(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-04
(45)【発行日】2023-01-13
(54)【発明の名称】発光装置およびプロジェクター
(51)【国際特許分類】
H01S 5/343 20060101AFI20230105BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20230105BHJP
G03B 21/00 20060101ALN20230105BHJP
【FI】
H01S5/343 610
G03B21/14 A
G03B21/00 D
(21)【出願番号】P 2020172418
(22)【出願日】2020-10-13
【審査請求日】2021-07-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】502350504
【氏名又は名称】学校法人上智学院
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100148323
【氏名又は名称】川▲崎▼ 通
(74)【代理人】
【識別番号】100168860
【氏名又は名称】松本 充史
(72)【発明者】
【氏名】野田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】石沢 峻介
(72)【発明者】
【氏名】岸野 克巳
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-057640(JP,A)
【文献】特開2000-174342(JP,A)
【文献】特表2020-505782(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00-5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
基板に設けられ、柱状部を有する積層体と、
を有し、
前記柱状部は、
第1導電型の第1GaN層と、
前記第1導電型と異なる第2導電型の第2GaN層と、
前記第1GaN層と前記第2GaN層との間に設けられた発光層と、
を有し、
前記第1GaN層は、前記基板と前記発光層との間に設けられ、
前記発光層は、InGaN層である第1ウェル層を有し
、
前記第1GaN層は、
立方晶の結晶構造を有
する第1層を有し、
前記第1層と前記第1ウェル層との間に、六方晶の結晶構造を有するGaN層である第2層が設けられ
、
前記第1層の上面は、前記基板の上面と平行であり、
前記第1ウェル層は、前記発光層の最下層であり、
前記第1層は、前記第1GaN層の最上層であり、
前記第2層は、前記第1ウェル層および前記第1層と接する、発光装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記発光層は、
InGaN層である第2ウェル層と、
前記第1ウェル層と前記第2ウェル層との間に設けられた第1バリア層と、
を有し、
第1バリア層は、GaN層であり、
前記第1ウェル層は、前記基板と前記第2ウェル層との間に設けられ、
前記第1バリア層は、
六方晶の結晶構造を有する第3層および第4層と、
前記第3層と前記第4層との間に設けられ、立方晶の結晶構造を有する第5層と、
を有し、
前記第3層は、前記第1ウェル層と前記第5層との間に設けられ、
前記第4層は、前記第2ウェル層と前記第5層との間に設けられている、発光装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記発光層は、前記第2ウェル層と前記第2GaN層との間に設けられた第2バリア層を有し、
前記第2バリア層は、GaN層であり、
前記第2バリア層は、
六方晶の結晶構造を有する第6層および第7層と、
前記第6層と前記第7層との間に設けられ、立方晶の結晶構造を有する第8層と、
を有し、
前記第6層は、前記第2ウェル層と前記第8層との間に設けられ、
前記第7層は、前記第2GaN層と前記第8層との間に設けられている、発光装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記第2層は、c面領域と、ファセット面領域と、を有し、
前記第2層の前記c面領域に設けられた前記発光層の面積は、前記第2層の前記ファセット面領域に設けられた前記発光層の面積よりも大きい、発光装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記第2層は、前記第1導電型を有する、発光装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記第2層は、バリア層である、発光装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の発光装置を有する、プロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置およびプロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体レーザーは、高輝度の次世代光源として期待されている。中でも、ナノコラムを適用した半導体レーザーは、ナノコラムによるフォトニック結晶の効果によって、狭放射角で高出力の発光が実現できると期待されている。
【0003】
例えば特許文献1には、マスクパターンの上方に向けて成長したn型クラッド層を含む微細柱状結晶と、活性層と、p型半導体層と、からなるナノコラムを備える半導体光素子アレイが記載されている。特許文献1では、微細柱状結晶の先端部に、ファセット面が形成されており、活性層は、このファセット面を被覆している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ファセット面上に活性層を形成すると、活性層に含まれるInGaN層のInがファセット面の中央に凝集する。このような凝集が起こると、活性層の面内方向において歪のバランスが不均衡になり、結晶欠陥が発生する。
【0006】
そこで、微細柱状結晶の先端を平坦化するために、c面を有する立方晶のGaN層を設けることが考えられる。しかしながら、立方晶のGaN層は、InGaN層との格子定数差が大きいため、両層の格子定数差に起因する結晶欠陥が発生する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る発光装置の一態様は、
基板と、
基板に設けられ、柱状部を有する積層体と、
を有し、
前記柱状部は、
第1導電型の第1GaN層と、
前記第1導電型と異なる第2導電型の第2GaN層と、
前記第1GaN層と前記第2GaN層との間に設けられた発光層と、
を有し、
前記第1GaN層は、前記基板と前記発光層との間に設けられ、
前記発光層は、InGaN層である第1ウェル層を有し、
前記第1GaN層は、c面領域を有し、
前記第1GaN層は、
立方晶の結晶構造を有し、かつ前記c面領域を構成する第1層を有し、
前記第1層と前記第1ウェル層との間に、六方晶の結晶構造を有するGaN層である第2層が設けられている。
【0008】
本発明に係るプロジェクターの一態様は、
前記発光装置の一態様を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図。
【
図2】本実施形態に係る発光装置の柱状部を模式的に示す断面図。
【
図3】本実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
【
図4】本実施形態の変形例に係る発光装置の柱状部を模式的に示す断面図。
【
図5】本実施形態に係るプロジェクターを模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0011】
1. 発光装置
まず、本実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る発光装置100を模式的に示す断面図である。
【0012】
発光装置100は、
図1に示すように、基板10と、積層体20と、第1電極70と、第2電極72と、を有している。
【0013】
基板10は、例えば、Si基板、GaN基板、サファイア基板などである。
【0014】
積層体20は、基板10に設けられている。図示の例では、積層体20は、基板10上に設けられている。積層体20は、例えば、バッファー層22と、柱状部30と、を有している。なお、便宜上、
図1では、柱状部30を簡略化して図示している。
【0015】
本明細書では、積層体20の積層方向(以下、単に「積層方向」ともいう)において、発光層50を基準とした場合、発光層50から第2GaN層60に向かう方向を「上」とし、発光層50から第1GaN層40に向かう方向を「下」として説明する。また、積層方向と直交する方向を「面内方向」ともいう。また、「積層体20の積層方向」とは、柱状部30の第1GaN層40と発光層50との積層方向のことである。
【0016】
バッファー層22は、基板10上に設けられている。バッファー層22は、例えば、Siがドープされたn型のGaN層などである。バッファー層22上には、柱状部30を形成するためのマスク層80が設けられている。マスク層80は、例えば、酸化シリコン層、チタン層、酸化チタン層、酸化アルミニウム層などである。
【0017】
柱状部30は、バッファー層22上に設けられている。柱状部30は、バッファー層22から上方に突出した柱状の形状を有している。柱状部30は、例えば、ナノコラム、ナノワイヤー、ナノロッド、ナノピラーとも呼ばれる。柱状部30の平面形状は、例えば、正六角形などの多角形、または円である。
【0018】
柱状部30の径は、例えば、50nm以上500nm以下である。柱状部30の径を500nm以下とすることによって、高品質な結晶の発光層50を得ることができ、かつ、発光層50に内在する歪を低減することができる。これにより、発光層50で発生する光を高い効率で増幅することができる。複数の柱状部30の径は、例えば、互いに等しい。
【0019】
なお、「柱状部の径」とは、柱状部30の平面形状が円の場合は、直径であり、柱状部30の平面形状が円ではない形状の場合は、最小包含円の直径である。例えば、柱状部30の径は、柱状部30の平面形状が多角形の場合、該多角形を内部に含む最小の円の直径であり、柱状部30の平面形状が楕円の場合、該楕円を内部に含む最小の円の直径である。
【0020】
柱状部30は、複数設けられている。隣り合う柱状部30の間隔は、例えば、1nm以上500nm以下である。複数の柱状部30は、積層方向からの平面視において、所定の方向に所定のピッチで配列されている。複数の柱状部30は、例えば、三角格子状に配置されている。なお、複数の柱状部30の配置は、特に限定されず、正方格子状に配置されていてもよい。複数の柱状部30は、フォトニック結晶の効果を発現することができる。
【0021】
なお、「柱状部のピッチ」とは、所定の方向に沿って隣り合う柱状部30の中心間の距離である。「柱状部の中心」とは、柱状部30の平面形状が円の場合は、該円の中心であり、柱状部30の平面形状が円ではない形状の場合は、最小包含円の中心である。例えば、柱状部30の中心は、柱状部30の平面形状が多角形の場合、該多角形を内部に含む最小の円の中心であり、柱状部30の平面形状が楕円の場合、該楕円を内部に含む最小の円の中心である。
【0022】
柱状部30は、第1GaN層40と、六方晶層45と、発光層50と、第2GaN層60と、を有している。
【0023】
第1GaN層40は、バッファー層22上に設けられている。第1GaN層40は、基板10と発光層50との間に設けられている。第1GaN層40は、第1導電型を有している。第1GaN層40は、例えば、Siがドープされたn型のGaN層である。ここで、
図2は、柱状部30を模式的に示す断面図である。
【0024】
第1GaN層40は、
図2に示すように、立方晶の結晶構造を有する立方晶層42と、六方晶の結晶構造を有する六方晶層44と、を有している。立方晶層42は、立方晶の結晶構造を有するGaN層である。六方晶層44は、六方晶の結晶構造を有するGaN層である。図示の例では、立方晶層42は2層設けられ、六方晶層44は2層設けられている。立方晶層42および六方晶層44の層数は、特に限定されない。図示の例では、複数の立方晶層42および複数の六方晶層44は、交互に積層されている。複数の立方晶層42のうち最も発光層50側に位置する立方晶層42は、第1層である。
【0025】
六方晶層45は、第1GaN層40上に設けられている。六方晶層45は、第1層としての立方晶層42と、第1ウェル層52aと、の間に設けられている。六方晶層45は、第1ウェル層52aと接している。六方晶層45は、六方晶の結晶構造を有するGaN層である。六方晶層45は、第1導電型を有する。六方晶層45は、例えば、Siがドープされたn型のGaN層である。
【0026】
第1GaN層40は、基板10の上面と平行な平行面領域2を有している。図示の例では、立方晶層42の上面は、平行面領域2である。立方晶層42の上面が平行面領域2であることにより、六方晶層45の上面にc面領域2を構成することができる。c面領域2は、例えば、基板10の上面と平行である。なお、図示の例では、六方晶層44もc面領域2を有している。
【0027】
発光層50は、第1GaN層40上に設けられている。発光層50は、第1GaN層40と第2GaN層60との間に設けられている。発光層50は、電流が注入されることで光を発生させる。
【0028】
発光層50は、i型のウェル層と、i型のバリア層と、を有している。図示の例では、ウェル層は、第1ウェル層52a、第2ウェル層52b、および第3ウェル層52cとして、3層設けられている。バリア層は、第1バリア層54a、第2バリア層54b、および第3バリア層54cとして、3層設けられている。ウェル層およびバリア層の層数は、特に限定されない。例えば、ウェル層は、1層だけ設けられていてもよいし、2層だけ設けられていてもよいし、4層以上設けられていてもよい。複数のウェル層および複数のバリア層は、交互に積層されている。
【0029】
発光層50は、例えば、ウェル層52a,52b,52cおよび複数のバリア層54a,54b,54cから構成された量子井戸(MQW)構造を有している。ウェル層52a,52b,52cは、InGaN層である。バリア層54a,54b,54cは、GaN層である。
【0030】
第1ウェル層52aは、基板10と第2ウェル層52bとの間に設けられている。第2ウェル層52bは、第1ウェル層52aと第3ウェル層52cとの間に設けられている。第3ウェル層52cは、第2ウェル層52bと第2GaN層60との間に設けられている。ウェル層52a,52b,52cは、第1GaN層40から第2GaN層60に向けて、第1ウェル層52a、第2ウェル層52b、第3ウェル層52cの順で並んでいる。
【0031】
第1バリア層54aは、第1ウェル層52aと第2ウェル層52bとの間に設けられている。第2バリア層54bは、第2ウェル層52bと第2GaN層60との間に設けられている。図示の例では、第2バリア層54bは、第3ウェル層52cと第2GaN層60との間に設けられている。第3バリア層54cは、第2ウェル層52bと第3ウェル層52cとの間に設けられている。バリア層54a,54b,54cは、第1GaN層40から第2GaN層60に向けて、第1バリア層54a、第3バリア層54c、第2バリア層54bの順で並んでいる。
【0032】
発光層50のウェル層52a,52b,52cの結晶構造は、六方晶である。バリア層54a,54b,54cは、立方晶の結晶構造を有する立方晶層56と、六方晶の結晶構造を有する六方晶層58と、を有している。立方晶層56は、立方晶の結晶構造を有するGaN層である。六方晶層58は、六方晶の結晶構造を有するGaN層である。六方晶層58は、バリア層54a,54b,54cの各々において2層設けられている。なお、発光層50および第1GaN層40の結晶構造は、TEM(Transmission Electron Microscope)における電子線回折によって特定することができる。図示の例では、発光層50は、c面領域を有している。
【0033】
第1バリア層54aは、第3層および第4層としての六方晶層58と、第3層と第4層との間に設けられた第5層としての立方晶層56と、を有している。第3層としての六方晶層58は、第1ウェル層52aと、第5層としての立方晶層56と、の間に設けられている。第4層としての六方晶層58は、第2ウェル層52bと、第5層としての立方晶層56と、の間に設けられている。
【0034】
第2バリア層54bは、第6層および第7層としての六方晶層58と、第6層と第7層との間に設けられた第8層としての立方晶層56と、を有している。第6層としての六方晶層58は、第2ウェル層52bと、第8層としての立方晶層56と、の間に設けられている。第7層としての六方晶層58は、第2GaN層60と、第8層としての立方晶層56と、の間に設けられている。
【0035】
第2GaN層60は、発光層50上に設けられている。第2GaN層60は、第1導電型と異なる第2導電型の層である。第2GaN層60は、例えば、Mgがドープされたp
型のGaN層である。第1GaN層40および第2GaN層60は、発光層50に光を閉じ込める機能を有するクラッド層である。なお、図示はしないが、発光層50と第2GaN層60との間に、電子ブロック層としてp型のAlGaN層が設けられていてもよい。
【0036】
発光装置100では、p型の第2GaN層60、不純物が意図的にドープされていないi型の発光層50、ならびにn型の六方晶層45およびn型の第1GaN層40により、pinダイオードが構成される。発光装置100では、第1電極70と第2電極72との間に、pinダイオードの順バイアス電圧を印加すると、発光層50に電流が注入されて発光層50において電子と正孔との再結合が起こる。この再結合により発光が生じる。発光層50で発生した光は、面内方向に伝搬し、複数の柱状部30によるフォトニック結晶の効果により定在波を形成し、発光層50で利得を受けてレーザー発振する。そして、発光装置100は、+1次回折光および-1次回折光をレーザー光として、積層方向に出射する。
【0037】
なお、図示はしないが、基板10とバッファー層22との間、または基板10の下に反射層が設けられていてもよい。該反射層は、例えば、DBR(Distributed Bragg Reflector)層である。該反射層によって、発光層50において発生した光を反射させることができ、発光装置100は、第2電極72側からのみ光を出射することができる。
【0038】
第1電極70は、バッファー層22上に設けられている。バッファー層22は、第1電極70とオーミックコンタクトしていてもよい。第1電極70は、第1GaN層40と電気的に接続されている。図示の例では、第1電極70は、バッファー層22を介して、第1GaN層40と電気的に接続されている。第1電極70は、発光層50に電流を注入するための一方の電極である。第1電極70としては、例えば、バッファー層22側から、Cr層、Ni層、Au層の順序で積層したものなどを用いる。
【0039】
第2電極72は、第2GaN層60上に設けられている。第2電極72は、第2GaN層60と電気的に接続されている。第2GaN層60は、第2電極72とオーミックコンタクトしていてもよい。第2電極72は、発光層50に電流を注入するための他方の電極である。第2電極72としては、例えば、ITO(indium tin oxide)などを用いる。
【0040】
発光装置100は、例えば、以下の作用効果を奏することができる。
【0041】
発光装置100では、発光層50は、InGaN層である第1ウェル層52aを有し、第1GaN層40は、平行面領域2を有し、第1GaN層40は、立方晶の結晶構造を有
し、平行面領域2を構成する第1層としての立方晶層42を有し、第1層と第1ウェル層52aとの間に、六方晶の結晶構造を有する第2層としての六方晶層45が設けられている。そのため、発光装置100では、立方晶層と第1ウェル層との間に六方晶層が設けられていない場合に比べて、第1ウェル層52aと第1GaN層40との格子定数差に起因する結晶欠陥が発生する可能性を小さくすることができる。その結果、電気的にリークしたり、発光効率が低下したりすることを抑制することができる。また、レーザーとしての光閉じ込め係数を増大させることができ、閾値電流を低下させることができる。
【0042】
なお、a軸方向の格子定数は、In0.15Ga0.85Nが3.25Åであり、六方晶のGaNが3.19Åであり、立方晶のGaNが4.52Åである。
【0043】
さらに、発光装置100では、InGaN層との格子定数差を小さくするために六方晶のGaN層を用いているため、InGaN層とGaN層とのバンドギャップの差を大きくすることができる。これにより、InGaN層にキャリアを集中させることができる。例えば、ウェル層のInGaN層との格子定数差を小さくするために、ウェル層のInGa
N層よりもInの原子濃度が小さいInGaN層を用いると、ウェル層のInGaN層にキャリアを十分に集中させることができない場合がある。
【0044】
発光装置100では、発光層50は、InGaN層である第2ウェル層52bと、第1ウェル層52aと第2ウェル層52bとの間に設けられた第1バリア層54aと、を有し、第1バリア層54aは、GaN層であり、第1ウェル層52aは、基板10と第2ウェル層52bとの間に設けられている。第1バリア層54aは、六方晶の結晶構造を有する第3層および第4層としての六方晶層58と、第3層と第4層との間に設けられ、立方晶の結晶構造を有する第5層としての立方晶層56と、を有し、第3層は、第1ウェル層52aと第5層との間に設けられ、第4層は、第2ウェル層52bと第5層との間に設けられている。そのため、発光装置100では、第1バリア層が立方晶層を有さない場合に比べて、第1バリア層54aにおいてc面領域2の面積に対するファセット面領域の面積の割合を小さくすることができる。これにより、発光層50の面内方向において歪のバランスが不均衡になり結晶欠陥が発生する可能性を小さくすることができる。図示の例では、第1バリア層54aは、ファセット面領域を有していない。
【0045】
なお、図示はしないが、第1バリア層54aが立方晶層56を有していなくても、歪のバランスが不均衡になることに起因する結晶欠陥が発生しない場合は、第1バリア層54aは、立方晶層56を有していなくてもよい。ただし、結晶欠陥の発生をより確実に抑制したい場合には、第1バリア層54aが立方晶層56を有することが好ましい。
【0046】
発光装置100では、発光層50は、第2ウェル層52bと第2GaN層60との間に設けられた第2バリア層54bを有し、第2バリア層54bは、GaN層であり、第2バリア層54bは、六方晶の結晶構造を有する第6層および第7層としての六方晶層58と、第6層と第7層との間に設けられ、立方晶の結晶構造を有する第8層としての立方晶層56と、を有し、第6層は、第2ウェル層52bと第8層との間に設けられ、第7層は、第2GaN層60と第8層との間に設けられている。そのため、発光装置100では、第2バリア層が立方晶層を有さない場合に比べて、第2バリア層54bにおいてc面領域2の面積に対するファセット面領域の面積の割合を小さくすることができる。これにより、発光層50の面内方向において歪のバランスが不均衡になり結晶欠陥が発生する可能性を小さくすることができる。図示の例では、第2バリア層54bは、ファセット面領域を有していない。
【0047】
発光装置100では、第2層としての六方晶層45は、第1導電型を有していてもよい。これにより、第2層がi型である場合に比べて、第2層の抵抗を低減させることができる。
【0048】
なお、上記では、第1導電型がn型であり、第2導電型がp型である例について説明したが、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型であってもよい。
【0049】
また、上記では、六方晶層45が第1導電型を有する例について説明したが、六方晶層45は、不純物が意図的にドープされていないi型であってもよい。この場合、六方晶層45は、バリア層であってもよい。六方晶層45がバリア層であれば、発光層50における発光効率を高めることができる。さらに、第1層としての立方晶層42と六方晶層45との間に、i型の立方晶層が設けられていてもよい。六方晶層45がバリア層である場合においても、六方晶層45により、第1ウェル層52aと第1GaN層40との格子定数差に起因する結晶欠陥が発生する可能性を小さくすることができる。
【0050】
2. 発光装置の製造方法
次に、本実施形態に係る発光装置100の製造方法について、図面を参照しながら説明
する。
図3は、本実施形態に係る発光装置100の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0051】
図3に示すように、基板10上に、バッファー層22をエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法などが挙げられる。
【0052】
次に、バッファー層22上に、マスク層80を形成する。マスク層80は、例えば、電子ビーム蒸着法やプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などによる成膜、ならびにフォトリソグラフィーおよびエッチングによるパターニングによって形成される。
【0053】
図1に示すように、マスク層80をマスクとしてバッファー層22上に、第1GaN層40、六方晶層45、発光層50、および第2GaN層60を、この順でエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD法、MBE法などが挙げられる。本工程により、複数の柱状部30を形成することができる。
【0054】
第1GaN層40のエピタキシャル成長において、立方晶層42の成長は、六方晶層44の成長よりも、Nに対するGaの比が大きくなる条件で行う。Nに対するGaの比を調整することによって、第1GaN層40の結晶構造を制御することができる。
【0055】
六方晶層45のエピタキシャル成長において、六方晶層45の成長は、立方晶層42の成長よりも、Nに対するGaの比が小さくなる条件で行う。Nに対するGaの比を調整することによって、六方晶層45の結晶構造を制御することができる。
【0056】
発光層50のバリア層54a,54b,54cのエピタキシャル成長において、立方晶層56の成長は、六方晶層58の成長よりも、Nに対するGaの比が大きくなる条件で行う。Nに対するGaの比を調整することによって、バリア層54a,54b,54cの結晶構造を制御することができる。
【0057】
次に、バッファー層22上に第1電極70を形成し、第2GaN層60上に第2電極72を形成する。第1電極70および第2電極72は、例えば、真空蒸着法などにより形成される。なお、第1電極70および第2電極72の形成順序は、特に限定されない。
【0058】
以上の工程により、発光装置100を製造することができる。
【0059】
3. 発光装置の変形例
次に、本実施形態の変形例に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。
図4は、本実施形態の変形例に係る発光装置200の柱状部30を模式的に示す断面図である。
【0060】
以下、本実施形態の変形例に係る発光装置200において、上述した本実施形態に係る発光装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0061】
上述した発光装置100では、
図2に示すように、第1GaN層40は、
平行面領域2を有し、ファセット面領域4を有していなかった。同様に、六方晶層45は、c面領域2を有し、ファセット面領域4を有していなかった。
【0062】
これに対し、発光装置200では、
図4に示すように、第1GaN層40は、
平行面領域2と、ファセット面領域4と、を有している。同様に、六方晶層45は、c面領域2と、ファセット面領域4と、を有している。ファセット面領域4は、c面領域2に対して傾斜している。なお、図示の例では、六方晶層44もc面領域2およびファセット面領域4を有している。
【0063】
発光層50は、六方晶層45のc面領域2およびファセット面領域4に設けられている。六方晶層45のc面領域2に設けられた発光層50の面積S1は、六方晶層45のファセット面領域4に設けられた発光層50の面積S2によりも大きい。面積S1は、発光層50のc面領域2との接触面の面積である。面積S2は、発光層50のファセット面領域4との接触面の面積である。図示の例では、発光層50は、c面領域およびファセット面領域を有している。
【0064】
第1GaN層40および六方晶層45のエピタキシャル成長において、成膜温度、成膜速度、および組成などを調整することにより、c面領域2とファセット面領域4との割合を制御することができる。
【0065】
発光装置200では、面積S1は面積S2によりも大きいため、面積S1が面積S2よりも小さい場合に比べて、発光層50の面内方向における歪のバランスの均衡を保ち易くすることができる。
【0066】
4. プロジェクター
次に、本実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態に係るプロジェクター900を模式的に示す図である。
【0067】
プロジェクター900は、例えば、光源として、発光装置100を有している。
【0068】
プロジェクター900は、図示しない筐体と、筐体内に備えられている赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ出射する赤色光源100R、緑色光源100G、青色光源100Bと、を有している。なお、便宜上、
図5では、赤色光源100R、緑色光源100G、および青色光源100Bを簡略化している。
【0069】
プロジェクター900は、さらに、筐体内に備えられている、第1光学素子902Rと、第2光学素子902Gと、第3光学素子902Bと、第1光変調装置904Rと、第2光変調装置904Gと、第3光変調装置904Bと、投射装置908と、を有している。第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bは、例えば、透過型の液晶ライトバルブである。投射装置908は、例えば、投射レンズである。
【0070】
赤色光源100Rから出射された光は、第1光学素子902Rに入射する。赤色光源100Rから出射された光は、第1光学素子902Rによって集光される。なお、第1光学素子902Rは、集光以外の機能を有していてもよい。後述する第2光学素子902Gおよび第3光学素子902Bについても同様である。
【0071】
第1光学素子902Rによって集光された光は、第1光変調装置904Rに入射する。第1光変調装置904Rは、入射した光を画像情報に応じて変調させる。そして、投射装置908は、第1光変調装置904Rによって形成された像を拡大してスクリーン910に投射する。
【0072】
緑色光源100Gから出射された光は、第2光学素子902Gに入射する。緑色光源100Gから出射された光は、第2光学素子902Gによって集光される。
【0073】
第2光学素子902Gによって集光された光は、第2光変調装置904Gに入射する。第2光変調装置904Gは、入射した光を画像情報に応じて変調させる。そして、投射装置908は、第2光変調装置904Gによって形成された像を拡大してスクリーン910に投射する。
【0074】
青色光源100Bから出射された光は、第3光学素子902Bに入射する。青色光源100Bから出射された光は、第3光学素子902Bによって集光される。
【0075】
第3光学素子902Bによって集光された光は、第3光変調装置904Bに入射する。第3光変調装置904Bは、入射した光を画像情報に応じて変調させる。そして、投射装置908は、第3光変調装置904Bによって形成された像を拡大してスクリーン910に投射する。
【0076】
また、プロジェクター900は、第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bから出射された光を合成して投射装置908に導くクロスダイクロイックプリズム906を有することができる。
【0077】
第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム906に入射する。クロスダイクロイックプリズム906は、4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は、投射装置908によりスクリーン910上に投射され、拡大された画像が表示される。
【0078】
なお、赤色光源100R、緑色光源100G、および青色光源100Bは、発光装置100を映像の画素として画像情報に応じて制御することで、第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bを用いずに、直接的に映像を形成してもよい。そして、投射装置908は、赤色光源100R、緑色光源100G、および青色光源100Bによって形成された映像を、拡大してスクリーン910に投射してもよい。
【0079】
また、上記の例では、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、液晶以外のライトバルブを用いてもよいし、反射型のライトバルブを用いてもよい。このようなライトバルブとしては、例えば、反射型の液晶ライトバルブや、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micro Mirror Device)が挙げられる。また、投射装置の構成は、使用されるライトバルブの種類によって適宜変更される。
【0080】
また、光源を、光源からの光をスクリーン上で走査させることにより、表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置である走査手段を有するような走査型の画像表示装置の光源装置にも適用することが可能である。
【0081】
上述した実施形態に係る発光装置は、プロジェクター以外にも用いることが可能である。プロジェクター以外の用途には、例えば、屋内外の照明、ディスプレイのバックライト、レーザープリンター、スキャナー、車載用ライト、光を用いるセンシング機器、通信機器等の光源がある。また、微小な発光素子をアレイ状に配置して画像表示させるLED(Light Emitting Diode)ディスプレイの発光素子にも適用することができる。
【0082】
5. 実施例および比較例
5.1. 試料の作製
n型のGaN層上に、ウェル層としてi型のInGaN層と、バリア層としてi型のGaN層と、を交互に積層させた。
【0083】
実施例1では、n型の立方晶のGaN層と、ウェル層のInGaN層と、の間にn型の六方晶のGaN層を形成した。さらに、バリア層が、2層の六方晶のGaN層と、当該2層の六方晶のGaN層に挟まれた立方晶のGaN層と、を有するように形成した。すわなち、実施例1では、ウェル層のInGaN層と、立方晶のGaN層とは、接していない。InGaN層は、六方晶のGaN層と接している。
【0084】
比較例1では、n型の立方晶のGaN層上に、ウェル層のInGaN層を形成した。さらに、バリア層を、六方晶のGaN層のみで形成した。すわなち、比較例1では、ウェル層のInGaN層と、立方晶のGaN層とは、接している。
【0085】
5.2. TEM観察
実施例1および比較例1のTEM観察を行った。
図6は、実施例1のTEM像である。
図7は、比較例1のTEM像である。
図6および
図7において、黒色の複数の横線がInGaN層を表している。
【0086】
比較例1では、
図7に示すように、縦方向に3本の貫通欠陥が確認された。これは、InGaN層と、立方晶のGaN層と、の格子定数差に起因する結晶欠陥である。一方、実施例1では、
図6に示すように、比較例1で確認されたような貫通欠陥は、確認されなかった。InGaN層を、六方晶のGaN層と接触させることにより、貫通欠陥の発生を抑制できることがわかった。
【0087】
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【0088】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成、例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0089】
上述した実施形態および変形例から以下の内容が導き出される。
【0090】
発光装置の一態様は、
基板と、
基板に設けられ、柱状部を有する積層体と、
を有し、
前記柱状部は、
第1導電型の第1GaN層と、
前記第1導電型と異なる第2導電型の第2GaN層と、
前記第1GaN層と前記第2GaN層との間に設けられた発光層と、
を有し、
前記第1GaN層は、前記基板と前記発光層との間に設けられ、
前記発光層は、InGaN層である第1ウェル層を有し、
前記第1GaN層は、c面領域を有し、
前記第1GaN層は、
立方晶の結晶構造を有し、かつ前記c面領域を構成する第1層を有し、
前記第1層と前記第1ウェル層との間に、六方晶の結晶構造を有するGaN層である第2層が設けられている。
【0091】
この発光装置によれば、第1ウェル層と第1GaN層との格子定数差に起因する結晶欠陥が発生する可能性を小さくすることができる。
【0092】
発光装置の一態様において、
前記発光層は、
InGaN層である第2ウェル層と、
前記第1ウェル層と前記第2ウェル層との間に設けられた第1バリア層と、
を有し、
第1バリア層は、GaN層であり、
前記第1ウェル層は、前記基板と前記第2ウェル層との間に設けられ、
前記第1バリア層は、
六方晶の結晶構造を有する第3層および第4層と、
前記第3層と前記第4層との間に設けられ、立方晶の結晶構造を有する第5層と、
を有し、
前記第3層は、前記第1ウェル層と前記第5層との間に設けられ、
前記第4層は、前記第2ウェル層と前記第5層との間に設けられていてもよい。
【0093】
この発光装置によれば、第1バリア層においてc面領域の面積に対するファセット面領域の面積の割合を小さくすることができる。
【0094】
発光装置の一態様において、
前記発光層は、前記第2ウェル層と前記第2GaN層との間に設けられた第2バリア層を有し、
前記第2バリア層は、GaN層であり、
前記第2バリア層は、
六方晶の結晶構造を有する第6層および第7層と、
前記第6層と前記第7層との間に設けられ、立方晶の結晶構造を有する第8層と、
を有し、
前記第6層は、前記第2ウェル層と前記第8層との間に設けられ、
前記第7層は、前記第2GaN層と前記第8層との間に設けられていてもよい。
【0095】
この発光装置によれば、第2バリア層においてc面領域の面積に対するファセット面領域の面積の割合を小さくすることができる。
【0096】
発光装置の一態様において、
前記第2層は、c面領域と、ファセット面領域と、を有し、
前記第2層の前記c面領域に設けられた前記発光層の面積は、前記第2層の前記ファセット面領域に設けられた前記発光層の面積よりも大きくてもよい。
【0097】
この発光装置によれば、発光層の面内方向における歪のバランスの均衡を保ち易くすることができる。
【0098】
発光装置の一態様において、
前記第2層は、前記第1導電型を有していてもよい。
【0099】
この発光装置によれば、第2層の抵抗を低減させることができる。
【0100】
発光装置の一態様において、
前記第2層は、バリア層であってもよい。
【0101】
この発光装置によれば、第2層により、発光層における発光効率を高めることができる。
【0102】
プロジェクターの一態様は、
前記発光装置の一態様を有する。
【符号の説明】
【0103】
2…c面領域・平行面領域、4…ファセット面領域、10…基板、20…積層体、22…バッファー層、30…柱状部、40…第1GaN層、42…立方晶層、44…六方晶層、45…六方晶層、50…発光層、52a…第1ウェル層、52b…第2ウェル層、52c…第3ウェル層、54a…第1バリア層、54b…第2バリア層、54c…第3バリア層、56…立方晶層、58…六方晶層、60…第2GaN層、70…第1電極、72…第2電極、80…マスク層、100,200…発光装置、900…プロジェクター、902R…第1光学素子、902G…第2光学素子、902B…第3光学素子、904R…第1光変調装置、904G…第2光変調装置、904B…第3光変調装置、906…クロスダイクロイックプリズム、908…投射装置、910…スクリーン