(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】画素補償方法及びシステム、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20230110BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230110BHJP
H10K 50/00 20230101ALI20230110BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20230110BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 611H
G09G3/20 642A
G09G3/20 670J
G09G3/20 612T
G09G3/20 631V
G09G3/20 642J
G09G3/20 641P
H05B33/14 A
H01L27/32
(21)【出願番号】P 2019570017
(86)(22)【出願日】2018-10-12
(86)【国際出願番号】 CN2018110154
(87)【国際公開番号】W WO2019072253
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2021-10-05
(31)【優先権主張番号】201710955277.3
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】モン ソン
(72)【発明者】
【氏名】ウー ジョンユエン
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-129934(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0176409(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0071546(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0049075(US,A1)
【文献】特開2010-128399(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105895007(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104751781(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
H01L 51/50
H01L 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素の駆動トランジスタを検出し、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得することと、
前フレームの画像の表示周期で取得した、画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出することと、
画素の駆動トランジスタに対応する前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2に応じて、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得することと、
画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、対応する画素を補償することとを含
み、
ここで、
前記画素の駆動トランジスタに対応する前記現在特性値K1及び前記履歴補償用特性値K2に応じて、画素の駆動トランジスタの前記現在補償用特性値Kを算出取得することは、
前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2との間の差値Ktempを算出し、ここでは、Ktemp=K1-K2とすることと、
前記差値Ktempに応じて、ステップ値Kstepを決定し、ここでは、0<Kstep<|Ktemp|とすることと、
前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2の大小を対比することと、
前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2の大小、及び前記ステップ値Kstepに応じて、前記現在補償用特性値Kを算出取得することとを含み;ここで、
前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2の大小、及び前記ステップ値Kstepに応じて、前記現在補償用特性値Kを算出取得することは、
前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より大きい場合、K=K2+Kstepとし;前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より小さい場合、K=K2-Kstepとすることと、
又は、
前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より大きい場合、K=K1-Kstepとし;前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より小さい場合、K=K1+Kstepとすることとを含み、
前記差値Ktempに応じて、前記ステップ値Kstepを決定することは、
n個の区間を設定し、且つ各前記区間に対応するステップ標準値を設定し、nを1より大きい整数とすることと、
前記差値Ktempが収まる前記区間を判断し、前記差値Ktempが収まる前記区間に対応するステップ標準値を前記ステップ値Kstepとして決定することとを含む、画素補償方法。
【請求項2】
画素の駆動トランジスタを検出し、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得することは、
各ブランキング時間内において少なくとも1行の画素を走査し、且つ走査された各画素の駆動トランジスタを検出して、各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得することを含み、
前記ブランキング時間は、隣接する2フレームの画像の走査時間の間に、予め設定された時間である、請求項1に記載の画素補償方法。
【請求項3】
各ブランキング時間内において少なくとも1行の画素を走査する時、該少なくとも1行の画素中の同一色の各画素のみの駆動トランジスタを検出して、該少なくとも1行の画素中の同一色の各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得する、請求項2に記載の画素補償方法。
【請求項4】
n個の前記区間において、第i区間の開始点と第i-1区間の終了点とは値が等しく、且つ第i-1区間が第i-1区間の終了点
の値を含まない場合、第i
区間は、第i区間の開始点
の値を含み、逆に第i-1区間が第i-1区間の終了点
の値を含む場合、第i
区間は、第i区間の開始点
の値を含まず、ここでは、2≦i≦nとする、請求項
1に記載の画素補償方法。
【請求項5】
前記画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、対応する画素を補償することは、
取得した画素の駆動トランジスタの前記現在補償用特性値Kをメモリに記憶することと、
前記メモリから画素の駆動トランジスタの前記現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償することとを含む、請求項1に記載の画素補償方法。
【請求項6】
前記画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、対応する画素を補償することは、
隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1記憶領域と第2記憶領域に交互に記憶し、各フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償することを含む、請求項1に記載の画素補償方法。
【請求項7】
前記画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、対応する画素を補償することは、
隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した同一色の全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、該色に対応する第1色データサブ領域と第2色データサブ領域に交互に記憶し、各フレームの画像の表示周期で取得した同一色の全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、該色の画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償し、ここでは、表示装置の配列パタンのうちいずれか1つの色には、何れも第1色データサブ領域と第2色データサブ領域が対応付けられることを含む、請求項1に記載の画素補償方法。
【請求項8】
主制御チップと、ゲートドライバと、ソースドライバとを備え、前記主制御チップは、それぞれ前記ゲートドライバと前記ソースドライバに接続され、前記ゲートドライバと前記ソースドライバは、それぞれ各画素中の画素の駆動トランジスタのゲートとソースに接続される、画素補償システムであって、
前記主制御チップは、
画素の駆動トランジスタを検出し、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、
前フレームの画像の表示周期で取得した、画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出し、
前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2との間の差値Ktempを算出し、ここでは、Ktemp=K1-K2とし、
前記差値Ktempに応じて、ステップ値Kstepを決定し、0<Kstep<|Ktemp|とし、
前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2との大小を対比し、
前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2との大小、及び前記ステップ値Kstepに応じて、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得し、ここで、
前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より大きい場合、K=K2+Kstepとし;前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より小さい場合、K=K2-Kstepとし、
又は、
前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より大きい場合、K=K1-Kstepとし;前記現在特性値K1が前記履歴補償用特性値K2より小さい場合、K=K1+Kstepとするように配置され、
前記主制御チップは、更に、
n個の区間を設定し、ここでは、nが0より大きい整数とし、且つn個の区間において、第i区間の開始点と第i-1区間の終了点とは値が等しく、且つ第i区間が第i区間の開始点の値を含む場合、第i-1区間は、第i-1区間の終了点の値を含まず、逆に第i区間が第i区間の開始点の値を含まない場合、第i-1区間は、第i-1区間の終了点の値を含み、ここでは、2≦i≦nとし、
各前記区間に対応するステップ標準値を設定し、
前記差値Ktempが収まる前記区間を判断し、
前記差値Ktempが収まる前記区間に応じて、前記差値Ktempが収まる前記区間に対応するステップ基準値をステップ値Kstepとして取得するように配置され、
前記ゲートドライバと前記ソースドライバは、取得した画素の駆動トランジスタの
前記現在補償用特性値Kを用いて対応する画素を補償するように配置される、画素補償システム。
【請求項9】
更に、メモリを備え、
前記メモリは前記主制御チップに接続され、取得した前記画素の駆動トランジスタの前記現在補償用特性値Kを記憶するように配置されており、
前記主制御チップは、更に、各フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、前記メモリから画素の駆動トランジスタの前記現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償するように配置される、請求項
8に記載の画素補償システム。
【請求項10】
メモリは、第1メモリと、第2メモリとを備え、
前記第1メモリと前記第2メモリは、それぞれ前記主制御チップに接続され、前記第1メモリと前記第2メモリは、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置されており、
前記主制御チップは、更に、各フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kが前記第1メモリと前記第2メモリに交互に記憶された後、前記第1メモリと前記第2メモリから画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に抽出して、対応する画素を補償するように配置される、請求項
8に記載の画素補償システム。
【請求項11】
前記
画素補償システムは、更に、第1色データメモリと、第2色データメモリとを備え;表示装置の配列パターンのうちいずれか1つの色には、何れも第1色データメモリと第2色データメモリが対応付けられ;前記第1色データメモリと前記第2色データメモリは、それぞれ前記主制御チップに接続され、前記第1色データメモリと第2色データメモリは、
隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、該色に対応する全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶ように配置されており、
前記主制御チップは、更に、各フレームの画像の表示周期で取得した、同一色の全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、該色の画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償するように配置される、請求項
8に記載の画素補償システム。
【請求項12】
表示領域と非表示領域とを備える表示装置であって、
前記表示装置は、前記表示領域に位置するゲート線とデータ線とを含み、前記ゲート線とデータ線とが空間的に交差して複数のアレイ配列された画素を形成し、各前記画素は、いずれも駆動トランジスタを有し、
前記表示装置は、前記非表示領域に位置すると共に、
前記ゲート線に電気的に接続されるゲートドライバと、
前記データ線に電気的に接続されるソースドライバと、
操作指令を含むプログラムコードを記憶するように配置されたメモリと、
前記ゲートドライバ、ソースドライバ及びメモリに接続され、前記操作指令を実行する時、請求項1-
7のいずれかに記載の画素補償方法を実行し、且つ各前記駆動トランジスタを駆動して対応する動作を実行するように配置される1つ又は複数の主制御チップとを備える、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示技術の分野に関し、特に画素補償方法及びシステム、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、文字、数字、符号、図面、又は文字、数字、符号、図面のうちの少なくとも2つの組合せによって形成された画像等の画面を表示するための装置であり、人々の生活及び仕事に比較的に大きな利便性を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
第1の態様では、本開示の幾つかの実施例は、画素の駆動トランジスタを検出し、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得することと;前フレームの画像の表示周期で取得した、画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出することと;画素の駆動トランジスタに対応する前記現在特性値K1と前記履歴補償用特性値K2に応じて、画素の駆動トランジスタの前記現在補償用特性値Kを算出取得することと;画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、対応する画素を補償することとを含む、画素補償方法を提供する。
【0004】
第2の態様では、本開示の幾つかの実施例は、画素補償システムを提供する。該主制御チップと、ゲートドライバと、ソースドライバとを備え、前記主制御チップは、前記ゲートドライバと前記ソースドライバにそれぞれ接続され、前記ゲートドライバと前記ソースドライバは、各画素中の画素の駆動トランジスタのゲートとソースにそれぞれ接続されており、前記主制御チップは、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得するように配置されており;前記ゲートドライバと前記ソースドライバは、取得した画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを用いて、対応する画素を補償するように配置される。
【0005】
第3の態様では、本開示の幾つかの実施例は、表示領域と非表示領域とを有する表示装置を提供する。前記表示装置は、前記表示領域に位置するゲート線とデータ線とを含み、前記ゲート線とデータ線とが空間的に交差して複数のアレイ配列された画素を形成し、各前記画素は、いずれも駆動トランジスタを含む。前記表示装置は、前記非表示領域に位置すると共に、前記ゲート線に電気的に接続されるゲートドライバと、前記データ線に電気的に接続されるソースドライバと、操作指令を含むプログラムコードを記憶するように配置されるメモリと、前記ゲートドライバ、ソースドライバ及びメモリに接続されると共に、前記操作指令を実行する時、第1の態様に記載の画素補償方法を実行して、各前記駆動トランジスタを駆動して対応する動作を実行させるように配置される1つ又は複数の主制御チップとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
ここで説明する図面は、本開示をよりよく理解するために提供されるものであり、本開示の一部を構成し、本開示の例示的な実施例及びその説明は、本開示を説明するためのものであり、本開示を限定すると意図していない。
【0007】
【
図1】
画素補償時に発生する階層化現象及びリフレッシュ現象を示す図である。
【
図2】本開示の幾つかの実施例に係る表示装置における画素の第1配列方式を示す図である。
【
図3】本開示の幾つかの実施例に係る画素補償方法のフローチャートである。
【
図4】
図3に示す画素補償方法の例示的なフローチャートである。
【
図5】
図4に示す画素補償方法の変形例1のフローチャートである。
【
図6】
図4に示す画素補償方法の変形例2のフローチャートである。
【
図7】
図4に示す画素補償方法の変形例3のフローチャートである。
【
図8】本開示の実施例において現在補償用特性値を記憶する時の第1記憶構成を示す図である。
【
図9】
図4に示す画素補償方法の変形例4のフローチャートである。
【
図10】本開示の幾つかの実施例において現在補償用特性値を記憶する時の第2記憶構成を示す図である。
【
図11】本開示の幾つかの実施例に係る表示装置における画素の第2配列方式の図である。
【
図12】本開示の幾つかの実施例において現在補償用特性値を記憶する時の第3記憶構成を示す図である。
【
図13】本開示の幾つかの実施例に係る画素補償システムの構成を示す図である。
【
図14】本開示の幾つかの実施例に係る画素補償システムのメモリの第1構成を示す図である。
【
図15】本開示の幾つかの実施例に係る画素補償システムのメモリの第2構成を示す図である。
【
図16】本開示の幾つかの実施例に係る表示装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施例の目的、技術的特徴及び効果をより明確にするため、本開示の実施例の図面を参照し、本開示の実施例における技術案を明確、完全に説明する。無論、説明する実施例はあくまで本開示の実施例の一部のみであり、全ての実施例ではないことは明らかである。本開示における実施例に基づき、当業者が格別創意がなく容易に想到できる他のすべての実施例は、本開示の権利範囲に含まれるものとする。
【0009】
本開示の幾つかの実施例に係る画素補償方法は、表示装置に適用される。表示装置としては、表示器、テレビ、携帯電話、タブレットコンピュータ、ゲーム機、個人用携帯情報端末(PDA)等が挙げられる。
【0010】
図16に示すように、表示装置は、表示領域50と、表示領域50の周囲に位置する非表示領域とを有する。表示装置のゲート線GL及びデータ線DLは、表示領域50に位置し、空間的に交差して複数のアレイ配列された画素51を形成し、各画素51は、いずれも駆動トランジスタ52を含む。駆動トランジスタ52は、例えば、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(Low Temperature Poly-Stilicon Thin-Film Transistor、LTPS TFT)のようなポリシリコン薄膜トランジスタ、単結晶シリコン薄膜トランジスタ、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ、金属酸化物薄膜トランジスタ等の薄膜トランジスタであってもよい。表示装置の主制御チップ10、ゲートドライバ20、ソースドライバ30及びメモリ40は、共に非表示領域内に位置する。
【0011】
フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)は、プロセッサに類し、種々な演算を実行可能な主制御チップ10である。前記主制御チップ10は、ASICチップ(Application Specific Integrated Circuit)であってもよい。
【0012】
ゲートドライバ20及びソースドライバ30は、前記主制御チップ10からの指示に応じ、表示領域50に位置するゲート線GL及びデータ線DLに信号を送信し、各画素51中の対応する駆動トランジスタ52を駆動して、対応する動作を実行させる実行手段である。
【0013】
メモリ40は、前記主制御チップ10の取り出し及び使用に供されるデータを記憶する。メモリ40は、不揮発性メモリであって、電源切断後にデータが欠損にならないフラッシュメモリと、高速メモリであって、電源切断後にデータが欠損になるDDIメモリ(Data Documentation Initiative)とを含む。
【0014】
表示装置は、複数行のゲート線GLを含み、各行のゲート線は、1行の画素51に対応する。例えば、
図2に示すように、表示装置はRGB(Red赤色、Green緑色、Blue青色)配列を用い、各行の画素はR画素1、G画素2、B画素3の順で順次重複して配列される。又は、
図11に示すように、表示装置はRGBW(Red赤色、Green緑色、Blue青色、White白色)配列パターンを用い、各行の画素はR画素1、G画素2、B画素3、W画素4の順で順次重複して配列される。
【0015】
表示装置は、順次走査の方式で1フレームの画像を表示する。表示装置がN行のゲート線GLを有する場合、ある1フレームの画像の表示時間において、ゲート線GLを第1行から第N行までを順次走査して、各行の画素を第1行から第N行までを順次点灯させて、1フレームの画像の表示を完了させる。次フレームの画像の表示時間において、再度ゲート線GLを第1行から第N行までを順次走査する時、次フレームの画像の表示を完了させる。隣接する2フレームの画像の走査時間の間には、ブランキング時間と呼ぶ時間が予め設定される。例えば、表示装置は2160行のゲート線(即ち、N=2160)を有するが、実際では、2250行のゲート線を走査し、そのうちの90行のゲート線の走査時間は、ブランキング時間に対応する。60Hzの走査周波数では、1フレームの画像の走査所要時間は(1/60)秒である。この(1/60)秒において、2160行のゲート線の走査所要時間は(1/60)秒×(2160/2250)であり、ブランキング時間は(1/60)秒×(90/2250)である。
【0016】
画素は、画素の駆動方式によって、電圧駆動型と電流駆動型に分類される。電流駆動型の画素を用いた表示装置について、表示装置の画面表示品質は通常、画素に印加された電流の影響を受ける。
【0017】
例えば、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(Active Matrix Organic Light Emitting Diode,AMOLED)表示装置にとって、表示装置の画面表示品質は、通常、OLED画素に印加された電流の影響を受ける。OLED画素の駆動トランジスタ(例えば、薄膜トランジスタ)の製造プロセス、温度等に対する感度等の要因により、表示装置の各OLED画素の駆動トランジスタの特性(例えば、薄膜トランジスタの閾値電圧、移動度、電流電圧の公式の比例係数など)は通常、表示装置の動作中に変化するため、各OLED画素に印加される電流の不均一になり、且つ各OLED画像に印加された電流と表示すべく画面とが不整合となり、その結果、表示装置の画面表示品質は比較的に悪化される。
【0018】
表示装置動作中での各画素の駆動トランジスタの特性の変化を相殺するため、表示装置における各画素を補償することが考えられる。表示装置における各画素を補償する時、まず各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、次に、取得した該画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じ該画素を補償して、表示装置動作中での駆動トランジスタの特性変化に起因する、該画素に印加される電気信号の不均一を防止すると共に、表示装置動作中での駆動トランジスタの特性変化に起因する、画素に印加される電気信号と表示すべく画面との不整合を防止する。これは、特に電流駆動型の画素(例えば、OLED画素)を用いた表示装置に適用する。
【0019】
以下に説明する画素補償方法は、上記の表示装置に実現することができる。
【0020】
例えば、本開示の幾つかの実施例に係る画素補償方法は、以下のステップを含む。
【0021】
S100:画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0022】
画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、駆動トランジスタの閾値電圧に応じて取得する、又は駆動トランジスタの移動度に応じて取得する、又は駆動トランジスタの電流電圧の公式の比例係数に応じて取得する。
【0023】
S200:画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、対応する画素を補償する。
【0024】
画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得し、そして画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償するため、表示装置動作中に画素に電流を印加する時、駆動トランジスタの特性の可能な変化が考慮されたので、画素に印加された電流を均一にさせ、且つ画素に印加される電流と表示すべく画面とを整合させ、よって表示装置の画面表示品質を向上させ得る。
【0025】
S100において、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、様々な実現方式により取得することができる。
【0026】
実現方式1:例えば、画素の駆動トランジスタを検出し、駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、そして駆動トランジスタの現在特性値K1を、該駆動トランジスタの現在補償用特性値Kとして直接使用する。
【0027】
表示装置が1フレームの画像を表示可能なN行の画素、及びブランキング時間に対応するn行の画素を有する(該n行の画素がN行の画素中の画素である。即ち0<n<Nである)場合、一例として、1フレーム毎の画像の走査は、1フレームの画像を表示するための走査と、現在特性値K1を取得するための走査とを含む。例えば、現フレームの画像の表示時間(1/60)秒内において、前の(N/(N+n))時間(以下、「表示走査時間」と称する)内では、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまで走査して、前記現フレームの画像を表示する;そして、後の(N/(N+n))時間(ブランキング時間)内では、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでのうちの1行を走査して、走査された1行の画素の現在特性値K1を取得する。即ち、nは1に等しい。
【0028】
同様に、次フレームの画像の表示時間(1/60)秒内において、前の(N/(N+n))時間内では、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelN(即ち、該行の次の行の画素)まで走査して前記次フレームの画像を表示する;そして、後の(N/N+n)時間内では、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでのうちの次の1行を走査して、走査された次の1行の画素の現在特性値K1を取得する。
【0029】
これに基づき類推すると、この例では、2フレーム毎の画像の間には1つのブランキング時間があり、且つ各ブランキング時間内において1行の画素の現在特性値K1を取得するように該行の画素を走査するので、各行の画素の現在特性値K1を取得するため、N個のブランキング時間内において(N行の画素のすべてを走査するにはN個のブランキング時間が必要である)、走査された各行の画素を検出し各行の画素の現在特性値K1を取得するように、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまで走査する必要がある。このような各行の画素の現在特性値K1を取得するように複数のブランキング時間内において第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまで走査する操作は、1フレームの画像の表示周期の走査と呼ぶ。表示装置が2160行の画素を有し、且つリフレッシュ周波数が60Hzである場合、1フレームの画像の表示周期の走査を完了するのにかかる時間は2160/60=36秒である。
【0030】
別の例として、1フレーム毎の画像の走査は、上記の例の1つのブランキング時間に限定されることなく、2つ以上のブランキング時間を有してもよく;又は、ブランキング時間は、上記の例のように1フレーム画像毎の走査の最後に位置するに限定されないが故に、ブランキング時間は、上記の後の(n/(N+n))時間に限定されない;又は、上記の1つのブランキング時間内において、走査は第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでのうちの1行に限定されなく、2行以上走査してもよい。
【0031】
換言すると、現在特性値K1を現在補償用特性値Kとして直接使用して画素を補償する場合、現フレームの画像の表示周期の少なくとも1つのブランキング時間内に、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査する(現在特性値K1を取得するための走査である)。
【0032】
現フレームの画像の表示周期の走査内において、ブランキング時間が終了した度に、次フレームの表示時間に入る。当該次フレームの表示時間内では、現フレームの画像の表示周期では既に走査された少なくとも1行の画素中の各画素を補償する場合、用いられる補償データは、現フレームの画像の表示周期で既に取得した現在特性値K1である。これに対して、現フレームの画像の表示周期では走査されていない残りの行の画素中の各画素を補償する場合、用いられる補償データは、前フレームの画像の表示周期で取得した履歴補償用特性値K2である。
【0033】
本開示の幾つかの実施形態において、
図1の(a)及び
図2に示すように、現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間から第jブランキング時間までの間に、既に
図2における第1行の画素Pixel1から第m行の画素Pixelmまで走査し、ここでは、j≦mで、m<N
で、且つ第1行の画素Pixel1から第m行の画素Pixelmまでの各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、且つ取得した第1行の画素Pixel1から第m行の画素Pixelmまでの各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を、第1行の画素Pixel1から第m行の画素Pixelmまでの各画素の駆動トランジスタの補償データ、即ち現在補償用特性値Kとして直接使用する。
【0034】
そして、第jブランキング時間が終了した後、次フレームの表示時間に入り、上記した現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間から第jブランキング時間までの間に取得した、第1行の画素Pixel1から第m行の画素Pixelmまでの各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を用いて、第1行の画素Pixel1から第m行の画素Pixelmまでの各画素を補償する。これに対して、第(m+1)行の画素Pixelm+1から第N行の画素PixelNまでの各画素を補償する時に用いられる補償データは、前フレームの画像の表示周期で取得した履歴補償用特性値K2である。
【0035】
この時、現フレームの画像の表示周期で取得した、第1行から第m行の画素の各駆動トランジスタの現在補償用特性値K(即ち現在特性値K1)は、前フレームの画像の表示周期で取得した、第(m+1)行から第N行の画素の各駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2との差値が比較的に大きい場合、表示装置により次フレームの表示時間内に表示される画面は、
図1(a)の示すように、上下に階層化される現象が発生する。
【0036】
且つ、現フレームの画像の表示周期内での、第m+1行の画素Pixelm+1から第N行の画素PixelNまでの走査の漸次進行に伴い、表示装置により表示される画面は、
図1(a)に示すような状況から
図1(b)に示す状況へ漸次リフレッシュされ、更に
図1(c)に示す状況へ漸次リフレッシュされる。換言すれば、表示装置により異なるフレームの表示時間内に表示される画面は、リフレッシュ現象が発生する。
【0037】
上記した問題に鑑み、本開示の幾つかの実施例は、上記のS100に対して以下のような実現方式2を提供する。
【0038】
実現方式:
図3に示すように、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得するS100には、以下のステップを含むことができる。
【0039】
S10:画素の駆動トランジスタを検出し、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得する。
【0040】
画素の現在特性値K1を取得するために複数のブランキング時間内に第1行の画素から最後の1行の画素まで走査する操作は、1フレームの画像の表示周期の走査と呼ぶ。
【0041】
前記画素の駆動トランジスタの現在特性値K1の取得方式は、上記の実現方式1と完全同様である。
【0042】
S20:前フレームの画像の表示周期で取得した、画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出する。
【0043】
S30:画素の駆動トランジスタの現在特性値K1及び履歴補償用特性値K2に応じ、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0044】
上記S100のすべてのステップS10-S30の実行が完了した後、S40、即ち画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、対応する画素を補償することを実行してもよい。このS40は上記のS200に相当する。
【0045】
駆動トランジスタの現在特性値K1及び履歴補償用特性値K2に応じて、現在補償用特性値Kを算出する、即ち、現在の補償用特性値Kは、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2の両方を同時に考慮した上で取得したものであるので、現在補償用特性値Kと履歴補償用特性値K2との差値が小さくなり、現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償する時に表示される画面と、履歴補償用特性値K2に応じて対応する画素を補償する時に表示される画面との差異は比較的に小さくなる。例えば、現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償する時の輝度と、履歴補償用特性値K2に応じて対応する画素を補償する時の輝度との差異が比較的に小さくなり、その結果、視聴者の視聴体験が向上される。
【0046】
画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する方式は様々あるが、以下では、表示装置における複数の画素の配列方式が
図2に示すような方式、即ち表示装置における複数の画素がアレイ配列され、且つ複数の画素がN行に分けられる方式を例に挙げて詳しく説明する。
【0047】
例示的には、1フレーム画像毎に1つのブランキング時間があり、1つのブランキング時間内に1行の画素を走査することができ、且つ走査された該行の画素中の各画素の駆動トランジスタを検出可能とすれば、N行の画素の全てを走査する操作は1フレームの画像の表示周期の走査であり、且つ1フレーム画像毎の表示周期にはNフレームの画像を表示する必要がある。表示装置は2160行の画素を有し、且つリフレッシュ周波数が60Hzである場合、1フレームの画像の表示周期の走査の完成にかかる時間は2160/60=36秒である。
【0048】
図2に示すように、現フレームの画像の表示周期の第1フレームの画像の表示走査時間内において、第1フレーム画像の表示を実現するように、第1行の画素から第N行の画素まで走査して、各行の画素を順次点灯させる。従って、表示装置により第1フレーム画像が表示される時、各画素を補償する時に用いられる補償データは、前フレームの画像の表示周期で取得した、各画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2である。
【0049】
現フレームの画像の表示周期の第1フレームの画像の表示走査時間が終了した後、現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間に入る。この時、第1行の画素Pixel1を走査し、且つ第1行の画素Pixel1中の各画素の駆動トランジスタを検出して、第1行の画素Pixel1中の各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、次に、前フレームの画像の表示周期で取得した、第1行の画素Pixel1中の各画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出し、そして現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間で取得した、第1行の画素Pixel1中の各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1及び前フレームの画像の表示周期で取得した、第1行の画素Pixel1中の各画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、第1行の画素Pixel1中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0050】
現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間が終了した後、現フレームの画像の表示周期の第2フレームの画像の表示走査時間に入る。第2フレームの画像の表示走査時間において、表示装置が表示する時、第1行の画素Pixel1中の各画素を補償する時に用いられる補償データは、現フレームの画像の表示周期で取得した、第1行の画素Pixel1中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kである。第2行の画素Pixel2から第N行の画素PixelNまでの各画素を補償する時に用いられる補償データは、前フレームの画像の表示周期で取得した、第2行の画素Pixel2から第N行の画素PixelNまでの各画素の駆動トランジスタに対応する履歴補償用特性値K2である。
【0051】
現フレームの画像の表示周期の第2フレームの画像の表示走査時間が終了した後、現フレームの画像の表示周期の第2ブランキング時間に入る。この時、第2行の画素Pixel2を走査し、且つ第2行の画素Pixel2中の各画素の駆動トランジスタを検出して、第2行の画素Pixel2中の各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、次に、前フレームの画像の表示周期で取得した、第2行の画素Pixel2中の各画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出し、そして現フレームの画像の表示周期の第2ブランキング時間で取得した、第2行の画素Pixel2中の各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1及び前フレームの画像の表示周期で取得した、第2行の画素Pixel2中の各画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、第2行の画素Pixel2中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0052】
このようにして、各ブランキング時間内において第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査して、各行の画素の駆動トランジスタを検出し、各行の画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、且つ各行の画素の駆動トランジスタの現在特性値K1及び前フレームの画像の表示周期で取得した、各行の画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、各行の画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0053】
本開示の幾つかの実施例において、1つのブランキング時間内においてそのうちの数行の画素を順次走査し、且つ走査された数行の画素中の各画素の駆動トランジスタを検出する時、1つのブランキング時間内においてそのうちの1行の画素を順次走査し、且つ走査された該行の画素中の各画素の駆動トランジスタを検出する方式と類似する方式を用いるので、ここでその説明を省略する。
【0054】
換言すれば、各ブランキング時間において、そのうちの1行の画素を走査するか、又はそのうちの数行の画素を順次走査し、且つ走査された該行の画素の駆動トランジスタ、又は該数行の画素中の各画素の駆動トランジスタを検出して、該行の画素の駆動トランジスタ、又は該数行の画素中の各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、前フレームの画像の表示周期での、該行の画素の駆動トランジスタ又は該数行の画素中の各画素の駆動トランジスタに対応する履歴補償用特性値K2を抽出し、現在特性値K1及び履歴補償用特性値K2に応じて、該行の画素又は該数行の画素中の各画素の駆動トランジスタの現在特性値Kを算出取得する。
【0055】
本開示の幾つかの実施例において、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する方式は、各ブランキング時間においてそのうちの1行の画素を走査する、又はそのうちの数行の画素を順次走査する時、該行の画素の駆動トランジスタ又は該数行の画素中の同一色の各画素のみの駆動トランジスタを検出して、該行の画素中の、又は該数行の画素中の同一色の各画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、そして現在補償用特性値Kを算出してもよい。
【0056】
例示的には、1つのブランキング時間内においてそのうちの1行の画素を走査し、且つ該行の画素中の同一色の各画素の駆動トランジスタを検出する。
図2に示すように、表示装置は、RGB配列パターンを用い、各行の画素中に3分の1の画素がR画素1、3分の1の画素がG画素2、3分の1の画素がB画素3であり、且つ各行の画素においてR画素1、G画素2、B画素3の順で順次重複して配列される。例えば、まずR画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、次にG画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、最後にB画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0057】
現フレームの画像の表示周期の第1フレームの画像の表示走査時間において、表示装置が表示する時、各画素を補償する時に用いられる補償データは、前フレームの画像の表示周期で取得した、各画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2である。
【0058】
現フレームの画像の表示周期の第1フレームの画像の表示走査時間が終了した後、現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間に入る。この時、第1行の画素Pixel1を走査し、且つ第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタを検出して、第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、次に、前フレームの画像の表示周期で取得した、第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出し、そして現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間で取得した第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在特性値K1及び前フレームの画像の表示周期で取得した、第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0059】
現フレームの画像の表示周期の第1ブランキング時間が終了した後、現フレームの画像の表示周期の第2フレームの画像の表示走査時間に入る。第2フレームの画像の表示走査時間において、表示装置が表示する時、第1行の画素Pixel1中の各R画素1を補償する時に用いられる補償データは、現フレームの画像の表示周期で取得した、第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kであり;第1行の画素Pixel1中のR画素1以外の他の画素を補償する時に用いられる補償データは、前フレームの画像の表示周期で取得した、対応する履歴補償用特性値K2であり;第2行の画素Pixel2から第N行の画素PixelNまでの各画素を補償する時に用いられる補償データは、前フレームの画像の表示周期で取得した、第2行の画素Pixel2から第N行の画素PixelNまでの各画素の駆動トランジスタに対応する履歴補償用特性値K2である。
【0060】
現フレームの画像の表示周期の第2フレームの画像の表示走査時間が終了した後、現フレームの画像の表示周期の第2ブランキング時間に入る。この時、第2行の画素Pixel2を走査し、且つ第2行の画素Pixel2中の各R画素1の駆動トランジスタを検出して、第2行の画素Pixel2中の各R画素1の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、次に、前フレームの画像の表示周期で取得した、第2行の画素Pixel2中の各R画素1の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出し、そして現フレームの画像の表示周期の第2ブランキング時間で取得した第2行の画素Pixel2中の各R画素1の駆動トランジスタの現在特性値K1及び前フレームの画像の表示周期で取得した、第2行の画素Pixel2中の各R画素1の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、第2行の画素Pixel2中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0061】
このようにして、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、各行の画素中のR画素1の駆動トランジスタを検出して、各R画素1の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、且つ各R画素1の駆動トランジスタの現在特性値K1及び前フレームの画像の表示周期で取得した、各R画素1の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0062】
各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、各G画素2の駆動トランジスタを検出して、各G画素2の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、且つ前フレームの画像の表示周期で取得した、各G画素2の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0063】
各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、各B画素3の駆動トランジスタを検出して、各B画素3の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し、且つ前フレームの画像の表示周期で取得した、各B画素3の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2に応じ、各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得する。
【0064】
又は、まず、第1行の画素Pixel1中のR画素1を走査し、且つ第1行の画素Pixel1中の各R画素1の駆動トランジスタを検出して現在特性値K1を取得し、そして現在補償用特性値Kを算出する。その後、第1行の画素Pixel1中のG画素2を走査し、且つ第1行の画素Pixel1中の各G画素2の駆動トランジスタを検出して現在特性値K1を取得し、そして現在補償用特性値Kを算出する。その後、第1行の画素Pixel1中のB画素3を走査し、且つ第1行の画素Pixel1中の各B画素3の駆動トランジスタを検出して現在特性値K1を取得し、そして現在補償用特性値Kを算出する。第1行の画素Pixel1中のR画素1、G画素2及びB画素3の走査が完了した後、第2行の画素Pixel2中のR画素1、G画素2及びB画素3の走査を実行し、且つこのように類推し、最後の1行の画素中のR画素1、G画素2及びB画素3の走査が完了するまで走査を繰り返す。
【0065】
1つのブランキング時間内においてそのうちの数行の画素を順次走査し、且つ走査された数行の画素中の同一色の各画素の駆動トランジスタを検出する時、1つのブランキング時間内においてそのうちの1行の画素を順次走査し、且つ走査された該行の画素中の同一色の各画素の駆動トランジスタを検出する方式と類似する方式を用いるので、ここでその説明を省略する。
【0066】
上記の実現形方式では、現在補償用特性値Kを取得する時、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との両方が同時に考慮され、取得した現在補償用特性値Kは、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間に収まるので、現在補償用特性値Kと履歴補償用特性値K2との差値を小さくすることができ、よって表示装置により表示される画面に階層化現象の発生及びリフレッシュ現象の発生は避けられる。
【0067】
以下、
図3に示す画素補償方法を実現する幾つかの例示を提供する。これらの例示では、画素の駆動トランジスタに対応する現在特性値K1及び履歴補償用特性値K2に応じ、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時、表示装置の、現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償する時に表示される画面と、履歴補償用特性値K2に応じて対応する画素を補償する時に表示される画面との差異を可能な限り小さくするため、1つのステップ値Kstepを事前に取得し、K1と、K2と、Kstepとの間の計算を通じて、現在補償用特性値Kを取得し、現在補償用特性値KがK1とK2との間に収まるようにすることにより、上記の表示画面間の差異を小さくさせ、ひいては視聴者の視聴体験を向上する。
【0068】
図4に示すように、本開示の幾つかの実施例に係る画素補償方法は、以下のステップを含む。
【0069】
S10:画素の駆動トランジスタを検出し、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得する。
【0070】
S20:前フレームの画像の表示周期で取得した、画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出する。
【0071】
S301:現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間の差値Ktempを算出し、ここでは、Ktemp=K1-K2とする。
【0072】
S302:差値Ktempに応じて、ステップ値Kstepを決定し、ここでは、0<Kstep<|Ktemp|である。
【0073】
ステップ値Kstepは0以上であり、且つステップ値Kstepは差値Ktempの絶対値より小さいと理解されても良い。ステップ値Kstepの算出過程は、以下のサブステップを含む。
【0074】
S3021:ステップ係数aを設定する。ここでは、aは1より小さく且つ0より大きい。
【0075】
S3022:差値Ktempとステップ係数aに応じて、ステップ値Kstepを算出する。ここでは、Kstep=a×|Ktemp|である。
【0076】
まず、ステップ係数aを設定する:ここでは、aは1より小さく且つ0より大きい小数であり、即ち0<a<1であり、ステップ係数aは、実際の必要に応じて設定可能である。例えば、ステップ係数aを固定値に設定し、且つ表示装置における各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時、用いるステップ係数aをすべて同一にする;又は、表示装置における異なる画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時、用いるステップ係数aを非同一にする。
【0077】
例示的には、
図2に示す表示装置はRGB配列パターンを用い、表示装置の複数の画素のうち、3分の1の画素がR画素1、3分の1の画素がG画素2、3分の1の画素がB画素3であり、ここでは、表示装置におけるR画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時に用いるステップ係数aと、表示装置におけるG画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時に用いるステップ係数aと、表示装置におけるB画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時に用いるステップ係数aとは、互いに異なる。
【0078】
又は、例示的には、
図11に示す表示装置は、RGBW(Red赤色、Greenグレーン、Blue青色、White白色)配列パターンを用いる時、表示装置の複数の画素のうち、4分の1の画素がR画素1、4分の1の画素がG画素2、4分の1の画素がB画素3、4分の1の画素がW画素4であり、ここでは、表示装置におけるR画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時に用いるステップ係数aと、表示装置におけるG画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時に用いるステップ係数aと、表示装置におけるB画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時に用いるステップ係数aと、表示装置におけるW画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する時に用いるステップ係数aとは、互いに異なる。
【0079】
又は、複数の差値範囲及び各差値範囲に対応するステップ係数aを設定し、差値Ktempがある差値範囲内に収まる場合、対応するステップ係数aを決定することができる。ステップ値Kstepが決定される場合、差値Ktempとステップ係数aに応じてステップ値Kstepを算出する。ここでは、Kstep=a×|Ktemp|であり、即ち、ステップ値Kstepは、差値Ktempの絶対値にステップ係数aを乗算した値に等しくする。こうして、ステップ値Kstepを差値Ktempの絶対値より小さくすることができ、よって、算出取得した現在補償用特性値Kは、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間に収まるようになる。
【0080】
以上のステップ係数aに関する設定は、本開示を説明するための例示であり、実際の適用において、ステップ係数aは、ステップ係数aの値が0~1の範囲内(即ち、0<a<1)に収まる限り、画素の駆動トランジスタの使用中の異なる状態に応じて異なる値に設定することができ、本開示はそれを限定しない。
【0081】
S303:現在特性値K1と履歴補償用特性値K2の大小を対比する。
【0082】
現在特性値K1と履歴補償用特性値K2の大小を決定するように、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2を直接対比するか、又は、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間の差値Ktempの正負を判断し、差値Ktempが正の場合、現在特性値K1は履歴補償用特性値K2より大きいとし、差値Ktempが負の場合、現在特性値K1は履歴補償用特性より小さいとする。
【0083】
現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より大きい場合、S3041を実行する;現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より小さい場合、S3042を実行する。
【0084】
S3041:現在補償用特性値Kを算出し、K=K2+Kstepとする。
【0085】
S3042:現在補償用特性値Kを算出し、K=K2-Kstepとする。
【0086】
現在補償用特性値Kは、履歴補償用特性値K2に1つのステップ値Kstepを加算するか、又は履歴補償用特性値K2から1つのステップ値Kstepを減算することによって算出される。ステップ値Kstepは0以上で、且つステップ値Kstepは、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との差値Ktempの絶対値より小さいため、最終的に算出取得した現在補償用特性値Kは、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間に収まり、よって画素に対する補償を実現すると同時に、表示装置が現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償する時に表示する画面と、履歴補償用特性値K2に応じて対応する画素を補償する時に表示する画面との差異が比較的小さくなり、視聴者の視聴体験は向上される。
【0087】
S4011:取得した画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kをメモリに記憶する。
【0088】
隣接する2フレームの画像の表示走査時間の間のブランキング時間内において、表示装置のN行の画素中の1行又は数行の画素を走査して、且つ走査した各画素の駆動トランジスターを検出し、該ブランキング時間内に走査した各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出する。該ブランキング時間内に取得した各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、前に取得した前フレームの画像の表示周期内に走査した各画素の駆動トランジスタに対応する履歴補償用特性値K2を上書きし、該ブランキング時間内で取得した各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、メモリに記憶される。
【0089】
S4021:メモリから画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、対応する画素を補償する。
【0090】
上記のブランキング時間が終了した後、次フレームの画像の表示走査時間に入る。該次フレームの画像の表示走査時間内において、メモリから上記のブランキング時間内に走査された各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償し、同時に、メモリから該ブランキング時間の前に取得した、該ブランキング時間内に走査されなかった残りの各画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を抽出して、対応する残りの画素を補償する。
【0091】
説明すべきなのは、上記の画素補償過程において、S10~S3042は、他の代替方法を採用してもよく、例えば、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を、現在補償用特性値Kとして直接使用して対応する画素を補償する。ここでは限定しない。
【0092】
上記の画素補償過程において、S4011及びS4021は、後述で詳しく説明する他の代替方法を採用してもよい。
【0093】
以下、
図4に示す画素補償方法の実施例の幾つかの変形例を説明する。
【0094】
[変形例1]
本開示の幾つかの実施例において、現在特性値K1に1つのステップ値Kstepを加算するか、又は現在特性値K1から1つのステップ値Kstepを減算すること
により、現在補償用特性値Kを取得する。
図5に示すように、S10~S303及びS4011とS4021は、
図4に示すS10~S303及びS4011とS4021と同じであり、
図5に示す画素補償方法に対する不要な重複を避けるため、ここでその説明を省略し、以下、両者の差異について詳しく説明するが、両者の共通部分について説明を省略する。
図5における同一のステップ番号は、
図4におけるステップと同一のステップを示している。
【0095】
S303の対比結果について、現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より大きい場合、S3041’を実行する;現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より小さい場合、S3042’を実行する。
【0096】
S3041’:現在補償用特性値Kを算出取得し、K=K1-Kstepとする。
【0097】
S3042’:現在補償用特性値Kを算出取得し、K=K1+Kstepとする。
【0098】
現在補償用特性値Kは、現在特性値K1に1つのステップ値Kstepを加算するか、又は現在特性値K1から1つのステップ値Kstepを減算することによって算出される。ステップ値Kstepは0以上で、且つステップ値Kstepは、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間の差値Ktempの絶対値より小さいため、最終的に算出取得した現在補償用特性値Kは、現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間に収まるようになり、画素に対する補償を実現すると同時に、表示装置が現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償する時に表示する画面と、表示装置が履歴補償用特性値K2に応じて対応する画素を補償する時に表示する画面との差異は小さくなり、視聴者の視聴体験は向上される。
【0099】
[変形例2]
本開示の幾つかの実施例において、
図6に示すように、S302では差値Ktempに応じてステップ値Kstepを決定する時、ステップ値Kstepの決定は、
図4に示す方法の以外、種々の異なる方式を採用してもよい。以下では、ステップ値Kstepの決定方式を更に例示的に示す。説明すべきなのは、ステップ値Kstepの決定方式は、
図4及び
図6に示す2つの方法を含むが、これらに限定されない。
【0100】
図6では、上記のステップ値Kstepの決定方式のステップ以外、他のステップは、すべて
図4に示す画素補償方法におけるステップと同様である。本開示の実施例に対する不要な重複を回避するため、ここでその説明を省略する。以下、両者の差異について詳しく説明するが、両者の共通部分について説明を省略する。
図6に示すように、同一のステップ番号は、
図4におけるステップと同一のステップを示す。
【0101】
S3021’:n個の区間を設定し、且つ各区間に対応するステップ標準値を設定し、ここで、nは1より大きい整数である。
【0102】
本開示の幾つかの実施例において、n個の区間は、実際の必要に応じて設定してもよい。例えば、n個の区間は連続的であってもよく、第i区間の開始点と第i-1区間の終了点とは値が等しく、且つ第i-1区間が第i-1区間の終了点で開放する場合、第i区間は、第i区間の開始点で閉合する;これに対して、第i-1区間が第i-1区間の終了点で閉合する場合、第i区間は、第i区間の開始点で開放する。ここでは、2≦i≦nである。
【0103】
即ち、n個の区間は、[Temp1,Temp2)、[Temp2,Temp3)、[Temp3,Temp4)、……、[Tempi-1,Tempi)、[Tempi,Tempi+1)、……、[Tempn-1,Tempn)、[Tempn,Tempn+1]であり、ここでは、Temp1からTempn+1まで徐々に大きくなる。この場合、第i-1区間の終了点はTempiであり、且つ第i-1区間は、第i-1区間の終了点で開放し;第i区間の開始点はTempiであり、且つ第i区間は、第i区間の開始点で閉合する。
【0104】
説明すべきなのは、この時、差値Ktempが第n区間の終了点の値と等しい時、対応するステップ値Kstepを決定できないことを防止するように、第n区間は、第n区間の終了点で閉合することが好ましい。
【0105】
又は、n個の区間は、[Temp1,Temp2]、(Temp2,Temp3]、(Temp3,Temp4]、……、(Tempi-1,Tempi]、(Tempi,Tempi+1]、……、(Tempn-1,Tempn]、(Tempn,Tempn+1]であってもよく、ここでは、Temp1からTempn+1まで徐々に大きくなる。この場合、第i-1区間の終了点は、Tempiであり、且つ第i-1区間は、第i-1区間の終了点で閉合し、第i区間の開始点はTempiであり、且つ第i区間は、第i区間の開始点で開放する。説明すべきなのは、この場合、差値Ktempが第1区間の開始点の値と等しい時、対応するステップ値Kstepを決定できないことを防止するように、第1区間は、第1区間の開始点で閉合することが好ましい。
【0106】
n個の区間を設定する時、第1区間の開始点と第n区間の終了点とは、実際の必要に応じて設定してもよい。例えば、第1区間の開始点は0に設定され、第n区間の終了点は、0より大きく、且つn個の区間において、各区間の終了点の値は、すべて0より大きくなり、この時、後続の、差値Ktempが収まる区間を判断する時、差値Ktempの絶対値が収まる区間を判断する必要があり;又は、第1区間の開始点の値は、0より小さく設定され、第n区間の終了点の値は、0より大きい。
【0107】
S3022’:差値Ktempが収まる区間を判断し、差値Ktempが収まる区間に対応するステップ基準値を、ステップ値Kstepとして決定する。
【0108】
本開示の幾つかの実施例において、n個の区間を設定すると同時に、実際の必要に応じてn個の区間中の各区間に対応するステップ標準値を設定する。例えば、第i区間に対応するステップ標準値はTiであり、ここでは、Ti<Ti+1で、1≦i≦n-1である。例に挙げると、n個の区間において、第1区間の開始点の値を0に設定すると、第n区間の終了点の値は、0より大きくなり、且つn個の区間において、各区間の終了点の値は、何れも0より大きくなり、この場合、各区間の開始点の値を該区間に対応するステップ標準値とする、即ち第i区間に対応するステップ標準値は、第i区間の開始点の値と等しい。
【0109】
ステップ値Kstepを決定する時、差値Ktempをn個の区間と対比し、差値Ktempが収まる区間を判断し、差値Ktempが収まる区間を判定した後、差値Ktempが収まる区間に対応するステップ標準値を、ステップ値Kstepとして決定できる。
【0110】
[変形例3]
本開示の幾つかの実施例において、
図7に示すように、S40、即ち画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償するステップが、
図4に示す実施例と異なる以外、他のステップは、すべて
図4に示す実施例における画素補償方法のステップと同様であるので、ここでその説明を省略する。
図7に示すように、S40は、下記のサブステップを含むことができる。
【0111】
S4012:隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1記憶領域と第2記憶領域に交互に記憶する。
【0112】
S4022:各フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、対応する画素を補償する。
【0113】
一例として、
図8に示すように、表示装置は、第1記憶領域221と第2記憶領域222とを有しており、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1記憶領域221と第2記憶領域222に交互に記憶され、且つ、隣接フレームの画像の表示周期のうちの各フレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、前フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画像中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを第1記憶領域221と第2記憶領域222から交互に抽出して、対応する画素を補償する。
【0114】
本開示の幾つかの実施例において、第sフレームの画像の表示周期の複数のブランキング時間内に、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査して、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。例えば、第sフレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1記憶領域221に記憶され;第sフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、第2記憶領域222に記憶された第s-1フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償する。
【0115】
その後、第sフレームの画像の表示周期において、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち、第sフレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、第s+1フレームの画像の表示周期の、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得過程に移行する。第s+1フレームの画像の表示周期の複数のブランキング期間内において、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査して全ての画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、取得した全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを第2記憶領域222に記憶し;第s+1フレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、第1記憶領域221に記憶された、第sフレームの画像の表示周期で取得した全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償する。
【0116】
第s+1フレームの画像の表示周期で全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち、第s+1フレームの画像の表示周期で取得した全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、第s+2フレームの画像の表示周期の、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得に移行し、第s+2フレームの画像の表示周期の複数のブランキング期間内において、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、取得した全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを第1記憶領域221に記憶し;第s+2フレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、第2記憶領域222に記憶された、第s+1フレームの画像の表示周期で取得した全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償する。このように、現在補償用特性値Kを交互に記憶し、抽出して、画素に対する補償を実現する。
【0117】
[変形例4]
本開示の幾つかの実施例において、
図9に示すように、S40、即ち画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて対応する画素を補償するステップは、
図4に示す実施例と異なる以外、他のステップは、すべて
図4に示す実施例の画素補償方法のステップと同様であるので、ここでその説明を省略する。
図9に示すように、S40は、下記のサブステップを含むことができる。
【0118】
S4013:隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、同一色の全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、該色に対応する第1色データサブ領域と第2色データサブ領域に交互に記憶する。
【0119】
一例として、
図2及び
図10に示すように、表示装置はRGB配列パターンを用い、表示装置の複数の画素のうち、
図2に示すように、3分の1の画素がR画素1、3分の1の画素がG画素2、3分の1の画素がB画素3であり、表示装置の複数の画素はN行に分けられ、各行の画素中の複数のR画素1、複数のG画素2及び複数のB画素3は、何れもR画素1、G画素及びB画素3の順で順次重複して配列される。
図10に示すように、赤色には、第1赤色データサブ領域231と第2赤色データサブ領域232が対応付けられ、緑色には、第1緑色データサブ領域233と第2緑色データサブ領域234が対応付けられて、青色には、第1青色データサブ領域235と第2青色データサブ領域236が対応付けられる。
【0120】
隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1赤色データサブ領域231と第2赤色データサブ領域232に交互に記憶され;隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1緑色データサブ領域233と第2緑色データサブ領域234に交互に記憶され;隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1青色データサブ領域235と第2青色データサブ領域236に交互に記憶される。
【0121】
S4023:取得した同一色の全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、該色の画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応する画素を補償する。ここでは、表示装置の色配列パターンのいずれか1つの色には、第1色データサブ領域と第2色データサブ領域が対応付けられる。
【0122】
同様に
図2及び
図10に示すように、隣接フレームの画像の表示周期のうちの各フレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、前フレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1赤色データサブ領域231と第2赤色データサブ領域232から交互に抽出して、対応するR画素1を補償し;前フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1緑色データサブ領域233と第2緑色データサブ領域234から交互に抽出して、対応するG画素2を補償し;前フレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1青色データサブ領域235と第2青色データサブ領域236から交互に抽出して、対応するB画素3を補償する。
【0123】
本開示の幾つかの実施例において、各フレームの画像の表示周期で全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、まず全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、次に、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、最後に、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0124】
第tフレームの画像の表示周期の複数のブランキング時間内において、最初の3分の1のブランキング時間内に、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1赤色データサブ領域231に記憶し;第tフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内に、第2赤色データサブ領域232に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するR画素1を補償し;第2緑色データサブ領域234に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するG画素2を補償し;第2青色データサブ領域236に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するB画素3を補償する。
【0125】
第tフレームの画像の表示周期で全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、中間の3分の1のブランキング時間内で、再度第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0126】
第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1緑色データサブ領域233に記憶される。第tフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内に、第1赤色データサブ領域231に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するR画素1を補償し;第2緑色データサブ領域234に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するG画素2を補償し;第2青色データサブ領域236に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するB画素3を補償する。
【0127】
第tフレームの画像の表示周期で全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、最後の3分の1のブランキング時間内で、再度第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0128】
第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1青色データサブ領域235に記憶され、第tフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内に、第1赤色データサブ領域231に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するR画素1を補償し;第1緑色データサブ領域233に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するG画素2を補償し;第2青色データサブ領域236に記憶された第t-1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するB画素3を補償する。
【0129】
第tフレームの画像の表示周期で全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、第t+1フレームの画像の表示周期の、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得に移行する。
【0130】
同様に、まず全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、次に、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、続いて全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0131】
第t+1フレームの画像の表示周期で全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、及び全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時に、第t+1フレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内で、第1青色データサブ領域235に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するB画素3を補償する。
【0132】
第t+1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第2赤色データサブ領域232に記憶され;第t+1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第2緑色データサブ領域234に記憶され;第t+1フレームの画像の表示周期で取得した全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第2青色データサブ領域236に記憶される。
【0133】
本開示の幾つかの実施例において、
図11及び
図10に示すように、表示装置はRGBW配列パターンを用い、表示装置の複数の画素のうち、4分の1の画素がR画素1、4分の1の画素がG画素2、4分の1の画素がB画素3、4分の1の画素がW画素4である。
【0134】
表示装置の複数の画素はN行に分けられ、各行の画素中の複数のR画素1、複数のG画素2、複数のB画素3と複数のW画素4は、いずれもR画素1、G画素2、B画素3、W画素4の順で順次重複して配列され;赤色には、第1赤色データサブ領域231と第2赤色データサブ領域232が対応付けられ、緑色には、第1緑色データサブ領域233と第2緑色データサブ領域234が対応付けられ、青色には、第1青色データサブ領域235と第2青色データサブ領域236が対応付けられ、白色には、第1白色データサブ領域237と第2白色データサブ領域238が対応付けられる。
【0135】
全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1赤色データサブ領域231と第2赤色データサブ領域232に交互に記憶され;隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1緑色データサブ領域233と第2緑色データサブ領域234に交互に記憶され;隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1青色データサブ領域235と第2青色データサブ領域236に交互に記憶され;隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1白色データサブ領域237と第2白色データサブ領域238に交互に記憶される。
【0136】
また、隣接フレームの画像の表示周期のうちの各フレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、前フレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1赤色データサブ領域231及び第2赤色データサブ領域232から交互に抽出して、対応するR画素1を補償し;前フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1緑色データサブ領域233及び第2緑色データサブ領域234から交互に抽出して、対応するG画素2を補償し;前フレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1青色データサブ領域235及び第2青色データサブ領域236から交互に抽出して、対応するB画素3を補償し;前フレームの画像の表示周期で取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1白色データサブ領域237及び第2白色データサブ領域238から交互に抽出して、対応するW画素4を補償する。
【0137】
例示的には、各フレームの画像の表示周期で全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、まず全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、次に、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、続いて全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、更に全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0138】
第tフレームの画像の表示周期の複数のブランキング時間内において、最初の4分の1のブランキング時間内に、第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのR画像1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを第1赤色データサブ領域231に記憶し;第tフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、第2赤色データサブ領域232に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するR画素1を補償し;第2緑色データサブ領域234に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するG画素2を補償し;第2青色データサブ領域236に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するB画素3を補償し;第2白色データサブ領域238に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出して、対応するW画素4を補償する。
【0139】
第tフレームの画像の表示周期で全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、第二の4分の1のブランキング時間内で、再度第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第1緑色データサブ領域233に記憶される。
【0140】
第tフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、第1赤色データサブ領域231に記憶された第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するR画素1を補償し;第2緑色データサブ領域234に記憶された第t-1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するG画素2を補償し;第2青色データサブ領域236に記憶された第t-1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、対応するB画素3を補償し;第2白色データサブ領域238に記憶された第t-1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するW画素4を補償する。
【0141】
第tフレームの画像の表示周期で全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶完了した後、第三の4分の1のブランキング時間内で、再度第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1青色データサブ領域235に記憶する。
【0142】
第tフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、第1赤色データサブ領域231に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するR画素1を補償し;第1緑色データサブ領域233に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するG画素2を補償し;第2青色データサブ領域236に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するB画素3を補償し;第2白色データサブ領域238に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するW画素4を補償する。
【0143】
第tフレームの画像の表示周期で全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、最後の4分の1のブランキング時間内で、再度第1行の画素Pixel1から第N行の画素PixelNまでを順次走査し、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し;第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを、第1白色データサブ領域237に記憶する。
【0144】
第tフレームの画像の表示周期のマルチフレーム表示時間内において、第1赤色データサブ領域231に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するR画素1を補償し;第1緑色データサブ領域233に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するG画素2を補償し;第1青色データサブ領域235に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するB画素3を補償し;第2白色データサブ領域238に記憶された、第t-1フレームの画像の表示周期で取得した全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得して、対応するW画素4を補償する。
【0145】
第tフレームの画像の表示周期で全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得が完了した後、即ち第tフレームの画像の表示周期で取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、第t+1フレームの画像の表示周期の、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの取得に移行する。
【0146】
同様に、まず全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、次に、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、続いて全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、更に全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する。
【0147】
第t+1フレームの画像の表示周期で全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時、及び全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得する時に、第t+1フレームの画像の表示周期のマルチフレームの表示時間内で、第1白色データサブ領域237に記憶された、第tフレームの画像の表示周期で取得した全てのW画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得し、対応するW画素4を補償し;第t+1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第2赤色データサブ領域232に記憶され、第t+1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第2緑色データサブ領域234に記憶され、第t+1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第2ブールデータサブ領域236に記憶され、第t+1フレームの画像の表示周期で取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kは、第2白色データサブ領域238に記憶される。
【0148】
本開示の幾つかの実施例は、上記方法の例示に基づき上記方法を実現する表示装置に対して、機能モジュールの分割を実施することができる。例えば、各機能に対応して各機能モジュールを分割してもよいし、2つ以上の機能を1つの機能モジュールに統合してもよい。上記統合された機能モジュールは、ハードウェアを用いる形式で実現してもよいし、ソフトウェア機能モジュールを用いる形式で実現してもよい。説明すべきなのは、本開示の幾つかの実施例における機能モジュールの分割は例示的で、論理的な機能分割であり、実際の適用時には、別の分割方式があり得る。
【0149】
本開示の幾つかの実施例において、
図13~
図16の示すように、更に、上記の実施例に記載の画素補償方法を用いる画素補償システムを提供する。
【0150】
図13に示すように、前記画素補償システムは、主制御チップ10と、ゲートドライバ20と、ソースドライバ30とを備える。主制御チップ10は、ゲートドライバ20とソースドライバ30に接続され、前記ゲートドライバ20は、各画素中の画素の駆動トランジスタのゲートに接続され、ソースドライバ30は、各画素中の画素の駆動トランジスタのソースに接続される。主制御チップ10は、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを取得するように配置され、ゲートドライバ20及びソースドライバ30は、取得した画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを用いて、対応する画素を補償するように配置される。
【0151】
本明細書における各実施例は、いずれも漸進的に説明され、各実施例の間の同一又は類似の部分は互いに参照すればよく、各実施例では他の実施例との違いが重点的に説明される。特に、システムの実施例については、方法の実施例と基本的に類似するため、説明は比較的に簡略化されており、関連する部分は方法の実施例の部分の説明を参照すれば良い。
【0152】
本開示の実施例に係る画素補償システムにおいて、主制御チップ10は、更に、画素の駆動トランジスタを検出し、画素の駆動トランジスタの現在特性値K1を取得し;前フレームの画像の表示周期で取得した、画素の駆動トランジスタの履歴補償用特性値K2を取得し;画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを算出取得するように配置される。
【0153】
又は、本開示の幾つかの実施例に係る画素補償システムにおいて、主制御チップ10は、更に以下のように配置される:現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間の差値Ktempを算出し、ここでは、Ktemp=K1-K2とし;
【0154】
差値Ktempに応じてステップ値Kstepを決定し、0<Kstep<|Ktemp|とし、且つ現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との大小を対比し;そして現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との大小、及びステップ値Kstepに応じ、現在補償用特性値Kを算出取得し;ここでは、現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より大きい場合、K=K2+Kstepとし;現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より小さい場合、K=K2-Kstepとする。
【0155】
又は、本開示の幾つかの実施例に係る画素補償システムにおいて、主制御チップ10は、更に以下のように配置される:現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との間の差値Ktempを算出し、ここでは、Ktemp=K1-K2とし;差値Ktempに応じてステップ値Kstepを決定し、0<Kstep<|Ktemp|とし、且つ現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との大小を対比し;現在特性値K1と履歴補償用特性値K2との大小、及びステップ値Kstepに応じて、現在補償用特性値Kを算出取得し;ここでは、現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より大きい場合、K=K1-Kstepとし;現在特性値K1が履歴補償用特性値K2より小さい場合、K=K1+Kstepとする。
【0156】
本開示の幾つかの実施例において、ステップ値Kstepがステップ係数aと差値Ktempを通じて決定される場合、主制御チップ10は、まずステップ係数aを決定し、ここでは、aが1より小さく且つ0より大きい;そして差値Ktempとステップ係数aに応じて、ステップ値Kstepを算出し、Kstep=a×|Ktemp|とする。
【0157】
本開示の幾つかの実施例において、差値Ktempが収まる区間を通じてステップ値Kstepが決定される場合、主制御チップ10はまずn個の区間を設定する。ここでは、nが0より大きい整数であり、且つn個の区間において、第i区間の開始点と第i-1区間の終了点とは値が等しく、且つ第i区間が第i区間の開始点で閉合する時、第i-1区間は、第i-1区間の終了点で開放し、逆に第i区間が第i区間の開始点で開放する時、第i-1区間は、第i-1区間の終了点で閉合する。ここでは、2≦i≦nである。
【0158】
続いて、各区間に対応するステップ基準値を設定し;差値Ktempが収まる区間を判断し;最後に、差値Ktempが収まる区間に応じて、差値Ktempが収まる区間に対応するステップ基準値をステップ値Kstepとして決定する。
【0159】
本開示の幾つかの実施例において、ゲートドライバ20及びソースドライバ30が、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じて、上記S4011及びS4021に記載の方法を用いる対応する画素を補償する場合、
図13に示すように、画素補償システムは、更に、主制御チップ10に接続されるメモリ40を備えても良い。メモリ40は、主制御チップ10により取得した画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを記憶するように配置される。各フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、主制御チップ10は、メモリ40から画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つ現在補償用特性値Kを、ゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応する画素を補償する。
【0160】
本開示の幾つかの実施例において、ゲートドライバ20及びソースドライバ30が、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じ、上記S4012及びS4022に記載の方法を用いて対応する画素を補償する場合、
図13に示すように、メモリ40は、それぞれ主制御チップ10に接続される第1メモリ41と、第2メモリ42とを備えても良く、第1メモリ
41と第2メモリ
42は、隣接フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶する。
【0161】
各フレームの画像の表示周期で取得した、全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを第1メモリ41と第2メモリ42に交互に記憶した後、主制御チップ10は、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを第1メモリ41と第2メモリ42から交互に抽出し、且つ現在補償用特性値Kをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応する画素を補償する。
【0162】
本開示の幾つかの実施例において、ゲートドライバ20及びソースドライバ30が、画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kに応じ、上記S4013及びS4023に記載の方法を用いて対応する画素を補償する場合、画素補償システムは、更に、第1色データメモリと、第2色データメモリを備える。
【0163】
図14に示すように、表示装置の配列パターンのいずれか1つの色には、第1色データメモリと第2色データメモリが対応付けられており、第1色データメモリと第2色データメモリは、それぞれ主制御チップ10に接続され、いずれか1つの色の第1色データメモリと第2色データメモリは、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、該色に対応する全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0164】
各フレームの画像の表示周期で取得した、同一色の全ての画素中の各画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、主制御チップ10は、該色の画素の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つ現在補償用特性値Kをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して、対応する画素を補償する。
【0165】
本開示の幾つかの実施例において、表示装置がRGB配列パターンを用いる場合、
図14に示すように、赤色には第1赤色データメモリ411と第2赤色データメモリ421が対応付けられ、緑色には第1緑色データメモリ412と第2緑色データメモリ422が対応付けられ、青色には、第1青色データメモリ413と第2青色データメモリ423が対応付けられる。即ち、画素補償システムは、第1赤色データメモリ411と、第2赤色データメモリ421と、第1緑色データメモリ412と、第2緑色データメモリ422と、第1青色データメモリ413と、第2青色データメモリ423とを備える。
【0166】
第1赤色データメモリ411と第2赤色データメモリ421とは、それぞれ主制御チップ10に接続されており、第1赤色データメモリ411と第2赤色データメモリ421とは、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0167】
第1緑色データメモリ412と第2緑色データメモリ422とは、それぞれ主制御チップ10に接続されており、第1緑色データメモリ412と第2緑色データメモリ422とは、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0168】
第1青色データメモリ413と第2青色データメモリ423とは、それぞれ主制御チップ10に接続されており、第1青色データメモリ413と第2青色データメモリ423とは、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0169】
本開示の幾つかの実施例において、主制御チップ10は、更に以下のように配置される:即ち、各フレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つそれをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応するR画素1を補償し;各フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つそれをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応するG画素2を補償し;各フレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つそれをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応するB画素3を補償する。
【0170】
本開示の幾つかの実施例において、表示装置がRGBW配列パターンを用いる場合、
図15に示すように、赤色には第1赤色データメモリ411と第2赤色データメモリ421が対応付けられ、緑色には第1緑色データメモリ412と第2緑色データメモリ422が対応付けられ、青色には第1青色データメモリ413と第2青色データメモリ423が対応付けられ、白色には第1白色データメモリ414と第2白色データメモリ424が対応付けられる。即ち、画素補償システムは、第1赤色データメモリ411と、第2赤色データメモリ421と、第1緑色データメモリ412と、第2緑色データメモリ422と、第1青色データメモリ413と、第2青色データメモリ423と、第1白色データメモリ414と、第2白色データメモリ424とを備える。
【0171】
第1赤色データメモリ411と第2赤色データメモリ421は、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0172】
第1緑色データメモリ412と第2緑色データメモリ422は、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0173】
第1青色データメモリ413と第2青色データメモリ423は、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0174】
第1白色データメモリ414と第2白色データメモリ424は、隣接フレームの画像の表示周期でそれぞれ取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを交互に記憶するように配置される。
【0175】
本開示の幾つかの実施例において、主制御チップは、更に以下のように配置される:即ち、各フレームの画像の表示周期で取得した、全てのR画素1中の各R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、R画素1の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つそれをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応するR画素1を補償し;各フレームの画像の表示周期で取得した、全てのG画素2中の各G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、G画素2の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つそれをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応するG画素2を補償し;各フレームの画像の表示周期で取得した、全てのB画素3中の各B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、B画素3の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つそれをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応するB画素3を補償し;各フレームの画像の表示周期で取得した、全てのW画素4中の各W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kの記憶が完了した後、W画素4の駆動トランジスタの現在補償用特性値Kを抽出し、且つそれをゲートドライバ20及びソースドライバ30に送信して対応するW画素4を補償する。
【0176】
本開示の幾つかの実施例は、更に、プログラムコードを記憶する記憶媒体を提供する。表示装置の1つ又は複数の主制御チップが該プログラムコードを実行する時、該表示装置は、例えば
図3~7及び9に示す画素補償方法を実行する。
【0177】
本開示の幾つかの実施例は、更に、表示装置で実行される時、表示装置に
図3~7及び9に示めす画素補償方法を実行させるプログラム製品を提供する。
【0178】
上述した実施形態の説明において、具体的な特徴、構造、材料又は特点は、いずれか1つ又は複数の実施例又は例示において、適切な方式で組合せることができる。
【0179】
以上に説明したのは、本開示の具体的な実施形態のみであり、本開示の保護範囲は、これらに限定されない。当業者が本開示に開示される技術的範囲内に容易に想到可能な変形や置換は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるものとする。従って、本開示の保護範囲は、前記特許請求の範囲に記載された権利範囲を準拠するものとする。
【0180】
この出願は、2017年10月13日に出願された出願番号が201710955277.3で、発明の名称が「画素補償方法及びシステム、表示装置」である中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示内容の全ては参照により本出願に組み込まれる。