(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-05
(45)【発行日】2023-01-16
(54)【発明の名称】デジタルトークン提供システム、デジタルトークン提供プログラム及びデジタルトークン提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230106BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20230106BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/02 446
(21)【出願番号】P 2022127242
(22)【出願日】2022-08-09
【審査請求日】2022-08-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522275201
【氏名又は名称】GCT JAPAN株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】岡川 紘士
(72)【発明者】
【氏名】原島 和音
(72)【発明者】
【氏名】小林 司
(72)【発明者】
【氏名】後藤 拡行
(72)【発明者】
【氏名】吉田 剛
(72)【発明者】
【氏名】小池 清志
(72)【発明者】
【氏名】吉崎 静
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-73183(JP,A)
【文献】国際公開第2018/100684(WO,A1)
【文献】特開2002-132610(JP,A)
【文献】特開2009-157714(JP,A)
【文献】特開2006-185184(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供システムであって、
データベースと、受付手段と、判定手段と、送信手段と、を備え、
前記データベースは、デジタルトークンの提供条件として位置情報を記憶し、
前記受付手段は、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付け、
前記判定手段は、前記位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
デジタルトークン提供システム。
【請求項2】
前記データベースは、更に、前記デジタルトークンの提供条件として取得順序、取得回数及び取得可能期間のうち少なくとも一つを記憶し、
前記取得順序は、前記デジタルトークンを取得するために照合しておく必要がある位置情報の順序又は取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の順序であり、
前記取得回数は、前記デジタルトークンを取得するために照合しておく必要がある位置情報の回数又は取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の回数であり、
前記取得可能期間は、前記デジタルトークンを取得することができる期間であり、
前記判定手段は、更に、前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得回数並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得回数並びに現在日時及び前記取得可能期間の照合結果の少なくとも一つを用いて、前記提供条件の充足を判定する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項3】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、予約受付手段を備え、
前記予約受付手段は、デジタルトークンの提供の予約を受け付け、
前記判定手段は、予約を受け付けた前記デジタルトークンの位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項4】
前記デジタルトークン提供システムは、現在地送信手段を有し、
前記データベースは、更に、前記デジタルトークンの提供条件として取得可能時刻を含み、
前記現在地送信手段は、前記取得可能時刻に前記現在地を前記受付手段に送信する、
請求項3に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項5】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、選択受付手段と、表示処理手段と、を備え、
前記選択受付手段は、前記デジタルトークンの選択を受け付け、
前記表示処理手段は、選択されたデジタルトークンの前記提供条件を表示処理する、
請求項2又は4に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項6】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、表示処理手段を備え
前記判定手段は、前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得回数並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得回数並びに現在日時及び前記取得可能期間の照合結果の少なくとも一つに基づいて、前記デジタルトークンの提供条件の充足を判定し、
前記表示処理手段は、前記提供条件の充足状況により区別して前記デジタルトークンの提供要求部を表示処理する、
請求項2に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項7】
前記データベースは、更に、デジタルトークンの提供条件として二次元コードの読取又は近距離無線通信の接続により取得される情報を記憶し、
前記受付手段は、前記ユーザによる二次元コードの読取又は近距離無線通信の接続により取得される情報を含む照合指示を受け付けると、
前記判定手段は、前記データベースに記憶される情報と前記受付手段で取得される情報の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項8】
前記データベースは、更に、位置情報に紐づけて、ユーザに提供されるデジタルコンテンツを記憶し、
前記デジタルコンテンツは、画像又は動画であり、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、前記デジタルコンテンツ又は前記デジタルコンテンツを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項9】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、合成情報受付手段と、表示処理手段と、を備え、
前記合成情報受付手段は、更に、合成情報を受け付け、
前記データベースは、前記デジタルコンテンツを閲覧するためのURIに紐づけて、前記合成情報を記憶し、
前記合成情報は、日付、テキスト又は前記ユーザが自由に描画する手書きデータであり、
前記表示処理手段は、前記URIを用いて直接又は間接的に前記デジタルコンテンツの表示処理要求を受け付けると、前記デジタルコンテンツ及び前記合成情報に基づいて、前記合成情報が合成された前記デジタルコンテンツの表示処理結果を送信する、
請求項8に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項10】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、合成情報受付手段と、合成手段と、を備え、
前記合成情報受付手段は、更に、合成情報を受け付け、
前記合成手段は、前記デジタルコンテンツと前記合成情報を合成させた、合成デジタルコンテンツを作成し、
前記合成情報は、日付、テキスト又は前記ユーザが自由に描画する手書きデータであり、
前記送信手段は、前記合成後、前記合成デジタルコンテンツ又は前記合成デジタルコンテンツを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
請求項8に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項11】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、ユーザ提供データ受付手段と、を備え、
前記ユーザ提供データ受付手段は、ユーザ提供データを受け付け、
前記ユーザ提供データは、テキスト、写真及び動画の少なくとも一つであり、
前記送信手段は、更に、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザ提供データ又は前記ユーザ提供データを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項12】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、事前譲渡受付手段と、譲渡送信手段と、を備え、
前記事前譲渡受付手段は、誰かの代理で現在地と前記位置情報の照合をする代理ユーザから、予め譲渡を希望する譲渡先ユーザ及び提供可能なデジタルトークンの中から前記代理ユーザが前記譲渡先ユーザに譲渡を希望するデジタルトークンを受け付け、
前記譲渡送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項13】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、検索手段と、通知手段と、を備え、
前記検索手段は、前記ユーザの現在地及び前記デジタルトークンの提供条件を表す位置情報に基づいて、周辺位置情報を検索し、
前記周辺位置情報は、前記ユーザの現在地の周辺で提供されるデジタルトークンの位置情報であり、
前記通知手段は、前記ユーザに前記周辺位置情報を通知する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項14】
前記データベースは、更に、前記ユーザが指定する属性及び前記デジタルトークン毎に紐づけられた属性を記憶し、
前記検索手段は、更に、前記ユーザの現在地及び前記ユーザが指定する属性並びに前記デジタルトークンの提供条件を表す位置情報及び前記デジタルトークン毎に紐づけられた属性に基づいて、周辺位置情報を検索する、
請求項13に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項15】
前記データベースは、更に、前記ユーザが位置情報の照合又は前記デジタルトークンを取得する度に、前記ユーザが持つユーザ属性を前記デジタルトークンに紐づけて記憶し、
前記検索手段は、更に、あるユーザが周辺位置情報を検索する際、前記あるユーザの現在地及びユーザ属性に基づいて、周辺位置情報を検索する、
請求項13に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項16】
前記データベースは、更に、前記デジタルトークンに紐づけて、説明情報を記憶し、
前記説明情報は、前記デジタルトークンの広告又は説明のためのテキスト、画像又は動画であり、
前記通知手段は、更に、前記ユーザに前記説明情報を通知する、
請求項13~15の何れかに記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項17】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、決済判定手段と、を備え、
前記提供条件として、決済の成否を含み、
前記決済判定手段は、前記ユーザによって行われた決済の成否を判定し、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項18】
前記決済判定手段は、更に、前記ユーザによって行われた決済の充足を判定し、前記決済が充足した場合、領収書データを提供し、
前記送信手段は、更に、前記領収書データ又は前記領収書データを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
請求項17に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項19】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、決済判定手段と、表示処理手段と、を備え、
前記決済判定手段は、前記ユーザによって行われる決済が可能か否かを判定し、
前記表示処理手段は、前記ユーザによって行われる決済が可能な場合と、不可能な場合と、の区別がつくように前記デジタルトークンの提供要求部を表示処理する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項20】
前記デジタルトークン提供システムは、更に、証明書提供手段と、を備え、
前記証明書提供手段は、ユーザがデジタルトークンを保有したことを示す証明書データを提供し、
前記送信手段は、更に、前記証明書データ又は前記証明書データを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
請求項1に記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項21】
前記デジタルトークンは、非代替性トークンである、
請求項1~4、6~15、17~20の何れかに記載のデジタルトークン提供システム。
【請求項22】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供プログラムであって、
コンピュータを、データベースと、受付手段と、判定手段と、送信手段と、として機能させ、
前記データベースは、位置情報を含むデジタルトークンの提供条件を予め記憶し、
前記受付手段は、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付け、
前記判定手段は、前記位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
デジタルトークン提供プログラム。
【請求項23】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供方法であって、
データベースを有するデジタルトークン提供システムが、受付ステップと、判定ステップと、送信ステップと、を実行し、
前記データベースは、位置情報を含むデジタルトークンの提供条件を予め記憶し、
前記受付ステップでは、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付け、
前記判定ステップでは、前記位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記送信ステップでは、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する、
デジタルトークン提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルトークン提供システム、デジタルトークン提供プログラム及びデジタルトークン提供方法に関する
【背景技術】
【0002】
従来、提供者が予め指定した場所に訪問し、位置情報を利用してスタンプ等を入手する技術が存在する。
【0003】
特許文献1には、スタンプポイントとなる複数の施設にそれぞれ二次元コードを設置し、参加者が手持ちの携帯端末で各二次元コードを読み取り、スタンプを取得するスタンプラリーシステムであって、スタンプラリーサーバには、二次元コードが読み取られたときにその携帯端末が取得した位置情報と、その二次元コードに設定された設定位置情報とを照合する位置情報照合手段と、これらの位置情報が合致したときにスタンプ帳をその携帯端末の画面に表示するとともにスタンプを提供するスタンプ提供手段とが搭載されており、少なくとも複数の二次元コードの設置位置情報として、少なくとも複数の二次元コードの設置位置を含むように広域化された共通の設定位置情報を用いたことを特徴とするスタンプラリーシステム、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、スタンプラリーの提供者が予めスタンプを付与する施設を指定しており、ユーザはその施設に赴くことでスタンプの提供を受けることができた。よって、ユーザが自身で場所を選定し、特定の場所に訪問した証をデジタルデータとして入手することはできなかった。
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、ユーザが訪問した証を、位置情報を利用し、デジタルデータとして提供する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供システムであって、
データベースと、受付手段と、判定手段と、送信手段と、を備え、
前記データベースは、デジタルトークンの提供条件として位置情報を記憶し、
前記受付手段は、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付け、
前記判定手段は、前記位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0008】
このように、位置情報とユーザの現在地を照合し、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信することによって、本発明は、提供を受けたユーザの特定が可能なデジタルトークンの提供を可能にする。
【0009】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記データベースは、更に、前記デジタルトークンの提供条件として取得順序、取得回数及び取得可能期間のうち少なくとも一つを記憶し、
前記取得順序は、前記デジタルトークンを取得するために照合しておく必要がある位置情報の順序又は取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の順序であり、
前記取得回数は、前記デジタルトークンを取得するために照合しておく必要がある位置情報の回数又は取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の回数であり、
前記取得可能期間は、前記デジタルトークンを取得することができる期間であり、
前記判定手段は、更に、前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得回数並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得回数並びに現在日時及び前記取得可能期間の照合結果の少なくとも一つを用いて、前記提供条件の充足を判定する。
【0010】
これにより、入手難易度の高いデジタルトークンの提供条件を設定することができる。
【0011】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、予約受付手段を備え、
前記予約受付手段は、デジタルトークンの提供の予約を受け付け、
前記判定手段は、予約を受け付けた前記デジタルトークンの位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定する。
【0012】
これにより、ユーザは、デジタルトークンの提供の予約を行うことができる。
【0013】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、現在地送信手段を有し、
前記データベースは、更に、前記デジタルトークンの提供条件として取得可能時刻を含み、
前記現在地送信手段は、前記取得可能時刻に前記現在地を前記受付手段に送信する。
【0014】
これにより、ユーザは、特定の時刻に取得可能なデジタルトークンの提供を受けるために自動で現在地を送信することができる。
【0015】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、選択受付手段と、表示処理手段と、を備え、
前記選択受付手段は、前記デジタルトークンの選択を受け付け、
前記表示処理手段は、選択されたデジタルトークンの前記提供条件を表示処理する。
【0016】
これにより、ユーザは、デジタルトークンの提供条件を確認することができる。
【0017】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、表示処理手段を備え
前記判定手段は、前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザの位置情報の照合履歴及び前記取得回数並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得順序並びに前記ユーザのデジタルトークンの取得履歴及び前記取得回数並びに現在日時及び前記取得可能期間の照合結果の少なくとも一つに基づいて、前記デジタルトークンの提供条件の充足を判定し、
前記表示処理手段は、前記提供条件の充足状況により区別して前記デジタルトークンの提供要求部を表示処理する。
【0018】
これにより、ユーザは、現在自身が取得可能なデジタルトークンを容易に判断できる。
【0019】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記データベースは、更に、デジタルトークンの提供条件として二次元コードの読取又は近距離無線通信の接続により取得される情報を記憶し、
前記受付手段は、前記ユーザによる二次元コードの読取又は近距離無線通信の接続により取得される情報を含む照合指示を受け付けると、
前記判定手段は、前記データベースに記憶される情報と前記受付手段で取得される情報の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定する。
【0020】
これにより、入手難易度の高いデジタルトークンの提供条件を設定することができる。
【0021】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記データベースは、更に、位置情報に紐づけて、ユーザに提供されるデジタルコンテンツを記憶し、
前記デジタルコンテンツは、画像又は動画であり、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、前記デジタルコンテンツ又は前記デジタルコンテンツを閲覧可能なURI(Uniform Resource Identifier)、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0022】
これにより、特定の場所に関連する画像又は動画を、位置情報の照合を行ったユーザに提供することができる。
【0023】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、合成情報受付手段と、表示処理手段と、を備え、
前記合成情報受付手段は、更に、合成情報を受け付け、
前記データベースは、前記デジタルコンテンツを閲覧するためのURIに紐づけて、前記合成情報を記憶し、
前記合成情報は、日付、テキスト又は前記ユーザが自由に描画する手書きデータであり、
前記表示処理手段は、前記URIを用いて直接又は間接的に前記デジタルコンテンツの表示処理要求を受け付けると、前記デジタルコンテンツ及び前記合成情報に基づいて、前記合成情報が合成された前記デジタルコンテンツの表示処理結果を送信する。
【0024】
これにより、ユーザは、日付、テキスト又はユーザが自由に描画する手書きデータを記録しておくことができる。
【0025】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、合成情報受付手段と、合成手段と、を備え、
前記合成情報受付手段は、更に、合成情報を受け付け、
前記合成手段は、前記デジタルコンテンツと前記合成情報を合成させた、合成デジタルコンテンツを作成し、
前記合成情報は、日付、テキスト又は前記ユーザが自由に描画する手書きデータであり、
前記送信手段は、前記合成後、前記合成デジタルコンテンツ又は前記合成デジタルコンテンツを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0026】
これにより、ユーザは、日付、テキスト又はユーザが自由に描画する手書きデータを記録しておくことができる。
【0027】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、ユーザ提供データ受付手段と、を備え、
前記ユーザ提供データ受付手段は、ユーザ提供データを受け付け、
前記ユーザ提供データは、テキスト、写真及び動画の少なくとも一つであり、
前記送信手段は、更に、前記提供条件が充足した場合、前記ユーザ提供データ又は前記ユーザ提供データを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0028】
これにより、ユーザは、訪れた場所の写真、動画を記録しておくことができる。
【0029】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、事前譲渡受付手段と、譲渡送信手段と、を備え、
前記事前譲渡受付手段は、誰かの代理で現在地と前記位置情報の照合をする代理ユーザから、予め譲渡を希望する譲渡先ユーザ及び提供可能なデジタルトークンの中から前記代理ユーザが前記譲渡先ユーザに譲渡を希望するデジタルトークンを受け付け、
前記譲渡送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0030】
これにより、ユーザは、代理で現在地と位置情報の照合を行い、デジタルトークンを譲渡することができる。
【0031】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、検索手段と、通知手段と、を備え、
前記検索手段は、前記ユーザの現在地及び前記デジタルトークンの提供条件を表す位置情報に基づいて、周辺位置情報を検索し、
前記周辺位置情報は、前記ユーザの現在地の周辺で提供されるデジタルトークンの位置情報であり、
前記通知手段は、前記ユーザに前記周辺位置情報を通知する。
【0032】
これにより、ユーザは、ユーザの現在地の周辺で取得することができるデジタルトークンを容易に知ることができる。
【0033】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記データベースは、更に、前記ユーザが指定する属性及び前記デジタルトークン毎に紐づけられた属性を記憶し、
前記検索手段は、更に、前記ユーザの現在地及び前記ユーザが指定する属性並びに前記デジタルトークンの提供条件を表す位置情報及び前記デジタルトークン毎に紐づけられた属性に基づいて、周辺位置情報を検索する。
【0034】
これにより、ユーザは、自身の現在地の周辺にあり、自身が興味を持つ可能性が高いデジタルトークンを容易に知ることができる。
【0035】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記データベースは、更に、前記ユーザが位置情報の照合又は前記デジタルトークンを取得する度に、前記ユーザが持つユーザ属性を前記デジタルトークンに紐づけて記憶し、
前記検索手段は、更に、あるユーザが周辺位置情報を検索する際、前記あるユーザの現在地及びユーザ属性に基づいて、周辺位置情報を検索する。
【0036】
これにより、ユーザは、自身の現在地の周辺にあり、自身が興味を持つ可能性が高いデジタルトークンを容易に知ることができる。
【0037】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記データベースは、更に、前記デジタルトークンに紐づけて、説明情報を記憶し、
前記説明情報は、前記デジタルトークンの広告又は説明のためのテキスト、画像又は動画であり、
前記通知手段は、更に、前記ユーザに前記説明情報を通知する。
【0038】
これにより、ユーザは、ユーザの現在地の周辺にあるデジタルトークンについて、詳細かつ手軽にその内容を知ることができる。
【0039】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、決済判定手段と、を備え、
前記提供条件として、決済の成否を含み、
前記決済判定手段は、前記ユーザによって行われた決済の成否を判定し、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0040】
これにより、決済を行う必要があるデジタルトークンを、その決済が完了した場合に提供することができる。
【0041】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記決済判定手段は、更に、前記ユーザによって行われた決済の充足を判定し、前記決済が充足した場合、領収書データを提供し、
前記送信手段は、更に、前記領収書データ又は前記領収書データを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0042】
これにより、決済が行われた後に領収書を発行することができる。
【0043】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、決済判定手段と、表示処理手段と、を備え、
前記決済判定手段は、前記ユーザによって行われる決済が可能か否かを判定し、
前記表示処理手段は、前記ユーザによって行われる決済が可能な場合と、不可能な場合と、の区別がつくように前記デジタルトークンの提供要求部を表示処理する。
【0044】
これにより、ユーザは、決済の完了が不可能なことによって、現在自身が取得不可能なデジタルトークンを容易に判断できる。
【0045】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、更に、証明書提供手段と、を備え、
前記証明書提供手段は、ユーザがデジタルトークンを保有したことを示す証明書データを提供し、
前記送信手段は、更に、前記証明書データ又は前記証明書データを閲覧可能なURI、を含む前記提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0046】
これにより、ユーザは、あるデジタルトークンを過去に保有していたことを証明することができる。
【0047】
本発明におけるデジタルトークン提供システムの他の形態では、前記デジタルトークンは、非代替性トークンである。
【0048】
これにより、データの改ざんが難しいデジタルデータを提供することができる。
【0049】
本発明は、デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供プログラムであって、
コンピュータを、データベースと、受付手段と、判定手段と、送信手段と、として機能させ、
前記データベースは、位置情報を含むデジタルトークンの提供条件を予め記憶し、
前記受付手段は、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付け、
前記判定手段は、前記位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記送信手段は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0050】
本発明は、デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供方法であって、
データベースを有するデジタルトークン提供システムが、受付ステップと、判定ステップと、送信ステップと、を実行し、
前記データベースは、位置情報を含むデジタルトークンの提供条件を予め記憶し、
前記受付ステップでは、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付け、
前記判定ステップでは、前記位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記送信ステップでは、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【発明の効果】
【0051】
本発明は、ユーザが訪問した証を、位置情報を利用し、デジタルデータとして提供する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】本実施形態におけるデジタルトークン提供システムの構成図を示す。
【
図2】本実施形態におけるデジタルトークン提供システムのサーバ及びユーザ端末のハードウェア構成図を示す。
【
図3】本実施形態におけるデジタルトークン提供システムのサーバ及びユーザ端末の機能ブロック図を示す。
【
図4】本実施形態におけるデジタルトークン情報のデータベースの一例を示す。
【
図5】本実施形態におけるデジタルトークン情報のデータベースの一例を示す。
【
図6】本実施形態におけるユーザ履歴情報及びユーザ提供情報のデータベースの一例を示す。
【
図7】本実施形態におけるデジタルトークンの提供の処理の流れの一例を示す。
【
図8】本実施形態におけるユーザによる代理での現在地と位置情報の照合及びデジタルトークンの譲渡の処理の流れの一例を示す。
【
図9】本実施形態における取得可能時刻を提供条件として含むデジタルトークンの提供の予約の処理の流れの一例を示す。
【
図10】本実施形態における周辺位置情報の検索、通知、表示の処理の流れの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に関するデジタルトークン提供システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0054】
図1は、本実施形態におけるデジタルトークン提供システムの構成図である。
図1に示すように、本実施形態におけるデジタルトークン提供システム1は、サーバ2と、ユーザ端末3と、ブロックチェーンネットワークシステム4と、がインターネット等の通信ネットワークNWを介して通信可能に構成される。そして、ユーザ端末3が送信するユーザの現在地と、サーバ2が記憶する特定の場所の位置情報と、を照合し、現在地と位置情報の照合を含む照合結果がデジタルトークンの提供条件を充足した場合に、ブロックチェーンネットワークシステム4に対してデジタルトークンの提供指示を送信するものである。また、ユーザ端末3が送信する現在地は、仮想空間の現在地でも良く、その場合でも、ユーザ端末3を介して、仮想空間内の現在地を示す座標等を送信する。
【0055】
図2は、本実施形態におけるデジタルトークン提供システムのサーバ及びユーザ端末のハードウェア構成図を示す。
図2(a)は、サーバ2におけるハードウェア構成図を示す。サーバ2は、データ通信機能を有し、ハードウェアの構成要素として、CPU等の演算装置21、作業用メモリとしてRAM(Random Access Memory)等の主記憶装置22、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置23、通信ネットワークNWへの接続を実現するための有線又は無線方式の通信装置24、各構成部をそれぞれ接続するバス27を備える。サーバ2は、汎用のサーバ向けのコンピュータ、パーソナルコンピュータ等を利用することができる。また、補助記憶装置23は、オペレーティングシステム(OS)と、オペレーティングシステムと共同してその機能を発揮するデジタルトークン提供プログラムと、各種情報(データを含む)等を記憶する。
【0056】
図2(b)は、ユーザ端末3におけるハードウェア構成図を示す。ユーザ端末3は、演算装置31、主記憶装置32、補助記憶装置33、通信装置34、キーボード、マウス、タッチパネル等による入力装置35、ディスプレイ、スピーカ等による出力装置36、バス37、GPSモジュール38等を備える。ユーザ端末3は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス等を利用することができる。補助記憶装置33は、オペレーティングシステムと、デジタルトークン管理プログラム等を記憶する。また、入力装置35はQRコード(登録商標)等の二次元コードを読み取り可能な読取装置を含む。
【0057】
ブロックチェーンネットワークシステム4は、ブロックチェーンを格納する複数のノードを有する。ブロックチェーンは、分散型台帳の一態様であり、パブリックチェーン、プライベートチェーン等であって良い。
【0058】
なお、ブロックチェーンは、元来、仮想通貨であるビットコインにおいて分散型台帳として利用されるものであり、多数のノードによって構成されるものである。しかし、ここでは説明の簡略のため、
図1のような単一の構成要素として示す。本実施形態では、ブロックチェーンとして、ETH、NESTA等を利用することができる。
【0059】
ブロックチェーンは、ブロックと呼ばれるデータの連鎖によって構成されるものである。各ブロックはその前のブロックのハッシュ値の情報を含むものであるため、何れかのブロックの改ざんが行われた場合、連鎖関係に不整合が生じる。また、多数のノードによって、そのような不正な改ざん処理や、ブロックの削除等を行うことができないという特性を有する。
【0060】
本実施形態では、デジタルトークンが非代替性トークンであり、スマートコントラクトを用いて、非代替性トークンが発行、移転される
【0061】
通信ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークである。しかし、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0062】
本実施形態では、一例として、ユーザ端末3はスマートフォンであり、そのスマートフォンに専用のアプリケーション(デジタルトークン管理プログラム)がインストールされている場合を説明する。ユーザは、自身のスマートフォンにダウンロードされている専用のアプリケーションにおいて、自身が提供を受けることができるデジタルトークン及びその提供条件を確認することができる。さらに、専用のアプリケーションにおいて、デジタルトークンを選択して表示されるボタンの押下等によって、自身の現在地を含む照合指示をサーバ2に送信する。
【0063】
図3は、本実施形態におけるデジタルトークン提供システムのサーバ及びユーザ端末の機能ブロック図である。
図3(a)に例示されるように、サーバ2は、データベース201、受付手段202、判定手段203、送信手段204、予約受付手段205、選択受付手段206、合成情報受付手段209、表示処理手段210、合成手段211、ユーザ提供データ受付手段212、事前譲渡受付手段213、譲渡送信手段214、検索手段215、通知手段216、決済判定手段217、証明書提供手段218を有する。
【0064】
図3(b)に例示されるように、ユーザ端末3は、現在地送信手段301、データ照合情報送信手段302を有する。
【0065】
<データベース>
データベース201は、ユーザ基本情報、デジタルトークン情報、ユーザ履歴情報、ユーザ提供情報を有する。
【0066】
<ユーザ基本情報>
ユーザ基本情報は、デジタルトークン提供システムを利用するユーザに関する基本情報であって、本実施形態では、ユーザID、パスワード、ユーザの名前、ニックネーム、住所、電話番号、決済方法、ユーザのウォレットアドレス等を含む一般的なユーザ情報を記憶する。ユーザは、後述するデジタルトークン属性のうちから、任意の属性を指定することができる。ユーザ基本情報は、ユーザが指定するデジタルトークン属性を含んでも良い。
【0067】
<デジタルトークン情報>
デジタルトークン情報は、ユーザに対して提供されるデジタルトークンに関する情報であり、ユーザに提供されるデジタルトークンの少なくとも一部には、その提供条件が設定されている。本実施形態では、デジタルトークンの提供条件として、ユーザの現在地の照合を行うための位置情報がデジタルトークンに対応付けられている。
【0068】
また、デジタルトークンの提供条件として、取得順序、取得回数及び取得可能期間の1又は複数が、位置情報の代わりに又は位置情報に加えて、デジタルトークンに対応付けられていても良い。取得順序は、デジタルトークンを取得するために照合しておく必要がある位置情報の順序又は取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の順序である。取得回数は、デジタルトークンを取得するために照合しておく必要がある位置情報の回数又は取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の回数である。取得可能期間は、デジタルトークンを取得することができる期間であり、「2022~2032年」のような年単位、「6~8月」のような月単位、「1月1~3日」のような日単位、「11~13時」のような時間単位、「6時00分~6時30分」のような分単位等が考えられる。
【0069】
また、デジタルトークンの提供条件として、データ照合に用いる情報が、位置情報の代わりに又は位置情報に加えて、デジタルトークンに対応付けられていても良い。データ照合に用いる情報は、例えば、デジタルトークンを入手可能な場所に配置された二次元コードの読取又は近距離無線通信の接続が可能な機器を介して、取得される情報である。二次元コードとは、QRコード(登録商標)、Aztec Code等であり、その形式に指定はない。近距離無線通信とは、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等であり、その形式に指定はない。
【0070】
また、デジタルトークンの提供条件として、取得可能時刻が、位置情報の代わりに又は位置情報に加えて、デジタルトークンに対応付けられていても良い。取得可能時刻は、デジタルトークンを取得可能な時刻であり、その時刻に現在地を送信しなければそのデジタルトークンを取得できない。
【0071】
デジタルトークン情報は、デジタルトークンに紐づけられたデジタルコンテンツを含む。デジタルコンテンツは、デジタルトークンがその所有権や閲覧権等となる画像又は動画である。
【0072】
デジタルトークン情報は、デジタルトークン属性を含んでも良い。デジタルトークン属性は、そのデジタルトークンに対応付けられた場所の種類やカテゴリ等を表す属性である。例えば、増上寺に関するデジタルトークンには、「寺」のデジタルトークン属性が含まれる。
【0073】
デジタルトークン情報は、説明情報を含んでも良い。説明情報は、デジタルトークンに関する広告又は説明に関する情報であり、テキスト、画像又は動画である。
【0074】
<ユーザ履歴情報>
ユーザ履歴情報は、デジタルトークン提供システムを利用するユーザの履歴に関する情報である。本実施形態では、ユーザ履歴情報は、ユーザが現在地を照合した位置情報、その照合をした日時、ユーザが提供を受けたデジタルトークン、その提供を受けた日時である。またこの他に、ユーザが専用のアプリケーションを用いて、提供条件を確認したデジタルトークンの履歴等を含んでも良い。
【0075】
<ユーザ提供情報>
ユーザ提供情報は、ユーザが提供するデータであって、合成情報、ユーザ提供データである。合成情報は、日付、テキスト又はユーザが自由に描画する手書きデータである。日付は、ユーザが提供しない場合でも良い。テキストは、ユーザが入力する場合でも、ユーザ以外が予め用意したものをユーザが選択する場合でも、どちらでも良い。テキストのファイル形式は、TXT、RTF(Rich Text Format)等であり、その形式に指定はない。手書きデータのファイル形式は、JPEG、PNG等であり、その形式に指定はない。ユーザ提供データは、ユーザが提供するテキスト、写真及び動画であり、これらのファイル形式に指定はない。本実施形態では、合成情報は、ユーザが提供を受けたデジタルコンテンツに紐づけて記憶される。この他に、ユーザが提供を受けたデジタルコンテンツに合成情報を合成した合成デジタルコンテンツ又はそのURIが記憶される形態が考えられる。ユーザ提供データは、ユーザに提供されたデジタルトークンに対して紐付けがされる。
【0076】
<データベース例>
図4~6は、本実施形態におけるデジタルトークン提供システムのデータベースの一例である。
図4、5は、本実施形態におけるデジタルトークン情報のデータベースの一例である。
図6は、本実施形態におけるユーザ履歴情報及びユーザ提供情報の一例である。
【0077】
図4のように、データベース201は、位置情報IDに紐づけて、特定の場所の名前、その場所の位置情報、照合範囲を記憶する。本実施形態の位置情報は緯度と経度であり、10進数で記憶される。この他に、60進数で記憶されても良い。特定の場所とユーザの現在地を照合可能な情報であれば、位置情報として緯度と経度以外が記憶されても良い。また、本実施形態における照合範囲は、記憶される緯度と経度を中心に、半径何m以内で行われた照合を成功とみなすかを判定するために記憶される。この他にも、予め3点以上の複数の緯度と経度の組み合わせを記憶しておき、その範囲内で照合を行う等が考えられる。
【0078】
図5のように、データベース201は、提供可能なデジタルトークンを特定可能な提供可能トークンIDに紐づけて、提供されるデジタルトークンの名前、位置情報ID、そのデジタルトークンの提供条件、デジタルトークンにより所有権等が定義されるデジタルコンテンツ等を記憶する。
【0079】
図5のように、データベース201は、デジタルトークンの提供条件の一例として、位置情報、取得回数、料金を記憶している。例えば
図5において、兼六園トークン2の取得回数の「3」とは、位置情報IDが1000である位置情報と3回照合する必要があることを意味する。取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の回数を記憶する場合、
図5の兼六園トークン2の取得回数として、「兼六園トークン1を3回」のように、どのトークンを何回取得すれば兼六園トークン2を取得できるかが記憶されていれば良い。なお、取得回数は、位置情報データ等で規定された特定の場所への来訪回数等であってもよい。
【0080】
図5のように、データベース201は、位置情報IDに取得順序を記憶している。例えば
図5において、四国八十八箇所(順打ち)トークンの位置情報IDの「0001→・・・0088」とは、最初に位置情報IDが0001、次に0002、・・・、次に0087、最後に0088である位置情報と照合する必要があることを意味する。取得しておく必要があるデジタルトークンの取得の順序を記憶する場合、四国八十八箇所(順打ち)トークンの取得順序として、「Temple0001→・・・→Temple0088」のように、提供可能トークンIDを順番に記憶しておく形態が考えられる。
【0081】
本実施形態では、ユーザがデジタルコンテンツの取得を任意で選択できる。この他にも、ユーザがデジタルトークンを取得すると、そのデジタルトークンに紐づけられたデジタルコンテンツが自動で提供される形態が考えられる。この場合、ユーザが同じ名前のデジタルトークンを取得した際、2回目以降そのデジタルトークンに紐づけられたデジタルコンテンツが提供されなくても良い。これらの他にも、各々のデジタルコンテンツに提供条件が設定され、その提供条件を充足する場合にユーザが取得できる形態も考えられる。また、デジタルコンテンツの提供条件としては、デジタルトークンと同様のものが考えられる。
【0082】
図6(a)のように、データベース201は、ユーザを特定可能なユーザIDに紐づけて、そのユーザが照合した位置情報ID、その照合をした日時を表す照合日時を記憶する。このように、ユーザIDに紐づけて、位置情報ID、照合日時を記憶しておくことで、サーバ2は、取得順序、取得回数、取得可能期間等の照合が可能となる。
【0083】
図6(b)のように、データベース201は、ユーザIDに紐づけて、そのユーザが取得したデジタルトークン(取得デジタルトークンとする)を記録する。本実施形態では、ユーザIDに、コントラクトアドレス及びデジタルトークンID、そのユーザが提供するデータであるユーザ提供データ、そのユーザが取得したデジタルコンテンツ及び合成情報が合成された合成デジタルコンテンツのパス、そのユーザがそのデジタルトークン及びデジタルコンテンツを取得した日時を表す取得日時を記憶する。このように、ユーザIDに合成デジタルコンテンツのパスを紐づけて記憶しておくことで、サーバ2は、合成デジタルコンテンツの表示処理が可能となる。このように、ユーザIDに紐づけて、デジタルトークンID、取得日時を記憶しておくことで、サーバ2は、取得順序、取得回数、取得可能期間等の照合が可能となる。
【0084】
<受付手段>
受付手段202は、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付けると、判定手段203に送信する。ユーザの現在地は、ユーザ端末3を介して受け付けることが可能である。
【0085】
受付手段202は、データ照合に用いる情報を含む照合指示を受け付けても良い。受け付けられた情報は、判定手段203に送信される。データ照合に用いる情報は、ユーザ端末3を介して受け付けることが可能である。データ照合に用いる情報は、例えば、固有の文字列が考えられる。ユーザが二次元コードから固有の文字列を取得し、受付手段202がそれを受け付ける。
【0086】
<判定手段>
判定手段203は、受付手段202からユーザの現在地を含む照合指示を受け付けると、位置情報及び現在地の照合結果を用いて、提供条件の充足を判定する。提供条件が充足した場合、判定手段203は、その旨を送信手段204に送信する。また、ユーザIDに紐づけて、照合日時等をデータベース201に記憶しても良い。照合する位置情報はある程度の範囲で記憶され、ユーザの現在地がその範囲内であれば照合が成功したとみなされる。
【0087】
判定手段203は、ユーザの位置情報の照合履歴及び取得順序並びにユーザの位置情報の照合履歴及び取得回数並びにユーザのデジタルトークンの取得履歴及び取得順序並びにユーザのデジタルトークンの取得履歴及び取得回数並びに現在日時及び取得可能期間の照合結果の少なくとも一つを用いて、提供条件の充足を判定しても良い。提供条件が充足した場合、判定手段203は、その旨を送信手段204に送信する。また、ユーザIDに紐づけて、照合日時等をデータベース201に記憶しても良い。ユーザの位置情報の照合履歴とは、ユーザが過去に照合した位置情報の履歴であり、照合した日時も含まれる。ユーザの位置情報の照合履歴は
図6(a)のようなものを指す。これにより、ユーザが過去に照合した位置情報の順序、回数が得られる。デジタルトークンの取得履歴とは、ユーザが過去に取得したデジタルトークンの履歴であり、取得した日時も含まれる。これにより、ユーザが過去に取得したデジタルトークンの順序、回数が得られる。
【0088】
判定手段203は、受付手段202からデータ照合に用いる情報を含む照合指示を受け付けると、データ照合に用いる情報の照合結果を用いて、提供条件の充足を判定しても良い。提供条件が充足した場合、判定手段203は、その旨を送信手段204に送信する。また、ユーザIDに紐づけて、照合日時等をデータベース201に記憶しても良い。判定手段203は、例えば、受付手段202で受け付けた固有の文字列とデータベース201に記憶されるものを照合する形態が考えられる。
【0089】
<送信手段>
送信手段204は、判定手段203によって提供条件が充足したと判定された場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。また、ユーザIDに紐づけて、ユーザに提供されるデジタルトークン、取得日時等をデータベース201に記憶しても良い。提供指示は、ユーザのウォレットアドレス、コントラクトアドレス、メタデータ等を含む。ユーザのウォレットアドレス、コントラクトアドレスが、トークンURIに紐づけてブロックチェーンに格納される。トークンURIは、デジタルトークンのメタデータを参照するためのURIであり、サーバやIPFS(InterPlanetary File System)等のメタデータの保存場所を示す。なお、サーバは、サーバ2であっても良い。メタデータは、デジタルトークンの名前、説明、ユーザ提供データ、デジタルコンテンツ、合成情報、領収書データ、証明書データ等、又はそれらを閲覧可能なメタデータURIである。メタデータそのものをブロックチェーンに格納しても良い。ブロックチェーンは、提供指示に基づく処理結果を格納すると、その旨をサーバ2に返送する。
【0090】
送信手段204は、判定手段203によって提供条件が充足したと判定された場合、デジタルコンテンツ又はデジタルコンテンツを閲覧可能なURI、を含む提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信しても良い。デジタルコンテンツは、画像又は動画である。画像のファイル形式は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、PNG(Portable Network Graphics)、GIF(Graphics Interchange Format)等であり、その形式に指定はない。動画のファイルは、MP4、MOV等であり、その形式に指定はない。
【0091】
送信手段204は、後述する合成手段211でデジタルコンテンツと合成情報を合成後、合成デジタルコンテンツ又は合成デジタルコンテンツを閲覧可能なURI、を含む提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信しても良い。
【0092】
送信手段204は、ユーザ提供データ又はユーザ提供データを閲覧可能なURI、を含む提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信しても良い。また、ユーザに提供されるデジタルトークンに紐づけて、ユーザ提供データ又はユーザ提供データを閲覧可能なURIをデータベース201に記憶しても良い。
【0093】
送信手段204は、領収書データ又は領収書データを閲覧可能なURI、を含む提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信しても良い。また、ユーザに提供されるデジタルトークンに紐づけて、領収書データ又は領収書データを閲覧可能なURIをデータベース201に記憶しても良い。領収書は、ユーザが決済を行った場合に提供される一般的な領収書である。領収書の宛名は、ユーザ基本情報にある名前でも、ユーザから新たに受け付けたものでもどちらでも良い。
【0094】
送信手段204は、証明書データ又は証明書データを閲覧可能なURI、を含む提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信しても良い。また、ユーザに提供されるデジタルトークンに紐づけて、証明書データ又は証明書データを閲覧可能なURIをデータベース201に記憶しても良い。証明書は、ユーザが過去にデジタルトークンを保有していたことを証明するものである。証明書データは、そのユーザのユーザID、名前、そのユーザが取得した日付等のユーザ基本情報にある情報を含んでも良い。また、証明書データは、ユーザ提供情報を含んでも良い。
【0095】
<予約受付手段>
予約受付手段205は、ユーザから、デジタルトークンの提供の予約を受け付ける。
【0096】
<現在地送信手段>
現在地送信手段301は、GPSモジュール38を介して取得したユーザの現在地を受付手段202に送信する。また、現在地送信手段301は、予約受付手段205で提供の予約を受け付けたデジタルトークンの提供条件に取得可能時刻が含まれる場合、その取得可能時刻にユーザの現在地を受付手段202に自動で送信しても良い。
【0097】
<データ照合情報送信手段>
データ照合情報送信手段302は、データ照合に用いる情報を受付手段202に送信する。
【0098】
<表示処理手段>
表示処理手段210は、ユーザから各種画面の表示処理要求を受け付け、表示処理結果を返送する。本実施形態では、表示処理手段210は、提供可能デジタルトークンを表示処理して、提供要求画面を表示させる。また、提供要求画面において、デジタルトークンの提供要求部を表示処理する。ユーザが提供要求部を押下すると、照合指示が受付手段202に送信される。
【0099】
表示処理手段210は、ユーザ基本情報を編集可能なユーザ基本情報管理画面を表示させる。
【0100】
また、表示処理手段210は、取得デジタルトークンのURI等に基づいて、デジタルコンテンツや合成情報を表示処理して、コンテンツ画面を表示させる。また、本実施形態では、後述する合成手段211が合成情報とデジタルコンテンツを合成した合成デジタルコンテンツを表示処理する。この他に、メタデータURIを用いて直接又は間接的にデジタルコンテンツの表示処理要求を受け付けると、デジタルコンテンツ及び合成情報に基づいて、合成情報が合成されたデジタルコンテンツの表示処理結果を送信する形態でも良い。これにより、ユーザは、ユーザ端末3において、合成情報が合成されたデジタルコンテンツを閲覧できる。
【0101】
表示処理手段210は、提供要求画面において、複数の提供可能デジタルトークンを、選択可能に表示処理する。
【0102】
選択受付手段206は、デジタルトークンの選択を受け付ける。
【0103】
表示処理手段210は、提供要求画面において、選択受付手段206でユーザによって選択されたデジタルトークンの提供条件を表示処理する。これにより、ユーザは、デジタルトークンの提供条件を容易に確認できる。
【0104】
表示処理手段210は、提供要求画面において、デジタルトークンの提供要求部を表示処理する。表示処理手段210は、提供条件の充足状況により区別してデジタルトークンの提供要求部を表示処理しても良い。提供条件の充足状況は、判定手段203によって判定される。例えば、特定の場所1か所に訪れてその場所の位置情報とユーザの現在地を照合するだけの場合はデジタルトークンの提供要求部が表示され、複数の場所に訪れて照合する必要がある場合は提供要求部が表示されない等である。この他に、位置情報を照合する必要がある場所の数によって、提供要求部の色が異なる形態が考えられる。
【0105】
<合成情報受付手段>
合成情報受付手段209は、合成情報を受け付ける。また、デジタルトークンを取得する前及び後のどちらのタイミングでも合成情報を受け付けることができる。また、受け付けた合成情報をデータベース201に記憶しても良い。
【0106】
<合成手段>
合成手段211は、合成情報受付手段209が合成情報を受け付けると、デジタルコンテンツと合成情報を合成させた、合成デジタルコンテンツを作成する。その合成デジタルコンテンツは、デジタルトークンIDに紐づけられる。合成デジタルコンテンツとは、画像又は動画のデジタルコンテンツ上に、日付、テキスト、ユーザが自由に描画する手書きデータ等の合成情報が合成されたものである。合成した合成デジタルコンテンツ又は合成デジタルコンテンツを閲覧可能なURIをデータベース201に記憶しても良い。
【0107】
<ユーザ提供データ受付手段>
ユーザ提供データ受付手段212は、ユーザから、ユーザ提供データを受け付ける。また、デジタルトークンを取得する前及び後のどちらのタイミングでもユーザ提供データを受け付けることができる。ユーザ提供データは、デジタルトークンIDに紐づけられる。また、受け付けたユーザ提供データ又はユーザ提供データを閲覧可能なURIをデータベース201に記憶しても良い。
【0108】
<事前譲渡受付手段>
事前譲渡受付手段213は、誰かの代理で現在地と位置情報の照合をする代理ユーザから、提供要求画面において、予め譲渡を希望する譲渡先ユーザ及び提供可能なデジタルトークンの中から代理ユーザが譲渡先ユーザに譲渡を希望するデジタルトークンを受け付ける。原則として、特定の場所のデジタルトークンは、そこに訪れたユーザの現在地と、その場所の位置情報を照合しなければ提供されない。例外として、代理ユーザが予め譲渡を希望する譲渡先ユーザ及び提供可能なデジタルトークンを指定し、譲渡先ユーザの代理としてそのデジタルトークンが提供される場所に訪れ、代理ユーザの現在地とその位置情報を照合した場合、譲渡先ユーザにデジタルトークンが提供される形態であっても良い。
【0109】
<譲渡送信手段>
譲渡送信手段214は、判定手段203によって提供条件が充足したと判定された場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。提供指示として、代理ユーザのウォレットアドレスの代わりに、譲渡先ユーザのウォレットアドレスが送信される。これにより、デジタルトークンの譲渡を制限付きで認める形態とすることができる。
【0110】
この他に、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する前に、代理ユーザ、譲渡先ユーザ、譲渡先ユーザに譲渡を希望するデジタルトークンの組み合わせをデータベース201中に記憶しておく。後日、代理ユーザのそのデジタルトークンの譲渡指示がその組み合わせに一致する場合に、その譲渡指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する形態が考えられる。
【0111】
<検索手段>
検索手段215は、ユーザの現在地及びデジタルトークンの提供条件を表す位置情報に基づいて、周辺位置情報を検索する。周辺位置情報は、ユーザの現在地の周辺で提供される提供可能デジタルトークンの位置情報である。これにより、ユーザの現在地の周辺で提供されるデジタルトークンを検索することができる。
【0112】
検索手段215は、ユーザの現在地及びユーザが指定する属性並びにデジタルトークンの提供条件を表す位置情報及びデジタルトークン毎に紐づけられた属性に基づいて、周辺位置情報を検索しても良い。ユーザは、ユーザ基本情報管理画面において、属性を指定することができる。これにより、ユーザの現在地の周辺にあり、ユーザが指定する属性を持つデジタルトークンを検索することができる。
【0113】
検索手段215は、あるユーザが周辺位置情報を検索する際、あるユーザの現在地及びユーザ属性並びにデジタルトークンの提供条件を表す位置情報及びデジタルトークンに紐づいたユーザ属性に基づいて、周辺位置情報を検索しても良い。これにより、ユーザの現在地の周辺にあり、同一のユーザ属性を持つユーザが頻繁に取得するデジタルトークンを検索することができる。
【0114】
<通知手段>
通知手段216は、ユーザに周辺位置情報を通知する。周辺位置情報は、検索手段215で検索された位置情報である。これにより、ユーザは、現在地の周辺で提供されるデジタルトークンの位置情報を知ることができる。また、ユーザに説明情報を通知しても良い。説明情報は、デジタルトークンの広告又は説明のためのテキスト、画像又は動画等である。
【0115】
<決済判定手段>
決済判定手段217は、ユーザによって行われた決済の成否を判定する。また、ユーザによって行われた決済の充足を判定し、決済が充足した場合、領収書データを提供しても良い。提供した領収書データ又は領収書データを閲覧可能なURIは、決済を行って取得したデジタルトークンに紐づけられてデータベース201に記憶されても良い。
【0116】
決済判定手段217は、ユーザによって行われる決済が可能か否かを判定しても良い。ユーザによって行われる決済が可能か否かを判定するとは、ユーザ基本情報にユーザがチャージした残高等が記録されていて、ある料金が記憶されるデジタルトークン又はデジタルコンテンツをその残高の範囲内で取得可能か否かを判定する。この判定によって、表示処理手段210は、提供要求部を区別して表示処理しても良い。
【0117】
<証明書提供手段>
証明書提供手段218は、ユーザがデジタルトークンを保有したことを示す証明書データを提供する。提供した証明書データ又は証明書データを閲覧可能なURIをデータベース201に記憶しても良い。これにより、ユーザが他のユーザに対して自身の保有するデジタルトークンを提供した場合でも、過去にそのデジタルトークンを保有していたことを証明することができる。
【0118】
なお、本実施形態においては、単一のコンピュータ装置によってサーバ2を実現する構成を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、判定手段203を別のコンピュータ装置に備えるような構成等、複数のコンピュータ装置によってサーバ2を実現するような構成としてもよい。
【0119】
<デジタルトークンの提供の処理>
図7は、本実施形態におけるデジタルトークンの提供の処理の流れを示すフローチャートである。ステップS11において、受付手段202は、ユーザ端末3にダウンロードされた専用のアプリケーションから、ユーザによる提供可能デジタルトークンの選択を受け付ける。
【0120】
ステップS12において、表示処理手段210は、ステップS11で選択されたデジタルトークンの提供条件を表示する。さらに、ステップS12において、表示処理手段210は、ユーザの現在地を含む照合指示を送信するためのデジタルトークンの提供要求部を表示する。さらに、ユーザによるデジタルトークンの選択を受け付けると、判定手段203は、ユーザが選択したデジタルトークンの提供条件の充足を判定し、その結果に基づいて、表示処理手段210は、提供条件の充足状況により区別してデジタルトークンの提供要求部を表示処理しても良い。
【0121】
ステップS13において、ユーザが、専用のアプリケーションの画面に表示された提供要求部を押下するとユーザの現在地を含む照合指示がサーバ2に送信される。なお、ステップS11におけるデジタルトークンの選択によって、ユーザの現在地を含む照合指示がサーバ2に送信される実施形態も考えられる。
【0122】
さらに、照合指示にデータ照合に用いる情報等が含まれても良い。例えば、ステップS11でデジタルトークンの選択をすると、専用のアプリケーションにデジタルトークンの提供条件と共にカメラを起動するボタンが表示される形態が考えられる。ボタンを押してカメラを起動し、二次元コードを読み取ることによって、ユーザの現在地及びデータ照合に用いる情報が送信される。この他にも、専用のアプリケーションに表示されるカメラを起動するボタンを押下し、二次元コードを読み取ることによって、ユーザの現在地及びデータ照合に用いる情報が送信される形態も考えられる。この他にも、ユーザ端末3からユーザの現在地を送信、サーバでの照合後、二次元コードの読取の指示をサーバがユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3からデータ照合に用いる情報を含む照合指示を送信する形態が考えられる。
【0123】
また、ステップS11でデジタルトークンの選択をすると、近距離無線通信の接続の要求指示がユーザ端末3に表示され、接続を行うとユーザの現在地及び近距離無線通信の接続により取得される情報が送信される形態が考えられる。また、専用のアプリケーションを起動して近距離無線通信の接続を行うと、ユーザの現在地及び近距離無線通信の接続により取得される情報が送信される形態も考えられる。この他にも、ユーザ端末3からユーザの現在地を送信、サーバでの照合後、近距離無線通信の接続の指示をサーバがユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3から近距離無線通信の接続により取得される情報を含む照合指示を送信する形態が考えられる。
【0124】
また、ステップS13において、照合指示を送信するとともに、ユーザは、ユーザ提供データ及び合成情報の少なくとも1つを送信しても良い。この他に、デジタルトークン及びデジタルコンテンツを取得後、ユーザ提供データ及び合成情報の少なくとも1つを送信しても良い。
【0125】
ステップS14において、位置情報及びユーザの現在地等の照合をする。位置情報及びユーザの現在地以外の照合として、取得順序、取得回数、取得可能期間、取得可能時刻、データ照合に用いる情報、決済の成否等を照合しても良い。
【0126】
ステップS15において、デジタルトークンの提供条件の充足を判定する。デジタルトークンの提供条件として記憶される位置情報及びユーザの現在地の照合の成否を判定する。これ以外の充足の判定として、取得順序、取得回数、取得可能期間、取得可能時刻、データ照合に用いる情報、決済の成否等の充足の判定も行われる。ステップS15において提供条件の充足の判定が肯定された場合(ステップS15:Yes)、ステップS16に進む。ステップS15において提供条件の充足の判定が否定された場合(ステップS15:No)、ユーザによって再びデジタルトークンが選択されるのを待つ。
【0127】
ステップS16において、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。
【0128】
<代理での現在地と位置情報の照合>
図8は、本実施形態におけるユーザによる代理での現在地と位置情報の照合及びデジタルトークンの譲渡の処理の流れの一例を示す図である。S21において、ユーザが譲渡先ユーザ及び譲渡を希望するデジタルトークンの選択を行い、事前譲渡受付手段213はそれを受け付ける。
【0129】
ステップS22において、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステムに送信する。ステップS16とは異なり、提供を受けるユーザは譲渡先ユーザであるので、ウォレットアドレスがブロックチェーンに格納される。
【0130】
<提供条件に取得可能時刻を含む場合>
図9は、本実施形態における取得可能時刻を提供条件として含むデジタルトークンの提供の予約の処理の流れの一例を示す図である。ステップS31において、ユーザは、取得可能時刻を提供条件として含むデジタルトークンの提供を予約する。専用のアプリケーションは、その取得可能時刻にユーザ現在地を送信することを記憶する。
【0131】
ステップS32において、ユーザが専用のアプリケーションを取得可能時刻前に起動しておくと、専用のアプリケーションは取得可能時刻にユーザの現在地を自動で受付手段202に送信する。
【0132】
<周辺位置情報の通知>
図10は、本実施形態における周辺位置情報の検索、通知、表示の処理の流れの一例を示す図である。ステップS41において、ユーザ端末3は、ユーザの現在地をサーバ2に送信する。
【0133】
ステップS42において、検索手段215は、受け付けた現在地及びデータベースに記憶されるデジタルトークンの位置情報から周辺位置情報を検索する。
【0134】
ステップS42において、検索手段215は、更に、ユーザが指定する属性及びデジタルトークンに対応付けられた位置情報を表すデジタルトークン属性を用いて周辺位置情報を検索しても良い。ユーザが指定する属性は、ユーザが興味のあるものに関連する可能性が高い。つまり、それを含めて周辺位置情報を検索することによって、現在地を送信しユーザの興味のあるデジタルトークンを提示できる可能性が高い。
【0135】
この他に、検索手段215は、現在地を送信したユーザのユーザ属性及び位置情報を用いて周辺位置情報を検索しても良い。ユーザ履歴情報より、ある提供可能トークンがどのようなユーザ属性を持つユーザに人気があるかがわかる。よって、現在地を送信したユーザのユーザ属性及びユーザ履歴情報用いて周辺位置情報を検索することによって、現在地を送信したユーザの興味のあるデジタルトークンを提示できる可能性が高い。
【0136】
ステップS43において、通知手段216は、ユーザに周辺位置情報を通知する。
【0137】
ステップS44において、受付手段202は、ユーザによる周辺位置情報の選択を受け付ける。
【0138】
ステップS45において、通知手段216は、選択された周辺位置情報のデジタルトークンの広告又は説明を表示処理する。
【0139】
なお、本実施形態におけるサーバ2と、ユーザ端末3等と、のデータの送受信やリクエスト等は、ユーザ端末3にかかるブラウザアプリケーションを介して行われてもよく、APIを介して行われても良い。
【符号の説明】
【0140】
1 デジタルトークン発行システム
2 サーバ
3 ユーザ端末
4 ブロックチェーンネットワークシステム
201 データベース
202 受付手段
203 判定手段
204 送信手段
205 予約受付手段
206 選択受付手段
209 合成情報受付手段
210 表示処理手段
211 合成手段
212 ユーザ提供データ受付手段
213 事前譲渡受付手段
214 譲渡送信手段
215 検索手段
216 通知手段
217 決済判定手段
218 証明書提供手段
301 現在地送信手段
【要約】
【課題】
ユーザが訪問した証を、位置情報を利用し、デジタルデータとして提供する技術を提供すること。
【解決手段】
デジタルトークンを提供するデジタルトークン提供システム1であって、
データベース201と、受付手段202と、判定手段203と、送信手段204と、を備え、
前記データベース201は、デジタルトークンの提供条件として位置情報を記憶し、
前記受付手段202は、ユーザの現在地を含む照合指示を受け付け、
前記判定手段203は、前記位置情報及び前記現在地の照合結果を用いて、前記提供条件の充足を判定し、
前記送信手段204は、前記提供条件が充足した場合、デジタルトークンの提供指示をブロックチェーンネットワークシステム4に送信する。
【選択図】
図1