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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-04
(45)【発行日】2023-01-13
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/20 20200101AFI20230105BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20230105BHJP
【FI】
H05B47/20
F21S9/02 150
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018038883
(22)【出願日】2018-03-05
(65)【公開番号】P2019153510
(43)【公開日】2019-09-12
【審査請求日】2020-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陣内 猛
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-134512(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0310139(US,A1)
【文献】特開2017-157389(JP,A)
【文献】特開2014-032853(JP,A)
【文献】特開2017-050271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00、47/00
F21S 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源を点灯させる点灯ユニットと、
蓄電池を含み、前記点灯ユニットに着脱可能である複数の種類の電池ユニットのうち1つの種類の電池ユニットと、を備え、
前記点灯ユニットは、
前記光源へ給電する点灯回路と、
電気的変量を用いて、前記電気的変量が、前記複数の種類の電池ユニットのうち前記点灯ユニットに適合する種類の電池ユニットに対応する設定範囲内であるか否かを判定する判定部と、
前記電気的変量が前記設定範囲外であると前記判定部が判定した場合に前記1つの種類の電池ユニットが前記点灯ユニットに不適合であることを報知する報知部と、
前記光源が正常に点灯するか否かを点検するときに操作される点検スイッチと、
前記蓄電池を充電する充電回路と、を含み、
前記判定部は、前記点検スイッチが操作されたときに、前記電気的変量が前記設定範囲内であるか否かを判定し、
前記充電回路は、前記電気的変量が前記設定範囲外であると前記判定部が判定した場合に、前記蓄電池への充電を行わない、
照明器具。
【請求項2】
前記点灯ユニットは、前記1つの種類の電池ユニットが前記点灯ユニットに取り付けられたことを検出する検出部を更に含み、
前記判定部は、前記1つの種類の電池ユニットが前記点灯ユニットに取り付けられたことを前記検出部が検出した後、前記点検スイッチが最初に操作されたときに、前記電気的変量が前記設定範囲内であるか否かを判定する、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記点灯回路は、前記電気的変量が前記設定範囲内であると前記判定部が判定した場合、前記光源を通常時の明るさで点灯させる、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記電気的変量は、前記蓄電池の出力電圧及び前記点灯回路の出力電流の少なくとも一方である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記電気的変量は、前記蓄電池の前記出力電圧であり、
前記判定部は、前記出力電圧が前記設定範囲としての設定電圧範囲内であるか否かを判定し、
前記報知部は、前記出力電圧が前記設定電圧範囲外であると前記判定部が判定した場合に前記1つの種類の電池ユニットが前記点灯ユニットに不適合であることを報知する、
請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記報知部は、前記蓄電池への充電が行われているか否かを報知するモニタランプである、
請求項1~5のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記点灯回路は、非常時に前記蓄電池から前記光源へ給電する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の照明器具
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光源を含む光源ユニットが電源ユニットから着脱自在である照明器具が記載されている。特許文献1に記載された照明器具では、電源ユニットの種別判定部が、電源ユニットに光源ユニットが接続されたときに、光源ユニットの種別情報を光源ユニットから取得している。
【0003】
また、従来、蓄電池を含む電池ユニットが、光源を点灯させる点灯ユニットに対して着脱可能である照明器具がある。この場合、点灯ユニットに適合する電池ユニットは、あらかじめ決められている。このため、点灯ユニットに適合する電池ユニットを接続する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-138716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の照明器具では、適合しない電池ユニットが点灯ユニットに接続された場合であっても、接続された電池ユニットをそのまま使用できたり、接続された電池ユニットの蓄電池に対して充電を開始したりする可能性があるという問題があった。
【0006】
上記のような問題を解決するために、電池ユニットの蓄電池の種類に応じて電池ユニットの電池ケースの形状つまり電池ユニットの外観形状を変えたり、点灯ユニットの筐体の形状を変えたりすることも考えられる。
【0007】
しかしながら、蓄電池の種類に応じて電池ユニットの電池ケースの形状を変えることは、電池ケースの種類が多くなり、設備投資の点で新たな問題が生じる。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされた発明であり、本発明の目的は、異なる種類の電池ユニットの外観形状に関係なく電池ユニットが点灯ユニットに不適合であることを報知することができる照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る照明器具は、光源と、点灯ユニットと、電池ユニットとを備える。前記点灯ユニットは、前記光源を点灯させる。前記電池ユニットは、蓄電池を含み、前記点灯ユニットに着脱可能である。前記点灯ユニットは、点灯回路と、判定部と、報知部と、点検スイッチと、充電回路とを含む。前記点灯回路は、前記光源へ給電する。前記判定部は、電気的変量を用いて前記電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。前記報知部は、前記電気的変量が前記設定範囲外であると前記判定部が判定した場合に前記電池ユニットが前記点灯ユニットに不適合であることを報知する。前記点検スイッチは、前記光源が正常に点灯するか否かを点検するときに操作される。前記充電回路は、前記蓄電池を充電する。前記判定部は、前記点検スイッチが操作されたときに、前記電気的変量が前記設定範囲内であるか否かを判定する。前記充電回路は、前記電気的変量が前記設定範囲外であると前記判定部が判定した場合に、前記蓄電池への充電を行わない。
【発明の効果】
【0010】
本発明の上記態様に係る照明器具によれば、異なる種類の電池ユニットの外観形状に関係なく、電池ユニットが点灯ユニットに不適合であることを報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る照明器具の回路ブロック図である。
図2図2は、同上の照明器具の分解斜視図である。
図3図3は、同上の照明器具の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の実施形態は、照明器具に関し、特に、蓄電池を含む電池ユニットが、光源を点灯させる点灯ユニットに対して着脱可能である照明器具に関する。
【0013】
(1)照明器具の全体構成
以下、本実施形態に係る照明器具1について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、図2に示す矢印によって照明器具の上下、左右、前後の各方向を規定する。
【0014】
照明器具1は、図2に示すように、本体10と、光源ユニット2と、電池ユニット3と、点灯ユニット4と、カバー5と、複数(図1では2つ)の支持具6と、複数(図1では2つ)の取付ばね7とを備える。照明器具1は、電池内蔵型の非常灯(非常用照明器具)として構成されており、建物の通路や廊下などの天井に埋込配設される。
【0015】
(2)照明器具の各構成要素
以下、本実施形態に係る照明器具1の各構成要素について、図面を参照して説明する。
【0016】
(2.1)光源ユニット
図2に示す光源ユニット2は、LEDモジュール20(図1参照)と、放熱部材21と、レンズブロック22と、取付部材23とを備える。LEDモジュール20では、矩形平板状の実装基板の実装面の中央に少なくとも1個のLEDチップ(固体発光素子)が実装されている。上記LEDチップは、例えば、青色光を放射する青色発光ダイオードであることが好ましい。また、LEDチップを含む実装基板の実装面は、LEDチップから放射される青色光を波長変換する蛍光物質が混入された封止樹脂で円盤状に被われている。さらに、実装基板には、カソードの電極とアノードの電極とが形成されている。LEDモジュール20は、アノードの電極とカソードの電極との間に直流電圧が印加されることにより、白色の照明光を放射するように構成されている。
【0017】
レンズブロック22は、例えば、ガラス製であって、概ね円錐台形状のレンズ部220と、レンズ部220の周縁から外向きに突出する円環状の外鍔部とを有する。レンズ部220は、概ね回転放物面形状の入射面を有する。レンズ部220は、入射面に入射する光(LEDモジュール20から放射される照明光)の配光を制御するように構成されている。
【0018】
取付部材23は、例えば、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂材料によって、概ね楕円形状に形成されている。取付部材23は、上下方向から見た形状が円形である凹所230と、凹所230の底に開口する円形の窓孔231とを有している。また、取付部材23は、2つのねじ孔を有している。
【0019】
放熱部材21は、結合部210と、固定部211と、突板部212とを有している。なお、結合部210、固定部211及び突板部212は、例えば、アルミ又はアルミ合金製の板材によって一体に形成されている。
【0020】
結合部210は、左右方向を長手方向とする平板状に形成されている。結合部210の下面における左右方向の中央から右寄りの位置に、LEDモジュール20(図1参照)やレンズブロック22が取付部材23によって取り付けられている。結合部210は、2つのねじ孔を有している。取付部材23は、上記2つのねじ孔をそれぞれ通る2本(図2では1本のみ図示)のねじ232が、結合部210の2つのねじ孔にそれぞれねじ込まれることにより、結合部210に固定される。また、結合部210は、2つの丸孔2100と、1つの角孔2101とを有している。2つの丸孔2100は、前後方向に一列に並ぶように設けられている。角孔2101は、前後方向において2つの丸孔2100の間に設けられている。
【0021】
固定部211は、概ね矩形の平板状であって、結合部210の左側の縁から上向きに起立するように結合部210と一体に形成されている。また、固定部211は、前寄りの上端の近くにねじ孔2110が設けられている。さらに、固定部211は、前後方向の中央に、上端が開放された矩形の縦溝2111が形成されている。
【0022】
突板部212は、結合部210の右側の縁から上向きに起立するように結合部210と一体に形成されている。
【0023】
(2.2)本体
本体10は、下面が開口した有底筒状に形成されており、電池ユニット3及び点灯ユニット4を収容する。また、本体10は、12個の平坦な壁を有する角筒状に形成されている。12個の壁のうち、左側に位置する平坦な壁(平坦壁15)に、ねじ孔150が設けられている。さらに、本体10の12個の壁のそれぞれの下端縁には、外向きに突出する複数のフランジ片100が形成されている。
【0024】
本体10の左右両側の平坦壁15には、それぞれ支持具6が1つずつ取り付けられている。一対の支持具6は、長尺の板ばね状に形成されている。各支持具6は、長手方向の一端部で本体10の平坦壁15に固定されており、かつ、長手方向の他端部が本体10の底板に近付く向き(上向き)に撓み可能に構成されている。一対の支持具6は、天井材の埋込孔を通って天井材の上側に位置することにより、本体10は、一対の支持具6と、本体10の下端面に設けられている複数のフランジ片100との間で天井材を挟み込むようにして天井材に支持される。
【0025】
(2.3)カバー
カバー5は、本体10の外径(複数のフランジ片100の先端縁の外径)よりも大きい円盤状に形成されており、中央に円形の窓孔50が設けられている。窓孔50には、光源ユニット2のレンズ部220が通る。カバー5は、本体10の前面の開口を開放可能に塞ぐように構成されている。カバー5の上面における前端及び後端には、それぞれ取付ばね7が取り付けられている。一対の取付ばね7は、本体10の内周面の前側及び後側にそれぞれ一対ずつ設けられる溝13に抜き差し可能に通される。つまり、カバー5は、一対の取付ばね7がそれぞれ一対の溝13に通されることにより、本体10の下面を閉塞する状態で本体10に保持される。また、カバー5は、窓孔50の近傍に4つの孔(第1孔53、第2孔54、第3孔55、第4孔56)が設けられている。なお、4つの孔53~56は、縦横2列かつ等間隔に並べて設けられている。
【0026】
(2.4)電池ユニット
電池ユニット3は、蓄電池30(図1参照)と、蓄電池30を収容する電池ケース31とを備える。蓄電池30は、互いに直列に接続された複数のセルで構成されている。蓄電池30の各セルは、例えば、円筒形のニカド電池、又は、円筒形のニッケル水素電池などの2次電池である。1個のセルの電圧は、例えば1.2Vである。電池ケース31は、上下両側の底面が例えば馬蹄形(U字形)である筒状に形成されている。電池ユニット3は、点灯ユニット4に着脱可能に形成されている。
【0027】
電池ユニット3には、様々な種類がある。電池ユニット3としては、例えば、2個のセルを有するタイプ、3個のセルを有するタイプ、5個のセルを有するタイプ、及び、6個のセルを有するタイプがある。種類の異なる電池ユニット3では、互いに異なる設定範囲(設定電圧範囲)が付与されている。
【0028】
電池ユニット3は、コネクタ部32を更に備える。コネクタ部32は、電池ケース31の下側の前端部に設けられており、点灯ユニット4と電気的に接続される。また、コネクタ部32は、一対の電力用コンタクトと、コネクタハウジング320とを有する。
【0029】
コネクタハウジング320は、電力用コンタクトが挿入される一対の挿入穴を有する。コネクタハウジング320は、一対の電力用コンタクトからなる2本のコンタクトを互いに電気的に絶縁した状態で支持する。
【0030】
片方の電力用コンタクトは、電池ケース31内の蓄電池30の正極と電気的に接続されている。もう片方の電力用コンタクトは、蓄電池30の負極と電気的に接続されている。
【0031】
また、図2に示すように、電池ケース31の下側の後端部には、第1抜け止め部33と第2抜け止め部34とが設けられている。第1抜け止め部33は、上端が電池ケース31に固定されて左右方向に撓み可能に構成されている第1ばね片330と、第1ばね片330の下端寄りの左側面に設けられている第1突起331とを有する。第1突起331は、下に向かって第1ばね片330から離れる向きに傾斜する斜面を有した三角柱状に形成されている。また、第2抜け止め部34は、上端が電池ケース31に固定されて前後方向に撓み可能に構成されている第2ばね片340と、第2ばね片340の下端寄りの前面に設けられる第2突起341とを有する。第2突起341は、下に向かって第2ばね片340から離れる向きに傾斜する斜面を有した三角柱状に形成されている。
【0032】
(2.5)点灯ユニット
点灯ユニット4は、図1に示すように、光源ユニット2のLEDモジュール20を点灯させるように構成されている。点灯ユニット4は、点灯装置40(図1参照)と、点灯装置40を収容する筐体41(図2参照)とを備える。さらに、点灯ユニット4は、コネクタを備える。
【0033】
(2.5.1)コネクタ
コネクタは、筐体41に電池ユニット3及び点灯ユニット4が収容されている状態において、電池ユニット3のコネクタ部32に接続される。コネクタは、一対の電力用コンタクトと、コネクタハウジングとを有する。コネクタハウジングは、一対の電力用コンタクトからなる2本のコンタクトを互いに電気的に絶縁した状態で支持する。一対の電力用コンタクトは、点灯装置40において充電回路401及び点灯回路402の両方に電気的に接続されている。コネクタに電池ユニット3のコネクタ部32が接続されているとき、点灯ユニット4の電力用コンタクトは、それぞれ対応する電池ユニット3の電力用コンタクトに電気的に接続される。
【0034】
(2.5.2)点灯装置
点灯装置40は、図1に示すように、直流電源回路400と、充電回路401と、点灯回路402と、停電検出回路403と、制御回路404と、モニタランプ405とを備える。さらに、点灯装置40は、点検スイッチ43と、自己点検スイッチ44と、検出スイッチ45と、電圧測定部46と、受信部48とを備える。
【0035】
直流電源回路400は、例えば、リンギングチョークコンバータなどの自励型のスイッチング電源回路である。直流電源回路400は、外部電源(例えば、商用の電力系統)9から供給される交流電圧を、当該交流電圧の実効値よりも低い直流電圧に変換するように構成されている。
【0036】
充電回路401は、電池ユニット3の蓄電池30を充電するように構成されている。充電回路401は、外部電源9から給電されているときに動作し、直流電源回路400から電池ユニット3へ一定の充電電流を流すように構成されている。
【0037】
点灯回路402は、光源ユニット2のLEDモジュール20へ給電するように構成されている。より詳細には、点灯回路402は、後述の点灯制御回路409の指示に従って、電池ユニット3から供給される直流電流を定電流化して光源ユニット2に供給するように構成されている。
【0038】
停電検出回路403は、直流電源回路400の出力電圧から外部電源9の停電を検出して制御回路404に通知するように構成されている。
【0039】
受信部48は、赤外線を通信媒体とする無線信号を受信し、受信した無線信号から送信フレームを復調して制御回路404に渡すように構成されている。この無線信号は、定期点検の作業を行う作業者に操作されるワイヤレス送信器から送信される。なお、定期点検は、法令で定められた期間ごとに実施され、点灯回路402を強制的に動作させて光源ユニット2のLEDモジュール20が規定の時間以上、点灯状態を維持することを確認することを目的として行われる。
【0040】
点検スイッチ43は、光源ユニット2のLEDモジュール20が正常に点灯するか否かを点検するときに押操作される。例えば、点検スイッチ43は、電池ユニット3が点灯ユニット4に取り付けられて蓄電池30が充電された後に押操作される。
【0041】
検出スイッチ45は、電池ユニット3が点灯ユニット4に取り付けられたときに、オンオフ状態が切り替わる。検出スイッチ45は、例えば、電池ユニット3が点灯ユニット4に取り付けられていないときにオフ状態であり、電池ユニットが点灯ユニット4に取り付けられているときにオン状態である。つまり、検出スイッチ45は、電池ユニット3が点灯ユニット4に取り付けられたことを検出するためのスイッチである。
【0042】
電圧測定部46は、電池ユニット3の蓄電池30の出力電圧を測定するために設けられている。例えば、電圧測定部46は、直列に接続されている2つの抵抗と、上記2つの抵抗に直列に接続されているスイッチとを備える。2つの抵抗とスイッチとの直列回路は、電池ユニット3の両端間に接続されている。2つの抵抗の中間点と電池ユニット3の一端との間の電圧の電圧値が制御回路404に出力される。上記スイッチは、電池ユニット3の出力電圧を測定する際にオン状態となる。一方、電池ユニット3の出力電圧の測定を行わないときは、スイッチはオフ状態となる。
【0043】
制御回路404は、プロセッサ及びメモリが搭載されたコンピュータ(マイクロコンピュータを含む)を主構成要素とする。上記コンピュータは、適宜のプログラムを実行することにより、制御回路404として機能する。
【0044】
制御回路404は、点灯制御回路409を備える。点灯制御回路409は、非常時に蓄電池30からLEDモジュール20へ給電するように点灯回路402を制御する。
【0045】
点灯制御回路409は、停電検出回路403が停電を検出していないとき、充電回路401を動作させ、かつ、点灯回路402を停止させるように構成されている。また、点灯制御回路409は、停電検出回路403が停電を検出しているとき、充電回路401を停止させ、かつ、点灯回路402を動作させるように構成されている。
【0046】
ところで、制御回路404は、記憶部407と、判定部408とを更に備える。判定部408は、電池ユニット3(蓄電池30)が点灯ユニット4に適合するか否かを判定するように構成されている。特に、判定部408は、照明器具1の設置段階における電池ユニット3の適合性判断を行う。
【0047】
記憶部407は、例えば半導体メモリであり、設定範囲を記憶する。本実施形態では、記憶部407は、照明器具1の点灯ユニット4に適合する電池ユニット3の種類に対応する設定電圧範囲をあらかじめ記憶する。設定電圧範囲は、電池ユニット3の種類に対応してあらかじめ設定された電圧範囲である。記憶部407は、判定部408による判定が行われる前に、点灯ユニット4に適合する電池ユニットのタイプに対応する設定電圧範囲を記憶する。例えば照明器具1の製造時に、記憶部407は、設定電圧範囲を記憶する。
【0048】
電池ユニット3の種類は、例えば、光源であるLEDモジュール20の定格電力、及び、電池ユニット3(蓄電池30)からの電力供給によるLEDモジュール20の点灯継続時間(例えば30分間、60分間)によって区別される。特に、照明器具1が非常灯(非常用照明器具)又は誘導灯などの防災用照明器具である場合、LEDモジュール20(光源)の定格電力及び点灯継続時間は、法律などで定められている。電池ユニット3からの出力電圧は、LEDモジュール20の定格電力及び点灯継続時間によって決まる。
【0049】
判定部408は、電気的変量を用いて、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。本実施形態の電気的変量は、蓄電池30の出力電圧である。本実施形態では、判定部408は、蓄電池30の出力電圧が設定電圧範囲内であるか否かを判定する。
【0050】
まず、判定部408は、蓄電池30の出力電圧に関する情報を電圧測定部46から取得する。また、判定部408は、設定電圧範囲を記憶部407から取得する。そして、判定部408は、蓄電池30の出力電圧が設定電圧範囲内であるか否かを判定する。上記出力電圧が設定電圧範囲内である場合、判定部408は、点灯ユニット4に取り付けられている電池ユニット3が点灯ユニット4に適合していると仮判定する。一方、上記出力電圧が設定電圧範囲外である場合、判定部408は、電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であると判定する。
【0051】
また、点灯回路402は、電気的変量が設定範囲内であると判定部408が判定した場合、光源を通常時の明るさで点灯させる。本実施形態では、点灯回路402は、出力電圧が設定電圧範囲内であると判定部408が判定した場合、光源ユニット2のLEDモジュール20を通常時の明るさで点灯させるように構成されている。本実施形態における「通常時」とは、LEDモジュール20を点灯させる必要がある時をいう。例えば、照明器具1が非常用照明器具である場合、停電時等の非常時をいう。通常時の出力電流は、例えば照明器具1の定格電流である。
【0052】
ところで、本実施形態では、判定部408は、点検スイッチ43が操作されたときに、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。より詳細には、判定部408は、電池ユニット3が点灯ユニット4に取り付けられた後、点検スイッチ43が最初に操作されたときに、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。制御回路404は、検出スイッチ45のオンオフ状態から、電池ユニット3が点灯ユニット4に取り付けられたことを検出する検出部として機能する。
【0053】
モニタランプ405は、例えば、緑色光を放射する発光ダイオードであり、充電回路401から電池ユニット3に供給される充電電流によって発光する。つまり、モニタランプ405は、充電回路401による充電が行われているか否かを報知する。作業者は、電池ユニット3を本体10に取り付けたときに、モニタランプ405の点灯状態を確認する。
【0054】
また、モニタランプ405は、電気的変量が設定範囲外であると判定部408が判定した場合に、点灯ユニット4に取り付けられている電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であることを報知する。例えば、電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合である場合、モニタランプ405は、正常時とは異なる点灯状態で点灯する。電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合である場合、モニタランプ405は、例えば点滅又は消灯する。本実施形態では、モニタランプ405は、蓄電池30の出力電圧が設定電圧範囲外であると判定部408が判定した場合に電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であることを報知する。
【0055】
充電回路401は、電気的変量が設定範囲外であると判定部408が判定した場合に、蓄電池30への充電を行わない。つまり、蓄電池30の出力電圧が設定電圧範囲外である場合、充電回路401は、蓄電池30への充電を行わない。
【0056】
点灯装置40は、プリント配線板からなる回路基板の第1面に実装される種々の電子部品と、回路基板の第2面(第1面の裏面)に形成される導体とで各回路を実現するように構成されている。モニタランプ405、受信部48、点検スイッチ43、及び自己点検スイッチ44は、いずれも回路基板の第1面に実装される。なお、自己点検スイッチ44は、押釦を下に向けて実装される。
【0057】
(3)照明器具の組立手順
次に、照明器具1の組立手順について図2を参照して説明する。ただし、一対の支持具6は、既に本体10に取り付けられている。
【0058】
まず、組立作業を行う作業者は、本体10内に点灯ユニット4を収容し、本体10の底板の固定片に点灯ユニット4の筐体41をかしめ固定する。それから、作業者は、光源ユニット2を点灯ユニット4の筐体41に取り付ける。ここで、筐体41の下面には、放熱部材21の2つの丸孔2100をそれぞれ個別に通る2つの突起411と、放熱部材21の角孔2101を通る引掛部412とが下向きに突出して設けられている。作業者は、放熱部材21の結合部210に設けられている2つの丸孔2100を2つの突起411が個別に通り、かつ、角孔2101を通った引掛部412を角孔2101の周囲に引っ掛けて、光源ユニット2を筐体41に仮止めする。このとき、作業者は、本体10の左側の平坦壁15と点灯ユニット4との間に放熱部材21の固定部211を差し込み、かつ、本体10内に電池ユニット3が収容されたときに電池ケース31の内側(左側)に位置するように突板部212を配置する。なお、光源ユニット2のプラグコネクタ26は、筐体41の中央の開口部の奥に配置されているレセプタクルコネクタと電気的かつ機械的に接続される。そして、作業者は、本体10の外から平坦壁15のねじ孔150をねじ151が通り、放熱部材21の固定部211のねじ孔2110にねじ151をねじ込む。その結果、放熱部材21は、固定部211が本体10にねじ止めされることにより、本体10と熱的及び機械的に結合される。
【0059】
続いて、作業者は、本体10内に電池ユニット3を収容する。電池ユニット3のコネクタ部32は、電池ユニット3が本体10内に収容される際に、点灯ユニット4のコネクタと電気的かつ機械的に接続される。ここで、筐体41の右側面の後端寄りの部位には、凹部が設けられている。そして、電池ユニット3の第1抜け止め部33の第1突起331が筐体41の凹部に引っ掛かることにより、電池ユニット3が点灯ユニット4の筐体41に取り付けられる。一方、電池ユニット3を本体10から取り外す場合、作業者は、最初に第1抜け止め部33の第1ばね片330を指で摘まんで撓ませ、第1突起331と凹部の引っ掛かりを解除する。そうすると、電池ユニット3は、第2抜け止め部34の第2突起341が放熱部材21の結合部210に引っ掛かる位置まで引き下ろされる。そこから、作業者が第2ばね片340を指で摘まんで撓ませ、第2突起341と結合部210との引っ掛かりを解除すれば、電池ユニット3を本体10から引き抜いて取り外すことができる。
【0060】
最後に、作業者は、一対の取付ばね7を本体10の内周面の前側及び後側にそれぞれ一対ずつ設けられる溝13に通すことにより、本体10の下面を閉塞するようにカバー5を本体10に保持させる。以上のようにして、照明器具1の組立が完了する。
【0061】
(4)照明器具の動作
次に、本実施形態に係る照明器具1の動作について図3を参照して説明する。
【0062】
まず、制御回路404の記憶部407が設定電圧範囲をあらかじめ記憶している。また、照明器具1の組立が完了した時点で、制御回路404は、検出スイッチ45のオンオフ状態により、電池ユニット3が点灯ユニット4に取り付けられたことを検出する。
【0063】
照明器具1の組立が完了した後、作業者が点検スイッチ43を押すと、制御回路404は、点検スイッチ43への押操作を検出する(図3のS1)。
【0064】
制御回路404は、点検スイッチ43への押操作を検出すると、電圧測定部46のスイッチをオン状態にし、蓄電池30の出力電圧を測定する(S2)。点灯ユニット4の判定部408は、蓄電池30の出力電圧が記憶部407に記憶されている設定電圧範囲内であるか否かを判定する(S3)。上記出力電圧が設定電圧範囲内であると判定部408が判定した場合(S3のYes)、制御回路404は、点灯ユニット4に取り付けられている電池ユニット3が点灯ユニット4に適合している状態(正常状態)を報知するようにモニタランプ405を制御する。モニタランプ405は、制御回路404の指示に従って、正常状態を表す点灯状態で点灯する(S4)。その後、点灯制御回路409は、LEDモジュール20が定格で点灯するように、点灯回路402を制御する。LEDモジュール20は、点灯回路402の指示に従って、定格で点灯する(S5)。
【0065】
ステップS3において、蓄電池30の出力電圧が設定電圧範囲外であると判定部408が判定した場合(S3のNo)、制御回路404は、電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合である状態(異常状態)を報知するようにモニタランプ405を制御する。モニタランプ405は、制御回路404の指示に従って、異常状態を表す点灯状態で点灯する(S6)。
【0066】
上記の動作により、異なる種類の電池ユニット3の外観形状が同じであっても、電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であることを報知することができる。
【0067】
(5)変形例
点灯ユニット4の判定部408での判定に用いられる電気的変量は、蓄電池30の出力電圧であることに限定されない。上記電気的変量は、点灯回路402の出力電流であってもよいし、蓄電池30の出力電圧及び点灯回路402の出力電流の両方であってもよい。要するに、上記電気的変量は、蓄電池30の出力電圧及び点灯回路402の出力電流の少なくとも一方であればよい。上記電気的変量として点灯回路402の出力電流が用いられる場合、記憶部407は、照明器具1の点灯ユニット4に適合する電池ユニット3の種類に対応する設定電流範囲をあらかじめ記憶する。設定電流範囲は、電池ユニット3の種類に対応してあらかじめ設定された電流範囲である。
【0068】
点灯ユニット4の記憶部407は、1つの設定範囲のみを記憶していることに限定されない。記憶部407は、複数の設定範囲を記憶していてもよい。この場合、実際に用いる設定範囲を、ディップスイッチなどの切替部によって切り替えるようにすればよい。これにより、異なる種類の電池ユニット3と組み合わされる点灯ユニット4の共通化を図ることができる。例えば点灯継続時間が30分間である照明器具の点灯ユニットと、点灯継続時間が60分間である照明器具の点灯ユニットとを共通にすることができるので、製造上の利点がある。
【0069】
電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であることを報知する報知部は、蓄電池30への充電が行われているか否かを報知するモニタランプ405に限定されない。上記報知部は、モニタランプ405とは別体の表示部であってもよい。また、上記報知部は、表示部に限定されない。上記報知部は、例えばスピーカのような、音又は音声を出力する音出力部であってもよい。さらに、モニタランプ405は、電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合である場合、消灯するように設定されていてもよい。要するに、報知部は、電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であることを報知する機能を有していればよい。
【0070】
電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であると判定部408が判定した場合、充電回路401は、蓄電池30への充電を行わないことに限定されない。電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合である場合であっても、蓄電池30への充電を許容してもよいときは、充電回路401は、蓄電池30への充電を行ってもよい。
【0071】
なお、点灯ユニット4の判定部408は、通常時よりも小さい電気的変量を用いて電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定してもよい。報知部は、実施形態1の報知部と同様、電気的変量が設定範囲外であると判定部408が判定した場合に電池ユニット3が点灯ユニット4に不適合であることを報知する。
【0072】
本変形例の場合、例えば、点灯回路402は、通常時の出力電流よりも小さい電流を出力電流として光源ユニット2のLEDモジュール20に供給する。判定部408は、通常時の出力電流(定格電流)よりも小さい出力電流を用いて、出力電流が設定電流範囲内であるか否かを判定する。この場合、LEDモジュール20は、通常時よりも小さい明るさで点灯してもよいし、消灯したままであってもよい。
【0073】
あるいは、電圧測定部46は、電池ユニット3の両端間に直列に接続されている2つの抵抗及びスイッチと、蓄電池30と2つの抵抗との間に、2つの抵抗と直列に接続されている抵抗を新たに追加すればよい。この場合、新たに追加された抵抗により、電圧測定部46で測定される電圧の電圧値は、通常時の出力電圧の電圧値よりも小さくなる。判定部408は、通常時の出力電圧よりも低い出力電圧を用いて、出力電圧が設定電圧範囲内であるか否かを判定する。
【0074】
照明器具は、埋込型の非常灯に限定されず、天井に直付けされる直付け型の非常灯であっても構わない。
【0075】
また、照明器具は、非常灯ではなく、非常時に人を誘導するための誘導灯であってもよい。要するに、照明器具は、防災用照明器具であることが好ましい。
【0076】
(6)効果
第1の態様に係る照明器具(1)は、光源(LEDモジュール20)と、点灯ユニット(4)と、電池ユニット(3)とを備える。点灯ユニット(4)は、光源を点灯させる。電池ユニット(3)は、蓄電池(30)を含み、点灯ユニット(4)に着脱可能である。点灯ユニット(4)は、点灯回路(402)と、判定部(408)と、報知部(モニタランプ405)と、点検スイッチ(43)とを含む。点灯回路(402)は、光源へ給電する。判定部(408)は、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。報知部は、電気的変量が設定範囲外であると判定部(408)が判定した場合に電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に不適合であることを報知する。点検スイッチ(43)は、光源(LEDモジュール20)が正常に点灯するか否かを点検するときに操作される。判定部(408)は、点検スイッチ(43)が操作されたときに、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。
【0077】
第1の態様に係る照明器具(1)では、点灯ユニット(4)が、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。そして、電気的変量が設定範囲外である場合に電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に不適合であることを報知部(LEDモジュール20)が報知する。これにより、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に不適合である場合に作業者に知らせることができるので、電池ユニット(3)と点灯ユニット(4)との組合せの間違いを低減させることができる。
【0078】
特に、照明器具(1)が非常灯又は誘導灯などの防災用照明器具である場合、光源(LEDモジュール20)の点灯継続時間及び定格電力が法律などで定められている。このため、電池ユニット(3)と点灯ユニット(4)との組合せの間違いを低減させる必要があり、効果的である。
【0079】
また、第1の態様に係る照明器具(1)では、点検スイッチ(43)が操作されたときに、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定部(408)が判定する。これにより、光源(LEDモジュール20)の点検時に電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に適合しているか否かを判定することができる。
【0080】
第2の態様に係る照明器具(1)では、第1の態様において、点灯ユニット(4)は、検出部(制御回路404)を更に含む。検出部は、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に取り付けられたことを検出する。判定部(408)は、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に取り付けられたことを検出部が検出した後、点検スイッチ(43)が最初に操作されたときに、電気的変量が設定範囲内であるか否かを判定する。
【0081】
第2の態様に係る照明器具(1)では、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に取り付けられた後、点検スイッチ(43)が最初に操作されたときに、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に適合しているか否かを判定する。これにより、不要な判定を繰り返すということを低減させることができる。
【0082】
第3の態様に係る照明器具(1)では、第1又は2の態様において、点灯回路(402)は、電気的変量が設定範囲内であると判定部(408)が判定した場合、光源(LEDモジュール20)を通常時の明るさで点灯させる。
【0083】
第3の態様に係る照明器具(1)では、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に適合していると判定された後、光源(LEDモジュール20)が正常に点灯するか否かの点検を行うことができる。
【0084】
第4の態様に係る照明器具(1)では、第1~3の態様のいずれか1つにおいて、電気的変量は、蓄電池(30)の出力電圧及び点灯回路(402)の出力電流の少なくとも一方である。
【0085】
第4の態様に係る照明器具(1)によれば、比較的測定しやすい変量を用いることができる。
【0086】
第5の態様に係る照明器具(1)では、第4の態様において、電気的変量は、蓄電池(30)の出力電圧である。判定部(408)は、上記出力電圧が設定範囲としての設定電圧範囲内であるか否かを判定する。報知部(モニタランプ405)は、上記出力電圧が設定電圧範囲外であると判定部(408)が判定した場合に電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に不適合であることを報知する。
【0087】
第5の態様に係る照明器具(1)によれば、電気的変量として、測定しやすい変量を用いるため、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に適合しているか否かの判定を精度よく行うことができる。
【0088】
第6の態様に係る照明器具(1)では、第1~5の態様のいずれか1つにおいて、報知部は、蓄電池(30)への充電が行われているか否かを報知するモニタランプである。
【0089】
第6の態様に係る照明器具(1)では、報知部が、蓄電池(30)への充電が行われているか否かを報知するモニタランプである。これにより、充電状態を報知するモニタランプを用いて、電池ユニット(3)が点灯ユニット(4)に不適合であることを作業者に知らせることができる。
【0090】
第7の態様に係る照明器具(1)では、第1~6の態様のいずれか1つにおいて、点灯ユニット(4)は、充電回路(401)を更に含む。充電回路(401)は、蓄電池(30)を充電するように構成されている。充電回路(401)は、電気的変量が設定範囲外であると判定部(408)が判定した場合に蓄電池(30)への充電を行わない。
【0091】
第7の態様に係る照明器具(1)では、不適合の電池ユニット(3)の蓄電池(30)への充電を行わない。これにより、間違った使用を継続することを低減させることができる。
【0092】
第8の態様に係る照明器具(1)では、第1~7の態様のいずれか1つにおいて、点灯回路(402)は、非常時に蓄電池(30)から光源(LEDモジュール20)へ給電する。
【0093】
第8の態様に係る照明器具(1)では、非常時に蓄電池(30)から光源(LEDモジュール20)へ給電する。これにより、非常時に光源を点灯させることができる。
【符号の説明】
【0094】
1 照明器具
20 LEDモジュール(光源)
3 電池ユニット
30 蓄電池
4 点灯ユニット
401 充電回路
402 点灯回路
404 制御回路(検出部)
405 モニタランプ(報知部)
408 判定部
43 点検スイッチ
図1
図2
図3