IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 横河電機株式会社の特許一覧

特許7205139異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品
<>
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図1
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図2
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図3
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図4
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図5
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図6
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図7
  • 特許-異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】異常検出のためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20230110BHJP
【FI】
G05B23/02 302R
【請求項の数】 22
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018181781
(22)【出願日】2018-09-27
(65)【公開番号】P2019067387
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2021-09-17
(31)【優先権主張番号】201741034569
(32)【優先日】2017-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニアン・ペリアスワミー
(72)【発明者】
【氏名】スニル・ラマンナ・ケリー
(72)【発明者】
【氏名】ナビル・アフメド・サイード
【審査官】牧 初
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-186631(JP,A)
【文献】特開2017-097839(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0064787(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00-23/02
G05B 19/04-19/05
G05B 19/418
G06N 3/00- 3/12
G06N 7/08-99/00
G05D 16/00-16/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス制御環境における異常検出のための方法であって、
プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第1の組から情報の第1の組を受信するステップと、
前記プロセス制御環境へのゲートウェイアクセスを提供するように構成されたエッジノード内に実装された第1の異常検出器に情報の前記第1の組に基づいて生成された第1の入力ベクトルを送信するステップであって、前記第1の異常検出器が第1の分類器モデルを実装する、ステップと、
前記第1の異常検出器が前記送信された第1の入力ベクトルに基づいて異常イベントを検出することに応じて、クラウドに基づくサーバ内に実装された第2の異常検出器に第2の入力ベクトルを送信するステップであって、
前記第2の入力ベクトルが、前記プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第2の組から受信された情報の第2の組に基づいて生成され、
前記第2の入力ベクトルが、前記第1の入力ベクトルと異なり、
前記第2の異常検出器が、第2の分類器モデルを実装し、前記第2の分類器モデルが、前記第1の分類器モデルと異なる、ステップと、
記第2の異常検出器が異常イベントを検出することに応じて異常イベントアラートを生成するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記第2の分類器モデルが、分類の正確さ、分類の精度、分類の感度、F値、分類の特定性、曲線下面積、平均の正確さ、または誤り率のうちの任意の1つまたは複数の点で前記第1の分類器モデルと異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の分類器モデルが、ランタイムのオーバーヘッド、通信のオーバーヘッド、データ転送のオーバーヘッド、サイズのオーバーヘッド、符号化のオーバーヘッド、データ構造のオーバーヘッド、またはランタイムの複雑さのうちの任意の1つまたは複数の点で前記第1の分類器モデルと異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の分類器モデルが、機械学習アンサンブルに基づく分類器モデルである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記機械学習アンサンブルに基づく分類器モデルが、ランダムフォレスト分類器である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の分類器モデルが、深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルである、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルが、畳み込みニューラルネットワークである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の入力ベクトルが、複数の熱センサーまたは赤外線センサーから受信された温度値を含み、
前記第2の入力ベクトルが、画像情報を含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記画像情報が、熱画像、赤外線画像、またはヒートマップのうちの任意の1つを表す、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも、第1のエッジノードに置かれた第1のプロセッサによって実装される分類器モデル、第2のエッジノードに置かれた第2のプロセッサによって実装される分類器モデル、およびクラウドに基づく中央サーバに置かれた第3のプロセッサによって実装される分類器モデルを含み、前記第1のプロセッサによって実装される分類器モデル、前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデル、および前記第3のプロセッサによって実装される分類器モデルの各々が、プロセス制御環境内の異常イベントを検出するように構成される、プロセス制御環境のための異常検出システムを構成するための方法であって、
プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第1の組から情報の第1の組を受信するステップと、
前記第1のエッジノードに置かれた前記第1のプロセッサによって実装される分類器モデルに情報の前記第1の組に基づいて生成された第1の入力ベクトルを送信するステップと、
前記第1のプロセッサによって実装される分類器モデルが前記送信された第1の入力ベクトルに基づいて異常イベントを検出することに応じて、前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの分類パラメータを修正するステップとを含む、方法。
【請求項11】
前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの前記分類パラメータの修正が、前記第3のプロセッサによって実装される分類器モデルが前記プロセス制御環境内の異常イベントを検出することを条件とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のプロセッサによって実装される分類器モデルと前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデルとの両方が、共通する異常イベントの種類の異常イベントを検出するように構成される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの前記分類パラメータが、前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデルが前記第1の入力ベクトルを前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデルへの入力として受信することに応じて異常イベントを検出するように構成されるように修正される、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
プロセス制御環境における異常検出のためのシステムであって、
プロセス制御環境へのゲートウェイアクセスを提供するように構成された少なくとも1つのプロセッサによって実装されるエッジノードであって、
前記プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第1の組から情報の第1の組を受信することと、
前記プロセッサによって実装されるエッジノード内に実装された第1の異常検出器に情報の前記第1の組に基づく第1の入力ベクトルを与えることであって、前記第1の異常検出器が第1の分類器モデルを実装する、与えることとを行うようにさらに構成される、少なくとも1つのプロセッサによって実装されるエッジノードと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実装されるエッジノードに通信可能なように結合される少なくとも1つのクラウドに基づくサーバであって、前記クラウドに基づくサーバが、
前記クラウドに基づくサーバ内に実装された第2の異常検出器に第2の入力ベクトルを与えることによって、前記第1の異常検出器が送信された第1の入力ベクトルに基づいて異常イベントを検出することに応答するように構成され、
前記第2の入力ベクトルが、前記プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第2の組から受信された情報の第2の組に基づいて生成され、
前記第2の入力ベクトルが、前記第1の入力ベクトルと異なり、
前記第2の異常検出器が、第2の分類器モデルを実装し、前記第2の分類器モデルが、前記第1の分類器モデルと異なる、少なくとも1つのクラウドに基づくサーバと、
記第2の異常検出器が異常イベントを検出することに応じて異常イベントアラートを生成するように構成されたプロセッサによって実装されるアラートエンジンとを含む、システム。
【請求項15】
前記第2の分類器モデルが、分類の正確さ、分類の精度、分類の感度、F値、分類の特定性、曲線下面積、平均の正確さ、または誤り率のうちの任意の1つまたは複数の点で前記第1の分類器モデルと異なる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第2の分類器モデルが、ランタイムのオーバーヘッド、通信のオーバーヘッド、データ転送のオーバーヘッド、サイズのオーバーヘッド、符号化のオーバーヘッド、データ構造のオーバーヘッド、またはランタイムの複雑さのうちの任意の1つまたは複数の点で前記第1の分類器モデルと異なる、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の分類器モデルが、機械学習アンサンブルに基づく分類器モデルである、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記機械学習アンサンブルに基づく分類器モデルが、ランダムフォレスト分類器である、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の分類器モデルが、深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルである、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルが、畳み込みニューラルネットワークである、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記第1の入力ベクトルが、複数の熱センサーまたは赤外線センサーから受信された温度値を含み、
前記第2の入力ベクトルが、画像情報を含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項22】
前記画像情報が、熱画像、赤外線画像、またはヒートマップのうちのいずれか1つを表す、請求項21に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業オートメーションおよびプラント制御の分野に関する。特に、本発明は、プロセス環境内の異常またはエラーイベントを検出するためのインテリジェントなプロセス制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロセス制御システムは、プロセスの効率を改善し、製品の生産品質を制御するための包括的でコスト効率の高い戦略を実施しようとする。プロセス環境の連続的な監視が行われていない場合、プロセス環境内のプロセスの狂いまたは異常が、プロセス環境が被る損害の点かまたは製品もしくはプロセスの品質を保つことができないという点(製品もしくはプロセスの品質を保つことができないことは、結局、製品の品質制御の試験中にしか検出されない可能性がある--そのときまでに、製造および人的資源の多大な取り返しのつかない消費が既になされてしまっている)かのどちらかで点で壊滅的な結果を招く可能性がある。
【0003】
工業プラントは、プロセス環境全体に置かれた制御要素の使用によってプロセスの動作を制御するために分散制御システム(DCS)などの解決策を実施することによってこの必要性に答える。DCSは、プロセス環境に関連する様々なパラメータを測定するために圧力、温度、および流れに関する測定および制御デバイスなどの様々なフィールドデバイスに接続される可能性がある。DCSは、フィールドデバイスから送信されたリアルタイムの値を監視し、これらのデバイスおよびプロセス環境を制御するオペレータによって操作される。DCSは、工業プラント内に存在する物理的な機器において様々なタスクを実行し、プラント内に存在する物理的な機器においてリスクを特定し、それらのリスクを軽減する責任を負う現場オペレータに頼る可能性もある。
【0004】
上述の手法などの手法の重大な欠点は、それらの手法が、フィールドデバイス/センサーからの示度が実際にエラー状態を反映しているのかどうかを判定するために潜在的な異常またはエラーイベントを人が監視することおよび潜在的な異常またはエラーイベントに人が注意を払うことに頼ることである。通常の工場プラント内のプロセス環境のサイズを考えると、および関係する機器の複雑さを考えると、これは、確実なものにすることが次第に難しくなっている。
【0005】
したがって、エラー状態を検出するために人の介在に依存することを少なくし、プロセス環境内の異常およびエラー状態の機械知能に基づく検出を向上させる継続したニーズが、プロセス制御産業に存在する。
【0006】
さらに、機械知能に基づく異常検出を実施するための以前の解決策は、概して、分類器アルゴリズムの集中型サーバに基づく実装に頼っていた--これは、大きな計算フットプリントを有し、プロセス環境内のフィールドデバイスと集中型サーバまたはクラウドに実装された分類器モデルとの間のリアルタイムのデータ通信を保証するための帯域幅の要件から生じる著しい通信オーバーヘッドをもたらす。
【0007】
エッジコンピューティングは典型的なクラウドに基づくサーバ-クライアントモデルに比べて通信オーバーヘッドを削減するための潜在的な解決策を提起するが、エッジノードにおいて機械学習の方法を実施することに関わる全体的なコンピューティングオーバーヘッド(特にプロセッサおよびメモリのオーバーヘッド)は、そのような実装を非現実的で、各エッジノードにおいて実現し、レプリケーションすることが難しいものにする。
【0008】
したがって、そのような異常検出の正確性を同時に向上させながら全体的なコンピューティングオーバーヘッドを削減する機械学習に基づく異常検出の解決策の要求も存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、集中型分類器モデルおよびエッジノードに基づく分類器モデルのハイブリッドを実装することによってプロセス環境内の異常イベントまたはエラーイベントの検出のためのシステムおよび方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、プロセス制御環境における異常検出のための方法を含む。方法は、(i)プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第1の組から情報の第1の組を受信するステップと、(ii)前記プロセス制御環境へのゲートウェイアクセスを提供するように構成されたエッジノード内に実装された第1の異常検出器に情報の第1の組に基づいて生成された第1の入力ベクトルを送信するステップであって、前記第1の異常検出器が第1の分類器モデルを実装する、ステップと、(iii)第1の異常検出器が送信された第1の入力ベクトルに基づいて異常イベントを検出することに応じて、クラウドに基づくサーバ内に実装された第2の異常検出器に第2の入力ベクトルを送信するステップであって、(a)第2の入力ベクトルが、プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第2の組から受信された情報の第2の組に基づいて生成され、(b)第2の入力ベクトルが、第1の入力ベクトルと異なり、(c)第2の異常検出器が、第2の分類器モデルを実装し、前記第2の分類器モデルが、第1の分類器モデルと異なる、ステップと、(iv)第1の異常検出器および第2の異常検出器のうちの少なくとも1つが異常イベントを検出することに応じて異常イベントアラートを生成するステップとを含む。
【0011】
第2の分類器モデルは、分類の正確さ、分類の精度、分類の感度、F値(F-score)、分類の特定性、曲線下面積(area under the curve)、平均の正確さ、または誤り率のうちの任意の1つまたは複数の点で第1の分類器モデルと異なる可能性がある。別の実施形態において、第2の分類器モデルは、ランタイムのオーバーヘッド、通信のオーバーヘッド、データ転送のオーバーヘッド、サイズのオーバーヘッド、符号化のオーバーヘッド、データ構造のオーバーヘッド、またはランタイムの複雑さのうちの任意の1つまたは複数の点で第1の分類器モデルと異なる可能性がある。
【0012】
第1の分類器モデルは、実施形態において、機械学習アンサンブル(machine learning ensemble)に基づく分類器モデルを含む可能性がある。特定の実施形態において、機械学習アンサンブルに基づく分類器モデルは、ランダムフォレスト分類器である。
【0013】
第2の分類器モデルは、深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルを含む可能性がある。特定の実施形態において、深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルは、畳み込みニューラルネットワークである。
【0014】
さらなる方法の実施形態において、第1の入力ベクトルは、複数の熱センサーまたは赤外線センサーから受信された温度値を含み、第2の入力ベクトルは、画像情報を含む。
【0015】
画像情報は、熱画像、赤外線画像、またはヒートマップのうちの任意の1つを表す可能性がある。
【0016】
加えて、本発明は、少なくとも、第1のエッジノードに置かれた第1のプロセッサによって実装される分類器モデル、第2のエッジノードに置かれた第2のプロセッサによって実装される分類器モデル、およびクラウドに基づく中央サーバに置かれた第3のプロセッサによって実装される分類器モデルを含み、前記第1のプロセッサによって実装される分類器モデル、前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデル、および前記第3のプロセッサによって実装される分類器モデルの各々が、プロセス制御環境内の異常イベントを検出するように構成される、プロセス制御環境のための異常検出システムを構成するための方法を提供する。方法は、(i)プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第1の組から情報の第1の組を受信するステップと、(ii)第1のエッジノードに置かれた第1のプロセッサによって実装される分類器モデルに情報の第1の組に基づいて生成された第1の入力ベクトルを送信するステップと、(iii)第1のプロセッサによって実装される分類器モデルが送信された第1の入力ベクトルに基づいて異常イベントを検出することに応じて、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの分類パラメータを修正するステップとを含む。
【0017】
より特定の方法の実施形態において、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの分類パラメータの修正は、第3のプロセッサによって実装される分類器モデルが前記プロセス制御環境内の異常イベントを検出することを条件とする。加えて、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルと第2のプロセッサによって実装される分類器モデルとの両方は、共通する異常イベントの種類の異常イベントを検出するように構成される可能性がある。
【0018】
第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの分類パラメータは、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルが第1の入力ベクトルを第2のプロセッサによって実装される分類器モデルへの入力として受信することに応じて異常イベントを検出するように構成されるように修正される可能性がある。
【0019】
さらに、本発明は、プロセス制御環境における異常検出のためのシステムに関する。システムは、(i)プロセス制御環境へのゲートウェイアクセスを提供するように構成された少なくとも1つのプロセッサによって実装されるエッジノードであって、(a)プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第1の組から情報の第1の組を受信すること、および(b)プロセッサによって実装されるエッジノード内に実装された第1の異常検出器に情報の第1の組に基づく第1の入力ベクトルを与えることであって、前記第1の異常検出器が第1の分類器モデルを実装する、与えることを行うようにさらに構成される、少なくとも1つのプロセッサによって実装されるエッジノードと、(ii)少なくとも1つのプロセッサによって実装されるエッジノードに通信可能なように結合される少なくとも1つのクラウドに基づくサーバであって、クラウドに基づくサーバ内に実装された第2の異常検出器に第2の入力ベクトルを与えることによって、第1の異常検出器が送信された第1の入力ベクトルに基づいて異常イベントを検出することに応答するように構成され、(c)第2の入力ベクトルが、プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第2の組から受信された情報の第2の組に基づいて生成され、(d)第2の入力ベクトルが、第1の入力ベクトルと異なり、(e)第2の異常検出器が、第2の分類器モデルを実装し、前記第2の分類器モデルが、第1の分類器モデルと異なる、少なくとも1つのクラウドに基づくサーバと、(iii)第1の異常検出器および第2の異常検出器のうちの少なくとも1つが異常イベントを検出することに応じて異常イベントアラートを生成するように構成されたプロセッサによって実装されるアラートエンジンとを含む。
【0020】
システムの第2の分類器モデルは、分類の正確さ、分類の精度、分類の感度、F値、分類の特定性、曲線下面積、平均の正確さ、または誤り率のうちの任意の1つまたは複数の点で第1の分類器モデルと異なる可能性がある。第2の分類器モデルは、ランタイムのオーバーヘッド、通信のオーバーヘッド、データ転送のオーバーヘッド、サイズのオーバーヘッド、符号化のオーバーヘッド、データ構造のオーバーヘッド、またはランタイムの複雑さのうちの任意の1つまたは複数の点で第1の分類器モデルと異なるシステムの別の実施形態である。
【0021】
特定の実施形態において、第1の分類器モデルは、機械学習アンサンブルに基づく分類器モデルである。機械学習アンサンブルに基づく分類器モデルは、ランダムフォレスト分類器を含む可能性がある。
【0022】
システムの実施形態において、第2の分類器モデルは、深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルである。深層学習アーキテクチャに基づく分類器モデルは、畳み込みニューラルネットワークを含む可能性がある。
【0023】
システムのさらなる実施形態において、第1の入力ベクトルは、複数の熱センサーまたは赤外線センサーから受信された温度値を含み、第2の入力ベクトルは、画像情報を含む。
【0024】
画像情報は、熱画像、赤外線画像、またはヒートマップのうちの任意の1つを表す可能性がある。
【0025】
本発明は、プロセス制御環境のための異常検出システムを構成するためのシステムを含む代替的な実施形態を提供する。システムは、(i)第1のエッジノードに置かれた第1のプロセッサによって実装される分類器モデル、(ii)第2のエッジノードに置かれた第2のプロセッサによって実装される分類器モデル、および(iii)クラウドに基づく中央サーバに置かれた第3のプロセッサによって実装される分類器モデルを含み、前記第1のプロセッサによって実装される分類器モデル、前記第2のプロセッサによって実装される分類器モデル、および前記第3のプロセッサによって実装される分類器モデルの各々は、プロセス制御環境内の異常イベントを検出するように構成され、システムは、(a)プロセス制御環境内に置かれたフィールドデバイスの第1の組から情報の第1の組を受信し、(b)第1のエッジノードに置かれた第1のプロセッサによって実装される分類器モデルに情報の第1の組に基づいて生成された第1の入力ベクトルを送信し、(c)第1のプロセッサによって実装される分類器モデルが送信された第1の入力ベクトルに基づいて異常イベントを検出することに応じて、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの分類パラメータを修正するように構成される。
【0026】
システムの実施形態において、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの分類パラメータの修正は、第3のプロセッサによって実装される分類器モデルが前記プロセス制御環境内の異常イベントを検出することを条件とする。
【0027】
さらに、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルと第2のプロセッサによって実装される分類器モデルとの両方は、共通する異常イベントの種類の異常イベントを検出するように構成される可能性がある。
【0028】
実施形態において、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルの分類パラメータは、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルが第1の入力ベクトルを第2のプロセッサによって実装される分類器モデルへの入力として受信することに応じて異常イベントを検出するように構成されるように修正される可能性がある。
【0029】
加えて、本発明は、上で検討された方法のうちの1つまたは複数を実装するためのコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム製品は、上に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する非一時的コンピュータ可読媒体を含み、コンピュータ可読プログラムコードは、前記1つまたは複数の方法のステップを実施するための命令を含む。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】インテリジェントなクラウドに基づく集中型サーバを使用するプロセス環境の監視のためのシステムを示す図である。
図2】インテリジェントなエッジノードを使用するプロセス環境の監視のためのシステムを示す図である。
図3】インテリジェントなエッジノードを使用するプロセス環境の監視のためのシステムを示す図である。
図4】本発明による方法の様々な実施形態を示す図である。
図5】本発明による方法の様々な実施形態を示す図である。
図6】本発明による方法の様々な実施形態を示す図である。
図7】本発明による方法の様々な実施形態を示す図である。
図8】本発明の様々な実施形態が実装され得る例示的なコンピュータシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、プロセス環境内の異常検出のための効果的でインテリジェントなシステムを実装するための手段としてエッジコンピューティングに依拠する。
【0032】
本発明の目的のために、「エッジコンピューティング」は、データのソース(たとえば、そこからのデータが集約される工業用機械、工業用コントローラ、および機器/センサー)の近くに置かれるコンピューティングインフラストラクチャを指すと理解されるものとする。エッジコンピューティングは、ネットワークのエッジにおいて(つまり、データのソースの近くで)データを処理することによってクラウドコンピューティングシステムを最適化する--これは、データソースの比較的近くで分析および知識の生成を実行することによって通信オーバーヘッド(センサー/フィールドデバイスと中央データセンターとの間で必要とされる通信帯域幅)の削減をもたらす。
【0033】
用語「エッジノード」は、クラウドと各工業プラントとの間のゲートウェイポイントを指すと理解されるものとする。エッジノードの例は、IP接続性を必要とするネットワークインターフェースを有する任意のノード、任意のプロセッサもしくはコンピュータ、任意のネットワークアクセスポイント、または任意のネットワークゲートウェイを含む。
【0034】
本発明の目的のために、「フィールドデバイス」または「センサー」は、温度センサー、圧力センサー、フローセンサー、レベルセンサー、近接センサー、変位センサー、バイオセンサー、イメージセンサー、電磁放射センサー、ガスセンサー、化学センサー、加速度センサー、水分センサー(moisture sensor)、湿度センサー、傾斜センサー、力覚センサー、質量センサー、および粘度センサーを限定なしに含む、プロセス環境内に実装される任意のフィールドデバイスまたはセンサーを含むと理解されるものとする。
【0035】
本発明の目的のために、用語「工業プラント」は、工業プラント全体またはそのサブユニットを含む任意のプロセス環境を示すために使用されるものとする。
【0036】
本発明の目的のために、用語「オーバーヘッド」は、特定のタスクを実行するために必要とされる余分なまたは間接的な計算時間、メモリ、帯域幅、またはその他の計算に関連するリソースの任意の組合せとして理解される可能性がある。
【0037】
エッジコンピューティングを使用して、より詳細には、ハイブリッド集中型サーバ--本発明の教示によるエッジコンピューティングモデルを使用してプロセス環境内の異常検出のためのインテリジェントなシステムを実装することは、いくつかの驚くべき利点および効率を提供することが分かった。
【0038】
本発明は、集中型分類器モデルおよびエッジノードに基づく分類器モデルのハイブリッドを実装することによってプロセス環境内の異常イベントまたはエラーイベントの検出のためのシステムおよび方法を実装しようとする。
【0039】
図1は、工業プラント内のプロセス環境を制御または監視するために使用され得る種類の通常のエッジコンピューティングに基づくシステム100を示す。システム100は、第1の工業プラント1021および第2の工業プラント1022を含む。第1の工業プラント1021は、中に実装された複数のフィールドデバイスまたはセンサー(1021aおよび1021b)を有し、一方、第2の工業プラント1022は、中に実装された複数のフィールドデバイスまたはセンサー(1022aおよび1022b)を有する。第1の工業プラント1021は、第1のエッジノード1061を通じてクラウド110に通信可能なように結合され、一方、第2の工業プラント1062は、第2のエッジノード1062を通じてクラウド110に通信可能なように結合される。システム100は、クラウド110内に置かれた集中型サーバ112をさらに含む可能性があり、その集中型サーバ112は、エッジノードのプロビジョニング、前記エッジノードの制御などの集中的な管理タスクを実施するように構成される可能性がある。
【0040】
図2は、工業プラント内のプロセス環境を制御または監視するためのシステム200のエッジノードの実装の機能構成要素を示す。
【0041】
システム200は、中に実装された複数のフィールドデバイスまたはセンサー(202[i]aおよび202[i]b)を有する工業プラント202[i]を含む。工業プラント202[i]は、エッジノード206[i]を通じてクラウド210に通信可能なように結合される。システム200は、クラウド210内に置かれた集中型サーバ212をさらに含む。
【0042】
エッジノード206[i]は、エッジ知能エンジン206[i]aおよび通信レイヤ206[i]bを含む。エッジ知能エンジン206[i]aは、エッジノード206[i]を通じて実施されるように探求されるプロセス管理機能またはプロセス制御機能を実施するように構成され得るプロセッサによって実装される知能エンジンを含む。通信レイヤ206[i]bは、エッジノード206[i]がクラウド210および工業プラント202[i]と通信することを可能にするように構成され得る。
【0043】
集中型サーバ212は、通信レイヤ212a、集中型知能エンジン212b、およびエッジプロビジョニングエンジン212cを含む。通信レイヤ212aは、集中型サーバ212がクラウド210を通じて様々なエッジノード(たとえば、エッジノード206[i])およびその他のネットワーク化されたエンティティと通信することを可能にするように構成され得る。
【0044】
エッジプロビジョニングエンジン212cは、エッジノードを追加または削除すること、有効なエッジノードおよびそれらのエッジノードのそれぞれの能力のマスタリストを保守すること、ならびにエッジノード間のピアツーピア通信を可能にすることなどの様々なエッジノードプロビジョニングサービスを実施するように構成され得る。
【0045】
集中型知能エンジン212bは、集中型サーバ212から要求される可能性がある1つまたは複数の知能に基づく機能(たとえば、セキュリティ機能、エッジノードから受信されたデータの分析など)を実施するように構成され得る。
【0046】
図3は、プロセス環境内の異常検出を目的としてハイブリッド式の「集中型サーバおよびエッジノード」に基づく計算モデルを実装するように構成されたシステム300を示す。
【0047】
システム300は、それぞれが中に実装された複数のフィールドデバイスまたはセンサー(3021aおよび3021b、3022aおよび3022b、最大で302[n]aおよび302[n]bまで)を有する複数の工業プラント3021、3022から302[n]までを含む。第1の工業プラント3021、第2の工業プラント3022から最大で工業プラント302[n]までの各々は、それぞれ、エッジノード3061、3062から最大で306[n]までを通じてクラウド310に通信可能なように結合される。各エッジノード(3061、3062から最大で306[n]まで)は、それぞれ、実施形態において、1つまたは複数のプロセッサによって実装される分類器モデルを通じてエッジノードに基づく異常検出機能を実施するように構成され得るエッジ分析エンジン(3061a、3062aから306[n]aまで)を含む。示されたエッジノードに特に含まれていないが、前記エッジノードの各々は対応する通信レイヤを含み得ることが理解される。
【0048】
システム300は、クラウド310内に置かれた集中型サーバ312をさらに含む。集中型サーバ312は、通信レイヤ312a、集中型分析エンジン312b、およびエッジプロビジョニングエンジン312cを含む。通信レイヤ312aは、集中型サーバ312がクラウド310を通じて様々なエッジノード(たとえば、エッジノード3061から306[n]まで)およびその他のネットワーク化されたエンティティと通信することを可能にするように構成され得る。
【0049】
エッジプロビジョニングエンジン312cは、エッジノードを追加または削除すること、有効なエッジノードおよびそれらのエッジノードのそれぞれの能力のマスタリストを保守すること、ならびにエッジノード間のピアツーピア通信を可能にすることなどの様々なエッジノードプロビジョニングサービスを実施するように構成され得る。実施形態において、エッジプロビジョニングエンジン312cは、加えて、各エッジノードに実装された異常検出エンジンまたは分類器モデルの識別内容、種類、および能力、ならびにさらに前記異常検出エンジンまたは分類器モデルが検出するように構成される異常の種類に関する情報を保守する可能性がある。
【0050】
集中型分析エンジン312bは、1つまたは複数のプロセッサによって実装される分類器モデル(これらの1つまたは複数の分類器モデルは、各エッジノード内の1つまたは複数のプロセッサによって実装される分類器モデルとは異なる可能性がある)を通じて集中型サーバに基づく異常検出機能(この機能は、各エッジノードにおいて実施されるエッジノードに基づく異常検出機能とは異なるかまたは別である)を実施するように構成され得る。
【0051】
集中型サーバおよびエッジノードのプロセッサによって実装される分類器モデルの構成および機能が、図4から図7までに関連してより詳細に検討される。前記分類器モデルは、図4から図7までの方法のうちの任意の1つまたは複数を実施するように構成され得ることが理解される。
【0052】
図4は、本発明による方法を示す。
【0053】
図402は、エッジノードに実装された第1の異常検出器にフィールドデバイスデータの第1の組を送信することを含む。フィールドデバイスデータの第1の組は、フィールドデバイスの第1の組において生成されたデータを含む(またはデータから導出される)。実施形態において、フィールドデバイスの前記第1の組は、工業プラント内に実装されたセンサーまたはフィールドデバイスを含む。
【0054】
実施形態において、エッジノードに実装された第1の異常検出器は、プロセス制御環境内の(たとえば、工業プラント内の)異常イベントまたはエラー状態を検出するように構成された第1のプロセッサによって実装される分類器モデルを含む。第1のプロセッサによって実装される分類器モデルは、フィールドデバイスの第1の組から受信されたデータに基づいて前記異常イベントまたはエラー状態を検出するようにさらに構成され得る。別の実施形態において、第1の異常検出器は、異常の種類またはエラー状態の種類に従って検出された1つまたは複数の異常イベントを(たとえば、異常の種類またはエラー状態の種類の予め定義された組のうちの任意の1つに)分類するようにさらに構成され得る。たとえば、第1の分類器モデルは、プロセス制御環境内で検出されたいずれかの漏出を異常イベントとして特定するように構成される可能性があり、検出された漏出を蒸気の漏出、メタンの漏出、または二酸化炭素の漏出のうちの1つとして分類するようにさらに構成される可能性がある。
【0055】
ステップ404において、第1の異常検出器による異常イベントの検出に応じて、フィールドデバイスデータの第2の組が、クラウド内に実装される(またはクラウドを通じてプロセス制御環境に通信可能なように結合される)集中型サーバに実装された第2の異常検出器に送信される。フィールドデバイスデータの第2の組は、フィールドデバイスの第2の組によって生成されたセンサーデータを含む。実施形態において、フィールドデバイスの前記第2の組は、前記工業プラント内に実装されたセンサーまたはフィールドデバイスを含む。より特定の実施形態において、フィールドデバイスの第2の組は、フィールドデバイスの第1の組とは別である(または異なる)。
【0056】
集中型サーバに実装された第2の異常検出器は、プロセス制御環境内の(たとえば、工業プラント内の)異常イベントまたはエラー状態を検出するように構成され、フィールドデバイスの第2の組から受信されたデータに基づいて前記異常イベントまたはエラー状態を検出するようにさらに構成された第2のプロセッサによって実装される分類器モデルを含む。別の実施形態において、第2の異常検出器は、検出された異常イベントを異常の種類の予め定義された組のうちの1つに分類するようにさらに構成され得る。
【0057】
ステップ406において、第2の異常検出器による異常イベントの検出に応じて、異常イベントアラートが--たとえば、プロセッサによって実装されるアラートエンジンによって--生成されるおよび/またはユーザインターフェースに送信される可能性がある。
【0058】
本発明の好ましい実施形態において、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルは、ランタイムのオーバーヘッド、通信のオーバーヘッド、データ転送のオーバーヘッド、サイズのオーバーヘッド、符号化のオーバーヘッド、データ構造のオーバーヘッド、またはランタイムの複雑さのうちの1つまたは複数の点で第2のプロセッサによって実装される分類器モデルとは異なる。本発明のより好ましい実施形態において、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルは、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルと比較してより大きなランタイムのオーバーヘッド、より大きな通信のオーバーヘッド、より大きなデータ転送のオーバーヘッド、より大きなサイズのオーバーヘッド、より大きな符号化のオーバーヘッド、より大きなデータ構造のオーバーヘッド、および/またはより大きなランタイムの複雑さを有する。
【0059】
本発明の別の実施形態において、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルは、分類の正確さ、分類の精度、分類の感度、F値、分類の特定性、曲線下面積(AUC)、平均の正確さ、および/または誤り率のうちの1つまたは複数の点で第2のプロセッサによって実装される分類器モデルとは異なる。本発明のより好ましい実施形態において、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルは、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルと比較してより高い分類の正確さ、より高い分類の精度、より高い分類の感度、より高いF値、より大きなAUC、より高い平均の正確さ、および/またはより低い誤り率を有する。
【0060】
本発明の実施形態において、エッジノードおよび集中型サーバに実装するための分類器モデルの選択は、それぞれ構成プロセスを含み得る。実施形態において、構成プロセスは、(i) 2つの特定された分類器モデルの各々を実装することに含まれる計算オーバーヘッドを計算するステップと、(ii) 2つの特定された分類器モデルのうちのどちらがより小さな計算オーバーヘッドを伴うかを判定し、エッジノードにおいてより小さな計算オーバーヘッドを伴う分類器モデルを実装するステップと、(iii)集中型サーバにおいてより大きな計算オーバーヘッドを伴う分類器モデルを実装するステップとを含み得る。実施形態において、各分類器モデルに関して計算される計算オーバーヘッドは、ランタイムのオーバーヘッド、通信のオーバーヘッド、データ転送のオーバーヘッド、サイズのオーバーヘッド、符号化のオーバーヘッド、データ構造のオーバーヘッド、およびランタイムの複雑さのうちの任意の1つまたは複数を考慮に入れる可能性がある。より好ましい実施形態において、各分類器モデルに関して計算される計算オーバーヘッドは、--エッジノードおよび集中型サーバの各々に2つの特定された分類器モデルの各々を実装することに関連する--(i)ランタイムのオーバーヘッド、サイズのオーバーヘッド、符号化のオーバーヘッド、およびデータ構造のオーバーヘッドのうちの少なくとも1つ、ならびに(ii)通信のオーバーヘッドおよびデータ転送のオーバーヘッドのうちの少なくとも1つを考慮に入れる可能性がある。2つの特定された分類器モデルのうちのどちらをエッジノードにおいて実装すべきか、およびどちらを集中型サーバにおいて実装すべきかの判断が、最も小さな全体的な計算オーバーヘッドを有する実装の特定に基づいて決定され得る。
【0061】
本発明の実施形態において、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルは、エッジノード内に実装される機械学習アンサンブルに基づく分類器である。さらなる実施形態において、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルは、集中型サーバ内に実装される深層学習アーキテクチャに基づく分類器である。特定の実施形態において、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルは、ランダムフォレスト分類器であり、一方、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルは、畳み込みニューラルネットワークである。本発明のさらに別の実施形態において、集中型サーバは、コンピューティングクラウド環境内に置かれる可能性がある。
【0062】
本発明の実施形態において、ステップ404において第2の異常検出器に送信されるフィールドデバイスデータの第2の組は、フィールドデバイスデータの前記第2の組に関連するタイムスタンプに基づいて選択される。フィールドデバイスデータの第2の組は、フィールドデバイスデータのその第2の組が(i)フィールドデバイスデータの第1の組と同時に、または(ii)フィールドデバイスデータの第1の組内の少なくとも1つのデータアイテムが生成されたのと同時に、または(iii)フィールドデバイスデータの第1の組内の少なくとも1つのデータアイテムが生成された時間を包含する予め定義された時間窓内に生成されたという判定に基づいて選択される可能性がある。
【0063】
図4の方法の特定の実施形態においては、第1の異常検出器による異常イベントの検出にのみ応じて、フィールドデバイスデータの第2の組によって生成されたデバイスデータが、第2の異常検出器に送信され、第2の異常検出器によって分析される。
【0064】
本発明の実施形態において、フィールドデバイスの第1の組によって生成された情報が、第1の入力ベクトルを生成するために用いられる--この第1の入力ベクトルは、異常イベント/エラー状態を検出する目的で第1の異常検出器によって処理される。フィールドデバイスの第2の組によって生成された情報は、第2の入力ベクトルを生成するために使用され得る--この第2の入力ベクトルは、異常イベント/エラー状態を検出する目的で第2の異常検出器によって処理される。さらなる実施形態において、第1の入力ベクトルおよび第2の入力ベクトルは、互いに異なる。
【0065】
(ランダムフォレスト分類器などの)機械学習アンサンブルに基づく分類器に関連する1つまたは複数のコンピューティングオーバーヘッドが深層学習アーキテクチャに基づく分類器に関連する対応するコンピューティングオーバーヘッドよりも小さいので、機械学習アンサンブルに基づく分類器はエッジノード内に効率的に実装され得ることが分かった。これは、より低いコンピューティング能力を有するにもかかわらず、そのようなエッジノードが前記機械学習アンサンブルに基づく分類器を実装することができることを保証する。同時に、クラウドに基づく集中型サーバに実装される深層学習アーキテクチャに基づく分類器による異常イベントの確認の判定を設けることによって、本発明は、正確さを大きく損なうことを防止し、いくつかの状況において、異常イベントおよび/またはエラー状態の検出および分類に関連する正確さの目に見える改善をもたらすことが分かった。加えて、第1の異常検出器による異常イベントの検出にのみ応じて、フィールドデバイスデータの第2の組によって生成されたデバイスデータが第2の異常検出器に送信され、第2の異常検出器によって分析される実施形態において、本発明は、通信オーバーヘッドの大幅な削減を保証する。
【0066】
本発明の特定の実施形態において、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルは、フィールドデバイスデータの第1の組に基づいて異常イベント/エラー状態を検出するように構成され、一方、第2のプロセッサによって実装される分類器モデルは、検出された異常イベント/エラー状態に関連する特定の異常イベントの種類またはエラー状態の種類を(フィールドデバイスデータの第2の組に基づいて)特定するように構成される。より一層特定の実施形態において、第1のプロセッサによって実装される分類器モデルは、検出された異常イベント/エラー状態に関連する特定の異常イベントの種類またはエラー状態の種類を特定しない。
【0067】
図5は、図4を参照して全体的に説明された方法のより特定の実施形態を示す。
【0068】
ステップ502は、フィールドデバイスの第1の組から、(i)画像情報、(ii)熱画像情報、(iii)赤外線画像情報、(iv)ヒートマップ情報、および(v)サーマルアレイ(thermal array)/熱センサー情報のうちの少なくとも1つを受信することを含む。実施形態において、フィールドデバイスの第1の組は、1つまたは複数の熱撮像装置または赤外線撮像装置または熱センサーのアレイまたは赤外線センサーのアレイを含み、フィールドデバイスの前記第1の組から受信される情報は、複数の熱センサー/赤外線センサーから受信される温度値を含む少なくとも1つの特徴ベクトルを含む。
【0069】
ステップ504は、デバイスの前記第1の組と通信可能なように結合されたエッジノード内に実装された機械学習アンサンブルを含む第1の分類器モデルを使用して受信された情報を処理することを含む。実施形態において、第1の分類器モデルへの入力は、熱センサー/赤外線センサーのアレイから受信された温度値を含む少なくとも1つの特徴ベクトルを含む。
【0070】
第1の分類器モデルは、プロセス環境内の1つまたは複数の異常イベントを検出するように構成され得る。実施形態において、第1の分類器モデルは、検出された1つまたは複数の異常イベントを異常の種類の予め定義された組のうちの1つに分類するようにさらに構成され得る。代替的な実施形態において、第1の分類器モデルは、検出された異常イベントに対応する異常の種類を特定しない。
【0071】
ステップ506において、異常イベントの検出を表す機械学習アンサンブルからの出力に応じて(つまり、機械学習アンサンブルが異常イベントを検出することに応じて)、フィールドデバイスの第2の組から受信された情報が、集中型サーバ内に実装された深層学習アーキテクチャに送信される。実施形態において、フィールドデバイスの第2の組は、1つまたは複数の熱撮像装置または赤外線撮像装置を含み、フィールドデバイスの前記第2の組から受信される情報は、1つまたは複数の赤外線画像、熱画像、またはヒートマップを含む。深層学習アーキテクチャにおいてフィールドデバイスの第2の組から受信される情報は、その後、任意の異常イベントもしくはエラー状態の確認の特定および/または異常の種類もしくはエラー状態の種類の特定に関連する判定のために処理され得る。
【0072】
ステップ506の特定の実施形態においては、機械学習アンサンブルによる異常イベントまたはエラー状態の検出にのみ応じて、フィールドデバイスデータの第2の組によって生成されたデバイスデータが、深層学習アーキテクチャに送信され、深層学習アーキテクチャによって分析される。実施形態において、深層学習アーキテクチャへの入力は、少なくとも1つの熱画像、赤外線画像、またはヒートマップを含む。
【0073】
図4の場合と同様に、ステップ506において深層学習アーキテクチャに送信されるフィールドデバイスデータの第2の組は、フィールドデバイスデータの前記第2の組に関連するタイムスタンプに基づいて選択される。フィールドデバイスデータの第2の組は、フィールドデバイスデータのその第2の組が(i)フィールドデバイスデータの第1の組と同時に、または(ii)フィールドデバイスデータの第1の組内の少なくとも1つのデータアイテムが生成されたのと同時に、または(iii)フィールドデバイスデータの第1の組内の少なくとも1つのデータアイテムが生成された時間を包含する予め定義された時間窓内に生成されたという判定に基づいて選択される可能性がある。
【0074】
本発明の特定の実施形態では、ステップ506において深層学習アーキテクチャに送信されるデバイスデータが、(i)画像情報、(ii)熱画像情報、(iii)赤外線画像情報、(iv)ヒートマップ情報、および(v)サーマルアレイ/熱センサー情報のうちの少なくとも1つを含む。より一層特定の実施形態では、ステップ506において深層学習アーキテクチャに送信されるデバイスデータは、ステップ504において機械学習アンサンブルによって既に処理されたデータのデバイスデータタイプとは異なるデバイスデータタイプである。
【0075】
図5の方法の特定の実施形態では、ステップ504において機械学習アンサンブルによって処理されるデバイスデータは、熱撮像装置、赤外線画像、ヒートマップ生成アレイ、サーマルアレイ、または1つもしくは複数のサーマルセンサーのうちの少なくとも1つによって生成されたデータである。さらなる実施形態では、ステップ506において深層学習アーキテクチャによって処理されるデバイスデータは、ステップ504において処理されるデバイスデータとは異なるデータタイプを有するデータを含む。
【0076】
ステップ508は、深層学習アーキテクチャからの出力に基づいて異常イベントアラートを生成することを含む。好ましい実施形態において、異常イベントアラートは、フィールドデバイスの第2の組から受信されたデータに基づく異常イベントまたはエラー状態の検出を表す深層学習アーキテクチャからの出力に応じて生成される。
【0077】
本発明の一実施形態において、機械学習アンサンブルは、ランダムフォレスト分類器である。さらなる実施形態において、深層学習アーキテクチャは、畳み込みニューラルネットワークである。
【0078】
図6は、本発明による方法の実施形態を示す。図6の方法は、図4または図5の教示による構成を有するが、加えて、(i)各エッジノードが上に実装されたプロセッサによって実装される分類器モデルを有し、(ii)各エッジノードがフィールドデバイス/センサーの対応する組を制御し、フィールドデバイス/センサーの対応する組からデータを受信するように構成され、(iii)各エッジノードがクラウドに基づく集中型サーバとネットワーク通信する--前記クラウドに基づく集中型サーバが上に実装されたプロセッサによって実装される分類器モデルを有する--複数のエッジノードを有するシステムの文脈で理解され得る。特定の実施形態において、各エッジノードによって実装される分類器モデルは、機械学習アンサンブルに基づく分類器であり、一方、集中型サーバによって実装される分類器モデルは、機械学習アーキテクチャに基づく分類器である。
【0079】
エッジノードによって実装される分類器の各々および集中型サーバによって実装される分類器は、図4および図5に関連して上で検討された教示に従って構成され得る。加えて、各エッジノードの分類器は、1つまたは複数の異常イベントの種類に対応する異常イベントを検出するおよび/または分類するように構成され得る。一実施形態においては、少なくとも第1のエッジノードの分類器および第2のエッジノードの分類器(それぞれ対応する第1のおよび第2のエッジノード内に実装される)が、同じ異常イベントの種類の異常イベントを検出するおよび/または分類するように構成される。
【0080】
その後、図6のステップ604は、第2のエッジノードに実装された第2の異常検出器の構成を更新または修正するプロセスを初期化することによって、フィールドデバイスの対応する第1の組から受信されたデータの第1の組に基づく(第1のエッジノードに実装された)第1の異常検出器による異常イベントの検出に応答することを含む。本発明の実施形態において、第2の異常検出器の構成を更新または修正するステップは、更新されたまたは修正された第2の異常検出器がデータの第1の組のデータパラメータを異常なイベントを表すものとして特定するように前記第2の異常検出器を訓練することまたは前記第2の異常検出器の構成を修正することを含む(つまり、第2の異常検出器が、データの第1の組を異常なイベントを表すデータとして分類するように訓練される)。本発明のさらなる実施形態において、第2の異常検出器の構成を更新または修正するステップは、--更新されたまたは修正された第2の異常検出器がデータの第1の組を第1の異常検出器によって特定された同じ異常イベントの種類を表すものとして分類するように--前記第2の異常検出器を訓練することまたは前記第2の異常検出器の構成を修正することを含む。実施形態において、第2の異常検出器を更新することは、第2の異常検出器内に実装された分類器モデルの分類パラメータを変更または修正することを含む。
【0081】
方法の好ましい実施形態において、第2の異常検出器の構成を更新または修正するステップは、集中型サーバ内に実装された第3の異常検出器が第1の異常検出器によって検出された異常イベントの検出を確認することに応じて開始される。
【0082】
図6の方法を実施することによって、1つのエッジノードにおいてフィールドデバイスから受信される異常イベントを表すデータが、その他のエッジノードも前記異常イベントを検出することができることを保証するためにそのような他のエッジノードのための訓練データとして使用され得ることが理解される。
【0083】
図7は、図6に関連してより広く検討された方法に関連する特定の方法のステップを示す--特に、異常検出器が方法のステップ604に関連して検討された教示に従って更新されるまたは修正される1つまたは複数のエッジノードを選択するための方法を提供する。
【0084】
ステップ702は、異常イベントの種類の指定されたクラスに対応する異常イベントを検出するように構成される第2の異常検出器を特定することによって(たとえば、ステップ604における)更新ステップまたは構成修正ステップの開始に応答することを含む--異常イベントの種類の指定されたクラスは、第1の異常検出器によってやはり検出され得る。より好ましい実施形態において、ステップ702は、第1の異常検出器によって検出された異常イベントと同じ異常の種類の異常イベントを検出するように構成される第2の異常検出器を特定することによって(ステップ604における)更新ステップまたは構成修正ステップの開始に応答することを含む。たとえば、図6の方法のステップ602がデータの第1の組の分析を含み、二酸化炭素の漏出を検出する結果となると仮定すると、ステップ702は、二酸化炭素ガスの漏出を特定するようにやはり構成される第2の異常検出器を選択および更新する結果となる。
【0085】
その後、ステップ704は、方法のステップ604の教示に従って選択された第2の異常検出器を更新することを含む。
【0086】
図8は、本発明を実装するための例示的なシステムを示す。
【0087】
コンピュータシステム802は、1つまたは複数のプロセッサ804および少なくとも1つのメモリ806を含む。プロセッサ804は、プログラム命令を実行するように構成され、現実のプロセッサまたは仮想的なプロセッサである可能性がある。コンピュータシステム802は、説明された実施形態の用途または機能の範囲に関するいかなる限定も示唆しないことが理解される。コンピュータシステム802は、本発明の方法を構成するステップを実施することができる多目的コンピュータ、プログラミングされたマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、およびその他のデバイスまたはデバイスの配列のうちの1つまたは複数を含む可能性があるがこれらに限定されない。本発明によるシステム802の例示的な実施形態は、1つまたは複数のサーバ、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、モバイル電話、モバイル通信デバイス、ファブレット、および携帯情報端末を含む可能性がある。本発明の実施形態において、メモリ806は、本発明の様々な実施形態を実施するためのソフトウェアを記憶し得る。コンピュータシステム802は、追加的な構成要素を有する可能性がある。たとえば、コンピュータシステム802は、1つまたは複数の通信チャネル808、1つまたは複数の入力デバイス810、1つまたは複数の出力デバイス812、およびストレージ814を含む可能性がある。バス、コントローラ、またはネットワークなどの相互接続メカニズム(図示せず)が、コンピュータシステム802の構成要素を相互に接続する。本発明の様々な実施形態においては、オペレーティングシステムのソフトウェア(図示せず)が、プロセッサ804を使用してコンピュータシステム802において実行される様々なソフトウェアのための動作環境を提供し、コンピュータシステム802の構成要素の異なる機能を管理する。
【0088】
通信チャネル808は、様々なその他のコンピューティングエンティティとの通信媒体を介した通信を可能にする。通信媒体は、プログラム命令などの情報または通信媒体におけるその他のデータを提供する。通信媒体は、電子、光、RF、赤外線、音響、マイクロ波、Bluetooth(登録商標)、またはその他の送信媒体を用いて実施される有線またはワイヤレスの方法を含むがこれらに限定されない。
【0089】
入力デバイス810は、コンピュータシステム802に入力を与えることができるタッチスクリーン、キーボード、マウス、ペン、ジョイスティック、トラックボール、音声デバイス、スキャンデバイス、または任意の別のデバイスを含む可能性があるがこれらに限定されない。本発明の実施形態において、入力デバイス810は、アナログまたはデジタル形式の音声入力を受け入れるサウンドカードまたは同様のデバイスである可能性がある。出力デバイス812は、サーバ、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、モバイル電話、モバイル通信デバイス、ファブレット、および携帯情報端末のいずれかに関連するCRT、LCD、LEDディスプレイ、もしくは任意のその他のディスプレイ上のユーザインターフェース、プリンタ、スピーカ、CD/DVDライタ、またはコンピュータシステム802からの出力を提供する任意のその他のデバイスを含む可能性があるがこれらに限定されない。
【0090】
ストレージ814は、情報を記憶するために使用され得るおよびコンピュータシステム802によってアクセスされ得る磁気ディスク、磁気テープ、CD-ROM、CD-RW、DVD、任意の種類のコンピュータメモリ、磁気ストライプ、スマートカード、印刷されたバーコード、または任意のその他の一時的もしくは非一時的媒体を含む可能性があるがこれらに限定されない。本発明の様々な実施形態において、ストレージ814は、説明された実施形態のいずれかを実装するためのプログラム命令を含み得る。
【0091】
本発明の実施形態において、コンピュータシステム802は、分散型ネットワークの一部または利用可能なクラウドリソースの組の一部である。
【0092】
本発明は、システム、方法、またはコンピュータ可読ストレージ媒体、もしくはプログラミング命令が遠隔の場所から伝達されるコンピュータネットワークなどのコンピュータプログラム製品を含む多くの方法で実装され得る。
【0093】
本発明は、コンピュータシステム802で使用するためのコンピュータプログラム製品として好適に具現化され得る。本明細書において説明された方法は、概して、コンピュータシステム802または任意のその他の同様のデバイスによって実行されるプログラム命令の組を含むコンピュータプログラム製品として実装される。プログラム命令の組は、コンピュータ可読ストレージ媒体(ストレージ814)、たとえば、ディスケット、CD-ROM、ROM、フラッシュドライブ、もしくはハードディスクなどの有形の媒体に記憶されるか、または光もしくはアナログ通信チャネル808を含むがこれらに限定されない有形の媒体上でモデムもしくはその他のインターフェースデバイスによってコンピュータシステム802に送信され得る一連のコンピュータ可読コードである可能性がある。コンピュータプログラム製品として本発明の実装は、マイクロ波、赤外線、Bluetooth(登録商標)、またはその他の送信技術を含むがこれらに限定されないワイヤレス技術を使用する無形の形態である可能性がある。これらの命令は、システムに予めロードされるかもしくはCD-ROMなどのストレージ媒体に記録されるか、またはインターネットもしくはモバイル電話ネットワークなどのネットワークを介してダウンロードするために利用可能にされ得る。一連のコンピュータ可読命令は、本明細書において既に説明された機能のすべてまたは一部を具現化し得る。
【0094】
したがって、本発明は、異常および/またはエラー状態の機械知能に基づく検出の新しい手法によってプロセス制御環境内の異常イベントまたはエラー状態を検出するための効率的な方法を提供する。さらに、本発明は、機械知能に基づく異常検出に伴う全体的なコンピューティングオーバーヘッドを同時に削減しながら、そのような検出によって与えられる正確さの改善を提供する。
【0095】
本発明の例示的な実施形態が本明細書において説明され、図示されているが、それらは例示的であるに過ぎないことが理解される。形態および詳細の様々な修正が添付の請求項によって定義される本発明の精神および範囲を逸脱するかまたは害することなくそれらの実施形態になされ得ることは、当業者によって理解される。さらに、本明細書において例示的に適切に開示された本発明は、本明細書において詳細に開示されていないいずれかの要素なしに実施される可能性があり、特に考えられた特定の実施形態において、本開示において詳細に開示されていないいずれかの要素なしに実施されるように意図される。
【符号の説明】
【0096】
100 通常のエッジコンピューティングに基づくシステム
1021 第1の工業プラント
1021a フィールドデバイスまたはセンサー
1021b フィールドデバイスまたはセンサー
1022 第2の工業プラント
1022a フィールドデバイスまたはセンサー
1022b フィールドデバイスまたはセンサー
1061 第1のエッジノード
1062 第2のエッジノード
110 クラウド
112 集中型サーバ
200 システム
202[i] 工業プラント
202[i]a フィールドデバイスまたはセンサー
202[i]b フィールドデバイスまたはセンサー
206[i] エッジノード
206[i]a エッジ知能エンジン
206[i]b 通信レイヤ
210 クラウド
212 集中型サーバ
212a 通信レイヤ
212b 集中型知能エンジン
212c エッジプロビジョニングエンジン
300 システム
3021 工業プラント
3021a フィールドデバイスまたはセンサー
3021b フィールドデバイスまたはセンサー
3022 工業プラント
3022a フィールドデバイスまたはセンサー
3022b フィールドデバイスまたはセンサー
302[n] 工業プラント
302[n]a フィールドデバイスまたはセンサー
302[n]b フィールドデバイスまたはセンサー
3061 エッジノード
3061a エッジ分析エンジン
3062 エッジノード
3062a エッジ分析エンジン
306[n] エッジノード
306[n]a エッジ分析エンジン
310 クラウド
312 集中型サーバ
312a 通信レイヤ
312b 集中型分析エンジン
312c エッジプロビジョニングエンジン
402 図
802 コンピュータシステム
804 プロセッサ
806 メモリ
808 通信チャネル
810 入力デバイス
812 出力デバイス
814 ストレージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8