(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-28
(45)【発行日】2023-01-12
(54)【発明の名称】プローブカード
(51)【国際特許分類】
G01R 1/067 20060101AFI20230104BHJP
G01R 1/073 20060101ALI20230104BHJP
【FI】
G01R1/067 K
G01R1/073 E
(21)【出願番号】P 2022564316
(86)(22)【出願日】2021-06-10
(86)【国際出願番号】 JP2021022080
【審査請求日】2022-10-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000232405
【氏名又は名称】日本電子材料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107847
【氏名又は名称】大槻 聡
(72)【発明者】
【氏名】志水 辰徳
(72)【発明者】
【氏名】小路 務
(72)【発明者】
【氏名】川崎 祐二
(72)【発明者】
【氏名】木下 智博
【審査官】永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/108110(WO,A1)
【文献】特開2019-505791(JP,A)
【文献】特開2014-202558(JP,A)
【文献】特開2015-82587(JP,A)
【文献】特開2007-96089(JP,A)
【文献】特開2021-56293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/06
G01R 1/073
G01R 31/26
G01R 31/28
G01B 11/00
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁膜及び電極パッドが形成された配線基板と、前記電極パッド上に取り付けられたプローブと、を備えたプローブカードにおいて、
前記プローブは、前記配線基板とは反対側から識別可能なアライメントマークを有し、
前記アライメントマークは、前記配線基板上において前記電極パッドよりも外側に位置し、
前記絶縁膜は、層間配線を覆う光透過性の薄膜であり、当該絶縁膜上の一部の領域に当該絶縁膜よりも光透過率の低い反射防止膜が形成され、
前記反射防止膜は、前記アライメントマークに対応する位置及びその周辺を含む領域に形成されることを特徴とするプローブカード。
【請求項2】
前記
反射防止膜は、光非透過性であることを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
【請求項3】
前記絶縁膜は、感光性ポリマーからなり、露光及び現像の工程によりパターニングされていることを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
【請求項4】
前記反射防止膜は、微細ノズルを用いた選択的塗布により
形成されることを特徴とする請求項
1に記載のプローブカード。
【請求項5】
前記反射防止膜は、前記絶縁膜よりも反射率が低いことを特徴とする請求項1に記載されたプローブカード。
【請求項6】
前記反射防止膜は、前記電極パッドと重複しないように形成されることを特徴とする請求項1に記載のプローブカード。
【請求項7】
複数の前記プローブが、所定方向に整列することによりプローブ群を構成し、
前記反射防止膜は、前記プローブ群に沿って延びる細長い形状からなり、前記プローブ群に属する前記複数のプローブの前記アライメントマークに対応する位置及びその周辺を含む領域に形成されることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のプローブカード。
【請求項8】
2つの前記プローブ群が、互いに平行に配置され、
前記反射防止膜は、前記2つのプローブ群の間に形成され、前記2つのプローブ群にそれぞれ属する前記複数のプローブの前記アライメントマークに対応する位置及びその周辺を含む領域に形成されることを特徴とする請求項7に記載のプローブカード。
【請求項9】
前記反射防止膜の長手方向の両端から最も近い前記アライメントマークに対応する位置までの距離が、前記反射防止膜の短手方向の両端から前記アライメントマークに対応する位置までの距離よりも長いことを特徴とする請求項
7に記載のプローブカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブカードに係り、更に詳しくは、プローブにアライメントマークが形成されたプローブカードの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
プローブカードは、半導体ウエハ上に形成された半導体デバイスの電気的特性を検査する際に使用される検査装置であり、半導体ウエハ上の電極端子にそれぞれ接触させる多数のプローブが配線基板上に設けられている。
【0003】
半導体デバイスの検査は、プローブカードに半導体ウエハを近づけてプローブの先端を半導体ウエハ上の電極端子に接触させ、プローブ及び配線基板を介してテスター装置を半導体デバイスと導通させることにより行われる。プローブの先端を対応する電極端子に接触させることができるように、検査前にプローブカードと半導体ウエハの位置合わせ(アライメント)が行われる。
【0004】
アライメントは、プローブカードに設けられたアライメントマークを識別することにより行われる。例えば、配線基板上又はプローブ上に設けられた1又は2以上のアライメントマークを撮影し、撮影画像から当該アライメントマークを抽出し、その位置を特定することにより、プローブカードの位置及び姿勢を特定することができる(例えば、特許文献1~4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-27538号公報
【文献】特表2005-533263号公報
【文献】特開2010-182749号公報
【文献】特開2004-138393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
配線基板のプローブ設置面には、層間配線を覆うように絶縁膜が形成されている。この絶縁膜に感光性ポリマーを用いれば、絶縁膜上にフォトレジストを形成することなく、露光及び現像して絶縁膜をパターニングすることができ、製造工程を簡略化することができる。
【0007】
しかし、感光性ポリマーは、光透過性を有する材料であることが必要となる。このため、絶縁膜に感光性ポリマーを用いた場合、アライメントマークの撮影時に配線基板からの反射光が増大し、アライメントマークの識別が困難になるという問題があった。例えば、絶縁膜を透過した照明光が層間配線で正反射して強い反射光になり、また、層間配線のエッジ等で乱反射した反射光が絶縁膜内で迷光となり、絶縁膜全体が乱反射により明るくなるという問題があった。
【0008】
特に、プローブ上にアライメントマークが形成されている場合に、アライメントマークの背景となる絶縁膜が照明光を反射して明るくなることにより、アライメントマークのコントラストが低下し、その識別が困難になるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、プローブ上に形成されたアライメントマークを容易に識別可能にすることを目的とする。特に、層間配線上に光透過性の絶縁膜が形成された配線基板からの反射光を抑制することにより、プローブ上に形成されたアライメントマークを容易に識別可能にすることを目的とする。また、プローブカードの製造方法を簡略化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の本発明の実施態様によるプローブカードは、絶縁膜及び電極パッドが形成された配線基板と、前記電極パッド上に取り付けられたプローブと、を備えたプローブカードにおいて、前記プローブが、前記配線基板とは反対側から識別可能なアライメントマークを有し、前記アライメントマークが、前記配線基板上において前記電極パッドよりも外側に位置し、前記絶縁膜が、層間配線を覆う光透過性の薄膜であり、当該絶縁膜上の一部の領域に当該絶縁膜よりも光透過率の低い反射防止膜が形成され、前記反射防止膜が、前記アライメントマークに対応する位置及びその周辺を含む領域に形成される。
【0011】
このような構成により、照明光を照射してアライメントマークの撮影を行う場合に、絶縁膜からの反射光を抑制することができる。このため、絶縁膜に覆われた層間配線からの反射光又は絶縁膜内の迷光により、アライメントマークの識別が困難になるのを防止することができる。
【0012】
第2の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、前記反射防止膜が、光非透過性であるように構成される。このような構成により、アライメントマークの識別が困難になるのを効果的に防止することができる。
【0013】
第3の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、前記絶縁膜が、感光性ポリマーからなり、露光及び現像の工程によりパターニングされるように構成される。このような構成により、感光性フォトレジストを用いたフォトリソグラフィ処理によりパターニングする場合に比べ、絶縁層の形成工程を簡略化することができる。
【0014】
第4の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、前記反射防止膜が、微細ノズルを用いた選択的塗布により形成される。このような構成により、感光性フォトレジストを用いたフォトリソグラフィ処理によりパターニングする場合に比べ、反射防止膜の形成工程を簡略化することができる。
【0015】
第5の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、前記反射防止膜が、前記絶縁膜よりも反射率が低くなるように構成される。このような構成により、アライメントマークの識別を容易化することができる。
【0016】
第6の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、前記反射防止膜が、前記電極パッドと重複しないように形成される。このような構成により、電極パッドの狭小化によるプローブの導通不良を防止することができる。
【0017】
第7の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、複数の前記プローブが、所定方向に整列することによりプローブ群を構成し、前記反射防止膜が、前記プローブ群に沿って延びる細長い形状からなり、前記プローブ群に属する前記複数のプローブの前記アライメントマークに対応する位置及びその周辺を含む領域に形成される。このような構成により、プローブ群に属する各プローブのアライメントマークの識別を容易化することができる。また、反射防止膜の形成を容易化することができる。
【0018】
第8の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、2つの前記プローブ群が、互いに平行に配置され、前記反射防止膜は、前記2つのプローブ群の間に形成され、前記2つのプローブ群にそれぞれ属する前記複数のプローブの前記アライメントマークに対応する位置及びその周辺を含む領域に形成される。このような構成により、2つのプローブ群に属する各プローブのアライメントマークの識別を容易化することができる。また、反射防止膜の形成を容易化することができる。
【0019】
第9の本発明の実施態様によるプローブカードは、上記構成に加えて、前記反射防止膜の長手方向の両端から最も近い前記アライメントマークに対応する位置までの距離が、前記反射防止膜の短手方向の両端から前記アライメントマークに対応する位置までの距離よりも長くなるように構成される。このような構成により、プローブ群に属する各プローブのアライメントマークの識別を更に容易化することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、プローブ上に形成されたアライメントマークを容易に識別することができる。特に、層間配線上に光透過性の絶縁膜が形成された配線基板からの反射光を抑制することにより、プローブ上に形成されたアライメントマークを容易に識別することができる。また、プローブカードの製造方法を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態1によるプローブカード10を含むシステム全体の概略構成の一例を示した図である。
【
図2】アライメント時における様子を示した図である。
【
図3】プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図である。
【
図4】
図3のA-A切断線で切断したときの断面図(A-A断面図)である。
【
図5】絶縁膜303,304の形成工程の一例を時系列で示した図である。
【
図6】反射防止膜6の形成工程の一例を時系列で示した図である。
【
図7】プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図である。
【
図8】本発明と比較すべき比較例を示した図である。
【
図9】
図7の領域R1、
図8の領域R2の撮影画像の一例を示した図である。
【
図10】本発明の実施の形態1によるプローブカード10の他の構成例を示した図である。
【
図11】本発明の実施の形態2によるプローブカード10の要部の一例を示した図であり、プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図である。
【
図12】プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図である。
【
図13】実施の形態3によるプローブカード10の要部の一例を示した図であり、プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図である。
【
図14】プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図である。
【
図15】実施の形態3によるプローブカード10の要部の他の例を示した図であり、プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図である。
【
図16】プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施の形態1.
[A]システム概要
図1は、本発明の実施の形態1によるプローブカード10を含むシステム全体の概略構成の一例を示した図であり、ウエハプローバーに設置されたプローブカード10を鉛直面で切断したときの断面が示されている。プローブカード10は、プローブ5が設けられたプローブ設置面13を下に向けた状態でウエハプローバーに取り付けられる。プローブ設置面13は、ステージ200上の半導体ウエハ20と対向し、ステージ200を上下動することにより、プローブ5を半導体ウエハ20上の電極端子21に接触させることができる。
【0023】
(1)プローブカード10
プローブカード10は、メイン基板100、補強板101、インターポーザー102、ST(Space transformer)基板103及び2以上のプローブ5により構成される。
【0024】
メイン基板100は、ウエハプローバーに着脱可能に取り付けられる配線基板であり、例えば、円板状のガラスエポキシ基板が用いられる。メイン基板100は、下面の外周縁部がウエハプローバーのカードホルダ201により支持され、略水平に配置される。メイン基板100の上面の外周縁部には、テスター装置(不図示)の信号端子が接続される2以上の外部端子11が設けられている。
【0025】
補強板101は、メイン基板100の歪みを抑制するための部材であり、例えば、ステンレス製の金属ブロックが用いられる。補強板101は、メイン基板100の上面の中央部に取り付けられている。
【0026】
インターポーザー102は、メイン基板100及びST基板103間の接続手段である。インターポーザー102は、メイン基板100の下面側に配置され、メイン基板100の配線をST基板103の配線と導通する多数のポゴピンを備えている。
【0027】
ST基板103は、電極ピッチを変換するための配線基板であり、プローブ設置面13上には、メイン基板100よりも小さいピッチで配線が形成されている。ST基板103は、絶縁性多層配線基板であり、例えば、2以上のセラミック板を貼り合わせた積層板を用いることができる。ST基板103は、インターポーザー102を挟んでメイン基板100の下面側に配置されている。また、ST基板103は、基板ホルダ12を介してメイン基板100により支持され、略水平に配置されている。
【0028】
プローブ設置面13は、ST基板103の下面であり、2以上の電極パッド3が形成されている。電極パッド3は、プローブ5が取り付けられる電極であり、半導体ウエハ20上の電極端子21に対応するように配置されている。
【0029】
(2)ステージ200
ステージ200は、半導体ウエハ20の載置台であり、検査対象物としての半導体ウエハ20は、電極端子21が上面側となるようにステージ200上に設置される。ステージ200は、水平面内における移動及び回転、並びに、上下方向の移動が可能である。また、ステージ200には、アライメント用のカメラ22及び照明装置23が取り付けられている。
【0030】
カメラ22は、プローブ5上に形成されたアライメントマーク(不図示)を撮影するための撮像手段であり、例えば、CCD、COMSイメージセンサを用いることができる。カメラ22は、その受光軸24がプローブ設置面13に対し略垂直となるように設置されている。
【0031】
照明装置23は、カメラ撮影用の照明光を供給する照明手段であり、例えば、LED、レーザダイオードを用いることができる。照明装置23は、カメラ22の近傍に配置され、カメラ22と略同一の方向に向けられ、カメラ22の被写体となるアライメントマークに照明光を照射する。照明装置23の投光軸は、カメラ22の受光軸24と略同軸であることが望ましい。
【0032】
(3)アライメント
図2は、アライメント時における様子を示した図であり、
図1と同様、ウエハプローバーに設置されたプローブカード10を鉛直面で切断したときの断面を示す断面図である。検査時にプローブ5の先端を対応する電極端子21に接触させるため、検査前にプローブカード10と半導体ウエハ20の位置合わせ(アライメント)が行われる。アライメントは、アライメントマークを識別し、プローブカード10の位置及び姿勢を特定することによって行われる。
【0033】
アライメントマークの識別は、ステージ200を水平面内において移動又は回転させながら、プローブ設置面13をカメラ22で順次に撮影し、得られた撮影画像からアライメントマークを抽出することにより行われる。1又は2以上のアライメントマークを識別することにより、ウエハプローバー内におけるプローブカード10の位置及び姿勢を特定することができる。ステージ200上における電極端子21の位置が既知である場合、このようにして特定されたプローブカード10の位置及び姿勢に基づいて、ステージ200を移動又は回転させることにより、プローブ5の先端を対応する電極端子21と対向させることができる。その後にステージ200を上昇させれば、プローブ5を対応する電極端子21に接触させることができ、検査を行うことができる。
【0034】
図3及び
図4は、1つのプローブ5に着目して、アライメントを行う時の様子を示した図である。
図3は、プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図であり、
図4は、
図3のA-A切断線で切断したときの断面図(A-A断面図)である。なお、
図3及び
図4は、いずれも
図1における上下を逆にして示した図である。
【0035】
(4)プローブ5
プローブ5は、コンタクト部50、ビーム部51及びベース部52を備える。コンタクト部50は、検査対象物の電極端子21と接触させるプローブ5の先端部であり、ビーム部51の一端に設けられている。ベース部52は、電極パッド3に接合される接合面を有する支持部であり、ビーム部51の他端に設けられている。ビーム部51は、コンタクト部50とベース部52とを連結する連結部であり、ST基板103に沿って延びる細長い形状を有する。
【0036】
プローブ5は、このような片持ち梁構造を採用することにより、コンタクト部50が電極端子21から受ける荷重によりビーム部51が弾性変形し、オーバードライブを実現する。また、ベース部52を電極パッド3上に取り付けた状態において、コンタクト部50は電極パッド3の外側に位置する。
【0037】
コンタクト部50は、半導体ウエハ20に向かって突出する形状からなる。コンタクト部50の先端近傍の断面形状は、先端に向かって窄まる台形であり、その周縁に沿ってコンタクト面500及びテーパー面501,502が形成されている。コンタクト面500は、電極端子21と接触する矩形の平面であり、プローブ設置面13と略平行に配置されている。テーパー面501,502は、いずれもコンタクト面500に隣接する矩形の平面であり、プローブ設置面13に対し傾斜して配置されている。また、テーパー面501,502は、ビーム部51の長手方向において、コンタクト面500を挟み込むように配置されている。
【0038】
コンタクト面500及びテーパー面501,502は、平滑面として形成され、照明光を正反射する。このため、プローブ設置面13に対し略垂直な方向から照射された照明光は、コンタクト面500において、入射方向と略同一の方向へ反射されるが、テーパー面501,502では、入射方向とは大きく異なる方向へ反射される。
【0039】
このため、カメラ22の受光軸24及び照明装置23の投光軸を略一致させ、かつ、これらをプローブ設置面13に対し略垂直にすることにより、カメラ22に対し、コンタクト面500からは正反射による強い反射光が入射する一方、テーパー面501,502からは強い反射光が入射しない。このため、撮影画像上において、コンタクト面500は明るい領域になる一方、テーパー面501,502は暗い領域になり、コンタクト面500及びテーパー面501,502の境界にはコントラスト差のエッジが生じ、画像処理により抽出することができる。つまり、テーパー面501,502で挟まれたコンタクト面500をアライメントマーク7として用いることができる。
【0040】
なお、コンタクト面500に対し、テーパー面501,502のなす角度が十分に大きい場合、カメラ22の受光軸24と、照明装置23の投光軸とが厳密に一致している必要はなく、また、これらの軸がプローブ設置面13に対し厳密に垂直である必要もない。
【0041】
(5)ST基板103
ST基板103は、2以上のセラミック基板301,302を積層した積層板上に1又は2以上の絶縁膜303,304が積層されている。層間配線312~314は、これらの各層301~304の間に形成された配線であり、各層301~304を貫通するビアホール321~324に接続されている。最も外側の絶縁膜304上には、電極パッド3及び反射防止膜6が形成され、電極パッド3は、絶縁膜304を貫通するビアホール324を介して層間配線314に接続されている。層間配線312~314、ビアホール321~324及び電極パッド3は、導電性の良好な金属材料、例えば、銅(Cu)、金(Au)、アルミニウム(Al)を用いることができる。
【0042】
絶縁膜303,304には、感光性ポリマー、例えば、感光性ポリイミドが用いられる。露光及び現像によりパターニングされる感光性ポリマーは、感光用照明光に対する透過性が求められる。このため、絶縁膜303,304には、可視光波長域において透過性を有する材料が用いられる。その結果、絶縁膜303,304内に埋設されている層間配線313,314は、外部から視認可能になっている。
【0043】
反射防止膜6は、絶縁膜304上に形成される光非透過性の薄膜であり、アライメントマーク7に対応する位置及び当該位置を取り囲む周辺領域において絶縁膜304を覆っている。例えば、アライメントマーク7の中心からの垂線が絶縁膜304と交差する位置601を中心とする円形領域に形成される。
【0044】
反射防止膜6を形成することにより、カメラ撮影時に絶縁膜304からの反射光を遮断することができる。このため、層間配線313,314での反射光や、絶縁膜303,304内の迷光により、背景が明るくなり、アライメントマーク7の識別が困難になるのを防止することができる。なお、光非透過性の薄膜に代えて、可視光領域における光透過率が絶縁膜304よりも低い薄膜を反射防止膜6として使用することもできる。
【0045】
また、反射防止膜6は、十分に低い光反射率を有する薄膜として形成される。例えば、カーボンを含有する黒色の樹脂塗料を用いることができる。このような反射防止膜6を用いることにより、絶縁膜304からの反射光を抑制するとともに、反射防止膜6の表面での反射も抑制することができる。その結果、カメラ22の撮影画像上において、反射防止膜6を絶縁膜304よりも暗くすることができる。
【0046】
反射防止膜6の表面における反射率は、絶縁膜304の反射率よりも低いことが望ましい。絶縁膜304の反射率が領域によりばらつく場合には、絶縁膜304の反射率の平均値よりも低いことが望ましい。
【0047】
また、反射防止膜6は、電極パッド3と重複しないように形成される。反射防止膜6を電極パッド3から離間した領域に形成することにより、電極パッド3が狭小化し、電極パッド3に対するプローブ5の接触不良が生じるのを防止することができる。
【0048】
(6)製造方法
図5の(a)~(d)は、絶縁膜303,304の形成工程の一例を時系列で示した図である。(a)は、絶縁膜303,304が形成される前のST基板103を示す図である。
【0049】
(b)は、ST基板103の上面全体にコーティング層800が形成された状態を示す図である。コーティング層800は、ST基板103上に感光性ポリマーを塗布又はフィルム転写し、プリベークすることにより形成される。例えば、スピンコーティングにより感光性ポリマーを塗布することにより、ST基板103の上面全体にコーティング層800が形成される。その後、加熱により溶媒を蒸発させるプリベークを行って、コーティング層800をST基板103上に定着させる。
【0050】
(c)は、露光時の様子を示す図である。プリベーク後のコーティング層800は、パターンが形成されたマスク又は直接描画装置を用いて選択的に露光され、感光性ポリマーの光架橋が行われる。コーティング層800は、感光用照明光805が照射される露光領域801と、感光用照明光805が照射されない非露光領域802とに区分され、露光領域801内においてのみ光架橋が行われる。その後、露光後ベークが行われ、熱架橋が行われる。
【0051】
(d)は、現像後の様子を示す図である。露光後ベークが行われたコーティング層800は、現像液を用いて現像され、コーティング層800が選択的に溶解除去される。感光性ポリマーがネガ型の場合であれば、非露光領域802が溶解除去される。その後、キュアが行われ、コーティング層800を硬化させることにより、絶縁膜303,304が形成される。
【0052】
このようにして、絶縁膜303,304を感光性材料で形成することにより、絶縁膜303,304上にフォトレジストを形成することなく、選択的な露光及び現像を行って絶縁膜303,304をパターニングすることができる。このため、フォトレジストを塗布及び剥離する工程が不要となり、製造工程を簡略化することができる。
【0053】
感光用照明光805は、コーティング層800の表面だけでなく、その内部にまで届く必要があり、コーティング層800に用いられる感光性材料には、感光用照明光805に対する透過性が求められる。このため、絶縁膜303,304には、可視光波長域において透過性を有する感光性材料が用いられる。
【0054】
図6の(a)~(e)は、反射防止膜6の形成工程の一例を時系列で示した図である。(a)及び(b)は、微細ノズル815を用いて樹脂塗料810を塗布する様子を示す図である。(a)には、塗布開始時の様子が示され、(b)には、塗布中の様子が示されている。樹脂塗料810は、微細ノズル815の先端から吐出される。微細ノズル815をST基板103の上面に沿って移動させながら、樹脂塗料810を吐出することにより、反射防止膜6の形成領域に樹脂膜811が形成される。
【0055】
(c)は、塗布終了時の様子を示す図である。塗布終了時には、樹脂塗料810の吐出を停止し、微細ノズル815をST基板103から離れる方向に移動させる。このとき、樹脂膜811には、塗布終了位置から微細ノズル815に向かって延びる角状の突起部812が形成される。
【0056】
(d)及び(e)は、突起部812を除去する様子を示す図である。塗布終了後の微細ノズル815は、ST基板103に沿って塗布終了直前の進行方向と逆方向に移動した後、樹脂膜811近傍まで近づけるように移動する((d)参照))。その後、微細ノズル815は、樹脂塗料810を吐出することなく、塗布終了直前の進行方向と同じ方向に移動して塗布終了位置を通過し、樹脂膜811と対向しない位置まで移動する。このとき、突起部812を構成する樹脂塗料810が微細ノズル815の先端に付着し、突起部812が除去された樹脂膜811が反射防止膜6となる((e)参照))。その後、微細ノズル815の洗浄処置が行われ、先端に付着した樹脂塗料810が除去される。
【0057】
このような方法を採用することにより、露光及び現像によるパターニングを行うことなく、反射防止膜6を形成することができる。反射防止膜6のパターンには、層間配線312~314やビアホール321~324のような高い精度が求められないことから、このようなノズルにより樹脂塗料810を塗布する方法で形成することができる。
【0058】
また、微細ノズルを用いた塗布によって形成される突起部812を除去することにより、反射防止膜6の最大高さを抑制し、突起部812がプローブ5や検査対象物の電極端子21に接触するのを防止することができる。
【0059】
[B]作用効果
図7は、プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図であり、カメラ22の撮影画像に相当する。アライメントマーク7を取り囲む背景には反射防止膜6が形成されているため、アライメントマーク7の周辺に明るい領域が存在せず、アライメントマーク7を容易に識別することができる。
【0060】
反射防止膜6は、アライメントマーク7に対応する位置を含む領域において絶縁膜304を覆うように形成される。例えば、アライメントマーク7に対応する位置を中心とする円形領域に反射防止膜6が形成されている。
【0061】
絶縁膜303,304は光透過性であることから、照明光を照射した場合、層間配線313,314の主面で全反射した強い反射光が発生するとともに、層間配線313,314及び電極パッド3のエッジ等で乱反射した反射光が、絶縁膜303,304内の迷光となり、絶縁膜303,304全体を明るくする。このため、反射防止膜6が形成された領域を除き、明るい領域として観察される。
【0062】
これに対し、反射防止膜6が形成された領域では、絶縁膜304からの反射光が遮断されるとともに、反射防止膜6の表面による光反射率も小さく、十分に暗い領域として観察される。このため、アライメントマーク7に隣接する背景に、アライメントマーク7と紛れやすい明るい領域が存在せず、また、アライメントマーク7のコントラストを低下させないため、アライメントマーク7を容易に識別することができる。
【0063】
また、ビーム部51の短手方向において、反射防止膜6の幅W1をプローブ5の幅W2よりも十分に大きくすることができる。プローブ5の形状は、弾性特性、導電特性、配列ピッチなどの諸条件による制約を受けるため、プローブ5の幅W2を顕著に増大させることは難しい。このため、反射防止のための領域をプローブ5上に設ける場合に比べ、アライメントマーク7の識別性をより効果的に向上させることができる。
【0064】
図8は、本発明と比較すべき比較例を示した図である。
図8を
図7と比較すれば、反射防止膜6を備えていない点で異なる。反射防止膜6を備えていない場合、アライメントマーク7を取り囲む背景が明るい領域となることにより、アライメントマーク7の識別が困難になる。
【0065】
図9は、カメラ22の撮影画像の一例を示した図であり、図中の(a)には、
図7の領域R1に対応する撮影画像が示されており、図中の(b)には、
図8の領域R2に対応する撮影画像が示されている。
図9の(a)及び(b)を比較すれば、本発明により、アライメントマーク7の識別が容易化されることがわかる。
【0066】
[C]他の構成例
図10は、本発明の実施の形態1によるプローブカード10の他の構成例を示した図であり、
図4と同様にして、
図3のA-A切断線で切断したときの断面図(A-A断面図)が示されている。
【0067】
図4では、電極パッド3が最も外側の絶縁膜304上に形成されていたのに対し、
図9では、絶縁膜304よりも下側の絶縁膜303上に形成され、絶縁膜304の貫通孔340を介して露出するように形成されている。
【0068】
ST基板103のプローブ設置面13には、1又は2以上の絶縁膜303,304が形成されるとともに、電極パッド3が露出するように形成されていればよい。つまり、本発明は、電極パッド3が最も外側の絶縁膜304上に形成されている場合のみに限定されない。
【0069】
また、本実施の形態では、プローブ5のコンタクト部50の先端をアライメントマーク7として使用する場合の例について説明したが、本発明は、この様な場合のみに限定されない。例えば、コンタクト部50の近傍のビーム部51上にアライメントマーク7を形成することもでき、本発明は、このようなプローブカード10にも適用することができる。
【0070】
実施の形態2.
実施の形態1では、プローブ5に対応づけて反射防止膜6を形成する場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、2以上のプローブ5で構成されるプローブ群530に対応づけて反射防止膜6を形成する場合について説明する。
【0071】
図11及び
図12は、本発明の実施の形態2によるプローブカード10の要部の一例を示した図であり、1つのプローブ群530に着目して、アライメント時の様子が示されている。
図11は、プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図である。
図12は、プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図であり、カメラ22の撮影画像に相当する。
【0072】
プローブ群530は、同一の直線上に配置された2以上の電極端子21に対応する2以上のプローブ5により構成される。各プローブ5は、互いに平行となるように一定の間隔をあけて配置され、ビーム部51の長手方向と交差する方向に整列している。このため、各プローブ5のアライメントマーク7も同一の直線上に配置されている。
【0073】
電極パッド群330は、プローブ群530に属する各プローブ5が取り付けられる2以上の電極パッド3により構成される。つまり、電極パッド群330に属する各電極パッド3は、プローブ群530の整列方向と同じ方向に一定の間隔をあけて配置されている。
【0074】
反射防止膜6は、プローブ群530に対応して形成される。反射防止膜6は、プローブ群530の整列方向に沿って延びる細長い矩形からなり、反射防止膜6の形成領域内には、プローブ群530に属する各プローブ5のアライメントマーク7に対応する位置601が含まれる。つまり、反射防止膜6は、プローブ群530に属する全てのアライメントマーク7について、プローブ設置面13上の対応する位置601及びその周辺をカバーするように形成されている。
【0075】
従って、いずれのアライメントマーク7についても、アライメントマーク7を取り囲む背景には反射防止膜6が形成され、アライメントマーク7の周辺に明るい領域が存在せず、全てのアライメントマーク7を容易に識別することができる。
【0076】
また、2以上のプローブ5に対応づけて1つの反射防止膜6を形成することにより、アライメントマーク7ごとに反射防止膜6を形成する場合に比べて、樹脂塗料を塗布する回数を減少させ、塗布終了に伴う微細ノズル815の洗浄処理の回数を減少させることができる。
【0077】
また、反射防止膜6は、電極パッド3と重複しないように形成され、電極パッド3の狭小化を防止している。反射防止膜6の短手方向の幅は、電極パッド3によって制限される。これに対し、反射防止膜6の長手方向の長さには、このような制限が存在していないため、反射防止膜6は、長手方向の両端620,621が電極パッド群330よりも外側まで延びるように形成されている。このため、反射防止膜6の長手方向については、短手方向に比べて、アライメントマーク7からより遠い背景によってアライメントマーク7の識別が困難になるのを防止することができる。
【0078】
図中の距離S1は、アライメントマーク7に対応する位置601から反射防止膜6の短手方向の端部610までの距離であり、電極パッド3までの距離よりも短い。また、図中の距離L1,L2は、反射防止膜6の長手方向の端部620,621から最も近いアライメントマーク7に対応する位置601までの距離であり、いずれも短手方向の端部610からの距離S1よりも長い。
【0079】
実施の形態3.
実施の形態2では、1つのプローブ群530に対応づけて反射防止膜6を形成する場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、隣接する2つのプローブ群531,532に対応づけて反射防止膜6を形成する場合について説明する。
【0080】
図13及び
図14は、実施の形態3によるプローブカード10の要部の一例を示した図であり、2つのプローブ群531,532に着目して、アライメント時の様子が示されている。
図13は、プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図である。
図14は、プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図であり、カメラ22の撮影画像に相当する。
【0081】
プローブ群531,532は、それぞれがプローブ群530(実施の形態2)と同様の構成を有する。すなわち、同一の直線上に配置された2以上の電極端子21に対応する2以上のプローブ5により構成される。2つのプローブ群531,532は、互いに平行となるように隣接して配置され、異なるプローブ群531,532に属するコンタクト部50が互いに対向するように配置されている。
【0082】
電極パッド群331,332は、それぞれが電極パッド群330(実施の形態2)と同様の構成を有する。また、電極パッド群331,332は、プローブ群531,532にそれぞれ対応する。
【0083】
反射防止膜6は、2つのプローブ群531,532に対応して形成され、2つの電極パッド群331,332の間に配置されている。反射防止膜6の形成領域は、プローブ群531,532の整列方向に沿って延びる細長い矩形からなり、2つのプローブ群531,532に属する各プローブ5のアライメントマーク7に対応する位置601を含んでいる。つまり、反射防止膜6は、2つのプローブ群531,532に属する全てのアライメントマーク7について、プローブ設置面13上の対応する位置601及びその周辺をカバーするように形成されている。
【0084】
従って、いずれのアライメントマーク7についても、アライメントマーク7を取り囲む背景には反射防止膜6が形成され、アライメントマーク7の周辺に明るい領域が存在せず、全てのアライメントマーク7を容易に識別することができる。
【0085】
また、2つのプローブ群531,532に対応づけて1つの反射防止膜6を形成することにより、1つのプローブ群531,532ごとに反射防止膜6を形成する場合に比べて、樹脂塗料を塗布する回数を減少させ、塗布終了に伴う微細ノズル815の洗浄処理の回数を減少させることができる。
【0086】
また、反射防止膜6は、電極パッド3と重複しないように形成され、電極パッド3の狭小化等を防止している。また、反射防止膜6は、長手方向の両端620,621が電極パッド群331,332よりも外側まで延びるように形成されている。このため、反射防止膜6の長手方向については、短手方向に比べて、アライメントマーク7からより遠い背景によってアライメントマーク7の識別が困難になるのを防止することができる。
【0087】
図中の距離S1,S2は、アライメントマーク7に対応する位置601から反射防止膜6の短手方向の端部610,611までの距離であり、電極パッド3までの距離よりも短い。また、図中の距離L1,L2は、反射防止膜6の長手方向の端部620,621から最も近いアライメントマーク7に対応する位置601までの距離であり、いずれも短手方向の端部610,611からの距離S1,S2よりも長い。
【0088】
図15及び
図16は、実施の形態3によるプローブカード10の要部の他の例を示した図であり、2つのプローブ群531,532に着目して、アライメント時の様子が示されている。
図15は、プローブ設置面13を下側から見たときの斜視図である。
図16は、プローブ設置面13を平面視したときの様子を示した図であり、カメラ22の撮影画像に相当する。
【0089】
異なるプローブ群531,532に属するプローブ5が交互に配置され、2つのプローブ群531,532に属する各プローブ5のコンタクト部50が、同一の直線上に配置されている。その他の構成は、
図13及び
図14の場合と全く同様である。本発明は、このようなプローブカード10にも適用することができる。
【符号の説明】
【0090】
3 電極パッド
5 プローブ
6 反射防止膜
7 アライメントマーク
10 プローブカード
11 外部端子
12 基板ホルダ
13 プローブ設置面
20 半導体ウエハ
21 電極端子
22 カメラ
23 照明装置
24 受光軸
50 コンタクト部
51 ビーム部
52 ベース部
100 メイン基板
101 補強板
102 インターポーザー
103 ST基板
200 ステージ
201 カードホルダ
301,302 セラミック基板
303,304 絶縁膜
312~314 層間配線
321~324 ビアホール
330~332 電極パッド群
340 貫通孔
500 コンタクト面
501,502 テーパー面
530~532 プローブ群
601 反射防止膜上の対応する位置
610,611,620,621 反射防止膜の端部
800 コーティング層
801 露光領域
802 非露光領域
805 感光用照明光
810 樹脂塗料
811 樹脂膜
812 突起部
815 微細ノズル
L1,L2 長手方向の距離
S1,S2 短手方向の距離
【要約】
【課題】 層間配線上に光透過性の絶縁膜が形成された配線基板からの反射光を抑制することにより、プローブ上に形成されたアライメントマークを容易に識別可能にすることを目的とする。
【解決手段】 絶縁膜304及び電極パッド3が形成された配線基板103と、電極パッド3上に取り付けられたプローブ5とを備え、プローブ5は、配線基板103とは反対側から識別可能なアライメントマーク7を有し、アライメントマーク7は、配線基板103上において電極パッド3よりも外側に位置し、絶縁膜304は、層間配線314を覆う光透過性の薄膜であり、絶縁膜304上の一部の領域に絶縁膜304よりも光透過率の低い反射防止膜6が形成され、反射防止膜6は、アライメントマーク7に対応する位置及びその周辺を含む領域に形成される。
【選択図】
図3