(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-05
(45)【発行日】2023-01-16
(54)【発明の名称】遊技機用発射ハンドル及びこれを用いた遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230106BHJP
【FI】
A63F7/02 308G
A63F7/02 308J
(21)【出願番号】P 2018224098
(22)【出願日】2018-11-29
【審査請求日】2021-09-09
(73)【特許権者】
【識別番号】591150270
【氏名又は名称】日本ぱちんこ部品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】足立 義一
(72)【発明者】
【氏名】大原 和哉
(72)【発明者】
【氏名】原 敬介
【審査官】尾崎 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-112064(JP,A)
【文献】特開2004-222768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射する球発射装置の球発射動作を操作する遊技機用発射ハンドルであって、
遊技機の枠体の前面側に取り付けられるハンドル本体と、
前記ハンドル本体の手前側に所定方向に形成される回転軸線回りに回転基準位置から所定回転角度範囲で回動可能に組み付けられる操作部材と、
遊技者
の前記操作部材
への接触を検知する第一接触検知手段と、
前記操作部材の操作量を検知する操作量検知手段と、
前記操作量検知手段で検知された操作量に応じて前記球発射装置の駆動を制御し、当該球発射装置の遊技球の打ち出し強さを調整する制御手段と
、
前記ハンドル本体に隣接して設けられ、遊技者が前記操作部材を任意の回転量だけ回転させて単発操作する任意発射動作を行う際の補助となる発射補助部材と、
遊技者の前記発射補助部材
への接
触を検知する第二接触検知手段と、
前記操作部材の外周面に複数箇所に突設され遊技者が指を掛けて回転操作可能な指掛け部と、
前記指掛け部の一部に前記操作部材を回転基準位置から回転させると前記発射補助部材に先端部が近接するように前記指掛け部より径方向外側に延設された操作片と、を備え、
前記制御手段は、
遊技者が前記操作部材に接触したまま回転操作することで前記第一接触検知手段に検知された検知信号に
基づいて前記球発射装置による連続発射動作と
遊技者が前記発射補助部材に接触したまま前記操作片に接触して前記操作部材を所定量回転させては離すことで前記第二接触検知手段に検知された検知信号に
基づいて前記球発射装置による任意発射動作を切り替え制御することを特徴とする遊技機用発射ハンドル。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第一接触検知手段がオン状態のとき前記第二接触検知手段の出力がオン状態となると
前記球発射装置による任意発射
動作が選択されオフ状態であれば連続発射操作が選択される請求項1記載の遊技機用発射ハンドル。
【請求項3】
前記操作片に前記第一接触検知手段を備え、遊技者が前記操作片に接触したまま前記第二接触検知手段がオン状態となると連続発射動作から任意発射動作に切り替わり、遊技者が前記操作片を離した時点で、前記球発射装置が起動し前記操作量検知手段で検知された前記操作部材の操作量に応じた強さで遊技球が打ち出される請求項1記載の遊技機用発射ハンドル。
【請求項4】
前記第二接触検知手段がオン状態のとき任意発射動作が選択され、遊技者に回転操作された前記操作部材が回転基準位置に戻ってから、前記球発射装置が起動し前記制御手段に前記操作部材が回転操作
位置から回転基準位置に戻ってストップスイッチがオフからオンになったのをトリガとしてそれ以前の所定時間内に記憶された前記操作部材の最大操作量に応じた強さで遊技球が打ち出される請求項1乃至請求項3
のいずれかに記載の遊技機用発射ハンドル。
【請求項5】
請求項1乃至請求項
4のいずれかに記載の遊技機用発射ハンドルを備え、遊技者が操作部材を操作して遊技球の打ち出し強度を選択すると共に遊技者が発射補助部材を選択的に使用して遊技球の任意発射動作が実行される遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遊技機用発射ハンドル及びこれを備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機などの遊技機は、球受け皿に貯留された遊技球を球発射装置の発射位置へ誘導し、前枠又は内枠に設けた発射ハンドルの操作により球発射装置を作動させて遊技盤の遊技領域に向かって遊技球を発射させる。遊技盤には、図柄表示装置や風車、チャッカー、賞球が払い出される普通入賞口や図柄表示装置で抽選が開始される始動入賞口、大当たりが発生した場合に開口するアタッカー(大入賞口)などの役物が設けられている。
【0003】
従来のパチンコ機の多くは、遊技球を連続的に発射できる球発射装置が設けられている。遊技者は発射ハンドルを回転操作すると、球発射装置が起動するため遊技球が連続して発射され、打ち出し強度を調整している間も発射されるため、狙った場所に遊技球が届くまでに大量の無駄球が発生してしまう。発射ハンドルの中には、ストップボタンが設けられ当該ストップボタンを押圧すると、遊技球の連続発射を止めることができるため、発射ハンドルを回転したままストップボタンを所定間隔で押圧することで遊技球の単発発射を可能としている。
【0004】
また所定数の遊技球を用いて1回のゲームで役を揃える組み合わせ式遊技機(例えばアレパチ遊技機、雀球遊技機等)においては、限られた遊技球で遊技者の技量を反映させるためにも手動で単発発射できる球発射装置が適しているが、一般の電動式操作ハンドルを備えた遊技機とは、別途単発発射することができる球発射装置を備えた枠体を用意しなければならない。
これに対し、遊技球を単発的に発射可能な手動式操作ハンドル機構部と遊技球を連続的に発射可能な電動式操作ハンドル機構部とを同一の基盤に所定間隔をおいて取り付けられた操作ハンドルが提案されている。遊技者は選択により手動式操作ハンドル機構部と電動式ハンドル機構部を選択して遊技を楽しむことができる(特許文献1:特開2009-279220号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1に開示された遊技機は、手動式操作ハンドル機構部と電動式操作ハンドル機構部とを同一の基盤に配置してボリュームを共用しているため、遊技機の設置面積が増えて設置場所が限られてしまう。また、手動式若しくは電動式操作ハンドル機構部を構成する部品点数が多く、組み立ても複雑となる。
また、遊技者は弾発式ハンドルレバーと回転式ハンドルレバーを持ち替えて操作位置を変更しなければならず、しかも弾発式ハンドルレバーを操作する場合には、回転式ハンドルレバーに手を置いて操作するため、回転式ハンドルレバーが意に反して回転するおそれがあり、操作性が良いとは言えない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に述べるいくつかの実施形態に適用される開示は、上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、遊技者が連続発射動作と任意発射動作とを違和感なく選択でき、小型で簡易な構成で操作性の良い遊技機用発射ハンドルを提供し、該遊技機用発射ハンドルを備えることで遊技者は遊技球の連続発射動作のみならず手打ち感覚も得られる任意発射動作が可能となり、操作性や使い勝手を向上させた遊技機を提供することにある。
【0008】
以下に述べるいくつかの実施形態に関する開示は、少なくとも次の構成を備える。遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射する球発射装置の球発射動作を操作する遊技機用発射ハンドルであって、遊技機の枠体の前面側に取り付けられるハンドル本体と、前記ハンドル本体の手前側に所定方向に形成される回転軸線回りに回転基準位置から所定回転角度範囲で回動可能に組み付けられる操作部材と、遊技者の前記操作部材への接触を検知する第一接触検知手段と、前記操作部材の操作量を検知する操作量検知手段と、前記操作量検知手段で検知された操作量に応じて前記球発射装置の駆動を制御し、当該球発射装置の遊技球の打ち出し強さを調整する制御手段と、前記ハンドル本体に隣接して設けられ、遊技者が前記操作部材を任意の回転量だけ回転させて単発操作する任意発射動作を行う際の補助となる発射補助部材と、遊技者の前記発射補助部材への接触を検知する第二接触検知手段と、前記操作部材の外周面に複数箇所に突設され遊技者が指を掛けて回転操作可能な指掛け部と、前記指掛け部の一部に前記操作部材を回転基準位置から回転させると前記発射補助部材に先端部が近接するように前記指掛け部より径方向外側に延設された操作片と、を備え、前記制御手段は、遊技者が前記操作部材に接触したまま回転操作することで前記第一接触検知手段に検知された検知信号に基づいて前記球発射装置による連続発射動作と遊技者が前記発射補助部材に接触したまま前記操作片に接触して前記操作部材を所定量回転させては離すことで前記第二接触検知手段に検知された検知信号に基づいて前記球発射装置による任意発射動作を切り替え制御することを特徴とする。
上記構成によれば、遊技者が操作部材を握ったまま回転操作すると第一接触検知手段に検知された検知信号により球発射装置による連続発射動作が実行され、発射補助部材を使用して操作部材を回転基準位置から任意の回転量で回転操作することで第二接触検知手段に検知された検知信号により球発射装置による1回ごとの任意発射動作に切り替えて実行することができる。
よって、同一の操作部材を回転操作して連続発射操作と任意発射操作を切り替えることができるので、遊技者が任意発射動作と連続発射動作を違和感なく選択して実行することができ、小型で簡易な構成でしかも操作性の良い遊技機用発射ハンドルを提供することができる。
また、遊技者は操作部材を持ち替えることなく発射補助部材を指と指の間に挟み込みつつ操作片に親指を掛けて操作部材を所定量回転させては離すことで、任意発射動作を行うことができ、操作性が良い。
【0009】
前記第一接触検知手段がオン状態のとき前記第二接触検知手段の出力がオン状態となると任意発射操作が選択されオフ状態であれば連続発射操作が選択されることが好ましい。
よって、遊技者が操作部材に接触したまま、発射補助部材に接触するだけで、制御手段は連続発射動作から任意発射動作に切り替えて球発射装置の発射動作を制御するので、簡易な構成で発射動作を切り替えることができる。
【0011】
前記操作片に前記第一接触検知手段を備え、遊技者が前記操作片に接触したまま前記第二接触検知手段がオン状態となると連続発射動作から任意発射動作に切り替わり、遊技者が前記操作片を離した時点で、前記球発射装置が起動し前記操作量検知手段で検知された前記操作部材の操作量に応じた強さで遊技球が打ち出されるようにしてもよい。
この場合には、遊技者は操作片に指を掛けたまま操作部材を回転させるだけで球発射装置が起動して連続発射動作を行うことができる。また、遊技者は例えば発射補助部材を小指と薬指の間に挟み込みながら操作片に親指を掛けて操作部材を所定量回転させて親指を離すたびに、球発射装置が起動して操作部材の操作量に応じた強さで遊技球が打ち出される。よって、遊技者は手打ち感覚で遊技球の任意発射動作実行することができる。
【0012】
前記第二接触検知手段がオン状態のとき任意発射動作が選択され、遊技者に回転操作された前記操作部材が回転基準位置に戻ってから、前記球発射装置が起動し前記制御手段に前記操作部材が回転操作されてから所定時間内に記憶された前記操作部材の最大操作量に応じた強さで遊技球が打ち出されるようにしてもよい。
この場合には、遊技者は発射補助部材に触れるだけで任意発射動作が選択される。この状態で遊技者は操作部材を所定量回転させては離すことで操作部材が回転基準位置に戻るたびに球発射装置が起動し、操作部材の最大操作量に応じた強さで遊技球が打ち出される。よって、遊技者は手打ち感覚で遊技球の任意発射動作を実行することができる。
【0013】
上述したいずれかの遊技機用発射ハンドルを備えた遊技機において、遊技者が操作部材を操作して遊技球の打ち出し強度を選択すると共に遊技者が発射補助部材を選択的に使用して遊技球の任意発射動作が実行されることを特徴とする。
これにより、遊技者は通常のハンドル操作による連続発射動作のみならず手打ち感覚も得られる任意発射動作を自由に選択できるので、操作性や使い勝手の良い遊技機を提供することができる。
【発明の効果】
【0014】
遊技者が連続発射動作と任意発射動作を違和感なく選択でき、小型で簡易な構成で操作性の良い遊技機用発射ハンドルを提供することができる。
また、上記遊技機用発射ハンドルを備えることで、遊技者にとって連続発射動作のみならず手打ち感覚も得られる任意発射動作も可能となるので操作性や使い勝手の良い遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】遊技機用発射ハンドル及び発射補助部材の斜視図である。
【
図3】
図2の遊技機用発射ハンドルの水平断面図である。
【
図4】
図2の遊技機用発射ハンドルの分解斜視図である。
【
図5】
図2の遊技機用発射ハンドルの回転操作を示す正面説明図である。
【
図6】遊技機用発射ハンドルの制御系を示すブロック構成図である。
【
図7】
図2の遊技機用発射ハンドルの制御動作の一例を示すフローチャートである。
【
図8】他例に係る遊技機用発射ハンドル及び発射補助部材の平面図である。
【
図9】
図8の遊技機用発射ハンドル水平方向断面図である。
【
図10】
図8の遊技機用発射ハンドルの分解斜視図である。
【
図11】
図8の遊技機用発射ハンドルの制御動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明を実施するための一実施形態について添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1を参照して本実施形態に係る遊技機用発射ハンドル及び遊技機の概略構成について説明する。本実施例としては、遊技機の一例としてパチンコ機について説明するものとする。
【0017】
先ずパチンコ機1の概略構成について説明すると、
図1においてパチンコ機1の外形をなす矩形状の外枠2の側部に対して内枠ヒンジ3a,3bにより内枠(図示せず)が開閉可能に取り付けられ、該内枠の側部に対して前枠ヒンジ4a,4bにより前面枠5が開閉可能に取り付けられている。また、前面枠5にはシリンダ錠5aが設けられている。図示しないキーを鍵穴に挿入して回転操作することでシリンダ錠5aの開錠施錠が行われる。シリンダ錠5aはキーを差し込んで一方向へ回転させると外枠2と内枠の施錠が開錠され、他方向へ回転させると前面枠5と内枠の施錠が開錠するようになっている。
【0018】
前面枠5の中央部には遊技者が遊技盤6をガラス板等の透明板を介して視認できる窓部7が設けられている。該窓部7の上方には装飾ランプ8などが設けられている。また、窓部7の下方には、貸球や賞球を貯留して球発射装置10へ球を誘導する球受け皿9が設けられている。球受け皿9の背面側には、球発射装置10が設けられている。球発射装置10は、モータ或いはソレノイド駆動により槌が所定量変動して遊技球をガイドレール13に沿って遊技領域に打ち出すようになっている。球受け皿9の前面部右側には、後述する操作部材22の操作量に応じて遊技球の発射力を調整するための発射ハンドル11が設けられている。また、球受け皿9の前面部中央部には、球受け皿9に貯留した遊技球を皿底部に設けられた開閉孔を開口させてドル箱等に排出する球抜きボタン12が設けられている。
【0019】
遊技盤6の盤面上にガイドレール13等によって略円形に形成される遊技領域内は、センター役物14として図柄表示装置15(液晶表示装置)が設けられている。図柄表示装置15の周囲には図示しない釘、スルーチャッカー16、始動口センサ(図示せず)を備えた始動口17、風車18、アタッカー19(大入賞口)等が各々設けられている。遊技球が始動口17に入球すると、図柄表示装置15にて図柄等が変動して大当たり抽選が開始されるようになっている。また、図柄表示装置15に例えば「7,7,7」が表示されると「大当たり」となりアタッカー19が所定時間若しくは所定数の遊技球が入球するまで開口するようになっている。始動口17に複数の遊技球が入球すると、始動口センサ(図示せず)は入球した遊技球の数をカウントして保留球数を保留する。図柄表示装置15は、保留球の数だけ抽選動作を継続するようになっている。また、遊技領域の最下端にはアウト球(始動口17、アタッカー19に入賞しなかった遊技球)を回収するアウト口20が設けられている。
【0020】
次に、遊技機用発射ハンドル11の一例について、
図2乃至
図4を参照して説明する。
図2において、遊技機用発射ハンドル11は、パチンコ機1の前面側に変位不能に取り付けられる(
図1参照)ハンドル本体21と、ハンドル本体21に対して回動可能に組み付けられる操作部材22と、操作部材22の前面側にハンドル本体21に対して固定される半球状の装飾キャップ23を備え、遊技球を遊技盤6の遊技領域に向けて発射する球発射装置10(
図1参照)の球発射動作を操作する。ハンドル本体21は、筒状形態(例えば円筒)をなす胴体部の前端から前方に向かって漸次拡開(例えば椀形状)してなる拡開部を有し、胴体部の後端側がパチンコ機1の前面枠5の前面側に取り付けられる。操作部材22は、環状に形成されており、ハンドル本体21に対して、所定方向に形成される回転軸線21i回りに回転基準位置から所定方向(
図1の正面視時計回り方向)に所定の範囲内で相対的に回動可能に組み付けられている。操作部材22の外周縁部には、指掛け部22aが複数箇所に突設されている。これらの指掛け部22aに指を掛けながら操作部材22をハンドル本体21に対して回転基準位置から時計回り方向に所定量回転操作できるようになっている。
【0021】
ハンドル本体21の右隣りには、発射補助部材24がパチンコ機前方に向かって突設されている。発射補助部材24は、後述するように、遊技者が操作部材22を任意の回転量だけ回転させて単発操作する任意発射動作を行う際の補助として利用される。発射補助部材24は先細りした柱状に形成され、ハンドル本体21の軸線と平行にパチンコ機1の前面側に突設される(
図3参照)。
また、操作部材22の外周面に設けられた複数の指掛け部22aの一部には、操作片22gが設けられている。操作片22gは、発射補助部材24に向かって径方向外側に延設されている。発射補助部材24を例えば小指と薬指の間に挟みながら、操作片22gに親指を掛けて回転操作して、所定量回転した位置で親指を離すことを繰り返すことにより、後述するように遊技者が任意のタイミングでかつ任意の強さで球発射装置10により遊技球を一球ずつ遊技領域に打ち出す任意発射動作が行えるようになっている。
【0022】
図3において、筒体状のハンドル本体21内には内部空間を仕切る仕切り壁21aが設けられている。この仕切り壁21aの中心部に筒状の軸保持部21bが設けられている。軸保持部21bの筒孔内には回動軸25が正逆回転可能に嵌め込まれている。回動軸25の前面側軸端は操作部材22の中心軸22bと篏合しており、ねじ22cにて一体に組み付けられている。軸保持部21bを支持する仕切り壁21aには発射ボリューム28(可変抵抗器:操作量検知手段)がナット29をねじ篏合することで一体に組み付けられている。回動軸25には回動ギヤ26が同心状に嵌め込まれており、回動ギヤ26と噛み合う従動ギヤ27が発射ボリューム28の回動軸28aに同心状に嵌め込まれている。
【0023】
また、仕切り壁21aには軸保持部21bと平行に一対の支柱21cが前面側(
図3の下方向)に向かって突設されており、先端部は操作部材22の中心軸22bの周囲に弧状に形成されたガイド孔22d(
図4参照)を貫通して装飾キャップ23内まで延設され、装飾キャップ23が取り付けられている。この支柱21cと中心軸22bの前面側軸端部22b1(装飾キャップ23側端部)にはねじりコイルばね30のコイル部分が各々嵌め込まれている。これにより、操作部材22はハンドル本体21に対して回転基準位置(
図4のガイド孔22dの一端22d1に支柱21cを突き当てた状態)に保持されている。操作部材22を回転基準位置より回転させると、中心軸22bと共に回動軸25が回転し、回動ギヤ26と噛み合う従動ギヤ27を介して回動軸28aを回転させて発射ボリューム28の操作量(抵抗値)が変化する。後述する制御手段は、発射ボリューム28の操作量の変化(抵抗値の変化)を検知すると、操作部材22の操作量に見合った球発射装置10の出力(遊技球の打ち出しの強さ)を変化させるようになっている。尚、操作部材22は、ねじりコイルばね30の付勢に抗してガイド孔22dの他端部22d2に支柱21cが突き当たる位置まで時計回り方向に回転させることができ、操作部材22の回動範囲を定めるように機能している(
図4参照)。
【0024】
仕切り壁21aの前面側には、第一タッチセンサー31a(第一接触検知手段)が設けられており、後面側には第二タッチセンサー31b(第二接触検知手段)が各々設けられている。第一タッチセンサー31aは、遊技者による操作部材22への接
触を検知する。操作部材22の把持部である外周面(指掛け部22a、操作片22gを含む)には導電性めっき被膜が形成されており、操作部材22に遊技者が触れることで、抵抗値が変化して接触を検知することができる。第二タッチセンサー31bは、遊技者の発射補助部材24の接
触を検知する。柱状に形成された発射補助部材24の外周面には導電性めっき被膜が形成されており、発射補助部材24に遊技者が触れることで、抵抗値が変化して接触を検知することができる。尚、
図3において、一点鎖線で結ばれた部材どうしは、電気的接続があることを模式的に示している。
後述する制御手段は、第一タッチセンサー31aによる接触を検知しない限り、球発射装置10による球発射動作を行わないように制御する。また、第二タッチセンサー31bによる接触を検知すると、連続発射動作から任意発射動作に切り替わるように制御される。ハンドル本体21の底部には、電源を供給するコネクタ等が配置され、後述する発射制御基板33に検知信号を送出する中継端子基板21dが設けられている。
【0025】
ハンドル本体21の前方開口部21e内には、スイッチ片21f及びストップスイッチ21gが設けられている。スイッチ片21fは前方開口部21e内に設けられた揺動軸21h(
図4参照)を中心に揺動可能に設けられている。ストップスイッチ21gは、オン状態となる(スイッチが押される)と、発射制御基板33により球発射装置10の駆動が停止され、オフ状態となる(スイッチが開放される)と球発射装置10を駆動するようになっている。操作部材22がねじりコイルばね30の付勢により回転基準位置(原点位置)に位置するとスイッチ片21fを介してストップスイッチ21gが押された状態となるため、球発射装置10は駆動停止するようになっている。また、操作部材22を回転基準位置から時計回り方向へ回転させると、ストップスイッチ21gはオフ状態となり、球発射装置10が駆動するため、遊技球を連続発射することができる。尚、操作部材22が任意の回転操作位置にあるときに遊技者がスイッチ片21fを押すことでストップスイッチ21gがオン状態となり、球発射装置10を駆動停止させて遊技球の発射を中断することができる。
【0026】
遊技者が操作部材22を握ったまま回転操作すると球発射装置10(
図1参照)による連続発射動作が実行される。また、発射補助部材24に指を引掛けて接触した状態で操作部材22を回転基準位置から任意の回転量だけ回転操作して操作部材22を離すことで球発射装置10による1回限りの任意発射動作に切り替えて実行することができる。
よって、同一の操作部材22を回転操作して連続発射操作と任意発射操作を切り替えることができるので、遊技者が任意発射動作と連続発射動作を違和感なく選択して実行することができ、小型で簡易な構成でしかも操作性の良い遊技機用発射ハンドルを提供することができる。
【0027】
具体的には、第一タッチセンサー31aがオン状態のとき連続発射操作が選択され、この状態で第二タッチセンサー31bがオン状態となると任意発射動作が選択される。よって、遊技者が操作部材22に接触したまま、発射補助部材24に接触するだけで、制御手段は連続発射操作から任意発射操作に切り替えて球発射装置10の発射動作を制御するので、簡易な構成で発射動作を切り替えることができる。
【0028】
ここで、発射ハンドル11の組立例について
図4の斜視図を参照して説明する。
ハンドル本体の21の前面側より、軸保持部21bの軸孔に回動軸25が挿入組み付けられ、回動軸25には回動ギヤ26が一体に組み付けられる。また、ハンドル本体の21の仕切り壁21aには、前面側に第一タッチセンサー31aが後面側に第二タッチセンサー31bが各々一体に組み付けられる。また、仕切り壁21aの後面側より発射ボリューム28の回動軸28aを挿通して仕切り壁21aの前面側でナット29を螺締して発射ボリューム28を固定する。また、回動軸28aに嵌め込まれた従動ギヤ27が回動ギヤ26と噛み合った位置で組み付けられる。また、ハンドル本体21の前方開口部21e内に設けられた揺動軸21hにスイッチ片21fが揺動可能に組み付けられ、スイッチ片21fの近傍にストップスイッチ21gが組み付けられる。
【0029】
また、操作部材22は、操作部材22のガイド孔22dに支柱21cを挿通させ、中心軸22bの軸孔に回動軸25の前面側端部が嵌め込まれてねじ22cにより一体に組み付けられる。また、コイルばね30の一端を中心軸22bの前面側軸端部22b1に形成された溝部に固定し、他端のコイル部分をガイド孔22dを介して前面側に延設された一方の支柱21cの前面側端部に嵌め込んで(
図3参照)、操作部材22はハンドル本体21に対して回転基準位置(ガイド孔22dの一端22d1に支柱21cを突き当てた状態)に止まるように付勢保持される。
最後に操作部材22の前面を覆って装飾キャップ23が嵌め込まれて、ハンドル本体21(支柱21c)の後方からビス着することで
図2に示す発射ハンドル11が組み立てられる。
【0030】
ここで、発射ハンドル11の制御系について、
図6に示すブロック構成図を参照して説明する。尚、パチンコ機1本体の制御系については省略するものとし、発射ハンドル11の制御に関連するものを中心に説明する。
主制御基板32は、パチンコ機1の背面側に設けられ、遊技動作を統括制御する。主制御基板32は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶および記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等が実装されており、CPUがROMに格納された各種プログラムやデータをRAMに読み出して実行することにより、遊技動作を統括制御する。尚、主制御基板32には図示しない球払出装置の払い出し動作を制御する払出制御基板、図柄表示装置15の画像表示を制御する画像処理基板、パチンコ機1に電源を供給する電源基板などが電気的に接続されて設けられている。
【0031】
発射制御基板33(制御手段)は、主制御基板32からの指令により球発射装置10の発射動作を制御する。発射制御基板33には、発射ボリューム28からの検知信号、第一タッチセンサー31aからの検知信号、第二タッチセンサー31bからの検知信号が入力される。また、発射制御基板33からは、球発射装置10の球発射動作(連続発射動作若しくは任意発射動作)の制御信号が出力される。
【0032】
ここで、発射制御基板33による制御動作の一例について、
図7のフローチャートを参照して説明する。まず、遊技者が発射ハンドル11の操作部材22を把持しているか否かを判定する。即ち、第一タッチセンサー31aがオンになっているか否かを判定する(ステップS1)。発射制御基板33は遊技者による操作部材22への接触を検知しない限り、球発射装置10による球発射動作を行わないように制御している。
【0033】
次いで、発射制御基板33は、遊技者が発射補助部材24に接触しているか否かを判定する。即ち、第二タッチセンサー31bがオンになっているか否かを判定する(ステップS2)。第二タッチセンサー31bがオフであれば、連続発射動作(ステップS3)に移行し、オンであれば任意発射動作(ステップS6)に移行する。ステップS2において、第二タッチセンサー31bがオフであれば、連続発射制御を選択し(ステップS3)、操作部材22が回転基準位置より回転操作されたか否かを判定する。即ち、操作部材22が回転操作されると発射ボリューム28の抵抗値が変化するため、発射ボリューム28がオン状態か否かを判定する(ステップS4)。発射ボリューム28がオンであると、このときの抵抗値の大きさに応じた球発射装置10の出力(打ち出しの強さ)により連続発射動作が実行される(ステップS5)。連続発射動作は、発射ボリューム28がオフになるまで継続される。
【0034】
次に、ステップS2において、第二タッチセンサー31bがオンであれば、任意連続発射制御が選択され(ステップS6)、操作部材22が回転基準位置より回転操作されたか否かを判定する。即ち、操作部材22が回転操作されると発射ボリューム28の抵抗値が変化するため、発射ボリューム28がオンか否かを判定する(ステップS7)。発射ボリューム28がオフであると、球発射装置10による任意発射動作は実行されない。
【0035】
ステップS7において、発射ボリューム28がオン状態にあれば、ステップS8に進行して第一タッチセンサー31aがオフ状態か否かを判定する。即ち、
図5に示すように遊技者が、発射補助部材24を例えば小指と薬指の間に挟み込みつつ、操作部材22の操作片22gに親指をかけて実線位置(回転基準位置)から一点鎖線位置まで所定量時計回り方向に回転させた後、操作片22gから親指を離すと第一タッチセンサー31aがオフになる。この第一タッチセンサー31aの出力がオンからオフになったのをトリガとして、球発射装置10が起動して操作部材22を離した際の操作量に応じた強さで遊技球が打ち出されるので、遊技者は手打ち感覚で遊技球を任意発射射動作することができる(ステップS9)。任意発射動作は、遊技者が回転基準位置に戻った操作部材22を再度
図5に示す実線位置(回転基準位置)から一点鎖線位置まで所定量時計回り方向に回転させた後、操作片22gから親指を離すことで繰り返すことができる。
【0036】
上記構成によれば、遊技者が操作部材22を握ったまま回転操作すると球発射装置10による連続発射動作が実行され、発射補助部材24を使用して操作部材22を回転基準位置から任意の回転量で回転操作することで球発射装置10による1回ごとの任意発射動作に切り替えて実行することができる。
よって、同一の操作部材22を回転操作して連続発射操作と任意発射操作を切り替えることができるので、遊技者が任意発射動作と連続発射動作を違和感なく選択して実行することができ、小型で簡易な構成でしかも操作性の良い遊技機用発射ハンドルを提供することができる。遊技者は連続発射動作のみならず手打ち感覚も得られる任意発射動作を選択できるので、操作性や使い勝手の良い遊技機を提供することができる。
【0037】
次に遊技機用発射ハンドルの他例について
図8乃至
図11を参照して説明する。
図8は遊技機用発射ハンドル及び発射補助部材の平面図、
図9はその水平方向断面図である。発射ハンドル11の概略構成は
図3と同様であるが、第一タッチセンサー31aの配置が異なっている。
図8乃至
図10に示すように、操作部材22とは別にハンドル本体21の前方開口部21eの外周には環状部材34が一体に組み付けられ、該環状部材34の後面側に第一タッチセンサー31a(第一接触検知手段)が設けられている(
図9参照)。環状部材34は、導電性めっき被膜が形成されており、操作部材22を操作する際に遊技者が触れることで、抵抗値が変化して接触を検知することができる。ハンドル本体21の前方開口部21eの端面にねじ止め固定される(
図10参照)。操作部材22の外周面に遊技者が指を掛けて操作する複数の指掛け部22a設けられ、その指掛け部22aの一部に発射補助部材24に向かって操作片22gが延設されている構成も同様である。
遊技者は操作部材22を持ち替えることなく発射補助部材24を例えば小指と薬指の間に挟み込みつつ操作片22gに親指を掛けて操作部材22を所定量回転させては親指を操作片22gから離すことで、任意発射動作を行うことができる構成も同様である。尚、操作部材22(操作片22g)には導電性の導電性めっき被膜は形成されていない。第一タッチセンサー31aは専ら操作部材22を回転操作して連続発射動作する際に寄与する構造となっている。
【0038】
また、
図9の一点鎖線に示すように、第二タッチセンサー31bは、発射補助部材24と電気的に接続されており、専ら任意発射動作する際に寄与する構造となっている。即ち、第二タッチセンサー31bがオン状態のとき任意発射動作が選択され、遊技者に回転操作された操作部材22が回転基準位置に戻ってから球発射装置10が起動する。第二タッチセンサー31bがオン状態のとき、遊技者が操作部材22を回転操作し、回転操作された操作部材22より手を放すと、操作部材22はコイルばね30の付勢により回転基準位置に戻される。操作部材22が回転基準位置に戻ると、それ以前に発射制御基板33に記憶された所定時間内に操作部材22の最大操作量に応じた強さで球発射装置10が駆動して遊技球が打ち出される。具体的には、第二タッチセンサー31bがオン状態となってから遊技者が操作部材22を回転させると、発射ボリューム28で検知された操作量に応じた電圧をAD変換して所定時間の間隔(例えば2ms間隔)で発射制御基板33が入力電圧として記憶する。入力電圧は、例えば所定時間(例えば500ms)バッファできるようになっている。バッファ容量は一定であるため入力電圧が増えるたびに記憶値は更新される。遊技者が操作部材22から手を放すと回転基準位置に戻りストップスイッチ21gがオン状態となる。このストップスイッチ21gがオフからオンになったのをトリガとして、発射制御基板33は、それ以前の所定時間(例えば500ms)以内に記憶した最大電圧値を発射電圧として選択して球発射装置10を駆動して遊技球を発射する。これにより、凡そ遊技者が操作部材22から手を放した発射ボリューム28の強さで遊技球が発射されることになる。
【0039】
ここで、発射制御基板33による制御動作の一例について、
図11のフローチャートを参照して説明する。まず、遊技者が発射ハンドル11の操作部材22を把持しているか否かを判定する。即ち、第一タッチセンサー31aがオンになっているか否かを判定する(ステップS11)。発射制御基板33は遊技者による発射ハンドル11(ハンドル本体21)への接触を検知しない限り、球発射装置10による球発射動作を行わないように制御している。尚、このとき操作部材22は回転基準位置にあるため、ストップスイッチ21gがオン状態にある。
【0040】
ステップS11において、第一タッチセンサー31aがオンであれば、連続発射制御を選択し(ステップS12)、操作部材22が回転基準位置より回転操作されたか否かを判定する。即ち、操作部材22が回転操作されると発射ボリューム28の抵抗値が変化するため、発射ボリューム28がオンか否かを判定する(ステップS13)。発射ボリューム28がオンであると、このときの抵抗値の大きさに応じた球発射装置10の出力電圧(打ち出しの強さ)により連続発射動作が実行される(ステップS14)。連続発射動作は、発射ボリューム28がオフになるまで継続される(連続発射処理)。ステップS13において、発射ボリューム28がオフであれば、ステップS11以降の動作を繰り返す。
【0041】
ステップS11において第一タッチセンサー31aがオフであれば、第二タッチセンサー31bがオンになっているか否かを判定する(ステップS15)。第二タッチセンサー31bがオフであれば待機状態であるステップS11に戻り、オンであれば任意発射制御(ステップS16)に移行する。
【0042】
ステップS17において、発射ボリューム28がオン状態にあれば、ステップS18に進行して操作部材22が回転基準位置に戻ったか否かを判定する。即ち、
図5に示すように遊技者が、発射補助部材24を例えば小指と薬指の間に挟み込みつつ、操作部材22の操作片22gに親指をかけて実線位置(回転基準位置)から一点鎖線位置まで所定量時計回り方向に回転させた後、親指を離すと操作部材22はコイルばね30の付勢により回転基準位置へ戻る。このとき、ストップスイッチ21gがオフからオン状態になったのをトリガとして発射制御基板33は、それ以前の所定時間(例えば500ms)以内に記憶した最大電圧値を発射電圧として選択して球発射装置10を駆動して遊技球を発射する。球発射装置10は操作部材22の操作量に応じた強さで遊技球を打ち出すので、遊技者は手打ち感覚で遊技球の任意発射動作を実行することができる(ステップS19)。任意発射動作は、遊技者が回転基準位置に戻った操作部材22を再度
図5に示す実線位置(回転基準位置)から一点鎖線位置まで所定量時計回り方向に回転させた後、親指を離すことで繰り返すことができる(任意発射処理)。
【0043】
尚、
図10の発射ハンドル11の構成及び
図11のフローチャートにおいては、第一タッチセンサー31aの検知状態に依存せず、第二タッチセンサー31bのオン状態を条件として任意発射制御に切り替えていた。これに対して、第一タッチセンサー31aのオン状態を条件として、第二タッチセンサー31bのオン/オフ検知を行って、第二タッチセンサー31bがオン状態であれば、ストップスイッチ21gがオフからオン状態になったのをトリガとして、それ以前の所定時間(例えば500ms)以内に記憶した最大電圧値を発射電圧として選択して球発射装置10を駆動して遊技球を発射する任意発射制御に移行し、第二タッチセンサー31bがオフ状態であれば連続発射制御に移行するようにしてもよい。
【0044】
以上、説明したように、遊技者は操作部材22の操作量を調整して遊技球の打ち出し強さを調整する連続発射動作のみならず、発射補助部材24を用いた回転操作により遊技者が自ら調整した打ち出し強度及び任意のタイミングで任意発射動作を自由に選択できるので、遊技者が自らの選択で遊技球の自由な発射動作を楽しむことができ、無駄な遊技球を打ち出すことなく、使い勝手が向上する。また、遊技者の好みに応じた自由な発射動作を選択して遊技することができ、電動機でありながら手打ち感覚の発射動作を実現することで、遊技者の満足感を高揚することができる。
よって、遊技者が連続発射動作と任意発射動作とを違和感なく選択でき、小型で簡易な構成で操作性の良い遊技機用発射ハンドルを提供し、該遊技機用発射ハンドルを備えることで遊技者は遊技球の連続発射のみならず手打ち感覚も得られる任意発射が可能となり、操作性や使い勝手を向上させた遊技機を提供することができる。
【0045】
上述した実施形態は、遊技機の一例としてパチンコ機について説明したが、他に例えば雀球遊技機やアレンジボール遊技機などの遊技球を使用する弾球遊技機などに適用してもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 パチンコ機(遊技機) 2 外枠 3a,3b 内枠ヒンジ 4a,4b 前枠ヒンジ 5 前面枠 5a シリンダ錠 6 遊技盤 7 窓部 8 装飾ランプ 9 球受け皿 10 球発射装置 11 発射ハンドル 12 球抜きボタン 13 ガイドレール 14 センター役物 15 図柄表示装置 16 スルーチャッカー 17 始動口 18 風車 19 アタッカー 20 アウト口 21 ハンドル本体 21a 仕切り壁 21b 軸保持部 21c 支柱 21d 中継端子基板 21e 前方開口部 21f スイッチ片 21g ストップスイッチ 21h 揺動軸 21i 回転軸線 22 操作部材 22a 指掛け部 22b 中心軸 22b1 前面側軸端部 22c ねじ 22d ガイド孔 22e スリット 22f ガイド枠 22g 操作片 23 装飾キャップ 24 発射補助部材 30 ねじりコイルばね 25,28a 回動軸 26 回動ギヤ 27 従動ギヤ 28 発射ボリューム(操作量検知手段) 31a 第一タッチセンサー(第一接触検知手段) 31b 第二タッチセンサー (第二接触検知手段) 32 主制御基板 33 発射制御基板(制御手段)