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特許7203837包装デバイスおよび前記包装デバイスから医療用容器を取り外すための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-04
(45)【発行日】2023-01-13
(54)【発明の名称】包装デバイスおよび前記包装デバイスから医療用容器を取り外すための方法
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/06 20060101AFI20230105BHJP
   A61J 1/10 20060101ALI20230105BHJP
【FI】
A61J1/06 M
A61J1/10 331Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020518708
(86)(22)【出願日】2018-10-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 EP2018076818
(87)【国際公開番号】W WO2019068723
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-10-01
(31)【優先権主張番号】17306313.2
(32)【優先日】2017-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】310021434
【氏名又は名称】ベクトン ディキンソン フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ライオネル マリタン
(72)【発明者】
【氏名】トマス ヴィロ
【審査官】関本 達基
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02868593(EP,A1)
【文献】特開平03-240664(JP,A)
【文献】米国特許第03074540(US,A)
【文献】特開2000-085753(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/06
A61J 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用容器(100)を支持するように構成される包装デバイス(1)であって、前記包装デバイス(1)は、第1のネスト(4a)および第2のネスト(4b)を含み、前記第1のネスト(4a)は、第1の複数の医療用容器(100a)の近位端(105)を支持するように構成される第1の組の支持ユニット(42a)を含み、および前記第2のネスト(4b)は、第2の複数の医療用容器(100b)の近位端(105)を支持するように構成される第2の組の支持ユニット(42b)を含み、前記第1の組の支持ユニット(42a)および前記第2の組の支持ユニット(42b)は、前記第1の複数の医療用容器(100a)および前記第2の複数の医療用容器(100b)が互いに対して逆さまの位置に支持されるように、前記第1の複数の医療用容器(100a)および前記第2の複数の医療用容器(100b)を支持するように構成され、ならびに前記第1のネスト(4a)は、前記第2の複数の医療用容器(100b)の遠位端(106)を維持するように構成される案内手段を含み、一方、前記第2のネスト(4b)は、前記第1の複数の医療用容器(100a)の遠位端(106)を維持するように構成される案内手段を含むことを特徴とする包装デバイス(1)。
【請求項2】
前記第1の組の支持ユニット(42a)の前記支持ユニット(42a)は、第1のアパーチャ(420a)の境界を定め、前記第1のアパーチャ(420a)の各々は、前記第1の複数の医療用容器(100a)の1つの医療用容器を受け入れるように構成され、および前記第2の組の支持ユニット(42b)の前記支持ユニット(42b)は、第2のアパーチャ(420b)の境界を定め、前記第2のアパーチャ(420)の各々は、前記第2の複数の医療用容器(100b)の1つの医療用容器を受け入れるように構成され、および前記第1のアパーチャ(420a)は、前記第2のアパーチャ(420b)に対して千鳥配列に配置されることを特徴とする請求項1に記載の包装デバイス(1)。
【請求項3】
前記案内手段は、アパーチャ(48)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の包装デバイス(1)。
【請求項4】
前記案内手段は、前記アパーチャ(48)の内側において前記遠位端(106)を案内するように構成される傾斜壁(41)を含むことを特徴とする請求項3に記載の包装デバイス(1)。
【請求項5】
前記支持ユニット(42)は、案内導管(424)を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の包装デバイス(1)。
【請求項6】
前記案内導管(424)は、各々、少なくとも1つのスリット(424b)の境界を定めることを特徴とする請求項5に記載の包装デバイス(1)。
【請求項7】
前記包装デバイス(1)は、前記医療用容器(100)を包含するように構成される体積の滅菌状態を保つために前記包装デバイス(1)を閉鎖するように構成される少なくとも1つの密封要素(6)を含み、および前記少なくとも1つの密封要素(6)は、滅菌ガスに対して透過性であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の包装デバイス(1)。
【請求項8】
前記包装デバイスは、
内部体積(24)の境界を定めるハウジング(2)であって、前記2つのネスト(4)が前記ハウジング(2)の内側に位置する、ハウジング(2)と、
前記内部体積内に通じる少なくとも1つの開口(8)であって、前記ハウジング(2)の内側または外側における前記2つのネスト(4)のうちの少なくとも1つの挿入または取り外しを可能にするように構成される、少なくとも1つの開口(8)と、
を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の包装デバイス(1)。
【請求項9】
前記包装デバイス(1)は、前記ネスト(4a、4b)の互いに対する単一の所定の位置付けを可能にするように構成される鍵付き要素を含むことを特徴とする請求項8に記載の包装デバイス(1)。
【請求項10】
前記第1のネスト(4a)および前記第2のネスト(4b)は、単一部品に成形されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の包装デバイス(1)。
【請求項11】
前記支持ユニット(42)は、案内導管(424)を含み、前記案内導管(424)は、多角形の形状を有することを特徴とする請求項10に記載の包装デバイス(1)。
【請求項12】
隣接する案内導管(424)は、共有される側壁部分を有することを特徴とする請求項5、10および11のいずれか一項に記載の包装デバイス(1)。
【請求項13】
前記案内手段は、アパーチャ(48)を含み、前記支持ユニット(42)は、案内導管(424)を含み、前記案内導管(424)は、前記アパーチャ(420)を備える1つの端部、および前記アパーチャ(48)を備える反対側の端部を有することを特徴とする請求項10から12のいずれか一項に記載の包装デバイス(1)。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の包装デバイス(1)から前記複数の医療用容器(100)を取り外すための方法であって、
- 前記包装デバイス(1)の外側において前記第1の組の支持ユニットによって支持される前記第1の複数の医療用容器(100a)を取り外す工程、
- 前記包装デバイス(1)をひっくり返す工程、
- 前記第2の組の支持ユニットによって支持される前記第2の複数の医療用容器(100b)を取り外す工程、
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の医療用容器(medical containers)を包含するための包装デバイス(packaging device)およびこの包装デバイスから複数の医療用容器を取り外すための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本願において、構成要素またはデバイスの遠位端は、使用者の手から最も遠い端部を意味するように理解されるべきであり、および近位端は、使用者の手から最も近い端部を意味するように理解されるべきである。同様に、本願において、「遠位方向(distal direction)」は、本発明の包装デバイス内に包含される容器に関して、投入(injection)の方向を意味するように理解されるべきであり、および「近位方向(proximal direction)」は、前記投入の方向とは反対側の方向、すなわち、投入操作に関して容器を保持する使用者の手に向かう方向を意味するように理解されるべきである。
【0003】
事前充填可能なまたはプレフィルドシリンジのような医療用容器は、多くの場合、1つの現場から別の現場に、例えば、製造現場から医療用容器がワクチン、薬または治療剤のような剤で充填されることのできる第2の現場に、輸送される必要がある。それほど多くはないが、医療用容器は、同一の第1の現場で製造および充填され、および次いで保管現場に輸送されてもよい。輸送の間、医療用容器は、大抵、世界的な(global)包装内へ入れられ、この世界的な包装は、医療用容器を支持するネスト、ネストを包含するハウジングまたはタブ、タブを閉鎖する密封カバー(sealing cover)、および滅菌状態(sterility)を保証するいわゆるヘッダーバッグ(header bag)を含む。
【0004】
ネストは、100を超える医療用容器を支持するように概して構成される、プレート形状のトレイである。ネストは、密封カバーによって密封される1つの開口を有する箱形状のタブまたはハウジングの内側に置かれる。箱形状のハウジングまたはタブは、複数の医療用容器のための単純および効果的な保管および輸送問題解決法を提供する。医療用容器を保持するネストのハブからの取り外しは、ただ、密封カバーの取り外し、およびハブの開口を通してこのネストを変形(translating )させることによるハブからのプレート形状のネストの引き抜き(extraction)と必要とする。このプロセスは、単純であるという利点を有し、およびこのようにして、限定的な器具を必要とする。
【0005】
文献(特許文献1)は、シリンジおよびカテーテルのような複数の使い捨ての(disposable)医療用デバイスのための包装を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】欧州特許第0439740号明細書
【発明の概要】
【0007】
しかしながら、保管または輸送費用を制限する恒常的な必要性がある。加えて、医療用容器の取り外しを複雑にしない必要性がある。
【0008】
本発明の態様は、複数の医療用容器を包含するように構成される包装デバイスであり、前記包装デバイスは、保管および輸送費用の削減を可能にする。
【0009】
本発明の態様は、医療用容器を支持するように構成される包装デバイスであり、包装デバイスは、第1の複数の医療用容器を支持するように構成される第1の組の支持ユニットおよび第2の複数の医療用容器を支持するように構成される第2の組の支持ユニットを含み、第1の組の支持ユニットおよび第2の組の支持ユニットは、第1の複数の医療用容器および第2の複数の医療用容器が互いに対して逆さまの位置(inverted position)に支持されるように、前記第1の複数の医療用容器および前記第2の複数の医療用容器を支持するように構成される。
【0010】
本発明の包装デバイスは、したがって、保管および輸送費用を低減させることを可能にする。
【0011】
有利には、第1の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、第1の平面内で包含され、第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、第2の平面内で包含され、第2の平面は、第1の平面に平行である。
【0012】
有利には、第1の平面および第2の平面は、第1の組の支持ユニットによって支持される少なくとも1つの医療用容器が第2の組の支持ユニットによって支持される隣接する医療用容器間に少なくとも部分的に挿入されるように、間隔が空けられる。この構成は、より小さい容積内により多くの医療用容器を補完することを可能にする。
【0013】
有利には、支持ユニットは、第1の組の支持ユニットによって支持される医療用容器が第2の組の支持ユニットによって支持される医療用容器に関してヘッドトゥテール(head-to-tail)構成で保管されるように、構成される。本発明の包装デバイスは、このようにして、そのサイズを倍加することなく、従来の包装デバイスの約2倍の(about twice more than)医療用容器を包含する。換言すれば、本発明による包装デバイスは、容積単位あたり(per volume unit)に従来の包装デバイスの2倍の医療用容器を包含する。
【0014】
その上、医療用容器の取り外しは、単純なままであり、および、従来の包装デバイスを取り扱うために使用される機器(equipment)に適合するように、高額な投資費用を必要としない。実際に、第2の複数の医療用容器は、包装デバイスがひっくり返された後で、第1の複数の医療用容器と全く同じ方法で引き抜かれ得る。
【0015】
包装デバイスは、第1および第2の複数の医療用容器を逆さまの位置に維持するように構成される。したがって、包装デバイスは、好ましくは、第1および第2の組の支持ユニットに対しておよび第1および第2の複数の医療用容器をそれぞれ維持するように構成される第1および第2の維持要素(maintaining elements)を含む。好ましくは、これらの維持要素のうちの少なくとも1つは、以下にさらに詳細に記載されるように、第1または第2の複数の医療用容器のうちの1つにアクセスするために剥離されてもよい、密封フィルム(sealing film)のような密封要素である。他の維持要素は、また密封要素であるか、または包装デバイスのハウジングの底壁であるかのいずれであってもよい。
【0016】
前の態様のうちのいずれかによる包装デバイスは、また、以下の技術的特徴のうちの1つまたはいくつかを、個々に用いられまたは全ての可能な技術的組み合わせによって、含んでいてもよい。
【0017】
前記第1の組の支持ユニットのうちの支持ユニットおよび前記第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、有利には、互いに対してオフセットされていてもよい。
【0018】
換言すれば、第1の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、前記第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットと、対向せず、縦軸(longitudinal axis)Aに関して位置合わせされない。これは、医療用容器をより小さい容積内に保管することを可能にする。
【0019】
有利には、前記第1の組の支持ユニットのうちの支持ユニットおよび前記第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、互いに対して千鳥配列に(in staggered rows)配置される。
【0020】
第2の複数の医療用容器の医療用容器に関して五の目配置(quincunx)にある第1の複数の医療用容器の医療用容器を有することは、包装デバイスの容積を低減させ、およびしたがって保管および輸送費用を限定することを可能にする。
【0021】
実施形態において、前記第1の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、第1のアパーチャの境界を定め、前記第1のアパーチャの各々は、前記第1の複数の医療用容器のうちの1つの医療用容器を受け入れるように構成され、および前記第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、第2のアパーチャの境界を定め、前記第2のアパーチャの各々は、前記第2の複数の医療用容器のうちの1つの医療用容器を受け入れるように構成され、および前記第1のアパーチャは、前記第2のアパーチャに対して千鳥配列に配置される。
【0022】
実施形態において、前記第1の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、第1の軸方向止め具(axial stops)を含み、第1の軸方向止め具の各々は、前記第1の複数の医療用容器の医療用容器のフランジを支持するように構成され、および前記第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、第1の軸方向止め具に対して反対側に(opposite to)配向される第2の軸方向止め具を含み、第2の軸方向止め具の各々は、前記第2の複数の医療用容器の医療用容器のフランジを支持するように構成される。
【0023】
第1および第2の軸方向止め具は、第1の、それぞれ第2の複数の医療用容器の医療用容器の遠位端が、第2の、それぞれ第1の複数の医療用容器の医療用容器間に位置するように、互いから離間されていてもよい。これは、容積単位あたり(per volume unit)の医療用容器の数を増大させるのを助ける。
【0024】
実施形態において、前記第1および第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、前記第1の複数の医療用容器は、包装デバイスから、縦軸Aに関して第1の方向に沿って取り外し可能であり、および第2の複数の医療用容器は、前記第1の方向とは反対の第2の方向に沿って取り外し可能であるように、構成される。
【0025】
例えば、第1の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、前記第1の方向に沿った第1の複数の取り外しを可能にする第1のアパーチャを有し、および第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニットは、前記第2の方向における第2の複数の医療用容器の取り外しを可能にする第2のアパーチャを有する。
【0026】
例えば、各支持ユニットは、対応する医療用容器をそれに当接させるように構成される軸方向止め具を有していてもよい。第1および第2の組の支持ユニットの軸方向止め具は、好ましくは、第1の組の支持ユニットの軸方向止め具は、第2の方向に沿った第1の複数の医療用容器の軸方向運動(axial movement)を停止させるように構成され、一方、第2の組の支持ユニットの軸方向止め具は、第1の方向に沿った第2の複数の医療用容器の軸方向運動を停止させるように構成されるように、互いに対して反対側に配向される。
【0027】
包装デバイスは、第1の複数の医療用容器の、第1の組の支持ユニットからの、前記第1の方向に沿った、取り外しを可能にするように構成される少なくとも1つの開口を含んでいてもよい。
【0028】
包装デバイスは、また、縦軸Aに関して前記少なくとも1つの開口の反対側に第2の開口を含んでいてもよく、前記第2の開口は、第2の組の支持ユニットからの、前記第2の方向に沿った、第2の複数の医療用容器の取り外しを可能にするように構成される。
【0029】
実施形態において、包装デバイスは、2つのネストを含み、第1のネストは、第1の組の支持ユニットを含み、および第2のネストは、第2の組の支持ユニットを含む。
【0030】
2つの別個の(distinct)ネストを有することは、第1および第2の複数の医療用容器を別々に取り扱う可能性を提供する。ネストは、プレート形状であってもよい。
【0031】
実施形態において、包装デバイスは、
- 内部容積の境界を定めるハウジングであって、2つのネストがハウジングの内側に位置する、ハウジング、および
- 内部容積内に通じる少なくとも1つの開口であって、前記少なくとも1つの開口は、ハウジングの内側または外側における2つのネストのうちの少なくとも1つの挿入または取り外しを可能にするように構成される、少なくとも1つの開口、
を含む。
【0032】
第1のネストおよび第2のネストは、互いに対して逆さまの位置に配置されてもよい。
【0033】
実施形態において、第2の開口は、内部容積内に通じ、前記第2の開口は、ハウジングの内側または外側における2つのネストのうちの第2のものの挿入または取り外しを可能にするように構成される。
【0034】
結果として、ハウジングの外側における両方のネストの取り外しは、それは、ただ、包装デバイスの追加の回転工程だけを必要とするので、単純なままである。実際に、第1のネストを通常通りに取り外した後に、包装デバイスを回転させるためにただ1つの追加の工程だけがこのようにして必要とされ、および第2のネストは、第1のネストに関して行われたのと同じ方法で取り外され得る。
【0035】
ハウジングは、このようにして、好ましくは、少なくとも1つの開口および第2の開口を含む2つの開口を有してもよく、前記開口は、第1のネストおよび第2のネストのそれぞれの挿入または取り外しを可能にするように構成される。
【0036】
有利には、包装デバイスは、ハウジングの内側から突出する2つの反対側の当接面(abutment surfaces)を含み、ネストは、前記当接面に載る(rest)ように構成される。
【0037】
ネストは、さらなる取り付けを伴わずに、対応する当接面にただ下ろされる(put down)。これは、ネストのより容易な配置および取り外しを提供する。
【0038】
2つの反対側の当接面は、各々、2つの開口のうちの1つに対向する。
【0039】
実施形態において、支持ユニットは、医療用容器の端部を支持するように構成され、および包装デバイスは、縦軸Aに関して医療用容器の反対側の端部の側方運動を防止するように構成される側方案内面(lateral guiding surface)を含む。
【0040】
医療用容器の各々は、したがって、支持ユニット両方の組によって、より正確には、両方のネストによって、支持されることができ、これは、隣接する医療用容器間における衝突の危険性(risks of 衝撃)を限定し、同時に、医療用容器によって占められる容積を限定し、およびしたがって、包装デバイスの容積を限定する。側方案内面は、医療用容器の遠位端において延びるように構成されてもよい。支持ユニットは、医療用容器の近位端を支持するように構成されてもよい。
【0041】
実施形態において、包装デバイスは、医療用容器を包含するように構成される容積の滅菌状態を保つために包装デバイスを閉鎖するように構成される少なくとも1つの密封要素を含む。
【0042】
前記少なくとも1つの密封要素は、少なくとも1つの開口を閉鎖してもよい。したがって、少なくとも1つの密封要素は、内部容積を滅菌状態(sterilized)に保つことを可能にする。
【0043】
実施形態において、少なくとも1つの密封要素は、滅菌ガスに対して透過性である。
【0044】
これは、容易な滅菌プロセス(sterilization process)を可能にする。
【0045】
実施形態において、包装デバイスは、医療用容器を包含するように構成される容積の滅菌状態を保つために包装デバイスを閉鎖するように構成される第2の密封要素を含み、および2つの密封要素のうちの少なくとも1つは、滅菌ガスに対して透過性である。
【0046】
第2の密封要素は、第2の開口を閉鎖するように構成されてもよい。したがって、第2の密封要素は、内部容積を滅菌状態に保つことを可能にする。
【0047】
実施形態において、2つの密封要素は、滅菌ガスに対して透過性である。
【0048】
この実施形態は、包装デバイスが互いの上に積み重ねられたときに滅菌ガスのための循環導管(circulation conduit)を作り出すことを可能にする。滅菌ガスは、位置合わせされた密封要素を通して包装デバイスから別の包装デバイスに循環することができる。
【0049】
実施形態において、包装デバイスは、医療用容器を包含するように構成される容積の滅菌状態を保つために包装デバイスを閉鎖するように構成される2つの密封要素を含み、前記2つの密封要素のうちの一方は、前記第1の複数の医療用容器を第1の組の支持ユニット内に維持するように構成される内面を有し、および前記2つの密封要素のうちの他方は、前記第2の複数の医療用容器を第2の組の支持ユニット内に維持するように構成される内面を有する。
【0050】
これは、医療用容器の信頼できる維持および容易な取り外しを可能にする。密封要素が剥離されるとすぐに、医療用容器を取り外すことが可能となる。
【0051】
実施形態において、支持ユニットは、案内導管(guiding conduit)を含む。
【0052】
これは、支持ユニット、より正確にはネストに対する医療用容器の運動を、軸方向運動のような並進運動(translational movement)に限定する。医療用容器は、したがって、より安定的な方法で支持される。
【0053】
実施形態において、包装デバイスは、2つの反対側のベアリング面(bearing surfaces)を含む。
【0054】
これは、いくつかの包装デバイスを互いの上に積み重ね、およびことによると、開口を密封することを可能にする。ベアリング面は、ハウジングの側壁の反対側の端部に設けられてもよい。ベアリング面は、開口の周りに延びていてもよい。
【0055】
実施形態において、包装デバイスは、包装デバイスが側部休止位置(rest position)に置かれる(lie)ことを可能にするように支持面(supporting surface)に寄りかかる(lean against)ように構成される側壁を含む。
【0056】
したがって、保管の間、包装デバイスは、医療用容器が水平に保管されるように縁部(edge)に位置付けられてもよい。これは、医療用容器の内側におけるシリコーンの移動を防止する。実際に、医療用容器の内壁は、ストッパ(stopper)の滑動(gliding)を容易にするためにシリコーンで塗布されていてもよい。しかしながら、保管の間、シリコーンは、医療用容器の先端に向かって移動する可能性があり、これは、容器の先端に付着されたものがあるとき、容器先端チャンネルまたは針チャンネルを塞ぐ(block up)可能性がある。
【0057】
本発明の別な態様は、上述されたような2つの開口を有するいくつかの包装デバイスを滅菌する方法であり、
- 積み重ねられた包装デバイスの開口が位置合わせされるように包装デバイスを積み重ね上げる工程、
- 包装デバイスの積み重ね体を通して滅菌ガスを循環させる工程、
を含む。
【0058】
これは、より効率的でより速い滅菌プロセスを可能にする。
【0059】
本発明の別な態様は、上述されたような包装デバイスから複数の医療用容器を取り外すための方法であり、
- 第1の組の支持ユニットによって支持される第1の複数の医療用容器を包装デバイスの外側で取り外す工程と、
- 包装デバイスをひっくり返す工程と、
- 第2の組の支持ユニットによって支持される第2の複数の医療用容器を取り外す工程と、
を含む。
【0060】
より正確には、方法は、
- 第1のネストによって支持される第1の複数の医療用容器を少なくとも1つの開口を通して包装デバイスのハウジングの外側で取り外す工程と、
- 第2のネストをひっくり返す工程と、
- 第2のネストによって支持される第2の複数の医療用容器を取り外す工程と、
を含んでいてもよい。
【0061】
実施形態において、第2のネストをひっくり返す工程は、第2のネストを包含するハウジングをひっくり返す工程、すなわち、ハウジングおよび第2のネストを一緒に回す工程を含む。 あるいはまた、第2のネストを回す工程は、ハウジングを回す工程を伴わずに、第2のネストを単独で回す工程を含んでいてもよい。
【0062】
第1の複数の医療用容器を取り外す工程は、例えば並進運動によって、少なくとも1つの開口を通してハウジングの外側において前記第1の複数の医療用容器を支持する第1のネストを取り外す工程を含んでいてもよい。
【0063】
第1の複数の医療用容器を取り外す工程は、ハウジングの外側において第1のネストを取り外す工程を伴わずに、前記第1の複数の医療用容器の医療用容器を取り外す工程を端に含んでいてもよい。空の第1のネストは、次いで、さらなる工程の間に、ハウジングから取り外されてもよい。
【0064】
第2の複数の医療用容器を取り外す工程は、例えば並進運動によって、ハウジングの外側で前記第2の複数の医療用容器を支持する第2のネストを取り外す工程を含んでいてもよい。
【0065】
ハウジングの外側における第2のネストの取り外しは、互いに関するハウジングまたは第2のネストのいずれかの運動により実施されてもよい。
【0066】
第2の複数の医療用容器を取り外す工程は、ハウジングの外側において第2のネストを取り外す工程を伴わずに、前記第2の複数の医療用容器の医療用容器を取り外す工程を単に含んでいてもよい。空の第2のネストは、次いで、さらなる工程の間に、ハウジングから取り外されてもよい。
【0067】
実施形態において、包装デバイスは、少なくとも1つの密封要素を含み、および方法は、第1の複数の医療用容器を取り外す前に前記少なくとも1つの開口を開放するように少なくとも1つの密封要素を取り外す工程を含む。
【0068】
実施形態において、包装デバイスは、第2の開口および前記第2の開口を閉鎖する第2の密封要素を含み、ならびに方法は、第2のネストまたはハウジングの回転の後に第2の開口を開放するように第2の密封要素を取り外し、およびハウジングの外側で前記第2の開口を通して第2の複数の医療用容器を取り外す工程を含む。
【0069】
第2の複数の医療用容器を取り外す工程は、少なくとも1つの開口を通した、より正確には、第1の複数の医療用容器と同一の開口を通した、前記第2の複数の医療用容器の取り外しを含んでいてもよい。
【0070】
第2の複数の医療用容器を取り外す工程は、第2の開口を通した、より正確には、2つの開口のうちの他方、すなわち、第1の複数の医療用容器の取り外しのために使用されるものとは別のものを通した、前記第2の複数の医療用容器の取り外しを含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0071】
本発明およびそれから生じる利点は、次のような添付図面を参照して以下に示される詳細な説明から明確に浮かび上がる。
図1】本発明の実施形態による包装デバイスのダイアグラム図である。
図2A】本発明の実施形態による包装デバイス内に包含される医療用容器を引き抜くための方法の工程を示すダイアグラム図である。
図2B】本発明の実施形態による包装デバイス内に包含される医療用容器を引き抜くための方法の工程を示すダイアグラム図である。
図2C】本発明の実施形態による包装デバイス内に包含される医療用容器を引き抜くための方法の工程を示すダイアグラム図である。
図2D】本発明の実施形態による包装デバイス内に包含される医療用容器を引き抜くための方法の工程を示すダイアグラム図である。
図2E】本発明の実施形態による包装デバイス内に包含される医療用容器を引き抜くための方法の工程を示すダイアグラム図である。
図2F】本発明の実施形態による包装デバイス内に包含される医療用容器を引き抜くための方法の工程を示すダイアグラム図である。
図3】本発明の実施形態による包装デバイスの斜視図である。
図4】本発明の実施形態による包装デバイスの斜視図である。
図5】本発明の実施形態による包装デバイスの上面図である。
図6】本発明の実施形態による包装デバイスの上面図である。
図7】本発明の実施形態による包装デバイスの断面図である。
図8】本発明の実施形態による包装デバイスの断面図である。
図9A】本発明の実施形態による包装デバイスの断面図である。
図9B】本発明の実施形態による包装デバイスの断面図である。
図10】本発明の実施形態による包装デバイスの上面図である。
図11】本発明の実施形態による包装デバイスの斜視図である。
図12】本発明の実施形態による包装デバイスの斜視図である。
図13】本発明の実施形態による包装デバイスの斜視図である。
図14】本発明の実施形態による包装デバイスの斜視図である。
図15】本発明の実施形態による包装デバイスのネストの斜視図である。
図16】本発明の実施形態による包装デバイスのネストの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
図1を参照して、本発明の包装デバイス1が示される。本発明の包装デバイス1は、複数の医療用容器100を包含することが意図される。医療用容器100は、バイアル、または好ましくは事前充填可能なまたはプレフィルドシリンジのようなシリンジであってもよい。医療用容器100は、充填後に、ワクチン、薬または治療剤のような医療用の剤を包含することが意図される。
【0073】
医療用容器100は、典型的には、前記ワクチン、薬または治療剤を含有するためのリザーバを画定する細長いバレル102を含む。管状の(tube-shaped)バレル102は、円筒状であってもよい。医療用容器100は、バレル102の近位端105にフランジ104を、および医療用容器100の遠位端106に針および/またはキャップ107によって閉鎖される先端(tip)を含む。
【0074】
包装デバイス1は、医療用容器100を支持するように構成される支持手段(supporting means)を含む。包装デバイス1の内側に包含される医療用容器100は、互いにおよび縦軸Aに平行に配置されてもよい。
【0075】
図1を参照して、支持手段は、第1の複数の医療用容器100aを支持するように構成される第1の組の支持ユニット42a、および第2の複数の医療用容器100bを支持するように構成される第2の組の支持ユニット42bを含む。
【0076】
第1の支持ユニット42aおよび第2の支持ユニット42bは、例えば、図1図2A図9A図9B図10および図11に見られ得るように、前記第1の複数の医療用容器100の医療用容器100aおよび前記第2の複数の医療用容器100の医療用容器100bが逆さまの位置に支持されるように、すなわち、軸Aに関して反対方向に配向されるように、互いに対して配置される。
【0077】
第1の組の支持ユニット42aは、好ましくは、前記第1の複数の医療用容器の医療用容器100aを前記縦軸Aに直交する第1の水平面(horizontal plane)内で支持するように構成されてもよい。同様に、第2の組の支持ユニット42bは、前記第2の複数の医療用容器の医療用容器100bを、前記縦軸Aに直交しおよび第1の水平面から離れている第2の水平面内で支持するように構成されてもよい。
【0078】
第1の平面および第2の平面は、互いから離間されていてもよい。 so that 第1の組の支持ユニット42aによって支持される少なくとも1つの医療用容器100aは、第2の組の支持ユニット42bによって支持される少なくとも2つの医療用容器100b間、および好ましくは4つの医療用容器100b間に少なくとも部分的に挿入される。
【0079】
支持ユニット42は、好ましくは、第1の組の支持ユニット42aによって支持される医療用容器100aが第2の組の支持ユニット42bによって支持される医療用容器100bに関してヘッドトゥテール構成で保管されるように構成される。ヘッドトゥテール構成で保管される第1および第2の医療用容器100a、100bによって、1つの第1の医療用容器100aの遠位端106が、周りに位置付けられる隣接する医療用容器100bの少なくとも2つ、好ましくは4つの近位端105と遠位端106との間に位置することが意味される。好ましくは、1つの第1の医療用容器100aの遠位端106は、1つの第2の医療用容器100bの遠位端106よりも近位端105の近くに位置する。
【0080】
第1の組の支持ユニット42aは、第1の複数の医療用容器100aの医療用容器100aが平行な列に配置されるように第1の複数の医療用容器100aを支持するように構成されてもよい。第2の組の支持ユニット42bは、第2の複数の医療用容器100bの医療用容器100bが平行な列に配置されるように第2の複数の医療用容器100bを支持するように構成されてもよい。加えて、第1および第2の組の支持ユニット42a、42bは、包装デバイス1が第1の複数の医療用容器100aの医療用容器と第2の複数の医療用容器100bの医療用容器との交互の列を含むように、互いに対して配置されてもよい。
【0081】
前記第1の組の支持ユニット42aの支持ユニットおよび前記第2の組の支持ユニット42bの支持ユニットは、好ましくは、互いに対して千鳥配列に配置される。互いに対して千鳥配列に配置される第1および第2の組の支持ユニット42によって、第1または第2の組の支持ユニットのうちの一方の4つの隣接する支持ユニット42間に、縦軸Aを考慮して、第1または第2の組の支持ユニットのうちの他方の1つの支持ユニット42に対向する領域の境界が定められることが意味される。
【0082】
図に示されるように、第1の組の支持ユニット42aおよび第2の組の支持ユニット42bは、以下にさらに詳細に記載されるように、医療用容器100a、100bのフランジ104を支持するように構成される。フランジ104は、このようにして、対応する支持ユニット42a、42bに寄りかかる。
【0083】
例えば、第1および第2の組の支持ユニット42a、42bは、それぞれ、第1および第2の軸方向止め具428a、428bを含む。これらの軸方向止め具428は、医療用容器100のフランジ104を支持するように構成される。第1および第2の軸方向止め具428a、428bは、好ましくは、互いに対して反対側に配向される。第1および第2の軸方向止め具428a、428bは、医療用容器100a、100bの遠位端106が隣接する医療用容器100b、100aの近位端105を超えて延びないように、互いから離間されていてもよい。したがって、第1および第2の軸方向止め具428a、428bは、医療用容器100a、100bの遠位端106が、他の複数の医療用容器100の医療用容器100a、100bの近位端105と遠位端106との間に含まれるレベルにあるように構成されてもよい。
【0084】
第1および第2の組の支持ユニット42aの支持ユニットは、好ましくは、第1および第2のアパーチャ420a、420bの境界を定める。前記第1および第2のアパーチャ420a、420bの各々は、1つの医療用容器100a、100bを受け入れるように構成される。
【0085】
支持ユニット42は、支持ユニット42に対する医療用容器100の軸Aに沿った並進運動を可能にするために案内導管424を含んでいてもよい。
【0086】
支持ユニット42a、42bは、好ましくは、医療用容器100の近位端105を支持するように構成され、一方、包装デバイス1は、輸送の間の隣接する医療用容器100a、100b間の衝突を防止するように、縦軸Aに関して医療用容器100の遠位端106の側方運動を防止するように構成される側方案内面46をさらに含んでいてもよいことに留意されたい。
【0087】
医療用容器100が支持ユニット42から不注意に離れるのを防止するために、包装デバイス1は、好ましくは、密封要素6の内面(internal face)62のような保持要素(retaining element)を含む。
【0088】
図1に示される実施形態によれば、包装デバイス1は、ハウジング2、ハウジング2の内側に位置付けられる2つのネスト4、ならびにハウジング内に通じおよびハウジング2内にまたはハウジング2の外側でネスト4を挿入または取り外すための通路(passage)を提供する少なくとも1つの開口8を含んでいてもよい。ネストは、所定の列によって位置合わせされるアパーチャ、以下アパーチャ420、を備えるプレートであり、各穴は、1つの医療用容器のバレルを受け入れるように構成される。包装デバイス1は、また、少なくとも1つの開口8を滅菌的に(sterilizingly)閉鎖するための少なくとも1つの密封要素6を含んでいてもよい。好ましくは、包装デバイス1は、2つの反対側の開口8および2つの密封要素6を含む。
【0089】
第1の組の支持ユニット42aは、第1のネスト4a上に配置されてもよく、一方、第2の組の支持ユニット42bは、第2のネスト4b上に配置されてもよい。
【0090】
ハウジング2は、好ましくは真っ直ぐな(straight)縦軸Aの周りに延びていてもよい側壁2を含む。ハウジング2は、ハウジング2が長方形または正方形の形状を有することができるように、4つの側壁22を有していてもよい。ハウジング2は、内部保管容積(internal storage volume)24を画定する。
【0091】
内部容積24は、いくつかの部分、例えば3つの部分に分割されてもよく、2つの収容部分24aは各々、ネスト4を受け入れることが意図され、および中央部分24bは、前記2つの収容部分24a間に延びる。
【0092】
少なくとも1つまたは2つの開口8は、前記内部容積24内に通じる。より正確には、各開口8は、収容部分24aのうちの1つ内に通じてもよい。開口8は、ハウジング2の反対側の端部によって、少なくとも1つのおよび第2の開口8が軸Aに関して反対側にあるように、境界が定められてもよい。図1に示されるように、開口8は、それを通して縦軸Aが通る軸方向開口である。開口8は、好ましくは、同軸性である。開口8は、形状および寸法において同様であってもよい。開口8は、好ましくは、縦軸Aに垂直に延び、およびしたがって、好ましくは、互いに平行である。1つまたは2つの開口8は、例えば、縦軸Aに沿った前記ネスト4の並進運動によってこれらの開口8を通したネスト4の通過を可能にするように構成される。各開口8は、したがって、2つのネスト4のうちの1つと対向してもよい。開口8およびネスト4は、補完的な形状を有していてもよい。開口8は、好ましくは、ネスト4の寸法よりも大きい寸法を有する。
【0093】
2つのネスト4は、内部容積24の内側に位置付けられる。より正確には、2つのネスト4は、収容部分24aの内側に位置付けられてもよい。ネスト4は、ハウジング2の形状に対応するように、長方形または正方形のプレート形状を有していてもよい。ネスト4は、医療用容器100を支持するための第1の面40a、およびネスト4を内部容積24の内側に位置付けるための第2の面40bのような、2つの反対面(opposite faces)40a、40bを含んでいてもよい。ネスト4は、好ましくは、縦軸Aに垂直に、または互いに平行に、位置付けられる。図1に見られるように、ネスト4は、互いに対して逆さまの位置に、すなわち、2つのネスト4の第2の面40bが互いに対向するように、配置される。2つのネスト4のヘッドトゥテール構成は、これらの2つのネスト4のうちの一方によって支持される医療用容器100がこれらの2つのネスト4のうちの他方によって支持される医療用容器100に隣接して、すなわち、サイドバイサイド(side by side)に延びることを可能にし、それによって、包装デバイス1の高さを低減させる。両方のネスト4の医療用容器100は、内部容積24の中央部分24bに相当する帯域において、サイドバイサイドに延びてもよい。
【0094】
第1のネスト4aおよび第2のネスト4bは、同様であってもよい。各ネスト4a、4bは、第1および第2のネスト4a、4bが第1の複数の医療用容器100aおよび第2の複数の医療用容器100bをそれぞれ支持するように構成されるように、支持ユニット42の組を含む。例えば、各ネスト4は100個または160個の医療用容器100を支持してもよい。図1から図11に示されるように、第1のネスト4aおよび第2のネスト4bは、互いとは別個のもの(distinct)であり、およびハウジング2から取り外し可能である。
【0095】
各支持ユニット42は、1つの医療用容器100の近位端105を支持するように構成されてもよい。第1の組の支持ユニット42aおよび第2の組の支持ユニット42bは、第1の複数の医療用容器100の医療用容器100aが第2の複数の医療用容器100の隣接する医療用容器100b間に延びることができるように、および逆に、同じ中央部分24bにおいて、第2の複数の医療用容器100の医療用容器100bが第1の複数の医療用容器100の隣接する医療用容器100a間に延びることができるように、互いに対して千鳥配列、五の目配置に配置されてもよい。
【0096】
互いに対して千鳥配列または五の目配置に配置される医療用容器100a、100bによって、第1の複数の医療用容器100の4つの隣接する医療用容器100a間に、第2の複数の医療用容器100の医療用容器100bが延び、および逆に、第2の複数の医療用容器100の4つの医療用容器100b間に、第1の複数の医療用容器100の医療用容器100aが延びることが意味される。
【0097】
第1または第2の組の支持ユニットのうちの支持ユニット42は、好ましくは、所定のパターンにより配置される。例えば、支持ユニット42は、例えば図10および図11に見られるように、直交する列の格子パターンを形成するように位置合わせされてもよい。あるいはまた、支持ユニット42は、千鳥配列に配置されてもよい。
【0098】
好ましくは、第1および第2の組の支持ユニット両方の支持ユニット42は、互いに同様であってもよい。
【0099】
支持ユニット42は、ネスト4の第1の面40aに配置されてもよい。支持ユニット42は、対応するネスト4を通した医療用容器100の挿入または取り外しを可能にするように構成される貫通穴のようなアパーチャ420を含んでいてもよい。医療用容器100のアパーチャ420およびバレル102は、好ましくは、補完的な形状を有する。支持ユニット42は、アパーチャ420を単に含み得る。
【0100】
第1の組の支持ユニット42aのアパーチャ420は、縦軸Aの第1の方向に沿った第1の複数の医療用容器102aの取り外しを可能にするように配置されてもよく、一方、第2の組の支持ユニット42bのアパーチャ420は、第1の方向と反対の縦軸Aの第2の方向に沿った第2の複数の医療用容器102bの取り外しを可能にするように配置されてもよい。
【0101】
支持ユニット42は、好ましくは、医療用容器100を受け入れおよび案内するための、管状(tubular)スリーブのような案内導管または管(tube)424の境界を定めるように構成される少なくとも1つの側方案内面422を含んでいてもよい。案内導管424は、互いに平行であってもよく、および縦軸Aに沿って延びていてもよい。各案内導管424は、受入アパーチャ420内に通じる。案内導管424は、ネスト4の第1の面40aから突出していてもよい。案内面422および/または案内導管424、および医療用容器100のバレル102は、また、補完的な形状を有していてもよい。
【0102】
支持ユニット42は、案内導管424の端部によって境界が定められてもよい軸方向止め具428を含んでいてもよく、前記軸方向止め具428は、受入アパーチャ420内への医療用容器100の挿入を停止させるように構成される。より正確には、医療用容器100のフランジ104は、前記軸方向止め具428に当接するように設計されてもよい。具体的には、医療用容器100のフランジ104の外径は、案内導管424または受入アパーチャ420の直径よりも大きい。第1および第2の組の支持ユニット42a、42bの軸方向止め具428は、好ましくは、反対方向に向けられる。
【0103】
包装デバイス1、例えば、ネスト4は、有利には、縦軸Aに関して医療用容器100を案内するように構成される案内手段(guiding means)を含んでいてもよい。2つのネスト4のうちの1つに配置される案内手段は、このようにして、他のネスト4によって支持される医療用容器100の側方運動を防止または少なくとも制限することができる。結果として、第1のネスト4aの案内手段は、第2の複数の医療用容器100を不動化するように構成され、一方、第2のネストの案内手段は、第1の複数の医療用容器100の遠位端106を不動化するように構成される。案内手段は、包装デバイス1の取り扱いの間、容器100の半径方向運動(radial movement)を防止するために、容器100を少なくとも半径方向に維持するように構成される。
【0104】
図9Aおよび図9Bを参照して、案内手段は、容器100の遠位端106を維持するように構成される。より正確には、案内手段は、バレル102の遠位端106を維持するように構成されてもよい。例えば、案内手段は、例えばクロージャ(closure)キャップ107のような前記遠位先端に搭載される任意のデバイスを維持するように構成される。
【0105】
第1のネスト4aの案内手段は、第2のネスト4bの案内手段と同様であってもよい。
【0106】
案内手段は、複数の案内ユニット(guiding units)45を含み、各案内ユニット45は、1つの医療用容器100の遠位端106を維持するように構成される。第1の組の案内ユニット45aは、第2の組の案内ユニット42bによって支持される医療用容器100bの端部を維持するように構成されてもよく、一方、第2の組の案内ユニット45bは、第1の組の案内ユニット42aによって支持される医療用容器100aの端部を維持するように構成されてもよい。両方のネスト4の案内ユニット45は、互いに同様であってもよい。案内ユニット45は、ネスト4の第2の面40bに配置されてもよい。同一のネスト4または組の案内ユニット45および支持ユニット42は、好ましくは、千鳥配列に配置され、すなわち、案内ユニット45は、隣接する支持ユニット42間に延びる。第1のネスト4aの案内ユニット45aは、縦軸Aを考慮して、第2のネスト4bの支持ユニット42bに対向してもよいことに留意されたい。同様に、第2のネスト4bの案内ユニット45bは、縦軸Aを考慮して、第1のネスト4aの支持ユニット42aに対向してもよい。換言すれば、第1または第2のネスト4a、4bの案内ユニット45は、縦軸Aに関して、第2または第1のネスト4b、4aのそれぞれの支持ユニット42と位置合わせされてもよい。
【0107】
案内ユニット45は、貫通穴のようなアパーチャ48を含んでいてもよい。案内ユニット45またはアパーチャ48は、医療用容器100の半径方向運動を停止(stop)するように構成される側方案内面46を含んでいてもよい。案内面46は、前記アパーチャ48によって境界が定められてもよい。医療用容器100の遠位端106またはバレル102および案内面46またはアパーチャ48は、補完的な形状を有していてもよい。この案内面46またはアパーチャ48は、ネストの第2の面40bに配置されてもよい。結果として、各医療用容器100は、両方のネスト4によって維持される。これは、輸送の間の医療用容器100の半径方向運動を防止する。医療用容器100は、したがって、互いにおよび好ましくは縦軸Aに平行なままとなる。隣接する医療用容器100間の衝撃は、このようにして回避される。
【0108】
2つの取り外し可能な密封要素6は、ハウジング2およびこれらの2つの密封要素6によって境界が定められる内部容積24が滅菌状態(sterile)に維持されるように、開口8を閉鎖するように構成される。密封要素6は、したがって、微生物のバリア(microbial barrier)を含んでいてもよい。密封要素6は、また、密封要素6が2つの開口8を閉鎖する一方で包装デバイス1の内部が滅菌され得るように、滅菌ガスに対して透過性であってもよい。滅菌ガスは、例えば、エチレンオキサイド(EO)であってもよい。1つの実施形態において、密封要素6のうちの1つは、タイベック(Tyvek)(登録商標)シート、または気密であるが例えばエチレンオキサイドのような滅菌ガスに対して透過性である任意の材料を含んでいてもよく、および他の密封要素6は、異なる材料、例えば、ポリエチレン(PE)シートのようなプラスチック材料を含んでいてもよい。別の実施形態において、2つの密封要素6は、滅菌ガスが、包装デバイス1を通って、または隣接する包装デバイス1の密封要素6が互いと接触する包装デバイス1の積み重ね体を通って流れることを可能にするように、タイベック(登録商標)シートを含んでいてもよい。
【0109】
包装デバイス1は、ハウジング2を完全に包み込む密封袋(sealing bag)(不図示)を含んでいてもよい。密封は、内部容積24を滅菌状態に保つように構成される。この密封袋は、少なくとも1つの密封要素を形成してもよい。この密封袋、またはヘッダーバッグは、タイベック(登録商標)のような、滅菌ガスに対して透過性である材料を含んでいてもよい。密封袋は、また、プラスチック袋、またはプラスチックおよびガス滅菌に対して透過性の両方の材料の組み合わせであってもよい。
【0110】
密封要素6は、ネスト4を取り外す前に取り外されるように構成される。密封要素6は、ハウジング2に取り付けられるように構成される取付面(attachement surface)60を含んでいてもよい。密封部材6の取付面60は、密封部材6の周辺リム(peripheral rim)にずっと沿って延びていてもよい。好ましくは、密封部材の取付面(attachment surface)60は、ハウジング2上に接着(glued)、例えば、熱接着(thermo glued)される。
【0111】
包装デバイス1は、有利には、いくつかの包装デバイス1の積み重ねを可能にするように、反対側のベアリング面28を含む。ベアリング面28は、ハウジング2の反対側の端部に位置していてもよい。反対側のベアリング面28は、好ましくは、縦軸Aに垂直であり、および互いに平行であってもよい。反対側のベアリング面28は、開口8の各々の周りに延びていてもよい。反対側のベアリング面28は、ハウジング2の端部から延びるフランジ30によって境界が定められてもよい。密封要素6は、これらのベアリング面28に取り付けられてもよいことに留意されたい。
【0112】
包装デバイス1は、また、少なくとも、包装デバイス1が側部休止位置に置かれることを可能にするように構成される側壁22を含んでいてもよい。この側壁は、包装デバイス1が側部に載ることができるように、縦軸Aに対しておよび案内導管424および/または医療用容器100に対して平行であってもよい側部ベアリング面(side bearing surface)32を含んでいてもよい。包装デバイス1は、好ましくは、2つの反対側の側部ベアリング面32を含む。図1に示される例において、側部ベアリング面32は、フランジ30の縁部によって、境界が定められる。
【0113】
包装デバイス1は、ネスト4を支持するように内部容積24の内側に延びる2つの反対側の軸方向当接面36を含んでいてもよい。軸方向当接面36は、ハウジング2の内側から突出していてもよい。代替的にまたは補完的に、軸方向当接面36は、所定の距離で維持するようにネスト4間に間置される、スペーサー(spacer)、例えばスペーサーバーの反対側の端部において境界が定められてもよい。当接面36は、内部容積24の内側におけるネスト4の挿入を停止するように構成される。当接面36は、好ましくは、縦軸Aに垂直に延び、および好ましくは、対応する開口8に対向する。好ましくは、ネスト4の第2の面40bは、さらなる取り付けを伴わずに、対応する当接面36にただ載る。
【0114】
当接面36は、内部容積24の内側に延びる対応する肩部38によって境界が定められてもよい。代替的にまたは補完的に、当接面36は、ハウジング2の内側に配置されるリブまたは突出部によって境界が定められてもよい。
【0115】
ハウジング2は、そのような当接面36または肩部38に欠いていてもよく、およびネスト4を、第1のネスト4aと第2のネスト4bとの間に間置されるスペーサー要素(不図示)のような互いから所定の距離で分離された状態に保つための、他のスペーシング手段(spacing means)を含んでいてもよいことに留意されたい。
【0116】
包装デバイス1の取り扱いの間のハウジング2の内側における医療用容器100のおよびネスト4の過剰な運動を防止するために、密封要素6は、対応する支持ユニット42またはネスト4の内側に、医療用容器100を押える(hold back)ように構成されていてもよい内面62を提供(presents)し、およびこのようにして、収容部分24aの内側に、ネスト4を押える。この内面62と対応するネスト4によって支持される医療用容器100のフランジ104または端部との間の距離Dは、0mmから10mmの間に含まれていてもよい。換言すれば、収容部分24aの高さは、医療用容器100のフランジ104または端部と第2の面40bとの間の距離足す前述の距離Dに等しくてもよい。収容部分24aの高さは、当接面36と引き抜き開口(extraction openings)8との間の距離であってもよい。
【0117】
包装デバイス1は、内部容積24の内側におけるネスト4の側方運動(lateral movements)を制限するように構成される側方停止面(lateral stopping surfaces)39を含んでいてもよい。側方停止面39は、ハウジング2の内側面の一部であってもよい。例えば、側方停止面39は、そこから肩部38が延びるハウジング2の部分に相当してもよい。側方停止面39は、ネスト4の縁部49に対向しおよびこれをブロックしてもよい。
【0118】
図12から図14を参照して、別の実施形態による包装デバイス1が示される。上述される実施形態に類似する特徴は、同一の参照番号によって表される。この実施形態において、2つのネスト4、およびことによるとハウジング2は、単一部品(single piece)に成形される。
【0119】
包装デバイス1は、図14に示されるように、医療用容器100をヘッドトゥテール構成に受け入れることが意図される。案内導管424は、第1の端部にアパーチャ420を、および前記第1の端部と反対側の第2の端部にアパーチャ48を備える管である。したがって、案内導管424は、2つのネスト4を接続する。各医療用容器100は、このようにして、その近位端105からその遠位端106まで、単一の区画(compartment)に維持される。各医療用容器100の近位端105は、2つのネスト4のうちの1つによって維持され、一方、遠位端106は、他のネスト4によって維持される。
【0120】
案内導管424は、円筒状であってもよく、または有利には、よりコンパクトな保管を可能にするように、多角形の断面セクションを有していてもよい。図12から図14に示されるように、案内導管424は、好ましくは、六角形である。
【0121】
また、隣接する案内導管424は、共通の側壁部分を共有することに留意されたい。結果として、隣接する案内導管424間に空間(room)は存在しない。案内導管424は、互いに接触(touch)する。
【0122】
案内導管424は、同一高さに延びる。隣接する案内導管424の端部は、同一レベルにある。
【0123】
包装デバイス1は、タイベック(登録商標)シートのような1つまたはいくつかの密封要素6によって、または密封袋によって、例えば、真空下で、密封されてもよい。この密封要素6は、医療用容器100を案内導管424の内側に保持するように構成されてもよい。
【0124】
図15および図16を参照して、別の実施形態による包装デバイス1のネスト4が示される。上述される実施形態に類似する特徴は、同一の参照番号によって表される。
【0125】
図15および図16に示されるように、案内導管424は、有利には、少なくとも2つの案内タブ(guiding tabs)424aを含んでいてもよく、スリット424bは、前記少なくとも2つの案内タブ424a間の境界を定める。これは、原材料費を低減させ、および包装デバイス1を軽くすることを可能にする。スリット424bは、ネスト4に直交する方向に沿って延びる。スリット424bは、好ましくは、案内導管424の全長に沿って延びる。
【0126】
有利には、ネスト4は、アパーチャ48の内側において他のネスト4によって支持される医療用容器100の遠位端106を案内するように構成される傾斜壁(slanted walls)41を含んでいてもよい。傾斜壁41は、好ましくは、案内導管424と反対側の、ネスト4の第2の面40bから突出する。傾斜壁41は、材料費を低減させるように、リブ43の端部に配置されてもよい。リブ43は、ネスト4を強化するように、平行な列に位置合わせされてもよい。前記リブ43の両端は、傾斜壁41を備えていてもよい。加えて、リブ43は、好ましくは、ネスト4に直角に延びる。
【0127】
図16に見られるように、包装デバイス1は、ハウジング2の内側におけるネスト4の単一の所定の位置付けを可能にするように構成される鍵付き要素(keyed elements)を含んでいてもよい。鍵付き要素は、補完的な形状を有するリブと係合するように構成されるスリット44を含んでいてもよい。例えば、ネスト4の1つまたはいくつかの側部は、スリット44を備え、一方、ハウジング2の内壁は、補完的なリブ(不図示)を備える。図16に見られるように、鍵付きスリット(keyed slits)44は、スリット44が、有利には、第1の鉛直正中面(vertical median plane)P1および/または第2の鉛直正中面P2に関して非対称であるように、異なる形状または場所を有する。第1の鉛直正中面P1は、ネスト4の長手方向側部(longitudinal sides)に対して中央および直角に延び、一方、第2の正中面P2は、ネスト4の横方向側部(transversal sides)に対して中央および直角に延びる。
【0128】
図2Aから図2Fを参照して、本発明の別な態様は、上述されたような包装デバイス1から複数の医療用容器100を取り外すための方法である。
【0129】
方法は、例えば取付面26から密封要素6を剥離することによって、2つの開口8のうちの第1のものを開放するように、2つの密封要素6のうちの第1の1つを取り外す第1の工程を含んでいてもよい(図2A)。方法は、開放された第1の開口8に対向するネスト4aによって支持される第1の複数の医療用容器100を取り外す第2の工程をさらに含む。この第1の複数の医療用容器100の取り外しは、図2Bおよび図2Cに示されるように、ネスト4それ自体の取り外しに相当してもよい。この取り外しは、縦軸Aに沿ったネスト4の並進運動によって操作(operated)されてもよい。方法は、次いで、180°回転によりハウジング2を回転させる第3の工程を含んでいてもよい(図2D)。方法は、次いで、第2の複数の医療用容器100を取り外すように、同じ上述の第1、第1および第3の連続的な工程、すなわち、例えば取付面26から密封要素6を剥離することによって、2つの開口8のうちの第2のものを開放するように、残りの密封要素6を取り外す工程(図2E)、および例えば残りのネスト4それ自体を取り外すことによって、残りの複数の医療用容器100を取り外し、前記残りのネスト4は、軸Aに沿った並進運動によっておよび前記第2の引き抜き開口を通して取り外される工程(図2D)を繰り返してもよい。医療用容器100は、次いで、医療用容器100aを保持する第1のネスト4aおよび/または医療用容器100bを保持する第2のネスト4bを保管のためにハウジング2内に置き換える前に、薬剤(medical agent)で充填されてもよい。
【0130】
包装デバイス1が、ネスト4の挿入または取り外しを可能にするように構成される単一の開口8を含む場合、方法は、例えば取付面26から密封要素6を剥離することによって、この開口8を開放するように密封要素6を取り外す第1の工程を含んでいてもよい。方法は、開口8に対向するネスト4aによって支持される第1の複数の医療用容器100を取り外す第2の工程を含む。この第1の複数の医療用容器100の取り外しは、ネスト4aそれ自体の取り外しに相当してもよい。この取り外しは、縦軸Aに沿ったネスト4aの並進運動によって操作されてもよい。方法は、次いで、第2のネスト4bを回転させる第3の工程、より正確には、180°回転によりハウジング2を回転させる工程を含んでいてもよい。方法は、第2のネスト4bに開口8を通過させ、および次いで前記第2のネスト4bによって支持される医療用容器の取り外しを可能にするように、例えば軸Aに沿ったハウジング2の上方の(upper)並進運動によって、ハウジング2それ自体を取り外す第4の工程を含んでいてもよい。代替的に、第2のネスト4bまたはハウジング2を回転させた後に、方法は、補助的な(secondary)アパーチャを開放するように、密封要素6を取り外す工程を含んでいてもよく、前記補助的なアパーチャは、前記第2のネスト4bに対向し、および反対側の開口8よりも小さい(前記補助的なアパーチャは、第2のネスト4bに対向してもよいが、それを通る第2のネスト4bの通過を可能にしない。補助的なアパーチャは、しかしながら、第2のネスト4bによって支持される医療用容器の取り外しを可能にするように寸法付けられてもよい。)。方法は、次いで、例えば軸Aに沿った前記医療用容器100の並進運動によっておよび前記補助的なアパーチャを通して、第2のネスト4bを取り外すことなく、残りの複数の医療用容器100を取り外す工程を含んでいてもよい。医療用容器100は、次いで、第1のネスト4aおよび/または第2のネスト4bを保管のためにハウジング2内に置き換える前に、薬剤で充填されてもよい。
【0131】
包装デバイス1が、第1のネスト4aと第2のネスト4bとの間に配置されるスペーサーを、これらの2つのネスト4a、4b間の所定の距離を維持するために含む場合、そのとき、方法は、ハウジング2からこのスペーサーを取り外す工程を含んでもよい。例えば、前記スペーサーは、第2のネスト4bの取り外しの前に、取り外されてもよい。
【0132】
ハウジング2の外側における医療用容器100の取り外しは、これらの医療用容器を支持するネスト4のハウジング2からの取り外しを伴わずに、これらの医療用容器100の取り外しのみによって実施されてもよいことは予期されよう。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16