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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-06
(45)【発行日】2023-01-17
(54)【発明の名称】エレベーターシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 5/02 20060101AFI20230110BHJP
【FI】
B66B5/02 P
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022529161
(86)(22)【出願日】2020-06-02
(86)【国際出願番号】 JP2020021684
(87)【国際公開番号】W WO2021245765
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-09-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内藤 雅将
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-104594(JP,A)
【文献】国際公開第2019/235415(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/106709(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地表面の加速度を検知する地震検知器を備えるエレベーターと、
前記エレベーターと接続されて前記エレベーターを監視する情報センタと、
前記情報センタと接続され、地震発生時に前記エレベーターの復旧作業を行う技術者の勤務する事業所と、
前記事業所に配備された自律飛行可能でカメラを搭載した無人飛行体と、を含むエレベーターシステムであって、
前記エレベーターは、前記地震検知器が運転休止閾値を超える高加速度又は高震度を検知した際に運転を休止し、高加速度検知信号と運転休止信号とを発信し、
前記事業所は、前記エレベーターが発信した前記高加速度検知信号と前記運転休止信号とを受信した際に、前記事業所が管轄する地区の前記高加速度検知信号と前記運転休止信号とを発信した前記エレベーターが設置されている建物に向けて前記無人飛行体を飛行させ、
前記無人飛行体は、前記建物の被災状況と前記地区の交通インフラの被災状況とを撮影した被災状況画像を前記情報センタに送信し、
前記情報センタは、
前記無人飛行体から受信した前記被災状況画像に基づいて前記建物と前記地区の前記交通インフラの被災状況を判定し、前記建物の中から前記技術者を出動させる一次対応建物を抽出して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信
前記無人飛行体から受信した前記被災状況画像と平常時の前記建物と前記地区との平常時画像とを対比して前記建物と前記地区の前記交通インフラの被災状況を判定すること、
を特徴とするエレベーターシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のエレベーターシステムであって、
前記エレベーターは、運転を休止した際に閉じ込めが発生した場合には閉じ込め発生信号を前記情報センタに発信し、
前記情報センタは、抽出した前記一次対応建物の中から閉じ込めが発生した前記エレベーターが設置されている建物を優先一次対応建物として抽出して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信すること、
を特徴とするエレベーターシステム。
【請求項3】
請求項に記載のエレベーターシステムであって、
前記情報センタは、
道路交通情報及び鉄道運行情報から前記一次対応建物又は前記優先一次対応建物から他の前記一次対応建物又は他の前記優先一次対応建物への移動ルートを設定して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信すること、
を特徴とするエレベーターシステム。
【請求項4】
請求項に記載のエレベーターシステムであって、
前記情報センタは、前記一次対応建物と前記優先一次対応建物がそれぞれ複数ある場合に、各建物の用途に基づいて一次対応の優先順位をつけ、前記優先順位に基づいて前記一次対応建物又は前記優先一次対応建物から他の前記一次対応建物又は他の前記優先一次対応建物への前記移動ルートを設定して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信すること、
を特徴とするエレベーターシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーターシステム、特に、地震発生の際にエレベーターの復旧作業を行う技術者を支援するエレベーターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
災害が発生した際に災害地の現地情報を取得する先遣隊と、先遣隊が取得した現地情報に基づいて、災害活動が必要な活動地点を特定するとともに、活動地点までの移動ルートを算出して、災害活動を行う後発隊の携帯端末に送信する災害活動支援システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、災害発生時にヘリコプターで災害が発生した地区の地上の画像を取得し、取得した画像と平常時の画像とから災害によって変異した部位の三次元座標を取得し、被災構造物を特定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-134663号公報
【文献】国際出願公開第2013/051300号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、エレベーターは、地震時にP波センサが動作すると最寄階に自動停止してドアを開放して乗客を降ろした後に、自動診断運転を行い、異常がなければ自動復旧して運転再開してエレベーターが運転停止しないようにしている場合が多い。しかし、P波の後に来るS波による地表面の加速度が高い場合には、安全のために一旦運転を休止し、技術者の点検後に運転を再開することとなっている。従って、S波による地表面の加速度が高い場合には、必ず、技術者によるエレベーターの点検が必要となる。
【0006】
このため、多くのエレベーターで地表面の高い加速度が検知された場合には、技術者が多くのエレベーターを効率的に巡回点検して、短時間にエレベーターの運転を再開させる必要がある。
【0007】
しかし、地表面の高い加速度が検知された場合には、エレベーターが設置されている建物が被災しており、エレベーターの点検を行えない場合や、エレベーターを点検しても運転を再開できない場合がある。また、建物への道路や橋等の交通インフラが被災しており、エレベーターが設置されている建物までたどり着けない場合がある。
【0008】
この場合、エレベーターの点検、復旧を行う技術者は、どの建物が被災しているか、どのような交通インフラが被災しているのかわからず、どの建物のエレベーターから点検すればよいのかわからない場合がある。このため、建物間の移動時間の無駄が発生し、効率的にエレベーターの運転を再開することが困難となる場合があった。
【0009】
そこで、本発明は、地震により地表面の高い加速度が検知された場合に、エレベーターの復旧作業を行う技術者を支援して効率的にエレベーターの運転を再開させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のエレベーターシステムは、地表面の加速度を検知する地震検知器を備えるエレベーターと、前記エレベーターと接続されて前記エレベーターを監視する情報センタと、前記情報センタと接続され、地震発生時に前記エレベーターの復旧作業を行う技術者の勤務する事業所と、前記事業所に配備された自律飛行可能でカメラを搭載した無人飛行体と、を含むエレベーターシステムであって、前記エレベーターは、前記地震検知器が運転休止閾値を超える高加速度又は高震度を検知した際に運転を休止し、高加速度検知信号と運転休止信号とを発信し、前記事業所は、前記エレベーターが発信した前記高加速度検知信号と前記運転休止信号とを受信した際に、前記事業所が管轄する地区の前記高加速度検知信号と前記運転休止信号とを発信した前記エレベーターが設置されている建物に向けて前記無人飛行体を飛行させ、前記無人飛行体は、前記建物の被災状況と前記地区の交通インフラの被災状況とを撮影した被災状況画像を前記情報センタに送信し、前記情報センタは、前記無人飛行体から受信した前記被災状況画像に基づいて前記建物と前記地区の前記交通インフラの被災状況を判定し、前記建物の中から前記技術者を出動させる一次対応建物を抽出して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信前記無人飛行体から受信した前記被災状況画像と平常時の前記建物と前記地区との平常時画像とを対比して前記建物と前記地区の前記交通インフラの被災状況を判定すること、
すること、を特徴とする。
【0011】
このように、地震により地表面の高い加速度が検知された場合に、情報センタが無人飛行体から受信した被災状況画像に基づいて技術者を出動させる一次対応建物を抽出して事業所又は技術者の携帯端末に送信するので、技術者は、一次対応が可能な建物のみを巡回することができる。これにより、技術者を支援して効率的にエレベーターの運転を再開させることができる。また、被災状況画像と平常時画像とを対比して建物と交通インフラの被災状況を判定するので、簡便な方法で短時間に被災状況の判定を行うことができる。
【0014】
本発明のエレベーターシステムにおいて、前記エレベーターは、運転を休止した際に閉じ込めが発生した場合には閉じ込め発生信号を前記情報センタに発信し、前記情報センタは、抽出した前記一次対応建物の中から閉じ込めが発生した前記エレベーターが設置されている建物を優先一次対応建物として抽出して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信してもよい。
【0015】
これにより、技術者は閉じ込めが発生したエレベーターが設置されている建物を優先的に巡回して効率的に閉じ込めの解消を行うことができる。
【0016】
本発明のエレベーターシステムにおいて、前記情報センタは、道路交通情報及び鉄道運行情報から前記一次対応建物又は前記優先一次対応建物から他の前記一次対応建物又は他の前記優先一次対応建物への移動ルートを設定して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信してもよい。
【0017】
このように、情報センタが建物から他の建物への移動ルートを設定して事業所又は技術者に送信するので、技術者は効率的に点検の必要なエレベーターが設置されている建物を巡回することができる。
【0018】
本発明のエレベーターシステムにおいて、前記情報センタは、前記一次対応建物と前記優先一次対応建物がそれぞれ複数ある場合に、各建物の用途に基づいて一次対応の優先順位をつけ、前記優先順位に基づいて前記一次対応建物又は前記優先一次対応建物から他の前記一次対応建物又は他の前記優先一次対応建物への前記移動ルートを設定して前記事業所と前記技術者の携帯端末とのいずれか一方又は両方に送信してもよい。
【0019】
これにより、多くの建物を効率的に巡回して効率的に閉じ込めの開放、エレベーターの復旧を行うことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、地震により地表面の高い加速度が検知された場合に、エレベーターの復旧作業を行う技術者を支援して効率的にエレベーターの運転を再開させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態のエレベーターシステムの構成を示す系統図である。
図2】実施形態のエレベーターシステムにおいて、地震発生時のエレベーターから発信される信号の流れを示す説明図である。
図3】実施形態のエレベーターシステムにおいて、飛行中のドローンから送信される画像と道路交通情報センタと鉄道運行情報センタとから入力される情報との流れを示す説明図である。
図4】実施形態のエレベーターシステムにおいて、情報センタから発信される情報の流れを示す説明図である。
図5】実施形態のエレベーターシステムのエレベーターの動作を示すフローチャートである。
図6】実施形態のエレベーターシステムの情報センタの動作を示すフローチャートである。
図7】実施形態のエレベーターシステムの事業所の動作を示すフローチャートである。
図8】実施形態のエレベーターシステムにおいて、技術者が行うエレベーターの復旧動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら実施形態のエレベーターシステム100について説明する。エレベーターシステム100は、エレベーター20と、エレベーター20と接続された情報センタ30と、情報センタ30と接続された事業所50と、ドローン60とで構成されている。事業所50は、管轄する地区70の建物10に設置されているエレベーター20のメンテナンスや地震発生時の復旧作業を行う技術者53,54が勤務するビルである。事業所50の管轄する地区70には複数の建物10と複数のエレベーター20とが設置されているが、図1では、建物10、エレベーター20はそれぞれ一つずつ図示し、他の建物10、エレベーター20の図示は省略する。
【0023】
図1に示すように、エレベーター20は、事務所ビル、商業ビル、マンション、病院、学校等の建物10の中の昇降路12の中に設置されている。エレベーター20は、かご21と、錘22と、ロープ23と、駆動装置24と、制御装置25と、地震管制装置26と、監視装置28とを備えている。
【0024】
乗客が乗るかご21は、ロープ23で錘22と接続されており、ロープ23は駆動装置24に巻き掛けられている。駆動装置24が回転するとロープ23が上下に動いてかご21が上下動する。駆動装置24、かご21は、昇降路12の中に設置された制御装置25に接続されている。制御装置25は、駆動装置24を駆動してかご21を上下方向に移動させるとともに、かご21のドアと昇降路12の壁に取付けられている乗り場階のドアとを開閉させる。このように、制御装置25はエレベーター20の運行制御を行う。
【0025】
昇降路12の中には、地震管制装置26と、監視装置28とが設置されている。地震管制装置26は、内部にP波センサ27pとS波センサ27sの2つの地表面の加速度を検知する加速度センサが内蔵された地震検知器27を備えている。地震管制装置26は、地震検知器27で地震を検知すると、エレベーター20のかご21を自動的に最寄階に停止させる指令を制御装置25に出力する。監視装置28は、制御装置25に接続されて、制御装置25からエレベーター20の運行情報を取得するとともに、制御装置25を介して地震管制装置26の地震検知器27が検知した地震検知情報を取得する。また、監視装置28は、通信回線29を介して情報センタ30と接続されており、制御装置25から取得した運行情報や地震検知器27から取得した地震検知情報を情報センタ30に送信する。また、監視装置28は、地震発生時には、情報センタ30からの指令に基づいて制御装置25にエレベーター20の自動診断運転、自動復旧を実行させる指令を出力する。
【0026】
情報センタ30は、情報処理を行うサーバ31と、サーバ31とLAN回線38で接続された監視盤37とで構成され、エレベーター20と接続されてエレベーター20を監視する。
【0027】
サーバ31は、通信部32と、エレベーター監視部33と、被災状況判定部41と、一次対応建物抽出部42と、優先一次対応建物抽出部43と、移動ルート設定部44と、エレベーター属性データベース45と、地図データベース46と、平常時画像データベース47と、被災状況画像データベース48の各機能ブロックを含んでいる。
【0028】
通信部32は、電話回線或いはインターネット等の通信回線29を介してエレベーター20の監視装置28と、ドローン60と、道路交通情報センタ65と、鉄道運行情報センタ66と、技術者54の携帯端末55と接続されており、これらの機器、装置との間でデータの授受を行う。また、通信部32は、エレベーター監視部33と、一次対応建物抽出部42と、優先一次対応建物抽出部43と、移動ルート設定部44と、被災状況画像データベース48と接続されており、これらの各機能ブロックとの間でデータの授受を行う。
【0029】
エレベーター監視部33は、通信回線29を介してエレベーター20の監視装置28からエレベーター20の運行情報や地震検知情報を取得してエレベーター属性データベース45を参照しながら監視盤37に出力する。エレベーター20の運行情報や地震検知情報は、監視盤37のディスプレイ34に表示される。情報センタ30に勤務している監視員39は、ディスプレイ34に表示されるエレベーター20の運行状態を監視し、必要な場合には、キーボード35、マウス36等を操作してエレベーター20の指令を送信する。
【0030】
地図データベース46は、事業所50が管轄する地区70の建物10の配置や道路の配置を示す地図データを格納したデータベースである。
【0031】
エレベーター属性データベース45は、エレベーター20の管理番号、機種、製造日、製造番号、設置されている建物10の住所、名称、用途等を関連付けて格納したデータベースである。
【0032】
平常時画像データベース47は、地震のない平常時にドローン60を事業所50が管轄する地区70の建物10の周辺に飛行させて、建物10、及び周囲の交通インフラの状況を撮影したデータが格納されているデータベースである。平常時の画像データは、撮影時間と、撮影場所と、撮影した画像データとを関連付けて格納されている。
【0033】
被災状況画像データベース48は、地震発生時にドローン60を飛行させて、建物10、及び周囲の交通インフラの被災状況を撮影したデータが格納されているデータベースである。被災状況の画像データは、撮影時間と、撮影場所と、撮影した画像データとを関連付けて格納されている。
【0034】
被災状況判定部41は、エレベーター属性データベース45と、地図データベース46と、平常時画像データベース47と、被災状況画像データベース48を参照しながら、事業所50の管轄する地区70の建物10の被災状況とその地区70の交通インフラの被災状況の判定を行い、結果を一次対応建物抽出部42に出力する。
【0035】
一次対応建物抽出部42は、被災状況判定部41で被災ありと判断された建物10、或いは、交通インフラの被災により到達不可と判断された建物10を除外して、技術者53,54が一次対応を行う建物10を抽出する。そして、一次対応建物抽出部42は、一次対応建物情報を優先一次対応建物抽出部43と移動ルート設定部44と通信部32とに出力する。
【0036】
ここで、一次対応とは、技術者53,54がエレベーター20の各部を点検し、復旧可能か判断し、復旧可能と判断した場合に、制御装置25と地震検知器27とをリセットしてエレベーター20の運行再開させる対応をいう。従って、一次対応では、部品交換の必要がある修理、復旧対応は行わない。
【0037】
優先一次対応建物抽出部43は、一次対応建物抽出部42が抽出した一次対応建物の内、閉じ込めが発生しているエレベーター20が設置されている建物10を優先一次対応建物として抽出する。そして、優先一次対応建物抽出部43は、優先一次対応建物情報を移動ルート設定部44と通信部32とに出力する。
【0038】
移動ルート設定部44は、エレベーター属性データベース45と地図データベース46を参照しながら、一次対応建物情報と、優先一次対応建物情報と、道路交通情報センタ65から取得した道路交通情報と、鉄道運行情報センタ66から取得した鉄道運行情報とに基づいて、技術者53,54の建物10から他の建物10への移動ルートを設定し、移動ルート情報を通信部32に出力する。
【0039】
サーバ31は、内部に情報処理を行うプロセッサであるCPUと、プログラムやデータを格納する記憶部とを含む汎用コンピュータで構成される。通信部32と、エレベーター監視部33と、被災状況判定部41と、一次対応建物抽出部42と、優先一次対応建物抽出部43と、移動ルート設定部44とは、CPUが所定の動作プログラムを実行することで実現される。また、エレベーター属性データベース45と、地図データベース46と、平常時画像データベース47と、被災状況画像データベース48は、記憶部に所定のデータを格納することにより実現される。
【0040】
事業所50は、先に説明した様に、管轄する地区70の建物10に設置されているエレベーター20のメンテナンスや地震発生時の復旧作業を行う技術者53,54が勤務するビルである。事業所50にはセキュリティが確保された社内回線59で情報センタ30のサーバ31と接続されており、サーバ31との間で情報の授受を行うとともに受信したデータを蓄積、表示する端末51が設けられている。端末51は、内部にプロセッサであるCPUとプログラムやデータを格納する記憶部とで構成されている汎用コンピュータである。
【0041】
また、事業所50には、無人飛行体であるドローン60が配備されている。ドローン60にはカメラ61が搭載されており、設定された飛行ルート79(図3参照)に沿って自律飛行が可能である。ドローン60は、通信回線29と接続されており、通信回線29を介してカメラ61が撮影した画像データを情報センタ30に送信する。ドローン60は、ヘリコプターの様に垂直離着率可能なものでもよいし、無人飛行機でもよい。
【0042】
事業所50は、ドローン60の飛行ルート79の設定や、遠隔操縦を行うドローン運行装置52を備えている。ドローン運行装置52は、端末51とLAN回線58で接続され、情報センタ30からの情報に基づいて飛行ルート79を設定したり、ドローン60を遠隔操縦したりできる。
【0043】
道路交通情報センタ65は、事業所50が管轄する地区70の道路交通情報を提供する組織である。また、鉄道運行情報センタ66は、事業所50が管轄する地区70の鉄道の運行情報を提供する組織である。
【0044】
次に、図2図8を参照しながら、エレベーターシステム100の動作について説明する。以下の説明では、一例として図2に示す様に、事業所50の管轄する地区70には、Aビル71~Hビル78まで8つのビルがあり、各ビルにはそれぞれエレベーター20が設置されているとして説明する。ここで、Aビル71とGビル77とは商業施設が入っているビルであり、Bビル72とHビル78とはオフィスビルであり、Cビル73は役所等の公共機関のビルである。また、Dビル74とEビル75は中層マンションである。Fビル76は病院である。各ビル71~78には先に図1を参照して説明したと同様のエレベーター20が設置されており、各エレベーター20は通信回線29を介して情報センタ30に接続されている。なおAビル71~Gビル77については、接続状態の図示は省略する。
【0045】
各ビル71~78に設置されているエレベーター20は、図5のステップS101に示す様に、地震管制装置26の地震検知器27の中のP波センサ27pが作動するまで待機する。そして、P波センサ27pが作動したら、地震管制装置26は、図5のステップS102に進んでP波検知信号を制御装置25に発信する。制御装置25は、P波検知信号が入力されたら、図5のステップS103に示す様に、エレベーター20のかご21を最寄階に停止させてドアを開放し、乗客がエレベーター20を降りる様にアナウンスする。
【0046】
地震管制装置26は、図5のステップS104に示す様に、S波センサ27sが動作するまで待機する。そして、S波センサ27sが動作したら、図5のステップS105に進んで、S波センサ27sが運転休止閾値を超える高加速度を検知したかどうかを判断する。地震管制装置26は、図5のステップS105でYESと判断したら、図5のステップS106に進んで制御装置25に高加速度検知信号と運転休止信号とを出力する。制御装置25は、高加速度検知信号と運転休止信号とが入力されたら、高加速度検知信号と運転休止信号とを監視装置28に出力する。監視装置28は、図2に示す様に、通信回線29を介して高加速度検知信号と運転休止信号とを情報センタ30に発信する。また、制御装置25は、図5のステップS107でエレベーター20の運転を休止する。
【0047】
また、制御装置25は、図5のステップS108で、かご21が乗り場階の間で停止しており、かご21の中に乗客が閉じ込められている閉じ込めが発生しているかどうかを判断する。そして、制御装置25は、図5のステップS108でYESと判断した場合には、図5のステップS109に進んで閉じ込め発生信号を監視装置28に出力する。監視装置28は、図2に示す様に、通信回線29を介して入力された閉じ込め発生信号を情報センタ30に発信する。
【0048】
また、地震管制装置26は図5のステップS105でNOと判断したら、図5のステップS110に進んで低加速度検知信号を制御装置25に出力する。制御装置25は、入力された低加速度検知信号を監視装置28に出力する。監視装置28は、通信回線29を介して低加速度検知信号を情報センタ30に発信する。
【0049】
監視装置28は、図5のステップS111で情報センタ30から自動診断運転指令を受信したら制御装置25に自動診断運転を実行させ、その結果を情報センタ30に送信する。また、監視装置28は、図5のステップS112で情報センタ30から自動復旧指令を受信したら制御装置25に自動復旧指令を出力して、エレベーター20を自動復旧させる。
【0050】
以下の説明では、Eビル75に設置されているエレベーター20は運転休止閾値を超える高加速度を検知せず、低加速度検知信号を情報センタ30に発信し、他のAビル71~Dビル74と、Fビル76~Hビル78に設置されている各エレベーター20は運転休止閾値を超える高加速度を検知して、高加速度検知信号と運転休止信号とを情報センタ30に発信したとして説明する。
【0051】
図6のステップS201に示す様に、情報センタ30のサーバ31は、各ビル71~78に設置された各エレベーター20の監視装置28から高加速度検知信号と運転休止信号とを受信するまで待機している。そして、サーバ31は、Aビル71~Dビル74と、Fビル76~Hビル78に設置されている各エレベーター20から高加速度検知信号と運転休止信号とを受信したら、図6のステップS201でYESと判断して、図6のステップS202に進む。そして、図6のステップS202において、サーバ31は図2に示す様に社内回線59を介して受信した高加速度検知信号と運転休止信号とを事業所50に発信する。また、情報センタ30のサーバ31は、エレベーター20の監視装置28から閉じ込め発生信号を受信している場合には、図6のステップS202で閉じ込め発生信号を事業所50に発信する。
【0052】
事業所50の端末51は、図7のステップS301に示す様に、情報センタ30から高加速度検知信号と運転休止信号とを受信するまで待機する。そして、端末51は、図7のステップS301でYESと判断したら図7のステップS302に進んで、管轄する地区70の高加速度検知信号と運転休止信号とを発信したエレベーター20が設置されているAビル71~Dビル74と、Fビル76~Hビル78との位置情報をドローン運行装置52に出力する。
【0053】
ドローン運行装置52は、図7のステップS302で入力されたAビル71~Dビル74と、Fビル76~Hビル78との位置情報に基づいて飛行ルート79を設定する。そして、ドローン運行装置52は、図7のステップS303、図2に示す様に、ドローン60を発信させる。
【0054】
図3に示す様に、ドローン60は、設定された飛行ルート79に沿ってAビル71~Dビル74と、Fビル76~Hビル78の周辺を飛行してAビル71~Dビル74と、Fビル76~Hビル78の被災状況と地区70の交通インフラの被災状況とを撮影して被災状況画像として情報センタ30に送信する。被災状況画像は動画でもよいし静止画でもよい。この際、ドローン60は、エレベーター20から高加速度検知信号と運転休止信号とが発信されていないEビル75の周辺は飛行しない。
【0055】
図6のステップS203に示す様に、情報センタ30のサーバ31の通信部32はドローン60が送信した被災状況画像を受信して被災状況画像データベース48に格納する。
【0056】
サーバ31の被災状況判定部41は、図6のステップS204において、エレベーター属性データベース45と、地図データベース46と、平常時画像データベース47と、被災状況画像データベース48を参照しながら、Aビル71~Dビル74と、Fビル76~Hビル78との被災状況と地区70の交通インフラの被災状況を判定する。
【0057】
被災状況判定部41は、平常時画像データベース47から平常時のAビル71の画像とその周辺の交通インフラの画像とを含む平常時画像を読み出す。また、被災状況判定部41は、被災状況画像データベース48から地震後のAビル71の被災状況の画像とその周辺の交通インフラの被災状況の画像とを含む被災状況画像を読み出す。そして、被災状況判定部41は、平常時画像と被災状況画像とを対比してAビル71及びその周辺の交通インフラの被災状況を判定する。
【0058】
同様に、被災状況判定部41は、Bビル72~Dビル74と、Fビル76~Hビル78とその周辺の平常時画像と被災状況画像とを対比してBビル72~Dビル74と、Fビル76~Hビル78の被災状況、及びその周辺の交通インフラの被災状況を判定する。
【0059】
被災状況判定部41は、図2に示す様に、Bビル72は周辺道路が通行できず、Bビル72への到達は不可、Dビル74は半壊状態、他のAビル71、Cビル73、Fビル76~Hビル78は被災なしと判定する。そして、被災状況判定部41は、判定結果を一次対応建物抽出部42に出力する。
【0060】
一次対応建物抽出部42は、図6のステップS205において、技術者53,54が一次対応に向かう一次対応建物の抽出を行う。一次対応建物抽出部42は、被災状況判定部41で被災ありと判断されたDビル74と、交通インフラの被災により到達不可と判断されたBビル72を除外して、被災なしと判定されたAビル71、Cビル73、Fビル76~Hビル78一次対応建物として抽出する。そして、一次対応建物抽出部42は、一次対応建物情報を優先一次対応建物抽出部43と移動ルート設定部44と通信部32とに出力する。
【0061】
優先一次対応建物抽出部43は、図6のステップS206で一次対応建物として抽出されたAビル71、Cビル73、Fビル76~Hビル78の中に設置されている各エレベーター20から閉じ込め発生信号が発信されているかどうか判断する。そして、優先一次対応建物抽出部43は、図6のステップS205でYESと判断した場合には、図6のステップS207で、そのビルを優先一次対応建物として抽出する。図3に示す様、Cビル73とHビル78とで閉じ込めが発生しているので、優先一次対応建物抽出部43は、Cビル73と、Hビル78とを優先一次対応建物として抽出する。そして、優先一次対応建物抽出部43は、優先一次対応建物情報を移動ルート設定部44と通信部32とに出力する。
【0062】
移動ルート設定部44は、図6のステップS208において、エレベーター属性データベース45と地図データベース46を参照しながら、入力された一次対応建物情報と、優先一次対応建物情報と、道路交通情報センタ65から取得した地区70の道路交通情報と、鉄道運行情報センタ66から取得した地区70の鉄道運行情報とから一次対応建物又は優先一次対応建物から他の一次対応建物又は他の優先一次対応建物への移動ルートを設定する。
【0063】
この際、移動ルート設定部44は、一次対応建物と優先一次対応建物がそれぞれ複数ある場合に、各建物10の用途に基づいて一次対応の優先順位をつけ、優先順位に基づいて移動ルートを設定してもよい。
【0064】
また、同一の優先順位の一次対応建物が複数あり、同一の優先順位の優先一次対応建物が複数ある場合には、各建物の間の移動時間を算出して移動時間が最短となるように移動ルートを設定してもよい。
【0065】
以下の例では、事業所50には、2人の技術者53、54が勤務しており、2人が別々のルートでエレベーター20の復旧に向かうとして説明する。この場合、移動ルート設定部44は、第1ルート、第2ルートの2つの移動ルートを設定する。
【0066】
先に説明したように、地区70には、2つの優先一次対応建物があるので、移動ルート設定部44は、第1ルート、第2ルーとともに、最初に優先一次対応建物に向かい、その後、一次対応建物を廻って事業所50に戻るルートを設定する。一次対応建物を廻る優先順位は、病院、公共機関、商業施設、オフィスビル、住宅の順に設定する。なお、一次対応建物を廻る順番は、優先一次対応建物の近傍から順次廻るようにしてもよいし、これらの組合わせで移動時間が最短となるルートを設定してもよい。
【0067】
図4に示す様に、移動ルート設定部44は、最初に優先一次対応建物であるCビル73に行き、次に近傍の一次対応建物であるAビル71に行って事業所50に戻るルートを第1ルートとして設定する。また、移動ルート設定部44は、最初に優先一次対応建物であるHビル78に行き、次に一次対応建物の内で優先順位が一番高い病院のあるFビル76に廻り、その後、商業施設のあるGビル77を廻って事業所50に戻るルートを第2ルートに設定する。そして、設定した移動ルート情報を通信部32に出力する
【0068】
通信部32は、図6のステップS209において、入力された一次対応建物情報と、優先一次対応建物情報と、移動ルート情報とを事業所50と、技術者53,54の携帯端末55とに送信する。
【0069】
事業所50の端末51は、図7のステップS304において、情報センタ30から一次対応建物情報と、優先一次対応建物情報と、移動ルート情報とを受信したラ、端末51のディスプレイに表示させる。
【0070】
事業所50は、図7のステップS305において、情報センタ30から入力された一次対応建物情報と、優先一次対応建物情報と、移動ルート情報に基づいて、第1ルート、第2ルートで現場に向かう技術者53,54を選び、技術者53、54を現場に出動させる。
【0071】
技術者53は、第1ルートに従って、最初にCビル73に向かい、次にAビル71を廻って事業所50に戻る。また、技術者54は、第2ルートに従って、最初にHビル78に向かい、その後、Fビル76、Gビル77を廻って事業所50に戻る。また、技術者53,54は携帯端末55で情報センタ30からの情報を受信しながら優先一次対応建物、一次対応建物を廻ってもよい。
【0072】
図8に示す様に、Aビル71、Cビル73、Fビル76~Hビル78に設置されている各エレベーター20に到着した技術者53,54は、図8のステップS401に示すうように、ビルが優先一次対応建物であるかを判断し、図8のステップS401でYESと判断した場合には、図8のステップS402に進んで閉じ込め開放を行う。閉じ込め開放は、例えば、エレベーター20のかご21の外側からキーでドアを開放し乗客をかご21から降ろして乗客を降ろしてもよい。また、かご21の床面と乗り場階の床面との間の段差が大きい場合には、ブレーキを開放してかご21を上下に移動させて段差をなくしてからキーでドアを開放し、乗客をかご21から降ろしてもよい。
【0073】
閉じ込め開放を終了したら、技術者53,54は、図8のステップS403に進んでエレベーター20の各部の点検を行い、エレベーター20が復旧可能か判断する。そして、技術者53,54は、図8のステップS403でYESと判断した場合には、図8のステップS404,ステップS405に示す様に、制御装置25と地震検知器27とをリセットする。これにより、図8のステップS406に示す様にエレベーター20の復旧作業が完了する。各エレベーター20での技術者53,54の復旧作業時間は、30~40分程度である。技術者53,54は、復旧作業が完了したら携帯端末55から情報センタ30に完了登録を行い、次の建物10に移動する。
【0074】
また、技術者53,54は、ロープ23の交換などが必要で、制御装置25と地震検知器27とのリセットのみでは復旧できないと判断した場合には、図8のステップS403でNOと判断し、制御装置25と地震検知器27とのリセットを行わずに復旧作業を完了して次の建物10に移動する。
【0075】
なお、情報センタ30は、低加速度検知信号を情報センタ30に発信したEビル75に設置されているエレベーター20に自動診断運転指令信号と自動復旧指令信号とを発信する。エレベーター20は、この指令に基づいて、図5のステップS111、ステップS112に示す様に自動診断運転と自動復旧とを行う。
【0076】
以上説明したように、実施形態のエレベーターシステム100は、地震により運転休止閾値を超える高加速度が検知された場合に、情報センタ30がドローン60から受信した被災状況画像に基づいて技術者53,54を出動させる一次対応建物を抽出して事業所50又は技術者53,54の携帯端末55に送信する。これにより、技術者53,54は、一次対応が可能な建物10のみを巡回し、被災した建物10や到達不可の建物10を巡回する必要がなくなり、移動時間のロスを低減して効率的にエレベーター20の運転を再開させることができる。
【0077】
また、実施形態のエレベーターシステム100では、ドローン60から受信した被災状況画像と平常時の建物10と地区70との平常時画像とを対比して建物10と地区70の交通インフラの被災状況を判定するので、簡便な方法で短時間に被災状況の判定を行うことができる。
【0078】
また、実施形態のエレベーターシステム100では、閉じ込めが発生したエレベーター20が設置されている建物10を優先一次対応建物として抽出し、優先的に技術者53,54を出動させるようにしたので、短時間に閉じ込めの開放を行うことができる。
【0079】
また、実施形態のエレベーターシステム100は、情報センタ30が建物10から他の建物10への移動ルートを設定して事業所50と技術者53,54とに送信して技術者53,54を支援するので、技術者53,54は効率的に点検の必要なエレベーター20が設置されている建物10を巡回することができる。
【0080】
以上説明した実施形態では、2人の技術者53,54で各エレベーター20の復旧作業を行うとして説明したが、一人の技術者53が各エレベーター20の復旧作業を行ってもよい。
【0081】
その際、移動ルート設定部44は、優先一次対応建物である公共機関のあるCビル73とオフィスビルであるHビル78について、優先順位の高い公共機関の用途のCビル73に最初に行き、次にオフィスビルであるHビル78に向かう様にルートを設定する。そして、商業施設のあるAビル71と、病院のあるFビル76と、商業施設のあるGビル77については、最初に優先順位の高い病院のあるFビル76に行く様にルート設定する。そして、優先順位が同一の商業施設のあるAビル71とGビル77については、Fビル76からの移動距離が短いGビル77に行った後にAビル71に廻る様にルート設定する。
【0082】
これにより、多くの建物10を効率的に巡回して効率的に閉じ込めの開放、エレベーター20の復旧を行うことができる。
【0083】
また、以上説明したエレベーター20の地震管制装置26は、地表面の加速度を検知する地震検知器27を備え、地震検知器27が運転休止閾値を超える高加速度を検知した際に運転を休止し、エレベーター20が高加速度検知信号と運転休止信号とを発信するとして説明したがこれに限らない。例えば、地震検知器27として検出した加速度を震度に変換して出力する震度計を用い、地震検知器27が運転休止閾値を超える高震度を検知した際に運転を休止して高加速度検知信号と運転休止信号とを発信する様にしてもよい。
【符号の説明】
【0084】
10 建物、12 昇降路、20 エレベーター、22 錘、23 ロープ、24 駆動装置、25 制御装置、26 地震管制装置、27 地震検知器、27p P波センサ、27s S波センサ、28 監視装置、29 通信回線、30 情報センタ、31 サーバ、32 通信部、33 エレベーター監視部、34 ディスプレイ、35 キーボード、36 マウス、37 監視盤、38,58 LAN回線、39 監視員、41 被災状況判定部、42 一次対応建物抽出部、43 優先一次対応建物抽出部、44 移動ルート設定部、45 エレベーター属性データベース、46 地図データベース、47 平常時画像データベース、48 被災状況画像データベース、50 事業所、51 端末、52 ドローン運行装置、53,54 技術者、55 携帯端末、59 社内回線、60 ドローン、61 カメラ、65 道路交通情報センタ、66 鉄道運行情報センタ、70 地区、71 Aビル、72 Bビル、73 Cビル、74 Dビル、75 Eビル、76 Fビル、77 Gビル、78 Hビル、79 飛行ルート、100 エレベーターシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8