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特許7206022複数の蛍光源からの信号放出を検出するための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】複数の蛍光源からの信号放出を検出するための装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/64 20060101AFI20230110BHJP
   C12M 1/00 20060101ALN20230110BHJP
【FI】
G01N21/64 F
C12M1/00 A
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020134408
(22)【出願日】2020-08-07
(62)【分割の表示】P 2018149203の分割
【原出願日】2014-03-07
(65)【公開番号】P2020187139
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2020-08-07
(31)【優先権主張番号】61/782,340
(32)【優先日】2013-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500169900
【氏名又は名称】ジェン-プローブ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ノーバート ディー. ヘイガン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド オパルスキー
【審査官】嶋田 行志
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-047719(JP,A)
【文献】特表2005-516596(JP,A)
【文献】特表2008-519266(JP,A)
【文献】特開平11-241947(JP,A)
【文献】国際公開第2011/016509(WO,A1)
【文献】特開2004-144839(JP,A)
【文献】特開2010-117712(JP,A)
【文献】特開2008-173127(JP,A)
【文献】特開平11-313698(JP,A)
【文献】特開2002-098696(JP,A)
【文献】特開2001-091463(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0161876(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0289423(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0075312(US,A1)
【文献】特表2005-526975(JP,A)
【文献】特開2012-108129(JP,A)
【文献】特開2000-214090(JP,A)
【文献】特表2000-511435(JP,A)
【文献】Monitoring hybridization during polymerase chain reaction,JOURNAL OF CHROMATOGRAPHY B,Elsevier Science B.V.,2000年04月01日,Vol. 741,pp. 3-13,doi: 10.1016/S0378-4347(00)00055-4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00-G01N 21/83
G01N 33/48-G01N 33/98
G01N 35/00-G01N 37/00
C12M 1/00-C12M 1/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の放出シグナル源のそれぞれからの放出シグナルを検出するための装置であって、各放出シグナル源は、所定の励起波長の励起シグナルに曝されると所定の放出波長の光を放出する物質を備え、前記装置は、
放出シグナル源において指向される励起シグナルを発生させるように構成される1つ以上の励起源であって、前記1つ以上の励起源は、1つ以上の第1のチャネル内に配置され、各励起源は、所定の励起波長の励起光を発生させるように構成される、1つ以上の励起源と、
1つ以上の放出検出器であって、前記1つ以上の放出検出器は、1つ以上の第2のチャネル内に配置され、各放出検出器は、少なくとも1つの励起源と関連付けられ、各放出検出器は、放出シグナル源によって放出され、前記関連付けられた励起源によって発生させられる前記励起シグナルによって励起される、放出シグナルを検出するように構成され、各関連付けられた放出検出器は、所定の放出波長の光を検出するように構成される、1つ以上の放出検出器と、
前記放出シグナル源の各々と関連付けられた伝送ファイバと、
各励起源および関連付けられた放出検出器と関連付けられたダイクロイックフィルタであって、前記ダイクロイックフィルタは、実質的に、前記所定の励起波長の所望の範囲内の光の全てを、前記関連付けられた励起源が配置されている第1のチャネルから、前記関連付けられた伝送ファイバに向かって、反射し、前記所定の放出波長の所望の範囲内の光を、前記関連付けられた伝送ファイバから、前記関連付けられた放出検出器が配置されている第2のチャネルに向かって、伝送するように構成される、ダイクロイックフィルタと、
前記1つ以上の励起源の各々および前記関連付けられた放出検出器を前記伝送ファイバに対して移動させることにより、各放出検出器および関連付けられた励起源を、1つの伝送ファイバに対する動作可能位置に連続して設置するように構成されるキャリアであって、各伝送ファイバは、動作可能に位置付けられた励起源からの前記励起光および対応する放出光の両方を動作可能に位置付けられた関連付けられた放出検出器に伝送する、キャリアと
を備える、装置。
【請求項2】
2つ以上の励起源であって、それぞれ、異なる所定の励起波長の励起光を発生させるように構成される、2つ以上の励起源と、2つ以上の関連付けられた放出検出器であって、それぞれ、異なる所定の放出波長の光を検出するように構成される、2つ以上の関連付けられた放出検出器とを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記キャリアは、回転軸を中心として回転し、各放出検出器および関連付けられた励起源を円形経路内で移動させるように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
複数のファイバトンネルを含むベースプレートをさらに備え、前記キャリアは、前記ベースプレートに対して回転するように構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
各励起源および関連付けられた放出検出器と関連付けられた対物レンズをさらに備え、前記キャリアは、選択的に、前記対物レンズを、前記ファイバトンネルのうちの1つのファイバトンネルと動作可能に整合させ、前記関連付けられた励起源からの励起シグナルを前記ファイバトンネルの中に伝送し、前記関連付けられた放出シグナル源からの放出シグナルを前記ファイバトンネルから前記関連付けられた放出検出器に伝送するように構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記キャリアと非回転式コントローラまたは電源との間でデータおよび/または電力シグナルを伝送するように構成される回転式コネクタをさらに備える、請求項3~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記キャリアの回転ホーム位置を検出するように構成されるホームフラグセンサをさらに備える、請求項3~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
各励起源および関連付けられた放出検出器と関連付けられたミラーをさらに備え、前記ミラーは、前記関連付けられた励起源からの光を、前記ダイクロイックフィルタに向かって反射するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記励起源および前記関連付けられた放出検出器のうちの2つ以上を備え、前記装置は、ミラープレートをさらに備え、各励起源および関連付けられた放出検出器と関連付けられた前記ミラーおよびダイクロイックフィルタは、前記ミラープレート内に配置される、請求項に記載の装置。
【請求項10】
各励起源および前記関連付けられた放出検出器と関連付けられた検出器筐体をさらに備え、各励起源は、前記関連付けられた検出器筐体の励起チャネル内に配置され、各関連付けられた放出検出器は、前記関連付けられた検出器筐体の放出チャネル内に配置される、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記キャリアの電動移動をもたらすように構築および配列される検出器駆動システムをさらに備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記検出器駆動システムは、モータ結合器によって前記キャリアに結合されるモータを備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記モータ結合器は、駆動ベルトを備え、前記駆動ベルトは、前記モータの出力シャフトホイール上、かつ前記キャリアに取り付けられるかまたは前記キャリアの一部であるプーリホイールの周囲に、配置される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
各伝送ファイバは、単一のファイバストランド、または、2つ以上のファイバのファイバ束を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
複数の放出シグナル源のそれぞれからの放出シグナルを検出する方法であって、前記方法は、
複数の励起源の各々を用いて、励起シグナルを発生させることであって、前記励起源の各々は、複数の第1のチャネルのうちの1つの第1のチャネル内に配置され、かつ、異なる所定の励起波長の励起光を発生させるように構成される、ことと、
複数の放出検出器の各々を用いて、放出シグナルを検出することであって、各放出検出器は、前記励起源のうちの少なくとも1つの励起源と関連付けられ、各放出シグナルは、前記関連付けられた励起源によって発生させられる前記励起シグナルによって励起されるときに前記放出源のうちの放出シグナル源によって放出され、前記放出検出器の各々は、複数の第2のチャネルのうちの1つの第2のチャネル内に配置され、かつ、異なる所定の放出波長の光を検出するように構成される、ことと、
前記励起源の各々および前記関連付けられた放出検出器を複数の伝送ファイバに対して移動させることであって、前記複数の放出シグナル源の各々は、伝送ファイバのうちの単一のシグナルのものと光学的に連通して、各放出検出器および前記関連付けられた励起源を、前記伝送ファイバのうちの1つの伝送ファイバに対する動作可能位置に連続して設置し、ダイクロイックフィルタが、各励起源および関連付けられた放出検出器と関連付けられ、前記ダイクロイックフィルタは、実質的に、前記所定の励起波長の所望の範囲内の光の全てを、前記関連付けられた励起源が配置されている第1のチャネルから、対応する伝送ファイバに向かって、反射し、前記所定の放出波長の所望の範囲内の光を、前記対応する伝送ファイバから、前記関連付けられた放出検出器が配置されている第2のチャネルに向かって、伝送するように構成され、各伝送ファイバは、動作可能に位置付けられた励起源からの前記励起光および対応する放出光の両方を動作可能に位置付けられた関連付けられた放出検出器に伝送する、ことと
を含む、方法。
【請求項16】
前記放出シグナル源の各々は、所定の励起波長の励起シグナルに曝されると所定の放出波長の光を放出し、前記励起源の各々は、前記所定の励起波長の励起光を発生させるように構成され、各関連付けられた放出検出器は、前記所定の放出波長の光を検出するように構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記励起源の各々および前記関連付けられた放出検出器を移動させることは、各放出検出器および関連付けられた励起源を円形経路内で回転させることを含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
各伝送ファイバは、単一のファイバストランド、または、2つ以上のファイバのファイバ束を備える、請求項1517のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2013年3月14日に出願された、仮特許出願第61/782,340の出願日についての35 U.S.C. § 119(e)のもとでの利益を主張するものであり、該仮特許出願の開示は、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本開示は、1つ以上のシグナル検出器をシグナル放出源に対してインデックス付けし、連続して、各シグナル放出源からのシグナルを検出することによって、複数の潜在的シグナル放出源のそれぞれによって放出されるシグナルを検出するための装置に関する。本開示はさらに、複数の潜在的シグナル放出源のそれぞれからのシグナル放出をシグナル伝送導管の第1の端部と第2の端部との間で伝送するための装置に関し、シグナル伝送導管の第1の端部は、第1の空間配列に配置され、シグナル伝送導管の第2の端部は、第1の空間配列と異なる第2の空間配列に配置される。
【背景技術】
【0003】
本明細書で説明される、またはそこで参照される参考文献は、請求される発明に対する先行技術であることを認めるものではないことに留意されたい。
【0004】
診断アッセイは、有機体または生物学的サンプル中の生物学的抗原、細胞または遺伝異常、疾患状態、および疾患関連病原または遺伝子変異の存在または量を検出あるいは定量化するために、臨床診断および健康科学研究において広く使用されている。診断アッセイが定量化可能である場合、施術者は、感染症または疾患の範囲をより良好に計算し、疾患の状態を経時的に判定することを可能にし得る。診断アッセイは、多くの場合、着目化学物質、タンパク質または多糖類、抗原、抗体、核酸、アミノ酸、バイオポリマー、細胞、または組織の検出に焦点を当てる。種々のアッセイが、これらの診断インジケータを検出するために採用されてもよい。
【0005】
核酸ベースのアッセイは、特に、概して、サンプル中の1つ以上の標的核酸配列の検出または定量化につながる複数のステップを含む。標的核酸配列は、多くの場合、タンパク質、細胞、組織、有機体、またはウイルスの同定可能群に特異的であって、群は、群の全要素に共通であって、アッセイされているサンプル中の群に特異的である、核酸の少なくとも1つの共有配列によって定義される。種々の核酸ベースの検出方法は、Kohneの米国特許第4,851,330号およびHoganの米国特許第5,541,308号によって完全に説明される。
【0006】
標的核酸配列の検出は、多くの場合、実質的に、標的配列またはその補体の少なくとも一部に相補的であるヌクレオチド系配列を有する、核酸分子を含むプローブの使用を要求する。選択的アッセイ条件下では、プローブは、施術者がサンプル中の標的配列の存在を検出することを可能にする様式において、標的配列またはその補体にハイブリダイズするであろう。プローブ調製の技法は、当技術分野において公知である。しかしながら、一般に、効果的プローブは、標的配列の存在の検出に干渉するであろう、それ自体または任意の核酸分子との非特異的ハイブリダイゼーションを防止するように設計される。プローブは、例えば、検出可能な標識を含んでもよく、標識は、例えば、放射標識、蛍光体または蛍光色素、ビオチン、酵素、化学発光化合物、または当技術分野において公知の別のタイプの検出可能シグナルである。
【0007】
単一アッセイ内で異なる着目核酸を検出するために、それぞれ、検出可能に異なるシグナルを提供し得る、異なる核酸にハイブリダイズするように構成される異なるプローブが、使用されることができる。例えば、異なる標的とハイブリダイズするように構成される異なるプローブは、規定の励起波長の励起光に暴露されると、所定の波長で蛍光を発する、蛍光体と調合されることができる。異なる標的核酸を検出するためのアッセイは、交互に、リアルタイム監視プロセスの間、標的核酸毎に、サンプル材料を異なる励起波長に暴露し、プローブに対応する着目波長における蛍光のレベルを検出することによって、並行して行われることができる。並列処理は、増幅プロセスの間、シグナル放出を周期的に測定するように構築および配列される異なるシグナル検出デバイスを使用して行われることができ、異なるシグナル検出デバイスは、異なる波長の励起シグナルを発生し、異なる波長の放出シグナルを測定するように構成される。
【0008】
プローブは、サンプル中の標的配列の存在を示すシグナルの検出を可能にする様式において、標的配列またはその補体にハイブリダイズするため、シグナルの強度は、存在する標的配列またはその補体の量に比例する。故に、増幅プロセスの間、アンプリコンの存在を示すシグナルを周期的に測定することによって、経時的アンプリコンの成長が、検出されることができる。増幅プロセスの本「リアルタイム」監視の間に収集されるデータに基づいて、元々サンプル中にあった標的核酸の量が、確認されることができる。リアルタイム検出およびリアルタイムデータを処理し核酸レベルを確認するための例示的システムおよび方法は、例えば、Lair, et al.の米国特許第7,932,081号「Signal measuring system for conducting real-time amplification assays」に説明されている。
【0009】
しかしながら、増幅プロセスまたは他のプロセスの間、放出シグナルを測定するとき、課題が生じ得る。標的配列またはその補体あるいは他の放出シグナル源は、完全または部分的に、閉鎖され、シグナル検出器によるレセプタクルまたは放出シグナルを測定するための他の源へのアクセスが実用的ではない場合がある、インキュベータまたは他の処理モジュール内に保持されるレセプタクル内に含有され得る。さらに、空間利用効率および/または他の効率(熱効率等)のために、レセプタクルまたは他の放出シグナル源は、シグナル検出器を放出シグナルを測定するための動作可能位置に設置することが効率的または実用的ではない空間配列に位置付けられ得る。例えば、複数のレセプタクルまたは放出シグナル源は、長方形配列に配列され、それによって、レセプタクルは、それぞれ、2つ以上のレセプタクルの複数の行に近接して離間され得る。そのような空間配列では、各レセプタクル位置に対してシグナル検出器を提供する、またはシグナル検出器をレセプタクル位置に対して移動させ、連続して、レセプタクルのそれぞれからのシグナル放出を測定するために実用的または効率的ではない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許第4,851,330号明細書
【文献】米国特許第5,541,308号明細書
【文献】米国特許第7,932,081号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の側面は、複数の潜在的シグナル放出源のそれぞれからのシグナル放出を検出するための装置において具現化される。本装置は、複数のシグナル伝送導管と、導管リフォーマッタと、1つ以上のシグナル検出器と、シグナル検出器キャリアとを備える。シグナル伝送導管は、数に関してシグナル放出源の数と対応する。各シグナル伝送導管は、シグナル放出源のうちの少なくとも1つと関連付けられ、関連付けられたシグナル放出源によって放出されるシグナルをその第1の端部と第2の端部との間で伝送するように構成される。導管リフォーマッタは、各シグナル伝送導管の第1の端部が、関連付けられたシグナル放出源によって放出される放出シグナルを受信するよう位置付けられるように、個別のシグナル伝送導管の第1の端部をシグナル放出源の空間配列に対応する第1の空間配列に固着し、個別のシグナル伝送導管の第2の端部を第1の空間配列と異なる第2の空間配列に固着するように構築および配列される。シグナル検出器は、各シグナル放出源によって放出されるシグナルを検出するように構成される。シグナル検出器キャリアは、1つ以上のシグナル検出器の少なくとも一部を搬送し、各シグナル検出器の少なくとも一部を、シグナル検出器を第2の空間配列に配列されるシグナル伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置に連続して設置する経路内に移動させるように構成される。
【0012】
本開示のさらなる側面によると、シグナル放出は、光学シグナルであって、シグナル伝送導管は、光ファイバを備える。
【0013】
本開示のさらなる側面によると、第1の空間配列は、長方形であって、2つ以上の行を備え、各行は、シグナル伝送導管の第1の端部のうちの2つ以上のものを含む。
【0014】
本開示のさらなる側面によると、第2の空間配列は、1つ以上の円形を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、円形の円周を中心として位置付けられる。
【0015】
本開示のさらなる側面によると、第2の空間配列は、1つ以上の束を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、束に収集され、束内の伝送ファイバの第2の端部は、相互に近接近する。
【0016】
本開示のさらなる側面によると、シグナル検出器キャリアは、1つ以上のシグナル検出器の少なくとも一部を第2の空間配列の1つ以上の円形に対応する経路内で移動させるように構成される、回転ラックを備える。
【0017】
本開示のさらなる側面によると、導管リフォーマッタは、個別のシグナル伝送導管の第1の端部を第1の空間配列内に固着するように構成される、インターフェースプレートと、個別のシグナル伝送導管の第1の端部を第2の空間配列内に固着するように構成される、ベースと、相互に対して離間位置において、インターフェースプレートをベースに接続する、側面構造とを備える、リフォーマッタフレームを備える。
【0018】
本開示のさらなる側面によると、本装置はさらに、インターフェースプレートから延在する放熱フィンを備える。
【0019】
本開示のさらなる側面によると、本装置はさらに、各シグナル伝送導管の第1の端部に対して動作可能に配置されるシグナル結合要素を備える。
【0020】
本開示のさらなる側面によると、シグナル検出器キャリアは、1つ以上のシグナル検出器のそれぞれを円形経路内で移動させるように、回転軸を中心として回転可能であるように構築および配列され、本装置はさらに、シグナル検出器キャリアと動作可能に関連付けられた検出器キャリア駆動部を備える。検出器キャリア駆動部は、モータと、駆動プーリの回転がシグナル検出器キャリアの対応する回転を生じさせるように、シグナル検出器キャリアに結合される、またはその一部である、駆動プーリと、モータを駆動プーリに動作可能に結合する、ベルトとを備える。
【0021】
本開示のさらなる側面によると、検出器キャリア駆動部はさらに、検出器キャリアの回転位置を検出するように構成される、ホーム位置検出器を備える。
【0022】
本開示のさらなる側面によると、シグナル検出器キャリアは、回転軸を中心として回転するように構成され、本装置はさらに、シグナル検出器キャリア上で搬送される1つ以上のシグナル検出器と非回転式データプロセッサおよび/または電源との間で電力および/またはデータを伝送する、回転式コネクタを備える。
【0023】
本開示のさらなる側面によると、回転式コネクタは、スリップリングコネクタを備える。
【0024】
本開示のさらなる側面によると、各シグナル放出源は、所定の励起波長の励起光に曝されると、所定の放出波長の光を放出する物質を備え、シグナル検出器は、所定の励起波長の励起光を発生し、所定の放出波長の光を検出するように構成される。
【0025】
本開示のさらなる側面によると、本装置は、2つ以上のシグナル検出器を備え、それぞれ異なる所定の励起波長の励起光を発生し、異なる所定の放出波長の光を検出するように構成される。
【0026】
本開示のさらなる側面によると、シグナル放出源はそれぞれ、単一シグナル伝送導管と光通信する。
【0027】
本開示のさらなる側面によると、複数のシグナル伝送導管はそれぞれ、励起および放出シグナルの両方を伝送する。
【0028】
本開示のさらなる側面によると、各シグナル検出器は、シグナル検出器キャリア上で搬送され、励起シグナルを発生するように構成される、励起源と、シグナル検出器が伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置にあるとき、シグナル検出器キャリア上で搬送され、励起シグナルを励起源からシグナル伝送導管の第2の端部に指向するように構成される、励起光学構成要素と、シグナル検出器が伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置にあるとき、シグナル検出器キャリア上で搬送され、シグナル伝送導管によって伝送される放出シグナルを指向するように構成される放出光学構成要素と、シグナル検出器が伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置にあるとき、伝送導管の第2の端部から放出検出器に放出光学構成要素によって指向される放出シグナルを検出するように構成される、放出検出器とを備える。
【0029】
本開示のさらなる側面によると、放出検出器は、シグナル検出器キャリア上で搬送される。
【0030】
本開示のさらなる側面によると、放出検出器は、フォトダイオードを備える。
【0031】
本開示のさらなる側面によると、放出検出器は、シグナル検出器キャリアに固定され、それに隣接して配置される。
【0032】
本開示のさらなる側面によると、放出検出器は、カメラを備える。
【0033】
本開示のさらなる側面によると、放出検出器は、少なくとも1つの励起源と関連付けられ、単一伝送導管によって伝送される放出シグナルを検出するように構成される。
【0034】
本開示のさらなる側面によると、シグナル検出器キャリアは、選択的に、各一式の励起光学構成要素と放出検出器を動作可能に関連付けさせるように構成され、放出検出器は、全単一伝送導管によって伝送される放出シグナルを同時に検出するように構成される。
【0035】
本開示のさらなる側面は、複数の潜在的シグナル放出源のそれぞれからのシグナル放出を伝送するための装置において具現化される。本装置は、複数のシグナル伝送導管および導管リフォーマッタを備える。各シグナル伝送導管は、シグナル放出源のうちの1つ以上のものによって放出されるシグナルをその第1の端部と第2の端部との間で伝送するように構成される。導管リフォーマッタは、各シグナル伝送導管の第1の端部が、シグナル放出源のうちの1つ以上のものによって放出される放出シグナルを受信するよう位置付けられるように、個別のシグナル伝送導管の第1の端部をシグナル放出源の空間配列に対応する第1の空間配列に固着し、個別のシグナル伝送導管の第2の端部を第1の空間配列と異なる第2の空間配列に固着するように構築および配列される。
【0036】
本開示のさらなる側面によると、シグナル放出は、光学シグナルであって、シグナル伝送導管は、光ファイバを備える。
【0037】
本開示のさらなる側面によると、第1の空間配列は、長方形であって、2つ以上の行を備え、各行は、シグナル伝送導管の第1の端部のうちの2つ以上のものを含む。
【0038】
本開示のさらなる側面によると、第2の空間配列は、1つ以上の円形を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、円形の円周を中心として位置付けられる。
【0039】
本開示のさらなる側面によると、第2の空間配列は、1つ以上の束を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、束に収集され、束内の伝送ファイバの第2の端部は、相互に近接近する。
【0040】
本開示のさらなる側面によると、導管リフォーマッタは、個別のシグナル伝送導管の第1の端部を第1の空間配列内に固着するように構成される、インターフェースプレートと、個別のシグナル伝送導管の第1の端部を第2の空間配列内に固着するように構成される、ベースと、相互に対して離間位置において、インターフェースプレートをベースに接続する、側面構造とを備える、リフォーマッタフレームを備える。
【0041】
本開示のさらなる側面によると、本装置はさらに、インターフェースプレートから延在する放熱フィンを備える。
【0042】
本開示のさらなる側面によると、本装置はさらに、各シグナル伝送導管の第1の端部に対して動作可能に配置されるシグナル結合要素を備える。
【0043】
本開示のさらなる側面は、内容物が温度変動の反復サイクルに曝される間、レセプタクルの内容物からの少なくとも1つの時変シグナル放出を測定する方法において具現化される。本方法は、反復時間間隔において、レセプタクルの内容物からのシグナル放出を測定し、シグナル放出測定およびタイムスタンプを各間隔において記録するステップと、反復時間間隔において、レセプタクルの内容物が曝される温度を記録し、タイムスタンプを各間隔において記録するステップと、シグナル放出測定のタイムスタンプと特異的温度に対応する記録された温度のタイムスタンプを比較することによって、シグナル放出と特異的温度を同期させるステップとを含む。
【0044】
本開示のさらなる側面は、複数の放出シグナル源のそれぞれからの放出シグナルを検出するための装置において具現化され、各放出シグナルは、励起シグナルによって励起される。本装置は、放出シグナル源において指向される励起シグナルを発生するように構成される、1つ以上の励起源と、1つ以上の放出検出器であって、それぞれ、少なくとも1つの励起源と関連付けられ、放出シグナル源によって放出され、関連付けられた励起源によって発生される励起シグナルによって励起される、放出シグナルを検出するように構成される、放出検出器と、1つ以上の励起源および1つ以上の放出検出器を放出シグナル源に対して移動させ、それによって、各放出検出器および関連付けられた励起源を放出シグナル源のそれぞれを越えてインデックス付けするように構成される、キャリアとを備える。
【0045】
本開示のさらなる側面によると、各放出シグナル源は、所定の励起波長の励起シグナルに曝されると、所定の放出波長の光を放出する物質を備え、各励起源は、所定の励起波長の励起光を発生するように構成され、各関連付けられた放出検出器は、所定の放出波長の光を検出するように構成される。
【0046】
本開示のさらなる側面によると、本装置は、それぞれ、異なる所定の励起波長の励起光を発生するように構成される、2つ以上の励起源と、それぞれ、異なる所定の放出波長の光を検出するように構成される、2つ以上の関連付けられた放出検出器とを備える。
【0047】
本開示のさらなる側面によると、キャリアは、回転軸を中心として回転し、各放出検出器および関連付けられた励起源を円形経路内で移動させるように構成される。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
複数の潜在的シグナル放出源のそれぞれからのシグナル放出を検出するための装置であって、
数に関してシグナル放出源の数と対応する複数のシグナル伝送導管であって、各シグナル伝送導管は、前記シグナル放出源のうちの少なくとも1つと関連付けられており、その第1の端部と第2の端部との間で、関連付けられたシグナル放出源によって放出されるシグナルを伝送するように構成されている、シグナル伝送導管と、
各シグナル伝送導管の第1の端部が、関連付けられたシグナル放出源によって放出される放出シグナルを受信するよう位置付けられるように、前記個別のシグナル伝送導管の第1の端部を前記シグナル放出源の空間配列に対応する第1の空間配列に固着し、前記個別のシグナル伝送導管の第2の端部を前記第1の空間配列と異なる第2の空間配列に固着するように構築および配列される、導管リフォーマッタと、
各シグナル放出源によって放出されるシグナルを検出するように構成されている、1つ以上のシグナル検出器と、
前記1つ以上のシグナル検出器の少なくとも一部を搬送し、各シグナル検出器の少なくとも一部を、前記シグナル検出器を前記第2の空間配列に配列される前記シグナル伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置に連続して設置する経路内に移動させるように構成されている、シグナル検出器キャリアと、
を備える、装置。
(項目2)
前記シグナル放出は、光学シグナルであって、前記シグナル伝送導管は、光ファイバを備える、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記第1の空間配列は、長方形であって、2つ以上の行を備え、各行は、前記シグナル伝送導管の第1の端部のうちの2つ以上のものを含む、項目1または2に記載の装置。
(項目4)
前記第2の空間配列は、1つ以上の円形を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、円形の円周を中心として位置付けられる、項目1から3のいずれかに記載の装置。
(項目5)
前記第2の空間配列は、1つ以上の束を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、束に収集され、前記束内の伝送ファイバの第2の端部は、相互に近接近する、項目1から3のいずれかに記載の装置。
(項目6)
前記シグナル検出器キャリアは、前記1つ以上のシグナル検出器の少なくとも一部を前記第2の空間配列の1つ以上の円形に対応する経路内で移動させるように構成されている、回転ラックを備える、項目4に記載の装置。
(項目7)
前記導管リフォーマッタは、
前記個別のシグナル伝送導管の第1の端部を前記第1の空間配列内に固着するように構成されている、インターフェースプレートと、
前記個別のシグナル伝送導管の第1の端部を前記第2の空間配列内に固着するように構成されている、ベースと、
相互に対して離間位置において、前記インターフェースプレートを前記ベースに接続する、側面構造と、
を備える、リフォーマッタフレームを備える、項目1から6のいずれかに記載の装置。
(項目8)
前記インターフェースプレートから延在する放熱フィンをさらに備える、項目7に記載の装置。
(項目9)
各シグナル伝送導管の第1の端部に対して動作可能に配置されるシグナル結合要素をさらに備える、項目1から8のいずれかに記載の装置。
(項目10)
前記シグナル検出器キャリアは、前記1つ以上のシグナル検出器のそれぞれを円形経路内で移動させるように、回転軸を中心として回転可能であるように構築および配列され、前記装置はさらに、前記シグナル検出器キャリアと動作可能に関連付けられた検出器キャリア駆動部を備え、前記検出器キャリア駆動部は、
モータと、
前記駆動プーリの回転が前記シグナル検出器キャリアの対応する回転を生じさせるように、前記シグナル検出器キャリアに結合される、またはその一部である、駆動プーリと、
前記モータを前記駆動プーリに動作可能に結合する、ベルトと、
を備える、項目1から9のいずれかに記載の装置。
(項目11)
前記検出器キャリア駆動部はさらに、前記検出器キャリアの回転位置を検出するように構成されている、ホーム位置検出器を備える、項目10に記載の装置。
(項目12)
前記シグナル検出器キャリアは、回転軸を中心として回転するように構成されており、前記装置はさらに、前記シグナル検出器キャリア上で搬送される前記1つ以上のシグナル検出器と非回転式データプロセッサおよび/または電源との間で電力および/またはデータを伝送する、回転式コネクタを備える、項目1から11のいずれかに記載の装置。
(項目13)
前記回転式コネクタは、スリップリングコネクタを備える、項目12に記載の装置。
(項目14)
各シグナル放出源は、所定の励起波長の励起光に曝されると、所定の放出波長の光を放出する物質を備え、前記シグナル検出器は、前記所定の励起波長の励起光を発生し、前記所定の放出波長の光を検出するように構成されている、項目1から13のいずれかに記載の装置。
(項目15)
2つ以上のシグナル検出器を備え、それぞれ、異なる所定の励起波長の励起光を発生し、異なる所定の放出波長の光を検出するように構成されている、項目14に記載の装置。(項目16)
前記シグナル放出源はそれぞれ、単一シグナル伝送導管と光通信する、項目1から15のいずれかに記載の装置。
(項目17)
前記複数のシグナル伝送導管はそれぞれ、励起および放出シグナルの両方を伝送する、項目1から16のいずれかに記載の装置。
(項目18)
各シグナル検出器は、
前記シグナル検出器キャリア上で搬送され、励起シグナルを発生するように構成されている、励起源と、
前記シグナル検出器が前記伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置にあるとき、前記シグナル検出器キャリア上で搬送され、励起シグナルを前記励起源からシグナル伝送導管の第2の端部に指向するように構成されている、励起光学構成要素と、
前記シグナル検出器が前記伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置にあるとき、前記シグナル検出器キャリア上で搬送され、シグナル伝送導管によって伝送される放出シグナルを指向するように構成されている放出光学構成要素と、
前記シグナル検出器が前記伝送導管の第2の端部に対するシグナル検出位置にあるとき、前記伝送導管の第2の端部から前記放出検出器に前記放出光学構成要素によって指向される放出シグナルを検出するように構成されている、放出検出器と、
を備える、項目1から17のいずれかに記載の装置。
(項目19)
前記放出検出器は、前記シグナル検出器キャリア上で搬送される、項目18に記載の装置。
(項目20)
前記放出検出器は、フォトダイオードを備える、項目19に記載の装置。
(項目21)
前記放出検出器は、前記シグナル検出器キャリアに固定され、それに隣接して配置される、項目18に記載の装置。
(項目22)
前記放出検出器は、カメラを備える、項目21に記載の装置。
(項目23)
各放出検出器は、少なくとも1つの励起源と関連付けられており、単一伝送導管によって伝送される放出シグナルを検出するように構成されている、項目19に記載の装置。
(項目24)
前記シグナル検出器キャリアは、選択的に、各一式の励起光学構成要素と前記放出検出器を動作可能に関連付けさせるように構成されており、前記放出検出器は、全単一伝送導管によって伝送される放出シグナルを同時に検出するように構成されている、項目21に記載の装置。
(項目25)
複数の潜在的シグナル放出源のそれぞれからのシグナル放出を伝送するための装置であって、
複数のシグナル伝送導管であって、各シグナル伝送導管は、前記シグナル放出源のうちの1つ以上のものによって放出されるシグナルをその第1の端部と第2の端部との間で伝送するように構成されている、シグナル伝送導管と、
各シグナル伝送導管の第1の端部が、前記シグナル放出源のうちの1つ以上のものによって放出される放出シグナルを受信するよう位置付けられるように、前記個別のシグナル伝送導管の第1の端部を前記シグナル放出源の空間配列に対応する第1の空間配列に固着し、前記個別のシグナル伝送導管の第2の端部を前記第1の空間配列と異なる第2の空間配列に固着するように構築および配列される、導管リフォーマッタと、
を備える、装置。
(項目26)
前記シグナル放出は、光学シグナルであって、前記シグナル伝送導管は、光ファイバを備える、項目25に記載の装置。
(項目27)
前記第1の空間配列は、長方形であって、2つ以上の行を備え、各行は、前記シグナル伝送導管の第1の端部のうちの2つ以上のものを含む、項目25または26に記載の装置。
(項目28)
前記第2の空間配列は、1つ以上の円形を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、円形の円周を中心として位置付けられる、項目25から27のいずれかに記載の装置。
(項目29)
前記第2の空間配列は、1つ以上の束を備え、それによって、複数のシグナル伝送導管の第2の端部は、束に収集され、前記束内の伝送ファイバの第2の端部は、相互に近接近する、項目25から27のいずれかに記載の装置。
(項目30)
前記導管リフォーマッタは、
前記個別のシグナル伝送導管の第1の端部を前記第1の空間配列内に固着するように構成されている、インターフェースプレートと、
前記個別のシグナル伝送導管の第1の端部を前記第2の空間配列内に固着するように構成されている、ベースと、
相互に対して離間位置において、前記インターフェースプレートを前記ベースに接続する、側面構造と、
を備える、リフォーマッタフレームを備える、項目25から28のいずれかに記載の装置。
(項目31)
前記インターフェースプレートから延在する放熱フィンをさらに備える、項目30に記載の装置。
(項目32)
各シグナル伝送導管の第1の端部に対して動作可能に配置されるシグナル結合要素をさらに備える、項目1から31のいずれかに記載の装置。
(項目33)
内容物が温度変動の反復サイクルに曝される間、レセプタクルの内容物からの少なくとも1つの時変シグナル放出を測定する方法であって、
反復時間間隔において、前記レセプタクルの内容物からのシグナル放出を測定し、前記シグナル放出測定およびタイムスタンプを各間隔において記録するステップと、
反復時間間隔において、前記レセプタクルの内容物が曝される温度を記録し、前記タイムスタンプを各間隔において記録するステップと、
前記シグナル放出測定のタイムスタンプと特異的温度に対応する記録された温度のタイムスタンプを比較することによって、前記シグナル放出と特異的温度を同期させるステップと、
を含む、方法。
(項目34)
複数の放出シグナル源のそれぞれからの放出シグナルを検出するための装置であって、各放出シグナルは、励起シグナルによって励起され、
放出シグナル源において指向される励起シグナルを発生するように構成されている、1つ以上の励起源と、
1つ以上の放出検出器であって、それぞれ、少なくとも1つの励起源と関連付けられており、励起源によって放出され、前記関連付けられた励起シグナル源によって発生される前記励起シグナルによって励起される、放出シグナルを検出するように構成されている、放出検出器と、
前記1つ以上の励起源および前記1つ以上の放出検出器を前記放出シグナル源に対して移動させ、それによって、各放出検出器および関連付けられた励起源を前記放出シグナル源のそれぞれを越えてインデックス付けするように構成されている、キャリアと、
を備える、装置。
(項目35)
各放出シグナル源は、所定の励起波長の励起シグナルに曝されると、所定の放出波長の光を放出する物質を備え、各励起源は、前記所定の励起波長の励起光を発生するように構成されており、各関連付けられた放出検出器は、前記所定の放出波長の光を検出するように構成されている、項目34に記載の装置。
(項目36)
2つ以上の励起源であって、それぞれ、異なる所定の励起波長の励起光を発生するように構成されている、2つ以上の励起源と、2つ以上の関連付けられた放出検出器であって、それぞれ、異なる所定の放出波長の光を検出するように構成されている、2つ以上の関連付けられた放出検出器と
を備える、項目35に記載の装置。
(項目37)
前記キャリアは、回転軸を中心として回転し、各放出検出器および関連付けられた励起源を円形経路内で移動させるように構成されている、項目34から36のいずれかに記載の装置。
【0048】
本開示の他の特徴および特性、ならびに動作方法、構造の関連要素および部品の組み合わせの機能、および製造の経済性は、その全てが本明細書の一部を形成する付随の図面(類似参照番号は、種々の図中の対応する部品を指定する)を参照して、以下の説明および添付の請求項を検討することによって、より明白となるであろう。
【0049】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する、付随の図面は、本開示の種々の非限定的実施形態を図示する。図面中、共通参照番号は、同じまたは機能的類似要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1図1は、本開示の側面を具現化する、シグナル検出モジュールの斜視図である。
図2図2は、本開示の側面を具現化する、代替実施形態による、シグナル検出モジュールの正面斜視図である。
図3図3は、図2に示されるシグナル検出モジュールの背面斜視図である。
図4図4は、図2における線IV-IVに沿ったシグナル検出モジュールの横方向断面である。
図5図5は、図2-4に示されるシグナル検出モジュールのファイバリフォーマッタおよびインターフェースプレートの正面斜視図である。
図6図6は、図5に示されるファイバリフォーマッタおよびインターフェースプレートの背面斜視図である。
図7図7は、ファイバリフォーマッタの代替実施形態の上部斜視図である。
図8図8は、図7に示されるファイバリフォーマッタのインターフェースプレート内のファイバ位置マッピングを示す。
図9図9は、図7に示されるファイバリフォーマッタのベースプレート内のファイバ位置マッピングを示す。
図10図10は、図8および9に示されるインターフェースファイバ位置とベースプレートファイバ位置との間のマッピングを示す表である。
図11図11は、ファイバリフォーマッタの代替実施形態の上部斜視図である。
図12図12は、シグナル検出器ヘッドの斜視図である。
図13図13は、図12における線XIII-XIIIに沿ったシグナル検出器ヘッドの横方向断面である。
図14図14は、シグナル検出器内の例示的光学経路の実施形態の概略図である。
図15図15は、本開示の側面を具現化する、シグナル検出モジュールと、それとともに組み込まれる電力およびデータ制御システムの概略図である。
図16図16は、シグナル検出器ヘッドのための制御システムの概略図である。
図17図17は、シグナル検出器ヘッドの代替実施形態の斜視図である。
図18図18は、図17のシグナル検出器ヘッドの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
別様に定義されない限り、本明細書で使用される技術用語、表記、および他の科学用語または専門用語は全て、一般に、本開示が属する当業者によって理解されるものと同一の意味を有する。本明細書に説明または参照される技法および手技の多くは、周知であって、一般に、当業者によって従来の方法論を使用して採用される。必要に応じて、市販のキットおよび試薬の使用を伴う手技は、概して、別様に注記されない限り、製造業者定義のプロトコルおよび/またはパラメータに従って実施される。本明細書に参照される特許、用途、出願公開、および他の刊行物は全て、参照することによってその全体として組み込まれる。本項に記載の定義が、本明細書に参照することによって組み込まれる、特許、用途、出願公開、および他の刊行物に記載の定義に反する、または別様に矛盾する場合、本項に記載の定義が、参照することによって本明細書に組み込まれる定義より優先する。
【0052】
本明細書で使用されるように、「a」または「an」は、「少なくとも1つ」または「1つ以上の」を意味する。
【0053】
本説明は、構成要素、装置、場所、特徴、またはその一部の位置および/または配向を説明する際、相対的空間および/または配向用語を使用し得る。別様に記載されない限り、または別様に説明の文脈によって示されない限り、限定ではないが、上部、底部、上方、下方、下、上、上側、下側、左、右、正面、背面、隣、隣接、間、水平、垂直、対角線、縦方向、横方向等を含む、そのような用語は、図面中のそのような構成要素、装置、場所、特徴、またはその一部を参照する際に便宜上使用されるものであって、限定であることを意図するものではない。
【0054】
核酸診断アッセイ
【0055】
本開示の側面は、潜在的放出シグナル源によって放出されるシグナルを伝送および/または測定するための装置および手技を伴う、「リアルタイム」増幅アッセイおよび「終点」増幅アッセイを含む、核酸診断アッセイと併用され得る。
【0056】
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(例えば、Mullis「Process for Amplifying, Detecting, and/or Cloning Nucleic Acid Sequences」米国特許第4,683,195号参照)、転写媒介増幅(TMA)(例えば、Kacian et al.「Nucleic Acid Sequence Amplification Methods」米国特許第5,399,491号参照)、リガーゼ連鎖反応(LCR)(例えば、Birkenmeyer「Amplification of Target Nucleic Acids Using Gap Filling Ligase Chain Reaction」米国特許第5,427,930号参照)、鎖変位増幅(SDA)(例えば、Walker「Strand Displacement Amplification」米国特許第5,455,166参照)、およびループ介在等温増幅(例えば、Notomi et al.「Process for Synthesizing Nucleic Acid」米国特許第6,410,278号参照)を含む、核酸を増幅させるために使用する際の多くの確立された手技が存在する。PCRおよびTMAを含む、現在使用されているいくつかの増幅手技の精査は、HELEN H. LEE ET AL.のNUCLEIC ACID AMPLIFICATION TECHNOLOGIES(1997年)に提供されている。
【0057】
リアルタイム増幅アッセイは、一例として、病原有機体またはウイルスから導出される、サンプル中の標的核酸の存在および量を判定するために使用されることができる。サンプル中の標的核酸の量を判定することによって、施術者は、サンプル中の有機体またはウイルスの量または数を概算することができる。ある用途では、リアルタイム増幅アッセイは、肝炎Cウイルス(HCV)およびヒト免疫不全ウイルス(HIV)等の血液媒介病原に関して、輸血のために意図される血液または血液生成物をスクリーニングするために使用されてもよい。別の用途では、リアルタイムアッセイは、病原有機体またはウイルスに感染している、または異常または変異遺伝子発現を特徴とする疾患に罹患する患者における治療計画の有効性を監視するために使用されてもよい。リアルタイム増幅アッセイはまた、診断目的のために、ならびに遺伝子発現判定において使用されてもよい。リアルタイム増幅アッセイを行うための例示的システムおよび方法は、米国特許第7,897,337号「Methods for Performing Multi-Formatted Assays」および米国特許第8,008,066号「System for performing multi-formatted assays」に説明されている。
【0058】
リアルタイム増幅アッセイと併せた本開示の実施形態の実装に加え、本開示の実施形態はまた、終点増幅アッセイと併せて実装されてもよい。終点増幅アッセイでは、標的配列またはその補体を含有する増幅生成物の存在が、増幅手技の完了時に判定される。終点検出のための例示的システムおよび方法は、米国特許第6,335,166号「Automated Process For Isolating and Amplifying a Target Nucleic Acid Sequence」に説明されている。対照的に、「リアルタイム」増幅アッセイでは、標的配列またはその補体を含有する増幅生成物の量は、増幅手技の間に判定される。リアルタイム増幅アッセイでは、標的核酸の濃度は、標的配列またはその補体を含有するサンプル中の増幅生成物の量の関数であるシグナルの周期的測定を行うことによって取得されたデータを使用して、標的配列が取得されたデータから増幅されている率を計算して判定されることができる。
【0059】
リアルタイム増幅アッセイのために、プローブは、ある実施形態では、相互作用し、それによって、プローブが、自己ハイブリダイズされた状態であるか、または標的配列またはその補体にハイブリダイズされているかどうかに応じて、異なるシグナルを放出する、一対の相互作用標識を有する単分子自己ハイブリダイジングプローブである。例えば、Diamond et al.「Displacement Polynucleotide Assay Method and Polynucleotide Complex Reagent Therefor」米国特許第4,766,062号、Tyagi et al.「Detectably Labeled Dual Conformation Oligonucleotide Probes, Assays and Kits」米国特許第5,925,517号、Tyagi et al.「Nucleic Acid Detection Probes Having Non-FRET Fluorescence Quenching and Kits and Assays Including Such Probes」米国特許第6,150,097号、およびBecker et al.「Molecular Torches」米国特許第6,361,945号を参照されたい。補体的二分子プローブ、挿入色素で標識されたプローブ、および一本鎖核酸と二本鎖核酸を区別するための挿入色素の使用を含む、他のプローブも、公知である。例えば、Morrison「Competitive Homogenous Assay」米国特許第5,928,862号、Higuchi「Homogenous Methods for Nucleic Acid Amplification and Detection」米国特許第5,994,056号、およびYokoyama et al.「Method for Assaying Nucleic Acid」米国特許第6,541,205号を参照されたい。挿入標識の実施例として、酵素/基質、酵素/補因子、発光物質/消光物質、発光物質/付加物、色素二量体、およびForresterエネルギー転移対が挙げられる。最適シグナル分化のために、挿入標識をプローブに結合するための方法および材料は、前述で引用した参考文献に説明されている。プローブが標的配列にハイブリダイズしないものを含む、種々の異なる標識プローブおよびプローブ機構は、当技術分野において公知である。例えば、米国特許第5,846,717号およびPCT公開第2012096523号を参照されたい。本開示の実施形態は、検出されるべき部分が、光の特定の波長によって励起されることができ、区別可能放出スペクトルを放出することを前提として、利用される特定の標識方式にかかわらず動作する。
【0060】
例示的リアルタイム増幅アッセイでは、相互作用標識として、蛍光部分、または他の放出部分、および、例えば、4-(4-ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL)等の消光体部分が挙げられる。蛍光部分は、光エネルギーによって適切な励起波長で励起されると、特異的放出波長で光エネルギー(すなわち、蛍光)を放出する。蛍光部分および消光体部分は、近接近して保持されると、蛍光部分によって放出された光エネルギーは、消光体部分によって吸収される。しかし、プローブが、サンプル中に存在する核酸とハイブリダイズすると、蛍光および消光体部分は、相互に分離され、蛍光部分によって放出される光エネルギーは、検出されることができる。異なり、かつ区別可能な励起および放出波長を有する蛍光部分は、多くの場合、異なるプローブと組み合わせられる。異なるプローブが、サンプルに添加されることができ、各プローブと関連付けられた標的核酸の存在および量が、交互に、サンプルを異なる励起波長における光エネルギーに暴露し、異なる蛍光部分に対応する異なる波長におけるサンプルからの光放出を測定することによって判定されることができる。別の実施形態では、同一の励起波長であるが、異なり、かつ区別可能な放出波長を有する、異なる蛍光部分は、異なるプローブと組み合わせられる。各プローブと関連付けられた標的核酸の存在および量が、サンプルを特異的波長光エネルギーに暴露させることによって判定されることができ、異なる蛍光部分に対応する異なる波長におけるサンプルからの光放出が、測定される。
【0061】
多重リアルタイム増幅アッセイの一実施例では、以下が、増幅反応の開始に先立って、サンプルに添加されてもよい。その5’および3’末端に結合される消光物質部分および第1の蛍光色素(励起波長λex1および放出波長λem1を有する)を有し、HCVから導出された核酸配列の特異性を有する、第1のプローブ、その5’および3’末端に結合される消光物質部分および第2の蛍光色素(励起波長λex2および放出波長λem2を有する)を有し、HIVタイプ1(HIV-1)から導出される核酸配列の特異性を有する、第2のプローブ、およびその5’および3’末端に結合される、消光物質部分および第3の蛍光色素(励起波長λex3および放出波長λem3を有する)を有し、West Nileウイルス(WNV)から導出された核酸配列の特異性を有する、第3のプローブ。サンプル中のプローブと増幅試薬を組み合わせた後、サンプルは、周期的に、交互に、波長λex1、λex2、およびλex3において励起光に暴露され、次いで、波長λem1、λem2、およびλem3における放出光に対して測定され、単一サンプル中の全3つのウイルスの存在(または、不在)および量を検出することができる。増幅試薬の成分は、行われるべきアッセイに依存するであろうが、概して、好適なバッファ中にプライマー、プロモーター-プライマー、および/またはプロモーターオリゴヌクレオチド等の少なくとも1つの増幅オリゴヌクレオチド、ヌクレオシドトリホスファターゼ、ならびにマグネシウムイオン等の補因子を含有するであろう。
【0062】
増幅手技が、検出が生じ得る前に、サンプル中に存在する標的配列またはその補体の量を増加させるために使用される場合、増幅が生じることを確実にするための「対照」を含むことが望ましい。そのような対照は、着目配列に関係ない公知の核酸配列であることができる。対照配列に対する特異性を有し、かつ一意の蛍光色素(すなわち、対照色素)および消光体の組み合わせを有する、プローブ(すなわち、対照プローブ)が、対照配列を増幅させるために必要とされる1つ以上の増幅試薬ならびに標的配列とともに、サンプルに添加される。サンプルを適切な増幅条件に暴露後、サンプルは、交互に、異なる励起波長(対照色素のための励起波長を含む)における光エネルギーに暴露され、放出光が、検出される。対照色素に対応する波長の放出光の検出は、増幅が成功した(すなわち、対照配列が実際に増幅された)ことを確認し、したがって、標的配列のプローブに対応する放出光のいかなる検出失敗も、増幅失敗による可能性が低い。逆に言えば、対照色素からの放出光の検出失敗は、増幅の失敗を示し、したがって、そのアッセイからの結果に疑問を呈し得る。代替として、放出光の検出失敗は、放出光を検出するための器具(以下に説明される)の故障あるいはその機械的および/または電気性能の低下により得る。
【0063】
本開示の側面を具現化する装置および手技は、変性(約95℃)、アニーリング(約55℃)、および合成(約72℃)温度間の正確な/迅速な熱サイクルを要求する、リアルタイムPCRとの併用を含む、種々の核酸増幅手技において使用されてもよい。本目的のために、PCRに曝されるべき反応混合物を含有するレセプタクルが、変性、アニーリング、および合成位相間に温度サイクルをもたらすように構成される、サーモサイクラ内に保持される。サーモサイクラ内に保持されるレセプタクルの内容物の(例えば、蛍光の)放出シグナル監視は、95℃、55℃、および合成72℃間の各温度サイクルの間、1つまたは多くの色波長で生じる。PCR成分として、例えば、順方向および逆方向増幅オリゴヌクレオチドならびに標識ポリまたはオリゴヌクレオチドプローブが挙げられる。一例示的PCR手技の間、核酸増幅オリゴヌクレオチドは、標的核酸の逆鎖とハイブリダイズし、ポリメラーゼ等の重合酵素による合成が、それらの間の核酸の区画を横断して延在するように、その3’末端が相互に対向するように配向される。プローブは、無傷であるが、消光物質色素の近接は、レポータ色素の蛍光を消光させる。増幅の間、標的配列が存在する場合、蛍光発生プローブは、増幅オリゴヌクレオチド位置のうちの1つの下流でアニールし、増幅オリゴヌクレオチド伸長の間、重合酵素の5’ヌクレアーゼ活性によって劈開される。プローブの劈開は、レポータ色素を消光体色素から分離し、したがって、レポータ色素シグナルを検出可能にし、最終的に、プローブを標的鎖から除去し、増幅オリゴヌクレオチド伸長が、鋳型鎖の終了まで継続することを可能にする。
【0064】
1回のPCR合成は、親鎖のように、変性およびアニーリングに応じて、増幅オリゴヌクレオチドとハイブリダイズすることができる、非決定的長さの新しい鎖をもたらすであろう。これらの生成物は、変性、増幅オリゴヌクレオチドとのアニーリング、および合成の各サブ配列サイクルを用いて、算術的に累積する。変性、アニーリング、および合成の2回目のサイクルは、増幅オリゴヌクレオチド末端間の長さである離散二本鎖生成物をともに備える、2つの単鎖生成物を産生する。本離散生成物の各鎖は、2つの増幅オリゴヌクレオチドのうちの一方と相補的であって、したがって、後続サイクルにおいて、鋳型として関与することができる。本生成物の量は、合成、変性、およびアニーリングの後続サイクル毎に倍増する。これは、30サイクルが、離散生成物の228倍(270,000,000倍)の増幅をもたらすはずであるように、指数関数的に累積する。
【0065】
シグナル検出モジュール/ファイバリフォーマッタ
【0066】
前述のような増幅を受ける反応材料を含有するレセプタクル等の放出シグナル源からの放出シグナルの検出および随意の測定は、シグナル検出モジュールを用いて、本開示の側面に従って行われることができる。本開示の側面を具現化するシグナル検出モジュールは、図1における参照番号100によって示される。シグナル検出モジュールは、直立リフォーマッタフレーム150を含む。2つのシグナル検出器ヘッド200は、リフォーマッタフレーム150の下側端に取り付けられ、インターフェースプレート160は、リフォーマッタフレーム150の上側端に取り付けられる。一般に、リフォーマッタフレームは、図示される実施形態では、概して、垂直列を備える、側面152、154と、その中に複数のファイバ位置決め孔158が形成される、ベース156とを含む。直立であるようなリフォーマッタフレーム150または垂直であるような側面152、154の指定は、単に、図1に示されるようなシグナル検出モジュール100の配向に対する便宜的参照を提供するものであって、そのような配向の用語は、限定であることを意図するものではないことに留意されたい。故に、シグナル検出モジュール100は、垂直または水平を含む任意の角度あるいはその間の任意の角度に配向され得る。リフォーマッタフレームは、励起/放出面積と検出面積との間の複数の光学伝送ファイバ180を最適光学経路配向に変性および配列することを含む、種々の目的を有する。特定の実施形態では、リフォーマッタはまた、検出面積に対して放熱板のフィン間の複数の光学伝送ファイバ180の制御された配向を提供する。
【0067】
光学伝送ファイバ180等のシグナル伝送導管は、インターフェースプレート160とリフォーマッタフレーム150のベース156との間に延在する。本文脈では、光学伝送ファイバまたは光ファイバは、導波管または光パイプとして機能し、ファイバの2つの端部間で光を伝送する、ガラス(シリカ)またはプラスチックから作製される、可撓性の透明ロッドを備える。光ファイバは、典型的には、コア材料より低い屈折率を有する、不透明または透明クラッディング材料によって囲繞される透明コアを含む。光伝送は、全内部反射によって、コア内に維持される。各光ファイバは、単一ファイバコアを有する単一ファイバを備えてもよく、または各ファイバは、2つ以上のファイバのファイバ束を備えてもよい。ファイバ束は、緊密な曲げ半径が伝送ファイバ180のために要求される場合、好ましくあり得る。ある実施形態では、ファイバの光学伝送特性が室温を優に上回る熱指数の存在下で維持されるという点において、高熱指数の影響に抵抗する、光ファイバクラッディングを提供することが好ましくあり得る。
【0068】
本開示の一側面では、リフォーマッタフレームは、伝送ファイバ180を、それを通して伝送されるシグナルを測定するためのシグナル測定デバイスによってより効率的に照会され得る空間配列に再配列するよう、その第1の端部からその第2の端部までのファイバ180の相対的空間配列を再構成するように構築および配列される。本説明の文脈では、ファイバ180の第1の端部は、測定されているシグナル放出源に最も近いファイバの端部に対応し、ファイバの第2の端部は、シグナル検出器に最も近いファイバの端部に対応する。これは、単に、伝送ファイバ180の一端を伝送ファイバ180の別の端部から区別するための便宜的専門用語である。そうでなければ、第1の端部または第2の端部としてのファイバの端部の指定は、任意である。
【0069】
伝送ファイバ180の第1の端部は、インターフェースプレート160に取り付けられる、例えば、インターフェースプレート160を通して形成される開口部の中に、またはそれを通して延在する。シグナル結合要素162、例えば、フェルールが、各光学伝送ファイバ180をインターフェースプレート160にしっかりと取り付けるために、インターフェースプレート160内に形成される開口部のそれぞれ内に提供されてもよい。図1に図示されないが、インターフェースプレート160内に形成される各開口部は、放出シグナル源とシグナル伝送通信してもよい。一実施形態では、シグナル放出源は、化学または生物学的アッセイの内容物を含有するレセプタクルを備えてもよい。光学放出シグナルの場合、レセプタクルは、各レセプタクルを周囲レセプタクルから光学的に隔離するように位置付けられ、保持されてもよい。加えて、前述のように、レセプタクルは、レセプタクルの温度を改変する、またはレセプタクルを規定温度に維持するように構成される、インターフェースプレート160と光通信するように位置する、インキュベータデバイス内に保持されてもよい。そのような用途では、インターフェースプレート160は、アルミニウムまたは銅等の好適な熱伝導性材料から形成され、インターフェースプレート160はさらに、インターフェースプレート160から対流によって放熱するために、インターフェースプレート160の片側に形成される放熱フィン164を含むことが望ましくあり得る。また、結合要素(フェルール)162は、伝送ファイバ180をインキュベータ内に保持されたレセプタクルの熱から断熱するために、断熱性であってもよい。好適な断熱材料として、Ultem(ポリエチレンケトン(PEEK))が挙げられる。
【0070】
図1に図示される実施形態では、伝送ファイバ180は、複数の行を備える長方形構成において、インターフェースプレート160に取り付けられ、各行は、1つ以上の伝送ファイバ180を有する。図示される実施形態に示されるように、インターフェースプレート160が放熱フィン164を含む用途では、伝送ファイバ180は、インターフェースプレート160内に形成される関連付けられた開口部の中へと隣接するフィン164間に延在してもよい。図示される実施形態は、その中に反応材料を含有する反応レセプタクル等の最大60個の個々の放出源に照会するために採用され得る、合計60本の伝送ファイバのために、それぞれ、5本の伝送ファイバ180の12個の行を含む。伝送ファイバ180の各行は、一対の隣接する放熱フィン164間に配置されてもよい。
【0071】
伝送ファイバ180の第2の端部は、例えば、ファイバ位置決め孔158と整合される、あるいはその中にまたはそれを通して挿入されることによって、リフォーマッタフレーム150のベース156に接続される。ファイバ位置決め孔158は、インターフェースプレート160内に形成される空間配列ファイバ受容孔と異なる、空間配列にあって、1つ以上のシグナル検出器によってより効率的に照会され得る位置にある。図示される実施形態では、ファイバ位置孔158はそれぞれ、円形に配列され、図1は、各円形がインターフェースプレート160から延在する複数の伝送ファイバ180を収容する、2つのそのような配列を例示する。2つ以上の同心円形、1つ以上の開放長方形、1つ以上の卵形等を含む、他の空間配列も、検討される。
【0072】
ファイバリフォーマッタ150の長さは、ベース156とインターフェースプレート160との間の距離によって画定され、2つの、時として、競合する考慮点の平衡を保つことによって選択される。一方では、シグナル検出モジュール100を可能な限りコンパクトにするために、ファイバリフォーマッタ150の最小可能長が、所望される。他方では、伝送ファイバ180の可撓性が、制限され得るため、より長いファイバリフォーマッタ150は、ファイバをインターフェースプレート160におけるファイバ配列内のその位置からファイバリフォーマッタ150のベース156におけるファイバ配列内のその位置まで再編するとき、各伝送ファイバ180をより容易に屈曲させるであろう。一実施形態では、直径1.5mmを有する30本のファイバを使用する場合、長さ200-300mmを有するファイバリフォーマッタが、好適であることが見出された。他の実施形態では、直径1.5mmおよび長さ165mm+/-10mmを有するプラスチックファイバが、使用された。
【0073】
本開示の側面を具現化するシグナル検出モジュールの若干修正された実施形態が、図2、3、および4における参照番号600によって表される。シグナル検出モジュール600は、側面652、654およびベース656を含む、リフォーマッタフレーム650を含む。インターフェースプレート660は、リフォーマッタフレーム650の一端に取り付けられ、2つのシグナル検出器ヘッド200は、リフォーマッタフレーム650の反対端において、ベース656に取り付けられる。リフォーマッタフレーム150のベース156が、リフォーマッタフレーム150の側面152、154に対して略直交角度を形成し、その結果、ベース156が、インターフェースプレート160に略平行になる、図1に示される実施形態とは対照的に、シグナル検出モジュール600のリフォーマッタフレーム650は、ベース656が、側面652、654に対して鋭角にあり、その結果、ベース656が、インターフェースプレート660に平行にならないように構成される。
【0074】
伝送ファイバ180は、第1の空間配列においてインターフェースプレート660に接続される、その第1の端部から、第2の空間配列においてベース656に接続されるその第2の端部まで延在する。図1に示される実施形態と同様に、伝送ファイバ180は、インターフェースプレート660に取り付けられる略長方形構成から、それぞれ、ベース656に取り付けられる伝送ファイバ180の半分を収容する、2つの円形配列に再編される。
【0075】
また、図2から4に示されるように、それぞれ、1つ以上のレセプタクル504を保持するように構成される、複数のレセプタクルホルダ502を含む、インキュベータ等の処理モジュール500が、インターフェースプレート660の上方に位置付けられる。図示される実施形態では、レセプタクルホルダ502は、それぞれ、5個のレセプタクル504の12行に配列される、60個のレセプタクル504を保持するように構築および配列される。一実施形態では、処理モジュール500は、インキュベータであってもよく、各レセプタクルホルダ502は、熱エネルギーをそれによって保持されるレセプタクル504に付与し、各レセプタクル504の内容物の温度を変化および/または維持するように構築および配列されてもよい。一実施形態では、処理モジュール500は、そこから優先権を主張する、米国特許出願公開第2014-0038192号に公開される範囲において、2012年7月31日出願の特許出願第61/677,976号に開示されるようなインキュベータを備える。
【0076】
インターフェースプレート660からの放熱が、インターフェースプレート660上に配置される処理モジュール500がインキュベータまたは他の発熱デバイスを備えるとき等、必要または望ましい用途のために、放熱フィン664は、インターフェースプレート660上に提供されてもよい。放熱フィン664を介した放熱を増強させるために、シグナル検出モジュール600は、リフォーマッタフレーム650に搭載されるファン筐体672内に配置される、ファン670を含んでもよい。ファン670は、放熱フィン664にわたって気流を発生させ、フィン664からの対流放熱を向上させるように構築および配列される。
【0077】
図5および6は、それぞれ、図2-4に示されるシグナル検出モジュール600のファイバリフォーマッタフレーム650の正面および背面斜視図を示す。シグナル検出器ヘッド200、処理モジュール500、ファン670、およびファン筐体672は、図5および6に示されない。リフォーマッタフレーム650は、側面652、654、側面652、654の一端に取り付けられるベース656、および側面652、654の反対端に取り付けられるインターフェースプレート660を含む。シグナル結合要素662は、インターフェースプレート660内に形成されるファイバ受容開口部のそれぞれに取り付けられる。前述のように、フェルールを備え得る、結合要素662は、シグナル、例えば、光学シグナルを、対応する伝送ファイバ180からレセプタクルの内容物等の照会されるべき物体に結合する、および/または物体からの光学放出を伝送ファイバ180の中に結合するように構築および配列される。
【0078】
ベース656は、2つの開口部655、657を含み、それぞれ、シグナル検出器ヘッド200のうちの1つを収容するように構成される。複数のファイバ位置決め孔658が、開口部655、657のそれぞれの周囲に提供される。図5および6は、インターフェースプレート660から延在する伝送ファイバ180のそれぞれの一部のみを示す。図示される実施形態では、伝送ファイバ180は、長方形構成において、インターフェースプレート660に接続され、ベース656内に形成されるファイバ位置決め孔658は、伝送ファイバ180をその第1の端部における長方形構成からその第2の端部における円形構成に再編するように、円形構成にある。
【0079】
図7は、リフォーマッタフレーム750の代替実施形態の斜視図である。リフォーマッタフレーム750は、側面752、754と、略円形構成に開口部755の周囲に位置付けられる複数のファイバ位置決め孔758とともに、その中に形成される開口部755を有する、ベース756とを含む。インターフェースプレート760は、ベース756と反対のその端部において、フレーム750の側面752、754に取り付けられる。インターフェースプレート760は、複数の結合要素762、例えば、フェルールを含み、結合要素762と反対のインターフェースプレート760の側面に配置される、放熱フィン764を含んでもよい。各結合要素762は、インターフェースプレート760を通して形成されるファイバ受容開口部(図示せず)に対応する。図7から分かるように、結合要素762は、それぞれ、5個の結合要素762の6行の長方形構成に配列される。ベース756内に形成される開口部758の数は、好ましくは、インターフェースプレート760内に形成される結合要素762の数に対応する。したがって、図7に示されるリフォーマッタフレーム750は、図1に示されるリフォーマッタフレーム150の容量の半分を有し、リフォーマッタフレーム150は、本質的に、第2の開口部755および開口部を囲繞する対応するファイバ位置決め孔758ならびにインターフェースプレート760に取り付けられる5個の結合要素762の6つの付加的行を伴う、リフォーマッタフレーム750の2倍に対応することを理解されたい。しかしながら、当業者は、リフォーマッタフレーム750が、図1に示されるリフォーマッタフレーム150のものと同一の容量あるいはそれより多いまたは少ない容量を有するように構成され得ることを理解するであろう。
【0080】
図8は、リフォーマッタフレーム750のインターフェースプレート760内のファイバ位置の空間配列の例示的マッピングを示す。図8に示されるように、インターフェースプレート760は、それぞれ、T1-T5、T6-T10、T11-T15、T16-T20、T21-T25、およびT26-T30として指定される、5つのファイバ位置の6つの行または集合を含む。
【0081】
図9は、リフォーマッタフレーム750のベース756内に形成されるファイバ位置決め孔758のファイバ位置の空間配列のマッピングを示す。図示される実施形態では、35個のファイバ位置決め孔758が、ベース756内に形成され、開口部755に対して下位(6時)位置から開始する、F1、F2、F3、F4、…F35として指定される。
【0082】
図10は、インターフェースプレート760内の長方形に配列されたインターフェース位置T1-T30のベース756内の30個の円形に配列されたファイバ位置決め孔位置F1-F35に対する例示的マッピングを示す、表である。これは、例示にすぎない。インターフェースプレート760内のファイバ位置とベース756内のファイバ位置との間の他のマッピングも、検討される。本実施形態では、インターフェースプレート760内のインターフェース位置の数を、ベース756内のファイバ位置決め孔の数が超える(例えば、30対35)。蛍光較正標的が、シグナル検出器ヘッド200のシグナル検出器を試験および/または較正するために、ベース内の付加的ファイバ位置決め孔内に設置されことができる。
【0083】
代替実施形態では、インターフェースプレート760内のインターフェース位置の数は、ベース756内のファイバ位置決め孔の数と等しい(例えば、30)。シグナル伝送ファイバの自己蛍光はまた、蛍光較正標的としても使用されることができることが分かっている。例えば、シグナル伝送ファイバの自己蛍光は、シグナル測定が行われるべき検出器キャリア250の回転位置を判定するために使用されることができる。例示的プロセスは、以下の通りである。
【0084】
例えば、検出器キャリア250と関連付けられたホームフラグによって判定されるような既知の回転位置から開始し、検出器キャリア250は、回転され、各シグナル検出器300(それぞれ、異なる波長のシグナルを検出するように構成されてもよい)によって検出される自己蛍光シグナルがピークに到達するまで、モータ352のステップをカウントすることができる。製造および組立公差のため、各シグナル検出器がピークシグナルを検出する、モータステップの数は、若干異なり得る。例えば、5個のシグナル検出器300を含むシステムでは、1つのシグナル検出器300は、ホームフラグ位置から130ステップにおいて、別のものは131ステップにおいて、別のものは132ステップにおいて、別のものは129ステップにおいて、別のものは130ステップにおいてピークに達し得る。測定が行われる較正位置は、5回の測定の平均に最も近いステップの全数である、すなわち、ホーム位置から130ステップ(130.4ステップの平均から)であると判定されてもよい。ファイバ間のモータステップの数が既知であって、再現可能であるように、ファイバ位置決め孔758の場所の公差が、十分に小さい場合、さらなる較正は、必要ない。後続測定は、第1の測定の較正位置後、ステップの既知のステップ数毎に行われることができる。公差が、十分に小さい場合、全ファイバに対する測定位置は、同様に、すなわち、ファイバ位置毎にモータをステップオフし、シグナル検出器がピークシグナルを検出するステップの数の平均をとることによって、較正されることができる。装置の最終組立時、装置の実験室据付時、任意のサービスが装置上で行われた後、または装置が動作される度にその前に、本較正手技を行うことが望ましくあり得る。図11は、側面852、854、開口部855と開口部855を囲繞するファイバ位置決め開口部858とを伴うベース856、ならびにベース856の反対のフレーム852の端部に接続される結合要素862および放熱フィン864を有するインターフェースプレート860を含む、30本ファイバ用リフォーマッタフレーム850の代替実施形態を示す。ファイバリフォーマッタフレーム850は、図7に示されるフレーム750に相当し、30本の伝送ファイバ(図11には図示せず)を収容し、該伝送ファイバは、インターフェースプレート860において、その第1の端部で、それぞれ、5本のファイバの6行の長方形構成に構成され、ベース856において、その第2の端部で、開口部855を囲繞するファイバ位置決め孔858内に配置される円形構成に構成される。図11に示されるリフォーマッタフレーム850は、ベース856、開口部855、およびファイバ位置決め開口部858が、実質的に、インターフェースプレート860に対して中心付けられるという点において、図7に示されるリフォーマッタフレーム750と異なる。一方、図7に示されるリフォーマッタフレーム750では、ベース756、開口部755、およびファイバ位置決め開口部758は、インターフェースプレート760の中心に対して側方にオフセットされる。
【0085】
シグナル検出器ヘッド
【0086】
シグナル検出器ヘッド200は、図12に示される。シグナル検出器ヘッド200は、リフォーマッタフレーム(150、650、750、850)に取り付けられてもよく、1つ以上のシグナル検出器をリフォーマッタフレームのベースのファイバ位置決め孔内に配置される各伝送ファイバに対する動作可能位置にインデックス付けするように構築および配列される。シグナル検出器ヘッド200は、説明の便宜上、本明細書に説明されるリフォーマッタフレーム150、650、750、および850を含む、任意のリフォーマッタフレームに結合されるように構成されるが、シグナル検出器ヘッド200は、図1に示されるリフォーマッタフレーム150上へのその実装の文脈において説明されるであろう。
【0087】
図12に示される実施形態では、シグナル検出器ヘッド200は、リフォーマッタフレーム150のベース156に取り付けられるように構成され、各ファイバトンネル226がファイバ位置決め孔158の対応する1つと整合するであろうように、リフォーマッタフレーム150のベース156内に形成されるファイバ位置決め孔158の空間配列に対応する構成に配列される複数のファイバトンネル226を含む、ベースプレート220を含む。
【0088】
一般に、シグナル検出器ヘッドは、1つ以上のシグナル検出器を移動し、各シグナル検出器を伝送ファイバによって伝送されるシグナルを検出するための各伝送ファイバ180に対する動作可能位置に連続して設置するように構成される。シグナル検出器ヘッド200はさらに、図示される実施形態では、円形パターンにおいて、複数のシグナル検出器300を搬送する、回転ラックを備える、検出器キャリア250を含む。図示される実施形態では、シグナル検出器ヘッド200は、それぞれ、印刷回路基板210上に搭載され、それぞれ、異なる放出シグナルまたは異なる特性を有する放出シグナルを励起および検出するように構成される、6個の個々のシグナル検出器300を含む。
【0089】
以下にさらに詳細に説明されるように、検出器キャリア250は、ベースプレート220に対して回転可能であるように構成される。検出器キャリア250の電動移動、例えば、回転をもたらすように構築および配列される、検出器駆動システム350は、ベースプレート220のモータマウント部分224上に支持される、駆動モータ350を含む。駆動ベルト358は、モータ352の出力シャフトホイール354上、かつ検出器キャリア250に取り付けられる、またはその一部である、プーリホイール356の周囲に配置される。理解され得るように、モータ352の出力シャフトホイール354の回転は、ベルト358を介して、プーリホイール356および検出器キャリア250の対応する回転を生じさせる。
【0090】
当業者によってさらに理解されるであろうように、検出器駆動システム350の構成は、例示であって、他の機構および配列も、検出器キャリア250の電動移動をもたらすために使用されてもよい。例えば、出力シャフトホイール354は、直接、プーリホイール356の外周縁を中心として形成されるギヤ歯に係合する、出力ギヤを備えてもよく、またはプーリホイール356は、間接的に、出力シャフトホイール(ギヤ)354とプーリホイール356との間に1つ以上の中間ギヤを備える、ギヤトレインによって、出力シャフトホイール354に結合され得る。代替として、駆動モータは、モータによる出力シャフトの回転が検出器キャリア250の直接対応する回転を生じさせるように、検出器キャリア250およびその回転軸と同心となるように取り付けられたその回転式出力シャフトとともに構成され得る。検出器キャリア250の電動移動をもたらすための他の配列および構成も、当業者によって理解されるであろう。特に好ましい実施形態では、検出器キャリア250および検出器駆動システム350は、単一方向における検出器キャリア250の回転を提供するように構成される。
【0091】
モータ352は、好ましくは、ステッパモータであって、回転式エンコーダを含んでもよい。検出器キャリア250は、1つ以上の位置またはステータスフィードバックセンサを含んでもよい。例えば、検出器キャリア250は、キャリア250の回転「ホーム」位置を示すために、光学検出器362によって検出されるホームフラグ360を含んでもよい。光学センサ360は、送信機と受信機との間の経路がホームフラグ360の通過によって中断される、光学送信機および受信機を備える、スロット付き光学センサを備えてもよい。しかしながら、当業者は、ホーム位置を示すための他のセンサが使用されてもよいことを認識するであろう。そのようなセンサとして、近接センサ、磁気センサ、容量センサ等が挙げられ得る。
【0092】
回転式コネクタは、以下により詳細に説明されるように、回転式検出器キャリア250およびその上で搬送されるシグナル検出器300と、コントローラおよび電源等の非回転式参照環境との間でデータおよび/または電力シグナルを伝送する。図示される実施形態では、シグナル検出器ヘッド200のベース220は、ベース220の平面部分から上向きに突出する円筒形筐体222を含み、スリップリングコネクタ370が、円筒形筐体222の端部に位置付けられる。スリップリングコネクタ370は、円筒形筐体222の内側に配置される、回転式要素と、データ/電力ケーブル374が取り付けられる中間リング376によって、非回転式円筒形筐体222に取り付けられる、または別様に結合される、非回転式要素372とを含む。スリップリングコネクタ370は、以下により詳細に説明されるように、回転式検出器キャリア250およびその上で搬送されるシグナル検出器300と、コントローラおよび電源等の非回転式参照環境との間でデータおよび/または電力シグナルを伝送する。
【0093】
シグナル検出器ヘッド200のさらなる詳細は、図12における線XIII-XIIIに沿った検出器ヘッド200の横方向断面図である、図13に示される。各シグナル検出器300は、その中に、図示される実施形態では、相互に略平行である、励起チャネル304および放出チャネル306が形成される、検出器筐体302を含む。LED等の励起源308が、励起チャネル304のベースにおいて、印刷回路基板210に搭載される。フォトダイオード等の放出検出器314は、印刷回路基板210に結合され、放出チャネル306内に配置される。
【0094】
検出器キャリア350はさらに、シグナル検出器筐体302に隣接して位置付けられ、その中に形成され、環状部を画定する、中心開口部276を有する、フィルタプレート264を含む。環状部内には、放出フィルタ開口部282および励起フィルタ開口部280が、それぞれ、各シグナル検出器筐体302の放出チャネル306および励起チャネル304と整合するように形成される。励起レンズ310および励起フィルタ312は、励起開口部280内に配置される。単一励起レンズ310および単一励起フィルタ312が、図13に示されるが、シグナル検出器300は、複数の励起フィルタおよび/または複数の励起レンズを含んでもよい。同様に、放出フィルタ316および放出レンズ318は、放出開口部282内に配置される。単一放出フィルタ316および単一放出レンズ318が、図13に示されるが、シグナル検出器300は、複数の放出レンズおよび/または複数の放出フィルタを含んでもよい。
【0095】
検出器キャリア250はさらに、フィルタプレート264に隣接する、中心開口部262を有し、環状部を画定する、ミラープレート260を含む。ミラープレート260の環状部は、シグナル検出器300毎にフィルタプレート264内に形成される、放出開口部282および励起開口部280と整合される、その中に形成された開口部を有する。ミラー320は、励起チャネル304と略整合してミラープレート260内に配置され、ダイクロイックフィルタ322は、放出チャネル306と略整合してミラープレート260内に配置される。ミラー320は、光ビームを再指向するよう構成されるように、励起チャネル304に対してある角度(例えば、45°)で配向される。
【0096】
検出器キャリア250はさらに、その中に形成され、環状部を画定する、中心開口部256を有する、対物レンズプレート252を含む。レンズ開口部254は、各シグナル検出器300の放出チャネル306と略整合する対物レンズプレート252の環状部を通して形成される。対物レンズ324は、レンズ開口部254内に配置される。
【0097】
ベースプレート220は、対物レンズプレート252に隣接して配置され、その周縁を中心として形成されるファイバトンネル226を含む。ベースプレート220および対物レンズプレート252は、図13では、相互に当接して描写されるが、ベースプレート220と対物レンズプレート252との間に空隙を形成する、指定される距離が存在し得ることも検討される。また、対物レンズプレート252およびミラープレート260も、図13では、相互に当接して描写されるが、対物レンズプレート252とミラープレート260との間に空隙を形成する、指定された距離が存在し得ることも検討される。
【0098】
対物レンズプレート252、ミラープレート260、およびフィルタプレート264、ならびにその上で搬送されるシグナル検出器300を備える、検出器キャリア250は、シグナル検出器300のそれぞれと関連付けられた各対物レンズ324が、選択的に、ベースプレート220内に配置されるファイバトンネル226のうちの1つと動作整合され得るように、ベースプレート220に対して回転可能である。したがって、6個のシグナル検出器300を有する図示される実施形態では、任意の所与の時間において、ファイバトンネル226の6つが、対物レンズ324のうちの1つおよびその対応するシグナル検出器300と動作可能に光学整合する。
【0099】
例示的実施形態におけるシグナル検出器300の動作は、図14に図式的に図示される。示される検出器300は、既知の波長の対応する放出シグナルを有するプローブまたはマーカーが存在するかどうかを判定するために、レセプタクルの内容物に指向される、特定の所定の波長の励起シグナルを発生するように構築および配列される、蛍光計である。シグナル検出器ヘッド200は、複数の例えば、6個の蛍光計を含み、各蛍光計は、異なる波長を有する放出シグナルを励起および検出し、異なる標的検体にハイブリダイズされた異なるプローブと関連付けられた異なる標識を検出するように構成される。サンプルのより頻繁な照会が、特定の放出シグナルに対して所望されるとき、シグナル検出器ヘッド200上で単一放出シグナルを励起および検出するように構成される、2つ以上の蛍光計を組み込むことが望ましくあり得る。
【0100】
励起シグナルが、励起源308によって放出される。励起源は、前述のように、LEDであってもよく、所定の波長における光、例えば、赤色、緑色、または青色光を発生してもよい。源308からの光は、励起レンズ310を通して通過し、それによって集束され、次いで、励起フィルタ312を通して通過する。記載のように、図15は、シグナル検出器300の略図であって、励起レンズ310によって提供される集束機能性は、フィルタ要素312の前および/または後に配置される1つ以上の別個のレンズによってもたらされてもよい。同様に、フィルタ要素312によって提供されるフィルタ機能性は、集束機能性を提供する1つ以上のレンズの前および/または後に配置される1つ以上の個々のフィルタによってもたらされてもよい。フィルタ要素312は、それを通して狭波長帯域の光を伝送させるように、低域通過フィルタおよび高域通過フィルタを備えてもよい。励起レンズ310および励起フィルタ要素312を通して通過する光は、ミラー320によって、ダイクロイック322に向かって側方に反射される。ダイクロイック322は、実質的に、所望の励起波長範囲内の光を全て、対物レンズ324に向かって反射させるように構築および配列される。対物レンズ324から、光は、伝送ファイバ180の中へと、その反対端におけるレセプタクルに向かって通過する。励起シグナルは、レセプタクルの内容物を励起シグナルに暴露するように、伝送ファイバ180によって、レセプタクルに伝送される。
【0101】
レセプタクル内に存在し、励起シグナルに応答する、標識は、放出シグナルを放出するであろう。レセプタクルの内容物からの任意の放出の少なくとも一部は、伝送ファイバ180に進入し、対物レンズ324を通して後方に通過し、そこから、放出光は、ダイクロイック322に向かって集束される。ダイクロイック322は、特定の標的放出波長範囲内の光を放出フィルタ316および放出レンズ318に向かって伝送するように構成される。再び、放出フィルタ316によって提供されるフィルタ機能性は、1つ以上のフィルタ要素によってもたらされてもよく、標的放出波長を包含する放出波長の規定の範囲をともに伝送する、高域通過および低域通過フィルタを備えてもよい。放出光は、放出フィルタ316によって図14に表されるフィルタ要素の前および/または後に配置される1つ以上のレンズを備え得る、放出レンズ318によって集束される。放出レンズ318は、その後、標的波長の放出光を検出器314に集束する。一実施形態では、フォトダイオードを備え得る、検出器314は、検出器に衝突する規定の標的波長における放出光の強度に対応する、電圧シグナルを発生するであろう。
【0102】
再び、図13に戻ると、フランジ付き管266が、対物レンズプレート252の中心開口部256を通して、かつベースプレート220の円筒形筐体222を通して延在する。フランジ付き管266は、中心開口部256および円筒形筐体222を通して延在する、円筒形管268と、ミラープレート260の中心開口部262内に配置され、ねじまたはボルト等の好適な締結具によって、対物レンズプレート252に固着される、半径方向フランジ270とを含む。縦方向に離間された軸受レース272、274が、円筒形筐体222の内部とフランジ付き管266の円筒形管268の外部との間に配置される。したがって、理解され得るように、フランジ付き管266は、ベースプレート220および円筒形筐体222に対して、検出器キャリア250とともに回転するであろう。
【0103】
スリップリング370の例示的表現のさらなる詳細もまた、図13に示される。スリップリングコネクタ370は、半径方向フランジ270と反対の円筒形管268の端部に配置される。前述のように、円筒形管268は、検出器キャリア250とともに回転する一方、円筒形筐体222は、ベースプレート220とともに定常のままである。公知のようなスリップリングおよびブラシを備え得る、スリップリングコネクタ370は、円筒形筐体222に取り付けられる、または別様にそれに結合される、定常構成要素と、回転式円筒形管268に取り付けられる、または別様にそれに結合される、回転式構成要素とを含む。一般に、構成要素372、376は、ブラシ等の固定接触構成要素が位置する、スリップリング370の非回転式部分を表し、管268の内側に位置する構成要素378は、管268とともに回転し、リング等の回転式接触要素が位置する、スリップリング370の回転式部分を表し、ケーブル379は、構成要素378と印刷回路基板210を接続し、印刷回路基板210およびシグナル検出器キャリア250とともに回転する、電力および/またはデータ導体を表す。
【0104】
検出器キャリア250が回転するにつれて、シグナル検出器300はそれぞれ、伝送ファイバ180の第1の端部に位置する放出シグナル源に照会する(すなわち、そこからのシグナルを測定する)ために、異なる伝送ファイバ180の第2の端部に対する動作可能位置に連続して設置される。検出器キャリア750は、各伝送ファイバ180において一時的に一時停止し、シグナル検出器300が伝送ファイバ180を通して伝送される放出シグナルを検出することを可能にする。シグナル検出器300が蛍光計である場合、検出器キャリアは、一時的に一時停止し、シグナル検出器が、伝送ファイバ180によって放出シグナル源(レセプタクル)に伝送される、規定の波長の励起シグナルを発生し、レセプタクルの内容物によって放出され、伝送ファイバ180によって蛍光計に伝送される、励起シグナルによって励起される規定の波長の蛍光を検出することを可能にする。したがって、ある実施形態では、各伝送ファイバ180は、励起シグナルおよび対応する放出シグナルの両方を伝送するために採用されることができ、各シグナル検出器は、複数の伝送ファイバおよび関連付けられた放出シグナル源を走査するために使用されることができる。
【0105】
各伝送ファイバ180と関連付けられた放出シグナル源は、検出器キャリア250の旋回毎に1回、各シグナル検出器300によって照会される。シグナル検出器ヘッド200が、異なるシグナルを検出するように構成される、複数のシグナル検出器250を含む場合、各放出シグナル源は、検出器キャリアの旋回毎に1回、異なるシグナル毎に照会される。したがって、PCR増幅を含み得る、核酸診断アッセイの場合、各レセプタクルの内容物は、検出器キャリア250の旋回毎に1回、採用される異なるプローブに対応する標的検体毎に(異なる着色標識によって示されるように)照会される。
【0106】
シグナル検出器ヘッド200のベースプレート220が、30本の伝送ファイバ180のための30個のファイバトンネルを含む、一実施形態では、シグナル検出器キャリアは、4秒毎に1回転、回転し、ファイバトンネル毎に少なくとも10ミリ秒間、停止し、関連付けられた伝送ファイバによって伝送される放出シグナルを測定する。再び、シグナル検出器ヘッドが、複数のシグナル検出器(例えば、6個の蛍光計)を含む場合、シグナル検出器ヘッドは、4秒毎に1回、6つの異なる着目波長毎に放出を測定するであろう。故に、時間対放出シグナル強度データが、波長毎のレセプタクル毎に生成されることができる。
【0107】
PCRを行うとき、シグナルデータ取得とPCRプロセスの熱サイクルを同期させる必要はない。すなわち、各レセプタクルの放出シグナルは、PCRサイクルにおいて同一の温度点(例えば、95℃)で測定される必要はない。PCRプロセス全体の間、4秒毎にデータを記録することによって、十分な数のデータ点が、PCR熱サイクルの温度毎に収集されるであろう。シグナル放出データは、放出シグナル測定毎のタイムスタンプおよび熱サイクル範囲の温度毎のタイムスタンプを記録することによって、特異的温度と同期される。したがって、例えば、95℃の温度で生じる全シグナル測定を同定するために、シグナル測定のタイムスタンプが、95℃の温度に対応する温度タイムスタンプと比較される。
【0108】
熱サイクルの持続時間は、行われるアッセイに応じて可変である。最小時間間隔は、サーモサイクラが温度上昇および降下し得る速度によって決定付けられる。流体で充填されたバイアルを約15秒以内に55℃から95℃まで上昇させることができるサイクラの場合、例示的サイクルは、25秒間、55℃でアニールし、15秒以内に55℃から95℃まで上昇し、5秒間、95℃で変性し、15秒以内に95℃から55°に戻り、次いで、別のサイクルを25秒アニールから開始し、したがって、本例示的アニール-変性サイクルは、60秒サイクルとなるであろう。
【0109】
シグナル検出器ヘッド200の制御およびデータ取得システムは、図15に図式的に示される。図15に示されるように、検出器キャリア250は、1つ以上のシグナル検出器300を搬送し、それぞれ、一実施形態では、前述のように、励起源308、励起レンズ310、ミラー320、ダイクロイック322、対物レンズ324、放出レンズ318、および放出検出器314を含んでもよい。例えば、処理モジュール500(図2-4参照)内で搬送される各レセプタクル504は、シグナル検出器ヘッド200のベースプレート220で終端する、伝送ファイバ180に結合される。モータ352は、モータ結合器380によって、検出器キャリア250に機械的に結合され、検出器キャリア250の電動移動(例えば、回転)をもたらす。コントローラ810は、モータ制御シグナルを提供し、モータ位置フィードバックシグナルを、例えば、回転式エンコーダから受信するために、制御可能電源800およびモータ352に結合されてもよい。コントローラ810はまた、検出器キャリア250の回転位置を検出するために、ホームセンサ360等の他のフィードバックセンサに結合されてもよい。コントローラ810はまた、検出器キャリア250上で回転可能に搬送され、印刷回路基板210に結合される、励起源308に、スリップリングコネクタ370を介して、制御された電力シグナルを提供する。コントローラ810の機能性は、相互に機能的に通信する、1つのコントローラまたは複数のコントローラによって提供されてもよい。さらに、1つ以上のコントローラまたはその1つ以上の構成要素は、印刷回路基板210上等、検出器ヘッド200の回転式部分上で搬送されてもよい。印刷回路基板210に結合される放出検出器314からの電圧シグナルおよび他のデータは、データを記憶および/または分析するために、検出器キャリア250から、スリップリングコネクタ370を介して、プロセッサ820に搬送されてもよい。代替として、プロセッサ820またはその1つ以上の構成要素は、印刷回路基板210上等、検出器ヘッド200の回転式部分上で搬送されてもよい。
【0110】
シグナル検出器ヘッド200の例示的制御構成は、図16における参照番号900によって表される。光学コントローラ902が、検出器キャリアまたは回転子毎に提供され、励起源(LED)308および放出検出器(PD(フォトダイオード))314が取り付けられる、印刷回路基板210に結合されてもよい。各光学コントローラ902は、マイクロコントローラ912、例えば、Microchip Technology Inc.から利用可能なPIC18F系マイクロコントローラ、アナログ/デジタルコンバータ906、および統合された増幅器908(例えば、放出検出器(PD)314毎に1つ)を含んでもよい。一定電流ドライバ910(例えば、励起源308毎に1つ)が、マイクロコントローラ928によって制御され、制御シグナル(例えば、制御された電力)を励起源308に発生する。コントローラ902は、スリップリングコネクタ370からの電力を916で受信し(例えば、24V)、コントローラ902とスリップリングコネクタ370との間の通信のためのシリアルデータリンクRS-485 914を含む。
【0111】
例示的制御構成900は、検出器駆動部350毎にモーションコントローラ920を含んでもよい(図12参照)。932では、モーションコントローラ920は、電力、例えば、24VDC、40ワットを制御可能電源800(図15参照)から受信し、これは、スリップリング370を介して光学コントローラ902に伝送される。モーションコントローラ920は、シリアルデータリンク930を介して、外部コントローラと通信してもよい。一実施形態では、コントローラ920は、サーモサイクラのコントローラと通信し、シグナル検出器ヘッド200の動作とサーモサイクラの動作を同期させる。コントローラ920は、コントローラ920とスリップリング370との間の通信のために、シリアルデータリンクRS-485 926を含んでもよい。コントローラ920はさらに、マイクロコントローラ928、例えば、Microchip Technology Inc.から利用可能なPIC18F系マイクロコントローラと、ステッパモータを制御するためのモータコントローラである、PMDチップセット924とを含んでもよい。ステッパモータドライバ936は、マイクロコントローラ928によって制御され、光学回転子(すなわち、検出器駆動部)のモータ352のためのモータ制御シグナルを発生する。スロット付き光学センサ入力922は、ホームフラグセンサ362からのシグナルを受信し、そのようなシグナルをマイクロコントローラ928に通信する。
【0112】
本開示の側面を具現化するシグナル検出器ヘッドの代替実施形態は、図17および18における参照番号420によって示される。シグナル検出器ヘッド420は、フィルタホイール422と、フィルタホイール422に対して半径方向焦点方向に配向される、カメラ450とを含む。一般に、シグナル検出器ヘッド420は、カメラ450を採用して、複数の束ファイバを撮像し、各ファイバによって伝送されるシグナルを検出する。フィルタホイール422は、選択的に、1つ以上の励起源および放出フィルタのそれぞれとファイバ束およびカメラ450を結合し、規定の特性、例えば、波長の励起シグナルをファイバ束のファイバに指向し、規定の特性、例えば、波長の放出シグナルをファイバ束のファイバからカメラ450に指向するようにインデックス付けされることができる。
【0113】
より具体的には、シグナル検出器ヘッド420は、本体424を備える、フィルタホイール422を含む。本体424は、中心軸を中心として回転可能であるように構成される、旋回体またはアセンブリであってもよい。モータ460は、伝送要素462によって、フィルタホイール422に結合され、フィルタホイール422の電動回転をもたらす。伝送要素462は、モータ460の回転をフィルタホイール422に伝達するための任意の好適な伝送手段を備えてもよい。例示的伝送として、相互係合されたギヤ、ベルトおよびプーリ、ならびに本体424に直接取り付けられるモータ460の出力シャフト等が挙げられる。モータ460は、精密なモーション制御を提供するためのステッパモータであってもよく、さらに、回転式エンコーダを含んでもよい。フィルタホイール422はさらに、フィルタホイール422の1つ以上の規定の回転位置を示すためのホームフラグを含んでもよい。好適なホームフラグとして、スロット付き光学センサ、磁気センサ、容量センサ等が挙げられる。ファイバ束452は、その第1の端部において、フィルタホイール422に対して、例えば、ファイバ搭載ブロック456によって、フィルタホイール424に隣接して位置する固定プレート442に固定される複数のファイバを含む。個別のファイバの第2の端部は、第1の規定の配列に位置付けられる複数のシグナル源のそれぞれに結合され、長方形配列に位置付けられるレセプタクル(レセプタクル504等)を含んでもよい。
【0114】
フィルタホイール422は、1つ以上の光学チャネル425を含み、選択的に、各光学チャネル425をファイバ束452およびカメラ450と動作可能に光通信するようにインデックス付けするように移動可能である。各光学チャネル425は、励起シグナルをファイバ束452と、励起チャネル426からフィルタホイール422の外周縁上の半径方向開口部に半径方向に延在する放出チャネル436とに伝送するために、インデックスホイール422の本体424内に軸方向形成される、励起チャネル426を含む。
【0115】
励起源428、例えば、明光LEDが、励起チャネル426内に配置される。全放出チャネル436の励起源428は、印刷回路基板448に接続されてもよい。1つ以上のレンズ430および1つ以上の励起フィルタ432が、励起チャネル426内に位置付けられ、源428によって放出される光を調整する。各光学チャネル425は、規定の波長の励起シグナルを発生および伝送するように構成されてもよい。そのような実施形態では、フィルタ432は、所望の波長で光を伝送するように構成される。
【0116】
各チャネル425は、規定の励起波長またはその近傍の励起シグナルのその部分を伝送するように構成される、ダイクロイック434を含む。
【0117】
光学チャネル425が、ファイバ束452と光通信するとき(光学チャネル425が、その中にまたはそれに隣接してファイバ束452が固着される、ファイバトンネル444と整合されるまで、フィルタホイール424を回転させること等によって)、対物レンズ446は、励起シグナルを励起チャネル426からファイバ束452の各ファイバの中に伝送する。ファイバの反対端における放出源からの放出は、ファイバ束452の各ファイバによって、対物レンズ446を通して、光学チャネル425の中に逆伝送される。ダイクロイック434は、規定の放出波長の光を反射させるように構成されてもよい。したがって、規定の放出波長である、ファイバ束452によって光学チャネル425の中に伝送される放出光のその部分は、ダイクロイック434によって、放出チャネル436の中に反射される。
【0118】
放出フィルタ438は、放出チャネル436内に配置され、所望の放出波長を有する光を伝送するように構成される。放出チャネル436は、本体424の外周縁を中心として形成される半径方向開口部で終端する。ある実施形態では、光学チャネル425は、ファイバ束452と光通信する光学チャネル425がまた、カメラ450とも光通信するように、カメラ450に対して配向される。
【0119】
光学チャネル425が、カメラ450に対する動作可能位置にあるとき、放出チャネル436の半径方向開口部は、放出光を放出チャネル436からカメラ450の中に伝送する、画像中継光学440と整合される。カメラ450は、次いで、ファイバ束452内の全ファイバによって伝送される放出シグナルを1度に撮像する。各ファイバによって伝送されるシグナル、したがって、ファイバと関連付けられたシグナル放出源によって放出されるシグナルを判定するために、カメラの画素行列の画素が、ファイバ束内のファイバ場所にマップされ、各ファイバに対応する画素アレイの1つ以上の画素を識別する。ファイバと関連付けられた各画素または画素群において撮像されたシグナルを照会することによって、そのファイバによって伝送された放出シグナルのシグナル(例えば、色(波長)および/または強度)が、判定されることができる。
【0120】
好適なカメラとして、IDS UI-5490HEカメラ等のCMOSカメラあるいはLumenera LW11059またはAllied GE4900等のCCDカメラが挙げられる。好ましくは、カメラは、少なくとも10メガ画素を有し、高フレームレートを有する。
【0121】
ある実施形態では、フィルタホイール422は、それぞれ、異なる波長の放出または他の特異的顕著な特性を励起および検出するように構成される、複数(例えば、3~6)の光学チャネル425を含む。したがって、フィルタホイールを回転させ、各光学チャネル425をファイバ束452およびカメラ450に対してインデックス付けすることによって、各顕著な特性のシグナルが、全ファイバおよび関連付けられたシグナル放出源から測定されることができる。
【0122】
シグナル検出器ヘッドは、複数のファイバ束の同時撮像を可能にするように位置付けられ、1つ以上の付加的ファイバ束に結合される、1つ以上の付加的カメラを含んでもよいことを理解されるであろう。
【0123】
ハードウェアおよびソフトウェア
【0124】
本開示の側面は、制御およびコンピューティングハードウェア構成要素、ユーザ作成ソフトウェア、データ入力構成要素、およびデータ出力構成要素を介して実装される。ハードウェア構成要素として、入力値を操作する、または別様にそれに作用する命令を提供する非一過性機械可読媒体(例えば、ソフトウェア)上に記憶された1つ以上のアルゴリズムを実行する、1つ以上の入力値を受信することによって、計算および/または制御ステップをもたらし、1つ以上の出力値を出力するように構成される、マイクロプロセッサおよびコンピュータ等のコンピューティングおよび制御モジュール(例えば、システムコントローラ)が挙げられる。そのような出力は、情報、例えば、器具のステータスまたはそれによって行われているプロセスに関する情報をユーザに提供するために、ユーザに表示または別様に示されてもよく、またはそのような出力は、他のプロセスおよび/または制御アルゴリズムへの入力を備えてもよい。データ入力構成要素は、データが制御およびコンピューティングハードウェア構成要素によって使用するために入力される、要素を備える。そのようなデータ入力として、位置センサ、モータエンコーダ、ならびにキーボード、タッチスクリーン、マイクロホン、スイッチ、手動操作式スキャナ等の手動入力要素が挙げられ得る。データ出力構成要素として、ハードドライブまたは他の記憶媒体、モニタ、プリンタ、インジケータ光、または可聴シグナル要素(例えば、ブザー、ホーン、ベル等)が挙げられ得る。
【0125】
ソフトウェアは、制御およびコンピューティングハードウェアによって実行されると、制御およびコンピューティングハードウェアに、1つ以上の自動または半自動プロセスを行わせる、非一過性コンピュータ可読媒体上に記憶された命令を備える。
【0126】
本開示は、ある例証的実施形態を参照して、特徴の種々の組み合わせおよび部分的組み合わせを含め、かなり詳細に説明および図示されたが、当業者は、本発明の範囲内に包含される、他の実施形態ならびにその変形例および修正を容易に理解するであろう。さらに、そのような実施形態、組み合わせ、および部分的組み合わせの説明は、本開示が、請求項に明示的に列挙されるもの以外の特徴または特徴の組み合わせを要求することを伝えることを意図するものではない。故に、本発明は、以下の添付の請求項の精神および範囲内に包含される全修正および変形例を含むものと見なされる。
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