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特許7202591遠心処理装置及びそれに適用される伝達機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-28
(45)【発行日】2023-01-12
(54)【発明の名称】遠心処理装置及びそれに適用される伝達機構
(51)【国際特許分類】
   B01F 29/90 20220101AFI20230104BHJP
   B01D 19/00 20060101ALI20230104BHJP
   B01F 35/00 20220101ALI20230104BHJP
【FI】
B01F29/90
B01D19/00 102
B01F35/00
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020105316
(22)【出願日】2020-06-18
(62)【分割の表示】P 2016101919の分割
【原出願日】2016-04-29
(65)【公開番号】P2020157298
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2020-06-18
【審判番号】
【審判請求日】2022-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】393030408
【氏名又は名称】株式会社シンキー
(74)【代理人】
【識別番号】100196014
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 直紀
(72)【発明者】
【氏名】石井 弘重
【合議体】
【審判長】宮澤 尚之
【審判官】原 和秀
【審判官】後藤 政博
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-271465(JP,A)
【文献】実開平7-34929(JP,U)
【文献】特開2003-320233(JP,A)
【文献】特開2007-190464(JP,A)
【文献】特開2004-243158(JP,A)
【文献】特開2006-263691(JP,A)
【文献】特開2013-255866(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103406052(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104437206(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102476077(CN,A)
【文献】中国実用新案第204234220(CN,U)
【文献】米国特許第7201512(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F29/00-29/90
B01D19/00-19/04
B01F35/00-35/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
公転軸線を中心に回転可能な公転軸と、
該公転軸に固定されて、2つのアームを有する回転体と、
自転軸を有して、前記回転体の一方のアーム前記自転軸を保持されることで自転軸線を中心に回転可能であり、材料を収納した収納容器を保持可能な容器ホルダと、
前記公転軸線を中心に、前記公転軸に対し回転可能な環状体と、
前記公転軸に回転力を付与すると共に、前記環状体と前記容器ホルダが有する前記自転軸との間で回転力を伝達可能にして、前記公転軸と前記環状体との回転速度差に基づき、前記自転軸を有する前記容器ホルダの回転速度を定める駆動部と、
前記公転軸と前記環状体との間で回転力を伝達可能な伝達機構と、
を備え、
前記伝達機構は、
回転軸線を中心に回転可能な副軸と、
前記公転軸と前記副軸との間で回転力を伝達可能な伝達部と、
前記回転軸線を中心に、前記副軸と独立して回転可能であり、前記環状体との間で回転力を伝達可能な被選択部と、
前記副軸と共に前記回転軸線を中心に回転可能であると共に、前記副軸に沿って移動可能であり、前記被選択部を選択して前記副軸と供回りさせることで、前記副軸と前記環状体との間での回転力の伝達を可能とする選択部と、
前記選択部を、前記副軸に沿って移動させることで、選択する前記被選択部に結合させる制御部と、
を含み、
前記被選択部は複数備えられ、
前記選択部は、前記被選択部の何れにも結合可能であり、前記被選択部の何れかに結合することで当該被選択部を選択し、前記公転軸に対する前記環状体の回転比を変更する遠心処理装置。
【請求項2】
公転軸線を中心に回転可能な公転軸と、
該公転軸に固定されて、2つのアームを有する回転体と、
自転軸を有して、前記回転体の一方のアームに前記自転軸を保持されることで自転軸線を中心に回転可能であり、材料を収納した収納容器を保持可能な容器ホルダと、
前記公転軸線を中心に、前記公転軸に対し回転可能な環状体と、
前記公転軸に回転力を付与すると共に、前記環状体と前記容器ホルダが有する前記自転軸との間で回転力を伝達可能にして、前記公転軸と前記環状体との回転速度差に基づき、前記自転軸を有する前記容器ホルダの回転速度を定める駆動部と、
前記公転軸と前記環状体との間で回転力を伝達可能な伝達機構と、
を備え、
前記伝達機構は、
回転軸線を中心に回転可能な副軸と、
前記環状体と前記副軸との間で回転力を伝達可能な伝達部と、
前記回転軸線を中心に、前記副軸と独立して回転可能であり、前記公転軸との間で回転力を伝達可能な被選択部と、
前記副軸と共に前記回転軸線を中心に回転可能であると共に、前記副軸に沿って移動可能であり、前記被選択部を選択して前記副軸と供回りさせることで、前記副軸と前記公転軸との間での回転力の伝達を可能とする選択部と、
前記選択部を、前記副軸に沿って移動させることで、選択する前記被選択部に結合させる制御部と、
を含み、
前記被選択部は複数備えられ、
前記選択部は、前記被選択部の何れにも結合可能であり、前記被選択部の何れかに結合することで当該被選択部を選択し、前記公転軸に対する前記環状体の回転比を変更する遠心処理装置。
【請求項3】
公転軸線を中心に回転可能な公転軸と、該公転軸に固定されて、2つのアームを有する回転体と、自転軸を有して、前記回転体の一方のアーム前記自転軸を保持されることで自転軸線を中心に回転可能であり、材料を収納した収納容器を保持可能な容器ホルダと、前記公転軸線を中心に、前記公転軸に対し回転可能な環状体と、前記公転軸に回転力を付与すると共に、前記環状体と前記容器ホルダが有する前記自転軸との間で回転力を伝達可能にして、前記公転軸と前記環状体との回転速度差に基づき、前記自転軸を有する前記容器ホルダの回転速度を定める駆動部とを備える遠心処理装置に適用される伝達機構であって、
回転軸線を中心に回転可能な副軸と、
前記公転軸と前記副軸との間で回転力を伝達可能な伝達部と、
前記回転軸線を中心に、前記副軸と独立して回転可能であり、前記環状体との間で回転力を伝達可能な被選択部と、
前記副軸と共に前記回転軸線を中心に回転可能であると共に、前記副軸に沿って移動可能であり、前記被選択部を選択して前記副軸と供回りさせることで、前記副軸と前記環状体との間での回転力の伝達を可能とする選択部と、
前記選択部を、前記副軸に沿って移動させることで、選択する前記被選択部に結合させる制御部と、
を含み、
前記公転軸と前記環状体との間での回転力の伝達を可能とする伝達機構であり、
前記被選択部は複数備えられ、
前記選択部は、前記被選択部の何れにも結合可能であり、前記被選択部の何れかに結合することで当該被選択部を選択し、前記公転軸に対する前記環状体の回転比を変更する伝達機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撹拌、脱泡、分散、粉砕、乳化等の材料処理を行う(これらの同時処理を含む)遠心処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
材料が収納された収納容器を公転させながら自転させることによって当該材料を処理する遠心処理装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この遠心処理装置では、収納容器を公転させながら自転させることによって収納容器内の材料に作用する遠心力を利用して、材料を撹拌すると共に、材料に内在する気泡を放出させて脱泡すること等ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-154273号公報
【文献】特許4084493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この遠心処理装置では、公転に対する自転の回転比(以下、「自公転比」という。)により、処理の効果が変化することが知られている。例えば、自公転比が比較的大きい場合には撹拌が優勢となり、比較的小さい場合には脱泡が優勢となること等が知られている。
【0005】
そこで、この遠心処理装置では、簡便に、種々異なる自公転比に変更できる手段の開発が期待されている。
【0006】
本発明の一つの態様は、収納容器を公転させながら自転させることによって該収納容器に収納された材料を処理する装置であって、簡便に、種々異なる自公転比に変更することが可能な遠心処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る遠心処理装置は、公転軸線を中心に回転可能な公転体に、自転軸線を中心に回転可能な収納容器を保持させることで、前記収納容器内に収納された材料に公転力及び自転力を作用させて処理する遠心処理装置であって、前記公転軸線を中心に、前記公転体と独立して回転可能な中心軸と、前記公転体に回転力を付与すると共に、前記公転体と前記中心軸との回転速度差に基づき、前記収納容器の回転速度を定める駆動部と、前記公転体と前記中心軸との間で回転力を伝達可能な伝達機構と、を備え、前記伝達機構は、回転軸線を中心に回転可能な副軸と、前記公転体と前記副軸との間で回転力を伝達可能な伝達部と、前記回転軸線を中心に、前記副軸と独立して回転可能な被選択部と、前記副軸と共に回転可能であり、前記被選択部を選択し供回りさせることで、前記副軸と前記中心軸との間での回転力の伝達を可能とする選択部と、を含むように構成されている。
【0008】
本発明によると、簡便に、種々異なる自公転比に変更することが可能な遠心処理装置を提供することができる。
【0009】
(2)この遠心処理装置において、前記被選択部は複数備えられ、前記選択部は、前記被選択部の何れかを選択することで、前記公転体に対する前記中心軸の回転比を変更してもよい。
【0010】
(3)この遠心処理装置において、前記伝達機構は、更に、前記公転体から前記中心軸への回転力の伝達にかわり、前記中心軸を拘束する拘束部を備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態に係る撹拌脱泡装置を説明するための図。
図2】実施の形態に係る撹拌脱泡装置を説明するための図。
図3】実施の形態に係る撹拌脱泡装置を説明するための図。
図4】実施の形態に係る撹拌脱泡装置を説明するための図。
図5】実施の形態に係る撹拌脱泡装置を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を適用した実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。すなわち、以下の実施の形態で説明するすべての構成が本発明に必須であるとは限らない。また、本発明は、以下の内容を自由に組み合わせたものを含む。
【0013】
(1)遠心処理装置1の構成
はじめに、本実施の形態に係る遠心処理装置1の構成について、図1図5を参照しながら説明する。ここで、図1図3は、遠心処理装置1の概略模式図である。
【0014】
(a)支持箱体3
遠心処理装置1は、図1に示すように、筐体の底部を形成する基台2に支持箱体3が防振ばね4を介して水平に支持されている。
【0015】
(b)公転体10
遠心処理装置1は、図1に示すように、公転体10を含む。公転体10は、所定の回転軸線を中心に回転可能に構成されている。本実施の形態では、公転体10は、図示するように、鉛直に延びる仮想の直線(公転軸線L1)を中心に回転可能に構成されている。ただし、公転体10は、水平方向に延びる直線を軸線として回転するように構成することも可能である(図示せず)。また、公転体10は、矩形枠状であり、下枠面12、上枠面14、左右の側枠面16、16を有する。
【0016】
(c)容器ホルダ20
遠心処理装置1は、図1に示すように、容器ホルダ20を含む。容器ホルダ20は、収納容器100を保持する役割を果たすものであり、下向きに開閉自在に形成されることで、その内部に収納容器100を収納することが可能である。本実施の形態では、容器ホルダ20は、公転体10の左右の側枠面16、16の間に、公転軸線L1に対して45度傾斜するように形成された収納容器支持枠18に支持される。詳しくは、容器ホルダ20は、上端側に突設された自転軸22を有し、この自転軸22が、収納容器支持枠18の公転軸線L1と交差する位置に配置された自転軸ベアリングユニット24に支持される。これにより、容器ホルダ20は、公転軸線L1と交差する仮想の直線(自転軸線L2)を中心に、公転体10に対して回転(自転)可能となる。
【0017】
ここで、本実施の形態では、公転軸線L1と自転軸線L2とは、45度の角度で交差するように構成されている。ただし、この公転軸線L1と自転軸線L2とがなす角度は、45度に限定されず、任意の角度とすることも可能である。例えば、公転軸線L1と自転軸線L2とがなす角度の変更は、公転軸線L1に対する収納容器支持枠18の形成角度を種々変更することでできる(図示せず)。尚、容器ホルダ20へのアクセスは、それに対向する支持箱体3の対向面に設けられた開閉自在の蓋部(図示せず)を介して可能とされる。
【0018】
(d)カウンターウエイト30
遠心処理装置1は、図1に示すように、カウンターウエイト30を含む。カウンターウエイト30は、遠心処理装置1を安定して運転させるためのものであり、公転軸線L1からの距離を変更することが可能である。詳しくは、カウンターウエイト30は、公転体10の容器ホルダ20と対向する側枠面16側に設けられて、公知の機構により公転軸線L1に遠近自在に形成される。尚、カウンターウエイト30へのアクセスは、それに対向する支持箱体3の対向面に設けられた開閉自在の蓋部(図示せず)を介して可能とされる。
【0019】
(e)公転駆動機構40
遠心処理装置1は、図1に示すように、公転駆動機構40を含む。公転駆動機構40は、支持箱体3の底板3aの下面に固定された公転駆動モータ42を有する。この公転駆動モータ42は、公転体10の下枠面12から公転軸線L1に合わせて突設した公転軸43(公転駆動機構40の構成要素の一つ)に対し回転力を付与可能であり、これにより公転軸線L1を中心に公転体10を回転させることができる。即ち、公転駆動モータ42は、公転軸線L1を中心に容器ホルダ20(収納容器100)を公転させることができる。
【0020】
尚、公転駆動機構40は、公転体10を回転自在するための公転軸ベアリングユニット44も有する。詳しくは、公転軸ベアリングユニット44は、公転体10の上枠面14から公転軸線L1に沿って円筒状に突出した突出部19と、支持箱体3の天板3bとの間に設けられる。これにより、公転軸ベアリングユニット44は、公転体10が支持箱体3に対し回転できるようにする。
【0021】
(f)自転駆動機構50
遠心処理装置1は、図1に示すように、自転駆動機構50を含む。以下、自転駆動機構50について説明する。尚、自転駆動機構50は、上記公転駆動機構40と共に、駆動部を構成する。
【0022】
自転駆動機構50は、公転軸線L1に合わせて支持箱体3の天板3bを貫通した中心軸52aと、中心軸52aに固定された自転用太陽歯車52を有する。詳しくは、中心軸52aは、公転体10に対し回転自在とするため、公転体10の突出部19内に設けられる中心軸ベアリングユニット52bに支持される。これにより、中心軸52aは、公転体10に対し独立して回転できるようになる。
【0023】
自転駆動機構50は、自転軸22に固定される自転用衛星歯車54を有する。詳しくは、自転用衛星歯車54は、自転軸22の自転軸ベアリングユニット24を挟んで容器ホルダ20と反対側に固定され、自転用太陽歯車52と内歯形式で噛合している。従って、自転用衛星歯車54は、公転軸線L1を中心に公転体10と共に回転することで、自転用太陽歯車52との回転速度差に基づき、自転軸線L2を中心とした回転も行う。この自転軸線L2を中心とした回転により、自転用衛星歯車54は、自転軸線L2を中心に容器ホルダ20(収納容器100)を回転(自転)させる。ここで、自転軸線L2を中心とした自転用衛星歯車54の回転の回転速度S3は、数式1により定まる。尚、自転軸線L2を中心とした自転用衛星歯車54の回転の方向は、それが自転用太陽歯車52と内歯形式で噛合していることで、「回転速度S1-回転速度S2」の値がプラスの時、公転体10の回転の方向と逆方向となる。
【0024】
【数1】
ここで、S1:公転体10の回転速度(rpm)
S2:自転用太陽歯車52(中心軸52a)の回転速度(rpm)
S3:自転用衛星歯車54(容器ホルダ20)の回転速度(rpm)
R1:自転用太陽歯車52に対する自転用衛星歯車54の回転比
【0025】
(g)伝達機構60
遠心処理装置1は、図1図3に示すように、伝達機構60を含む。以下、伝達機構60について説明する。
【0026】
伝達機構60は、所定の回転軸線を中心に回転可能な副軸62を有する。本実施の形態では、副軸62は、図示するように、公転軸線L1と平行に延びる仮想の直線(回転軸線L3)を中心に回転可能に構成されている。詳しくは、副軸62は、支持箱体3の天板3bに配置された副軸ベアリングユニット64に支持される。これにより、副軸62は、回転できるようになる。
【0027】
伝達機構60は、公転体10と副軸62との間で回転力を伝達可能な伝達部65を有する。詳しくは、伝達部65は、公転体10の突出部19に固定されて、公転体10と共に回転可能な第1伝達子66と、副軸62に固定されて、副軸62と共に回転可能な第2伝達子68とを含む。伝達部65は、第1伝達子66、及び第2伝達子68の間で回転力の伝達を行うことにより、公転体10と副軸62との間での回転力の伝達を可能とする。
【0028】
伝達機構60は、回転軸線L3を中心に副軸62と独立して回転可能な第1被選択部70a、第2被選択部70bを有する。詳しくは、第1被選択部70a、及び第2被選択部70bは、夫々、被選択部の一つであり、副軸62に配置された被選択部ベアリングユニット72a、72bに支持される。これにより、第1被選択部70a、及び第2被選択部70bは、夫々、副軸62と独立して回転軸線L3を中心に回転できるようになる。尚、第1被選択部70aは第2伝達子68に対し近い側に、第2被選択部70bは第2伝達子68に対し遠い側に配置される。
【0029】
伝達機構60は、回転軸線L3を中心に副軸62と共に回転可能な選択部75を有する。詳しくは、選択部75は、副軸62に配置された支持部76により、副軸62と供回り可能な状態で支持されると共に、回転軸線L3に沿って所定範囲内で移動可能とされる。また、選択部75は、移動することで第1被選択部70aまたは第2被選択部70bを選択することができる。
【0030】
具体的に、選択部75は、図2に示すように、第1被選択部70aに接近し結合することで、当該第1被選択部70aを選択する。これにより、選択部75は、第1被選択部70aと供回り可能となり、延いては第1被選択部70aを副軸62と供回り可能とする。これにより、選択部75は、中心軸52aに固定されて第1被選択部70aとの間で回転力の伝達が可能な第3伝達子78aをも利用して、副軸62と中心軸52aとの間での回転力の伝達を可能とする。尚、この場合の中心軸52aの回転速度S2は、数式2により定まる。
【0031】
【数2】
ここで、R2:公転体10に対する副軸62の回転比(伝達部65利用)
R3:第1被選択部70a選択時の副軸62に対する中心軸52aの回転比
【0032】
また、選択部75は、図3に示すように、第2被選択部70bに接近し結合することで、当該第2被選択部70bを選択する。これにより、選択部75は、第2被選択部70bと供回り可能となり、延いては第2被選択部70bを副軸62と供回り可能とする。これにより、選択部75は、中心軸52aに固定されて第2被選択部70bとの間で回転力の伝達が可能な第4伝達子78bをも利用して、副軸62と中心軸52aとの間での回転力の伝達を可能とする。尚、この場合の中心軸52aの回転速度S2は、数式3により定まる。
【0033】
【数3】
ここで、R4:第2被選択部70b選択時の副軸62に対する中心軸52aの回転比
【0034】
尚、選択部75は、第1被選択部70a、及び第2被選択部70bの何れをも選択しないことも可能である。この場合、中心軸52aは、自転用太陽歯車52と自転用衛星歯車54とが噛合していることにより、公転体10と供回りしようとする。
【0035】
伝達機構60は、中心軸52aを拘束することが可能な拘束部80を有する。尚、拘束部80が中心軸52aを拘束した場合の中心軸52aの回転速度S2は、0(rpm)となる。
【0036】
伝達機構60は、選択部75、及び拘束部80を制御可能な制御部85を有する。表1は、制御部85により制御され得る選択部75、及び拘束部80の状態毎の中心軸52aの回転速度S2をまとめたものである。尚、表中にも表れるように、制御部85は、動作が不安定となることを回避するため、選択部75に第1被選択部70aまたは第2被選択部70bを選択させつつ、拘束部80により中心軸52aを拘束する設定を禁止する。
【0037】
【表1】
【0038】
表1より明らかであるように、制御部85は、選択部75、及び拘束部80を制御することで、中心軸52aの回転速度S2を4つの値に切り替えることができる。即ち、制御部85は、数式1により定まる自転軸線L2を中心とした自転用衛星歯車54(容器ホルダ20)の回転速度S3を、4つの値に切り替えることができる(以上は、公転体10の回転速度S1を一定とした場合。)。
【0039】
尚、伝達機構60は、例えば、図4、及び図5に示すように構成することができる。以下では、これらの図にのみあらわれる部分を中心に説明する。尚、図4は、遠心処理装置1の一部省略要部平面図である(説明を容易にするため、第2被選択部70b、第3伝達子78a等を省略している。)。また、図5は、図4におけるA-A端面図である(説明を容易にするため、第4辺92dを破線で追加表示する等している。)。
【0040】
選択部75は、突起75a、75bを含む。選択部75は、突起75aを第1被選択部70aの受入部70cに挿入することで、第1被選択部70aを選択する。また、選択部75は、突起75bを第2被選択部70bの受入部70dに挿入することで、第2被選択部70bを選択する。
【0041】
制御部85は、偏心カム86を駆動する制御モータ88を含む。詳しくは、偏心カム86は、偏心した状態で制御モータ88(その駆動軸)に取り付けられている。これにより、偏心カム86は、制御モータ88が動作することで、制御モータ88の駆動軸から最も遠い遠心領域86aが移動する。尚、制御モータ88は、ユーザの指示等を反映して動作するパルスモータ等であってよい。
【0042】
制御部85は、選択部75に第1被選択部70aまたは第2被選択部70bを選択させるために、支持体90により回動可能に支持される選択アーム92を含む。詳しくは、選択アーム92は、その第1端部側が、間に偏心カム86を挟んで第1辺92a、及び第2辺92bに分岐している。また、選択アーム92は、その第2端部側が第1端部側と90度異なる方向へ、第3辺92c、及び第4辺92dに分岐している。選択アーム92は、これら第3辺92c、及び第4辺92dの間に、ベアリングユニット92eを介して回転自在に選択部75を支持する支持部材92fを回動可能に支持する。
【0043】
選択アーム92は、偏心カム86の遠心領域86aが第1辺92aに当接することで、支持体90を中心に回動する。そして、選択アーム92は、支持部材92fを介して選択部75を第1被選択部70a側に移動させる。これにより、選択部75は第1被選択部70aを選択する。
【0044】
また、選択アーム92は、偏心カム86の遠心領域86aが第2辺92bに当接することで、支持体90を中心に、上記第1辺92aに当接した際と逆方向に回動する。そして、選択アーム92は、支持部材92fを介して選択部75を第2被選択部70b側に移動させる。これにより、選択部75は第2被選択部70bを選択する。
【0045】
尚、選択アーム92は、偏心カム86の遠心領域86aが第1辺92a、及び第2辺92bの何れにも当接しない場合に、支持部材92fを介して選択部75を、第1被選択部70aと第2被選択部70bとの間の中立位置とする。これにより、選択部75は、第1被選択部70a、及び第2被選択部70bの何れも選択しない。
【0046】
制御部85は、拘束部80に中心軸52aを拘束させるために、支持体94a、94bにより所定範囲内で移動可能に支持される拘束アーム96を含む。詳しくは、拘束アーム96は、平面視略L字状に形成されて、その第1端部側96aが、偏心カム86の遠心領域86aに当接され得る位置に配置される。一方、拘束アーム96は、その第2端部側96bに、中心軸52aに形成された受入部52cに挿入可能な拘束部80を有する。このように形成される拘束アーム96は、偏心カム86の遠心領域86aが第1端部側96aに当接することで、第2端部側96bが中心軸52aに向かって移動する。この際、拘束アーム96は、その屈曲部と第2端部側96bとの間に弾性変形部96cを有していることで、拘束部80をスムーズに受入部52cに挿入できる。これにより、拘束アーム96は、拘束部80に中心軸52aを拘束させる(図4、及び図5は、この状態を示している。)。
【0047】
以上説明した制御部85の働きは、次のようにまとめられる。まず、偏心カム86の遠心領域86aが選択アーム92の第1辺92aに当接する(即ち遠心領域86aが、図4において12時の位置となる)場合、選択部75は第1被選択部70aを選択すると共に、拘束部80は中心軸52aを開放してその回転を許容する。また、遠心領域86aが選択アーム92の第2辺92bに当接する(即ち遠心領域86aが、図4において6時の位置となる)場合、選択部75は第2被選択部70bを選択すると共に、拘束部80は中心軸52aを開放してその回転を許容する。更に、遠心領域86aが拘束アーム96の第1端部側96aに当接する(即ち遠心領域86aが、図4において3時の位置となる)場合、選択部75は何れも選択せず、かつ、拘束部80は中心軸52aを拘束してその回転を禁止する。尚、遠心領域86aが、選択アーム92の第1辺92a、及び第2辺92b、並びに、拘束アーム96の第1端部側96aの何れにも当接しない場合(即ち遠心領域86aが、図4において9時の位置となる)場合、選択部75は何れも選択せず、かつ、拘束部80は中心軸52aを開放してその回転を許容する。
【0048】
(2)収納容器100
次に、図1を参照して、本実施の形態に適用可能な収納容器100について説明する。
【0049】
収納容器100は、材料Mが収納される容器であり、例えば、一端が開口した有底筒状の本体部(図示せず)と、その開口部をふさぐ蓋体(図示せず)により構成されるものであってよい。また、収納容器100は、容器ホルダ20に対し空回りを防止するための空回り防止機構(図示せず)を備えても良い。空回り防止機構としては、既に公知となっている何れかの機構を採用することができる。
【0050】
(3)材料M
本実施の形態に適用可能な材料Mは、流体として挙動するものであればよく、その組成や用途は特に限定されるものではない。材料Mとして、流体成分(樹脂等)のみを含む材料や、流体成分のほかに粒状成分(粉状成分)を含む材料などを適用することができる。材料Mとして、例えば、接着剤、シーラント剤、液晶材料、LEDの蛍光体と樹脂とを含む混合材料、半田ペースト、歯科用印象材料、歯科用セメント(穴埋め剤等)、液状の薬剤等の種々の材料を適用することができる。また、材料Mとして、粒状(粉状)材料と、これを粉砕するためのメディア(例えばジルコニアボール)を適用することも可能である。あるいは、材料Mとして、乳化処理の対象となる流体を適用することも可能である。
【0051】
(4)材料Mの処理方法
本実施の形態に係る材料Mの処理方法は、まず、材料Mが収納された収納容器100を容器ホルダ20に保持させる。そして、伝達機構60において、拘束部80により、選択部75、及び拘束部80を制御する。ここで、選択部75、及び拘束部80の状態毎の中心軸52a(自転用太陽歯車52)の回転速度S2は、上記説明した表1に示すとおりである。同表、及び上記説明した数式1に基づけば、選択部75、及び拘束部80の状態毎の自公転比は、表2のとおりとなる。
【0052】
【表2】
【0053】
即ち、遠心処理装置1では、伝達機構60を用いて材料Mの処理に適した自公転比に設定することができる。
【0054】
続いて、公転駆動機構40の公転駆動モータ42を駆動させることで、収納容器100に収納された材料Mに、上記設定した自公転比の公転力と自転力を作用させる。これにより、材料Mは、撹拌、脱泡、分散、粉砕、乳化等の処理をなされる。尚、自公転比は、材料Mの処理状況に応じて、材料Mの処理の途中で変更することも可能である。また、材料Mの処理終了後、公転駆動モータ42を停止させて、容器ホルダ20から収納容器100を取り外すことで、材料Mを利用に供することができる。
【0055】
(5)作用効果
遠心処理装置1によると、伝達機構60を備えることで、簡便に、種々異なる自公転比に変更することが可能である。以下、この作用について詳述する。
【0056】
伝達機構60において、制御部85が選択部75を適宜制御することで、公転体10から副軸62を介した中心軸52aへの回転力の伝達の有無、及び回転力を伝達する場合の公転体10に対する中心軸52aの回転比を変更することができる。また、制御部85が拘束部80を適宜制御することで、中心軸52aの拘束の有無を変更できる。
【0057】
このことに起因して、遠心処理装置1では、上記説明した表2に示すように、種々異なる自公転比へ容易に変更することができる。
【0058】
また、伝達機構60において、制御部85が公転体10から副軸62を介した中心軸52aへの回転力の伝達が無い場合に限り、中心軸52aを拘束するよう、選択部75、及び拘束部80を制御する。そのため、遠心処理装置1では、安定した動作を実現できる。
【0059】
また、遠心処理装置1では、R4等を適宜変更することにより、選択しうる自公転比を変更することも容易である。R4の変更は、例えば、第2被選択部70b、及び第4伝達子78bを歯車により構成した場合において、それらを適宜歯数の異なる歯車に変更することで実現できる。
【0060】
更に、遠心処理装置1では、公転体10より中心軸52aを遅く回転させることにより、公転軸43にエネルギーが回生される。このことにより、遠心処理装置1では、公転駆動モータ42の負荷を軽くして、省電力化を図ることもできる。
【0061】
(6)変形例
遠心処理装置1において、第1伝達子66、第2伝達子68、第1被選択部70a、第2被選択部70b、第3伝達子78a、及び第4伝達子78bは、歯車により構成してよい。この場合において、第1伝達子66と第2伝達子68との間等に、中間歯車(図示せず)を適宜配置しても良い。その他、チェーン等を使用することも想定される。
【0062】
また、第1伝達子66、第2伝達子68、第1被選択部70a、第2被選択部70b、第3伝達子78a、及び第4伝達子78bは、プーリーにより構成してよい。当然のことながら、このように構成した場合には、ベルトを適宜かけ回す必要がある。
【0063】
また、選択部75は、クラッチ機構(図示しない)を用いて、第1被選択部70aまたは第2被選択部70bを選択し、それと供回りできるように構成しても良い。このように構成することで、公転体10が回転中においても、容易に自公転比を変更できるという効果を生じる。
【0064】
また、被選択部は、より多数備えることも想定される。選択部75が、これらの中から所望の自公転比を実現する被選択部を選択するように構成することで、より多数の自公転比に変更することが可能な遠心処理装置1とすることができる。
【0065】
また、遠心処理装置1は、第3伝達子78a、及び第4伝達子78bを突出部19に固定し、かつ、第1伝達子66を中心軸52aに固定するように構成してもよい。このように構成した遠心処理装置1では、以下のような動作が可能となる。
【0066】
1)選択部75が第1被選択部70aを選択する場合は、突出部19に固定された第3伝達子78aと第1被選択部70aとの間で回転力の伝達を行うことにより、公転体10と副軸62との間で回転力の伝達を行う。そして、第2伝達子68と中心軸52aに固定された第1伝達子66との間で回転力の伝達を行うことで、副軸62と中心軸52aとの間で回転力の伝達を行う。これらにより、公転体10と中心軸52aとの間で回転力の伝達が行われる。
2)選択部75が第2被選択部70bを選択する場合は、突出部19に固定された第4伝達子78bと第2被選択部70bとの間で回転力の伝達を行うことにより、公転体10と副軸62との間での回転力の伝達を行う。そして、第2伝達子68と中心軸52aに固定された第1伝達子66との間で回転力の伝達を行うことで、副軸62と中心軸52aとの間で回転力の伝達を行う。これらにより、公転体10と中心軸52aとの間で回転力の伝達が行われる。
3)選択部75が第1被選択部70a、及び第2被選択部70bの何れをも選択せず、拘束部80が中心軸52aを拘束しない場合、中心軸52aは公転体10と供回りする。
4)選択部75が第1被選択部70a、及び第2被選択部70bの何れをも選択せず、拘束部80が中心軸52aを拘束する場合、中心軸52aは回転しない(中心軸52aの回転速度S2は、0(rpm)となる。)。なお、この際、拘束部80は、中心軸52aを直接拘束してよい。あるいは、拘束部80は、副軸62を拘束し、第2伝達子68、及び第1伝達子66をも利用して、中心軸52aを拘束してよい。
【0067】
以上説明したように、上記のように構成した遠心処理装置1においても、中心軸52aの回転速度S2を切り替えて、種々異なる自公転比へ容易に変更することができる。
【0068】
また、本技術思想は、特許文献2に開示されるようなタイプの遠心処理装置に対しても適用することができる。このような遠心処理装置は、公転軸43に回転体が固定されている。回転体は、2つのアームを有し、少なくとも一方のアームの遠心側には収納容器100を取り付け可能な自転軸22が回転可能に取り付けられる。また、この遠心処理装置では、公転軸43に対し回転可能な環状体が設けられる。環状体は、副軸62を介して公転軸43の回転力を伝達され得る。また、環状体と自転軸22との間でも回転力の伝達が可能である。これらにより、この遠心処理器では、公転軸43と環状体との回転速度差に応じて自転軸22の回転速度が定まる。
【0069】
以上のように構成される遠心処理装置においては、第1伝達子66を公転軸43に固定し、かつ、第3伝達子78a、及び第4伝達子78bを環状体に固定すると共に、環状体が拘束部80により拘束され得る。この場合の遠心処理装置では、以下のような動作が可能である。
【0070】
1)選択部75が第1被選択部70aを選択する場合は、第1被選択部70aと環状体に固定された第3伝達子78aとの間で回転力の伝達を行うことにより、副軸62と環状体との間で回転力の伝達を行う。また、公転軸43に固定された第1伝達子66と第2伝達子68との間で回転力の伝達を行うことで、公転軸43と副軸62との間で回転力の伝達も行われる。これらにより、公転軸43と環状体との間での回転力の伝達が行われる。
2)選択部75が第2被選択部70bを選択する場合は、第2被選択部70bと環状体に固定された第4伝達子78bとの間で回転力の伝達を行うことにより、副軸62と環状体との間で回転力の伝達を行う。また、公転軸43に固定された第1伝達子66と第2伝達子68との間で回転力の伝達を行うことで、公転軸43と副軸62との間での回転力の伝達も行われる。これらにより、公転軸43と環状体との間で回転力の伝達が行われる。
3)選択部75が第1被選択部70a、及び第2被選択部70bの何れをも選択せず、拘束部80が環状体を拘束しない場合、環状体は公転体10と供回りする。
4)選択部75が第1被選択部70a、及び第2被選択部70bの何れをも選択せず、拘束部80が環状体を拘束する場合、環状体は回転しない(環状体の回転速度は、0(rpm)となる。)。
【0071】
以上説明したように、上記のように構成した遠心処理装置においても、環状体の回転速度を切り替えて、種々異なる自公転比へ容易に変更することができる。なお、当該遠心処理装置においては、第1伝達子66を環状体に固定し、かつ、第3伝達子78a、及び第4伝達子78bを公転軸43に固定することも可能である。
【符号の説明】
【0072】
1…遠心処理装置、 2…基台、 3…支持箱体、 3a…底板、 3b…天板、 4…防振ばね、 10…公転体、 12…下枠面、 14…上枠面、 16…側枠面、 18…収納容器支持枠、 19…突出部、 20…容器ホルダ、 22…自転軸、 24…自転軸ベアリングユニット、 30…カウンターウエイト、 40…公転駆動機構、 42…公転駆動モータ、 43…公転軸、 44…公転軸ベアリングユニット、 50…自転駆動機構、 52…自転用太陽歯車、 52a…中心軸、 52b…中心軸ベアリングユニット、 52c…受入部、 54…自転用衛星歯車、 60…伝達機構、 62…副軸、 64…副軸ベアリングユニット、 65…伝達部、 66…第1伝達子、 68…第2伝達子、 70a…第1被選択部、 70b…第2被選択部、 70c…受入部、 70d…受入部、 72a…被選択部ベアリングユニット、 72b…被選択部ベアリングユニット、 75…選択部、 75a…突起、 75b…突起、 76…支持部、 78a…第3伝達子、 78b…第4伝達子、 80…拘束部、 85…制御部、 86…偏心カム、 86a…遠心領域、 88…制御モータ、 90…支持体、 92…選択アーム、 92a…第1辺、 92b…第2辺、 92c…第3辺、 92d…第4辺、 92e…ベアリングユニット、 92f…支持部材、 94a…支持体、 94b…支持体、 96…拘束アーム、 96a…第1端部側、 96b…第2端部側、 96c…弾性変形部、 100…収納容器、 L1…公転軸線、 L2…自転軸線、 L3…回転軸線、 M…材料
図1
図2
図3
図4
図5