とを備え
、
前記コントローラは、前記エア抜き実施指令信号を受信すると、前記閉回路切換弁を一定時間流通位置と遮断位置に交互に切り換える開閉指令信号を前記閉回路切換弁へ出力する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
請求項1に記載の建設機械において、
前記作動油タンクに取り付けられた液面高さ表示器を更に備え、
前記液面高さ表示器は、前記チャージポンプの吸込みポートと同じ高さかそれよりも高い位置に取り付けられている
ことを特徴とする建設機械。
【請求項3】
請求項1に記載の建設機械において、
電動モータと、
前記電動モータで駆動される電動ポンプと、
前記チャージポンプの吐出流路に設けられた外付けポートとを更に備え、
前記電動ポンプの吐出流路は、前記外付けポートに接続可能である
ことを特徴とする建設機械。
【請求項4】
請求項
1に記載の建設機械において、
下部走行体と、
前記下部走行体上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体と、
前記閉回路ポンプの吐出流量を制御するポンプレギュレータとを更に備え、
前記油圧アクチュエータは、前記上部旋回体を駆動する油圧モータであり、
前記コントローラは、前記エア抜き実施指令信号を受信すると、前記閉回路切換弁を一定時間流通位置と遮断位置に交互に切り換える開閉指令信号を前記閉回路切換弁へ出力すると共に、前記閉回路ポンプに所定の流量を吐出させるポンプ流量指令信号を前記ポンプレギュレータへ出力する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項5】
請求項
4に記載の建設機械において、
前記所定の流量は、前記チャージポンプの最大吐出流量以下に設定されている
ことを特徴とする建設機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧アクチュエータを駆動するための油圧駆動装置を搭載した油圧ショベルなどの建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、油圧ショベルやホイールローダなどの建設機械において、油圧アクチュエータを駆動するための油圧回路を製造及び組立後や、例えば定期的な油圧ポンプの交換作業などのメンテナンス後に、油圧機器や配管に作動油を充填すると、油圧機器や配管の一部に空気(以下、エア)が残留することがある。配管内に残留するエアの影響として、例えば、作動油と一緒にエアを油圧ポンプが吸い込み、吐出すると騒音や油圧機器の応答性の低下を招く。そのため、組立後、通常稼働する前に油圧回路内のエア抜きが必要となる。
【0003】
(エア抜き機能)
油圧回路内のエア抜き方法の背景技術として、特許文献1がある。特許文献1には、パイロットポンプの吐出油路内のエアを作動油タンクに排出するために、ロックレバーに連動して動作するエア抜き弁とエア抜き油路を、パイロットポンプの吐出油路と作動油タンクの間に設け、ロックレバーがロック状態でエンジンを始動した時に、パイロットポンプが吐出したエアを含む作動油がエア抜き弁とエア抜き油路を経由してタンクに排出されるようになっている。
【0004】
(低温始動性)
一方で、近年、油圧ショベルやホイールローダなどの建設機械において、省エネ化が重要な開発項目になっている。油圧システム自体の省エネ化を図るため,油圧ポンプと油圧アクチュエータを閉回路接続して,油圧ポンプの流量制御で直接的に油圧アクチュエータの速度を制御する油圧閉回路(以下、閉回路)が検討されている。この閉回路を組み合わせた建設機械の背景技術として、特許文献2がある。このシステムは、従来の流量制御弁による圧損がなく、必要な流量のみをポンプが吐出するためエネルギ損失が少ない。また、油圧アクチュエータからの戻り油を、作動油タンクを経由せずに直接油圧ポンプに戻すため、油圧アクチュエータの位置エネルギや減速時の運動エネルギを回生できる。そのため、さらなる省エネ化が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-231588号公報
【文献】特開2015―048899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2に記載の閉回路においても組立後やメンテナンス後に閉回路内のエア抜きをする必要があるが、特許文献1に記載のパイロットポンプとは異なり、油圧ポンプと油圧アクチュエータ間に作動油タンクがないため、閉回路用油圧ポンプ(以下、閉回路ポンプ)は、作動油タンクから作動油を吸い込むことができない。油圧アクチュエータを駆動すれば、油圧アクチュエータからの戻り油を閉回路ポンプが吸い込むことができるが、油圧シリンダのような油圧アクチュエータの場合、可動範囲が限定されているため、吸い込める作動油も限られる。そのため、エアを効率的にタンクに排出できない。効率的に閉回路内のエア抜きができないと、メンテナンス時間が延び、ショベルの稼働時間が低下する。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、油圧閉回路内のエア抜きを短時間で行うことができる良好なメンテナンス性能を備えた建設機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、閉回路ポンプと、油圧アクチュエータと、前記閉回路ポンプの一方の入出力ポートと前記油圧アクチュエータの一方の入出力ポートとを接続する第1流路と、前記閉回路ポンプの他方の入出力ポートと前記油圧アクチュエータの他方の入出力ポートとを接続する第2流路と、前記第1流路および前記第2流路をそれぞれ流通させる流通位置と前記第1流路および前記第2流路をそれぞれ遮断する遮断位置とに切換可能な閉回路切換弁と、作動油タンクと、前記作動油から吸い込んだ作動油を吐出するチャージポンプと、前記第1流路の前記閉回路ポンプと前記閉回路切換弁とを接続する部分である第1上流側流路および前記第2流路の前記閉回路ポンプと前記閉回路切換弁とを接続する部分である第2上流側流路と前記チャージポンプの吐出ポートとを接続するチャージ流路と、前記チャージ流路から前記第1上流側流路への作動油の流れを許可し、前記第1上流側流路から前記チャージ流路への作動油の流れを禁止する第1チェック弁と、前記チャージ流路から前記第2上流側流路への作動油の流れを許可し、前記第2上流側流路から前記チャージ流路への作動油の流れを禁止する第2チェック弁とを備えた建設機械において、前記作動油タンクに接続されたエア抜き流路と、前記第1上流側流路と前記エア抜き流路との間の流通と遮断とを切換可能な第1回路切換器と、前記第2上流側流路と前記エア抜き流路との間の流通と遮断とを切換可能な第2回路切換器と、前記閉回路切換弁を制御するコントローラと、前記コントローラへエア抜き実施指令信号を出力可能なエア抜き指示器とを備え、前記コントローラは、前記エア抜き実施指令信号を受信すると、前記閉回路切換弁を一定時間流通位置と遮断位置に交互に切り換える開閉指令信号を前記閉回路切換弁へ出力するものとする。
【0009】
以上のように構成した本発明によれば、チャージポンプが作動油タンクからエアの混入が少ない作動油を吸入しチャージ流路へ吐出する。エアの混入が少ないチャージ流路の作動油は、第1チェック弁および第2チェック弁を介して、閉回路を構成する第1上流側流路および第2上流側流路、ならびに閉回路ポンプ内へ流入する。第1上流側流路、第2上流側流路、および閉回路ポンプ内のエアが混入している作動油は、第1チェック弁および第2チェック弁を介して流入した作動油に押され、第1回路切換器および第2回路切換器ならびにエア抜き流路を介して作動油タンクに排出される。これにより、閉回路ポンプに接続されている流路をエアが混入していない作動油で速やかに満たすことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る建設機械によれば、油圧閉回路内のエア抜きを短時間で行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態に係る油圧ショベルを示す側面図である。
【
図2】本発明の第1の実施例における油圧駆動装置の概略図である。
【
図3】本発明の第2の実施例におけるチャージポンプと作動油タンクとの位置関係の一例を示す概略図である。
【
図4】本発明の第3の実施例における油圧駆動装置を示す概略図である。
【
図5】本発明の第4の実施例における油圧駆動装置を示す概略図である。
【
図6】本発明の第5の実施例における油圧駆動装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、建設機械として大型の油圧ショベルを例にとって、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。なお、各図中、同等の部材には同一の符号を付し、重複した説明は適宜省略する。
【実施例1】
【0013】
本発明の第1の実施例について、
図1および
図2を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る油圧ショベルを示す側面図であり、
図2は、油圧ショベル100に搭載された油圧駆動装置の一例を示す概略図である。
【0014】
(第1の実施例が解決しようとする課題)
閉回路を構成する流路には作動油タンクが接続されていないため、メンテナンス後の回路内のエア抜きに時間がかかるという課題がある。
【0015】
従って、本実施例が解決しようとする課題は、閉回路内のエアを作動油タンクに速やかに排出できる良好なメンテナンス性能を備えた油圧ショベルを提供することである。
【0016】
(油圧ショベル)
図1において、油圧ショベル100は、左右方向の両側にクローラ式の走行装置8a,8bを備えた下部走行体103と、下部走行体103上に旋回可能に取り付けられた本体としての上部旋回体102とを備えている。上部旋回体102上には、オペレータが搭乗する操作室としてキャブ101が設けられている。下部走行体103と上部旋回体102とは、旋回用油圧モータとしての旋回モータ7を介して旋回可能とされている。
【0017】
上部旋回体102の前側には、例えば掘削作業等を行うための作動装置であるフロント作業機104の基端部が回動可能に取り付けられている。ここで、前側とは、キャブ101に搭乗する操作者が向く方向(
図1中の左方向)をいう。
【0018】
フロント作業機104は、上部旋回体102の前側に基端部が上下方向に回動可能に連結されたブーム2を備えている。ブーム2は、片ロッド式油圧シリンダであるブームシリンダ1を介して動作する。ブームシリンダ1は、ブームロッド1bの先端部が上部旋回体102に連結され、ブームヘッド1aの基端部がブーム2に連結されている。ブーム2の先端部には、アーム4の基端部が上下方向に回動可能に連結されている。アーム4は、片ロッド式油圧シリンダであるアームシリンダ3を介して動作する。アームシリンダ3は、アームロッド3bの先端部がアーム4に連結され、アームシリンダ3のアームヘッド3aがブーム2に連結されている。アーム4の先端部には、バケット6の基端部が上下方向に回動可能に連結されている。バケット6は、片ロッド式油圧シリンダであるバケットシリンダ5を介して動作する。バケットシリンダ5は、バケットロッド5bの先端部がバケット6に連結され、バケットシリンダ5のバケットヘッド5aの基端がアーム4に連結されている。
【0019】
(油圧駆動装置)
図2において、油圧駆動装置105は、油圧アクチュエータであるブームシリンダ1を閉回路で駆動する。なお、
図2では、ブームシリンダ1以外の油圧アクチュエータの駆動に関わる部分は省略している。
【0020】
(閉回路ポンプ)
閉回路ポンプ11は、エンジン9から伝達装置10を介して動力を受け、駆動される。閉回路ポンプ11は、一対の入出力ポートを持つ傾転斜板機構を備えており、斜板の傾斜角を調整してポンプ押しのけ容積を調整する機能を有する。この機能により、閉回路ポンプ11の吐出流量と吐出方向が制御される。
【0021】
(閉回路切換弁)
閉回路ポンプ11の2つの吐出ポートは、閉回路の上流側流路である流路15,16にそれぞれ接続され、閉回路切換弁26と流路17,18を介してブームシリンダ1に接続される。これにより、閉回路ポンプ11とブームシリンダ1とが閉回路状に接続される。閉回路切換弁26は、流路15,16および流路17,18をそれぞれ流通状態にする流通位置と、遮断状態にする遮断位置とを有し、制御装置(図示せず)から受信した開閉制御指令値により、切り換えられる。
【0022】
(チャージ回路)
チャージポンプ12は、エンジン9から伝達装置10を介して動力を受けて駆動される。チャージポンプ12は、作動油タンク30から吸込み流路13を介して作動油を吸入し、流路14へ吐出する。流路14は、チェック弁23aを介して流路15へ接続され、チェック弁23bを介して流路16へ接続される。また流路14から分岐した流路がリリーフ弁22を介して作動油タンク30へ接続される。さらに流路14から分岐した流路21は、チェック弁24aを介して流路17へ接続され、チェック弁24bを介して流路18へ接続される。チャージポンプ12、流路14,19,21、チェック弁23a,23b,24a,24b、およびリリーフ弁22により、チャージ回路が構成される。
【0023】
チャージ回路は、流路15,16,17,18の圧力がリリーフ弁22の設定圧より低下した場合に、チャージポンプ12が吐出した作動油をチェック弁23a,23b,24a,24bを介して流路15,16,17,18へ供給し、流路15,16,17,18の最低圧力をリリーフ弁22の設定圧に等しい圧力に保つ。
【0024】
(フラッシング弁)
フラッシング弁25は、流路17,18に接続されている。また、フラッシング弁25は、流路14から分岐した流路20と接続されている。フラッシング弁25は流路17,18のいずれか圧力が低い方の流路と流路20とを接続するように切り換わる。
【0025】
(第1の実施例の特徴的な構成)
閉回路の上流側流路である流路15,16は、回路切換器としてのエア抜き弁27,28を介して、エア抜き流路としての流路29に接続されている。エア抜き弁27,28は、流路15,16と流路29との流通と遮断とを手動で切り換える。流路29は、フィルタ31を介して作動油タンク30に接続されている。本実施形態では、流路15,16と流路29との流通遮断とを切り換えるエア抜き弁27,28で回路切換器を構成しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、流路15,16に流路29を直接接続し、エア抜き弁27,28に代えて、流路29の途中に流路29の流通と遮断とを切換可能な装置を設ける構成としても良い。
【0026】
(第1の実施例のエア抜き動作)
次に、本実施例における油圧駆動装置105のエア抜き動作の一例を
図2を用いて説明する。
【0027】
例えばメンテナンス員が油圧駆動装置105のエア抜きを実施するために、メンテナンス員はエア抜き弁27,28を、流路15,16が流路29を介して作動油タンク30へ接続される状態に切り換える。その後、メンテナンス員はエンジン9を始動する。
【0028】
エンジン9の始動後、チャージポンプ12と閉回路ポンプ11が伝達装置10を介して駆動される。閉回路ポンプ11は待機状態では吐出流量0で制御される。チャージポンプ12は作動油タンク30から吸込み流路13を介して作動油を吸入し、流路14へ吐出する。チャージポンプ12が吐出した作動油は、流路14,19、チェック弁23、流路15,16、エア抜き弁27,28、流路29、およびフィルタ31を介して作動油タンク30へ排出される。
【0029】
また、この時、閉回路ポンプ11から作動油を吐出させると、閉回路ポンプ11内のエアも効率的に排出することができる。
【0030】
(第1の実施例の効果)
本実施例では、閉回路ポンプ11と、油圧アクチュエータ1と、閉回路ポンプ11の一方の入出力ポートと油圧アクチュエータ1の一方の入出力ポートとを接続する第1流路15,17と、閉回路ポンプ11の他方の入出力ポートと油圧アクチュエータ1の他方の入出力ポートとを接続する第2流路16,18と、第1流路15,17および第2流路16,18をそれぞれ流通させる流通位置と第1流路15,17および第2流路16,18をそれぞれ遮断する遮断位置とに切換可能な閉回路切換弁26と、作動油タンク30と、作動油タンク30から吸い込んだ作動油を吐出するチャージポンプ12と、第1流路15,17の閉回路ポンプ11と閉回路切換弁26とを接続する部分である第1上流側流路15および第2流路16,18の閉回路ポンプ11と閉回路切換弁26とを接続する部分である第2上流側流路16とチャージポンプ12の吐出ポートとを接続するチャージ流路14,19と、チャージ流路14,19から第1上流側流路15への作動油の流れを許可し、第1上流側流路15からチャージ流路14,19への作動油の流れを禁止する第1チェック弁23aと、チャージ流路14,19から第2上流側流路16への作動油の流れを許可し、第2上流側流路16からチャージ流路14,19への作動油の流れを禁止する第2チェック弁23bとを備えた油圧ショベル100において、作動油タンク30に接続されたエア抜き流路29と、第1上流側流路15とエア抜き流路29との間の流通と遮断とを切換可能な第1回路切換器27と、第2上流側流路16とエア抜き流路29との間の流通と遮断とを切換可能な第2回路切換器28とを備えている。
【0031】
油圧駆動装置105の組立後もしくは閉回路ポンプ11を交換したメンテナンス後、回路の流路内はエアが入った状態である。メンテナンス員がエア抜きを実施すると、チャージポンプ12はエア混入が少ない作動油タンク30から作動油を吸入し流路14へ吐出する。エア混入が少ない作動油は、流路14,19、チェック弁23、流路15,16、および閉回路ポンプ11に流入する。またエアが混入していた作動油はチャージポンプ12からの作動油に押されて、エア抜き弁27,28、流路29、およびフィルタ31を介して作動油タンク30へ排出される。これにより、閉回路ポンプ11に接続されている流路15,16はエアが混入していない作動油で速やかに満たされる。その結果、通常稼働時に閉回路ポンプ11で作動油を吸入吐出させても、エアによる騒音や応答性低下などは発生しなくなる。
【実施例2】
【0032】
本発明の第2の実施例について、
図3を用いて説明する。
図3は、本実施例におけるチャージポンプ12と作動油タンク30との位置関係の一例を示す概略図である。
【0033】
(第2の実施例が解決しようとする課題)
第1の実施例(
図2に示す)のチャージポンプ12は作動油タンク30から吸込み流路13を介してエア混入の少ない作動油を吸入していたが、チャージポンプ12の取付位置と作動油タンク30内の作動油液面高さとの位置関係により、吸込み流路13内にエアが混入している場合がある。吸込み流路13にエアが混入していると、チャージポンプ12の吐出作動油にもエアが混入するため、エア抜き動作によって適切にエアが抜けず、メンテナンス時間が増加するという課題が生じる。
【0034】
従って、本実施例が解決しようとする課題は、組立後やメンテナンス後のエア抜き時に、チャージポンプの吸込みポートに接続された吸込み流路13内のエア混入量を低減するものである。
【0035】
(第2の実施例の特徴的な構成)
図3において、作動油タンク30は、液面高さ表示器32を備えている。液面高さ表示器32は、チャージポンプ12の取付け高さと同じかそれより高い位置に設けられる。
【0036】
(第2の実施例のエア抜き動作)
次に、本実施例における油圧駆動装置105のエア抜き動作の一例を
図3を用いて説明する。
【0037】
図3において、作動油タンク30から流路34とサクション管路35と吸込み流路13を介してチャージポンプ12の吸込みポート12aに接続されている。メンテナンス員は、液面高さ表示器32の高さまで作動油タンク30に作動油を補充した後、第1の実施例と同様の手順でエア抜き動作を行う。
【0038】
(第2の実施例の効果)
本実施例に係る油圧ショベル100は、作動油タンク30に取り付けられた液面高さ表示器32を更に備え、液面高さ表示器32は、チャージポンプ12の吸込みポート12aと同じ高さかそれよりも高い位置に取り付けられている。本実施例によれば、第1の実施例の効果に加えて、以下の効果が得られる。
【0039】
組立後や例えば閉回路ポンプ11を交換した後、メンテナンス員は作動油タンク30の液面高さ表示器32により、作動油タンク30の油面高さ33が液面高さ表示器32と同じ高さがそれよりも高い位置にあることを確認する。これにより、吸込み流路13内が上端まで作動油で満たされた状態でエア抜き動作が行われる。本実施例によれば、吸込み流路13内のエア混入量は低減され、エア抜き動作でエンジン9を駆動させると直ちに、チャージポンプ12はエアが混入していない作動油を吸込み流路13から吸入できるため、適切にエア抜きが実施でき、良好なメンテナンス性が得られる。
【実施例3】
【0040】
本発明の第3の実施例について、
図4を用いて説明する。
図4は、本実施例における油圧駆動装置105を示す概略図である。
【0041】
(第3の実施例が解決しようとする課題)
第1の実施例(
図2に示す)のエア抜き実施後において、閉回路切換弁26内部にエアが残留している場合がある。閉回路切換弁26内部のエアは閉回路切換弁26の応答性を悪化させる恐れがある。閉回路切換弁26の応答が悪いと、油圧ショベル100(
図1に示す)を通常動作させる場合に、例えばブームシリンダ1の応答性が低下し、作業効率が低下するという課題が生じる。
【0042】
従って、本実施例が解決しようとする課題は、組立後やメンテナンス後に閉回路切換弁26にエアを残留させないことである。
【0043】
(第3の実施例の特徴的な構成)
図4において、油圧駆動装置105は、エア抜き指示器40と、コントローラ41とを備えている。コントローラ41は、信号線を介して閉回路切換弁26に接続されており、エア抜き動作モード部42と切換弁制御部43とを有する。
【0044】
エア抜き動作モード部42は、エア抜き指示器40からエア抜き実施指令信号を受信すると、閉回路切換弁26を一定時間交互にON/OFF駆動するためのON/OFF信号を生成する。切換弁制御部43はON/OFF信号に基づき、閉回路切換弁26へ制御信号を出力する。
【0045】
(第3の実施例のエア抜き動作)
次に、本実施例における油圧駆動装置105のエア抜き動作の一例を
図4を用いて説明する。本実施例によれば、第1の実施例の効果に加えて、以下の効果が得られる。
【0046】
メンテナンス員は、エンジン9を始動後、エア抜き指示器40を操作してエア抜き動作を指示する。エア抜き指示器40は例えばタッチパネルつきのモニタ等である。
【0047】
コントローラ41はエア抜き指示器40からエア抜きの指示信号を受信すると、エア抜き動作モード部42を動作させ、閉回路切換弁26を一定時間交互にON/OFF駆動するための信号を生成する。ここで、一定時間とは例えば1秒程度である。
【0048】
切換弁制御部43はエア抜き動作モード部42が生成したON/OFF信号に基づき、信号線を介して閉回路切換弁26へON/OFF制御信号を出力し、閉回路切換弁26を流通位置と遮断位置とに交互に切り換え駆動する。閉回路切換弁26が制御されると、流路15,16と流路17,18との接続状態が流通状態と遮断状態とに交互に切り換わる。
【0049】
(第3の実施例の効果)
本実施例に係る油圧ショベル100は、閉回路切換弁26を制御するコントローラ41と、コントローラ41へエア抜き実施指令信号を出力可能なエア抜き指示器40とを更に備え、コントローラ41は、エア抜き実施指令信号を受信すると、閉回路切換弁26を一定時間流通位置と遮断位置に切り換える開閉指令信号を閉回路切換弁26へ出力する。本実施例によれば、第1の実施例の効果に加えて、以下の効果が得られる。
【0050】
閉回路切換弁26を閉じた状態のままでエア抜きを実施すると、弁内部にエアが残留していることがある。本実施例では、エア抜き弁27,28を介して流路15,16を作動油タンク30へ接続した状態でエンジン9を始動し、チャージポンプ12が作動油を吐出した状態で、閉回路切換弁26を一定時間流通位置と遮断位置に交互に切り換えることで、閉回路切換弁26内部に作動油を通過させる。これにより閉回路切換弁26内部のエアは、流路15,16,17,18のいずれかへ抜け、エア抜き弁27,28、流路29、およびフィルタ31を介して作動油タンク30へ排出される。これにより、エア残留による閉回路切換弁26の応答低下が改善され、良好なメンテナンス性能が得られる。
【実施例4】
【0051】
本発明の第4の実施例について、
図5を用いて説明する。
図5は、本実施例における油圧駆動装置105を示す概略図である。
【0052】
(第4の実施例が解決しようとする課題)
第1の実施例における油圧駆動装置105(
図2に示す)のエア抜き動作では、エンジン9を駆動する必要がある。しかし、組立やメンテナンスを行う場所によっては、排気ガスの関係でエンジンを稼働できない場合がある。そのような状況では回路のエア抜きができないという課題が生じる。
【0053】
従って、本実施例が解決しようとする課題は、エンジン9を駆動できない状況においてもエア抜き動作を可能とすることである。
【0054】
(第4の実施例の特徴的な構成)
図5において、油圧駆動装置105は、電動モータ53と電動モータ53で駆動される電動ポンプ51とを備えている。チャージポンプ12の吐出流路14上には、外付けポート50が設けられている。電動ポンプ51の吐出流路52は、外付けポート50に接続可能である。
【0055】
(第4の実施例のエア抜き動作)
次に、本実施例における油圧駆動装置105のエア抜き動作の一例を
図5を用いて説明する。
【0056】
エンジン9が駆動できない場合、メンテナンス員は、電動ポンプ51を設け、電動ポンプ51の吐出流路52を外付けポート50を介してチャージポンプ12の吐出流路14に接続する。エア抜き時は、メンテナンス員がエア抜き弁27,28を流路15,16と流路29と接続する状態に切り換え、電動モータ53で電動ポンプ51を駆動する。電動ポンプ51は作動油タンク54から作動油を吸入し、流路52、外付けポート50、および流路14を介して、閉回路へ作動油を供給する。なお、
図5において、作動油タンク54を作動油タンク30とは別に示しているが、作動油タンク54は作動油タンク30と共通であってもよい。
【0057】
(第4の実施例の効果)
本実施例に係る油圧ショベル100は、電動モータ53と、電動モータ53で駆動される電動ポンプ51と、チャージポンプ12の吐出流路14に設けられた外付けポート50とを更に備え、電動ポンプ51の吐出流路52は、外付けポート50に接続可能である。本実施例によれば、第1の実施例の効果に加えて、以下の効果が得られる。
【0058】
エンジン9を駆動しなくても、例えば電源供給可能環境であれば、電動モータ53を駆動することで、電動ポンプ51によって、回路内のエアを排出できるため、組立やメンテナンス環境が制限されなくなる。
【実施例5】
【0059】
本発明の第5の実施例について、
図6を用いて説明する。
図6は、本実施例における油圧駆動装置105を示す概略図である。
【0060】
(第5の実施例が解決しようとする課題)
第3の実施例における油圧駆動装置105(
図4に示す)のエア抜き動作では、閉回路切換弁26を駆動して流路15~18を流通/遮断したとしても、油圧アクチュエータが旋回モータ7(
図6に示す)であった場合、旋回モータ7を駆動させない限り、旋回モータ7内部のエアは残留してしまう。そのため、通常稼働した際に旋回動作の応答性が低下するという課題が生じる。
【0061】
さらに、閉回路ポンプ11で旋回モータ7を駆動させて旋回モータ7のエア抜きをした際に、流路15,16のいずれかの作動油をエア抜き弁27,28を介して作動油タンク30へ排出した場合、閉回路ポンプ11が吸い込む作動油が不足し、閉回路ポンプ11内部でキャビテーションが発生し騒音を発生させてしまう可能性がある。
【0062】
従って、本実施例が解決しようとする課題は、閉回路ポンプ11の吸い込み作動油を確保してキャビテーションを抑制しつつ、旋回モータ7内部のエア抜きを可能とすることである。
【0063】
(第5の実施例の特徴的な構成)
図6において、油圧駆動装置105は、油圧アクチュエータとして旋回モータ7を備える。閉回路ポンプ11は、閉回路ポンプ11の吐出流量を制御するポンプレギュレータ11aを備える。コントローラ41は、ポンプレギュレータ11aと信号線で接続されたポンプ制御部60を備える。
【0064】
エア抜き動作モード部42は、エア抜き指示器40からエア抜きの指示信号を受信すると、切換弁制御部43へON/OFF信号を出力し、ポンプ制御部60にチャージポンプ12の最大吐出流量以下となるポンプ吐出流量指令値を出力する。ポンプ制御部60は、ポンプ吐出流量指令値に従いポンプレギュレータ11aへポンプ流量指令信号を出力する。
【0065】
(第5の実施例のエア抜き動作)
次に、本実施例における油圧駆動装置105のエア抜き動作の一例を
図6を用いて説明する。
【0066】
メンテナンス員は、エア抜き弁27のみを流路15と流路29とが接続する状態に切り換え、エア抜き弁28は図中の状態のままに保持しておく。メンテナンス員は、エンジン9を始動後、エア抜き指示器40を操作してエア抜き動作を指示する。
【0067】
コントローラ41は、エア抜き指示器40からエア抜きの指示信号を受信すると、エア抜き動作モード部42を動作させ、閉回路切換弁26を一定時間交互にON/OFF駆動するための信号を生成する。
【0068】
切換弁制御部43は、エア抜き動作モード部42が生成したON/OFF信号に基づき、信号線を介して閉回路切換弁26へON/OFF制御信号を出力し、閉回路切換弁26を流通位置と遮断位置とに切り換え駆動する。閉回路切換弁26が制御されると、流路15,16と流路17,18との接続が流通状態と遮断状態とに交互に切り換わる。
【0069】
また、エア抜き動作モード部42は、チャージポンプ12の最大吐出流量以下となるポンプ吐出流量指令値をポンプ制御部60へ出力する。ポンプ制御部60は、閉回路ポンプ11がポンプ吐出流量指令値に相当する流量の作動油を流路16へ向けて吐出するように、ポンプレギュレータ11aへポンプ流量指令信号を出力する。ポンプレギュレータ11aは、受信したポンプ吐出流量信号に従って閉回路ポンプ11の吐出方向および吐出流量を制御し、閉回路ポンプ11に流路16へ向けて作動油を吐出させる。
【0070】
閉回路ポンプ11が吐出した作動油は、流路16、エア抜き弁28、閉回路切換弁26、および流路18を介して旋回モータ7の一方の入出力ポートに流入し、旋回モータ7を駆動する。旋回モータ7を駆動した後に他方の入出力ポートから排出された作動油は、流路17、閉回路切換弁26、流路15、エア抜き弁27、流路29、およびフィルタ31を介して作動油タンク30へ排出される。チャージポンプ12が吐出した作動油は、流路14,19、チェック弁23、および流路15を介して閉回路ポンプ11へ吸入される。
【0071】
(第5の実施例の効果)
本実施例に係る油圧ショベル100は、下部走行体103と、下部走行体103上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体102と、閉回路ポンプ11の吐出流量を制御するポンプレギュレータ11aとを備え、油圧アクチュエータ7は、上部旋回体102を駆動する油圧モータであり、コントローラ41は、エア抜き実施指令信号を受信すると、閉回路切換弁26を一定時間流通位置と遮断位置に交互に切り換える開閉指令信号を閉回路切換弁26へ出力すると共に、閉回路ポンプ11に所定の流量を吐出させるポンプ流量指令信号をポンプレギュレータ11aへ出力する。本実施例によれば、第1の実施例の効果に加えて、以下の効果が得られる。
【0072】
閉回路ポンプ11は、チャージポンプ12からエアの混入が少ない作動油を吸入し、旋回モータ7へ吐出する。旋回モータ7が駆動されると旋回モータ7内部のエアは作動油と共に流路17へ排出され、エア抜き弁27を介して作動油タンク30へ排出される。
【0073】
一方で、旋回モータ7が駆動される際、閉回路ポンプ11が吸入する作動油はチャージポンプからのみとなるため、閉回路ポンプ11の吸入流量(=吐出流量)がチャージポンプ12の吐出流量が大きくなると、閉回路ポンプ11の吸入流量が不足し、閉回路ポンプ11内でキャビテーションが発生するおそれがある。しかし本実施例によれば、閉回路ポンプ11の吐出流量を所定の流量に制限することで、閉回路ポンプ11の吸入流量不足を抑制し、キャビテーション発生を抑制しつつ、旋回モータ7のエアを抜くことができる。
【0074】
また、前記所定の流量は、チャージポンプ12の最大吐出流量以下に設定されている。これにより、チャージポンプ12の吐出流量だけで閉回路ポンプ11の吸入流量を賄うことができるため、閉回路ポンプ11内でのキャビテーションの発生をより確実に抑制することが可能となる。
【0075】
(その他、全般に関して)
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は、油圧ショベルに本発明を適用したものであるが、本発明は油圧ショベル以外の建設機械にも適用可能である。例えば、油圧式クレーン等の作業装置を備えた建設機械や、複数の油圧ポンプを有する油圧駆動装置を搭載した建設機械にも本発明は適用可能である。
【0076】
また、上記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成の一部を加えることも可能であり、ある実施例の構成の一部を削除し、あるいは、他の実施例の一部と置き換えることも可能である。
【符号の説明】
【0077】
1…ブームシリンダ(油圧アクチュエータ)、1a…ブームヘッド、1b…ブームロッド、2…ブーム、3…アームシリンダ(油圧アクチュエータ)、3a…アームヘッド、3b…アームロッド、4…アーム、5…バケットシリンダ(油圧アクチュエータ)、5a…バケットヘッド、5b…バケットロッド、6…バケット、7…旋回モータ(油圧アクチュエータ)、8a,8b…走行装置、9…エンジン、10…伝達装置、11…閉回路ポンプ、11a…ポンプレギュレータ、12…チャージポンプ、12a…吸込みポート、13…吸込み流路、14…流路(チャージ流路、吐出流路)、15…流路(第1流路、第1上流側流路)、16…流路(第2流路、第2上流側流路)、17…流路(第1流路)、18…流路(第2流路)、19…流路(チャージ流路)、20,21…流路、22…リリーフ弁、23a…チェック弁(第1チェック弁)、23b…チェック弁(第2チェック弁)、24a,24b…チェック弁、25…フラッシング弁、26…閉回路切換弁、27…エア抜き弁(第1回路切換器)、28…エア抜き弁(第2回路切換器)、29…流路(エア抜き流路)、30…作動油タンク、31…フィルタ、32…液面高さ表示器、33…作動油の油面高さ、34…流路、35…サクション管路、40…エア抜き指示器、41…コントローラ、42…エア抜き動作モード部、43…切換弁制御部、50…外付けポート、51…電動ポンプ、52…流路(吐出流路)、53…電動モータ、54…作動油タンク、60…ポンプ制御部、100…油圧ショベル(建設機械)、101…キャブ、102…上部旋回体、104…フロント作業機、105…油圧駆動装置。