(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-05
(45)【発行日】2023-01-16
(54)【発明の名称】ボックスパレット
(51)【国際特許分類】
B65D 19/12 20060101AFI20230106BHJP
B65D 19/10 20060101ALI20230106BHJP
B65D 6/18 20060101ALI20230106BHJP
B65D 21/08 20060101ALI20230106BHJP
【FI】
B65D19/12 Z
B65D19/10
B65D6/18 B
B65D21/08
(21)【出願番号】P 2018191541
(22)【出願日】2018-10-10
【審査請求日】2021-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】592102892
【氏名又は名称】株式会社テイモー
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】細見 昌司
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-002249(JP,A)
【文献】特開平09-142462(JP,A)
【文献】実開昭60-027021(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/12
B65D 19/10
B65D 6/18
B65D 21/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底パネル(2)と前壁パネル(3)と後壁パネル(4)と左右一対の側壁パネル(5)(5)とを有する上方開口箱型のパレット本体(1)と、上記パレット本体(1)を施蓋するための上蓋パネル(6)と、を備えたボックスパレットに於て、
上記上蓋パネル(6)は、上記パレット本体(1)の開口部を塞ぐための矩形平面状の蓋本体部(61)と、該蓋本体部(61)の後端縁部に連設された後起立片部(62)と、を有し、上記蓋本体部(61)の前端縁部には起立片部が省略され、
上記後起立片部(62)は、上端縁部(62d)が上記後壁パネル(4)の上端縁部(4a)に枢着され、
上記前壁パネル(3)は、下端縁部が、上記底パネル(2)の前端縁部に、左右水平状の前枢着軸心廻りに傾倒・起立自在に枢着され、
上記後壁パネル(4)は、下端縁部が、上記底パネル(2)の後端縁部に、左右水平状の後枢着軸心廻りに傾倒・起立自在に枢着され、
上記各側壁パネル(5)は、後側端縁部が、上記後壁パネル(4)の左右各側端縁部に、揺動自在に枢着され、
上記底パネル(2)の前後方向寸法と、上記前壁パネル(3)と上記後壁パネル(4)の高さ寸法と、上記側壁パネル(5)の幅寸法と、が略同一であり、
さらに、上記左右一対の側壁パネル(5)(5)の各上端縁部(5a)に当接して上記上蓋パネル(6)の落ち込みを防止する蓋落下防止部材(7)を、上記上蓋パネル(6)の前後中間部に左右水平状軸心(L
7)廻りに揺動自在に枢着
し、
上記上蓋パネル(6)の上記蓋本体部(61)は、前後方向に沿った複数本の蓋縦杆部(65)と、左右方向に沿った複数本の蓋横杆部(66)と、を有し、
上記蓋落下防止部材(7)は、上記側壁パネル(5)の上端縁部(5a)に当接する当り部(71a)を左右両端部に有する左右方向に沿った上杆部(71)と、上記蓋横杆部(66)に枢着される左右方向に沿った下杆部(72)と、上記上杆部(71)と上記下杆部(72)を上下方向に連結する複数本の連結短杆部(73)と、を有し、さらに、上記連結短杆部(73)の左右方向位置を、上記蓋縦杆部(65)の左右方向位置と相違させて配設していることを特徴とするボックスパレッ
ト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボックスパレットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上方開口箱型のメッシュ構造のパレット本体(例えば、特許文献1参照)と、パレット本体を施蓋するための上蓋パネルと、を備えたボックスパレットがあった。
従来のボックスパレットは、
図6(A)に示すように、上蓋パネル96が、上方開口箱型のパレット本体91の開口部を塞ぐための矩形平面状の蓋本体部96aと、蓋本体部96aの後端縁部に連設されパレット本体91の後壁パネル94の上端部94aに枢着される後起立片部96dと、蓋本体部96aの前端縁部に連設された前起立片部96cと、を有する側面視略コの字状に形成され、各側壁パネル95の上端縁部に載置された他のボックスパレット99の脚部99aが、上蓋パネル96に当らないように構成していた。さらに、
図6に示すように、左右一対の側壁パネル95,95の各上端縁部に当接して上蓋パネル96の落ち込みを防止する蓋落下防止部材97を、上蓋パネル96の前起立片部96cの上端縁部の左右端部に左右外方突出状に固着して、前壁パネル93の上半部(上ゲート部)を開いた際に、上蓋パネル96が落ち込まないように構成していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の従来のボックスパレットは、
図7(A)に示す箱状態から、
図7(B)に示す折畳み状態にする場合、上蓋パネル96の前起立片部96cや蓋落下防止部材97が邪魔になって、コンパクトに折り畳むことが困難となり、収納高さ寸法Hが大きくなるという問題や、折畳み状態での荷姿が悪く、折畳み状態のボックスパレット同士を積み重ねた場合に不安定になるといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、容易かつスムーズにコンパクトに折畳むことができ、しかも、折畳み状態での積み重ねが安定しやすい荷姿に折り畳むことが可能なボックスパレットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のボックスパレットは、底パネルと前壁パネルと後壁パネルと左右一対の側壁パネルとを有する上方開口箱型のパレット本体と、上記パレット本体を施蓋するための上蓋パネルと、を備えたボックスパレットに於て、上記上蓋パネルは、上記パレット本体の開口部を塞ぐための矩形平面状の蓋本体部と、該蓋本体部の後端縁部に連設された後起立片部と、を有し、上記蓋本体部の前端縁部には起立片部が省略され、上記後起立片部は、上端縁部が上記後壁パネルの上端縁部に枢着され、上記前壁パネルは、下端縁部が、上記底パネルの前端縁部に、左右水平状の前枢着軸心廻りに傾倒・起立自在に枢着され、上記後壁パネルは、下端縁部が、上記底パネルの後端縁部に、左右水平状の後枢着軸心廻りに傾倒・起立自在に枢着され、上記各側壁パネルは、後側端縁部が、上記後壁パネルの左右各側端縁部に、揺動自在に枢着され、上記底パネルの前後方向寸法と、上記前壁パネルと上記後壁パネルの高さ寸法と、上記側壁パネルの幅寸法と、が略同一であり、さらに、上記左右一対の側壁パネルの各上端縁部に当接して上記上蓋パネルの落ち込みを防止する蓋落下防止部材を、上記上蓋パネルの前後中間部に左右水平状軸心廻りに揺動自在に枢着したものである。
また、上記上蓋パネルの上記蓋本体部は、前後方向に沿った複数本の蓋縦杆部と、左右方向に沿った複数本の蓋横杆部と、を有し、上記蓋落下防止部材は、上記側壁パネルの上端縁部に当接する当り部を左右両端部に有する左右方向に沿った上杆部と、上記蓋横杆部に枢着される左右方向に沿った下杆部と、上記上杆部と上記下杆部を上下方向に連結する複数本の連結短杆部と、を有し、さらに、上記連結短杆部の左右方向位置を、上記蓋縦杆部の左右方向位置と相違させて配設しているものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上蓋パネルの落ち込みを防止可能としながらも、容易かつスムーズにコンパクトに折り畳むことができる。折畳み状態のボックスパレットを複数段に積み重ねることが可能な安定性に優れた美しい荷姿に折り畳むことができる。構造が簡素で容易(安価)に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明のボックスパレットの実施の一形態を示す箱状態の斜視図である。
【
図5】簡略断面側面図であって、(A)は箱状態の簡略断面側面図であり、(B)は折畳み状態の簡略断面側面図である。
【
図6】従来技術を説明するための要部断面図であって、(A)は箱状態の要部断面側面図であり、(B)は箱状態の要部断面正面図である。
【
図7】従来技術の問題点を説明するための簡略断面側面図であって、(A)は箱状態の簡略断面側面図であり、(B)は折畳み状態の簡略断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図示の実施形態に基づき本発明を詳説する。
本発明のボックスパレットは、
図1に示すように、上方開口箱型のメッシュ構造のパレット本体1と、パレット本体1を施蓋するための上蓋パネル6と、を備えている。
【0010】
上蓋パネル6は、パレット本体1の開口部を塞ぐための矩形平面状の蓋本体部61と、蓋本体部61の後端縁部に連設された後起立片部62と、を有し、さらに、蓋本体部61の前端縁部は起立片部が省略された矩形平面状である。
言い換えると、上蓋パネル6は、前端縁部が平面状、前後中間部が平面状、後端縁部が上方へ折れ曲っており、全体として、側面視L字状である。
そして、上蓋パネル6は、後起立片部62の上端縁部62dが、パレット本体1の後壁パネル4の上端縁部4aに枢着され、左右方向の水平状軸心廻りに開閉揺動自在である。
【0011】
図1と
図2に示すように、上蓋パネル6は、複数の金属製の丸棒状の杆材を格子状(網状)に配設して、溶接にて一体状に固着したメッシュ構造(メッシュ型パネル)である。
蓋本体部61は、前後方向に沿った複数本の蓋縦杆部65と、左右方向に沿った複数本の蓋横杆部66と、を有し、蓋縦杆部65の下面側に蓋横杆部66を配設して固着している。
後起立片部62は、各蓋縦杆部65の後端に連設される起立杆部と、各起立杆部の上端部を左右方向に連結する(左右方向に沿った)上端縁杆部とを、有している。
【0012】
そして、上方開口箱型に保持されたパレット本体1に上蓋パネル6が施蓋している箱状態で、パレット本体1の左右一対の側壁パネル5,5に当接してパレット本体1の内部へ上蓋パネル6が落ち込むのを防止する蓋落下防止部材7を、上蓋パネル6に取着(付設)している。蓋落下防止部材7は、上蓋パネル6の蓋本体部61の前後中間部に左右方向に沿って配設されると共に、上記前後中間部に左右水平状軸心L7廻りに揺動自在に枢着されている。
【0013】
蓋落下防止部材7は、複数の金属製の丸棒状の杆材を溶接にて一体状に固着した梯子形状(ラダー形状)であって、左右方向に沿った上杆部71と、左右方向に沿った下杆部72と、上杆部71と下杆部72とを上下方向に連結する複数の連結短杆部73と、を有している。
【0014】
上杆部71は、左右両端部に、上記箱状態で一対の側壁パネル5,5の各上端縁部5aに上方から当接する(左右方向に沿った)当り部71aを有し、当り部71aの先端(左右外端)には垂下部71bが連設されている。言い換えると、上杆部71は、左右方向に沿って配設される1本の上部用の杆材から成り、左右両端部が下方へL字型のフック状に折り曲げ形成された全体略コノ字状(門型)である。
また、左右一方の垂下部71bが、側壁パネル5の上端縁部5aに左右外方から当接することで、左右他方の当り部71a及び垂下部71bが、左右外方へ大きく突出するのを防止する。また、上部用の杆材の左右外端部が下方へ折れ曲っている(当り部71aの左右外方端に垂下部71bを連設する)ことで、作業者が接触した際にケガの虞れを軽減する。
【0015】
下杆部72は、左右方向に沿って配設される1本の下部用の杆材から成り、蓋横杆部66と平行状に配設されている。そして、金属製の螺旋状(コイル状)線材8にて、蓋横杆部66に枢着されている。言い換えると、螺旋状線材8を、下杆部72及び蓋横杆部66に巻設(巻着)して、枢結している。左右水平状軸心L7は、言い換えると、下杆部72の軸心である。
【0016】
連結短杆部73は、1本の短い連結用の杆材からなり、上端部が上杆部71に溶接にて固着され、下端部が下杆部72に溶接にて固着され、左右方向に複数本、並設されている。連結短杆部73の左右方向位置を、蓋縦杆部65の左右方向位置を相違させている。また、連結短杆部73の後面側(前後一方面側)に上杆部71及び下杆部72を配設している。
【0017】
螺旋状線材8は、蓋本体部61に対して、蓋落下防止部材7を、前後方向・左右方向・上下方向の微小な所定移動ストローク(あそび)をもって移動自在に枢着している。この所定移動ストロークによって、蓋落下防止部材7の揺動がスムーズに行われる。
【0018】
ここで、蓋落下防止部材7の当り部71aが、側壁パネル5の上端縁部5aに当接していない揺動自由状態においては、蓋落下防止部材7が前方(前後他方)へ倒れると共に、僅かに降下し、蓋縦杆部65に、上杆部71及び下杆部72が当接する。そして、
図4に示すように、蓋横杆部66と、上杆部71及び下杆部72と、の間に、蓋縦杆部65と連結短杆部73が平行状に配設される。さらに、連結短杆部73が、左右方向に隣り合う蓋縦杆部65,65の間に配設される。つまり、蓋落下防止部材7が、蓋本体部61に沿って、面一状に重ね合わさる。
【0019】
また、
図5(A)に示すように、パレット本体1は、前壁パネル3と、左右一対の側壁パネル5,5と、後壁パネル4と、底パネル2と、を有し、箱状態で、前壁パネル3と後壁パネル4は正面視矩形状であり、一対の側壁パネル5,5は側面視矩形状であり、底パネル2及び上蓋パネル6は、平面視矩形状である。
各パネル2,3,4,5,6は、夫々、複数の金属製の丸棒状の杆材を溶接にて格子状に固着したメッシュ構造である。なお、
図5に於て、各パネル2,3,4,5,6、及び蓋落下防止部材7は、図面を見やすくするために、各杆材を一体と見て、板状に簡略化して図示している。
【0020】
また、前壁パネル3は、下端縁部が、底パネル2の前端縁部に、左右水平状の前枢着軸心廻りに傾倒・起立自在に枢着している。
後壁パネル4は、下端縁部が、底パネル2の後端縁部に、左右水平状の後枢着軸心廻りに傾倒・起立自在に枢着している。
各側壁パネル5は、後側端縁部が、後壁パネル4の左右各側端縁部に、揺動自在(後壁パネル4に折り重なり自在)に枢着している。
底パネル2は、左右各側縁部に、側壁パネル5の下端縁部を支持する凹溝部材が固着され、底パネル2の下面側には、前後左右の4角部に、脚部材19が固着されている。
【0021】
ここで、本発明のボックスパレットの使用方法と合わせて構造及び作用を説明する。
図1及び
図2に示す箱状態において、蓋落下防止部材7の当り部71aが、側壁パネル5の上端縁部5aに上方から当接し、上蓋パネル6を所定の施蓋位置に吊持ち状に保持する。従って、前壁パネル3の上ゲート部11を開いても、上蓋パネル6がパレット本体1の内部へ落ち込まず、収納物を取り出しやすく、また、上蓋パネル6の落下による収納物への損傷を防止する。
【0022】
また、図示省略するが、上蓋パネル6を上方へ持ち上げた開状態においては、蓋落下防止部材7は、蓋本体部61に平行面状に自重にて倒れている。そして、上蓋パネル6を降下させると、蓋落下防止部材7の当り部71aが、側壁パネル5の上端縁部5aに当接して摺接し、上蓋パネル6の降下に伴って(自動的に)、蓋落下防止部材7が起き上がる。その後、蓋落下防止部材7が鉛直面状に起立した状態で、上蓋パネル6を所定の施蓋位置に吊持ち状に保持する。上蓋パネル6の開閉操作を行う際に、蓋落下防止部材7を操作する必要が無い。
【0023】
また、
図5(A)に示すように、側壁パネル5の上端縁部5aに、他のパレット本体1´を積み上げる際に、蓋本体部61は、側壁パネル5の上端縁部5aよりも下方位置にあり、蓋落下防止部材7は、蓋本体部61の前後中間部に配設されるため、積み上げられる他のパレット本体1´の脚部材19´の邪魔とならず、積み上げ作業が容易に行える。
【0024】
次に、
図5(A)の箱状態から、
図5(B)に示す扁平状の折畳み状態とすると、蓋落下防止部材7は、蓋本体部61と平行面状に倒れる。さらに、
図4を用いて説明したように、蓋落下防止部材7は、蓋本体部61に面一状に配設される。なお、
図5(B)に於ては、蓋落下防止部材7を見やすくするため大きく(厚く)図示している。
また、上述した螺旋状線材8のあそびによって、対面状に配設される側壁パネル5の杆部(杆材)との接触や重なりが軽減されるように、蓋落下防止部材7が微動して、スムーズに折り畳むことができる。
【0025】
そして、上蓋パネル6(蓋本体部61)の前端縁部には、起立片部が省略されているので、蓋本体部61が水平面状(折畳み状態で下方位置の側壁パネル5に平行面状)となるように、上蓋パネル6を容易かつスムーズに折り畳めて、収納高さ寸法Hを(
図7に示す従来技術に比べて)小さくできる。
また、折畳状態において、パネル積層部が側面視扁平矩形状で、上面側(蓋本体部61)が水平面状となり、折畳み状態の他のパレット本体1´を、安定して、複数段、載置させることが可能となる。
【0026】
なお、本発明は設計変更可能であって、
図5(B)に示す折畳み状態において、底パネル2の上に積層される各パネル3,4,5,6の順番や裏表は一例であり、積層される各パネル3,4,5,6の順番や裏表は、自由である。また、前壁パネル3は、図例のような側面視一文字状に限らず、下端部が後方へ折れ曲った側面視L字状であっても良い。また、後壁パネル4は、図例のような下端部が前方へ折れ曲ったL字状に限らず一文字状であっても良い。前壁パネル3は、上ゲート部11と下ゲート部12を有する分割ゲート構造(
図1参照)に限らず1枚状の構造とするも良い。側壁パネル5は、前壁パネル3の左右側端縁部に揺動自在に枢着されたものであっても良い。各壁パネル3,4,5と底パネル2は、格子(網)型に限らず、鋼板等の板型であっても良い。また、上蓋パネル6と蓋落下防止部材7に用いられる杆材は、同径とする(同じ材料とする)のが好ましい。
【0027】
以上のように、本発明のボックスパレットは、底パネル2と前壁パネル3と後壁パネル4と左右一対の側壁パネル5,5とを有する上方開口箱型のパレット本体1と、上記パレット本体1を施蓋するための上蓋パネル6と、を備えたボックスパレットに於て、上記上蓋パネル6は、上記パレット本体1の開口部を塞ぐための矩形平面状の蓋本体部61と、該蓋本体部61の後端縁部に連設された後起立片部62と、を有し、上記蓋本体部61の前端縁部には起立片部が省略され、上記後起立片部62は、上端縁部62dが上記後壁パネル4の上端縁部4aに枢着され、さらに、上記左右一対の側壁パネル5,5の各上端縁部5aに当接して上記上蓋パネル6の落ち込みを防止する蓋落下防止部材7を、上記上蓋パネル6の前後中間部に左右水平状軸心L7廻りに揺動自在に枢着したので、上蓋パネル6の落ち込みを防止可能としながらも、容易かつスムーズにコンパクトに折畳み状態にできる。折畳み状態のボックスパレットを複数段に積み重ねることが可能な安定性に優れた美しい荷姿に折り畳むことができる。構造が簡素で容易(安価)に製造できる。
【0028】
また、上記上蓋パネル6の上記蓋本体部61は、前後方向に沿った複数本の蓋縦杆部65と、左右方向に沿った複数本の蓋横杆部66と、を有し、上記蓋落下防止部材7は、上記側壁パネル5の上端縁部5aに当接する当り部71aを左右両端部に有する左右方向に沿った上杆部71と、上記蓋横杆部66に枢着される左右方向に沿った下杆部72と、上杆部71と下杆部72を上下方向に連結する複数本の連結短杆部73と、を有し、さらに、上記連結短杆部73の左右方向位置を、上記蓋縦杆部65の左右方向位置と相違させて配設しているので、蓋落下防止部材7が蓋本体部61に倒れた状態で、蓋縦杆部65と連結短杆部73とが上下方向に重ならず、折畳み状態において高さ寸法が大きくなるのを防止できる。蓋落下防止部材7を蓋本体部61に平行面状(面一状)に配設できる。
【符号の説明】
【0029】
1 パレット本体
2 底パネル
3 前壁パネル
4 後壁パネル
4a 上端縁部
5 側壁パネル
5a 上端縁部
6 上蓋パネル
7 蓋落下防止部材
61 蓋本体部
62 後起立片部
62d 上端縁部
65 蓋縦杆部
66 蓋横杆部
71 上杆部
71a 当り部
72 下杆部
73 連結短杆部
L7 左右水平状軸心