(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】接続及び容器システム
(51)【国際特許分類】
A61J 1/16 20230101AFI20230110BHJP
A61J 1/05 20060101ALI20230110BHJP
A61J 1/10 20060101ALI20230110BHJP
B65D 23/00 20060101ALI20230110BHJP
【FI】
A61J1/16 D
A61J1/05 351A
A61J1/10 335A
A61J1/10 335D
B65D23/00 K
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021042298
(22)【出願日】2021-03-16
(62)【分割の表示】P 2017565168の分割
【原出願日】2016-06-14
【審査請求日】2021-04-14
(31)【優先権主張番号】102015007546.2
(32)【優先日】2015-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102015007547.0
(32)【優先日】2015-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】505258715
【氏名又は名称】ベーリンガー インゲルハイム フェトメディカ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Boehringer Ingelheim Vetmedica GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】ラーメル マルクス ライナー
(72)【発明者】
【氏名】エンデルト グイド
(72)【発明者】
【氏名】ルフ ヨナス
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルゲン ホルスト
【審査官】小野田 達志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0179334(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0030064(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0113201(US,A1)
【文献】特開2002-165864(JP,A)
【文献】特開2002-153317(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0115983(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0134161(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/16
A61J 1/05
A61J 1/10
B65D 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り出し開口部(E1,E2)を各々が含む少なくとも2つの容器(B1,B2,B3)を有する容器システム(B)であって、
前記少なくとも2つの容器(B1,B2,B3)は、それぞれの前記取り出し開口部(E1,E2)から離れた側に、前記少なくとも2つの容器(B1,B2,B3)間に流体接続(2)を提供するための接続構造(3A,3B,3A’,3B’)を含み、
初期状態にある前記少なくとも2つの容器(B1,B2)は、それぞれの前記取り出し開口部(E1,E2)から、それぞれの容器の内容物を取り出すように、互いに別々に使用することができ、及び前記少なくとも2つの容器(B1,B2)間の前記流体接続(2)の形成の後、前記少なくとも2つの容器(B1,B2)は、互いに解除不能であり、
前記少なくとも2つの容器(B1,B2)を解除不能に接続するため、前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)は、これらの共有軸に沿う軸線方向移動によって互いに嵌め込まれる及び/又は互いに貫通される結果として前記接続構造(3A,3A’,3B,3B’)間に解除不能な接続を生成するための固定デバイス(10A,10B)を
含み、
前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)は、バヨネットタイプ接続によって互いに接続され、前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)の一方が他方の内部に押し込まれた後の前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)の軸線方向の移動が、前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)の共有軸の周りに前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)が互いに回転移動することによって補完される、ことを特徴とする容器システム(B)。
【請求項2】
前記取り出し開口部(E1,E2)は、繰返し使用する又は再密封することができることを特徴とする請求項1に記載の容器システム。
【請求項3】
前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)は、一度だけ使用することができ、及び/又は不可逆的に開放可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容器システム。
【請求項4】
前記流体接続(2)は、持続的及び/又は不可逆的であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の容器システム。
【請求項5】
前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)は、相補的に又は対応する方式で相互開放され、それによって前記流体接続(2)を生成するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の容器システム。
【請求項6】
前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)は、互いに軸線方向に挿入するか又は嵌め込むことができることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の容器システム。
【請求項7】
前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)は、ネジ山なしで構成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の容器システム。
【請求項8】
前記固定デバイス(10A,10B)は、手動で損傷又は破壊なしでは接続をやり直せないことを確実にするように、スナップ嵌めフックを含み、又はスナップ嵌めフック又はスナップ嵌めフック接続によって解除不能又は自己固定式であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の容器システム。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の容器システム(B)を使用する方法であって、
前記少なくとも2つの容器(B1,B2)は第1の容器(B1)と第2の容器(B2)を含み、
前記第1の容器(B1)が、第1の物質(S1)を含み、
前記第2の容器(B2)が、第2の物質(S2)を含み、
前記第1の容器(B1)及び前記第2の容器(B2)の各々が、前記第1の容器(B1)及び前記第2の容器(B2)間に流体接続を提供するための、物質の混合物の調製のための接続構造(3A,3B,3A’,3B’)の一つを含み、
該方法は、
前記物質(S1,S2)が混合されるように、前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)によって前記第1の容器(B1)と前記第2の容器(B2)を互いに流体接続する、
方法。
【請求項10】
前記第1の物質(S1)は、第1の疾患に対する第1のワクチンであり、
前記第2の物質(S2)は、前記第1の疾患とは異なる第2の疾患に対する第2のワクチンであり、
異なる疾患に対する同時免疫化に関する複合ワクチンの調製のために、前記第1の容器(B1)と前記第2の容器(B2)は前記接続構造(3A,3B,3A’,3B’)によって互いに流体接続される、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原則的に流体接続の提供に関する。特に、本発明は、容器システム及び使用に関する。本発明は、更に、請求項11の前文に記載の接続構造、容器、及び使用に関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野では、1つの容器から別の容器に物質を移すことが日常的に必要である。例えば、薬剤又は物質の混合物は、最初に1つの容器の内容物及び次に第2の容器の内容物を混合ボトル内に移し、次に混合ボトルを密封し、そして攪拌して混合物を生成することにより、混合ボトル内で生成される。
【0003】
本発明の着目点でもある一部の場合では、異なる容器に保管された物質は、無菌条件下で又は異物の侵入を防止しながら混合されなければならない。従って、本発明はまた、無菌流体接続、又は病原体のような異物の侵入を防止する接続の提供に特に関連している。
【0004】
この分野では、例えば、WO 2013/104550 Aは、2つのボトルがそれぞれ隔膜を有し、キットが、両方の隔膜を穿刺してそれによってボトル間の連続流体接続を与えるための二重針を含む複合ワクチンの生成のためのキットを開示している。しかし、二重針等の手段による流体接続の提供は比較的高い流動抵抗をもたらし、ボトル間の移送を遅い処理にする場合があることが見出されている。移送が部分的にのみ起こることもあり、望ましい混合比が達成されない結果となり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】WO 2013/104550 A
【文献】WO2006/072065
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の根底にある課題は、従って、混合物の生成が簡略化又は高速化され、及び/又はより多目的の適用性を達成することができる容器システム及び使用を示すことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1又は5に記載の容器システムにより、請求項10に記載の使用により、請求項11に記載の接続構造、請求項21に記載の容器、及び請求項25に記載の使用によって解決される。有利な更に別の特徴は、従属請求項の主題である。
【0008】
第1の態様では、本発明は、取り出し開口部から離れた側に、取り出し開口部を含む少なくとも1つの容器を有する容器システムに関し、この容器は、取り出し開口部を形成する容器の領域のための保持デバイスを含む着脱可能なキャップ状カバーを備え、容器が取り出し開口部を形成する領域で保持デバイスによって保持される場合に、カバーを容器のための支持脚として使用することができるようにする。
【0009】
このようにして、容器は、取り出し開口部で容器を保持し、そして接続構造を露出させることにより、家畜小屋のような不衛生な領域においてさえも汚染から効果的に保護することができる。有利なことに、これは、材料を節約し、そして接続構造が依然として病原体のような異物で汚染されないように、カバーが開始位置において接続構造を衛生的に閉め切り、そして接続構造の使用の準備の際ホルダとして作用するその第2の機能を実行することの結果として実用性を高める。
【0010】
有利なことに、これは、各個々の容器をいずれも独立に使用することを可能にし、そして容器を組み合わせて使用するか又はそれらの内容物を混合物として使用することも可能にする。これは、容器システムを広く使用することを可能にする。
【0011】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、少なくとも2つの容器、好ましくはボトルを含み、その各々が、好ましくは各場合に隔膜により閉め切られた取り出し開口部を含む、特に同じく独立に実施することもできる上述の発明の態様による、容器システムに関し、容器は、取り出し開口部から離れた端部に、特に問題のボトルの底部に容器間に流体接続を提供するための接続構造を含む。
【0012】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、容器システムの使用に関し、第1の容器は、第1の物質、特に第1の疾患に対する第1のワクチンを含み、一方、第2の容器は、物質の混合物を調整するために、特に異なる疾患に対する同時免疫化のための複合ワクチンを調製するために、第2の物質、特に第1の疾患とは異なる第2の疾患に対する第2のワクチンを含み、容器は、物質が、特に複合ワクチンを形成するために、互いに混合されるように、接続構造によって互いに流体接続される。
【0013】
このようにして、互いに適合性のない物質、特にワクチンは、併せて使用して投与する直前に、迅速かつ確実に互いに混合することができ、それによって時間を節約し、ストレスを軽減する。これに加えて、特に使用に関して顕著である上述の利点が達成される。
【0014】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、1つの容器を別の容器に流体接続するための接続構造に関する。接続構造は、初期状態では流体的に密封され、そして流体接続を形成するために開くことができる開口領域を含む。接続構造は、好ましくは容器又は接続構造に係止(ラッチ止め)可能であり及び/又はキャップの形態であり及び/又は着脱可能であって、開口領域を覆うカバーデバイスを含む。カバーデバイスは、支持部分を含み、これは、開口領域に対応し、そして開口領域に直接的に又は非常に接近して隣接することで、支持部分の方向に開口領域に作用する力は、開口領域の開放が防止されるように、開口領域の少なくとも一部が支持部分上に接触することによって吸収されるか又は吸収可能である。
【0015】
有利なことに、特に脆弱な開口領域又は脆弱点を有する開口領域を偶発的な開放から防護することがこのように可能である。特に、衝撃又は転倒の事象において、パルス状の圧力変動又は衝撃波は、開口領域を誤って開放させ、それによって接続構造又はそれを含む容器を使用不能にする場合がある。本発明は、これに対して保護することができる。
【0016】
独立に実施することもできる本発明の別の態様では、容器は、特に容器間に流体接続を生成するように構成された接続構造を覆うためのキャップ状カバーデバイスを含む。カバーデバイスは、好ましくは、側壁と側壁に隣接するベースとを含み、一方、側壁上には、連結係合(インターロッキング)及び/又は摩擦係合によって容器上にカバーデバイスを着脱可能に保持するための保持デバイスが提供される。カバーデバイスは、接続構造の開口領域又はその一部を支持するための支持部分を含む。これに代えて又はこれに加えて、ベースは、そのベースを支持するように構成されたストリップ状部分を含む
【0017】
有利なことに、提案する容器は、特に衝撃又は転倒の影響による、損傷又は偶発的な開放から特に十分に防護される。
【0018】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、支持部分を含むキャップ状カバーデバイスの使用に関し、その支持部分は、容器の開口領域に直接隣接して又は非常に接近して配置されるので、支持部分の方向に開口領域に作用する力は、支持部分上への開口領域の少なくとも一部の接触によって吸収され、外力、特に衝撃又は転倒による好ましくは加速度の力の影響による偶発的な開放に対して保護する。
【0019】
接続システムは、好ましくは、容器間の流体接続を与えるのに適切であり、特に有利であるが、代わりに又はこれに加えて、例えば何らかの他の装置への、容器の何らかの他の流体接続又は取り付けにも使用することができ、又はいずれの容器ともかなり無関係に使用することができる。
【0020】
提案する接続システムは、好ましくは、少なくとも又は正確に2つの接続構造を含む。接続構造は、好ましくは、互いに相補的であるように及び/又は互いに対応するように形成される。これは、互いに適合する接続構造によってのみ流体接続を生成することができるという利点を有する。接続構造の好ましくは相補的な及び/又は対応する構成はまた、接続構造が、流体接続を生成することができるように互いに適合するという利点を有する。
【0021】
接続構造は、好ましくは、各場合に初期状態で流体的に密封される。これは、必要に応じて又は現地で混合物を生成し、かつそれぞれの接続構造を各々が含む容器を使用することを可能にするが、それらを互いに別々に又は無関係に使用することも可能にする。
【0022】
接続構造は、相互開放するように構成され、連続流体接続が、接続構造の相互開放によって生成されることが提供される。
【0023】
好ましくは、第1の接続構造は、別の第2の接続構造を開くように構成される。第2の接続構造は、第1の接続構造を開くように構成されるべきであることも好ましい。これは、接続構造の相互開放を可能にする。
【0024】
独立に実施することもできる本発明の別の態様により、提案する接続システムは、接続構造のうちの一方及び引き出し/取り出し開口部の、両方を各々が含む複数の容器を含む。
【0025】
独立に実施することもできる本発明の別の態様により、流体接続は、接続構造のうちの少なくとも一方の変形により、好ましくは、接続構造を開口領域の外側に変形させることによる接続構造の開口領域の破壊によって、生成することができる。
【0026】
特に、接続構造の各々は、それぞれの他方の接続構造を開くための手段として機能し、それを含み、又はそれとして具現化されるように想定している。そのような手段は、好ましくは、それぞれの接続構造に固定されるか又は固定的に接続され、又はそれと一体的に形成される。これは、有利なことに、(接続構造自体は別として)ツールを使用せずに流体接続を生成することを可能にし、特に、複雑でない取扱いを可能にする。有利なことに、特に、接続構造とは別に移動又は作動すべきいずれの個別ツールの必要性もなく、この理由から、提案する接続システムは、複雑度が低く、製造が廉価であり、並びに信頼性が高くてロバストである。
【0027】
好ましくは、接続構造又は容器の流体接続及び/又は機械接続は、一旦生成されると恒久的及び/又は解除不能である。有利なことに、これは、流体接続の製造中又はその後の異物の部分的な混合及び/又は侵入でさえも効果的に防止することができる。好ましくは恒久的及び/又は解除不能な流体接続に起因して、無菌状態を必要とする場合であっても、流体接続を生成するのに隔膜などを使用する必要はない。従って、比較的大きい開口部又は針と比較して大きい断面を有する開口部を得ることができ、より迅速な物質の移送及び混合を可能にする
【0028】
接続は、特に、接続を手動ではなく及び/又はツールを使用してのみその構造を損傷又は破壊することによって再び開くことができる時に本発明の意味で解除不能である。解除不能な接続は、特に、スナップ嵌めフックを使用して生成される接続である。しかし、他のソリューションもここでは可能である。
【0029】
好ましくは、接続構造のうちの少なくとも一方、好ましくは両方は(各々)、接続構造のうちのもう一つによって開かれる開口領域を含む。特に好ましくは、開口領域は、フィルム状部分、脆弱点、弱化区域、壁の先細化、フィルム、特に密封フィルム、膜、膜状部分、及び/又は建設的又は機械的又は物理的手段又は構造によって与えられる接続構造の一部又は一部分の他の構成を含むか又はそれらを用いて又はそれによって形成され、これは、もう一つの接続構造の作用により、特に、開口領域の破壊、破裂、断裂、及び/又は剥離により、他の点で接続構造の機能及び構造に悪影響を及ぼすことなく開口部を作ることを可能にする。特に、(フィルム状の)開口領域は、機械的に弱いか又は弱化された壁部分である。開口領域は、破損しやすい、脆弱、及び/又は脆い場合があり、及び/又は脆弱点であるか、それを形成するか、又はそれを含むことができる。開口領域の使用は、通路の比較的大きい断面を有する開口部を簡単かつ迅速に生成することができるという利点を有する。これは、容器が液体及び/又は固体物質で少なくとも実質的に充填された時でも迅速混合及び均一混合結果を可能にする。
【0030】
1又は複数の接続構造は、好ましくは、特に1又は複数の開口領域を用いて又はそれによって一回限りの及び/又は不可逆的な開放のため設計される。従って、接続システムを用いて又は接続システムによって又は接続システムに形成された開口部は、好ましくは再閉鎖可能ではない。
【0031】
開口部は、それが、特に、特別なツールを使用して及び/又は欠陥部品の交換又は新しい部品の追加によってのみ再閉鎖することができるような場合は、本発明の意味で再閉鎖不能であるか又は不可逆的に開かれている。開かれた開口領域の好ましい形態としての破壊された密封フィルムは、破壊された密封フィルムが対応する機器を使用して理論的には交換かつ再装填することができると考えられる時でも、好ましくは、本発明の意味で再閉鎖不能であるか又は不可逆的に開かれていると見なされる。
【0032】
提案する接続システムは、2つの接続構造、すなわち、第1の接続構造及び第2の接続構造を参照してより詳細に以下に説明する。これは必ずしも開放順序を示唆するものではなく、むしろ主として接続構造を区別するために役立つものである。従って、特に、第2の接続構造は、第1の接続構造とは別にかつ独立に生成することが可能である。
【0033】
接続構造は、好ましくは、他のそれぞれの接続構造を開くために異なっており、及び/又は異なって構成される。従って、好ましくは、異なる接続構造を開くために異なる機構が使用され、又は接続構造は、この目的に対して設計される。
【0034】
第1の接続構造は、好ましくは、第1の開口領域を含む。第2の接続構造も、好ましくは、以下で第2の開口領域として参照する開口領域を含む。これは、それらの間で区別するのに役立ち、好ましくは、順序、又は第1の開口領域なしで第2の開口領域を生成する可能性のいずれも意味しない。
【0035】
第2の接続構造は、好ましくは、第1の脆弱点を壊すか、分断するか、又は破壊することによって第1の接続構造を開くように構成される。これに代えて又はこれに加えて、第1の接続構造は、第2開口領域を壊すか、分断するか、又は破壊することによって第2の接続構造を開くように構成される。従って、接続構造は、一方の接続構造が他方の接続構造の開口領域を壊し、分断し、及び/又は破壊することによって相互開放することができる。
【0036】
独立に実施することもできる本発明の特に好ましい態様では、第2の接続構造の第2の開口領域は、第1の接続構造によって穿刺することができる。第1の接続構造の第1の開口領域を第2の接続構造によって穿刺することができる場合であれば同じく好ましい。
【0037】
これに代えて又はこれに加えて、第1の接続構造の第1の開口領域は、第2の接続構造による第1の接続構造の変形、特に、変形によって生じた第1の開口領域の引張亀裂、断裂、破裂、及び/又は剥離、によって開くことができる。
【0038】
好ましくは、接続システムは、第1の実施形態では、分断要素によって第2の接続構造を用いて第1の接続構造の開口領域を最初に開き、次に、第1の接続構造を用いて第2の開口領域を穿刺することによって第2の接続構造の第2の開口領域を開くように構成される。
【0039】
好ましくは、接続システムは、第2の実施形態では、第1の接続構造を用いて第2の開口領域を穿刺することによって第2の接続構造の第2の開口領域を最初に開き、次に、第2の接続構造を用いて第1の接続構造を変形させることによって第1の接続構造の開口領域を開くように構成される。
【0040】
実施形態はまた、例えば、分断要素によって第2の接続構造を用いて第1の接続構造の開口領域を最初に開き、次に、第1の接続構造を用いて第2の開口領域を穿刺することによって第2の接続構造の第2の開口領域を開き、続いて第2の接続構造を用いて第1の接続構造を変形させることによって第2の接続構造を用いて第1の接続構造の開口領域を更に開くことにより、互いに組み合わせることができる。
【0041】
接続構造はまた、互いに相互穿刺することができ、及び/又は接続構造のうちの一方は、他方の接続構造を穿刺することができ、他方の接続構造は、変形過程によって一方の接続構造を開くことができる。
【0042】
第1及び/又は第2の接続構造は、好ましくは、(各場合に)口状部分を有する。口状部分は、ネック及び/又はカラー及び/又はリングの形状に、又はチューブセクションなどとして形成することができる。口状部分は、特に、開いた後に流体を運ぶように構成される。
【0043】
口状部分は、好ましくは、流体接続部を生成、形成、又は取り囲むように構成される。この目的に対して、口状部分は、(各場合に)初期状態では閉じることができる。特に、(それぞれの)口状部分は、好ましくは1回だけ及び/又は不可逆的に及び/又は流体密封方式で開放可能であるように、開口領域を用いて閉め切られる。口状部分は、開口領域が好ましくはその上に密封的に固定され、配置され、又は形成される開口縁部又は外縁を有する場合がある。
【0044】
口状部分は、好ましくは(それぞれの)開口領域を取り囲む。特に、開口領域を含む接続構造の一部分は、例えば、密封フィルムが口状部分の開口縁部の上に密封された結果として口状部分に接続される。開口領域が口状部分の内側に位置付けられることは可能であるが、好ましくは必要ではない。本発明の意味での「取り囲む」という用語は、好ましくは、開口領域に関連して、開口領域又は開口領域を形成する(それぞれの)接続構造の部分が(初期状態では)口状部分に流体密封方式で周方向に又は全ての側に何らかの他の方法で接続されることを意味する。
【0045】
好ましくは、第2の接続構造は、その開口領域を取り囲む口状部分を含み、一方、この接続構造がこの開口領域を穿刺するように構成されることも好ましい。このようにして、第2の接続構造は、開くことができる。
【0046】
好ましくは、第1の接続構造の開口領域は、口状部分を使用して、及び/又は第2の接続構造の分離、穿孔、又は穿刺要素を使用して穿刺される。従って、第2の接続構造の口状部分又は開口領域は、第1の接続構造を開くための手段又はツールとして構成することができる。
【0047】
これに代えて又はこれに加えて、第2の接続構造は、第1の接続構造の口状部分を変形させ、その変形が、特に、接続構造を互いに対して回転させることにより、第1の接続構造の開口領域の破損、破裂、断裂、及び/又は剥離を引き起こすように構成される。これに代えて又はこれに加えて、第1の接続構造は、第2の接続構造の口状部分を変形させ、その変形が、特に、接続構造を互いに対して回転させることにより、第2の接続構造の開口領域の破損を引き起こすように構成される。
【0048】
上述の概念において、基本的に、第1の接続構造を第2の接続構造で置換することが機能的に可能である。
【0049】
好ましくは、第1及び第2の接続構造のうちの一方の口状部分は、好ましくは、第1及び/又は第2の接続構造のうちの他方の開口領域を穿刺することができ、及び/又は第1及び第2の接続構造のうちの他方を開くことができるように、第1及び第2の接続構造のうちの他方の口状部分内で位置合わせするように構成される。
【0050】
特に、接続構造は、すなわち、口状部分を各々が有し、同じく各場合に開口領域を含むクロージャ、特に密封フィルムを用いて閉め切られる構造体である。これに加えて、口状部分は、接続構造の一方の口状部分が他方の接続構造の開口領域を壊すことができるように、異なりかつ相補的であるように形成される。このようにして、接続構造の少なくとも一方が開かれる。
【0051】
接続システムは、連続流体接続を生成するために、2つの接続構造を開くこと又は接続構造の2つの脆弱点を打ち破ることだけが必要であるように構成されることが好ましい。従って、両方の接続構造を開くことによって初めて連続流体接続が与えられる場合、及び一方の接続構造だけを開くか又はいずれの接続構造も開かないことが流体阻止又は流体遮断をもたらす場合であれば好ましい。
【0052】
本発明の意味での連続流体接続は、特に、流体が流れることができる通路が形成されることを意味する。好ましくは、この通路は、接続構造の相互開放によって形成される。
【0053】
特に好ましくは、両方の接続構造は、断面が丸くなく、かつ一方を他方の内側に配置することができ、かつ口状部分の互いに対する回転が口状部分の少なくとも一方の変形をもたらし、変形した口状部分によって囲まれた又は変形した口状部分に隣接する開口領域、特に、少なくとも1つの内部開口領域又は内部口状部分に属するものを破壊するように構成された口状部分を含む。
【0054】
特に、ネック状の口状部分は、それらを互いに内側に押し込み、好ましくは、特に共通中心軸の周りに、それらを互いに対して回転させることにより、内向きに配置された口状部分の外側が外向きに配置された口状部分の内側と接触し、その結果このように生じた力が口状部分の一方又は両方を異なる形にするか又は変形させるように構成することができる。特に、口状部分の各々は、断面が長円形とすることができ、及び/又は回転が行われる時に(相互の)変形又は再成形を生じさせるために、少なくとも最初は類似の向きで互いに内側に押し込まれるものとすることができる。このようにして、長手方向寸法が圧縮可能であり、及び/又は横断方向寸法が拡張可能であり、これは、好ましくは、少なくとも内側接続構造の、引張破断、破裂、断裂、及び/又は剥離が生じて開放をもたらす。
【0055】
特に好ましくは、開口領域は、変形によって曲げられ、引かれ、及び/又は延伸されるように構成される。特に、開口領域は、それが配置された又は設けられた口状部分が変形した時に裂け、それによって接続構造を開くように構成されたフィルム又は密封フィルムとして形成される。
【0056】
本発明の更に別の態様により、第1の接続構造と第2の接続構造を互いに向けて近づけることにより、最初に、第1及び第2の開口領域の一方だけが、特に穿刺によって壊され、連続流体接続は、第1及び第2の開口領域のうちの他方の破断によって接続構造が互いに接近した時にのみ生成される。
【0057】
好ましくは、異なる接続構造の開口領域又は脆弱点を打ち破り、それによって接続構造の相互開放を実行する少なくとも2つの異なる可能な方法がある。
【0058】
第1の変形では、最初に、接続構造が他方の接続構造にその口状部分で押し込まれ、それによって他方の接続構造の開口領域を打ち破り、次に、接続構造を互いに対して回転させることによって押し込まれた接続構造の変形が行われ、それらの開口領域の破断をもたらし、結果として連続流体接続を生成する。
【0059】
第2の変形では、接続構造は、分断要素を含み、それを使用して他方の接続構造の開口領域が最初に壊され、それによって開放が行われる。この後でのみ、その開口領域が切断要素によって既に開かれている他方の接続構造の口状部分は、一方の接続構造の口状部分の中に押し込まれ、それによって一方の接続構造の開口領域の破断をもたらす。また、相互開放により、その結果として連続流体接続が形成される。
【0060】
これらの変形の両方に共通することは、接続構造(以下、常に第1の接続構造と呼ぶ)の口状部分を、好ましくはもう一つの接続構造(以下、常に第2の接続構造と呼ぶ)の口状部分の中に押し込むことによって、この別の接続構造の開口領域を打ち破るか又は開放するのに使用されることである。
【0061】
このように独立に実施することもできる本発明の別の態様により、接続構造は、好ましくは解除不能に及び/又はラッチによって、互いに接続可能である。好ましくは、接続構造の解除不能な接続は、第1及び第2の接続構造のうちの少なくとも一方の開放の前にも行われる。特に、接続構造は、連続流体接続が生成される前に、最初に接続構造間で解除不能な接続を行わなければならないように構成される。
【0062】
好ましくは、接続構造は、異なる接続位置、特に、互いとのラッチング位置又はロッキングステージを含む。接続構造は、好ましくは、第1の接続位置に到達した状態で第1及び第2の接続構造のいずれも開かないか又は一方だけを開くように、及び別の第2の接続位置に到達した状態で連続流体接続及び/又は2つの接続構造の開放を提供するように構成される。
【0063】
従って、接続構造の一方が他方の中に押し込まれるか又は嵌め込まれた時に次々に取られる少なくとも2つの接続位置が存在することができる。時間及び/又は距離において最初に到達する接続位置では、解除不能な接続が接続構造間に生成され、連続流体接続は、第2の接続位置でのみ生成される。これは、有利なことに、接続構造の一方又は両方が開かれた後では、接続構造が互いから再び切り離されることが防止される。このようにして、漏れ及び/又は汚染を防止することができる。
【0064】
接続システムは、好ましくは、流体接続の形成の結果として自己密封である。
【0065】
好ましくは、従って、提案する接続システムを用いた流体接続の形成は、特に、環境から密封された流体通路を提供する。
【0066】
シールを形成するために、好ましくは、少なくとも1つの開口領域は、流体接続の形成の結果として又は形成の後にシールとして作用する。特に、第2の接続構造は、第1の接続構造の口状部分で穿刺された時に少なくとも縁部でシール又は密封リップなどとして作用する開口領域を含むことを提供することができる。しかし、これに代えて又はこれに加えて、別のシール、特に、密封リング又は密封リップを設けることができる。
【0067】
このようにして独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、各々が取り出し開口部、特に隔膜を有する容器、特にボトルを有する容器システムに関し、その容器は、取り出し開口部とは独立に流体接続を与えるように更に構成される。この目的に対して、接続構造は、特に、好ましくは取り出し開口部から離れた側に設けられる。容器の流体接続のために、隔膜、回転式クロージャ、又は何らかの他の好ましくは再密封可能なクロージャのような取り出し開口部又は取り出しデバイスに加えて、接続構造を別の位置、特にボトルの場合にボトルのネックから反対端に設けることが特に有利であることが判明している。これは、取り出し開口部の機能に影響を与えることなく、提案する接続システムを使用して連続流体接続を生成することを可能にする。この場合の容器は、有利なことに、個々の及び互いに別々の使用に依然として適切である。
【0068】
このように独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、提案する接続システムを有する容器システムに関し、第1の容器は、提案する接続システムの第1の接続構造を含み、第2の容器は、その第2の接続構造を含む。容器の少なくとも一方は、取り出し開口部と、その取り出し開口部から遠隔の又はその反対の端部に提案する接続システムの接続構造とを有することが特に好ましい。このようにして、特に、物質を互いに混合するために提案する接続システムを使用して容器を流体接続することができ、一方、例えば、標準化された取り出し開口部は、塞がれることも、他に影響されることもない。
【0069】
第1及び第2の容器は、好ましくは、各々、取り出し開口部と、その取り出し開口部から遠隔の又はその反対の端部にある、特に、ボトルのそれぞれのベース上にある、提案する接続構造のうちの1つとを含む。その結果、容器は、提案する接続システムを使用して、取り出し開口部から遠隔の端部で互いに流体接続することができる。
【0070】
流体接続の形成により、新たに結合された容器は、好ましくは、合計が両容器の容量になる結合容量を有して及び/又は2つの取り出し開口部を有して得られる。これは、容器が理論的には互いに別々にそれぞれの取り出し開口部を使用して使用可能であるが、提案する接続システムを使用して容器間に連続流体接続を形成することにより、容器の内容物を組み合わせて互いに混合することができるという利点を有する。
【0071】
容器システムはまた、第1の端部に第1の接続構造と、第2の他方の特に反対端に第2の接続構造とを有する少なくとも1つの容器を有することができる。2つの接続構造の各々は、流体接続を形成するように構成される。容器は、好ましくは、物質が配置されるか又は配置することができる容積を有し、形成し、及び/又はそれを封入することができる。これは、有利なことに、2よりも多い容器を流体的に結合させること又は2よりも多い異なる物質を互いに混合することを可能にする。この目的に対して、容器は、2つの接続構造を含むので、提案する接続システムを使用して別の容器を両端で流体接続することができる。この容器は、好ましくは、容器システムの別の容器間のアダプタを形成するが、それらの間に流体接続を与えるために僅か1つの更に別の容器と共に使用することができ、及び/又は別々に生成することができ、及び/又は本発明の独立した態様を形成することができる。
【0072】
このように独立に実施することができる別の態様では、本発明は、提案する容器システムの使用に関し、第1の容器は、第1の物質、特に第1の疾患に対する第1のワクチンを含み、第2の容器は、第2の物質、特に第1の疾患とは異なる第2の疾患に対する第2のワクチンを含み、容器は、各場合に取り出し開口部を含み、各場合にそれぞれの取り出し開口部に加えて、容器間に流体接続を与えるための、物質の混合物の調製のための、特に、異なる疾患に対する同時免疫化のための複合ワクチンの調製のための接続構造を含み、容器は、物質を互いに混合するために、特に、複合ワクチンを形成するために、接続構造により互いに流体接続される。
【0073】
提案する容器システムは、特に好ましくは、医薬の複合投与に対して使用される。特に、一緒では長期的に安定でないワクチンを個別の容器に保管すること、及び使用前に提案する接続システムを使用してこれらの容器を流体接続することができ、それによって隔膜のような取り出し開口部に影響を及ぼすことなく混合物を迅速かつ効率的に形成することが可能になる。これに代えて、接続システムを使用して流体接続が形成されていない場合に、それぞれのワクチンは、取り出し開口部を通して互いに別々に使用することができる。
【0074】
本発明の意味での容器又はボトル及び/又は接続構造は、好ましくは、少なくとも実質的に寸法的に安定、剛性、又は半剛性であり、及び/又は少なくとも実質的にプラスチック材料、又は特にポリエチレン、HD-PE、LD-PE、又はポリプロピレンを含むプラスチック材料で形成される。
【0075】
本発明の意味での「ボトル」は、好ましくは、流体、特に液体、気体、及び粉末のような注入可能な固体を輸送及び保管するための閉鎖可能な容器である。本発明の意味でのボトルは、その高さよりも小さい直径を有することが好ましい。本発明の意味でのボトルは、ボトルのネックとも呼ぶ少なくともほぼ円錐形に先細になる端部を有することが好ましい。ボトルのネックは、好ましくは、特に円形の閉鎖可能なかつその内容物を取り出すために開放可能な開口部で終わり、この開口部は取り出し開口部とも呼ばれる。本発明の意味でのボトルは、好ましくは、ネックの狭いボトル及び/又はバイアルである。ネックの狭いボトルでは、取り出し開口部の直径又は内部幅は、ボトルによって形成される保管空間の平均内径より小さく、好ましくは70%未満、特に50%未満である。しかし、他の手段もここでは可能である。
【0076】
本発明の意味での「接続構造」は、好ましくは、流体接続を与えるように構成され、好ましくは、流体接続を形成しながら機械接続を与えるように構成されたデバイスである。特に、それは、流体カプリング、フランジ、カプリング部材、取り付け部材、プラグ接続、雄型及び/又は雌型コネクタ、特にプラグコネクタ、又はこれらの一部である。
【0077】
本発明の意味での「接続構造」は、容器、特にボトルの一部分/領域である場合があり、又は接続構造は(各場合に)、特に、材料結合、摩擦結合、及び/又は連結結合によって容器に結合可能である。特に好ましくは、接続構造は、少なくとも部分的に容器又はボトルによって又はそれらと一体的に形成される。これに代えて又はこれに加えて、接続構造は、容器又はボトルに隣接し、又は容器又はボトルの内部を流体的に取り付けるか又は結合するのに適している。
【0078】
流体、特に液体の漏れ又は通過が妨げられる場合に、又は流体又は液体の障壁が流体、特に液体の漏れ又は通過を妨げる場合に、接続構造は本発明の意味で好ましくは「流体密封」される。
【0079】
接続構造は、特に、接続構造のうちの一方の一部又は一部分が他方の接続構造に又はその一部又は一部分の内側に配置可能である場合に、本発明の意味で「互いに挿入可能」である。特に、接続構造のうちの一方の少なくとも一部分は、他方の又は対応する接続構造の中に押し込まれ、置かれ、挿入され、又は別の方法で導入される場合がある。特に、接続構造が(共通の)対称軸及び/又は中心軸に関して少なくとも部分的に、実質的に、又は完全に半径方向に重なる場合に、又は一方の接続構造の内側部分が他方の接続構造の外側部分によって(半径方向に)(完全に)囲まれるか又は包含される場合に、接続構造は互いに挿入される。
【0080】
本発明の意味での共通軸に沿った「軸線方向移動」は、好ましくは、非螺旋状の、非回転性の、少なくとも実質的に又は単に直線的な及び/又は単に軸線方向の移動、及び/又は完全な回転又は転回を必要としない移動である。接続構造は、好ましくは、互いに嵌め込まれ、互いに挿入され、及び/又は少なくとも実質的に直線的に嵌め合わされて、解除不能な及び/又は流体的な接続を生成するようになっている。
【0081】
本発明の意味での「開放」は、特に、開口部、オリフィス、通路、又は穴などを形成することにより、容器又はボトルの内部又は容器又はボトルに収容された容積へのアクセスを提供し、特に流体、特に液体が流入する及び/又は流出することができるようにすることを意味する。
【0082】
本発明の意味での「開口領域」は、特に、開くように構成された領域、すなわち、開口、オリフィス、通路、又は穴など、又は容器内部に対する又は容器に収容された容積に対する流体アクセスを形成するように構築された領域である。開口領域は、好ましくは、流体的に閉鎖され、かつ流体的に開くことができる。それは、閉め切られた穴、閉鎖された開放可能な壁オリフィス、閉鎖された開放可能な通路、又は閉鎖された開放可能なクロージャなどとすることができる。
【0083】
「フィルム状開口領域」は、開口部を形成するために特に薄肉の又は平坦な構造の一部分であることが好ましい。フィルム状開口領域は、好ましくは、フィルム状の、膜状の、平坦な、薄い、破壊可能な、及び/又は脆弱な構造によって密封された又は閉め切られた開口部/領域である。
【0084】
本発明の意味での「穿刺可能」は、一方の(平坦な)側から対向する側への接続が行われるように、特に、物体、特に尖端を使用して打ち破る又は穿刺することができる構造である。穿刺は、好ましくは開口部を生成する。特に、穿刺可能な開口領域は、穿刺すると同時に破壊され、それによって恒久的に開かれる。
【0085】
本発明の意味での「密封」は、特に、物質の漏れ及び/又は侵入が障壁によって阻止されることを表している。
【0086】
本発明の意味での「自己密封」は、特に、個別の補助手段なしで、内在的な手段を使用して及び/又は自動的に、完全に自動的に、同時発生的に、又はあらゆる個別の段階を必要とせずに、密封作用が生じることを意味する。
【0087】
本発明の意味での「無菌自己密封」は、特に、自己密封であり、それによってバクテリア又はウイルスのような病原体の侵入に対する障壁を形成し、バクテリアの侵入及び/又は漏れを少なくとも実質的に防止するようにすることを意味する。特に、シール、密封間隙、及び/又は接触圧力は、潜在的に残存する可能な漏れが、バクテリア又はウイルスのような病原体の通過を阻止する最大断面積を有するように設計される。
【0088】
本発明の意味での「流体密封」は、特に、流体、特に液体の、流入又は流出を少なくとも実質的に防止するシールである。
【0089】
本発明の意味での「気体密封」は、特に、気体の流入又は流出を少なくとも実質的に防止するシールである。
【0090】
本発明の意味での「材料構成」は、特に、組成、及び/又は構造、及び/又は形態、及び/又は異なる構造又は異なる材料などの配置を意味する。
【0091】
本発明の意味での「層状構成」、また、サンドイッチ構成、多層構成、特に複合構成、複合材料、及び/又は積層化合物材料は、特に、異なる層を有する構造を意味し、それら異なる層は、好ましくは接合され及び/又は互いに隣接し、論理的に互いから隔離するか又は区切ることができ、それらの平坦な側面を互いに向き合わせて又は互いに対向配列して配置され、それらの物理又は化学特性によって区別可能な平坦な要素又は部分を有している。
【0092】
本発明の意味での「縁部で」又は本発明の意味での「縁部分」は、特に、中心、中央、又は重心から離間した領域、又は縁部、辺縁、端部、又は境界を有して後者に隣接するか又は後者に面する領域である。特に、それは、その周縁において好ましくは平坦な構造の一部分であり、特に取り囲む又は環状の形状などの一部分である。
【0093】
本発明の意味での「中心部分」は、特に、端部、縁部、及び/又は辺縁から離間した部分であり、及び/又は中心、中央点、又は重心を含み、取り囲み、又はその周りに延びる。
【0094】
本発明の意味での「開口領域を破壊する」は、特に、開口領域を不可逆的に変化させ、その以前のシール、壁、密封部材、及び/又はクロージャとしての機能に影響を与えるか又は特に機械加工、再成形、変形、断裂、分離、又は何らかの他の方法による結果として以前の機能がもはや実行されないことを意味する。開口領域は、開くことができ、及び/又は流体接続は、それによって生成することができる。
【0095】
本発明の意味での「開口領域を切断する」は、特に、開口領域の材料を一方の側から他方の側、特に反対側に切り離すこと、及び/又はそれらを分割すること、及び/又は切断、剪断、穿刺、又は何らかの他の方法でそれらを分断することを意味する。
【0096】
本発明の意味での「無傷のままである」は、特に、前から存在する機能の維持を意味する。無傷の開口領域は、特に、閉め切る、密封する、及び/又は病原体、流体、液体、又は気体などの侵入及び/又は漏れに対する障壁を形成する機能を有して、これらの機能を保持する。
【0097】
本発明の目的に関する流体は、好ましくは流動性物質である。流体は、流体接続を通過することができるように特に流動性である。特に、本発明のための流体は、液体、懸濁液、粉末状又は粒状の材料のような流動性固体、及び/又は液体中の又は気体状態の気体である。特に好ましくは、物質の少なくとも一方は液体であり、特に両方又は少なくとも2つの物質は液体である。
【0098】
本発明の意味での「流体接続」は、好ましくは、流体、特に液体、気体、又は流動性固体の通過に対して構成された構造である。特に、それは、通過領域、通路、又はチャネルである。
【0099】
本発明の意味での「流体通路」は、特に、流体、特に液体、気体、又は流動性固体の通過に対して構成された手段である。特に、それは、好ましくは、通路を形成する壁面上で環境から又は通路から離れた側から(緊密に)密封された通過領域、接続、又はチャネルである。
【0100】
好ましくは、本発明の意味での開口領域は、特にその組成及び/又は構成に起因して塑性変形なしで又は非常に僅かな塑性変形でその弾性限度に近づき断裂する(脆性破壊)のに好適であり、かつそのように設計された場合に「脆性」である。特に、開口領域は、200N/mm2未満の弾性限界、及び/又は100N/mm2未満、好ましくは60N/mm2未満の引張強度、及び/又は1未満、好ましくは0.7又は0.5未満の弾性限度及び引張強度の比率を含む。これは、特に、異なる材料の構造化及び/又は結合、接合又は積層によって達成することができる。開口領域は、いくつかのフィルムの積層体によって形成することができ、そのうちの1つのフィルムは、アルミニウムを含有するか又はアルミニウムから構成されるか又は金属であることが好ましい。特に好ましくは、開口領域は少なくとも部分的に金属である。好ましくは、開口領域は、アルミニウムの好ましくは平坦な又はフィルム状の層を好ましくは有する複合材料を使用して又はそれから形成される。
【0101】
本発明の意味での「不安定な開口領域」は、好ましくは、その周囲の部分よりも機械的に安定性に劣る、及び/又は手動で又は力の印加により、特に脆弱点の方式で破壊可能である領域である。
【0102】
本発明の意味での「開口領域の外側」は、これが、開口領域から離れているが、特にこの領域における変形が開口領域の延伸をもたらすように、好ましくは開口領域に直接的又は間接的に隣接している領域又は部分であることを意味する。
【0103】
本発明の意味での「変形可能」は、好ましくは、弾性的又は塑性的変形能である。接続構造又は口状部分は、好ましくは弾性的に変形可能であり、それによって開口領域の塑性的/不可逆的な変形を引き起こす。しかし、接続構造又は口状部分は、塑性的に変形された/変形可能であるものとすることができる。
【0104】
各部又は各部分は、特にそれらが互いに類似した及び/又は相補的な構成である場合に、それらが互いに嵌まる、互いに類似する、類似に配置される、類似して方向づけられた類似形状の構成を有する、及び/又は機能又は効果を発生させるために互いに相互作用するように構成される場合に本発明の意味で「互いに対応する」という。
【0105】
本発明の意味での「互いに対する回転」は、特に、部分、好ましくは接続構造、又は接続構造を有する容器又はボトルの、もう一つの部分、好ましくはもう一つの接続構造又はもう一つの容器又はもう一つのボトルに対する回転移動を意味する。
【0106】
本発明の意味での「互いに対して回転する」は、特に、2つの部分、好ましくは接続構造又は接続構造を有する容器又はボトルの、もう一つの部分、好ましくはもう一つの接続構造又はもう一つの容器又は別のボトルに対する好ましくは異なるか又は反対の回転方向への回転移動を意味する。
【0107】
本発明の意味での「口状部分」は、特に、開口部、開口縁部、口部、又はネックを有する又は形成する、好ましくはその端部に開口を有する、一部分又は一部であり、又は開口部で終端する半径方向を取り囲む壁を有する何らかの他の管状部分又は通路であり、好ましくはその端部が開いている及び/又は少なくとも一端に開口を形成する。
【0108】
本発明の意味では「薄肉の」という用語は、特に、壁厚みが平均して2mm、1.5mm、1mm未満、及び/又は0.5mm又は0.3mm未満、特に好ましくは200μm未満、特に150μm未満である、断面が平坦な又は平面状の構造体を意味する。
【0109】
本発明の意味での「クロージャデバイス」は、好ましくは開口領域の一部であるか又は少なくとも実質的にそれを形成する。ここでのクロージャデバイスは、特に、平坦な又は平面状の構成又はクロージャプレートである。従って、クロージャデバイスは、特にその長手方向の広がりを超える好ましくは少なくとも2倍、3倍、4倍、又は5倍の材料厚みを含む。
【0110】
クロージャデバイスは、好ましくは一体的に、特に脆弱点と一体に、特に薄い点と一体に形成される。クロージャデバイスは、脆弱点と共に、開口領域又はその一部を形成することができる。好ましくは、脆弱点は、開口領域のうちでフィルム状の、脆い、及び/又は不安定な部分を形成し、又は開口領域をフィルム状に、脆く、及び/又は不安定にする。このため、脆弱点は、機械的負荷の下で断裂によって開口部を形成するほどに十分脆弱であることが好ましい。
【0111】
接続構造は、プラスチック、特に熱可塑性材料から特に射出成形によって形成されることが好ましい。開口領域は、特にその面積の70%、80%、90%、又は95%以上にわたって主としてクロージャデバイスによって形成されることが好ましい。従って、クロージャデバイスの表面積と比較して、脆弱点は、10%未満、特に5%未満の面積を占める。
【0112】
クロージャデバイスは、主要寸法の長手方向の断面がS字形状とすることができる。クロージャデバイスは、補強するためにリブ又は他の補強要素を有することができる。クロージャデバイスは、脆弱点によって変形させることができないか、又はごく僅かしか変形させることができないほどに十分に安定しているか又は剛性であることが好ましい。この結果、脆弱点に作用する力は、特に圧縮により、クロージャデバイスを変形させず、又はごく僅かしか変形させず、それによって脆弱点がより容易に壊れるか又は断裂することを確実にする。
【0113】
本発明の意味での「脆弱点」、特に薄い点は、好ましくは、フィルム状の、脆い、及び/又は不安定な又は脆弱な領域又は開口領域、又は開口領域のうちのフィルム状の、脆い、及び/又は不安定な又は脆弱な部分である。
【0114】
脆弱点は、好ましくは、開口を形成するために機械的応力によって壊れるか又は断裂するように具現化かつ設計される。特に、脆弱点は、クロージャデバイスと相互作用する一方、得られる張力又は剪断力などが脆弱点の破損を引き起こすようにクロージャデバイスに対して引かれるものとすることができる。脆弱点は、従って、特に、周囲の又は隣接する領域と比較して機械的に弱化された構造を有する弱化点又は弱化部分であるか又はそれを形成する。
【0115】
脆弱点は、好ましくは、口状部分又は保持部分に又はその内部に周方向へ完全に又は部分的に設けられる。脆弱点は、ビード又はウェブの形状とすることができる。特に、脆弱点は、特に保持部分又は口状部分からクロージャデバイスへの接続ストリップを形成する。
【0116】
本発明の意味での「チャンバ」は、好ましくは、全方向で密封されるか又は密封可能な構造又は容積である。しかし、チャンバは、原則的には、例えば、接続構造により、又は密封構造などを開くことにより、開放可能にすることができる。
【0117】
本発明の意味での「容積」又は「形成された容積」は、好ましくは、少なくとも実質的に又は完全に囲まれた領域又は(部分)チャンバを意味する。従って、「容積」という用語は、必要に応じて、用語「チャンバ」又は「部分チャンバ」と置換することができる。これに加えて、内側容積と外側容積は区別されるが、好ましくは、これは、外側容積を通過することによって内側容積に到達可能であることを伝えるように機能的に想定したものである。好ましくは、外側容積は内側容積を取り囲む。しかし、これは絶対に必須という訳ではなく、別の実施形態でのように、外側容積は内側容積に対する前チャンバを形成する場合がある。好ましくは、外側容積が外向きに密封された前チャンバを形成する一方、内側容積は、外側容積に隣接して外側容積から密封され、外側容積は環境から内側容積をシールドする。
【0118】
本発明の意味での「容器ブランク」は、好ましくは、少なくとも2つの開口部を有する管状構造体であり、1つの開口部は、後の開放及び/又は閉鎖、又は充填及び/又は取り出しのための取り出し開口部であるか又はそれを形成する。もう一つの開口部は一時的なタイプのものであり、容器の生産工程中は、特に好ましくは漏れ止めの使用又は接続構造の組み込みによって密封されている。接続構造自体は、その場合に容器の一部を形成し、後に領域内で容器を開くことを可能にする。
【0119】
本発明の意味での容器ブランクは、好ましくは、取り出し開口部の反対側又は遠方側に、接続構造の挿入又は嵌合のための開口部を含む。しかし、他の手段も可能である。これに加えて、容器ブランクは、接続構造の挿入又は嵌合のために1つの開口部だけを有するものとすることができる。この場合に、組立後に得られる容器は、接続構造の開口領域の形態でただ1つの開口部を含む。容器ブランクは、ボトルネックに移行する少なくとも実質的に円錐形に先細の部分又は肩部領域を有するボトル状サイトを含むことが好ましい。ボトルネックは、好ましくは取り出し開口部を形成し、又はそれを含む。
【0120】
本発明の意味での「密封部分」は、好ましくは、当接部を密封するように構成及び/又は配置された領域である。特に、それは、密封リップ又は密封ストリップなどである。密封部分は、密封部分の面領域によって形成されて直接的な密封効果を提供する密封面を有することができる。特に、密封効果は、互いに直接に担持する密封面によって達成される。この目的に対して、密封面は、好ましくは、張力又は圧力の下で、例えば、圧力嵌めのような形態で互いに当接している。密封面は、好ましくは、密封部分又は密封部分面の材料によって形成される。しかし、例えば、密封部分の領域にシールを使用するなどの、他の可能性もある。
【0121】
本発明の意味での「支持部分」は、開口領域の開放又は脆弱点の破壊又は断裂が、混合機械的支持、特に軸受又は対抗軸受として作用する下方からの支持によって回避されるように、開口領域又は脆弱点と相互作用することが好ましい。特に、これは、偶発的な開放を妨げるか又は防止するために、脆弱で不安定な領域から機械的応力を逸らす又は避けるデバイスである。支持部分は、特に、脆弱点から応力を緩和するように構成される。
【0122】
本発明の意味での「固定デバイス」は、好ましくは、移動を阻止する、特に接続構造及び/又は容器の相対移動、又は開口領域の開放をもたらす又はもたらす可能性がある他の起動を阻止するための手段である。特に、それは、接続構造の互いに対する好ましくは軸線方向の移動を阻止するための、及び起動中又は取外し中にそのような移動を可能にするための固定リングなどである。固定デバイスは、固定デバイスの作動部又は作動部分として阻止、特に移動の阻止を直接的に担う阻止部であって、実装される又は取り外される阻止部を有することが好ましい。
【0123】
本発明の意味での「案内デバイス」は、好ましくは、接続構造の相対移動を案内する機構又はその一部であり、特にバヨネット式である。これは、好ましくは、バヨネット接続を得ることができる。バヨネット閉鎖としても知られるバヨネット接続は、好ましくは、2つの少なくとも実質的に円筒形及び/又は回転対称な部分、特に中心軸又は対称軸に関して回転対称な部分の、機械接続である。
【0124】
その接続は、案内デバイスを使用して押し込み及び回転移動によって作り出される。各部は、互いに軸線方向に挿入され、ストップに到達するまで軸線方向に押し込まれた後に互いに対して回転され、かくして、軸線方向に連結(インターロック)係合的な阻止を作り出す。これは、好ましくは、流体接続を生成する。
【0125】
この目的のための第1の案内デバイスは、好ましくは、軸線方向に又は中心軸又は対称軸と平行に延びる部分から始まって以前の方向に対して少なくとも実質的に直角を成して延びる隣接部分を有する、少なくとも実質的に直角の構成を有するスロット、溝、又は他の案内デバイスである。従って、軸線方向に延びる部分に続く部分は、好ましくは、中心軸又は対称軸に垂直な平面内に少なくとも実質的に延びる。他の又は第2の案内デバイス、及び/又は第1の案内デバイスに対応する案内デバイスは、好ましくは、他の案内デバイスに対応する、すなわち、特に溝又はスロットなどに対応するボタン、ペグ、ストリップ、又は他の部分である。全体として、案内デバイスは、このように摺動ガイドを形成することが好ましい。
【0126】
容器は、流体接続の具備のために互いに別々に生成されることが好ましい。これは、それらが広範に応用可能であることを可能にする。
【0127】
上記に言及し、以下の具体的な記述に説明する本発明の態様はまた、個々に及び様々な組合せで実施することができ、かつ有利であると考えられる。
【0128】
本発明の更なる詳細、利点、及び特質は、特許請求の範囲から、及び図面を参照することによる以下の好ましい実施形態の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【
図1】提案する接続システムを有し、流体接続が行われた容器システムの縦断面図である。
【
図2】第1の実施形態での提案する接続システムを通過する縦断面を開始位置に示す図である。
【
図3】第1の実施形態の提案する接続システムを通過する縦断面を第1の接続位置に示す図である。
【
図4】第1の実施形態の提案する接続システムを通過する縦断面を第2の接続位置に示す図である。
【
図5】第2の実施形態での提案する接続システムを通過する縦断面を開始位置に示す図である。
【
図6】第2の実施形態での提案する接続システムを通過する縦断面を第1の接続位置に示す図である。
【
図7】第2の実施形態での提案する接続システムを通過する縦断面を接続構造が互いに向けられた第2の接続位置に示す図である。
【
図8】第2の実施形態での提案する接続システムを通過する縦断面を接続構造が共通軸の周りに互いに回転した第2の接続位置に示す図である。
【
図9】第2の実施形態の提案する接続システムのための第1の接続構造を有する第1の容器の概略平面図である。
【
図10】第2の実施形態の提案する接続システムのための第2の接続構造を有する第2の容器の概略平面図である。
【
図11】
図7の切断線XI-XIに沿って第2の実施形態での提案する接続システムを通過する概略断面図である。
【
図12】接続構造を互いに対して部分回転させた後の第2の実施形態での提案する接続システムを通過する概略断面図である。
【
図13】
図8の切断線XIII-XIIIに沿って第2の実施形態での提案する接続システムを通過する概略断面図である。
【
図14】第1の実施形態による接続構造が両側にある容器を通過する概略縦断面である。
【
図15】第1の実施形態での提案する接続システムの第2の接続構造を有する容器の斜視図である。
【
図16】第1の実施形態による提案する接続システムを備えた提案する容器システムを通過する縦断面を輸送のための構成に示す図である。
【
図17】第1の接続構造を無菌又は滅菌可能な方法で覆った第1の容器を通過する概略縦断面図である。
【
図18】カバーデバイスを取り外した
図17による第1の容器を通過する概略縦断面図である。
【
図19】
図17によるカバーデバイス内に脚のように保持された第1の容器を通過する概略縦断面図である。
【
図20】クロージャが部分的に除去された第2の容器を通過する概略縦断面図である。
【
図21】提案する接続システムを用いた流体接続を与えるための移動方向を示す提案の容器システムを通過する概略縦断面図である。
【
図22】更に別の実施形態による容器システムを通過する概略縦断面を接続状態に示す図である。
【
図23】
図22による容器システムの容器を通過する概略縦断面を初期状態に示す図である。
【
図24】
図23の容器を通過する概略縦断面の拡大詳細図である。
【
図25】カバーを取り外した
図23による容器を通過する概略縦断面図である。
【
図26】
図23による容器をその接続構造を見せて示す斜視図である。
【
図27】
図22による容器システムの他方の容器を通過する概略縦断面を初期状態に示す図である。
【
図28】
図27の容器を通過する概略縦断面の拡大詳細図である。
【
図29】カバーを取り外した
図27による容器を通過する概略縦断面図である。
【
図30】
図27による容器をその接続構造を見せて示す斜視図である。
【
図31】
図22による容器システムを通過する概略縦断面を初期状態に示す図である。
【
図32】
図22による容器システムを通過する概略縦断面の詳細を第1の接続位置に示す図である。
【
図33】
図22による容器システムを通過する概略縦断面の詳細を第2の接続位置に示す図である。
【
図34】
図22による容器システムを通過する概略縦断面の詳細を第3の接続位置に示す図である。
【
図35】提案する固定デバイスを有する容器システムを通過する概略縦断面を初期位置に示す図である。
【
図36】固定デバイスを起動させた
図35による容器システムを通過する概略縦断面の詳細図である。
【
図37】
図35による容器システムを通過する概略縦断面の詳細を接続位置に示す図である。
【
図38】
図35による実施形態からの固定デバイスを初期位置に示す斜視図である。
【
図39】第2の実施形態による提案の固定デバイスを有する容器システムを通過する概略縦断面を初期位置に示す図である。
【
図40】固定デバイスを起動させた
図39による容器システムを通過する概略縦断面の詳細図である。
【
図41】
図39による容器システムを通過する概略縦断面の詳細を接続位置に示す図である。
【
図42】
図39による実施形態からの固定デバイスを初期位置に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0130】
図面の参照による以下の好ましい実施形態の説明では、同じか又は類似の構成要素又は部分について同じか又は対応する参照番号(アポストロフィの有無を問わず)が使用されており、関連する説明が繰り返されていない場合でも、類似又は同一の利点及び特質を達成することができる。
【0131】
図1は、第1の容器B1と第2の容器B2とを有する提案する容器システムBを概略断面図に示している。
【0132】
容器システムBは、好ましくは、提案する接続システム1を含む。接続システム1は、好ましくは容器システムBの第1の容器B1と第2の容器B2の間に、流体接続2を生成するように構成されるのが好ましい。
【0133】
接続システム1は、好ましくは、いくつかの接続構造3A、3Bを含み、特に、容器システムBの第1の容器B1に関連付けられた第1の接続構造3A、及び/又は容器システムBの第2の容器B2に関連付けられた第2の接続構造3Bを含む。好ましくは、第1の容器B1は、第1の接続構造3Aを含み、第2の容器B2は、第2の接続構造3Bを含み、又はその逆である。
【0134】
容器B1、B2は、好ましくは、物質S1、S2を保管するために、特に、第1の流体及び第2の流体、及び/又は異なるワクチンを保管するために使用される。特に、容器B1、B2は、1又は2以上の異なる物質S1、S2又はワクチンで完全に又は部分的に充填される。これに代えて又はこれに加えて、容器又は容器B1、B2はまた、他の物質S1,S2、好ましくは固体を保持する及び/又は保管することができる。一方の物質S1、S2だけが流体、特に液体とすることができる。流動性物質S1、S2は、他の物質S1、S2と共に溶液又は懸濁液を形成するように構成することができる。
【0135】
提案する容器システムBは、好ましくは、薬剤、特に、複合薬剤又は複合ワクチンなどを調製するのに使用される。しかし、提案する容器システムBに対する他の可能な有利な用途が存在する。
【0136】
好ましくは、第1の容器B1は、取り出し開口部E1を含み、及び/又は第2の容器B2は、取り出し開口部E2を含む。特に好ましくは、提案する容器システムBの両方又は少なくとも2つの容器B1、B2の各々は、取り出し開口部E1,E2を含む。
【0137】
本発明の意味での取り出し開口部E1、E2は、好ましくは、それぞれの容器B1、B2の内容物を小出し(分注)するか又は取り出すことを可能にするように構成される。
【0138】
取り出し開口部E1、E2の少なくとも一方、好ましくはいくつか又は全ては、好ましくは、繰返し使用可能、数回利用可能、再密封可能、再使用可能であり、及び/又は好ましくは段階的な取り出しのために開閉を可能にする閉鎖要素V1、V2を含む。これは、隔膜を使用して達成することができる。
【0139】
好ましくは、取り出し開口部E1、E2は、閉じられているか又は閉鎖可能であり、及び/又は容器B1、B2から物質S1,S2を取り出すための主要な手段である。
【0140】
図示の実施形態では、好ましくは、取り出し開口部E1、E2の少なくとも一方、特に両方の取り出し開口部E1、E2は、いわゆる隔膜によって閉め切られている。隔膜は、ゴム状の閉鎖要素V1、V2、特にゴム栓又は注入栓を有するデバイスであり、その内容物を取り出すために注射針による穿刺に適し、注射針を取り外した後、隔膜は弾性復元力により(それぞれの)取り出し開口部E1,E2を自動的に閉じる。隔膜は穿刺膜とも呼ばれ、好ましくは特に中心に薄い区域を有し、この薄い区域は、注射針を使用して注入液を取り込むための穿刺に適している。注入栓又は隔膜は、好ましくはアルミニウム製の、フランジ式キャップによってボトルのネック又は取り出し開口部E1、E2に固定されることが好ましい。
【0141】
好ましくは、容器B1、B2の一方、両方、又は全ては(各々)、注射のためのアンプル又はバイアルであり、例えば、特に何匹かの動物に各1回の投与でワクチン接種するためのいわゆる複数回投与型容器である。
【0142】
容器B1、B2では、粉末状の薬剤、溶液又は懸濁液、又はワクチンの形態の物質S1、S2をこの形態で移送することができる。
【0143】
容器B1、B2は(各々)、10mlを超える、好ましくは50ml,100ml、又は200mlを超える、及び/又は2リットル未満、好ましくは1.5リットル又は1リットル未満、特に750ml未満の容量を有することができる(各々又は接続後に)。
【0144】
図1に示すように、閉鎖要素V1,V2は、好ましくは、それぞれの取り出し開口部E1、E2に密封状態で接続され、好ましくは、特に押圧リング又は圧縮リング又はフランジ式キャップを使用して押し込まれる。しかし、ここでは他のソリューション、例えば、接着結合、溶接接合、又は射出成形によって生成される接続なども可能である。
【0145】
提案する容器システムBの容器B1、B2がそれぞれに取り出し開口部E1、E2を有することは確かに好ましいが、容器システムBの容器B1、B2の全てが取り出し開口部E1,E2を持たなくてはならない訳ではない。
【0146】
有利なことに、複数の容器B1、B2上の取り出し開口部E1,E2の使用により、接続システム1の使用とは独立にそれぞれの容器B1、B2からそれぞれの物質S1、S2を使用することが可能になる。
【0147】
有利なことに、容器システムBは、従って、容器B1、B2の個別の使用と、接続システム1によって与えられる流体接続2との併用との両方を可能にする。
【0148】
容器B1、B2は、容器B1、B2によって形成又は保持された容積間の流体接続2が、接続システム1によって接続された容器B1、B2による接合部内部の形成をもたらすように互いに流体的に接続可能であることが好ましい。接合部内部は、特に、連続流体接続2が2平方ミリメートルを超える、好ましくは5又は10平方ミリメートルを超える、特に1、2、又は3平方センチメートルを超える流体力学的断面積を有すること、又は一旦流体接続部2が形成されると、容器B1、B2間にはそのような流体力学的断面積よりも小さいような狭窄がないか、流体接続部2がそのような流体力学的断面積を有することを特徴とする。
【0149】
1又は複数の容器B1、B2は、好ましくは、ボトルとして構成される。特に好ましくは、容器B1、B2は(各々)、取り出し開口部E1、E2を形成するか又はそれらと隣接するボトルネックF1,F2を含む。ボトルネックF1、F2は、取り出し開口部E1,E2の縁部又は口部から始まって、1.5倍を超える、特に2倍又は2.5倍を超える(流体力学的)断面積の拡大部を包含するものとすることができる。しかし、取り出し開口部E1、E2はまた、別様に構成することができる。
【0150】
容器B1、B2は、好ましくは、取り出し開口部E1、E2及び接続構造3A、3Bを異なる、対向する、正反対の側部、端部、軸線方向端部に、及び/又は一方はネック領域に他方はベース領域に含む。特に、取り出し開口部E1、E2は、ボトルネックF1、F2によって形成され、接続構造3A、3Bは、ベース領域に又はボトルネックF1、F2から反対端に設けられる。これは、接続構造3A、3Bが使用される時に、取り出し開口部E1、E2がアクセス可能であり、その(それらの)機能において影響を受けないままであることを確実にするので有利であることが判明している。
【0151】
接続構造3A、3Bは、好ましくは、取外しを意図したものではなく、むしろ耐久性流体接続2の1回限りの又は不可逆的な提供のためであり、又は再閉鎖可能ではない。
【0152】
本発明は、容器B1、B2、特にボトルに接続するための特に好ましい使用によって説明される。しかし、例えば、容器B1、B2を他のシステムに流体接続させるために、例えば、物質S1、S2の迅速な取り出しのために、提案する接続システム1を他の分野において使用することもでき、かつ有利である。
【0153】
図2は、第1の実施形態による提案する接続システム1を通過する縦断面を開始位置又は非接続状態に示している。
【0154】
図3は、第1の実施形態による提案する接続システム1を通過する縦断面を第1の接続位置に示し、その位置では、好ましくは、流体接続は未だ行われていないが、開口領域4A、4Bのうちの一方が既に開かれている。
【0155】
図4は、流体接続2が生成される第2の接続位置にある第1の実施形態による提案する接続システム1を縦断面図に示している。これは、
図1にも示されている位置である。
【0156】
提案する接続システム1は、好ましくは、複数の接続構造3A、3B、特に好ましくは、少なくとも第1の接続構造3Aと第2の接続構造3Bとを含み、これらは、互いに少なくとも部分的に相補的であるか又は互いに対応するように構成されることが好ましい。
【0157】
第1の接続構造3Aは、好ましくは、開口領域4Aを含む。第2の接続構造3Bは、好ましくは、開口領域4Bを含む。
【0158】
好ましくは、容器B1、B2は、開口領域4A、4Bを含み、又は開口領域4A、4Bは、それぞれの容器B1、B2に関連付けられたか又はその一部を形成するそれぞれの接続構造3A、3Bの一部を形成する。
【0159】
好ましくは、開口領域4A、4Bの一方又は両方は、特にその(不可逆的な)破壊によって流体接続2を(恒久的に及び/又は不可逆的に)生成するように構成されたそれぞれの接続構造3A、3Bの領域又は部分である。この目的のため、1又は複数の開口領域4A、4Bは、(機械的な)弱化区域又は脆弱点を有することができ、又は弱化区域又は脆弱点として構成することができる。開口領域4A、4Bは、特に削減された材料及び/又は開口領域4A、4Bの形状に関して、構成が同一、類似、又は異なるものとすることができる。
【0160】
特に、開口領域4A、4Bは、流体接続2を与えるために(機械的に)破壊又は穿刺されるように構成される。この目的のため、本発明による開口領域4A、4Bは、流体接続2を可能にするか又は生成すために機械的負荷の下で破壊される、穿刺される、及び/又は断裂開放されるように構成することができる。
【0161】
図示の実施形態では、開口領域4A、4Bは、それぞれの接続構造3A、3Bのフィルム状又は膜状の壁部分によって形成される。特に、開口領域4A、4Bのうちの1又は2以上は、密封フィルムである。しかし、原則的には、開口領域4A、4Bは、それぞれの接続構造3A、3Bを形成する材料を弱化することによって形成することができ、及び/又はそれぞれの接続構造3A、3Bと一体に形成することができる。
【0162】
開口領域4A、4Bは、好ましくは、(それぞれの)接続構造3A、3Bの壁部分として構成される。開口領域4A、4Bは、好ましくは、隣接する領域と比較して何らかの方法で弱化された薄い壁厚の領域である。好ましくは、開口領域4A、4Bは、(それぞれの)接続構造3A、3Bの隣接する領域、特に壁の材料厚みよりも小さい材料厚みを含む。従って、(それぞれの)開口領域4A、4Bは、隣接する領域と比較してより薄く、よりフィルム状及び/又は膜状であることが好ましい。
【0163】
1又は複数の開口領域4A、4Bは、好ましくは、1又は2以上の脆弱点、特に窪み、薄い区域、脆い領域又は部分を含む。特に、第2の接続構造3B又はその開口領域4Bは、第1の接続構造3Aの口状部分5Aに対応する脆弱点を含む。これは、この目的のため口状部分5Aを使用することによって開口領域4Bに作用する分離力がより広い領域に作用するか又は分配される場合でも、第2の接続構造3Bの開口領域4Bの破壊又は穿刺を支援するか又はそれに適切である。
【0164】
図2から
図5に示す実施形態では、開口領域4A、4Bの各々は、それぞれの接続構造3A、3Bに好ましくはその口状部分5A、5Bに対して特に防水的に溶接され、接着結合され、密封され、又は他の何らかの方法でしっかりと接続された密封フィルムで形成される。
【0165】
特に好ましくは、開口領域4A、4Bは、多層又は層状材料、特にプラスチック/金属フィルム複合又はサンドイッチ材料によって形成される。しかし、開口領域4A、4Bは、例えば、限られた弾性しか持たないようにいくつかの層及び/又は脆いか又は多孔質の材料を使用することにより、別様に具現化することができるので、僅かな機械的応力の下でも開口領域4A、4Bは引き裂かれるか又は別様に破壊される。
【0166】
1又は複数の開口領域4A、4Bは、好ましくは、機械的に応力を加えられると裂け、それによって流体接続2を生成するように構成される。好ましくは、開口領域4A、4Bは、2000N/mm2を超える、好ましくは4000N/mm2を超える、特に好ましくは6000N/mm2を超える弾性率を有する材料を含む。これに代えて又はこれに加えて、開口領域4A、4Bは、100N/mm2未満、好ましくは80N/mm2未満、より好ましくは60N/mm2未満の引張強度を有することができる。弾性率及び引張強度は、EN ISO 6892-1、ISO 6892、ASTM E 8、ASTM E 21、DIN 50154、DIN 50125、及び/又はISO 527、ASTM D 638に従って決定することができる。
【0167】
1又は複数の開口領域はまた、100μm未満、好ましくは70μm未満、特に50μm未満、及び/又は5μmを超える、特に10μmを超える材料厚みを有することが好ましい。
【0168】
第1の接続構造3A、3A’は、好ましくは、第1の特にフィルム状の開口領域4A、4A’を含み、及び/又は第2の接続構造3B、3B’は、好ましくは、第2の特にフィルム状の開口領域4B、4B’を含む。有利なことに、これは、それぞれの接続構造3A、3A’、3B、3B’の確実な閉鎖14と、それぞれの開口領域4A、4A’、4B、4B’の信頼できる簡単な開放とを同時に保証する。
【0169】
第1の接続構造3A、3A’は、好ましくは、第2の開口領域4B、4B’を穿刺又は破壊することによって第2の接続構造3B、3B’を開くように構成される。これに代えて又はこれに加えて、第2の接続構造3B、3B’は、好ましくは、第1の開口領域4A、4A’を穿刺又は破壊することによって第1の接続構造3A、3A’を開くように構成される。有利なことに、流体接続2は、手動で又はツールを使用せずに生成することができる。容器B1、B2、B3の内部は、好ましくは、いずれの別の補助器具又はツールもなしで接続構造3A、3A’、3B、3B’を使用して接続可能である。
【0170】
好ましくは、流体接続2を生成するために、第2の接続構造3B、3B’の開口領域4A、4A’、4B、4B’は、第1の接続構造3A、3A’で穿刺されるものとすることができ、好ましくは、第1の接続構造3A、3A’の第1の開口領域4A、4A’は、第2の接続構造3B、3B’で、特にその分断要素7で穿刺されるものとすることができる。従って、流体接続2は、相互穿孔又は穿刺によって生成することができる。
【0171】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、口状部分5A、5A’、5B、5B’を有し、それらは、第1及び第2の接続構造3A、3A’、3B、3B’うちの1つの口状部分5A、5A’、5B、5B’が、第1及び第2の接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの他の1つの口状部分5A、5A’、5B、5B’に位置合わせするように形成されるので、好ましくは、第1及び第2の接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの他の1つの開口領域4A、4A’、4B、4B’を穿刺することができ、及び/又は第1及び第2の接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの他の1つを開くことができる。
【0172】
開口領域4Aは、好ましくは、口状部分5Aを含み、及び/又は開口領域4Bは、口状部分5Bを含む。口状部分5A、5Bは、好ましくは、開口領域4A、4Bの境界を定める。口状部分5A、5Bは、それぞれの接続構造3A、3Bの壁部分と一体的に及び/又は壁部分として形成することができる。好ましくは、口状部分5A、5Bは、開口縁部を有し、又はカラー又はネックの形態に形成され、それぞれの開口領域4A、4Bは、好ましくは、それぞれの口状部分5A、5Bによって囲まれるか又は境界が定められる。口状部分5A、5B又はそれらの開口縁部は、好ましくは、開口領域4A、4Bに隣接するか又はそれらの境界を定め、かつ逆も同様である。特に好ましくは、それぞれの口状部分5A、5Bの開口縁部は、より具体的にはフィルム状の又はフィルムで形成された開口領域4A、4Bに対する(周方向の)固定部分を形成する。
【0173】
容器システムBは、独立に実施することもできる本発明の別の態様では、容器B1、B2のうちの一方を保持するように、特にそのための脚として作用するように構成されたカバーデバイス6を含む。有利なことに、カバーデバイス6は、これに代えて又はこれに加えて、容器B1、B2のうちの一方及び/又は接続構造3A、3Bのうちの一方の特に無菌の覆いに役立たせることができる。この態様については、以下でより詳細に説明する。
【0174】
接続構造3A、3B及びそれらを使用する流体接続を生成する方法は、
図2から
図5に示す第1の実施形態において以下でより詳細に説明される。
【0175】
第1の実施形態では、第1の接続構造3Aは、第2の接続構造3Bの開口領域4Bを開くように構成される。第1の接続構造3Aの口状部分5Aは、接続構造3Bの口状部分5Bに挿入されるか又は押し込まれるように適合されているべきであり、挿入又は導入中に第2の接続構造3Bの開口領域4Bが開かれるようにすることが特に好ましい。
【0176】
図示の実施形態では、第1の接続構造3A、3A’又は第1の口状部分5A、5A’は、好ましくは、雄カプリング要素であり、及び/又は第2の接続構造3B、3B’又は第2の口状部分5B、5B’は、好ましくは、特に流体カプリングを形成する雌カプリング要素である。
【0177】
特に、口状部分5Aの一端又は開口縁部は、口状部分5Bの内側周縁の内側に配置可能な外側周縁を有することを提供する。
【0178】
好ましくは、第1の接続構造3Aの口状部分5Aの外側周縁は、第2の接続構造3Bの口状部分5Bの内側周縁に対応し、又は類似し、又はその逆である。特に、第1の接続構造3Aの口状部分5Aは、少なくとも横方向に又は開口領域5Aへの移行部において、第2の接続構造3Bの口状部分5Bの好ましくは少なくとも終端縁部又は開口領域5Bへの移行部における内径よりも小さい外径を含む。
図2から
図5に示す実施形態では、口状部分5A、5Bは、好ましくはネック状であり、及び/又は断面が少なくとも実質的に円形である。
【0179】
別段の記載がない限り、本発明の意味での断面という用語は、それぞれの容器B1、B2及び/又はそれぞれの接続構造3A、3Bの長手軸又は対称軸9に対して直角を形成する断面又は断面表示を常に指している。
【0180】
第1の実施形態の第2の接続構造3Bは、好ましくは、第1の接続構造3Aの開口領域4Aを穿刺する、分断する、切断する、又は一般的に破壊するように構成された分断要素7を含む。特に、分断要素7は、穿刺デバイス、尖端、刃、楔又は、一般的に切断デバイス及び/又は分断デバイスを有するか又はそれらで形成される。
【0181】
分断要素7は、好ましくは、第2の接続構造の開口領域4Bに特に直接的に配置される及び/又は取り付けられる。分断要素7は、好ましくは、第2の接続構造3Bの外側に、又は容器B2の内部から離れた側又は外側に配置される。接続構造3Bの分断要素7を第1の接続構造の開口領域4Aに近づけることにより、好ましくは、第2の接続構造3Bの開口領域4Bを開くか又は破壊することなく、分断要素7が開口領域4Aの破壊及び開放をもたらす力を加えるように分断要素7を配置することが好ましい。
【0182】
特に、分断要素7は、開口領域4Aに作用する力を集中させるか又は第2の接続構造3B又は開口領域4Aに作用する反力を配分するデバイスであり、従って、開口領域4Aが分断要素7によって破壊されて開かれた時に第2の接続構造3Bの開口領域4Bは無傷のままである。
【0183】
変形(図示せず)では、分断要素7は、容器B1の内部又は内側にある接続構造の内側に配置されるか又は(外部から見て)第2の接続構造3Bの開口領域4Bの背後に配置される。好ましくは、第1の接続構造3Aの開口領域4A、4A’は、口状部分5Aが第2の接続構造3Bの口状部分5Bの中に押し込まれる時に分断要素7によって破壊される。この目的のため、分断要素7は、特に、第2の接続構造3Bの開口領域4Bの背後に直接的に(第1の接続構造3Aの内側に又はそこから遠隔の側に)設けられる。
【0184】
好ましくは、分断要素7は、第2の接続構造3Bに、特に、開口領域4Aの前方又は背後に(直接的に)動かないように配置されるか又は固定される。
【0185】
図2は、提案する接続システム1を開口領域4A、4B又は容器B1、B2が閉鎖又は密封されている開始位置に示している。特に、それらは(各場合に)ボトル又はボトル状の容器B1、B2であり、その底部開口領域4A、4Bは、開始位置では閉じている。
【0186】
移動を示す矢印8によって示すように、第1の接続構造3A及び第2の接続構造3Bは、互いに向けて移動され、又は互いに押し込むことができる。この目的のため、接続構造3A、3Bは、好ましくは、中心軸又は対称軸9に関して互いに向けて軸線方向に移動する。中心軸又は対称軸9は、好ましくは、口状部分5A、5B及び/又は開口領域4A、4B及び/又は容器B1,B2の中心軸又は対称軸9である。
【0187】
従って、容器B1、B2、接続構造3A、3B、開口領域4A、4B、及び/又は口状部分5A、5Bは、中心軸又は対称軸9に関して実質的に対称に形成することができる。口状部分5A、5Bの軸対称及び/又は回転対称構成は、接続構造3A、3Bをそれらの回転位置とは関係なく使用することを可能にするので好ましい。しかし、理論的には他のソリューションも可能であり、特に、口状部分5A、5Bが回転非対称又は非円形であり、好ましくは、接続構造3A、3Bの中心軸又は対称軸9に対する回転位置を定めるように構成されたガイドを設けるソリューションが可能である。これは、第2の実施形態に関連してより詳細に説明される。
【0188】
図3から見ることができるように、接続構造3A、3Bが互いに近づく時に、分断要素7は、好ましくは尖端7Aで、開口領域4Aに当てられ、接続構造3A、3Bが互いに向けて更に移動することによって開口領域4Aを通って押し込まれる。このようにして、開口領域4Aが破壊され、又は、接続構造3A及び/又は容器B1が開かれる。
【0189】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、開始位置では別々である及び/又は互いに独立であるように設計される(
図16及び17も参照)。これは、有利なことに、接続構造3A、3A’、3B、3B’に接続されるか又は接続することができる空洞又は容器B1、B2、B3の共通の使用及び個別の使用も可能にする。
【0190】
開始位置では、接続構造3A、3A’、3B、3B’は、互いに接続されていないか又は流体的に互いに分離されていることが好ましい。流体接続2の形成の結果として、接続構造3A、3A’、3B、3B’は、流体接続2が行われる接続位置まで移動する。
【0191】
容器B1、B2、B3間の流体接続は、少なくとも、容器B1、B2、B3によって閉じ込められた容積又は物質S1、S2、S3が容器B1、B2、B3間を重力によって移動可能であるか又は互いに混合可能である時に生成されることが好ましい。
【0192】
流体接続2は、特に、流動性物質S1、S2、S3、特に液体が流れることができるチャネル又は通路である。
【0193】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、1回だけ使用可能であり、及び/又は不可逆的に開くことができ、流体接続部2は、好ましくは、恒久的及び/又は不可逆的である。
【0194】
接続システム1は、好ましくは、特に接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの少なくとも1つが開かれる前にも分離不能接続が生じる、解除不能又は分離不能接続を与えるように構成される。これは、物質の漏出が防止され、有利なことに、部分的な混合過程の発生が防止される。
【0195】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、これらの共有軸に沿う軸線方向移動によって互いに嵌め込まれる及び/又は互いに貫通される結果として接続構造3A、3A’、3B、3B’間に解除不能接続を生じる、解除不能接続を生成するための固定デバイス10A、10Bを含む。特に、固定デバイス10A、10Bは、スナップ嵌めフックを含み、及び/又はスナップ嵌めフック又はスナップ嵌めフック接続によって解除不能又は自己固定式である。このようにして、手動で及び/又は損傷又は破壊なしでは接続をやり直せないことを確実にすることができる。
【0196】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、連結係合(インターロッキング)及び/又は摩擦係合により、特にラッチングにより、解除不能又は分離不能に互いに接続することができる。特に、異なる接続位置、特にラッチング位置は、共通軸に沿った軸線方向移動により、一方を他の内部に嵌め込むこと、及び/又は一方を他の内側に挿入することによって達成することができる。
【0197】
特に、接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの1つは、軸線方向に互いの背後に位置付けられる部分に配置されたラッチング手段、特に1又は2以上のラッチング突起を含む。好ましくは、接続構造のうちの1つのラッチング手段は、他方の接続構造3A、3A’、3B、3B’の1又は2以上の相補的ラッチング手段、特に1又は2以上の溝又は刻み目が互いにラッチして、共通軸に沿う軸線方向移動で互いに嵌め込まれる及び/又は互いに挿入されることによって係合を形成するように配置される。これは、解除不能又は分離不能接続又は接続位置が達成されることを可能にする。
【0198】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、第1の接続位置に到達すると解除不能又は分離不能接続が行われ、及び/又は第1及び第2の接続構造3A、3A’、3B、3B’のいずれも開かれないか、1つだけがは開かれるか又は開かれているように構成される。従って、流体接続2は、好ましくは、第1のラッチング位置ではまだ形成されていないか又は完全には形成されていない。
【0199】
位置及び/又は時間において、好ましくは、第1の接続位置の後になる別の第2の接続位置に到達すると、2つの接続構造3A、3A’、3B、3B’の連続流体接続2及び/又は開放が生じることが好ましい。
【0200】
第1の接続構造3A、3A’と第2の接続構造3B、3B’とを互いに近づけることにより、好ましくは、最初に第1及び第2の開口領域4A、4A’、4B、4B’のうちの1つだけが破壊され、特に穿刺され、接続構造3A、3A’、3B、3B’を互いにより近づけるか又は続けて互いに対して回転するか又は互いに押し込む時にのみ、第1及び第2の開口領域4A、4A’、4B、4B’のうちの他方の1つの破壊によって連続流体接続2が生成される。
【0201】
好ましくは、接続システム1は、接続構造3A、3Bが好ましくはラッチングによって解除不能に互いに接続される第1の接続位置を含む。この目的のため、接続構造3A、3Bは、接続構造3A、3Bが互いに近づけられた時に接続構造3A、3B間に解除不能接続を生成するもう一つのものに対応する固定デバイス10A、10Bを含むことができる。
【0202】
図示の実施形態では、固定デバイス10A、10Bは、対応するか又は相補的な刻み目又はラッチング突起などによって形成される。特に個別のラッチング突起が接続構造3A、3Bの一方に形成され、特に環状ビーズ及び/又は刻み目が接続構造3A、3Bの他方に形成され、これらは協働することによって接続構造3A、3B間にラッチング接続を与える。
【0203】
特に好ましくは、固定デバイス10A、10Bは、接続構造3A、3Bを第1の接続位置で互いに解除不能に接続させるが、接続構造3A、3Bの互いに向けた更なる移動を許容するように構成される。
【0204】
更に、固定デバイス10A、10Bは、好ましくは、接続構造3A、3Bが第1の接続位置よりも互いに近づけられるか又は互いに更に押し込まれる別の第2の接続位置をサポートするように構成される。特に好ましくは、複数のラッチング位置が設けられ、その場合に、第1のラッチング位置では接続構造3A、3Bは既に互いに解除不能に接続されている。提案する接続システム1は、
図3にこの第1の接続位置で示されている。
【0205】
第1の接続位置では、接続構造3A、3Bのうちの一方は既に開かれている場合がある。これに代えて又はこれに加えて、第1の接続位置はまた、解除不能接続が実際に接続構造3A、3B間に行われたが、開口領域4A、4Bのいずれもまだ開かれていないか又は開かれているところでもないことを特徴とすることができる。
【0206】
図3に示す実施形態では、第1の接続位置において、第1の接続構造3Aは、ラッチングによって解除不能に第2の接続構造3Bに接続され、第1の開口領域4Aは、分断要素7によって既に開かれているか又は破壊されている。
【0207】
図4は、第2の接続位置、特に、更に別のラッチング位置で、提案する接続システム1を示しており、接続構造3A、3Bは、第1の接続位置と比べて、特に少なくとも実質的に完全に、互いに更に近づけられ及び/又は互いに更に内側に押し込まれている。第2の接続位置では、第1の接続構造3Aの第1の開口領域4Aは、第2の接続構造3Bによって開かれており、これに加えて、第2の接続構造3Bの開口領域4Bは、第1の接続構造3Aによって開かれている。
【0208】
第2の接続構造3Bを第1の接続構造3Aを使用して又はそれによって開放するために、好ましくは、第1の接続構造3Aの口状部分5Aが第2の接続構造3Bの開口領域4Bを通って押し込まれ、それによって開口領域4Bを破壊する。これは、接続構造3A、3Bを第1の接続位置から第2の接続位置まで移動する時に行われることが好ましい。
【0209】
固定デバイス10A、10Bは、好ましくは、第1の接続位置と第2の接続位置の両方において、接続構造3A、3Bの互いから離れる(軸線方向)移動を阻止するように構成される。従って、特に、接続構造3A、3Bは第1の接続位置から第2の接続位置へ更に移動可能であるが、反対方向には移動可能でないように想定している。また、第2の接続位置(
図4参照)にある接続構造3A、3Bを第1の接続位置に戻せないことが好ましい。
【0210】
好ましくは、接続構造3A、3Bは、第1の接続位置において互いに特に密封的に当接する。これは、物質S1、S2の漏出を防止する。
【0211】
独立に実施することもできる本発明の態様により、第1の接続構造3Aの口状部分5Aによる第2の接続構造3Bの開口領域4Bの開放中に又は開放の結果として、環境に対して密封が形成される。特に、第2の接続構造3Bの開口領域4Bは、第2の接続構造3Bの口状部分5Bと共に密封システムを形成する。これに代えて又はこれに加えて、口状部分5A、5Bは、互いの上に当接することにより密封作用を有することができ、同時に開口領域4Bは密封的に作用し、又は特に縁部で及び/又は移行領域で口状部分5Bに対する密封を形成する。しかし、例えば、追加の又は個別のゴムシール又は密封リップなどを使用する他の可能なソリューションも存在する。
【0212】
接続構造3A、3B又は接続システム1は、好ましくは、ネジ山なしで形成される。容器を開くためにネジ山を使用して切削ツールを移動する従来技術で公知のシステムは、より欠損しやすく、開口又は流体接続を形成するためにより大きい費用を必要とすることが判明している。有利なことに、本発明の接続システムの接続構造3A、3Bは、単純な直線移動又は軸線方向移動により、及び/又は互いに向けて移動することによって(互いに対するいくつかの回転運動を通じた追加の回転を必要とせずに)互いに接続することができる。これは、流体接続2の迅速かつ快適な生成に有利であることが判明している。
【0213】
これに関して、提案する接続システム1が、1又は2以上の接続位置を特に好ましくはラッチング位置の形態で含むことも有利である。これは、接続構造3A、3B間に解除不能接続を生成することができる連結ネジ山よりも特に有利である。一方、ネジ山接続の場合は、分解及び汚染の可能性がある。
【0214】
しかし、理論的には、連結ネジ山によって接続されるか又は接続可能であり、又は流体接続2が連結ネジ山及び互いに対する回転移動によって生成することができる接続構造3A、3Bを本発明の態様と組み合わせることも可能である。
【0215】
以下、
図5から
図13は、第2の実施形態による提案する接続システム1を説明している。独特の特徴及び上述の実施形態との相違点だけを説明することになるので、上述の見解はまた、具体的にそうではないか又は当業者に対して明らかではないと述べない限り、第2の実施形態に補足的に適用される。
【0216】
図5は、第2の実施形態による第1の接続構造3A’と第2の接続構造3B’を開始位置に示している。第2の実施形態では、好ましくは、接続構造3A’、3B’のいずれも分断要素を持たない。特に、第2の実施形態による接続システム1は、切断ツール、分断機構がなく、及び/又は鋭い刃付きの突出部又は開放のための部分がない。
【0217】
第2の実施形態では、接続構造3A’、3B’の口状部分5A’、5B’は、好ましくは、中心軸又は対称軸9に関して回転非対称、又は非丸形、非円形又は長円形であるように構成される。好ましくは、口状部分5A、5Bは互いに対応するように、及び/又は周方向線に関して類似するように構成されるので、それらの一方を他方の内側に配置することができ、及び/又は互いに押し込むことができる。更に、補足的な情報については、第1の実施形態の口状部分5A、5Bの説明を参照されたい。
【0218】
図6は、接続構造3A’、3B’を第1の接続位置に示し、この位置では、それらは好ましくは解除不能に互いに接続されている。このために、上述のように、固定デバイス10A、10Bを使用することができる。
【0219】
接続構造3A’、3B’は、好ましくは、第1の実施形態の4A、4Bの開口領域に対応するか又は類似する開口領域4A’、4B’を含む。
図6による第1の接続位置では、開口領域4A’、4B’は、互いに当接しているか又は互いに直接に隣接している。しかし、これに代えて、
図7に関連して以下で説明するように、第1の接続位置において、第2の接続構造3B’の開口領域4B’はまた、既に開かれているものとすることができる。
【0220】
第2の開口領域4B’を開く又は貫くために、第1の接続構造3A’の口状部分5A’は、第1の実施形態の開口領域4Bの開放に関して既に説明したように、第2の接続構造3B’の開口領域4B’を通って押し込まれる。好ましくは、開口領域4B’、特に第2の接続構造3B’の密封フィルム又はフィルム状部分は、特に第1の接続構造3A’の一部を開口領域4B’を通って押し込むことによって破壊され又は開かれ、従って、開口領域4B’が開かれるか又は開口領域4B’を形成するフィルム又はフィルム状部分が穿刺又は破壊される。その結果が
図7に示されており、第2の接続位置に到達した結果として、第2の接続構造3B’は上述のように開かれている。
【0221】
第1の実施形態とは対照的に、第2の実施形態での流体接続2を与える方法は、口状部分5A’によって第2の接続構造3B’を開き、又は口状部分5A’を使用して第2の接続構造3B’の開口領域4B’を破壊するという段階で始まる。
【0222】
第2の実施形態では、接続構造3A’、3B’は、その接続状態で、特に第2の接続位置において互いに対して又は(共通の)中心軸又は対称軸9の周りに回転可能であることも想定している。その結果、
図8から
図13を参照して以下で詳細に説明するように、接続構造3A’、3B’のうちの他方、すなわち、第1の接続構造3A’が特に開かれることが好ましい。
【0223】
一態様では、第1の接続構造4A、4A’の第1の開口領域4A、4A’、4B、4B’は、第2の接続構造4B、4B’を使用する変形によって開くことができることが好ましい。開口領域4A、4A’、4B、4B’はまた、相互に変形して相互に開放することができる。変形による開放は、好ましくは、剪断刃又は分断要素を必要とせず、材料の使用を低減した簡単な生産工程の見地から有利である。
【0224】
第2の接続構造3B、3B’は、好ましくは、第1の接続構造3A、3A’を開くように構成され、同時に第2の接続構造3B、3B’は、好ましくは、第1の接続構造3A、3A’の変形によって第1の接続構造4A、4A’の開口領域4A、4A’、4B、4B’を開くように構成される。
【0225】
特に好ましくは、この態様において、その変形は、接続構造3A、3A’を互いに対して特に共通軸9の周りに回転させることにより、及び/又は第1の接続構造3A、3A’の開口領域4A、4A’、4B、4B’を開くことによって開始される。
【0226】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、互いに対応する非円形、特に長円形の又は少なくとも実質的に楕円形の部分を有し、それらは互いに挿入することができ、及び/又は互いに対して回転する時に変形及び/又は開放をもたらす。
【0227】
この変形は、好ましくは、開口領域4A、4A’の中心軸又は対称軸9に関して又は開口領域4A、4A’の開口領域に沿って少なくとも実質的に半径方向又は横断方向に開口領域4A、4A’の引張をもたらし、その結果、開口領域4A、4A’は引き裂かれ、壊され、又は切り離され、及び/又は開口領域4A、4A’は開かれる。
【0228】
同時に、第2の接続構造3B、3B’は、特にフィルム状の脆い及び/又は不安定な開口領域4B、4B’を有することができ、好ましくは、第1の接続構造3A、3A’が第2の接続構造3B、3B’を開くように構成される。特に、第1の接続構造3A、3A’は、第2の接続構造3B、3B’の開口領域4B、4B’を打ち破ることによって第2の接続構造3B、3B’を開くように構成される。
【0229】
第1の接続構造3A、3A’は、好ましくは、開口領域4A、4A’に隣接するか又は開口領域4A、4A’を取り囲む口状部分5A、5A’を含み、口状部分5A、5A’は、変形によって開口領域4A、4Bを開くことができるように変形可能である。
【0230】
口状部分5A、5A’は、好ましくは、ウェブ、ネック、壁、薄壁の形態であるか又は弾力性及び/又は可撓性があり、及び/又は口状部分5A、5A’は、開口領域4A、4A’よりも弾力性があり、より可撓性があり、及び/又はより安定しており、好ましくは、口状部分5A、5A’の変形の際、開口領域4A、4A’は、特に、引き裂かれ、壊され、又は引き離されて開かれる。
【0231】
第2の接続構造3B、3B’は、好ましくは、第1の接続構造3A、3A’の口状部分を変形させるように構成され、その変形により、接続構造3A、3A’の開口領域4A、4A’が開かれる。
【0232】
口状部分5A、5A’、5B、5B’は、断面が好ましくは、非円形、特に、長円形、少なくとも本質的に楕円形及び/又は多角形であり、同時に第2の接続構造3B、3B’は対応する断面を有するので、接続構造3A、3A’、3B、3B’を互いに対して回転させることにより、その開口領域4A、4A’において第1の接続構造3A、3A’の変形及び/又は開放をもたらす。
【0233】
両方の接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、互いに内部に向けて配置することができるか又は互いに押し込むことができる口状部分5A、5A’、5B、5B’を有し、接続構造3A、3A’、3B、3B’又は口状部分5A、5A’、5B、5B’の互いに対する回転は、第1及び好ましくは第2の口状部分5A、5A’、5B、5B’の変形をもたらす。
【0234】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、バヨネットタイプ接続によって互いに接続することができ、又はバヨネットタイプ接続を形成するように構成されたコネクタ又はガイド18A、18Bを含むことができる。この目的のため、口状部分5A、5A’、5B、5B’は、最初は押し込まれるか又は軸線方向に互いに押し込み(のみ)可能であるものとすることができ、その後にのみそれらは互いに対して回転するか又は回転可能であるものとすることができ、一方、好ましくは、流体接続2は、互いに対して回転するまでは形成されない。従って、ガイド18A、18Bは、バヨネットタイプ接続用に設計することができる。この目的のため、(純粋に)軸線方向に延びるガイドは、(純粋に)半径方向のガイドに隣接することができる。
【0235】
好ましくは、第1の接続構造3A’の口状部分5A’が第2の接続構造3B’の口状部分5B’内に配置されている間に、接続構造3A’、3B’を互いに対して回転させることにより、第1の接続構造3A’の開口領域4A’には機械的に応力が加えられ、特に第1の接続構造3A’の口状部分5A’の変形によって裂ける程度まで引かれる。
【0236】
第2の実施形態からの第1の接続構造3A’の第1の開口領域4A’を開くための開放機構の理解を高めるために、
図9及び10は、それぞれ接続構造3A’、3B’の平面図を示している。
図9に示す第2の接続構造3B’は、好ましくは、
図10に示す第1の接続構造3A’の口状部分5A’に類似した形状及び/又は輪郭の口状部分5B’を有するが、その寸法、直径、長手方向広がり、及び/又は横断方向広がり(中心軸又は対称軸9に対して直角である)がより大きい。
【0237】
特に、第2の接続構造3B’は、
図9の平面図において破線で示されている内側周縁15を含み、内側周縁15は、口状部分5A’の外側周縁16に類似してそれに対応し、及び/又は外側周縁16が内側周縁15に収容可能であるように構成される。好ましくは、内側周縁15の最大直径は外側周縁16の最大直径より大きく、及び/又は内側周縁15の最小直径は外側周縁16の最小直径よりも大きく、好ましくは、2%又は3%超及び/又は40%未満、好ましくは、30%未満、より好ましくは、20%、15%、又は10%未満だけ大きい。これにより、口状部分5A’、5B’の一方を他方の内側に簡単に押し込むことが可能になり、一方同時に、第1の接続構造3A’の開口領域4A’を確実に開放する。
【0238】
口状部分5A’、5B’は、好ましくは、互いの内側に配置されるか又は遊びを伴って互いの中に押し込まれるものとすることができる。口状部分5A’、5B’の配置の結果として、間隙17又は間隔が内側周縁15と外側周縁16の間に(少なくとも部分的に)形成される。
【0239】
特に好ましい変形に関連する図示の実施形態では、口状部分5A’、5B’は、それぞれ断面が長円形であり、特に少なくとも実質的に楕円形である。しかし、理論的には、例えば、少なくとも実質的に正方形又は他の多角形形状のような他の形状も可能である。理論の上では、主軸線方向の断面の広がり又は2次軸線方向(主軸線方向に対して中心方向及び横断方向又は垂直方向)の最大広がりは、断面の最小広がりの1.2倍、好ましくは1,3倍、特に1.5倍、及び/又は少なくとも実質的に√2倍であることが好ましい。これにより、接続構造の相互回転中に十分に強い変形が可能になり、第1の接続構造3A’の開口領域4A’の開放が確実に生じるものとすることができる。
【0240】
図11から13は、接続構造3A’、3B’が異なる相互回転位置、好ましくは第2の接続位置に示されている。
【0241】
好ましくは、接続構造3A’、3B’は、それらの(解除不能に)接続された状態で又は口状部分5A’、5B’が互いに挿入された状態で(共通)中心軸又は対称軸9の周りに45°を超えて、及び/又は200°未満、特に135°未満、及び/又は少なくとも実質的に90°旋回又は回転させることができる。これは、口状部分5A’、5B’の一方又は両方の変形、及び/又は開口領域4A’、4B’の開放、特に第1の接続構造3A’の開口領域4A’の開放を確実にする。
【0242】
図8に示す実施形態では、口状部分5A’、5B’は、特に中心軸又は対称軸9の半径方向の周方向線に関して類似しており、特に、第1の口状部分5Aが第2の口状部分5B’に挿入された又は押し込まれた後に、それらが緩く又は遊びを伴って互いに載るか又は中心軸又は対称軸9に関して互いに対向する及び/又はそれぞれの周方向線の少なくとも20%、好ましくは、少なくとも50%である特に少なくとも2つの点で少なくとも部分的に互いに直接当接するようにする。
【0243】
口状部分5A、5Bの回転非対称又は非円形の形態に起因して、回転矢印11に示す回転は、第1の接続構造3A’に、特にその口状部分5A’に変形作用を有する力をもたらす。図示の実施形態では、口状部分5A’、5B’は、断面が長円形である。これは、回転中に口状部分5A’、5B’が互いに妨げることなく互いに摺動することを確実にし、接続構造3A’、3B’の相互回転中に第2の接続構造3B’の口状部分5B’の少なくとも実質的に連続的な変形を確実にするので特に有利であることが判明している。しかし、矩形、多角形、又は三角形などのような他の回転非対称又は非円形の断面も可能である。
【0244】
図12は、接続システム1を通過する概略断面図であり、特に第2の接続位置において互いに対して約45°回転させた位置にある口状部分5A’、5B’を示している。それぞれの口状部分5A’、5B’は、第2の接続構造3B’の口状部分5B’の変形を好ましくは特に第1の接続構造3A’の口状部分5A’の対応する変形と同時に生じるように互いに力を発生させる。折れ線12に示すように、口状部分5B’の変形は、開口領域4B’に引張応力及び/又は圧縮応力をもたらし、好ましくは、その結果として破断又は開放に至る。
【0245】
図13は、第1の接続構造3A’を第2の接続構造3B’に対して少なくとも実質的に90°回転させた提案する接続システム1を通過する概略断面図を示している。
図12に示す約45°の回転と比較して、接続構造3A’、3B’の互いに対する回転の増加により、開口領域4B’に作用する張力又は圧力及び/又は引張応力が増加するので、開口領域4B’は、裂け、壊れ、(縁部で)剥がれ、又は何らかの他の方法で開く。
【0246】
第2の実施形態による接続システム1は、接続構造3A’、3B’を回転的に向けられた位置に接続するために、又はその接続中に回転位置を決定するためにガイド18A、18B(
図9及び10参照)を含むことが好ましい。特に、摺動ガイドなどが設けられ、それによって接続構造4A’、4B’又は口状部分5A’、5B’は、好ましくは、口状部分5A’、5B’が同様に向けられるように、特定の回転位置(中心軸又は対称軸9に関して)においてだけ互いに嵌め込まれ、配置され、又は押し込まれるものとすることができる。
【0247】
口状部分5A’、5B’は、特に主軸、長手軸、横断軸、端部、及び/又はコーナなどが少なくとも実質的に互いに一致する時に同様に向けられるので、特に第1の口状部分5A’は、少なくとも実質的に口状部分5A’、5B’の変形なしに口状部分5B’の中に押し込まれる。
【0248】
ガイド18A、18Bは、好ましくは、(第2の)接続位置において、又は接続構造3A’、3B’の取り付け後に、又は口状部分5A’、5B’が互いに挿入された又は押し込まれた後に、これらを互いに対して特に中心軸又は対称軸9の周りに回転させることができるように構成される。特に、ガイド18A、18Bは、軸線方向に又は中心軸又は対称軸9と平行に延びてその後は半径方向に延びる部分を有するスライド又は部分を含み、上述の回転移動をもたらす。しかし、他のソリューションも可能である。
【0249】
第1及び第2の実施形態の態様は、互いに組み合わせることができる。従って、第2の接続構造3B、3B’は、接続構造3A、3A’、3B、3B’が互いの内側に配置される時に第1の接続構造3A、3A’の開口領域4A、4A’を少なくとも部分的に開放する分断要素7を有することが更に可能である。その場合に、口状部分5A、5A’を使用して第2の接続構造3A、3B’の開口領域4B’を開く、特に穿刺することができる。次に、接続構造3A、3A’、3B、3B’の中心軸又は対称軸9の周りの相互回転は、口状部分5A、5A’、5B、5B’の一方又は両方の変形をもたらす。これは、1又は複数の開口領域4A、4A’、4B、4B’の引張をもたらす。このようにして、開口領域4A、4A’、4B、4B’を更に壊す及び/又は引き裂くことが有利に達成可能であり、その結果、流体接続2を改善することができ、又は流体接続2の流体力学的断面積を拡大することができる。
【0250】
接続構造4A、4A’、4B、4B’は、連続流体接続2を生成することができるように、好ましくは、相互に開放する及び/又は互いに補完する及び/又は互いに対応するように構成される。
【0251】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、流体接続2を生成した時に、0.5cm2を超える、好ましくは1cm2を超える流体力学的断面積を生成するように構成されることが好ましい。これは、迅速で完全な混合を可能にする。
【0252】
接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、互いの中に挿入され、互いに嵌め込まれ、及び/又はネジ山なしで形成される。これは、流体接続2の迅速で簡単な生成を可能にする。
【0253】
流体接続2の生成により、流体接続2は、好ましくは、環境から密封された容器B1、B2、B3間の通路を形成する。これは、異物又は細菌の侵入を防止する。
【0254】
第2の接続構造3B、3B’は、好ましくは、第1の開口領域4A、4A’を打ち破ることによって第1の接続構造3A、3A’を開くように構成され、及び/又は第1の接続構造3A、3A’は、第2の開口領域4B、4B’を打ち破ることによって第2の接続構造3B、3B’を開くように構成される。開口領域4A、4A’、4B、4B’の相互破壊により、迅速混合を可能にするのに足りる大きい直径の不可逆的な流体接続2を生成することが有利に可能である。
【0255】
接続システム1は、流体接続2の生成の結果、特に、密封作用を有する開口領域4A、4A’、4B、4B’のうちの少なくとも1つによる、流体接続2の生成の結果又はその生成の後に、好ましくは自己密封性であり、従って、連続流体接続2は、環境から密封された通路を形成する。好ましくは、流体接続2の生成は、環境から密封されて、特に、流体密封、防菌、及び/又は気体密封の方式で密封された流体通路を形成する。
【0256】
この目的のため、開口領域4A、4A’、4B、4B’のうちの1つ又はそれぞれの開口領域を形成するデバイスが、穿刺された又は別の方法で破壊された後に密封要素、特に密封リップとして接続構造3A、3A’、3B、3B’間に延び、このようにして接続構造3A、3A’、3B、3B’を互いに又は互いに対して密封することができる。
【0257】
接続システム1は、好ましくは、流体接続2の生成の結果として無菌又は滅菌可能方式で自己密封される。特に、流体接続2の生成は、細菌の侵入を防止するシールを生成する。
【0258】
好ましくは、接続構造3A、3A’、3B、3B’を互いに対して密封するためにシール、特に密封リング又は密封リップが設けられる。
【0259】
特に好ましくは、流体接続2を特に環境から密封し、又は流体通路を密封するために、少なくとも1つの開口領域4A、4A’、4B、4B’、好ましくは第2の開口領域4B、4B’が、流体接続2の形成の結果として又はその後にシールとして機能する。
【0260】
特に、少なくとも1つの開口領域4A、4A’、4B、4B’、好ましくは第2の開口領域4B、4B’は、流体接続2が行われた時に少なくともその縁部において密封効果を有するか又はシールとして機能し、又は密封リング又は密封リップを形成するように想定している。これに代えて又はこれに加えて、少なくとも1つの開口領域4A、4A’、4B、4B’、好ましくは第2の開口領域4B、4B’は、流体接続2を生成するために口状部分5A、5A’、5B、5B’で穿刺された時に、接続構造3A、3A’、3B、3B’に、好ましくは第1の又は対応する接続構造に、特にその口状部分5A、5A’、5B、5B’に密封的に当接するように想定することができる。
【0261】
少なくとも1つの開口領域4A、4A’、4B、4B’、好ましくは、少なくとも1つの開口領域4A、4A’、4B、4B’は、好ましくは、縁周りの亀裂を防止する及び/又は密封を形成するように構成され、及び/又は縁部領域に中央部と比較して異なる材料構成又は層状構成を有し、縁部領域がより安定する及び/又は縁部領域が開かれた後にシールとして機能するようにする。
【0262】
初期状態における提案の容器システムBの容器B1、B2,B3は、好ましくは、互いに別々に生成され、別々に使用する及び/又は流体的に切り離すことができる。接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、初期状態において互いに独立にそれぞれが流体的に密封されている。流体接続2が容器B1、B2、B3間に形成された後、これらの容器は、好ましくは、分離不能又は解除不能に接続される。
【0263】
図14は別の容器B3を示し、これも、容器システムBの一部であるか又は容器システムBの一部を形成するとすることができる。容器システムBは、好ましくは、容器B3を含む。これは、2つの異なる、対応する、及び/又は相補的な接続構造4A、4A’、4B、4B’を含む。その結果、この容器B3は、2つの別の容器B1、B2間のアダプタとしての役割を果たすことができ、及び/又は異なる容器B1、B2に接続させることができ、及び/又は2よりも多い物質S1、S2、S3を互いに混合することができる。
【0264】
容器B3は、第1の接続構造3Aと第2の接続構造3Bの両方を異なる、好ましくは反対側に備える。従って、容器B3は、好ましくは、第1の側に第1の接続構造3A、3A’、及び第1の側から離れた第2の側に第2の接続構造3B、3B’を備える。この容器は、好ましくは、取り出し開口部E1、E2がない。
【0265】
更に加えた容器B3は、更に、提案する接続システム1によって両側に流体接続2を生成するように構成される。更に加えた容器B3は、以前の物質S1、S2とは異なる追加の更に別の物質S3、特に乾燥又は凍結乾燥させた物質(凍結乾燥物)を有するか又は含むことができる。
【0266】
複数の容器B3は、互いにかつ第1及び/又は第2の容器B1、B2に接合することができる。このようにして、3よりも多い物質S1、S2、S3を互いに混合することができ、及び/又は3よりも多い容器B1、B2、B3の組合せを形成することができ、及び/又は3よりも多い容器B1、B2、B3を互いに流体接続することができる。
【0267】
図1に関連して既に説明したように、提案する接続システム1は、好ましくは、特に医薬品分野のため、ボトル又はボトル状容器B1、B2を流体接続するのに使用される。開口領域4A、4B、4A’、4B’は、輸送のために無菌方式で覆われるようになっていることが特に好ましい。
【0268】
図15は、開口領域4A上に分断要素7が配置された第1の接続構造3Aの概略斜視図を示している。
図15に示す実施形態では、分断要素7は、4つ又は(破線で)3つの脚を有するが、より多くの脚19を有することもできる。脚19は、好ましくは、少なくとも部分的に又は区域的に楔形であるか又は開口領域4Aから離れた刃先を含む。分断要素7は、好ましくは、開口領域4Aから離れる方向に向いた尖端20を含む。尖端20は、好ましくは、脚19に隣接しているか又はその逆である。尖端20及び/又は脚19を使用して剪断力を増大させることができ、開口領域3Bの破壊又は穿刺を容易にすることができる。しかし、分断要素7に対する他の代替実施形態が理論的に可能である。
【0269】
図示の実施形態では、分断要素7は、好ましくは、開口領域4Bとの脚状接続部分21を含む。これらは、分断要素7、特に尖端20又は脚19が及ぼす力を開口領域4A上に導出又は配分するように構成することができる。これに代えて又はこれに加えて、接続部分21は、接続構造3A、3Bが互いの中に押し込まれた時に口状部分5Bが接続部分21を又はその近傍を圧迫するように設けてかつ配置することができ、この結果として開口領域4Bに作用する剪断力を生成するか又は増大させることができる。これは、開口領域4Aの開放を支援する。
【0270】
分断要素7は、好ましくは、第1の接続構造3A、3A’の開口領域4A、4A’を穿刺、分断、切断、又は破壊するように配置される及び/又は構成される。
【0271】
分断要素7は、好ましくは、第2の接続構造3B、3B’の開口領域4B、4B’に特に直接的に配置される及び/又は固定される。これに代えて又はこれに加えて、分断要素7は、開口領域4A、4A’に作用する力を集中させるように、及び/又は開口領域4B、4B’に作用する力又は反力を配分するように構成されるので、開口領域4A、4A’が分断要素7による自身の破壊によって開かれた時に、第2の接続構造3B、3B’の開口領域3Bは無傷のままである。
【0272】
別の態様では、分断要素7は、1又は2以上の接続部分21を有するように想定しており、それに対して又はそれを使用して、分断要素7は、好ましくは、材料係合によって開口領域4A、4A’、4B、4B’に接続される。
【0273】
接続部分21は、好ましくは、第2の接続構造3B、3B’の開口領域4B、4B’に対して脆弱点を形成する。好ましくは、接続部分21は、第1の接続構造3A、3A’、特にその口状部分5A、5A’に対応するように配置される。更に、接続部分21は、第2の接続構造3B、3B’の開口領域4B、4B’に作用する力が第1の接続構造3A、3A’によって集められるように構成されることが好ましい。これは、第1の接続構造3A、3A’、特にその口状部分5A、5A’により、第2の接続構造3B、3B’の開口領域4B、4B’を破壊する及び/又は開放することをより容易にする。
【0274】
図16は、提案する容器システムを輸送のための位置(輸送位置)又は向きに示している。容器B1、B2、B3は、好ましくは、キャップ状カバーデバイス6の保持デバイスによって保持されるように構成された取り出し開口部を形成する容器B1、B2、B3の一部又はボトルネックF1、F2の結果として、輸送のために互いに解除可能に接続可能とすることができる。
【0275】
第1の容器B1には、好ましくは、カバーデバイス6が設けられ、又は第1の接続構造3A、3A’が、カバーデバイス6によって覆われる。第2の容器B2は、カバーデバイス6により、好ましくは、その取り出し開口部E2又はそのボトルネックF2の領域内に又はその領域によって受け入れられる及び/又は保持される。このようにして又は何らかの他の手段により、容器システムの容器B1、B2は、容器B1、B2を互いに関連付けるキット又は組合せを形成することができる。これは、有利なことに、容器B1、B2又は物質S1、S2の意図しない組合せを回避することを可能にする。
【0276】
カバーデバイス6は、好ましくは、第1の容器B1に保持されるものとすることができ、かつ第1の容器B1及び第2の容器B2の取り出し開口部E1、E2又はボトルネックF1、F2の両方を保持するように構成される。このようにして、カバーデバイス6は、三重の機能、すなわち、(無菌の)カバーを提供するための、輸送組合せを形成するための、かつ支持脚としての機能を含む。後者については以下で更に説明する。
【0277】
図17は、第1の容器B1を縦断面に示し、第1の接続構造3Aは、好ましくは、無菌方式でカバーデバイス6よって覆われている。カバーデバイス6は、固定デバイス10A、10Bのうちの一方によって又はそれを使用して、又は第1の容器B1上の何らかの他の手段によって容器B1に取り外し可能に保持することができる。
【0278】
一方又は両方の開口領域4A、4A’、4B、4B’は、好ましくは、無菌又は滅菌可能方式で覆われる。開口領域4A、4A’、4B、4B’のうちの1つは、好ましくは、キャップ状カバーデバイス6によって無菌方式で環境から分離される。(もう一つの)開口領域4A、4A’、4B、4B’は、好ましくは着脱可能、切り離し可能、剥ぎ取り式、及び/又はフィルム状のクロージャ14によって無菌又は滅菌可能な方式で環境から分離される。
【0279】
それぞれの開口領域4A、4A’、4B、4B’及びそれぞれの無菌又は滅菌可能なカバーによって二重閉鎖を形成することができる。このようにして、無菌又は滅菌可能カバーとそれぞれの接続構造3A、3A’、3B、3B’’との間に、無菌の又は滅菌可能な又は無菌密封領域又は空間又は空洞を形成することができる。
【0280】
無菌又は滅菌可能カバーは着脱可能であることが好ましい。これは、カバーを取り去り、無菌領域に配置された開口領域4A、4A’、4B、4B’を使用して流体接続を形成することにより、接続システム1を通して(十分に)無菌の流体接続2を生成することを可能にする。
【0281】
図示の実施形態では、キャップ状カバーデバイス6は、第1の開口領域4A、4A’に対する無菌カバーを形成し、及び/又はクロージャ14は、密封された又は溶接された又は別の方法で緊密に付加されたフィルムにより、第2の開口領域4B、4B’に対する無菌カバーを形成する。しかし、理論的には、無菌カバーはまた、他の手段により、例えば、フィルムをキャップ又は(スクリュー)クロージャと、任意的にシールなどと置換することにより、及び/又は保持手段なしで又は異なる保持デバイスとともにカバーデバイス6を組み立てることによって提供することができる。
【0282】
本発明の意味での無菌は、特に、少なくとも実質的に細菌がないか又は殺菌済みであることを意味する。無菌又は滅菌可能カバーは、特に防菌障壁を形成することにより、細菌の侵入を防止するように設計されたデバイスであることが好ましい。
【0283】
構成の観点から、無菌又は滅菌可能カバーは、防菌障壁を形成するためにそれぞれの接続構造3A、3A’、3B、3B’に緊密に付加されるか又は接続されることが好ましい。
【0284】
カバーは、特にカバーが細菌の撲滅に関して従来技術で公知の少なくとも1つの滅菌方法の使用に適する材料を使用する時、又は無菌又は滅菌可能カバーは、細菌の撲滅に関して従来技術で公知の少なくとも1つの滅菌方法の使用に適する材料を有するか又はそれら材料から形成される時には滅菌可能である。例えば、そのような材料は、公知の滅菌の方法のうちの1つによって除菌することができ、それによって損傷することはなく、又は細菌の侵入に対する障壁としての機能を失うこともない。公知の滅菌方法は、特にガンマ線又は電子線による照射、気体処理、熱風による処理、又は高圧蒸気滅菌を含む。好ましくは、接続構造3A、3A’、3B、3B’も、無菌又は滅菌可能である。
【0285】
開口領域4A、4A’、4B、4B’は、好ましくは、初期状態では互いに独立に又は互いに別々に生成され、及び/又は互いに別々に無菌又は滅菌可能方式で覆われる。これは、容器B1、B2、B3を別々に使用することを可能にする。
【0286】
開口領域4A、4A’、4B、4B’と、無菌又は滅菌可能カバー又は無菌覆いのための手段、特にカバーデバイス6及び/又はクロージャ14との間に、滅菌された、滅菌可能な、及び/又は初期状態では無菌方式で密封されているか又は密封されて気密及び/又は防菌である空間が形成されることが好ましい。
【0287】
独立に実施することもできる本発明の別の態様により、物質、特に、活物質、ワクチン、及び/又はアジュバントが、空間内に配置され、取り付けられ、及び/又は不動化される。特に、物質は、空間内に格子状に配置され、及び/又は分断要素7によって保持される。
【0288】
好ましい態様では、分断要素7、又は接続構造のうちの一方の別の部分を空間内で溶解する、可溶化する、及び/又は懸濁させることができる。このようにして、流体接続2が行われた後に、空間からの物質は、物質S1、S2、S3の混合物の一部を形成することができる。
【0289】
空間内に配置された物質は、物質S1、S2、S3のうちの1つによって、接続構造3A、3B、3A’、3B’上で又は開口領域4A、4A’、4B、4B’上で溶解され、及び/又は可溶化され、及び/又は懸濁されるものとすることができる。
【0290】
好ましい態様では、凍結乾燥物が開口領域上へ乾燥させるか又は別の方法で開口領域に付加される。凍結乾燥物、並びに物質S1、S2,S3のうちの1又は2以上は、ワクチン、活物質、ワクチン又は複合ワクチンを調製するためのアジュバントを含有することができる。このようにして、流体接続2の生成後に、空間に配置された物質は、物質混合物、特に複合ワクチンの成分を形成することができる。
【0291】
無菌カバーのための手段、特に、カバーデバイス6及び/又はクロージャ14は、開口領域4A、4A’、4B、4B’が流体接続2を生成するためにアクセス可能であるように、好ましくは、特に手動で又はツールを使用せずに着脱可能又は切り離し可能である。
【0292】
容器B1、B2、B3のうちの1つは、開始位置において、好ましくは無菌方式で接続構造3A、3A’、3B、3B’を閉め切る着脱可能キャップ状カバーデバイス6を、取り出し開口部E1、E2から離れた側に備えることが好ましい。
【0293】
キャップ状カバーデバイス6は、好ましくは、取り出し開口部E1、E2又はボトルネックF1、F2のための保持デバイスを含む。保持デバイス、特に、レセプタクル13は、好ましくは、取り出し開口部E1、E2、E3を形成する容器B1、B2、B3の一部、特に、ボトルネックF1、F2を保持するように構成される。
【0294】
カバーデバイス6は、肩部のように成形された、及び/又は取り出し開口部E1、E2に隣接する容器B1、B2の肩部領域に対応するか又はそれを補完するように成形された保持部分を有することが好ましい。
【0295】
図示の実施形態では、カバーデバイス6は、好ましくは、連結係合又はラッチング係合によって容器B1、B2のボトルネックF1、F2を受け入れる及び/又は保持するように構成されたレセプタクル13を有することが好ましい。
【0296】
カバーデバイス6は、好ましくは、容器B1、B2のためのホルダ又はスタンドとして具現化される。この目的のため、取り出し開口部E1、E2又はボトルネックF1、F2は、カバーデバイス6に挿入可能であることが好ましい。特に、レセプタクル13は、好ましくは、取り出し開口部E1、E2及び/又はボトルネックF1、F2の領域に容器B1、B2をクランプする及び/又はラッチする及び/又は解除可能に保持するように構成される。これは、有利なことに、脚又はスタンドとして、及び/又は容器システムBの容器B1、B2、特にボトルのキット又は組合せを、保持するか又は形成するための信頼性の高い操作を可能にする。
【0297】
カバーデバイス6は、開口領域4Aがカバーデバイス6によって覆われている場合に、容器B1、B2のうちの一方、特に第1の容器B1に対するベース又は立脚面として機能することが好ましい。レセプタクル13は、開始位置において底部に配置され、及び/又は外部からアクセス可能であることを提供することができる。これは、取り出し開口部E2又はボトルネックF2がレセプタクル13の中に押し込まれ、特にラッチ及び/又はクランプによって好ましくは保持される方式で、レセプタクル13を有するカバーデバイス6を有する第1の容器B1を第2の容器B2の上に置くことによって容器B1、B2を積み重ねることを可能にするという追加の利点を有する。このようにして、容器B1、B2が解除可能に接合され、それによって不正確なパッキングと接続システム1を使用する時の物質の誤った混合とを防止するのに役立つキットを生成することができる。
【0298】
提案する接続システム1を使用するために、最初に、カバーデバイス6を第1の容器B1から分離する又は取り出すと想定することができる(
図18参照)。
【0299】
図19に示すように、一例として、次に、第1の容器B1(又は代わりに第2の容器B2)は、好ましくは、取り出し開口部E1、E2又はボトルネックF1、F2又はその一部を使用してカバーデバイス6のレセプタクル13に挿入される。この目的のため、カバーデバイス6は、使用位置ではレセプタクル13の開口部を上に向けて使用することができ、取り出し開口部E1、E2又はボトルネックF1、F2は、使用位置では少なくとも部分的に上からレセプタクル13の中に押し込まれる。しかし、理論的には、容器B1、B2を他の位置でレセプタクル13に挿入することも可能である。好ましくは、カバーデバイス6は、次に、使用位置においてホルダ又は脚として、又は底部で使用される。従って、第1の接続構造3A又はその開口領域4Aは、使用位置において上からアクセス可能である。
【0300】
カバーデバイス6は、容器B1、B2、B3が、保持デバイス又はレセプタクル13によって取り出し開口部E1、E2又はボトルネックF1、F2を形成する部分で保持される場合に、容器B1、B2、B3のための立脚として使用することができる。
【0301】
従って、カバーデバイス6は、好ましくは、カバーデバイス6によって保持される容器B1、B2のためのホルダ又は脚を形成する。カバーデバイスの二重機能は、有利なことに、空間及び材料を有利に節約し、更にカバーデバイス6をホルダ又は脚として使用することにより、接続構造3A、3A’、3B、3B’の汚染を防止する。
【0302】
カバーデバイス6は、好ましくは、キャップ状に形成され、開始位置又は輸送位置では、無菌又は滅菌可能なクロージャを生成するために接続構造3A、3A’、3B、3B’との密なシールを形成する。
【0303】
カバーデバイス6は、好ましくは、レセプタクル13と、接続構造3A、3A’、3B、3B’を異なる側、特に、両側で保持するための保持部分とを含む。保持部分は、クランピング及び/又はラッチング作用によって接続構造3A、3A’、3B、3B’に対して解除可能に固定されるか又は固定可能な領域を有することができる。この目的のため、保持部分内のカバーデバイス6と接続構造3A、3A’、3B、3B’は、相補的又は対応する構成とすることができる。
【0304】
カバーデバイス6は、好ましくは、プラスチック製であるか又はプラスチックを含有する。カバーデバイス6は、好ましくは、熱成形部分又は射出成形部分、及び/又はシート材料から生成された成形部分である。カバーデバイス6は、好ましくは、1mmを超える及び/又は2mm未満の壁厚を有する。しかし、他のソリューションもここでは可能である。
【0305】
図示の実施形態では、カバーデバイス6は、本質的に、長手方向断面がW又はU字の形状であり、レセプタクル13を形成するU字に湾曲した凹みを含む。しかし、原則的には、カバーデバイス6はまた、一方で無菌クロージャであり、他方で保持デバイスであるという二重機能のために別様に形成することができる。
【0306】
図20は、クロージャ14、特に、着脱可能カバー、フィルム、密封フィルムなどにより、その開口領域4Bが特に無菌方式で閉め切られる第2の容器B2を示している。好ましくは、クロージャ14は、提案する接続システム1を使用するために、特に引き離すことによって着脱可能である。クロージャ14は、この目的のためタブを有することができる。
【0307】
接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの少なくとも1つ、特に図示の実施形態における第2の接続構造3B、3B’は、好ましくは、カラー状部分22によって、又はこれに代えて又はこれに加えて何らかの他の手段によって形成することができる、接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの別の1つに対するレセプタクルを有することが好ましい。カラー状部分22は、接続構造3A、3A’、3B、3B’の互いの嵌合を支援し、必要とされる移動を案内し、及び/又は接続構造3A、3A’、3B、3B’を側面で保護することができる。それは、好ましくは、固定デバイス10A、10B又はその一部を含む。
【0308】
好ましくは、接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの1つ、特に第2の接続構造3B、3B’は、(第1及び/又は第2の)接続位置においてカラー状部分22によって取り囲まれる。
【0309】
カラー状部分22は、好ましくは、(それぞれ)他方の接続構造3A、3A’、3B、3B’を受け入れるか又はレセプタクル及び/又はガイド、好ましくは、このための線形ガイドを、特に中心軸又は対称軸9の方向に形成する働きをする。
【0310】
図示の実施形態では、カラー状部分22は、第2の接続構造4B、4B’上に又はその周りに、又は第2の容器B2上に設けられる。しかし、これに代えて又はこれに加えて、カラー状部分23は、第1の接続構造4A、4A’の周りに、又は第1の容器B2上に設けることができる。
【0311】
カラー状部分22は、好ましくは、連結係合により、特にラッチングにより、及び/又は摩擦係合により、特にクランピングにより、及び/又は材料結合により、特に接着結合又は射出成形により、1つの又は関連する接続構造3A、3A’、3B、3B’に固定的に、剛的に、及び/又は非回転的に接続されることが好ましいが、代わりに接続構造3A、3A’、3B、3B’又は容器B1、B2のうちの1つと一体に形成することによっても接続される。
【0312】
カラー状部分22は、好ましくは、口状部分5A、5B、5A’、5B’を超えて突出し、及び/又は少なくとも部分的にそれと平行に又は同じ方向に延び、好ましくは、それによって接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの他の1つのためのレセプタクル又は線形ガイドを形成する。
【0313】
カラー状部分22又はそれによって形成することができるレセプタクルは、ガイド18A、18B、特にスライド又はガイドピンなどを少なくとも部分的に含むことが好ましい。
【0314】
カラー状部分22の開口縁部は、好ましくは、接続構造3A、3A’、3B、3B’の分離状態でカラー状部分22が取り囲まない接続構造3A、3A’、3B、3B’の縁部に対する及び/又はそれらに接続された容器B1に対するストップを形成する。好ましくは、第2の接続位置において、接続構造3A、3A’、3B、3B’は、ストップ領域において互いに当接する。
【0315】
カラー状部分22は、クロージャ14、特にシールとして付加されたフィルムにより、一端で又は開放側で、特に無菌方式を用いて閉め切られることが好ましい。
【0316】
図21は、提案する接続システム1により、どのように容器B1、B2が互いに流体接続することができるのかを例示的に示している。この目的のため、クロージャ14は、好ましくは、第2の容器B2から取り出され、次に、第2の容器B2は、第2の接続構造3B、3B’と共に上方から第1の接続構造3A、3A’の上へ配置される。図示の実施形態では、第1の接続構造3A、3A’は、カラー状部分22によって形成されたレセプタクル内に延びる。
【0317】
次に、開口領域4A、4A’、4B、4B’が開かれる。特にボトル又はボトル状容器B1、B2のベース領域を形成する接続構造3A、3Bを組み合わせることにより、流体接続2を
図2から
図8に関して既に説明したように生成することができる。
図21は、第1の実施形態を示すが、第2の実施形態及び実施形態の組合せにも同じことが適用される。
【0318】
独立に実施することもできる本発明の別の態様により、接続システム1又は接続構造3A、3A’、3B、3B’は、特定サイズの容器に特有のものである。
【0319】
特に、提案する容器Bは、異なるサイズ、容積、及び/又は望ましい混合比を生成するために特定量の物質S1、S2、S3を有する容器B1、B2、B3を含む。この目的のため、適合性のある内容物を有する容器B1、B2、B3が接続可能であり、及び不適合である内容物を有する容器B1、B2、B3、又は流体接続2が生成された場合に望ましくないか又は不適切な混合比をもたらす容器B1、B2、B3が、互いに機械的に不適合である接続構造3A、3A’、3B、3B’を有するように、接続構造3A、3A’、3B、3B’を選択的に構成する(機械的に)ことが好ましい。
【0320】
特に好ましくは、接続構造3A、3A’、3B、3B’は、互いに関して選択的に、特にロック・アンド・キー原理に従って構成することができる。これは、それぞれに互いに適合又は不適合であるガイド18A、18B、案内スライド、又は直径などを使用して達成することができる。
【0321】
図16から
図21に関連して説明した本発明の態様は、単独で及び様々な組合せで、好ましくは、一連の説明において全体的又は部分的に又はある一定の詳細において有利であるものとすることができる。特に、カバーデバイス6は、第2の接続構造3Bが特にクロージャ14を取り出すことによって開かれるか又は開封される前に、取り出されてホルダ又は脚として使用されることが好ましい。
【0322】
更に、
図16から
図21は、第1の実施形態の接続構造3A、3Bを示している。しかし、これらの代わりに、第2の実施形態の接続構造3A’、3B’、又は第1の接続構造3A、3A’と第2の接続構造3B、3B’との組合せを使用することも可能である。その場合に、上述の態様が相応に適用される。
【0323】
従って、これに代えて又はこれに加えて、流体接続2は、変形によって生成することができる。この場合に、分断要素7は任意であり、カラー状部分22は、好ましくは、断面が非円形なので、接続構造3A、3B、3A’、3B’が互いに対して回転すると、流体接続2が、成形又は変形によって生成される。明確にするために、対応する手順はここでは繰り返さない。
【0324】
別々に実施することができ、互いに組み合わせることができ、及び/又は上述のような本発明の態様及び特徴を用いて実施することができ、かつ有利である本発明の更に別の態様を以下でより詳細に説明する。
【0325】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の態様は、好ましくは、容器B1、B2、B3間に流体接続2を生成するための接続システム1に関連し、接続システム1は、流体接続2を形成するように構成された少なくとも2つの接続構造3A、3A’、3B、3B’、すなわち、第1の接続構造3A、3A’と第2の接続構造3B、3B’とを含み、それらは初期状態では、それぞれが流体的に密封され、互いに独立に密封され、接続構造3A、3A’、3B、3B’は、好ましくは、共通軸に沿った少なくとも実質的に直線的な及び/又は軸線方向の移動によって互いに挿入可能であり、及び/又は互いに挿入されるようになっており、それによって接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの少なくとも1つを開くことができる。
【0326】
特に、流体接続2は、挿入過程によって形成される。これは、例えば、特に迅速に確実に、特にいくつかの巻回を有する渦巻き線によるか又はネジ山による接続構造3A、3A’、3B、3B’の繰返しの回転を必要とせずに流体接続2を生成することによって有利に実行される。
【0327】
接続構造3A、3A’、3B、3B’を互いに挿入することにより、接続構造3A、3A’、3B、3B’を(共通の)対称軸又は中心軸9周りの回転位置に関して互いに向けられた方式で一緒にすることも可能になり、これは、接続構造3A、3A’、3B、3B’の口状部分5A、5A’、5B、5B’が断面において非円形であるか又は接続構造3A、3A’、3B、3B’のうちの少なくとも1つの開放が開口領域4A、4A’、4B、4B’の変形及びその得られる引張によって生成される場合に特に有利である。
【0328】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の態様は、好ましくは、容器B1、B2、B3間に流体接続2を生成するための接続システム1に関連し、接続システム1は、流体接続2を生成するように構成された少なくとも2つの接続構造3A、3A’、3B、3B’、すなわち、第1の接続構造3A、3A’と第2の接続構造3B、3B’とを含み、それらは初期状態で流体的に密封され、第1の接続構造3A、3A’は、特にフィルム状の脆い及び/又は不安定な開口領域4A、4A’、4B、4B’を有し、開口領域4A、4A’、4B、4B’の外側に変形可能であり、その変形が開口領域4A、4A’、4B、4B’内にある第1の接続構造3A、3A’、3B、3B’の開放をもたらすように構成される。
【0329】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の態様は、いずれの場合にも接続構造3A、3A’、3B、3B’を有する1又は2以上の容器B1、B2、B3又は器に関する。
【0330】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の態様は、好ましくは、容器B1、B2、B3間に流体接続2を生成するための接続システム1に関連し、接続システム1は、流体接続2を生成するように構成された少なくとも2つの接続構造3A、3A’、3B、3Bを有し、接続構造3A、3A’、3B、3Bの各々は、初期状態では特にフィルムの方式で流体的に閉鎖されるか又は脆い、脆弱、及び/又は不安定である開口領域4A、4A’、4B、4B’を有し、開口領域4A、4A’、4B、4B’の各々は、無菌又は滅菌可能方式で覆われる。
【0331】
このように、特に、流体接続2の開放又は形成は、第1の接続構造3A、3A’の開口領域4A、4A’が脆弱点であるか又は脆弱点を形成するので、特に引張による第1の接続構造3A、3A’の変形が開口領域4A、4A’の裂け又は破れをもたらすということにより、達成される。これは、この開放過程のためにいずれの尖端又は他の分断要素も必要とされないという特別な利点を有する。分断要素7は、開口領域4A、4A’、4B、4B’の開放を可能にするために、典型的に鋭い刃を備えて固定しなければならない。従って、そのような分断要素を回避することにより、生産工程は、より優しい材料を使用し、及び/又はより簡単ものとすることができる。しかし、既に上述のように、分断要素7を使用する上記態様の組合せも可能であり、一方、この態様は、開口部又は流体接続2の拡大又は拡張に有利である。
【0332】
開口領域4A、4A’、4B、4B’の無菌又は滅菌可能なカバーは、有利なことに、特に製薬/医療分野において、細菌又は他の異物を排除しながら流体接続2を生成することを可能にする。これに代えて又はこれに加えて、開口領域4A、4A’、4B、4B’の無菌又は滅菌可能なカバーは、接続構造3A、3A’、3B、3B’を備えた容器B1、B2、B3をこの環境では互いに別々に及びオプションとして互いに組み合わせて使用するという可能性を提供する。
【0333】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の一態様は、少なくとも2つの容器B1、B2、B3、好ましくは、ボトルと接続システム1とを有する容器システムBに関連し、各場合に容器B1、B2、B3間に流体接続2を与えるための容器B1、B2、B3は、接続システム1の少なくとも1つの接続構造3A、3A’、3B、3B’を含む。
【0334】
これに関して、容器B1、B2、B3を接続するために提案する接続システム1を使用することは、特に、容器B1、B2、B3間の解除不能な及び/又は不可逆的な流体接続2を生成することができ、それによって容器B1、B2、B3の内容物の完全な混合を保証するので有利であることが判明している。
【0335】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の別の態様は、少なくとも2つの容器B1、B2、B3、好ましくは、ボトルを有する容器システムBに関連し、その容器の各々は、好ましくは、それぞれに隔膜により閉め切られた取り出し開口部E1、E2を有すると同時に、容器B1、B2、B3は、取り出し開口部E1、E2から離れた側に、特にそれぞれのボトルのベース上に、容器B1、B2、B3間の流体接続2を与えるための接続構造3A、3A’、3A、3B’を備え、及び/又は容器B1、B2、B3間に流体接続2を与えるように構成される。
【0336】
各々が取り出し開口部E1,E2と接続構造3A、3A’、3B、3B’とを有する2つの容器B1、B2、B3を使用することは、容器B1、B2、B3を互いに別々に使用することも可能であるが、同時に、接続構造3A、3A’、3B、3B’を使用する併用使用の場合に、容器B1、B2、B3の内容物の迅速な又は容易な混合のために比較的大きい断面積を有する流体接続を可能にするので特に有利である。
【0337】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の別の態様は、接続構造3A、3A’、3A、3B’によって接続構造3A、3A’、3B、3B’及び/又は容器B1、B2、B3間に流体接続2を与える方法に関連し、初期状態では、接続構造3A、3A’、3B、3B’は、各場合に流体的に密封され、第1の接続構造3A、3A’は、もう一つの第2の接続構造3B、3B’によって開かれ、第2の接続構造3B、3B’は、それによって開かれ、それによって接続構造3A、3A’、3B、3B’間に連続流体接続2を生成する。
【0338】
これは、対応する利点、すなわち、特に迅速かつ確実な流体接続2の形成又は物質S1、S2、S3の混合をもたらす。
【0339】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の別の態様は、容器システムBの使用に関連し、物質の混合物を調整するために、特に異なる疾患に対する同時免疫化のための複合ワクチンを調製するために、第1の容器B1は、第1の物質S1、特に第1の疾患に対する第1のワクチンを保持する一方、第2の容器B2は、第2の物質S2、特に第1の疾患とは異なる第2の疾患に対する第2のワクチンを保持し、容器B1、B2、B3は、物質を互いに混合するために、特に複合ワクチンを形成するために接続構造3A、3A’、3B、3B’によって互いに流体接続される。
【0340】
複合ワクチンの調製のために提案する接続システム1又は容器システムBを使用することは、例えば、ワクチンを必要に応じて個々に又は組み合わせて使用することができるので有利である。提案する接続システム1又は容器システムBは、物質S1、S2、S3、又はワクチンを個々に又は組み合わせて投与すべきか否かをその場で決定する柔軟性を提供する。これは、有利なことに、不要に多くの個別注入により動物にストレスを与えること、又は既存の免疫のためにワクチンのうちの1つを投与する必要がない場合でも不要に常に複合ワクチンを接種しなければならないことを回避する。このようにして、本発明は、材料及び費用を節約することができる。
【0341】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の別の態様は、接続システム1の接続構造3A、3A’、3A、3B’によって接続構造3A、3A’、3A、3B’及び/又は容器B1、B2、B3間に流体接続2を与える方法に関連し、好ましくは、無菌覆いのための手段、特にカバーデバイス及び/又はクロージャ14が各場合に開口領域4A、4A’、4B、4B’から取り出され、それによって露出されたまだ閉鎖されている開口領域4A、4A’、4B、4B’が開かれて流体接続2が形成される。
【0342】
独立に又は上述の態様のうちの1又は2以上と一緒に実施することができる本発明の別の態様は、接続システム1の接続構造3A、3A’、3A、3B’を使用して接続構造3A、3A’、3A、3B’及び/又は容器B1、B2、B3間に流体接続2を与える方法に関連し、初期状態では、接続構造3A、3A’、3B、3B’は、各場合に流体的に密封されるが、第1の接続構造3A、3A’は、もう一つの第2の接続構造3B、3B’によって開かれ、第2の接続構造3B、3B’は、第1の接続構造3A、3A’によって開かれ、それによって接続構造3A、3A’、3B、3B’間に連続流体接続を生成する。
【0343】
独立に実施することができる別の態様では、本発明は、2つの提案する容器B1、B2、B3を備えた、又は容器B1、B2、B3に含まれた物質S1、S2、S3の混合物を形成することができるように接続システム1によって互いに流体接続することができる容器B1、B2、B3を備えたキットに関する。これは、他の不適合である物質S1、S2、S3の混合を防止する。
【0344】
本発明の意味でのキットは、特に、キットの構成要素を形成する第1の容器B1及び第2の容器B2を含む組合せ及び/又はシステムである。キットはまた、第3の容器B3及び/又は更に別の容器又は構成要素を有することができる。
【0345】
キットの構成要素は、好ましくは、セットとして、特にジョイントパックなどとして市販されている。しかし、これらの構成要素は、緩い組み合わせを形成して一緒に使用することも可能である。例えば、使用説明書、取扱い推奨事項、キットの構成要素のうちの1又は2以上に関するテキストでの情報の共通セットのような、共通の又は接続のためのコンポーネントを提供することができる。
【0346】
好ましくは、容器B1、B2、B3は、特に好ましくは、カバーデバイス6又はレセプタクル13を使用して互いに保持されることにより、キットを形成する。
【0347】
容器B1、B2、B3は、容器B1、B2、B3内に位置付けられた物質S1、S2、S3を互いに混合して複合ワクチンを形成するように、好ましくは、容器B1、B2、B3を接続構造3A、3A’、3B、3B’を使用して互いに流体接続可能にすることによる異なる疾患に対する同時免疫化のための複合ワクチンの調製に対して設計されることが好ましいが、一方、特に物質S1、S2、S3は、特に流体接続2を形成する前に又は流体接続2を形成することなく、取り出し開口部E1、E2を通して互いに別々に取り出して使用することができる。
【0348】
好ましくは、容器B1、B2、B3のうちの少なくとも1つは、好ましくは隔膜を用いて閉め切られた取り出し開口部E1、E2を含み、一方、容器B1、B2、B3は、好ましくは取り出し開口部E1、E2から離れた側に、特にボトルの底部に、容器B1、B2、B3間の流体接続2を与えるように構成され、及び/又は接続構造3A、3A’、3B、3B’を含む。
【0349】
容器B1、B2、B3は、物質を混合して、好ましくは複合ワクチンを形成するために、接続構造3A、3A’、3B、3B’を使用して互いに流体接続されることが好ましい。
【0350】
このように独立に実施することができる別の態様では、本発明は、生きた動物、好ましくは、哺乳動物のための薬剤の調製又は供給のために、及び/又は医療用途のための提案する接続システム1、キット、又は容器システムBの使用に関する。
【0351】
このように独立に実施することができる別の態様では、本発明は、ワクチンの調製及び/又は供給のための、特に疾患、豚サーコウイルス病「PCVD」及び/又は家畜地方病性肺炎「EP」又は豚サーコウイルスによる感染症及び/又はマイコプラズマ族、特にマイコプラズマ・ハイオニューモニエのバクテリアによる感染症に対して免疫性を与えるための、好ましくは、疾患、豚サーコウイルス病「PCVD」及び家畜地方病性肺炎「EP」に対して、又は豚サーコウイルスによる感染症及び/又はマイコプラズマ族、特にマイコプラズマ・ハイオニューモニエのバクテリアによる感染症に対して免疫性を与えるための提案する接続システム1、キット、又は容器システムBの使用に関する。
【0352】
この目的に対して、第1の提案する容器B1は、第1の物質S1として第1の反応物質を収容し、第2の提案する容器B2は、第2の物質S2として第2の反応物質を収容する。反応物質は、異なる疾患に対するワクチンとすることができ、又は抽出物質は、異なる疾患に対するワクチンを含有するものとすることができる。
【0353】
第1の反応物質は、成分であるマイコプラズマワクチン又はマイコプラズマ抗原及びサーコウイルスワクチン又はサーコウイルス抗原(及び必要に応じて他の物質)のうちの第1成分のみを含有することが特に好ましい。従って、第1の反応物質は、マイコプラズマワクチン又は1又は2以上のマイコプラズマ抗原、又は代わりにサーコウイルスワクチン又は1又は2以上のサーコウイルス抗原のいずれかを含むことができる。第1の反応物質は、特に反応物質が一緒では長期的に安定でない場合に、好ましくは、第2の反応物質とは別に保管される。第2の反応物質は、成分マイコプラズマワクチン又は1又は2以上のマイコプラズマ抗原及びサーコウイルスワクチン又は1又は2以上のサーコウイルス抗原(及び必要に応じて他の物質)のうちの他方の1つの成分のみを含有することが特に好ましい。第1の反応物質がこのようにマイコプラズマワクチン又は1又は2以上のマイコプラズマ抗原を含有する場合に、第2の反応物質は、サーコウイルスワクチン又は1又は2以上のサーコウイルス抗原を含有し、逆も同様である。
【0354】
マイコプラズマワクチンは、弱毒化された及び/又は不活性化されたバクテリア、バクテリアの断片、又はマイコプラズマ・ハイニューモニエの組換え調製された部分を含有するが、少なくとも1又は2以上のマイコプラズマ・ハイニューモニエ抗原を含有することができる。好ましくは、マイコプラズマ・ハイニューモニエ抗原は、マイコプラズマ・ハイニューモニエJ株に由来し、又は不活性化マイコプラズマ・ハイニューモニエ・バクテリアは、J株のものである。更に、マイコプラズマワクチンは、以下のワクチンのうちの1つであるとすることができ、又はマイコプラズマ・ハイニューモニエ抗原は、以下のワクチンのうちの1つに含まれる1つ又は複数の抗原であるとすることができる:Ingelvac(登録商標) MycoFLEX(Boehringer Ingelheim Vetmedica社、セントジョセフ、ミズーリ州、米国)、Porcilis M.hyo、Myco Silencer(登録商標) BPM、Myco Silencer(登録商標) BPME、Myco Silencer(登録商標) ME、Myco Silencer(登録商標) M、Myco Silencer(登録商標) Once、Myco Silencer(登録商標) MEH(全てIntervet社、ミルスボロ、米国)、Stellamune Mycoplasma(Pfizer社、ニューヨーク、ニューヨーク州、米国)、Suvaxyn Mycoplasma、Suvaxyn M.hyo、Suvaxyn MH-One(全て以前は,Fort Dodge Animal Health社、オーバーランドパーク、カンザス州、米国。現在は、Pfizer Animal Health社)。
【0355】
サーコウイルスワクチンは、弱毒化された及び/又は不活化された豚サーコウイルス、好ましくは、2型、特に2型ORF2タンパク質を含有することができる。好ましくは生体外細胞培養で発現させて得られる、豚サーコウイルス2型の組換え発現系ORF2タンパク質を使用することが特に好ましい。豚サーコウイルス2型のORF2タンパク質の例は、中でも、国際特許出願WO2006/072065に説明されている。これらは有効なワクチン接種のために特に有利であることが判明している。更に、サーコウイルスワクチンは、以下のワクチンのうちの1つであるものとすることができ、又はサーコウイルス抗原は、以下のワクチンのうちの1つに含まれる1又は複数の抗原であるものとすることができる:Ingelvac(登録商標) CircoFLEX(Boehringer Ingelheim Vetmedica社、セントジョセフ、ミズーリ州、米国)、CircoVac(登録商標)(Merial SAS社、リヨン、フランス)、CircoVent(Intervet社、ミルスボロ、デラウェア州、米国)、又はSuvaxyn PCV-2 One Dose(登録商標)(Fort Dodge Animal Health社、カンザスシティ、カンザス州、米国)。
【0356】
サーコウイルスワクチンは、ORF2タンパク質を含有する場合に、一投与量当たり、好ましくは、2μg~150μg、好ましくは、2μg~60μg、より好ましくは、2μg~50μg、より好ましくは、2μg~40μg、より好ましくは、2μg~30μg、より好ましくは、2μg~25μg、より好ましくは、2μg~20μg、より好ましくは、4μg~20μg、より好ましくは、4μg~16μgのORF2タンパク質を含有する。サーコウイルスワクチンは、好ましくは、1mlのワクチンが1投与量に対応するように調製又は処方される。特に、サーコウイルスワクチンは、2μg/mlを超える、好ましくは、4μg/mlを超える、及び/又は150μg/ml未満、好ましくは、60μg/ml、50μg/ml、40μg/ml、30μg/ml、又は25μg/ml未満、特に20μg/ml未満の量でORF2タンパク質を含有することができる。これは投与の信頼性に寄与する。
【0357】
マイコプラズマワクチンは、不活性化マイコプラズマバクテリア、好ましくは不活性化マイコプラズマ・ハイニューモニエ・バクテリアを含有する場合に、一投与量当たり、好ましくは、103~109のコロニー形成単位(CFU)、好ましくは、104~108(CFU)、より好ましくは、105~106(CFU)を含有することが好ましく、対応するCFUはバクテリアの不活性化の前に調整される。マイコプラズマワクチンは、好ましくは、1mlのワクチンが1投与量に対応するように調製又は処方される。特に、マイコプラズマワクチンは、103CFU/mlを超える、好ましくは、104CFU/mlを超える、特に105CFU/mlを超える、及び/又は109CFU/ml未満、好ましくは、108CFU/ml未満、特に107CFU/ml、又は106CFU/ml未満の不活性化マイコプラズマバクテリア、好ましくは、不活性化マイコプラズマ・ハイニューモニエ・バクテリアを特にバクテリアの不活性化の前に含有することができる。
【0358】
反応物質及び/又はワクチン又は複合ワクチンの少なくとも1つは、アジュバント、好ましくは、ポリマーアジュバント、特にカルボマーを含有することができる。好ましくは、2つの反応物質のうちの少なくとも正確に1つ、好ましくは、両方の反応物質は、一投与量当たり500μg~5mg、好ましくは、750μg~2.5mg、より好ましくは、約1mgの量のアジュバントを含有する。反応物質は、好ましくは、それぞれの反応物質の1mlが1投与量に対応するように調製又は処方される。アジュバント、好ましくは、カルボマーのようなポリマーアジュバントの使用は、例えば、免疫化の効率又は効果の持続に関して有利であることが判明している。しかし、代わりの及び/又は追加のアジュバントの使用は排除されない。
【0359】
本発明の別の態様により、第1の容器及び/又は第2の容器、及び/又は流体接続2を有する第1及び第2の容器の組合せB1、B2、B3は、注入デバイス内で又はそれを使用して使用されるように構成され、及び/又はその中に使用されるものとすることができる。特に、それは、繰返し再利用することができる注入デバイスであり、例えば、動物の大群にワクチン接種するのに使用される種類の例えば注射銃、加圧注射器、及び/又は自己充填性シリンジである。
【0360】
本発明によるキット又は容器システムBは、そのような注入デバイスを有することができ、又はそれに関連付けることができる。特に、容器B1、B2のうちの少なくとも一方及び/又は両方の容器B1、B2の取り出し開口部E1,E2又は別の開口部、フランジ、又は他の接続のための又は閉鎖のための要素は、注入デバイス内で又は注入デバイスを直接に使用することが可能になるように構成することができる。更に、取り出しデバイス、開口部、フランジ、又は他の接続のための又は閉鎖のための要素は、特定の注入デバイスへの接続のために特に構成することができる。これは、不正確な使用、特に誤った活物質の量又は投与方法の可能性を低減することができる。
【0361】
独立に実施することもできる本発明の態様は、更に、本発明による接続構造3A、3A’、3B、3B’を使用して互いに流体接続された提案の容器B1、B2、B3のうちの少なくとも2つが挿入された組合せを有する注入デバイスに関する。特に、流体接続2により、容器B1、B2、B3からの物質S1、S2、S3の混合物が形成され、物質S1、S2、S3の混合物を注入するために注入デバイスが設定される。
【0362】
本発明の更に別の態様は、上述の実施形態との相違点、及び独特の特徴だけを詳述する別の実施形態を参照して以下に説明される。従って、その態様は、特に除外されない限り、上述の態様と組み合わせることができ、逆も同様である。更に、先の説明及び定義を以下で参照する。
【0363】
図22以降を参照して以下で説明する実施形態は、第1の接続構造3A’が開口領域4A’の外側に変形可能であり、その変形によって第1の接続構造3A’を開口領域4A’で開放させるように構成された上述の変形に関連する。更なる詳細については、
図5から
図13、及びそれらに関連付けられた説明を参照されたい。
【0364】
独立に実施することもできる本発明の態様により、第1の接続構造3A’は、好ましくは、剛性、硬い、及び/又は寸法的に安定なクロージャデバイス23、特にクロージャプレートを含む。クロージャデバイス23は、脆弱な壊れやすい点24、特に薄い点によって保持部分25に密封的に取り付けられることが好ましい。従って、第1の接続構造3A’の開口領域4A’は、クロージャデバイス23及び/又は脆弱点24を有して又はそれらによって形成されるものとすることができる。
【0365】
開口領域4A’の脆弱性に関連して、特にその材料厚みなどに関連して上述した態様は、好ましくは、脆弱点24に適用され、又はそこに移すことができる。従って、その違いは、特に、第1の接続構造3A’の開口領域4A’が、中央部分において、又は脆弱点の形態でフィルム状の、脆い、不安定な、及び/又は脆弱な領域に囲まれた部分において開口部4A’を安定化するか又は補強するクロージャデバイス23を、追加的に含むという点にある。
【0366】
保持部分25は、好ましくは、第1の接続構造3A’の口状部分5A’に対応し、及び/又は口状部分5A’は保持部分25を含む。口状部分5A’に関する関連説明は、従って、これに代えて又は補足的な形態で保持部分25にも適用することができる。従って、必要であれば、保持部分25は口状部分5A’と呼ぶことができ、又はその全部又は一部はそれによって形成することができ、又はその逆である。
【0367】
特に好ましくは、保持部分25はクロージャデバイス23に対して変形によって可動なので、脆弱点24を引き裂くことによって第1の接続構造3A’を開くことができる。有利なことに、クロージャデバイス23の使用と、クロージャデバイス23を取り囲む脆弱領域(脆弱点24)に変形によって加えられた力の付随する集中とにより、変形によって特に信頼性が高くかつ簡単な開放を達成することが可能になることが判明している。
【0368】
図22は、容器システムBの概観を示し、容器B1、B2は、接続構造3A’、3B’によって互いに流体接続されている。この目的のため、第1の接続構造3A’又はその開口領域4A’、及び第2の接続構造3B’又はその開口領域4B’は、各場合に開放状態で示されている。
【0369】
以下の説明のために、
図23から
図26を更に参照するが、
図23は、第1の接続構造3A’を有する第1の容器B1を通る縦断面を開口領域4A’が閉じた初期状態に示している。
図24は、クロージャデバイス23及び保持部分25とその間の脆弱点24の部分領域の拡大細部を示している。
図23により図示の実施形態では、開口領域4A’は、好ましくは、キャップ状カバーデバイス26によって覆われる。カバーデバイス26は、
図25に示す実施形態では取り出されている。
図26は、第1の容器B1の一部としてのカバーデバイス26なしで第1の接続構造3A’の斜視図を示している。
【0370】
クロージャデバイス23は、保持部分25を変形させる時にクロージャデバイス23が傾斜するように、脆弱点24によって構成される及び/又は保持されることが好ましい。
【0371】
好ましくは、脆弱点24、又は脆弱点24によって形成される又は定められる面又は平面27は、中心軸又は対称軸9に対して傾斜している。これは、開放過程中のクロージャデバイス23の押し込み、回転、及び/又は更なる傾斜を可能にするか又は容易にし、又はクロージャデバイス23の保持部分25に対する妨害を防止する。
【0372】
開放過程中に、クロージャデバイス23は、保持部分25の変形の結果として、特に傾斜しながら又は傾きながら、保持部分25の上を摺動することができる。
【0373】
保持部分25は、好ましくは、フレーム28を有するか又はフレーム状構成である。クロージャデバイス23は、初期状態ではフレーム28に対して傾斜していることが好ましい。その結果、フレーム28及びクロージャデバイス23はそれぞれ部分的に互いにオフセットされるので、脆弱点24に直接に隣接するオフセットが脆弱点又はオフセット領域を形成することができる。オフセットは、好ましくは、両側で反対方向に位置合わせされる。オフセットの利点は、保持部分25の変形中にクロージャデバイス23がフレーム28に沿って摺動するか又はフレーム28の背後に押し入ることができることである。これは、クロージャデバイス23による保持部分25の変形の妨害が防止されるために、開放過程がより容易なものになり、その結果として開口領域4A’の開放がより容易になる。
【0374】
好ましくは、特に、脆弱点24に隣接するクロージャデバイス23の縁部に対するフレーム28の階段状オフセットの結果として、及び/又は中心軸9に対するクロージャデバイス23及び/又は脆弱点24の傾斜の結果として、フレーム28に対するクロージャデバイス23の剪断作用が可能になるか又は変形中に達成される。そのような剪断作用は、有利なことに、保持部分25の変形の程度に関連して、特に引張及び/又は剪断応力を生じさせることにより、脆弱点24に強い機械的応力を加えることを可能にし、それによって脆弱点24の分断又は断裂が成される。全体として、これは、第1の接続構造3A’の開口領域4A’を開く快適で信頼できる方法を提供する。
【0375】
本発明の別の態様により、クロージャデバイス23は、その縁部に設けられた脆弱点24から始まるランプ形状に形成される。これは、好ましくは、脆弱点24によって定められるか又は脆弱点24を通って延びる面又は平面27に対して材料の厚みを増大することによって達成することができる。これに代えて又はこれに加えて、クロージャデバイス23は、オフセット領域から始まるランプ形状に形成される。このようにして、保持部分25の変形が進む時に益々クロージャデバイス23を傾斜させることが可能になる。クロージャデバイスのランプ状部分は、保持部分25に沿って摺動することができ、それによって傾斜が増加する。
【0376】
クロージャデバイス23自体は、好ましくは、機械的安定性を高めるリブ又は何らかの他の追加材料又は追加材料厚みの形態に示す実施形態では補強部29を含む。この補強部29は、クロージャデバイス23の縁部に形成することができ、又は特に変形が進行する時に益々クロージャデバイス23が傾斜するように縁部に設けられた脆弱点24から始まるランプのように構成することができる。
【0377】
例えば、
図26の斜視図に見られるように、保持部分25は、
図5から
図13に関連して上述したように、好ましくは、中心軸又は対称軸9に対して垂直を成して非円形であり、特に形状が長円形である。同じことは、クロージャデバイス23の脆弱点24及び/又は包囲縁部又はそのような脆弱点24に隣接する縁部に対して及び/又はフレーム28に対しても、これに代えて又はこれに加えて、適用される。
【0378】
脆弱点24、特に薄い点は、保持部分25の変形が脆弱点24の断裂及び従って接続構造3A’の開放をもたらすほどに脆いことが好ましい。
【0379】
図示の実施形態では、脆弱点24は、厚みが僅か10ミクロンであり、好ましくは、300ミクロン未満、より好ましくは、200ミクロン未満、又は150ミクロン未満である。脆弱点24によって緊密に架橋された保持部分25とクロージャデバイス23の間の距離は、好ましくは、3mm未満、特に好ましくは、2又は1mm未満、図示の実施形態では0.5mm未満である。クロージャデバイス23と保持部分25の間の距離又は脆弱点24の長さは、クロージャデバイス23を取り囲む領域全体において対応する値を超えないか又は僅かに超えるだけであることも好ましい。脆弱点24は、従って、クロージャデバイス23周りのその広がりにおいて、少なくとも実質的に一定の長さ及び/又は材料厚みを有することが好ましい。従って、脆弱点24は、好ましくは、少なくとも実質的に完全にクロージャデバイス23を取り囲む。
【0380】
保持部分25は、好ましくは、少なくとも実質的に相補的な形状の変形デバイス30に挿入し、続いて変形デバイス30に対して中心軸及び/又は対称軸9の周りに保持部分25を回転させることによって変形可能である。特に、保持部分25は、中心軸及び/又は対称軸9及び/又はその方向に対して半径方向に変形可能である。
【0381】
図27は、第2の接続構造3B’を有する第2の容器B2を通る断面を示し、
図28はその拡大細部を示している。
図29は、カバーデバイス6を取り出した第2の容器B2を示し、
図30は、第2の接続構造3B’の斜視図を示している。
【0382】
変形デバイス30は、特に好ましくは、第2の接続構造3B’、特にその口状部分5B’によって形成される。このため、
図5から
図13に関連付けられた対応する説明、及び
図22以降に示す実施形態からの第2の接続構造3B’に続く説明を参照されたい。
【0383】
第1の接続構造3A’の保持部分25は、可撓性の変形可能な壁31を含み、特にその壁によってネック、カラー、及び/又はチューブの形状であることが好ましい。
図22以降に示す実施形態では、壁31は、フレーム28に向けて収束する好ましくは少なくとも実質的に円錐の形状を成し、その場合に口状部分5A’を形成することができる。しかし、他のソリューションもここでは理論的に可能である。
【0384】
保持部分25、特にフレーム28は、穿刺刃及び/又は刃先32又は他の分断要素7を有することも好ましい。穿刺刃及び/又は刃先32は、特に一体的に及び/又はその上への成形によってフレーム28によって形成され、フレーム28に取り付けられることが好ましい。穿刺刃及び/又は刃先32は、好ましくは、尖端を形成する少なくとも実質的に軸線方向に延びるストリップによって形成されることが好ましい。
【0385】
穿刺刃及び/又は刃先32は、特に第2の接続構造3B’の開口領域4B’が穿刺刃及び/又は刃先32によって穿孔又は穿刺される結果として第2の接続構造3B’を開くように構成されることが好ましい。好ましくは、接続構造3A’、3B’の互いに対する軸線方向移動中に、第2の接続構造3B’の開口領域4Bは、最初に、特にクロージャデバイス23の開口領域4A’に対して軸線方向外向きに突出する穿刺刃及び/又は刃先32によって穿刺され、その後にのみ第1の接続構造3A’の開口領域4A’は、接続構造3A’、3B’の互いに対する回転によって説明した方法で開かれるものとすることができる。しかし、
図5から
図13の実施形態と比較すると、この場合に、保持部分25又は口状部分5A’は、第2の接続構造3B’の開口領域4B’を穿刺するように構成されている。この点に関して、補足的な情報に関する先の説明を参照されたい。
【0386】
この実施形態では、先の実施形態と比較して穿刺刃及び/又は刃先32が口状部分5A’に設けられるが、それは、先の実施形態でも可能であり、接続構造3B’の開口領域4B’のより容易な開放には有利である。
【0387】
この実施形態では、第2の接続構造3B’の開口領域4B’は、特に、少なくとも実質的に剛性、寸法的に安定、及び/又はプレート形状のクロージャデバイス33、特にクロージャプレート又は円盤によって閉め切られ、クロージャデバイス33は、好ましくは、特に脆弱点34を使用して口状部分5Bに密封的に保持される。例えば、
図7に関連して上述したように、他の構成もここでは理論的に可能である。しかし、クロージャデバイス23を使用する第1の接続構造3A’の閉鎖と類似の方法でクロージャデバイス33を使用することにより、開口領域4B’における第2の接続構造3B’の開放がより容易になる。
【0388】
接続構造3A’、3B’を一緒にすることが穿刺刃及び/又は刃先32を脆弱点34に適用することに繋がり、その結果、穿刺刃及び/又は刃先32の最初の適用点から始めて脆弱点34を分断することができるように、穿刺刃及び/又は刃先32は、向き及び位置において第2の接続構造3B’の脆弱点34に対応することが好ましい。好ましくは、接続構造3A’、3B’は、相応に互いに案内される。
【0389】
フレーム28及び/又は穿刺刃及び/又は刃先32は、穿刺刃及び/又は刃先32が脆弱点34に作用する時に脆弱点34が部分的に温存されるように、好ましくは、脆弱点34の無傷の部分が、特にフィルムヒンジの方式で開いた後に口状部分5B’に対してクロージャデバイス33を依然として保持するように、好ましくは、丸みを帯びた及び/又は面取りした部分を含む。これは、クロージャデバイス33が切り離されないことを保証し、取り出し開口部E1,E2のうちの1つの閉塞が防止される。
【0390】
図示の実施形態では、初期状態において、クロージャデバイス33は、中心軸又は対称軸9に対して少なくとも実質的に垂直な口状部分5B’に位置合わせされる。第1の接続構造3A’のクロージャデバイス23と同様に傾斜した位置合わせを有することは確かに可能であるが、第2の接続構造3B’が口状部分5B’の変形ではなく主として穿刺刃及び/又は刃先32によって好ましくは開かれるので、これは必ずしも必要ではない。
【0391】
口状部分5B’は、好ましくは、その構成が十分に安定しており、接続構造3A’、3B’を互いに挿入した後に回転させる時に少なくとも実質的に又はいずれの場合でも主として口状部分5A’の領域に又は保持部分25に変形が生じるように保持される。しかし、第2の接続構造3B’の口状部分5B’及び/又は変形デバイス30の特定の変形は可能である。
【0392】
本発明の別の態様により、容器B1、B2は、(それぞれ)容器ブランクBR1、BR2とそれぞれの接続構造3A’、3B’から形成される。先の実施形態にも同じことを適用することができる。
【0393】
図示の実施形態では、容器ブランクBR1、BR2は、取り出し開口部E1、E2から離れた又は対向する側部又は端部でそれぞれの接続構造3A’、3B’に接続するように構成された上側容器又はボトル部分である。特に、それらはベースのない容器ブランクBR1、BR2であり、得られる開いた領域は、それぞれの接続構造3A’、3B’によって製造中に閉め切られ、それぞれの容器B1、B2を形成する。
【0394】
従って、容器ブランクBR1、BR2は、特に取り出し開口部E1、E2と、それぞれの接続構造3A’、3B’によって閉塞可能な別の開放点とを有する構造である。
【0395】
それぞれの接続構造3A’、3B’は、材料係合により、特に好ましくは、溶接、接着結合、射出成形、又は何らかの他の方法によって容器ブランクBR1、BR2の壁に緊密に接続されることが好ましい。その結果、接続構造3A’、3Bは、あらゆる種類の容器B1、B2に使用することができ、又は例えば容器B1、B2をパイプ又はコネクタなどのような別の構造体に流体接続するために容器B1、B2とは独立に使用することができる。しかし、容器B1、B2、B3の相互接続が特に好ましい。
【0396】
好ましくは、(それぞれの)接続構造3A’、3B’は、容器B1、B2を形成するために容器ブランクBR1、BR2に接続されるように構成される。また、容器ブランクBR1、BR2は、接続構造3A’、3B’のためのレセプタクルを形成する開口縁部36A、36B’を有する壁35A’、35B’を有することが好ましく、その内部にそれぞれの接続構造3A’、3B’を挿入し、容器ブランクBR1、BR2にしっかりと接続することができる。
【0397】
別の態様では、本発明は、保持部分25及び脆弱点24を有する第1の接続構造3A’と、保持部分25に対応する変形デバイス30を有する第2の接続構造3B’と有する接続システム1に関連し、接続構造3A’、3B’は、互いに密封して挿入することができ、接続構造3A’、3B’を互いに対して回転させると、変形デバイス30による保持部分25の変形の結果として、流体接続2を生成するために第1の接続構造3A’を開くことができる。
【0398】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、更に、1又は2以上の容器B1、B2、B3に関連し、特に(それぞれ)本発明による接続構造3A’、3B’を有し、好ましくは、容器開口部又は取り出し開口部E1、E2から離れた側部又は端部にもう一つの接続構造3A’、3B’又はベースを有するボトルに関する。
【0399】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、更に、少なくとも2つの容器B1、B2、B3を有する容器システムBに関連し、第1の容器B1は、第1の接続構造3A’を含み、第2の容器B2、B3は、第1の接続構造3A’に対応する第2の接続構造3B’を含む。
【0400】
接続構造3A’、3B’は、好ましくは、上述したように構成される。特に、第1の接続構造3A’は、第2の接続構造3B’を開くことができる穿刺刃及び/又は刃先32を有することが好ましい。
【0401】
これに代えて又はこれに加えて、第2の接続構造3B’は、第1の接続構造3A’を使用して保持部分25又は口状部分5A’の変形によって第1の容器B1を開くために、口状部分5B’又は変形デバイス30を含む。
【0402】
接続構造3A’、3B’が相互に開放することによって流体接続2の形成を可能にすること、すなわち、第1の接続構造3A’が第2の接続構造3B’を開き、第2の接続構造3B’が第1の接続構造3A’を開いて、それによって流体接続2が形成されることも好ましい。
【0403】
独立に実施することもできる本発明の別の態様では、接続構造3A’、3B’は、物質の混合物、好ましくは、薬剤、特にワクチン又は複合ワクチンを調製し、流体接続2を生成し、及び/又は別々に保管された開始材料又は物質S1、S2を互いに混合するのに使用される。
【0404】
本発明は、更に、接続構造3A’、3B’のうちの一方又は接続システム1及び/又は容器B1、B2、B3を生成するために独立に実施することもできる方法に関連し、ここでは、クロージャデバイス23、33、脆弱点24、34、及び保持部分25又は口状部分5A’、5B’は、共通の工程で射出成形される。これは、脆弱点24、34の信頼性の高い生成の観点から有利であることが判明している。
【0405】
本方法では、開放端を有する容器ブランクBR1、BR2、特にその開放端に加えて取り出し開口部E1、E2を有するボトルブランクにおいて、別々に生成された接続構造3A’、3B’によって開放端が閉め切られることも好ましい。
【0406】
接続構造3A’、3B’は、好ましくは、半径方向外向きに(それぞれの)接続構造3A’、3B’の範囲を定めて、それぞれの容器B1、B2又は容器ブランクBR1、BR2の壁35A’、35B’に対応するカラー状及び/又は管状部分37A’、37B’を含み、その中に挿入されて容器ブランクBR1、BR2に接続されるようにする。
【0407】
独立に実施することもできる本発明の別の態様は、接続構造3A’、3B’を互いと結合させること、又は接続構造3A’、3B’のうちの一方を好ましくはキャップ状カバーデバイス6、26と結合させることに基づく密封概念に関する。
【0408】
容器B1、B2、B3には、容器B1、B2、B3の、もう一つの容器B1、B2、B3との流体接続構造2を生成するために接続構造3A’、3B’が設けられることを提供する。初期状態では、接続構造3A’、3B’は、開口領域4A’、4B’で流体的に密封されているものとすることができ、流体接続2を形成するために開かれるものとすることができる。開口領域4A’、4B’は、キャップ状カバーデバイス6、26及び/又はもう一つの接続構造3A’、3B’で覆われる。従って、この態様は、特に、キャップ状のカバー6、26及び/又は(対応する)接続構造3A’、3B’と組み合わせられた容器システムBの個々の容器B1、B2、B3又はそれのための接続構造に関する。
【0409】
独立に実施することもできる別の態様では、カバーデバイス6,26又は他方の接続構造3A’、3B’は、提案する容器B1、B2、B3に密封的に保持され、それによって密封チャンバ38A、38B,38Cを形成するように想定している。更に、提案する容器B1、B2、B3は、その開口領域4A’、4B’を取り囲む密封構造39を含み、密封構造39は、開口領域4A’、4B’に直接に接触するチャンバ38A、38B、38Cの容積40A、40B、40Cを密封する。特に好ましくは、密封構造39は、チャンバ38A、38B、38Cの外側容積41A、41B、41Cから内側容積40A、40B、40Cを密封する。これは、有利なことに、特に二重閉鎖手段によって、開口領域4A’、4B’を覆う。これは、物質、特に細菌の侵入を防止する障壁を増強する。
【0410】
特に、異物は、外側容積41A、41B、41Cを通過することによって内側容積40A、40B、40Cに到達できるだけであると定められる。カバーデバイス6、26に作用するいずれの力も外側容積41A、41B、41Cの高い密封に影響を及ぼす可能性はあるが、内側容積40A、40B、40Cが、そのような場合でも好ましくは気密的に、特に防菌又は防バクテリア方式で密封されたままであるように、密封構造39は、カバーデバイス6、26の外部密封により環境から機械的に遮断されることが好ましい。このようにして、開口領域4A’、4B’において無菌環境を保証することができる。
【0411】
これに代えて又はこれに加えて、密封構造39は、提案する容器B1、B2、B3の接続構造3A’、3B’に対してカバーデバイス6、26又は他方の接続構造3A’、3B’の継続的な移動が存在する時に、カバーデバイス6、26又は他方の接続構造3A’、3B’によって開口領域4A’、4B’を取り囲む内側容積40A、40B、40Cを密封する。このようにして、接続構造3A’、3B’を相互に挿入する過程中、及び/又はカバーデバイス6、26の組立又は取り出し中に、開口領域4A’、4B’を異物、特に細菌の侵入から保護することができる。
【0412】
特に、2つの態様を組み合わせること、すなわち、密封構造39によって内側容積40A、40B、40C及び外側容積41A、41B、41Cに分割されたチャンバ38A、38B、38Cを形成し、密封構造39が、特にカバーデバイス6、26又は他方の接続構造3A’、3B’の軸線方向移動中に内側容積40A、40B、40Cへの異物、特に細菌の侵入を防止するように構成されることが好ましい。
【0413】
密封構造39は、好ましくは、互いに対応する密封部分42A、42B、43A、43Bを含み、第1の密封部分42A、42Bは、接続構造3A’、3B’に関連付けられ、第2の密封部分43A、43Bは、カバーデバイス6、26上に及び/又は他方の接続構造3A’、3B’上に配置され、特にそれと一体的に形成される。
【0414】
密封部分42A、42B、43A、43Bは、好ましくは、互いに対応する密封面44A、44B、45A、45Bを含み、それらは、カバーデバイス6、26が接続構造3A’、3B’上に配置された時に、又は接続構造3A’、3B’が互いに嵌め込まれた時に互いの上に緊密に当接する。
【0415】
密封面44A、44B、45A、45Bは、好ましくは、(中心軸又は対称軸9に垂直な)断面が類似の形状を有し、及び/又は円形であり、及び/又は共通対称軸及び/又は中心軸9に対して回転対称である。
【0416】
好ましくは、密封部分44A、44B、45A、45Bは、カバーデバイス6、26及び/又は他方の接続構造3A’、3B’を容器B1、B2、B3に対して回転させることができるように構成される及び/又は互いに対応する。
【0417】
好ましくは、接続構造3A’、3B’の一方は、他方の接続構造3A’、3B’の密封面44A、44Bと、接続装置3A’、3B’に対応するカバーデバイス6、26の密封面45A、45Bとの両方に対応する密封面44A、44Bを含む。従って、密封構造39を、接続構造3A’、3B’と共に対応するカバーデバイス6、26及び他方の接続構造3A’、3B’に基づいて形成することができる。このようにして、同じ手段を使用して又は同じ手段を再使用して、輸送中にカバーデバイス6、26にわたるシール及び使用中に他方の接続構造3A’、3B’にわたるシールを得ることができる。
【0418】
独立に実施することもできる本発明の別の態様は、容器B1、B2、B3間に流体接続2を生成するための接続システム1及び/又は容器B3に関連し、接続システム1又は容器B3は、流体接続2を生成するように構成された少なくとも2つの接続構造3A’、3B’、すなわち、第1の接続構造3A’及び第2の接続構造3B’を有し、それらは、初期状態ではそれぞれが流体的に密封されるか又は容器B1,B2,B3を流体的に閉め切り、かつ流体接続2を生成するために開口領域4A’,4B’で開かれるものとすることができる。
【0419】
別の態様では、接続構造3A’、3B’は密封チャンバ38Cを形成し、密封構造39を含み、一方、開口領域4A’、4B’と直接に接触する容積40Cは、密封構造39によって開口領域4A’、4B’から分離されたチャンバ38Cの容積41Cから密封される。
【0420】
これに代えて又はこれに加えて、接続システム1は、接続構造3A’、3B’が互いに対して移動される時に開口領域4A’、4B’と直接に接触する容積40Cを継続的に密封する密封構造39を含む。
【0421】
接続構造3A’、3B’は、互いへの接続のための少なくとも2つの位置を含み、その位置は、接続構造3A’、3B’が互いの中に押し込まれるか又は嵌め込まれる時に時間及び位置に関して次々に占有されることも好ましい。第1の接続位置では、解除不能な接続が接続構造3A’、3B’間に行われ、流体接続2は、第2の接続位置でだけ生成されるか又は生成することができる。更なる詳細については、先の実施形態を参照されたい。
【0422】
密封構造39は、第1の接続位置、第2の接続位置、及び第1及び第2の接続位置の間では継続的に内側容積40Cを密封するか又は閉め切り、及び/又は継続的に外側容積41Cから内側容積40Cを密封するか又は分離することが特に好ましい。
【0423】
密封構造39に関連付けられた接続システム1の更なる詳細については、例えば、
図16、17、及び20に関連付けられた、及び/又は密封構造39を有する提案の容器B1、B2,B3に関連付けられた特に無菌又は滅菌可能カバーに関する先の説明を参照されたい。
【0424】
独立に実施することもできる本発明の別の態様は、接続構造3A’、3B’及び/又はこの接続構造3A’、3B’を有する容器B1、B2、B3に関連し、接続構造3A’、3B’の開口領域4A’、4B’は、初期状態で流体的に閉鎖され、流体接続2を形成するために開かれるものとすることができる。この態様では、接続構造3A’、3B’はカバーデバイス6、26を含み、カバーデバイス6、26は、好ましくは、容器B1、B2、B3又は接続構造3A’、3B’にラッチ可能であり、及び/又はキャップの形態であり、及び/又は着脱可能であり、開口領域4A’、4B’を覆う。
【0425】
この態様によるカバーデバイス6,26は、好ましくは、開口領域4A’、4B’に対応する支持部分46を含み、この支持部分46は、開口領域4A’、4B’に直接的に又は非常に接近して隣接するので、支持部分46の方向に開口領域4A’、4B’に作用する力FSは、開口領域4A’、4B’の少なくとも一部分の支持部分46への接触によって吸収され、従って、開口領域4A’、4B’の開放が防止される。
【0426】
図23による実施形態では、カバーデバイス26は、対応する方式で接続構造4A’を閉め切る。ここでの支持部分46Aは、クロージャデバイス23に直接に隣接して配置されている。容器B1の内部からクロージャデバイス23に力FSが作用する場合に、例えば、容器B1が転倒した場合などにカバーデバイス26の領域で突然開いて容器に存在する物質S1が開口領域4A’に、特にクロージャデバイスに力FSを急に及ぼす場合に、クロージャデバイス23を支持部分46Aによって支持することができ、一方、力FSは、いずれの場合にも支持部分46Aによって部分的に吸収され、受け止められ、及び/又は逸らされる。このようにして、開口領域4A’は、特に衝撃又は転倒による偶発的な開放から保護される。
【0427】
対応する活動機構は、
図27に関連して開口領域4B’又はクロージャデバイス33に結合したカバーデバイス6の支持部分46Bによることが好ましい。更に、上述のような支持部分46A、46Bによって与えられる開放に対する防護は、カバーデバイス6又はクロージャデバイス14を、支持部分46A、46Bを有するカバーデバイス6、26で相応に置換することにより、先の実施形態及び態様にも適用することができる。
【0428】
支持部分46は、好ましくは、容器B1、B2、B3の壁上に及び/又は接続構造3A’、3B’上に少なくとも実質的に保持されるか又は保持可能である。このようにして、支持部分46A、46Bにもたらされた力FSを逸らすことができる。特に有利なことに、支持部分46Aは、接続部3A’、3B’及び/又は容器B1、B2、B3を使用して、その構成により又は機械的手段により、口状部分5A’、5B’又は保持部分25に少なくとも実質的に強固に接続される。
【0429】
従って、開口領域4A’、4B’は、口状部分5A’又は保持部分25を通して容器B1、B2、B3上に又は容器B1、B2、B3の壁上に保持されることが好ましく、支持部分46A、46Bは、同じ容器B1、B2、B3上に又は容器B1、B2、B3の同じ壁上に少なくとも実質的に剛的に保持される。従って、開口領域4A’、4B’又はクロージャデバイス23、33の上に、支持部分46A、46Bの方向に又は容器容積に対して外向きに向けられた力FSは、支持部分46A、46Bによって吸収されて逸らされるものとすることができる。その結果、力FSは、脆弱点24、34を通して又は通じて逸らされる必要がなく、又は単に脆弱点24、34を通して又は通じてのみ逸らす必要がない。何らかの力FSが加えられた場合に脆弱点24、34から負荷を除去することにより、それぞれの接続構造3A’、3B’の偶発的な開放を防止する。
【0430】
支持部分46A、46Bは、好ましくは、それぞれの開口領域4A’、4B’のクロージャデバイスに、特にそれぞれのクロージャデバイス23、33に対応し、及び/又はそれに隣接して配置される。支持部分46A、46Bは、支持部分46A、46Bに面するクロージャデバイス23、33の側面に少なくとも実質的に平行である及び/又は対応するように構成された及び/又は位置合わせされたプラトーを形成することができる。クロージャデバイス23、33の支持部分46A、46Bへ向う移動が、特に衝撃又は転倒によりクロージャデバイスに加えられる力に関連して平坦な接触及び/又はクロージャデバイスの傾斜を打ち消す接触に至ることも好ましい。
【0431】
支持部分46A、46Bは、容器B1、B2、B3又は接続構造3A’、3B’に取り付けられた時又は接続された時に外部からアクセス可能な、窪み47のベース又はカバーデバイス6、26のレセプタクル13によって形成されることが好ましい。レセプタクル13に関しては、補足的な情報に関する先の実施形態の説明も参照されたい。特に、レセプタクル6、窪み26、又は凹部は、容器B1、B2、B3の取り出し開口部E1、E2又はボトルネックF1、F2に対応するように想定することができるので、後者は、特に輸送のために及び/又は支持のための脚として、レセプタクル6、窪み26、又は凹部に受け入れることができる。
【0432】
カバーデバイス6は、好ましくは、支持部分46Bの支持を助けるか又は支持部分46Bを安定させるリブ状の補強要素48を含む。これに代えて又はこれに加えて、補強要素48は、ボトルネックF1、F2に対応して、それを受け入れ、保持し、及び/又は安定させる。この実施形態では設けられていないが、原則的には、カバーデバイス26も対応するか又は類似の補強要素48を有することができる。
【0433】
支持部分46A、46Bは、軸線方向の又は中心軸に沿った又は中心軸及び/又は対称軸9と平行な方向の移動又は変形に対して傾斜した又は少なくとも実質的に円錐形のストリップ49によって支持されることが好ましい。
【0434】
カバーデバイス6、26は、密封構造39によって容器及び/又は接続構造3A’、3B’の上に密封されることも好ましい。密封構造39は、開口領域4A’、4B’に面する支持部分46A、46Bの側面を閉め切ることが好ましい。これに代えて又はこれに加えて、密封構造39は、カバーデバイス6,26の密封及び/又はラッチング装着に加えて、与えられた容器B1、B2、B3の壁上に設けられる。このようにして、互いに分離されたチャンバ38A、38B、内側容積40A、40B、及び/又は容積40A、40B、41A、41Bは、容器B1,B2,B3又は接続構造3A’、3B’に取り付けられるか又は取り付け可能なカバーデバイス6、26内に形成することができる。
【0435】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、更に、キャップ状カバーデバイス6、26自体、及び/又は流体接続2を特に容器B1、B2、B3間に形成するための接続構造3A’、3B’とのその組み合わせに関連し、カバーデバイス6、26は、側壁50A、50Bと、その側壁50A、50Bに隣接するベース51A、51Bとを含む。
【0436】
側壁50A、50B上には、連結係合及び/又は摩擦係合によってカバーデバイス6,26を解除可能に保持するための保持デバイスが設けられる。特に、これは、連結係合及び/又は摩擦係合により、1又は2以上、好ましくは、1つの包囲接続を容器B1、B2,B3に対して、特に継続的にビードの形態で又は何らかの他の手段で密封する及び/又は別の方法で取り付けるように構成された1又は2以上の領域である。
【0437】
好ましくは、ベース50は、容器B1、B2、B3のボトルネック形状の取り出し開口部E1、E2を挿入することができるレセプタクル13、窪み47、又は凹部を含む。
【0438】
これに代えて又はこれに加えて、カバーデバイス6、26の開口部に向けられたレセプタクル13、窪み47、又は凹部のベース領域は、接続構造3A’、3B’の開口領域4A’、4B’、容器B1、B2、B3、又はその一部分を支持するためにプラトー状支持部分46A、46Bを含む。
【0439】
これに代えて又はこれに加えて、カバーデバイス6、26のベース51A、51Bは、複数の封止容積40A、40B、40C、41A、41B、41Cを形成するように、及び/又はチャンバ38A、38Bを再分割するように、及び/又はベース51A、51Bを支持するように構成された包囲ストリップ状密封部分43A、43Bを含む。
【0440】
支持部分46A、46Bは、好ましくは支持部分46A、46Bに作用する力FSを容器B1、B2、B3の壁内に逸らすためにカバーデバイス6、26を硬化させるように特にリブ状の補強要素48によって支持されるか又は補強されることが好ましい。
【0441】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、支持部分46A、46Bを含むキャップ状カバーデバイス6,26の使用に関連し、支持部分46A、46Bは、容器B1、B2,B3の開口領域4A’、4B’の直近に又はそれらから非常に小さい間隔で配置され、支持部分46A、46Bの方向に開口領域4A’、4B’に作用する力FSは、支持部分46A、46Bとともに開口領域4A’、4B’の少なくとも一部分の平坦な接触によって吸収され、特に、容器B1、B2、B3に対して与えられるか又はその一部を形成するカバーデバイス6、26及び/又は接続構造3A’、3B’に接続されるか又は接続することができる容器B1、B2、B3への衝撃又はそれらの転倒の結果としての外力、好ましくは加速度力の影響による偶発的な開放から防護される。
【0442】
図31から
図34を参照して、この実施形態に関連して一例として
図26及び30に示す第1及び第2の接続構造3A’、3B’を使用して流体接続2を形成するためにどのようにして容器B1、B2、B3が互いに接続されるのかを今一度説明する。その手順は、少なくとも
図5から
図13に関連して既に説明した手順に少なくとも実質的に対応し、逆も同様である。
【0443】
好ましくは、最初にカバーデバイス6、26が取り外され、それによって接続構造3A’、3B’を露出させる。カバーデバイス6はスタンドとして機能することができる。
【0444】
次に、
図31から
図33に例示的に示すように、接続構造3A’、3B’を互いに軸線方向に接近させて互いに挿入する。
【0445】
任意的に、
図32に示す予備的ラッチング段は、第1の接続位置として到達され、そこでは、接続構造3A’、3B’又はそれらの開口領域4A’、4B’が依然として閉じているか又は閉じたままであるが、接続構造3A’、3B’又は容器B1、B2、B3は、特に連結係合により、特に解除不能に既に相互に保持されている。この詳細については、先の実施形態の対応する説明を参照されたい。
【0446】
図33は、第1の接続構造3Aが第2の接続構造3B’の開口領域4B’をどのようにして開放するのかを示し、この場合に、好ましくは、穿刺刃及び/又は刃先32又は何か他の分断要素7を使用する。このため、穿刺刃及び/又は刃先32は、クロージャデバイス33を保持する脆弱点34に対して軸線方向に適用される。移動が続くと、脆弱点34は分断され、特に穿刺刃及び/又は刃先32によって切断されるか又は引き裂かれる。従って、それによって最初に第2の接続構造3B’の開口領域4B’が開かれる。
【0447】
次の段階では、接続構造3A’、3B’又は容器B1、B2、B3を共通中心軸又は対称軸9の周りに互いに回転させ、その結果、第1の接続構造4A’の保持部分25又は口状部分25を変形させ、その結果、第1の接続構造3A’の開口領域4A’も、
図22及び34に示すように最終的な開口位置で開かれる。
【0448】
接続構造3A’、3B’は、好ましくは、バヨネットタイプ作用によって互いに接続可能であり、その場合に、接続構造3A’、3B’の一方が他方の内部に押し込まれた後の中心軸又は対称軸9に沿った少なくとも実質的に又は純粋に軸線方向の移動は、中心軸又は対称軸9の周りに接続構造3A’、3B’が互いに回転移動することによって補完される。
【0449】
このバヨネットタイプ移動は、好ましくは、接続構造3A’、3B’によって案内される。特に、例えば、
図26の第1の接続構造3A’及び
図30の第2の接続構造3B’の斜視図に見られるように、対応する案内デバイス又はガイド18A、18Bが設けられ、それらは、好ましくは、上述のバヨネットタイプ移動を案内する。特に、第1の接続構造は、好ましくは、少なくとも実質的に中心軸又は対称軸9に垂直な平面内に又はそれに沿って延びるストリップ状の案内デバイス又はガイド18Aを含む。第2の接続構造3B’の案内デバイス又はガイド18Bは、対応する好ましくは相補的な構成であることが好ましい。それは、対応する案内デバイス又はガイド18Aを案内することができる案内溝を有することができる。
【0450】
案内デバイス又はガイド18A、18Bはまた、接続構造3A’、3B’が互いに向けてもたらされた時に中心軸又は対称軸9の周りの位置合わせを予め定めるように構成することができる。この位置合わせは、好ましくは、例えば、図示の実施形態では長円形である開口領域4A’、4B’が互いに対応するか又は互いに類似の向きに位置付けられるように選択される。
【0451】
案内手段又はガイド18A、18Bは、接続構造3A’、3B’を互いに向けて移動している間は、連結係合により、接続構造3A’、3B’の中心軸又は対称軸9周りの回転を阻止するように構成されることが好ましい。接続構造3A’、3B’が互いに挿入されるとすぐに、特にそれによって第2の接続構造3B’の開口領域4B’が開いた状態で、案内デバイス57A、57Bは、接続構造3A’、3B’の互いに対する共通中心軸又は対称軸9周りの回転移動を可能にする。この回転は、第1の接続構造3A’の口状部分5A’又は保持部分25の上述の変形に至り、その結果、第1の接続構造3Aの開口領域4Aの開放をもたらし、それによって流体接続2が形成される。
【0452】
案内デバイス又はガイド18A、18Bはまた、特に接続構造3A’、3B’の互いに対する回転によるか又はその後の連結係合により、接続構造3A’、3B’の相対的な位置を軸線方向に、すなわち、中心軸又は対称軸9の方向にブロックするように具現化されることが好ましい。
【0453】
これに代えて又はこれに加えて、逆回転を防止する固定手段を設けることができる。これは、流体接続2が生成された後で、特に流体接続2の無菌性を保証するために接続構造3A’、3B’を再び離すことをできなくする。
【0454】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、2つの容器B1、B2、B3、B4を有する容器システムBに関連し、それらの容器は、初期状態では互いに流体的に分離され、容器B1、B2、B3、B4の相対移動によって互いに流体接続することができるが、初期状態では固定デバイス52は、容器B1、B2、B3、B4又はそれらの接続構造3A’、3B’の互いに対する特に部分的な及び/又は初期の軸線方向移動を阻止する。
【0455】
図35に示す実施形態では、第1の容器B1は、一例として、別の容器B4及び固定デバイス52と共に示されている。別の容器B4は、図示の実施形態ではただ1つの可能なアクセスを有し、それは第2の開口デバイス4B’によって形成される。しかし、例えば、上述の容器B2、B3を使用する他のソリューションも可能である。
【0456】
図35は、初期状態の固定デバイス52を示し、ここでは、容器B1、B4は互いに接続されていない。この初期状態では、固定デバイス52は、容器B1、B4間の接続の開放又は生成に必要とされる容器B1、B4の相対移動を阻止する。この事例では、固定デバイス52は、容器B1、B4を互いに対して締め付け、それによって容器が互いに向けて軸線方向に移動することを防ぐ。
【0457】
図36は、
図35による実施形態の拡大細部を示し、ここでは、固定デバイス52は作動又は起動している。この状態では、容器B1、B4は互いに対して自由に動くことができ、流体接続2を形成することができる。このため、開口領域4A、4B、4A’、4B’は、上述の接続構造3A、3A’、3B、3B’に基づいて、容器B1、B4の互いに対する最初の軸線方向又は一時的な移動そして次の回転移動によって開くことができることが特に好ましい。
【0458】
図37は、相対移動が行われた後の状態における
図35による実施形態からの拡大細部を示している。
【0459】
【0460】
この態様に対して、容器B1、B4は、提案する接続構造3A’、3B’を使用して互いに接続可能であることが好ましい。しかし、原則的には他の接続方法も考えられる。
【0461】
容器システムBは、好ましくは、レセプタクル53、特に固定デバイス52のためのポケットを含み、固定デバイスを特に中に押し込むことにより、相対移動の結果として又は相対移動中に固定デバイス52を受け入れることができる。
【0462】
図示の実施形態では、第2の接続構造3B’を開くために、特に接続構造3A’、3B’は、互いに対して軸線方向に移動される。この相対的な軸線方向移動は、初期状態では固定デバイス52によって阻止され、かつ固定デバイス52によって許可されるものとすることができる。
【0463】
レセプタクル53は、外側から見て、容器B1、B4のうちの一方の壁35A’、36A’の背後に、及び/又は接続構造3A’、3B’のうちの一方のカラー状及び/又は管状部分37A’、37B’の背後に設けることが好ましい。図示の実施形態では、この壁は、容器B1の壁であり、好ましくは、内部チャンバの境界を定める容器B1の壁の管状又はカラー状の延長部を形成し、特に、それらに位置合わせされる。
【0464】
図示の実施形態では、レセプタクル53は、容器B1の壁35A’、36A’又はカラー状部分37A、37Bと、口状部分5A’、5B’又は開口領域4A’、4B’との間に形成されている。しかし、これに代えて又はこれに加えて、これは、他の容器B2、B3、B4の場合にも当て嵌めることができる。
【0465】
容器システムBは、好ましくは、起動中に又は起動の結果として又は起動の後に、固定デバイス52が容器システムBの中心軸及び/又は対称軸9に基づいて軸線方向にレセプタクル53内に突出するか又はそれに位置合わせすることができるように構成される。
【0466】
固定デバイス52は、縁部36A’、36B’が固定デバイス52を使用して互いの上に支持されるように、特に互いに対向するか又は互いに対応する容器B1、B2、B3、B4又は接続構造3A’、3B’の縁部36A’、36B’間の開始位置に配置されることも好ましい。
【0467】
固定デバイス52は、好ましくは、少なくとも部分的に変形可能であり、その結果として相対運動が可能になる。特に、固定デバイス52を起動することにより、連結係合を無効にすることができるので、容器B1、B2、B3、B4はもはや互いに支持されず、従って、相対移動を行うことができる。
【0468】
図示の実施形態では、固定デバイス52は、リング状又は環状であり、特にリング、特に固定リングによって形成されるか又はそのようなリングを含み、それは、接続を切り離すために少なくとも部分的に変形可能又は特定の領域で変形可能である。しかし、これは必須ではなく、何らかの他の方法によっても達成可能であるが、リングの使用には製造及び組立の観点から利点がある。
【0469】
固定デバイス52は、好ましくは、少なくとも1つの好ましくはフラップ状又は翼状の阻止部材54を有するか又はそれによって形成される。開始位置では、阻止部材54は、連結係合によって接続構造3A’、3B’の相対移動を阻止する。更に、阻止部材54は、阻止を解放して相対移動を可能にするために、好ましくは、変形可能及び/又は押圧可能である。
【0470】
図示の実施形態では、1又は複数の阻止部材54は縁部55を含み、縁部55は、連結係合を形成し、封止を解放するために、好ましくは、少なくとも実質的に半径方向に(中心軸又は対称軸9又はその方向に関して)可動、好ましくは、変形可能である。特に、阻止部材54は、固定デバイス52の一端上に成形され、それと一体に形成され、及び/又は翼状の構成のものである。
【0471】
レセプタクル53は、好ましくは、固定デバイス52の形状に対応するか又はその逆であり、従って、固定デバイス52に対して相補的方式で特にリング状又は環状である空洞又は小袋を含むか又はそれによって形成することができる。この空洞又は小袋は、好ましくは、固定デバイス52に向くか又はレセプタクル53に対向する接続構造3A’、3B’に向く開口部を含む。
【0472】
固定デバイス52は、好ましくは、プラスチック、特に、熱可塑性材料で形成される。従って、固定デバイス52は、プラスチック製リングとすることができる。阻止部材54は、好ましくは、弾力的に変形可能である。これに代えて、阻止部材54の塑性変形によって解放をもたらすことができる。
【0473】
初期状態では、固定デバイス52は、容器システムBの中心軸及び/又は対称軸9に対する軸線方向相対移動が阻止されるように、好ましくは、容器B1、B2、B3、B4間に配置され、かつ固定デバイス52が容器システムBの中心軸及び/又は対称軸9の方向について半径方向に部分的に変形することによって相対移動が自由になる。
【0474】
固定デバイス52は、好ましくは、取り外すことができない及び/又は取り出すことができない。これに代えて、固定デバイス52は、起動中又は起動後にレセプタクル53に受け入れられ、従って、有利なことに、別々に処分する必要がある分離部分をもたらさず、これは、取扱い及び作動の信頼性を改善する。
【0475】
図示の実施形態では、固定デバイス52は回転可能であり、特に、中心軸及び/又は対称軸9の周りに回転可能であるように装着される。固定デバイス52は、先細部分上に保持され、及び/又は容器システムB上に連結係合によって保持される。
【0476】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、物質の混合物、特にワクチンを調製する方法に関連し、第1の物質S1及び第2の物質S2の形態の出発物質は、2つの流体接続することができる容器B1、B2、B3,B4内に互いに別々に与えられ、その容器B1、B2、B3,B4は、相対移動により、好ましくは、容器システムBの中心軸及び/又は対称軸に関する軸線方向相対移動により、流体的に接続可能である。
【0477】
好ましくは、工程中に、レセプタクル53が設けられ、容器B1、B2、B3、B4間に固定デバイス52が配置されるか又は形成され、初期状態において容器B1、B2、B3、B4の相対移動を阻止する。この工程では、固定デバイス52を起動し、起動及び/又は相対移動の結果として、固定デバイス52はレセプタクル53の中に押し込まれる。
【0478】
図示の実施形態では、固定デバイス52は、一例として第1の容器B1と第4の容器B4の間に配置される。しかし、理論的には、これらは、特に上述のような他のタイプの容器で置換することができる。従って、レセプタクル53の形成中に、固定デバイス52は、理論的には、
図22から33による実施形態と同様な方法で
図32による第1の接続位置においても使用することができる。
【0479】
図37は、固定デバイス52及びレセプタクル53の領域における拡大細部を示し、ここでは相対移動が行われている。その結果、固定デバイス52又は阻止部材54は、それぞれ、部分的に又は少なくとも実質的にレセプタクル53の中に押し込まれている。特に、その縁部55は、レセプタクル53の中に押し込まれている。好ましくは、これは、固定デバイス52が別の連結係合に入りこむことを防止する。図示の実施形態では、固定デバイス52は、第1の容器B1の壁35A’の管状又はエプロン状の延長部と第1の接続構造3A’との間のレセプタクル53内に配置されている。
【0480】
図38は、提案する固定デバイス52それ自体の概略斜視図を示している。この図は、フィルムヒンジの方式で形成された又はフィルムヒンジ様の接続を使用して固定デバイス52にヒンジ結合された翼状の阻止部材54を明瞭に示している。
図39に示す実施形態では、阻止部材54のピボット軸は、少なくとも実質的に固定デバイス52によって形成される平面内にある。
【0481】
図39は、第2の実施形態による固定デバイス52を有する容器システムBを通る概略断面図を示している。第2の実施形態は、機能的には第1の実施形態に類似しており、従って、更なる詳細については、
図35から
図38に関する先の説明を参照されたい。従って、先の実施形態との相違点のみを以下に説明する。
【0482】
図39は、容器システムB又は固定デバイス52を開始位置又は阻止位置に示している。この位置では、阻止部材54が容器B1、B4間で機能するので、それらは互いの上に支持され、このようにして相対移動が阻止される。
【0483】
図40は、固定デバイス52を起動した容器システムBを示し、相対移動は可能にされている。このため、1つ又は複数の阻止部材54は、それら又は固定デバイス52を特にレセプタクル53に押し込むことによってレセプタクル53に受け入れることができるように変形又は変位される。
【0484】
図41は、相対移動中又は相対移動後の容器システムB又はその一部を示し、その過程で又はその結果、固定デバイス52は、レセプタクル53の中に押し込まれている。
【0485】
図42は、第2の実施形態の固定デバイス52それ自体を斜視図に示している。1又は2以上の阻止部材54は、翼状構成のものである。初期状態の阻止部材54は、固定デバイス52又は容器B1、B4の周方向線に沿って少なくとも実質的に接線方向に(タンジェンシャルに)突出している。言い換えれば、阻止部材54は、中心軸又は対称軸9に少なくとも実質的に平行に延びる1又は2以上の軸の周りに曲げることができ、及び/又はそれをレセプタクル53の形状に対応するか又は相対移動を可能にする形状に巻くことにより変形させることができる。
【0486】
図35から
図42による実施形態では、固定デバイス52は、接続構造3A、3A’、3B、3B’及び/又は容器B1、B2とは別に個別の部分として実現される。これにより、固定デバイス52は、必要に応じて組立中に接続構造3A、3A’、3B、3B’又は容器B1、B4間に配置することができる。
【0487】
これに代えて又はこれに加えて、固定デバイス52は、容器B1、B4により及び/又は接続構造3A、3A’、3B、3B’によって形成されるか又はそれに固定的及び/又は恒久的方式で接続することができる。
【0488】
この場合に、レセプタクル53と、固定デバイス52、特に1又は2以上の阻止部材54とは、好ましくは、互いに対向する異なる容器B1、B4又は接続構造3A、3A’、3B、3B’に設けられる。この手段により、固定デバイス52の起動中又は起動後に、固定デバイス52及び/又は1又は2以上の阻止部材54をレセプタクル53の中にシフトすることができる。
【0489】
固定デバイス52、特に1又は2以上の阻止部材54は、積極的なロッキング、摩擦接続及び/又は結合により、容器B1、B4又は接続構造3A、3A’、3B、3B’に接続することができ、又はこれらと共に一体的に形成することができる。特に好ましくは、固定デバイス52及び/又は阻止部材54は、容器B1、B4又は接続構造3A、3A’、3B、3B’と共通の生成段階で、特に射出成形により、嵌め込まれ、注入され、及び/又は形成される。しかし、固定デバイス52は、容器B1、B4又は接続構造3A、3A’、3B、3B’にスナップ嵌め又は他の手段によって保持することができる。
【0490】
阻止部材54は、フィルムヒンジ様方式で容器B1、B4及び/又は接続構造3A、3A’、3B、3B’に保持されることが好ましい。これに代えて又はこれに加えて、阻止部材54は、変形可能に構成される及び/又は固定することができる。これは、別々に実現される固定デバイス52なしでも、阻止部材54の作動を可能にする。ここで、阻止部材54は、
図38及び/又は
図42に示すように又は別様に構成することができる。
【0491】
両方の実施形態での目的は、相対移動の結果として又は相対移動中に固定デバイス52をレセプタクル53に押し込むことができるように、阻止部材54をある形状に形成することにより、及び/又は固定デバイス52がレセプタクル53に対応し、かつ相対移動が可能にされる位置まで阻止部材54をもたらすことにより、ロッキング解除を達成することである。
【0492】
独立に実施することもできる別の態様では、本発明は、好ましくは、23℃及び1s-1の剪断速度での動粘性(特に、ブルックフィールド粘度計RVTでスピンドル番号4で測定される)が1.5又は2Pa・sを超える、好ましくは、4Pa・sを超える、特に6Pa・s又は10Pa・sを超える、及び/又は100Pa・s未満、特に70Pa・s未満、好ましくは、50Pa・s未満、及び/又は1Pa・s~100Pa・s、特に2Pa・s~70Pa・s、好ましくは、5Pa・s~50Pa・sの範囲内である粘性液体、特にワクチンを互いに混合するための接続構造及び/又は容器の使用に関する。本発明の範囲内で上記に指定した粘性は、特にEN ISO 2884-1:2006に従う方法によって決定することができる。粘性液体は、公知の手段と比較して接続の大きい流体力学的最小断面から特に利益を得る。
【0493】
本発明の態様は、互いに組み合わせることができる。特に、
図1から
図20の実施形態の態様は、
図21から
図37による実施形態でも相応に使用することができ、逆も同様である。
【0494】
例えば、密封構造39及び/又は支持部分46A、46Bに関連する態様は、
図1から
図20の実施形態からのカバーデバイス6に存在することができる。カバーデバイス6、25は、特に反復的な又は多段の無菌及び/又は滅菌可能な閉鎖(クロージャ)を得ることを可能にし、一方、
図17に関連して説明した態様は、
図22から
図34に関連して説明した密封構造39に関する態様と組み合わせることができる。これに代えて又はこれに加えて、
図6から
図15に関連して説明した変形に基づく開放に関する態様は、クロージャデバイス33に関する態様と組み合わせるか又はその逆も可能である。これらの例は、本発明の主題を形成することができる多くの好ましい態様の組合せが、その組合せが明示的に説明されないとしても存在することを明らかにするものである。
【0495】
参照番号のリスト
1 接続システム
2 流体接続
3A,3A’ 第1の接続構造
3B,3B’ 第2の接続構造
4A,4A’ 第1の接続構造の開口領域
4B,4B’ 第2の接続構造の開口領域
5A,5A’ 第1の接続構造の口状部分
5B,5B’ 第2の接続構造の口状部分
6 カバーデバイス
7 分断要素
8 移動を示す矢印
9 中心軸又は対称軸
10A、10B 固定デバイス
11 回転矢印
12 折れ線
13 レセプタクル
14 クロージャ
15 内側周縁
16 外側周縁
17 間隙
18A 第1の接続構造の案内
18B 第2の接続構造の案内
19 脚
20 尖端
21 接続部分
22 カラー状部分
23 クロージャデバイス(第1の接続構造)
24 脆弱点(第1の接続構造)
25 保持部分
26 カバーデバイス
27 平面
28 フレーム
29 補強部
30 変形デバイス
31 壁
32 穿刺刃及び/又は刃先
33 クロージャデバイス(第2の接続構造)
34 脆弱点(第2の接続構造)
35A’,35B’ 壁(容器/容器ブランク)
36A’,36B’ 縁部(容器/容器ブランク)
37A’,37B’ カラー状及び/又は管状部分
38A-38C チャンバ
39 密封構造
40A-40C 内側容積
41A-41C 外側容積
42A-42C 密封部分
43A-43C 密封部分
44A,44B 密封面
45A,45B 密封面
46A,46B 支持部分
47 窪み
48 補強要素
49A,49B ストリップ
50A,50B 側壁
51A,51B ベース
52 固定デバイス
53 レセプタクル
54 阻止部材
55 縁部
B 容器システム
B1 第1の容器
B2 第2の容器
B3 第3の容器
B4 別の容器
BR1 容器ブランク
BR2 容器ブランク
E1 第1の容器の取り出し開口部
E2 第2の容器の取り出し開口部
F1 第1の容器のボトルネック
F2 第2の容器のボトルネック
FS 力
S1 第1の容器の物質
S2 第2の容器の物質
S3 第3の容器の物質
V1 第1の容器の閉鎖要素
V2 第2の容器の閉鎖要素