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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】ハンチントン病のAAV処置
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/7105 20060101AFI20230110BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20230110BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20230110BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20230110BHJP
   C12N 15/113 20100101ALN20230110BHJP
   C12N 15/63 20060101ALN20230110BHJP
【FI】
A61K31/7105 ZNA
A61K48/00
A61K35/76
A61P25/14
C12N15/113 Z
C12N15/63 Z
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021077175
(22)【出願日】2021-04-30
(62)【分割の表示】P 2019515997の分割
【原出願日】2017-09-22
(65)【公開番号】P2021129567
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2021-05-31
(31)【優先権主張番号】62/398,487
(32)【優先日】2016-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507088266
【氏名又は名称】ユニバーシティ オブ マサチューセッツ
【住所又は居所原語表記】One Beacon Street,31st Floor,Boston,Massachusetts 02108
(74)【代理人】
【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー,クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】アローニン,ニール
(72)【発明者】
【氏名】フィスター,イディス,エル.
【審査官】北村 悠美子
(56)【参考文献】
【文献】HUMAN GENE THERAPY,2014年,Vol.25, p.461-474
【文献】Molecular Therapy,2009年,Vol.17, No.6, p.1053-1063
【文献】Molecular Therapy Nucleic Acids,2016年03月,Vol.5, e297
【文献】Journal of Huntington's Disease,2016年03月,Vol.5, No.1, p.33-38
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 15/00-15/90
CAplus/REGISTRY(STN)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む組み換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を含む、対象におけるハンチントン病を処置するための使用のための医薬組成物:
(i)カプシドタンパク質;
および
(ii)1以上の成熟した、一本鎖のmiRNAをコードする導入遺伝子を含む単離された核酸であって、ここで、各成熟した、一本鎖のmiRNAをコードする導入遺伝子の核酸配列が、配列番号7に規定される配列を含み、そして、異種のmiRNAバックボーン配列に隣接している、前記核酸。
【請求項2】
rAAVが、AAV9カプシドタンパク質を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
対象が、36超のCAG反復、40超の反復、または100超の反復を有するハンチントン遺伝子を含む、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
対象が、20年齢未満である、請求項1~3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
rAAVが、対象に注入を介して送達される、請求項1~4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
注入が、静脈内注入または線条体内注入である、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
カプシドタンパク質が、配列番号20に規定される配列を含む、請求項2~6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
各異種のmiRNAバックボーン配列が、mir-155バックボーン配列、mir-30バックボーン配列、またはmir-64バックボーン配列である、請求項1~7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
単離された核酸が、さらにプロモーターを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
プロモーターが、ニワトリベータ-アクチン(CBA)プロモーターまたはU6プロモーターである、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項11】
導入遺伝子が、配列番号21または22に規定される配列を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
1以上のmiRNAが、ヒトハンチントン(HTT)の発現を低減させることができる、請求項1~11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
導入遺伝子が、アデノ随伴ウイルス(AAV)逆方向末端反復(ITR)、またはそのバリアントに隣接している、請求項1~12のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
導入遺伝子が、完全長AAV-ITR配列に隣接している、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項15】
ITRバリアントが、機能的な末端解離部位(TRS)を欠く、請求項13に記載の医薬組成物。
【請求項16】
TRSを欠くITRバリアントが、ΔTRS ITRである、請求項15に記載の医薬組成物。
【請求項17】
導入遺伝子が、完全長AAV ITRおよびΔTRS ITRに隣接している、請求項16に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2016年9月22日に出願され、表題が「ハンチントン病のAAV処置」である米国仮出願第62/398,487号(この内容全体は参照により本明細書に組み込まれる)の出願日の利益を35 U.S.C. 119(e)の下、主張するものである。
【0002】
連邦政府により支援された研究
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与されたNS038194下の政府支援によりなされた。政府は本発明において一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
背景
ハンチントン病(HD)は、ハンチントン遺伝子のエキソン1中CAG反復領域の拡大によって引き起こされる深刻な遺伝性神経変性疾患である。ハンチントンタンパク質(HTT)が全身で発現されている間、ポリグルタミンが伸長したタンパク質は、線条体の中型有棘ニューロン(medium spiny neurons)およびそれらの皮質結合(cortical connections)に対し、とくに毒性を示す。患者は、落ち込み(depression)および不安(anxiety)を包含する情動性症状(emotional symptoms)に、ならびに特徴的な運動障害(movement disturbances)および舞踏病に、苦しむ。これまでのところ、ハンチントン病に対する治療法はない;治療の選択肢は、病徴を和らげることに限定されている。
【発明の概要】
【0004】
概要
本開示の側面は、ハンチントン病(HD)を処置するのに有用な組成物および方法に関する。いくつかの態様において、ヒトハンチントン(HTT)に対し特異的にハイブリダイズしてその発現を阻害する阻害性核酸(例として、人工miRNAなどのmiRNA)が提供される。
【0005】
その結果、いくつかの側面において、本開示は、配列番号2~10または21~22のいずれか1つに規定される配列を含むかまたはこれをコードする、単離された核酸を提供する。いくつかの態様において、ヒトハンチントンは、配列番号1に規定されるとおりの配列を含む。いくつかの態様において、本開示は、配列番号1のうち、少なくとも2個の(例として、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25個の)連続した塩基に相補的な核酸(例として、miRNA)を提供する。
【0006】
いくつかの側面において、本開示は、第1アデノ随伴ウイルス(AAV)逆方向末端反復(ITR)またはそのバリアントを含む第1領域;および1種以上のmiRNAをコードする導入遺伝子を含む第2領域を含む、単離された核酸を提供する。いくつかの態様において、各miRNAをコードする配列は、miRNAバックボーン(backbone)配列をコードする配列に隣接して配列番号2~10のいずれか1つに規定される配列を含む。
【0007】
いくつかの態様において、各miRNAバックボーン配列は、mir-155バックボーン配列、mir-30バックボーン配列、またはmir-64バックボーン配列である。
いくつかの態様において、導入遺伝子はさらに、プロモーターをコードする核酸配列を含む。いくつかの態様において、プロモーターは、ニワトリベータ-アクチン(CBA)プロモーターまたはU6プロモーターである。
【0008】
いくつかの態様において、導入遺伝子はさらに、タンパク質をコードする核酸配列を含む。いくつかの態様において、タンパク質は、治療用タンパク(例として、非変異ハンチントン)またはレポータータンパク質(例として、GFPなどの蛍光タンパク質)である。
【0009】
いくつかの態様において、1以上のmiRNAは、導入遺伝子の非翻訳部分に位置する。いくつかの態様において、非翻訳部分は、イントロンである。いくつかの態様において、非翻訳部分は、タンパク質をコードする核酸配列の最後のコドンとポリAテール配列との間にある。いくつかの態様において、非翻訳部分は、プロモーター配列の最後の核酸塩基とポリAテール配列の最初の塩基との間にある。
【0010】
いくつかの態様において、単離された核酸はさらに、第2アデノ随伴ウイルス(AAV)逆方向末端反復(ITR)またはそのバリアントを含む第3領域を含む。
いくつかの態様において、第1または第2ITRバリアントは、機能的な末端解離部位(TRS)を欠き、任意にITRバリアントは、ΔTRS ITRである。
【0011】
いくつかの態様において、miRNAのうち少なくとも1種は、ヒトハンチントンとハイブリダイズしてその発現を阻害する。
いくつかの側面において、本開示は、本開示によって記載されるとおりの単離された核酸を含むベクターを提供する。いくつかの態様において、ベクターは、プラスミドである。
【0012】
いくつかの側面において、本開示は、本開示によって記載されるとおりの、単離された核酸またはベクターを含む宿主細胞を提供する。
いくつかの側面において、本開示は、カプシドタンパク質;および本開示によって記載されるとおりの単離された核酸、を含む組み換えAAV(rAAV)を提供する。
【0013】
いくつかの態様において、カプシドタンパク質は、AAV9カプシドタンパク質である。いくつかの態様において、カプシドタンパク質は、配列番号20に規定される配列を含む。
いくつかの態様において、rAAVは、自己相補的なAAV(scAAV)である。
いくつかの態様において、rAAVは、中枢神経系(CNS)への送達のために製剤化されている。
【0014】
本開示の側面は、病原性のハンチントンの発現を低減させる(例として、阻害する)ことができる単離された核酸に関し、よってハンチントン病の処置に有用であり得る。その結果、いくつかの側面において、本開示は、ハンチントン病の処置を、これを必要とする対象において行う方法を提供するが、方法は、本開示によって記載されるとおりの単離された核酸またはrAAVの治療的に有効な量を、ハンチントン病を有する対象またはこれを発症するリスクのある対象へ投与することを含む。
【0015】
いくつかの態様において、対象は、36超のCAG反復、40超の反復、または100超の反復を有するハンチントン遺伝子を含む。いくつかの態様において、対象は、20年齢(years of age)未満であるか、または若年性HDを有すると診断される。
【0016】
いくつかの態様において、投与は、対象の中枢神経系(CNS)への単離された核酸またはrAAVの送達をもたらす。いくつかの態様において、投与は、注射、任意に静脈内注射または線条体内注射を介する。
【0017】
いくつかの側面において、本開示は、1以上のmiRNAをコードする導入遺伝子を含む単離された核酸を提供するが、ここで各miRNAをコードする導入遺伝子の配列は、miRNAバックボーン配列に隣接して配列番号7または8に規定される配列を含む。
【0018】
いくつかの態様において、各miRNAバックボーン配列は、mir-155バックボーン配列、mir-30バックボーン配列、またはmir-64バックボーン配列である。
いくつかの態様において、導入遺伝子は、プロモーターを含む。いくつかの態様において、プロモーターは、ニワトリベータ-アクチン(CBA)プロモーターまたはU6プロモーターである。
【0019】
いくつかの態様において、導入遺伝子は、配列番号21または22に規定される配列を含む。
いくつかの態様において、導入遺伝子は、アデノ随伴ウイルス(AAV)逆方向末端反復(ITR)またはそれらのバリアントに隣接する。いくつかの態様において、ITRバリアントは、機能的な末端解離部位(TRS)を欠く。いくつかの態様において、TRSを欠くITRバリアントは、ΔTRS ITRである。
【0020】
いくつかの側面において、本開示は、1以上のmiRNAをコードする導入遺伝子を含む単離された核酸を含むベクターを提供するが、ここで各miRNAをコードする導入遺伝子の配列は、miRNAバックボーン配列に隣接して配列番号7または8に規定される配列を含む。いくつかの態様において、ベクターは、プラスミドである。
【0021】
いくつかの態様において、導入遺伝子の各miRNAバックボーン配列は、mir-155バックボーン配列、mir-30バックボーン配列、またはmir-64バックボーン配列である。
いくつかの態様において、導入遺伝子は、プロモーターを含む。いくつかの態様において、プロモーターは、ニワトリベータ-アクチン(CBA)プロモーターまたはU6プロモーターである。
【0022】
いくつかの態様において、導入遺伝子は、配列番号21または22に規定される配列を含む。
いくつかの態様において、導入遺伝子は、アデノ随伴ウイルス(AAV)逆方向末端反復(ITR)またはそれらのバリアントに隣接する。いくつかの態様において、ITRバリアントは、機能的な末端解離部位(TRS)を欠く。いくつかの態様において、TRSを欠くITRバリアントは、ΔTRS ITRである。
【0023】
いくつかの側面において、本開示は、カプシドタンパク質;および1以上のmiRNAをコードする導入遺伝子を含む単離された核酸、を含む組み換えAAV(rAAV)を提供するが、ここで各miRNAをコードする導入遺伝子の配列は、miRNAバックボーン配列に隣接して配列番号7または8に規定される配列を含む。
【0024】
いくつかの態様において、導入遺伝子は、完全長AAV ITR配列に隣接する。いくつかの態様において、導入遺伝子は、完全長AAV ITRおよびΔTRS ITRに隣接する。
いくつかの態様において、カプシドタンパク質は、AAV9カプシドタンパク質である。いくつかの態様において、カプシドタンパク質は、配列番号20に規定される配列を含む。
【0025】
いくつかの側面において、本開示は、ハンチントン病の処置を、これを必要とする対象において行う方法を提供し、方法は、本明細書に記載のとおりのrAAV(例として、1以上のmiRNAをコードする導入遺伝子を含むrAAV)の治療的に有効な量を、ハンチントン病を有する対象またはハンチントン病を発症するリスクのある対象へ投与することを含むが、ここで各miRNAをコードする導入遺伝子の配列は、miRNAバックボーン配列に隣接して配列番号7または8に規定される配列を含む。
【0026】
いくつかの態様において、単離された核酸の導入遺伝子は、完全長AAV ITR配列に隣接する。いくつかの態様において、導入遺伝子は、完全長AAV ITRおよびΔTRS ITRに隣接する。
【0027】
いくつかの態様において、rAAVは、AAV9カプシドタンパク質を含む。
いくつかの態様において、対象は、36超のCAG反復、40超の反復、または100超の反復を有するハンチントン遺伝子を含む。いくつかの態様において、対象は、20年齢未満である。
【0028】
いくつかの態様において、投与は、注射を介する。いくつかの態様において、注射は、静脈内注射または線条体内注射である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図面の簡単な記載
図1図1は、mir-HTT-6433(ヒトハンチントンを標的にする)を発現するプラスミドでトランスフェクトされたHeLa細胞を示す。トランスフェクションから48時間後に細胞が回収され、RNAが定量RT-PCR(qRT-PCR)のために抽出された。結果は、mir-HTT-6433が内在性ヒトハンチントンを最大50%まで低減させることを指し示す。
【0030】
図2図2は、AAV9ベクター中へパッケージングされて、変異ヒトハンチントンを発現するトランスジェニックマウス(Yac128マウス)の線条体中へ直接注射されたmir-HTT-6433を示す。注射から1カ月後、ヒトハンチントンmRNAのレベルがqRT-PCRによって測定された。ワンセットの動物(n=5)において、ヒトハンチントンの注射側のレベルが、非注射側のレベルと比較された。ハンチントンmRNAの有意な(p=0.0017)低減が、注射側で観察された。第2セットの動物(n=5/群)において、mir-HTT-6433が注射された動物におけるハンチントンmRNAのレベルが、ビヒクルの注射しか受けなかった動物と比較された。ハンチントンの有意な(p=0.0004)低減が、これらの動物においても観察された。第3セットの動物(n=5/群)において、mir-HTT-6433が注射された動物におけるハンチントンmRNAのレベルが、AAV9-GFPが注射された動物と比較された。これらの動物においても、ハンチントンmRNAは、有意に(p=0.0064)低減した。要するに、データは、mir-HTT-6433が、脳中in vivoでハンチントンmRNAを50%まで低減することを指し示す。
【0031】
図3図3は、AAV9-mir-HTT-6433またはPBSを片側に(unilaterally)、変異ハンチントン(ヒト)を発現するトランスジェニックマウスに注射したことを示す。注射から6カ月後、マウスが平均台(a balance beam)上で試験された。データは、mir-HTT-6433で処置されたマウスが、PBSで処置されたHDマウスと比較したとき、平均台(the beam)を渡るのに掛かる時間が減少することを示すことを指し示す。
【0032】
図4図4A~4Cは、ヒトハンチントンを標的にする人工miRNAが、細胞培養物中およびin vivoでハンチントンmRNAを低減することを示す。図4Aは、ヒトハンチントンmRNA上の標的部位の位置を示す。図4Bは、ヒトハンチントンを標的にする人工miRNAを発現するプラスミドがトランスフェクトされたHeLa細胞;ハンチントンmRNAレベルが、48時間後qPCRによって測定されたことを示す。ハンチントン発現が、細胞数のウェル毎の変動(well to well variation)の影響をなくすため(account for)、HPRTに対して標準化された。またハンチントン発現は、未処置/ナイーブ対照と比べて表現されている。エラーバーは標準誤差を表す。図4Cは、細胞培養の結果に基づきin vivoで試験するために選択された候補miRNAを示す。マウスの線条体の片側に注射された。注射から1カ月後に線条体が回収されて、GFP陽性組織が別々にされた(dissected out)。データはHPRTに対して標準化され、GFPのみの対照と比べて表現されている。
【0033】
図5図5A~5Cは、U6プロモーターからの人工miRNAの発現が、マウス線条体におけるハンチントンのサイレンシングを改善しないことを示す。図5Aは、CBA(polII)およびU6プロモーターからmiRNAを発現するAAV9コンストラクトに関するデータを示す。CBA-プロモーター推進の(driven)miRNAは、GFP遺伝子の3’-UTRに位置するが、U6プロモーター推進の人工miRNAを含有するコンストラクトは、離れた(separate)プロモーターからGFPを共発現する。図5Bは、部位5155(左)および6433(右)を標的にするU6およびCBA-プロモーター推進の人工miRNAの注射後の、注射された線条体中のハンチントンmRNAの相対量を示す。データは、非注射側と比べて表現されている。図5Cは、部位6433を標的にするU6およびCBA-プロモーター推進のmiRNAが片側に注射されたマウス中のハンチントンmRNAの相対量を示す。データは、GFP発現対照ベクターが注射されたマウスの群と比べて表現されている。
【0034】
図6図6A~6Bは、U6プロモーターからのmir-HTT-6433の長期線条体発現が、行動異常を引き起こすことを示す。図6Aは、注射から6カ月後、U6-プロモーター推進のmir-HTT-6433が注射されたマウスが、巣を作り損ねたことを示す。像は、ケージ中に新しい小さな巣(nestlets)を置いてから24時間後に撮られた。図6Bは、PBS、CBA-mir-HTT-6433またはU6-mir-HTT-6433で処置されたYac128マウスのケージモニタリングを示す。ケージを動き回るのに費やされた時間(The amount of time)が、24~27時間記録された。1時間あたりの平均時間が、総時間(the total amount of time)を記録していた時間数(the number of hours)で割ることによって算出された。
【0035】
図7図7A~7Bは、U6プロモーターからのmir-HTT-6433の長期発現が、線条体萎縮を引き起こすことを示す。図7Aは、注射から1カ月後(上)および6カ月後(下)でのYac128マウスにおける注射側に対するDARPP-32染色の代表的な画像を示す。図7Bは、注射から6カ月後のDARPP-32陽性面積の定量化を示す。
【0036】
図8図8A~8Dは、U6プロモーターからのmir-HTT-6433の長期発現が、ミクログリアの持続的活性化を引き起こすことを示す。図8Aは、注射から1カ月後(上)および6カ月後(下)でのYac128マウスにおける注射側に対するIba1染色の代表的な画像を示す。イメージが注射部位にて撮られた。注射から6カ月後での総身(図8B)、活性化ミクログリア(図8C)および静止ミクログリア(図8D)の定量化が示される。
【0037】
図9図9A~9Cは、mir155をベースとした人工miRNAのU6プロモーターからの発現が、ハンチントンを標的にするガイド鎖および他の配列の過剰発現をもたらすことを示す。図9Aは、ハンチントンを標的にする人工miRNAヘアピン(mir-155バックボーン)に対してマッピングする読み取りの出発位置を示す。位置は成熟鎖と比べて報告されており、読み取りは、各試料においてマッピングされた内在性miRNAの総数に対して標準化されている。横線は、対照試料から見出された人工miRNAのバックグラウンドレベルを表す。図9Bは、定量RT-PCRによる成熟miR-HTT(mir-155バックボーンから)の相対的な定量化を示す。図9Cは、mir-30バックボーンに組み入れられてU6プロモーターから発現される、ハンチントンを標的にする人工miRNAに対してマッピングする読み取りの出発位置を示す。
【0038】
図10図10A~10Bは、mir-HTT-6433の発現が、標的部位をもつmRNAを優先的に減少させることを示す。図10Aは、mRNAが、人工miRNA部位(凡例)とマッチするカノニカルな(canonical)miRNA結合を含有するものと、それがないものとに分けられたことを示す。AAV-CbA-mir-HTT-6433が注射されたマウスの群において、かかる部位があるmRNAとそれがないmRNAとの間に差異はない。図10Bは、対照的に、AAV-U6-mir-HTT-6433群において、適合する(perfect)8mer部位をもつmRNAを抑止する方にシフトする。
【0039】
図11図11A~11Cは、ベクター用量を低減させることは、マウス線条体において低減された拡散およびノックダウンをもたらすことを示す。図11Aは、マウスの線条体中のGFP染色が、ハンチントンを標的にする人工miRNAとEGFPとの両方をコードするベクターが注射されたことを示す。ImageJが、GFP陽性であった線条体のパーセントを測定するために使用された。図11Bは、Yac128マウスの線条体中のヒトハンチントンmRNAを測定する定量RT-PCRを示す。図11Cは、ハンチントンを標的にするmiRNAとEGFPとの両方をコードするベクターが3つの異なる用量にて注射されたマウスの代表的な写真を示す。データは、ベクター用量を低減することが、低減された拡散およびノックダウンをもたらすことを指し示す。
【0040】
図12図12A~12Bは、Yac128マウスが、ハンチントンを標的にするU6-プロモーター推進の人工miRNAの注射後に平均台を渡る能力が衰退することを示すことを指し示すデータを示す。図12Aは、2~3カ月目に注射されたマウスが、平均台を渡る時間が明確に増加すること、およびそれらのいくつかが、全く渡れなかったことを示す。図12Bは、PBSまたはCBA-mir-HTT-6433のいずれかが7月齢(months of age)にて注射されたYac128マウスが、平均台上の行動において加齢による衰退を示すことを示す。U6-mir-HTT-6433での注射(赤色ドット)は、この衰退を加速させる。
【0041】
図13図13A~13Bは、C57BL/6マウスが、ハンチントンを標的にするU6-プロモーター推進の人工miRNAの注射後に、平均台上の行動において最初の悪化を示すことを示す。図13Aは、対照(ナイーブ)マウスと、AAV-U6-mir-HTT-6433およびAAV-CbA-mir-HTT-6433が注射されたマウスとについて、平均台を渡るのに掛かる時間(the amount of time)を示す。図13Bは、対照(ナイーブ)マウスと、AAV-U6-mir-HTT-6433およびAAV-CbA-mir-HTT-6433が注射されたマウスとにおけるDARPP-32陽性線条体面積の定量化を示す。
【0042】
図14図14A~14Bは、内在性miRNAの分布が、mir-HTT-6433の注射後に概ね影響がないことを示す。図14Aは、AAV-CbA-mir-HTT-6433が注射されたマウスにおける分布を示す;mir-HTT-6433ガイドおよびパッセンジャー鎖のレベルが緑色で示され、AAV-CbA-mir-HTT-6433が注射されたマウスにおいて有意な変化を示すすべての内在性miRNA種が赤色である。図14Bは、AAV-U6-mir-HTT-6433が注射されたマウスにおける分布を示す。
【0043】
図15図15A~15Cは、mir-HTT-6433で処置されたマウスにおけるmRNAプロファイルを示す。図15Aは、AAV-CbA-mir-HTT-6433が注射されたマウスが、mRNA発現における変化がほとんどないことを示すことを示す;有意なp値を示すすべての遺伝子が緑色であり、多重比較のために調整後でも有意なままである遺伝子が青色である。図15Bは、AAV-U6-mir-HTT-6433が注射されたマウスが、CBAと比較してmRNA発現における変化がより多いことを示すことを示す。図15Cは、mir-HTT-6433で処置されたマウスにおけるmRNAプロファイルを示す;7種のRNAが、U6処置群とCbA処置群との間で有意に差次的に発現される。
【0044】
図16図16は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)、scAAV9 U6-mir-HTT(「U6プロモーター」)、または空のscAAV9対照ベクターのいずれかの線条体内注射から1カ月後、ハンチントン病のヒツジモデルの尾状中央部(the middle caudate)におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射対照ヒツジのhtt発現レベルについてのデータもまた示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。注記:mir155バックボーンが、CBAおよびU6コンストラクトの各々において使用された。
【0045】
図17図17は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)、scAAV9 U6-mir-HTT(「U6プロモーター」)、または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から1カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの被殻中央部(the middle putamen)におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射対照ヒツジの発現レベルについてのデータもまた示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0046】
図18図18は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの尾状中央部の内側におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射側および注射側の発現レベルについてのデータが示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0047】
図19図19は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの尾状中央部の側面(the lateral side)におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射側および注射側の発現レベルについてのデータが示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0048】
図20図20は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)、scAAV9 U6-mir-HTT(「U6プロモーター」)、または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの尾状中央部におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射対照ヒツジのhtt発現レベルについてのデータもまた示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0049】
図21図21は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの被殻中央部の側面におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射側および注射側の発現レベルについてのデータが示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0050】
図22図22は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの被殻中央部の内側におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射側および注射側の発現レベルについてのデータが示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0051】
図23図23は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)、scAAV9 U6-mir-HTT(「U6プロモーター」)、または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの被殻中央部におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射対照ヒツジのhtt発現についてのデータもまた示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0052】
図24図24は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)、scAAV9 U6-mir-HTT(「U6プロモーター」)、または空のscAAV9対照ベクターいずれかの線条体内注射から6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの前線条体(the anterior striatum)におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対発現に関するデータを示す。非注射対照ヒツジのhtt発現レベルについてのデータもまた示されている。相対htt発現レベルが、ヒツジカルネキシンに対して標準化された。
【0053】
図25図25A~25Bは、ヒトハンチントンを標的にする人工miRNAの予測ヘアピン構造を示す。図25Aは、mir-155-6433(配列番号23)の予測ヘアピン構造を示す。図25Bは、mir-30-6433(配列番号24)の予測ヘアピン構造を示す。
【0054】
図26図26A~26Bは、ヒツジ脳へのAAVベクターの送達を示す。図26Aは、線条体全体が4、6mmブロック内に含有されるように、前頭面において切開されたヒツジ脳の図式的概観を示す(上)。前ブロックは、内包によって分かれない線条体の前部分を含有する(中央)。注射の標的にされる内側ブロックは所定の被殻を有し、尾状は下に示されている。図26Bは、対照(AAV9)および処置(AAV9miRHTT)の処置された動物におけるAAVベクターゲノムを示す。ベクターゲノムは、ゲノムHPRTを参照遺伝子として使用するデジタルドロップレット(digital droplet)PCRによって測定された。値は、log目盛り上にプロットされている。
【0055】
図27図27は、人工miRNAガイド鎖が、デジタルドロップレットPCRによって定量化されたことを示す。miRNA相対レベルが、let-7e*に対して標準化することによって算出された。またこの値はlog目盛り上にプロットされた。RQN<5の試料が除外された。報告されている数字は、この品質閾値(this quality threshold)を乗り越えて(survived)miRNA分析に使用された試料の総数である。P値は、多重検定(multiple testing)のためにテューキーの検定(Tukey’s correction)とともに2要因分散分析(2 -way ANOVA)を使用して算出された。
【0056】
図28図28は、scAAV9-anti-HTT-6433が、線条体中ヒト変異ヒトハンチントンmRNAを低減することを示す。示されたデータは、ヒトカルネキシンに対して標準化されたHTT mRNAのシグナルである。星印は、処置群(AAV9またはAAV9miRHTT)間の平均において、対応のないt検定で0.03以下のpでの有意差を指し示す。U6-プロモーター推進の人工miRNAは、注射から1カ月後にてヒト変異HTT mRNA尾状および被殻を、被殻においては注射から6カ月にて、有意に低下させる。CBA-プロモーター推進の人工miRNAは、尾状、被殻および前線条体中のHTT mRNAを注射から1カ月にて、尾状および被殻においては注射から6カ月にて、低下させる。尾状の内側領域、外側被殻および前線条体が、その分析において検査された。
【0057】
図29図29A~29Bは、AAV9およびAAV9miRHTTで処置されたヒツジにおける、内在性ヒツジhtt mRNAおよびタンパク質のレベルを示す。図29Aは、ヒツジhtt mRNAレベルが、方法に記載のとおりに決定されたこと、および前記レベルが、ヒツジカルネキシン(Canx)と比べて表現されていることを示す。スタディ2からの結果が示されている。AAV9およびAAV9miRHTTで処置された群間で内在性ヒツジhtt mRNAレベルにおける差異はない。図29Bは、スタディ2から、注射から6カ月に、抗htt1-17抗体(Ab1)を用いて被殻から検出された内在性ヒツジハンチントンおよびヒトmHTTタンパク質のレベルを示す。ウェスタンブロット試料は、AAV9miRHTTが片側に注射された4匹の種々のヒツジの脳の注射側および非注射側について、wt htt(矢印)およびヒト変異htt(矢頭)のシグナルを示す。グラフは、非注射側に対する注射側パーセントとしてデンシトメトリーから決定されたヒツジhttおよびヒトmHTTの平均シグナルを示す。AAV9miRHTTでの処置が、内在性ヒツジハンチントンタンパク質のレベルには影響を及ぼさないが、ヒトmHTTのレベルは有意に低減させることを注記する。星印は、対応のないt検定でp=0.005であることを指し示す。
【0058】
図30図30は、AAV9-miRHTTが、線条体中ヒト変異ハンチントンタンパク質を低減することを示す。スタディ1および2からの被殻のウェスタンブロット試料は、抗体3B5H10で検出された変異HTTおよびローディング対照としてのアクチンを示す(上)。グラフは、AAV9(対照)またはAAV9-miRHTTのいずれかで処置されたヒツジについての個々の数値の分布および平均(水平バー)を示す(下)。示されているのは、スタディ1および2ならびに注射から1カ月後および6カ月後の、異なる線条体領域(尾状、被殻および前線条体)についての結果である。スタディ2において、注射から6カ月後、2つの面積(面積1および2)が、各領域において検査された。星印は、対応のないt検定に基づきp<0.05未満にてAAV9とAAV9-miRHTTとの間の注射側に有意差を指し示す。
【0059】
図31図31は、スタディ1(U6プロモーター)およびスタディ2(CBAプロモーター)において、注射から1カ月後および6カ月後にてMSDアッセイによって検出されたヒト変異HTTレベルを示す。グラフは、AAV9(対照)またはAAV9-miRHTTのいずれかで処置されたヒツジについての個々の数値の分布および平均(水平バー)を示す。結果は、種々の線条体領域(尾状、被殻および前線条体)について示されている。星印*は、対応のないt検定に基づきp<0.05未満にてAAV9とAAV9-miRHTTとの間の注射側に有意差を指し示す。
【0060】
図32図32A~32Bは、mHTTレベルが、miRHTTが注射されたヒツジ線条体の同側の皮質および反対側の尾状被殻において変化しないことを示す。図32Aは、miRHTTが注射された線条体と同側の皮質中のアクチンに対して標準化されたmHTTの平均レベルを指し示すグラフを示す。データは、対応のないt検定に基づく、NS、注射から1カ月後および6カ月後の、スタディ1からのものである。図32Bは、miRHTTが注射された線条体とは反対側の尾状および被殻中のアクチンに対して標準化されたmHTTの平均レベルを指し示す棒グラフを示す。データは、対応のないt検定に基づく、NS、注射から1カ月後および6カ月後の、スタディ1からのものである。
【発明を実施するための形態】
【0061】
詳細な記載
本発明の側面は、対象へ送達されたとき、対象における病原性のハンチントンタンパク質(HTT)の発現を低減させるのに有効な、ある干渉RNA(例として、人工miRNAなどのmiRNA)に関する。その結果、本開示によって記載される方法および組成物は、いくつかの態様において、ハンチントン病の処置に有用である。
【0062】
ハンチントン病を処置するための方法
対象へ導入遺伝子(例として、miRNAなどの阻害性RNA)を送達するための方法は、本開示によって提供される。方法は、典型的には、有効量の、ハンチントン(htt)タンパク質の発現を低減することができる干渉RNAをコードする単離された核酸、またはハンチントンタンパク質の発現を低減することができる阻害性RNAを発現するための核酸を含むrAAVを、対象へ投与することを伴う。
【0063】
いくつかの側面において、本開示は、ヒトハンチントン(例として、配列番号1)の連続する少なくとも2個の(例として、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25個の、またはそれ以上の)塩基へ特異的に結合する(例として、ハイブリダイズする)阻害性miRNAを提供する。本明細書に使用されるとき、「連続する塩基」は、互いに(例として、核酸分子の一部として)共有結合する(例として、1以上のホスホジエステル結合等々によって)2以上のヌクレオチド塩基を指す。いくつかの態様において、少なくとも1種のmiRNAは、配列番号1の2個以上(例として、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25個、またはそれ以上)の連続するヌクレオチド塩基と約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約99%または約100%同一である。いくつかの態様において、阻害性RNAは、配列番号2~10のいずれか1つに規定される配列を含むか、前記配列によってコードされるmiRNAである。
【0064】
本明細書に使用されるとき、「ハンチントン病」または「HD」は、病原性の変異ハンチントンタンパク質(HTTまたはmHTT)の生成をもたらすHTT遺伝子中のトリ-ヌクレオチド反復伸長(例として、翻訳されてポリ-グルタミンまたはポリQの束(tract)になる、CAG)によって引き起こされる、徐々に悪化する運動、認知および行動の変化によって特徴付けられる神経変性疾患を指す。いくつかの態様において、変異ハンチントンタンパク質は、脳のある領域におけるニューロンの細胞死の速度を加速させる。一般に、HDの重症度は、対象におけるトリ-ヌクレオチド反復伸長のサイズと相関する。例えば、CAG反復領域を有し36反復と39反復との間に含む対象は、「不完全浸透(reduced penetrance)」HDを有するとして特徴付けられるが、40反復超を有する対象は、「完全浸透(full penetrance)」HDを有するとして特徴付けられる。よって、いくつかの態様において、HDを有する対象またはHDを有するリスクのある対象は、HTT遺伝子を有し約36CAG反復と約39CAG反復との間(例として、36、37、38または39反復)に含む。
【0065】
いくつかの態様において、HDを有する対象またはHDを有するリスクのある対象は、40以上(例として、40、45、50、60、70、80、90、100、200、またはそれ以上)のCAG反復を含むHTT遺伝子を有する。いくつかの態様において、100超のCAG反復を含むHTT遺伝子を有する対象は、100未満のCAG反復を有する対象より早くHDを発症する。いくつかの態様において、100超のCAG反復を含むHTT遺伝子を有する対象は、約20年齢前にHD症状を発症することがあり、若年性HDを有すると言及される(また、寡動(akinetic-rigid)HDまたはウェストファールバリアントHDとも言及される)。対象のHTT遺伝子アレル中のCAG反復数は、当該技術分野において知られているいずれの好適なモダリティによっても決定され得る。例えば、核酸(例として、DNA)は、対象の生体試料(例として、血液)から単離され得、およびHTTアレルのCAG反復数は、PCRまたは核酸シークエンシング(例として、イルミナシークエンシング(Illumina sequencing)、サンガーシークエンシング、SMRTシークエンシング等々)などのハイブリダイゼーションをベースとする方法によって決定され得る。
【0066】
物質の「有効量」は、所望の効果を生み出すのに充分な量である。いくつかの態様において、単離された核酸の有効量は、対象の標的組織の充分な数の標的細胞に、トランスフェクトする(またはrAAVを媒介する送達という文脈において、感染する)のに充分な量である。いくつかの態様において、標的組織は、中枢神経系(CNS)組織(例として、脳組織、脊髄組織、脳脊髄液(CSF)等々)である。いくつかの態様において、単離された核酸(例として、rAAVを介して送達されてもよいもの)の有効量は、対象において治療効果(a therapeutic benefit)を有するのに、例として、病原性の遺伝子またはタンパク質(例として、HTT)の発現を低減するのに、対象の寿命を延ばすのに、対象において疾患の1以上の症状(例として、ハンチントン病の症状)を改善するのに等々、充分な量であってもよい。有効量は、様々な因子、例えば、対象の種、年齢(age)、重量、健康状態、および標的にされる組織などに依存するであろう。よって、本開示の他所に記載のとおりの対象および組織の間で変動してもよい。
【0067】
単離された核酸
いくつかの側面において、本開示は、ヒトハンチントン(HTT)の発現を低減させる(例として、阻害する)のに有用な単離された核酸を提供する。「核酸」配列は、DNA配列またはRNA配列を指す。いくつかの態様において、本開示のタンパク質および核酸は、単離されている。本明細書に使用されるとき、用語「単離された(isolated)」は、人工的に生産されたことを意味する。核酸に関し本明細書に使用されるとき、用語「単離された」は、以下を意味する:(i)例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって、in vitroで増幅された;(ii)クローニングによって、組み換えで生産された;(iii)たとえば切断およびゲル分離によって、精製された;または(iv)例えば化学合成によって、合成された。単離された核酸は、当該技術分野において周知の組み換えDNA技法による容易な操作が可能なものである。
【0068】
よって、ベクター(その5’および3’の制限部位が知られているか、またはそのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)プライマー配列が開示されている)に含有されるヌクレオチド配列は、単離されているとみなされるが、その自然宿主中その天然状態で存在する核酸配列は、そうではない。単離された核酸は、実質的に精製されていてもよいが、そうである必要はない。例えば、クローニングベクターまたは発現ベクター内に単離された核酸は、これが存在している細胞中の材料をごくわずかなパーセンテージで含み得るという点で、純粋ではない。しかしながら、かかる核酸は、その用語が本明細書に使用されるとき、単離されたものである。なぜなら、それは、当業者に知られている標準的な技法によって容易に操作され得るものであるからである。タンパク質またはペプチドに関し本明細書に使用されるとき、用語「単離された」は、それの自然環境から単離されたか、または人工的に(例として、化学合成によって、組み換えDNA技術によって等々)生産された、タンパク質またはペプチドを指す。
【0069】
熟練者はまた、保存的アミノ酸置換が、カプシドタンパク質の機能的に等価なバリアントまたはホモログを提供するようになされ得ることも認識するであろう。いくつかの側面において、本開示は、保存的アミノ酸置換をもたらす配列変異(sequence alterations)を活用する。本明細書に使用されるとき、保存的アミノ酸置換は、アミノ酸置換がなされるタンパク質の電荷またはサイズの相対的な特徴を変更しないアミノ酸置換を指す。バリアントは、当業者に知られているポリペプチド配列を改変するための方法(かかる方法をまとめた参考文献、例として、Molecular Cloning: A Laboratory Manual, J. Sambrook, et al., eds., 第2Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989、またはCurrent Protocols in Molecular Biology, F.M. Ausubel, et al., eds., John Wiley & Sons, Inc., New Yorkから見出されるものなど)に従って調製され得る。アミノ酸の保存的置換は、以下の群内のアミノ酸の間でなされる置換を包含する:(a)M、I、L、V;(b)F、Y、W;(c)K、R、H;(d)A、G;(e)S、T;(f)Q、N;および(g)E、D。したがって、本明細書に開示のタンパク質およびポリペプチドのアミノ酸配列に対し、保存的アミノ酸置換を生じさせ得る。
【0070】
本発明の単離された核酸は、組み換えアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター(rAAVベクター)であってもよい。いくつかの態様において、本開示による記載のとおりの単離された核酸は、第1アデノ随伴ウイルス(AAV)逆方向末端反復(ITR)またはそのバリアントを含む領域(例として、第1領域)を含む。単離された核酸(例として、組み換えAAVベクター)は、カプシドタンパク質中へパッケージングされて対象へ投与されてもよく、および/または選択された標的細胞へ送達されてもよい。「組み換えAAV(rAAV)ベクター」は、典型的には、導入遺伝子およびその調節配列、ならびに5’および3’のAAV逆方向末端反復(ITR)から最低限構成される。導入遺伝子は、本明細書の他所に開示のとおり、対象の内在性mRNAを標的にする核酸を含む1以上の阻害性RNA(例として、miRNA)をコードする1以上の領域を含んでいてもよい。導入遺伝子はまた、本開示の他所に記載のとおり、例えば、タンパク質および/または発現制御配列(例として、ポリAテール)をコードする領域をも含んでいてもよい。
【0071】
一般に、ITR配列は、約145bp長である。好ましくは、実質的に、ITRをコードする配列全体が分子に使用されるが、これらの配列のある程度の小さな改変は許容される。これらITR配列の改変能は、当該技術分野における知識の範囲内にある。(例として、Sambrook et al., “Molecular Cloning. A Laboratory Manual”, 2d ed., Cold Spring Harbor Laboratory, New York (1989);およびK. Fisher et al., J Virol., 70:520 532 (1996)などのテキストを参照)。本発明に採用されるかかる分子の例は、選択された導入遺伝子配列および結び付けられた調節エレメントが、5’および3’のAAV ITR配列に隣接して導入遺伝子を含有する「シス作用(cis-acting)」プラスミドである。AAV ITR配列は、現在同定されている哺乳動物AAV型を包含する、知られているいずれのAAVからも得られ得る。いくつかの態様において、単離された核酸(例として、rAAVベクター)は、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV6.2、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、およびそれらのバリアントから選択される血清型を有する少なくとも1種のITRを含む。いくつかの態様において、単離された核酸は、AAV2 ITRをコードする領域(例として、第1領域)を含む。
【0072】
いくつかの態様において、単離された核酸は、第2AAV ITRを含む領域(例として、第2領域、第3領域、第4領域等々)をさらに含む。いくつかの態様において、第2AAV ITRは、AAV1、AAV2、AAV5、AAV6、AAV6.2、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、およびそれらのバリアントから選択される血清型を有する。いくつかの態様において、第2ITRは、機能的な末端解離部位(terminal resolution site)(TRS)を欠く変異ITRである。用語「末端解離部位を欠く」は、ITRの末端解離部位(TRS)の機能を無効化する突然変異(例として、非同義変異などのセンス変異、またはミスセンス変異)を含むAAV ITRを指すか、あるいは機能的なTRSをコードする核酸配列を欠く切断型(truncated)AAV ITR(例として、ΔTRS ITR)を指し得る。いずれの具体的な理論によっても拘束されることは望まないが、機能的なTRSを欠くITRを含むrAAVベクターは、自己相補的なrAAVベクター、例えばMcCarthy (2008) Molecular Therapy 16(10):1648-1656によって記載のとおりのものを生産する。
【0073】
組み換えAAVベクターについて上に同定された主要なエレメントに加えて、ベクターはまた、導入遺伝子のエレメントと作動可能に(operably)連結された従来の制御エレメントも包含するが、前記連結は、ベクターでトランスフェクトされた細胞中、または本発明によって生産されたウイルスに感染した細胞中、その転写、翻訳および/または発現を許容する形で、なされている。本明細書に使用されるとき、「作動可能に連結された」配列は、着目した遺伝子を制御するための、着目した遺伝子に近接する発現制御配列と、トランスに(in trans)作用するかまたは少し離れたところから(at a distance)作用する発現制御配列との両方を包含する。発現制御配列は、適切な転写開始配列、終止配列、プロモーター配列およびエンハンサー配列;スプライシングおよびポリアデニル化(ポリA)シグナルなどの効率的なRNAプロセッシングシグナル;細胞質mRNAを安定させる配列;翻訳効率を向上させる配列(すなわち、Kozakコンセンサス配列);タンパク質安定性を向上させる配列;および、望ましいときには、コードされた産物の分泌を向上させる配列を包含する。天然、構成的、誘導性および/または組織特異的プロモーターを包含する数多の発現制御配列が当該技術分野において知られており、利用されることもある。
【0074】
本明細書で使用されるとき、核酸配列(例として、コード配列)と調節配列とが、作動可能に連結されたと言われるのは、核酸配列の発現または転写が、調節配列の影響下または制御下に置かれるように、それらが共有結合的に連結されたときである。核酸配列が翻訳されて機能的なタンパク質になることが所望される場合、2つのDNA配列が作動可能に連結されたと言われるには、5’調節配列におけるプロモーターの誘導が、コード配列の転写をもたらす場合であって、かつ2つのDNA配列間の連結の性質が、(1)フレームシフト変異の導入をもたらさず、(2)プロモーター領域の、コード配列の転写に向かわせる能力と干渉せず、(3)対応するRNA転写産物の、翻訳されてタンパク質になる能力と干渉しない場合である。
【0075】
よって、プロモーター領域が核酸配列の転写を行うことができる場合、プロモーター領域は、そのDNA配列へ作動可能に(その結果得られた転写産物が翻訳されて所望のタンパク質またはポリペプチドになるように)連結されるであろう。同様に、2以上のコード領域は、共通のプロモーターからのそれらの転写が、インフレームで翻訳された2以上のタンパク質の発現をもたらすように連結されるとき、作動可能に連結される。いくつかの態様において、作動可能に連結されたコード配列は、融合タンパク質を産み出す。いくつかの態様において、作動可能に連結されたコード配列は、機能的なRNA(例として、miRNA)を産み出す。
【0076】
いくつかの側面において、本開示は、導入遺伝子を含む単離された核酸を提供するが、ここで導入遺伝子は、1以上のマイクロRNA(例として、miRNA)をコードする核酸配列を含む。「マイクロRNA」または「miRNA」は、転写または翻訳後の遺伝子サイレンシングを媒介することが可能な、小分子非コード(small non-coding)RNA分子である。典型的には、miRNAは、ヘアピンまたはステムループ(例として、自己相補的な一本鎖バックボーンを有する)二本鎖構造として転写され、一次miRNA(pri-miRNA)として言及されるが、これは、酵素処理されて(例として、Drosha、DGCR8、Pasha等々によって)pre-miRNAになる。pri-miRNAの長さは変動し得る。いくつかの態様において、pri-miRNAは、約100塩基対から約5000塩基対(例として、約100、約200、約500、約1000、約1200、約1500、約1800,または約2000塩基対)長まで及ぶ。いくつかの態様において、pri-miRNAは、200塩基対長を超える(例として、2500、5000、7000、9000、またはそれ以上の塩基対長)。
【0077】
Pre-miRNAはまた、ヘアピンまたはステムループ二重鎖構造によってもまた特徴付けられるが、長さも変動し得る。いくつかの態様において、pre-miRNAは、約40塩基対長から約500塩基対長までのサイズに及ぶ。いくつかの態様において、pre-miRNAは、約50から100塩基対長のサイズに及ぶ。いくつかの態様において、pre-miRNAは、約50から約90塩基対長まで(例として、約50、約52、約54、約56、約58、約60、約62、約64、約66、約68、約70、約72、約74、約76、約78、約80、約82、約84、約86、約88、または約90塩基対長)のサイズに及ぶ。
【0078】
一般に、pre-miRNAは、細胞質中へ輸送されてDicerによって酵素処理されることで、最初に不完全なmiRNA/miRNA*二重鎖を、次いで一本鎖成熟miRNA分子を生成するが、これはその後、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)中へロードされる。典型的には、成熟miRNA分子は、約19から約30塩基対長までのサイズに及ぶ。いくつかの態様において、成熟miRNA分子は、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約26、約27、約28、約29、または30塩基対長である。いくつかの態様において、本開示の単離された核酸は、pri-miRNA、pre-miRNA、または配列番号2~10または21~22のいずれか1つに規定される配列を含む成熟miRNAをコードする配列を含む。
【0079】
単離された核酸またはベクター(例として、rAAVベクター)は、いくつかの態様において、1より多い(例として、2、3、4、5、10、またはそれ以上などの複数の)miRNAをコードする核酸配列を含むことが解されるべきである。いくつかの態様において、1より多いmiRNAの各々は、同じ標的遺伝子(例として、3つのユニークなmiRNAをコードする単離された核酸、ここで各miRNAは、HTT遺伝子を標的にする)を標的にする(例として、ハイブリダイズする、または特異的に結合する)。いくつかの態様において、1より多いmiRNAの各々は、異なる標的遺伝子を標的にする(例として、ハイブリダイズする、または特異的に結合する)。
【0080】
いくつかの側面において、本開示は、1以上の人工miRNAをコードする単離された核酸およびベクター(例として、rAAVベクター)を提供する。本明細書に使用されるとき「人工miRNA」または「amiRNA」は、内在性pri-miRNAまたはpre-miRNA(例として、機能的な成熟miRNAを生成することが可能な前駆miRNAである、miRNAバックボーン)を指すが、ここでmiRNAおよびmiRNA*(例として、miRNA二重鎖のパッセンジャー鎖)配列は、例えばEamens et al. (2014), Methods Mol. Biol. 1062:211-224によって記載されるとおり、標的化遺伝子の高効率のRNAサイレンシングへ向かわせる対応するamiRNA/amiRNA*配列と置き換えられる。例えば、いくつかの態様において人工miRNAは、miR-155 pri-miRNAバックボーンを含むが、成熟HTT特異的miRNA(例として、配列番号2~10のいずれか1つ)をコードする配列は、内在性miR-155成熟miRNAコード配列の代わりに、前記バックボーン中へ挿入されている。いくつかの態様において、本開示によって記載のとおりのmiRNA(例として、人工miRNA)は、miR-155バックボーン配列、miR-30バックボーン配列、mir-64バックボーン配列、またはmiR-122バックボーン配列を含む。
【0081】
導入遺伝子を含む領域(例として、第2領域、第3領域、第4領域等々)は、単離された核酸のいずれの好適な場所に位置してもよい。領域は、核酸のいずれの非翻訳部分(例えば、イントロン、5’または3’の非翻訳領域等々を包含する)に位置してもよい。
【0082】
いくつかのケースにおいて、タンパク質をコードする核酸配列(例として、タンパク質コード配列)の最初のコドンの上流の領域(例として、第2領域、第3領域、第4領域等々)に位置するのが望ましいこともある。例えば、領域は、タンパク質コード配列の最初のコドンと、その最初のコドンの上流2000ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、タンパク質コード配列の最初のコドンと、その最初のコドンの上流1000ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、タンパク質コード配列の最初のコドンと、その最初のコドンの上流500ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、タンパク質コード配列の最初のコドンと、その最初のコドンの上流250ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、タンパク質コード配列の最初のコドンと、その最初のコドンの上流150ヌクレオチドとの間に位置してもよい。
【0083】
いくつかのケースにおいて(例として、導入遺伝子が、タンパク質コード配列を欠くとき)、導入遺伝子のポリAテール上流の領域(例として、第2領域、第3領域、第4領域等々)に位置するのが望ましいこともある。例えば、領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流2000ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流1000ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流500ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流250ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流150ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流100ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流50ヌクレオチドとの間に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最初の塩基と、その最初の塩基の上流20ヌクレオチドとの間に位置してもよい。いくつかの態様において、領域は、プロモーター配列の最後のヌクレオチド塩基と、ポリAテール配列の最初のヌクレオチド塩基との間に位置する。
【0084】
いくつかのケースにおいて、領域は、導入遺伝子のポリAテールの最後の塩基の下流に位置してもよい。領域は、ポリAテールの最後の塩基と、その最後の塩基の下流2000ヌクレオチドの位置との間であってもよい。領域は、ポリAテールの最後の塩基と、その最後の塩基の下流1000ヌクレオチドの位置との間であってもよい。領域は、ポリAテールの最後の塩基と、その最後の塩基の下流500ヌクレオチドの位置との間であってもよい。領域は、ポリAテールの最後の塩基と、その最後の塩基の下流250ヌクレオチドの位置との間であってもよい。領域は、ポリAテールの最後の塩基と、その最後の塩基の下流150ヌクレオチドの位置との間であってもよい。
【0085】
導入遺伝子が1より多くのmiRNAをコードするケースにおいて、各miRNAが、導入遺伝子内のいずれの好適な場所に位置してもよいことは、解されるべきである。例えば、第1miRNAをコードする核酸は、導入遺伝子のイントロンに位置してもよく、第2miRNAをコードする核酸配列は、別の非翻訳領域(例として、タンパク質コード配列の最後のコドンと、導入遺伝子のポリAテールの最初の塩基との間)に位置してもよい。
【0086】
いくつかの態様において、導入遺伝子はさらに、1以上の発現制御配列(例として、プロモーター等々)をコードする核酸配列を含む。発現制御配列は、適切な転写開始配列、終止配列、プロモーター配列およびエンハンサー配列;スプライシングおよびポリアデニル化(ポリA)シグナルなどの効率的なRNAプロセッシングシグナル;細胞質mRNAを安定させる配列;翻訳効率を向上させる配列(すなわち、Kozakコンセンサス配列);タンパク質安定性を向上させる配列;および、所望されるとき、コードされた産物の分泌を向上させる配列、を包含する。天然の、構成的、誘導性および/または組織特異的なプロモーターを包含する数多の発現制御配列が当該技術分野において知られており、利用されることもある。
【0087】
「プロモーター」は、細胞の合成装置または導入された合成装置によって認識され、遺伝子の特定の転写を開始するのに要求されるDNA配列を指す。句「作動可能に位置する」、「制御下」または「転写制御下」は、プロモーターが、核酸との関係で、RNAポリメラーゼ開始および遺伝子発現を制御するための正しい位置と向きにあることを意味する。
【0088】
タンパク質をコードする核酸において、ポリアデニル化配列は、一般に、導入遺伝子配列の後であってかつ3’AAV ITR配列の前に挿入される。本開示において有用なrAAVコンストラクトはまた、望ましくはプロモーター/エンハンサー配列と導入遺伝子との間に位置するイントロンも含有していてもよい。1つの考え得るイントロン配列は、SV-40に由来し、SV-40 Tイントロン配列と言及される。使用されてもよい別のベクターエレメントは、内部リボソーム侵入部位(IRES)である。IRES配列は、単一の遺伝子転写物から1つよりも多くのポリペプチドを生産するのに使用される。IRES配列は、1つよりも多くのポリペプチド鎖を含有するタンパク質を生産するのに使用されるであろう。これらのおよび他の一般的なベクターエレメントの選択は従来続けられており、数多くのかかる配列が入手可能である[例として、Sambrook et al.,およびこれに引用される参考文献、例えば頁3.18 3.26および16.17 16.27、ならびにAusubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York, 1989を参照]。
【0089】
いくつかの態様において、口蹄疫ウイルス2A配列が、ポリタンパク質に包含される;これは、ポリタンパク質の切断を媒介することが示された小ペプチド(およそ18アミノ酸長)である(Ryan, M D et al., EMBO, 1994; 4: 928-933;Mattion, N M et al., J Virology, November 1996; p. 8124-8127;Furler, S et al., Gene Therapy, 2001; 8: 864-873;およびHalpin, C et al., The Plant Journal, 1999; 4: 453-459)。2A配列の切断活性は、プラスミドおよび遺伝子治療ベクター(AAVおよびレトロウイルス)を包含する人工的な系において先に実証された(Ryan, M D et al., EMBO, 1994; 4: 928-933;Mattion, N M et al., J Virology, November 1996; p. 8124-8127;Furler, S et al., Gene Therapy, 2001; 8: 864-873;およびHalpin, C et al., The Plant Journal, 1999; 4: 453-459;de Felipe, P et al., Gene Therapy, 1999; 6: 198-208;de Felipe, P et al., Human Gene Therapy, 2000; 11: 1921-1931.;およびKlump, H et al., Gene Therapy, 2001; 8: 811-817)。
【0090】
構成的プロモーターの例は、限定せずに、レトロウイルスラウス肉腫ウイルス(RSV)LTRプロモーター(任意に、RSVエンハンサーとともに)、サイトメガロウイルス(CMV)プロモーター(任意に、CMVエンハンサーとともに)[例として、Boshart et al., Cell, 41:521-530 (1985)を参照]、SV40プロモーター、ジヒドロ葉酸還元酵素プロモーター、β-アクチンプロモーター、ホスホグリセロールキナーゼ(PGK)プロモーター、およびEF1αプロモーター[Invitrogen]を包含する。いくつかの態様において、プロモーターは、強化ニワトリβ-アクチンプロモーターである。いくつかの態様において、プロモーターは、U6プロモーターである。
【0091】
誘導性プロモーターは、遺伝子発現の調節を可能にし、外から供給された化合物、温度などの環境因子、または特定の生理学的状態(例として、急性期、細胞の具体的な分化状態)の有無(the presence)によって、あるいは細胞を複製する際のみ、調節され得る。誘導性プロモーターおよび誘導系は、限定せずにInvitrogen、ClontechおよびAriadを包含する、様々な商業的供給源から入手可能である。数多くの他の系が記載されており、当業者によって容易に選択され得る。外から供給されたプロモーターによって調節される誘導性プロモーターの例は、亜鉛誘導性ヒツジメタロチオネイン(MT)プロモーター、デキサメタゾン(Dex)誘導性マウス乳がんウイルス(MMTV)プロモーター、T7ポリメラーゼプロモーター系(WO 98/10088);エクジソン昆虫プロモーター(No et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 93:3346-3351 (1996))、テトラサイクリン抑制系(Gossen et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:5547-5551 (1992))、テトラサイクリン誘導系(Gossen et al., Science, 268:1766-1769 (1995)、Harvey et al., Curr. Opin. Chem. Biol., 2:512-518 (1998)もまた参照)、RU486誘導系(Wang et al., Nat. Biotech., 15:239-243 (1997)およびWang et al., Gene Ther., 4:432-441 (1997))およびラパマイシン誘導系(Magari et al., J. Clin. Invest., 100:2865-2872 (1997))を包含する。この文脈において有用であり得るさらに他の誘導性プロモーターのタイプは、特定の生理学的状態、例として、温度、急性期、細胞の具体的な分化状態によって、あるいは細胞を複製する際のみ、調節されるものである。
【0092】
別の態様において、導入遺伝子のために天然プロモーターが使用されるであろう。天然プロモーターは、導入遺伝子の発現が天然の発現を模倣することが所望されるとき、好ましいこともある。天然プロモーターは、導入遺伝子の発現が時間的にもしくは発達に応じて、または組織特異的なやり方で、または特定の転写刺激に応答して、調節されなければならないときに、使用されてもよい。さらなる態様において、エンハンサーエレメント、ポリアデニル化部位またはKozakコンセンサス配列などの、他の天然発現制御エレメントもまた、天然の発現を模倣するのにも使用されてもよい。
【0093】
いくつかの態様において、調節配列は、組織特異的な遺伝子発現能(capabilities)を付与する。いくつかのケースにおいて、組織特異的な調節配列は、組織特異的なやり方で転写を誘導する組織特異的転写因子に結合する。かかる組織特異的な調節配列(例として、プロモーター、エンハンサー等々)は、当該技術分野において周知である。例示の組織特異的な調節配列は、以下の組織特異的なプロモーター:肝臓特異的サイロキシン結合性グロブリン(TBG)プロモーター、インスリンプロモーター、グルカゴンプロモーター、ソマトスタチンプロモーター、膵臓ポリペプチド(PPY)プロモーター、シナプシン-1(Syn)プロモーター、クレアチンキナーゼ(MCK)プロモーター、哺乳動物のデスミン(DES)プロモーター、α-ミオシン重鎖(a-MHC)プロモーター、または心筋トロポニンT(cTnT)プロモーターに限定されないが、これらを包含する。
【0094】
他の例示のプロモーターは、ベータ-アクチンプロモーター、B型肝炎ウイルスコアプロモーター、Sandig et al., Gene Ther., 3:1002-9 (1996);アルファ-フェトプロテイン(AFP)プロモーター(Arbuthnot et al., Hum. Gene Ther., 7:1503-14 (1996))、骨オステオカルシンプロモーター(Stein et al., Mol. Biol. Rep., 24:185-96 (1997));骨シアロタンパク質プロモーター(Chen et al., J. Bone Miner. Res., 11:654-64 (1996))、CD2プロモーター(Hansal et al., J. Immunol., 161:1063-8 (1998);免疫グロブリン重鎖プロモーター;T細胞受容体α-鎖プロモーター、ニューロンのたとえば、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)プロモーター(Andersen et al., Cell. Mol. Neurobiol., 13:503-15 (1993))、ニューロフィラメント軽鎖遺伝子プロモーター(Piccioli et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88:5611-5 (1991))、およびニューロン特異的vgf遺伝子プロモーター(Piccioli et al., Neuron, 15:373-84 (1995))、当業者には明らかであろうものなどを包含する。
【0095】
本開示の側面は、1種より多くのプロモーター(例として、2、3、4、5種、またはそれより多くのプロモーター)を含む単離された核酸に関する。例えば、タンパク質をコードする第1領域および阻害性RNA(例として、miRNA)をコードする第2領域を含む導入遺伝子を有するコンストラクトの文脈において、第1プロモーター配列(例として、タンパク質コード領域へ作動可能に連結された第1プロモーター配列)を使用してタンパク質コード領域の発現を推進すること、および第2プロモーター配列をもつ阻害性RNAコード領域(例として、阻害性RNAコード領域へ作動可能に連結した第2プロモーター配列)の発現を推進することが所望されることもある。一般に、第1プロモーター配列および第2プロモーター配列は、同じプロモーター配列であっても、または異なるプロモーター配列であってもよい。
【0096】
いくつかの態様において、第1プロモーター配列(例として、タンパク質コード領域の発現を推進するプロモーター)は、RNAポリメラーゼIII(polIII)プロモーター配列である。polIIIプロモーター配列の非限定例は、U6およびH1プロモーター配列を包含する。いくつかの態様において、第2プロモーター配列(例として、阻害性RNAの発現を推進するプロモーター配列)は、RNAポリメラーゼII(polII)プロモーター配列である。polIIプロモーター配列の非限定例は、T7、T3、SP6、RSV、およびサイトメガロウイルスプロモーター配列を包含する。いくつかの態様において、polIIIプロモーター配列は、阻害性RNA(例として、miRNA)コード領域の発現を推進する。いくつかの態様において、polIIプロモーター配列は、タンパク質コード領域の発現を推進する。
【0097】
いくつかの態様において、核酸は、タンパク質をコードする導入遺伝子を含む。タンパク質は、治療用タンパク質(例として、哺乳動物対象における病態の処置または予防に有用なペプチド、タンパク質、またはポリペプチド)またはレポータータンパク質であり得る。いくつかの態様において、治療用タンパク質は、ハンチントン病の処置または予防に有用な、例えば、Marelli et al. (2016) Orphanet Journal of Rare Disease 11:24; doi: 10.1186/s13023-016-0405-3に記載のとおりの、ポリグルタミン結合性ペプチド1(QBP1)、PTD-QBP1、ED11、C4細胞内抗体、VL12.3細胞内抗体、MW7細胞内抗体、Happ1抗体、Happ3抗体、mEM48細胞内抗体、あるモノクローナル抗体(例として、1C2)、およびペプチドP42およびそれらのバリアントである。いくつかの態様において、治療用タンパク質は、野生型ハンチントンタンパク質(例として、36未満の反復を含むポリQ反復領域を有するハンチントンタンパク質)である。
【0098】
いずれの具体的な理論によっても拘束されることは望まないが、変異ハンチントン(HTT)のアレル特異的サイレンシングは、非アレル特異的サイレンシング(例として、野生型および変異HTTアレルの両方のサイレンシング)と比較して、対象の改善された安全性プロファイルを提供し得る。これは、野生型HTTの発現および機能が、細胞に保存されているからである。本発明の側面は、固い(hardened)野生型HTT遺伝子(miRNAによって標的にされない野生型HTT遺伝子)の発現を推進しながら、非アレル特異的なやり方でHTT遺伝子を標的にする1種以上の阻害性RNA(例として、miRNA)配列を組み込む単離された核酸およびベクターが、野生型HTTの増大した発現と同時に変異HTTのノックダウン(例として、CNS組織において)を達成することができるという本発明者らの認識および見解に関する。
【0099】
一般に、内在性野生型、変異HTT mRNAをコードする核酸の配列と、「固い」野生型HTT mRNAをコードする導入遺伝子の核酸の配列とは、「固い」野生型HTT導入遺伝子mRNAが1種以上の阻害性RNA(例として、miRNA)によって標的にされないよう充分に異なるものである。これは、例えば、1種以上のサイレント変異をHTT導入遺伝子配列中へ(それが、内在性野生型HTT遺伝子と同じであるが異なる核酸配列を有するタンパク質をコードするように)導入することによって、成し遂げられ得る。このケースにおいて、その外因性mRNAは、「固い」と言及され得る。代替的に、阻害性RNA(例として、miRNA)は、内在性野生型HTT mRNAの5’および/または3’の非翻訳領域を標的にし得る。そのときは、導入遺伝子mRNA中のこれら5’および/または3’の領域は、導入遺伝子mRNAが1種以上の阻害性RNAによって標的にされないように、除去されるか、または置き換えられる。
【0100】
導入遺伝子中に提供されてもよいレポーター配列(例として、レポータータンパク質をコードする核酸配列)は、限定せずに、β-ラクタマーゼ、β-ガラクトシダーゼ(LacZ)、アルカリホスファターゼ、チミジンキナーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、ルシフェラーゼ、および当該技術分野において周知のその他をコードするDNA配列を包含する。それらの発現を推進する調節エレメントに結び付けられたとき、レポーター配列は、酵素、放射線、比色、蛍光または他の分光学的なアッセイ、蛍光活性化細胞分取アッセイおよび免疫学的アッセイ(酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、放射免疫アッセイ(RIA)および免疫組織化学を包含する)を包含する従来の手段によって検出可能なシグナルを提供する。例えば、マーカー配列が、LacZ遺伝子である場合、シグナルを伝えるベクターの存在は、β-ガラクトシダーゼ活性についてのアッセイによって検出される。導入遺伝子が、緑色蛍光タンパク質またはルシフェラーゼである場合、シグナルを伝えるベクターは、ルミノメーターにおける色または光の産生によって視覚的に測定され得る。かかるレポーターは、例えば、核酸の組織特異的な標的能(targeting capabilities)および組織特異的なプロモーター調節活性を検証するのに有用であり得る。
【0101】
組み換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)
いくつかの側面において、本開示は、単離されたAAVを提供する。AAVに関して本明細書で使用されるとき、用語「単離された」は、人工的に生産されたかまたは得られたAAVを指す。単離されたAAVは、組み換え方法を使用して生産されてもよい。かかるAAVは、本明細書中「組み換えAAV」として言及される。組み換えAAV(rAAV)は好ましくは、rAAVのヌクレアーゼおよび/または導入遺伝子が1以上の既定組織(単数または複数)へ特異的に送達されるような、組織特異的な標的能を有する。AAVカプシドは、これらの組織特異的な標的能を決定するのに重要な要素である。よって、標的にされる組織にとって適切なカプシドを有するrAAVが、選択され得る。
【0102】
所望のカプシドタンパク質を有する組み換えAAVを得るための方法は、当該技術分野において周知である。(例えば、US 2003/0138772を参照。この内容はこれら全体を参照することより本明細書に組み込まれる)。典型的には、方法は、AAVカプシドタンパク質をコードする核酸配列;機能的なrep遺伝子;AAV逆方向末端反復(ITR)および導入遺伝子から構成された組み換えAAVベクター;およびAAVカプシドタンパク質中への組み換えAAVベクターのパッケージングを許容するのに充分なヘルパー機能、を含有する宿主細胞を培養することを伴う。いくつかの態様において、カプシドタンパク質は、AAVのcap遺伝子によってコードされる構造タンパク質である。AAVは、3つのカプシドタンパク質、ビリオンタンパク質1~3(VP1、VP2およびVP3と名付けられている)を含み、これらのすべては、選択的スプライシングを介して、単一のcap遺伝子から転写される。いくつかの態様において、VP1、VP2およびVP3の分子量は夫々、約87kDa、約72kDaおよび約62kDaである。いくつかの態様において、翻訳されると、カプシドタンパク質は、球状の60merのタンパク質シェルをウイルスゲノムの周りに形成する。いくつかの態様において、カプシドタンパク質の機能は、ウイルスゲノムを保護し、ゲノムを送達し、宿主と相互作用させることである。いくつかの側面において、カプシドタンパク質は、組織特異的なやり方で宿主へウイルスゲノムを送達する。
【0103】
いくつかの態様において、AAVカプシドタンパク質は、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV8、AAVrh8、AAV9、およびAAV10からなる群から選択されるAAV血清型のものである。いくつかの態様において、AAVカプシドタンパク質は、霊長目の非ヒト動物(a non-human primate)に由来する血清型、例えばAAVrh8血清型のものである。いくつかの態様において、AAVカプシドタンパク質は、AAV9血清型のものである。いくつかの態様において、AAVカプシドタンパク質は、配列番号20に規定される配列を含む。
【0104】
rAAVベクターをAAVカプシド中にパッケージングするための宿主細胞において培養されるべき構成成分は、宿主細胞へトランスに提供されてもよい。代替的に、要求される構成成分(例として、組み換えAAVベクター、rep配列、cap配列、および/またはヘルパー機能)のいずれか1以上は、当業者に知られている方法を使用して、要求される構成成分の1以上を含有するように操作された安定な宿主細胞によって提供されてもよい。最も好適には、かかる安定な宿主細胞は、誘導プロモーターの制御下で要求される構成成分(単数または複数)を含有するであろう。しかしながら、要求される構成成分(単数または複数)は、構成的プロモーターの制御下であってもよい。
【0105】
好適な誘導性および構成的プロモーターの例は、導入遺伝子とともに使用するのに好適な調節エレメントの考察において、本明細書に提供される。さらに別の代替において、選択された安定な宿主細胞は、構成的プロモーターの制御下で選択された構成成分(単数または複数)および1以上の誘導性プロモーターの制御下で選択された他の構成成分(単数または複数)を含有していてもよい。例えば、293細胞に由来する(構成的プロモーターの制御下でE1ヘルパー機能を含有する)安定な宿主細胞が生成され得るが、これは、誘導性プロモーターの制御下でrepおよび/またはcapタンパク質を含有する。さらに他の安定な宿主細胞も、当業者によって生成されてもよい。
【0106】
いくつかの態様において、本開示は、タンパク質(例として、野生型ハンチントンタンパク質、任意に「固い」野生型ハンチントンタンパク質)をコードするコード配列を含む核酸を含有する宿主細胞に関する。いくつかの態様において、本開示は、上に記載の宿主細胞を含む組成物に関する。いくつかの態様において、上の宿主細胞を含む組成物は、凍結保存剤をさらに含む。
【0107】
本開示のrAAVを生産するのに要求される、組み換えAAVベクター、rep配列、cap配列、およびヘルパー機能は、いずれの適切な遺伝子エレメント(ベクター)も使用して、パッケージング宿主細胞へ送達されてもよい。選択された遺伝子エレメントは、本明細書に記載されたものを包含する、いずれの好適な方法によっても送達されてもよい。本開示のいずれの態様をも構築するのに使用される方法は、核酸操作の知識を有する者に知られており、遺伝子工学的、組み換え工学的、および合成的技法を包含する。例として、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring Harbor, N.Y.を参照。同様に、rAAVビリオンを生成する方法は周知であり、好適な方法の選択は、本開示に対する限定ではない。例として、K. Fisher et al., J. Virol., 70:520-532 (1993)および米国特許第5,478,745号を参照。
【0108】
いくつかの態様において、組み換えAAVは、トリプルトランスフェクション方法(米国特許第6,001,650号において詳細に記載される)を使用して生産されてもよい。典型的には、組み換えAAVは、宿主細胞を、AAV粒子中へパッケージングされるべき組み換えAAVベクター(導入遺伝子を含む)、AAVヘルパー機能ベクター、および補助機能ベクターで、トランスフェクトすることによって生産される。AAVヘルパー機能ベクターは、生産的なAAV複製およびカプシド形成(encapsidation)のためにトランスに機能する「AAVヘルパー機能」配列(すなわち、repおよびcap)をコードする。好ましくは、AAVヘルパー機能ベクターは、いずれの検出可能な野生型AAVビリオン(すなわち、機能的なrepおよびcap遺伝子を含有するAAVビリオン)も生成せずに効率的なAAVベクター生産を後押しする。
【0109】
本開示とともに使用するのに好適なベクターの非限定例は、米国特許第6,001,650号に記載のpHLP19、および米国特許第6,156,303号に記載のpRep6cap6ベクターを包含するが、それらはともに全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。補助機能ベクターは、非AAV由来ウイルスおよび/またはAAVが複製のために依存する細胞機能(すなわち、「補助機能」)のためのヌクレオチド配列をコードする。補助機能は、AAV複製に要求されるそれらの機能を包含するが、限定せずに、AAV遺伝子転写の活性化、段階(stage)特異的AAV mRNAスプライシング、AAV DNA複製、cap発現産物の合成、およびAAVカプシドアセンブリに関与する部分(those moieties)も包含する。ウイルスをベースとする補助機能は、アデノウイルス、ヘルペスウイルス(単純ヘルペスウイルス1型以外)およびワクシニアウイルスなどの知られているヘルパーウイルスのいずれにも由来し得る。
【0110】
いくつかの側面において、本開示は、トランスフェクトされた宿主細胞を提供する。用語「トランスフェクション」は、細胞による外来DNAの取り込みを指すのに使用され、外因性DNAが細胞膜の内部に導入されているときに、細胞は「トランスフェクトされ」ている。数々のトランスフェクション技法が、当該技術分野において一般に知られている。例として、Graham et al. (1973) Virology, 52:456、Sambrook et al. (1989) Molecular Cloning, a laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratories, New York、Davis et al. (1986) Basic Methods in Molecular Biology, Elsevier、およびChu et al. (1981) Gene 13:197を参照。かかる技法は、ヌクレオチド組込み型(integration)ベクターおよび他の核酸分子などの1以上の外因性の核酸を、好適な宿主細胞中へ導入するのに使用され得る。
【0111】
「宿主細胞」は、着目した物質を内部に持っているか、または内部に持つことができる、いずれの細胞をも指す。しばしば、宿主細胞は、哺乳動物細胞である。宿主細胞は、AAVヘルパーコンストラクト、AAVミニ遺伝子プラスミド、補助機能ベクター、または組み換えAAVの生産に関連する他のトランスファーDNAのレシピエントとして使用されてもよい。用語は、トランスフェクトされた元の細胞の子孫を包含する。よって、「宿主細胞」は、本明細書で使用されるとき、外因性DNA配列でトランスフェクトされた細胞を指してもよい。単一の親細胞の子孫は、自然変異、偶発的変異または意図的変異に起因して、元の親と形態学的にまたはゲノムもしくは総DNA相補体において、必ずしも完全に同一ではないこともあることが理解される。
【0112】
本明細書に使用されるとき、用語「細胞株」は、in vitroで継続的または長期的に成長および分裂することができる細胞の集団を指す。しばしば、細胞株は、単一の前駆細胞に由来するクローン集団である。かかるクローン集団の保管または移動の間の、核型における自然発生的なまたは誘導された変化が生じ得ることが、当該技術分野においてさらに知られている。したがって、言及される細胞株に由来する細胞は、祖先細胞または培養物と厳密に同一でないこともあり、言及される細胞株は、かかるバリアントを包含する。
【0113】
本明細書に使用されるとき、用語「組み換え細胞」は、生物学的に活性なポリペプチドの転写または生物学的に活性なRNAなどの核酸の生産に繋がるDNAセグメントなどの、外来性DNAセグメントが導入された細胞を指す。
【0114】
本明細書に使用されるとき、用語「ベクター」は、適した制御エレメントに結び付けられたときに複製することができ、かつ遺伝子配列を細胞間で移動し得る、プラスミド、ファージ、トランスポゾン、コスミド、染色体、人工染色体、ウイルス、ビリオン等々のいずれの遺伝子エレメントをも包含する。よって、用語は、クローニングビヒクルおよび発現ビヒクル、ならびにウイルスベクターを包含する。いくつかの態様において、有用なベクターは、転写されるべき核酸セグメントがプロモーターの転写制御下に位置するところのそれらのベクターであることが企図される。「プロモーター」は、細胞の合成装置または導入された合成装置によって認識されるDNA配列であって、遺伝子の特定の転写を開始するのに要求されるものを指す。
【0115】
句「作動可能に位置する」、「制御下」または「転写制御下」は、プロモーターが、核酸との関係で、RNAポリメラーゼ開始および遺伝子発現を制御するための正しい位置と向きにあることを意味する。用語「発現ベクターまたはコンストラクト」は、核酸コード配列の一部またはすべてが転写されることができる核酸を含有する遺伝的コンストラクトのいずれのタイプをも意味する。いくつかの態様において、発現は、例えば生物学的に活性なポリペプチド産物または機能的なRNA(例として、ガイドRNA)を転写された遺伝子から生成するための、核酸の転写を包含する。
【0116】
本開示のrAAVを生産するための所望のAAVカプシド中に組み換えベクターをパッケージングするための前述の方法は、限定されることを意図しておらず、他の好適な方法も、当業者に明らかであろう。
【0117】
いくつかの態様において、本明細書に提供される配列(配列表に提供される配列を包含する)中のいずれか1以上のチミジン(T)ヌクレオチドまたはウリジン(U)ヌクレオチドは、アデノシンヌクレオチドとの塩基対形成(例として、ワトソン-クリック塩基対)に好適ないずれか他のヌクレオチドと置き換えられてもよい。例えば、いくつかの態様において、本明細書に提供される配列中のいずれか1以上のチミジン(T)ヌクレオチド(配列表に提供される配列を包含する)は、ウリジン(U)ヌクレオチドと好適に置き換えられてもよく、その逆もまたしかりである。
【0118】
投与の様式
本開示のrAAVは、組成物中、当該技術分野において知られているいずれの適切な方法にも従って、対象へ送達されてもよい。例えば、rAAVは、好ましくは、生理学的に適合性のある担体中に(すなわち、組成物中に)懸濁されており、対象、すなわち、ヒト、マウス、ラット、ネコ、イヌ、ヒツジ、ウサギ、ウマ、ウシ、ヤギ、ブタ、モルモット、ハムスター、ニワトリ、シチメンチョウ、または霊長目の非ヒト動物(例として、マカク)などの宿主動物へ投与されてもよい。いくつかの態様において、宿主動物は、ヒトを包含しない。
【0119】
哺乳動物対象へのrAAVの送達は、例えば、筋肉内注射によってもよく、または哺乳動物対象の血流中への投与によってもよい。血流中への投与は、静脈、動脈、またはいずれか他の血管(vascular conduit)中への注射によってもよい。いくつかの態様において、rAAVは、外科術(the surgical arts)において周知の技法である分離式肢灌流(isolated limb perfusion)(rAAVビリオンの投与に先立ち、熟練者(the artisan)に、体循環から肢を分離することが本質的にできるようにする方法)を経て、血流中へ投与される。米国特許第6,177,403号に記載の分離式肢灌流技法の変法(A variant)もまた、筋肉細胞または組織中への形質導入を潜在的に強化するよう分離された肢の血管系中へビリオンを投与するために当業者によって採用され得る。
【0120】
その上、ある実例において、対象のCNSへビリオンを送達することが望ましいこともある。「CNS」とは、脊椎動物の脳および脊髄のすべての細胞および組織を意味する。よって、用語は、これらに限定されないが、ニューロン(neuronal cells)、グリア細胞、星状細胞、脳脊髄液(CSF)、間質腔、骨、軟骨等を包含する。組み換えAAVは、当該技術分野において知られている脳神経外科の技法を使用して、針、カテーテルまたは関連デバイスとともに、例として、脳室領域中への注射ならびに線条体(例として、線条体の尾状核または被殻)、脊髄および神経筋接合部または小脳の小葉(cerebellar lobule)への注射によって(定位的注入(stereotactic injection)によって、など)CNSまたは脳へ直接送達されてもよい(例として、Stein et al., J Virol 73:3424-3429, 1999;Davidson et al., PNAS 97:3428-3432, 2000;Davidson et al., Nat. Genet. 3:219-223, 1993;およびAlisky and Davidson, Hum. Gene Ther. 11:2315-2329, 2000を参照)。
【0121】
いくつかの態様において、本開示に記載のとおりのrAAVは、静脈内注射によって投与される。いくつかの態様において、rAAVは、脳内注射によって投与される。いくつかの態様において、rAAVは、髄腔内注射によって投与される。いくつかの態様において、rAAVは、線条体内注射によって投与される。いくつかの態様において、rAAVは、頭蓋内注射によって投与される。いくつかの態様において、rAAVは、大槽注射によって送達される。いくつかの態様において、rAAVは、側脳室注射によって送達される。
【0122】
本開示の側面は、カプシドタンパク質および導入遺伝子をコードする核酸を含む組み換えAAVを含む組成物に関し、ここで導入遺伝子は、1種以上のmiRNAをコードする核酸配列を含む。いくつかの態様において、各miRNAは、配列番号2~10のいずれか1つに規定される配列を含む。いくつかの態様において、核酸はさらに、AAV ITRを含む。いくつかの態様において、rAAVは、配列番号16~19のいずれか1つに規定される配列またはその一部によって表されるrAAVベクターを含む。いくつかの態様において、組成物はさらに、薬学的に許容し得る担体を含む。
【0123】
本開示の組成物は、rAAVを単独で、または1種以上の他のウイルス(例として、1以上の異なる導入遺伝子を有するコードする第2rAAV)と組み合わせて、含んでいてもよい。いくつかの態様において、組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10種またはそれ以上の異なるrAAV(各々が、1種以上の異なる導入遺伝子を有する)を含む。
【0124】
好適な担体は、rAAVが向けられる適応を考慮し当業者によって容易に選択されてもよい。例えば、1つの好適な担体は、様々な緩衝溶液(例として、リン酸緩衝生理食塩水)とともに製剤化されてもよい生理食塩水を包含する。他の例示の担体は、滅菌生理食塩水、ラクトース、スクロース、リン酸カルシウム、ゼラチン、デキストラン、寒天、ペクチン、ピーナツ油、ゴマ油、および水を包含する。担体の選択は、本開示の限定ではない。
【0125】
任意に、本開示の組成物は、rAAVおよび担体(単数または複数)に加えて、保存剤または化学安定剤などの他の従来の医薬成分を含有していてもよい。好適な例示の保存剤は、クロロブタノール、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸、二酸化硫黄、没食子酸プロピル、パラベン、エチルバニリン、グリセリン、フェノール、およびパラクロロフェノールを包含する。好適な化学安定剤は、ゼラチンおよびアルブミンを包含する。
【0126】
rAAVは、所望の組織の細胞にトランスフェクトするのに、ならびに不当な逆効果なく遺伝子の導入および発現の充分なレベルを提供するのに、充分な量で投与される。従来のおよび薬学的に許容し得る投与ルートは、これらに限定されないが、選択された器官への直接送達(例として、肝臓への門脈内送達)、経口、吸入(経鼻および気管内送達を包含する)、眼内、静脈内、筋肉内、皮下、皮内、腫瘍内、および他の非経口投与ルートを包含する。投与ルートは、所望に応じて組み合わされてもよい。
【0127】
具体的な「治療効果」を達成するのに要求されるrAAVビリオンの用量、例として、ゲノムコピー/キログラム体重あたり(GC/kg)での用量の単位は、以下を包含するがこれらに限定されない複数の因子に基づき変動するであろう:rAAVビリオンの投与ルート、治療効果を達成するのに要求される遺伝子またはRNAの発現レベル、処置される特定の疾患または障害、および遺伝子またはRNAの産物安定性。当業者は、具体的な疾患または障害を有する患者を処置するためのrAAVビリオン用量範囲を、前述の因子ならびに当該技術分野において周知の他の因子に基づき容易に決定し得る。
【0128】
rAAVの有効量は、動物を標的感染させ、所望の組織を標的にするのに充分な量である。いくつかの態様において、rAAVの有効量は、安定した体細胞トランスジェニック動物モデルを生産するのに充分な量である。有効量は、対象の種、年齢(age)、重量、健康状態、および標的にされるべき組織などの因子に主に依存し、よって動物および組織間で変動し得る。例えば、rAAVの有効量は、一般に、約10から1016までのゲノムコピーを含有する溶液の約1mlから約100mlまでの範囲にある。いくつかのケースにおいて、約1011~1013rAAVゲノムコピーの間の投薬量が適切である。ある態様において、1012または1013rAAVゲノムコピーが、CNS組織を標的にするのに有効である。いくつかのケースにおいて、安定したトランスジェニック動物は、rAAVの複数回用量によって生産される。
【0129】
いくつかの態様において、rAAVの用量は、1暦日(例として、24時間の期間)あたり1回しか対象へ投与されない。いくつかの態様において、rAAVの用量は、2、3、4、5、6、または7暦日あたり1回しか対象へ投与されない。いくつかの態様において、rAAVの用量は、1暦週(例として、7暦日)あたり1回しか対象へ投与されない。いくつかの態様において、rAAVの用量は、隔週(例として、2暦週の期間に1回)しか対象へ投与されない。いくつかの態様において、rAAVの用量は、1暦月(例として、30暦日に1回)あたり1回しか対象へ投与されない。いくつかの態様において、rAAVの用量は、6暦月あたり1回しか対象へ投与されない。いくつかの態様において、rAAVの用量は、1暦年(例として、365日または閏年において366日)あたり1回しか対象へ投与されない。
【0130】
いくつかの態様において、rAAV組成物は、その組成物において、具体的にはrAAVが高濃度(例として、~1013GC/mlまたはそれ以上)で存在する組成物において、AAV粒子の凝集を低減させるように製剤化される。rAAVの凝集を低減させるための方法は、当該技術分野において周知であり、例えば、界面活性剤の添加、pH調整、塩濃度調整等々を包含する。(例として、Wright FR, et al., Molecular Therapy (2005) 12, 171-178を参照、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。)
【0131】
薬学的に許容し得る賦形剤および担体溶液の製剤化は、様々な処置レジメンにおいて本明細書に記載の具体的な組成物を使用するための好適な投薬および処置レジメンの開発がそうであるように、当業者に周知である。
【0132】
典型的には、これらの製剤は、活性化合物の少なくとも約0.1%またはそれ以上を含有してもよいが、活性成分(単数または複数)のパーセンテージはもちろん変動してもよく、便宜的に、総製剤の重量または体積の約1または2%と約70%または80%またはそれ以上との間であってもよい。当然のことながら、治療的に有用な各組成物中の活性化合物の量は、好適な投薬量が化合物のいかなる単位用量でも得られるように、調製されてもよい。可溶性、バイオアベイラビリティ、生物学的半減期、投与ルート、製品有効期間、ならびに他の薬理学的な検討事項などの因子が、かかる医薬製剤を調製する当業者によって企図されるであろう。これを踏まえて、様々な投薬量および処置レジメンが所望され得る。
【0133】
ある状況においては、好適に製剤化された本明細書に開示の医薬組成物中のrAAVをベースとする治療用コンストラクトを、皮下に、膵臓内に、鼻腔内に、非経口で、静脈内に、筋肉内に、髄腔内に、または経口で、腹腔内に、または吸入によって、送達することが所望されるであろう。いくつかの態様において、米国特許第5,543,158号;第5,641,515号および第5,399,363号(各々は、その全体が参照により本明細書に具体的に組み込まれる)に記載のとおりの投与手法(the administration modalities)が、rAAVを送達するのに使用されてもよい。いくつかの態様において、好ましい投与モードは、門脈注射による。
【0134】
注射可能な使用に好適な医薬形態は、滅菌された注射可能な溶液または分散液の即時調製のための、滅菌された水性溶液または分散液および滅菌された粉末を包含する。分散液はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物中でも、ならびに油中でも、調製されてもよい。保管および使用の通常の条件下、これらの調製物は、微生物の成長を防止するための保存剤を含有する。数多くのケースにおいて、その形態は滅菌されており、注射針が楽に通過する程度に(to the extent that easy syringability exists)流動性がある。それは、製造および保管の条件下で安定でなければならず、細菌および菌類などの微生物の汚染作用に抗して保存されなければならない。
【0135】
担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例として、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール等)、これらの好適な混合物、および/または植物油を含有する溶媒または分散媒であり得る。適した流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用によって、分散液のケースにおいては要求される粒子サイズの維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持されてもよい。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等によってもたらされ得る。数多くのケースにおいて、等張剤、例えば、糖類または塩化ナトリウムを包含することが好ましいであろう。注射可能な組成物の長期的な吸収は、吸収を遅延させる剤、例えばモノアステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの、組成物における使用によってもたらされ得る。
【0136】
注射可能な水性溶液の投与のために、例えば、溶液は、必要ならば、好適に緩衝化されてもよく、液体の希釈剤は、充分な生理食塩水またはグルコースで最初に等張にされる。これらの具体的な水性溶液は、静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与にとくに好適である。これに関連して、採用され得る滅菌水性媒体は、当業者に知られているであろう。例えば、1投薬量が、1mlの等張NaCl溶液に溶解されて、1000mlの皮下注入用流体へ加えられるかまたは提案の注入部位にて注射されるかのいずれかであってもよい(例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」第15版、1035~1038および1570~1580頁を参照)。投薬量のある程度の変動は、宿主の状態に応じて、必然的に生じるであろう。投与に対して責任を持つ者は、いずれにしても、個々の宿主にとって適切な用量を決定するであろう。
【0137】
滅菌された注射可能な溶液は、要求される量の活性rAAVを、本明細書に列挙された他の様々な成分とともに(そう要求されるとき)、適切な溶媒に組み込むこと、その後に濾過滅菌が続くことによって調製される。一般に、分散液は、基礎分散媒および上に列挙されたものからの要求される他の成分を含有する滅菌ビヒクル中へ、様々な滅菌活性成分を組み込むことによって調製される。滅菌された注射可能な溶液の調製のための滅菌された粉末のケースにおいて、好ましい調製の方法は、真空乾燥技法および凍結乾燥技法であるが、これらは、先に滅菌濾過されたその溶液から、活性成分の粉末を、いずれか所望の追加成分を加えて生み出す。
【0138】
本明細書に開のrAAV組成物はまた、中性または塩の形態で製剤化されてもよい。薬学的に許容し得る塩は、酸付加塩(タンパク質の遊離アミノ基とともに形成された)、ならびに、例えば塩酸またはリン酸などの無機酸あるいは酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸等などの有機酸とともに形成された酸付加塩を包含する。遊離カルボキシル基とともに形成された塩はまた、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウムまたは水酸化鉄などの無機塩基、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカイン等の有機塩基にも由来し得る。製剤化されると、溶液は、投薬製剤に適合可能なやり方で、かつ治療的に有効であるような量で、投与されるであろう。製剤は、注射可能な溶液、薬物放出カプセル等などの様々な剤形(dosage forms)で楽に投与される。
【0139】
本明細書に使用されるとき、「担体」は、ありとあらゆる溶媒、分散媒、ビヒクル、コーティング剤、希釈剤、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤、緩衝剤、担体溶液、懸濁液、コロイド等を包含する。薬学的に活性な物質のためのかかる媒体および剤の使用は、当該技術分野において周知である。補助的な活性成分もまた、組成物中へ組み込まれ得る。句「薬学的に許容し得る」は、宿主へ投与されたとき、アレルギーまたは同様の有害反応を生み出さない分子実体および組成物を指す。
【0140】
リポソーム、ナノカプセル、微粒子、ミクロスフェア、脂質粒子、ベシクル等などの送達ビヒクルは、好適な宿主細胞中への本開示の組成物の導入のために使用されてもよい。とりわけ、rAAVベクターによって送達される導入遺伝子は、脂質粒子、リポソーム、ベシクル、ナノスフェア、またはナノ粒子等のいずれかにカプセル化されて送達されるために製剤化されてもよい。
【0141】
かかる製剤は、本明細書に開示の核酸またはrAAVコンストラクトの薬学的に許容し得る製剤の導入のために、好ましいこともある。リポソームの形成および使用は一般に、当業者に知られている。近年、改善された血清安定性および循環半減時間をもつリポソームが開発された(米国特許第5,741,516号)。さらに、潜在的な薬物担体としてのリポソームおよびリポソーム様調製物の様々な方法が記載されている(米国特許第5,567,434号;第5,552,157号;第5,565,213号;第5,738,868号および第5,795,587号)。
【0142】
リポソームは、普通は他の手順によるトランスフェクションに抵抗性である数々の細胞型とともに、首尾よく使用されている。加えて、リポソームは、ウイルスベースの送達系に典型的なDNA長に制約がない。リポソームは、遺伝子、薬物、放射線治療剤、ウイルス、転写因子およびアロステリックエフェクターを様々な培養細胞株および動物中へ導入するのに効果的に使用されている。加えて、リポソーム媒介薬物送達の有効性を検査する数件の成功した臨床試験が完了している。
【0143】
リポソームは、水媒体に分散されたリン脂質から形成され、自然に多重膜同心二層ベシクル(また多重膜ベシクル(MLV)とも呼ばれる)を形成する。MLVは一般に、25nmから4μmまでの直径を有する。MLVの超音波処理は、コア中に水性溶液を含有する、200~500Åの範囲の直径をもつ小さな一枚膜ベシクル(SUV)の形成をもたらす。
【0144】
代替的に、rAAVのナノカプセル製剤が使用されてもよい。ナノカプセルは一般に、物質を安定かつ再現性のあるように封入し得る。細胞内ポリマー過負荷(intracellular polymeric overloading)に起因する副作用を避けるために、かかる超微細粒子(およそ0.1μmのサイズである)が、in vivoで分解され得るポリマーを使用して設計されるべきである。これらの要求を満たす生分解性ポリアルキルシアノアクリラートナノ粒子が、使用のために企図される。
【0145】
上に記載の送達の方法に加えて、以下の技法もまた、宿主へrAAV組成物を送達するための代替方法として企図される。ソノフォレーシス(Sonophoresis)(すなわち、超音波)が使用されており、循環系中へのおよび循環系を通した薬物透過の速度および効率を強化するためのデバイスとして米国特許第5,656,016号に記載されている。企図される他の薬物送達の代替は、骨内注射(米国特許第5,779,708号)、マイクロチップデバイス(米国特許第5,797,898号)、眼科製剤(Bourlais et al., 1998)、経皮マトリックス(transdermal matrices)(米国特許第5,770,219号および第5,783,208号)およびフィードバック制御送達(米国特許第5,697,899号)である。
【0146】
キットおよび関連する組成物
本明細書に記載の剤は、いくつかの態様において、治療の、診断のまたは調査の用途におけるそれらの使用を容易にするための、医薬または診断または調査キットにまとめられてもよい。キットは、本開示の構成成分および使用のための指示を収容する1以上の容器を包含していてもよい。具体的には、かかるキットは、本明細書に記載の1以上の剤を、これらの剤の意図する適用および適した使用を記載する指示と一緒に包含していてもよい。ある態様において、キットにおける剤は、具体的な適用におよび剤の投与の方法に好適な医薬製剤および投薬量であってもよい。調査目的のためのキットは、様々な実験を実行するのに適切な濃度または分量で構成成分を含有していてもよい。
【0147】
いくつかの態様において、本開示は、rAAVを生産するためのキットに関し、キットは、配列番号2~10のいずれか1つに規定される配列を含むかまたはこれによってコードされるmiRNAを含む単離された核酸を収容する容器を含む。いくつかの態様において、キットは、AAVカプシドタンパク質、例えばAAV9カプシドタンパク質をコードする単離された核酸を収容する容器をさらに含む。
【0148】
キットは、研究者らによって本明細書に記載の方法の使用を容易にするように設計されていてもよく、多数の形態を取り得る。キットの組成物の各々は、適用可能な場合、液体形態で(例として、溶液で)、または固体形態(例として、乾燥粉末)で提供されてもよい。あるケースにおいて、組成物のいくつかは、例えば、キットとともに提供されてもされなくてもよい好適な溶媒または他の種(例えば、水または細胞培養培地)の添加によって、構成可能(constitutable)または別様に処理可能(例として、活性型へと)であってもよい。本明細書で使用されるとき、「指示」は、指示および/または販売促進の構成成分を定義し得、典型的には、本開示のパッケージ上にまたはこれと結び付けられた書面での指示を伴う。指示はまた、その指示がキットに関連すべきものであることをユーザーが明確に認識するであろういずれのやり方でも提供される、いずれの口頭または電子的指示、例えば、オーディオビジュアル(例として、ビデオテープ、DVD等々)、インターネット、および/またはウェブに基づく通信等々をも包含し得る。書面での指示は、医薬品または生物学的製剤の製造、使用または販売を規制する政府機関によって定められた形態であってもよく、これらの指示はまた、動物投与のための製造、使用または販売の当局による承認をも反映し得る。
【0149】
キットは、本明細書に記載の構成成分のいずれか1以上を、1以上の容器中に含有していてもよい。例として、一態様において、キットは、キットの1以上の構成成分を混合するための、および/または試料を単離および混合して対象へ適用するための、指示を包含していてもよい。キットは、本明細書に記載の剤を収容する容器を包含していてもよい。剤は、液体、ゲルまたは固体(粉末)の形態であってもよい。剤は、無菌的に調製され、シリンジ中にパッケージングされて冷蔵で出荷されてもよい。代替的に、それは、保管のためにバイアルまたは他の容器中に収容されていてもよい。第2容器は、無菌的に調製された他の剤を有していてもよい。代替的に、キットは、予め混合されて、シリンジ、バイアル、チューブ、または他の容器中にて出荷される活性薬剤を包含していてもよい。
【0150】
本発明の例示態様は、以下の例によってより詳細に記載されるであろう。これらの態様は、本発明の例示であって、当業者はこれらが例示態様に限定されないことを認識するであろう。
【0151】

例1:材料および方法
細胞培養物およびスクリーニングアッセイ
HeLa細胞を、10%熱不活化FBSおよび1%ペニシリンストレプトマイシンを含むDMEM高グルコース(ThermoFisher)中に維持した。トランスフェクションの24時間前に、細胞を0.8~1.0×10細胞/ウェルで6ウェルプレートに播種した。トランスフェクションの日、増殖培地は、1.6mlのOpti-MEM(ThermoFisher)と交換した。プラスミドは、2μl/ウェルのDharmaFECT Duo(Dharmacon)を使用してトランスフェクトした。各ウェルは、0.6μgのプラスミドDNAを受容した。トランスフェクションの48時間後、細胞を収集し、全RNAを、MirVana RNA単離キットを使用して抽出した。cDNAをoligo-dTおよびSuperscript III(Invitrogen)を使用する、1μgのRNA/反応を使用して産生した。ハンチントンmRNAは、TaqMan assay(ThermoFisher)を使用して測定した。ハンチントンmRNAの相対的なレベルは、ハウスキーピング遺伝子としてヒトヒポキサンチン-グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)を用いるΔΔC(T)方法を使用して計算した。
【0152】
マウス住居、注射および維持
YAC128および野生型FVBマウスを得た。マウスは、野生型雄性マウスとYAC128雌性マウスを交配することにより、FVBバックグラウンドで飼育した。得られた異種接合YAC128および野生型マウスを、12:12明スケジュールで維持し、食餌および水は自由にアクセスさせた。遺伝子型を、尾小片(tail snip)または耳パンチ(ear punch)から抽出したDNAのPCRによって確認した。マウスは、UMPC3またはUMPC4微量注入器(World Precision Instruments, Sarasota, FL)によって補助した小動物定位固定(stereotax)SAS-4100(ASI Instruments, Warren, MI)の手段により、線条体に選択したAAVを直接注射した。マウスは、284mg/kgのトリブロモエタノールで麻酔して、定位固定に配置した。前側1.0mm、外側2.0mmを計測し、33ゲージの針を線条体に3.0mm低下させて、0地点として、前項を使用して手術を実施した。125nl/分の速度で3.0ulを送達するように、ポンプを設定した。注射後に、マウスを加温パッド上で回復させ、次いで、住居領域内のケージに戻した。
【0153】
組織抽出
適切な時点で、マウスを屠殺して、組織をRNA分析または免疫組織化学のために抽出した。RNA抽出のために、マウスは麻酔して、頸部脱臼により殺傷した。脳を取り出し、線条体を解剖した。利用可能な場合、GFP発現を使用して、GFP陽性組織のみが分析できるように、解剖を誘導した。組織は直ぐに、RNALater(Ambion)に配置した。引き続き、これらを-80°Cに凍結貯蔵した。実験の終わりに、免疫組織化学を意味したマウスを深く麻酔し、心臓内に生理食塩水、続いて、4%パラホルムアルデヒドを灌流させた。サンプルを、冷2%パラホルムアルデヒド中で終夜固定し、次いで、リン酸緩衝化生理食塩水に貯蔵した。冠状切片を、Leica VT1000sビブラトーム上で40ミクロンの切片をスライスすることにより、作製した。
【0154】
マウス行動
平均台渡り(beam walking):マウスは、平均台(平均台の大きさ(size of beam))を渡るように訓練された。訓練後、マウスは、平均台の一端から他端へと渡る際に記録した。1匹のマウス当たり3回の試験を記録した。記録に基づいて、マウスが平均台の一端の印から他端へ渡るのにかかる時間を測定した。
【0155】
ホームケージ活動:マウスは、自動化ホームケージ遺伝子型決定走査システム(Clever Sys, Inc., Reston VA)に26時間、一匹で配置した。1時間当たりの平均活動時間を計算するために、マウスが新たな環境に慣れる間の最初の1時間のデータは除去した;次いで、(総記録時間-1時間)によって除した渡りに費やされた総時間を計算した。
【0156】
免疫組織化学および定量化
固定化組織切片を3%過酸化水素で3分間ブロックし、次いで、0.5%トリトンxと共に20分間インキュベートした。免疫組織化学を、DARPP32(Abcam ab40801;1:10,000希釈)、Iba1(Wako 019-19741;1:1,000希釈)、GFP(Life Technologies G10362;1:1000希釈)およびNeuN(EMD Millipore MAB377;1:1000希釈)に対するウサギまたはマウス由来抗体について、Laboratories Elite ABCキット試薬を使用して実施した。切片は、Metal Enhanced DAB Substrate Kit(Pierce)を使用するジアミノベンジジンを用いて2分間染色した。
【0157】
小分子RNAライブラリークローニングおよび分析
全RNAを、MirVana RNA単離キットを使用して抽出した。18~30ヌクレオチドRNAのサイズ選択を、15%変性ポリアクリルアミドゲル上で、5μgの全RNAを使用して実施した。サイズ選択後、小分子RNAを、エタノール沈殿し、アデニル化前の3’-アダプター(5’-rAppTGGAATTCTCGGGTGCCAAGG/ddC/-3’;配列番号11)に連結させた。連結生成物を、RTプライマー(5’-CCTTGGCACCCGAGAATTCCA-3’;配列番号12)にアニーリングし、5’-アダプター(RNA:5’-GUUCAGAGUUCUACAGUCCGACGAUC-3’;配列番号13)に連結した。逆転写を、AMV Reverse transcriptase mix(NEB)を使用して実施し、1つのユニバーサルプライマー(5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACGTTCAGAGTTCTACAGTCCGA-3’;配列番号14)および1つのバーコードプライマー(5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATNNNNNNGTGACTGGAGTTCCTTGGCACCCGAGAATTCCA-3’;配列番号15)とともにAccuPrime Pfx DNA Polymerase(Invitrogen)を使用してPCR増幅した。ライブラリーは、配列決定し、mm9ゲノムおよびAAVゲノムに対してマッピングした。miRNA種は、miRNAヘアピンに関する5’末端マッピングの位置に基づいて分類し、したがって、各種は、共通のシード配列を有する全ての小分子RNAからなる。3’末端は、種の割り当てにおいて考慮しなかった。内因性miRNAの差次的発現を、edgeRパッケージを使用して分析した。
【0158】
mRNAライブラリークローニングおよび分析
RNAは、上記のとおり抽出した。ライブラリーは、標準的な方法によって構築した。読み取りデータは、topHat2を使用してマッピングし、差次的発現は、deseq2パッケージを使用して計算した。
【0159】
ヒツジ実験
ハンチントン病のトランスジェニックヒツジモデル(例として、病原性ヒトハンチントンタンパク質を発現するトランスジェニックヒツジ)に、scAAV9-CBA-mir-HTT(mir-155バックボーンにmiRNA 6433を含む)、scAAV-U6-mir-HTT(mir-155バックボーンにmiRNA 6433を含む)、または空のscAAV9対照ベクターのいずれかを注射した。ヒツジを注射の1カ月後または6カ月後のいずれかに屠殺した。組織および核酸サンプルを調製し、定量的PCRおよび免疫組織化学によって分析した。
【0160】
例2:インビボ実験におけるマウス
ハンチントン標的化人工miRNAの設計および選択
ヒトハンチントンmRNAを標的化する9つの配列(表1、図1)を試験した。9つの標的化配列の位置を示す概略図を図4Aに提供する。2コピーの人工miRNAを、内因性miRNA-155またはmiR-30に基づくバックボーンに直列にクローニングし、人工miRNA全体を、EGFPの3’-UTRに挿入した(図5A、上図)。mir-155ベースの、およびmir-30ベースの抗HTT amiRNAの予想されるヘアピン構造をそれぞれ図25A~25Bに示す。得られたプラスミドを、Hela細胞にトランスフェクトした。48時間後、細胞を収集し、内因性ハンチントンmRNAのレベルを、定量的RT-PCR(qRT-PCT)によって測定した。9つの人工miRNAのうちの3つが、50%を超えてハンチントンを減少させた(図1~2および4B~4C)。
【0161】
表1:ハンチントンmir標的
【表1】
【0162】
最初のスクリーニングからの3つの配列を、in vivo実験のために選択した。公知のsiRNA(E1.4)に基づく人工miRNAもまた試験した。候補配列を、自己相補的なAAV9ベクターにパッケージングし、約128個のポリグルタミンコード反復の区間を有するヒトハンチントンを発現するトランスジェニックマウス(Yac128マウス)の線条体にそれを直接注射した。1カ月後、AAV9の分布およびGFPレポーターの発現を、3つの異なる用量で評価した。最も高い用量では、GFP染色は、線条体全体に存在し(図11A)、そして、ヒトハンチントンmRNAは、AAV9-CβA-抗HTT-6433(p=0.006)またはAAV9-CβA-抗HTT-5155のいずれかで処置したマウスにおいて有意に低減した(p=0.013、図4C;mir-155バックボーンを使用した)。ベクターの用量を低減させることにより、GFP発現が低減し(図11A)、そして、1:10希釈において、ヒトハンチントンmRNAにおける有意な低減は達成されなかった(図11B)。図11Cは、3つの異なる用量で、miRNAおよびEGFPを標的化するハンチントンを両方コードするベクターを注射したマウスの例示的な写真を提供する。
【0163】
U6プロモーターからの人工miRNAの発現はハンチントンのサイレンシングを改善しない
単一コピーの最も強力なmiRNA(HTT-6433)を、U6プロモーターの制御下でAAV9ベクターにクローニングした(図5A、下図)。マウスを、最初の2コピーのAAV9-CBA-抗HTT-6433(配列番号XXを含む)、AAV9-CBA-抗HTT-5155、AAV9-U6-抗HTT-6433(配列番号XXを含む)またはAAV9-U6-抗HTT-5155のいずれかを片側注射した。1カ月後、線条体を回収し、GFP発現を確認し、ハンチントンmRNAレベルをqRT-PCRによって測定した。人工miRNAの配列に関わらず、AAV9-U6-抗HTTおよびAAV9-CBA-抗HTTで処置したマウス間で、ノックダウンにおける有意差は観察されなかった。AAV9-U6-抗HTT-6433およびAAV9-CBA-抗HTT-6433で処置したマウスの両方において、注射した側のハンチントンmRNAの量は、非注射側の量の約50%であった(図5B)。
【0164】
各動物についての対照として、反対側(非注射側)を使用することにより、動物 対 動物の変動性が低減することに留意すべきである。AAV9-GFPを片側注射したマウスにおいて、少数のGFP陽性ニューロンが反対側で時々観察され、いくつかのウイルスが非注射側に伝播することが示された。したがって、対照として反対側を使用することは、ノックダウンを過小評価し得る。対照として反対側を使用することによる潜在的な交絡効果を除去するために、実験は、対象としてPBSのみを注射した動物群を使用して反復した。データにより、AAV9-U6-抗HTT-6433およびAAV9-CBA-mir-HTT-6433の両方が、ハンチントンmRNAを約50%低減させたことが示された(図5C)。
【0165】
U6プロモーターからのmir-HTT-6433の線条体の長期発現はマウスにおいて毒性である
AAV9-U6-抗HTT-6433またはAAV9-CBA-抗HTT-6433を、Yac128マウスの線条体に片側注射した。注射の6カ月後、AAV9-U6-抗HTT-6433を注射したマウスは、巣作りせず(not nesting)、いくつかは活動亢進表現型を示したことが観察された。これらの異常を実証するために、各ケージの小さな巣を置き換えた。24時間後、AAV9-U6-抗HTT-6433の新しい小さな巣は未使用であったが、PBSおよびAAV9-CBA-抗HTT-6433を注射されたマウスは、予想されたとおり、巣を作製した(図6A)。ホームケージモニタリングシステムを使用して、マウスは、24時間記録された。AAV9-U6-抗HTT-6433処置したマウスは、PBSまたはAAV9-CBA-抗HTT-6433処置したマウスよりも、ホームケージを動き回るのに有意に多くの時間を費やした(図6B)。
【0166】
マウスが平均台を渡るのにかかる平均時間もまた測定した。この試験のために、マウスは、平均台の渡りを3回完了する必要がある。平均して、AAV9-CBA-抗HTT-6433処置マウスは、PBS注射のみを受容したマウスよりも速く渡る傾向があった(図3および12A)。AAV9-U6-抗HTT-6433群の4匹の残りのマウスの中で、2匹が首尾よく渡ることはできず、平均台をジャンプするかまたは落下するかのいずれかであった(図12A)。高齢のYac128マウス(7カ月齢)について実施した第二の実験において、平均台を渡る時間の年齢に関連する増加が観察された。この増加は、ナイーブマウスおよびAAV9-CBA-抗HTT-6433で処置したマウスの両方において存在し、AAV9-U6-抗HTT-6433で処置したマウスにおいて促進された(図12B)。
【0167】
神経病理学的知見は、上記の行動結果と相関していた。注射側では、AAV9-U6-抗HTT-6433マウスは、脳室の拡大、DARPP-32陽性ニューロンの喪失、および線条体萎縮を示した(図7A~7B)。残りの線条体において、これらは、Iba1染色の増加(図8A、下図)、全活性型ミクログリアの増加、および休止ミクログリアの数の減少(図8B~8D)を示した。野生型C57Bl/6マウスおよびFVBマウスに同じベクターを注射し、U6推進miRの結果を評価して、毒性がこの文脈で、変異ハンチントンの存在に依存するかどうかを決定した。FVBマウスにおいて、効果は、平均台についての迅速な変性、および重篤に拡大した脳室を有する、Yac128マウスの効果と類似していた。しかしながら、C57BL6マウスにおいて、効果は存在したがあまり明白ではなかった。U6コホートにおいて平均台を渡る時間は最初増加したが、スタディの終わりでは、群間で有意差はなかった(図13A)。線条体萎縮は、C57BL6マウスにおいてあまり重篤ではなかった(図13B)。
【0168】
U6プロモーターからのハンチントン標的化人工miRNAの発現はハンチントン標的化小分子RNAの過剰発現を生じる
マウスの群に、U6およびCβAプロモーターから人工miRNAを発現するscAAV9ベクターで片側注射した。注射の2週間に生成された小分子RNAをクローニングして配列決定した。両方の群において、AAVゲノムにマッピングする配列の96パーセントは、予想される小分子RNA産物にマッピングし、わずか数パーセントのみが不正確なDicerまたはDrosha切断を表していた。U6プロモーター推進人工miRNAを注射した群において、ハンチントン標的化配列は、配列決定の結果を支配し、マッピング可能な全ての配列の半分(50%)を占めていたが、CBAベクターを注射したマウスでは、配列の5%のみが、ベクターにコードされる小分子RNAに適合していた(図9A)。よって、潜在的に、センス鎖および翻訳スリップ生成物を含む、代替的なシード配列を有する小分子RNAは、機能的な内因性miRNAのものと比較可能なレベルで存在し得る(図9A)。ハンチントン標的化小分子RNAの相対的な量は、qPCRによって測定し、ハンチントン標的化配列の過剰発現を確認した。小分子RNAの発現は、U6プロモーター推進構築物で注射したマウスにおけるよりも150~250倍高いことが観察された(図9B)。
【0169】
内因性miRNA 30配列を、人工miRNAのための足場として一般的に使用する。この足場由来のisomirプロファイルがより好ましいかどうかを決定するために、我々は、miR-30バックボーンに抗HTT-6433配列を包埋させ、10週齢のYac128マウスに注射した(図9C)。mir-30足場は、CβAプロモーターによって産生されるものと比較可能なレベルの成熟人工miRNAを生成し(図9A)、ヒトハンチントンを50%近くまで低減させる。mir-155足場とは異なり、mir-30足場は、アンチセンス(ガイド)鎖と比較可能なレベルで、成熟センス(パッセンジャー)鎖を生成する。CβAプロモーターとmir-155バックボーンとの組合せにより、バックグラウンドを超える意図されたアンチセンス鎖のみを生成する(図9A)。
【0170】
サンプル中の読み取りデータの半分超が、AAVコード人工miRNAにマッピングされ得るが、ハンチントンを標的化する人工miRNAの過剰発現は、内因性miRNAの分布に対する影響は最小限であった(図14A~14B)。実際に、最も大きな差異は、注射群を非注射側(反対側)と比較した場合に観察され、注射自体が、miRNAプロファイルにおける局所変化を生成することが示唆された。このことは、経時的に解消し得る傷害に対する局所的な免疫応答を反映し得る。
【0171】
U6プロモーターからのハンチントン標的化人工miRNAの発現は複数のmRNAの発現を妨害する
AAV9-U6-抗HTT-6433またはAAV9-CBA-抗HTT-6433のいずれかで処理したマウスの線条体のRNA配列分析を実施して、ハンチントン標的化miRNAの過剰発現の結果を調査した。注射の2週間後、注射側および非注射側の線条体mRNAプロファイルを比較した。データは、CBA-mirHTT-6433で処置したマウスにおいて有意差がほとんどないことを示す(図14A)。AAV9-U6-抗HTT-6433で処置したマウスにおいて、処置に応答して、増加するmRNAおよび減少するmRNAの両方が観察された(図14B)。AAV9-U6-抗HTT-6433およびAAV9-CBA-抗HTT-6433のプロファイルが、2週間の時点で比較される場合、8つのみのmRNAが、2つの群間で、有意に差次的に発現されることが観察された。
【0172】
RNAは、人工miRNAについて予測される標的部位の存在または非存在に従って分類し、標的部位が存在するかまたは存在しないmRNAの累積的分布の変化をプロットした。AAV-U6-6433を注射したマウスにおいて、最も豊富なAAV由来小分子RNA種に適合する完全8マー標的部位を、その3’-UTRにおいて含む遺伝子のダウンレギュレーションに向かう小さなシフトが観察された(図10B)。このシフトは、AAV-CBA-6433を注射したマウスでは明らかではなかったし(図10A)、他のAAV由来小分子RNA種のいずれの注射でも明らかではなかった(図15A~15C)。
【0173】
例3:ヒツジインビボ実験
ヒトハンチントン病のヒツジモデルをこの例において使用した。簡潔には、ヒトハンチントン(ヒトhtt)タンパク質を発現するトランスジェニックヒツジを作製した。ヒツジに、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)、scAAV9 U6-mir-HTT(「U6プロモーター」)、または空のscAAV9対照ベクターのいずれかを線条体内注射した。各構築物は、それぞれCBAプロモーターまたはU6プロモーターとβグロブリンポリアデニル化配列との間に存在するイントロン内に位置するmir-155バックボーンに挿入された、単一コピーの抗ハンチントン mir-6433配列(配列番号7)を含む。この実験において投与されたrAAVを生成するために使用された構築物は、配列番号18(scAAV9 CBA-mir-HTT)および19(scAAV9 U6-mir-HTT)に規定される。
【0174】
ヒツジは、注射の1カ月後または6カ月後のいずれかに屠殺した。組織および核酸サンプルを調製し、定量的PCRおよび免疫組織化学によって分析した。
【0175】
データは、1カ月の時点において、U6プロモーター下で発現されるmir-HTTの注射により、非注射および空のscAAV9注射対照マウスと比較して、ヒツジの尾状中央部および被殻中央部の両方において、htt発現の低減を生じたことを示す。図16は、scAAV9 U6-mir-HTTの注射の1カ月後のヒツジの尾状中央部におけるヒトhtt発現の低減に関するデータを示す。図17は、scAAV9 U6-mir-HTTの注射の1カ月後のヒツジモデルの被殻中央部におけるヒトハンチントン発現の低減に関するデータを示す。先の例に記載されたマウスモデルと異なり、U6プロモーターから発現されたmir-HTTは、ハンチントン病のヒツジモデルにおいて毒性ではなかったことに留意すべきである。
【0176】
データは、6カ月の時点において、CBAプロモーター下で発現するmir-HTTの注射により、非注射および空のscAAV9注射対照マウスと比較して、ヒツジの尾状中央部および被殻中央部の両方において、htt発現の低減を生じたことを示す。
【0177】
図18および図19は、ヒツジの尾状中央部の内側(図18)および外側(図19)におけるヒトhtt発現の低減に関連するデータを示す。データは、CBAプロモーターから発現されるmir-HTTが、脳の非注射側および空のscAAV9注射対照マウスと比較して、脳の注射側におけるhtt発現の低減を引き起こすことを示す。CBAおよびU6プロモーターからのmir-HTTの発現の尾状中央部におけるhttのサイレンシングに対する影響はまた、注射の6カ月後と比較した。データは、U6プロモーターまたはCBAプロモーターのいずれかから発現されたmir-HTTは、非注射および空のscAAV9注射対照動物と比較して、尾状中央部におけるヒトhtt発現の低減を生じたことを示す(図20)。
【0178】
図21および22は、注射の6カ月後のヒツジの被殻中央部の外側(図21)および内側(図22)におけるヒトhtt発現の低減に関するデータを示す。データは、CBAプロモーターから発現されたmir-HTTが、脳の非注射側および空のscAAV9注射対照マウスの非注射側と比較した場合、脳の注射側においてヒトhtt発現の低減を引き起こすことを示す。CBAおよびU6プロモーターからのmir-HTTの発現の尾状中央部におけるhttのサイレンシングに対する影響はまた、注射の6カ月後と比較した。データは、U6プロモーターまたはCBAプロモーターのいずれかから発現されたmir-HTTは、非注射および空のscAAV9注射対照動物と比較した場合、被殻中央部におけるヒトhtt発現の低減を生じたことを示す(図23)。
【0179】
図24は、scAAV9 CBA-mir-HTT(「CBAプロモーター」)、scAAV9 U6-mir-HTT(「U6プロモーター」)、または空のscAAV9対照ベクターのいずれかの線条体内注射の6カ月後の、ハンチントン病のヒツジモデルの線条体の前側におけるヒトハンチントン(ヒトhtt)RNAの相対的な発現を示す。
【0180】
例4:人工miRNAはハンチントン病のトランスジェニックヒツジモデルにおける線条体全体でヒト変異体ハンチントンを低減させる
動物および動物手順
メリノヒツジをこの例において使用した。麻酔の投与前に、動物は、終夜約8時間絶食させた。動物は、心拍数、呼吸数、体温および重量を含む手術前の身体的特徴を得た。血清(5ml)およびCSFのベースラインサンプルを収集した。
【0181】
スタディは、2つの異なるヒツジのコホートを用いて二部で行った。第一のスタディについて、約8カ月齢の41匹のトランスジェニック動物(21匹の去勢した雄羊(Wether)、20匹の出産を経験した雌羊(Ewes))に、300μlの自己相補的なAAV9(scAAV9)ベクターを、全3×1012ゲノムコピーについて1×1013gc/mlの力価で片側注射した。第二のスタディのために、14週齢の14匹の動物にこのベクターを注射し、14匹の動物に対照ベクターを注射した。ガドリニウムをベクター処方物に添加して、注射伝播の手術後のイメージングを可能にした。動物は手術室に移動させ、手術のために準備した。これらは、低反発クッションに四肢を折りたたみスフィンクス位置に休息させるか、または四肢をぶらぶらさせて休息させた。定位フレーム(Kopf、大動物)を使用して動物の頭を固定した。脳脊髄液を、19ゲージの脊髄穿刺カニューレを使用して、脊椎穿刺を介して収集した。rAAVを、線条体に直接送達して、内部嚢を標的化した。動物の頭は剃毛し、ベタダインを用いて調製し、透明なプラスチックでドレープした。
【0182】
曲線切開は、#15メスを使用して行い、前項を露出させた。一旦前項を同定すると、3~4mmの穿頭孔を、電気ドリルを使用して、前項の10mm吻側、および正中線の11mm外側に配置した。対流強化送達(CED)カニューレ(MRI Interventions, Irvine, CA)をマニピュレーターに固定し、注射される剤を用いてプライミングして線から空気を除去した。硬膜を#11メスを使用して1.5mm切開を用いて開け、CEDカメラを硬膜表面から標的の深さまで25mm進めた。外側カニューレ(1.65mm)は、硬膜切開を密封し、灌流の間のSCF漏出を防いだ。灌流は、カニューレ挿入の5分後に開始し、先端の周りの組織が安定化させた。灌流速度は、総容積300μlが注射されるまで、3.33μl/分に設定した。注入完了の10分後、カニューレをゆっくり取り出し、骨ろうプラグを使用して頭蓋骨を修復し、CSF漏出を防いだ。創傷を生理食塩水で清浄し、3.0ビクリル縫合を使用して閉鎖した。標準的な麻酔の起床および回復手順に従った。
【0183】
手術後MRIを実施して、ガドリニウムの拡散を測定した。第一のスタディからの1匹の動物は、画像化の際にガドリニウムが可視化できなかったので、以下の手術から除外し、第二のスタディからの第二の動物は、ガドリニウムが主に脳室に存在するようであったので除外した。手術後、動物は、3日間の観察下に維持し、5日間室内に収容した。次いで、これらを室外および屋外の小屋のパドックにスタディの残りの期間移した。動物は、スタディの間ずっと不安の兆候および行動の変化について視覚によりモニタリングした。二匹の動物は、外科的合併症に罹患し、部分的な肢の麻痺を生じた。これは、麻酔下の動物のポジショニングに起因すると考えられた。一匹は初期に麻酔され、一匹は、6カ月から1カ月のコホートに移された。動物は、注射後の期間ずっと周期的に重量測定し、脳脊髄液、血液および血清のサンプルを採取し、さらなる分析のために保存した。
【0184】
細胞の計数および差次(differential)のために、血液を、頸静脈穿刺を介してカリウムEDTA血液採取管(Lavender top;LT)に収集し、差次(CBE differential)を用いて完全な血液調査を実施した。臨床化学のために、血液を、経静脈穿刺を介して血清収集チューブ(red top;RT)に採取した。サンプルは、複数の生化学的分析(MBA)のために提出した。
【0185】
注射の1カ月後および6カ月後、動物を回収して、組織学的または生化学的分析のいずれかに使用した。動物は、手術テーブルに移して、約6mLのCSFが回収される間、腹側横臥位に配置した。動物は、背側横臥位に再配置した。頸動脈を露出させ、カニューレの先端から4cmの深さでカニューレ処置した。頸静脈を露出させ、200~500Uヘパリン/kgを頸静脈に注射した。ヘパリン投与の5分後、ヒツジは、1ml/2kg重量で、Lethabarb(325mgペントバルビタールナトリウム/ml)の静脈内注射によって安楽死させた。注入ポンプは、冷9%NaClでプライミングし、頸動脈カニューレに接続した。動物は、500mmHgの圧力で、約8Lの冷9%NaClを用いて灌流した。組織学のために、注入は、500mmHgの圧力で、8Lの4%パラホルムアルデヒドに切り替えた。脳および肝臓を抽出した。組織は、4℃で24時間、4%パラホルムアルデヒドに後固定(post-fixed)し、4℃で最小14日間、1×リン酸緩衝化生理食塩水中の30%スクロースに移した。
【0186】
RNA、タンパク質、およびDNAアッセイのために、ヒツジは、上記のように、冷9%NaClで灌流させた。末梢組織の収集は、以下の順序で実施した:肝臓、副腎、卵巣(適用可能な場合)、筋肉および心臓。相互混入は、異なる機器の使用、並びに、10%漂白剤および70%エタノールを用いる剖検表面の洗浄によって防止した。臓器は、身体から取り出し、3mmの生検パンチを使用してサンプルを収集した。全10サンプルを各器官から収集し;2つのサンプルを液体窒素で即座に凍結し、8つのサンプルを、後に4℃で24時間、RNAで保存した(肝臓、筋肉および心臓サンプルについて後に300μlのRNA、副腎および卵巣サンプルについて後に500μlのRNA)。
【0187】
脳は、環状のこぎりおよび骨鉗子を使用して頭蓋骨から取り出した。抽出後、脳を秤量して、カスタムメードのプレキシガラス脳マトリックス中に腹側配置した。9回の切断を脳に行い、4つの6mmブロックで線条体を完全に含んでいた。第一の切断を、嗅球付着の後側に行い(マトリックスの始まりから約18mm)、引き続く4回の切断を6mm間隔で行った。線条体を、後側から前側に4つの6mmブロックに分割した:2p(後側)、2m1(内側1)、2m2(内側2)および2a(前側)。線条体切開は、次の順序で実施した:2p、2m1、2a。右(非注射)半球の線条体は、全てのブロックで最初に切開し、メスは半球間で交換した。切開は、ドライアイス上のペトリ皿中で実施し、線条体組織からできるだけ多くの白質を取り出すように注意した。一旦切開されると、線条体断片(尾状および被殻)を半分に分割した;中央の断片(ブロックの正中線に最も近い)は、後に4℃で1mlのRNAで貯蔵し、外側切片は、液体窒素で即時凍結した。CBAスタディにおける6カ月のコホートについての線条体切開は、尾状および被殻の両方から4つの線条体サンプルを生成する様式で行った。背側切片(内側および外側の両方)は液体窒素で即時凍結させ、腹側切片(内側および外側)は後に4℃で1mlのRNAに貯蔵した。RNAは、後に24時間後に取り出し、サンプルは、-80℃で貯蔵した。
【0188】
2m2ブロックは、OCTを用いてカバーし、2-メチルブタンおよび乾燥氷浴中で凍結した。残りの2a、2m1、および2pブロックは、同様に凍結した。10の皮質サンプルは、各ブロックから背側から腹側の様式で採取した;2つは液体窒素中に凍結し、8つは、後に4℃で1ml RNAで貯蔵した。
【0189】
組織学的分析のための組織の薄片作成
組織学的分析のための組織の薄片作成の前に、線条体を、OCTで優しくカバーした脳から単離し、24時間、-20℃で貯蔵した。40μmの厚みのある冠状切片を、線条体全体を通して、スライドするミクロトーム(Reichert-Jung Tetrander sliding microtome)用いて切断した。切片は、4℃で1×リン酸緩衝化生理食塩水中の0.01%アジ化ナトリウム中に貯蔵した。
【0190】
ベクタークローニングおよびrAAV9産生
第一のスタディのために、試験ベクターは、内因性mir155バックボーン(AAV9-U6-miRHTT)に基づいて人工miRNAを推進するU6プロモーターを含んでいた。この人工miRNAは、ヒツジではなく、ヒトハンチントンを標的化する。キメラサイトメガロウイルスエンハンサー/ニワトリβアクチン(CBA)プロモーター推進キメライントロンは、AAVパッケージングを改善するために含まれた。対照ベクター(AAV9)は、空のCBAプロモーターのみおよびイントロンを含んでいた。第二のスタディのために、試験ベクターは、CMVエンハンサーおよびCBAプロモーター、イントロンおよびmiRNA-155ベースの人工miRNA(AAV9-CBA-miRHTT)を含んでいた。
【0191】
パッケージングのために、rAAVベクタープラスミド、パッケージングプラスミド、およびアデノウイルスヘルパープラスミドを、HEK293細胞に同時トランスフェクトした。パッケージングプラスミドは、制御性およびAAV9カプシドタンパク質を発現し、rAAVベクタープラスミドからAAVビリオンへの組み換えゲノムの切除、複製、およびパッケージングを導く。組換えウイルスは、標準的なCsCl勾配沈降によって精製され、透析によって脱塩される。
【0192】
ハンチントンmRNAレベルの分析
後に保存されたRNAサンプル中のRNAレベルを、分岐DNAアッセイ(bDNA)を使用して分析した。サンプルは、後にRNAで貯蔵される組織からの組織ホモジネートの調製のための製造業者のガイドラインに従って処理した(Affymetrix eBioscience, Quantigene(登録商標)Sample Processing Kit)。ホモジナイズしたサンプルは、bDNAアッセイのための製造業者のガイドラインに従って分析した(QuantiGene(登録商標) 2.0 Reagent System)。サンプルは、ヒトハンチントン(Human HD、QuantigeneからのSA-50339 from)、ヒツジハンチントン(Sheep Huntingin、QuantigeneからのSF-10586 from)、およびハウスキーピング遺伝子としてのヒツジカルネキシン(Sheep Calnexin、QuantigeneからのSF-10622 from)を検出するためのプローブを用いて分析した。アッセイ結果は、Tecan Infinite M1000 PRO ルミノメーター(統合時間は200msに設定)を用いて測定した。
【0193】
miR-Httレベルの分析
生検パンチ(2mm)を、凍結ブロックからの、外側尾状および内側被殻からサンプリングした。RNA抽出は、いくらか改変したTRIzol製造業者ガイドライン(Ambion)を使用して実施した。TRIzol抽出中の相分離後、水相をRNA Clean & Concentrator(Zymo)カラムに移し、そのプロトコールに従った。RNAは分析まで-80℃に貯蔵した。RNAの量および濃度は、Fragment Analyzer (Advanced Analytical Technologies Inc.)に基づいて測定した。分析の直前に、RNAを20ng/μlに希釈した。人工miRNAガイド鎖は、製造業者の指示書に従って、TaqMan MicroRNA Reverse Transcription Kit(Cat# 4366596、Thermo Scientific)、2μlのRNAおよびガイド鎖特異的ステムループプライマー(ThermoFisher custom assay targeting UAAGCAUGGAGCUAGCAGGCU(配列番号25)またはassay id 002407、let7e*)を使用して逆転写した。ddPCR反応は、5μlのRT生成物、1×濃度のmiR-Httアッセイおよび0.3×濃度のlet-7e*アッセイを使用して設定し、マルチプレックスを可能にした。液滴は、QX200 Droplet Generator(Cat# 1864002、Biorad)を用いて産生し、エンドポイントPCR増幅(40サイクル)後の陽性シグナルについてモニタリングした。miRHTTの相対発現を、miRHTTおよびlet-7e*の絶対濃度間の比を算出することによって決定した。
【0194】
ベクターゲノム分布
ゲノムDNAは、Gentra Puregene Tissue kit(Qiagen)を使用して、液体窒素中で即時凍結したサンプルから抽出した。ゲノムDNA濃度は、NanoDrop ONEc分光光度計を使用して測定した。Droplet Digital PCR (ddPCR、Biorad)を、インプットとしての50ngのDNAおよびTaqManアッセイを使用して、製造業者の推薦に従って実施し、ベクター特異的CBおよびU6プロモーターおよびHPRT参照遺伝子を検出した。結果は、二倍体ゲノム当たりのベクターゲノム(vg/dg)として表す。
【0195】
ハンチントンタンパク質レベルの分析-mHTTについてのMesoscale Detection Assay(MSD)
線条体サンプルは、10mM HEPES、250mM スクロース、1mM EDTAおよびプロテアーゼ阻害剤(Roche)から構成される緩衝液中でホモジナイズし、10%振幅で10秒間超音波処理した。タンパク質濃度は、Bradfordアッセイを使用して測定した。96ウェルQuicPlex標準プレート(MSD)を、4℃で終夜、PBS中ウサギモノクローナル抗HTTプロリン1220領域抗体(D7F7、Cell Signaling、1:250)でコーティングした。プレートは、PBST(PBS+0.05% Tween20)を用いて、3×10分洗浄し、RTで2時間、PBS中の3%ウシ血清アルブミン(BSA)でブロッキングした。PBSTで3×10分洗浄した後、25μLの均質化緩衝液またはブランク(均質化緩衝液)中に20μgのタンパク質を含む技術的二連のサンプルをプレートに分配して、オービタルシェイカー上で、4℃で終夜インキュベートした。プレートは、PBST中で3×10分洗浄し、以下のとおり、二次/検出抗体ミックス中でインキュベートした:mHTTの検出のために、マウスモノクローナル抗ポリQ抗体MW1(DSHB)を、PBS中1%BSA中1μg/mLの各抗体で、抗マウスSulfoTag検出抗体(MSD)と混合した。1ウェル当たり30μLの検出抗体ミックスを適用し、オービタルシェイカー上で、RTで3時間インキュベートした。プレートは、PBST中3×10分洗浄し、1ウェル当たり150μLの2×Read Buffer(MSD)を、QuickPlex SQ120(MSD)での読み取りの直前に適用した。
【0196】
ウエスタンブロッティング
組織小片を、凍結ブロックから取り出し、200μl 10mM HEPES pH7.2、250mM スクロース、1mM EDTA+プロテアーゼ阻害剤タブレット(mini, complete, EDTA-free Roche #11836170001)中、氷上でホモジナイズした。サンプルは、10秒間超音波処理し、タンパク質濃度は、Bradford方法(BioRad #500-0006)を使用して決定した。同濃度のタンパク質(25μg)を3~8%Tris-Acetateゲル(Life Technologies #EA03785BOX)上のSDS-PAGEによって分離し、TransBlot Turbo(BioRad)を使用してニトリセルロースに移した。ブロットは、トリス緩衝化生理食塩水中の5%脱脂粉乳+0.1% Tween-20(TBST)中で1時間ブロックし、ブロッキング溶液中で4℃で、一次抗体中に終夜インキュベートした。使用された一次抗体は以下であった:抗ポリQ(MW1、Coriell、1:500または3B5H10、Sigma、1:1000)、抗ハンチントン(MAB2166、EMD Millipore、1:1000またはAb1、DiFiglia et al., 1995、1:1000)、抗DARPP32(#ab40801、Abcam、1:10,000)、抗アクチン(A4700、Sigma、1:1000)、および抗スペクトリン(MAB1622、EMD Milliopore、1:4000)。ブロットは、TBST中で洗浄し、ブロッキング溶液中1:5000希釈したペルオキシダーゼ標識二次抗体中に室温で1時間インキュベートし、TBST中で洗浄し、そして、SuperSignal West Pico Chemiluminescent Substrate(Pierce #34080)中でインキュベートした。画像は、CCD画像化システム(Alpha Innotech)およびHyperfilm ECL(GE Healthcare)を用いて得た。濃度測定は、ImageJ software(NIH)を使用するデジタル画像で実施した。統計学的分析は、独立t検定を使用して実施し、結果は、注射側の平均値として表した。
【0197】
DARPP32、NeuN、およびIba1についての免疫組織化学
DARPP32陽性細胞を定量するために、20番目毎の切片を、1×PBS中3%過酸化水素中で3分間、0.5% Triton-X-100中で20分間、次いで、1×PBS中1.5%正常ヤギ血清(Vector Labs、S-1000)中で4時間インキュベートした。切片は、4℃で終夜、1.5%正常ヤギ血清中抗DARPP32(AbCam、ab40801、1:1,000希釈)中にインキュベートした。次いで、切片は、1×PBS中ビオチン化ヤギ抗ウサギIgG抗体(Vector Labs、AP-1000、1:200希釈)中に10分間インキュベートした。切片は、1×PBS中、Vectastain Elite ABC Kit(Vector Labs、PK-6100)からの2% Elite Aおよび2% Elite B試薬とともに5分間インキュベートした。Metal Enhanced DAB kit(ThermoFisher Scientific、34065)を使用して、DARPP32陽性細胞を可視化した。切片は、安定なペルオキシド緩衝液中の1×3,3’-ジアミノベンジジン中にインキュベートした。
【0198】
NeuN陽性細胞を定量するために、20番目毎の切片を、1×PBS中3%過酸化水素中に3分間、0.5% Triton-X-100中に20分間、次いで、1×PBS中1.5%正常ヤギ血清(Vector Labs、S-1000)中に4℃で終夜インキュベートした。切片は、1.5%正常ヤギ血清中抗NeuN(Chemicon、MAB377、1:1,000希釈)中で4℃で1時間インキュベートした。次いで切片は、蛍光AF594ヤギ抗マウスIgG(ThermoFisher Scientific、A-11005、1:2,000希釈)中に40分間インキュベートし、NeuN陽性細胞を可視化した。
【0199】
Iba1陽性細胞を定量するために、20番目毎の切片を、1×PBS中、5%正常ヤギ血清(Vector Labs、S-1000)、1%ウシ血清アルブミン(Sigma、A-3059)、0.2% Triton-X-100、および0.03%過酸化水素の溶液に1時間インキュベートした。切片は、5%正常ヤギ血清(Vector Labs、S-1000)中の抗Iba1(Wako Chemicals、019-19741、1:1,000希釈)および1%ウシ血清アルブミン(Sigma、A-3059)中に終夜4℃でインキュベートした。切片を、1×PBS中ビオチン化ヤギ抗ウサギIgG抗体(Vector Labs、AP-1000、1:200希釈)で10分間インキュベートした。切片は、1×PBS中の、Vectastain Elite ABC Kit(Vector Labs、PK-6100)からの2% Elite Aおよび2% Elite B試薬とともに5分間インキュベートした。Metal Enhanced DABキット(ThermoFisher Scientific、34605)を使用して、安定なペルオキシド緩衝液中の1×3’,3-ジアミノベンジジン中に切片をインキュベートすることにより反応を可視化した。
【0200】
脳の左および右半球におけるDARPP32およびIba1陽性細胞の定量は、Nikon Eclipse E600顕微鏡を用いる各切片の画像(DARPP32について20×およびIba1について40×)を撮影することにより行った。異なる切片間の画像を一貫して捕捉するために、第一の画像を線条体の内側の背側端で捕捉し、ステージを腹側に0.5cm移した。一旦腹側端に達すると、ステージは、10の画像が捕捉されるまで、0.5cm外側におよび0.5cm背側に移動した。ランダムな数字を各画像に割り当て、細胞を定量化する際の偏見を除去した。細胞は、ImageJ software(NIH)を使用して計数した。
【0201】
NeuN陽性細胞の定量は、60×でChiu Technical Corporation Mercury 100-W lampを用いて、Nikon Eclipse E600を使用して実施した。DARPP32およびIba1画像を捕捉するために使用した立体解析学的方法もまた使用して、NeuN陽性細胞を定量化した。
【0202】
各切片についての線条体、尾状および被殻の領域を、線条体全体にわたる(1動物当たり1つの側あたり29~35切片)20番目毎の切片の注射側および非注射側について、ImageJソフトウェア(NIH)を使用してDARPP32染色領域を手動で循環させることによって測定した。観察者は、条件を知らされていない(blinded)。各領域についての総容積は、面積に、スライド間の切片の数(20)を乗じ、切片の厚さ(40ミクロン)を乗じ、各動物について一緒に足すことによって決定した。統計学的分析は、マイクロソフトエクセル、対応および不対t検定、1群あたりN=3または4動物を使用して実施した。
【0203】
ベクターゲノムおよび注射後のmiRNA分布
HDのノックインモデルにおける拡大されたマウスハンチントンおよびHDのトランスジェニックマウスモデルにおけるヒトmHTT導入遺伝子mRNAのサイレンシングを観察した。この例において、2つのコホートのHDヒツジ(スタディ1およびスタディ2)は線条体に片側注射した。スタディ1において、scAAV9-U6-miRHTT(AAV9miRHTT)または非コードスタッファー配列がプロモーターとポリAシグナルとの間に挿入されているscAAV9-CBA-empty(AAV9)を、8~9カ月齢のヒツジに注射した。スタディ2において、ヒツジは、14カ月齢で、scAAV9-CBA-miRHTTまたはscAAV9-CBA-empty(AAV9)を注射した。脳は、AAV9-miRHTT投与の1カ月後または6カ月後に回収した。
【0204】
ゲノムコピーを、液滴デジタルPCR(ddPCR、図26B)によって、サブセットの領域(図26A)において決定した。ゲノムコピーは、非注射側と比較して、尾状および被殻において最も高く、注射の1カ月後および6カ月後にscAAV9-U6-miRHTT処置群において最もレベルが高かった。少量のベクターゲノムが、皮質および肝臓に存在し、副腎においては検出不可であった(図26B)。
【0205】
RNA量は、RNA Quality Number(RQN)と呼ばれるスコアを生じるフラグメントアナライザーを使用して測定した。RQNは、電気フェログラムを分析することによって生成され、28Sリボソームと18Sリボソームとの間のピークの鋭さおよびベースラインの比率などの、RNA完全性の異なる多数の測定値を統合する。スコアは一般に、0(完全に分解)から10まで変化する。5を超えるスコアを有するサンプルを使用して、人工miRガイド鎖のレベルを分析した。スタディ1からの2匹の動物およびスタディ2からの2匹の動物は、低いRQNスコアのために分析から除外した。人工miRNAガイド鎖のレベルは、ddPCRを使用して測定し、内因性let7e*に対して正規化した(図27)。人工miRアンチセンス鎖の相対的な量は、非注射側よりも注射側で3.5~1000倍高く、注射の6カ月後と比較して1カ月後で高かった。miRNAガイド鎖は、AAV9-miRHTTの注射と反対側に低レベルで検出された。
【0206】
scAAV9-miRHTTの単一長期投与により尾状および被殻におけるヒト変異ハンチントンmRNAを低減させる
前線条体および線条体中央部におけるHTT mRNAは、ヒツジではなくヒトHTT mRNAを特異的に認識する分岐DNA(bDNA)アッセイを使用して測定した。このアッセイは、RNA単離を必要とせず、全てのサンプルが分析に含まれる。注射の1カ月後、ブロック中央部における注射に最も近く、scAAV9-U6-miRHTT(スタディ1)は、尾状および被殻の両方において、50%を超えて、ヒトHTT mRNAを低減させた(図28)。有意なサイレンシングは、注射部位からさらに離れている、前線条体において検出されなかった(図28)。注射の6カ月後、mRNAサイレンシングは、尾状において明白であった(図28)。scAAV9-CβA-miRHTTコホートにおいて(スタディ2)、HTT mRNAの顕著なサイレンシングが、注射の1カ月後、尾状中央部、被殻中央部、および前線条体において発生し(図28)、注射の6カ月後、尾状中央部においておよび被殻中央部の一部において発生した。前線条体は、6カ月において有意な低下を示さなかった。内因性ヒツジHTT miRNAの有意なサイレンシングは存在しなかった(図29A)。
【0207】
ウエスタンブロットアッセイおよび電気化学発光(MSDアッセイ)は、scAAV9-miRHTTが尾状および被殻においてヒト変異ハンチントンタンパク質を低減させることを示す
HTTタンパク質は、同じサンプル調製物において、ウエスタンブロット(図30)および電気化学発光(Meso Scale Discovery(MSD、図30))によって検出された。スタディ1では、野生型HTTと比較してmHTT(変異HTT)を優先的に検出する3BH510抗体を使用して、ウエスタンブロット(図30)によりmHTTタンパク質を検出した。scAAV9-U6-miRHTTを用いる処置の1カ月後、尾状、被殻、よび前線条体において、そして、処置の6カ月後に被殻において、miRHTTを欠くAAV9での処置と比較して、mHTTタンパク質の有意な低減が存在した。スタディ2(図30、下図)において、scAAV9-CβA-miRHTT処置は、尾状において注射の一カ月後、そして、尾状、被殻および前線条体において注射の6カ月後、mHTTを有意にサイレンシングした。
【0208】
検出のためにMW1を使用するSMDアッセイの結果は、scAAV9-U6-miRHTT処置(スタディ1)が、処置の1カ月および6カ月後に、尾状、被殻および前線条体において、mHTTタンパク質レベルを有意に低下させたことを示す。scAAV9-CBA-miRHTTは、注射の1カ月後に尾状において、そして、処置の6カ月後に尾状、被殻および前線条体において、mHTTタンパク質を顕著にサイレンシングした(図31)。これらの結果は、MSDアッセイの結果(図31)とウエスタンブロットアッセイによって得られた結果(図30)との間に良好な一致が存在することを示す。
【0209】
表2:スタディ1および2におけるウエスタンブロットおよびMSDアッセイによる変異ハンチントンタンパク質の低下の平均割合。ヒト変異ハンチントンタンパク質は、スタディ1において抗httポリQ抗体3B5H10、およびスタディ2において、ヒツジHTTを認識しない抗体3B5H10、MAB2166(抗HTT443-456)(Reid et al., 2013)および抗ポリQモノクローナル抗体MW1を用いるウエスタンブロットによって測定した。MSDアッセイにおいて、MW1は、検出抗体として使用した。この表は、尾状、被殻および前線条体についてのmHTT低下の平均割合を報告する。低下の割合は、AAV9miRHTT処置したヒツジにおける注射側についての平均シグナルを、AAV9単独処置動物における注射側についての平均シグナルで除算することによって計算した。
【0210】
【表2】
【0211】
mHTTを検出する抗体は異なる感受性を有し得るので、ウエスタンブロットによってヒトmHTTタンパク質を検出するための他の2つの抗体、MAB2166およびMW1を、スタディ2に含めた(表2)。HDトランスジェニックヒツジにおいて、MAB2166は、ヒトハンチントンのみを認識し、ヒツジHTTを認識しない。MW1は、HTTにおける拡大ポリグルタミン領域を優先的に認識し、MSDアッセイにおいてmHTTの検出にも使用された。表2は、3つの抗mHTT抗体(3B5H10、2166、およびMW1)を用いるウエスタンブロットによって、そして、スタディ1および2におけるMW1を用いるMSDアッセイによって検出されるmHTTの平均低下割合を比較する。ウエスタンブロット分析における3つ全ての抗体は、スタディ2における複数の新線条体領域における有意なmHTTの低下を検出した(49%~81%)。MSDアッセイによるmHTT低下の結果は、同じ線条体領域からの2つのサンプルがスタディ2において使用された場合、一貫していた。ウエスタンブロットによる結果とスタディ2においてMW1を用いるMSDアッセイによる結果との比較はまた、注目に値する。mHTT低下の大きさにおいて、mHTT検出のこれら2つの異なる方法間で、良好な一致が存在していた。
【0212】
ウエスタンブロット分析により、AAV9-miRHTTを注射した線条体を覆う皮質は、AAV9注射皮質と比較して、mHTTタンパク質レベルの減少を示さなかった(図32A)。低レベルのmRNAガイド鎖は、AAV9-miRHTT注射線条体の反対側の尾状および被殻において検出された。これらの領域は、ウエスタンブロット分析によってmHTTタンパク質レベルの減少を示さなかった(図32B)。
【0213】
ヒトHD遺伝子に対するAAV9-miRHTTを用いる処置が、内因性ヒツジHTTのレベルに影響するかどうかを調査するために、ヒト導入遺伝子mHTTのレベルと、内因性ヒツジHTTのレベルを、SDS PAGE上の2つのタンパク質の移動の差異を利用するウエスタンブロット分析を使用して、直接比較した(図29B)。htt1-17を認識するAb1抗体を用いるウエスタンブロット分析は、ヒトmHTTではなく、内因性ヒツジHTTが、miRHTTでの処置によって低下されないことを示した(図29B)。
【0214】
DARPP32標識ニューロンおよび線条体容積はmiRNA処置によって影響されない
AAVベクターの注射の安全性を調査するために、中型有棘神経細胞のマーカーであるDARPP32についての免疫組織化学を実施して、DARPP32陽性細胞の数を計数した。AAV9-miRHTT処置群の細胞数とAAV9処置群の細胞数との間に有意差は存在せず(表3)、神経細胞のマーカーであるNeuNについて染色された細胞の数の処置群間に有意差は存在しなかった。線条体容積は、DARPP32標識切片における線条体の断面領域の測定値を使用して決定し、miRNA処置後、対照と比較して変化していないことが見い出された(表4)。
【0215】
表3:DARPP32およびNeu N陽性細胞の数。データは、片側t検定によって分析した(非注射側に注射)。注射の6カ月後に、AAV9-CBA-miRHTTを注射されたWTヒツジのみにおいて、注射側と非注射側との間に有意差が見られた。対応t検定による1p=0.002。
【表3】
【0216】
表4:線条体容積。容積は、1群あたりN=3ヒツジ、1匹の動物あたりの1側あたりの29~35の40μm切片の断面積から決定した。対応t検定を使用して1p=0.01、2p=0.03、3p=0.02。
【表4】
【0217】
scAAV9での直接注射後に、活性型マイクログリアの一過性の増加が生じる
マイクログリアに局所化して活性化の際にアップレギュレートされるタンパク質である、Iba1の免疫組織化学的局在化を調査した。標識された細胞は、休止または活性型マイクログリアとして形態に基づいて同定された(表5)。scAAV9-U6-miRHTTまたは対応する対照ベクターの注射により、注射の1カ月後に注射部位における活性型マイクログリアの数を増加させたが、注射の6カ月後、注射側および非注射側は区別できなかった。第二のスタディにおいて、マイクログリア応答は、スタディのエンドポイント(6カ月)においてのみ調査し、この時点では、群間で有意差は存在しなかった。この発見は、活性型マイクログリアにおける一過性の増加は、AAVカーゴと独立しており、ベクターまたは手術単独で生じ得ることを示唆する。
【0218】
表5:IBA1陽性細胞の数および形態に基づく分類。統計学的分析は、対応t検定によって行った(注射側 対 非注射側)。非注射側と比較して注射側上の活性型マイクログリアの有意な増加は、AAV9-U6-miRHTTを注射したHDヒツジ(1p=0.01)および6カ月においてAAV9を注射したWTヒツジ(2p=0.006)において見出された。得られたマイクログリアにおける有意な減少は、AAV9(3p=0.05)およびAAV9-U6-miRHTT4p=0.04)の両方を注射したHDヒツジにおいて1カ月で見出され、全マイクログリアにおける有意な増加が、スタディ2において、6カ月において、AAV9を注射したHDヒツジにおいて見出された(4p=0.04)。全ての分析は、注射側を非注射側と比較して、対応t検定によって行われた。
【0219】
【表5】
【0220】
scAAV9-miRHTT処置は血球数、電解質、または肝臓および腎臓機能に影響しない
血液サンプルは、4回採取した:ベースライン(処置前)、処置後28(または30)日、90日、および180日。完全な血球数、電解質を測定し、肝臓および腎臓機能試験を実施した(表6)。これらの測定値のいずれにおいても、AAV9-miRHTT注射ヒツジと対照との間で、変化は見出されなかった。さらに、これらの時点で重量の変化は存在しなかった。
【0221】
表6:臨床病理学および全てのヒツジについての完全な血球数
【表6-1】
【0222】
【表6-2】
【0223】
配列
>配列番号1 ハンチントンmRNA;NCBI Ref. Seq NM_002111.8)
GCTGCCGGGACGGGTCCAAGATGGACGGCCGCTCAGGTTCTGCTTTTACCTGCGGCCCAGAGCCCCATTCATTGCCCCGGTGCTGAGCGGCGCCGCGAGTCGGCCCGAGGCCTCCGGGGACTGCCGTGCCGGGCGGGAGACCGCCATGGCGACCCTGGAAAAGCTGATGAAGGCCTTCGAGTCCCTCAAGTCCTTCCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAGCAACAGCCGCCACCGCCGCCGCCGCCGCCGCCGCCTCCTCAGCTTCCTCAGCCGCCGCCGCAGGCACAGCCGCTGCTGCCTCAGCCGCAGCCGCCCCCGCCGCCGCCCCCGCCGCCACCCGGCCCGGCTGTGGCTGAGGAGCCGCTGCACCGACCAAAGAAAGAACTTTCAGCTACCAAGAAAGACCGTGTGAATCATTGTCTGACAATATGTGAAAACATAGTGGCACAGTCTGTCAGAAATTCTCCAGAATTTCAGAAACTTCTGGGCATCGCTATGGAACTTTTTCTGCTGTGCAGTGATGACGCAGAGTCAGATGTCAGGATGGTGGCTGACGAATGCCTCAACAAAGTTATCAAAGCTTTGATGGATTCTAATCTTCCAAGGTTACAGCTCGAGCTCTATAAGGAAATTAAAAAGAATGGTGCCCCTCGGAGTTTGCGTGCTGCCCTGTGGAGGTTTGCTGAGCTGGCTCACCTGGTTCGGCCTCAGAAATGCAGGCCTTACCTGGTGAACCTTCTGCCGTGCCTGACTCGAACAAGCAAGAGACCCGAAGAATCAGTCCAGGAGACCTTGGCTGCAGCTGTTCCCAAAATTATGGCTTCTTTTGGCAATTTTGCAAATGACAATGAAATTAAGGTTTTGTTAAAGGCCTTCATAGCGAACCTGAAGTCAAGCTCCCCCACCATTCGGCGGACAGCGGCTGGATCAGCAGTGAGCATCTGCCAGCACTCAAGAAGGACACAATATTTCTATAGTTGGCTACTAAATGTGCTCTTAGGCTTACTCGTTCCTGTCGAGGATGAACACTCCACTCTGCTGATTCTTGGCGTGCTGCTCACCCTGAGGTATTTGGTGCCCTTGCTGCAGCAGCAGGTCAAGGACACAAGCCTGAAAGGCAGCTTCGGAGTGACAAGGAAAGAAATGGAAGTCTCTCCTTCTGCAGAGCAGCTTGTCCAGGTTTATGAACTGACGTTACATCATACACAGCACCAAGACCACAATGTTGTGACCGGAGCCCTGGAGCTGTTGCAGCAGCTCTTCAGAACGCCTCCACCCGAGCTTCTGCAAACCCTGACCGCAGTCGGGGGCATTGGGCAGCTCACCGCTGCTAAGGAGGAGTCTGGTGGCCGAAGCCGTAGTGGGAGTATTGTGGAACTTATAGCTGGAGGGGGTTCCTCATGCAGCCCTGTCCTTTCAAGAAAACAAAAAGGCAAAGTGCTCTTAGGAGAAGAAGAAGCCTTGGAGGATGACTCTGAATCGAGATCGGATGTCAGCAGCTCTGCCTTAACAGCCTCAGTGAAGGATGAGATCAGTGGAGAGCTGGCTGCTTCTTCAGGGGTTTCCACTCCAGGGTCAGCAGGTCATGACATCATCACAGAACAGCCACGGTCACAGCACACACTGCAGGCGGACTCAGTGGATCTGGCCAGCTGTGACTTGACAAGCTCTGCCACTGATGGGGATGAGGAGGATATCTTGAGCCACAGCTCCAGCCAGGTCAGCGCCGTCCCATCTGACCCTGCCATGGACCTGAATGATGGGACCCAGGCCTCGTCGCCCATCAGCGACAGCTCCCAGACCACCACCGAAGGGCCTGATTCAGCTGTTACCCCTTCAGACAGTTCTGAAATTGTGTTAGACGGTACCGACAACCAGTATTTGGGCCTGCAGATTGGACAGCCCCAGGATGAAGATGAGGAAGCCACAGGTATTCTTCCTGATGAAGCCTCGGAGGCCTTCAGGAACTCTTCCATGGCCCTTCAACAGGCACATTTATTGAAAAACATGAGTCACTGCAGGCAGCCTTCTGACAGCAGTGTTGATAAATTTGTGTTGAGAGATGAAGCTACTGAACCGGGTGATCAAGAAAACAAGCCTTGCCGCATCAAAGGTGACATTGGACAGTCCACTGATGATGACTCTGCACCTCTTGTCCATTGTGTCCGCCTTTTATCTGCTTCGTTTTTGCTAACAGGGGGAAAAAATGTGCTGGTTCCGGACAGGGATGTGAGGGTCAGCGTGAAGGCCCTGGCCCTCAGCTGTGTGGGAGCAGCTGTGGCCCTCCACCCGGAATCTTTCTTCAGCAAACTCTATAAAGTTCCTCTTGACACCACGGAATACCCTGAGGAACAGTATGTCTCAGACATCTTGAACTACATCGATCATGGAGACCCACAGGTTCGAGGAGCCACTGCCATTCTCTGTGGGACCCTCATCTGCTCCATCCTCAGCAGGTCCCGCTTCCACGTGGGAGATTGGATGGGCACCATTAGAACCCTCACAGGAAATACATTTTCTTTGGCGGATTGCATTCCTTTGCTGCGGAAAACACTGAAGGATGAGTCTTCTGTTACTTGCAAGTTAGCTTGTACAGCTGTGAGGAACTGTGTCATGAGTCTCTGCAGCAGCAGCTACAGTGAGTTAGGACTGCAGCTGATCATCGATGTGCTGACTCTGAGGAACAGTTCCTATTGGCTGGTGAGGACAGAGCTTCTGGAAACCCTTGCAGAGATTGACTTCAGGCTGGTGAGCTTTTTGGAGGCAAAAGCAGAAAACTTACACAGAGGGGCTCATCATTATACAGGGCTTTTAAAACTGCAAGAACGAGTGCTCAATAATGTTGTCATCCATTTGCTTGGAGATGAAGACCCCAGGGTGCGACATGTTGCCGCAGCATCACTAATTAGGCTTGTCCCAAAGCTGTTTTATAAATGTGACCAAGGACAAGCTGATCCAGTAGTGGCCGTGGCAAGAGATCAAAGCAGTGTTTACCTGAAACTTCTCATGCATGAGACGCAGCCTCCATCTCATTTCTCCGTCAGCACAATAACCAGAATATATAGAGGCTATAACCTACTACCAAGCATAACAGACGTCACTATGGAAAATAACCTTTCAAGAGTTATTGCAGCAGTTTCTCATGAACTAATCACATCAACCACCAGAGCACTCACATTTGGATGCTGTGAAGCTTTGTGTCTTCTTTCCACTGCCTTCCCAGTTTGCATTTGGAGTTTAGGTTGGCACTGTGGAGTGCCTCCACTGAGTGCCTCAGATGAGTCTAGGAAGAGCTGTACCGTTGGGATGGCCACAATGATTCTGACCCTGCTCTCGTCAGCTTGGTTCCCATTGGATCTCTCAGCCCATCAAGATGCTTTGATTTTGGCCGGAAACTTGCTTGCAGCCAGTGCTCCCAAATCTCTGAGAAGTTCATGGGCCTCTGAAGAAGAAGCCAACCCAGCAGCCACCAAGCAAGAGGAGGTCTGGCCAGCCCTGGGGGACCGGGCCCTGGTGCCCATGGTGGAGCAGCTCTTCTCTCACCTGCTGAAGGTGATTAACATTTGTGCCCACGTCCTGGATGACGTGGCTCCTGGACCCGCAATAAAGGCAGCCTTGCCTTCTCTAACAAACCCCCCTTCTCTAAGTCCCATCCGACGAAAGGGGAAGGAGAAAGAACCAGGAGAACAAGCATCTGTACCGTTGAGTCCCAAGAAAGGCAGTGAGGCCAGTGCAGCTTCTAGACAATCTGATACCTCAGGTCCTGTTACAACAAGTAAATCCTCATCACTGGGGAGTTTCTATCATCTTCCTTCATACCTCAAACTGCATGATGTCCTGAAAGCTACACACGCTAACTACAAGGTCACGCTGGATCTTCAGAACAGCACGGAAAAGTTTGGAGGGTTTCTCCGCTCAGCCTTGGATGTTCTTTCTCAGATACTAGAGCTGGCCACACTGCAGGACATTGGGAAGTGTGTTGAAGAGATCCTAGGATACCTGAAATCCTGCTTTAGTCGAGAACCAATGATGGCAACTGTTTGTGTTCAACAATTGTTGAAGACTCTCTTTGGCACAAACTTGGCCTCCCAGTTTGATGGCTTATCTTCCAACCCCAGCAAGTCACAAGGCCGAGCACAGCGCCTTGGCTCCTCCAGTGTGAGGCCAGGCTTGTACCACTACTGCTTCATGGCCCCGTACACCCACTTCACCCAGGCCCTCGCTGACGCCAGCCTGAGGAACATGGTGCAGGCGGAGCAGGAGAACGACACCTCGGGATGGTTTGATGTCCTCCAGAAAGTGTCTACCCAGTTGAAGACAAACCTCACGAGTGTCACAAAGAACCGTGCAGATAAGAATGCTATTCATAATCACATTCGTTTGTTTGAACCTCTTGTTATAAAAGCTTTAAAACAGTACACGACTACAACATGTGTGCAGTTACAGAAGCAGGTTTTAGATTTGCTGGCGCAGCTGGTTCAGTTACGGGTTAATTACTGTCTTCTGGATTCAGATCAGGTGTTTATTGGCTTTGTATTGAAACAGTTTGAATACATTGAAGTGGGCCAGTTCAGGGAATCAGAGGCAATCATTCCAAACATCTTTTTCTTCTTGGTATTACTATCTTATGAACGCTATCATTCAAAACAGATCATTGGAATTCCTAAAATCATTCAGCTCTGTGATGGCATCATGGCCAGTGGAAGGAAGGCTGTGACACATGCCATACCGGCTCTGCAGCCCATAGTCCACGACCTCTTTGTATTAAGAGGAACAAATAAAGCTGATGCAGGAAAAGAGCTTGAAACCCAAAAAGAGGTGGTGGTGTCAATGTTACTGAGACTCATCCAGTACCATCAGGTGTTGGAGATGTTCATTCTTGTCCTGCAGCAGTGCCACAAGGAGAATGAAGACAAGTGGAAGCGACTGTCTCGACAGATAGCTGACATCATCCTCCCAATGTTAGCCAAACAGCAGATGCACATTGACTCTCATGAAGCCCTTGGAGTGTTAAATACATTATTTGAGATTTTGGCCCCTTCCTCCCTCCGTCCGGTAGACATGCTTTTACGGAGTATGTTCGTCACTCCAAACACAATGGCGTCCGTGAGCACTGTTCAACTGTGGATATCGGGAATTCTGGCCATTTTGAGGGTTCTGATTTCCCAGTCAACTGAAGATATTGTTCTTTCTCGTATTCAGGAGCTCTCCTTCTCTCCGTATTTAATCTCCTGTACAGTAATTAATAGGTTAAGAGATGGGGACAGTACTTCAACGCTAGAAGAACACAGTGAAGGGAAACAAATAAAGAATTTGCCAGAAGAAACATTTTCAAGGTTTCTATTACAACTGGTTGGTATTCTTTTAGAAGACATTGTTACAAAACAGCTGAAGGTGGAAATGAGTGAGCAGCAACATACTTTCTATTGCCAGGAACTAGGCACACTGCTAATGTGTCTGATCCACATCTTCAAGTCTGGAATGTTCCGGAGAATCACAGCAGCTGCCACTAGGCTGTTCCGCAGTGATGGCTGTGGCGGCAGTTTCTACACCCTGGACAGCTTGAACTTGCGGGCTCGTTCCATGATCACCACCCACCCGGCCCTGGTGCTGCTCTGGTGTCAGATACTGCTGCTTGTCAACCACACCGACTACCGCTGGTGGGCAGAAGTGCAGCAGACCCCGAAAAGACACAGTCTGTCCAGCACAAAGTTACTTAGTCCCCAGATGTCTGGAGAAGAGGAGGATTCTGACTTGGCAGCCAAACTTGGAATGTGCAATAGAGAAATAGTACGAAGAGGGGCTCTCATTCTCTTCTGTGATTATGTCTGTCAGAACCTCCATGACTCCGAGCACTTAACGTGGCTCATTGTAAATCACATTCAAGATCTGATCAGCCTTTCCCACGAGCCTCCAGTACAGGACTTCATCAGTGCCGTTCATCGGAACTCTGCTGCCAGCGGCCTGTTCATCCAGGCAATTCAGTCTCGTTGTGAAAACCTTTCAACTCCAACCATGCTGAAGAAAACTCTTCAGTGCTTGGAGGGGATCCATCTCAGCCAGTCGGGAGCTGTGCTCACGCTGTATGTGGACAGGCTTCTGTGCACCCCTTTCCGTGTGCTGGCTCGCATGGTCGACATCCTTGCTTGTCGCCGGGTAGAAATGCTTCTGGCTGCAAATTTACAGAGCAGCATGGCCCAGTTGCCAATGGAAGAACTCAACAGAATCCAGGAATACCTTCAGAGCAGCGGGCTCGCTCAGAGACACCAAAGGCTCTATTCCCTGCTGGACAGGTTTCGTCTCTCCACCATGCAAGACTCACTTAGTCCCTCTCCTCCAGTCTCTTCCCACCCGCTGGACGGGGATGGGCACGTGTCACTGGAAACAGTGAGTCCGGACAAAGACTGGTACGTTCATCTTGTCAAATCCCAGTGTTGGACCAGGTCAGATTCTGCACTGCTGGAAGGTGCAGAGCTGGTGAATCGGATTCCTGCTGAAGATATGAATGCCTTCATGATGAACTCGGAGTTCAACCTAAGCCTGCTAGCTCCATGCTTAAGCCTAGGGATGAGTGAAATTTCTGGTGGCCAGAAGAGTGCCCTTTTTGAAGCAGCCCGTGAGGTGACTCTGGCCCGTGTGAGCGGCACCGTGCAGCAGCTCCCTGCTGTCCATCATGTCTTCCAGCCCGAGCTGCCTGCAGAGCCGGCGGCCTACTGGAGCAAGTTGAATGATCTGTTTGGGGATGCTGCACTGTATCAGTCCCTGCCCACTCTGGCCCGGGCCCTGGCACAGTACCTGGTGGTGGTCTCCAAACTGCCCAGTCATTTGCACCTTCCTCCTGAGAAAGAGAAGGACATTGTGAAATTCGTGGTGGCAACCCTTGAGGCCCTGTCCTGGCATTTGATCCATGAGCAGATCCCGCTGAGTCTGGATCTCCAGGCAGGGCTGGACTGCTGCTGCCTGGCCCTGCAGCTGCCTGGCCTCTGGAGCGTGGTCTCCTCCACAGAGTTTGTGACCCACGCCTGCTCCCTCATCTACTGTGTGCACTTCATCCTGGAGGCCGTTGCAGTGCAGCCTGGAGAGCAGCTTCTTAGTCCAGAAAGAAGGACAAATACCCCAAAAGCCATCAGCGAGGAGGAGGAGGAAGTAGATCCAAACACACAGAATCCTAAGTATATCACTGCAGCCTGTGAGATGGTGGCAGAAATGGTGGAGTCTCTGCAGTCGGTGTTGGCCTTGGGTCATAAAAGGAATAGCGGCGTGCCGGCGTTTCTCACGCCATTGCTAAGGAACATCATCATCAGCCTGGCCCGCCTGCCCCTTGTCAACAGCTACACACGTGTGCCCCCACTGGTGTGGAAGCTTGGATGGTCACCCAAACCGGGAGGGGATTTTGGCACAGCATTCCCTGAGATCCCCGTGGAGTTCCTCCAGGAAAAGGAAGTCTTTAAGGAGTTCATCTACCGCATCAACACACTAGGCTGGACCAGTCGTACTCAGTTTGAAGAAACTTGGGCCACCCTCCTTGGTGTCCTGGTGACGCAGCCCCTCGTGATGGAGCAGGAGGAGAGCCCACCAGAAGAAGACACAGAGAGGACCCAGATCAACGTCCTGGCCGTGCAGGCCATCACCTCACTGGTGCTCAGTGCAATGACTGTGCCTGTGGCCGGCAACCCAGCTGTAAGCTGCTTGGAGCAGCAGCCCCGGAACAAGCCTCTGAAAGCTCTCGACACCAGGTTTGGGAGGAAGCTGAGCATTATCAGAGGGATTGTGGAGCAAGAGATTCAAGCAATGGTTTCAAAGAGAGAGAATATTGCCACCCATCATTTATATCAGGCATGGGATCCTGTCCCTTCTCTGTCTCCGGCTACTACAGGTGCCCTCATCAGCCACGAGAAGCTGCTGCTACAGATCAACCCCGAGCGGGAGCTGGGGAGCATGAGCTACAAACTCGGCCAGGTGTCCATACACTCCGTGTGGCTGGGGAACAGCATCACACCCCTGAGGGAGGAGGAATGGGACGAGGAAGAGGAGGAGGAGGCCGACGCCCCTGCACCTTCGTCACCACCCACGTCTCCAGTCAACTCCAGGAAACACCGGGCTGGAGTTGACATCCACTCCTGTTCGCAGTTTTTGCTTGAGTTGTACAGCCGCTGGATCCTGCCGTCCAGCTCAGCCAGGAGGACCCCGGCCATCCTGATCAGTGAGGTGGTCAGATCCCTTCTAGTGGTCTCAGACTTGTTCACCGAGCGCAACCAGTTTGAGCTGATGTATGTGACGCTGACAGAACTGCGAAGGGTGCACCCTTCAGAAGACGAGATCCTCGCTCAGTACCTGGTGCCTGCCACCTGCAAGGCAGCTGCCGTCCTTGGGATGGACAAGGCCGTGGCGGAGCCTGTCAGCCGCCTGCTGGAGAGCACGCTCAGGAGCAGCCACCTGCCCAGCAGGGTTGGAGCCCTGCACGGCGTCCTCTATGTGCTGGAGTGCGACCTGCTGGACGACACTGCCAAGCAGCTCATCCCGGTCATCAGCGACTATCTCCTCTCCAACCTGAAAGGGATCGCCCACTGCGTGAACATTCACAGCCAGCAGCACGTACTGGTCATGTGTGCCACTGCGTTTTACCTCATTGAGAACTATCCTCTGGACGTAGGGCCGGAATTTTCAGCATCAATAATACAGATGTGTGGGGTGATGCTGTCTGGAAGTGAGGAGTCCACCCCCTCCATCATTTACCACTGTGCCCTCAGAGGCCTGGAGCGCCTCCTGCTCTCTGAGCAGCTCTCCCGCCTGGATGCAGAATCGCTGGTCAAGCTGAGTGTGGACAGAGTGAACGTGCACAGCCCGCACCGGGCCATGGCGGCTCTGGGCCTGATGCTCACCTGCATGTACACAGGAAAGGAGAAAGTCAGTCCGGGTAGAACTTCAGACCCTAATCCTGCAGCCCCCGACAGCGAGTCAGTGATTGTTGCTATGGAGCGGGTATCTGTTCTTTTTGATAGGATCAGGAAAGGCTTTCCTTGTGAAGCCAGAGTGGTGGCCAGGATCCTGCCCCAGTTTCTAGACGACTTCTTCCCACCCCAGGACATCATGAACAAAGTCATCGGAGAGTTTCTGTCCAACCAGCAGCCATACCCCCAGTTCATGGCCACCGTGGTGTATAAGGTGTTTCAGACTCTGCACAGCACCGGGCAGTCGTCCATGGTCCGGGACTGGGTCATGCTGTCCCTCTCCAACTTCACGCAGAGGGCCCCGGTCGCCATGGCCACGTGGAGCCTCTCCTGCTTCTTTGTCAGCGCGTCCACCAGCCCGTGGGTCGCGGCGATCCTCCCACATGTCATCAGCAGGATGGGCAAGCTGGAGCAGGTGGACGTGAACCTTTTCTGCCTGGTCGCCACAGACTTCTACAGACACCAGATAGAGGAGGAGCTCGACCGCAGGGCCTTCCAGTCTGTGCTTGAGGTGGTTGCAGCCCCAGGAAGCCCATATCACCGGCTGCTGACTTGTTTACGAAATGTCCACAAGGTCACCACCTGCTGAGCGCCATGGTGGGAGAGACTGTGAGGCGGCAGCTGGGGCCGGAGCCTTTGGAAGTCTGCGCCCTTGTGCCCTGCCTCCACCGAGCCAGCTTGGTCCCTATGGGCTTCCGCACATGCCGCGGGCGGCCAGGCAACGTGCGTGTCTCTGCCATGTGGCAGAAGTGCTCTTTGTGGCAGTGGCCAGGCAGGGAGTGTCTGCAGTCCTGGTGGGGCTGAGCCTGAGGCCTTCCAGAAAGCAGGAGCAGCTGTGCTGCACCCCATGTGGGTGACCAGGTCCTTTCTCCTGATAGTCACCTGCTGGTTGTTGCCAGGTTGCAGCTGCTCTTGCATCTGGGCCAGAAGTCCTCCCTCCTGCAGGCTGGCTGTTGGCCCCTCTGCTGTCCTGCAGTAGAAGGTGCCGTGAGCAGGCTTTGGGAACACTGGCCTGGGTCTCCCTGGTGGGGTGTGCATGCCACGCCCCGTGTCTGGATGCACAGATGCCATGGCCTGTGCTGGGCCAGTGGCTGGGGGTGCTAGACACCCGGCACCATTCTCCCTTCTCTCTTTTCTTCTCAGGATTTAAAATTTAATTATATCAGTAAAGAGATTAATTTTAACGTAACTCTTTCTATGCCCGTGTAAAGTATGTGAATCGCAAGGCCTGTGCTGCATGCGACAGCGTC
CGGGGTGGTGGACAGGGCCCCCGGCCACGCTCCCTCTCCTGTAGCCACTGGCATAGCCCTCCTGAGCACCCGCTGACATTTCCGTTGTACATGTTCCTGTTTATGCATTCACAAGGTGACTGGGATGTAGAGAGGCGTTAGTGGGCAGGTGGCCACAGCAGGACTGAGGACAGGCCCCCATTATCCTAGGGGTGCGCTCACCTGCAGCCCCTCCTCCTCGGGCACAGACGACTGTCGTTCTCCACCCACCAGTCAGGGACAGCAGCCTCCCTGTCACTCAGCTGAGAAGGCCAGCCCTCCCTGGCTGTGAGCAGCCTCCACTGTGTCCAGAGACATGGGCCTCCCACTCCTGTTCCTTGCTAGCCCTGGGGTGGCGTCTGCCTAGGAGCTGGCTGGCAGGTGTTGGGACCTGCTGCTCCATGGATGCATGCCCTAAGAGTGTCACTGAGCTGTGTTTTGTCTGAGCCTCTCTCGGTCAACAGCAAAGCTTGGTGTCTTGGCACTGTTAGTGACAGAGCCCAGCATCCCTTCTGCCCCCGTTCCAGCTGACATCTTGCACGGTGACCCCTTTTAGTCAGGAGAGTGCAGATCTGTGCTCATCGGAGACTGCCCCACGGCCCTGTCAGAGCCGCCACTCCTATCCCCAGGCCAGGTCCCTGGACCAGCCTCCTGTTTGCAGGCCCAGAGGAGCCAAGTCATTAAAATGGAAGTGGATTCTGGATGGCCGGGCTGCTGCTGATGTAGGAGCTGGATTTGGGAGCTCTGCTTGCCGACTGGCTGTGAGACGAGGCAGGGGCTCTGCTTCCTCAGCCCTAGAGGCGAGCCAGGCAAGGTTGGCGACTGTCATGTGGCTTGGTTTGGTCATGCCCGTCGATGTTTTGGGTATTGAATGTGGTAAGTGGAGGAAATGTTGGAACTCTGTGCAGGTGCTGCCTTGAGACCCCCAAGCTTCCACCTGTCCCTCTCCTATGTGGCAGCTGGGGAGCAGCTGAGATGTGGACTTGTATGCTGCCCACATACGTGAGGGGGAGCTGAAAGGGAGCCCCTCCTCTGAGCAGCCTCTGCCAGGCCTGTATGAGGCTTTTCCCACCAGCTCCCAACAGAGGCCTCCCCCAGCCAGGACCACCTCGTCCTCGTGGCGGGGCAGCAGGAGCGGTAGAAAGGGGTCCGATGTTTGAGGAGGCCCTTAAGGGAAGCTACTGAATTATAACACGTAAGAAAATCACCATTCCGTATTGGTTGGGGGCTCCTGTTTCTCATCCTAGCTTTTTCCTGGAAAGCCCGCTAGAAGGTTTGGGAACGAGGGGAAAGTTCTCAGAACTGTTGGCTGCTCCCCACCCGCCTCCCGCCTCCCCCGCAGGTTATGTCAGCAGCTCTGAGACAGCAGTATCACAGGCCAGATGTTGTTCCTGGCTAGATGTTTACATTTGTAAGAAATAACACTGTGAATGTAAAACAGAGCCATTCCCTTGGAATGCATATCGCTGGGCTCAACATAGAGTTTGTCTTCCTCTTGTTTACGACGTGATCTAAACCAGTCCTTAGCAAGGGGCTCAGAACACCCCGCTCTGGCAGTAGGTGTCCCCCACCCCCAAAGACCTGCCTGTGTGCTCCGGAGATGAATATGAGCTCATTAGTAAAAATGACTTCACCCACGCATATACATAAAGTATCCATGCATGTGCATATAGACACATCTATAATTTTACACACACACCTCTCAAGACGGAGATGCATGGCCTCTAAGAGTGCCCGTGTCGGTTCTTCCTGGAAGTTGACTTTCCTTAGACCCGCCAGGTCAAGTTAGCCGCGTGACGGACATCCAGGCGTGGGACGTGGTCAGGGCAGGGCTCATTCATTGCCCACTAGGATCCCACTGGCGAAGATGGTCTCCATATCAGCTCTCTGCAGAAGGGAGGAAGACTTTATCATGTTCCTAAAAATCTGTGGCAAGCACCCATCGTATTATCCAAATTTTGTTGCAAATGTGATTAATTTGGTTGTCAAGTTTTGGGGGTGGGCTGTGGGGAGATTGCTTTTGTTTTCCTGCTGGTAATATCGGGAAAGATTTTAATGAAACCAGGGTAGAATTGTTTGGCAATGCACTGAAGCGTGTTTCTTTCCCAAAATGTGCCTCCCTTCCGCTGCGGGCCCAGCTGAGTCTATGTAGGTGATGTTTCCAGCTGCCAAGTGCTCTTTGTTACTGTCCACCCTCATTTCTGCCAGCGCATGTGTCCTTTCAAGGGGAAAATGTGAAGCTGAACCCCCTCCAGACACCCAGAATGTAGCATCTGAGAAGGCCCTGTGCCCTAAAGGACACCCCTCGCCCCCATCTTCATGGAGGGGGTCATTTCAGAGCCCTCGGAGCCAATGAACAGCTCCTCCTCTTGGAGCTGAGATGAGCCCCACGTGGAGCTCGGGACGGATAGTAGACAGCAATAACTCGGTGTGTGGCCGCCTGGCAGGTGGAACTTCCTCCCGTTGCGGGGTGGAGTGAGGTTAGTTCTGTGTGTCTGGTGGGTGGAGTCAGGCTTCTCTTGCTACCTGTGAGCATCCTTCCCAGCAGACATCCTCATCGGGCTTTGTCCCTCCCCCGCTTCCTCCCTCTGCGGGGAGGACCCGGGACCACAGCTGCTGGCCAGGGTAGACTTGGAGCTGTCCTCCAGAGGGGTCACGTGTAGGAGTGAGAAGAAGGAAGATCTTGAGAGCTGCTGAGGGACCTTGGAGAGCTCAGGATGGCTCAGACGAGGACACTCGCTTGCCGGGCCTGGGCCTCCTGGGAAGGAGGGAGCTGCTCAGAATGCCGCATGACAACTGAAGGCAACCTGGAAGGTTCAGGGGCCGCTCTTCCCCCATGTGCCTGTCACGCTCTGGTGCAGTCAAAGGAACGCCTTCCCCTCAGTTGTTTCTAAGAGCAGAGTCTCCCGCTGCAATCTGGGTGGTAACTGCCAGCCTTGGAGGATCGTGGCCAACGTGGACCTGCCTACGGAGGGTGGGCTCTGACCCAAGTGGGGCCTCCTTGTCCAGGTCTCACTGCTTTGCACCGTGGTCAGAGGGACTGTCAGCTGAGCTTGAGCTCCCCTGGAGCCAGCAGGGCTGTGATGGGCGAGTCCCGGAGCCCCACCCAGACCTGAATGCTTCTGAGAGCAAAGGGAAGGACTGACGAGAGATGTATATTTAATTTTTTAACTGCTGCAAACATTGTACATCCAAATTAAAGGAAAAAAATGGAAACCATCAAAAAAAAAAAAAAAAAA
【0224】
>配列番号2
TAAATGTGCCTGTTGAAGGGC
【0225】
>配列番号3
AAGAGGTGCAGAGTCATCATC
【0226】
>配列番号4
TTCTGGAGGACATCAAACCAT
【0227】
>配列番号5
TGAACTGGCCCACTTCAATGT
【0228】
>配列番号6
TTCCATTGGCAACTGGGCCAT
【0229】
>配列番号7
TAAGCATGGAGCTAGCAGGCT
【0230】
>配列番号8
TAGCGTTGAAGTACTGTCCCC
【0231】
配列番号9
TTGAGGCAGCAGCGGCTGTGC
【0232】
>配列番号10
TTCATCAGCTTTTCCAGGGTC
【0233】
>配列番号11
TGGAATTCTCGGGTGCCAAGG
【0234】
>配列番号12
CCTTGGCACCCGAGAATTCCA
【0235】
>配列番号13
GUUCAGAGUUCUACAGUCCGACGAUC
【0236】
>配列番号14
AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACGTTCAGAGTTCTACAGTCCGA
【0237】
>配列番号15
CAAGCAGAAGACGGCATACGAGATNNNNNNGTGACTGGAGTTCCTTGGCACCCGAGAATTCCA
【0238】
>配列番号16
LOCUS dsCB-GFP-mir155- 5483 bp DNA circular SYN 11-OCT-2012
DEFINITION Ligation of 6433 into dsCB-GFP-mirFlank-ployA*
ACCESSION dsCB-GFP-mir155-
KEYWORDS .
SOURCE Unknown.
ORGANISM Unknown
Unclassified.
REFERENCE 1 (bases 1 to 5483)
AUTHORS Self
JOURNAL Unpublished.
COMMENT SECID/File created by SciEd Central, Scientific & Educational Software
COMMENT SECNOTES|Vector molecule: dsCB-GFP-mirFlank-ployA*
Fragment ends: BsmBI
Fragment size: 5419
Insert molecule: 6433
Fragment ends:
Fragment size: 64
FEATURES Location/Qualifiers
misc_feature 662..767
/gene=“mutated ITR”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 814..1093
/gene=“CMV enhancer”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 870..899
/gene=“tentative for”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1100..1126
/gene=“Probe”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1100..1369
/gene=“B-Actin promotor”
/product=“Chicken"
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature complement (1168..1190)
/gene=“rev”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1435..1465
/gene=“SV40_late_19s_int”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1435..1531
/gene=“modSV40_late_16s_int”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 1605..2314
/gene=“GFP'”
/SECDrawAs=“Gene”
misc_feature 2341..2357
/gene=“'MCS”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 2372..2395
/gene=“5'miR Flank'”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 2460..2504
/gene=“3'miR Flank”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 2573..2699
/gene=“Poly A signal”
/product=“Rabbit globin poly A"
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature complement (2788..2917)
/gene=“3' ITR”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 3680..4537
/gene=“Amp(R)”
/SECDrawAs=“Gene”
ORIGIN
【0239】
1 gcccaatacg caaaccgcct ctccccgcgc gttggccgat tcattaatgc agctgattct
61 aacgaggaaa gcacgttata cgtgctcgtc aaagcaacca tagtacgcgc cctgtagcgg
121 cgcattaagc gcggcgggtg tggtggttac gcgcagcgtg accgctacac ttgccagcgc
181 cctagcgccc gctcctttcg ctttcttccc ttcctttctc gccacgttcg ccggctttcc
241 ccgtcaagct ctaaatcggg ggctcccttt agggttccga tttagtgctt tacggcacct
301 cgaccccaaa aaacttgatt agggtgatgg ttcacgtagt gggccatcgc cctgatagac
361 ggtttttcgc cctttgacgt tggagtccac gttctttaat agtggactct tgttccaaac
421 tggaacaaca ctcaacccta tctcggtcta ttcttttgat ttataaggga ttttgccgat
481 ttcggcctat tggttaaaaa atgagctgat ttaacaaaaa tttaacgcga attttaacaa
541 aatattaacg cttacaattt aaatatttgc ttatacaatc ttcctgtttt tggggctttt
601 ctgattatca accggggtac atatgattga catgctagtt ttacgattac cgttcatcgc
661 cctgcgcgct cgctcgctca ctgaggccgc ccgggcaaag cccgggcgtc gggcgacctt
721 tggtcgcccg gcctcagtga gcgagcgagc gcgcagagag ggagtggaat tcacgcgtgg
781 atctgaattc aattcacgcg tggtacctct ggtcgttaca taacttacgg taaatggccc
841 gcctggctga ccgcccaacg acccccgccc attgacgtca ataatgacgt atgttcccat
901 agtaacgcca atagggactt tccattgacg tcaatgggtg gagtatttac ggtaaactgc
961 ccacttggca gtacatcaag tgtatcatat gccaagtacg ccccctattg acgtcaatga
1021 cggtaaatgg cccgcctggc attatgccca gtacatgacc ttatgggact ttcctacttg
1081 gcagtacatc tactcgaggc cacgttctgc ttcactctcc ccatctcccc cccctcccca
1141 cccccaattt tgtatttatt tattttttaa ttattttgtg cagcgatggg ggcggggggg
1201 gggggggggc gcgcgccagg cggggcgggg cggggcgagg ggcggggcgg ggcgaggcgg
1261 agaggtgcgg cggcagccaa tcagagcggc gcgctccgaa agtttccttt tatggcgagg
1321 cggcggcggc ggcggcccta taaaaagcga agcgcgcggc gggcgggagc gggatcagcc
1381 accgcggtgg cggcctagag tcgacgagga actgaaaaac cagaaagtta actggtaagt
1441 ttagtctttt tgtcttttat ttcaggtccc ggatccggtg gtggtgcaaa tcaaagaact
1501 gctcctcagt ggatgttgcc tttacttcta ggcctgtacg gaagtgttac ttctgctcta
1561 aaagctgcgg aattgtaccc gcggccgatc caccggtcgc caccatggtg agcaagggcg
1621 aggagctgtt caccggggtg gtgcccatcc tggtcgagct ggacggcgac gtaaacggcc
1681 acaagttcag cgtgtccggc gagggcgagg gcgatgccac ctacggcaag ctgaccctga
1741 agttcatctg caccaccggc aagctgcccg tgccctggcc caccctcgtg accaccctga
1801 cctacggcgt gcagtgcttc agccgctacc ccgaccacat gaagcagcac gacttcttca
1861 agtccgccat gcccgaaggc tacgtccagg agcgcaccat cttcttcaag gacgacggca
1921 actacaagac ccgcgccgag gtgaagttcg agggcgacac cctggtgaac cgcatcgagc
1981 tgaagggcat cgacttcaag gaggacggca acatcctggg gcacaagctg gagtacaact
2041 acaacagcca caacgtctat atcatggccg acaagcagaa gaacggcatc aaggtgaact
2101 tcaagatccg ccacaacatc gaggacggca gcgtgcagct cgccgaccac taccagcaga
2161 acacccccat cggcgacggc cccgtgctgc tgcccgacaa ccactacctg agcacccagt
2221 ccgccctgag caaagacccc aacgagaagc gcgatcacat ggtcctgctg gagttcgtga
2281 ccgccgccgg gatcactctc ggcatggacg agctgtacaa gtaaagcggc cctagcgttt
2341 ccggcgacgg tgctagcgtc gaccagtgga tcctggaggc ttgctgaagg ctgtatgctg
2401 taagcatgga gctagcaggc tgttttggcc actgactgac agcctgctct ccatgcttac
2461 aggacacaag gcctgttact agcactcaca tggaacaaat ggcccagatc tggccgcact
2521 cgaaaacggg ccctctagac tcgaggacgg ggtgaactac gcctgaggat ccgatctttt
2581 tccctctgcc aaaaattatg gggacatcat gaagcccctt gagcatctga cttctggcta
2641 ataaaggaaa tttattttca ttgcaatagt gtgttggaat tttttgtgtc tctcactcgg
2701 aagcaattcg ttgatctgaa tttcgaccac ccataatacc cattaccctg gtagataagt
2761 agcatggcgg gttaatcatt aactacaagg aacccctagt gatggagttg gccactccct
2821 ctctgcgcgc tcgctcgctc actgaggccg ggcgaccaaa ggtcgcccga cgcccgggct
2881 ttgcccgggc ggcctcagtg agcgagcgag cgcgcagcct taattaacct aattcactgg
2941 ccgtcgtttt acaacgtcgt gactgggaaa accctggcgt tacccaactt aatcgccttg
3001 cagcacatcc ccctttcgcc agctggcgta atagcgaaga ggcccgcacc gatcgccctt
3061 cccaacagtt gcgcagcctg aatggcgaat gggacgcgcc ctgtagcggc gcattaagcg
3121 cggcgggtgt ggtggttacg cgcagcgtga ccgctacact tgccagcgcc ctagcgcccg
3181 ctcctttcgc tttcttccct tcctttctcg ccacgttcgc cggctttccc cgtcaagctc
3241 taaatcgggg gctcccttta gggttccgat ttagtgcttt acggcacctc gaccccaaaa
3301 aacttgatta gggtgatggt tcacgtagtg ggccatcgcc ctgatagacg gtttttcgcc
3361 ctttgacgtt ggagtccacg ttctttaata gtggactctt gttccaaact ggaacaacac
3421 tcaaccctat ctcggtctat tcttttgatt tataagggat tttgccgatt tcggcctatt
3481 ggttaaaaaa tgagctgatt taacaaaaat ttaacgcgaa ttttaacaaa atattaacgc
3541 ttacaattta ggtggcactt ttcggggaaa tgtgcgcgga acccctattt gtttattttt
3601 ctaaatacat tcaaatatgt atccgctcat gagacaataa ccctgataaa tgcttcaata
3661 atattgaaaa aggaagagta tgagtattca acatttccgt gtcgccctta ttcccttttt
3721 tgcggcattt tgccttcctg tttttgctca cccagaaacg ctggtgaaag taaaagatgc
3781 tgaagatcag ttgggtgcac gagtgggtta catcgaactg gatctcaaca gcggtaagat
3841 ccttgagagt tttcgccccg aagaacgttt tccaatgatg agcactttta aagttctgct
3901 atgtggcgcg gtattatccc gtattgacgc cgggcaagag caactcggtc gccgcataca
3961 ctattctcag aatgacttgg ttgagtactc accagtcaca gaaaagcatc ttacggatgg
4021 catgacagta agagaattat gcagtgctgc cataaccatg agtgataaca ctgcggccaa
4081 cttacttctg acaacgatcg gaggaccgaa ggagctaacc gcttttttgc acaacatggg
4141 ggatcatgta actcgccttg atcgttggga accggagctg aatgaagcca taccaaacga
4201 cgagcgtgac accacgatgc ctgtagcaat ggcaacaacg ttgcgcaaac tattaactgg
4261 cgaactactt actctagctt cccggcaaca attaatagac tggatggagg cggataaagt
4321 tgcaggacca cttctgcgct cggcccttcc ggctggctgg tttattgctg ataaatctgg
4381 agccggtgag cgtgggtctc gcggtatcat tgcagcactg gggccagatg gtaagccctc
4441 ccgtatcgta gttatctaca cgacggggag tcaggcaact atggatgaac gaaatagaca
4501 gatcgctgag ataggtgcct cactgattaa gcattggtaa ctgtcagacc aagtttactc
4561 atatatactt tagattgatt taaaacttca tttttaattt aaaaggatct aggtgaagat
4621 cctttttgat aatctcatga ccaaaatccc ttaacgtgag ttttcgttcc actgagcgtc
4681 agaccccgta gaaaagatca aaggatcttc ttgagatcct ttttttctgc gcgtaatctg
4741 ctgcttgcaa acaaaaaaac caccgctacc agcggtggtt tgtttgccgg atcaagagct
4801 accaactctt tttccgaagg taactggctt cagcagagcg cagataccaa atactgttct
4861 tctagtgtag ccgtagttag gccaccactt caagaactct gtagcaccgc ctacatacct
4921 cgctctgcta atcctgttac cagtggctgc tgccagtggc gataagtcgt gtcttaccgg
4981 gttggactca agacgatagt taccggataa ggcgcagcgg tcgggctgaa cggggggttc
5041 gtgcacacag cccagcttgg agcgaacgac ctacaccgaa ctgagatacc tacagcgtga
5101 gctatgagaa agcgccacgc ttcccgaagg gagaaaggcg gacaggtatc cggtaagcgg
5161 cagggtcgga acaggagagc gcacgaggga gcttccaggg ggaaacgcct ggtatcttta
5221 tagtcctgtc gggtttcgcc acctctgact tgagcgtcga tttttgtgat gctcgtcagg
5281 ggggcggagc ctatggaaaa acgccagcaa cgcggccttt ttacggttcc tggccttttg
5341 ctggcctttt gctcacatgt tctttcctgc gttatcccct gattctgtgg ataaccgtat
5401 taccgccttt gagtgagctg ataccgctcg ccgcagccga acgaccgagc gcagcgagtc
5461 agtgagcgag gaagcggaag agc
【0240】
>配列番号17
//LOCUS pdsU6-Mir-htt-64 5686 bp DNA circular SYN 17-SEP-2013
DEFINITION Ligation of 6433 into pU6-miRNAFlank-GFP*
ACCESSION pdsU6-Mir-htt-64
KEYWORDS .
SOURCE Unknown.
ORGANISM Unknown
Unclassified.
REFERENCE 1 (bases 1 to 5686)
AUTHORS Self
JOURNAL Unpublished.
COMMENT SECID/File created by SciEd Central, Scientific & Educational Software
COMMENT SECNOTES|Vector molecule: pU6-miRNAFlank-GFP*
Fragment ends: BsmBI
Fragment size: 5622
Insert molecule: 6433
Fragment ends:
Fragment size: 64
FEATURES Location/Qualifiers
misc_feature 662..767
/gene=“mutated ITR”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 777..1041
/gene=“U6 promotor”
/SECDrawAs=“Region”
misc_signal 1041..1041
/gene=“Pol III Start”
/product=“Transcriptional Start”
/SECDrawAs=“Label”
CDS 1042..1065
/gene=“5' miR Flank'”
/SECDrawAs=“Gene”
CDS 1130..1175
/gene=“miR 3' Flank”
/SECDrawAs=“Gene”
misc_signal 1176..1181
/gene=“Pol III term”
/product=“pol III terminator”
/SECDrawAs=“Label”
misc_feature 1199..1478
/gene=“CMV enhancer”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1255..1284
/gene=“tentative for”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1485..1754
/gene=“B- Actin promotor”
/product=“Chicken”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1485..1511
/gene=“Probe”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature complement (1553..1575)
/gene=“rev"
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1820..1916
/gene=“modSV40_late_16s_int”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1820..1850
/gene=“SV40_late_19s_int”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 1990..2699
/gene=“GFP'”
/SECDrawAs=“Gene”
misc_feature 2726..2737
/gene=“'MCS'”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 2776..2902
/gene=“Poly A signal”
/product=“Rabbit globin poly A”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature complement (2991..3120)
/gene=“3' ITR”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 3883..4740
/gene=“Amp(R)”
/SECDrawAs=“Gene”
ORIGIN
【0241】
1 gcccaatacg caaaccgcct ctccccgcgc gttggccgat tcattaatgc agctgattct
61 aacgaggaaa gcacgttata cgtgctcgtc aaagcaacca tagtacgcgc cctgtagcgg
121 cgcattaagc gcggcgggtg tggtggttac gcgcagcgtg accgctacac ttgccagcgc
181 cctagcgccc gctcctttcg ctttcttccc ttcctttctc gccacgttcg ccggctttcc
241 ccgtcaagct ctaaatcggg ggctcccttt agggttccga tttagtgctt tacggcacct
301 cgaccccaaa aaacttgatt agggtgatgg ttcacgtagt gggccatcgc cctgatagac
361 ggtttttcgc cctttgacgt tggagtccac gttctttaat agtggactct tgttccaaac
421 tggaacaaca ctcaacccta tctcggtcta ttcttttgat ttataaggga ttttgccgat
481 ttcggcctat tggttaaaaa atgagctgat ttaacaaaaa tttaacgcga attttaacaa
541 aatattaacg cttacaattt aaatatttgc ttatacaatc ttcctgtttt tggggctttt
601 ctgattatca accggggtac atatgattga catgctagtt ttacgattac cgttcatcgc
661 cctgcgcgct cgctcgctca ctgaggccgc ccgggcaaag cccgggcgtc gggcgacctt
721 tggtcgcccg gcctcagtga gcgagcgagc gcgcagagag ggagtggaat tctataaagg
781 tcgggcagga agagggccta tttcccatga ttccttcata tttgcatata cgatacaagg
841 ctgttagaga gataattaga attaatttga ctgtaaacac aaagatatta gtacaaaata
901 cgtgacgtag aaagtaataa tttcttgggt agtttgcagt tttaaaatta tgttttaaaa
961 tggactatca tatgcttacc gtaacttgaa agtatttcga tttcttggct ttatatatct
1021 tgtggaaagg acgaaacacc gcctggaggc ttgctgaagg ctgtatgctg taagcatgga
1081 gctagcaggc tgttttggcc actgactgac agcctgctct ccatgcttac aggacacaag
1141 gcctgttact agcactcaca tggaacaaat ggcccttttt tctagtggta cctctggtcg
1201 ttacataact tacggtaaat ggcccgcctg gctgaccgcc caacgacccc cgcccattga
1261 cgtcaataat gacgtatgtt cccatagtaa cgccaatagg gactttccat tgacgtcaat
1321 gggtggagta tttacggtaa actgcccact tggcagtaca tcaagtgtat catatgccaa
1381 gtacgccccc tattgacgtc aatgacggta aatggcccgc ctggcattat gcccagtaca
1441 tgaccttatg ggactttcct acttggcagt acatctactc gaggccacgt tctgcttcac
1501 tctccccatc tcccccccct ccccaccccc aattttgtat ttatttattt tttaattatt
1561 ttgtgcagcg atgggggcgg gggggggggg ggggcgcgcg ccaggcgggg cggggcgggg
1621 cgaggggcgg ggcggggcga ggcggagagg tgcggcggca gccaatcaga gcggcgcgct
1681 ccgaaagttt ccttttatgg cgaggcggcg gcggcggcgg ccctataaaa agcgaagcgc
1741 gcggcgggcg ggagcgggat cagccaccgc ggtggcggcc tagagtcgac gaggaactga
1801 aaaaccagaa agttaactgg taagtttagt ctttttgtct tttatttcag gtcccggatc
1861 cggtggtggt gcaaatcaaa gaactgctcc tcagtggatg ttgcctttac ttctaggcct
1921 gtacggaagt gttacttctg ctctaaaagc tgcggaattg tacccgcggc cgatccaccg
1981 gtcgccacca tggtgagcaa gggcgaggag ctgttcaccg gggtggtgcc catcctggtc
2041 gagctggacg gcgacgtaaa cggccacaag ttcagcgtgt ccggcgaggg cgagggcgat
2101 gccacctacg gcaagctgac cctgaagttc atctgcacca ccggcaagct gcccgtgccc
2161 tggcccaccc tcgtgaccac cctgacctac ggcgtgcagt gcttcagccg ctaccccgac
2221 cacatgaagc agcacgactt cttcaagtcc gccatgcccg aaggctacgt ccaggagcgc
2281 accatcttct tcaaggacga cggcaactac aagacccgcg ccgaggtgaa gttcgagggc
2341 gacaccctgg tgaaccgcat cgagctgaag ggcatcgact tcaaggagga cggcaacatc
2401 ctggggcaca agctggagta caactacaac agccacaacg tctatatcat ggccgacaag
2461 cagaagaacg gcatcaaggt gaacttcaag atccgccaca acatcgagga cggcagcgtg
2521 cagctcgccg accactacca gcagaacacc cccatcggcg acggccccgt gctgctgccc
2581 gacaaccact acctgagcac ccagtccgcc ctgagcaaag accccaacga gaagcgcgat
2641 cacatggtcc tgctggagtt cgtgaccgcc gccgggatca ctctcggcat ggacgagctg
2701 tacaagtaaa gcggccctag cgtttccggc gacggtgcta gactcgagga cggggtgaac
2761 tacgcctgag gatccgatct ttttccctct gccaaaaatt atggggacat catgaagccc
2821 cttgagcatc tgacttctgg ctaataaagg aaatttattt tcattgcaat agtgtgttgg
2881 aattttttgt gtctctcact cggaagcaat tcgttgatct gaatttcgac cacccataat
2941 acccattacc ctggtagata agtagcatgg cgggttaatc attaactaca aggaacccct
3001 agtgatggag ttggccactc cctctctgcg cgctcgctcg ctcactgagg ccgggcgacc
3061 aaaggtcgcc cgacgcccgg gctttgcccg ggcggcctca gtgagcgagc gagcgcgcag
3121 ccttaattaa cctaattcac tggccgtcgt tttacaacgt cgtgactggg aaaaccctgg
3181 cgttacccaa cttaatcgcc ttgcagcaca tccccctttc gccagctggc gtaatagcga
3241 agaggcccgc accgatcgcc cttcccaaca gttgcgcagc ctgaatggcg aatgggacgc
3301 gccctgtagc ggcgcattaa gcgcggcggg tgtggtggtt acgcgcagcg tgaccgctac
3361 acttgccagc gccctagcgc ccgctccttt cgctttcttc ccttcctttc tcgccacgtt
3421 cgccggcttt ccccgtcaag ctctaaatcg ggggctccct ttagggttcc gatttagtgc
3481 tttacggcac ctcgacccca aaaaacttga ttagggtgat ggttcacgta gtgggccatc
3541 gccctgatag acggtttttc gccctttgac gttggagtcc acgttcttta atagtggact
3601 cttgttccaa actggaacaa cactcaaccc tatctcggtc tattcttttg atttataagg
3661 gattttgccg atttcggcct attggttaaa aaatgagctg atttaacaaa aatttaacgc
3721 gaattttaac aaaatattaa cgcttacaat ttaggtggca cttttcgggg aaatgtgcgc
3781 ggaaccccta tttgtttatt tttctaaata cattcaaata tgtatccgct catgagacaa
3841 taaccctgat aaatgcttca ataatattga aaaaggaaga gtatgagtat tcaacatttc
3901 cgtgtcgccc ttattccctt ttttgcggca ttttgccttc ctgtttttgc tcacccagaa
3961 acgctggtga aagtaaaaga tgctgaagat cagttgggtg cacgagtggg ttacatcgaa
4021 ctggatctca acagcggtaa gatccttgag agttttcgcc ccgaagaacg ttttccaatg
4081 atgagcactt ttaaagttct gctatgtggc gcggtattat cccgtattga cgccgggcaa
4141 gagcaactcg gtcgccgcat acactattct cagaatgact tggttgagta ctcaccagtc
4201 acagaaaagc atcttacgga tggcatgaca gtaagagaat tatgcagtgc tgccataacc
4261 atgagtgata acactgcggc caacttactt ctgacaacga tcggaggacc gaaggagcta
4321 accgcttttt tgcacaacat gggggatcat gtaactcgcc ttgatcgttg ggaaccggag
4381 ctgaatgaag ccataccaaa cgacgagcgt gacaccacga tgcctgtagc aatggcaaca
4441 acgttgcgca aactattaac tggcgaacta cttactctag cttcccggca acaattaata
4501 gactggatgg aggcggataa agttgcagga ccacttctgc gctcggccct tccggctggc
4561 tggtttattg ctgataaatc tggagccggt gagcgtgggt ctcgcggtat cattgcagca
4621 ctggggccag atggtaagcc ctcccgtatc gtagttatct acacgacggg gagtcaggca
4681 actatggatg aacgaaatag acagatcgct gagataggtg cctcactgat taagcattgg
4741 taactgtcag accaagttta ctcatatata ctttagattg atttaaaact tcatttttaa
4801 tttaaaagga tctaggtgaa gatccttttt gataatctca tgaccaaaat cccttaacgt
4861 gagttttcgt tccactgagc gtcagacccc gtagaaaaga tcaaaggatc ttcttgagat
4921 cctttttttc tgcgcgtaat ctgctgcttg caaacaaaaa aaccaccgct accagcggtg
4981 gtttgtttgc cggatcaaga gctaccaact ctttttccga aggtaactgg cttcagcaga
5041 gcgcagatac caaatactgt tcttctagtg tagccgtagt taggccacca cttcaagaac
5101 tctgtagcac cgcctacata cctcgctctg ctaatcctgt taccagtggc tgctgccagt
5161 ggcgataagt cgtgtcttac cgggttggac tcaagacgat agttaccgga taaggcgcag
5221 cggtcgggct gaacgggggg ttcgtgcaca cagcccagct tggagcgaac gacctacacc
5281 gaactgagat acctacagcg tgagctatga gaaagcgcca cgcttcccga agggagaaag
5341 gcggacaggt atccggtaag cggcagggtc ggaacaggag agcgcacgag ggagcttcca
5401 gggggaaacg cctggtatct ttatagtcct gtcgggtttc gccacctctg acttgagcgt
5461 cgatttttgt gatgctcgtc aggggggcgg agcctatgga aaaacgccag caacgcggcc
5521 tttttacggt tcctggcctt ttgctggcct tttgctcaca tgttctttcc tgcgttatcc
5581 cctgattctg tggataaccg tattaccgcc tttgagtgag ctgataccgc tcgccgcagc
5641 cgaacgaccg agcgcagcga gtcagtgagc gaggaagcgg aagagc
【0242】
>配列番号18
LOCUS pCVscAsaq+-mir64 5155 bp DNA circular SYN 17-SEP-2013
DEFINITION Ligation of 6433 into pCVscAsaq+-mirFlank*
ACCESSION pCVscAsaq+-mir64
KEYWORDS .
SOURCE Unknown.
ORGANISM Unknown
Unclassified.
REFERENCE 1 (bases 1 to 5155)
AUTHORS Self
JOURNAL Unpublished.
COMMENT SECID/File created by SciEd Central, Scientific & Educational Software
COMMENT SECNOTES|Vector molecule: pCVscAsaq+-mirFlank*
Fragment ends: BsmBI
Fragment size: 5090
Insert molecule: 6433
Fragment ends:
Fragment size: 64
FEATURES Location/Qualifiers
misc_feature 1..105
/gene=“ITR”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 182..449
/gene=“CMV”
/product=“CMV enhancer”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 448..753
/gene=“CB promotor”
/product=“Promotor Eukaryotic”
/SECDrawAs=“Gene”
CDS 754..1819
/gene=“Intron”
/product=“Intron”
/SECDrawAs=“Gene”
CDS 1820..1839
/gene=“MCS”
/SECDrawAs=“Gene”
misc_feature 1843..1847
/gene=“''MCS”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1862..1885
/gene=“5'miR Flank'”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1950..1994
/gene=“3'miR Flank”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 2002..2128
/gene=“RBG pA”
/product=“PolyA Signal”
/SECDrawAs=“Gene”
misc_feature complement (2002..2128)
/gene=“RBG\pA”
/SECDrawAs=“Info only”
misc_feature 2139..2281
/gene=“3'ITR”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 2317..2509
/gene=“lacZ”
/SECDrawAs=“Gene”
CDS 2510..2965
/gene=“f1 ori”
/SECDrawAs=“Gene”
misc_feature 3097..3957
/gene=“bla-AmpR”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 4117..4731
/gene=“rep-pMB1”
/SECDrawAs=“Region”
ORIGIN
【0243】
1 ctgcgcgctc gctcgctcac tgaggccgcc cgggcaaagc ccgggcgtcg ggcgaccttt
61 ggtcgcccgg cctcagtgag cgagcgagcg cgcagagagg gagtgtagcc atgctctagg
121 aagatcaatt caattcacgc gtcgacattg attattgact agctctggtc gttacataac
181 ttacggtaaa tggcccgcct ggctgaccgc ccaacgaccc ccgcccattg acgtcaataa
241 tgacgtatgt tcccatagta acgccaatag ggactttcca ttgacgtcaa tgggtggagt
301 atttacggta aactgcccac ttggcagtac atcaagtgta tcatatgcca agtccgcccc
361 ctattgacgt caatgacggt aaatggcccg cctggcatta tgcccagtac atgaccttac
421 gggactttcc tacttggcag tacatctacg tattagtcat cgctattacc atggtcgagg
481 tgagccccac gttctgcttc actctcccca tctccccccc ctccccaccc ccaattttgt
541 atttatttat tttttaatta ttttgtgcag cgatgggggc gggggggggg ggggggcgcg
601 cgccaggcgg ggcggggcgg ggcgaggggc ggggcggggc gaggcggaga ggtgcggcgg
661 cagccaatca gagcggcgcg ctccgaaagt ttccttttat ggcgaggcgg cggcggcggc
721 ggccctataa aaagcgaagc gcgcggcggg cgggagtcgc tgcgcgctgc cttcgccccg
781 tgccccgctc cgccgccgcc tcgcgccgcc cgccccggct ctgactgacc gcgttactcc
841 cacaggtgag cgggcgggac ggcccttctc ctccgggctg taattagcgc ttggtttaat
901 gacggcttgt ttcttttctg tggctgcgtg aaagccttga ggggctccgg gagggccctt
961 tgtgcggggg ggagcggctc ggggggtgcg tgcgtgtgtg tgtgcgtggg gagcgccgcg
1021 tgcggctccg cgctgcccgg cggctgtgag cgctgcgggc gcggcgcggg gctttgtgcg
1081 ctccgcagtg tgcgcgaggg gagcgcggcc gggggcggtg ccccgcggtg cggggggggc
1141 tgcgagggga acaaaggctg cgtgcggggt gtgtgcgtgg gggggtgagc agggggtgtg
1201 ggcgcgtcgg tcgggctgca accccccctg cacccccctc cccgagttgc tgagcacggc
1261 ccggcttcgg gtgcggggct ccgtacgggg cgtggcgcgg ggctcgccgt gccgggcggg
1321 gggtggcggc aggtgggggt gccgggcggg gcggggccgc ctcgggccgg ggagggctcg
1381 ggggaggggc gcggcggccc ccggagcgcc ggcggctgtc gaggcgcggc gagccgcagc
1441 cattgccttt tatggtaatc gtgcgagagg gcgcagggac ttcctttgtc ccaaatctgt
1501 gcggagccga aatctgggag gcgccgccgc accccctcta gcgggcgcgg ggcgaagcgg
1561 tgcggcgccg gcaggaagga aatgggcggg gagggccttc gtgcgtcgcc gcgccgccgt
1621 ccccttctcc ctctccagcc tcggggctgt ccgcgggggg acggctgcct tcggggggga
1681 cggggcaggg cggggttcgg cttctggcgt gtgaccggcg gctctagagc ctctgctaac
1741 catgttcatg ccttcttctt tttcctacag ctcctgggca acgtgctggt tattgtgctg
1801 tctcatcatt ttggcaaaga attcatcgat accgtcgacg atctagcgtc gaccagtgga
1861 tcctggaggc ttgctgaagg ctgtatgctg taagcatgga gctagcaggc tgttttggcc
1921 actgactgac agcctgctct ccatgcttac aggacacaag gcctgttact agcactcaca
1981 tggaacaaat ggcccagatc cgatcttttt ccctctgcca aaaattatgg ggacatcatg
2041 aagccccttg agcatctgac ttctggctaa taaaggaaat ttattttcat tgcaatagtg
2101 tgttggaatt ttttgtgtct ctcactcgat cagatctgag gaacccctag tgatggagtt
2161 ggccactccc tctctgcgcg ctcgctcgct cactgaggcc gcccgggcaa agcccgggcg
2221 tcgggcgacc tttggtcgcc cggcctcagt gagcgagcga gcgcgcagag agggagtggc
2281 cccccccccc ccccccccct gcattctaga gagctccaat tcgccctata gtgagtcgta
2341 ttacgcgcgc tcactggccg tcgttttaca acgtcgtgac tgggaaaacc ctggcgttac
2401 ccaacttaat cgccttgcag cacatccccc tttcgccagc tggcgtaata gcgaagaggc
2461 ccgcaccgat cgcccttccc aacagttgcg cagcctgaat ggcgaatgga aattgtaagc
2521 gttaatattt tgttaaaatt cgcgttaaat ttttgttaaa tcagctcatt ttttaaccaa
2581 taggccgaaa tcggcaaaat cccttataaa tcaaaagaat agaccgagat agggttgagt
2641 gttgttccag tttggaacaa gagtccacta ttaaagaacg tggactccaa cgtcaaaggg
2701 cgaaaaaccg tctatcaggg cgatggccca ctacgtgaac catcacccta atcaagtttt
2761 ttggggtcga ggtgccgtaa agcactaaat cggaacccta aagggagccc ccgatttaga
2821 gcttgacggg gaaagccggc gaacgtggcg agaaaggaag ggaagaaagc gaaaggagcg
2881 ggcgctaggg cgctggcaag tgtagcggtc acgctgcgcg taaccaccac acccgccgcg
2941 cttaatgcgc cgctacaggg cgcgtcaggt ggcacttttc ggggaaatgt gcgcggaacc
3001 cctatttgtt tatttttcta aatacattca aatatgtatc cgctcatgag acaataaccc
3061 tgataaatgc ttcaataata ttgaaaaagg aagagtatga gtattcaaca tttccgtgtc
3121 gcccttattc ccttttttgc ggcattttgc cttcctgttt ttgctcaccc agaaacgctg
3181 gtgaaagtaa aagatgctga agatcagttg ggtgcacgag tgggttacat cgaactggat
3241 ctcaacagcg gtaagatcct tgagagtttt cgccccgaag aacgttttcc aatgatgagc
3301 acttttaaag ttctgctatg tggcgcggta ttatcccgta ttgacgccgg gcaagagcaa
3361 ctcggtcgcc gcatacacta ttctcagaat gacttggttg agtactcacc agtcacagaa
3421 aagcatctta cggatggcat gacagtaaga gaattatgca gtgctgccat aaccatgagt
3481 gataacactg cggccaactt acttctgaca acgatcggag gaccgaagga gctaaccgct
3541 tttttgcaca acatggggga tcatgtaact cgccttgatc gttgggaacc ggagctgaat
3601 gaagccatac caaacgacga gcgtgacacc acgatgcctg tagcaatggc aacaacgttg
3661 cgcaaactat taactggcga actacttact ctagcttccc ggcaacaatt aatagactgg
3721 atggaggcgg ataaagttgc aggaccactt ctgcgctcgg cccttccggc tggctggttt
3781 attgctgata aatctggagc cggtgagcgt gggtctcgcg gtatcattgc agcactgggg
3841 ccagatggta agccctcccg tatcgtagtt atctacacga cggggagtca ggcaactatg
3901 gatgaacgaa atagacagat cgctgagata ggtgcctcac tgattaagca ttggtaactg
3961 tcagaccaag tttactcata tatactttag attgatttaa aacttcattt ttaatttaaa
4021 aggatctagg tgaagatcct ttttgataat ctcatgacca aaatccctta acgtgagttt
4081 tcgttccact gagcgtcaga ccccgtagaa aagatcaaag gatcttcttg agatcctttt
4141 tttctgcgcg taatctgctg cttgcaaaca aaaaaaccac cgctaccagc ggtggtttgt
4201 ttgccggatc aagagctacc aactcttttt ccgaaggtaa ctggcttcag cagagcgcag
4261 ataccaaata ctgtccttct agtgtagccg tagttaggcc accacttcaa gaactctgta
4321 gcaccgccta catacctcgc tctgctaatc ctgttaccag tggctgctgc cagtggcgat
4381 aagtcgtgtc ttaccgggtt ggactcaaga cgatagttac cggataaggc gcagcggtcg
4441 ggctgaacgg ggggttcgtg cacacagccc agcttggagc gaacgaccta caccgaactg
4501 agatacctac agcgtgagct atgagaaagc gccacgcttc ccgaagggag aaaggcggac
4561 aggtatccgg taagcggcag ggtcggaaca ggagagcgca cgagggagct tccaggggga
4621 aacgcctggt atctttatag tcctgtcggg tttcgccacc tctgacttga gcgtcgattt
4681 ttgtgatgct cgtcaggggg gcggagccta tggaaaaacg ccagcaacgc ggccttttta
4741 cggttcctgg ccttttgctg gccttttgct cacatgttct ttcctgcgtt atcccctgat
4801 tctgtggata accgtattac cgcctttgag tgagctgata ccgctcgccg cagccgaacg
4861 accgagcgca gcgagtcagt gagcgaggaa gcggaagagc gcccaatacg caaaccgcct
4921 ctccccgcgc gttggccgat tcattaatgc agctggcacg acaggtttcc cgactggaaa
4981 gcgggcagtg agcgcaacgc aattaatgtg agttagctca ctcattaggc accccaggct
5041 ttacacttta tgcttccggc tcgtatgttg tgtggaattg tgagcggata acaatttcac
5101 acaggaaaca gctatgacca tgattacgcc agatttaatt aaggccttaa ttagg
【0244】
>配列番号19
LOCUS U6-mir6433-BGHpA 5223 bp DNA circular SYN 12-SEP-2013
DEFINITION Ligation of dsAAV CB MCS** into U6-MiRBA-6433-GFP**
ACCESSION U6-mir6433-BGHpA
KEYWORDS .
SOURCE Unknown.
ORGANISM Unknown
Unclassified.
REFERENCE 1 (bases 1 to 5223)
AUTHORS Self
JOURNAL Unpublished.
COMMENT SECID/File created by SciEd Central, Scientific & Educational Software
COMMENT SECNOTES|Vector molecule: U6-MiRBA-6433-GFP**
Fragment ends: blunt and EagI
Fragment size: 4954
Insert molecule: dsAAV CB MCS**
Fragment ends: EagI and blunt
Fragment size: 269
FEATURES Location/Qualifiers
misc_feature 662..767
/gene=“mutated ITR”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 777..1041
/gene=“U6 promotor”
/SECDrawAs=“Region”
misc_signal 1041..1041
/gene=“Pol III Start”
/product=“転写al Start”
/SECDrawAs=“Label”
CDS 1042..1065
/gene=“5' miR Flank'”
/SECDrawAs=“Gene”
CDS 1130..1175
/gene=“miR 3' Flank”
/SECDrawAs=“Gene”
misc_signal 1176..1181
/gene=“Pol III term”
/product=“pol III terminator”
/SECDrawAs=“Label”
misc_feature 1199..1478
/gene=“CMV enhancer”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1255..1284
/gene=“tentative for”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1485..1511
/gene=“Probe"
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1485..1754
/gene=“B-Actin promotor”
/product=“Chicken”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature complement (1553..1575)
/gene=“rev”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1820..1850
/gene=“SV40_late_19s_int”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 1820..1916
/gene=“modSV40_late_16s_int”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 2034..2230
/gene=“BGHpA”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 2263..2274
/gene=“'MCS'”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature 2313..2439
/gene=“Poly A signal”
/product=“Rabbit globin poly A”
/SECDrawAs=“Region”
misc_feature complement (2528..2657)
/gene=“3' ITR”
/SECDrawAs=“Region”
CDS 3420..4277
/gene=“Amp(R)”
/SECDrawAs=“Gene”
ORIGIN
【0245】
1 gcccaatacg caaaccgcct ctccccgcgc gttggccgat tcattaatgc agctgattct
61 aacgaggaaa gcacgttata cgtgctcgtc aaagcaacca tagtacgcgc cctgtagcgg
121 cgcattaagc gcggcgggtg tggtggttac gcgcagcgtg accgctacac ttgccagcgc
181 cctagcgccc gctcctttcg ctttcttccc ttcctttctc gccacgttcg ccggctttcc
241 ccgtcaagct ctaaatcggg ggctcccttt agggttccga tttagtgctt tacggcacct
301 cgaccccaaa aaacttgatt agggtgatgg ttcacgtagt gggccatcgc cctgatagac
361 ggtttttcgc cctttgacgt tggagtccac gttctttaat agtggactct tgttccaaac
421 tggaacaaca ctcaacccta tctcggtcta ttcttttgat ttataaggga ttttgccgat
481 ttcggcctat tggttaaaaa atgagctgat ttaacaaaaa tttaacgcga attttaacaa
541 aatattaacg cttacaattt aaatatttgc ttatacaatc ttcctgtttt tggggctttt
601 ctgattatca accggggtac atatgattga catgctagtt ttacgattac cgttcatcgc
661 cctgcgcgct cgctcgctca ctgaggccgc ccgggcaaag cccgggcgtc gggcgacctt
721 tggtcgcccg gcctcagtga gcgagcgagc gcgcagagag ggagtggaat tctataaagg
781 tcgggcagga agagggccta tttcccatga ttccttcata tttgcatata cgatacaagg
841 ctgttagaga gataattaga attaatttga ctgtaaacac aaagatatta gtacaaaata
901 cgtgacgtag aaagtaataa tttcttgggt agtttgcagt tttaaaatta tgttttaaaa
961 tggactatca tatgcttacc gtaacttgaa agtatttcga tttcttggct ttatatatct
1021 tgtggaaagg acgaaacacc gcctggaggc ttgctgaagg ctgtatgctg taagcatgga
1081 gctagcaggc tgttttggcc actgactgac agcctgctct ccatgcttac aggacacaag
1141 gcctgttact agcactcaca tggaacaaat ggcccttttt tctagtggta cctctggtcg
1201 ttacataact tacggtaaat ggcccgcctg gctgaccgcc caacgacccc cgcccattga
1261 cgtcaataat gacgtatgtt cccatagtaa cgccaatagg gactttccat tgacgtcaat
1321 gggtggagta tttacggtaa actgcccact tggcagtaca tcaagtgtat catatgccaa
1381 gtacgccccc tattgacgtc aatgacggta aatggcccgc ctggcattat gcccagtaca
1441 tgaccttatg ggactttcct acttggcagt acatctactc gaggccacgt tctgcttcac
1501 tctccccatc tcccccccct ccccaccccc aattttgtat ttatttattt tttaattatt
1561 ttgtgcagcg atgggggcgg gggggggggg ggggcgcgcg ccaggcgggg cggggcgggg
1621 cgaggggcgg ggcggggcga ggcggagagg tgcggcggca gccaatcaga gcggcgcgct
1681 ccgaaagttt ccttttatgg cgaggcggcg gcggcggcgg ccctataaaa agcgaagcgc
1741 gcggcgggcg ggagcgggat cagccaccgc ggtggcggcc tagagtcgac gaggaactga
1801 aaaaccagaa agttaactgg taagtttagt ctttttgtct tttatttcag gtcccggatc
1861 cggtggtggt gcaaatcaaa gaactgctcc tcagtggatg ttgcctttac ttctaggcct
1921 gtacggaagt gttacttctg ctctaaaagc tgcggaattg tacccgcggc cgcgtttaaa
1981 ccctgcaggt ctagaaagct tatcgatacc gtcgactaga gctcgctgat cagcctcgac
2041 tgtgccttct agttgccagc catctgttgt ttgcccctcc cccgtgcctt ccttgaccct
2101 ggaaggtgcc actcccactg tcctttccta ataaaatgag gaaattgcat cgcattgtct
2161 gagtaggtgt cattctattc tggggggtgg ggtggggcag gacagcaagg gggaggattg
2221 ggaagacaat agcagggtac aagtaaagcg gccctagcgt ttccggcgac ggtgctagac
2281 tcgaggacgg ggtgaactac gcctgaggat ccgatctttt tccctctgcc aaaaattatg
2341 gggacatcat gaagcccctt gagcatctga cttctggcta ataaaggaaa tttattttca
2401 ttgcaatagt gtgttggaat tttttgtgtc tctcactcgg aagcaattcg ttgatctgaa
2461 tttcgaccac ccataatacc cattaccctg gtagataagt agcatggcgg gttaatcatt
2521 aactacaagg aacccctagt gatggagttg gccactccct ctctgcgcgc tcgctcgctc
2581 actgaggccg ggcgaccaaa ggtcgcccga cgcccgggct ttgcccgggc ggcctcagtg
2641 agcgagcgag cgcgcagcct taattaacct aattcactgg ccgtcgtttt acaacgtcgt
2701 gactgggaaa accctggcgt tacccaactt aatcgccttg cagcacatcc ccctttcgcc
2761 agctggcgta atagcgaaga ggcccgcacc gatcgccctt cccaacagtt gcgcagcctg
2821 aatggcgaat gggacgcgcc ctgtagcggc gcattaagcg cggcgggtgt ggtggttacg
2881 cgcagcgtga ccgctacact tgccagcgcc ctagcgcccg ctcctttcgc tttcttccct
2941 tcctttctcg ccacgttcgc cggctttccc cgtcaagctc taaatcgggg gctcccttta
3001 gggttccgat ttagtgcttt acggcacctc gaccccaaaa aacttgatta gggtgatggt
3061 tcacgtagtg ggccatcgcc ctgatagacg gtttttcgcc ctttgacgtt ggagtccacg
3121 ttctttaata gtggactctt gttccaaact ggaacaacac tcaaccctat ctcggtctat
3181 tcttttgatt tataagggat tttgccgatt tcggcctatt ggttaaaaaa tgagctgatt
3241 taacaaaaat ttaacgcgaa ttttaacaaa atattaacgc ttacaattta ggtggcactt
3301 ttcggggaaa tgtgcgcgga acccctattt gtttattttt ctaaatacat tcaaatatgt
3361 atccgctcat gagacaataa ccctgataaa tgcttcaata atattgaaaa aggaagagta
3421 tgagtattca acatttccgt gtcgccctta ttcccttttt tgcggcattt tgccttcctg
3481 tttttgctca cccagaaacg ctggtgaaag taaaagatgc tgaagatcag ttgggtgcac
3541 gagtgggtta catcgaactg gatctcaaca gcggtaagat ccttgagagt tttcgccccg
3601 aagaacgttt tccaatgatg agcactttta aagttctgct atgtggcgcg gtattatccc
3661 gtattgacgc cgggcaagag caactcggtc gccgcataca ctattctcag aatgacttgg
3721 ttgagtactc accagtcaca gaaaagcatc ttacggatgg catgacagta agagaattat
3781 gcagtgctgc cataaccatg agtgataaca ctgcggccaa cttacttctg acaacgatcg
3841 gaggaccgaa ggagctaacc gcttttttgc acaacatggg ggatcatgta actcgccttg
3901 atcgttggga accggagctg aatgaagcca taccaaacga cgagcgtgac accacgatgc
3961 ctgtagcaat ggcaacaacg ttgcgcaaac tattaactgg cgaactactt actctagctt
4021 cccggcaaca attaatagac tggatggagg cggataaagt tgcaggacca cttctgcgct
4081 cggcccttcc ggctggctgg tttattgctg ataaatctgg agccggtgag cgtgggtctc
4141 gcggtatcat tgcagcactg gggccagatg gtaagccctc ccgtatcgta gttatctaca
4201 cgacggggag tcaggcaact atggatgaac gaaatagaca gatcgctgag ataggtgcct
4261 cactgattaa gcattggtaa ctgtcagacc aagtttactc atatatactt tagattgatt
4321 taaaacttca tttttaattt aaaaggatct aggtgaagat cctttttgat aatctcatga
4381 ccaaaatccc ttaacgtgag ttttcgttcc actgagcgtc agaccccgta gaaaagatca
4441 aaggatcttc ttgagatcct ttttttctgc gcgtaatctg ctgcttgcaa acaaaaaaac
4501 caccgctacc agcggtggtt tgtttgccgg atcaagagct accaactctt tttccgaagg
4561 taactggctt cagcagagcg cagataccaa atactgttct tctagtgtag ccgtagttag
4621 gccaccactt caagaactct gtagcaccgc ctacatacct cgctctgcta atcctgttac
4681 cagtggctgc tgccagtggc gataagtcgt gtcttaccgg gttggactca agacgatagt
4741 taccggataa ggcgcagcgg tcgggctgaa cggggggttc gtgcacacag cccagcttgg
4801 agcgaacgac ctacaccgaa ctgagatacc tacagcgtga gctatgagaa agcgccacgc
4861 ttcccgaagg gagaaaggcg gacaggtatc cggtaagcgg cagggtcgga acaggagagc
4921 gcacgaggga gcttccaggg ggaaacgcct ggtatcttta tagtcctgtc gggtttcgcc
4981 acctctgact tgagcgtcga tttttgtgat gctcgtcagg ggggcggagc ctatggaaaa
5041 acgccagcaa cgcggccttt ttacggttcc tggccttttg ctggcctttt gctcacatgt
5101 tctttcctgc gttatcccct gattctgtgg ataaccgtat taccgccttt gagtgagctg
5161 ataccgctcg ccgcagccga acgaccgagc gcagcgagtc agtgagcgag gaagcggaag
5221 agc
【0246】
>配列番号20 AAV9カプシドタンパク質
MAADGYLPDWLEDNLSEGIREWWALKPGAPQPKANQQHQDNARGLVLPGYKYLGPGNGLDKGEPVNAADAAALEHDKAYDQQLKAGDNPYLKYNHADAEFQERLKEDTSFGGNLGRAVFQAKKRLLEPLGLVEEAAKTAPGKKRPVEQSPQEPDSSAGIGKSGAQPAKKRLNFGQTGDTESVPDPQPIGEPPAAPSGVGSLTMASGGGAPVADNNEGADGVGSSSGNWHCDSQWLGDRVITTSTRTWALPTYNNHLYKQISNSTSGGSSNDNAYFGYSTPWGYFDFNRFHCHFSPRDWQRLINNNWGFRPKRLNFKLFNIQVKEVTDNNGVKTIANNLTSTVQVFTDSDYQLPYVLGSAHEGCLPPFPADVFMIPQYGYLTLNDGSQAVGRSSFYCLEYFPSQMLRTGNNFQFSYEFENVPFHSSYAHSQSLDRLMNPLIDQYLYYLSKTINGSGQNQQTLKFSVAGPSNMAVQGRNYIPGPSYRQQRVSTTVTQNNNSEFAWPGASSWALNGRNSLMNPGPAMASHKEGEDRFFPLSGSLIFGKQGTGRDNVDADKVMITNEEEIKTTNPVATESYGQVATNHQSAQAQAQTGWVQNQGILPGMVWQDRDVYLQGPIWAKIPHTDGNFHPSPLMGGFGMKHPPPQILIKNTPVPADPPTAFNKDKLNSFITQYSTGQVSVEIEWELQKENSKRWNPEIQYTSNYYKSNNVEFAVNTEGVYSEPRPIGTRYLTRNL
【0247】
>配列番号21
GCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGTAAGCATGGAGCTAGCAGGCTGTTTTGGCCACTGACTGACAGCCTGCTCTCCTAGCTTACAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATAACAAATGGCCCTTTT
【0248】
>配列番号22
GCTCGAGTGAGCGCAGCCTGCTAGCTCCATGCTTACTGTAAAGCCACCAGATGGGTAAGCATGGAGCTAGCAGGCTTCGCCTACTAGTTTT
図1
図2
図3
図4A
図4B-4C】
図5A-5B】
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A-11B】
図11C
図12A-12B】
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26A
図26B
図27
図28
図29A-29B】
図30
図31
図32A
図32B
【配列表】
0007205933000001.app