(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-05
(45)【発行日】2023-01-16
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 31/05 20140101AFI20230106BHJP
A01G 9/14 20060101ALI20230106BHJP
【FI】
H01L31/04 570
A01G9/14 C
(21)【出願番号】P 2021524590
(86)(22)【出願日】2019-06-06
(86)【国際出願番号】 JP2019022485
(87)【国際公開番号】W WO2020245967
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2021-11-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】塩川 美雪
(72)【発明者】
【氏名】五反田 武志
(72)【発明者】
【氏名】齊田 穣
(72)【発明者】
【氏名】宮内 裕之
(72)【発明者】
【氏名】山本 佳男
(72)【発明者】
【氏名】戸張 智博
(72)【発明者】
【氏名】山下 勝也
(72)【発明者】
【氏名】布施 和人
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105470323(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0142815(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0142813(KR,A)
【文献】中国実用新案第208208771(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第107926382(CN,A)
【文献】特開2017-145559(JP,A)
【文献】中国実用新案第205755972(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04-31/078
H02S 10/00-99/00
A01G 9/14-9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の透明材を含み構成された屋根又は外壁に設置される太陽電池モジュールであって、
太陽光を受光して発電する複数の発電部と、
太陽光を通す複数の通光部と、
を有し、
前記発電部と前記通光部は、隣接する前記通光部と前記発電部の一辺の少なくとも一部を共有するように2方向に交互に配置され、
前記発電部は、複数の太陽電池セルが直列接続されて構成され、
前記発電部は、隣接する前記発電部と一辺の一部が重なるように配置され、
前記発電部には、陽極及び陰極が設けられ、
前記陽極及び陰極には、隣接する前記発電部と電気的に接続するために、それぞれ二箇所に配線されている、
太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記発電部の背面が光反射性を有する、
請求項1記載の太陽電池モジュール。
【請求項7】
前記施設は、ビニールハウスである、
請求項1、請求項5又は請求項6記載の太陽電池モジュール。
【請求項8】
前記発電部の端部には、前記発電部が発電した電力を集めるケーブルが設けられ、
前記ケーブルは、前記ビニールハウスの骨材に固定されている、
請求項7記載の太陽電池モジュール。
【請求項9】
透明なフィルム又はシートであるベースを備え、
前記発電部は、前記ベース上に設けられている、
請求項1、請求項5~8の何れか記載の太陽電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、太陽電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギーを利用する一例として、太陽光発電が普及している。太陽光発電においては、発電効率を向上する観点から、複数の太陽電池セルが隙間なく配列した太陽電池モジュールを設置することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、太陽光により発電する太陽光発電事業と、植物を育てて収穫する農業とを両立させるソーラーシェアリングが普及しつつある。しかし、上記のような太陽電池セルを隙間なく配列した太陽電池モジュールを設置すると、当該モジュールの下方に日陰が生じる。太陽電池モジュールが大きいほど、その日陰の大きさが大きくなり、一部の植物に太陽光が当たらない又は当たりにくくなることにより成長を阻害し、収穫率が低下する場合があった。
【0005】
上記のような日陰の発生による光量の減少は、上記のように農業の場合だけでなく、施設内で所定の光量を必要とする場合にも当てはまる問題である。
【0006】
本発明の実施形態は、上記のような問題を解決するものであり、太陽光による発電と必要な光量の確保とを両立することのできる太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本実施形態の太陽電池モジュールは、施設の透明材を含み構成された屋根又は外壁に設置される太陽電池モジュールであって、太陽光を受光して発電する複数の発電部と、太陽光を通す複数の通光部と、を有し、前記発電部と前記通光部は、隣接する前記通光部と前記発電部の一辺の少なくとも一部を共有するように2方向に交互に配置されていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る太陽電池モジュールが設置される施設を示す図である。
【
図2】施設の屋根に設置される太陽電池モジュールの構成図である。
【
図3】施設の外壁に設置される太陽電池モジュールの構成図である。
【
図4】実施形態に係る太陽電池モジュールの回路図である。
【
図5】施設の屋根に設置される他の実施形態に係る太陽電池モジュールの構成図である。
【
図6】施設の外壁に設置される他の実施形態に係る太陽電池モジュールの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、本実施形態に係る太陽電池モジュールについて、図面を参照しつつ説明する。
【0010】
[構成]
本実施形態に係る太陽電池モジュールは、施設に設置される太陽電池である。
図1は、本実施形態に係る太陽電池モジュールが設置される施設を示す図である。施設1は、透明材1bで設けられた屋根11又は外壁12を有している。ここでは、
図1に示すように、施設1は、ビニールハウスである。ビニールハウスは、ビニールハウスの骨格を形成する骨材1aと、骨材1aにより形成された骨格の表面を覆う透明材1bとを有する。骨材1aは、例えば、鋼材又は木材で構成される。透明材1bは、例えば、ポリオロレンフィルム、農業用塩化ビニルフィルム、フッ素系フィルムなどの樹脂フィルムで構成される。屋根11及び外壁12は、骨材1aに透明材1bが張られて構成される。ビニールハウスの形状は、屋根11と外壁12を有していれば任意の形状とすることができる。ここでは、ビニールハウスは、外壁12が地面に対して略垂直に設けられ、外壁12から続く屋根11がアーチ形状を成すアーチ型であるとする。
【0011】
太陽電池モジュール2は、その端部が骨材1a上に位置するように、屋根11又は外壁12に設置される。
図2は、屋根11に設置される太陽電池モジュール2の構成図である。
図3は、外壁12に設置される太陽電池モジュール2の構成図である。
【0012】
図2及び
図3に示すように、太陽電池モジュール2は、太陽光を受光して発電する複数の発電部21と、太陽光を通す複数の通光部22とを有する。発電部21は、複数の太陽電池セル20が直列接続されて構成されている。ここでは、太陽電池セル20は長方形であり、同じ大きさの太陽電池セル20がその短辺方向に直列に接続されることで、太陽光の受光面を構成している。
【0013】
太陽電池セル20は、太陽光を受光し、電気エネルギーに変換する半導体素子である。太陽電池セル20としては、公知のものを用いることができ、例えば、単結晶、多結晶、アモルファス、多接合等のシリコン系、CIS系、CIGS系、GaAs系、CdTe系等の化合物系、色素増感、有機半導体系の太陽電池セル、ペロブスカイト太陽電池セル、量子ドット太陽電池セルを用いることができる。
【0014】
通光部22は、太陽光を通し、施設1内に太陽光を取り入れるための部位である。本実施形態では、太陽電池モジュール2は、透明なフィルム又はシートからなるベース上に発電部21及び通光部22が配列されている。すなわち、発電部21は、接着剤等によりベースに固定される。この接着剤としては、シリコーン樹脂、EVA材、ポリオレフィン系エラストマー(POE)等を用いることができる。通光部22は、ベース上において、発電部21が配置されていない空間部分である。但し、通光部22は、太陽光を通せば良いので、上記ベース、透明な板、又は、透明材1bとしても良い。このように、ベース上に発電部21と通光部22が配列されることにより一塊のモジュールとすることができる。なお、発電部21及び通光部22の表面側、すなわち、ベースとは反対側には、発電部21を保護するために、透明なフィルム、シート又は板などの保護部材を設けても良い。ベース、保護部材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)などにより構成することができる。
【0015】
図2及び
図3に示すように、発電部21と通光部22は、隣接する通光部22と発電部21の一辺の少なくとも一部を共有するように2方向に交互に配置されている。ここでは、発電部21及び通光部22は、四角形状である。発電部21と通光部22の配列としては、発電部21と通光部22の大きさが同じで、1つの発電部21に4つの通光部22が隣接するように配列しても良い。すなわち、発電部21同士が角で接するようにしても良い。また、
図2及び
図3に示す本実施形態のように、発電部21は、隣接する発電部21と一辺の一部が重なるように配置しても良い。本実施形態では、発電部21の両端に設けられた太陽電池セル20の短辺で重なっており、この重なった部分において配線することにより、隣接する発電部21が電気的に接続されている。換言すれば、
図4に示すように、複数の発電部21は、直列かつ並列に電気的に接続されている。
【0016】
具体的には、発電部21には、陽極及び陰極が設けられ、陽極及び陰極には、隣接する発電部21と電気的に接続するための配線23が2箇所設けられている。配線23は、発電部21の両端に設けられた太陽電池セル20の短辺を跨ぐように設けられ、隣接する発電部21の陽極又は陰極と電気的に接続されている。例えば、発電部21の陰極に設けられた2本の配線23は、一方が隣接する発電部21の陽極に接続され、他方が隣接する他の発電部21の陽極に接続される。また、発電部21の陽極に設けられた2本の配線23は、一方が隣接する発電部21の陰極に接続され、他方が隣接する他の発電部21の陰極に接続される。
【0017】
図3に示すように、通光部22は、外壁12に設置される太陽電池モジュール2において、地表に近い下方の通光部22の方が、当該通光部22より地表から遠い上方の通光部22よりも上下方向の長さが長い。太陽光の地表に対する入射角が浅くても、施設1の奥まで太陽光が入るようにするためである。なお、上下方向とは、地表に垂直な方向である。
【0018】
発電部21の背面、すなわち施設1内の面は、光反射性を有する。例えば、発電部21の背面は、大気との屈折率の差が大きい材料が施されていることが望ましく、発電部21の背面には、Au、Ag、Al等の金属膜、金属光沢膜、又は、プラスチック、フィラーを有する膜、白色バックシート、白色EVA材が設けられている。
【0019】
発電部21の端部には、発電部21が発電した電力を集めるケーブル24が設けられている。このケーブル24は、施設1の骨材1aに固定されている。固定の方法としては、例えば、骨材1aにケーブル24をワイヤで巻き付けて固定するワイヤ固定などが挙げられる。
【0020】
ここでは、2本の平行な骨材1a間を架橋するように太陽電池モジュール2が設けられており、ケーブル24は、太陽電池モジュール2の両端部に設けられているが、骨材1a間に1つの発電部21が設けられる場合は、発電部21の両端部にケーブル24が設けられていても良い。
【0021】
ケーブル24は、例えば、不図示の接続箱、又は、接続箱及び集電箱を介して、直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナーに接続され、太陽電池モジュール2から集電した直流電力をパワーコンディショナーに出力する。
【0022】
[作用・効果]
(1)本実施形態の太陽電池モジュール2は、施設1の透明材1bを含み構成された屋根11又は外壁12に設置される太陽電池モジュール2であって、太陽光を受光して発電する複数の発電部21と、太陽光を通す複数の通光部22と、を有し、発電部21と通光部22は、隣接する通光部22と発電部21の一辺の少なくとも一部を共有するように2方向に交互に配置するようにした。
【0023】
これにより、太陽光により発電することができるとともに、施設1内の物又は人への必要な光量を確保することができる。例えば、施設1がビニールハウスである場合、内部で植物が栽培される。ビニールハウスの屋根11又は外壁12に発電部21を敷き詰めて配置した場合、太陽光がビニールハウス内部に入らず、日陰になってしまい、植物の成長が阻害される。
【0024】
これに対し、本実施形態では、発電部21と通光部22を、隣接する通光部22と発電部21の一辺の少なくとも一部を共有するように2方向に交互に配置したので、太陽光の一部は発電部21に入射して発電することができる。また、残りの部分は、通光部22を透過してビニールハウス内に入射し、ビニールハウス内の植物が当該光を浴びることで成長が促進される。発電部21と通光部22を上記のように配置したことで、特定箇所が日陰のままとなることがない。そのため、一部の植物の成長を阻害することなく、高い収穫率を維持することができる。収穫率は例えば単位面積当たりの収穫量である。
【0025】
植物は、光飽和点を超える光量を得ても成長に使い切れず、却ってダメージとなり得る。一方、光量が少なすぎると成長が阻害される。発電部21と通光部22を上記のように配置したことで、発電と植物の収穫をバランス良く実現することができる。
【0026】
(2)発電部21は、複数の太陽電池セル20を直列接続して構成するようにした。これにより、発電部21の大きさ、ひいては通光部22の大きさを調節することができる。そのため、施設1内の光量を調節することができ、発電と植物の収穫のバランスを調整することができる。
【0027】
(3)発電部21は、隣接する発電部21と一辺の一部が重なるように配置した。これにより、この重なり部分で配線することができるので、配線を容易にすることができる。また、発電部21が隣の発電部21と離間して配置される場合と比べて、隣接する発電部21同士が近くに配置されることになるので、発電部21同士を電気的に接続する配線の長さを短くすることができ、インピーダンスを低くすることができる。つまり、発電した電気が配線を流れることによる損失を低減することができる。また、配線が短いので、強風や障害物の引っかかり等による断線を抑制することができる。
【0028】
(4)発電部21には、陽極及び陰極が設けられ、陽極及び陰極には、隣接する発電部21と電気的に接続するために、それぞれ二箇所に配線するようにした。これにより、発電部21が直列かつ並列に接続されるので、ホットスポットの影響を小さくすることができる。すなわち、発電部21が直列に接続されているだけであると、太陽電池モジュール2の何れかの発電部21に落ち葉や鳥のフンなどの付着物により当該発電部21が日陰となり、発電できなくなる。この場合、当該発電部21が抵抗となり、発熱する場合がある。これに対し、発電部21が直列かつ並列に接続されるので、日陰となった発電部21を避けるように他の経路で電流を流すことができ、ホットスポットの影響を小さくすることができる。
【0029】
(5)発電部21の背面が光反射性を有するようにした。これにより、地表で散乱した光が発電部21の背面で反射され、再び地表に向かうことになるので、発電部21を設けたことによる日陰部分を照らすことができ、施設1内の植物に均一に光を当てることができる。
【0030】
(6)地表に近い下方の通光部22の方が、当該通光部22より地表から遠い上方の通光部よりも上下方向の長さを長くした。これにより、下方の通光部22の、太陽光の入射方向に直交する面への投影面積を大きくすることができるので、施設1内のより奥まで太陽光を入り込ませることができ、施設1内の必要な光量を確保することができる。
【0031】
(7)発電部21の端部には、発電部21が発電した電力を集めるケーブル24が設けられ、ケーブル24は、ビニールハウスの骨材1aに固定するようにした。これにより、ケーブル24が骨材1aによって支持されるので、ケーブル24による局所的荷重が透明材1bの負担になるのを防止でき、耐久性を向上させることができる。特に、ケーブル24は、骨材1aに沿って固定することで、耐久性をより向上させることができる。
【0032】
(8)太陽電池モジュール2は、透明なフィルム又はシートであるベースを備え、発電部21を、当該ベース上に設けるようにした。これにより、発電部21を支持するためのアルミニウム等の金属製のフレームを設けなくても、1つのバルク体として太陽電池モジュール2を構成することができる。透明なベースは、金属製のフレームよりも軽量であるため、ビニールハウスの透明材1bへの荷重を低減することができ、耐久性を向上させることができる。
【0033】
[他の実施形態]
本明細書においては、本発明に係る複実施形態を説明したが、上記実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。以上のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0034】
(1)施設1は、透明材1bで設けられた屋根又は外壁を有する施設であって、内部に光を必要とするものであれば良い。例えば、施設1は、ガラス板を透明な被覆材とするガラスハウスであっても良いし、カーポート、スポーツジム、テントなどであっても良い。これらの施設では、人が滞在することがあり、ある程度の明るさが必要である。
【0035】
(2)上記実施形態では、発電部21及び通光部22を四角形としたが、三角形、五角形、六角形などの多角形としても良いし、複数の多角形状を組み合わせても良い。
【0036】
(3)上記実施形態では、
図2及び
図3に示すように、発電部21は、隣接する発電部21と端部の太陽電池セル20の短辺を共有するように配列したが、
図5及び
図6に示すように、端部の太陽電池セル20の長辺の一部を共有するように配列しても良い。
図2に示すような、発電部21を、隣接する発電部21と端部の太陽電池セル20の短辺を共有する配列(以下、「
図2に示すような配列」ともいう。)によれば、太陽電池セル20の溝部分であるスクライブ部分を揃えて配線されるため、デザイン性に優れる。また、
図5に示すような、発電部21を、隣接する発電部21と端部の太陽電池セル20の長辺の一部を共有する配列(以下、「
図5に示すような配列」ともいう。)によれば、配線23が地面に対して垂直方向に設置されることとなり、重力による引っ張りに対する強度が強く、配線23の断線が抑制できる。また、
図2に示すような配列は、
図5に示すような配列と比べて、通光部22が大きく発電部21が小さい配列となるため、植物が成長するために必要とする光量(光適応性、光飽和点)によって通光部22を大きくするか、発電部21を大きくするかを選択することができる。例えば、トマトやメロンは比較的強光を必要とするため、
図2に示すような配列が好ましく、葉物やアスパラガスは弱光で良いため、
図5に示すような配列により発電量を増大させることができる。
【0037】
(4)上記実施形態の太陽電池モジュール2には、日陰の発生等により電流が流れにくくなった発電部21を迂回するために、バイパスダイオードを設けても良い。
【符号の説明】
【0038】
1 施設
1a 骨材
1b 透明材
11 屋根
12 外壁
2 太陽電池モジュール
20 太陽電池セル
21 発電部
22 通光部
23 配線
24 ケーブル