(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-05
(45)【発行日】2023-01-16
(54)【発明の名称】表示装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20230106BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230106BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230106BHJP
H01L 33/20 20100101ALI20230106BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 348A
G09F9/30 338
G09F9/30 349C
G09F9/30 349A
G09F9/00 338
H01L33/20
(21)【出願番号】P 2021515219
(86)(22)【出願日】2019-03-21
(86)【国際出願番号】 KR2019003331
(87)【国際公開番号】W WO2020059990
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】10-2018-0114339
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】キム デヒョン
(72)【発明者】
【氏名】バスル ヴェイデス
(72)【発明者】
【氏名】イ シンシン
(72)【発明者】
【氏名】コン テジン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒクン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヒョンミン
(72)【発明者】
【氏名】ソン クンキュ
(72)【発明者】
【氏名】カク ジンオ
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0175009(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0092826(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0019369(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
G09G 3/00 - 5/42
H01L 51/50
H01L 27/32
H05B 33/00 - 33/28
H01L 33/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域及び非表示領域を含むベース層と、
前記表示領域に提供され、複数のサブ画素をそれぞれ備えた複数の画素と、を含み、
各サブ画素は、画素回路部と、光を放出する発光領域及び前記発光領域の周辺に提供される非発光領域を含む表示素子層と、を含み、
前記表示素子層は、
各サブ画素の発光領域に提供された隔壁と、
前記各サブ画素の非発光領域に提供され、前記隔壁と同じ面上に位置するバンクと、
前記隔壁上に提供され、互いに離隔された第1電極及び第2電極と、
前記第1電極の上面の一部及び第2電極の上面の一部を覆い、前記第1電極と第2電極との間に提供される第1絶縁層と、
前記各サブ画素の発光領域において前記第1及び第2電極の間に
おける前記第1絶縁層上に提供され、前記光を放出する少なくとも1つの発光素子と、を含むことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記隔壁と前記バンクは同じ物質を含み、一体で提供されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示装置は、
前記第1電極と前記発光素子の両側端部のうち1つの端部とを接続する第1コンタクト電極と、
前記第2電極と前記発光素子の両側端部のうち残りの端部を接続する第2コンタクト電極と、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示素子層は
、
前記発光素子の上面の一部上に提供された第2絶縁
層をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極は同じ層上に提供され、前記第2絶縁層上において離隔されて電気的に互いに絶縁されていることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記画素回路部は、
前記ベース層上に提供された少なくとも1つのトランジスタと、
前記トランジスタ上に提供された保護層と、を含むことを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記保護層は前記隔壁及び前記バンクと同じ面上に提供されることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記保護層は前記隔壁及び前記バンクと一体で提供され、同じ物質を含むことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記ベース層と前記トランジスタとの間に提供された導電パターンをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記導電パターンは前記ベース層の背面に流入される光を遮断する光遮断パターンを含むことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示素子層上に提供され、前記光を特定色の光に変換するカラー変換粒子を含むカラー変換層と、
前記カラー変換層上に提供される基板と、をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項12】
前記表示素子層上に提供される基板と、
前記表示素子層と前記基板との間に提供される中間層と、をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項13】
前記中間層は前記表示素子層と前記基板を接着する接着性物質を含むことを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第1電極と前記第2電極とは電気的に分離され、前記第1及び第2電極のうち1つの電極は他の1つの電極の周辺を取り囲む形状を有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
前記発光素子は、マイクロスケールまたはナノスケールを有する、円柱状あるいは多角柱状の超小型発光ダイオードを含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項16】
発光領域及び非発光領域を有する複数のサブ画素を含むベース層を提供する段階と、
前記ベース層上に前記サブ画素のそれぞれの発光領域から光を放出する表示素子層を形成する段階と、を含み、
前記表示素子層を形成する段階は、
各サブ画素の発光領域に隔壁を形成するとともに、前記各サブ画素の非発光領域にバンクを形成する段階と、
前記隔壁上に互いに離隔された第1及び第2電極を形成する段階と、
前記第1
電極の上面の一部上、第2電極
の上面の一部上
、及び前記第1電極と第2電極との間に第1絶縁層を形成する段階と、
前記第1及び第2電極のそれぞれに対応する整列電圧を印加して前記第1及び第2電極の間に複数の発光素子を整列する段階と、
前記発光素子上に前記発光素子のそれぞれの両側端部を外部に露出する第2絶縁層を形成する段階と、
前記第2絶縁層上に第1及び第2コンタクト電極を形成する段階と、を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記第1コンタクト電極と前記第2コンタクト電極は同じ層上に提供され、前記第2絶縁層上において離隔されて電気的に互いに絶縁されたことを特徴とする請求項16に記載の表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記ベース層を提供する段階は、
前記ベース層上に少なくとも1つ以上のトランジスタを形成する段階と、
前記トランジスタ上に保護層を形成する段階と、を含むことを特徴とする請求項16に記載の表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記保護層は前記隔壁及び前記バンクと一体で提供され、同じ物質を含むことを特徴とする請求項18に記載の表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記第1電極と前記第2電極は電気的に分離され、前記第1及び第2電極のうち1つの電極は他の1つの電極の周辺を取り囲む形状で提供されることを特徴とする請求項19に記載の表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、より詳細には、超小型発光素子を含む表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(Light Emitting Diode)は、劣悪な環境条件下でも比較的良好な耐久性を示し、寿命及び輝度の側面でも優れた性能を有する。最近では、このような発光ダイオードを様々な表示装置に適用するための研究が活発に行われている。
【0003】
このような研究の一環として、無機結晶構造、例えば、窒化物系半導体を成長させた構造を利用してマイクロスケールまたはナノスケール程度に小さい超小型発光ダイオードを製作する技術が開発されている。
【0004】
発光ダイオードは、表示パネルの画素などを構成することができる程度に小さいサイズに製作されることができる。発光ダイオードは、基板において別途で独立成長させた後、成長した発光ダイオードを分離して表示パネルの製作などに使用することができる。発光ダイオードを表示パネルの光源として使用する場合、複数個の発光ダイオードが表示パネルの各画素内に配置されることができる。このとき、複数の発光ダイオードが密接に配置される場合、隣接する発光ダイオードの間で所望しない短絡が生じて上記発光ダイオードが損傷することがある。これにより、発光ダイオードの不良が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、マスク数を減らして単純な製造工程で形成された表示装置及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例による表示装置は、表示領域及び非表示領域を含むベース層と、上記表示領域に提供され、複数のサブ画素をそれぞれ備えた複数の画素と、を含んでもよい。本発明の一実施例において、各サブ画素は、画素回路部と、光を放出する発光領域及び上記発光領域の周辺に提供される非発光領域を含む表示素子層と、を含んでもよい。上記表示素子層は、各サブ画素の発光領域に提供された隔壁と、上記各サブ画素の非発光領域に提供され、上記隔壁と同じ面上に位置するバンクと、上記隔壁上に提供され、互いに離隔された第1電極及び第2電極と、上記各サブ画素の発光領域において上記第1及び第2電極の間に提供され、上記光を放出する少なくとも1つの発光素子と、を含んでもよい。
【0007】
本発明の一実施例において、上記隔壁と上記バンクは同じ物質を含み、一体で提供されてもよい。
【0008】
本発明の一実施例において、上記表示素子層は、上記第1電極と上記発光素子の両側端部のうち1つの端部を接続する第1コンタクト電極と、上記第2電極と上記発光素子の両側端部のうち残りの端部を接続する第2コンタクト電極と、をさらに含んでもよい。
【0009】
本発明の一実施例において、上記表示素子層は、上記発光素子と上記画素回路部との間に提供された第1絶縁層と、上記発光素子の上面の一部上に提供された第2絶縁層と、をさらに含んでもよい。
【0010】
本発明の一実施例において、上記第1コンタクト電極及び上記第2コンタクト電極は同じ層上に提供され、上記第2絶縁層上において離隔されて電気的に互いに絶縁されてもよい。
【0011】
本発明の一実施例において、上記画素回路部は、上記ベース層上に提供された少なくとも1つのトランジスタと、上記トランジスタ上に提供された保護層と、を含んでもよい。
【0012】
本発明の一実施例において、上記保護層は上記隔壁及び上記バンクと同じ面上に提供されてもよい。
【0013】
本発明の一実施例において、上記保護層は上記隔壁及び上記バンクと一体で提供され、同じ物質を含んでもよい。
【0014】
本発明の一実施例において、上記表示装置は、上記ベース層と上記トランジスタとの間に提供された導電パターンをさらに含んでもよい。
【0015】
本発明の一実施例において、上記導電パターンは上記ベース層の背面に流入される光を遮断する光遮断パターンを含んでもよい。
【0016】
本発明の一実施例において、上記表示装置は、上記表示素子層上に提供され、上記光を特定色の光に変換するカラー変換粒子を含むカラー変換層と、上記カラー変換層上に提供される基板と、をさらに含んでもよい。
【0017】
本発明の一実施例において、上記表示装置は、上記表示素子層上に提供される基板と、上記表示素子層と上記基板との間に提供される中間層と、をさらに含んでもよい。
【0018】
本発明の一実施例において、上記中間層は上記表示素子層と上記基板を接着する接着性物質を含んでもよい。
【0019】
本発明の一実施例において、上記第1電極と上記第2電極とは電気的に分離され、上記第1及び第2電極のうち1つの電極は他の1つの電極の周辺を取り囲む形状を有してもよい。
【0020】
本発明の一実施例において、上記発光素子は、マイクロスケールまたはナノスケールを有する、円柱状あるいは多角柱状の超小型発光ダイオードを含んでもよい。
【0021】
上述した実施例による表示装置は、発光領域及び非発光領域を有する複数のサブ画素を含むベース層を提供する段階と、上記ベース層上に上記サブ画素のそれぞれの発光領域から光を放出する表示素子層を形成する段階と、を含んで製造されてもよい。上記表示素子層を形成する段階は、各サブ画素の発光領域に隔壁を形成するとともに、上記各サブ画素の非発光領域にバンクを形成する段階と、上記隔壁上に互いに離隔された第1及び第2電極を形成する段階と、上記第1及び第2電極上に、それぞれ対応する電極の上面の一部を露出する第1絶縁層を形成する段階と、上記第1及び第2電極のそれぞれに対応する整列電圧を印加して上記第1及び第2電極の間に複数の発光素子を整列する段階と、上記発光素子上に上記発光素子のそれぞれの両側端部を外部に露出する第2絶縁層を形成する段階と、上記第2絶縁層上に第1及び第2コンタクト電極を形成する段階と、を含んでもよい。
【0022】
本発明の一実施例において、上記第1コンタクト電極と上記第2コンタクト電極は同じ層上に提供され、上記第2絶縁層上において離隔されて電気的に互いに絶縁されてもよい。
【0023】
本発明の一実施例において、上記ベース層を提供する段階は、上記ベース層上に少なくとも1つ以上のトランジスタを形成する段階と、上記トランジスタ上に保護層を形成する段階と、を含んでもよい。上記保護層は上記隔壁及び上記バンクと一体で提供され、同じ物質を含んでもよい。
【0024】
本発明の一実施例において、上記第1電極と上記第2電極は電気的に分離され、上記第1及び第2電極のうち1つの電極は他の1つの電極の周辺を取り囲む形状で提供されてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一実施例によると、マスク数を減らして比較的単純な製造工程を有する表示装置及びその製造方法を提供することができる。
【0026】
本発明の実施例による効果は以上で例示された内容によって制限されず、更に様々な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1a】本発明の一実施例による発光素子を概略的に示した斜視図である。
【
図1b】本発明の一実施例による発光素子を概略的に示した斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による表示装置を示したもので、特に、
図1aに示された発光素子を発光源として使用した表示装置の概略的な平面図である。
【
図3a】
図2の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【
図3b】
図2の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【
図3c】
図2の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【
図3d】
図2の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【
図4】
図2に示された画素のうち何れか1つの画素に含まれた第1~第3サブ画素を概略的に示した平面図である。
【
図6】
図4の画素の第1サブ画素を他の実施例に応じて示した概略的な平面図である。
【
図7】
図4の画素の第1サブ画素を他の実施例に応じて示した概略的な平面図である。
【
図8a】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8b】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8c】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8d】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8e】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8f】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8g】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図8h】
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【
図9】本発明の一実施例による表示装置を示したもので、
図5の表示装置にカラー変換層が結合された形態を示した概略的な断面図である。
【
図10】本発明の他の実施例による表示装置を概略的に示したもので、
図4のI~I’線に対応する断面図である。
【
図12】本発明の一実施例による表示装置を示したもので、
図10の表示装置に基板が結合された形態を示した概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は多様に変更を加えることができ、様々な形態を有することができるため、特定の実施例を図面に例示し、本文に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むと理解すべきである。
【0029】
各図面を説明するにあたり、類似する構成要素には類似する参照符号を使用した。添付の図面における構造物の寸法は、本発明を明確にするために実際より拡大して示した。第1、第2などの用語は様々な構成要素を説明するために用いられてもよいが、上記構成要素は上記用語により限定されてはならない。上記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別するためだけに用いられる。例えば、本発明の権利範囲から外れない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素に命名されてもよく、類似するように第2構成要素も第1構成要素に命名されてもよい。単数の表現は文脈上明らかに違う意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0030】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせものが存在することを示すためのものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を事前に排除するものではないと理解すべきである。また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分「上に」あるというときは、他の部分の「真上に」ある場合のみならず、その中間に他の部分がある場合も含む。また、本明細書において、ある層、膜、領域、板などの部分が他の部分上(on)に形成されたというときは、上記形成された方向は上部方向のみに限らず、側面や下部方向に形成されたものを含む。逆に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あるというときは、他の部分の「真下に」ある場合のみならず、その中間にさらに他の部分がある場合も含む。
【0031】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例及びその他に当業者が本発明の内容を理解しやすくするための必要な事項について詳細に説明する。以下の説明において、単数の表現は文脈上明らかに単数のみを含まない限り、複数の表現も含む。
【0032】
図1a及び
図1bは本発明の一実施例による発光素子を概略的に示した斜視図である。
図1a及び
図1bには円柱状の発光素子を示したが、本発明はこれに限定されない。
【0033】
図1a及び
図1bを参照すると、本発明の一実施例による発光素子LDは、第1
半導体層(また導電性半導体層
)11と、第2
半導体層(また導電性半導体層
)13と、上記第1及び第2導電性半導体層11、13の間に介在された活性層12と、を含んでもよい。例えば、発光素子LDは、第1導電性半導体層11、活性層12、及び第2導電性半導体層13が順に積層された積層体で具現されてもよい。
【0034】
本発明の一実施例によると、発光素子LDは一方向に延長された棒状で提供されてもよい。発光素子LDの延長方向を長さ方向とすると、上記発光素子LDは上記延長方向に沿って一側端部と他側端部を有することができる。一側端部には第1及び第2導電性半導体層11、13のうち何れか1つが、他側端部には第1及び第2導電性半導体層11、13のうち残り1つが配置されてもよい。
【0035】
発光素子LDは円柱状で提供されてもよいが、これに限定されるものではない。発光素子LDは長さ方向に長い(即ち、縦横比が1より大きい)ロット状(rod-like shape)、或いはバー状(bar-like shape)を含んでもよい。例えば、長さ方向への発光素子LDの長さLはその直径より大きくてもよい。このような発光素子LDは、例えば、マイクロスケールまたはナノスケール程度の直径及び/または長さを有する程度に超小型に製作された発光ダイオードを含んでもよい。
【0036】
但し、発光素子LDのサイズはこれに限定されず、発光素子LDが適用される照明装置または自発光表示装置の要求条件に符合するように発光素子LDのサイズが変更されてもよい。
【0037】
第1導電性半導体層11は、例えば、少なくとも1つのn型半導体層を含んでもよい。例えば、第1導電性半導体層11は、InAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InNのうち何れか1つの半導体材料を含み、Si、Ge、Snなどの第1導電性ドーパントがドープされた半導体層を含んでもよい。第1導電性半導体層11を構成する物質はこれに限定されず、その他にも様々な物質で第1導電性半導体層11を構成することができる。
【0038】
活性層12は第1導電性半導体層11上に形成され、単一または多重量子井戸構造で形成されてもよい。本発明の一実施例によると、活性層12の上部及び/または下部には導電性ドーパントがドープされたクラッド層(不図示)が形成されてもよい。例えば、クラッド層はAlGaN層またはInAlGaN層で具現されてもよい。その他にAlGaN、AlInGaNなどの物質も活性層12として利用されることができる。
【0039】
発光素子LDの両端部に所定電圧以上の電界を印加すると、活性層12で電子-正孔対が結合して発光素子LDが発光するようになる。
【0040】
第2導電性半導体層13は活性層12上に提供され、第1導電性半導体層11と異なるタイプの半導体層を含んでもよい。例えば、第2導電性半導体層13は少なくとも1つのp型半導体層を含んでもよい。例えば、第2導電性半導体層13はInAlGaN、GaN、AlGaN、InGaN、AlN、InNのうち少なくとも1つの半導体材料を含み、Mgなどの第2導電性ドーパントがドープされた半導体層を含んでもよい。第2導電性半導体層13を構成する物質はこれに限定されず、その他にも様々な物質が第2導電性半導体層13を構成することができる。
【0041】
本発明の一実施例によると、発光素子LDは、上述した第1導電性半導体層11、活性層12、及び第2導電性半導体層13の他にも、
図1aに示したように第2導電性半導体層13の上部に配置される1つの電極層15をさらに含んでもよい。また、実施例に応じて発光素子LDは、電極層15の他にも、
図1bに示したように第1導電性半導体層11の一端に配置される1つの他の電極層16をさらに含んでもよい。
【0042】
電極層15、16はオーミック(Ohmic)コンタクト電極であってもよいが、これに限定されるものではない。電極層15、16は金属または金属酸化物を含んでもよく、例えば、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ITO及びこれらの酸化物または合金などを単独または混合して使用することができるが、これに限定されない。
【0043】
電極層15、16のそれぞれに含まれた物質は互いに同一または異なってもよい。電極層15、16は実質的に透明または半透明であってもよい。これにより、発光素子LDで生成された光は電極層15、16を透過して発光素子LDの外部に放出されることができる。
【0044】
本発明の一実施例において、発光素子LDは絶縁性被膜14をさらに含んでもよい。但し、実施例に応じて、絶縁性被膜14は省略されてもよく、第1導電性半導体層11、活性層12、及び第2導電性半導体層13のうち一部のみを覆うように提供されてもよい。
【0045】
絶縁性被膜14は、
図1aに示したように発光素子LDの両端部のうち1つの端部を除いた部分に提供されてもよい。このような場合、絶縁性被膜14は発光素子LDの第2導電性半導体層13の一端側に配置された1つの電極層15だけを露出し、上記1つの電極層15を除いた残りの構成の側面を全体的に取り囲むことができる。但し、絶縁性被膜14は少なくとも発光素子LDの両端部を露出し、例えば、第2導電性半導体層13の一端側に配置された1つの電極層15とともに、第1導電性半導体層11の一端部を露出することができる。
【0046】
また、実施例に応じて、
図1bに示したように発光素子LDの両端部に電極層15、16が配置される場合、絶縁性被膜14は電極層15、16のそれぞれの少なくとも一領域を露出することができる。また、さらに他の実施例では絶縁性被膜14が提供されなくてもよい。
【0047】
本発明の一実施例によると、絶縁性被膜14は透明な絶縁物質を含んでもよい。例えば、絶縁性被膜14は、SiO2、Si3N4、Al2O3及びTiO2からなる群より選択された1つ以上の絶縁物質を含んでもよいが、これに限定されず、絶縁性を有する様々な材料が使用されてもよい。
【0048】
絶縁性被膜14が上記発光素子LDに提供されると、活性層12が図示されていない第1電極及び/または第2電極と短絡することを防止することができる。また、絶縁性被膜14を形成することにより、発光素子LDの表面欠陥を最小化して寿命と効率を向上させることができる。また、複数の発光素子LDが密接に配置される場合、絶縁性被膜14は発光素子LDの間で発生し得る所望しない短絡を防止することができる。
【0049】
上述した発光素子LDは様々な表示装置の発光源として用いられてもよい。発光素子LDは表面処理過程を経て製造されることができる。
【0050】
図2は本発明の一実施例による表示装置を示したもので、特に、
図1aに示された発光素子を発光源として使用した表示装置の概略的な平面図である。
【0051】
図2では、便宜上、映像が表示される表示領域を中心として上記表示装置の構造を簡単に示した。但し、実施例に応じては図示されていない少なくとも1つの駆動回路部(例えば、走査駆動部及びデータ駆動部)、及び/または複数の信号配線が上記表示装置にさらに配置されてもよい。
【0052】
図1a及び
図2を参照すると、本発明の一実施例による表示装置は、
ベース層BSLと、
ベース層BSL上に提供され、少なくとも1つの発光素子LDを含む複数の画素PXLと、
ベース層BSL上に提供され、画素PXLを駆動する駆動部(不図示)と、画素PXLと駆動部を接続する配線部(不図示)と、を含んでもよい。
【0053】
表示装置は、発光素子LDを駆動する方式によってパッシブマトリクス型表示装置とアクティブマトリクス型表示装置に分類することができる。例えば、表示装置がアクティブマトリクス型で具現される場合、画素PXLのそれぞれは、発光素子LDに供給される電流量を制御する駆動トランジスタと駆動トランジスタにデータ信号を伝達するスイッチングトランジスタなどを含んでもよい。
【0054】
最近では、解像度、コントラスト、動作速度の観点から画素PXL毎に選択して点灯するアクティブマトリクス型表示装置が主流となっているが、本発明はこれに限定されず、画素PXLグループ別に点灯するパッシブマトリックス型表示装置も発光素子LDを駆動するための構成要素(例えば、第1及び第2電極など)を使用することができる。
【0055】
ベース層BSLは表示領域DA及び非表示領域NDAを含んでもよい。
【0056】
実施例に応じて、表示領域DAは表示装置の中央領域に配置され、非表示領域NDAは表示領域DAを取り囲むように表示装置の端領域に配置されてもよい。但し、表示領域DA及び非表示領域NDAの位置はこれに限定されず、これらの位置は変更されてもよい。
【0057】
表示領域DAは、映像を表示する画素PXLが提供される領域であってもよい。非表示領域NDAは、画素PXLを駆動するための駆動部、及び画素PXLと駆動部を接続する配線部の一部が提供される領域であってもよい。
【0058】
表示領域DAは様々な形状を有することができる。例えば、表示領域DAは直線からなる辺を含む閉じた形状である、多角形、曲線からなる辺を含む円、楕円など、直線と曲線からなる辺を含む半円、半楕円などの様々な形状で提供されてもよい。
【0059】
非表示領域NDAは表示領域DAの少なくとも一側に提供されてもよい。本発明の一実施例において、非表示領域NDAは表示領域DAの周りを取り囲んでもよい。
【0060】
ベース層BSLは硬性基板または可撓性基板であってもよく、その材料や物性は特に限定されない。例えば、ベース層BSLは、ガラスまたは強化ガラスからなる硬性基板、またはプラスチックまたは金属材質の薄膜フィルムからなる可撓性基板であってもよい。また、ベース層BSLは透明基板であってもよいが、これに限定されない。例えば、ベース層BSLは、半透明基板、不透明基板、または反射性基板であってもよい。
【0061】
画素PXLのそれぞれはベース層BSL上の表示領域DA内に提供されてもよい。画素PXLのそれぞれは映像を表示する最小単位であり、複数個で提供されてもよい。
【0062】
画素PXLのそれぞれは、対応する走査信号及びデータ信号によって駆動される発光素子LDを含んでもよい。発光素子LDは、マイクロスケールまたはナノスケール程度に小さなサイズを有し、隣接して配置された発光素子と互いに並列に接続されてもよい。発光素子LDは各画素PXLの光源を構成することができる。
【0063】
また、画素PXLのそれぞれは複数のサブ画素を含んでもよい。例えば、各画素PXLは、第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2及び第3サブ画素SP3を含んでもよい。実施例に応じて、第1、第2及び第3サブ画素SP1、SP2、SP3は、互いに異なる色の光を放出することができる。例えば、第1サブ画素SP1は赤色の光を放出する赤色サブ画素で、第2サブ画素SP2は緑色の光を放出する緑色サブ画素で、第3サブ画素SP3は青色の光を放出する青色サブ画素であってもよい。但し、各画素PXLを構成するサブ画素の色、種類、及び/または個数などは特に限定されず、例えば、各サブ画素が放出する光の色は多様に変更されてもよい。また、
図2には、表示領域DAに画素PXLがストライプ状に配列されている実施例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示領域DAは現在公知の様々な画素配列の形態であってもよい。
【0064】
駆動部は配線部を介して各画素PXLに信号を提供し、これにより、各画素PXLの駆動を制御することができる。
図2では、説明の便宜上、配線部は省略されている。
【0065】
駆動部は、走査線を介して画素PXLに走査信号を提供する走査駆動部と、発光制御線を介して画素PXLに発光制御信号を提供する発光駆動部と、データ線を介して画素PXLにデータ信号を提供するデータ駆動部と、タイミング制御部と、を含んでもよい。タイミング制御部は、走査駆動部、発光駆動部、及びデータ駆動部を制御することができる。
【0066】
図3a~
図3dは、
図2の表示装置の単位発光領域を様々な実施例に応じて示した回路図である。
【0067】
図3a~
図3dにおいて、第1~第3サブ画素のそれぞれは能動型画素からなってもよい。但し、第1~第3サブ画素のそれぞれの種類、構造、及び/または駆動方式は特に限定されない。例えば、第1~第3サブ画素のそれぞれは、現在公知の多様な構造の受動型または能動型表示装置の画素で構成されてもよい。
【0068】
また、
図3a~
図3dにおいて、第1~第3サブ画素は実質的に同一または類似する構造であってもよい。以下では、便宜上、第1~第3サブ画素のうち第1サブ画素を代表で説明する。
【0069】
まず、
図1a、
図2、及び
図3aを参照すると、第1サブ画素SP1は、データ信号に対応する輝度の光を生成する発光部
(また発光領域)EM
Cと、上記発光部EM
Cを駆動するための画素駆動回路144と、を含んでもよい。
【0070】
実施例に応じて、発光部EMCは、第1駆動電源VDDと第2駆動電源VSSとの間に並列に接続された複数の発光素子LDを含んでもよい。ここで、第1駆動電源VDDと第2駆動電源VSSとは異なる電位を有することができる。例えば、第1駆動電源VDDは高電位電源に設定され、第2駆動電源VSSは低電位電源に設定されてもよい。このとき、第1及び第2駆動電源VDD、VSSの電位差は、第1サブ画素SP1の発光期間の間発光素子LDのしきい値電圧以上に設定されてもよい。発光素子LDのそれぞれの第1電極(例えば、アノード電極)は、画素駆動回路144を経由して第1駆動電源VDDに接続され、発光素子LDのそれぞれの第2電極(例えば、カソード電極)は第2駆動電源VSSに接続される。
【0071】
発光素子LDのそれぞれは、画素駆動回路144によって制御される駆動電流に対応する輝度で発光することができる。
【0072】
一方、
図3a~
図3cには、発光素子LDが第1及び第2駆動電源VDD、VSSの間で互いに同じ方向(例えば、順方向)に並列接続された実施例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施例では、発光素子LDのうち一部は第1及び第2駆動電源VDD、VSSの間に順方向に接続され、他の一部は逆方向に接続されてもよい。第1及び第2駆動電源VDD、VSSのうち1つは交流電圧の形態で供給されてもよい。この場合、発光素子LDは接続方向が同じグループ別に交互に発光することができる。または、さらに他の実施例では、第1サブ画素SP1が単一の発光素子LDだけを含んでもよい。
【0073】
本発明の一実施例によると、画素駆動回路144は、第1及び第2トランジスタT1、T2とストレージキャパシタCstとを含んでもよい。但し、画素駆動回路144の構造は、
図3aに示された実施例に限定されない。
【0074】
第1トランジスタT1(スイッチングトランジスタ)の第1電極はデータ線Djに接続され、第2電極は第1ノードN1に接続される。ここで、第1トランジスタT1の第1電極と第2電極とは互いに異なる電極であり、例えば、第1電極がソース電極であれば、第2電極はドレイン電極であってもよい。そして、第1トランジスタT1のゲート電極は走査線Siに接続される。
【0075】
このような第1トランジスタT1は、走査線Siから第1トランジスタT1がターンオンできる電圧(例えば、ロー電圧)の走査信号が供給されるときターンオンされて、データ線Djと第1ノードN1を電気的に接続する。このとき、データ線Djには該当フレームのデータ信号が供給され、これにより、第1ノードN1にデータ信号が伝達される。第1ノードN1に伝達されたデータ信号はストレージキャパシタCstに充電される。
【0076】
第2トランジスタT2(駆動トランジスタ)の第1電極は第1駆動電源VDDに接続され、第2電極は発光素子LDのそれぞれの第1電極に電気的に接続される。第2トランジスタT2のゲート電極は第1ノードN1に接続される。このような第2トランジスタT2は、第1ノードN1の電圧に対応して発光素子LDに供給される駆動電流の量を制御する。
【0077】
ストレージキャパシタCstの一方の電極は第1駆動電源VDDに接続され、他方の電極は第1ノードN1に接続される。このようなストレージキャパシタCstは第1ノードN1に供給されるデータ信号に対応する電圧を充電し、次のフレームのデータ信号が供給されるまで充電された電圧を保持する。
【0078】
便宜上、
図3aでは、データ信号を第1サブ画素SP1の内部に伝達するための第1トランジスタT1と、データ信号を保存するためのストレージキャパシタCstと、上記データ信号に対応する駆動電流を発光素子LDに供給するための第2トランジスタT2と、を含む比較的単純な構造の画素駆動回路144を示した。
【0079】
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、画素駆動回路144の構造は多様に変更実施されてもよい。例えば、画素駆動回路144は、第2トランジスタT2のしきい値電圧を補償するためのトランジスタ素子、第1ノードN1を初期化するためのトランジスタ素子、及び/または発光素子LDの発光時間を制御するためのトランジスタ素子などのような少なくとも1つのトランジスタ素子や、第1ノードN1の電圧をブーストするためのブーストキャパシタなどのような他の回路素子を追加的にさらに含んでもよい。
【0080】
また、
図3aでは、画素駆動回路144に含まれるトランジスタ、例えば、第1及び第2トランジスタT1、T2の全てをP型トランジスタで示したが、本発明はこれに限定されない。即ち、画素駆動回路144に含まれる第1及び第2トランジスタT1、T2のうち少なくとも1つは、N型トランジスタに変更されてもよい。
【0081】
次に、
図1a、
図2、及び
図3bを参照すると、本発明の一実施例によると、第1及び第2トランジスタT1、T2はN型トランジスタで具現されてもよい。
図3bに示された画素駆動回路144はトランジスタタイプの変更による一部の構成要素の接続位置の変更を除き、その構成や動作が
図3aの画素駆動回路144と類似する。従って、それに対する詳細な説明は省略する。
【0082】
本発明の一実施例において、画素駆動回路144の構成は
図3a及び
図3bに示された実施例に限定されない。例えば、画素駆動回路144は
図3cに示された実施例のように構成されてもよい。
【0083】
図1a、
図2、及び
図3cを参照すると、画素駆動回路144は、第1サブ画素SP1の走査線Si及びデータ線Djに接続されることができる。例えば、第1サブ画素SP1が表示領域DAのi番目の行及びj番目の列に配置される場合、第1サブ画素SP1の画素駆動回路144は、表示領域DAのi番目の走査線Si及びj番目のデータ線Djに接続されることができる。
【0084】
また、実施例に応じて、画素駆動回路144は少なくとも1つの他の走査線にさらに接続されてもよい。例えば、表示領域DAのi番目の行に配置された第1サブ画素SP1は、i-1番目の走査線Si-1及び/またはi+1番目の走査線Si+1にさらに接続されてもよい。
【0085】
また、実施例に応じて、画素駆動回路144は、第1及び第2駆動電源VDD、VSSの他にも第3の電源にさらに接続されてもよい。例えば、画素駆動回路144は初期化電源Vintにも接続されることができる。
【0086】
画素駆動回路144は、第1~第7トランジスタT1~T7とストレージキャパシタCstを含んでもよい。
【0087】
第1トランジスタT1(駆動トランジスタ)の一方の電極、例えば、ソース電極は第5トランジスタT5を経由して第1駆動電源VDDに接続され、他方の電極、例えば、ドレイン電極は第6トランジスタT6を経由して発光素子LDの一側端部に接続されることができる。そして、第1トランジスタT1のゲート電極は第1ノードN1に接続されることができる。このような第1トランジスタT1は、第1ノードN1の電圧に対応して、発光素子LDを経由して第1駆動電源VDDと第2駆動電源VSSとの間に流れる駆動電流を制御する。
【0088】
第2トランジスタT2(スイッチングトランジスタ)は、第1サブ画素SP1に接続されたj番目のデータ線Djと第1トランジスタT1のソース電極との間に接続される。また、上記第2トランジスタT2のゲート電極は、第1サブ画素SP1に接続されたi番目の走査線Siに接続される。このような第2トランジスタT2は、i番目の走査線Siからゲートオン電圧(例えば、ロー電圧)の走査信号が供給されるときターンオンされてj番目のデータ線Djを第1トランジスタT1のソース電極に電気的に接続する。従って、第2トランジスタT2がターンオンされると、j番目のデータ線Djから供給されるデータ信号が第1トランジスタT1に伝達される。
【0089】
第3トランジスタT3は、第1トランジスタT1のドレイン電極と第1ノードN1との間に接続される。そして、第3トランジスタT3のゲート電極はi番目の走査線Siに接続される。このような第3トランジスタT3は、i番目の走査線Siからゲートオン電圧の走査信号が供給されるときターンオンされて第1トランジスタT1のドレイン電極と第1ノードN1を電気的に接続する。従って、第3トランジスタT3がターンオンされるとき、第1トランジスタT1はダイオード状に接続される。
【0090】
第4トランジスタT4は第1ノードN1と初期化電源Vintとの間に接続される。そして、第4トランジスタT4のゲート電極は以前の走査線、例えば、i-1番目の走査線Si-1に接続される。このような第4トランジスタT4は、i-1番目の走査線Si-1にゲートオン電圧の走査信号が供給されるときターンオンされて初期化電源Vintの電圧を第1ノードN1に伝達する。ここで、初期化電源Vintはデータ信号の最低電圧以下の電圧を有することができる。
【0091】
第5トランジスタT5は第1駆動電源VDDと第1トランジスタT1との間に接続される。そして、第5トランジスタT5のゲート電極は対応する発光制御線、例えば、i番目の発光制御線Eiに接続される。このような第5トランジスタT5は、i番目の発光制御線Eiにゲートオフ電圧の発光制御信号が供給される場合にターンオフされ、それ以外の場合にターンオンされる。
【0092】
第6トランジスタT6は第1トランジスタT1と発光素子LDの一端部との間に接続される。そして、第6トランジスタT6のゲート電極はi番目の発光制御線Eiに接続される。このような第6トランジスタT6はi番目の発光制御線Eiにゲートオフ電圧の発光制御信号が供給される場合にターンオフされ、それ以外の場合にターンオンされる。
【0093】
第7トランジスタT7は発光素子LDの一端部と初期化電源Vintとの間に接続される。そして、第7トランジスタT7のゲート電極は次の段の走査線のうち何れか1つ、例えば、i+1番目の走査線Si+1に接続される。このような第7トランジスタT7は、i+1番目の走査線Si+1にゲートオン電圧の走査信号が供給されるときターンオンされて初期化電源Vintの電圧を発光素子LDの一端部に供給する。
【0094】
ストレージキャパシタCstは第1駆動電源VDDと第1ノードN1との間に接続される。このようなストレージキャパシタCstは、各フレーム期間に第1ノードN1に供給されるデータ信号及び第1トランジスタT1のしきい値電圧に対応する電圧を保持する。
【0095】
便宜上、
図3cでは、第1~第7トランジスタT1~T7の全てをP型トランジスタで示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画素駆動回路144に含まれる第1~第7トランジスタT1~T7のうち少なくとも1つがN型トランジスタに変更されてもよく、上記第1~第7トランジスタT1~T7の全てがN型トランジスタに変更されてもよい。
【0096】
実施例に応じて、画素駆動回路144は、
図3dに示したように第1及び第2トランジスタT1、T2の他に第3トランジスタT3をさらに含んでもよい。第3トランジスタT3はj番目のデータ線Djと発光素子LDのそれぞれのアノード電極との間に接続されることができる。第3トランジスタT3のゲート電極は制御線CLiに接続されて、上記制御線CLiに制御信号が供給される場合にターンオンされ、それ以外の場合にはターンオフされることができる。
【0097】
便宜上、
図3dには、第1~第3トランジスタT1~T3の全てをP型トランジスタで図示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画素駆動回路144に含まれる第1~第3トランジスタT1~T3のうち少なくとも1つがN型トランジスタに変更されてもよく、上記第1~第3トランジスタT1~T3の全てがN型トランジスタに変更されてもよい。
【0098】
図4は
図2に示された画素のうち1つの画素に含まれた第1~第3サブ画素を概略的に示した平面図であり、
図5は
図4のI~I’線に沿った断面図である。
【0099】
図4において、便宜上、それぞれのサブ画素内に提供された複数の発光素子が水平方向に整列されたものを示したが、上記発光素子の配列はこれに限定されない。例えば、上記発光素子のうち少なくとも一部は上記水平方向と交差する方向に整列されてもよい。
【0100】
また、
図4では、便宜上、上記発光素子に接続されるトランジスタ及び上記トランジスタに接続された信号配線の図示を省略した。
【0101】
これに加えて、
図4及び
図5には、それぞれの電極を単一の電極層としてのみ図示するなど上記1つの画素の構造を単純化して示したが、本発明はこれに限定されない。
【0102】
図1a~
図5を参照すると、本発明の一実施例による表示装置は、複数の画素PXLが提供されたベース層BSLを含んでもよい。
【0103】
画素PXLのそれぞれは、ベース層BSL上に提供された第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、及び第3サブ画素SP3を含んでもよい。本発明の一実施例において、第1サブ画素SP1は赤色サブ画素で、第2サブ画素SP2は緑色サブ画素で、第3サブ画素SP3は青色サブ画素であってもよい。
【0104】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれは、光を放出する発光領域EMAと発光領域EMAの周辺に位置する非発光領域PPAとを含んでもよい。本発明の一実施例において、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素領域は、該当サブ画素の発光領域EMAと非発光領域PPAとを含んでもよい。
【0105】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素領域には、ベース層BSL、画素回路部PCL、及び表示素子層DPLが提供されてもよい。
【0106】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素回路部PCLは、ベース層BSL上に配置されたバッファ層BFLと、バッファ層BFL上に配置された第1及び第2トランジスタT1、T2と、駆動電圧配線DVLと、を含んでもよい。また、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素回路部PCLは、第1及び第2トランジスタT1、T2と駆動電圧配線DVL上に提供された保護層PSVをさらに含んでもよい。
【0107】
ベース層BSLはガラス、有機高分子、水晶などの絶縁性材料を含んでもよい。また、ベース層BSLは曲がる又は折り曲げられるように可撓性(flexibility)を有する材料であってもよく、単層構造または多層構造であってもよい。
【0108】
バッファ層BFLはベース層BSL上に提供され、第1及び第2トランジスタT1、T2に不純物が拡散するのを防止することができる。バッファ層BFLはベース層BSLの材料及び工程条件に応じて省略されてもよい。
【0109】
ベース層BSLとバッファ層BFLとの間には遮光パターンSDLが提供されてもよい。
【0110】
遮光パターンSDLは導電性物質、絶縁物質などから構成されてもよく、ベース層BSLの背面に流入された光を遮断して第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれの画素回路部PCLに上記光が入射されることを遮断する光遮断膜であってもよい。実施例に応じて、遮光パターンSDLはブラックマトリックスを含んでもよい。遮光パターンSDLは、第1及び第2トランジスタT1、T2のそれぞれの半導体層SCLの下部に対応するようにベース層BSL上に提供されてもよい。実施例に応じて、遮光パターンSDLは導電性物質である金属からなってもよい。このような場合、遮光パターンSDLは、第1及び第2トランジスタT1、T2のうち何れか1つのトランジスタの一部構成に電気的に接続されてもよい。
【0111】
第1トランジスタT1は、対応するサブ画素の表示素子層DPLに備えられた発光素子LDのうち一部に電気的に接続されて発光素子LDを駆動する駆動トランジスタであり、第2トランジスタT2は、第1トランジスタT1をスイッチングするスイッチングトランジスタであってもよい。
【0112】
第1及び第2トランジスタT1、T2のそれぞれは、半導体層SCL、ゲート電極GE、ソース及びドレイン電極SE、DEを含んでもよい。
【0113】
半導体層SCLはバッファ層BFL上に配置されてもよい。半導体層SCLはソース電極SEに接触されるソース領域とドレイン電極DEに接触されるドレイン領域とを含んでもよい。ソース領域とドレイン領域との間の領域はチャネル領域であってもよい。
【0114】
半導体層SCLは、ポリシリコン、アモルファスシリコン、酸化物半導体などからなる半導体パターンであってもよい。チャネル領域は不純物でドープされない半導体パターンで、真性半導体であってもよい。ソース領域及びドレイン領域は不純物がドープされた半導体パターンであってもよい。
【0115】
ゲート電極GEは、ゲート絶縁層GIを介して半導体層SCL上に提供されてもよい。
【0116】
ソース電極SEとドレイン電極DEのそれぞれは、層間絶縁層ILDとゲート絶縁層GIを貫通するコンタクトホールを介して半導体層SCLのソース領域及びドレイン領域に接触することができる。
【0117】
本発明の一実施例において、各サブ画素に提供された画素回路部PCLに含まれた第1及び第2トランジスタT1、T2はLTPS薄膜トランジスタからなってもよいが、これに限定されず、実施例に応じて酸化物半導体薄膜トランジスタからなってもよい。
【0118】
第1及び第2トランジスタT1、T2のそれぞれのドレイン電極DEは、ベース層BSL上に提供された遮光パターンSDLと電気的に接続されることができる。具体的には、第1及び第2トランジスタT1、T2のそれぞれのドレイン電極DEは、層間絶縁層ILD、ゲート絶縁層GI、及びバッファ層BFLを順に貫通するコンタクトホールを介して対応する遮光パターンSDLに電気的に接続されることができる。
【0119】
駆動電圧配線DVLは層間絶縁層ILD上に提供されることができるが、本発明はこれに限定されず、実施例に応じて画素回路部PCL内に含まれた絶縁層のうち何れか1つの絶縁層上に提供されてもよい。駆動電圧配線DVLには第2駆動電源(
図3aのVSSを参照)が印加されることができる。
【0120】
保護層PSVは、第1トランジスタT1のドレイン電極DEの一部を露出する第1コンタクトホールCH1と駆動電圧配線DVLの一部を露出する第2コンタクトホールCH2を含んでもよい。
【0121】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの表示素子層DPLは、保護層PSV上に提供された壁(また隔壁)PWと、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2と、複数の発光素子LDと、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2と、を含んでもよい。
【0122】
隔壁PWは、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMA内の保護層PSV上に提供されてもよい。隔壁PWと同じ物質からなるバンクBNKは、隣接するサブ画素の間の非発光領域PPAに形成及び/または提供されて各サブ画素の発光領域EMAを定義することができる。
【0123】
本発明の一実施例において、隔壁PWとバンクBNKは同じ面上に提供され、同じ工程により形成及び/または提供されてもよい。隔壁PWとバンクBNKは一体で提供されてもよく、同じ物質を含んでもよい。第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMAに提供された隔壁PWと、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの非発光領域PPAに提供されたバンクBNKが同じ工程により形成及び/または提供される場合、上記隔壁PWと上記バンクBNKをそれぞれ別に形成する場合に比べて、マスク工程数が減少することができる。これに対する詳細な説明は、
図8bを参照して後述する。
【0124】
隔壁PWは保護層PSV上において隣接して配置された隔壁PWと一定間隔離隔されてもよい。隣接する2つの隔壁PWは1つの発光素子LDの長さL以上に保護層PSVにおいて離隔されることができる。隔壁PWは、
図5に示したように保護層PSVの一面から上部に向かうほど幅が狭くなる台形の断面を有してもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0125】
実施例に応じて、隔壁PWは保護層PSVの一面から上部に向かうほど幅が狭くなる半円、半楕円などの断面を有する曲面を含んでもよい。断面上で見たとき、隔壁PWの形状は上述した実施例に限定されず、発光素子LDのそれぞれから出射された光の効率を向上させることができる範囲内で多様に変更されてもよい。隣接する2つの隔壁PWは保護層PSV上の同じ平面上に配置されてもよく、同じ高さであってもよい。
【0126】
第1接続配線CNL1は、上記第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれから第1方向DR1に延長されてもよい。第1接続配線CNL1は、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれを独立して駆動するために対応する1つのサブ画素内にのみ提供されることができる。
【0127】
第2接続配線CNL2は第1接続配線CNL1の延長方向と平行に延長されてもよい。第2接続配線CNL2は第1~第3サブ画素SP1~SP3に共通して提供されてもよい。これにより、第1~第3サブ画素SP1~SP3は上記第2接続配線CNL2に共通して接続されることができる。
【0128】
第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMAに提供され、第1方向DR1と交差する第2方向DR2に沿って延長されてもよい。第1及び第2電極REL1、REL2は同じ平面上に提供され、一定間隔離隔されることができる。
【0129】
第1電極REL1は第1接続配線CNL1に接続されてもよい。例えば、第1電極REL1は第1接続配線CNL1と一体で接続されることができる。例えば、第1電極REL1は、第1方向DR1に延長された第1接続配線CNL1から第2方向DR2に沿って分岐された第1-1電極REL1_1と第1-2電極REL1_2を含んでもよい。第1-1電極REL1_1と、第1-2電極REL1_2と、第1接続配線CNL1は一体で提供されて電気的及び/または物理的に互いに接続されてもよい。第1電極REL1と第1接続配線CNL1が一体で形成及び/または提供される場合、第1接続配線CNL1を第1電極REL1の一領域としてみなすこともできる。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、実施例に応じて、第1電極REL1と第1接続配線CNL1が互いに別々に形成され、図示されていないコンタクトホールまたはビアホールなどを介して互いに電気的に接続されてもよい。
【0130】
第2電極REL2は第2方向DR2に沿って延長され、第2接続配線CNL2と電気的に接続されてもよい。本発明の一実施例において、第2電極REL2は、第2接続配線CNL2から第2方向DR2に沿って分岐されることができる。これにより、第2電極REL2及び第2接続配線CNL2は一体で提供されて、電気的及び/または物理的に互いに接続されることができる。第2電極REL2及び第2接続配線CNL2が一体で形成及び/または提供される場合、第2接続配線CNL2を第2電極REL2の一領域としてみなすこともできる。但し、本発明はこれに限定されない。例えば、実施例に応じて、第2電極REL2と第2接続配線CNL2とが互いに別々に形成され、図示されていないコンタクトホールまたはビアホールなどを介して互いに電気的に接続されてもよい。
【0131】
第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMAに発光素子LDを整列するための整列電極として機能することができる。
【0132】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMAに発光素子LDが整列される前に、第1電極REL1には第1接続配線CNL1を介して第1整列電圧が印加され、第2電極REL2には第2接続配線CNL2を介して第2整列電圧が印加されることができる。第1整列電圧と第2整列電圧とは互いに異なる電圧レベルを有することができる。第1電極REL1及び第2電極REL2のそれぞれに互いに異なる電圧レベルを有する所定の整列電圧が印加されることによって、第1電極REL1と第2電極REL2との間に電界が形成されることができる。電界により第1電極REL1と第2電極REL2との間に発光素子LDが整列されることができる。
【0133】
平面上で見たとき、第2電極REL2は第1-1電極REL1_1と第1-2電極REL1_2との間に提供され、第1-1及び第1-2電極REL1_1、REL1_2と一定間隔離隔されてもよい。第1-1電極REL1_1、第1-2電極REL1_2及び第2電極REL2は保護層PSV上において交互に配置されることができる。
【0134】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMA内に発光素子LDが整列された後、第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは発光素子LDを駆動するための駆動電極として機能することができる。
【0135】
第1及び第2電極REL1、REL2は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2から出射される光を表示装置の画像が表示される方向(例えば、正面方向)に進行されるように一定の反射率を有する材料からなってもよい。
【0136】
本発明の一実施例において、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1接続配線CNL1と、第2接続配線CNL2は同じ層に提供され、同じ物質からなってもよい。
【0137】
第1及び第2電極REL1、REL2と、第1接続配線CNL1と、第2接続配線CNL2とは、一定の反射率を有する導電性材料からなってもよい。導電性材料としては、Ag、Mg、Al、Pt、Pd、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Ti、これらの合金のような金属、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)のような導電性酸化物、PEDOTのような導電性高分子などが含まれてもよい。
【0138】
第1及び第2電極REL1、REL2と、第1接続配線CNL1と、第2接続配線CNL2の材料とは、上述した材料に限定されない。
【0139】
また、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1接続配線CNL1と、第2接続配線CNL2とは単一膜で形成されることができるが、本発明はこれに限定されず、金属、合金、導電性酸化物、導電性高分子のうち2以上の物質が積層された多重膜で形成されてもよい。
【0140】
第1及び第2電極REL1、REL2と、第1接続配線CNL1と、第2接続配線CNL2のそれぞれは、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2に信号を伝達するとき、信号遅延による電圧降下を最小化するために少なくとも2重層以上の多重層で形成されてもよい。
【0141】
第1及び第2電極REL1、REL2は隔壁PWの形状に対応する形状を有するため、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2から出射された光は、第1及び第2電極REL1、REL2によって反射されて表示装置の正面方向にさらに進行することができる。従って、発光素子LDのそれぞれから出射された光の効率が向上することができる。
【0142】
本発明の一実施例において、隔壁PWと、第1及び第2電極REL1、REL2は発光素子LDのそれぞれから出射された光を表示装置の正面方向に進行させて発光素子LDの出光効率を向上させる反射部材として機能することができる。
【0143】
第1及び第2電極REL1、REL2のうち何れか1つの電極はアノード電極で、残り1つの電極はカソード電極であってもよい。本発明の一実施例において、第1電極REL1はアノード電極で、第2電極REL2はカソード電極であってもよい。
【0144】
発光素子LDのそれぞれは無機結晶構造の材料を用いた超小型の、例えば、ナノまたはマイクロスケール程度に小さいサイズの、発光ダイオードであってもよい。
【0145】
第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれの発光領域EMAには少なくとも2個~数十個の発光素子LDが提供されてもよいが、本発明はこれに限定されない。実施例に応じて、各サブ画素に提供される発光素子LDの個数は多様に変更できることは言うまでもない。
【0146】
発光素子LDのそれぞれは、各発光素子LDの長さL方向に沿って第1導電性半導体層11、活性層12、第2導電性半導体層13、及び電極層15が順に積層された発光積層パターンを含んでもよい。また、発光素子LDのそれぞれは、発光積層パターンの外周面を取り囲む絶縁性被膜14をさらに含んでもよい。本発明の一実施例において、発光素子LDのそれぞれは円柱状であってもよい。このような場合、各発光素子LDは、円柱の下部及び円柱の上部のうち何れか1つに対応する第1端部EP1と、上記円柱の下部及び上記円柱の上部のうち残りに対応する第2端部EP2と、を含んでもよい。各発光素子LDの第1端部EP1には、第1導電性半導体層11及び電極層15のうち何れか1つが配置され、第2端部EP2には第1導電性半導体層11及び電極層15のうち残り1つが配置されてもよい。
【0147】
本発明の一実施例において、発光素子LDは第1-1電極REL1_1と第2電極REL2との間に整列された複数の第1発光素子LD1と、第2電極REL2と第1-2電極REL1_2との間に整列された複数の第2発光素子LD2と、に区分されることができる。
【0148】
発光素子LD上に、発光素子LDのそれぞれの上面の一部をカバーする第2絶縁層INS2が提供されてもよい。発光素子LDのそれぞれと保護層PSVとの間には第1絶縁層INS1が提供されてもよい。
【0149】
第1絶縁層INS1は発光素子LDのそれぞれと保護層PSVとの間の空間を埋めて上記発光素子LDを安定的に支持し、上記保護層PSVからの上記発光素子LDの離脱を防止することができる。第1絶縁層INS1は無機材料からなる無機絶縁膜または有機材料からなる有機絶縁膜を含んでもよい。本発明の一実施例において、第1絶縁層INS1は画素回路部PCLから発光素子LDを保護するのに有利な無機絶縁膜からなってもよいが、本発明はこれに限定されない。実施例に応じて、第1絶縁層INS1は、発光素子LDの支持面を平坦化させるのに有利な有機絶縁膜からなってもよい。
【0150】
第2絶縁層INS2は有機材料を含む有機絶縁膜からなってもよい。本発明の一実施例において、第2絶縁層INS2は発光素子LDのそれぞれの上面の一部上に提供されて、各発光素子LDの両端部EP1、EP2を外部に露出することができる。
【0151】
本発明の一実施例において、第1接続配線CNL1は、保護層PSVの第1コンタクトホールCH1を介して第1トランジスタT1のドレイン電極DEに電気的に接続されてもよい。第1接続配線CNL1は第1電極REL1と一体で提供されるため、上記第1接続配線CNL1に印加された第1トランジスタT1の信号は第1電極REL1に伝達されることができる。
【0152】
第1電極REL1は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち1つの端部に隣接して配置され、第1コンタクト電極CNE1を介して発光素子LDのそれぞれに電気的に接続されることができる。これにより、第1電極REL1に印加された第1トランジスタT1の信号が第1コンタクト電極CNE1を介して発光素子LDのそれぞれに伝達されることができる。
【0153】
本発明の一実施例において、第2接続配線CNL2は、保護層PSVの第2コンタクトホールCH2を介して駆動電圧配線DVLに電気的に接続されることができる。第2接続配線CNL2は第2電極REL2と一体で提供されるため、上記第2接続配線CNL2に印加された駆動電圧配線DVLの第2駆動電源VSSが第2電極REL2に伝達されることができる。
【0154】
第2電極REL2は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち残りの端部に隣接して配置され、第2コンタクト電極CNE2を介して発光素子LDのそれぞれに電気的に接続されることができる。これにより、第2電極REL2に印加された第2駆動電源VSSが発光素子LDのそれぞれに伝達されることができる。
【0155】
第1電極REL1上には、第1電極REL1及び発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち1つの端部を電気的及び/または物理的に安定的に接続する第1コンタクト電極CNE1が提供されることができる。第1コンタクト電極CNE1は、発光素子LDのそれぞれから出射され第1電極REL1によって表示装置の正面方向に反射された光が損失なく上記正面方向に進行できるように透明な導電性材料からなってもよい。
【0156】
第1コンタクト電極CNE1は、平面上で見たとき、第1電極REL1をカバーし、第1電極REL1に重畳されてもよい。また、第1コンタクト電極CNE1は、発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2のうち1つの端部に部分的に重畳されてもよい。第1コンタクト電極CNE1は、第1-1電極REL1_1上に提供された第1-1コンタクト電極CNE1_1と、第1-2電極REL1_2上に提供された第1-2コンタクト電極CNE1_2と、を含んでもよい。
【0157】
第2電極REL2上には第2コンタクト電極CNE2が提供されてもよい。第2コンタクト電極CNE2は、平面上で見たとき、第2電極REL2をカバーし、第2電極REL2に重畳されてもよい。また、第2コンタクト電極CNE2は、第1発光素子LD1のそれぞれの第2端部EP2及び第2発光素子LD2のそれぞれの第1端部EP1にそれぞれ重畳されてもよい。第2コンタクト電極CNE2は第1コンタクト電極CNE1と同じ物質からなってもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0158】
本発明の一実施例において、第1コンタクト電極CNE1と第2コンタクト電極CNE2とは同じ平面上に提供され、第2絶縁層INS2上に一定間隔離隔されて電気的及び/または物理的に分離されることができる。即ち、第1コンタクト電極CNE1と第2コンタクト電極CNE2とは同じ層に提供され、同じ製造工程により形成されることができる。
【0159】
第1コンタクト電極及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2上には、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2をカバーする第3絶縁層INS3が提供されてもよい。第3絶縁層INS3は第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2が外部に露出されないようにして、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2の腐食を防止することができる。
【0160】
第3絶縁層INS3は、無機材料からなる無機絶縁膜または有機材料からなる有機絶縁膜を含んでもよい。第3絶縁層INS3は、図面に示されたように単一層からなってもよいが、本発明はこれに限定されない。例えば、第3絶縁層INS3は多重層からなってもよい。第3絶縁層INS3が多重層からなる場合、第3絶縁層INS3は、複数の無機絶縁膜または複数の有機絶縁膜が交互に積層された構造を有することができる。例えば、第3絶縁層INS3は、第1無機絶縁膜、有機絶縁膜、及び第2無機絶縁膜が順に積層された構造であってもよい。
【0161】
第3絶縁層INS3上にはオーバーコート層(不図示)が提供されてもよい。オーバーコート層は、その下部に配置された隔壁PW、第1及び第2電極REL1、REL2、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2などにより生じた段差を緩和させる平坦化層であってもよい。オーバーコート層は発光素子LDに酸素及び水分などが浸透することを防止する封止層であってもよい。
【0162】
発光素子LDのそれぞれの両端部EP1、EP2には、第1電極REL1と第2電極REL2とを介して所定の電圧が印加されることができる。これにより、発光素子LDのそれぞれの活性層12で電子-正孔対が結合されながら発光素子LDのそれぞれは光を放出することができる。ここで、活性層12は400nm~900nm波長帯の光を放出することができる。
【0163】
図6は、
図4の画素の第1サブ画素を他の実施例に応じて示した概略的な平面図である。
【0164】
図6に示された第1サブ画素は、発光領域が第1及び第2サブ発光領域を含み、各サブ発光領域別に電極の整列形態が異なる点を除いては、
図4の第1サブ画素と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0165】
そこで、
図6の第1サブ画素に関連して、重複する説明を避けるために、上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0166】
図1a、
図2、
図4及び
図6を参照すると、第1サブ画素SP1は、光を放出する発光領域EMAと、上記発光領域EMAの周辺に位置する非発光領域PPAと、を含んでもよい。
【0167】
第1サブ画素SP1の表示素子層(
図5のDPLを参照)は、回路素子層(
図5のPCLを参照)上に提供された隔壁PWと、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2と、複数の発光素子LDと、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2と、を含んでもよい。
【0168】
発光素子LDは第1発光素子LD1及び第2発光素子LD2を含んでもよい。第1発光素子LD1は第1方向DR1に第1及び第2端部EP1、EP2を含んでもよい。ここで、第1方向DR1は、平面上で見たとき、水平方向を意味することができる。第2発光素子LD2は第1方向DR1と交差する第2方向DR2に第1及び第2端部EP1、EP2を含んでもよい。ここで、第2方向DR2は、平面上で見たとき、垂直方向を意味することができる。第1発光素子LD1は水平方向に整列され、第2発光素子LD2は垂直方向に整列されることができる。
【0169】
本発明の一実施例において、第1サブ画素SP1の発光領域EMAは、第1発光素子LD1が提供される第1サブ発光領域SEMA1と、第2発光素子LD2が提供される第2サブ発光領域SEMA2と、を含んでもよい。
【0170】
本発明の一実施例において、第1電極REL1は第1-1電極REL1_1と第1-2電極REL1_2を含み、第2電極REL2は第2-1電極REL2_1と第2-2電極REL2_2を含んでもよい。
【0171】
平面上で見たとき、第1電極REL1の一部及び第2電極REL2の一部は、第1サブ発光領域SEMA1内において第1方向DR1に沿って交互に提供されることができる。例えば、第1電極REL1の第1-1電極REL1_1と第2電極REL2の第2-1電極REL2_1は、第1サブ発光領域SEMA1内において第1方向DR1に沿って交互に提供されてもよい。
【0172】
また、平面上で見たとき、第1電極REL1の残り及び第2電極REL2の残りは、第2サブ発光領域SEMA2内において第2方向DR2に沿って交互に提供されることができる。例えば、第1電極REL1の第1-2電極REL1_2及び第2電極REL2の第2-2電極REL2_2は、第2サブ発光領域SEMA2内において第2方向DR2に沿って交互に提供されてもよい。
【0173】
本発明の一実施例において、第1コンタクト電極CNE1は、第1-1電極REL1_1上に提供され、平面上で見たとき、上記第1-1電極REL1_1に重畳する第1-1コンタクト電極CNE1_1と、第1-2電極REL1_2上に提供され、平面上で見たとき、上記第1-2電極REL1_2に重畳する第1-2コンタクト電極CNE1_2と、を含んでもよい。
【0174】
また、第2コンタクト電極CNE2は、第2-1電極REL2_1上に提供され、平面上で見たとき、上記第2-1電極REL2_1に重畳する第2-1コンタクト電極CNE2_1と、第2-2電極REL2_2上に提供され、平面上で見たとき、上記第2-2電極REL2_2に重畳する第2-2コンタクト電極CNE2_2と、を含んでもよい。
【0175】
第1サブ発光領域SEMA1における第1-1及び第2-1電極REL1_1、REL2_1の間の間隔と、第2サブ発光領域SEMA2における第1-2及び第2-2電極REL1_2、REL2_2の間の間隔は同一に設計されてもよい。これは、第1サブ発光領域SEMA1に整列される第1発光素子LD1の整列面積と、第2サブ発光領域SEMA2に整列される第2発光素子LD2の整列面積とを等しくするためである。第1及び第2サブ発光領域SEMA1、SEMA2のそれぞれにおける整列面積が同じである場合、第1及び第2発光素子LD1、LD2が一部領域に偏ることを防止することができる。
【0176】
第1サブ画素SP1の非発光領域PPAには隔壁PWと同じ平面上に配置されるバンクBNKが提供されてもよい。バンクBNKは、第1サブ画素SP1と上記第1サブ画素SP1に隣接するサブ画素との間の非発光領域PPAに形成及び/または提供されて、各サブ画素の発光領域EMAを定義することができる。
【0177】
本発明の一実施例において、隔壁PW及びバンクBNKは有機材料を含む有機絶縁物質からなってもよいが、これに必ずしも限定されない。実施例に応じて、隔壁PW及びバンクBNKは無機材料を含む無機絶縁物質または導電性物質などからなってもよい。
【0178】
本発明の一実施例において、便宜上、第1サブ画素SP1の非発光領域PPAに提供されるバンクBNKは、第1及び第2サブ発光領域SEMA1、SEMA2のそれぞれに提供された隔壁PWと一体で提供されて上記隔壁PWに物理的に接続されたものを図示した。しかし、本発明はこれに限定されない。実施例に応じて、バンクBNKは隔壁PWと同じ平面上において一定間隔離隔されるように第1サブ画素SP1の非発光領域PPAに提供されてもよい。
【0179】
第1サブ画素SP1の非発光領域PPAにおいて、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2は対応するバンクBNK上に提供され、平面上で見たとき、上記対応するバンクBNKに重畳することができる。
【0180】
図7は、
図4の画素の第1サブ画素を他の実施例に応じて示した概略的な平面図である。
【0181】
図7の第1サブ画素と関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0182】
図7では、図示の便宜上、第1及び第2電極、上記第1及び第2電極の間に提供される発光素子、及び上記第2電極に接続された第2接続配線だけを示した。
【0183】
図1a、
図2、
図4、及び
図7を参照すると、第1サブ画素SP1は、光を放出する発光領域EMAと、上記発光領域EMAの周辺に位置する非発光領域PPAと、を含んでもよい。
【0184】
第1サブ画素SP1の表示素子層(
図5のDPLを参照)は、回路素子層(
図5のPCLを参照)上に提供された第1及び第2電極REL1、REL2と、第2接続配線CNL2と、複数の発光素子LDと、を含んでもよい。
【0185】
本発明の一実施例において、第1及び第2電極REL1、REL2は保護層PSV上の同じ平面上に提供され、発光素子LDと電気的に接続されることができる。第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは円形であってもよい。このような場合、第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれに対応する整列電圧が印加されると、上記第1及び第2電極REL1、REL2の間に放射状の電界が形成されることができる。これにより、発光素子LDは、第1電極REL1の円周(円の周囲)に沿って様々な方向に整列されることができる。
【0186】
発光素子LDのそれぞれは
図1aに示したように円柱状であってもよい。特に、発光素子LDのそれぞれは長さL方向に第1及び第2端部EP1、EP2を含んでもよい。発光素子LDのそれぞれの第1及び第2端部EP1、EP2のうち何れか1つの端部に第1導電性半導体層11が配置され、上記発光素子LDのそれぞれの第1及び第2端部EP1、EP2のうち残り1つの端部に電極層15が配置されてもよい。
【0187】
第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは図示されたように円形であってもよいが、本発明はこれに限定されず、楕円形、四角形、多角形などの様々な形状であってもよい。
【0188】
第1電極REL1及び第2電極REL2は第1サブ画素SP1の発光領域EMAに提供されることができる。第2電極REL2は第1電極REL1の周辺を取り囲む形態で提供されることができる。特に、第2電極REL2は第1電極REL1を中心として円周方向に沿って延長されてもよい。本発明の一実施例において、第2電極REL2は第2-1電極REL2-1及び第2-2電極REL2_2を含んでもよい。第2-1電極REL2_1及び第2-2電極REL2_2は所定の間隔を置いて互いに離隔されるように配置されてもよい。
【0189】
第2-1電極REL2_1は、第2-1接続配線CNL2_1を介して第2方向DR2に沿って同じ列に配置された第2-1電極REL2_1に電気的に接続されることができる。第2-2電極REL2_2は、第2-2接続配線CNL2_2を介して第2方向DR2に沿って同じ列に配置された第2-2電極REL2_2に電気的に接続されることができる。
【0190】
図8a~
図8hは、
図5の表示装置の製造方法を順に示した断面図である。
【0191】
図1a~
図8aを参照すると、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれのベース層BSL上に画素回路部PCLを形成する。画素回路部PCLは、遮光パターンSDL、第1及び第2トランジスタT1、T2、駆動電圧配線DVL、及び保護層PSVを含んでもよい。
【0192】
このとき、保護層PSVは、第1トランジスタT1のドレイン電極DEを露出する第1コンタクトホールCH1と、駆動電圧配線DVLを露出する第2コンタクトホールCH2と、を含んでもよい。
【0193】
図1a~
図8bを参照すると、保護層PSV上に絶縁物質層(不図示)を塗布した後、マスク(不図示)を利用して上記絶縁物質層をパターニングし、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれの発光領域EMAに隔壁PWを形成するとともに、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3の非発光領域PPAにバンクBNKを形成する。上述した製造工程で使用されるマスクはハーフトーンマスクであってもよい。
【0194】
本発明の一実施例において、隔壁PW及びバンクBNKは同じ面上に提供され、同じ物質を含んでもよい。例えば、隔壁PW及びバンクBNKは有機材料を含む有機絶縁膜であってもよい。
【0195】
上述したように、保護層PSVと隔壁PWを同じ工程で形成すると、保護層PSV及び隔壁PWをそれぞれ別の工程で形成する場合に比べて、マスク数が減って表示装置の製造工程がさらに単純になることができる。
【0196】
図1a~
図8cを参照すると、隔壁PWなどを含む各サブ画素の保護層PSV上に反射率の高い導電性材料を含む第1及び第2電極REL1、REL2と、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2とを形成する。
【0197】
第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれは、各サブ画素の発光領域EMA内において対応する隔壁PW上に提供及び/または形成されることができる。第1及び第2接続配線CNL1、CNL2のそれぞれは、各サブ画素の非発光領域PPAに提供及び/または形成されることができる。
【0198】
本発明の一実施例において、第1接続配線CNL1は、保護層PSVの第1コンタクトホールCH1を介して画素回路部PCLの第1トランジスタT1に電気的に接続されることができる。第1接続配線CNL1は第1電極REL1と一体で提供され、上記第1電極REL1に電気的及び/または物理的に接続されることができる。これにより、第1トランジスタT1に印加された信号(あるいは電圧)は第1接続配線CNL1を介して第1電極REL1に伝達されることができる。
【0199】
第2接続配線CNL2は、保護層PSVの第2コンタクトホールCH2を介して画素回路部PCLの駆動電圧配線DVLに電気的に接続されることができる。第2接続配線CNL2は第2電極REL2と一体で提供され、上記第2電極REL2に電気的及び/または物理的に接続されることができる。これにより、駆動電圧配線DVLの第2駆動電源VSSが第2接続配線CNL2を介して第2電極REL2に伝達されることができる。
【0200】
図1a~
図8dを参照すると、第1及び第2電極REL1、REL2などが形成された保護層PSV上に絶縁物質層(不図示)を蒸着した後、マスク(不図示)を利用し上記絶縁物質層をパターニングして第1絶縁層INS1を形成する。
【0201】
第1絶縁層INS1は、各サブ画素の発光領域EMAにおいて第1電極REL1と第2電極REL2との間に形成及び/または提供されてもよく、各サブ画素の非発光領域PPAにおいて第1及び第2接続配線CNL1、CNL2上にそれぞれ形成及び/または提供されてもよい。
【0202】
図1a~
図8eを参照すると、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2を介して各サブ画素の第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれに対応する整列電圧を印加して、第1電極REL1と第2電極REL2の間に電界を形成する。第1及び第2接続配線CNL1、CNL2を介して第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれに所定の電圧と周期を具備する交流電源または直流電源を数回繰り返して印加すると、上記第1及び第2電極REL1、REL2の間には上記第1及び第2電極REL1、REL2の電位差による電界が形成されることができる。
【0203】
各サブ画素の発光領域EMA内に形成された第1電極REL1と第2電極REL2との間に電界が形成された状態で、インクジェットプリント方式などを利用して発光素子LDを投入する。例えば、保護層PSV上にノズルを配置し、ノズルを介して発光素子LDを含む溶媒を投下して発光素子LDを各サブ画素の発光領域EMAの保護層PSV上に投入することができる。溶媒はアセトン、水、アルコール、及びトルエンのうち何れか1つ以上であってもよいが、これに本発明が限定されるものではない。例えば、溶媒は常温または熱によって気化する物質を含んでもよい。また、溶剤はインクまたはペースト状であってもよい。発光素子LDを投入する方式はこれに限定されず、発光素子LDを投入する方式は変更されることができる。その後、溶媒は除去されることができる。
【0204】
発光素子LDを保護層PSV上に投入する場合、第1電極REL1と第2電極REL2との間に形成された電界により発光素子LDの自己整列が誘導されることができる。これにより、第1電極REL1と第2電極REL2との間に発光素子LDが整列されることができる。即ち、発光素子LDが目的とする領域、例えば、各サブ画素の発光領域EMA内に集中的に整列されることができる。
【0205】
図1a~
図8fを参照すると、発光素子LDの整列後、保護層PSV上に絶縁物質層(不図示)を塗布した後、マスク(不図示)を利用し上記絶縁物質層をパターニングして、各発光素子LDの上面の一部をカバーする第2絶縁層INS2を形成する。これにより、各発光素子LDの両端部EP1、EP2は外部に露出されることができる。
【0206】
図1a~
図8gを参照すると、第2絶縁層INS2上に導電層(不図示)を保護層PSVの全面に形成した後、マスク(不図示)を利用し上記導電層をパターニングして第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2を形成する。
【0207】
第1コンタクト電極CNE1と第2コンタクト電極CNE2とは、第2絶縁層INS2上において所定間隔離隔されて電気的及び/または物理的に分離されることができる。
【0208】
上述したマスク工程により、各サブ画素が隣接するサブ画素から独立して駆動されるように、サブ画素に共通して接続及び/または提供された第1接続配線CNL1の一部が除去されることができる。これにより、各サブ画素の個別駆動が可能となり、本発明の一実施例による表示装置がアクティブマトリクス型表示装置として具現されることができる。
【0209】
図1a~
図8hを参照すると、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2上に第3絶縁層INS3を形成する。
【0210】
上述した製造工程により最終的に製造された表示装置は、表示素子層DPLの製造工程時に各サブ画素の発光領域EMAに隔壁PWを形成し、これと同時に各サブ画素の非発光領域PPAにバンクBNKを形成することにより、マスク工程数を減らすことができる。
【0211】
図9は本発明の一実施例による表示装置を示したもので、
図5の表示装置にカラー変換層が結合された形態を示した概略的な断面図である。
【0212】
図9には、便宜上、表示装置に含まれた複数の画素のうち1つの画素の画素領域を概略的に示した。
【0213】
また、便宜上、
図9では、上述した
図5で詳細に説明した表示装置の一部構成に対し、その構造を概略的に示し、それに対する詳細な説明を省略する。
【0214】
図1a~
図9を参照すると、本発明の一実施例による表示装置は、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3を含む少なくとも1つ以上の画素PXL(以下「画素」という)が提供された第1基板SUB1と上記第1基板SUB1と結合する第2基板SUB2とを含む表示パネルDPを含んでもよい。
【0215】
本発明の一実施例において、画素PXLは第1基板SUB1上に規定された画素領域PXAに形成及び/または提供される。画素領域PXAは、第1サブ画素SP1が形成及び/または提供される第1サブ画素領域SPA1と、第2サブ画素SP2が形成及び/または提供される第2サブ画素領域SPA2と、第3サブ画素SP3が形成及び/または提供される第3サブ画素領域SPA3と、を含んでもよい。
【0216】
本発明の一実施例において、第1基板SUB1は、ベース層BSLと、上記ベース層BSL上に提供された画素回路部PCLと、を含んでもよい。第1基板SUB1上には表示素子層DPLが提供されてもよい。
【0217】
表示素子層DPLは、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれの発光領域EMAの画素回路部PCL上に提供された隔壁PWと、第1及び第2電極REL1、REL2と、複数の発光素子LDと、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2と、を含んでもよい。また、表示素子層DPLは、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれの非発光領域PPAに提供されたバンクBNKを含んでもよい。
【0218】
本発明の一実施例において、隔壁PW及びバンクBNKは同じ面上に提供され、同じ工程により形成されてもよい。また、本発明の一実施例において、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2は同じ面上に提供され、同じ工程により形成されてもよい。
【0219】
発光素子LDのそれぞれは長さL方向に両端部EP1、EP2を有することができる。
【0220】
第2基板SUB2は、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3が配置された表示領域DAをカバーするように第1基板SUB1上に配置されてもよい。このような第2基板SUB2は、表示パネルDPの上部基板(例えば、封止基板または薄膜封止層)及び/またはウィンドウ部材を構成することができる。実施例に応じて、第2基板SUB2は硬性基板または可撓性基板であってもよく、その材料や物性は特に限定されない。また、第2基板SUB2は第1基板SUB1と同じ物質からなるか、または上記第1基板SUB1と異なる物質からなってもよい。
【0221】
また、表示パネルDPは、第1基板SUB1の第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3と対向するように第2基板SUB2の一面上に配置される光変換パターン層LCPを含んでもよい。
【0222】
実施例に応じて、光変換パターン層LCPは、第1サブ画素SP1と対向するように配置される第1光変換パターン層LCP1と、第2サブ画素SP2と対向するように配置される第2光変換パターン層LCP2と、第3サブ画素SP3と対向するように配置される第3光変換パターン層LCP3と、を含んでもよい。実施例に応じて、第1、第2及び第3光変換パターン層LCP1、LCP2、LCP3のうち少なくとも一部は、所定の色に対応するカラー変換層CCL及び/またはカラーフィルタCFを含んでもよい。
【0223】
例えば、第1光変換パターン層LCP1は、第1色に対応する第1色変換粒子を含む第1カラー変換層CCL1と、上記第1色の光を選択的に透過させる第1カラーフィルタCF1と、を含んでもよい。類似して、第2光変換パターン層LCP2は、第2色に対応する第2色変換粒子を含む第2カラー変換層CCL2と、上記第2色の光を選択的に透過させる第2カラーフィルタCF2と、を含んでもよい。一方、第3光変換パターン層LCP3は、光散乱粒子SCTを含む光散乱層LSLと、第3色の光を選択的に透過させる第3カラーフィルタCF3のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0224】
本発明の一実施例において、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMA内に整列された発光素子LDは全て同じ色の光を放出することができる。そして、第1、第2及び第3サブ画素SP1、SP2、SP3のうち少なくとも一部の上部にはカラー変換層CCLが配置されることができる。例えば、第1及び第2サブ画素SP1、SP2の上部にはそれぞれ第1及び第2カラー変換層CCL1、CCL2が配置されてもよい。これにより、本発明の実施例による表示装置はフルカラーの画像を表示することができる。
【0225】
実施例に応じて、第1カラー変換層CCL1は第1サブ画素SP1と対向するように第2基板SUB2の一面上に配置され、対応するサブ画素に提供された発光素子LD(以下「第1発光素子」という)から放出される色の光を第1色の光に変換する第1色変換粒子を含んでもよい。例えば、第1サブ画素SP1が赤色サブ画素である場合、第1カラー変換層CCL1は第1発光素子LDから放出される青色の光を赤色の光に変換する赤色量子ドットQDrを含むことができる。
【0226】
第1カラーフィルタCF1は第1カラー変換層CCL1と第2基板SUB2との間に配置され、第1カラー変換層CCL1で変換された第1色の光を選択的に透過させるカラーフィルタ物質を含んでもよい。例えば、第1カラーフィルタCF1は赤色カラーフィルタであってもよい。
【0227】
実施例に応じて、第2カラー変換層CCL2は、第2サブ画素SP2と対向するように第2基板SUB2の一面上に配置され、対応するサブ画素に提供された発光素子LD(以下「第2発光素子」という)から放出される色の光を第2色の光に変換する第2色変換粒子を含んでもよい。例えば、第2発光素子LDが青色の光を放出する青色発光素子で、第2サブ画素SP2が緑色サブ画素である場合、第2カラー変換層CCL2は第2発光素子LDから放出される青色の光を緑色の光に変換する緑色量子ドットQDgを含んでもよい。
【0228】
第2カラーフィルタCF2は第2カラー変換層CCL2と第2基板SUB2との間に配置され、第2カラー変換層CCL2で変換された第2色の光を選択的に透過させるカラーフィルタ物質を含んでもよい。例えば、第2カラーフィルタCF2は緑色カラーフィルタであってもよい。
【0229】
光散乱層LSLは第3サブ画素SP3と対向するように第2基板SUB2の一面上に配置されることができる。例えば、光散乱層LSLは第3サブ画素SP3と第3カラーフィルタCF3との間に配置されてもよい。
【0230】
第3カラーフィルタCF3は、第3サブ画素SP3と対向するように第2基板SUB2の一面上に配置され、対応するサブ画素に形成された発光素子LDから放出される色の光を選択的に透過させるカラーフィルタ物質を含んでもよい。例えば、第3カラーフィルタCF3は青色カラーフィルタであってもよい。
【0231】
一方、実施例に応じて、第1、第2及び第3カラーフィルタCF1、CF2、CF3の間にはブラックマトリックスBMが配置されてもよい。例えば、ブラックマトリックスBMは、第1基板SUB1上のバンクBNKと重畳するように第2基板SUB2上に配置されてもよい。
【0232】
上述したように、本発明の一実施例によると、単一色の発光素子LDを利用してそれぞれの画素PXL及びこれを備えた表示装置を容易に製造しながらも、少なくとも一部のサブ画素上にカラー変換層CCLを配置することで、フルカラーの画素PXL及びこれを備えた表示装置を製造することができる。
【0233】
また、本発明の一実施例によると、表示素子層DPLの一部構成を同じ工程により形成してマスク数を減らし、その製造工程を単純化することができる。
【0234】
図10は本発明の他の実施例による表示装置を概略的に示したもので、
図4のI~I’線に対応する断面図である。
【0235】
図10の表示装置は、保護層、隔壁、及びバンクが同じ面上に提供され、同じ物質を含む点を除いては、
図5の表示装置と実質的に同一または類似する構成であってもよい。
【0236】
そこで、
図10の表示装置に関連して、重複する説明を避けるために上述した実施例と異なる点を中心として説明する。本実施例において特に説明しない部分は上述した一実施例に従い、同じ番号は同じ構成要素を、類似する番号は類似する構成要素を示す。
【0237】
図1a、
図2、
図3a、
図3b、
図3c、
図3d、
図4、及び
図10を参照すると、本発明の他の実施例による表示装置は、複数の画素PXLが提供されたベース層BSLを含んでもよい。
【0238】
画素PXLのそれぞれは、ベース層BSL上に提供された第1サブ画素SP1、第2サブ画素SP2、及び第3サブ画素SP3を含んでもよい。
【0239】
第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの画素領域には、ベース層BSL、画素回路部PCL、及び表示素子層DPLが提供されてもよい。
【0240】
画素回路部PCLは、ベース層BSL上に提供された遮光パターンSDLと、第1及び第2トランジスタT1、T2と、駆動電圧配線DVLと、保護層PSVと、を含んでもよい。
【0241】
表示素子層DPLは、隔壁PWと、バンクBNKと、第1及び第2電極REL1、REL2と、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2と、複数の発光素子LDと、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2と、を含んでもよい。
【0242】
本発明の一実施例において、画素回路部PCLの保護層PSVと表示素子層DPLの隔壁PW及びバンクBNKは同じ層に提供され、同じ物質を含んでもよい。即ち、保護層PSV、隔壁PW、及びバンクBNKは同じ工程により一体で提供されることができる。
【0243】
保護層PSV、隔壁PW、及びバンクBNKは、第1及び第2トランジスタT1、T2が形成されたベース層BSL上に有機絶縁物質層(不図示)を塗布した後、ハーフトーンマスク(不図示)などを利用し上記有機絶縁物質層をパターニングして、各サブ画素で目的とする領域に形成及び/または提供されることができる。例えば、保護層PSVは各サブ画素において第1及び第2トランジスタT1、T2上に形成及び/または提供され、上記隔壁PWは各サブ画素の発光領域EMA内に形成及び/または提供され、上記バンクBNKは各サブ画素の非発光領域PPA内に形成及び/または提供されてもよい。
【0244】
【0245】
図1a、
図2、
図3a、
図3b、
図3c、
図3d、
図4、
図10及び
図11aを参照すると、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれのベース層BSL上に画素回路部PCLを形成する。画素回路部PCLは、遮光パターンSDLと、第1及び第2トランジスタT1、T2と、駆動電圧配線DVLと、を含んでもよい。
【0246】
次いで、駆動電圧配線DVLなどが形成及び/または提供された層間絶縁層ILD上に有機絶縁物質層(不図示)を塗布した後、ハーフトーンマスク(不図示)を利用したマスク工程を行って上記有機絶縁物質層をパターニングする。上述したマスク工程により、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMAに隔壁PWを形成するとともに、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの非発光領域PPAにバンクBNKを形成し、同時に駆動電圧配線DVL上に保護層PSVを形成する。
【0247】
また、上述したマスク工程により、保護層PSVは画素回路部PCLの第1トランジスタT1のドレイン電極DEの一部を露出する第1コンタクトホールCH1と、駆動電圧配線DVLの一部を露出する第2コンタクトホールCH2と、を含むことができる。
【0248】
本発明の一実施例において、保護層PSV、隔壁PW、及びバンクBNKは同じ工程により形成され一体で提供されることができる。保護層PSV、隔壁PW、及びバンクBNKが一体で形成及び/または提供される場合、隔壁PW及びバンクBNKは保護層PSVの一領域としてみなされることもできる。
【0249】
【0250】
第1接続配線CNL1は、保護層PSVの第1コンタクトホールCH1を介して画素回路部PCLの第1トランジスタT1に電気的に接続されることができる。第2接続配線CNL2は、保護層PSVの第2コンタクトホールCH2を介して駆動電圧配線DVLに電気的に接続されることができる。
【0251】
【0252】
図1a、
図2、
図3a、
図3b、
図3c、
図3d、
図4、
図10、及び
図11a~
図11dを参照すると、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2を介して各サブ画素の第1及び第2電極REL1、REL2のそれぞれに対応する整列電圧を印加して第1電極REL1と第2電極REL2の間に電界を形成する。
【0253】
発光素子LDを保護層PSV上に投入する場合、第1電極REL1と第2電極REL2との間に形成された電界により発光素子LDの自己整列が誘導されることができる。これにより、第1電極REL1と第2電極REL2との間に発光素子LDが整列されることができる。即ち、発光素子LDが目的とする領域、例えば、各サブ画素の発光領域EMA内に集中的に整列されることができる。
【0254】
図1a、
図2、
図3a、
図3b、
図3c、
図3d、
図4、
図10、及び
図11a~
図11eを参照すると、発光素子LDの整列後、各発光素子LDの上面の一部上に第2絶縁層INS2を形成する。本発明の一実施例において、第2絶縁層INS2は有機材料を含む有機絶縁膜からなってもよい。
【0255】
図1a、
図2、
図3a、
図3b、
図3c、
図3d、
図4、
図10、及び
図11a~
図11fを参照すると、第2絶縁層INS2が形成された画素回路部PCL上に第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2を形成する。第1コンタクト電極CNE1と第2コンタクト電極CNE2とは、第2絶縁層INS2において所定間隔離隔されて電気的及び/または物理的に分離されることができる。
【0256】
上述したマスク工程により、各サブ画素が隣接するサブ画素から独立して駆動されるようにサブ画素に共通して接続及び/または提供された第1接続配線CNL1の一部が除去されることができる。これにより、各サブ画素の個別駆動が可能となり、本発明の一実施例による表示装置がアクティブマトリクス型表示装置で具現されることができる。
【0257】
実施例に応じて、第1~第3サブ画素SP1~SP3のそれぞれの発光領域EMAに発光素子LDを整列するとき、第1及び第2接続配線CNL1、CNL2に整列電圧を印加せずに画素回路部PCLに含まれた一部構成を利用して第1及び第2電極REL1、REL2の間に上記発光素子LDを整列することができる。
【0258】
例えば、
図3dに示したように、第1サブ画素SP1において第1電極REL1(例えば、アノード電極)が第3トランジスタT3に接続され、第2電極REL2(例えば、カソード電極)が第2駆動電源VSSに接続される場合、制御線CLiを介して上記第3トランジスタT3をターンオンさせてj番目のデータ線Djを介して整列電圧が第1電極REL1に伝達されることができる。このとき、第2電極REL2に第2駆動電源VSSが印加されることにより、第1及び第2電極REL1、REL2の間に所定の電界が形成されることができる。第1サブ画素SP1に発光素子LDを含む溶媒を投下する場合、第1及び第2電極REL1、REL2の間に形成された電界によって上記発光素子LDが上記第1サブ画素SP1の発光領域EMAに整列されることができる。
【0259】
このように、画素回路部PCLの一部構成を利用して該当サブ画素の発光領域EMAに発光素子LDの整列が可能になるため、該当サブ画素は個別で駆動されることができる。従って、各サブ画素の発光領域EMAに発光素子LDを整列するための整列配線などを形成する工程及び各サブ画素の個別駆動のために上記整列配線を除去する工程などが省略されることができる。
【0260】
従って、各サブ画素の発光領域EMAに発光素子LDを整列するための配線の形成工程及び上記配線の除去工程などが省略され、本発明の一実施例による表示装置はマスク工程数をさらに減らすことができる。
【0261】
【0262】
上述した製造工程により最終的に製造された表示装置は、保護層PSVを形成する際に各サブ画素の発光領域EMAに隔壁PWを形成するとともに各サブ画素の非発光領域PPAにバンクBNKを形成することにより、マスク工程数を減らすことができる。
【0263】
図12は本発明の一実施例による表示装置を示したもので、
図10の表示装置に基板が結合された形態を示した概略的な断面図である。
【0264】
図12には、便宜上、表示装置に含まれた複数の画素のうち1つの画素の画素領域を概略的に示した。
【0265】
また、便宜上、
図12では、上述した
図10で詳細に説明した表示装置の一部構成に対してその構造を概略的に示し、それに対する詳細な説明を省略する。
【0266】
図1a、
図2、
図10、及び
図12を参照すると、本発明の一実施例による表示装置は、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3を含む少なくとも1つ以上の画素PXL(以下「画素」という)が提供された第1基板SUB1と上記第1基板SUB1と結合する第2基板SUB2とを含む表示パネルDPを含んでもよい。
【0267】
本発明の一実施例において、画素PXLは第1基板SUB1上に規定された画素領域PXAに形成及び/または提供される。画素領域PXAは、第1サブ画素SP1が形成及び/または提供される第1サブ画素領域SPA1と、第2サブ画素SP2が形成及び/または提供される第2サブ画素領域SPA2と、第3サブ画素SP3が形成及び/または提供される第3サブ画素領域SPA3と、を含んでもよい。
【0268】
本発明の一実施例において、第1基板SUB1は、ベース層BSLと、上記ベース層BSL上に提供された画素回路部PCLと、を含んでもよい。第1基板SUB1上には表示素子層DPLが提供されてもよい。
【0269】
表示素子層DPLは、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれの発光領域EMAの画素回路部PCL上に提供された隔壁PWと、第1及び第2電極REL1、REL2と、複数の発光素子LDと、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2と、を含んでもよい。また、表示素子層DPLは、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3のそれぞれの非発光領域PPAに提供されたバンクBNKを含んでもよい。
【0270】
本発明の一実施例において、隔壁PW及びバンクBNKは同じ面上に提供され、同じ工程により形成されてもよい。また、本発明の一実施例において、第1及び第2コンタクト電極CNE1、CNE2は同じ面上に提供され、同じ工程により形成されてもよい。
【0271】
発光素子LDのそれぞれは長さL方向に両端部EP1、EP2を有することができる。発光素子LDは、第1サブ画素SP1に位置する第1発光素子LD1と、第2サブ画素SP2に位置する第2発光素子LD2と、第3サブ画素SP3に位置する第3発光素子LD3と、を含んでもよい。
【0272】
本発明の一実施例において、第1~第3発光素子LD1~LD3のそれぞれは、互いに異なる色の光を放出することができる。例えば、第1発光素子LD1は赤色Rの光を放出し、第2発光素子LD2は緑色Gの光を放出し、第3発光素子LD3は青色Bの光を放出することができる。これにより、第1サブ画素SP1では赤色のR光が放出され、第2サブ画素SP2では緑色Gの光が放出され、第3サブ画素SP3では青色Bの光が放出されることができる。
【0273】
このような場合、表示素子層DPLから放出される光を特定色の光に変換する光変換パターン層(
図9のLCPを参照)を省略することができる。
【0274】
第2基板SUB2は、第1~第3サブ画素SP1、SP2、SP3が配置された表示領域DAをカバーするように第1基板SUB1上に配置されてもよい。このような第2基板SUB2は、表示パネルDPの上部基板(例えば、封止基板または薄膜封止層)及び/またはウィンドウ部材を構成することができる。実施例に応じて、第2基板SUB2は硬性基板または可撓性基板であってもよく、その材料や物性は特に限定されない。また、第2基板SUB2は第1基板SUB1と同じ物質からなるか、または上記第1基板SUB1と異なる物質からなってもよい。
【0275】
第2基板SUB2は、光変換パターン層LCPが省略される場合、中間層CTLを介して第1基板SUB1に結合することができる。
【0276】
中間層CTLは第1基板SUB1と第2基板SUB2との間に提供されることができる。中間層CTLは、第1基板SUB1と第2基板SUB2との間で表示素子層DPLを保護し、第1基板SUB1と第2基板SUB2とを接着させることができる。中間層CTLは接着機能を遂行するために粘着性または接着性を有することができる。また、中間層CTLは第2基板SUB2に映像が透過されるように透明な材料からなってもよい。また、中間層CTLは絶縁性材料からなってもよく、可撓性を有することもできる。
【0277】
中間層CTLの材料としては、第1基板SUB1上の表示素子層DPLを保護し、第1基板SUB1と第2基板SUB2とを接着させる役割をすることができるものを使用するのであれば、その種類は限定されない。例えば、中間層CTLは有機物質からなってもよい。
【0278】
以上では、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者または該当技術分野に通常の知識を有する者であれば、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更できることが理解できるだろう。
【0279】
従って、本発明の技術的範囲は、明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されるのではなく、特許請求の範囲によって定められるべきである。