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特許7202427イミン型第四級アンモニウム塩触媒、その調製方法、およびポリイソシアネート組成物の調製のためのその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-27
(45)【発行日】2023-01-11
(54)【発明の名称】イミン型第四級アンモニウム塩触媒、その調製方法、およびポリイソシアネート組成物の調製のためのその使用
(51)【国際特許分類】
   C08G 18/09 20060101AFI20221228BHJP
   C08G 18/18 20060101ALI20221228BHJP
【FI】
C08G18/09
C08G18/18
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021137208
(22)【出願日】2021-08-25
(62)【分割の表示】P 2020528969の分割
【原出願日】2018-02-13
(65)【公開番号】P2021185238
(43)【公開日】2021-12-09
【審査請求日】2021-09-22
(31)【優先権主張番号】201711243688.6
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515045754
【氏名又は名称】ワンファ ケミカル グループ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】王暖程
(72)【発明者】
【氏名】尚永華
(72)【発明者】
【氏名】王玉啓
(72)【発明者】
【氏名】石濱
(72)【発明者】
【氏名】朱智誠
(72)【発明者】
【氏名】李和甫
(72)【発明者】
【氏名】黎源
(72)【発明者】
【氏名】華衛▲き▼
【審査官】小森 勇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/035887(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00-18/87
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリイソシアネート組成物であって、前記ポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファナート基、およびイミノオキサジアジンジオン基を有し、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は、0.1~0.8であり;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は、0.1~0.7であり;イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は、0.005~0.15である;ことを特徴とする、ポリイソシアネート組成物。
【請求項2】
前記アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は、0.2~0.6であり;前記アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は、0.2~0.5であり;前記イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は、0.01~0.1である;ことを特徴とする、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項3】
ポリイソシアネート組成物の製造方法であって、前記ポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファナート基、およびイミノオキサジアジンジオン基を有し、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は、0.1~0.8であり;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は、0.1~0.7であり;イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は、0.005~0.15であり、
前記ポリイソシアネート組成物は、イミン型第四級アンモニウム塩触媒の存在下で、NCO官能性>1を有する少なくとも1種類のイソシアネート単量体をオリゴマー化することにより調製され、
前記触媒は、下記式Iで示す一般構造式を有する、ポリイソシアネート組成物の製造方法
【化1】

式中、RおよびRは、直鎖状のC1~C20アルキルまたは分岐鎖状のC3~C20アルキル、およびC1~C20ヒドロキシアルキル、C3~C8シクロアルキル、およびアリールアルキルから独立して選ばれ、
は、直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル、シクロアルキル、またはアリールであり、
は、水素、アリール、直鎖状のC1~C15アルキル、または分岐鎖状のC3~C15アルキルである。
【請求項4】
前記イソシアネート単量体は、脂肪族ジイソシアネートから選ばれることを特徴とする、請求項3に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【請求項5】
前記イソシアネート単量体は、ヘキサメチレンジイソシアネート、2-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジイソシアネート、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジイソシアネート、4-イソシアナトメチル-1,8-オクタンジイソシアネート、3(4)-イソシアナトメチル-1-メチルシクロへキシルイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3-および1,4-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、ならびに1,3-および1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンのうちの1つ以上であることを特徴とする、請求項4に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【請求項6】
前記触媒は、調製プロセスの間、アルコール溶液の形態で添加され、
用いられる前記触媒の量は、前記イソシアネート単量体の質量の0.001~5%であることを特徴とする、請求項3~5のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【請求項7】
前記アルコール中の前記触媒の質量濃度は、0.25%~50%であり;
用いられる前記触媒の量は、前記イソシアネート単量体の質量の0.002~2%であることを特徴とする、請求項6に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【請求項8】
前記オリゴマー化は、0℃~100℃の温度で反応させることを特徴とする、請求項3~7のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【請求項9】
前記オリゴマー化は、20~90℃の温度で反応させることを特徴とする、請求項8に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【請求項10】
前記オリゴマー化は、5~80wt%のイソシアネート単量体を転化した後に終了することを特徴とする、請求項3~9のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【請求項11】
前記オリゴマー化は、10~70wt%のイソシアネート単量体を転化した後に終了し;
前記オリゴマー化は、前記触媒を失活させることによって終了することを特徴とする、請求項10に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、ポリイソシアネートの調製の分野、具体的には、ポリイソシアネート組成物を調製するためのイミン型第四級アンモニウム塩触媒、当該触媒の調製方法、および当該触媒を用いることによって調製されるポリイソシアネートに関する。
【0002】
〔背景技術〕
脂肪族ジイソシアネート化合物は、耐黄変性の塗装および塗料の合成において代替できない利点を有し、塗装工業で幅広く用いられている。しかしながら、単量体の脂肪族イソシアネートは、その蒸気圧が低いために利用に大きな制限があり、そのため、それをポリイソシアネートに改質することで、プロセスの間の生物的耐性を高め、さらに優れた性能の生成物を得ることがより一般的であった。
【0003】
イソシアヌレートは、高い熱安定性、強い耐放射性、低い粘度、および高い架橋密度を有するため、イソシアネートの自己重合反応が従来広く研究されてきた。これらの研究は、工業のプロセスにおける添加剤の量を効果的に低減させて、高い品質を有するポリイソシアネート生成物を得ることが可能な、触媒の効率的な構造を如何に見出すかに重点を置かれていた。
【0004】
イソシアネート自己重合に用いられる触媒は、一般的に以下の構造的特徴を有する:
n+ n-
そのカチオン形態としては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、並びにNおよびPをコアとする下記特徴を有するイオン群の構造が挙げられる:
Mn=[R],n=1
式中、R、R、R、およびRは、同じであっても異なっていてもよく、1~20の炭素原子を有するアルキルまたは置換アルキルから任意に選ばれ、例えば、US673062、US6800714、およびUS7001973の全てで、Rがベンゼン誘導体構造を含み、RおよびRが、アルキル、または置換アルキル、またはシクロアルキルであり、Rが、アルキル、またはシクロアルキル、またはアルコキシである、第四級アンモニウム塩カチオンが適用されており、効率的に生成物を合成できる。しかしながら、そのカラーナンバーの制御は、依然として、工業生産上で要求される低いカラーナンバーのポリイソシアネート化合物を満たせていないことが指摘されるべきである。US5489663でも、カチオンの様々な設計を用いて理想的な色制御効果を得ているが、その触媒設計により反応活性がより低くなり、より高い反応温度での制御が必要であり、温度制御が低い場合、その反応時間が倍になる。
【0005】
第四級アンモニウム塩において一般的に用いられるアニオンとしては、RCOO、OH、Fがあり、理想的な構造を有する三量体構造が得られ、例えば、US5124427では、アニオンがOH、Fである設計を適用し、生成物のカラーナンバーを40~80に制御している。
【0006】
CN101927184には、第四級アンモニウム/ホスフィン塩を、弱アルカリ性の窒素含有化合物の六員環の複素環式化合物と組み合わせるために用いる場合、品質の良い淡色のポリイソシアネート化合物を効果的に調製できることが開示されている。
【0007】
しかしながら、前記特許文献で報告された全ての調製プロセスは、オリゴマー化の段階で終了し、次いで単量体を除去して、品質に合格したサンプルを得るものであったことが指摘されるべきである。プロセスの安全面の観点から、この反応は、潜在的且つ膨大な熱蓄積作用を有し、一度でもプロセスの制御に制御不能になると、莫大な経済損失が生じ、人員の安全が脅かされる虞がある。
【0008】
〔発明の概要〕
本発明の目的の1つは、触媒の設計から出発して、イミン構造を導入することによって、イミン型第四級アンモニウム塩型触媒を提供することであり、当該触媒は、高い触媒活性を確保することに基づいて、高温分解および失活の特性を有することができ;且つポリイソシアネートの合成に用いられる場合、反応の制御不能によって起こる爆発的な重合のリスクを効果的に防止することができる。
【0009】
本発明の他の目的は、イミン型第四級アンモニウム塩型触媒の調製方法を提供することであり、調製された触媒は、ポリイソシアネートの合成において反応の制御不能によって起こる爆発的な重合のリスクを効果的に防止することができる。
【0010】
本発明の更なる目的は、前記触媒を用いることによって調製されるポリイソシアネート組成物を提供することである。
【0011】
上述した目的の一態様を実現するために、本発明によって提供されるイミン型第四級アンモニウム塩型触媒は、次の技術的解決法を採用する:
イミン型第四級アンモニウム塩触媒であって、前記触媒は、下記式Iで示す一般構造式を有する、イミン型第四級アンモニウム塩触媒:
【0012】
【化1】
【0013】
式中、RおよびRは、直鎖状のC1~C20(例えば、C3、C5、C8、C10、C12、もしくはC15)アルキル、または分岐鎖状のC3~C20(例えば、C5、C8、C10、C12、またはC15)アルキル、およびC1~C20(例えば、C3、C5、C8、C10、C12、もしくはC15)ヒドロキシルアルキル(ヒドロキシアルキルとしても知られる)、C3~C8(例えば、C4もしくはC6)シクロアルキル、およびアリールアルキルから独立して選ばれ;
は、直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル、シクロアルキル、またはアリールであり;例えば、直鎖状のC1~C13アルキル(例えば、直鎖状のC1、C3、C7、C9、もしくはC13アルキル)、または分岐鎖状のC3~C15アルキル(例えば、分岐鎖状のC5、C8、C10、C12、もしくはC15アルキル)、またはC3~C8シクロアルキル(例えば、C4、C5、またはC6)、またはフェニル、フェンメチルのようなアリールであり;
は、水素、アリール、直鎖状のC1~C15(例えば、C3、C5、C8、C10、もしくはC12)アルキル、または分岐鎖状のC3~C15(例えば、C5、C8、C10、またはC12)アルキルである。
【0014】
上述した目的の別の態様を実現するために、本発明によって提供されるイミン型第四級アンモニウム塩型触媒の調製方法は、次の技術的解決法を採用する:
イミン型第四級アンモニウム塩触媒の調製方法であって、
氷水浴の条件下で二置換第二級アミンにトリメチルクロロシランを徐々に添加し、添加後に、室温に戻して反応を続け、反応後に、反応溶液に氷水を添加して反応をクエンチし、分離して中間生成物aを得る工程(1)と;
【0015】
【化2】
【0016】
氷水浴の条件下でカルボン酸にトリメチルクロロシランを徐々に添加し、添加後に、室温に戻して反応を続け、反応後に、反応溶液に氷水を添加して反応をクエンチし、分離して中間生成物bを得る工程(2)と;
【0017】
【化3】
【0018】
分離された中間生成物a、中間生成物b、およびジメチルアセタールをアルコール溶媒中に溶解して、50~80℃で反応させ、反応後に、前記アルコール溶媒の一部を任意に除去し、目標濃度の前記イミン型第四級アンモニウム塩触媒を含むアルコール溶液を得る工程(3)と;を含み、
【0019】
【化4】
【0020】
好ましくは、前記イミン型第四級アンモニウム塩触媒は、上述した一般式Iで示す一般構造式を有する、イミン型第四級アンモニウム塩触媒の調製方法。
【0021】
なお、「任意に除去する」とは、除去することまたは除去しないことを意味し、当業者は、触媒の目標濃度に応じて実際に決定するものであると理解し得る。
【0022】
本発明の触媒調製方法によれば、好ましくは、工程(1)において、トリメチルクロロシランのモル量は、前記第二級アミンのモル使用量以上、好ましくは前記第二級アミンのモル量の1~1.2倍であり;一実施形態において、中間生成物は、抽出によって分離してもよく、例えば、抽出剤での抽出後に、乾燥し、蒸留によって分離して中間生成物aを得てもよく;前記抽出剤は、好ましくはジクロロメタン、酢酸エチル、クロロホルム、およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれ;乾燥処理は、好ましくは無水硫酸ナトリウムおよび/または無水硫酸マグネシウムのような乾燥剤を添加することによって行われる。
【0023】
本発明の触媒調製方法によれば、好ましくは、工程(1)における反応は、室温に戻した後、クエンチする前に、0.5~2時間、例えば1時間または1.5時間続けるように制御される。
【0024】
本発明の触媒調製方法によれば、好ましくは、工程(2)において、トリメチルクロロシランのモル量は、前記カルボン酸のモル量以上、好ましくは前記カルボン酸のモル量の1~1.2倍であり;一実施形態において、中間生成物は、抽出によって分離してもよく、例えば、抽出剤での抽出後に、乾燥し、蒸留によって分離して中間生成物bを得てもよく;前記抽出剤は、好ましくはジクロロメタン、酢酸エチル、クロロホルムおよびそれらの組み合わせからなる群から選ばれ;乾燥処理は、好ましくは無水硫酸ナトリウムおよび/または無水硫酸マグネシウム等のような乾燥剤を添加することによって行われる。
【0025】
本発明の触媒調製方法によれば、好ましくは、工程(2)における反応は、室温に戻した後、クエンチする前に、0.5~1時間続けるように制御される。
【0026】
本発明の触媒調製方法によれば、好ましくは、工程(3)において、前記中間生成物a、中間生成物b、およびジメチルアセタールは、実質的に等モル量となるように投入され;本発明において、「実質的に等モル量」とは、3つの原料のうちの任意の2つの投入モル量間の差が、それらのうちより少ない方の10%、好ましくは5%、さらに好ましくは2%以下であることを意味する。
【0027】
本発明の触媒調製方法によれば、工程(3)における反応は、好ましくは50~80℃、例えば60または70℃で、3~8時間、例えば4、5または6時間行う。
【0028】
好ましくは、前記アルコール溶媒は、一価アルコールおよび/または二価アルコールであり;前記一価アルコールは、好ましくはC1~C10脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、もしくは芳香族アルコールまたはフェノールからなる群から選ばれ、前記一価アルコールは、好ましくは直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状のアルコールまたはフェノールの形態であり;前記二価アルコールは、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、および2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0029】
上述した目的にかかる更なる別の態様を実現するために、本発明はまた、上述した触媒を用いることによって調製されるポリイソシアネート組成物を提供し;好ましくは次の技術的解決法を採用する。
【0030】
ポリイソシアネート組成物であって、前記ポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファナート基、およびイミノオキサジアジンジオン基を有し、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は、0.1~0.8、好ましくは0.2~0.6、例えば0.3、0.4または0.5であり;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は、0.1~0.7、好ましくは0.2~0.5、例えば0.3または0.4であり;前記イミノオキサジアジンジオン基/前記イソシアヌレート基のモル比は、0.005~0.15、好ましくは0.01~0.1、例えば0.02、0.05または0.08である、ポリイソシアネート組成物。
【0031】
本発明の組成物は、上述したイミン型第四級アンモニウム塩触媒の存在下で、NCO官能性>1を有する少なくとも1種類のイソシアネート単量体をオリゴマー化することにより調製される。前記オリゴマー化反応は本分野では周知であり、例えば、4量体以下の重合反応である。
【0032】
本発明の組成物において、好ましくは、前記イソシアネート単量体は脂肪族ジイソシアネートから選ばれ、好ましくはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジイソシアネート、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジイソシアネート、4-イソシアナトメチル-1,8-オクタンジイソシアネート、3(4)-イソシアナトメチル-1-メチルシクロへキシルイソシアネート(IMCI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3-および1,4-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(XDI)、ならびに1,3-および1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)のうちの1つ以上である。
【0033】
目標の反応をより好適に促進させるために、本発明の組成物によれば、好ましくは、前記触媒は、調製プロセスの間、アルコール溶液の形態で添加され、好ましくは、アルコール中の触媒の質量濃度は0.25%~50%、例えば1%、5%、10%、15%、20%、30%または40%であり;用いられる前記触媒の量は、有機イソシアネートの質量の0.001~5%、好ましくは0.002~2%、例えば0.1%、0.5%、1%または1.5%である。
【0034】
本発明の組成物によれば、好ましくは、前記オリゴマー化は、0℃~100℃、好ましくは20~90℃の温度範囲で、例えば30、50または70℃で行われる。
【0035】
本発明の組成物によれば、好ましくは、前記オリゴマー化は、5~80wt%、好ましくは10~70wt%、例えば40wt%または50wt%のイソシアネート単量体を転化した後に終了し;さらに好ましくは、前記オリゴマー化は、前記触媒を失活させることにより終了し、さらに好ましくは熱分解により、または、酸もしくは酸誘導体の添加により、前記触媒を失活させ;添加される酸または酸誘導体は、例えば塩化ベンジル、リンまたは硫黄を含有する酸の酸エステル、およびこれら酸自体であり;特に熱分解によって触媒を失活させることが好ましい。本発明では、反応が終了した後、未反応の有機イソシアネートの単量体を前記反応混合物から分離し、リサイクルしてもよい。
【0036】
本発明の好適な効果としては、触媒の設計から出発して、イミン構造を導入することによって、触媒は、高い触媒活性を確保することに基づいて、高温での分解および失活の特性を有することができ;ポリイソシアネートの合成に適用するとき、制御不能の反応によって起こる爆発的な重合のリスクを効果的に防止することができる。
【0037】
同時に、上述した触媒を用いることによって調製される本発明のポリイソシアネート組成物は、一定の割合の範囲でイソシアヌレート基、ウレタン基、アロファナート基、イミノオキサジアジンジオン基を有し、優れた耐湿性、希釈安定性の特性を示す。
【0038】
〔実施形態〕
本発明のさらなる説明を以下に実施例と共に挙げる。なお、これらの実施例は、本発明による特許請求の範囲を限定するものではない。
【0039】
本発明における全ての百分率は、特に説明しない限り、質量百分率を指す。
【0040】
本発明では、GB/T 12009.4-1989の方法に従ってNCO含有量を測定する。
【0041】
本発明では、GB/T 3143-1982の方法に従って生成物のカラーナンバーを測定する。
【0042】
本発明のポリイソシアネート組成物(すなわち、イソシアネート硬化剤)中、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファナート基、およびイミノオキサジアジンジオン基のそれぞれのモル比について、Bruker Biospin社製のAVANCE400を用いて、重水素化クロロホルムCDClを溶媒として用いて、試料(ポリイソシアネート組成物)濃度60質量%、100MHzの条件下で一晩、13C核磁気共鳴スペクトルを測定した。
【0043】
なお、前記測定では、下記信号の積分値を測定した炭素数で割った値から、各モル比を算出した。
【0044】
イソシアヌレート基:148.6ppm近傍
アロファナート基:154ppm近傍
ウレタン基:156.5ppm近傍
イミノオキサジアジンジオン基:137.3ppm近傍
モル比1:アロファナート基/(アロファナート基+イソシアヌレート基)=(154ppm近傍の信号の面積)/(154ppm近傍の信号の面積+148.6近傍の信号の面積/3)
モル比2:アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)=(154ppm近傍の信号の面積)/(154ppm近傍の信号の面積+156.5ppm近傍の信号の面積)
モル比3:イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基=137.3ppm近傍の信号の面積/(148.6近傍の信号の面積/3)。
【0045】
本発明における動的粘度は、25℃下でS21回転子を有するBrookFieldDV-I Prime粘度計を用いて取得した。なお、文献(CN200710180169.X)の報告によると、本発明の前記ポリイソシアネートのレオロジーデータが理想的な流体挙動を満たすことが異なるせん断速度に依るため、ここではせん断速度は特に記載しない。
【0046】
本発明の合成プロセスに用いられる試薬は、いずれもSigma-Aldrich社から入手したものであり、特に説明しない限り、いずれも分析用純度である。
【0047】
<実施例1>
(触媒Iの調製)
(1)氷水浴の条件下で5部(重量部;以下は同様)のジメチルアミンに12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を0.5時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物I-aを得た;
(2)氷水浴の条件下で16部の2-エチルヘキサン酸に12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を1時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物I-bを得た;
(3)分離した中間生成物I-a、中間生成物I-b、および13部のジメチル-n-ブチラール(dimethyl-n-butyral)を243部のn-ヘキサノール溶液に溶解して50℃下で5時間反応させ、反応後、n-ヘキサノール中10%の触媒Iの溶液を得た。
【0048】
触媒Iの構造は以下の通りであった:
【0049】
【化5】
【0050】
<実施例2>
(触媒IIの調製)
(1)氷水浴の条件下で6.5部のメチルエチルアミンに12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を0.5時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物II-aを得た;
(2)氷水浴の条件下で16部の2-エチルヘキサン酸に12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を1時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物II-bを得た;
(3)分離した中間生成物a、中間生成物b、および16.8部のジメチルベンズアレーション(dimethyl benzalation)を32部のメタノール溶液に溶解して50℃で8時間反応させ、反応後、メタノール中の50%の触媒IIの溶液を得た。
【0051】
触媒IIの構造は以下の通りであった:
【0052】
【化6】
【0053】
<実施例3>
(触媒IIIの調製)
(1)氷水浴の条件下で15部のN-(4-エチルベンジル)エチルアミンに12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を3時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物III-aを得た;
(2)氷水浴の条件下で4.24部のギ酸に12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を1時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物III-bを得た;
(3)分離した中間生成物a、中間生成物b、および8.3部のジメチルアセタールを2144部の1,3-ブタンジオール溶液に溶解して70℃で8時間反応させ、反応後、1,3-ブタンジオール中1%触媒IIIの溶液を得た。
【0054】
触媒IIIの構造は以下の通りであった:
【0055】
【化7】
【0056】
<実施例4>
(触媒IVの調製)
(1)氷水浴の条件下で16部のN-メチル-2-インダンに12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を1.5時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物IV-aを得た;
(2)氷水浴の条件下で8.1部の酪酸に12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を1時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物IV-bを得た;
(3)分離した中間生成物a、中間生成物b、および15.9部のジメチルシクロペンチルアルデヒド(dimethylcyclopentylaldehyde)を133.2部の2-エチルヘキサノール溶液に溶解して80℃で8時間反応させ、反応後、2-エチルヘキサノール中20%の触媒IVの溶液を得た。
【0057】
触媒IVの構造は以下の通りであった。
【0058】
【化8】
【0059】
<実施例5>
(触媒Vの調製)
(1)氷水浴の条件下で5部のジメチルアミンに12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を0.5時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸ナトリウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物V-aを得た;
(2)氷水浴の条件下で13.5部の安息香酸に12部のトリメチルクロロシランを滴下して添加し、滴下添加後、室温に戻して反応を1時間続け、反応後、反応溶液に50部の氷水を添加して反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出後、有機相を得た。有機相に10部の無水硫酸マグネシウムを添加することにより乾燥させ、次いで有機相を減圧下で蒸留して溶媒を除去して中間生成物V-bを得た;
(3)分離した中間生成物a、中間生成物b、および8.3部のジメチルアセタールを、4269部のエチレングリコールと4269部のn-ブタノールとの溶液に溶解して60℃で8時間反応させ、反応後、0.25%の触媒Vの混合アルコール溶液を得た。
【0060】
触媒Vの構造は以下の通りであった。
【0061】
【化9】
【0062】
<実施例6>
20℃/50mbarの条件下で、600gのHDIを10分間脱気した。窒素ガスでの保護下で、処理したHDIを60℃まで予加熱し、ヘキサノール中10%の触媒Iの溶液1.2gをHDIに滴下して添加し、系の温度を60~65℃に制御し、反応の間、NCO%の変化をモニターした。NCO%の値が38にまで低下したとき、0.12gのリン酸を添加することによって反応を終了させた。反応溶液は、薄膜蒸発させて残留単量体を除去し、約260gのイソシアネート硬化剤を得た。
【0063】
(生成物の指数)
粘度:1650cp/25℃
NCO%:22.2%
カラーナンバー:20Hazen
フリー単量体:0.03%
調製した硬化剤中、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は0.1;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は0.7;イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は0.1である。
【0064】
<実施例7>
20℃/50mbarの条件下で、600gのHDIを10分間脱気した。窒素ガスでの保護下で、処理したHDIを60℃まで予加熱し、ヘキサノール中3%の触媒IIの溶液4.0gをHDIに滴下して添加し、系の温度を60~65℃に制御し、反応の間、NCO%の変化をモニターした。NCO%の値が38にまで低下したとき、反応の温度が20分以内に100℃まで上昇し、その後の1時間以内に、NCO%が変化しなくなり、触媒が熱によって失活し、反応が終了した。反応溶液は、薄膜蒸発させて残留単量体を除去し、約260gのイソシアネート硬化剤を得た。
【0065】
(生成物の指数)
粘度:1700cp/25℃
NCO%:22.1%
カラーナンバー:20Hazen
フリー単量体:0.04%
調製した硬化剤中、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は0.1;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は0.7;イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は0.1である。
【0066】
<実施例8>
20℃/50mbarの条件下で、600gのHDIを10分間脱気した。窒素ガスでの保護下で、処理したHDIを60℃まで予加熱し、1,3-ブタンジオール中1%の触媒IIIの溶液6gをHDIに滴下して添加し、系の温度を60~65℃に制御し、反応の間、NCO%の変化をモニターした。NCO%の値が38にまで低下したとき、反応の温度が20分以内に100℃まで上昇し、その後の1時間以内に、NCO%が変化しなくなり、触媒が熱によって失活し、反応が終了した。反応溶液は、薄膜蒸発させて残留単量体を除去し、約240gのイソシアネート硬化剤を得た。
【0067】
(生成物の指数)
粘度:2800cp/25℃
NCO%:21.0%
カラーナンバー:18Hazen
フリー単量体:0.03%
調製した硬化剤中、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は0.3;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は0.6;イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は0.08である。
【0068】
<実施例9>
20℃/50mbarの条件下で、600gのHDIを10分間脱気した。窒素ガスでの保護下で、処理したHDIを60℃まで予加熱し、2-エチルヘキサノール中20%の触媒IVの溶液30gをHDIに滴下して添加し、系の温度を70~75℃に制御し、反応の間、NCO%の変化をモニターした。NCO%の値が36にまで低下したとき、反応の温度が20分以内に100℃まで上昇し、その後の1時間以内に、NCO%が変化しなくなり、触媒が熱によって失活し、反応が終了した。反応溶液は、薄膜蒸発させて残留単量体を除去し、約260gのイソシアネート硬化剤を得た。
【0069】
(生成物の指数)
粘度:600cp/25℃
NCO%:19.8%
カラーナンバー:16Hazen
フリー単量体:0.03%
調製した硬化剤中、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は0.65;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は0.65;イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は0.12である。
【0070】
<実施例10>
20℃/50mbarの条件下で、600gのHDIを10分間脱気した。窒素ガスでの保護下で、処理したHDIを60℃まで予加熱し、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール中0.5%の触媒IVの溶液20gをHDIに滴下して添加し、系の温度を60~65℃に制御し、反応の間、NCO%の変化をモニターした。NCO%の値が30にまで低下したとき、反応の温度が20分以内に100℃まで上昇し、その後の1時間以内に、NCO%が変化しなくなり、触媒が熱によって失活し、反応が終了した。反応溶液は、薄膜蒸発をさせて残留単量体を除去し、約360gのイソシアネート硬化剤を得た。
【0071】
(生成物の指数)
粘度:8000cp/25℃
NCO%:18.5%
カラーナンバー:21Hazen
フリー単量体:0.03%
調製した硬化剤中に、アロファナート基/(イソシアヌレート基+アロファナート基)のモル比は0.52;アロファナート基/(アロファナート基+ウレタン基)のモル比は0.5;イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比は0.1である。
【0072】
<比較例1>
20℃/50mbarの条件下で、600gのHDIを10分間脱気した。窒素ガスでの保護下で、処理したHDIを60℃まで予加熱し、メタノール中40%の市販のN,N,N-トリメチル-N-ベンジル水酸化アンモニウムの溶液0.3gをHDIに滴下して添加し、系の温度を60~65℃に制御し、反応の間、NCO%の変化をモニターした。NCO%の値が42にまで低下したとき、0.06gのリン酸を添加することによって反応を終了させた。反応溶液は、薄膜蒸発をさせて残留単量体を除去し、約230gのイソシアネート硬化剤を得た。
【0073】
(生成物の指数)
粘度:2000cp/25℃
NCO%:22.0%
カラーナンバー:22Hazen
フリー単量体:0.05%
<実施例11>
実施例6、7、8、9および10で調製された生成物の30gをそれぞれ秤量し、別々のガラス瓶(ガラス瓶の容量は150ml)に入れ、次いで含水量1000ppmの酢酸ブチル70gおよびDBTL0.05gをそれぞれ加え、均一に攪拌した後、容器を密封して35℃のインキュベーター内に置き、生成物のゲル化時間を観察した。
【0074】
【表1】
【0075】
前記実施例から見ることができた:
本発明のポリイソシアネート組成物は、優れた耐湿性および希釈安定性の特性を示し、同時に、その調製プロセスは、触媒の設計から出発して、触媒は、イミン構造を導入することにより、高温(100℃)分解および失活の特性を有することができ、そのため、ポリイソシアネートの合成に適用するとき、制御不能の反応によって起こる爆発的な重合のリスクを効果的に防止することができ、同時に、正常な反応温度範囲であっても触媒は高い触媒活性を維持する。