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特許7206251圧力調整デバイスを有する押出機システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】圧力調整デバイスを有する押出機システム
(51)【国際特許分類】
   B29C 48/76 20190101AFI20230110BHJP
   B29B 7/84 20060101ALI20230110BHJP
   B29C 48/365 20190101ALI20230110BHJP
   B29C 48/39 20190101ALI20230110BHJP
   B29C 48/695 20190101ALI20230110BHJP
   B29B 7/42 20060101ALI20230110BHJP
【FI】
B29C48/76
B29B7/84
B29C48/365
B29C48/39
B29C48/695
B29B7/42
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020500801
(86)(22)【出願日】2018-07-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-31
(86)【国際出願番号】 EP2018068379
(87)【国際公開番号】W WO2019011807
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-04-07
(31)【優先権主張番号】17180511.2
(32)【優先日】2017-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516112462
【氏名又は名称】アランセオ・ドイチュランド・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨルク・キルヒホフ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ケーニヒ
【審査官】関口 貴夫
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102248649(CN,A)
【文献】特表2013-522433(JP,A)
【文献】特開平06-254937(JP,A)
【文献】米国特許第05494425(US,A)
【文献】特開昭62-187010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 48/00-48/96
B29B 7/00- 7/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1押出機(1)と、前記第1押出機(1)の下流に配置された第2押出機(2)と、前記第1押出機(1)と前記第2押出機(2)との間に形成された移動ゾーン(6)と、を備える、混合物(5)を脱気するための押出機システムにおいて、
前記第1押出機(1)の排出部において前記混合物(5)の圧力を調整することができる圧力制御デバイスを備え、
前記第2押出機(2)が、重力の方向に関して、前記第1押出機(1)の上方に配置されていることを特徴とする押出機システム。
【請求項2】
前記圧力制御デバイスは、前記第1押出機(1)の前記排出部での前記混合物(5)の圧力が、前記移動ゾーン(6)に隣接する前記第2押出機(2)の脱気ゾーンにおけるよりも大きくなるように、制御されることを特徴とする請求項1に記載の押出機システム。
【請求項3】
前記移動ゾーン(6)を通過した前記混合物(5)の表面を増大させるための手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の押出機システム。
【請求項4】
前記移動ゾーン(6)を通じてガイドされた前記混合物(5)をいくつかの部分的な流れに分ける有孔プレート(10)を備えることを特徴とする請求項3に記載の押出機システム。
【請求項5】
前記混合物(5)が、前記移動ゾーンにおいて、1つ以上のスロットノズルを通過させられることを特徴とする請求項3又は4に記載の押出機システム。
【請求項6】
前記移動ゾーン(6)に隣接する前記第2押出機(2)の脱気ゾーンには、重力の方向に沿って脱気出口(11)が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の押出機システム。
【請求項7】
前記混合物(5)の排出のために、前記移動ゾーンの領域には、閉鎖可能な出口(13)が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の押出機システム。
【請求項8】
前記出口(13)が、前記圧力制御デバイスにより閉じることができることを特徴とする請求項7に記載の押出機システム。
【請求項9】
前記圧力制御デバイスが、スライド弁を備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の押出機システム。
【請求項10】
前記第1押出機(1)及び前記第2押出機(2)が、押出機ハウジングと前記押出機ハウジング内の押出機スクリュー(3,4)とをそれぞれ備え、前記第1押出機(1)における前記押出機ハウジングと前記押出機スクリュー(3)との間に生成された空間の軸方向横断面が、前記第2押出機(2)における前記押出機ハウジングと前記押出機スクリュー(4)との間に生成された空間の軸方向横断面よりも小さいことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の押出機システム。
【請求項11】
前記第1押出機(1)の押出機スクリュー(3)が、前記第2押出機(2)の押出機スクリュー(4)よりも高い角速度で駆動することができることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の押出機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押出機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
押出機は、基本的に、加工原理が異なる2つのタイプに区別される。いくつかの加工押出機は、成形するために主に使用される(通常、単一シャフト押出機)一方で、いくつかの加工押出機は、基材の化学的及び/又は物理的変更(反応、混合、脱気など)のために使用される(協働する、きつく噛合するツインスクリュー押出機、バスニーダーなど)。
【0003】
加工押出機の1つの形態は、いわゆる脱気押出機であり、これら押出機は、特に、ポリマー、とりわけエラストマーの脱気のために使用される。
【0004】
脱気プロセスは、通常、いくつかの段階に分けられる。例えば溶媒、残留モノマー又は水のような揮発性成分は、およそ5パーセントから40パーセントの残留揮発性物質量まで除去される。生成物及び残留揮発性物質のこの混合物は、機械的エネルギーの入力によって、第1押出機で加熱される。若干揮発性を有するエントレーナも加えられ得る。エントレーナとして、例えば窒素、二酸化炭素もしくは水又はこれらの混合物が、使用され得る。生成物と、残留揮発性物質と、選択的にエントレーナと、の混合物は、その後、第2押出機に運ばれ、第2押出機で混合物がさらに脱気される。いわゆる移動ゾーン、すなわち第1押出機から第2押出機への移行部が形成される。移動ゾーンは、特に、混合物が第2押出機に入るときに、混合物が弛緩し、脱気にポジティブな効果を有するように構成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来技術に基づいて、本発明の目的は、包括的な押出機システムにおいて脱気をさらに改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、独立請求項に記載の押出機システムによって達成される。本発明による押出機システムの有利な実施形態は、従属請求項の対象であり、本発明の以下の説明からもたらされる。
【0007】
(少なくとも)第1押出機と、(少なくとも)第1押出機の下流に配置された第2押出機と、(少なくとも)第1押出機と第2押出機との間に形成された移動ゾーンと、を備える、混合物を脱気するための包括的な押出機システムは、本発明によれば、第1押出機の排出部での圧力を移動ゾーンに入るときに調整することができる(少なくとも)1つの圧力制御デバイスを備えることを特徴とする。
【0008】
圧力制御デバイスは、エネルギー入力、従って混合物の温度を設定するために使用することができ、より高い圧力は、混合物のより高い温度をもたらすことが可能であり、より高い温度は、改善された脱気につながる。
【0009】
好ましくは、圧力が、混合物に含まれる揮発性構成物質が沸騰しないような高さにのみ設定されることが提供される。圧力は、存在する可能性のある水に付与することができ、水の沸点は、増大された圧力によって、一般的な温度より高く上昇され得る。これは、水が沸騰することを防止することができる。さらに、高い圧力は、制限された溶解性を有する連行剤を消散させ、例えば窒素又は二酸化炭素を改善することができる。
【0010】
本発明による押出機システムの好ましい実施形態では、圧力制御デバイスは、第1押出機の排出部での圧力が、移動ゾーンに隣接する第2押出機の脱気ゾーンにおけるよりも大きくなるように、制御されることも提供され得る。結果として、特に混合物が第2押出機に入るときに、混合物は弛緩される。この膨張の結果として、特に移動ゾーンにおける圧力増大によって引き起こされる温度増大と合わせて、混合物の沸騰圧力は、混合物の効果的な脱気につながることができるものよりも低く落ちることができる。さらに、混合物の膨張は、存在する残存揮発性構成物質及び任意の連行剤の膨張の結果として発生される泡をもたらし、これが、大きい表面積に起因して脱気を促進する。
【0011】
揮発性構成物質の膨張は、好ましくは、第2押出機内(少なくとも脱気ゾーンのエリア内)で、最も大きい可能な負の圧力が移動ゾーン内の(移動)圧力に対して発生されるという事実によってサポートされ得る。脱気ゾーンにおける圧力は、好ましくは、大気圧よりも低くてもよい。(特に50mbarから900mbar(絶対圧)の間の)真空が、特に好ましくは移動ゾーンにおいて発生され得る。
【0012】
特にポリマーからの従来の脱気プロセスが、しばしば、混合物の利用可能な表面によって制限されるので、本発明による押出機システムのさらに好ましい実施形態では、移動ソーンを通過した混合物の自由表面を拡張するための手段が、設けられ得る。これら手段は、特に好ましくは移動ゾーンの排出部に設けられ得る。
【0013】
表面を拡張させるための手段は、好ましくは、複数の通過開口部を有する有孔プレートを有することができ、移動ゾーンを通過した混合物は、複数の通過開口部を通っていくつかの部分的な流れに分けられる。
【0014】
表面を拡張させるための別の可能性は、混合物が、移動ゾーン内の1つ以上のスロットノズルを通過させられるか、又は第2押出機の脱気ゾーンに入るときに1つ以上のスロットノズルを通過させられることを提供することができる。これらスロット付きノズルは、大きい表面積対体積比によって特徴づけられ、これらの比は、好ましくは、ノズル開口部が、幅の数倍の長さを有するスリット状とされることで達成される。
【0015】
当然ながら、両方の手段が組み合わせられてもよく、すなわち、複数のスロット状貫通開口部(スロットノズル)を有する有孔プレートにより、混合物をいくつかの流れに分けることと、混合物の個々の流れのための最も大きい可能な表面積と、の両方が、達成され得る。
【0016】
生成物の堆積を回避するためかつ揮発性構成物質の除去を改善するために、第2押出機が(重力の方向に基づいて)第1押出機の上方(好ましくは鉛直方向)に配置されることがさらに提供され得る。これは、脱気された混合物を移動ゾーンから迅速に又は直接的に除去することをもたらすと同時に、脱気された混合物の上方の脱気ゾーンに大きい自由ガス空間をもたらし、揮発性構成物質が、大きい自由ガス空間を通じて、容易に除去され得る。揮発性構成物質の除去は、移動ゾーンに隣接する第2押出機の脱気ゾーンが、重力の方向に関して上方(好ましくは垂直方向)に導く脱気出口を(少なくとも)有する場合に、さらに改善され得る。混合物と、脱気された構成物質と、は、逆流、交差流及び/又は並流で運ばれ得る。本発明による押出機システムのこの形態は、揮発性構成物質が、脱気された混合物から効果的に分離されることを可能にし、脱気された混合物の粒子の混入が、混合物及び揮発性成分の特別なガイドによって、大きく回避され得る。
【0017】
本発明による押出機システムの別の実施形態では、脱気された混合物における揮発性構成物質からの効果的な分離は、重力の方向に関して第1押出機の下方(好ましくは垂直方向)に第2押出機を配置することによって達成され、この場合、(少なくとも)第2押出機の移動ゾーンにつながりかつ重力の方向に関して側方に(好ましくは水平方向に)つながる脱気開口部が、設けられる。
【0018】
本発明による押出機システムのさらに好ましい実施形態では、混合物を排出するための(少なくとも)1つの閉鎖可能な出口が、移動ゾーンの領域に設けられ得る。この閉鎖可能な出口は、特に、加工制御の一部として混合物の一部をサンプリングするために使用され得る。混合物の一部は、第2押出機に移動させられる前に、閉鎖可能な出口を通って除去され得る。これは、第1押出機を始動するか又は空にするときに、特に有利である。
【0019】
好ましくは、出口が、圧力調整デバイスにより閉じることができ、圧力調整デバイスが、好ましくは、このために(少なくとも)スライド弁を備え、スライド弁が、弁体の相対運動(並進又は回転)によりいずれか(少なくとも)1つにあることが提供され得る。混合物が除去され得る、移動ゾーンの開口部又は出口は、ほぼ閉じる。特に、スライド弁は、(回転)ピストン弁であってもよい。
【0020】
本発明による押出機システムのさらに好ましい実施形態では、第1押出機の押出機スクリューが、第2押出機の押出機スクリューよりも高い角速度で駆動され得るか又は駆動されることが提供され得る。第1押出機の相対的に高い回転速度に起因して、混合物中への対応して高いエネルギーの入力が、温度、それにより脱気を増大させる目的で達成され得る。
【0021】
特に、押出機システムのこのような実施形態では、第1押出機の平均体積断面が、第2押出機の平均体積断面よりも小さくされることも提供され得る。第2押出機の相対的に大きい体積断面に起因して、一方では機械的エネルギーの入力を低く維持することができ、他方では比較的大きいガス空間を設けることができる。
【0022】
本発明による押出機システムは、ポリマー、特にエラストマーを脱気することに特に適している。
【0023】
本発明は、図に示された例示的な実施形態に基づいて、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】第1機能位置にある、本発明による押出機システムの実施形態の概略側面図である。
図2】第2機能位置にある、図1による押出機システムの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1及び図2に示される押出機システムは、ポリマーを脱気するために使用され、第1押出機1と、第1押出機1の下流の第2押出機2と、を備えている。押出機1,2は、1つ以上の押出機スクリュー3,4をそれぞれ備え、これら押出機スクリュー3,4は、駆動部(図示せず)によって回転駆動され、押出機ハウジング内に取り付けられている。
【0026】
押出機スクリュー3,4と押出機ハウジングとの間に形成された環状生成空間には、(生成)混合物5が、らせん状ギアを有して形成された押出機スクリュー3,4の回転によって搬送される。脱気が行われる。
【0027】
第1押出機1内では、特に溶媒、残留モノマー又は水のような揮発性構成物質が、およそ5パーセントから40パーセントの残留揮発性物質量まで除去される。生成物(ポリマー)及び揮発性構成物質の混合物5は、機械的エネルギーの入力によって加熱され、2つの押出機3,4の間の移動ゾーン6において説明される圧力制御デバイスに関連して圧縮される。
【0028】
押出機スクリュー3の後端部に隣接する分散ゾーン7では、若干揮発性を有するエントレーナが、混合物に加えられる。これは、例えば窒素又は二酸化炭素である。
【0029】
その後、混合物5は、流れ、第1押出機1の押出機スクリュー3を通って移動ゾーン6内に動く。押出機1によって引き起こされた圧力増大は、押出機1の排出部での圧力が、少なくとも混合物5内に含まれた揮発性構成物質が沸騰しない高さとなるように、設定される。移動ゾーン6は、混合物5が制御された様式で第1押出機1から第2押出機2まで移動させられるラインシステムである。移動ゾーン6は、長手軸方向において第1押出機1の後端部に隣接する第1パイプライン部分と、(第1パイプライン部分の長手軸に対する)径方向において第1パイプライン部分に隣接する第2パイプライン部分と、を備えている。第1パイプライン部分から第2パイプライン部分への移行開口部は、スライド弁の形態の圧力制御デバイスにより、ほぼ閉じられる。このために、弁体8が、第1パイプライン部分内で、図示しない駆動デバイスからのピストン9により変位させられる。
【0030】
第1押出機1から第2押出機2内への混合物のオーバーフローは、圧力降下を伴い、この圧力降下は、一方では、第1押出機1と比較して第1パイプライン部分の体積断面(volume cross section)を減少させることをもたらし、弁体8により部分的に覆ってセットされた移行開口部の自由断面(free cross section)を狭くすることが、正当化される。他方では、第2パイプ部分のセクションの漏斗状拡大部が設けられる。
【0031】
漏斗状拡大部の後端部では、複数の開口部を有する有孔プレート10が設けられ、混合物5は、複数の開口部を通じて押し込まれる。混合物5のフローは、複数のサブ流れに分けられる。部分的なフローは、有孔プレート10の前方に広がる総流量と比較して顕著に大きな表面積対体積比によって特徴づけられる。この大きな表面積対体積比は、次に、混合物5からの揮発性構成物質の逃げ、従って混合物5の脱気にポジティブな影響を有する。
【0032】
混合物5の部分的なフローは、第2押出機2の脱気ゾーンに入る。混合物5は、揮発性構成物質の膨張に起因して泡立ち、これが、表面の拡張、従って脱気の改善につながる。揮発性成分のこのむしろ急激な膨張は、第2押出機2の脱気ゾーン内の圧力と、移動ゾーン6の第2パイプライン部分内の圧力と、の間の比較的大きな差によってもたらされる。このために、空気は、第2押出機2内で大部分排気される。
【0033】
第1押出機は、重力の方向に基づいて、第2押出機よりも下方にある。従って、混合物5は、下方からかつ第2押出機2の押出機スクリュー4に対して径方向に第2押出機2内に導入される。これは、混合物5が、ほとんど第2押出機2の脱気ゾーンの下側セクションのみに配置され、下側セクションから押出機スクリュー4により直接的に排出されることを意味する。結果として、ガス空間は、脱気ゾーンの上側セクションに残り、上側セクションの大部分は、混合物5がなく、揮発性構成物質は、上側セクションを通じて容易に除去され得る。揮発性構成物質は、一方では、脱気出口11を介して除去され、脱気出口11は、脱気された混合物5の流れ方向において後端部に、従って混合物5が第2押出機2内に導入されるエリアの背後に設けられる。脱気出口11は、第2押出機2のハウジングから径方向に、鉛直に延在している。脱気出口11のこの配置は、混合物5のメインの流れ方向の反対方向に揮発性構成物質を流れさせる。
【0034】
示される押出機システムでは、第2押出機2のさらなる途中でいわゆるスタッフィングスクリュー12によりさらなる脱気を行うことが提供される。
【0035】
移動ゾーンの第1パイプライン部分は、出口13も備え、混合物5の一部は、出口13を通って排出され得る。これは、特に、加工制御の一部としてサンプリングするためになされる。押出機システムの通常の動作では、出口13は、圧力制御デバイスの弁体8によって閉じられている。サンプリングするために、弁体8は、出口13と、混合物5を受ける移動ゾーン6の第1パイプライン部分の一部と、の接続が、弁体8の軸方向及び横断方向ボアを介して確立されるように、動かされる。この場合、移動ゾーン6における第1パイプ部分から第2パイプ部分への移行開口部は、弁体8の壁部セクションにより閉じられる(図2)。
【符号の説明】
【0036】
1 押出機、2 押出機、3 押出機スクリュー、4 押出機ハウジング、5 混合物、6 移動ゾーン、7 分散ゾーン、8 弁体、9 ピストン、10 有孔プレート、11 脱気出口、12 スタッフィングスクリュー、13 出口
図1
図2