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特許7203831調整可能な抵抗バンドシステムを使用したエクササイズ用ケース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-04
(45)【発行日】2023-01-13
(54)【発明の名称】調整可能な抵抗バンドシステムを使用したエクササイズ用ケース
(51)【国際特許分類】
   A63B 21/055 20060101AFI20230105BHJP
   A63B 23/12 20060101ALI20230105BHJP
   A63B 23/02 20060101ALI20230105BHJP
【FI】
A63B21/055
A63B23/12
A63B23/02 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020511920
(86)(22)【出願日】2018-09-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 IB2018056690
(87)【国際公開番号】W WO2019043651
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2021-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】518338356
【氏名又は名称】ワイズ,エヴァン
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100163544
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 緑
(72)【発明者】
【氏名】ワイズ,エヴァン
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0231228(US,A1)
【文献】米国特許第7591763(US,B1)
【文献】米国特許第9649522(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2017/0165552(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0203776(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0214369(US,A1)
【文献】米国特許第7922624(US,B1)
【文献】米国特許第4856775(US,A)
【文献】米国特許第5839991(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0082183(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 1/00-26/00
A63B 69/00-71/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある環境下での人のためのエクササイズシステムであって
ベース、任意に開閉できるトップ、および少なくとも一つの外周縁を備えるケースを含み、トップがベースと接続すると内部に保管スペースが形成され、トップ人と接触するトップ表を備え、ベースが底部表面を備え、
ベースの底部表面が環境下の物に接触するケースの滑りを良くするための低摩擦素材を含み、
アンカー装置が少なくとも一つの外周縁、トップ表面、または底部表面に実装され、
少なくとも一つ以上の抵抗バンドが、ケースの内部の保管スペースに保管され、かつ、長さに沿って形成された複数のアパーチャ(穴)を有し、
少なくとも一つのアンカーが、アンカー装置を介してケースの少なくとも一つの外周縁に固定され、かつ、複数のアパーチャ(穴)の1つにより少なくとも一つの抵抗バンドに固定できるように構成され
少なくとも一つの抵抗バンドがケースに固定され、ケースは人により当該環境に対して押されることで、人が少なくとも一つの抵抗バンドを伸ばすことでエクササイズを行うことを特徴とする、エクササイズシステム
【請求項2】
ースを横断するアンカー装置から各アンカーを任意で取り外すことができる、請求項1に記載のエクササイズシステム
【請求項3】
摩擦素材がベースの底部表面に任意で装着できるシェルに含まれる、請求項1に記載のエクササイズシステム
【請求項4】
ースの底部表面ケースをすべらないようにするための高摩擦素材を含む、請求項1に記載のエクササイズシステム
【請求項5】
ースが内部の保管スペースを複数の部屋に区切るとともにケースを強化する複数のパーティションを含む、請求項1に記載のエクササイズシステム
【請求項6】
なくとも一つの外周、ケース内で伸縮する伸縮チューブが通る少なくとも一つのエクステンションアパーチャ(穴)を備え、伸縮チューブが、少なくとも一つの付属品を装着できるように構成され、少なくとも一つの付属品がグリップを含み、各グリップがその遠位端にアンカー装置を有し、伸縮チューブが、伸縮チューブに対して任意の固定できる角度で追加の伸縮チューブに接続できるように構成されたピボットセクションを含む、請求項1に記載のエクササイズシステム
【請求項7】
なくとも一つの付属品少なくとも一つのアンカーである、請求項6に記載のエクササイズシステム
【請求項8】
少なくとも一つの付属品がクロスビームライザーである、請求項6に記載のエクササイズシステム
【請求項9】
縮チューブが伸縮可能な伸縮チューブであって、少なくとも一つの内部の伸縮チューブおよび少なくとも一つの外部の伸縮チューブを含み、長さ調節機構により任意にそれぞれが相互に固定される、請求項6に記載のエクササイズシステム
【請求項10】
さ調節機構が内部の伸縮チューブおよび外部の伸縮チューブに整列している複数の調整用アパーチャと、任意で内部の伸縮チューブおよび外部の伸縮チューブの対応する二箇所の整列している調整用アパーチャ(穴)に差し込むことができ、内部の伸縮チューブおよび外部の伸縮チューブを相互に固定することができる少なくとも一つの調整ピンとを含む、請求項9に記載のエクササイズシステム
【請求項11】
縮チューブが、それぞれ少なくとも一つのアンカーを任意に固定するように構成された複数のアンカーのアパーチャ(穴)を含む、請求項6に記載のエクササイズシステム
【請求項12】
ロスビームライザーが中央付近でクロスビームを保持するように構成され、クロスビーム2つの反対端を備え、それぞれがグリップを受け止めるように構成される、請求項8に記載のエクササイズシステム
【請求項13】
グリップの遠位端がアンカーのアパーチャを含む、請求項12に記載のエクササイズシステム
【請求項14】
パーチャ(穴)周辺が強化されて凸部を有する抵抗バンドを少なくとも一つ含み、凸部と対応する凹部を有するアンカーを少なくとも一つ有し、アンカーが抵抗バンドに接続されてアンカー装置に全体が接続されると、抵抗バンドの強化部分が回転する状態でアンカーに接続され、このとき抵抗バンドに加わる引張力は凹部だけでなくアンカーに伝わり、アパーチャ(穴)に加わる力を軽減する、請求項1に記載のエクササイズシステム
【請求項15】
カニカルファスナーを使用してケースの少なくとも1つの外周縁に任意で取り付けるために構成された少なくとも1つのエクステンションブラケットを更に少なくとも1つのエクステンションブラケットの遠位端にアンカー装置を含む、請求項1に記載のエクササイズシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は米国出願No.15/467,942の35 USC 120、および2017年8月31日に出願した62/552,881に基づく優先権を主張するものである。先行出願における開示は本開示の一部とみなされる(また参照として本出願の一部とされる)。
[0002] 本発明はエクササイズ用器具に関するものであり、特に携帯用のケースと共に使用する抵抗バンド型のエクササイズ用器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
[0003] エクササイズ用の器具は先行の技術により周知のものであり、その多くが大きなフロアスペースを必要とする。さらに、多くのトレーニングマシンはわずかな用途に限られており、様々な箇所の筋肉を鍛えるためのエクササイズを希望する場合は、様々なトレーニングマシンを揃える必要がある。一般的なジムには様々な機器が備えられている。
[0004] 頻繁に旅行をしたり、屋外や様々な場所で運動することを好む人など、ジムで運動することができない人や、ジムに行きたくない人にとって、多様なエクササイズが可能な持ち運びが簡単で、様々な運動に利用できるエクササイズ用器具の選択肢は全く乏しい。
[0005] 従って、ここでは椅子などを利用した多種多様なエクササイズを可能にする携帯可能なエクササイズシステムのニーズが存在する。ここで必要なシステムは、必要なものが全て揃った、ポータブルで簡単に持ち運べるものであろう。そのような発明は、従来のトレーニングマシンに比べて耐久性があり、簡単に製造・使用することができ、安価なものになる。本発明はこうした目的を達成するものである。
【発明の概要】
【0003】
[0006] 本発明は、部屋の中の床や、設置面や、椅子や、ベンチや歩道のある公園などの環境で使用できるエクササイズシステムである。携帯用のケースは開閉できるトップと外周縁を有するベースからなる。トップとベースが接続すると、内部の保管スペースが形成される。トップの表面は対象者に接触するように構成され、ベースの底部は設置面や椅子などの対象物に接触するように構成される。
[0007]トップは回転するようにヒンジを使用してベースに固定されることが望ましく、また柔軟な素材で作成したクッションを用いることが望ましい。底部はテフロン(Teflon:商標)のような低摩擦素材で、設置面に沿ってケースがスライドしやすくなるようなものが望ましい。これと同様に、ベースの底部は高摩擦フォームなどの高摩擦素材を使用することで、ベースを固定する必要がある場合に、ケースが設置面に沿ってスライドすることを防ぐことが望ましい。
[0008] 少なくとも一つ抵抗バンドが内部の保管スペースに保管できるようにされるほか、複数のアパーチャ(穴)を有する。ハンドルは抵抗バンドのアパーチャ(穴)のどれかに任意で取り付けることができる。取り付けには例えばカラビナクリップなどを使用できる。アンカーはケースの外周縁に少なくとも一つ取り付けられ、抵抗バンドの少なくとも一つのアパーチャ(穴)で固定することができる。ケースを横断するアンカー装置から各アンカーを任意で取り外すことができることが望ましい。
[0009] このようにして、抵抗バンドをケースに固定し、環境下の物に対してケースを押すことで抵抗バンドを伸ばしてエクササイズを行うことができる。
[0010] ある実施形態においては、アパーチャ(穴)周辺が強化されて凸部を有する抵抗バンドを少なくとも一つ含み、凸部と対応する凹部を有するアンカーを少なくとも一つ有し、アンカーが抵抗バンドに接続されてアンカー装置に全体が接続されると、抵抗バンドの強化部分が回転する状態でアンカーに接続される。こうすると、抵抗バンドに加わる引張力は凹部だけでなくアンカーに伝わり、アンカーに対してアパーチャ(穴)に加わる力を軽減することで、抵抗バンドの耐用年数を伸ばすことができる。
[0011] 内部の保管スペースを複数のコンパートメントに分割するとともに、ケースを強化して人の重みに耐えられるようにするために、ベースが複数のパーティションを備えていることが望ましい。
[0012]ある実施形態では、エクステンションアパーチャ(穴)を少なくとも一つ有し、伸縮チューブがケース30から伸縮できるようにするものがある。伸縮チューブの遠位端は、踏み板や、クロスビームライザーなどに取り付けるアンカーや、クロスビームや、クロスビームライザーなどの付属品に接続できる形に構成される。クロスビームライザーは中央付近でクロスビームを留めるように構成することが望ましく、クロスビームは、グリップを受ける2つの反対端部を有する。グリップはクロスビームに対して回転し、クロスビームの中心に近づいたり、遠くなったりする。各グリップの遠位端は、アンカー装置の一つを含むことが望ましい。
[0013] 伸縮チューブは内部の伸縮チューブと外部の伸縮チューブを含み、長さ調整機構で相互に固定される。伸縮チューブは伸縮可能である。この長さ調整機構は伸縮チューブやの複数の調整用アパーチャ(穴)と、二箇所の対応する調整用アパーチャ(穴)に任意で差し込める調整ピンで構成されることが望ましい。これにより内部と外部の伸縮チューブを互いに固定することができる。各伸縮チューブは、それぞれがアンカーを固定できる複数のアンカー装置を含むことが望ましい。
[0014] 本発明は設置面や椅子などを使用するだけで様々な方法で様々なエクササイズを実施できる、ポータブルエクササイズシステムである。本システムは、必要なものが全て揃った、ポータブルで簡単に持ち運べるものである。さらに本発明は従来のトレーニングマシンに比べて耐久性があり、簡単に製造・使用することができ、安価である。本発明のこれ以外の特徴や利点については、以下の詳細な説明とともに、本発明の原理を示した添付の図面により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図A】[0015] 図 1A は、本発明の実施形態の側面図であり、椅子に座ってエクササイズを行うために使用するものである。 [0016] 図 IB は、本発明の別の実施形態の側面図であり、こちらも椅子に座ってエクササイズを行うものである。 [0017] 図 1C は、本発明のさらに別の実施形態の側面図であり、こちらも椅子に座ってエクササイズを行うものである。
図B】[0018] 図 ID は、本発明の実施形態の側面の斜視図であり、設置面を使用してエクササイズを行うものである。 [0019] 図 IE は、本発明の別の実施形態の側面の斜視図であり、設置面を使用してエクササイズを行うものである。
図C】[0020] 図 2 は、本発明のケースの斜視図であり、開いた状態で、中に様々なエクササイズ用の器具が収納されているところが示されている。
図D】[0021] 図3 は、本発明のケースの別の斜視図であり、こちらは部分的に分解した状態で、足の固定部とグリップを示したものである。
図E】[0022] 図 4 は、本発明の一部の斜視図であり、クロスビームライザーとクロスビームを示したものである。
図F】[0023] 図 5 は、本発明のケースが開いた状態の斜視図であり、収縮チューブの実施形態を示したものである。
図G】[0024] 図6 は、ケーズの底部の斜視図であり、底部表面に任意で取り付けること可能な低摩擦素材と高摩擦素材を示している。
図H】[0025] 図 7 は、抵抗バンドとアンカーの実施形態の一部の斜視図である。[0026] 図 8A は、収縮チューブの別の実施形態の立体側面図である。
図I】[0027] 図 8B は、図8Aの回転部分の分解斜視図である。 [0028] 図 9 は、収縮チューブの別の実施形態の斜視図である。
図J】[0029] 図 10 は、ブラケットを含む実施形態の分解斜視図である。
図K】[0030] 図 11 は、収縮チューブの別の実施形態の斜視図である。[0031] 図 12は、収縮チューブの別の実施形態の斜視図である。 [0032] 図 13は、収縮チューブの別の実施形態の斜視図である。 [0033] 図 14は、収縮チューブの別の実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0034]本発明の例示的な実施形態を以下で説明する。以下の詳細は、実施形態の理解を深めるための詳細を提供することを目的にしている。当業者であればこうした説明抜きで本発明を理解した上で、実施することができるはずである。周知の構造や機能については、実施形態の説明を不用意に曖昧になることを避けるために、ここでは説明などは行っていない。
[0035] 文脈上明確になっていない限り、本請求の全てにおいて、「構成される」、「構成された」という言葉は排他的もしくは網羅的な意味ではなく、包括的な意味で使用するものである。言い換えれば、「含むけれどもこれに限るものではない」ということである。単数や複数を表す言葉も、どちらも含むものだとご理解いただきたい。さらに本請求で使用する「ここに」、「上記」、「下記」という言葉は、本請求の特定の箇所を示すものではなく、全体を示すものである。あるリストの2つ以上の項目に言及する際に「または」という言葉を使用する場合、以下の解釈の全てが含まれるものとご理解いただきたい。つまり、そのリストのいかなる項目、そのリストのすべての項目、そのリストの項目の組み合わせである。前述のいずれか一つに言及する際に「各」という言葉を使用する場合は、必ずしも複数を意味するものではなく、どれか一つを意味するものでもある。
【0006】
[0036] 図 1A-2は、床のある部屋や、設置面16や椅子17、もしくはベンチや歩道などがある公園など、ある環境における人20のためのエクササイズシステム10を示したものである。
[0037] 図 lA-10 は、エクササイズシステム10と、そのエクササイズシステム10の様々な実施形態を示す。ポータブルケース30は、任意で開閉可能なトップ38と外周縁35のついたベース32を有する。トップ38とベース32が接続すると、内部の保管スペース60が形成される。トップ38の表面39は人20に接触するように構成され、ベース32の底部31は環境15下における設置面16や椅子17などに接触するように構成される。ケース30は長方形であることが望ましいが、他の適切な形状でも構わない。ケース30は外周縁35に取り付けられた持ち運び用のハンドル(ここでは示していない)を含むことが望ましい。ケース30は椅子や、ベンチや、ウォーカーや、車椅子に取り付けられるように構成されることが望ましい。
[0038] トップ38は、一つ以上のヒンジ34によりベース32に枢着することが望ましい。トップ38は、ペアの機械的なレール(ここでは示していない)や複数の面ファスナー(マジックテープ:商標)(ここでは示していない)などにより、スライド式に動くようにベース32に固定することもできる。トップ38は、連続気泡または独立気泡フォーム材料や、形状記憶素材や、ビーンバッグなどの柔軟な素材で作られたクッション80(図6参照)を有することが望ましい。
【0007】
[0039] 底部表面31はテフロン( Teflon:商標)のような低摩擦素材90(図6参照)で、設置面16に沿ってケース30がスライドしやすくなるようなものが望ましい。代替の方法としては複数のホイール(ここでは示していない)を取り付けることもできる。さらに設置面16に沿ってケース30がスライドしやすくさせるために、ケース30は角を丸コーナー100(図6参照)にして、思わぬ障害を避けることもできる。低摩擦素材90はシェル110を含むこともでき、これは面ファスナー(マジックテープ)や、マグネットファスナーや、スナップ装置などの取り付け機構(ここでは表示されていない)により、ベース30の底部表面31に任意に取り付けることができる。

[0040]同様に、ベース30の底部表面31には高摩擦フォーム素材などの高摩擦素材120を含み、ベース30を固定する必要があるエクササイズに使う場合に、環境15の設置面16に沿ってケース30がスライドすることを防ぐ。高摩擦素材120はさらに第二のシェル111を含み、面ファスナー(マジックテープ)や、マグネットファスナーや、スナップ装置などの取り付け機構(ここでは表示されていない)により、ベース30の底部表面31に任意に取り付けることができる。

[0041] 抵抗バンド40は少なくとも一つがケース30内部のストレージ容量60に収まるように調整され、複数のアパーチャ(穴)45が空いている。ハンドル178は抵抗バンド40のアパーチャ(穴)45のどれかに任意で取り付けることができる(図1A、IB、2参照)。取り付けには例えばカラビナクリップ179などを使用できる。

[0042] アンカー50の少なくとも一つは、ケース30の外周縁35を有し、抵抗バンド40のアパーチャ(穴)45により固定されるように構成される。ケース30を横断するアンカー装置80から各アンカー50を任意で取り外すことができることが望ましい(図 2)。

[0043]このようにして、抵抗バンド40が少なくとも一つはケース30に固定され、ケース30は人20により環境15下の物に押し付けて、抵抗バンド40を伸ばすことにより、人20がエクササイズを行うことができる。人20はケース30の上に足を置いたり(図 1A)、ケース30の上に腰掛けたり(図 1C)、壁や椅子の背もたれにケース30を押し付ける(図 IB)こともでき、それ以外でもケース30を使って様々なエクササイズを行うことができる(図 IDおよび IE)。
【0008】
[0044] ある実施形態では、アンカー50を抵抗バンド40に取り付けアンカー装置80の一つと完全に係合させる場合に、抵抗バンド40のアパーチャ(穴)45付近の強化部分48(図 7)に凸部を設けて、凸部の強化部分48と凹部56を組み合わせて、抵抗バンド40が回転が可能な状態でアンカー50に取り付けるものがある。こうすると、抵抗バンドに加わる引張力は凹部だけでなくアンカー50に伝わり、アンカー50に対してアパーチャ(穴)45に加わる力を軽減することで、抵抗バンド40の耐用年数を伸ばすことができる。ある実施形態では、抵抗バンド40をアンカー50にしっかりと接続するための拡張器具(例、ノブ、フック、Dリング、リング、留め具など)を有する。別の実施形態では、アンカー50はケース30の表面に直接接続されているものもある。

[0045] 内部の保管スペース60を複数のコンパートメント140に分割するとともに、ケース30を強化して人20の重みに耐えられるようにするために、ベース30が複数のパーティション130を備えていることが望ましい。
【0009】
[0046] ある実施形態では、エクステンションアパーチャ(穴)150を少なくとも一つ有して、伸縮チューブ160がケース30内部から伸縮できるようにするものがある。伸縮チューブの遠位端168は、踏み板172(図 3)や、クロスビームライザー173などに取り付けるアンカー50や、クロスビーム171や、クロスビームライザー173などの付属品に接続できる形に構成される。クロスビームライザー171は中央付近でクロスビーム174を留めるように構成することが望ましく、クロスビーム174は、グリップ176 (図 3)を受ける2つの反対端部175を有する。グリップ176はクロスビーム174に対して回転し、クロスビーム174の中心に近づいたり、遠くなったりする。各グリップ176の遠位端177は、アンカー装置80の一つを含むことが望ましい。ある実施形態では、クロスビーム171または174は伸縮可能である。ある実施形態では、クロスビーム(171または174)またはハンドル176は単一のデザインでもよい。この時クロスビームは伸縮可能であり、クロスビーム171の端部に接続した取り付け用のロッド190は様々な付属品(例、ハンドル176、踏み板172など)に取り付けることができる。

[0047]伸縮チューブ160は内部の伸縮チューブ164と外部の伸縮チューブ165を含み、長さ調整機構180で相互に固定される。伸縮チューブ160は伸縮可能である(図 5)。この長さ調整機構180は伸縮チューブ164や166の複数の調整用アパーチャ(穴)182と、二箇所の対応する調整用アパーチャ(穴)182に任意で差し込める調整ピン184で構成されることが望ましい。これにより内部と外部の伸縮チューブ164や166を互いに固定することができる。調整ピン184は、テーパピンや、リリースアクチュエーターが押された時を除いて通常は外側に伸びる、バイアスバネのボールベアリングや、スプリングを搭載したピン(ここでは示していない)や、結束機ここでは示していない)などを使用できる。各伸縮チューブ164、166は、それぞれがアンカー50の一つを固定できる複数のアンカー装置80を含むことが望ましい。またアンカー装置80と調整用のアパーチャ(穴)182は、この目的から同一の直径であることが望ましい。
【0010】
[0048] 付属品には少なくとも一つはグリップ176をふくむことが望ましく、各グリップ176は遠位端177にアンカー装置80を有する。取り付け用のロッド190 (図 9)は伸縮チューブ160、164、165、166とグリップ176などの他の付属品を接続することができる。ある実施形態では伸縮チューブ160、164、165、166は伸縮可能である。ある実施形態では取り付け用のロッド190は伸縮チューブ160の端部から伸ばすことができる別の実施形態では、取り付け用のロッド190はノブ、フック、Dリング、リング、留め具などの様々なタイプのアンカーが考えられる。グリップ176や端部は任意で取り外して他の付属品(ここでは示していない)を取り付けることができる。取り付け用のロッド190はその端部および取り付け用のロッド190の長さに沿って、複数のアンカー用のアパーチャ(穴)を含むことができる(ここでは示していない)。さらに、取り付け用のロッド190はセグメント化することができ、各セグメント(ここでは示していない)は互いに脱着して簡単に収納することができる。取り付け用のロッド190はクロスビームライザー173や伸縮チューブ160などを取り付けるために中空にすることもできる。さらに、グリップ176は抵抗バンド40やアンカー装置から取り外して別々に使用できることが望ましい。
【0011】
[0049] 取り付け用のロッド190のセグメントは取り外して伸縮チューブ160に取り付けることができるほか、ハンドグリップ176はアンカー装置80を通してピボットセクション200の端に垂直に取り付けることができ、腹筋のエクササイズなどに使用できる。

[0050]伸縮チューブ160は、任意の固定できる角度で追加の伸縮チューブ161に接続できるように構成されたピボットセクション200を有する(図 8A-8B)。ある実施形態では追加の伸縮チューブ161は伸縮可能である。またある実施形態では、取り付け部材180が伸縮チューブ161に取り付けられる。ある実施形態では、固定できる角度は-90度から90度の間である。ある実施形態では、追加の伸縮チューブ(ここでは示していない)はケース30から第一の伸縮チューブ160に向けて垂直に飛び出し、エクササイズシステム10で実行できる様々なエクササイズを実施することができる。ある実施形態では、取り付け可能なハンドルが伸縮チューブ164、166、165と同様のデザインである。

[0051] メカニカルファスナー220でケース30の外周縁35に任意で取り付けるためにエクステンションブラケット210 (図 10)が使用できる。このようにして、抵抗バンド40をエクステンションブラケット210の遠位端に取り付けることができ、エクササイズシステム10を使用してさらにエクササイズを実施することが可能になる。
【0012】
[0052]本発明の特定の実施形態を図示し説明してきたが、本発明の精神や網羅する範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができることは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲を除き、本発明を限定することは意図していない。
[0053] 本発明の特定の機能や態様を説明するために使用される用語は、その用語に関連して本発明を特定の性質、機能、態様を再定義することを意図したものではない。全体的に、以下の特許請求の範囲で使用する用語は、発明の詳細の説明で明示的に言及される場合を除き、本文書において開示する実施形態に限定したものと解釈されるべきではない。したがって、本発明の実際の範囲は開示された実施形態だけでなく、本発明の実施や、実施しうる同等の方法も包含するものである。

[0054] 上記の本発明の実施形態の詳細な説明は、本開示で言及した特定の分野や上記の形態に限定することを意図したものではない。本発明の実施形態とその例は、説明の目的で示したものであり、当業者であればここで示した範囲において様々な同等の修正を発想することができる。また、本明細書で提供する本発明の使用方法は、上記のシステムだけではなく、他のシステムにも適用することができる。上記の実施形態の様々な要素や機能を組み合わせて、別の実施形態を作ることもできる。

[0055] 上記の特許、出願書、参考資料、その他関連資料については、すべて参照により本明細書に含まれるものである。必要であれば、本発明の態様を変更して、上記のシステム、機能、コンセプトを使用して、本発明の別の実施形態を作ることもできる。

[0056] 前述の「詳細な説明」に照らして本発明に変更を加えることもできる。上記は本発明の特定の実施形態を説明したものであり、また最良の実施形態について述べたものであり、ここでどれほど詳細に述べているとしても、本発明はさらに多くの方法により実現することが可能である。従って、本明細書で開示する発明の範囲内において、実装の細部についてはかなり変化することがある。前述のように、本発明の特定の機能や態様を説明する際に使用する用語は、その用語に関連して本発明を特定の性質、機能、態様を再定義することを意図したものではない。
[0057] 本発明の特定の態様は特定の請求の範囲として示すが、どの請求の範囲でも様々な実施形態を想定している。従って、本発明の発明者は、本出願書を提出後に、本発明の他の態様を請求の範囲の追加という形で申請する権利を保有するものである。
【符号の説明】
【0013】
10:エクササイズシステム
100:丸コーナー
110:シェル
111:第二のシェル
120:高摩擦素材
130:パーティション
140:内部の保管スペース60を複数のコンパートメント
15:環境
150:エクステンションアパーチャ(穴)
16:設置面
160:伸縮チューブ
164:内部の伸縮チューブ
165:外部の伸縮チューブ
168:伸縮チューブの遠位端
17:椅子
171:クロスビーム
171:クロスビームライザー
172:踏み板
173:クロスビームライザー
174:クロスビーム
175:反対端部
176:グリップ
176:ハンドル
177:グリップ176の遠位端
177:遠位端
178:ハンドル
179:カラビナクリップ
180:取り付け部材
180:長さ調整機構
182:調整用アパーチャ(穴)
184:調整ピン
190:取り付け用のロッド
20:人
200:ピボットセクション
210:エクステンションブラケット
220:メカニカルファスナー
30:ポータブルケース
31:ベース32の底部
31:底部表面
32:ベース
34:ヒンジ
35:外周縁
35:外周縁
38:トップ
39:トップ38の表面
40:抵抗バンド
45:アパーチャ(穴)
48:抵抗バンド40のアパーチャ(穴)45付近の強化部分
50:アンカー
56:凹部
60:ケース30内部のストレージ容量
60:保管スペース
80:アンカー装置
80:クッション
90:低摩擦素材
図A
図B
図C
図D
図E
図F
図G
図H
図I
図J
図K