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特許7205159販売管理システム、販売管理方法、及び販売管理用のコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】販売管理システム、販売管理方法、及び販売管理用のコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20230110BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20230110BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q10/00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018199454
(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公開番号】P2020067778
(43)【公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】508243710
【氏名又は名称】ビープラッツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120145
【弁理士】
【氏名又は名称】田坂 一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100140866
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 武史
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 琢磨
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-026388(JP,A)
【文献】特開2002-074156(JP,A)
【文献】有本 昂平,デジタルアースを用いた階層を有する自動車産業における取引構造のビジュアライゼーション,映像情報メディア学会誌,2016年03月25日,Vol.70 No.4,pp.J88-J93
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品について販売管理するための販売管理システムであって、
販売可能な複数種類の商品に関する商品情報を管理する商品情報管理手段と、
前記複数種類の商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と、
前記商品指定手段を介して指定された商品に関する商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品に応じた売買に関する売買情報を当該商品情報と対応付けて管理する売買情報管理手段と、
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記売買情報を表示するための表示手段と、を備えたことを特徴とする販売管理システム。
【請求項2】
前記複数種類の商品には、一又は複数の中間売買事業者を経由して購買された経由商品が含まれており、
前記表示手段は、販売主体を中心として購買元を含む前記一又は複数の中間売買事業者をトポロジ表現形式で表示可能であるとともに、当該中間売買事業者毎に対応する前記売買情報を表示可能であることを特徴とする請求項1に記載の販売管理システム。
【請求項3】
前記表示手段は、前記商品情報毎に前記売買情報の有無に応じてトポロジ表現形式による経路を表示可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の販売管理システム。
【請求項4】
前記表示手段は、前記商品情報毎に前記売買情報に含まれる取引量に応じてトポロジ表現形式による経路の長さを表示可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の販売管理システム。
【請求項5】
商品について販売管理するための販売管理システムが実行する方法であって、
販売可能な複数種類の商品に関する商品情報を管理する商品情報管理ステップと、
前記複数種類の商品のうちのいずれかを指定するための商品指定ステップと、
前記商品指定ステップを介して指定された商品に関する商品情報を取得し、当該商品に応じた売買に関する売買情報を当該商品情報と対応付けて管理する売買情報管理ステップと、
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記売買情報を表示するための表示ステップと、を含むことを特徴とする販売管理方法。
【請求項6】
商品について販売管理するための販売管理用のコンピュータプログラムであって、
コンピュータを、
販売可能な複数種類の商品に関する商品情報を管理する商品情報管理手段と
前記複数種類の商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と
前記商品指定手段を介して指定された商品に関する商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品に応じた売買に関する売買情報を当該商品情報と対応付けて管理する売買情報管理手段と
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記売買情報を表示するための表示手段と
して機能させることを特徴とする販売管理用のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品について販売管理するための販売管理システム、販売管理方法、及び販売管理用のコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、従来の商品について販売管理するための販売管理システムとしては、クライアントサーバシステムにより実現し得るものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-514839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のシステムは、主として複数のクライアントとサーバとの対応関係を見つけることができるように構成されたものであるので、複数種類の商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができるものではなかった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、複数種類の商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる販売管理システム、販売管理方法、及び販売管理用のコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1側面は、
商品について販売管理するための販売管理システムであって、
販売可能な複数種類の商品に関する商品情報を管理する商品情報管理手段と、
前記複数種類の商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と、
前記商品指定手段を介して指定された商品に関する商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品に応じた売買に関する売買情報を当該商品情報と対応付けて管理する売買情報管理手段と、
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記売買情報を表示するための表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
これによれば、複数の商品情報毎に対応する売買情報をトポロジ表現形式で表示することにより、商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0008】
本発明の第1側面について好ましい実施の形態としては、
前記複数種類の商品には、一又は複数の中間売買事業者を経由して購買された経由商品が含まれており、
前記表示手段は、販売主体を中心として購買元を含む前記一又は複数の中間売買事業者をトポロジ表現形式で表示可能であるとともに、当該中間売買事業者毎に対応する前記売買情報を表示可能であることを特徴とする。
【0009】
これによれば、購買元を含む一又は複数の中間売買事業者毎に購買管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0010】
本発明の第1側面について他の好ましい実施の形態としては、
前記表示手段は、前記商品情報毎に前記売買情報の有無に応じてトポロジ表現形式による経路を表示可能であることを特徴とする。
【0011】
これによれば、商品情報毎に売買情報の有無に応じて経路を表示/非表示とすることができるので、既に販売された商品と販売されていない商品とを一見して見分けることができる。
【0012】
本発明の第1側面について他の好ましい実施の形態としては、
前記表示手段は、前記商品情報毎に前記売買情報に含まれる売買数に応じてトポロジ表現形式による経路の長さを表示可能であることを特徴とする。
【0013】
これによれば、商品情報毎に売買情報に含まれる売買数に応じて経路の長さが異なるように表示することができるので、売買数が多い商品と少ない商品とを一見して見分けることができる。
【0014】
本発明の第2側面は、
商品について販売管理するための販売管理システムが実行する方法であって、
販売可能な複数種類の商品に関する商品情報を管理する商品情報管理ステップと、
前記複数種類の商品のうちのいずれかを指定するための商品指定ステップと、
前記商品指定ステップを介して指定された商品に関する商品情報を取得し、当該商品に応じた売買に関する売買情報を当該商品情報と対応付けて管理する売買情報管理ステップと、
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記売買情報を表示するための表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
これによれば、複数の商品情報毎に対応する売買情報をトポロジ表現形式で表示することにより、商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0016】
商品について販売管理するための販売管理用のコンピュータプログラムであって、
コンピュータを、
販売可能な複数種類の商品に関する商品情報を管理する商品情報管理手段と
前記複数種類の商品のうちのいずれかを指定するための商品指定手段と
前記商品指定手段を介して指定された商品に関する商品情報を前記商品情報管理手段から取得し、当該商品に応じた売買に関する売買情報を当該商品情報と対応付けて管理する売買情報管理手段と
販売主体を中心として複数の前記商品情報をトポロジ表現形式で表示可能であり、当該商品情報毎に対応する前記売買情報を表示するための表示手段と
して機能させることを特徴とする。
【0017】
これによれば、第1側面に係る販売管理システムをコンピュータにより実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数種類の商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る販売管理システムを構成するコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係る販売管理システムの機能構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る販売管理システムに適用されるデータベースの一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る販売管理システムに適用されるデータベースの一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る販売管理システムにより実行される販売管理処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係る販売管理システムにより表示されるトポロジ図の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
【0021】
[販売管理システムのハードウェア構成]
まず、本発明の実施形態に係る販売管理システム(以下、単に「システム」あるいは「本システム」という)を構成するコンピュータのハードウェア構成について、図1を参照して説明する。図1は、システムを構成するコンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態に係る販売管理システムで販売管理される商品は、売り切り式の有形のあらゆる商品や、インターネットを介してダウンロード可能なデータ形式の商品(例えば、ソフトウェアや音楽データ等)のほか、利用期間に応じて対価や対価の請求時期や支払い時期等が決まる無形のサービス提供となるサブスクリプション商品を含む(以下、区別する際には「有形商品」、「無形商品」といい、まとめて「商品」という)。また、本実施形態に係る販売管理システムは、一般的なコンピュータにより実現される。コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、記憶装置4、入出力インターフェース(以下、略して「IF」という)5、マウス6、キーボード7、表示装置8、印刷装置9、及び通信装置10を基本的に有して構成される。CPU1、ROM2、RAM3、記憶装置4、及びIF5は、内部バスを介して互いに接続される。マウス6、キーボード7、表示装置8、印刷装置9、及び通信装置10は、IF5を介して内部バスに接続される。
【0022】
CPU1は、コンピュータ全体の動作を実行制御するものであり、例えば後述する販売管理処理をプログラムに基づいて実行する。ROM2は、コンピュータ全体の動作を実行制御するための制御プログラムなどを記憶している。RAM3は、CPU1の実行制御に際して必要な作業領域や各種データの格納領域などを提供する。記憶装置4は、例えばハードディスクドライブあるいはソリッドステートドライブといった大容量のストレージデバイスであり、例えば販売管理処理を実行するためのプログラムやデータなどをインストールやダウンロードに応じて記憶している。IF5は、マウス6、キーボード7、表示装置8、印刷装置9、並びに通信装置10とCPU1との間で各種の信号をやり取りする。
【0023】
マウス6は、いわゆるポインティングデバイスであり、表示装置8の画面上で選択操作などを行うために用いられる。キーボード7は、表示装置8の画面上で文字や数字などを直接入力するために用いられる。表示装置8は、例えば液晶ディスプレイであり、入力操作表示画面や出力結果表示画面等に文字情報などを表示する。特に、出力結果表示画面においては、販売管理状況を視覚的に見やすくするために例えば後述するトポロジトポロジ図が表示される。印刷装置9は、例えばインクジェットプリンタあるいはレーザープリンタであり、印刷操作に応じて例えば出力結果表示画面に表示されたトポロジ図等を用紙に印刷して出力する。通信装置10は、図外のネットワーク回線を介して例えばインターネット上のユーザ端末等に接続され、このユーザ端末等との間でウェブリクエストに応じて各種のデータやプログラムなどのダウンロードやアップロードを行う。
【0024】
なお、本実施形態のコンピュータは、予め記憶装置4に販売管理処理を実行するためのプログラムやデータ等がインストールされているが、基本的にインターネットに接続されていることから、他の外部サーバから販売管理処理を実行するためのプログラムやデータなどをその都度ダウンロードすることで運用可能としてもよい。
【0025】
[システムの機能構成]
次に、システムの機能構成について図2を参照して説明する。図2は、本システムの機能構成を示すブロック図である。本実施形態のシステムは、各種の有形商品及び無形商品を販売するためのものであり、代理店等といった販売主体が主として販売管理に利用するためのものである。なお、無形商品(サブスクリプション商品)としては、ソフトウェアや音楽といったデジタルデータで提供されるもののほか、飲食サービスや理容サービス、レンタルサービス等といった無形のサービスとして提供されるものでもよい。
【0026】
図2に示すように、本システムは、コンピュータにより実現される機能として、商品指定手段100、商品情報管理手段200、売買情報管理手段210、販売先管理手段220、購買元管理手段230、請求時期算出手段300、支払時期算出手段310、及び表示手段400を有する。
【0027】
商品指定手段100は、マウス6及びキーボード7により実現され、各種の商品に関する情報を入力するために用いられる。なお、商品指定手段100は、インターネットに接続された販売先あるいは購入ユーザのコンピュータやスマートフォン等によっても実現される。
【0028】
商品情報管理手段200、売買情報管理手段210、販売先管理手段220、及び購買元管理手段230は、主として記憶装置4により実現され、各々対応するデータを読み書き可能に記憶する。商品情報管理手段200、売買情報管理手段210、販売先管理手段220、及び購買元管理手段230においては、例えば商品が指定された際や後述する請求時期等に最新のデータに更新される。
【0029】
商品情報管理手段200は、購買元から購買された複数種類の商品を販売可能な商品として、これらの商品に関する情報(商品情報)をデータベースにより管理している。図3に一例を示すように、商品情報は、商品の種類(A1~A7)毎に、購買元、購買年月日、購買数や、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合に必要となる契約タイプを対応付けたデータとして規定される。購買元は、新たに購買される毎に追加される。購買年月日は、購買元に対する当初の支払日に対応するほか、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合における次回の支払日に対する起算日として用いられる。購買数は、購買元から購買された商品の数量である。契約タイプは、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合に、商品毎の購買時に定められた一括支払、年額制、月額制、従量制といった支払契約の種類が規定される。
【0030】
売買情報管理手段210は、販売先に対して販売された商品の売買に関する情報(売買情報)をデータベースにより管理している。図4に一例を示すように、売買情報は、販売先に対する売買情報と、購買元に対する売買情報とに分けられている。
【0031】
販売先に対する売買情報は、販売先毎に、販売された商品の種類、販売年月日、販売数、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合に必要となる契約タイプ、請求金額(他の代理店からの購買時の代理店手数料を含む)、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合の次回請求日を対応付けたデータとして規定される。販売年月日は、販売先に対する当初の請求日に対応するほか、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合の次回の請求日に対する起算日として用いられる。販売数は、当該販売先に対する数量として規定される。契約タイプは、商品販売時に定められた一括支払、年額制、月額制、従量制といった請求契約の種類が規定される。請求金額は、契約タイプに応じた商品代金として一括、年額、月額、従量制に応じた月額として販売時に算出される。請求金額には、他の代理店を経由して商品が購買された場合にその代理店に支払われる手数料が含まれる。次回請求日は、契約タイプに応じた商品代金を次回請求する時期として販売時に算出される。
【0032】
購買元に対する売買情報は、購買元毎に、購買された商品の種類、購買年月日、購買数、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合に必要となる契約タイプ、支払金額(他の代理店からの購買時の代理店手数料を含む)、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合の次回支払日を対応付けたデータとして規定される。購買年月日は、購買元に対する当初の支払日に対応するほか、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合の次回の支払日に対する起算日として用いられる。購買数は、当該購買元から商品を購買した数量として規定される。契約タイプは、商品購買時に定められた一括支払、年額制、月額制、従量制といった支払契約の種類が規定される。支払金額は、契約タイプに応じた商品代金として一括、年額、月額、従量制に応じた月額として購買時に算出される。支払金額には、他の代理店を経由して商品が購買された場合にその代理店に支払われる手数料が含まれる。次回支払日は、契約タイプに応じた商品代金を次回支払う時期として購買時に算出される。
【0033】
図2に戻って、販売先管理手段220は、販売先に関する情報として、販売先や当該販売先のユーザを特定するためのIDのほか、いわゆるネットショッピングに適用されるショッピングカートに関するデータ、決済方法、販売先のユーザ自身が購買内容・契約内容を確認するためのマイページに関するデータを管理する。なお、ユーザは、他の代理店であってもよい。購買元管理手段230は、購買元に関する情報として、購買元や当該購買元の仕入先メーカやデベロッパーを特定するためのID等に関するデータを管理する。
【0034】
請求時期算出手段300及び支払時期算出手段310は、主としてCPU1により実現される。請求時期算出手段300は、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合に、商品販売時に当該商品の契約タイプとなる一括、年額、月額、従量制に応じた月額を商品代金として算出するとともに、販売年月日を起算日として次回の年額、月額、従量制に応じた月額を請求する年月日(次回請求日)を算出する。算出された商品代金及び次回請求日は、販売先に対する売買情報(図4参照)に書き込まれる。支払時期算出手段310は、商品が無形商品(サブスクリプション商品)の場合に、商品購買時に当該商品の契約タイプとなる一括、年額、月額、従量制に応じた月額を商品代金として算出するとともに、購買年月日を起算日として次回の年額、月額、従量制に応じた月額を支払う年月日(次回支払日)を算出する。算出された請求対価及び次回支払日は、購買元に対する売買情報(図4参照)に書き込まれる。なお、一括支払の場合(例えば、有形商品の場合等)、次回請求日及び次回支払日については、算出処理が省略される。
【0035】
表示手段400は、CPU1及び表示装置8により実現される。表示手段400は、販売主体を中心として購買元及び複数の商品をノードとして表示するとともに、それらのノードと販売主体とを結ぶ経路(エッジ)を契約内容に応じて表示するように、いわゆるトポロジ表現形式による図(トポロジ図)を販売管理のために表示する。このトポロジ図については、図6を参照して後述する。
【0036】
次に、図5を参照して、本システムのCPU1により実行される販売管理処理について説明する。図5は、販売管理処理を示すフローチャートである。
【0037】
まず、ステップS1において、CPU1は、商品情報の商品の一覧から、販売先あるいは販売先のユーザ(以下、まとめて「販売先等」という)により購買される商品がインターネットを介して指定されたことを確認する。このとき、CPU1は、指定された商品の種類のほか、販売先等を特定するためのID情報をウェブページに入力された情報から取得する。なお、商品の指定は、販売主体に対して販売先等から電話等により口頭で伝えられた場合には、販売主体のシステム操作者が手動で商品の種類やID情報を入力するようにしてもよい。
【0038】
次に、ステップS2において、CPU1は、指定された商品について販売数のほか、一括、年額、月額、従量制といった契約タイプが指定されたことを確認する。このとき、CPU1は、指定された商品の販売数を特定するとともに、商品が指定された日時に基づいて販売年月日を特定する。そして、CPU1は、指定された商品の種類、販売年月日、販売数、契約タイプを売買情報として記憶装置4のデータベースに書き込む。
【0039】
次に、ステップS3において、CPU1は、請求時期を算出する。この請求時期の算出においては、契約タイプ及び販売年月日に基づいて現時点での販売先等に対する請求金額が算出され、販売先等にインターネットを介して請求金額が通知されるほか、販売年月日を起算日として契約タイプに応じた次回請求日も算出される。次回請求日は、対応する商品の売買情報として記憶装置4のデータベースに書き込まれる。このような次回請求日は、販売先等に対して次回の請求金額を通知するために利用される。また、請求時期の算出においては、対応する商品が仕入先メーカやデベロッパーから直接購買したものではなく、他の代理店を経由して購買したものである場合に、当該代理店に支払われるべき契約タイプに応じた手数料を含む請求金額が算出される。
【0040】
次に、ステップS4において、CPU1は、支払時期を算出する。この支払時期の算出においては、購買元との間の契約タイプ及び購買年月日に基づいて購買時の支払金額が算出され、購買年月日を起算日として契約タイプに応じた次回支払日も算出される。次回支払日は、対応する商品の売買情報として記憶装置4のデータベースに書き込まれる。このような次回支払日は、購買元に対して次回の支払を行うために利用される。また、支払時期の算出においては、対応する商品が仕入先メーカやデベロッパーから直接購買したものではなく、他の代理店を経由して購買したものである場合に、当該代理店に支払われた契約タイプに応じた手数料を含む支払金額が算出される。
【0041】
次に、ステップS5において、CPU1は、記憶装置4のデータベースに保存された商品情報及び売買情報に基づいて、図6に示すような販売主体を中心としたトポロジ図を表示装置8に表示させる。図6において、「P」は、販売主体(販売管理システムの管理者等)を示し、ノード「A1」~「A7」は、商品を示し、ノード「P1」は、購買元としての他の代理店を示し、ノード「D1」~「D3」は、購買元としての仕入先メーカあるいはデベロッパーを示す。一例として、図6のトポロジ図においては、ノード「A1」の商品について、販売先数が2、販売数が25、請求金額が160,000円であることが表示されている。また、ノード「A2」の商品について、個別販売情報として、販売先数が1、販売数が12、請求金額が80,000円であることが表示されている。他のノード「A3」~「A6」の商品についても同様の情報が表示されるが、便宜上図6においては省略している。なお、ノード「A7」の商品は、販売された数が0であるため、販売主体の「P」と結ぶ経路(エッジ)がなく、販売可能であるが未だ販売されていない商品として単独で表示される。すなわち、本実施形態において、CPU1は、販売されていなくとも購買された商品を、経路(エッジ)で繋がれていないノードとして表示する。また、CPU1は、販売されていなくとも購買された商品を、販売された商品とは異なる態様の経路(エッジ)(例えば、販売された商品を実線で繋いだ場合、販売されていない商品を点線)で繋いでもよい。また、例えばノード「A1」とノード「A2」とを比べた場合、請求金額が「A2」より「A1」の方が多いため、販売主体と結ぶ経路(エッジ)がノード「A1」の方が短く表示される。すなわち、商品と販売主体とを結ぶ経路(エッジ)は、請求金額が多くなるほど短く表示されるようになっている。
【0042】
図6のトポロジ図においては、ノード「D1」の仕入先メーカあるいはデベロッパーについて、個別購買情報として、購買した商品の種類が「A1」、購買時の購買数が25、支払金額が100,000円であることが表示されている。他のノード「D2」、ノード「P1」についても同様の情報が表示されるが、便宜上図6においては省略している。なお、ノード「P1」は、他の代理店を示しているため、さらにノード「P1」にデベロッパーのノード「D3」が経路(エッジ)を介して接続されるように表示される。さらに、図6のトポロジ図においては、販売主体の「P」について、購買先数が3、販売先数が6、販売数が200、先月売上が2,348,000円であることが表示されている。なお、CPU1は、例えば、販売管理システムの管理者等の操作により、商品を示すノードや、購買先を示すノードが選択(例えば、マウス6によるクリック等)された場合にのみ個別販売情報や個別購買情報を表示してもよい。また、トポロジ図において、販売主体の「P」と、商品を示すノードや購買先を示すノードとの距離は、請求金額や支払金額の大きさに応じた距離としてもよいし、次回請求日や次回支払日が早いほど、販売主体の「P」の近くしてもよい。
【0043】
このような本システムによれば、複数種類の商品に関する商品情報と対応付けて商品の売買情報を管理するので、複数種類の商品を販売する際にその商品毎に異なる売買情報を対応付けて販売することができる。
【0044】
また、売買情報には、販売先に対する請求金額のほか、契約タイプに応じた次回の請求年月日が含まれるので、販売先に対する請求金額及びその請求時期をきめ細かく管理することができる。
【0045】
また、他の代理店(中間売買事業者)を経由して購買された商品であっても当該代理店に対する手数料を含めた販売先に対する請求金額を正確に求めて管理することができる。
【0046】
また、売買情報には、支払金額のほか、契約タイプに応じた次回の支払年月日が含まれるので、購買元に対する支払金額及びその支払時期をきめ細かく管理することができる。
【0047】
また、他の代理店(中間売買事業者)を経由して購買された商品であっても当該代理店に対する手数料を含めた支払金額を正確に求めて管理することができる。
【0048】
また、商品情報毎に対応する売買情報をトポロジ図で表示することにより、商品毎に販売管理の状況を視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0049】
また、購買元毎に購買管理の状況についても、トポロジ図によって視覚的に見やすい内容で確認することができる。
【0050】
また、商品情報毎に売買情報の有無に応じて経路を表示/非表示とすることができるので、既に販売された商品と販売されていない商品とを一見して見分けることができる。
【0051】
また、商品情報毎に売買情報に含まれる販売数に応じて経路の長さが異なるように表示することができるので、販売数が多い商品と少ない商品とを一見して見分けることができる。なお、上記実施形態では、販売数に応じて販売先とを結ぶ経路の長さを変化させるようにしているが、購買数に応じて購買元とを結ぶ経路の長さを変化させるようにしてもよい。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の内容に限定されないことはいうまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者にとって明らかである。またその様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0053】
上記実施形態では、インターネットに接続されたコンピュータによりシステムが構成されるものとして説明したが、本発明の他のシステムとしては、データベースやプログラムを保存している記憶装置をコンピュータから切り離して例えばクラウドサーバに構築し、インターネットを介してその都度データベースやプログラムにアクセスするようにしてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、販売主体(P)、商品(A1~A7)、及び購買元(D1,D2,P1)をノードとしたトポロジ図を表示するようになっているが、例えば、商品に代えて販売先等をノードとしたトポロジ図を表示するようにしてもよい。
【0055】
トポロジ図においては、表示される項目(販売数や請求金額、売上等)について利用者がカスタイマイズにより変更できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 CPU
2 ROM
3 RAM
4 記憶装置
6 マウス
7 キーボード
8 表示装置
9 印刷装置
10 通信装置
100 商品指定手段
200 商品情報管理手段
210 売買情報管理手段
220 販売先管理手段
230 購買元管理手段
300 請求時期算出手段
310 支払時期算出手段
400 表示手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6