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特許7206412折り畳み箱の形態のパッケージングの製造ライン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】折り畳み箱の形態のパッケージングの製造ライン
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/22 20170101AFI20230110BHJP
   B31B 100/00 20170101ALN20230110BHJP
【FI】
B31B50/22
B31B100:00
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021553292
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-02
(86)【国際出願番号】 EP2020025113
(87)【国際公開番号】W WO2020182346
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-11-02
(31)【優先権主張番号】1902388
(32)【優先日】2019-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514053077
【氏名又は名称】ボブスト リヨン
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァンデンヘック ダヴィド
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-012628(JP,A)
【文献】特開昭49-023078(JP,A)
【文献】特開2002-067190(JP,A)
【文献】英国特許出願公告第01042985(GB,A)
【文献】特表平08-500297(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/22
B31B 100/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板要素(4)から折り畳み箱(CA1、CA2)を生成するパッケージング製造ライン(2)であって、
移送方向(FD)に従って前記ライン(2)にて前方に移動する板要素(4)の連続的な流れを前記ライン(2)に供給する板要素供給ステーション(20)と、
回転円筒シャフト(230a~233a、230b~233b)のペア及びカッティングユニット(24)と、を備え、スリット加工、折り目付け、及びカッティング作業によって前記板要素(4)を連続成形する板要素成形ユニット(33)であって、前記回転円筒シャフト(230a~233a、230b~233b)のペア及びカッティングユニット(24)が係合して、成形された前記板要素(4)において前記移送方向(FD)に横方向に配置された2つの並置された折り畳み箱層(P1、P2)を生成し、前記折り畳み箱層(P1、P2)が直列に関連付けられて、装着点(45)によって互いに接続される、板要素成形ユニット(33)と、
成形された前記板要素(4)を折り畳んで接着することによって、折り畳まれた組立体(5)を形成する折り畳み接着ユニット(26)と、
折り畳まれた組立体(6、7)のスタックを形成する計数排出ユニット(27)と、
前記装着点(45)を破壊することによって、前記折り畳まれた組立体(6、7)の各スタックから積み重ねられた折り畳み箱の2つの別個のバッチ(81、82)を生成するように配置された手段を有する折り畳み箱(29)を分離するユニットであって、前記移送方向(FD)において前記折り畳み接着ユニット(26)の下流側に配置される、前記折り畳み箱(29)を分離するユニットと、を備えている、
ことを特徴とするパッケージング製造ライン(2)。
【請求項2】
前記成形ユニット(33)は、前記板要素(4)の横方向の中心軸(AL)上で整合された中央スリット(4612)を前記各板要素(4)において提供するよう係合する2つのペアのシャフト(231a、233a)と、スリット(462)を裏層(P2)の後縁に提供し、スリット(461)を表層(P1)の前縁にそれぞれ提供するように係合する2つのペアのシャフト(231b、233b)と、を備えている、
請求項1に記載のライン。
【請求項3】
前記成形ユニット(33)は、裏層(P2)の箱タブ(442)のカッティングの作業及び前記2つの折り畳み箱層(P1、P2)における折り目の事前折り目付け(4712)の作業を実行するように配置された1つのペアのシャフト(232a)を備えている、
請求項1又は2に記載のライン。
【請求項4】
前記成形ユニット(33)は、表層(P1)の箱タブ(441)のカッティングの作業、及び前記2つの折り畳み箱層(P1、P2)における前記折り目(4712)の折り目付けの作業を実行するように配置された1つのペアのシャフト(232b)と、両方の層(P1、P2)の押しつぶし作業を実行するように配置された1つのペアのシャフト(230b)と、を備えている、
請求項1ないし3の何れか1項に記載のライン。
【請求項5】
前記成形ユニット(33)は、直列に関連付けられ、成形ツール類を支持する前記シャフト(230a~233a、230b~233b)のペアを備えた同じアーキテクチャーを有して、前記板要素(4)が通過する第1及び第2の板要素加工ユニット(23a、23b)を備えている、
請求項1ないし4の何れかに記載のライン。
【請求項6】
前記第1及び第2の加工ユニット(23a、23b)は各々、前記移送方向(FD)に横方向に整合及び配置された4ペアのシャフト(230a~233a、230b~233b)を含み、前記第1及び第2の加工ユニット(201、202)が、8ペアのシャフト(2001~2032)の整合を形成するように関連付けられる、
請求項5に記載のライン。
【請求項7】
前記移送方向(FD)において、前記第1の加工ユニット(23a)は、前記板要素(4)の横方向の中心軸(AL)上に整合された各板要素(4)において中央スリット(4612)を作製するように係合する第2及び第4のペアのシャフト(231a、233a)を含み、前記第2の加工ユニット(23b)は、裏層(P2)の後縁スリット(462)及び表層(P1)の前縁スリット(461)をそれぞれ提供するように係合する第2及び第4のペアのシャフト(231b、233b)を備えている、
請求項5又は6に記載のライン。
【請求項8】
前記移送方向(FD)において、前記第1の加工ユニット(23a)は、裏層(P2)の箱タブ(442)のカッティングの作業及び前記2つの層(P1、P2)での折り目の事前折り目付け(4712)の作業を実行するように配置された第3のペアのシャフト(232a)と、前記板要素(4)の搬送を実行するように配置された第1のペアのシャフト(230a)と、を備えている、
請求項5ないし7の何れか1項に記載のライン。
【請求項9】
前記移送方向(FD)において、前記第2の加工ユニット(23b)は、表層(P1)の箱タブ(441)のカッティングの作業及び前記2つの層(P1、P2)での折り目の折り目付け(4712)の作業を実行するように配置された第3のペアのシャフト(232 b )と、前記2つの層(P1、P2)での押しつぶしの作業を実行するように配置された第1のペアのシャフト(230b)と、を備えている、
請求項5ないし8の何れか1項に記載のライン。
【請求項10】
前記カッティングユニット(24)は、回転円筒シャフトを有する回転カッターである、
請求項1ないし9の何れか1項に記載のライン。
【請求項11】
折り畳み箱(29)を分離する前記ユニットは、直列に配置された折り畳み箱(29a、29b)のための2つのセパレータを含む、
請求項1ないし10の何れか1項に記載のライン。
【請求項12】
前記移送方向(FD)に対して前記板要素成形ユニット(33)の上流側に位置する印刷ユニット(22a~22d)を備えている、
請求項1ないし11の何れか1項に記載のライン。
【請求項13】
前記移送方向(FD)に対して折り畳み箱(29)を分離する前記ユニットの上流側に位置する結束ユニット(28)を備え、前記結束ユニット(28)は、折り畳まれた組立体の前記スタックで積み重ねられる折り畳み箱(CA1、CA2)の2つの組立体を独立して結束(701、702)する2つの個々の結束機(28a、28b)を有する、
請求項1ないし12の何れか1項に記載のライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、パッケージングの分野に関する。より詳細には、本発明は、折り畳み箱の形態のパッケージングを、例えば段ボール紙の板要素から製造するためのラインに関する。
【0002】
パッケージング産業において、ボール紙ケース又は箱は、一般に平坦な又は段ボール紙シートの形態で板要素から作られる。板要素は、板要素が印刷され、切断及び折り目付けされ、折り畳まれて、共に接着されて箱を形成する、パッケージング製造ラインにおいて連続的な流れで処理される。
【背景技術】
【0003】
図1を参照すると、既知の形式のパッケージング製造ラインにおいて、板要素1は、いわゆる「横断」方式で製造ライン内に供給されて、移送方向DAに連続的に搬送される。板要素1は、印刷ユニット、ここでは「スロッター」としても知られるユニットによって形成された板要素成形ユニット、及び折り畳み接着ユニットによって連続的に処理される。印刷ユニットは、典型的にはフレキソ印刷を使用して板要素1を印刷する。その後、印刷された板要素1aは、板要素成形ユニットによって成形され、板要素成形ユニットは、折り目用にスリット10及び折り目付け11を実質的に実行して、箱側面12及び箱フラップ13を作成する。その後、板要素成形ユニットによって供給される切り抜かれた板要素1bは、折り畳み接着ユニットにおいて折り畳み及び接着されて、折り畳み箱の形態のパッケージング1cを得る。折り畳み箱1cは、計数/排出ユニットによって受け取られ、計数/排出ユニットは、折り畳み箱1dのスタックを形成し、スタックは、その後、結束される。次いで、結束されたスタック1eは、パッケージング製造ラインの終わりでパレタイザに移動される。
【0004】
上述した従来技術のパッケージング製造ラインにおいて、国際公開特許第2013/029768号で記載されている形式の板要素成形ユニットは、最大で20,000箱/時間という高い製造率の達成を可能にする。この板要素成形ユニットは、板要素の移送方向に横方向に配置される4ペアの円筒軸を有する。円筒軸は、高速で回転し、板要素に対して様々な動作を実行する。屈曲部及び切り抜き部の大半は、ユニット内で板要素移送方向で実行される。スリットの形状及び寸法は、回転切断を確保する円筒状の工具搬送シャフト上に取り付けられたカッティングツールによって決定される。プレートの移動は、円筒状工具搬送シャフトと対向円筒状工具搬送シャフトの間とので連続的である。対向円筒状工具搬送シャフトは、円筒状工具搬送シャフトと平行且つ反対側に配置されて、円筒状工具搬送シャフトと係合する。回転カッティングツールは、板要素の前縁及び後縁14及び15で且つ前縁及び後縁14及び15から始まるスリットを作成するように配置された横方向に離間したブレードを備える。回転カッティングツールに加えて、板要素成形ユニットは、同様に、板要素上に折り目を作成するように配置された横方向に離間された回転折り目付けツールを備える。
【0005】
板要素成形ユニットにおいて、横方向接着タブ16は、同様に、箱側面12の延長部として板要素から切片である。折り畳み後、このタブは、折り畳み箱1cを形成するために反対の箱側面に接着される。横方向接着タブの遂行のために、特定のツールが、板要素成形ユニット内に設けられ、このツールは、板要素の移送の方向並びに後縁から始まる第1のスリット加工及び前縁から始まる第2のスリット加工に対して横方向に又は斜めに2つの切り込みが作製されるように配置される。
【0006】
板要素からのパッケージングの製造において、単一の板要素内の幾つかの層の構成が知られており、これは、設定された板処理率を有するパッケージング製造ラインにおいて折り畳み箱の生産を最大化するためのものである。
【0007】
文献欧州特許公開第2228206号では、成形ツールが配置される複数の回転シャフトを有する成形ユニットを備えたパッケージング製造ラインが記載されている。ボール紙のシートは、2つの箱を同じシートから生成するように成形される。すなわち、2つの異なる箱を定めるスリット及び折り目付け動作は、同じシートに対して行われる。ブレードを備えたカッティングユニットは、折り畳み接着モジュールの上流側に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】国際公開特許第2013/029768号
【文献】欧州特許公開第2228206号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
回転円筒シャフトのペアを用いた板要素の成形において、上述した形式のパッケージングラインにおける折り畳み箱の生産の増大を可能にすることになる解決策を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様によれば、本発明は、板要素から折り畳み箱を生成するパッケージング製造ラインに関する。
【0011】
本発明によれば、製造ラインは、
-移送方向に従って製造ラインにて前方に移動する板要素の連続な流れを製造ラインに供給する板要素供給ステーションと、
-回転円筒シャフトのペア及びカッティングユニットを備えた、スリット加工、折り目付け、及びカッティングの作業によって板要素を連続成形する板要素成形ユニットであって、回転円筒シャフトのペア及びカッティングユニットが係合して、成形された板要素において移送方向に横方向に配置された2つの並置された折り畳み箱層を生成し、折り畳み箱層が直列に関連付けられて、装着点によって互いに接続される、板要素成形ユニットと、
-成形された板要素を折り畳んで接着することによって、折り畳まれた組立体を形成する折り畳み接着ユニットと、
-折り畳まれた組立体のスタックを形成する計数排出ユニットと、
-装着点を破壊することによって、折り畳まれた組立体の各スタックから積み重ねられた折り畳み箱の2つの別個のバッチを生成するように配置された手段を有する折り畳み箱を分離するユニットであって、移送方向に折り畳み接着ユニットの下流側に配置される、折り畳み箱を分離するユニットと、を備える。本発明によって、生成される箱のサイズの観点で大きな柔軟性が可能となる。典型的には、「フレキソフォルダグルア」形式の機械は、段ボール箱の生産で使用される。生成される箱のサイズは、機械の寸法、より具体的には、適切な移送を確実にするために搬送シャフトの寸法に左右される。このプロセスの結果、箱を成形するプロセス後に分離することによって標準ミニフォーマットよりも小さい箱を生成することが可能であり、これは、ラインの終わりに位置するブレーカー(例えば、250mmではなく190mmプッシュフォーマット)のお陰である。また、折り畳み接着モジュールの使用の最適化によって生産の高速化を得て、能力及び時間当たりに製造される箱の数を増大させることが可能である。
【0012】
1つの変形形態において、成形ユニットは、板要素の横方向の中心軸上に整合された中央スリットを各板要素に提供するよう係合する2つのペアの回転円筒シャフトと、スリットを板要素の2つの並置された層の裏層の後縁に提供し、板要素の2つの並置された層の表層の前縁に提供するように係合する2つのペアの回転円筒シャフトを備える。
【0013】
1つの変形形態において、成形ユニットは、板要素の2つの並置された層の裏層の箱タブのカッティングの作業、及び板要素の2つの層での折り目の事前折り目付けの作業を実行するように配置された1つのペアの回転円筒シャフトを備える。
【0014】
1つの変形形態において、成形ユニットは、板要素の2つの並置された層の表層の箱タブのカッティングの作業、及び板要素の2つの層での折り目の折り目付けの作業を実行するように配置された1つのペアの回転円筒シャフトと、板要素の2つの層において押しつぶし作業を実行するように配置された1つのペアの回転円筒シャフトとを備える。
【0015】
1つの変形形態において、成形ユニットは、直列に関連付けられ、成形ツール類を支持する回転円筒シャフトのペアを備えた同じアーキテクチャーを有して、板要素が通過する第1及び第2の板要素加工ユニットを備える。
【0016】
1つの変形形態において、第1及び第2の板要素加工ユニットは各々、移送方向に横方向に整合及び配置された4ペアの回転円筒シャフトを備え、第1及び第2の板要素加工ユニットは、8ペアの回転円筒シャフトの整合を形成するように関連付けられる。
【0017】
1つの変形形態において、移送方向において、第1の板要素加工ユニットは、板要素の横方向の中心軸上に整合された各板要素に中央スリットを作製するように係合する第2及び第4のペアの回転円筒シャフトを含み、第2の板要素加工ユニットは、板要素の2つの並置された層の裏層の後縁スリット及び板要素の2つの並置された層の表層の前縁スリットをそれぞれ提供するように係合する第2及び第4のペアの回転円筒シャフトを備える。
【0018】
1つの変形形態において、移送方向において、第1の板要素加工ユニットは、板要素の2つの並置された層の裏層の箱タブのカッティングの作業、及び板要素の2つの層での折り目の事前折り目付けの作業を実行するように配置された1つのペアの回転円筒シャフトと、板要素の搬送を実行するように配置された第1のペアの回転円筒シャフトと、を備える。
【0019】
1つの変形形態において、移送方向において、第2の板要素加工ユニットは、板要素の2つの並置された層の表層の箱タブのカッティングの作業、及び板要素の2つの層での折り目の折り目付けの作業を実行するように配置された第3のペアの回転円筒シャフトと、板要素の2つの層での押しつぶしの作業を実行するように配置された1つのペアの回転円筒シャフトとを備える。
【0020】
1つの変形形態において、カッティングユニットは、回転円筒シャフトを有する回転カッターである。
【0021】
1つの変形形態において、折り畳み箱を分離するユニットは、直列に配置された折り畳み箱のための2つのセパレータを備える。
【0022】
1つの変形形態において、ラインは、移送方向に対して板要素成形ユニットの上流側に位置する印刷ユニットを備える。
【0023】
1つの変形形態において、ラインは、移送方向に対して折り畳み箱を分離するユニットの上流側に位置する結束ユニットを備え、結束ユニットは、折り畳まれた組立体のスタックで積み重ねられる折り畳み箱の2つの組立体を独立して結束する2つの個々の結束機を有する。
【0024】
本発明の更なる利点及び特徴は、添付図面を参照して、本発明の特定の実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】折り畳み箱の形態のパッケージングの従来技術の製造プロセスを示す図である。
図2】本発明によるパッケージング製造ラインの特定の実施形態を示すブロック図である。
図3】本発明による、折り畳み箱の形態のパッケージングを製造するプロセスを示す図である。
図4図1のパッケージング製造ライン内に一体化された板要素成形ユニットの全体的なアーキテクチャーを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
長手方向は、長手方向の中心線に沿って、パッケージング製造ライン内の板要素の進行又は移送方向を基準にして定められる。横方向は、板要素の進行方向に水平である平面内の垂直方向として定められる。上流側方向及び下流側方向は、板要素の移動方向を基準にして定められ、パッケージング製造ラインを通してライン入口からライン出口まで長手方向を辿る。板要素の近位縁部及び遠位縁部は、この非限定的な実施例においては、板要素が前方に進むときに機械及び板要素成形ユニットの駆動装置側と駆動装置側の反対側を基準にして定められる。
【0027】
図2図4を参照して、ここで、本発明によるパッケージングを段ボール紙シートの形態の板要素から製造するラインの特定の実施形態2について、一例として説明する。
【0028】
図2図4において、異なる処理状態の板要素が参照記号4で全体的に参照され、添字a、b、c、及びdは、当該板要素の処理状態を示すために参照記号4に関連付けられる。板要素4は、参照記号4a、4b、4c、及び4dを有し、以下で説明される異なる処理状態において図3に示される。
【0029】
パッケージング製造ライン2における上流側から下流側への板要素4の移送方向は、図2図4の全てにおいて矢印FDで示される。
【0030】
図2において見えるように、パッケージング製造ライン2は、複数のユニット及びデバイス20~33を備え、これらは、単一機械ステップで同期され、折り畳み箱の形態のパッケージングの製造に必要とされる様々な動作を連続的に実行する。パッケージング製造ライン2のユニット及びデバイスの全ては、マンマシンインタフェースを備えた1又は2以上の制御ユニット32によって同期制御される。
【0031】
従って、シートの移送方向FDにおいて、パッケージング製造ライン2は、実施例において、自動板要素供給ステーション20、供給装置21、4つのフレキソ印刷ユニット22a~22d、板要素処理ユニット23及びカッティングユニット24を有する成形ユニット33、ストリッパー振動装置25、フォルダグルア26、計数排出装置27、二重結束機28、折り畳み箱29を分離するユニット、及びパレタイザ30を実質的に含む。
【0032】
カッティングユニット24と組み合わせた板要素処理ユニット23は、板要素成形ユニット33(図2及び図4)を形成する。
【0033】
2つのコンベヤテーブル31は、このパッケージング製造ライン2において交互に配置され、限られた床面積での実装を可能にするようラインの180度の方向転換を達成する。例えば、折り畳み箱29を分離するユニットまで結束スタック1eを同じ直線方向に保つようにテーブルなしで、又は結束スタック1eの90度の方向転換のために単一のテーブルを有して、他の構成が実施可能である。
【0034】
自動板要素供給ステーション20は、板要素4aをパッケージング製造ライン2に供給する機能を有する。板要素4aは、ライン2によって処理されてパッケージングを形成する未加工板要素である。図3で見えるように、板要素4aは、典型的には矩形のボール紙シートである。
【0035】
ステーション20において、板要素4aは、ライン2の様々なユニットが同期される機械ステップに対応する歩調でパッケージング製造ライン2に1つずつ連続的に挿入される。
【0036】
板要素4aは、ライン2に挿入された後、供給装置21内に供給される。供給装置21は、位置合わせ作業を実行して、例えば、板要素4aの縁部の位置を補正し、4つの印刷ユニット22a~22dによって実行される印刷作業の所望の位置決めを達成する。
【0037】
印刷ユニット22a~22dは、板要素4aに対して4色フレキソ印刷を実行し、印刷ユニット22a~22dは各々、異なる色を板要素4aに印刷する。印刷ユニット22a~22dは、図3で視認可能な印刷板要素4bを出力し、印刷板要素4bは、板要素成形ユニット33に供給される。
【0038】
図4を参照すると、板要素成形ユニット33は、カッティングユニット24に関連付けられて、それぞれ「表層」及び「裏層」と呼ばれる2つの層P1及びP2で形成された切断板要素4dを印刷板要素4bから製造する。切断板要素4dにおいて、層P1及びP2は、移送方向FDに対して並置配列され、装着点45によって互いに接続される。装着点45は、板要素4dの横方向中心軸ALと整合される。各層P1及びP2は、折り畳み箱パッケージングに対応する。
【0039】
板要素加工ユニット23は、印刷板要素4bを加工して切断板要素4cを提供する。切断板要素4cにおいて、スリット及び折り目付け作業が実施されて、層P1及びP2の各々について箱側面40及び箱フラップ41を形成している。また、板要素の遠位側縁42の縁部切断及びタブ切り抜きなど他のカッティング作業が反対側近位縁部43で実施されており、層P1及びP2の各々について箱タブ441及び442を形成する。板要素加工ユニット23は、加工作業の全てを単一の機械ステップで印刷板要素4bに対して実行し、切断板要素4cを取得する。
【0040】
カッティングユニット24は、典型的には、回転円筒シャフトを有する回転カッターである。カッティングユニット24は、板要素加工ユニット23によって供給された切断板要素4cにて層P1とP2との間の装着点45を作製して、切断板要素4dを取得する機能を有する。
【0041】
本発明の実施形態の実施例によれば、板要素加工ユニット23は、好ましくは同じ全体的なアーキテクチャーを有する2つのいわゆるスロッター板要素加工ユニット23a及び23bの直列の関連付けによって形成される。第1のユニット23aは、移送方向FDに移動する板要素によって第2のユニット23bの前を横断する。
【0042】
板要素に対する加工作業の実行は、これらの加工作業を2つのユニット23a及び23b間で適切に配分することによって最適化される。
【0043】
板要素加工ユニット23a及び23bは、4ペアの回転円筒シャフトを有する形式である。従って、ユニット23a及び23bの組み合わせによって形成された二重板要素加工ユニット23は、ユニット23aに230a~233a、ユニット23bに230b~233bの8ペアの回転円筒シャフトを有する。回転円筒シャフト230a~233a及び230b~233bの8つのペアは、図4に示すように、同じ中心距離AXにて互いから離間されている。中心距離AXの長さは、典型的には、パッケージング製造ライン2において加工することができる板要素の最小寸法に対応する。
【0044】
第1の板要素加工ユニット23aは、シートに中央スリット4612を作製する。切断板要素4cに示すように、中央スリット4612は、板要素の横方向中心軸ALで整合され、層P1及びP2の箱側面40及び箱フラップ41の形成に関与する。ここで、中央スリット4612は、適切なツールを備えた回転円筒シャフト231a及び233aの第2及び第4のペアによって作製される。
【0045】
第1の板要素加工ユニット23aは、同様に、層P2の箱タブ442のカッティングの作業及び特に層P1及びP2における折り目作製のための事前折り目付け作業4712を含む第1の相補的加工作業を実行する。これらの第1の相補的加工作業は、例えば、第1の板要素加工ユニット23aの回転円筒シャフト232aの第3のペアに取り付けられたツールによって実行される。第1の板要素加工ユニット23aの回転円筒シャフト230aの第1のペアは、ここではシートの搬送に使用される。
【0046】
第2の板要素加工ユニット23bは、前縁スリット461及び後縁スリット462を作製する。スリット461は、板要素の横方向前縁48AV上に作製され、層P1の箱側面40及び箱フラップ41の形成に関与する。スリット462は、板要素の横方向後縁48AR上に作製され、層P2の箱側面40及び箱フラップ41の形成に関与する。ここで、前縁スリット461及び後縁スリット4621はそれぞれ、適切なツールを備えた回転円筒シャフト233b及び231bの第4及び第2のペアによって作製される。
【0047】
第2の板要素加工ユニット23bはまた、層P1の箱タブ441をカッティングの作業及び特に層P1及びP2における折り目を実施するための最終折り目付け作業4712を含む相補的第2の加工作業を実行する。これらの第2の相補的加工作業は、例えば、第2の板要素加工ユニット23bの回転円筒シャフト232bの第3のペアに取り付けられたツールによって実行される。
【0048】
第2の板要素加工ユニット23bにおいて、回転円筒シャフト230bの第1のペアは、近位側縁43上での箱タブ441及び442でのボール紙の押しつぶし、並びに反対側の遠位側縁42でのボール紙の押しつぶしに対応する第3の相補的加工作業を実行する。箱タブ441及び442及び反対側の遠位側縁42のこの押しつぶしは、厚みの低減を可能にし、対応する箱側面のそれぞれの反対側の遠位側縁42へのフラップ441及び442の接着時に、折り畳み及び接着された組立体5(図3)の余分な厚さを回避することが意図されている。
【0049】
上述した加工作業の二重板要素加工ユニット23による実行によって、結果として図3及び図4に示す切断板要素4cが得られる。
【0050】
その後、切断板要素4cは、カッティングユニット24に供給される。適切なツールは、カッティングユニット24の回転円筒シャフト内に取り付けられて、板要素に選択的な切れ込みを作製して装着点45を取得する。カッティングユニット24は、装着点45によってのみに接続された層P1及びP2を含む切断板要素4dを出力する。
【0051】
特に図2及び図3を再度参照すると、切断板要素4dは、カッティングユニット24からストリッパー振動装置25に供給される。ストリッパー振動装置25において、板要素は、埃が取り除かれて、特にスリット加工及びカッティング作業によって発生した廃棄物がなくなる。その後、切断板要素4dは、フォルダグルア26に供給される。
【0052】
フォルダグルア26において、切断板要素4dは折り畳まれ、箱タブ441及び442は対応する箱側面に接着され、装着点45によって接続された2つの折り畳み箱CA1及びCA2によって形成された折り畳み接着された組立体5を取得し、2つの折り畳み箱CA1及びCA2は、層P1及びP2にそれぞれ対応する。
【0053】
計数排出装置27は、フォルダグルア26から連続的に離れた折り畳まれた組立体5を回収して計数し、互いに積み重ねられた決定された数の折り畳み接着された組立体5を備える折り畳まれた組立体6のスタックを形成する。その後、折り畳まれた組立体6のスタックは、二重結束機28に供給される。
【0054】
二重結束機28は、積み重ねられ折り畳まれた箱組立体CA1及び積み重ねられ折り畳まれた箱組立体CA2の独立した結束を任された、2つの個別の結束機28a及び28bを備える。従って、2つのストラップバンド又は結束材701及び702は、折り畳まれた組立体6のスタックに置かれ、一方の701は、積み重ねられた折り畳み箱CA1の組立体に、他方の702は、積み重ねられた折り畳み箱CA2の組立体のものである。このようにして、結束され折り畳まれた組立体7のスタックが取得され、その後、スタックは、折り畳み箱29を分離するためのユニットに供給される。
【0055】
折り畳み箱29を分離するユニットは、折り畳み箱の2つのセパレータ29a及び29bの直列組み合わせによって形成され、「ブレーカー」としても知られている。折り畳み箱の2つの連続したセパレータ29a及び29bは、図3で見えるように、折り畳まれた組立体7の結束されたスタックを結束され積み重ねられた折り畳み箱81及び82の2つのバッチに分離することが任される。2つのバッチ81及び82への分離は、装着点45を破壊することによって達成される。
【0056】
装着点の破壊は、自動プロセスによってセパレータ29a及び29bにおいて達成され、自動プロセスは、例えば、圧力を加えながら、積み重ねられた折り畳み箱CA1の組立体及び積み重ねられた折り畳み箱CA2の組立体を2つのそれぞれの支持パネル上に維持して、これらの支持パネル間で拡大又は傾斜して破壊を引き起こすことを含む。
【0057】
その後、折り畳み箱81及び82のバッチは、パレタイザ30によって引き継がれ、パレタイザ30は、配送パレット上のグループ9(図2)を自動的に管理する。
【0058】
折り畳み箱29を分離するユニットを形成する2つのセパレータ29a及び29bの直列組み合わせによって、2つの層を備える切断板要素からの折り畳み箱の製造の所望の製造レートを最適化し達成することを可能にする。
【0059】
図1を参照して説明した従来技術のパッケージング製造ラインと比較すると、同じ機械ステップで、本発明によって折り畳み箱の製造レートを2倍にすることが可能となる。本発明によるパッケージング製造ライン2は、ほぼ40,000箱/時間という折り畳み箱の製造レートを達成することが可能である。
【0060】
本発明は、例証として本明細書で記載された特定の実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の用途に応じて、本発明の保護の範囲にある様々な修正及び変形を行うことができる。
図1
図2
図3
図4