(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-28
(45)【発行日】2023-01-12
(54)【発明の名称】表示装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1335 20060101AFI20230104BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20230104BHJP
G02B 5/30 20060101ALI20230104BHJP
【FI】
G02F1/1335 510
G02F1/13 101
G02B5/30
(21)【出願番号】P 2017138463
(22)【出願日】2017-07-14
【審査請求日】2020-07-10
(31)【優先権主張番号】10-2016-0090175
(32)【優先日】2016-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0142119
(32)【優先日】2016-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】金 容 ▲ソク▼
(72)【発明者】
【氏名】李 大 鎬
(72)【発明者】
【氏名】李 俊 翰
(72)【発明者】
【氏名】金 泳 敏
(72)【発明者】
【氏名】朴 海 日
【審査官】鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-033558(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0041430(US,A1)
【文献】特開2016-070949(JP,A)
【文献】特開2007-313888(JP,A)
【文献】特開2002-107719(JP,A)
【文献】特開2007-122069(JP,A)
【文献】特開2008-145649(JP,A)
【文献】特開2010-156899(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0271834(US,A1)
【文献】特開2005-316495(JP,A)
【文献】特開2015-131754(JP,A)
【文献】特開2010-286848(JP,A)
【文献】特開2009-145657(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0091219(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1335,1/13363
G02F 1/13
G02B 5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板と、
前記表示基板と対向する対向基板と、
前記表示基板と前記対向基板との間に介在された光量調節層と、を含み、
前記表示基板は、
第1基板と、
前記第1基板上に配置された薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタと連結された画素電極と、を含み、
前記対向基板は、
第2基板と、
前記第2基板上に配置された色変換層と、
前記色変換層上に配置された第1偏光板と、を含み、
前記第1偏光板は、
ベース基板と、
前記ベース基板の一面に配置された偏光子と、を含み、
前記第1偏光板は、前記画素電極と対向し、
前記偏光子が配置された前記ベース基板の一面は、60nm以下の平坦度を有する表示装置を製造する、液晶表示装置の製造方法であって、
表示基板を形成するステップと、
キャリア基板上に第1偏光板を形成するステップと、
前記第1偏光板上に色変換層を形成するステップと、
前記色変換層上に第2基板を配置するステップと、
前記第1偏光板から前記キャリア基板を除去するステップと、
前記第1偏光板に共通電極を配置して対向基板を形成するステップと、
前記対向基板を前記表示基板と対向配置するステップと、を含み、
前記第1偏光板を形成するステップは、
前記キャリア基板上にベース基板を配置するステップと、
前記ベース基板上に偏光子を配置するステップと、を含む、
液晶表示装置の製造方法。
【請求項2】
表示基板と、
前記表示基板と対向する対向基板と、
前記表示基板と前記対向基板との間に介在された光量調節層と、を含み、
前記表示基板は、
第1基板と、
前記第1基板上に配置された薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタと連結された画素電極と、を含み、
前記対向基板は、
第2基板と、
前記第2基板上に配置された色変換層と、
前記色変換層上に配置された第1偏光板と、を含み、
前記第1偏光板は、
ベース基板と、
前記ベース基板の一面に配置された偏光子と、を含み、
前記第1偏光板は、前記画素電極と対向し、
前記偏光子が配置された前記ベース基板の一面は、60nm以下の平坦度を有する表示装置を製造する、液晶表示装置の製造方法であって、
表示基板を形成するステップと、
キャリア基板上に第1偏光板を形成するステップと、
前記第1偏光板上に共通電極を形成するステップと、
前記共通電極を前記表示基板と対向配置するステップと、
第1偏光板から前記キャリア基板を除去するステップと、
第2基板上に色変換層を形成し、前記第2基板上に形成された前記色変換層を前記第1偏光板上に配置するステップと、を含み、
前記第1偏光板を形成するステップは、
前記キャリア基板上にベース基板を配置するステップと、
前記ベース基板上に偏光子を配置するステップと、を含む、
液晶表示装置の製造方法。
【請求項3】
表示基板と、
前記表示基板と対向する対向基板と、
前記表示基板と前記対向基板との間に介在された光量調節層と、を含み、
前記表示基板は、
第1基板と、
前記第1基板上に配置された薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタと連結された画素電極と、を含み、
前記対向基板は、
第2基板と、
前記第2基板上に配置された色変換層と、
前記色変換層上に配置された第1偏光板と、を含み、
前記第1偏光板は、
ベース基板と、
前記ベース基板の一面に配置された偏光子と、を含み、
前記第1偏光板は、前記画素電極と対向し、
前記偏光子が配置された前記ベース基板の一面は、60nm以下の平坦度を有する表示装置を製造する、液晶表示装置の製造方法であって、
表示基板を形成するステップと、
キャリア基板上にベース基板を形成するステップと、
前記ベース基板上に共通電極を形成するステップと、
前記共通電極を前記表示基板と対向するように配置するステップと、
前記ベース基板から前記キャリア基板を除去するステップと、
前記キャリア基板が除去されて露出されたベース基板上に偏光子を配置して第1偏光板を形成するステップと、
第2基板上に色変換層を形成し、前記第2基板上に形成された前記色変換層を前記第1偏光板上に配置するステップと、を含む、
液晶表示装置の製造方法。
【請求項4】
前記ベース基板と前記偏光子との間に配置された第1のパッシベーション層をさらに含む、請求項1~3のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項5】
前記ベース基板の一面は、10nm~60nmの平坦度を有する、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項6】
前記ベース基板は、3~20μmの厚さを有する、請求項1~5のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項7】
前記ベース基板は、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びポリアクリルのうちのいずれか一つを含むプラスチック基板である、請求項1~6のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項8】
前記偏光子は、金属のラインパターンからなるWGP(wire grid polarizer)である、請求項1~7のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項9】
前記ベース基板と前記色変換層との間には、第2のパッシベーション層が備えられ、この別途のパッシベーション層の厚さは20nm~0.2μmである請求項8に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記色変換層と前記ベース基板との間に配置されたダイクロイック層をさらに含み、このダイクロイック層は、交互に積層された複数個の高屈折層と複数個の低屈折層を含む、請求項8または9に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記第2基板と前記色変換層との間に配置された粘着層を含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項12】
前記色変換層と前記第1偏光板との間に配置された粘着層を含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記色変換層は、蛍光体を含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記色変換層は、量子ドットを含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記色変換層は、
赤色蛍光体を含む赤色変換部と、
緑色蛍光体を含む緑色変換部と、を含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記赤色変換部及び前記緑色変換部上に配置された黄色カラーフィルターをさらに含む、請求項15に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記表示基板に配置された第2偏光板をさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記光量調節層は、液晶層である、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記対向基板は、遮光層をさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記遮光層は、前記ベース基板と前記第2基板との間に配置された、請求項19に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項21】
前記遮光層は、前記ベース基板と前記光量調節層との間に配置された、請求項19に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項22】
前記キャリア基板の上面の平坦度は、各液晶表示装置の表示領域に対応する領域内にて、少なくとも60nm以下である、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項23】
前記キャリア基板は、ガラス板または金属板からなり、厚さが5~30mmである、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項24】
前記第1偏光板と前記表示基板を互いに対向配置するステップの前に、
前記第1偏光板上に色変換層を配置するステップをさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項25】
前記キャリア基板を除去するステップの後に、
前記第1偏光板上に色変換層を配置するステップをさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項26】
前記ベース基板と前記偏光子との間に配置された第1のパッシベーション層をさらに含み、
前記第1偏光板を形成するステップは、
前記ベース基板上に、前記第1のパッシベーション層を形成するステップを、前記偏光子を配置するステップの前に含む、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項27】
前記ベース基板と前記偏光子との間に配置された第1のパッシベーション層をさらに含み、
前記偏光子を配置するステップは、前記第1のパッシベーション層の上に、直接、金属パターンを形成することにより行われる、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項28】
前記表示基板を形成するステップは、
第1基板上に薄膜トランジスタを配置するステップと、
前記第1基板上に前記薄膜トランジスタと連結された画素電極を形成するステップと、を含む、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項29】
前記第1偏光板上に色変換層を形成するステップの前に、
前記第1偏光板上にダイクロイック層を配置するステップをさらに含む、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項30】
前記第1偏光板上にダイクロイック層を配置するステップの前に、
前記第1偏光板上に第1パッシベーション層を配置するステップをさらに含む、請求項
29に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項31】
前記ベース基板上に偏光子を配置するステップの前に、
前記ベース基板上にダイクロイック層を配置するステップをさらに含む、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項32】
前記色変換層上に第2基板を配置するステップは、
前記色変換層と前記第2基板との間に粘着層を配置するステップをさらに含む、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項33】
前記色変換層を形成するステップは、
前記第1偏光板上に赤色蛍光体を含む赤色変換部、及び緑色蛍光体を含む緑色変換部を形成するステップを含む、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項34】
前記赤色変換部及び前記緑色変換部上に黄色カラーフィルターを配置するステップをさらに含む、請求項
33に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項35】
前記色変換層を形成するステップは、遮光層を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項36】
前記第1偏光板上に前記共通電極を形成するステップの前に、
前記第1偏光板上に補償フィルムを配置するステップをさらに含む、請求項2に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項37】
前記色変換層を前記第1偏光板上に配置するステップは、前記色変換層と前記第1偏光板との間に粘着層を配置するステップをさらに含む、請求項2に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項38】
前記色変換層を形成するステップは、前記第2基板上に遮光層を形成するステップをさらに含む、請求項2に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項39】
前記色変換層上にダイクロイック層を形成するステップをさらに含む、請求項2に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項40】
請求項1~4のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法であって、
前記第1偏光板上に配置された第2電極を含み、
前記色変換層は、
色変換部と、
前記色変換部と重畳する緩衝層と、を含む、
液晶表示装置の製造方法。
【請求項41】
前記色変換部は、
赤色変換部と、
緑色変換部と、を含む、請求項40に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項42】
前記色変換部は、量子ドットを含む、請求項41に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項43】
前記色変換部は、透過部をさらに含む、請求項41に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項44】
平面上で前記赤色変換部と緑色変換部との間に配置される遮光層をさらに含む、請求項41に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項45】
前記遮光層は、前記第2基板と前記緩衝層との間に配置された、請求項44に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項46】
前記遮光層は、前記緩衝層と前記第1偏光板との間に配置された、請求項44に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項47】
前記第2電極と前記第1偏光板との間に配置された平坦層をさらに含む、請求項44に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項48】
前記遮光層は、前記第1偏光板と前記平坦層との間に配置された、請求項47に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項49】
前記第2基板と前記緩衝層との間に配置される黄色カラーフィルターをさらに含む、請求項
41に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項50】
前記黄色カラーフィルターは、前記赤色変換部及び前記緑色変換部と重なる、請求項49に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項51】
前記色変換部は、前記第2基板と前記緩衝層との間に配置された、請求項40に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【請求項52】
前記緩衝層と前記第1偏光板との間に配置された粘着層を含む、請求項40に記載の
液晶表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその製造方法に関し、より詳細には、色変換層を有する表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(liquid crystal display;LCD)は、現在最も広く使われている平板表示装置(flat panel display;FPD)のうちの一つであって、電極が形成されている2つの基板と、その間に挿入されている液晶層を含む。
【0003】
液晶表示装置は、2つの電極に電圧を印加して液晶層の液晶分子などを再配列させることによって透過する光の量を調節する表示装置である。これらの液晶表示装置は、色を表現するためのカラーフィルターを含む。
【0004】
最近、既存の液晶表示装置に使用されるカラーフィルターを蛍光パターンで代替した表示装置が研究されている。これらの蛍光パターンを有する表示装置をフォトルミネセンス表示装置(photo-luminescent display;PLD)ともいう。フォトルミネセンス表示装置は、色変換層と光量調節層との間に配置された偏光板を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-184016
【文献】特開2009-236945
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、薄くて優れた平坦度を有する偏光板を含む表示装置及びその製造方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、表示基板と、前記表示基板と対向する対向基板と、前記表示基板と前記対向基板との間に介在された光量調節層と、を含み、前記表示基板は、第1基板と、前記第1基板上に配置された薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタと連結された画素電極と、を含み、前記対向基板は、第2基板と、前記第2基板上に配置された色変換層と、前記色変換層上に配置された第1偏光板と、を含み、前記第1偏光板は、ベース基板と、前記ベース基板の一面に配置された偏光子と、を含み、前記第1偏光板は、前記画素電極と対向し、前記偏光子が配置された前記ベース基板の一面は、60nm以下の平坦度を有する、表示装置を提供する。なお、以下に、好ましい各実施形態についての事項を列挙する。
【0008】
前記ベース基板は、0.8μm~50μmの厚さを有する。
【0009】
前記ベース基板は、プラスチック基板である。
【0010】
前記表示装置は、前記色変換層と前記ベース基板との間に配置されたダイクロイック層をさらに含む。
【0011】
前記表示装置は、前記第2基板と前記色変換層との間に配置された粘着層を含む。
【0012】
前記表示装置は、前記色変換層と前記第1偏光板との間に配置された粘着層を含む。
【0013】
前記偏光子は、ワイヤーグリッド偏光子(WGP;wire g rid polarizer)である。
【0014】
前記偏光子は、PVA(polyvinyl alcohol)を含む。
【0015】
前記色変換層は、蛍光体を含む。
【0016】
前記色変換層は、量子ドットを含む。
【0017】
前記色変換層は、赤色蛍光体を含む赤色変換部と、緑色蛍光体を含む緑色変換部と、を含む。
【0018】
前記表示装置は、前記赤色変換部及び前記緑色変換部上に配置された黄色カラーフィルターをさらに含む。
【0019】
前記表示装置は、前記ベース基板と前記偏光子との間に配置されたパッシベーション層をさらに含む。
【0020】
前記表示装置は、前記表示基板に配置された第2偏光板をさらに含む。
【0021】
前記光量調節層は、液晶層である。
【0022】
前記対向基板は、遮光層をさらに含む。
【0023】
前記遮光層は、前記ベース基板と前記第2基板との間に配置される。
【0024】
前記遮光層は、前記ベース基板と前記光量調節層との間に配置される。
【0025】
本発明の他の一実施形態は、表示基板を形成するステップと、第1偏光板を形成するステップと、前記第1偏光板と前記表示基板を互いに対向配置するステップと、を含み、前記表示基板を形成するステップは、第1基板上に薄膜トランジスタを配置するステップと、前記第1基板上に前記薄膜トランジスタと連結された画素電極を形成するステップと、を含み、前記第1偏光板を形成するステップは、キャリア基板上にベース基板を配置するステップと、前記ベース基板上に第1偏光子を配置するステップと、を含み、前記第1偏光板と前記表示基板を互いに対向配置するステップは、前記キャリア基板を除去するステップを含む、表示装置の製造方法を提供する。なお、以下に、好ましい各実施形態についての事項を列挙する。
【0026】
前記ベース基板は、プラスチック基板である。
【0027】
前記ベース基板は、0.8μm~50μmの厚さを有する。
【0028】
前記製造方法は、前記第1偏光板と前記表示基板を互いに対向配置するステップの前に、前記第1偏光板上に色変換層を配置するステップをさらに含む。
【0029】
前記製造方法は、前記キャリア基板を除去するステップの後に、前記第1偏光板上に色変換層を配置するステップをさらに含む。
【0030】
本発明のさらに他の一実施形態は、表示基板を形成するステップと、キャリア基板上に第1偏光板を形成するステップと、前記第1偏光板上に色変換層を形成するステップと、前記色変換層上に第2基板を配置するステップと、前記第1偏光板から前記キャリア基板を除去するステップと、前記第1偏光板に共通電極を配置して対向基板を形成するステップと、前記対向基板を前記表示基板と対向配置するステップと、を含み、前記第1偏光板を形成するステップは、前記キャリア基板上にベース基板を配置するステップと、前記ベース基板上に偏光子を配置するステップと、を含む、表示装置の製造方法を提供する。なお、以下に、好ましい各実施形態についての事項を列挙する。
【0031】
前記ベース基板は、プラスチック基板である。
【0032】
前記ベース基板は、0.8μm~50μmの厚さを有する。
【0033】
前記表示基板を形成するステップは、第1基板上に薄膜トランジスタを配置するステップと、前記第1基板上に前記薄膜トランジスタと連結された画素電極を形成するステップと、を含む。
【0034】
前記製造方法は、前記第1偏光板上に色変換層を形成するステップの前に、前記第1偏光板上にダイクロイック層を配置するステップをさらに含む。
【0035】
前記製造方法は、前記第1偏光板上にダイクロイック層を配置するステップの前に、前記第1偏光板上に第1パッシベーション層を配置するステップをさらに含む。
【0036】
前記製造方法は、前記ベース基板上に偏光子を配置するステップの前に、前記ベース基板上にダイクロイック層を配置するステップをさらに含む。
【0037】
前記色変換層上に第2基板を配置するステップは、前記色変換層と前記第2基板との間に粘着層を配置するステップをさらに含む。
【0038】
前記色変換層を形成するステップは、前記第1偏光板上に赤色蛍光体を含む赤色変換部及び緑色蛍光体を含む緑色変換部を形成するステップを含む。
【0039】
前記製造方法は、前記赤色変換部及び前記緑色変換部上に黄色カラーフィルターを配置するステップをさらに含む。
【0040】
前記色変換層を形成するステップは、遮光層を形成するステップをさらに含む。
【0041】
本発明のさらに他の一実施形態は、表示基板を形成するステップと、キャリア基板上に第1偏光板を形成するステップと、前記第1偏光板上に共通電極を形成するステップと、前記共通電極を前記表示基板と対向配置するステップと、第1偏光板から前記キャリア基板を除去するステップと、第2基板上に色変換層を形成し、前記第2基板上に形成された前記色変換層を前記第1偏光板上に配置するステップと、を含み、前記第1偏光板を形成するステップは、前記キャリア基板上にベース基板を配置するステップと、前記ベース基板上に偏光子を配置するステップと、を含む、表示装置の製造方法を提供する。なお、以下に、好ましい各実施形態についての事項を列挙する。
【0042】
前記製造方法は、前記第1偏光板上に前記共通電極を形成するステップの前に、前記第1偏光板上に補償フィルムを配置するステップをさらに含む。
【0043】
前記色変換層を前記第1偏光板上に配置するステップは、前記色変換層と前記第1偏光板との間に粘着層を配置するステップをさらに含む。
【0044】
前記色変換層を形成するステップは、前記第2基板上に遮光層を形成するステップをさらに含む。
【0045】
前記製造方法は、前記色変換層上にダイクロイック層を形成するステップをさらに含む。
【0046】
本発明のさらに他の一実施形態は、表示基板を形成するステップと、キャリア基板上にベース基板を形成するステップと、前記ベース基板上に共通電極を形成するステップと、前記共通電極を前記表示基板と対向するように配置するステップと、前記ベース基板から前記キャリア基板を除去するステップと、前記キャリア基板が除去されて露出されたベース基板上に偏光子を配置して第1偏光板を形成するステップと、第2基板上に色変換層を形成し、前記第2基板上に形成された前記色変換層を前記第1偏光板上に配置するステップと、を含む、表示装置の製造方法を提供する。
【0047】
本発明のさらに他の実施形態は、表示基板と、表示基板と対向する対向基板と、表示基板と対向基板との間に介在された液晶層と、を含み、表示基板は、第1基板と、第1基板上に配置された薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタと連結された第1電極と、を含み、対向基板は、第2基板と、第2基板上に配置された色変換層と、色変換層上に配置された第1偏光板と、第1偏光板上に配置された第2電極と、を含み、色変換層は、色変換部と、色変換部と重なる重畳する緩衝層と、を含む。なお、以下に、好ましい各実施形態についての事項を列挙する。
【0048】
色変換部は、赤色変換部と、緑色変換部と、を含むことができる。
【0049】
色変換部は、量子ドットを含むことができる。
【0050】
色変換部は、透過部をさらに含むことができる。
【0051】
平面上で赤色変換部と緑色変換部との間に配置される遮光層をさらに含むことができる。
【0052】
遮光層は、第2基板と緩衝層との間に配置され得る。
【0053】
遮光層は、緩衝層と第1偏光板との間に配置され得る。
【0054】
第2電極と第1偏光板との間に配置された平坦層をさらに含むことができる。
【0055】
遮光層は、第1偏光板と平坦層との間に配置され得る。
【0056】
第2基板と緩衝層との間に配置される黄色カラーフィルターをさらに含むことができる。
【0057】
黄色カラーフィルターは、赤色変換部及び緑色変換部と重畳することができる。
【0058】
色変換部は、第2基板と緩衝層との間に配置され得る。
【0059】
色変換部は、緩衝層と第1偏光板との間に配置され得る。
【0060】
緩衝層と第1偏光板との間に配置された粘着層を含むことができる。
【0061】
本発明のさらに他の実施形態は、表示基板と、表示基板と対向する対向基板と、表示基板と対向基板との間に介在された液晶層と、を含み、表示基板は、第1基板と、第1基板上に配置された薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタと連結された第1電極と、を含み、対向基板は、第2基板と、第2基板上に配置された色変換層と、色変換層上に配置された第1偏光板と、第1偏光板上に配置された第2電極と、を含み、対向基板は、第2基板と色変換層上との間、及び第1偏光板と第2電極との間のうちの少なくとも一つに配置された平坦層を含む、表示装置の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0062】
本発明の一実施例による表示装置は、薄い偏光板を含むので、混色なく画面を表示することができる。
【0063】
また、本発明の他の一実施例によると、キャリア基板上で偏光板が形成されるので、薄い偏光板が作られることができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【
図1】本発明の第1実施例による表示装置の分解斜視図である。
【
図2】
図1に示された表示装置の画素に対する平面図である。
【
図3】
図2の切断線I-I’に沿って切った断面図である。
【
図4a】本発明の第1実施例による第1偏光板の斜視図である。
【
図4b】
図4aのII-II’に沿って切った断面図である。
【
図5a】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図5b】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図5c】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図5d】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図5e】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図5f】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図5g】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(7)である。
【
図6a】本発明の第2実施例による表示装置の断面図である。
【
図6b】
図6aによる表示装置の製造工程図のうちの一つである。
【
図7】本発明の第3実施例による表示装置の製造工程断面図である。
【
図8】本発明の第4実施例による表示装置の断面図である。
【
図9a】本発明の第4実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図9b】本発明の第4実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図9c】本発明の第4実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図9d】本発明の第4実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図9e】本発明の第4実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図9f】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図9g】本発明の第4実施例による表示装置の製造工程図(7)である。
【
図10a】本発明の第5実施例による表示装置の断面図である。
【
図11】本発明の第6実施例による表示装置の断面図である。
【
図12a】本発明の第6実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図12b】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図12c】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図12d】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図12e】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図12f】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図12g】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(7)である。
【
図13a】本発明の第7実施例による表示装置の断面図である。
【
図14】本発明の第8実施例による表示装置の断面図である。
【
図15a】本発明の第8実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図15b】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図15c】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図15d】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図15e】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図15f】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図15g】本発明の第1実施例による表示装置の製造工程図(7)である。
【
図16a】本発明の第9実施例による表示装置の断面図である。
【
図17】本発明の第10実施例による表示装置の断面図である。
【
図18】本発明の第11実施例による表示装置の断面図である。
【
図19】本発明の第12実施例による表示装置の断面図である。
【
図20a】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図20b】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図20c】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図20d】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図20e】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図20f】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図20g】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(7)である。
【
図20h】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(8)である。
【
図20i】本発明の第12実施例による表示装置の製造工程図(9)である。
【
図21】本発明の第13実施例による表示装置の断面図である。
【
図22】本発明の第14実施例による表示装置の断面図である。
【
図23】本発明の第15実施例による表示装置の断面図である。
【
図24】本発明の第16実施例による表示装置の断面図である。
【
図25】本発明の第17実施例による表示装置の断面図である。
【
図26】本発明の第18実施例による表示装置の断面図である。
【
図27】本発明の第19実施例による表示装置の断面図である。
【
図28a】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図28b】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図28c】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図28d】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図28e】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図28f】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図28g】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(7)である。
【
図28h】本発明の第19実施例による表示装置の製造工程図(8)である。
【
図29】本発明の第20実施例による表示装置の断面図である。
【
図30a】本発明の第20実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図30b】本発明の第20実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図30c】本発明の第20実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図30d】本発明の第20実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図30e】本発明の第20実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図30f】本発明の第20実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図30g】本発明の第20実施例による表示装置の製造工程図(7)である。
【
図31a】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(1)である。
【
図31b】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(2)である。
【
図31c】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(3)である。
【
図31d】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(4)である。
【
図31e】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(5)である。
【
図31f】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(6)である。
【
図31g】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(7)である。
【
図31h】本発明の第20実施例による表示装置の他の製造工程図(8)である。
【
図32】本発明の第21実施例による表示装置の断面図である。
【
図33a】本発明の第21実施例による表示装置の製造工程図(1)である。
【
図33b】本発明の第21実施例による表示装置の製造工程図(2)である。
【
図33c】本発明の第21実施例による表示装置の製造工程図(3)である。
【
図33d】本発明の第21実施例による表示装置の製造工程図(4)である。
【
図33e】本発明の第21実施例による表示装置の製造工程図(5)である。
【
図33f】本発明の第21実施例による表示装置の製造工程図(6)である。
【
図34】本発明の第22実施例による表示装置の断面図である。
【
図35】本発明の第23実施例による表示装置の断面図である。
【
図36】本発明の第24実施例による表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述されている実施例などを参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施例などに限定されるのではなく、互いに異なる様々な形態で具現されるはずであり、単に本実施例などは、本発明の開示が完全になるようにし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明のカテゴリを完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項のカテゴリによって定義されるのみである。従って、いくつかの実施例において、よく知られている工程ステップなど、よく知られている素子構造及びよく知られている技術は、本発明についてポイントがぼやけて解釈されることを避けるために具体的に説明されない。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を指称する。
【0066】
図面において、多くの層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書全体を通じて類似した部分については、同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分“上に”あるとするとき、これは他の部分“真上に”ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分“真上に”あるとするときには、中間に他の部分がないことを意味する。また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分“下に”あるとするとき、これは他の部分“すぐ下に”ある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分“すぐ下に”あるとするときには、中間に他の部分がないことを意味する。
【0067】
空間的に相対的な用語である“下(below)”、“下(beneath)”、“下部(lower)”、“上(above)”、“上部(upper)”などは、図面に示されているように、一つの素子または構成要素などと、他の素子または構成要素などとの相関関係を容易に記述するために使用され得る。空間的に相対的な用語は、図面に示されている方向に加えて使用時または動作時の素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されるべきである。例えば、図面に示されている素子を覆す場合は、他の素子の“下(below)”または“下(beneath)”に記述された素子は、他の素子の“上(above)”に置かれることができる。従って、例示的な用語である“下”は、下と上の方向をいずれも含むことができる。素子は、他の方向にも配向されることができ、これにより、空間的に相対的な用語は、配向に応じて解釈され得る。
【0068】
本明細書において、ある部分が他の部分と連結されているとするとき、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を間に置いて電気的に連結されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を含むとするとき、これは特にそれに反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0069】
本明細書において、第1、第2、第3などの用語は、様々な構成要素などを説明するのに使用され得るが、これらの構成要素などは、前記用語などによって限定されるのではない。前記用語などは、一つの構成要素を他の構成要素などから区別する目的で使用される。例えば、本発明の権利範囲から逸脱せず、第1構成要素が第2または第3構成要素などと命名されることができ、類似に第2または第3構成要素も交互的に命名され得る。
【0070】
他の定義がなければ、本明細書で使用されるすべての用語(技術及び科学的用語を含み)は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に共通的に理解され得る意味で使用され得るだろう。また、一般的に使用される辞書に定義されている用語などは、明白に特別に定義されていない限り理想的にまたは過度に解釈されない。
【0071】
以下、
図1~
図3を参照して、本発明の第1実施例を詳細に説明する。
【0072】
図1は、本発明の第1実施例による表示装置の分解斜視図である。
【0073】
図1を参照すると、本発明の第1実施例による表示装置は、順次に配置されたバックライト部410と、第2偏光板520と、表示基板110と、光量調節層310と、対向基板210と、を含む。対向基板210は、共通電極CEと、第1偏光板510と、色変換層230と、第2基板211と、を含む。
【0074】
バックライト部410は、紫外線、近紫外線(near ultraviolet)などを照射することができる。バックライト部410は、例えば、白色光または青色光を表示基板110に照射することができる。以下、青色光を発光するバックライト部410を含む表示装置を中心に第1実施例を説明する。
【0075】
図2は、
図1に示された表示装置の画素に対する平面図であり、
図3は、
図2の切断線I-I’に沿って切った断面図である。
【0076】
図2及び
図3に示されたように、本発明の第1実施例による表示装置101は、表示基板110と、表示基板110と対向する対向基板210と、表示基板110と対向基板210との間に配置された光量調節層310と、を含む。
【0077】
光量調節層310は、バックライト部410から提供された光の透過度を制御することができるものなら、いずれでも可能である。例えば、光量調節層310は、液晶層、エレクトロウェッティング層(電気湿潤層)及び電気泳動層のうちのいずれか一つであり得る。以下では、光量調節層310が液晶層であることを例に挙げて説明する。この場合には、本発明の第1実施例による表示装置101は、液晶表示装置であるといえる。
【0078】
表示基板110は、第1基板111と、薄膜トランジスタTFTと、画素電極(PE)と、ゲート絶縁膜121と、保護膜131と、を含む。薄膜トランジスタTFTは、半導体層SMと、抵抗性接触層115と、ゲート電極GEと、ソース電極SEと、ドレイン電極DEと、を含む。
【0079】
第1基板111は、透明なガラスまたはプラスチックなどからなる。
【0080】
第1基板111上に複数のゲートラインGL及びゲート電極GEが配置される。ゲート電極GEは、ゲートラインGLと一体に構成される。ゲートラインGL及びゲート電極GEは、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金といったアルミニウム系列の金属、銀(Ag)や銀合金といった銀系列の金属、銅(Cu)や銅合金といった銅系列の金属、またはモリブデン(Mo)やモリブデン合金のようなモリブデン系列の金属、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、及びチタン(Ti)のうちのいずれか一つで作られることができる。ゲートラインGL及びゲート電極GEのうちの少なくとも一つは、物理的性質が互いに異なる少なくとも2つの導電膜を含む、多重膜構造を有することもできる。
【0081】
ゲート絶縁膜121は、ゲートラインGL及びゲート電極GEを含んだ第1基板111の全面に配置される。ゲート絶縁膜121は、窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素(SiOx)などで作られうる。または、ゲート絶縁膜121は、物理的性質が互いに異なる少なくとも2つの絶縁層などを含む、多重膜構造を有することができる。
【0082】
半導体層SMは、ゲート絶縁膜121上に配置される。ここで、半導体層SMは、ゲート絶縁膜121の下部に位置したゲート電極GEと重なり合う。半導体層SMは、非晶質ケイ素または多結晶ケイ素などで作られうる。半導体層SMは、酸化物半導体からなることもできる。
【0083】
抵抗性接触層115は、半導体層SM上に配置される。例えば、抵抗性接触層115は、半導体層SMのチャンネル部分以外の半導体層SM上に配置される。
【0084】
また、ゲート絶縁膜121上に複数のデータラインDLが配置される。データラインDLは、ゲートラインGLと交差する。ソース電極SEは、データラインDLと一体に構成される。ソース電極SEは、抵抗性接触層115上に配置される。ドレイン電極DEは、抵抗性接触層115上に配置され、画素電極PEに連結される。
【0085】
データラインDL、ソース電極SE及びドレイン電極DEのうちの少なくとも一つは、モリブデン、クロム、タンタル及びチタンなどの耐熱性金属(refractory metal)またはこれらの合金で作られうる。または、データラインDL、ソース電極SE及びドレイン電極DEのうちの少なくとも一つは、耐熱性金属膜と低抵抗導電膜を含む多重膜構造を有しうる。
【0086】
保護膜131は、半導体層SM、データラインDL、ソース電極SE及びドレイン電極DEを含んだ第1基板111の全面に配置される。保護膜131は、窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素(SiOx)のような無機絶縁物で作られることができる。これとは異なり、保護膜131は、有機膜で作られることもありうる。保護膜131は、下部無機膜と上部有機膜からなる二重膜構造を有することもありうる。
【0087】
画素電極PEは、保護膜131上に配置される。ここで、画素電極PEは、保護膜131のコンタクトホールCHを介してドレイン電極DEと連結される。画素電極PEは、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)などの透明な導電性物質で作られうる。
【0088】
第2偏光板520は、表示基板110の一方の面に配置される。具体的に、第2偏光板520は、第1基板111の背面(外側面、すなわち、透過型液晶表示装置の場合におけるバックライトの側の面)に配置され得る。
【0089】
対向基板210は、第2基板211と、色変換層230と、第1偏光板510と、を含む。本発明の第1実施例によると、対向基板210は、遮光層BM及び共通電極CEをさらに含む。
【0090】
第2基板211は、透明なガラスまたはプラスチックなどからなる。
【0091】
遮光層BMは、第2基板211上に配置される。遮光層BMは、複数の開口部などを有する。開口部は、第1及び第2画素PX1、PX2の各画素電極PEに対応して配置される。遮光層BMは、開口部などを除いた部分における光を遮断する。例えば、遮光層BMは、薄膜トランジスタTFT、ゲートラインGL及びデータラインDL上に位置してこれらを通過した光が外部に放出されることを遮断する。
【0092】
色変換層230は、各画素PX1、PX2に配置される。言い替えれば、色変換層230は、第1及び第2画素PX1、PX2にそれぞれ対応する領域などに配置される。例えば、色変換層230は、画素電極PEに対応して遮光層BMの開口部に位置することができる。ここで、色変換層230の縁部は、遮光層BM上に位置しうる。色変換層230の縁部は、遮光層BMと重なり合うのでありうる。
【0093】
色変換層230は、バックライト部410から入射された光の波長を変換して、他の波長を有する光を放出する。
【0094】
色変換層230は、複数の色変換部231、232を含む。色変換部231、232は、所定の波長を有する光を吸収して他の波長を有する光を放出する蛍光体を含む。色変換部231、232は、遮光層BMによって互いに区分され得る。しかし、遮光層BMが必ず必要なことではない。遮光層BMは省略されうる。
【0095】
具体的に、色変換部231、232は、第1色変換部231及び第2色変換部232を含む。例えば、第1色変換部231は、赤色画素に対応し、第2色変換部232は、緑色画素に対応するのでありうる。示されていないが、バックライト部410が青色光を表示基板110に放出する際に、色変換層230は、第3色変換部を含みうるところ、この第3色変換部は、後述する透過部及び青色変換部を含みうる。第3色変換部は、青色画素に対応しうる。第1色変換部231は、赤色蛍光体を含み、第2色変換部232は、緑色蛍光体を含み、第3色変換部(図示せず)は、青色蛍光体を含むのでありうる。
【0096】
また、色変換部231は、透過部を含みうる。透過部を通過する光は、波長が変わらない。例えば、バックライト部410が青色光を表示基板110に出光する場合には、透過部は、青色画素に対応するのでありうる。
【0097】
色変換層230は、蛍光体を含む樹脂(resin)からなるのでありうる。色変換層230は、反射体をさらに含みうる。蛍光体は、光、放射線などの照射で蛍光を発する物質であって、蛍光体固有の色を持った光を放出する。また、蛍光体は、照射される光の方向にかかわらず、全領域に光を放出する。反射体として、TiO2などがある。反射体は、粒子の形態を有することができ、蛍光体を含む樹脂内に分散されて配置され得る。
【0098】
色変換層230に含まれた蛍光体として量子ドット(quantum dot)がある。量子ドットは、量子ドットに入射された入射光を吸収した後、入射光とは異なる波長を有する光を放出する。すなわち、量子ドットは、量子ドットに入射された光の波長を変換させることができる波長変換粒子である。量子ドットは、その大きさに応じて変換することができる波長が変わりうる。例えば、量子ドットの直径の調節によって、量子ドットが所望の色相の光を放出させるようにすることができる。
【0099】
量子ドットは、一般的な蛍光染料に比べて高い吸光係数(extinction coefficient)及び高い量子効率(quantum yield)を持ち、非常に強い蛍光を発生する。特に、量子ドットは、短い波長の光を吸収して、より長い波長を有する光を放出することができる。
【0100】
量子ドットは、コアナノ結晶、及び、コアナノ結晶を取り囲むシェルナノ結晶を含む構造を有することができる。また、量子ドットは、シェルナノ結晶に結合される有機リガンドを含むことができ、シェルナノ結晶を取り囲む有機コーティング層を含むこともできる。
【0101】
シェルナノ結晶は、2層以上に形成され得る。シェルナノ結晶は、コアナノ結晶の表面に配置される。
【0102】
量子ドットは、II族化合物半導体、III族化合物半導体、V族化合物半導体及びVI族化合物半導体のうちの少なくとも一つの物質を含むことができる。より詳細に、量子ドットを構成するコアナノ結晶は、PbSe、InAs、PbS、CdSe、InGaP、CdTe、CdS、ZnSe、ZnTe、ZnS、HgTe及びHgSのうちの少なくとも一つを含むことができる。また、シェルナノ結晶は、CuZnS、CdSe、CdTe、CdS、ZnSe、ZnTe、ZnS、HgTe及びHgSのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0103】
例えば、コアナノ結晶がCdSeを含むとともに、量子ドットの直径が1nm~3nmであるときに、青色光を発生させることができ、量子ドットの直径が3nm~5nmであるときに、緑色光を発生させることができ、量子ドットの直径が7nm~10nmであるときに、赤色光を発生させることができる。
【0104】
量子ドットは、化学的な湿式法によって形成され得る。化学的な湿式法は、有機溶媒に前駆体物質を入れて粒子を成長させる方法である。
【0105】
色変換層230は、量子ドットとして、球状または丸い粒子に代えて、またはこれとともに、ロッド状の粒子、すなわち量子ロッド(quantum rod)を含むこともできる。
【0106】
第2基板211をベースとして、第1偏光板510は、色変換層230上に配置され、色変換層230よりも光量調節層310に近接して配置される。すなわち、
図3を参照すると、第1偏光板510は、色変換層230の下(光量調節層310と接する表面に近い側)に配置される。第1偏光板510の透過軸と第2偏光板520の透過軸は直交し、これらのうちのいずれか一つの透過軸は、ゲートラインGLに沿って、特には平行に配列され得る。
【0107】
第2基板211をベースとして、共通電極CEは、第1偏光板510上に配置される。例えば、共通電極CEは、第1偏光板510が含まれる第2基板211の全面に位置することができる。共通電極CEは、ITOまたはIZOなどの透明な導電物質からなることができる。
【0108】
共通電極CEは、画素電極PEなどと共に光量調節層310に電界を印加する。これにより、共通電極CEと画素電極PEとの間の液晶層に電界が形成される。なお、FFSなどの横電界方式の表示装置にあっては、共通電極を表示基板110に配置することができる。この場合、ベース基板511が、直接、光量調節層310に露出するのでありうる。
【0109】
図4aは、本発明の第1実施例による表示装置101に適用された第1偏光板510の斜視図であり、
図4bは、
図4aのII-II’に沿って切断した断面図である。
【0110】
第1偏光板510は、ベース基板511と、ベース基板511上に配置された偏光子512とを含む。
【0111】
ベース基板511は、透過性、耐熱性、耐化学性などが優れた物質で作られうる。例えば、ベース基板511は、光透過性が優れたポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びポリアクリルのうちのいずれか一つを含むプラスチック基板で作られうる。
【0112】
示されていないが、ベース基板511上にバッファー層が配置され得る。バッファー層は、不純元素または不必要な成分が偏光子512に侵透することを防止しながら、同時に表面を平坦化する役割を果たす。バッファー層は、種々の無機膜及び種々の有機膜のうちから選択された一つ以上の膜を含むことができる。例えば、バッファー層は、一つの無機膜または一つの有機膜で作られることができ、有機膜と無機膜が積層された構造を有することもできる。しかし、バッファー層は、必ず必要なものではなく、省略され得る。
【0113】
偏光子512は、ベース基板511上に、互いに並んで配置された複数本のラインパターン512aを含む。ラインパターン512aは、いずれも、一方向に延びた直線の形態を有し所定の幅を有しており、また、所定の間隔で互いに離隔される。
【0114】
ラインパターン512aは金属で作られうる。金属で作られた複数個のラインパターン512aを含む偏光子512を、ワイヤーグリッド偏光子(wire g rid polarizer;WGP)ともいう。本発明の第1実施例による偏光子512は、ワイヤーグリッド偏光子(WGP)である。
【0115】
ラインパターン512aは、例えば、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)及びニッケル(Ni)のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0116】
偏光子512は、モールドを利用したインプリント(imprint)法、フォトリソグラフィなどの方法で作られうる。しかし、本発明の第1実施例がこれに限定されるのではなく、偏光子512は、ブロック共重合体によっても作られうる。すなわち、ラインパターン512aは、蒸着やスパッタリングなどによる金属パターンに限らず、例えば金属微粒子などを含む樹脂により形成されるものであってもよい。
【0117】
偏光子512は、非常に薄くて均一なラインパターン512aからなるので、優れた平坦度を有するベース基板511上に偏光子512が配置されてこそ、優れた偏光効率を有することになる。例えば、ベース基板は、偏光子を向き合う面を持つ。上記ベース基板の面は、優れた平坦度を有する。上記ベース基板の平坦度は、基準面からのその面の最大偏差(maximum deviation)を根拠に測定することができる。これとは異なり、上記ベース基板の平坦度は、基準面からのその面の平均偏差(average deviation)を根拠に測定することができる。上記基準面はminimum zone reference methodまたはleast squares reference plane methodに基づいて判断されることができる。
【0118】
本件出願において、平坦度は、JIS B 6190-1:2016 (ISO 230-1:2012)の平面度(flatness)を意味する。すなわち、「平面形体の幾何学的に正しい平面からの狂いの大きさ」を意味する。そのため、表面の粗さによる突起や、局部的なうねりやしわによる突出の高さを意味する。この平坦度は、対象となる平面を、平行な平面で挟んだときにできる隙間の値(「最大傾斜式平面度」)として算出することができる。平坦度の測定は、例えばJIS B 6190-1の「112.2.5.4 レーザ干渉計による測定」の測定手順に準拠して行うことができる。具体的には、例えば、三角測距反射方式で行うことができ、一例として、株式会社キーエンス(KEYENCE CORPORATION)の「レーザ変位計LK-G5000」を用いることができる。
【0119】
ここでの平面度は、各表示装置の表示領域について求めるものである。すなわち、大型のマザー基板から多数の表示装置を切り出す場合、表示装置ごとの表示領域について、平面度を求めることができる。また、表示装置の表示領域は、対角寸法が、一般に2インチ~100インチ(5.1cm~2.5m)、典型的には2.5インチ~20インチ(6.3cm~51cm)である。一方、ベース基板511の平坦度は、表示装置を分解して、対向基板210のパターン形成面について、上記の測定を行うことにより、求めることができる。他方、表示面が湾曲している曲面型の表示装置の場合、ベース基板511の平坦度は、湾曲の前に測定されるものであるか、または、湾曲したベース基板511の面を基準にした突起などの高さとすることができる。
【0120】
本発明の第1実施例によると、偏光子512は、キャリア基板550上に作られうる(
図5b参照)。キャリア基板550には、ベース基板511または接着層との親和性が高く、平坦度、剛性及び安定性の材料からなる板材を用いることができる。例えば、薄型の表示パネルを製造する際に、薄型のガラス基板に裏打ちされて用いられるキャリヤガラス基板などといった、液晶表示装置用のガラス基板と同一の材料からなり、より厚みが大きいガラス板を用いることができる。または、ステンレス鋼やチタン合金などの金属板を用いることができる。キャリア基板550の上面の平坦度は、各液晶表示装置の表示領域に対応する領域内にて、少なくとも60nm以下、例えば10~60nmもしくは10~50nm、または5~50nmの範囲内でありうる。キャリア基板550の厚みは、例えば5~30mmである。偏光子512が、このようににキャリア基板550上にて形成されるならば、ベース基板511がキャリア基板550によって支持されるので、ベース基板511が優れた平坦度を有することができる。
【0121】
本発明の第1実施例によると、ベース基板511は、60nm以下の平坦度を有することができる。すなわち、ベース基板511の不均一部分の高さが60nm以下に維持され得る。例えば、ベース基板は、10nm~60nmの平坦度を有することができる。従って、本発明の第1実施例による第1偏光板510は、優れた偏光効率を有する。
【0122】
また、本発明の第1実施例によると、偏光子512の製造過程において、キャリア基板550がベース基板511を支持するので、薄い厚さを有するベース基板511上にも偏光子512が形成され得る。
【0123】
例えば、本発明の第1実施例によると、ベース基板511は、0.8μm~50μmの厚さ、好ましくは1~30μm、より好ましくは3~20μmの厚さを有することができる。また、偏光子512のラインパターン512aの厚さは、例えば50nm~0.2μmとすることができる。一方、パッシベーション層の厚さは、例えば20nm~0.2μmとすることができる。他方、色変換層230及びブラックマトリクスの厚さは、例えば0.1~0.3μmとすることができる。
【0124】
このように、ベース基板511が薄い厚さを有するので、画素電極PEと色変換層230との間の距離が遠くなるのが防止される。これに伴い、画素電極PEと色変換層230との間の距離が大きいと生じる混色が防止される。従って、本発明の第1実施例による表示装置101は、優れた表示品質を持つことができる。
【0125】
本発明の第1実施例によると、第1偏光板510上に第1パッシベーション層531が配置され、第1パッシベーション層531上に色変換層230が形成された後、第2基板211が色変換層230に接着され得る。このように積層する場合、色変換層230と第2基板211との間に、粘着層280が配置され得る。粘着層280として、光透過性を有する光学粘着剤(optical clear adhesive;OCA)が使用され得る。
【0126】
以下、
図5a~
図5gを参照して、本発明の第1実施例による表示装置101の製造方法を説明する。
図5a~5gは、本発明の第1実施例による表示装置101の製造工程図である。
【0127】
先ず、
図5aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0128】
表示基板110の製造のために、第1基板111上にゲート電極GE及びゲートラインGLが形成され、その上にゲート絶縁膜121が配置される。
【0129】
次に、ゲート絶縁膜121上に半導体層SMが配置され、半導体層SM上に抵抗性接触層115が配置される。
【0130】
また、ゲート絶縁膜121上にデータラインDL、ソース電極SE及びドレイン電極DEが配置される。
【0131】
半導体層SM、データラインDL、ソース電極SE及びドレイン電極DEを含んだ第1基板111の全面に保護膜131が配置される。保護膜131上に画素電極PEが配置される。画素電極PEは、保護膜131のコンタクトホールCHを介してドレイン電極DEに接続される。
【0132】
図5bを参照すると、キャリア基板550上に第1偏光板510が形成される。
【0133】
第1偏光板510の形成のために、先ず、キャリア基板550上にベース基板511が配置される。
【0134】
例えば、キャリア基板550上に高分子樹脂が塗布された後、硬化されてベース基板511が作られうる。
【0135】
ここでの高分子樹脂としては、光(UVを含む)または熱により硬化が可能な硬化性の樹脂液、または、溶剤により溶解または分散させた樹脂液を用いることができる。例えば、硬化前の(メタ)アクリレート、イミド化の前のポリアミック酸、ポリアミドの溶液などを用いることができる。また、この塗布の際、キャリア基板550は、上面が水平になるように配置され、高精度のスリットコーターなどを用いて、高度に均一に塗布の厚みを制御しつつ行うことができる。
【0136】
または、キャリア基板550上にプラスチック基板からなるベース基板511が配置され得る。プラスチック基板として、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びポリアクリルのうちのいずれか一つを含む透明基板が使用され得る。この時、ベース基板511をキャリア基板550に固定するための接着剤が使用され得る。ここで用いる、プラスチック基板としては、上記のキャリア基板と同様のものを用いて、この上に高分子樹脂を塗布することで得たものを用いることができる。また、例えば、精密に制御しつつ、Tダイからの押出により無延伸のポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレートを成膜することにより得ることも可能である。
【0137】
本発明の第1実施例によると、ベース基板511がキャリア基板550によって支持されるので、ベース基板511が優れた平坦度を有することができる。例えば、ベース基板511は、60nm以下の平坦度を有することができる。
【0138】
ベース基板511がキャリア基板550によって支持されるので、薄い厚さを有するベース基板511が十分な強度を持つことができる。従って、0.8μm~50μmの薄い厚さを有するベース基板が使用され得る。
【0139】
偏光子512は、薄い厚さを有するベース基板511上に形成される。偏光子512は、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)またはニッケル(Ni)から作られることができる。偏光子512の製造のために、インプリント(imprint)、フォトリソグラフィなどの方法が適用され得る。
【0140】
図5cを参照すると、偏光子512上に第1パッシベーション層531が配置され、第1パッシベーション層531上に遮光層BM及び色変換層230が配置される。
【0141】
第1パッシベーション層531は、偏光子512を保護し、偏光子512に異物が侵透することを防止する。
【0142】
色変換層230は、第1色変換部231及び第2色変換部232を含む。第1色変換部231及び第2色変換部232は、それぞれ赤色変換部、緑色変換部及び青色変換部のうちのいずれか一つであり得る。
【0143】
示されていないが、色変換層230は、第3色変換部を含むことができ、透光部を含むこともできる。
【0144】
図5dを参照すると、色変換層230上に第2基板211が配置される。第2基板211が色変換層230に接着されるようにするために、第2基板211と色変換層230との間に粘着層280が配置される。粘着層280として、光透過性を有する光学用粘着剤(optical clear adhesive;OCA)が使用され得る。
【0145】
図5eを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、第1偏光板510のベース基板511から分離されて除去される。
【0146】
ベース基板511からキャリア基板550を分離するために、レーザーが照射され得る。レーザーの照射によってベース基板511とキャリア基板550との間の接着力が弱くなり、キャリア基板550がベース基板511から分離され得る。
【0147】
図5fを参照すると、第1偏光板510のベース基板511に共通電極CEが配置される。示されていないが、ベース基板511の平坦度の維持のために、ベース基板511上に平坦化膜が配置された後、その上に共通電極CEが配置され得る。平坦化膜は、例えば、有機膜からなることができ、50μm以下、例えば0.5~2μmの厚さを有することができる。この時、平坦化膜は、ベース基板511の全面に配置され得る。
【0148】
共通電極CEは、ITOやIZOなどの透明導電材料の成膜及びパターニングといった、公知の方法で作られうる。これにより、対向基板210が作られる。
【0149】
図5gを参照すると、
図5fにて作られた対向基板210が表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。一方、表示基板110上に光量調節層310である液晶層が配置され、その上に対向基板210が配置されることもできる。
【0150】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置される。例えば、第1基板111の背面に第2偏光板520が配置され得る。第2偏光板520として、例えば、PVA(Polyvinyl Alcohol)層を含むフィルムといった偏光子が使用され得る。このフィルム偏光子は、典型的な例において、PVAフィルムをヨウ素化合物で染色してから延伸及び架橋を行った後、トリアセチルセルロース(TAC)などの保護層を積層させたものである。また、示されていないが、第2偏光板520上に補償フィルムが配置され得る。補償フィルムとして、例えば、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムが使用され得る。位相差フィルムとして、λ/4位相差板及びλ/2位相差板のうちの少なくとも一つが使用され得る。
【0151】
以下、
図6a及び
図6bを参照して、本発明の第2実施例を説明する。以下、重複を避けるために、既に説明された構成要素に対する説明は省略される。
【0152】
図6aは、本発明の第2実施例による表示装置102の断面図であり、
図6bは、
図6aによる表示装置102の製造工程図のうちの一つである。
【0153】
本発明の第2実施例による表示装置102は、第1偏光板510と色変換層230との間に配置されたダイクロイック層541を含むことを除いて、本発明の第1実施例による表示装置101と同一の構造を有する。
【0154】
図6bを参照すると、偏光子512上に第1パッシベーション層531が配置され、遮光層BM及び色変換層230が配置される工程において(
図5c参照)、第1パッシベーション層531上にダイクロイック層541を配置した後、ダイクロイック層541上に遮光層BM及び色変換層230を配置することによって、本発明の第2実施例による表示装置102が作られうる。
【0155】
また、
図6a及び
図6bを参照すると、ベース基板511と偏光子512との間に第2パッシベーション層532が配置される。第2パッシベーション層532は、バッファー層と同様に不純元素または不必要な成分が偏光子512に侵透することを防止しながら、同時にベース基板511の表面を平坦化する役割を果たす。第2パッシベーション層532は、様々な無機膜など及び有機膜などのうちから選択された一つ以上の膜を含むことができる。しかし、第2パッシベーション層532は、必ず必要なものではなく、省略され得る。第2パッシベーション層532は、ゲート絶縁膜121などと同様に、窒化ケイ素(SiNx)、酸化ケイ素(SiOx)、窒化・酸化ケイ素などを、20nm~0.2μmの厚さでスパッタリングやCVDなどにより堆積することにより設けることができる。
【0156】
ダイクロイック層541は、ダイクロイックフィルター(dichroic filter)を含む。ダイクロイックフィルターは、入射された光のうち、特定の波長を有する光を透過させ、その他の波長を有する光を反射させるフィルターである。
【0157】
バックライト部410から入射される光が青色光である場合に、青色光を透過させ、青色光以外の光を反射するようにダイクロイック層541が使用され得る。この場合には、バックライト部410から入射される光は、ダイクロイック層541を通過する。一方で、色変換層230によって波長変換された赤色光と緑色光は、ダイクロイック層541から反射される。従って、このようなダイクロイック層541を黄色反射フィルター(YRF)ともいう。
【0158】
具体的に、赤色光と緑色光がダイクロイック層541から反射されるので、色変換層230で生成された赤色光と緑色光のうち、光量調節層310の方に放射された光は、ダイクロイック層541によって第2基板211の方に反射されて外部に出光される。その結果、本発明の第2実施例による表示装置102の光効率が向上することができる。言い替えれば、色変換部230から光量調節層に向かって放出された赤色光及び緑色光がダイクロイック層541で第2基板211に向かって反射されるので、本発明の第2実施例による表示装置102の光効率が向上することができる。
【0159】
ダイクロイック層541は、交互に積層された複数個の高屈折層と複数個の低屈折層を含む。複数個の高屈折層と複数個の低屈折層による多層膜干渉現象によってダイクロイック層541で選択的光透過が行われることができる。低屈折層は、MgF2及びSiO2のうちの少なくとも一つを含むことができ、高屈折層は、Ag、TiO2、Ti2O3及びTa2O3のうちの少なくとも一つを含むことができるが、これに限定されるのではない。各層の厚さは、透過される光波長の1/8~1/2の範囲で設計され得る。
【0160】
ダイクロイック層541に含まれた各層の構成に応じて、透過光と反射光の波長が調整され得る。
【0161】
以下、
図7を参照して、本発明の第3実施例を説明する。
【0162】
図7は、本発明の第3実施例による表示装置の製造工程断面図であって、キャリア基板550上に形成された第1偏光板510と色変換層230を含む色変換基板103を示す。
【0163】
本発明の第3実施例によると、色変換層230は、赤色変換部である第1色変換部231、緑色変換部である第2色変換部232及び青色光を透過する透光部233を含む。また、色変換層230は、第1色変換部231及び第2色変換部232上に配置された黄色カラーフィルター235を含む。黄色カラーフィルター235は、青色光を吸収し、赤色光及び緑色光を透過する。
【0164】
本発明の第3実施例によると、バックライト部410から発光された青色光が色変換層230に入射される。第1色変換部231に入射された青色光のうち、赤色光に変換された光は、黄色カラーフィルター235を透過し、赤色光に変換されなかった青色光は、黄色カラーフィルター235に吸収される。また、第2色変換部232に入射された青色光のうち、緑色光に変換された光は、黄色カラーフィルター235を透過し、緑色光に変換されなかった青色光は、黄色カラーフィルター235に吸収される。これに伴い、赤色及び緑色画素にてそれぞれ鮮明な赤色及び緑色が具現されて、表示装置の表示品質が向上する。
【0165】
以下、
図8及び
図9a~
図9gを参照して、本発明の第4実施例を説明する。
【0166】
図8は、本発明の第4実施例による表示装置104の断面図である。
【0167】
本発明の第4実施例による表示装置104は、第1偏光板510と色変換層230との間に配置された粘着層280を含む。
【0168】
また、本発明の第4実施例によると、共通電極CEが第1偏光板510の偏光子512上に配置される。ここで、偏光子512と共通電極CEとの間に第1パッシベーション層531が配置される。
【0169】
以下、
図9a~
図9gを参照して、本発明の第4実施例による表示装置104の製造方法を説明する。
図9a~
図9gは、本発明の第4実施例による表示装置104の製造工程図である。
【0170】
先ず、
図9aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0171】
次に、
図9bを参照すると、キャリア基板550上に第1偏光板510が形成される。第1偏光板510の形成のために、キャリア基板550上にベース基板511が配置され、その上に偏光子512が配置される。本発明の第4実施例による偏光子512は、ワイヤーグリッド偏光子(WGP)である。
【0172】
図9cを参照すると、偏光子512上に第1パッシベーション層531が配置され、第1パッシベーション層531上に共通電極CEが配置される。第1パッシベーション層531は、偏光子512を保護し、偏光子512に異物が侵透することを防止する。
【0173】
図9dを参照すると、第1偏光板510上に配置された共通電極CEが表示基板110と向き合うように配置され、これらの間に光量調節層310である液晶層が配置される。
【0174】
図9eを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、第1偏光板510のベース基板511から分離されて除去される。
【0175】
図9fを参照すると、第2基板211上に遮光層BM及び色変換層230が形成される。色変換層230は、第1色変換部231及び第2色変換部232を含む。第1色変換部231及び第2色変換部232は、それぞれ赤色変換部、緑色変換部及び青色変換部のうちのいずれか一つであり得る。
【0176】
図9gを参照すると、第1偏光板510上に第2基板211と共に色変換層230が配置される。色変換層230が第1偏光板510に接着されるようにするために、第1偏光板510と色変換層230との間に粘着層280が配置される。粘着層280として、光透過性を有する光学粘着剤(optical clear adhesive;OCA)が使用され得る。
【0177】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置されて、本発明の第4実施例による表示装置104が作られる。
【0178】
以下、
図10a及び
図10bを参照して、本発明の第5実施例を説明する。
【0179】
図10aは、本発明の第5実施例による表示装置105の断面図であり、
図10bは、
図10aによる表示装置105の製造工程図のうちの一つである。
【0180】
本発明の第5実施例による表示装置105は、第1偏光板510と共通電極CEとの間に配置された第1補償フィルム561、及び第2偏光板520と第1基板111との間に配置された第2補償フィルム562を含むことを除いて、本発明の第4実施例による表示装置104と同一の構造を有する。
【0181】
図10bを参照すると、本発明の第5実施例による表示装置105の製造工程中、第1偏光板510上に第1パッシベーション層531が配置され、共通電極CEが配置されるステップにおいて(
図9c参照)、第1パッシベーション層531上に第1補償フィルム561を配置した後、第1補償フィルム561上に共通電極CEを配置することができる。また、第1基板111の他面に第2偏光板520を配置する前に、第1基板111の他面に第2補償フィルム562を配置した後、第2補償フィルム562上に第2偏光板520を配置することができる。
【0182】
第1補償フィルム561と第2補償フィルム562のうちのいずれか一つは、省略され得る。
【0183】
第1補償フィルム561と第2補償フィルム562として、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムが使用され得る。第1補償フィルム561と第2補償フィルム562は、同一することもでき、異なることもできる。
【0184】
【0185】
図11は、本発明の第6実施例による表示装置106の断面図である。
【0186】
本発明の第6実施例によると、第1偏光板610は、プラスチック基板からなるベース基板611及びフィルム状の偏光子612を含む。具体的に、本発明の第6実施例によると、偏光子612は、PVA(ポリビニルアルコール)を含む。例えば、偏光子612は、PVA(ポリビニルアルコール)の延伸または染色によって作られうる。すなわち、上記各実施例における第2偏光板520をなす偏光子と、同一または類似のものでありうる。
【0187】
また、本発明の第6実施例によると、第1偏光板610と色変換層230との間に粘着層280が配置され、共通電極CEが第1偏光板610のベース基板611上に配置される。
【0188】
以下、
図12a~
図12gを参照して、本発明の第6実施例による表示装置106の製造方法を説明する。
図12a~
図12gは、本発明の第6実施例による表示装置106の製造工程図である。
【0189】
先ず、
図12aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0190】
次に、
図12bを参照すると、キャリア基板550上に第1偏光板610のベース基板611が配置され、その上に共通電極CEが配置される。
【0191】
図12cを参照すると、共通電極CEが表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。
【0192】
図12dを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、ベース基板611から分離されて除去される。
【0193】
図12eを参照すると、ベース基板611上に偏光子612が配置される。偏光子612として、PVA(ポリビニルアルコール)を含むフィルム状の偏光子が使用され得る。
【0194】
図12fを参照すると、第2基板211上に遮光層BM及び色変換層230が形成される。色変換層230は、第1色変換部231及び第2色変換部232を含む。
【0195】
図12gを参照すると、第1偏光板610上に色変換層230を有する第2基板211が配置される。色変換層230が第1偏光板610に接着されるようにするために、第1偏光板610と色変換層230との間に粘着層280が配置される。粘着層280として、光透過性を有する光学粘着剤(optical clear adhesive;OCA)が使用され得る。
【0196】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置されて、
図11の表示装置106が作られる。
【0197】
以下、
図13a及び
図13bを参照して、本発明の第7実施例を説明する。
【0198】
図13aは、本発明の第7実施例による表示装置107の断面図であり、
図13bは、
図13aによる表示装置107の製造工程図のうちの一つである。
【0199】
本発明の第7実施例による表示装置107は、ベース基板611と偏光子612との間に配置された第3補償フィルム613を含む。第3補償フィルム613は、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムである。
【0200】
本発明の第7実施例において、ベース基板611、第3補償フィルム613及び偏光子612が順次に積層されてなる積層フィルムを第1偏光板620という。
【0201】
図13bを参照すると、ベース基板611上に偏光子612が配置される工程において(
図12e参照)、ベース基板611上に第3補償フィルム613を配置した後、第3補償フィルム613上に偏光子612を配置することができる。これに伴い、ベース基板611、第3補償フィルム613及び偏光子612が順次に積層された第1偏光板620が作られる。この偏光子612は、第6実施例と同様のフィルム状の偏光子でありうる。但し、場合によっては、第1~5実施例と同様の、ワイヤーグリッド偏光子であってもよい。以下の第8~9実施例でも同様である。
【0202】
【0203】
図14は、本発明の第8実施例による表示装置108の断面図である。本発明の第8実施例によると、ベース基板611と偏光子612との間にダイクロイック層614が配置される。本発明の第8実施例において、ベース基板611、ダイクロイック層614及び偏光子612が順次に積層されてなる積層フィルムを第1偏光板630という。
【0204】
以下、
図15a~
図15gを参照して、本発明の第8実施例による表示装置108の製造方法を説明する。
図15a~
図15gは、本発明の第8実施例による表示装置108の製造工程図である。
【0205】
先ず、
図15aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0206】
次に、
図15bを参照すると、キャリア基板550上にベース基板611を配置し、ベース基板611上にダイクロイック層614が配置され、ダイクロイック層614上に偏光子612が配置されて、第1偏光板630が作られる。
【0207】
図15cを参照すると、第2基板211上に遮光層BM及び色変換層230が形成される。色変換層230は、第1色変換部231及び第2色変換部232を含む。
【0208】
図15dを参照すると、第1偏光板630上に色変換層230を有する第2基板211が配置される。色変換層230が第1偏光板630に接着されるようにするために、第1偏光板630と色変換層230との間に粘着層280が配置される。粘着層280として、光透過性を有する光学粘着剤(optical clear adhesive;OCA)が使用され得る。
【0209】
図15eを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、ベース基板611から分離されて除去される。
【0210】
図15fを参照すると、ベース基板611上に共通電極CEが形成される。示されていないが、ベース基板611上にバッファー層が配置され得る。バッファー層は、不純元素または不必要な成分の浸透を防止しながら、同時にベース基板611の表面を平坦化する役割を果たす。バッファー層は、様々な無機膜など及び有機膜などのうちから選択された一つ以上の膜を含むことができる。この場合には、バッファー層上に共通電極CEが形成され得る。
【0211】
図15gを参照すると、
図15fにて作られた対向基板210が表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。
【0212】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置されて、
図14の表示装置108が作られる。
【0213】
以下、
図16a及び
図16bを参照して、本発明の第9実施例を説明する。
【0214】
図16aは、本発明の第9実施例による表示装置109の断面図であり、
図16bは、
図16aによる表示装置109の製造工程図のうちの一つである。
【0215】
本発明の第9実施例による表示装置109は、ベース基板611と偏光子612との間に配置されたダイクロイック層614及び第3補償フィルム613を含む。第3補償フィルム613は、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムである。
【0216】
図16bを参照すると、キャリア基板550上にベース基板611、ダイクロイック層614及び偏光子612を配置する工程において(
図15b参照)、ベース基板611上にダイクロイック層614を配置し、ダイクロイック層614上に第3補償フィルム613を配置した後、第3補償フィルム613上に偏光子612を配置することができる。これに伴い、ベース基板611、ダイクロイック層614、第3補償フィルム613及び偏光子612が順次に積層され得る。
【0217】
図17は、本発明の第10実施例による表示装置1010の断面図である。
【0218】
本発明の第10実施例による表示装置1010は、第1偏光板510を基準に、色変換層230の反対側に配置された遮光層BMを含む。すなわち、第1偏光板510における、色変換層230が配置される側とは逆の面に、遮光層BMが配置される。
【0219】
本発明の第10実施例によると、第1偏光板510のベース基板511上に遮光層BMが配置され、その上に絶縁平坦層535が配置され、絶縁平坦層535上に共通電極CEが配置される。これに伴い、色変換層230と遮光層BMが互いに異なる層に配置され得る。
【0220】
図18は、本発明の第11実施例による表示装置1011の断面図である。
【0221】
本発明の第11実施例による表示装置1011は、第10実施例による表示装置1010と比較して、ダイクロイック層541及び第2パッシベーション層532をさらに含む。
【0222】
ダイクロイック層541は、入射された光のうち、特定の波長を有する光を透過させ、その他の波長を有する光を反射させる。本発明の第11実施例によると、ダイクロイック層541は、色変換層230の下部に配置される。バックライト部410から入射される光は、ダイクロイック層541を通過するが、色変換層230によって波長変換された赤色光と緑色光は、ダイクロイック層541から反射される。
【0223】
第2パッシベーション層532は、ベース基板511と偏光子512との間に配置される。第2パッシベーション層532は、不純元素または不必要な成分が偏光子512に侵透することを防止するとともに、ベース基板511の表面をさらに平坦化する役割を果たすことができる。
【0224】
また、
図18を参照すると、第1色変換部231と第2色変換部232は、縁部が互いに重なり合ってもよい。
【0225】
図19は、本発明の第12実施例による表示装置1012の断面図である。
【0226】
本発明の第12実施例による表示装置1012は、第1色変換部231と第2色変換部232との間に配置されたバンク239を含む。バンク239は、第1色変換部231と第2色変換部232を区分する役割を果たし、光を遮断する役割も果たす。
【0227】
光遮断は、主に遮光層BMによって行われるので、バンク239は、遮光層BMよりも小さい幅を持つことができる。また、バンク239によって色変換部231、232の間の混色が防止され得る。
【0228】
図19を参照すると、バンク239は、遮光層BMと重なるように配置される。例えば、バンク239は、データラインDLと重なり合うように配置され得る。示されていないが、第3色変換部(図示せず)と第1色変換部231との間、または第3色変換部(図示せず)と第2色変換部232との間にもバンク239が配置され得る。
【0229】
図20a~
図20iは、本発明の第12実施例による表示装置1012の製造工程図である。
【0230】
先ず、
図20aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0231】
図20bを参照すると、キャリア基板550上に第1偏光板510が形成される。
【0232】
第1偏光板510の形成のために、先ず、キャリア基板550上にベース基板511が配置される。次に、ベース基板511上に第2パッシベーション層532が配置され、第2パッシベーション層532上に偏光子512が配置される。この偏光子512は、図示のようにワイヤーグリッド偏光子でありうる。
【0233】
図20cを参照すると、偏光子512上に第1パッシベーション層531が配置され、第1パッシベーション層531上にダイクロイック層541が配置される。
【0234】
図20dを参照すると、ダイクロイック層541上に色変換層230が配置される。
【0235】
色変換層230は、第1色変換部231及び第2色変換部232を含む。第1色変換部231及び第2色変換部232は、それぞれ赤色変換部、緑色変換部及び青色変換部のうちのいずれか一つであり得る。示されていないが、色変換層230は、第3色変換部を含むことができ、透光部を含むこともできる。
【0236】
また、色変換層230は、バンク239を含む。バンク239は、色変換部231、232などの境界を定め、バンク239によって区切られた領域に第1色変換部231及び第2色変換部232が配置される。
【0237】
図20eを参照すると、色変換層230上に第2基板211が配置される。第2基板211が色変換層230に接着されるようにするために、第2基板211と色変換層230との間に、粘着層280が配置される。粘着層280は、光透過性を有する。
【0238】
図20fを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、第1偏光板510のベース基板511から分離されて除去される。
【0239】
図20gを参照すると、ベース基板511上に遮光層BMが配置される。ベース基板511に対して、遮光層BMは、第1偏光子512の反対側に配置される。以下、ベース基板511の表面のうち、第1偏光板510の反対側をベース基板511の背面という。
【0240】
図20hを参照すると、遮光層BM上に絶縁平坦層535が配置され、絶縁平坦層535上に共通電極CEが配置される。
【0241】
絶縁平坦層535は、ベース基板511の背面の平坦度を向上させることができる。絶縁平坦層535は、例えば、有機膜からなることができ、50μm以下の厚さを有することができる。絶縁平坦層535は、ベース基板511の全面に配置される。
【0242】
共通電極CEは、公知の方法で作られることができる。これにより、対向基板210が作られる。
【0243】
図20iを参照すると、
図20hにおいて作られた対向基板210が表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。
【0244】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置される。例えば、第1基板111の背面に第2偏光板520が配置され得る。第2偏光板520として、例えば、染色・配向されたPVA(Polyvinyl Alcohol)層を含むフィルムといった偏光子が使用され得る。また、示されていないが、第2偏光板520上に補償フィルムが配置され得る。
【0245】
図21は、本発明の第13実施例による表示装置1013の断面図である。
【0246】
本発明の第13実施例による表示装置1013は、第2実施例による表示装置102と比較して、第2偏光板520と第1基板111との間に配置された第2補償フィルム562をさらに含む。
【0247】
第2補償フィルム562として、例えば、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムが使用され得る。位相差フィルムとして、λ/4位相差板及びλ/2位相差板のうちの少なくとも一つが使用され得る。
【0248】
図22は、本発明の第14実施例による表示装置1014の断面図である。
【0249】
本発明の第14実施例による表示装置1014は、第4実施例による表示装置104と比較して、ダイクロイック層541及び第2補償フィルム562をさらに含む。
【0250】
ダイクロイック層541は、色変換層230の下部に配置される。
図22を参照すると、ダイクロイック層541は、色変換層230と光透過性を有する粘着層280との間に配置される。
【0251】
第2補償フィルム562は、第2偏光板520と第1基板111との間に配置される。第2補償フィルム562として、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムが使用され得る。
【0252】
図23は、本発明の第15実施例による表示装置1015の断面図である。
【0253】
本発明の第15実施例による表示装置1015は、黄色カラーフィルター235を含む。
【0254】
具体的に、本発明の第15実施例による表示装置1015は、赤色変換部である第1色変換部231、緑色変換部である第2色変換部232及び青色光を透過する透光部233を含み、第1色変換部231及び第2色変換部232上に配置された黄色カラーフィルター235を含む。黄色カラーフィルター235は、青色光を吸収し、赤色光及び緑色光を透過する。
【0255】
本発明の第15実施例によると、バックライト部410から青色光が発光される。第1色変換部231に入射された青色光のうち、赤色光に変換された光は、黄色カラーフィルター235を透過し、赤色光に変換されなかった青色光は、黄色カラーフィルター235に吸収される。また、第2色変換部232に入射された青色光のうち、緑色光に変換された光は、黄色カラーフィルター235を透過し、緑色光に変換されなかった青色光は、黄色カラーフィルター235に吸収される。これに伴い、赤色及び緑色画素にてそれぞれ鮮明な赤色及び緑色が具現され、表示装置1015の表示品質が向上する。
【0256】
一方、透光部233に入射された青色光は、透光部を通過して青色を表示する。
【0257】
図24は、本発明の第16実施例による表示装置1016の断面図である。
【0258】
本発明の第16実施例による表示装置1016は、第7実施例による表示装置107と比較して、ダイクロイック層541をさらに含む。
【0259】
図24を参照すると、ダイクロイック層541は、色変換層230と光透過性を有する粘着層280との間に配置される。
【0260】
図25は、本発明の第17実施例による表示装置1017の断面図である。
【0261】
本発明の第17実施例による表示装置1017は、第2偏光板650を含む。第2偏光板650は、偏光子の役割を果たすPVA651及びPVA651上に配置された光学補償フィルム652を含む。光学補償フィルム652として、例えば、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムが使用され得る。
【0262】
図26は、本発明の第18実施例による表示装置1018の断面図である。
【0263】
本発明の第18実施例による表示装置1018は、第16実施例による表示装置1016と比較して、黄色カラーフィルター235を含む。
【0264】
具体的に、本発明の第18実施例による表示装置1018は、赤色変換部である第1色変換部231、緑色変換部である第2色変換部232及び青色光を透過する透光部233を含み、第1色変換部231及び第2色変換部232上に配置された黄色カラーフィルター235を含む。黄色カラーフィルター235は、青色光を吸収し、赤色光及び緑色光を透過する。これに伴い、赤色及び緑色画素にてそれぞれ鮮明な赤色及び緑色が具現され、表示装置1018の表示品質が向上する。
【0265】
図27は、本発明の第19実施例による表示装置1019の断面図である。
【0266】
本発明の第19実施例による表示装置1019は、第1偏光板510を基準に、互いに反対側に配置された色変換層230と遮光層BMを含む。
【0267】
本発明の第19実施例によると、第1偏光板510の一面に粘着層280、ダイクロイック層541及び色変換層230が順次に配置され、他面に遮光層BM、絶縁平坦層535及び共通電極CEが配置される。
【0268】
また、本発明の第19実施例による表示装置1019は、第1及び第2パッシベーション層531、532を含む。
【0269】
図27を参照すると、第1色変換部231と第2色変換部232との間にバンク239が配置される。光遮断は、主に遮光層BMによって行われるので、バンク239は、遮光層BMよりも小さい幅を持つことができる。また、バンク239によって色変換部231、232の間の混色が防止され得る。
【0270】
バンク239は、遮光層BMと重畳して配置され、特に、データラインDLと重畳して配置され得る。
【0271】
図28a~
図28hは、本発明の第19実施例による表示装置1019の製造工程図である。
【0272】
先ず、
図28aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0273】
図28bを参照すると、キャリア基板550上に第1偏光板510が形成される。
【0274】
第1偏光板510の形成のために、先ず、キャリア基板550上にベース基板511が配置される。次に、ベース基板511上に第2パッシベーション層532が配置され、第2パッシベーション層532上に偏光子512が配置される。
【0275】
図28cを参照すると、偏光子512上に第1パッシベーション層531が配置され、第1パッシベーション層531上に遮光層BMが配置される。
【0276】
図28dを参照すると、遮光層BM上に絶縁平坦層535が配置され、絶縁平坦層535上に共通電極CEが配置される。絶縁平坦層535は、例えば、有機膜からなることができ、50μm以下の厚さを有することができる。絶縁平坦層535は、ベース基板511の全面に配置される。共通電極CEは、公知の方法で作られることができる。これに伴い、対向基板210が作られる。
【0277】
図28eを参照すると、第1偏光板510上部の共通電極CEが表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。
【0278】
図28fを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、第1偏光板510のベース基板511から分離されて除去される。
【0279】
図28gを参照すると、第2基板211上に第1色変換部231、第2色変換部232及びバンク239が配置される。バンク239は、色変換部231、232の間に配置される。第1色変換部231、第2色変換部232及びバンク239上にダイクロイック層541が配置される。これに伴い、色変換基板が作られる。
【0280】
図28hを参照すると、第1偏光板510上に第2基板211と共に色変換層230及びダイクロイック層541が配置される。この時、ダイクロイック層541が第1偏光板510のベース基板511と接着される。ダイクロイック層541とベース基板511との接着のために、ダイクロイック層541とベース基板511との間に粘着層280が配置される。粘着層280は、光透過性を有する。
【0281】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置されて、
図27の表示装置1019が作られる。
【0282】
図29は、本発明の第20実施例による表示装置1020の断面図である。
【0283】
本発明の第20実施例による表示装置1020は、第1偏光板620を基準に、互いに反対側に配置された色変換層230と遮光層BMを含む。第1偏光板620は、順次に積層されたベース基板611、第3補償フィルム613及び偏光子612を含む。第3補償フィルム613は、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムである。
【0284】
本発明の第20実施例によると、第1偏光板620の一面に粘着層280及び色変換層230が順次に配置され、他面に遮光層BM、絶縁平坦層535及び共通電極CEが配置される。
【0285】
また、
図29を参照すると、第1色変換部231と第2色変換部232との間にバンク239が配置される。バンク239は、遮光層BMと重畳して配置され、特に、データラインDLと重畳して配置され得る。
【0286】
図30a~
図30gは、本発明の第20実施例による表示装置1020の製造工程図である。
【0287】
先ず、
図30aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0288】
次に、
図30bを参照すると、キャリア基板550上に第1偏光板620のベース基板611が配置され、ベース基板611上に遮光層BMが配置される。また、遮光層BM上に絶縁平坦層535が配置され、絶縁平坦層535上に共通電極CEが配置される。
【0289】
図30cを参照すると、共通電極CEが表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。
【0290】
図30dを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、ベース基板611から分離されて除去される。
【0291】
図30eを参照すると、ベース基板611上に第3補償フィルム613が配置され、第3補償フィルム613上に偏光子612が配置される。ここで、第3補償フィルム613は、視野角補償フィルムまたは位相差フィルムである。偏光子612として、PVA(ポリビニルアルコール)を含むフィルム状の偏光子が使用され得る。
【0292】
図30fを参照すると、第2基板211上にバンク239が配置され、バンク239によって定義された領域に第1色変換部231及び第2色変換部232が配置される。また、バンク239、第1色変換部231及び第2色変換部232上にダイクロイック層541が配置される。
【0293】
図30gを参照すると、偏光子612上に色変換層230及びダイクロイック層541を有する第2基板211が配置される。この時、ダイクロイック層541が偏光子612と接着される。ダイクロイック層541と偏光子612との接着のために、ダイクロイック層541と偏光子612との間に粘着層280が配置される。粘着層280として、光透過性を有する光学粘着剤(optical clear adhesive;OCA)が使用され得る。
【0294】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置されて、
図29の表示装置1020が作られる。
【0295】
図31a~
図31hは、本発明の第20実施例による表示装置1020の他の製造工程図である。
【0296】
先ず、
図31aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0297】
次に、
図31bを参照すると、キャリア基板550上にベース基板611、第3補償フィルム613及び偏光子612が順次に積層されて、第1偏光板620が形成される(
図29参照)。
【0298】
図31cを参照すると、第2基板211上にバンク239が配置され、バンク239によって定義された領域に第1色変換部231及び第2色変換部232が配置される。また、バンク239、第1色変換部231及び第2色変換部232上にダイクロイック層541が配置される。
【0299】
図31dを参照すると、キャリア基板550上に形成された偏光子612と第2基板211上に形成されたダイクロイック層541とが互いに接着される。偏光子612とダイクロイック層541との接着のために、偏光子612とダイクロイック層541との間に粘着層280が配置される。
【0300】
図31eを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、ベース基板611から分離されて除去される。
【0301】
図31fを参照すると、ベース基板611上に遮光層BMが配置される。遮光層BMは、偏光子612の反対側に配置される。また、遮光層BM上に絶縁平坦層535が配置される。絶縁平坦層535は、例えば、有機膜からなることができ、50μm以下の厚さを有することができる。絶縁平坦層535は、ベース基板511の全面に配置される。
【0302】
図31gを参照すると、絶縁平坦層535上に共通電極CEが配置される。これに伴い、対向基板210が作られる。
【0303】
図31hを参照すると、
図31gにおいて作られた対向基板210が表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。
【0304】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置されて、
図29の表示装置1020が作られる。
【0305】
図32は、本発明の第21実施例による表示装置の断面図である。
【0306】
本発明の第21実施例による表示装置は、第1偏光板510と共通電極CEとの間に配置される平坦層535aを含む。平坦層535aは、第1偏光板510の下部を平坦化させる。平坦層535aは、アクリル(acryl)、ポリイミド(polyimide)、BCB(benzocyclobutene)などの有機物質から作られることができる。これにより、第2基板211を基準に、共通電極CEは、第1偏光板510上に配置される。具体的に、共通電極CEは、平坦層535a上に配置される。
【0307】
対向基板210は、黄色カラーフィルター235をさらに含むことができる。
図32に示されたように、黄色カラーフィルター235は、第2基板211と緩衝層332との間に配置される。具体的に、黄色カラーフィルター235は、第2基板211と色変換部331との間に配置される。すなわち、黄色カラーフィルター235は、第1色変換部231及び第2色変換部232と重畳することができる。黄色カラーフィルター235は、青色光を吸収し、赤色光及び緑色光を透過する。
【0308】
粘着層280は、緩衝層332と第1偏光板510との間に配置され得る。具体的に、粘着層280は、第1偏光板510上に配置された第1パッシベーション層521と緩衝層253との間に配置され得る。粘着層280は、緩衝層253が配置された第2基板211と第1偏光板510を接着する。
【0309】
図33a~
図33fは、本発明の第21実施例による表示装置1011の製造工程図である。
【0310】
先ず、
図33aに示されたように、表示基板110が製造される。
【0311】
表示基板110の製造のために、第1基板111上にゲート電極GE及びゲートラインGLが形成され、その上にゲート絶縁膜121が配置される。
【0312】
次に、ゲート絶縁膜121上に半導体層SMが配置され、半導体層SM上に抵抗性接触層115が配置される。
【0313】
また、ゲート絶縁膜121上にデータラインDL、ソース電極SE及びドレイン電極DEが配置される。
【0314】
データラインDL、ソース電極SE及びドレイン電極DEを含んだ第1基板111の全面に保護膜131が配置される。保護膜131上に画素電極PEが配置される。画素電極PEは、保護膜131のコンタクトホールCHを介してドレイン電極DEに接続される。
【0315】
図33bを参照すると、キャリア基板550上に第1偏光板510が形成される。
【0316】
第1偏光板510の形成のために、先ず、キャリア基板550上にベース基板511が配置される。ベース基板511は、プラスチック基板である。例えば、キャリア基板550上に高分子樹脂が塗布された後、硬化されてベース基板511が作られることができる。または、キャリア基板550上にプラスチック基板からなるベース基板511が配置され得る。プラスチック基板として、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート及びポリアクリルのうちのいずれか一つを含む透明基板が使用され得る。この時、ベース基板511をキャリア基板550に固定するための接着剤が使用され得る。
【0317】
本発明の第21実施例によると、ベース基板511がキャリア基板550によって支持されるので、ベース基板511が優れた平坦度を有することができる。
【0318】
ベース基板511がキャリア基板550によって支持されるので、薄い厚さを有するベース基板511が十分な強度を持つことができる。従って、5μm~50μmの薄い厚さを有するベース基板が使用され得る。
【0319】
偏光子512は、薄い厚さを有するベース基板511上に形成される。偏光子512は、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)またはニッケル(Ni)から作られることができる。偏光子512の製造のために、インプリント(imprint)、フォトリースグラフィーなどの方法が適用され得る。
【0320】
第1パッシベーション層531は、偏光子512上に形成される。第1パッシベーション層531は、偏光子512を保護し、偏光子512に異物が侵透することを防止する。
【0321】
図33cを参照すると、第2基板211上に遮光層BM及び色変換層330が配置される工程において、第2基板211上に黄色カラーフィルター235及び遮光層BMを配置した後、黄色カラーフィルター235上に色変換部331を配置する。すなわち、黄色カラーフィルター235は、第1色変換部231及び第2色変換部232と重畳して配置される。次いで、遮光層BM及び色変換部331上に緩衝層332が配置される。
【0322】
緩衝層332は、色変換部331及び遮光層BMによって発生した段差を平坦化する。緩衝層332は、光透過性有機物質からなることができる。
【0323】
色変換部331は、第1色変換部231及び第2色変換部232を含む。第1色変換部231及び第2色変換部232は、それぞれ赤色変換部、緑色変換部及び青色変換部のうちのいずれか一つであり得る。
【0324】
示されていないが、色変換層330は、第3色変換部を含むことができ、透過部を含むこともできる。
【0325】
図33dを参照すると、第1偏光板510及び第1パッシベーション層531上に緩衝層332が位置する第2基板211が配置される。緩衝層332を含む第2基板211が第1ペシベイション531に接着されるようにするために、緩衝層332と第1ペシベイション層531との間に粘着層280が配置される。粘着層280として、光透過性を有する光学粘着剤(optical clear adhesive;OCA)が使用され得る。
【0326】
図33eを参照すると、キャリア基板550が除去される。キャリア基板550は、第1偏光板510のベース基板511から分離されて除去される。
【0327】
ベース基板511からキャリア基板550を分離するために、レーザーが照射され得る。レーザーの照射によってベース基板511とキャリア基板550との間の接着力が弱化されて、キャリア基板550がベース基板511から分離され得る。この時、ベース基板511の下部に段差が発生することができる。
【0328】
図33fを参照すると、第1偏光板510のベース基板511に平坦層535aが配置され得る。平坦層535aは、ベース基板511の下部に形成された段差を平坦化する。平坦層535aは、アクリル(acryl)、ポリイミド(polyimide)、BCB(benzocyclobutene)などの有機物質から作られることができる。
【0329】
第2基板211をベースとして、平坦層535a上に共通電極CEが配置される。共通電極CEは、公知の方法で作られることができる。これにより、対向基板210が作られる。
【0330】
再び、
図32を参照すると、
図33fにおいて作られた対向基板210が表示基板110と対向配置され、その間に光量調節層310である液晶層が配置される。一方、表示基板110上に液晶層310が配置され、その上に対向基板210が配置されることもできる。
【0331】
次に、表示基板110に第2偏光板520が配置される。例えば、第1基板111の背面に第2偏光板520が配置され得る。第2偏光板520として、例えば、PVA(polyvinyl alcohol)のような偏光子が使用され得る。
【0332】
図34は、本発明の第22実施例による表示装置の断面図である。
【0333】
本発明の第22実施例による表示装置は、第1偏光板510と平坦層535との間に配置された遮光層BMを含む。
【0334】
遮光層BMは、複数の開口部などを有し、開口部は、第1及び第2画素PX1、PX2の各画素電極PEに対応して配置される。各画素電極PEに対応して色変換部331が配置され得る。言い替えれば、遮光層BMは、平面上で複数の色変換部331の間に配置され得る。具体的に、遮光層BMは、平面上で第1色変換部231と第2色変換部232との間に配置され得る。遮光層BMは、開口部などを除いた部分における光を遮断する。例えば、遮光層BMは、薄膜トランジスタTFT、ゲートラインGL及びデータラインDL上に位置して、これらを通過した光が外部に放出されることを遮断する。
【0335】
図35は、本発明の第23実施例による表示装置の断面図である。
【0336】
本発明の第23実施例による表示装置は、緩衝層332と第1偏光板510との間に配置された遮光層BMを含む。具体的に、
図35に示されたように、遮光層BMは、粘着層280と第1パッシベーション層531との間に配置される。遮光層BMは、複数の開口部などを有し、開口部は、第1及び第2画素PX1、PX2の各画素電極PEに対応して配置される。各画素電極PEに対応して、色変換部331が配置され得る。言い替えれば、遮光層BMは、平面上で複数の色変換部331の間に配置され得る。具体的に、遮光層BMは、平面上で第1色変換部231と第2色変換部232との間に配置され得る。遮光層BMは、開口部などを除いた部分における光を遮断する。例えば、遮光層BMは、薄膜トランジスタTFT、ゲートラインGL及びデータラインDL上に位置して、これらを通過した光が外部に放出されることを遮断する。
【0337】
図36は、本発明の第24実施例による表示装置の断面図である。
【0338】
本発明の第24実施例による表示装置は、第1平坦層535a及び第2平坦層535bを含む平坦層535及び、第1色変換部231、第2色変換部232及び透過部(図示せず)を含む色変換部331を含むことができる。
【0339】
第1平坦層535aは、
図36に示されたように、第1偏光板510と共通電極CEとの間に配置される。ベース基板511の下部に形成された第1平坦層535aは、ベース基板511の下部に形成された段差を平坦化する。第1平坦層535aは、アクリル(acryl)、ポリイミド(polyimide)、BCB(benzocyclobutene)などの有機物質から作られることができる。
【0340】
第2平坦層535bは、第2基板211と色変換部331との間に配置される。第2平坦層535bは、黄色カラーフィルター235によって発生した段差を平坦化する。第2平坦層535bは、光透過性有機物質からなることができる。
【0341】
遮光層BMは、複数の開口部などを有し、開口部は、第1及び第2画素PX1、PX2の各画素電極PEに対応して配置される。各画素電極PEに対応して色変換部331が配置され得る。言い替えれば、遮光層BMは、複数の色変換部331の間に配置され得る。具体的に、遮光層BMは、平面上で第1色変換部231と第2色変換部232との間に配置され得る。遮光層BMは、開口部などを除いた部分における光を遮断する。例えば、遮光層BMは、薄膜トランジスタTFT、ゲートラインGL及びデータラインDL上に位置して、これらを通過した光が外部に放出されることを遮断する。
【0342】
本発明の第24実施例によると、色変換部331は、第2平坦層535bと第1偏光板510との間に配置される。具体的に、
図36に示されたように、第1色変換部231及び第2色変換部232は、第2平坦層535bと第1偏光板510との間に配置され得る。但し、これに限定されず、第1色変換部231、第2色変換部232または透過部のうちの少なくとも一つは、第2基板211と第2平坦層535bとの間に配置され得る。
【0343】
以上で説明された表示装置の実施例は、例示的なものに過ぎず、本発明の保護範囲は、本発明の技術分野における通常の知識を有する者ならば、これにより、様々な変形及び均等例を含むことができる。
【符号の説明】
【0344】
110 表示基板
210 対向基板
230 色変換層
231 第1色変換部
232 第2色変換部
235 黄色カラーフィルター
280 粘着層
310 光量調節層
410 バックライト部
511 ベース基板
510、610、620、630 第1偏光板
520、650 第2偏光板
531 第1パッシベーション層
532 第2パッシベーション層
541 ダイクロイック層
550 キャリア基板
561 第1補償フィルム
562 第2補償フィルム
613 第3補償フィルム