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特許7205158サブスクリプション商品販売システム、サブスクリプション商品販売方法、及びサブスクリプション商品販売用のコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】サブスクリプション商品販売システム、サブスクリプション商品販売方法、及びサブスクリプション商品販売用のコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20230110BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20230110BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q10/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018199453
(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公開番号】P2020067777
(43)【公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】508243710
【氏名又は名称】ビープラッツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120145
【弁理士】
【氏名又は名称】田坂 一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100140866
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 武史
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 琢磨
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-528855(JP,A)
【文献】特開2013-127784(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0004977(US,A1)
【文献】bplats 「SORACOM」モジュールを提供開始,日経 xTECH EXPO 2018 ,日経BP,2018年10月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブスクリプション商品を販売するためのサブスクリプション商品販売システムであって、
販売可能な複数種類のサブスクリプション商品に関する情報であり、支払契約の種類が規定された契約タイプを含む商品情報を管理する商品情報管理手段と、
前記複数種類のサブスクリプション商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と、
前記商品指定手段を介して指定されたサブスクリプション商品に関する前記商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品情報において予め設定されている前記契約タイプを特定し、当該サブスクリプション商品の種類と特定した前記契約タイプとを含むサブスクリプション契約情報をデータベースにより管理する契約情報管理手段と、を備えたことを特徴とするサブスクリプション商品販売システム。
【請求項2】
前記サブスクリプション契約情報に含まれる情報として、前記複数種類のサブスクリプション商品毎に、前記契約タイプに応じた販売先に対する請求対価を算出し、販売年月日を起算日として次回の前記請求対価を請求する請求時期を算出する対価請求時期算出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のサブスクリプション商品販売システム。
【請求項3】
前記複数種類のサブスクリプション商品には、一又は複数の中間売買事業者を経由して購買された経由商品が含まれており、
前記対価請求時期算出手段は、前記経由商品に応じた請求対価として、前記一又は複数の中間売買事業者に対する手数料を含めた前記請求対価を算出することを特徴とする請求項2に記載のサブスクリプション商品販売システム。
【請求項4】
前記サブスクリプション契約情報に含まれる情報として、前記複数種類のサブスクリプション商品毎に、前記契約タイプに応じたサブスクリプション商品の購買元に対する支払対価を算出し、購買年月日を起算日として次回の前記支払対価を支払う支払時期を算出する対価支払時期算出手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のサブスクリプション商品販売システム。
【請求項5】
前記複数種類のサブスクリプション商品には、購買元を含む一又は複数の中間売買事業者を経由して購買された経由商品が含まれており、
前記対価支払時期算出手段は、前記経由商品に応じた支払対価として、前記購買元を含む一又は複数の中間売買事業者に対する手数料を含めた前記支払対価を算出することを特徴とする請求項4に記載のサブスクリプション商品販売システム。
【請求項6】
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記サブスクリプション契約情報を表示するための表示手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のサブスクリプション商品販売システム。
【請求項7】
前記表示手段は、販売主体を中心として一又は複数の購買元をトポロジ表現形式で表示可能であるとともに、当該購買元毎に対応する前記サブスクリプション契約情報を表示可能であることを特徴とする請求項6に記載のサブスクリプション商品販売システム。
【請求項8】
サブスクリプション商品を販売するためのサブスクリプション商品販売システムが実行する方法であって、
販売可能な複数種類のサブスクリプション商品に関する情報であり、支払契約の種類が規定された契約タイプを含む商品情報を管理する商品情報管理ステップと、
前記複数種類のサブスクリプション商品のうちのいずれかを指定するための商品指定ステップと、
前記商品指定ステップを介して指定されたサブスクリプション商品に関する前記商品情報を取得し、当該商品情報において予め設定されている前記契約タイプを特定し、当該サブスクリプション商品の種類と特定した前記契約タイプとを含むサブスクリプション契約情報をデータベースにより当該商品情報と対応付けて管理する契約情報管理ステップと、を含むことを特徴とするサブスクリプション商品販売方法。
【請求項9】
サブスクリプション商品を販売するためのサブスクリプション商品販売用のコンピュータプログラムであって、
コンピュータを、
販売可能な複数種類のサブスクリプション商品に関する情報であり、支払契約の種類が規定された契約タイプを含む商品情報を管理する商品情報管理手段と
前記複数種類のサブスクリプション商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と
前記商品指定手段を介して指定されたサブスクリプション商品に関する前記商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品情報において予め設定されている前記契約タイプを特定し、当該サブスクリプション商品の種類と特定した前記契約タイプとを含むサブスクリプション契約情報をデータベースにより管理する契約情報管理手段と
して機能させることを特徴とするサブスクリプション商品販売用のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブスクリプション商品を販売するためのサブスクリプション商品販売システム、サブスクリプション商品販売方法、及びサブスクリプション商品販売用のコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、従来のサブスクリプション商品(サービス)を販売(提供)するためのシステムとしては、サブスクリプション商品をクラウドインフラストラクチャシステムを介してユーザに提供し得るものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-526038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のシステムは、あくまでも販売主体からユーザに対するサービス提供の利便性を追求したものであるので、複数種類のサブスクリプション商品を販売可能とし、その商品毎に利用期間に応じた対価請求が異なる年額制、月額制、従量制等といった契約タイプ(契約情報)をきめ細かく管理することができるものではなかった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、複数種類のサブスクリプション商品を販売する際にその商品毎に異なる契約情報を対応付けて販売することができるサブスクリプション商品販売システム、サブスクリプション商品販売方法、及びサブスクリプション商品販売用のコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1側面は、
サブスクリプション商品を販売するためのサブスクリプション商品販売システムであって、
販売可能な複数種類のサブスクリプション商品に関する情報であり、支払契約の種類が規定された契約タイプを含む商品情報を管理する商品情報管理手段と、
前記複数種類のサブスクリプション商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と、
前記商品指定手段を介して指定されたサブスクリプション商品に関する前記商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品情報において予め設定されている前記契約タイプを特定し、当該サブスクリプション商品の種類と特定した前記契約タイプとを含むサブスクリプション契約情報をデータベースにより管理する契約情報管理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
これによれば、複数種類のサブスクリプション商品に関する商品情報と対応付けてサブスクリプション契約情報を管理するので、複数種類のサブスクリプション商品を販売する際にその商品毎に異なる契約情報を対応付けて販売することができる。
【0008】
本発明の第1側面について好ましい実施の形態としては、
前記サブスクリプション契約情報に含まれる情報として、前記複数種類のサブスクリプション商品毎に、前記契約タイプに応じた販売先に対する請求対価を算出し、販売年月日を起算日として次回の前記請求対価を請求する請求時期を算出する対価請求時期算出手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
これによれば、契約情報に含まれる情報として販売先に対する請求対価及びその請求時期をきめ細かく管理することができる。
【0010】
本発明の第1側面について他の好ましい実施の形態としては、
前記複数種類のサブスクリプション商品には、一又は複数の中間売買事業者を経由して購買された経由商品が含まれており、
前記対価請求時期算出手段は、前記経由商品に応じた請求対価として、前記一又は複数の中間売買事業者に対する手数料を含めた前記請求対価を算出することを特徴とする。
【0011】
これによれば、中間売買事業者を経由して購買された経由商品であっても当該中間売買事業者に対する手数料を含めた販売先に対する請求対価を正確に求めて管理することができる。
【0012】
本発明の第1側面について他の好ましい実施の形態としては、
前記サブスクリプション契約情報に含まれる情報として、前記複数種類のサブスクリプション商品毎に、前記契約タイプに応じたサブスクリプション商品の購買元に対する支払対価を算出し、購買年月日を起算日として次回の前記支払対価を支払う支払時期を算出する対価支払時期算出手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
これによれば、契約情報に含まれる情報として購買元に対する支払対価及びその支払時期をきめ細かく管理することができる。
【0014】
本発明の第1側面について他の好ましい実施の形態としては、
前記複数種類のサブスクリプション商品には、購買元を含む一又は複数の中間売買事業者を経由して購買された経由商品が含まれており、
前記対価支払時期算出手段は、前記経由商品に応じた支払対価として、前記購買元を含む一又は複数の中間売買事業者に対する手数料を含めた前記支払対価を算出することを特徴とする。
【0015】
これによれば、中間売買事業者を経由して購買された経由商品であっても当該中間売買事業者に対する手数料を含めた支払対価を正確に求めて管理することができる。
【0016】
本発明の第1側面について他の好ましい実施の形態としては、
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記サブスクリプション契約情報を表示するための表示手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
これによれば、商品情報毎に対応するサブスクリプション契約情報をトポロジ表現形式で表示することにより、商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0018】
本発明の第1側面について他の好ましい実施の形態としては、
前記表示手段は、販売主体を中心として一又は複数の購買元をトポロジ表現形式で表示可能であるとともに、当該購買元毎に対応する前記サブスクリプション契約情報を表示可能であることを特徴とする。
【0019】
これによれば、購買元毎に購買管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0020】
本発明の第2側面は、
サブスクリプション商品を販売するためのサブスクリプション商品販売システムが実行する方法であって、
販売可能な複数種類のサブスクリプション商品に関する情報であり、支払契約の種類が規定された契約タイプを含む商品情報を管理する商品情報管理ステップと、
前記複数種類のサブスクリプション商品のうちのいずれかを指定するための商品指定ステップと、
前記商品指定ステップを介して指定されたサブスクリプション商品に関する前記商品情報を取得し、当該商品情報において予め設定されている前記契約タイプを特定し、当該サブスクリプション商品の種類と特定した前記契約タイプとを含むサブスクリプション契約情報をデータベースにより当該商品情報と対応付けて管理する契約情報管理ステップと、を含むことを特徴とする。
【0021】
これによれば、複数種類のサブスクリプション商品に関する商品情報と対応付けてサブスクリプション契約情報を管理するので、複数種類のサブスクリプション商品を販売する際にその商品毎に異なる契約情報を対応付けて販売することができる。
【0022】
本発明の第3側面は、
サブスクリプション商品を販売するためのサブスクリプション商品販売用のコンピュータプログラムであって、
コンピュータを、
販売可能な複数種類のサブスクリプション商品に関する情報であり、支払契約の種類が規定された契約タイプを含む商品情報を管理する商品情報管理手段と
前記複数種類のサブスクリプション商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と
前記商品指定手段を介して指定されたサブスクリプション商品に関する前記商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品情報において予め設定されている前記契約タイプを特定し、当該サブスクリプション商品の種類と特定した前記契約タイプとを含むサブスクリプション契約情報をデータベースにより管理する契約情報管理手段と
して機能させることを特徴とする。
【0023】
これによれば、第1側面に係るサブスクリプション商品販売システムをコンピュータにより実現することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、複数種類のサブスクリプション商品を販売する際にその商品毎に異なる契約情報を対応付けて販売することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係るサブスクリプション商品販売システムを構成するコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係るサブスクリプション商品販売システムの機能構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係るサブスクリプション商品販売システムに適用されるデータベースの一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るサブスクリプション商品販売システムに適用されるデータベースの一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係るサブスクリプション商品販売システムにより実行される商品販売処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係るサブスクリプション商品販売システムにより表示されるトポロジ図の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
【0027】
[サブスクリプション商品販売システムのハードウェア構成]
まず、本発明の実施形態に係るサブスクリプション商品販売システム(以下、単に「システム」あるいは「本システム」という)を構成するコンピュータのハードウェア構成について、図1を参照して説明する。図1は、システムを構成するコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態に係るシステムは、無形のサービス提供となるサブスクリプション商品(以下、単に「商品」という)の販売主体によって運用されるものであり、一般的なコンピュータにより実現される。コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、記憶装置4、入出力インターフェース(以下、略して「IF」という)5、マウス6、キーボード7、表示装置8、印刷装置9、及び通信装置10を基本的に有して構成される。CPU1、ROM2、RAM3、記憶装置4、及びIF5は、内部バスを介して互いに接続される。マウス6、キーボード7、表示装置8、印刷装置9、及び通信装置10は、IF5を介して内部バスに接続される。
【0028】
CPU1は、コンピュータ全体の動作を実行制御するものであり、例えば後述する商品販売処理をプログラムに基づいて実行する。ROM2は、コンピュータ全体の動作を実行制御するための制御プログラムなどを記憶している。RAM3は、CPU1の実行制御に際して必要な作業領域や各種データの格納領域などを提供する。記憶装置4は、例えばハードディスクドライブあるいはソリッドステートドライブといった大容量のストレージデバイスであり、例えば商品販売処理を実行するためのプログラムやデータなどをインストールやダウンロードに応じて記憶している。IF5は、マウス6、キーボード7、表示装置8、印刷装置9、並びに通信装置10とCPU1との間で各種の信号をやり取りする。
【0029】
マウス6は、いわゆるポインティングデバイスであり、表示装置8の画面上で選択操作などを行うために用いられる。キーボード7は、表示装置8の画面上で文字や数字などを直接入力するために用いられる。表示装置8は、例えば液晶ディスプレイであり、入力操作表示画面や出力結果表示画面等に文字情報などを表示する。特に、出力結果表示画面においては、販売管理状況を視覚的に見やすくするために例えば後述するデポロジ図が表示される。印刷装置9は、例えばインクジェットプリンタあるいはレーザープリンタであり、印刷操作に応じて例えば出力結果表示画面に表示されたデポロジ図等を用紙に印刷して出力する。通信装置10は、図外のネットワーク回線を介して例えばインターネット上のユーザ端末等に接続され、このユーザ端末等との間でウェブリクエストに応じて各種のデータやプログラムなどのダウンロードやアップロードを行う。
【0030】
なお、本実施形態のコンピュータは、予め記憶装置4に商品販売処理を実行するためのプログラムやデータ等がインストールされているが、基本的にインターネットに接続されていることから、他の外部サーバから商品販売処理を実行するためのプログラムやデータなどをその都度ダウンロードすることで運用可能としてもよい。
【0031】
[システムの機能構成]
次に、システムの機能構成について図2を参照して説明する。図2は、本システムの機能構成を示すブロック図である。本実施形態のシステムは、例えばソフトウェアや音楽データといった主としてインターネットを介してダウンロード可能であり、利用期間に応じて対価や対価の請求時期や支払い時期等が決まるサブスクリプション商品を販売するためのものであり、代理店等といった販売主体が主として販売管理に利用するためのものである。なお、サブスクリプション商品は、提供されたものの利用期間に応じて、料金を支払うサブスクリプション方式が適用可能なものであれば、ソフトウェアや音楽といったデジタルデータで提供されるもののほか、飲食サービスや理容サービス、レンタルサービス等といった無形のサービスとして提供されるものでもよい。
【0032】
図2に示すように、本システムは、コンピュータにより実現される機能として、商品指定手段100、商品情報管理手段200、契約情報管理手段210、販売先管理手段220、購買元管理手段230、対価請求時期算出手段300、対価支払時期算出手段310、及び表示手段400を有する。
【0033】
商品指定手段100は、マウス6及びキーボード7により実現され、各種の商品に関する情報を入力するために用いられる。なお、商品指定手段100は、インターネットに接続された販売先あるいは購入ユーザのコンピュータやスマートフォン等によっても実現される。
【0034】
商品情報管理手段200、契約情報管理手段210、販売先管理手段220、及び購買元管理手段230は、主として記憶装置4により実現され、各々対応するデータを読み書き可能に記憶する。商品情報管理手段200、契約情報管理手段210、販売先管理手段220、及び購買元管理手段230においては、例えば商品が指定された際や後述する請求時期等に最新のデータに更新される。
【0035】
商品情報管理手段200は、購買元からサブスクリプション契約に基づき購買された複数種類の商品を販売可能な商品として、これらの商品に関する情報(商品情報)をデータベースにより管理している。図3に一例を示すように、商品情報は、商品の種類(A1~A7)毎に、購買元、購買年月日、契約数(購買数)、契約タイプを対応付けたデータとして規定される。購買元は、新たに購買される毎に追加される。購買年月日は、購買元に対する当初の対価支払日に対応するほか、次回の対価支払日に対する起算日として用いられる。契約数(購買数)は、販売先に対する販売数に応じて加算される。契約タイプは、商品毎の購買時に定められた年額制、月額制、従量制といった支払契約の種類が規定される。
【0036】
契約情報管理手段210は、販売先に対してサブスクリプション契約に基づき販売された商品とその販売時に定められた年額制、月額制、従量制といった販売契約の種類とに関する情報(契約情報)をデータベースにより管理している。図4に一例を示すように、契約情報は、販売先に対する契約情報と購買元に対する契約情報とに分けられている。販売先に対する契約情報は、販売先毎に、販売された商品の種類、販売年月日、契約数(販売数)、契約タイプ、請求対価額(購買元が他の代理店であった場合、購買時の代理店手数料を含む)、次回請求日を対応付けたデータとして規定される。販売年月日は、販売先に対する当初の対価請求日に対応するほか、次回の対価請求日に対する起算日として用いられる。契約数は、当該販売先に対する販売数に応じた数量として規定される。契約タイプは、商品販売時に定められた年額制、月額制、従量制といった請求契約の種類が規定される。請求対価額は、契約タイプに応じた商品の契約対価として年額、月額、従量制に応じた請求額として販売時に算出される。請求対価額には、他の代理店を経由して商品が購買された場合にその代理店に支払われる契約タイプに応じた手数料が含まれる。また、請求対価額は、商品が、購入元において販売先に直接請求するタイプの商品であった場合、代理店として販売した代理店手数料となる。次回請求日は、契約タイプに応じた商品の契約対価を次回請求する時期として販売時に算出される。
【0037】
購買元に対する契約情報は、購買元毎に、購買された商品の種類、購買年月日、契約数(購買数)、契約タイプ、支払対価額(購買時の代理店手数料を含む)、次回支払日を対応付けたデータとして規定される。購買年月日は、購買元に対する当初の対価支払日に対応するほか、次回の対価支払日に対する起算日として用いられる。契約数は、当該購買元からの商品購買数に応じた数量として規定される。契約タイプは、商品購買時に定められた年額制、月額制、従量制といった支払契約の種類が規定される。支払対価額は、契約タイプに応じた商品の契約対価として年額、月額、従量制に応じた月額として購買時に算出される。支払対価額には、他の代理店を経由して商品が購買された場合にその代理店に支払われる契約タイプに応じた手数料が含まれる。次回支払日は、契約タイプに応じた商品の契約対価を次回支払う時期として購買時に算出される。
【0038】
図2に戻って、販売先管理手段220は、販売先に関する情報として、販売先や当該販売先のユーザを特定するためのIDのほか、いわゆるネットショッピングに適用されるショッピングカートに関するデータ、決済方法、販売先のユーザ自身が購買内容・契約内容を確認するためのマイページに関するデータを管理する。なお、ユーザは、他の代理店であってもよい。購買元管理手段230は、購買元に関する情報として、購買元や当該購買元の仕入先デベロッパーを特定するためのID等に関するデータを管理する。
【0039】
対価請求時期算出手段300及び対価支払時期算出手段310は、主としてCPU1により実現される。対価請求時期算出手段300は、商品販売時に当該商品の契約タイプに応じた契約対価として年額、月額、従量制に応じた額を請求対価として算出するとともに、販売年月日を起算日として次回の年額、月額、従量制に応じた請求対価を請求する年月日(次回請求日)を算出する。算出された請求対価及び次回請求日は、販売先に対する契約情報に書き込まれる。
【0040】
対価支払時期算出手段310は、商品購買時に当該商品の契約タイプに応じた契約対価として年額、月額、従量制に応じた額を支払対価として算出するとともに、購買年月日を起算日として次回の年額、月額、従量制に応じた月額を支払う年月日(次回支払日)を算出する。算出された支払対価及び次回支払日は、購買元に対する契約情報に書き込まれる。
【0041】
表示手段400は、CPU1及び表示装置8により実現される。表示手段400は、販売主体(例えば、代理店)における販売した商品と、当該商品の契約情報と、当該商品の購買元との関係を示す販売管理画面を表示する。表示手段400は、販売管理画面において、販売主体を中心として購買元及び複数の商品をノードとして表示するとともに、それらのノードと販売主体とを結ぶ経路(エッジ)を契約内容に応じて表示するように、いわゆるトポロジ表現形式による図(トポロジ図)を販売管理のために表示する。この販売管理画面については、図6を参照して後述する。
【0042】
次に、図5を参照して、本システムのCPU1により実行される商品販売処理について説明する。図5は、商品販売処理を示すフローチャートである。
【0043】
まず、ステップS1において、CPU1は、商品情報(図3参照)におけるサブスクリプション商品の一覧から、販売先あるいは販売先のユーザ(以下、まとめて「販売先等」という)により購買される商品がインターネットを介して指定されたことを確認する。このとき、CPU1は、指定された商品の種類のほか、販売先等を特定するためのID情報をウェブページに入力された情報から取得する。なお、商品の指定は、販売主体に対して販売先等から電話等により口頭で伝えられた場合には、販売主体のシステム操作者が手動で商品の種類やID情報を入力するようにしてもよい。
【0044】
次に、ステップS2において、CPU1は、指定された商品について購買数を受け付けるとともに、当該商品について、商品情報(図3参照)において予め設定されている年額、月額、従量制といった契約タイプを特定する。なお、当該商品が契約タイプを選択できるタイプの場合、CPU1は、本ステップにおいて、選択された契約タイプを受け付ける。このとき、CPU1は、指定された商品の購買数を契約数(販売数)として特定するとともに、商品が指定された日時に基づいて販売年月日を特定する。そして、CPU1は、指定された商品の種類、販売年月日、契約数、契約タイプを契約情報として記憶装置4のデータベースに書き込む。
【0045】
次に、ステップS3において、CPU1は、対価請求時期を算出する。この対価請求時期の算出においては、契約タイプ及び販売年月日に基づいて現時点での販売先等に対する請求対価額が算出され、販売先等にインターネットを介して請求対価額が通知されるほか、販売年月日を起算日として契約タイプに応じた次回請求日も算出される。次回請求日は、対応する商品の契約情報(図4参照)として記憶装置4のデータベースに書き込まれる。このような次回請求日は、販売先等に対して次回の請求対価額を通知するために利用される。また、対価請求時期の算出においては、対応する商品が仕入先デベロッパーから直接購買したものではなく、他の代理店を経由して購買したものである場合に、当該代理店に支払われるべき契約タイプに応じた手数料を含む請求対価額が算出される。
【0046】
次に、ステップS4において、CPU1は、対価支払時期を算出する。この対価支払時期の算出においては、購買元との間の契約タイプ及び購買年月日に基づいて購買時の支払対価額が算出され、購買年月日を起算日として契約タイプに応じた次回支払日も算出される。次回支払日は、対応する商品の契約情報として記憶装置4のデータベースに書き込まれる。このような次回支払日は、購買元に対して次回の支払を行うために利用される。また、対価支払時期の算出においては、対応する商品が仕入先デベロッパーから直接購買したものではなく、他の代理店を経由して購買したものである場合に、当該代理店に支払われた契約タイプに応じた手数料を含む支払対価額が算出される。
【0047】
次に、ステップS5において、CPU1は、記憶装置4のデータベースに保存された商品情報及び契約情報に基づいて、図6に示すような販売主体を中心とした販売管理画面を表示装置8に表示させる。本実施形態における販売管理画面は、図6に示すようなトポロジ表現形式(以下、「トポロジ図」ともいう。)として表示される。図6において、「P」は、中心となる販売主体(サブスクリプション商品販売システムの管理者等)を示し、ノード「A1」~「A7」は、商品を示し、ノード「P1」は、購買元としての他の代理店を示し、ノード「D1」~「D3」は、購買元としての仕入先デベロッパーを示す。一例として、図6のトポロジ図においては、ノード「A1」の商品について、販売先数が2、契約数が25、請求対価額が160,000円であることが表示されている。他のノード「A2」~「A6」の商品についても同様の情報が表示されるが、便宜上図6においては省略している。なお、ノード「A7」の商品は、販売(契約)された数が0であるため、販売主体の「P」と結ぶ経路(エッジ)がなく、販売可能であるが未だ販売されていない商品として単独で表示される。また、図6のトポロジ図においては、ノード「D1」の仕入先デベロッパーについて、購買した商品の種類がノード「A1」、購買時の契約数(購買数)が25、支払対価額が100,000円であることが表示されている。他のノード「D2」、ノード「P1」についても同様の情報が表示されるが、便宜上図6においては省略している。なお、ノード「P1」は、他の代理店を示しているため、さらにノード「P1」にデベロッパーのノード「D3」が経路(エッジ)を介して接続されるように表示される。さらに、図6のトポロジ図においては、販売主体の「P」について、購買先数が3、販売先数が6、契約数が200、先月売上が2,348,000円であることが表示されている。
【0048】
このような本システムによれば、複数種類のサブスクリプション商品に関する商品情報と対応付けてサブスクリプションの契約情報を管理するので、複数種類のサブスクリプション商品を販売する際にその商品毎に異なる契約情報を対応付けて販売することができる。
【0049】
また、契約情報には、請求対価額のほか、契約タイプに応じた次回の請求年月日が含まれるので、販売先に対する請求対価及びその請求時期をきめ細かく管理することができる。
【0050】
また、他の代理店(中間売買事業者)を経由して購買されたサブスクリプション商品であっても当該代理店に対する手数料を含めた販売先に対する請求対価を正確に求めて管理することができる。
【0051】
また、契約情報には、支払対価額のほか、契約タイプに応じた次回の支払年月日が含まれるので、購買元に対する支払対価及びその支払時期をきめ細かく管理することができる。
【0052】
また、他の代理店(中間売買事業者)を経由して購買されたサブスクリプション商品であっても当該代理店に対する手数料を含めた支払対価を正確に求めて管理することができる。
【0053】
また、商品情報毎に対応するサブスクリプション契約情報をトポロジ図で表示することにより、商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0054】
また、購買元毎に購買管理の状況についても、トポロジ図によって視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0055】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の内容に限定されないことはいうまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者にとって明らかである。またその様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0056】
上記実施形態では、インターネットに接続されたコンピュータによりシステムが構成されるものとして説明したが、本発明の他のシステムとしては、データベースやプログラムを保存している記憶装置をコンピュータから切り離して例えばクラウドサーバに構築し、インターネットを介してその都度データベースやプログラムにアクセスするようにしてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、販売管理画面において、販売主体(P)、商品(A1~A7)、及び購買元(D1,D2,P1)をノードとしたトポロジ図を表示するようになっているが、例えば、商品に代えて販売先等をノードとしたトポロジ図を表示するようにしてもよい。
【0058】
トポロジ図においては、表示される項目(契約数や対価、売上等)について利用者がカスタイマイズにより変更できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 記憶装置
6 マウス
7 キーボード
8 表示装置
9 印刷装置
10 通信装置
100 商品指定手段
200 商品情報管理手段
210 契約情報管理手段
220 販売先管理手段
230 購買元管理手段
300 対価請求時期算出手段
310 対価支払時期算出手段
400 表示手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6