(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-05
(45)【発行日】2023-01-16
(54)【発明の名称】衣類処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
D06F 33/65 20200101AFI20230106BHJP
【FI】
D06F33/65
(21)【出願番号】P 2021500221
(86)(22)【出願日】2019-07-04
(86)【国際出願番号】 CN2019094699
(87)【国際公開番号】W WO2020007341
(87)【国際公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-06-25
(31)【優先権主張番号】201810731393.1
(32)【優先日】2018-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514114622
【氏名又は名称】青島海爾滾筒洗衣机有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】520148792
【氏名又は名称】海爾智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】趙志強
(72)【発明者】
【氏名】許升
(72)【発明者】
【氏名】呂佩師
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-051664(JP,A)
【文献】特開平06-233898(JP,A)
【文献】特開2009-061057(JP,A)
【文献】特開2014-140463(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 1/00-51/02
D06F 58/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、ミストを発生させて前記処理槽
アセンブリの内部に導入するための霧化モジュールを含む衣類処理装置の制御方法であっ
て、
前記衣類処理装置は、乾燥プログラム、及び/又はスチーム洗浄プログラム、及び/又
はエア洗浄プログラム、及び/又は消臭プログラムの実行過程において、衣類の湿度が所
定の湿度値に達すると、前記霧化モジュールを起動してミストを発生させ、前記処理槽ア
センブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御
し、
前記衣類処理装置に第1湿度値を設定し、前記衣類処理装置は、前記乾燥プログラムの
実行過程において、衣類の湿度値が前記第1湿度値に達すると、乾燥後ミスト処理過程を
実行するよう制御し、前記乾燥後ミスト処理過程では、前記霧化モジュールを起動してミ
ストを発生させて、前記処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよ
う制御し、
衣類の湿度値が前記第1湿度値に達すると、衣類の乾燥が完了していることから、前記
霧化モジュールを起動するよう制御するとともに、乾燥加熱モジュールはオフにし、乾燥
風循環装置はオンのまま維持するよう制御して、乾燥対象物が冷却温度に達すると、前記
霧化モジュールと前記乾燥風循環装置をオフにするよう制御して、前記乾燥プログラムを
終了することを特徴とする衣類処理装置の制御方法。
【請求項2】
前記衣類処理装置に第2湿度値を設定し、前記霧化モジュールを起動してミストを発生
させて、前記処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御し、
衣類の湿度値が前記第2湿度値に達すると、前記乾燥後ミスト処理過程を終了し、前記霧
化モジュールをオフにするよう制御して前記乾燥プログラムを終了させ、
或いは、前記衣類処理装置は、前記霧化モジュールを所定の時間T1だけ起動してから
オフにするよう制御することで前記乾燥後ミスト処理過程を終了し、前記霧化モジュール
をオフにするよう制御することで前記乾燥プログラムが終了することを特徴とする請求項
1に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項3】
前記衣類処理装置に第3湿度値を設定し、前記衣類処理装置は、前記乾燥プログラムの
実行過程において、衣類の湿度値が前記第3湿度値に達すると、乾燥中ミスト処理過程を
実行するよう制御し、前記乾燥中ミスト処理過程では、前記霧化モジュールを起動してミ
ストを発生させて、前記処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよ
う制御することを特徴とする請求項
1又は2のいずれかに1項に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項4】
前記衣類処理装置に第4湿度値を設定し、前記霧化モジュールを起動してミストを発生
させて、前記処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御し、
衣類の湿度値が前記第4湿度値に達すると、前記乾燥中ミスト処理過程を終了し、前記霧
化モジュールをオフにするよう制御して前記乾燥中ミスト処理過程を終了させ、
或いは、前記衣類処理装置は、前記霧化モジュールを所定の時間T2だけ起動してから
オフにするよう制御することで、前記霧化モジュールをオフにするよう制御して、前記乾
燥中ミスト処理過程を終了させることを特徴とする請求項
3に記載の衣類処理装置の制御
方法。
【請求項5】
前記衣類処理装置は、前記乾燥中ミスト処理過程の実行中は、乾燥加熱モジュールをオ
フとし、乾燥風循環装置をオンのまま維持して、乾燥過程を一時的に停止するよう制御し
、
前記衣類処理装置が実行する前記乾燥中ミスト処理過程が終了すると、前記乾燥加熱モ
ジュールをオンとし、前記乾燥風循環装置をオンのまま維持して、前記乾燥過程を継続す
るよう制御することを特徴とする請求項
3又は4に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項6】
衣類の前記スチーム洗浄プログラム、及び/又は前記エア洗浄プログラム、及び/又は
前記消臭プログラムの実行過程において、前記霧化モジュールを起動してミストを発生さ
せて、前記処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御し、前
記衣類処理装置に第5湿度値を設定し、衣類の湿度値が前記第5湿度値に達すると、前記
霧化モジュールをオフにするよう制御することを特徴とする請求項1~
5のいずれかに1
項に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項7】
衣類の湿度値が前記第5湿度値に達すると、前記霧化モジュールをオフにしてから乾燥
過程を実行するよう制御し、前記乾燥過程では、乾燥後ミスト処理過程及び/又は乾燥中
ミスト処理過程を実行することを特徴とする請求項
6に記載の衣類処理装置の制御方法。
【請求項8】
前記霧化モジュールは霧化貯水装置及び霧化発生装置を含み、前記霧化貯水装置は、霧
化用水を蓄える霧化貯水室と、前記処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端を有してお
り、前記霧化発生装置は前記霧化貯水室に設置され、前記霧化発生装置のエネルギー出力
端は、前記霧化貯水室内の前記霧化用水に作用を及ぼすことで前記霧化用水をミストに変
え、前記ミストは前記霧化水送出端を通じて前記処理槽アセンブリ内に進入することで衣
類のミスト処理を行い、
前記衣類処理装置は、前記霧化発生装置のオン/オフを制御することでミストを生成す
るか否かを制御することを特徴とする請求項1~
7のいずれかに1項に記載の衣類処理装
置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類の洗浄、乾燥、ケア処理の技術分野に関し、具体的には、衣類処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、衣類は洗浄後、特に水洗い後に皺や変形等が生じるため、その場合にはアイロンで衣類を元の形状に回復させる必要がある。
【0003】
衣類の原材料は繊維であり、繊維は微視的にはいずれも線形高分子で構成される。線形高分子はいずれも自由に配列されており、特に、散逸的に配列される無定形領域においては、水分子が当該領域の微細な隙間に入り込むことで繊維を膨張及び伸張させる。その結果、衣類の洗浄及び乾燥後にも繊維はカールした状態のままとなる。
【0004】
繊維の特性によって、例えば、綿、毛、絹糸、ビスコース繊維のような親水性繊維は水洗いすると元の形状を失い、アイロン仕上げの持ちや効果にやや劣る。一方、例えば、化繊(ポリエステルやアクリル等)のような疎水性繊維は水洗い後の元形状の安定性に比較的優れており、アイロン仕上げの持ちや効果もまずまず良好である。
【0005】
上記のメカニズムから、従来の洗濯機では、洗浄完了後に乾燥を行った場合、或いは衣類を直接乾燥させた場合に、衣類に多くの皺が発生して非常に見栄えが悪くなる。
【0006】
本発明は、主として、従来の洗濯機で洗浄した衣類や、衣類乾燥機で乾燥させた衣類には多くの皺が発生するとの課題を解決し、衣類に張りを持たせ、皺をなくすことでユーザエクスペリエンスを向上させる。
【0007】
上記に鑑みて、本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の目的は、衣類処理装置の制御方法を提供することである。具体的には、以下の技術方案を用いる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
衣類処理装置の制御方法であって、衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、ミストを発生させて前記処理槽アセンブリの内部に導入するための霧化モジュール、を含む。
【0010】
前記制御方法において、衣類処理装置は、乾燥プログラム、及び/又はスチーム洗浄プログラム、及び/又はエア洗浄プログラム、及び/又は消臭プログラムの実行過程において、衣類の湿度が所定の湿度値に達すると、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。
【0011】
更に、前記衣類処理装置に第1湿度値を設定する。衣類処理装置は、乾燥プログラムの実行過程において、衣類の湿度値が第1湿度値に達すると、乾燥後ミスト処理過程を実行するよう制御する。前記乾燥後ミスト処理過程では、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。
【0012】
更に、前記衣類処理装置に第2湿度値を設定し、霧化モジュールを起動してミストを発生させて、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。衣類の湿度値が第2湿度値に達すると、乾燥後ミスト処理過程を終了し、霧化モジュールをオフにするよう制御して乾燥プログラムを終了させる。
【0013】
或いは、前記衣類処理装置は、霧化モジュールを所定の時間T1だけ起動してからオフにするよう制御することで、乾燥後ミスト処理過程を終了する。霧化モジュールをオフにするよう制御することで乾燥プログラムが終了する。
【0014】
更に、衣類の湿度値が第1湿度値に達すると、衣類の乾燥が完了していることから、霧化モジュールを起動するよう制御するとともに、乾燥加熱モジュールはオフにし、乾燥風循環装置はオンのまま維持するよう制御する。そして、乾燥対象物が冷却温度に達すると、霧化モジュールと乾燥風循環装置をオフにするよう制御して、乾燥プログラムを終了する。
【0015】
更に、前記衣類処理装置に第3湿度値を設定する。衣類処理装置は、乾燥プログラムの実行過程において、衣類の湿度値が第3湿度値に達すると、乾燥中ミスト処理過程を実行するよう制御する。前記乾燥中ミスト処理過程では、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。
【0016】
更に、前記衣類処理装置に第4湿度値を設定し、霧化モジュールを起動してミストを発生させて、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。衣類の湿度値が第4湿度値に達すると、乾燥中ミスト処理過程を終了し、霧化モジュールをオフにするよう制御して乾燥中ミスト処理過程を終了させる。
【0017】
或いは、前記衣類処理装置は、霧化モジュールを所定の時間T2だけ起動してからオフにするよう制御する。これにより、霧化モジュールをオフにするよう制御して、乾燥中ミスト処理過程を終了させる。
【0018】
更に、前記衣類処理装置は、乾燥中ミスト処理過程の実行中は、乾燥加熱モジュールをオフとし、乾燥風循環装置をオンのまま維持して、乾燥過程を一時的に停止するよう制御する。
【0019】
前記衣類処理装置が実行する乾燥中ミスト処理過程が終了すると、乾燥加熱モジュールをオンとし、乾燥風循環装置をオンのまま維持して、乾燥過程を継続するよう制御する。
【0020】
更に、衣類のスチーム洗浄プログラム、及び/又はエア洗浄プログラム、及び/又は消臭プログラムの実行過程において、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。前記衣類処理装置には第5湿度値を設定し、衣類の湿度値が第5湿度値に達すると、霧化モジュールをオフにするよう制御する。
【0021】
更に、衣類の湿度値が第5湿度値に達すると、霧化モジュールをオフにしてから乾燥過程を実行するよう制御する。前記乾燥過程では、前記乾燥後ミスト処理過程及び/又は乾燥中ミスト処理過程を実行する。
【0022】
更に、前記霧化モジュールは霧化貯水装置及び霧化発生装置を含む。前記霧化貯水装置は、霧化用水を蓄える霧化貯水室と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端を有している。前記霧化発生装置は霧化貯水室に設置される。霧化発生装置のエネルギー出力端は、霧化貯水室内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変える。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0023】
前記衣類処理装置は、霧化発生装置のオン/オフを制御することでミストを生成するか否かを制御する。
【発明の効果】
【0024】
本発明における衣類処理装置の制御方法では、乾燥プログラム、及び/又はスチーム洗浄プログラム、及び/又はエア洗浄プログラム、及び/又は消臭プログラムの実行過程において、衣類の湿度値に基づき、衣類の特定段階を対象に霧化モジュールを起動して、衣類をミスト処理するよう制御する。ミスト処理は繊維の吸水を実現可能とする。湿度の増加が極めて有効になると、繊維間の摩擦力の低減が実現され、生地の変形可塑性が向上するため、仕上がりが良好となり、皺が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施例1における衣類処理装置の制御方法のフローチャート1である。
【
図2】本発明の実施例1における衣類処理装置の制御方法のフローチャート2である。
【
図3】本発明の実施例1における衣類処理装置の制御方法のフローチャート3である。
【
図4】本発明の実施例2における衣類処理装置の原理を示す図である。
【
図5】本発明の実施例2における衣類処理装置の平面
図1である(盤面を省略している)。
【
図6】本発明の実施例2における衣類処理装置の平面
図2である(盤面を省略している)。
【
図7】本発明の実施例2における霧化貯水装置の構造を示す図である。
【
図8】本発明の実施例3における霧化貯水装置の構造を示す第1の図である。
【
図9】本発明の実施例3における霧化貯水装置の構造を示す第2の図である。
【
図10】本発明の実施例3における霧化貯水装置の構造を示す第3の図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、図面を組み合わせて、本発明における衣類処理装置の制御方法について詳述する。
【実施例1】
【0027】
図1~
図3に示すように、本実施例の衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、ミストを発生させて前記処理槽アセンブリの内部に導入するための霧化モジュール、を含む。
【0028】
本実施例における衣類処理装置の制御方法は、以下を含む。
【0029】
衣類処理装置は、乾燥プログラム、及び/又はスチーム洗浄プログラム、及び/又はエア洗浄プログラム、及び/又は消臭プログラムの実行過程において、衣類の湿度が所定の湿度値に達すると、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。
【0030】
本実施例における衣類処理装置の制御方法では、乾燥プログラム、及び/又はスチーム洗浄プログラム、及び/又はエア洗浄プログラム、及び/又は消臭プログラムの実行過程において、衣類の湿度値に基づき、衣類の特定段階を対象に霧化モジュールを起動して、衣類をミスト処理するよう制御する。ミスト処理は繊維の吸水を実現可能とする。湿度の増加が極めて有効になると、繊維間の摩擦力の低減が実現され、生地の変形可塑性が向上するため、仕上がりが良好となり、皺が発生しない。
【0031】
乾燥機能を有する洗濯機又は衣類乾燥機において、乾燥プログラム中に霧化モジュールを起動して衣類をミスト処理するよう制御する場合、具体的な方法は以下の通りとなる。
【0032】
図1に示すように、本実施例における衣類処理装置の制御方法は以下を含む。即ち、前記衣類処理装置に第1湿度値を設定する。衣類処理装置は、乾燥プログラムの実行過程において、衣類の湿度値が第1湿度値に達すると、乾燥後ミスト処理過程を実行するよう制御する。前記乾燥後ミスト処理過程では、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。
【0033】
本実施例における第1湿度値の設定は、衣類乾燥が乾燥の最終段階にあること、即ち、乾燥完了後の衣類冷却段階にあることを示すものである。本実施例では、乾燥が完了すると霧化モジュールを起動するよう制御することで、乾燥プログラムの最終段階に一定のマイクロメートルレベルのミストを確実に進入させる。好ましくは、ミストは0.5~30μmとする。これにより、最終的な冷却を実現する際に、水冷方式によって急速な冷却乾燥と仕上がりを実現する。この方式は、従来の風冷却よりも効率が高く、仕上がりがより良好となり、皺が発生しない。
【0034】
本実施例では、乾燥プログラムの最終段階で霧化モジュールを起動するよう制御する際に衣類の仕上げ冷却を実現するが、同時に、衣類の湿度値が過剰となって乾燥効果に支障をきたさないよう霧化量を制御する必要もある。そこで、本実施例では、前記衣類処理装置に第2湿度値を設定し、霧化モジュールを起動してミストを発生させて、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。衣類の湿度値が第2湿度値に達すると、乾燥後ミスト処理過程を終了し、霧化モジュールをオフにするよう制御して乾燥プログラムを終了させる。第2湿度値を設定することで、ミスト処理により湿度が過剰となって乾燥効果に支障をきたすとの事態を回避可能である。衣類の湿度値が第2湿度値に達した場合には、衣類が乾燥後の最適湿度となったことを意味する。
【0035】
或いは、前記衣類処理装置は、霧化モジュールを所定の時間T1だけ起動してからオフにするよう制御することで、乾燥後ミスト処理過程を終了する。霧化モジュールをオフにするよう制御することで、乾燥プログラムが終了する。所定の時間T1は、衣類を確実に冷却しつつ、ミスト処理により湿度が過剰とならないよう防止するものであり、洗濯機又は衣類乾燥機の型番別に実験及びテストにより取得してから記憶しておき、呼び出して使用すればよい。
【0036】
本実施例における前記衣類処理装置の制御方法では、衣類の湿度値が第1湿度値に達すると、衣類の乾燥が完了していることから、霧化モジュールを起動するよう制御するとともに、乾燥加熱モジュールはオフにし、乾燥風循環装置はオンのまま維持するよう制御する。そして、乾燥対象物が冷却温度に達すると、霧化モジュールと乾燥風循環装置をオフにするよう制御して、乾燥プログラムを終了する。
【0037】
乾燥機能を有する洗濯機又は衣類乾燥機において、乾燥プログラム中に霧化モジュールを起動して衣類をミスト処理するよう制御する場合、上記をベースに更なる改良を加える。具体的な方法は以下の通りである。
【0038】
図2に示すように、本実施例における衣類処理装置の制御方法は、以下を含む。即ち、前記衣類処理装置に第3湿度値を設定する。衣類処理装置は、乾燥プログラムの実行過程において、衣類の湿度値が第3湿度値に達すると、乾燥中ミスト処理過程を実行するよう制御する。前記乾燥中ミスト処理過程では、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。本実施例の衣類処理装置は、乾燥時に論理制御を行うことで、乾燥過程において霧化モジュールを確実に起動する。これにより、衣類処理槽へのミストの進入を実現し、マイクロメートルレベルのミストを急速に繊維の隙間に通すことで、繊維の吸水を実現する。湿度の増加が極めて有効になった状況で、繊維間の摩擦力の低減を実現し、生地の変形可塑性を向上させてから乾燥を行えば、仕上がりが良好となり、皺が発生しない。
【0039】
本実施例では、乾燥プログラムを対象に、乾燥プログラムの過程で霧化モジュールが衣類のミスト処理を実行するよう制御するため、乾燥後の衣類の仕上がりが良好となり、皺が発生しない。
【0040】
霧化モジュールにより衣類のミスト処理を実現することで皺の除去効果を達成しつつ、乾燥過程への影響を低減させるために、本実施例における前記衣類処理装置の制御方法では、前記衣類処理装置に第4湿度値を設定し、霧化モジュールを起動してミストを発生させて、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。衣類の湿度値が第4湿度値に達すると、乾燥中ミスト処理過程を終了し、霧化モジュールをオフにするよう制御して乾燥中ミスト処理過程を終了させる。第4湿度値を設定することで、ミスト処理により湿度が過剰となって乾燥効果に支障をきたすとの事態を回避可能である。衣類の湿度値が第4湿度値に達した場合には、衣類が乾燥過程における最適湿度となっており、効果的に皺を除去可能であることを意味する。
【0041】
或いは、前記衣類処理装置は、霧化モジュールを所定の時間T2だけ起動してからオフにするよう制御する。これにより、霧化モジュールをオフにするよう制御して、乾燥中ミスト処理過程を終了させる。所定の時間T2は、衣類をミスト処理後に確実に最適湿度とすることで効果的に皺を除去するためのものであり、洗濯機又は衣類乾燥機の型番別に実験及びテストにより取得してから記憶しておき、呼び出して使用すればよい。
【0042】
更に、本実施例の前記衣類処理装置の制御方法において、前記衣類処理装置は、乾燥中ミスト処理過程の実行中は、乾燥加熱モジュールをオフとし、乾燥風循環装置をオンのまま維持して、乾燥過程を一時的に停止するよう制御する。そして、前記衣類処理装置が実行する乾燥中ミスト処理過程が終了すると、乾燥加熱モジュールをオンとし、乾燥風循環装置をオンのまま維持して、乾燥過程を継続するよう制御する。
【0043】
スチーム洗浄プログラム、エア洗浄プログラム、消臭プログラムを有する洗濯機又は衣類乾燥機の場合には、スチーム洗浄プログラム、エア洗浄プログラム、消臭プログラム中に霧化モジュールをオンにして衣類のミスト処理を行うよう制御する。具体的な方法は以下の通りである。
【0044】
本実施例における前記衣類処理装置の制御方法では、衣類のスチーム洗浄プログラム、及び/又はエア洗浄プログラム、及び/又は消臭プログラムの実行過程において、霧化モジュールを起動してミストを発生させ、処理槽アセンブリ内に進入させることで衣類をミスト処理するよう制御する。前記衣類処理装置には第5湿度値を設定し、衣類の湿度値が第5湿度値に達すると、霧化モジュールをオフにするよう制御する。
【0045】
本実施例の洗濯機又は衣類乾燥機は、乾燥により衣類の臭いを除去する際に論理制御を行う。投入されるのは乾燥した衣類であるため、最初に超音波による水の霧化を起動することで、まずは衣類の繊維に水分を吸湿させて伸張させる。これにより、繊維間の摩擦力の低減を実現し、生地の変形可塑性を向上させてから乾燥を行えば、仕上がりが良好となり、皺が発生しない。また、こうすることで時間の節約及び省エネとなり、消臭効果も良好となる。
【0046】
更に、本実施例における前記衣類処理装置の制御方法では、衣類の湿度値が第5湿度値に達すると、霧化モジュールをオフにしてから乾燥過程を実行するよう制御する。前記乾燥過程では、前記乾燥後ミスト処理過程及び/又は乾燥中ミスト処理過程を実行する。第5湿度値を設定することで、ミスト処理により湿度が過剰となって乾燥効果に支障をきたすとの事態を回避可能である。衣類の湿度値が第5湿度値に達した場合には、衣類が乾燥過程における最適湿度となっており、効果的に皺を除去可能であることを意味する。
【0047】
本実施例における前記霧化モジュールは、霧化貯水装置及び霧化発生装置を含む。前記霧化貯水装置は、霧化用水を蓄える霧化貯水室と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端を有している。前記霧化発生装置は霧化貯水室に設置される。霧化発生装置のエネルギー出力端は、霧化貯水室内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変える。ミストは霧化水送出端を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0048】
前記衣類処理装置は、霧化発生装置のオン/オフを制御することでミストを生成するか否かを制御する。
【0049】
本実施例の制御方法では、湿度センサ又は赤外線センサ等により衣類の湿度を検出可能である。衣類処理装置は、検出された湿度値に基づいて霧化モジュールのオン・オフを然るべく制御する。
【0050】
本実施例の衣類処理装置は、乾燥機能、及び/又はスチーム洗浄機能、及び/又はエア洗浄機能、及び/又は消臭機能を有する洗濯機又は衣類乾燥機とすればよい。
【実施例2】
【0051】
図4~
図7に示すように、本実施例の衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、霧化貯水装置201及び霧化発生装置を有する霧化モジュール200を含む。前記霧化貯水装置201は、霧化用水を蓄える霧化貯水室2011と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端2016を有している。前記霧化発生装置は霧化貯水室201の外部に設置される。霧化発生装置201のエネルギー出力端は、霧化貯水室2011内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変える。ミストは霧化水送出端2016を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0052】
本実施例の衣類処理装置は、霧化モジュール200によってミストを生成し、ミストを処理槽アセンブリ内に導入することで衣類のミスト処理を行う。ミスト処理された衣類には皺や臭いがなくなるため、ユーザエクスペリエンスが極めて大幅に向上する。
【0053】
本実施例の霧化発生装置201には様々な方式を採用可能である。霧化発生装置201は、超音波、機械振動、静電、高圧等の方式で水に作用し、ミストを生成すればよい。
【0054】
本実施例の一実施形態として、本実施例で記載する霧化発生装置は超音波霧化発生器である。超音波霧化発生器は超音波振動端を含む。前記霧化貯水装置201の霧化貯水室における外壁には、超音波振動端を装着するための装着口2015が開設されている。超音波振動端は霧化貯水室内の霧化用水と接触し、高い周波数で共振することで液体状の水の分子構造を分離させてミストを発生させる。
【0055】
更に、本実施例で記載する超音波振動端は、霧化振動プレート205と、霧化振動プレート205を装着する振動プレートホルダ206を含む。前記振動プレートホルダ206は、霧化貯水装置の装着口2015に密封状に装着される。前記霧化振動プレート205は、前記装着口2015内に設置されて霧化貯水室内の霧化用水と接触する。
【0056】
具体的に、本実施例の振動プレートホルダ206は管状構造をなしており、管状構造が装着口2015に密封状に接続される。また、前記管状構造と装着口の間にはパッキン207が設置される。
【0057】
超音波霧化装置は市場の発展に伴って技術が成熟度を増しており、価格もますます低下しているため、衣類処理装置を市場に普及させるのにいっそう有利である。
【0058】
超音波霧化発生器は高い周波数の電気振動(振動周波数を人間の聴覚範囲を超える1.7MHz又は2.4MHzとする。当該電気振動は人体及び動物に対し全くの無害である)を利用し、セラミックス製の霧化振動プレートを高い周波数で共振させることで、液体状の水の分子構造を分離させて自然に漂うミストを発生させる。水は1~100μmの超微粒子に霧化される。当該霧化は均一であり、加熱又は何らかの化学試薬の添加を必要としない。また、加熱による霧化方式と比較して、エネルギーが90%節約される。このほか、霧化過程では大量の陰イオンが放出される。当該陰イオンは、空気中を漂うスモッグや粉塵等と静電反応することでこれらを沈殿させるとともに、ホルムアルデヒド、一酸化炭素、細菌等の有害物質を効果的に除去することも可能なため、衣類ケアに関するエクスペリエンスがいっそう良好となる。
【0059】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201は、給気端2013と、霧化用水を進入させる霧化水進入端2017を更に有する。前記給気端2013は、霧化貯水室における最高貯水液位の上方に位置する。本実施例の霧化水進入端2017は、外部の水源を霧化貯水装置201の霧化貯水室2011内に導入可能とする。また、給気端2013は、気流を霧化貯水装置201の霧化貯水室2011内に導入可能とする。気流はミストに衝突することでミストをより良好に霧化水送出端2016から排出し、処理槽アセンブリ内に進入させる。
【0060】
本実施例における給気端2013の気流源はファン単独で提供すればよい。
図6に示すように、本実施例の給気端2013は、独立して設置される霧化ファン900に接続される。霧化ファン900は衣類処理装置の主制御盤に電気的に接続され、主制御盤を通じて霧化ファン900のオン・オフが制御される。
【0061】
図5に示すように、本実施例では、給気端2013の気流源を衣類処理装置の動作方式に応じて取得してもよい。本実施例の衣類処理装置が乾燥機能を有している場合、即ち、前記衣類処理装置が処理槽アセンブリと連通する乾燥風路602を含んでいる場合、前記給気端2013は乾燥風路602と連通する。本実施例では、衣類処理装置が乾燥機能を有する場合の動作方式に応じて、乾燥風路内の乾燥風をミストを動かす風源として直接利用する。本構造はシンプルであり、全体のコストが低く、大きな市場価値を有する。
【0062】
好ましくは、前記乾燥風路602内には乾燥風を流動させるファン605が設置されており、前記給気端2013と乾燥風路602との接続箇所がファン605の下流位置に配置される。これにより、ファン605は乾燥風を霧化貯水装置201内に進入させることができる。
【0063】
更に好ましくは、前記乾燥風路602内には、乾燥風を加熱するための加熱管601が更に設置されており、前記給気端2013と乾燥風路602との接続箇所が加熱管601とファン605の間に配置される。
【0064】
本実施例の前記ファン605はモータ604と羽根603を含む。モータ604が通電すると、前記羽根603が高速回転することで、加熱管601が装着された風路部分まで気体を排出可能になるとともに、外槽背面の底部における気体が吸引されて羽根603まで流動する。この過程を繰り返し続けることで、外槽内部に高温の気体を維持可能となり、衣類乾燥が実現される。
【0065】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201の霧化水送出端2016は、乾燥風路602を通じてドラムユニットと連通する。
【0066】
好ましくは、前記乾燥風路602は、ドラムユニットと連通してドラムユニット内に加熱された乾燥風を導入するための乾燥風送出端を有する。前記霧化貯水装置201の霧化水送出端2016と乾燥風路との接続箇所は、加熱管601と乾燥風送出端の間に位置する。
【0067】
本実施例の一実施形態として、前記衣類処理装置は洗濯乾燥機である。洗濯乾燥機は、給水弁800と洗剤ケース500を含む。給水弁800は、霧化貯水装置201の霧化水進入端2017と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケース500と連通する洗剤ケース給水制御端を有している。本実施例では、洗濯乾燥機の給水弁800を改良することで、洗剤ケース500と霧化貯水装置201双方に対する給水制御を実現する。本構造はいっそうシンプルであり、統合制御が更に容易となる。
【0068】
本実施例の一実施形態として、前記衣類処理装置は衣類乾燥機である。衣類乾燥機は給水弁を含む。給水弁の送出端は霧化貯水装置の霧化水進入端と連通し、給水弁の給水端は外部の水源に接続される。本実施例では、衣類乾燥機に給水弁を追加することで霧化貯水装置に対する給水制御を実現する。また、乾燥過程に霧化過程を追加することで、乾燥させた衣類の皺をなくしていっそう平坦とし、ユーザエクスペリエンスを向上させる。
【0069】
本実施例の一実施形態として、前記衣類処理装置は洗濯機である。洗濯機は給水弁と洗剤ケースを含む。給水弁は、霧化貯水装置の霧化水進入端と連通する霧化給水制御端と、洗剤ケースと連通する洗剤ケース給水制御端を有している。
【0070】
洗濯機は、外槽と、外槽内に設置される内槽を含む。前記霧化貯水装置の霧化水送出端は外槽と連通し、前記霧化貯水装置の給気端は、霧化貯水室内に送風する霧化ファンに接続される。
【0071】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201は、開口した空間を有する筐体2014と、筐体2014の開口に覆設される蓋体2012を含む。前記蓋体2012と筐体2014の双方で取り囲むことにより前記霧化貯水室2011が形成される。
【0072】
前記霧化水進入端2017は蓋体に設置される霧化水進入口である。また、前記霧化水送出端2016は筐体2014の側壁に設置される霧化水送出口であり、前記給気端2013は筐体2014の側壁に設置される給気口である。前記霧化水送出口及び給気口は、いずれも霧化貯水室2011内の最高水位の上方に位置する。好ましくは、前記霧化水送出口と給気口は対向して設置される。これにより、ミストをいっそう良好に気流の作用によって霧化水送出口から排出可能となる。
【0073】
前記装着口2015はハウジング2014の底壁に設置される。好ましくは、前記筐体2014の底壁は高い方から低い方へ連なるように設置されており、前記装着口2015は筐体の底壁の最も低い位置に設置される。
【0074】
本実施例の超音波霧化発生器は、電源コードによって洗濯機の電源ボードに接続される。また、制御パネルによって前記超音波霧化発生器のオン・オフを制御可能である。
【0075】
本実施例の一実施形態として、前記霧化貯水装置201の霧化貯水室2011の内部には液位センサを更に設置してもよい。これにより、水位が過剰となって外部に溢れたり、水位が過少となって超音波霧化発生器が破損したりとの事態を防止する。
【0076】
好ましくは、霧化貯水装置201は溢水口を有し、超音波霧化発生器は最低起動水位検出機能を備える。
【0077】
好ましくは、プローブを用いて最低水位を検出する。2本の水位制御プローブを霧化貯水装置201における霧化貯水室2011の内壁にしっかりと固定し、一定の距離を隔てて配置するとともに、霧化貯水装置201の外部へ垂直に一定の高さ伸出させる。これら2つのプローブがいずれも水中にあるときにのみ起動可能とすることで、霧化される溶液の最低水位の制御が容易となる。
【0078】
超音波霧化発生器の電源及び動作回路は、いずれも独立してエンジニアリングプラスチックセル内に封入する。当該装置が洗濯機の制御装置により制御されて電源駆動ボードが給電すると、出力電流が導線を介して超音波振動端に供給され、これを動作させる。
【0079】
超音波霧化発生器は断水自動保護機能を有している。水位が水位スイッチ又は水位プローブよりも低くなると、超音波霧化発生器は自動的に動作を停止する。
【0080】
図4及び
図5に示すように、本実施例について、乾燥機能を有する洗濯機を例示して更に説明する。
【0081】
本実施例の洗濯機は、上面板、側面板及び底板等で構成されるハウジング100を有する。
【0082】
ハウジング100の底板には底脚400がしっかりと接続されており、洗濯機全体を支持している。
【0083】
ハウジング100の内部には、内部に内槽を有する外槽が懸架されている。
【0084】
外槽は、懸架バネを介して洗濯機の側面板又は補強ビームに懸架される上懸架部を有する。
【0085】
外槽は、ダンパーを介して底板に接続されるとともに、ダンパーにより支持される下接続部を有する。
【0086】
前記ハウジング100内には、霧化モジュール200が少なくとも1つ備わっている。
【0087】
前面板は、開放可能な少なくとも2つのカバープレートを有する。当該カバープレートは、それぞれ洗剤ケースカバープレート及び霧化モジュールカバープレートである。洗剤ケースカバープレートを開放することで、洗剤、柔軟剤、漂白剤等を洗剤ケース内に投入可能である。また、霧化モジュールカバープレートを開放することで、消費者は、着香剤、衣類用膨潤剤等の衣類ケア用品を霧化貯水装置201内に添加可能である。これにより、ミストを加熱して蒸気とし、衣類を処理することで着香や膨潤を実現可能なため、効果がいっそう良好となる。
【0088】
前記洗剤ケース500及び霧化モジュール200の設置位置をそれぞれ洗濯機の2つの隅とすることで、外槽とハウジングの間の空いたスペースを十分に活用する。
【0089】
給水弁800のうち少なくとも1つの給水弁は、供給された水を洗剤ケース給水管501を経由して洗剤ケース500に進入させるよう制御する。また、少なくとも1つの給水弁は、供給された水を霧化給水管203を経由して霧化貯水装置201内に進入させる。
【0090】
乾燥風路は、ホースによって外槽又は窓パッキンの前面上部に接続されるとともに、後端がホースによって外槽の背面底部に接続される。これにより、外槽全体における熱風の循環を実現可能である。
【0091】
加熱管は前記乾燥風路内に設置される。
【0092】
ファンは前記風路内に設置される。
【0093】
且つ、本実施例は、衣類処理装置の制御方法を提供する。前記衣類処理装置は、乾燥プログラム又はスチーム洗浄プログラム又はエア洗浄プログラムの実行過程で霧化モジュールの動作を制御する。霧化モジュールはミストを生成し、処理槽アセンブリ内に進入させて衣類のミスト処理を行う。これにより、ユーザがタッチパネル上で洗浄プログラムを選択する際に、乾燥、スチーム洗浄、エア洗浄プログラムを追加した場合には、その過程に霧化モジュールの動作が備わっており、ミストで衣類を処理することで、臭いの除去や皺の除去が実現される。
【実施例3】
【0094】
図4~
図6及び
図8~
図10に示すように、本実施例の衣類処理装置は、処理対象の衣類を内部に収容する処理槽アセンブリと、霧化貯水装置201及び霧化発生装置を有する霧化モジュール200を含む。前記霧化貯水装置201は、霧化用水を蓄える霧化貯水室2011と、処理槽アセンブリと連通する霧化水送出端2016を有している。前記霧化発生装置は霧化貯水室2011の外部に設置される。霧化発生装置2011のエネルギー出力端は、霧化貯水室2011内の霧化用水に作用を及ぼすことで霧化用水をミストに変える。ミストは霧化水送出端2016を通じて処理槽アセンブリ内に進入し、衣類のミスト処理を行う。
【0095】
また、前記衣類処理装置は、霧化貯水室2011内に設置されて霧化水送出端2016への水の進入を妨げる止水部材を含む。
【0096】
本実施例の衣類処理装置は、霧化モジュール200によってミストを生成し、ミストを処理槽アセンブリ内に導入することで衣類のミスト処理を行う。ミスト処理された衣類には皺や臭いがなくなるため、ユーザエクスペリエンスが極めて大幅に向上する。
【0097】
本実施例では、霧化貯水室2011内に止水部材を設置する。前記止水部材は、霧化されていない水が霧化水送出端2016に進入して排出されないよう遮断することができる。これにより、衣類のミスト処理効果が確実となる。
【0098】
具体的に、本実施例で記載する霧化水送出端2016は霧化貯水室2011の側壁に開設される霧化水送出口である。前記止水部材は、霧化水送出口への水の進入を妨げるために、霧化水送出口を覆うことが可能な遮断面を有している。遮断面の少なくとも一方の側辺は霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置されているため、ミストはここから霧化水送出口へと進入可能である。
【0099】
図8に示すように、本実施例の一実施形態として、前記止水部材は止水プレート207である。止水プレート207の下端は、霧化水送出口に向かって傾斜するよう霧化貯水室2011内に設置されている。止水プレート207の少なくとも一方の側辺は、霧化貯水室2011の内壁と間隔を隔てて設置されており、止水プレート207のうち霧化用水に面する側が遮断面となっている。前記霧化貯水室内で発生したミストは、止水プレートと霧化貯水室の内壁との隙間から霧化水送出口に進入する。また、ミストに付随する霧化されていない水は止水プレートの遮断面に遮断されるとともに、遮断面に沿って滑り落ちる。
【0100】
具体的に、本実施例で記載する霧化水送出口は霧化貯水室の側壁に設けられている。前記止水プレート207の下端は霧化水送出口の下方に接続され、止水プレート207の上端は霧化水送出口から遠ざかる斜め上方に向かって延伸している。また、止水プレートの上端は霧化貯水室の天井壁と間隔を隔てて設置される。
【0101】
或いは、前記止水プレート207の上端は霧化貯水室2011の天井壁に接続され、止水プレート207の下端は霧化水送出口に近付く斜め下方に向かって延伸している。また、止水プレート207の下端は霧化水送出口の下方における霧化貯水室の側壁と間隔を隔てて設置される。
【0102】
図9に示すように、本実施例の一実施形態として、前記止水部材は止水カバー208であり、止水カバー208が霧化水送出口を覆っている。止水カバー208の辺縁の少なくとも一部は、霧化水送出口の外周における霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置される。止水カバー208の外表面は遮断面である。前記霧化貯水室内で発生したミストは、止水カバー208と霧化貯水室の内壁との隙間から霧化水送出口に進入する。また、ミストに付随する霧化されていない水は止水カバー208の遮断面に遮断されるとともに、遮断面に沿って滑り落ちる。
【0103】
具体的に、前記止水カバー208は開口した内部空間を有しており、止水カバーの開口端が霧化水送出口を覆っている。且つ、開口端の少なくとも一部の辺縁が、霧化水送出口の外周における霧化貯水室の内壁と間隔を隔てて設置される。
【0104】
好ましくは、前記止水カバーは円錐状のカバー体又は円錐台状のカバー体である。
【0105】
図10に示すように、本実施例の一実施形態として、前記止水部材は集水槽2091を有する集水槽遮蔽プレート209である。前記集水槽遮蔽プレート209は、一端が霧化水送出口の下方における霧化貯水室の側壁に設置されており、他端が霧化貯水室内に向かって延伸している。また、前記集水槽の底壁には降水口2092が開設されている。
【0106】
具体的に、前記集水槽遮蔽プレート209は、平坦なプレート状構造を部分的に屈曲させることで形成され、前記屈曲部が集水槽2091を形成している。好ましくは、前記集水槽遮蔽プレート209は、一端が霧化水送出口の下方に接続され、他端が水平に延伸している。また、前記集水槽遮蔽プレートの延伸末端は、霧化貯水室の天井壁に向かって上方へ傾斜するよう延伸するとともに、霧化貯水室の天井壁と間隔を隔てて設置される。前記集水槽は、集水槽遮蔽プレートの一部を屈曲させることで形成されるU型の溝である。
【0107】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を何らかの形式に制限するものではない。本発明については好ましい実施例によって上記のように開示したが、本発明を限定するとの主旨ではない。本発明の技術方案を逸脱しない範囲において、当業者が上記で提示した技術内容を用いて実施可能なわずかな変形或いは補足は、同等に変形された等価の実施例とみなされ、いずれも本発明の技術方案の内容を逸脱するものではない。また、本発明の技術的本質に基づいて上記の実施例に加えられる任意の簡単な修正、同等の変形及び補足は、いずれも本発明の方案の範囲に属する。