(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】整流部材
(51)【国際特許分類】
F04D 25/08 20060101AFI20230110BHJP
【FI】
F04D25/08 305C
(21)【出願番号】P 2019018335
(22)【出願日】2019-02-04
【審査請求日】2021-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000243803
【氏名又は名称】未来工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100203460
【氏名又は名称】加藤 肇
(72)【発明者】
【氏名】堀 信夫
【審査官】岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102011741(CN,A)
【文献】特開2013-024169(JP,A)
【文献】登録実用新案第3179067(JP,U)
【文献】実開昭50-042957(JP,U)
【文献】実公昭03-002360(JP,Y1)
【文献】実開昭54-121851(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンを有する送風装置の送風方向前面に取り付けられる整流部材であって、
少なくとも一対の板を有する基部と、
前記基部から延設され、前記ファンからの風を整流可能な複数の整流板と、を備え、
前記送風装置に取り付けられた場合に、前記板が前記ファンの前面を横切り前記送風方向に向かって立設する姿勢である第1姿勢と、
前記送風装置に取り付けられた場合に、前記板の前記ファンに対向する側の面が前記送風方向に対して傾斜し、前記板どうしが前記ファンの側で近接し、前記ファンから離れるにつれて離間する姿勢であり、且つ、前記整流板のうちの少なくとも一部が前記ファンの中心側から外側へ前記ファンに向かって延びる姿勢である第2姿勢と、に変更可能である、整流部材。
【請求項2】
前記送風装置に取り付けた場合に、前記第1姿勢における前記基部と前記送風装置との距離は、前記第2姿勢における前記基部と前記送風装置との距離よりも短い、請求項
1に記載の整流部材。
【請求項3】
前記送風装置は、前記ファンの送風方向前方に配置された風を遮蔽可能な板状のガード板、又は前記ファンの回転軸の前方に配置された板状のガード板を有するものであり、
前記ガード板に取り付け可能な取付部を備え、
前記取付部は、前記基部を第1姿勢で保持可能な第1保持部と、前記基部を前記第2姿勢で保持可能な第2保持部と、を備える、請求項
1又は
2の整流部材。
【請求項4】
前記第2保持部は、前記基部の前記送風装置と対向する側に取り付けられる、請求項
3に記載の整流部材。
【請求項5】
前記第1保持部及び前記第2保持部の少なくとも一方は、前記取付部に着脱可能に取り付けられる、請求項
3又は
4に記載の整流部材。
【請求項6】
前記取付部は吸盤を備える、請求項
3-5のいずれか1項に記載の整流部材。
【請求項7】
前記基部に両端が接続される外周部を備え、
前記外周部の前記両端の間に前記整流板の外側の端部が接続されている、請求項1-
6のいずれか1項に記載の整流部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファンを備える送風装置の送風方向前面に取り付けて用いられる整流部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ファンを有する送風装置に取り付けられ、送風装置の送風機能を変化させることが可能な整流部材が用いられている。このような整流部材として、特許文献1に記載の整流部材がある。特許文献1の整流部材は、扇風機のファンの送風方向前面に取り付けられて用いられ、整流板の角度を変化させることで風速を低下させつつ送風方向を変化させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の整流部材を扇風機に取り付けることで、送風方向を変化させることはできるものの、扇風機を使用する者が要求する機能はこれに限られず、様々な機能を要求することが想定される。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、送風機能を改善した整流部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の構成は、ファンを有する送風装置の送風方向前面に取り付けられる整流部材であって、送風装置に取り付けられた場合にファンに対向する側の面が送風方向に対して傾斜し、かつ、ファンの側で近接し、ファンから離れるにつれて離間する一対の板を備える基部と、送風装置に取り付けられた場合にファンの中心側から外側へファンに向かって延びるように基部から延設された、ファンからの風を整流する複数の整流板と、を備える。
【0007】
この第1の構成では、送風装置から発せられた風が、基部が備える板のそれぞれに沿って、その基部に設けられた整流板へ向かう。そして、その整流板により整流された風が、整流部材の送風装置と対向する側の反対側へ通過することとなる。したがって、送風装置の風量の減少を抑制しつつ複数の方向へ向けた風を発生させることができる。
【0008】
第2の構成では、第1の構成に加えて、整流部材は、板が平行であると仮定した場合にも、ファンからの風を整流可能である。
【0009】
板が平行であると仮定した場合にもファンからの風を整流可能であれば、板を傾斜させたとしても、傾斜させた方向へ向けて整流した風を送風することができる。
【0010】
第3の構成では、第1又は第2の構成に加えて、送風装置は、ファンの送風方向前方に配置された風を遮蔽可能な板状のガード板、又はファンの回転軸の前方に配置された板状のガード板を有するものであり、ガード板に取り付け可能な取付部を備える。
【0011】
この第3の構成では、取付部が風を遮ることによる風量の低下を抑制することができる。また、ガード板が風を遮蔽可能であるため、整流部材をガード板に取り付けた場合に、風により取り付けが不安定になる事態を抑制することができる。
【0012】
第4の構成は、ファンを有する送風装置の送風方向前面に取り付けられる整流部材であって、少なくとも一対の板を有する基部と、基部から延設され、ファンからの風を整流可能な複数の整流板と、を備え、送風装置に取り付けられた場合に、板の立設方向が送風方向に向かった姿勢である第1姿勢と、送風装置に取り付けられた場合に、板のファンに対向する側の面が送風方向に対して傾斜し、板どうしがファンの側で近接し、ファンから離れるにつれて離間する姿勢であり、且つ、整流板のうちの少なくとも一部がファンの中心側から外側へファンに向かって延びる姿勢である第2姿勢と、に変更可能である。
【0013】
この第4の構成では、第1の構成の機能を第2姿勢で実現しつつ、第1姿勢とすることで第2の構成に相当する機能を付与することができるため、必要に応じて整流部材の機能を変更することが可能となる。
【0014】
第5の構成は、第4の構成に加えて、送風装置に取り付けた場合に、第1姿勢における基部と送風装置との距離は、第2姿勢における基部と送風装置との距離よりも短い。
【0015】
第2姿勢では、板部が傾斜しているため、基部と送風装置の間には一定の距離が必然的に生じるが、第1姿勢においてこの距離と同等の距離だけ送風装置から離間させた場合、側方から空気が流出して整流部材を通過する風量が低下する場合がある。この点、第5の構成では、第1姿勢における基部と送風装置との距離を第2姿勢よりも短くしているため、整流部材を通過する風量の低減を抑制することができる。
【0016】
第6の構成では、第4又は第5の構成に加えて、送風装置は、ファンの送風方向前方に配置された風を遮蔽可能な板状のガード板、又はファンの回転軸の前方に配置された板状のガード板を有するものであり、板部に取り付け可能な取付部を備え、取付部は、基部を第1姿勢で保持可能な第1保持部と、基部を第2姿勢で保持可能な第2保持部と、を備える。
【0017】
この第6の構成では、第3の構成と同等の効果を第5又は第6の構成の整流部材に付与することができる。
【0018】
第7の構成では、第6の構成に加えて、第2保持部は、基部の送風装置と対向する側に取り付けられる。
【0019】
板部が傾斜した第2姿勢では、整流部材と送風装置との間に空間が生ずる。この点、第7の構成では、整流部材と送風装置との間の空間に取付部を配置することが可能であるため、空間を有効に活用することができ、且つ、整流部材の前面からの取付部の突出を抑制することができる。
【0020】
第8の構成では、第6又は第7の構成に加えて、第1保持部及び第2保持部の少なくとも一方は、取付部に着脱可能に取り付けられる。
【0021】
取付部が複数の保持機能を有する場合、各機能を発揮するために必要な構造が複雑化するため、取付部が大きくなり、送風装置に取り付ける場合に取付部が前方側から突出したりする場合がある。この点、第8の構成では、第1保持部及び第2保持部の少なくとも一方が取付部に着脱可能であるため、必要に応じて取付部の構成する部材を省くことができ、送風装置に取り付けた場合における取付部の突出等を抑制することができる。
【0022】
第9の構成では、第3、第6-8のいずれかの構成に加えて、取付部は吸盤を備える。
【0023】
取付部を吸盤を備えるものとすることで、板部が樹脂等の非磁性体で形成されていたとしても、整流部材を送風装置に取り付けることができる。
【0024】
第10の構成では、第1-9のいずれかの構成に加えて、基部に両端が接続される外周部を備え、外周部の両端の間に整流板の外側の端部が接続されている。
【0025】
第10の構成では、基部と外周部とにより整流板の両端が保持されることとなるため、整流部材全体の強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図2】第1本体部材及び第2本体部材の正面図である。
【
図3】第1本体部材及び第2本体部材の背面図である。
【
図11】取付部を構成する吸盤及び雄ネジ部の斜視図である。
【
図12】取付部を構成する吸盤及び雄ネジ部の平面図である。
【
図13】取付部を構成するカバー部の斜視図である。
【
図16】第1姿勢での取り付け方と示す側面図である。
【
図17】第1姿勢で扇風機に取り付けた場合の平面図である。
【
図18】第2姿勢での取り付け方を示す側面図である。
【
図19】第2姿勢で扇風機に取り付けた場合の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
【0028】
本実施形態に係る整流部材10は、
図1に示すように、送風装置である扇風機100の、ファン101の周囲を囲むガード102に設けられたガード板103に取り付けられて使用されるものである。扇風機100のファン101は、一般的には、正面から見て右回りに回転するため、本実施形態における整流部材10が取り付けられる扇風機100についても、ファン101が右回りに回転するものとして説明する。整流部材10について、以下の説明では、取り付けられた際にファン101に対向する側を背面と称し、その反対側を正面と称し、扇風機100に取り付けられた場合に地面や床等と対向する側を下側と称し、その反対側を上側と称する。また、背面側から正面側への方向、すなわち、ファン101の回転により生じた風が向かう方向を送風方向と称し、その送風方向について向きを特定する必要ながない場合には前後方向と称す。なお、以下の整流部材10の説明において、材質に特に言及がない場合には、ポリプロピレンである。
【0029】
まず、
図2及び
図3を参照して、整流部材10を構成する第1本体部材20について説明する。第1本体部材20は、正面視及び背面視にて、半円弧状すなわち中心角が180°であり、厚み及び前後方向の幅が略均一な、前後方向に対して平行な曲面を形成する外側壁部21を備えている。その外側壁部21の両端は、基部22を介して接続されている。基部22は、外側壁部21の一方の端部に接続され、正面視にてその端部から円弧の中心方向へ垂直に延び、長さが円弧の半径よりも小さく、外側壁部21と厚み及び幅が略同等の、前後方向に対して平行な平面を形成する第1板部23を備えている。また、基部22は、外側壁部21の他方の端部に接続され、正面視にてその端部から円弧の中心へと垂直に延びる、第1板部23と同形状の第2板部24を備えている。
【0030】
基部22は、第1板部23及び第2板部24の、外側壁部21と接続される側とは反対の側の端部にそれぞれ接続された、内側壁部25,26を備えている。内側壁部25,26は対称な形状であり、中心角が90°よりも小さく、外側壁部21と中心を共有し且つ外側壁部21と平行な円弧状であり、厚み及び幅は外側壁部21、第1板部23、及び第2板部24と等しい。また、基部22は、内側壁部25,26の、第1板部23、第2板部24と接続される側とは反対側の端部どうしを接続する、外側壁部21の内周面側へと突出した形状の矩形部27を備えている。この矩形部27は、内側壁部25の端部と内側壁部26の端部に一端が接続された、第1板部23及び第2板部24に対して垂直な一対の短辺と、その短辺の他方の端部どうしを繋ぐ、第1板部23及び第2板部24と平行な長辺とで構成されており、厚み及び幅は、外側壁部21等と等しい。
【0031】
矩形部27の背面側には、背面側から正面側へ垂直に窪んだ、長方形の切れ込み28が等間隔で2か所設けられている。また、外側壁部21の外周面における第2板部24との接続点の近傍には、側面視にて背面側から正面側へ向けて屈曲したL字型の引っ掛け部29が設けられている。この引っ掛け部29と外側壁部21の外周面との間隔は、外側壁部21等の厚みと略等しい。
【0032】
一方、第2本体部材30は、第1本体部材20と同様に、外側壁部31、基部32及び引っ掛け部38を備えており、基部32は、第1板部33、第2板部34、内側壁部35,36,矩形部37を含んで構成されている。また、矩形部37には切れ込み38が設けられている。これらの形状は第1本体部材20におけるそれぞれと対称な形状であるため、具体的な説明は省略する。
【0033】
これら第1本体部材20と第2本体部材30とは、第1本体部材20の第1板部23の背面側の端部と第2本体部材30の第1板部33の背面側の端部とを接続する第1接続部43と、第1本体部材20の第2板部24の正面側の端部と第2本体部材30の第2板部34の正面側の端部とを接続する第2接続部44とにより接続されている。これら第1接続部43及び第2接続部44は、湾曲若しくは屈曲可能な程度に柔軟に形成されている。すなわち、第1接続部43及び第2接続部44を軸として、第1本体部材20の第1板部23及び第2板部24と、第2本体部材の第1板部33及び第2板部34との角度を変化させることが可能である。
【0034】
以上のように構成される第1本体部材20の外側壁部21と基部22とに囲まれる領域、及び、第2本体部材30の外側壁部31と基部32とに囲まれる領域に囲まれる領域には、厚みが均一な板状の整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59が、等間隔で設けられている。これら整流板51,52,53,54,56,57,58,59における、基部22,32との接続箇所、及び、外側壁部21,31との接続箇所は、背面側から正面側へ向けて同一の周方向へ傾斜した略直線状となっており、その傾斜角は、正面側のほうが小さくなっている。また、整流板51,52,53,54,56,57,58,59の前後方向に垂直な面での断面は、曲率が一定であり且つ、右回りの側が膨らんだ弧状となっている。外側壁部21,31及び基部22,32とこのように接続されているため、これら整流板51,52,53,54,56,57,58,59はいずれも正面側から見て左周りの方向へと湾曲した形状である。
【0035】
第1本体部材20において最も下方に設けられている整流板55aは、一方の端部は内側壁部26に接続されているものの、他の整流板51,52,53,54,56,57,58,59と同形状であるがゆえに、他方の端部は外側壁部21まで到達せず、第2板部24に接続されている。また、第2本体部材30において最も下方に設けられている整流板55bは、基部32側の端部が第2板部34に接続されており、他方の端部は外側壁部31に接続されている。この整流板55bの第2板部34との接続箇所は、上下の位置において、整流板55aが第2板部24と接続される位置と略等しい。このように整流板55a,55bが設けられているため、正面視及び背面視にて、第1本体部材20の整流板55aと第2本体部材30の整流板55bが連続的に湾曲しているように視認でき、整流板55a,55b全体の形状は、他の整流板51,52,53,54,56,57,58,59と略同等であるといえる。
【0036】
整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59がこのように設けられているため、正面から見た場合、整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59の湾曲方向とは反対の側の面が視認できる。すなわち、第1本体部材20では、概ね、整流板51,52,53,54,55aの上側の面が視認でき、第2本体部材30では、概ね、整流板55b,56,57,58,59の下側の面が視認できる。
【0037】
以上説明した第1本体部材20及び第2本体部材30について、第1接続部43及び第2接続部44を屈曲させ、上側若しくは下側から見て第1板部23,33どうしの角度、及び、第2板部24,34どうしの角度が90度である場合について、
図4及び
図5を参照して説明する。この場合には、基部22,32どうしが背面側で近接しており、正面側へ向かうにつれ徐々に離間している。また、基部22,32の整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59が設けられる側の面は背面側から視認可能となる。
【0038】
続いて、第1本体部材20及び第2本体部材30に取り付けられて用いられる第1保持部60、第2保持部70及び取付部80について説明する。第1保持部60は、
図6及び
図7に示すように、厚みが略均一である円筒状の第1筒部61を備えている。この第1筒部61の外径は、第1本体部材20の内側壁部25,26及び第2本体部材30の内側壁部25,26の外面で形成される円の直径と略等しい。
【0039】
この第1筒部61の一方の開口には、その開口の一部を閉塞するように、第1筒部61側とは反対の側が閉塞された有底筒状の凸部62が設けられている。この凸部62は、第1筒部61と中心軸を共有しており、外周の形状が角丸長方形であり、対角線の長さは第1筒部61の直径よりも小さい。第1筒部61の凸部62が設けられる側の開口の外側面には、その開口側から反対の開口側へと屈曲した、上側及び下側から見て逆L字型の、厚みが略均一な板状の返し63が設けられている。この返し63と第1筒部61の外側面との間隔は、第1本体部材20、第2本体部材30の矩形部27,37の厚みと略等しい。
【0040】
続いて、
図8-10を参照して、第2保持部70について説明する。第2保持部70は、厚みが略均一であり、内周の形状が第1保持部60の凸部62の外周の形状と略等しい角丸長方形である、筒状の第2筒部71を備えている。この第2筒部71の厚みは、第1本体部材20及び第2本体部材30における、引っ掛け部29,39と外側壁部21,31の外周面との間の幅と略等しい。
【0041】
その第2筒部71の一方の開口における短辺のそれぞれには、傾斜部72,73が設けられている。この傾斜部72,73は、厚みが第2筒部71と等しく均一であり、第2筒部71の短辺を長辺とする長方形である。また、傾斜部72,73の短辺の長さは、第1本体部材20及び第2本体部材30の矩形部26,36に設けられた切れ込み28,38の長さと略等しい。傾斜部72,73のそれぞれと第2筒部71の短辺側の面との角度は、上側及び下側すなわち第3筒部71の長辺の面側から見て、135°である。すなわち、傾斜部72,73どうしの角度は、上側及び下側から見て、90°である。
【0042】
これら傾斜部72,73の、第2筒部71の短辺の面側へ向いた面には、傾斜部72,73の短辺と平行に延びる略直方体の軸部74が、それぞれ2つずつ設けられている。この軸部74の幅は、本体部材20,30の切れ込み28,38の幅と略等しく、軸部74の高さは、本体部材20,30の矩形部27,37の厚みと略等しい。また、各傾斜部72,73における軸部74どうしの間隔は、切れ込み28,38の間隔と略等しい。この軸部74の傾斜部72,73と反対の側には、軸部74よりも拡幅された拡幅部75が設けられている。
【0043】
続いて、
図11~15を参照して、取付部80についての説明をする。取付部80は、塩化ビニールで形成された、中心が窪んだ円形の吸盤81を備えている。この吸盤81の窪んだ側の反対側の中心には、円筒の側面に螺旋状の凸部が設けられた雄ネジ部82が接続されている。
【0044】
この取付部80は、円筒形の第3筒部83と、その第3筒部83の一方の開口を共有し、その反対側の端には底よりも径の小さい開口を有する略円錐台筒状の円錐筒部84と、第3筒部83の他方の開口の周囲に拡径して設けられたフランジ部85を有するカバー部86を備えている。フランジ部85の外径は、吸盤81の直径と略等しく、第3筒部の外径は、第1保持部60の第1筒部61の内径と略等しい。また、円錐筒部84の側面には、周方向に連続する、凹凸が設けられている。カバー部86の円錐筒部における小径側の開口近傍には、縮径された内側フランジ87が設けられており、その内側フランジ87の内周面には、螺旋状に連続する雌ネジ部88が形成されている。その雌ネジ部88の径は雄ネジ部82の螺旋状の凸部と係合する径である。
【0045】
以上のように取付部80を構成する各部材が形成されているため、雄ネジ部82を雌ネジ部88に係合させた場合に、カバー部86の第3筒部83の開口の周囲が、吸盤81の雄ネジ部82側に当接する。そして、吸盤81を板などに吸着させて固定した状態でカバー部86を回転させると、その回転に伴って雄ネジ部82が雌ネジ部88に引き込まれ、吸盤81がカバー部86側へと引っ張られる。これにより、吸盤81と、吸盤81が取り付けられた板との間の体積が大きくなってその空間の気圧が低下し、吸盤81の吸着力が向上する。
【0046】
以上のように構成される整流部材は、扇風機100のファン101の送風方向前面に設けられたガード板103に対して取り付けられる。この取り付け方として、本実施形態では、第1本体部材20及び第2本体部材の第1板部23,33どうし、及び、第2板部24,34どうしが平行である第1姿勢と、第1板部23,33どうしと、第2板部24,34どうしが平行でない第2姿勢のいずれかの姿勢を選択して取り付けることができる。
【0047】
まず、第1姿勢について、
図16を参照して説明する。
図16では、本体部材20及び30の取り付け方を明確にすべく、第2本体部材30を省いて図示している。最初に、取付部80の吸盤81を扇風機100のガード板103に吸着させ、カバー部86を回転させることで、取付部80をガード板103に固定する。続いて、第1板部23,33どうし、及び、第2板部24,34どうしを平行とし、取付部80のカバー部86を、内側壁部25,26,35,36及び矩形部27,37の外側で囲まれる領域に、背面側から通す。そして、その領域の正面側から、第1保持部60の第1筒部61を通す。このとき、第1筒部60の外周面と返し63との間に矩形部27,37が嵌まり込み、第1筒部61の内周面に第3筒部83の外周面が嵌まり込む。こうして、第1板部23,33どうし、及び、第2板部24,34どうしが平行な状態で、第1本体部材20及び第2本体部材30に第1保持部60及び取付部80が取り付けられることになる。なお、第2保持部70については、第1姿勢では使用しないため、引っ掛け部29,39と外側壁部21,31との間に保持しておくことができる。
【0048】
整流部材10をこの第1姿勢とし、扇風機100のガード板103に取り付けた場合、について、
図17を参照して説明する。このとき、正面側から見た第1本体部材20及び第2本体部材30は、
図3に示したものと同等であり、扇風機100のファン101は右方向に回転するため、整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59は、ファン103の回転方向とは反対方向に湾曲する形状であるといえる。第1本体部材20及び第2本体部材30の第1板部23,33及び第2板部24,34は、それぞれ互いに平行であり、且つ、扇風機100の送風方向に沿って立設している。また、扇風機100のガード102は、中心から外側へ向けて、送風方向とは逆方向へと湾曲していく形状である。したがって、図示のとおり、整流部材10と扇風機100とは、ガード板103の近傍で最も近接し、外側へ向かうにつれて離間している。
【0049】
次に、第2姿勢について、
図18を参照して説明する。
図18でも、
図16と同様に、第2本体部材30を省いて図示している。最初に、取付部80の吸盤81を扇風機100のガード板103に吸着させ、カバー部材86を回転させることで、取付部80をガード板103に固定する。続いて、第2保持部70の傾斜部72,73の軸部74を、それぞれ、第1本体部材20の矩形部27の切れ込み28、第2本体部材30の矩形部37の切れ込み38に嵌め合わせる。このとき、矩形部27,37は、第2保持部70の傾斜部72,73と、拡幅部75とに挟み込まれる。これで、第1板部23,33どうしの角度、及び、第2板部24,34どうしの角度が、上側及び下側から見て、90°に固定される。次に、第2保持部70の第2筒部71の内側に、第1保持部60の凸部62を嵌め込む。また、第1保持部60の第1筒部61の内側には、取付部80の第3筒部83を嵌め込む。こうすることで、整流部材10を第2姿勢に固定した状態で、扇風機100のガード板103に取り付けることができる。
【0050】
整流部材10をこの第2姿勢とし、扇風機100のガード板103に取り付けた場合について、
図18を参照して説明する。このとき、扇風機100側すなわち背面側から見た整流部材10の第1本体部材20及び第2本体部材30は、
図5に示したものと同等である。第1本体部材20及び第2本体部材30の第1板部23,33及び第2板部24,34は、それぞれ、扇風機100の送風方向から45°傾斜して立設している。これにより、第1板部23,33及び第2板部24,34の、扇風機100のファン102に対向する側の面、すなわち、背面側から視認できる側の面は、扇風機100の送風方向に対して傾斜している。第1本体部材20及び第2本体部材30が扇風機100の送風方向から上記のように傾斜しているため、整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59うち、特に整流板52,53,56,57については、ファン103に対して中心側よりも外周側で近接しているといえる。すなわち、これら整流板52,53,56,57は、ファン103の中心側から外側へ向けて、ファン103に向かって延びているといえる。
【0051】
また、第1板部23,33どうし及び第2板部24,34どうしは、扇風機100に近い背面側で近接しており、扇風機100から離れるにつれて離間していく。第1板部23,33どうし、及び第2板部24,34どうしは、背面側すなわち扇風機100側では近接しており、正面側へ向かうにつれて、すなわち扇風機100から離れるについて、離間している。これにより、第1板部23,33及び第2板部24,34の、背面側の面、すなわち扇風機100に対向する側の面は、送風方向に対して傾斜している。
【0052】
また、上側及び下側から見れば、外側壁部21,31の左右端の背面側が扇風機100のガード102に近接し、基部22はガード103から離間している。すなわち、基部22とガード板103との距離は、第1姿勢よりも大きくなっている。これにより、ガード板103の送風方向の前面において、整流部材10とガード板103との間に空間が生じている。そして、この空間に第1保持部60、第2保持部70、及び取付部80が配置される。
【0053】
以上、第1姿勢及び第2姿勢とするための各部材の組み合わせについて説明したが、組み合わせの手順については上記のものに限られず、変更してもよい。なお、第1保持部60及び第2保持部70は、取付部80と組み合わせて用いるものであるため、取付部80が第1保持部60及び第2保持部70を備えると言うこともできる。
【0054】
上記構成により、本実施形態に係る整流部材10は、以下の効果を奏する。
【0055】
・第2姿勢において、扇風機100から発せられた風が、第1板部23,33、及び第2板部24,34のそれぞれに沿って、整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59へ向かう。そして、その整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59により整流された風が、整流部材10の扇風機100と対向する側の反対側へ通過することとなる。したがって、扇風機100から発せられた風量の減少を抑制しつつ複数の方向へ向けた風を発生させることができる。
【0056】
・整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59の形状について、第1板部23,33どうし及び第2板部24,34どうしが平行である場合に、扇風機100からの風を整流可能な形状としているため、第1姿勢及び、その第1姿勢から第1板部23,33及び第2板部24,34を傾斜させた第2姿勢のいずれにおいても、風を加速させつつ送風を行うことができる。
【0057】
・取付部80を扇風機100のガード板103に取り付けるものとしているため、取付部80が風を遮ることによる風量の低下を抑制することができる。また、ガード板103が風を遮蔽可能であるため、整流部材10をガード板103に取り付けた場合に、風により取り付けが不安定になる事態を抑制することができる。
【0058】
・整流部材10の姿勢について、第1姿勢と第2姿勢との一方を選択可能であるため、一方向に加速させて送風する必要がある場合と、2方向に送風する必要がある場合とで使い分けることができる。
【0059】
・第2姿勢では、本体部材20,30が傾斜しているため、基部22,32と扇風機100との間には一定の距離が必然的に生じるが、第1姿勢においてこの距離と同等の距離だけ扇風機100から離間させた場合、側方から空気が流出して整流部材10を通過する風量が低下する場合がある。この点、第1姿勢における基部22,32と扇風機100との距離を第2姿勢よりも短くしているため、整流部材10を通過する風量の低減を抑制することができる。
【0060】
・第2姿勢では、整流部材10と送風装置100との間に空間が生じており、この空間に第1保持部60、第2保持部70、及び取付部80を配置することが可能であるため、空間を有効に活用することができ、且つ、整流部材10の正面側における第1保持部60、第2保持部70、及び取付部80の突出を抑制することができる。
【0061】
・第2保持部70が取付部80に着脱可能であり、且つ、第1姿勢では第2保持部70を使用しないため、第1姿勢における、整流部材10の正面からの第2保持部70の突出等を抑制することができる。
【0062】
・取付部80を吸盤81を備えているため、ガード板103が樹脂等の非磁性体で形成されていたとしても、整流部材10を扇風機100に取り付けることができる。
【0063】
・外側壁部21,31を備えているため、整流部材10へ流入した風の整流部材10の周囲への流出を抑制でき、送風すべき方向への風量の低減を抑制することができる。
【0064】
・第1保持部60の第1筒部61の内径と取付部80の第3筒部83の外径とが、略等しいため、取付部80に対する第1保持部60の中心軸周りの角度を自在に変更することができる。すなわち、特に第2姿勢において、第1本体部材20及び第2本体部材30に第1保持部60及び第2保持部70を取り付けた状態、及び、ガード板103に取付部80を取り付けた状態を維持しつつ、取付部80から第1保持部60を取り外し、取付部80に対する第1保持部60の中心軸周りの角度を変更して取り付けることができる。これにより、第2姿勢における送風方向を容易に変更することが可能となる。
【0065】
<変形例>
・実施形態では、第1本体部材20と第2本体部材30とにより、送風方向を2方向に変更するものとしているが、本体部材を3以上設け、3方向以上に送風可能とするものとしてもよい。例えば、外側壁部の中心角が120°となるように本体部材を3つ設け、周方向に隣接する本体部材の基部が有する板部どうしが平行な姿勢と、傾斜した姿勢とに選択可能なものとしてもよい。この場合には、天井等に取り付けられる送風装置のような、送風方向を複数に変更することが求められる場合等に特に有効である。
【0066】
・実施形態では、第2姿勢において、第1板部23,33どうしの角度及び第2板部24,34同士の角度を90°としたが、角度はこれに限られず、種々の変更が可能である。また、実施形態では、第1板部23,33どうし及び第2板部24,34どうしが平行である第1姿勢と、第1板部23,33どうしの角度及び第2板部24,34どうしの角度が90°である第2姿勢との一方の姿勢とするものとしたが、角度が異なる3以上の姿勢に変更可能なものとしてもよい。この場合には、第1保持部60や第2保持部70の形状を、各姿勢に対応するように変更してもよいし、さらに他の形状の保持部を追加したり、第1保持部60や第2保持部70を他の形状の保持部と入れ替えるものとしたりしてもよい。
【0067】
・実施形態では、第1姿勢と第2姿勢との一方に変形させて用いるものとしたが、第1姿勢又は第2姿勢に予め固定され、その姿勢からから変形できないものとしてもよい。これらの場合には、整流板の形状について各姿勢に特化したものとすることができ、例えば、第2姿勢に予め固定されるものとした場合については、整流板が各本体部材の中心から放射状に設けられるもの等としてもよい。
【0068】
・実施形態では、整流板51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59について、正面視にて左回りに湾曲する形状としたが、右回りに湾曲するものとしてもよいし、湾曲させなくてもよい。これらの場合でも、第1姿勢では一定の整流効果は期待できるし、第2姿勢では風が整流板に沿って正面側から吹き出すため、風を複数方向へ向かわせるという一定の効果を得ることができる。また、整流板の形状をすべて同等の形状とすることは必須ではなく、等間隔に設けなくてもよい。
【0069】
・第1保持部60及び第2保持部70の少なくとも一方について、取付部80から取り外し可能とせず、取付部80に設けるものとしてもよい。
【0070】
・実施形態では第1保持部60と第2保持部70とを別体としたが、一体としてもよい。
【0071】
・実施形態では、取付部80と第1保持部60及び第2保持部70とを組み合わせるものとしたが、第1保持部60及び第2保持部70の少なくとも一方を取付部80と組み合わせて用いるものとせず、同等の機能を有する部材により、第1姿勢又は第2姿勢として保持するものとしてもよい。例えば、実施形態における第1保持部60及び第2保持部70の少なくとも一方の代わりに、第1本体部材20及び第2本体部材30の上下方向の端等を挟み込むことで第1姿勢又は第2姿勢の一方として保持する部材を設けるものとしてもよい。
【0072】
・実施形態では、第1保持部60を本体部材20,30の正面側から嵌め込むものとしたが、背面側から嵌め込むものとしてもよい。同様に、第2保持部70を本体部材20,30の背面側から嵌め込むものとしたが、正面側から嵌め込むものとしてもよい。また、第1保持部60及び第2保持部70の少なくとも一方を、正面側及び背面側のいずれからも嵌め込むことが可能なものとしてよい。これらの場合には、第1保持部60、第2保持部70について、各嵌め込み方に対応した形状としればよい。
【0073】
・実施形態では、第1保持部60の凸部62の外周形状、及び、第2保持部70の第2筒部71の内周形状について、角丸長方形としたが、形状はこれに限られない。例えば、第1保持部60の凸部62の外周形状を正方形や正八角形等の正多角形とし、第2保持部70の第2筒部71の内周形状を、凸部の62の外周形状と略等しい正多角形としてもよい。こうした場合には、特に第2姿勢において、第1本体部材20及び第2本体部材30に第2保持部70を取り付けた状態、及び、ガード板103に取付部80及び第1保持部60を取り付けた状態を維持しつつ、第1保持部60から第2保持部70を取り外し、第1保持部60に対する第2保持部70の中心軸周りの角度を変更して取り付けることができる。これにより、第2姿勢における送風方向を容易に複数段階に変更することが可能となる。なお、第1保持部60と取付部80とを一体とし、第1保持部60に対する第2保持部70の中心軸周りの角度を複数段階又は無段階に変更できるようにしてもよい。また、取付部80の第3筒部83の外周形状、及び、第1保持部60の第1筒部61の内周形状を正多角形として、角度を複数段階に変更できるようにしてもよい。すなわち、ガード板103に吸着させた取付部80を取り外すことなく第2姿勢における送風方向を変更することができる形状であればよい。
【0074】
・実施形態では、取付部80の吸盤81を扇風機100のガード板103に直接吸着させるものとしたが、ウレタンやシリコーン等で形成された気体非透過性のシートをあらかじめガード板103に張り付けておき、そのシートに吸盤を吸着させるものとしてもよい。こうすることで、吸着力をより向上させることができる。
【0075】
・実施形態では、外側壁部21,31を設けるものとしたが、外側壁部21,31は設けなくてもよいし、外側壁部21,31の代わりに、円弧状に湾曲した棒状の部材を、整流板の外側どうしを連結するように設けるものとしてもよい。この場合においても、整流部材10全体の強度が向上するという一定の効果を得ることができる。
【0076】
・実施形態では第1本体部材20と第2本体部材30を接続部43,44により接続し、その接続部43,44を軸として第1本体部材20と第2本体部材30との角度を変更可能としたが、第1本体部材20と第2本体部材30とを接続せず、別体としてもよい。この場合においても、第1保持部60や第2保持部70を用いることで本体部材20,30どうしの角度を固定することができる。
【0077】
・実施形態では、取付部80の吸盤81により整流部材10を扇風機100に取り付けるものとしたが、吸盤の代わりに磁石を設けるものとしてもよい。この場合には、ガード板が鉄等の磁性体であれば、そのまま取り付けることができる。一方、ガード板が樹脂などで形成されていたとしても、鉄板等を予めガード板に接着しておき、磁石を備える取付部をその鉄板に取り付けるものとしてもよい。また、ガード板に磁石を接着しておき、取付部に吸盤の代わりに鉄板等の磁性体又は磁石を設けるものとしてもよい。これらの場合でも、吸盤を設ける場合と同等の効果を得ることができる。
【0078】
・実施形態では、整流部材10を扇風機100のガード板103に取り付けるものとしているが、ガード102等の他の部分に取り付けるものとしてもよい。この場合には、ガード板を備えない扇風機に対しても整流部材10を取り付けることができる。
【0079】
・実施形態では整流部材10の取り付け対象として扇風機100を挙げたが、サーキュレータ等のファンを備える他の送風装置に対して取り付けるものとしてもよい。また、ファンの回転方向を右回りとして説明したが、左回りでもよく、この場合でも、風を2方向に送風させるという一定の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0080】
整流部材…10、外側壁部…21,基部…22、第1板部…23、第2板部…24、外側壁部…31,基部…32、第1板部…33、第2板部…34、整流板…51,52,53,54,55a,55b,56,57,58,59、第1保持部…60、第2保持部…70、取付部…80、吸盤…81、扇風機…100、ファン…101、ガード板…103