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特許7204747密度測定を使用した飲料バッチ製造のリアルタイム品質監視
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-05
(45)【発行日】2023-01-16
(54)【発明の名称】密度測定を使用した飲料バッチ製造のリアルタイム品質監視
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/00 20060101AFI20230106BHJP
   G01F 1/84 20060101ALI20230106BHJP
【FI】
A23L2/00 Z
G01F1/84
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020520537
(86)(22)【出願日】2018-10-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-14
(86)【国際出願番号】 US2018056836
(87)【国際公開番号】W WO2019083871
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-10-06
(31)【優先権主張番号】15/793,398
(32)【優先日】2017-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(72)【発明者】
【氏名】サマン・チュバク
(72)【発明者】
【氏名】バドレッディン・アハチ-アリ
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第6186193(US,B1)
【文献】特開平4-211344(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0016346(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 2/00-2/84
G01F 1/84
FSTA/CAplus/AGRICOLA/BIOSIS/
MEDLINE/EMBASE(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
Google
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッチプロセスに従って製造される飲料の品質を追跡するための方法であって、
第1の原料を水に添加して、バッチを形成することを含む第1添加工程と、
前記第1の原料が完全に混合されるまで、前記バッチを混合することを含む第1混合工程と、
第2の原料を前記バッチに添加することを含む第2添加工程と、
前記第2の原料が完全に混合されるまで、前記バッチを混合することことを含む第2混合工程と、
インライン密度デバイスを使用して、前記バッチの密度をリアルタイムで測定することを含む測定工程と、
前記バッチの密度の変化を監視することを含む監視工程と、
前記密度の変化に基づいて、目標レシピからの偏差を検出することを含む検出工程と、
前記バッチプロセスから検出されたあらゆる偏差をリアルタイムで修正することを含む修正工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記検出工程が、前記密度測定値を前記目標レシピの密度値と比較することを含み、
前記修正工程が、更なる原料を添加することによって、前記目標レシピデータの前記密度値に前記密度を一致させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定工程、監視工程、及び検出工程が、前記インライン密度デバイスと通信しているソフトウェアによって実行される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記検出工程が、前記バッチの前記密度が前記目標レシピの前記密度から少なくとも1%偏差したと判定する場合、前記ソフトウェアが自動アラートを提供する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
追加の5つの原料について、前記第1添加工程及び前記第1混合工程を繰り返すことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記密度が、前記5つの原料のそれぞれが添加された後に測定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
質量流量をリアルタイムで測定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記検出工程が、各原料を添加した後に実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記インライン密度デバイスが密度計を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の原料を添加した後、かつ前記第2の原料を添加する前に、
前記インライン密度デバイスを使用して、前記バッチのドライブゲインを測定することと、
前記測定されたドライブゲインに基づいて、前記バッチが完全に混合されているかどうかを判定することと、
前記バッチが完全に混合されていることを前記ドライブゲインが示すまで、前記バッチを混合することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記密度が、連続的に測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記原料が、順次添加され、
各原料が添加された後に、前記密度が測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
飲料を製造するためのバッチプロセスにおける不均質性を検出する方法であって、
前記飲料を形成するためのバッチに第1の原料を混合することを含む混合工程と、
インライン密度デバイスを使用して、前記バッチのドライブゲインをリアルタイムで測定することを含む測定工程と、
前記ドライブゲインの変化を監視することを含む監視工程と、
前記ドライブゲインの前記変化に基づいて、前記バッチにおける不均質性を検出することを含む検出工程と、
第2の原料を添加する前に、リアルタイムで検出されたあらゆる不均質性を修正することを含む修正工程と、を含む、方法。
【請求項14】
前記修正工程が、前記ドライブゲインが前記バッチへの前記第1の原料の完全な溶解を示すまで、前記バッチを混合することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記測定工程、前記監視工程、及び前記検出工程が、ソフトウェアによって実行される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記検出工程が不均質性を検出した場合、前記ソフトウェアが、前記修正工程を自動的に実行し、
前記修正工程が、前記バッチが均質になるまで、前記バッチを混合することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ドライブゲインの前記変化が、前記バッチの特性の変化に対応し、前記特性が、気泡の量、未溶解固体の量、凝集の量、又は粘度のうちの1つ以上である、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
リアルタイムで密度を測定するために、飲料を製造するためのバッチシステムを後付けする方法であって、
再循環ループを前記バッチシステムに追加することと、
インライン密度デバイスを前記再循環ループに追加することと、
前記バッチシステムに含まれるバッチを前記再循環ループを通して循環させるように前記バッチシステムを構成することと、を含み、
前記インライン密度デバイスが、前記バッチの前記密度をリアルタイムで測定するように構成されている、方法。
【請求項19】
前記インライン密度デバイスが密度計である、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記載される実施形態は、概して、バッチプロセスの特性をリアルタイムで測定することを含む、飲料を製造するためのバッチプロセスに関する。
【発明の概要】
【0002】
本開示の態様は、バッチプロセスに従って製造される飲料の品質を追跡するための方法を含む。バッチプロセスは、原料を水に添加して、バッチを形成することを含み得る。第1の原料を添加し得、次いで、第1の原料が完全に混合されるまで、バッチを混合し得、次いで、第2の原料を添加し得、第2の原料が完全に混合されるまで、バッチを混合し得る。加えて、本方法は、インライン密度デバイスを使用して、バッチの密度をリアルタイムで測定することと、バッチの密度の変化を監視することと、密度の変化に基づいて、バッチプロセスから偏差を検出することと、バッチプロセスから検出されたあらゆる偏差をリアルタイムで修正することと、を含み得る。本方法はまた、密度測定値を基準飲料レシピと比較することと、密度測定値を基準飲料レシピに一致させることと、を含み得る。
【0003】
本開示の他の態様では、飲料を製造するためのバッチプロセスにおける不均質性を検出する方法は、原料を混合して、バッチを形成することと、バッチのドライブゲインをリアルタイムで測定することと、ドライブゲインの変化を監視することと、ドライブゲインの変化に基づいて、バッチにおける不均質性を検出することと、バッチプロセスから検出されたあらゆる不均質性をリアルタイムで修正することと、を含み得る。
【0004】
本開示の他の態様では、バッチプロセスにおいて飲料を製造するための原料の添加を追跡する方法は、レシピに従って原料を水に順次添加して、バッチを形成することと、インライン密度デバイスを使用して、バッチの密度をリアルタイムで測定することと、各原料がバッチに添加された後に、バッチの密度の変化を監視することと、基準レシピからの偏差を検出することと、バッチプロセスから検出されたあらゆる偏差をリアルタイムで修正することと、を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】再循環ループに取り付けられたインライン密度デバイスを有する例示的な飲料生成バッチプロセスシステムを示す。
【0006】
図2A】例示的なインライン密度デバイスを示す。
【0007】
図2B図2Aのインライン密度デバイスの底面図を示す。
【0008】
図2C】デバイスを通って流れる流体によって振動する図2Aのインライン密度デバイスの底面図を示す。
【0009】
図3】インライン密度デバイスからの読み取り値に基づいて作製された例示的なグラフを示す。
【0010】
図4A】管を通って流れる単一相の流体を有する管の断面を示す。
【0011】
図4B】管を通って流れる2つの相を有する管の断面を示す。
【0012】
図5】例示的なバッチの分離比対密度比のグラフを示す。
【0013】
図6】別の例示的なバッチに関する経時的な密度及びドライブゲインの測定値を示す。
【0014】
図7】別の例示的なバッチに関する経時的な密度及びドライブゲインの測定値を示す。
【0015】
図8図7に示されるバッチの別の特定の時間範囲に関するより詳細な密度及びドライブゲイン測定値を示す。
【0016】
図9図6に示されるバッチの密度と図7に示されるバッチの密度との並列比較を示す。
【0017】
図10】インライン密度デバイスによって完成した密度測定値とオフライン密度デバイスとの比較を示す。
【0018】
図11】インライン密度デバイスとオフライン密度デバイスとの間の測定値の差を表すデータ点を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
多くの予め包装された飲料は、複雑なレシピに従うバッチプロセスを使用して工業的に製造される。例えば、レシピは、大量の水に様々な量の複数の原料を次々に添加し、各原料が完全に混合されるか、又は別の原料を添加する前に十分な時間が経過したことを確実にするようにという指示を提供し得る。これらのレシピは、多くの場合、異なる粘度又は固体(例えば、粉末)を有する液体を含む多数の原料を必要とし、これらの原料のそれぞれは、異なる速度で溶解し得る。多くの場合、これらの原料は、原料が完全に混合されているかどうかを目視で判定する操作者によって手動で添加される。多くの場合、飲料配合又はレシピは非常に複雑であり、難溶解性固体を含む。これにより、製品品質をインラインで監視することが特に困難になる。
【0020】
原料の手動での添加、及び混合物の目視での検査に頼ることによって、バッチプロセスに潜在的な過りが起こる可能性が残る。例えば、操作者は、少量の原料を添加し、原料をバッチから完全に除去するか、又は原料が完全に混合される前にバッチ上で時期尚早に移動するか、又はバッチを完成させ得る。原料が混合されている間、添加される原料の量及び混合の質を追跡及び定量化することは困難である。したがって、バッチの分析は、基準を満たすことを確実にするために、多くの場合、プロセスの完了後に必要である。
【0021】
しかしながら、バッチが完了すると、任意のエラーを修正することが、費用がかかり、時には不可能であり得、いくつかの場合では、バッチ全体を廃棄しなければならない。これは、無駄な時間、金銭、及び材料をもたらす。これらの潜在的な操作者誤差に加えて、それぞれの個々の飲料製造施設は、異なる供給元から供給される様々な品質の異なる機器及び入力を使用して、変動するバッチ品質、又は施設特定品質制御手段の必要性を潜在的にもたらし得る。したがって、バッチのインライン分析は、バッチプロセス中に添加される原料を測定かつ追跡し、様々な製造施設間で一貫したバッチ品質を促進するのに有用であり得る。
【0022】
インライン密度デバイスは、リアルタイムでバッチ特性を監視するために使用され得、その結果、リアルタイムで誤差を修正するか、又は完全に回避することができる。流量計及び密度計などの構成要素を含み得るインライン密度デバイスを使用して、バッチ内の原料濃度を推定するために密度、流量、及び他の特性を連続的に測定することができる。バッチのオフライン分析を使用する既存の分析方法とは異なり、インライン密度デバイスを使用して、原料が添加される際にバッチを連続的に監視かつ定量化し得る。デバイス及び方法はまた、各飲料レシピに固有の特定の基準を判定するために使用することができるバッチ特性を識別するために使用され得る。バッチの特性を連続的に測定することによって、インライン密度デバイスは、理想的な「至適基準」バッチ(例えば、目標レシピ)特性に対するバッチの評価を支援し、不完全な混合、一貫したバッチ品質、及び他の問題などの問題を回避するためにリアルタイムで調整を行うことができる。
【0023】
図1は、飲料を製造するための例示的なバッチシステム50を示す。バッチシステム50は、混合タンク55、原料入口60、出口70、バッチ80、及び再循環ループ90を含み得る。原料は、原料入口60を通って、矢印65の方向に混合タンク55内に流入する。混合タンク55内に入ると、原料は混合されて、バッチ80を形成し、バッチ80は再循環ループ90を通って連続的に流れる。バッチ80が再循環ループ90を通って流れるとき、インライン密度デバイス100は、バッチ80の密度及び質量流量を測定する。バッチ80が完了すると、バッチ80は、矢印75の方向に出口70を通って混合タンク55から流出して、更に処理され(例えば、ボトル又は他の容器内に包装され)得る。
【0024】
原料は、原料入口60Aを通して混合タンク55に手動で添加され得、又は混合タンク55の上部にわたって(例えば、矢印60Bの方向に)注ぐことによって、手動で添加され得る。既存の方法は、バッチが混合タンク55内で混合され、出口70を通って出た後にバッチ品質を監視する。これらの方法は、実験室機器を用いたオフライン試験を使用する。これらの方法は、バッチ生成プロセス中にバッチ品質をリアルタイムで又は連続的に測定することができない。対照的に、再循環ループ90及びインライン密度デバイス100を使用して、バッチ80の密度をリアルタイムで測定し得る。バッチ80が処理されているとき、インライン密度デバイス100は、バッチ80の密度を連続的に測定し得、戻した測定値を使用して、バッチ80が基準レシピに適合するかどうか、及び原料がバッチ80内に完全に混合されているかどうかを含むバッチ80の品質を判定することができる。インライン密度デバイス100は、オフライン密度デバイスとして又は小さい誤差の範囲内で、密度測定値を提供し得る。いくつかの実施形態では、インライン密度デバイスは、0.001%、0.005%、0.01%、0.02%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、又は5%の誤差の範囲内にある測定値を提供する。
【0025】
図2A~2Cは、例示的なインライン密度デバイス100を示す。いくつかの実施形態では、インライン密度デバイス100は、Coriolis密度計である。図2B及び2Cは、図2Aのインライン密度デバイス100の底面図を示す。インライン密度デバイス100は、管110(例えば、再循環ループ90の一部)、第1の流管120、及び第2の流管130を含む。インライン密度デバイス100を使用して、密度及び質量流量を測定するために、バッチは、第1の流管120及び第2の流管130に入る。流管120及び130のそれぞれは、磁石及びコイルアセンブリ115を有し得、バッチが流管120及び130を通過するときに、コリオリの力(Coriolis)は誘導され得、これにより、流管120及び130を互いに対向して捻れさせる。Coriolis密度計には、流管120及び130の捻れを測定し、かつ密度及び質量流量を直接的に測定することができるセンサを備えている。
【0026】
図2A及び2Bは、インライン密度デバイス100を通って流れる任意の流体なしの流管120及び130の位置を示す。図2Cは、インライン密度デバイス100を通って流れる流体を有する流管120及び130の例示的な位置を示す。流体は、インライン密度デバイス100を通って矢印105の方向に流れる。流管120及び130は両方とも、流体が管を通って流れるときに振動し、質量が管を通って流れる速度は、管の振動に影響を及ぼす。磁石及びコイルアセンブリは、流体が管120及び130を通って流れる際に正弦波の形態の電圧を生成する。加えて、Coriolis密度計などの密度計は、気泡及び非分散粉末がシステム内に存在するときに密度の急上昇を記録する。これは、「ドライブゲイン」としても知られる、管内の流体の重心の位置の変化に起因する。ドライブゲインは、システム内に存在する2つの相(例えば、固体及び液体)が存在するとき、小さいが検出可能な急上昇を示す。
【0027】
ドライブゲインの応答は、液体からの固体の分離に依存する。この現象は、混合物における不均質性、又は粘度若しくは製品微細構造の変化の別の指標として使用することができる。
【0028】
加えて、流動中の気泡及び粒子の存在は、分離又は多相誤差と称される測定誤差を引き起こすことが知られている。分離は、バルク流体の流れの方向に垂直である、管振動の方向の異なる密度の2つの原料間の相対運動を指す。
【0029】
図3は、インライン密度デバイス100による測定値の例示的な出力を示す。線300は、経時的なバッチの密度を示し、線400は、経時的なバッチのドライブゲインを示す。図3に示すように、ピーク301、302、及び303によって示される密度の急上昇は、原料が添加される度により高くなって安定する。同様に、ドライブゲインの急上昇は、原料が添加される度にピーク401、402、及び403によって示される。急上昇に続いて、線400は、原料が添加される前の値に戻るドライブゲインの減少を示す。この下限値への復帰は、バッチ80が均質になるように、添加された原料がバッチ80に十分に混合されていることを示す。
【0030】
図4Aは、第1の流管120を通って流れる第1の相140の単一相を示す。図4Bは、第1の流管120を通って流れる第1の相140及び第2の相142の2つの相を示す。第1の相は液体(例えば、バッチ80の均質部分)であり得、第2の相は固体(例えば、バッチ80にまだ十分に混合されていない新たに導入された原料)であり得る。2つ以上の相が可能であり、同様の流れが第2の流管130内で発生することを理解されたい。図4Aのように、1つの相が存在するとき、円144によって示される重心は、第1の流管120の中心にある。図4Bに示されるように、円144によって示される重心は、第1の流管120の中心にもはや存在せず、これによって流体の質量が実際よりも明るく見えることがある。粒子振動の振幅(A)と流体振動の振幅(A)との比であるA/Aの比は、分離比である。線152はAfを表し、線154はApを表す。
【0031】
図5は、様々な固体の分離結果を示す。y軸は分離比(A/A)であり、x軸は密度比(流体密度/粒子密度)である。分離比1は、流体の重心及び管の重心が同期して移動していることを示す。上記及び下記の分離比1は、質量中心を歪めている粒子が存在することを示す。密度測定値の誤差は、分離比が1に近づくにつれて最小化される。
バッチ品質
【0032】
上述のものなどのインライン密度デバイスを使用して、バッチプロセスの特定の特性を測定かつ追跡することが可能であり、これによりバッチの品質の容易な判定を可能にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、「理想的な」バッチは、バッチプロセス(すなわち、「目標レシピ」、「基準化プロセス」、「基準飲料レシピ」、又は「至適基準」)で製造することができる。「理想的な」バッチの製造中、インライン密度デバイスは、リアルタイムでバッチの密度及びドライブゲインを連続的に追跡かつ監視することができる。バッチプロセス中、又はバッチの完了後に、インライン密度デバイスは、図6図10に示されるような目標レシピデータを提供することができる。この目標レシピデータは、同じ「理想的な」バッチを再現するための基準化された参照を提供することができる。
【0033】
この基準化されたプロセスを使用して、バッチ内の誤差に対する特定のパラメータ又は許容誤差(例えば、合格/不合格基準)を設定することが可能である。インライン密度デバイスがパラメータ又は許容誤差内の密度レベルを検出する場合、バッチは「合格する」。インライン密度デバイスがパラメータ又は許容誤差の外側の密度レベルを検出する場合、バッチは「不合格」となり、インライン密度デバイスは、バッチが基準化されたプロセスから偏差したというアラート又は通知を提供し得る。例えば、いくつかの実施形態では、インライン密度デバイスが、予想値から1%を超えて偏差する密度レベルを検出する場合、デバイスはアラートを提供し得る。いくつかの実施形態では、インライン密度デバイスが1%、5%、10%、又は15%を超えて偏差する密度レベルを検出した場合、デバイスはアラートを提供することになる。
【0034】
加えて、インライン密度デバイス100は、ドライブゲインを測定し、密度を測定し、リアルタイムでバッチの密度の変化を監視し、かつ目標レシピからの密度の偏差を検出する、ソフトウェアと通信し得る。ソフトウェアはまた、上述の許容誤差に基づいてアラートを提供し得る。ソフトウェアは、目標レシピからの偏差が検出された場合に自動的にアラートを提供し得る。例えば、ソフトウェアは、ソフトウェアが目標レシピから少なくとも1%の偏差を検出した場合にアラートを提供し得る。ソフトウェアはまた、ドライブゲインが増加し、バッチにおける不均質性を示すとき、又はドライブゲインが定常状態又は予想値に戻るときに、自動アラートを提供し得る。ソフトウェアはまた、ドライブゲインの増加が検出された場合にバッチ80を自動的に混合するために、混合タンク55のミキサーと通信し得る。
【0035】
バッチプロセスは、混合タンク55に水を添加して開始する。水は、バッチ80中の第1の原料と見なされ得る。混合タンク55は、例えば、5ガロン超(工業用飲料製造に使用され得るように、例えば、30、90、又は500ガロン超)の容量を有し得る。水が添加された後、水は、再循環ループ90及びインライン密度デバイス100(密度計など)を通って流れ、水の密度を測定する。いくつかの実施形態では、インライン密度デバイス100は、Coriolis密度計である。水の密度の測定に続いて、原料をバッチ80に添加し得る。原料は、液体、固体、又は気体であり得る。バッチ80は、再循環ループ90を通して連続的に流れ得、インライン密度デバイス100は、バッチ80の密度を連続的に測定し得る。いくつかの実施形態では、原料は連続的に添加され、密度は連続的に測定される。インライン密度計は、密度を瞬時に読み取る。原料添加中の密度測定値は、グラフィック表示を通してリアルタイムで監視される。後続の原料は、前の添加プラトーから一定の密度値への密度変動後に添加され得る。密度は、1秒未満、少なくとも1秒、少なくとも30秒、少なくとも1分、少なくとも2分、少なくとも3分、少なくとも4分、又は少なくとも5分の間測定され得る。インライン密度デバイス100からの出力読み取り値が、バッチ80が目標レシピデータと十分に一致することを示すまで、又はドライブゲイン読み取り値が、バッチ80が十分に混合されていることを示すまで、密度はまた測定され得る。加えて、測定された密度は、目標レシピデータの密度と連続的に比較することができ、任意の偏差は、上述のようにアラート又は通知を引き起こす。
【0036】
目標レシピデータからの偏差はまた、リアルタイムで修正することができる。例えば、密度測定値が、原料が不正確な量で失われているか、又は存在していることを示す場合、より多くの原料を添加することができ、バッチを希釈することができ、又は原料の他の組み合わせを添加して、バッチを許容可能な仕様内に戻すことができる。例えば、偏差が原料が少なすぎることを示す場合、密度が目標レシピデータを満たすまで追加量の原料を添加し得る。また、例えば、偏差が原料が多すぎることを示す場合、追加の水をバッチに添加し得、密度が目標レシピデータを満たすまで、任意の他の原料量を増加させ得る。ドライブゲインは、リアルタイムかつ連続的に測定され得、プロセスは、不均質性を示す任意のドライブゲイン読み取り値にアラート又は通知を提供し得る。
【0037】
各原料の添加後、ドライブゲインも測定され(例えば、密度と同時に)、バッチ80が単相又は多相にあるかどうかを判定する。ドライブゲインは、不均質性が存在する(例えば、バッチ80が多相である)ことを示す場合、これは、そのような不均質性をリアルタイムで修正する機会を提供する。例えば、ドライブゲインが未溶解固体、凝集、粘度の変化、又は気体が存在することを示す場合、バッチ80は、ドライブゲインが均質又は十分に混合された混合物を示す値に戻るまで、バッチ80を更に混合し得る。ドライブゲイン測定値はまた、例えば、更なる原料の添加によってリアルタイムで修正され得る、粘度又は製品微細構造の変化を検出するために使用され得る。
【0038】
このプロセスは、ドライブゲインの変化に対する特定の許容誤差を提供し得、ドライブゲインの変化がそれらの許容誤差を超える場合にアラート又は通知を提供し得、その結果、修正措置を保証したものと解釈することができる。いくつかの実施形態では、プロセスは、ドライブゲインが1%、2%、5%、又は10%を超えて変化する場合にアラートを提供することになる。このようなアラートに続いて、システムは、ドライブゲインが均質又は十分に混合された混合物を示すレベルまで低減されるまで、バッチを自動的に混合し得る。例えば、システムは、任意の原料が添加される前に、ベースラインとしてのみ水のドライブゲインを測定し得、次いで、各原料が添加された後に、それは、ドライブゲインが水のみのベースラインドライブゲインの±1%以内に低減されるまでバッチを混合し得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、バッチプロセスの密度及びドライブゲインを測定するためのプロセスを使用して、異なる供給元から供給される様々な品質の異なる機器及び入力を使用する様々な製造施設を整列させ得、その結果、様々な原料、機器、及びプロセスに起因するバッチ特性を変動させる可能性がもたらし得る。バッチ特性をリアルタイムで測定することができる客観的定量的基準を提供することによって、このような異種の施設は、一貫した製品をより容易に出力することができる。いくつかの実施形態では、プロセスは、施設特定品質制御手段に使用され得る。上述のように基準化されたレシピ又はバッチを生成することによって、様々な施設は、このプロセスを使用して、後続のバッチが品質基準を満たすかどうかを容易に判定することができる。
【0040】
機器をインライン密度デバイスに後付けすることによって、既存の機器でこのプロセスを使用することも可能である。例えば、インライン密度デバイスは、著しい修正又は機器ダウン時間を必要とせずに、既存の製造プロセスに追加することができる。飲料を製造するための既存のバッチプロセス又は機器は、密度を測定するためのインライン密度デバイスを有する再循環ループを追加することによって、及び既存のバッチプロセスに変更することができる。図1は、後付け及び既存のシステムに追加され得る再循環ループ90及びインライン密度デバイス100を備えた例示的なシステム50を示す。
【0041】
以下の実施例は、この方法をどのように使用して、飲料を作製するためのバッチプロセスにおける密度及び均質性を測定することができるかを示す。実施例は、測定がどのように行われるか、測定値を基準的なレシピ又は同じ飲料を製造する他のプロセスのどちらかと比較することができるかを示す。加えて、実施例は、この方法が、バッチ品質に影響を及ぼし得る密度又は均質性のわずかな変化を検出することができることを示す。これらの実施例は、この方法が、より複雑なオフライン密度測定装置及び方法とほぼ同じ精度で測定結果をもたらすことができることを更に示す。
【実施例1】
【0042】
1つの実験は、約40ガロンの水で開始した、シロップの2つの異なるバッチ(「バッチ1」及び「バッチ2」)の製造を試験した。原料A、B、C、D、E、F、G、H、及びIを順に添加した。表1は、バッチ1及びバッチ2に添加された原料の配列及び質量を示す。したがって、例えば、原料Aを266グラムの合計量で異なる2回バッチに添加し、バッチごとに144グラムの合計量で、原料Gをバッチ1に1回添加し、バッチ2に2回添加した。図6は、経時的なバッチ1の密度及びドライブゲインを示す。左のy軸は密度(g/cm)を示し、右のy軸はドライブゲインを示し、x軸は時間(秒)を示す。線300は、経時的なバッチの密度を表し、線400は、経時的なドライブゲインを表す。
【表1】
【0043】
この実験では、Coriolis密度計(density meter)(密度計(densitometer))を再循環ループモードに組み込んで、バッチプロセス中の原料の添加及び密度の変化を正確に追跡した。水を最初に混合タンクに添加し、密度計は水密度を測定した。各原料を固体粉末の形態で添加した。各原料が混合物中に添加されると、各原料は計量器を通過し、Coriolis効果に起因して、図6の線300によって示されるバッチの密度において急上昇を引き起こした。密度の各急上昇又は急激な増加は、混合物への原料の添加に対応する。各急上昇は、急上昇を引き起こした原料に対応する文字で標識される。十分に分散した混合物が存在すると、密度読み取りレベルは定常状態に安定する(図6の各急上昇間のプラトー領域によって示される)。また、各原料の濃度は、密度測定値に基づいて計算された。
【0044】
加えて、密度計はバッチのドライブゲインを測定した。図6の線400によって示されるドライブゲインは、バッチ中の複数の相の存在を示す。図6に示すように、各原料がバッチに添加された時点で急上昇したドライブゲインは、次いで、元の値に又はその近くに減少した。急上昇後のドライブゲインの減少は、固体粉末が液体中に完全に溶解していることを示す。
【0045】
図6に示すように、ドライブゲインは、原料Gの添加に続いて増加し、次いで元よりも高くなってドライブゲイン値に安定した。これは、原料Gが空気を閉じ込められたことに起因し、そのため、密度読み取り値に影響を及ぼした。バッチが完全に混合された後であっても、ドライブゲインは、原料Gの添加後わずかに上昇したレベルのままであった。上昇したドライブゲインにもかかわらず、原料H及びIを添加した後、ドライブゲインの変化を検出することが依然として可能であった。
【0046】
バッチ2中に原料Dを添加しなかった場合、原料Cを3回添加し(バッチ1における2回と比較して)、原料G及びIをそれぞれ2回添加した(バッチ1におけるそれぞれ1回と比較して)。図7は、経時的なバッチ2の密度及びドライブゲインを示す。左のy軸は密度(g/cm)を示し、右のy軸はドライブゲインを示し、x軸は時間(秒)を示す。線300は、経時的なバッチの密度を表し、線400は、経時的なドライブゲインを示す。
【0047】
図3は、線300が密度(g/cm)を表し、線400がドライブゲインを表す、原料Cがバッチ2中に添加された時点の図7の拡大図を示す。図3に示すように、線300は3つの急上昇を示し、それぞれは原料Cの添加に対応する。同様に、ドライブゲインの急上昇は、それらの時点のそれぞれで急上昇する。原料Cの各添加の初期の急上昇の後、線300は、増加した密度で定常状態に達した。線400は、原料Cの添加後の増加したドライブゲイン、続いて原料Cが添加される前からの元々のドライブゲインへの低下を示す。この示した原料Cは、最初にバッチ中に未溶解で、短時間後に液体中に完全に溶解した。実施例1に関して論じたように、図7は、原料Gの添加後のバッチ2中のドライブゲインの同様の増加を示す。
【0048】
原料A~Iに加えて、原料Iをバッチ2に添加した後、ガスをバッチに添加して、密度及びドライブゲイン測定値を試験した。ガス(図7で「J」と標識された)の添加は、ドライブゲインの顕著な急上昇及び密度の急激な減少を引き起こした。
【0049】
図8は、線300が密度(g/cm)を表す、原料Bが添加された時点の図7の拡大図を示す。原料Bは0.02%未満のバッチの総質量を構成するが、図8は、非常に小さな質量の原料を添加することによって生じる密度のわずかな変化を検出することが可能であることを示す。図8は、バッチへの原料Bの添加の2段階に対応する「B」と標識された2つのピークを示す。
【0050】
バッチ1及びバッチ2の測定結果を使用して、密度計をどのように使用して、目標レシピデータを表す基準化された密度グラフを確立し、後続のバッチの品質を確保することができる。図9は、バッチ1及びバッチ2の密度の比較を示す。y軸は密度(g/cm)を示す。各バーは、原料が添加された後のバッチの密度を表す。例えば、バッチ1では、原料Cを2段階で添加したため、バー6及び7はそれぞれ、原料Cの添加に対応する。
【0051】
図9は、バッチ1の原料添加配列がバッチ2と一致する点で同じ密度を示すが、バッチ1とバッチ2との間の添加配列が異なるときの密度の偏差を示す。例えば、同じ量の原料Cをバッチ1及びバッチ2の両方に添加したが、原料Cをバッチ1の2段階及びバッチ2の3段階で添加した。添加配列の差のために、全ての原料Cがバッチ2に添加された訳ではないため、7における密度はバッチ1よりもバッチ2の方が低い。バッチ1とバッチ2とを比較すると、バッチ間の差を容易に判定することができる。したがって、バッチ1が基準化されたレシピである場合、図9を見ると、バッチ2が基準からいつかつどのくらい偏差するかによって、容易に判定することができる。
【実施例2】
【0052】
別の実験では、オフライン密度測定機器を使用してオフライン密度測定をバッチ2で行い、オフライン密度測定値の結果をインライン密度測定値と比較した。
【0053】
バッチ1及びバッチ2の密度を測定するために使用されるインライン密度デバイスは、±0.1kg/m(±0.0001g/cm)の密度精度、及び±0.02kg/m(±0.00002g/cm)の密度再現性を有した。オフライン密度測定では、Anton Paar DMA 5000Mを使用した。デバイスは、±0.005kg/m(±0.000005g/cm)の密度精度、±0.001kg/m(0.000001g/cm)の密度再現性を有した。
【0054】
図10は、インライン密度測定値とオフライン密度測定値との比較をグラフに示す。図10は、y軸上の濃度(質量%の原料)及びx軸上の密度(g/cm)を示す。図10に示すように、インライン密度測定値は、オフライン密度測定値と同様であり、オフライン密度測定値とほぼ同一であり、インライン密度測定方法が、オフライン密度方法として少なくとも有効であることを示す。図11は、バッチ2のインライン密度測定値とオフライン密度測定値との間の差を示す。図11に示すように、y軸は密度(g/cm)を示し、x軸は質量濃度を示す。図11に示すデータ点は、インライン密度デバイスの測定値とオフライン密度デバイスとの間の差を表す。図11は、インライン密度デバイスの測定値が非常にわずかな誤差を有することを示す。
【0055】
本明細書で使用するとき、「完全に混合される」又は「十分に混合される」という用語は、原料がバッチ中に溶解又は混合されて、これによって混合物中の全ての原料が完全に分散されるように、バッチが混合されていることを意味する。例えば、固体粉末がバッチに添加される場合、バッチ内でもはや可視ではないとき、バッチは「完全に混合される」又は「十分に混合される」ことになる。加えて、密度の変動(例えば、密度計によって測定される場合)が±5%以下である場合、バッチは「完全に混合され」得るか、又は「十分に混合され」得る。
【0056】
「発明の概要」及び「要約書」のセクションではなく、「発明を実施するための形態」のセクションは、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」のセクションは、本発明者(複数可)によって考えられるように、本発明の1つ以上だが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、決して本発明及び添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0057】
特定の機能の実施及びそれらの関係を例示する機能的ビルディングブロックの助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0058】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人にも可能である、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に変更及び/又は適合させ、過度の実験をすることなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示や指導に基づいて、開示の実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法や表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0059】
本発明の広がり及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではなく、特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11