(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-10
(45)【発行日】2023-01-18
(54)【発明の名称】基地局装置、端末装置、及び通信方法
(51)【国際特許分類】
H04L 1/16 20230101AFI20230111BHJP
H04L 47/193 20220101ALI20230111BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20230111BHJP
H04W 48/08 20090101ALI20230111BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20230111BHJP
H04W 72/52 20230101ALI20230111BHJP
【FI】
H04L1/16
H04L47/193
H04W28/04
H04W48/08
H04W72/04 136
H04W72/04 150
(21)【出願番号】P 2020518839
(86)(22)【出願日】2018-05-14
(86)【国際出願番号】 JP2018018615
(87)【国際公開番号】W WO2019220517
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094525
【氏名又は名称】土井 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100094514
【氏名又は名称】林 恒徳
(72)【発明者】
【氏名】太田 好明
(72)【発明者】
【氏名】河▲崎▼ 義博
(72)【発明者】
【氏名】大出 高義
(72)【発明者】
【氏名】中村 道春
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0302197(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0190604(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0250765(US,A1)
【文献】特表2007-524262(JP,A)
【文献】太田 好明 他,LTE-Advanced上り無線アクセス方式を考慮したTCPスループットの特性改善:TCP ACK送信制御手法の評価と検討,電子情報通信学会技術研究報告,2016年07月13日,第116巻,第147号,p.65~70
【文献】OHTA,Yoshiaki, et al.,Controlling TCP ACK Transmission: Impact of Discard Ratio on Perfromance in LTE-Advanced Pro,2017 IEEE Conference on Standards for Communications and Networking(CSCN),2017年09月,p.227-232
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/16
H04L 47/193
H04W 72/04
H04W 28/04
H04W 48/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置と無線通信を行う基地局装置であって、
前記基地局装置から受信したパケットに対応する受信確認パケットを、前記端末装置において蓄積することができる蓄積数を、前記端末装置が送信するデータ量に応じて決定する制御部と、
前記決定した蓄積数を含む制御信号を、前記端末装置に送信できる送信部と、
を有し、
前記制御部は、
所定時間における前記端末装置の受信確認パケットの送信数の平均を、前記蓄積数と決定する
基地局装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記端末装置が複数存在する場合、前記複数の端末装置ごとに前記蓄積数を決定し、
前記送信部は、前記複数の端末装置ごとに前記制御信号を送信できる
請求項1記載の基地局装置。
【請求項3】
さらに、前記端末装置に無線リソースを割り当てる割当部を有し、
前記端末装置は、前記蓄積数の前記受信確認パケットのうち、前記基地局装置に割り当てられた無線リソースの量に応じた数の受信確認パケットを、前記基地局装置に送信する
請求項1記載の基地局装置。
【請求項4】
基地局装置と無線通信を行う端末装置であって、
前記基地局装置が前記端末装置の送信するデータ量に応じて決定する、前記基地局装置から受信したパケットに対応する受信確認パケットを蓄積することができる蓄積数を含む制御信号を受信する受信部と、
前記受信した制御信号に含まれる前記蓄積数の受信確認パケットを蓄積し、前記蓄積数を超える受信確認パケットを破棄する送信制御部と
を有し、
前記蓄積数は、
所定時間における前記端末装置の受信確認パケットの送信数の平均である
端末装置。
【請求項5】
端末装置と無線通信を行う基地局装置における通信方法であって、
前記基地局装置から受信したパケットに対応する受信確認パケットを、前記端末装置において蓄積することができる蓄積数を、前記端末装置が送信するデータ量に応じて決定し、
前記決定した蓄積数を含む制御信号を、前記端末装置に送信し、
前記蓄積数の決定において、
所定時間における前記端末装置の受信確認パケットの送信数の平均を、前記蓄積数と決定する
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、端末装置、及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のネットワークは、モバイル端末(スマートフォンやフューチャーホン)のトラフィックがネットワークのリソースの大半を占めている。また、モバイル端末が使うトラフィックは、今後も拡大していく傾向にある。
【0003】
第5世代移動体通信(5Gまたは、NR(New Radio))の通信規格では、4G(第4世代移動体通信)の標準技術に加えて、さらなる高データレート化、大容量化、低遅延化を実現する技術が求められている。なお、第5世代通信規格については、3GPPの作業部会(例えば、TSG-RAN WG1、TSG-RAN WG2等)で技術検討が進められている。
【0004】
データ通信においては、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)と呼ばれる通信プロトコルが用いられる場合がある。TCP/IPは、TCPとIPとを組み合わせたプロトコルであり、インターネットなどで標準的に用いられている。
【0005】
TCPにおける通信は、送信側の通信装置がデータパケットを送信し、受信側の通信装置はデータパケットを正常に受信できたとき、受信したデータパケットに対する確認応答であるACK(Acknowledgement)を返信する。送信側の通信装置はACKを受信し、次のデータパケットを送信する。このように、TCPにおける通信では、ACKを受信することで、データパケットが到達したことを確認することができ、信頼性のある通信を実現している。
【0006】
TCPの通信においては、ACKの送信が多くなると、ACKの送信で通信リソースが使用され、通信速度が低下する場合がある。そこで、ACKの送信数を減少させる方式として、例えば、割当られたリソースを超えるACKを破棄する方式がある。また、ACKの送信数を減少させる方式として、送信バッファに所定数までACKが滞留することを許容し、所定数を超えたACKを破棄する方式がある。
【0007】
LTE及びTCP/IPに関する技術については、以下の先行技術文献に記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【文献】3GPP TS 36.133 V15.2.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.211 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.212 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.213 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.214 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.300 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.321 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.322 V15.0.1 (2018-04)
【文献】3GPP TS 36.323 V14.5.0 (2017-12)
【文献】3GPP TS 36.331 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.413 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.423 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 36.425 V14.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TR 36.912 V14.0.0 (2017-03)
【文献】3GPP TS 37.340 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 37.324 V1.5.0 (2018-04)
【文献】3GPP TS 38.201 V15.0.0 (2017-12)
【文献】3GPP TS 38.202 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.211 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.212 V15.1.1 (2018-04)
【文献】3GPP TS 38.213 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.214 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.215 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.300 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.321 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.322 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.323 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.331 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.401 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.410 V 0.9.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.413 V0.8.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.420 V0.8.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.423 V0.8.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.470 V15.1.0 (2018-03)
【文献】3GPP TS 38.473 V15.1.1 (2018-04)
【文献】3GPP TR 38.801 V14.0.0 (2017-04)
【文献】3GPP TR 38.802 V14.2.0 (2017-09)
【文献】3GPP TR 38.803 V14.2.0 (2017-09)
【文献】3GPP TR 38.804 V14.0.0 (2017-03)
【文献】3GPP TR 38.900 V14.3.1 (2017-07)
【文献】3GPP TR 38.912 V14.1.0 (2017-06)
【文献】3GPP TR 38.913 V14.3.0 (2017-06)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、一部のACKを破棄する方式を用いた通信装置は、複数のパケットを受信するまでACKを返信しない。例えば、パケットの送信側の通信装置が、ACKを受信するか、送信するデータの合計が所定のサイズ以上になるか、もしくはパケットの送信待ちタイマがタイムアウトするまで、次のパケットを送信しないような制御を行っている場合がある。送信側の通信装置は、このような制御を行っている場合、送信するデータが小さいため送信データの合計が所定のサイズ以上にならない場合、パケットの送信待ちタイマがタイムアウトするまで次のパケットを送信することができない。この場合、次のデータパケットを待っている受信側の通信装置において、データの受信が遅延してしまう。
【0010】
そこで、一開示は、一部のACKを破棄する方式を適用しても、データ送受信の遅延を抑制する基地局装置、端末装置、及び通信方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
端末装置と無線通信を行う基地局装置であって、前記基地局装置から受信したパケットに対応する受信確認パケットを、前記端末装置において蓄積することができる蓄積数を、前記端末装置が送信するデータ量に応じて決定する制御部と、前記決定した蓄積数を含む制御信号を、前記端末装置に送信できる送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
一開示は、一部のACKを破棄する方式を適用しても、データ送受信の遅延を抑制することにある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、第1の実施の形態における、通信システム10の構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、第2の実施の形態における、通信システム10の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、端末装置100の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、基地局装置200の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、HD方式によるACK送信処理のシーケンスの例を示す図である。
【
図6】
図6は、各タイミングにおける送信バッファの例を示す図である。
【
図7】
図7は、端末装置100におけるTCPパケット受信とACK送信のシーケンスの例を示す図である。
【
図8】
図8は、蓄積閾値算出処理S500のフローチャートの例を示す図である。
【
図9】
図9は、各端末装置100の蓄積閾値の例を示す図である。
【
図10】
図10は、UE1~UE10のACK送信数及びスループットの例を示す図である。
【
図11】
図11は、端末装置100の台数ごとの総スループットの例を示す図である。
【
図12】
図12は、端末装置100の台数ごとのACK送信数の例を示す図である。
【
図13】
図13は、第1方式及び提案方式の端末装置100ごとのスループットの例を示す図である。
【
図14】
図14は、第2方式及び提案方式の端末装置100ごとのスループットの例を示す図である。
【
図15】
図15は、第1方式及び提案方式の端末装置100ごとのACK送信数の例を示す図である。
【
図16】
図16は、第2方式及び提案方式の端末装置100ごとのACK送信数の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書における課題及び実施例は一例であり、本願の権利範囲を限定するものではない。特に、記載の表現が異なっていたとしても技術的に同等であれば、異なる表現であっても本願の技術を適用可能であり、権利範囲を限定するものではない。
【0015】
[第1の実施の形態]
最初に第1の実施の形態について説明する。
【0016】
通信システム10は、端末装置と、端末装置と無線通信する基地局装置とを有する。基地局装置は、基地局装置から受信したパケットに対応する受信確認パケットの、端末装置において蓄積することができる蓄積数(蓄積閾値)を、端末装置が送信するデータ量に応じて決定する制御部を有する。また、基地局装置は、決定した蓄積数を含む制御信号を、端末装置に送信できる送信部を有する。
【0017】
図1は、第1の実施の形態における、通信システム10の構成例を示す図である。通信システム10は、端末装置100と基地局装置200を有する。端末装置100と基地局装置200は、無線通信をしており(S1)、例えば、パケットを使用してデータの送受信を行う。端末装置100は、例えば、携帯電話などのモバイル通信端末である。また、基地局装置200は、例えば、5GにおけるgNodeBである。
【0018】
端末装置100と基地局装置200は、例えば、互いにTCP/IPに基づき通信を行う。基地局装置200は、例えば、図示しないネットワークから端末装置100が送信先であるデータを受信すると、端末装置100にデータを含むTCPパケットを送信する。端末装置100は、TCPパケットを受信すると、受信したTCPパケットに対応する(受信したことを送信元装置に通知するための)受信確認パケット(例えば、ACK)を送信する。以降、単にパケットと称する場合、TCPパケット、又は受信確認パケット、又はその両方を示す。
【0019】
基地局装置200は、図示しないプロセッサ、ストレージ、メモリを有し、ストレージに記憶されたプログラムをメモリにロードし、プロセッサがロードしたプログラムを実行することで、制御部201及び送信部202を構築し、各処理を実行する。
【0020】
基地局装置200は、制御部201、送信部202、及びデータ203を有する。データ203は、例えば、端末装置100が所定時間において送信するACK送信数(又はACK送信数の平均値)が記憶される。
【0021】
制御部201は、データ203に含まれる端末装置100が送信するデータ量に基づいて(応じて)(S2)、蓄積数を決定する(S3)。蓄積数は、端末装置100が蓄積することができるACKの最大数であり、蓄積数を超えるACKについては、端末装置100にて破棄される。
【0022】
送信部202は、制御部201が決定した蓄積数を制御信号に含め(S4)、端末装置100に送信する(S5)。
【0023】
端末装置100は、蓄積数を含む制御信号を受信し、蓄積数を取得する。端末装置100は、取得した蓄積数に従い、受信確認を蓄積し、蓄積数を超える受信確認については破棄する。
【0024】
第1の実施の形態では、基地局装置200は、端末装置100が送信するデータ量に応じて、蓄積数を決定する。これにより、端末装置100は、過剰なACKの送信を抑制することができる。
【0025】
なお、端末装置100において蓄積することができる蓄積数(蓄積閾値)は,下りのデータ送信量に応じて決定してもよい。端末装置100は、TCPパケットの受信数に応じた数のACKを送信する場合がある。そこで、基地局装置200は、端末装置100が下りのデータ送信量に応じた数のACKを送信するとみなし、下りのデータ送信量に応じて蓄積数を決定してもよい。
【0026】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0027】
<通信システムの構成例>
図2は、通信システム10の構成例を示す図である。通信システム10は、端末装置100-1,2、基地局装置200、及びネットワーク300を有する。通信システム10は、例えば、LTE(Long Term Evolution)の通信規格や、5Gに対応した通信システムである。
【0028】
端末装置100-1,2(以下、端末装置100と呼ぶ場合がある)は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル通信端末(通信装置)である。端末装置100は、例えば、基地局装置200と無線接続し、基地局装置200を介してネットワーク300と通信を行う。端末装置100は、基地局装置200やネットワーク300からデータをダウンロードしたり、サービスの提供を受けたりする。また、端末装置100は、例えば、TCP/IPに基づいて、基地局装置200やネットワーク300と通信を行う。
【0029】
基地局装置200は、端末装置100が送受信するパケットを中継する通信装置である。基地局装置200は、例えば、LTEにけるeNodeB(evolved Node B)や、5GにおけるgNodeBである。また、基地局装置200は、スイッチやルータなどのネットワーク機器であってもよい。
【0030】
ネットワーク300は、例えば、インターネットであってもよいし、専用線で構成されているイントラネットであってもよい。
【0031】
<端末装置の構成例>
図3は、端末装置100の構成例を示す図である。端末装置100は、CPU(Central Processing Unit)110、ストレージ120、メモリ130、及びRF(Radio Frequency)回路150を有する。
【0032】
ストレージ120は、プログラムやデータを記憶する、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)などの補助記憶装置である。ストレージ120は、通信プログラム121及びACK送信プログラム122を記憶する。
【0033】
メモリ130は、ストレージ120に記憶されているプログラムをロードする領域である。また、メモリ130、プログラムがデータを記憶する領域としても使用される。
【0034】
RF回路150は、基地局装置200と無線接続する装置である。RF回路150は、例えば、アンテナを有し、アンテナを介して基地局装置200と電波(パケット)の送受信を行う。
【0035】
CPU110は、ストレージ120に記憶されているプログラムを、メモリ130にロードし、ロードしたプログラムを実行し、各処理を実現するプロセッサである。
【0036】
CPU110は、通信プログラム121を実行することで、通信処理を行う。通信処理は、基地局装置200やネットワーク300などと、通信を行う処理である。端末装置100は、例えば、端末装置100のユーザや、端末装置100において実行するプログラムの要求に応じて通信を行うとき、通信処理を行う。
【0037】
また、CPU110は、ACK送信プログラム122を実行することで、送信制御部を構築し、ACK送信処理を行う。ACK送信処理は、基地局装置200から受信したTCPパケットに対応するACK(応答確認)を生成し、送信バッファに格納し、ACKの送信方式に応じてACKを基地局装置200に送信する処理である。
【0038】
CPU110は、ACK送信プログラム122の有するHD(Hybrid Discard)方式モジュール1221を実行することで、送信制御部を構築し、HD方式によるACK送信処理を行う。HD方式は、AD(Active Discard)方式及びPD(Passive Discard)方式の両方式を同時に実行するACK送信方式である。
【0039】
PD方式は、割当リソース量に応じた数のACKを送信し、送信しなかったACKのうち、破棄率に応じた数のACKを破棄し、それ以外のACKは送信するACK送信方式である。すなわち、PD方式では、端末装置100は、割当リソース量に応じたACK数と、破棄率に応じて破棄しないACK数の合計が、送信するACK数となる。なお、PD方式は、割当リソース量に応じた数のACKを送信し、送信しなかったACKを破棄するACK送信方式であってもよい。
【0040】
AD方式は、蓄積閾値(ACKを蓄積できる最大数)までACKを送信バッファに蓄積し、蓄積閾値を超えるACKは破棄率に応じて破棄するACK送信方式である。すなわち、AD破棄率方式では、端末装置100は、蓄積閾値のACK数と、破棄率に応じて破棄しないACK数の合計が、送信するACK数となる。なお、AD方式は、蓄積閾値までACKを送信バッファに蓄積し、蓄積閾値を超えるACKは破棄するACK送信方式であってもよい。
【0041】
HD方式は、AD方式及びPD方式の2段階でACKを破棄するACK送信方式である。HD方式は、蓄積閾値内のACKでも割当リソース量を超えるACKは、破棄率に応じて破棄するACK送信方式である。なお、HD方式は、蓄積閾値内のACKでも割当リソース量を超えるACKは破棄するACK送信方式であってもよい。
【0042】
CPU110は、ACK送信プログラム122の有する蓄積閾値取得モジュール1222を実行することで、受信部を構築し、蓄積閾値取得処理を行う。蓄積閾値取得処理は、HD方式で使用する蓄積閾値を、基地局装置200から取得する処理である。蓄積閾値取得処理は、制御信号を受信し、受信した制御信号に含まれる蓄積閾値を取得する。制御信号は、例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリングである。
【0043】
<基地局装置の構成例>
図4は、基地局装置200の構成例を示す図である。基地局装置200は、CPU210、ストレージ220、メモリ230、NIC(Network Interface Card)240及びRF回路250を有する。
【0044】
ストレージ220は、プログラムやデータを記憶する、フラッシュメモリ、HDD、又はSSDなどの補助記憶装置である。ストレージ220は、通信制御プログラム221及びACK受信プログラム222を記憶する。
【0045】
メモリ230は、ストレージ220に記憶されているプログラムをロードする領域である。また、メモリ230は、プログラムがデータを記憶する領域としても使用される。
【0046】
NIC240は、ネットワーク300と接続するインターフェースである。基地局装置200は、NIC240を介して、ネットワーク300内の通信装置と通信を行う。
【0047】
RF回路250は、端末装置100と無線接続する装置である。RF回路250は、例えば、アンテナを有し、アンテナを介して端末装置100と電波(パケット)の送受信を行う。
【0048】
CPU210は、ストレージ220に記憶されているプログラムを、メモリ230にロードし、ロードしたプログラムを実行し、各処理を実現するプロセッサである。
【0049】
CPU210は、通信制御プログラム221を実行することで、割当部を構築し、通信制御処理を行う。通信制御処理は、端末装置100の通信を制御する処理である。通信制御処理は、例えば、端末装置100に対して無線リソースを割り当てる処理である。
【0050】
また、CPU210は、ACK受信プログラム222を実行することで、制御部を構築し、ACK受信処理を行う。ACK受信処理は、端末装置100からACK(応答確認)を受信する処理である。また、ACK受信処理は、端末装置100における蓄積閾値を決定(算出)する処理である。
【0051】
CPU210は、ACK受信プログラム222の有するHD方式制御モジュール2221を実行することで、制御部及び送信部を構築し、HD方式制御処理を行う。HD方式制御処理は、端末装置100によるHD方式の通信を制御する処理である。
【0052】
また、CPU210は、ACK受信プログラム222の有する蓄積閾値算出モジュール2222を実行することで、制御部を構築し、蓄積閾値算出処理を行う。蓄積閾値算出処理は、無線通信する端末装置100の蓄積閾値を算出する処理である。なお、基地局装置200は、無線通信する端末装置100が複数存在する場合、複数の端末装置100それぞれについて、蓄積閾値を算出する。
【0053】
さらに、CPU210は、ACK受信プログラム222の有するACK送信関連情報通知モジュール2223を実行することで、送信部を構築し、ACK送信関連情報通知処理を行う。ACK送信関連情報通知処理は、算出した蓄積閾値を含むACK送信関連情報を、制御信号(例えば、RRCシグナリング)に含め、端末装置100に通知(送信)する処理である。
【0054】
<HD方式によるACK送信処理>
図5は、HD方式によるACK送信処理のシーケンスの例を示す図である。TCP(x)(xは整数)におけるxは、TCPパケットの識別子であり、例えば、シーケンス番号を示すものとする。また、ACK(y)(yは整数)におけるyは、対応するTCPパケットの識別子(上述したxに対応)を示すものとする。
【0055】
端末装置100は、基地局装置200からTCPパケット(1)~(5)を受信する(S301~S305)。
【0056】
端末装置100は、ACKの送信契機が発生すると、BSR(Buffer Status Report)を送信する(S105)。
【0057】
図6は、各タイミングにおける送信バッファの例を示す図である。
図6(A)は、
図5のシーケンスのタイミングT31における送信バッファの例を示す図である。タイミングT31においては、送信バッファには、受信したTCPパケット(1)~(5)に対するACK(1)~(5)が蓄積されている。
【0058】
ここで、端末装置100は、AD方式により、蓄積閾値(例えば4)を超えるACKを、破棄率に応じて破棄する。端末装置100は、
図5(A)において、例えば、破棄率に応じてACK(1)を破棄する。
【0059】
図5のシーケンスに戻り、端末装置100は、ACKの送信契機が発生すると、BSR(Buffer Status Report)を送信し(S306)、UL_Grant(Uplink Grant)を基地局装置200から受信する(S307)。
【0060】
BSRは、例えば、端末装置100が基地局装置200に対して、パケット(ACK及びTCPパケットを含む)を送信するための無線リソースの割り当てを要求するメッセージである。また、UL_Grantは、例えば、端末装置100に対して割り当てる無線リソース量を含むメッセージである。
【0061】
図6(B)は、
図5のシーケンスのタイミングT32における送信バッファの例を示す図である。タイミングT32においては、送信バッファには、ACK(2)~(5)が蓄積されている。
【0062】
端末装置100は、PD方式により、割当リソース量に応じた数のACK(
図5におけるACK(4)及び(5))を送信対象とする。そして、端末装置100は、送信対象以外のACK(
図5におけるACK(3)及び(2))のうち、破棄率に応じた数のACK(
図5におけるACK(2))を破棄し、破棄しないACK(
図5におけるACK(3))を送信対象とする。
【0063】
上述したように、HD方式では、端末装置100は、蓄積閾値や割当リソース量によって送信対象とされるACK以外の破棄候補となるACKを、破棄率に応じて破棄する。また、HD方式では、蓄積閾値や割当リソース量によって送信対象とされるACK以外のACKを破棄してもよい。この場合、蓄積閾値や割当リソース量によって送信対象とされるACKの数の、全体のACKの数(蓄積閾値や割当リソース量によって送信対象とされるACK+破棄されるACK)に対する割合を破棄率とみなしてもよい。
【0064】
なお、HD方式では、端末装置100は、例えば、蓄積閾値に応じた数のACKを送信バッファに蓄積し、ACKの送信タイミングで蓄積されたACKを送信する。例えば、HD方式の蓄積閾値を用いた以下の式(1)で、破棄率の近似値を算出することができる。
【0065】
DR = 1-T/100 ・・・式(1)
【0066】
DRは、破棄率であり、Tは蓄積閾値である。以降の説明におけるHD方式の破棄率と蓄積閾値との関係は、式(1)に基づくものとする。
【0067】
<蓄積閾値決定処理>
図7は、端末装置100におけるTCPパケット受信とACK送信のシーケンスの例を示す図である。なお、
図7の右方には、通信における電波状態の例を示す。電波状態は、例えば、下り方向の電波における干渉度合いを示し、電波状態が良好であるほど、干渉度合いが少ないことを示す。また、
図7において、TCPはTCPパケット(データを含む)を示し、ACKはTCPパケットを受信したことに対するACKを示す。さらに、
図7における端末装置100は、例えば、N(Nは整数)個のTCPパケット受信に対して、N/2個のACKを送信する制御を行うものとする。
【0068】
基地局装置200は、電波状態が平均値(例えば、処理S11~S16の実行時間における平均値)であるとき、TCPパケットを所定時間内に4パケット送信する(S11)。そして、端末装置100は、TCPパケットを4パケット受信すると、2パケットのACKを送信する(S12)。
【0069】
また、基地局装置200は、電波状態が良好であるとき、TCPパケットを所定時間内に6パケット送信する(S13)。そして、端末装置100は、TCPパケットを6パケット受信すると、3パケットのACKを送信する(S14)。
【0070】
また、基地局装置200は、電波状態が劣悪であるとき、TCPパケットを所定時間内に2パケット送信する(S15)。そして、端末装置100は、TCPパケットを2パケット受信すると、1パケットのACKを送信する(S16)。上述したように、基地局装置200は、電波状態が良好であるほど、多数のTCPパケットを送信する。
【0071】
端末装置100は、処理S11~S16において、TCPパケットを合計12パケット受信し、合計6パケットのACKを送信している。処理S11及び処理S12、処理S13及び処理S14、及び処理S15及び処理S16のそれぞれが所定時間で行われている場合、所定時間におけるTCPパケットの送信数の平均は4パケットとなり(S17)、ACKの送信数の平均は2パケットとなる(S18)。
【0072】
以下、第2の実施の形態において、基地局装置200は、各端末装置100における所定時間におけるACKの送信数の平均値に基づいて、蓄積閾値を決定する。
【0073】
式(1)で示すように、破棄率は、蓄積閾値に基づいて決定される場合がある。そこで、端末装置100は、蓄積閾値を算出し、算出した蓄積閾値に基づいて破棄率を決定する。なお、第2の実施の形態において、端末装置100は、端末装置100に無線接続する端末装置ごとに、蓄積閾値を算出する。以下に、蓄積閾値の算出方法について説明する。
【0074】
例えば、基地局装置200は、以下の式(2)及び式(3)を用いて蓄積閾値(T)を算出する。
【0075】
Nack = STBS / (STCP_Segment × 2) ・・・式(2)
T = max(Nack , 1) ・・・式(3)
【0076】
STBSは、ダウンリンクのデータ量の平均値である。STCP_Segmentは、TCPセグメントのデータサイズである。すなわち、Nackは、例えば端末装置100が2回のTCPデータ(パケット)受信に対して1回のACKを送信する場合における、端末装置100のACKの送信数の平均値を示す。式(2)は、STBSを、STCP_Segment×2で除した商が、Nackとなることを示す式である。
【0077】
また、Tは、式(3)より、少なくとも1以上とする。これにより、端末装置100がACKを返信しないことを防止する。また、第2の実施の形態において、Nackは、小数点以下は破棄されるものとする。なお、Nackは、小数点以下を繰り上げされてもよいし、小数点第1位で四捨五入されてもよい。式(3)は、Nackまたは1の、どちらか大きいほうの整数部分が、Tとなることを示す式である。
【0078】
上述したように、基地局装置200は、蓄積閾値を、端末装置100におけるACK送信数の平均値とする。例えば、通信システムにおいて、ACK送信数以上のACKを返信することは、スループットの維持において、過剰なACK送信となる場合がある。そこで、基地局装置200は、ACK送信数の平均のACKを送信できれば、所定以上のスループットを維持するのに十分であると仮定し、ACK送信数の平均値を蓄積閾値とすることで、平均値を超えるACKの送信を抑制する。
【0079】
図8は、蓄積閾値算出処理S500のフローチャートの例を示す図である。基地局装置200は、蓄積閾値を算出する契機が発生すると、蓄積閾値算出処理S500を行う。
【0080】
基地局装置200は、無線接続する各端末装置100の蓄積閾値を算出する(S500-1)。基地局装置200は、例えば、上述した式(2)及び式(3)を用いて、端末装置100ごとに、蓄積閾値を算出する。
【0081】
そして、基地局装置200は、各端末装置100に、蓄積閾値を含むACK送信関連情報を通知し(S500-2)、処理を終了する。基地局装置200は、制御信号(例えばRRCシグナリング)を用いて、端末装置100にACK送信関連情報を通知する。
【0082】
<シミュレーション1>
以下に、上述した式(2)及び式(3)を用いて蓄積閾値を算出した場合の、シミュレーション結果を示す。
【0083】
図9は、各端末装置100の蓄積閾値の例を示す図である。
図9は、10台の端末装置100(
図9におけるUE1~UE10)のN
ackの計算値、及び蓄積閾値(T)を示す。例えば、UE8における蓄積閾値は2となる。
【0084】
図10は、UE1~UE10のACK送信数及びスループットの例を示す図である。
図10(A)は、スループットの平均値の例を示す図である。
図10(B)は、ACK送信数の例を示す図である。なお、他の方式と比較するため、
図10は、UEごとに、左からBasic方式、Granted ACK方式、Hibrid Discard方式、及びHibrid Discard(Opt)方式におけるシミュレーション結果を示す。
【0085】
Basic方式(以下、第1方式と呼ぶ場合がある)は、全てのTCPパケットに対してACKを返信する方式であって、ACKの破棄を行わない。Granted ACK方式(以下、第2方式と呼ぶ場合がある)は、下りに割り当てられた無線リソースに応じてACKを返信し、それ以上のACKは破棄する方式である。Hibrid Discard方式(以下、第3方式と呼ぶ場合がある)は、蓄積閾値のACKを返信し、それ以上のACKを下りの割り当て無線リソースに応じて返信する方式であり、破棄率は端末装置によらず、0.96に固定されている。Hibrid Discard(Opt)方式(以下、提案方式と呼ぶ場合がある)は、第2の実施の形態における方式であり、UE1~UE10の蓄積閾値は、
図9の値を用いる。
【0086】
例えば、UE4は、
図10(A)より、提案方式のほうが、第2及び第3方式よりスループットが向上している。また、UE4は、
図10(A)より、提案方式において第1方式と同等のスループットである。また、UE4は、
図10(B)より、提案方式のほうが、第1~第3方式よりACK送信数を抑制している。
【0087】
また、他のUEについても、提案方式は、第1~第3方式より少ないあるいは同等のACK送信数で、比較対象方式と同等又は良好なスループットを維持していることがわかる。
【0088】
<シミュレーション2>
シミュレーション1より端末装置100の数を増やしてシミュレーションを行う。
【0089】
図11は、端末装置100の台数ごとの総スループットの例を示す図である。総スループットは、例えば、各端末装置100の平均スループットの合計値である。
図11によると、提案方式は、第1及び第2方式と比較し、総スループットが良好である。例えば、提案方式は、端末装置100が40台の場合に、最も総スループットが良好となる。
【0090】
図12は、端末装置100の台数ごとのACK送信数の例を示す図である。例えば、総スループットが最も良好となる端末装置100の台数が40台の場合、提案方式は、第1及び第2方式よりもACK送信数が少ない。以下、端末装置100の台数が40台の場合の、各端末装置100のスループット及びACK送信数について、シミュレーション結果を示す。
【0091】
図13は、第1方式及び提案方式の端末装置100ごとのスループットの例を示す図である。また、
図14は、第2方式及び提案方式の端末装置100ごとのスループットの例を示す図である。
【0092】
例えば、
図13より、第1方式では、UE14、UE8、UE19、及びUE1が、突出してスループットが良好である。一方、第1方式では、UE38、UE11、UE35、UE39、UE3、UE22、UE7、UE21、UE23、UE26、及びUE13が、スループットが0に近い、劣悪な数値となっている。
【0093】
対して、提案方式では、UE14、UE8、UE19、及びUE1のスループットが、他のUEと比較すると良好ではあるものの、第1方式ほど突出してはいない。また、提案方式では、UE38、UE11、UE35、UE39、UE3、UE22、UE7、UE21、UE23、UE26、及びUE13のスループットが、第1方式ほど低い値ではない。
図11で示したように、端末装置100の台数が40台の総スループットは、提案方式より第1方式の方が高い。すなわち、提案方式は、第1方式と比較して、端末装置間のスループットの差異が小さく、より公平な方式であることがわかる。
【0094】
また、
図14に示すように、提案方式は、第2方式と比較して、端末装置間のスループットの差異が同等あるいは小さく、より公平な方式であることがわかる。
【0095】
図15は、第1方式及び提案方式の端末装置100ごとのACK送信数の例を示す図である。また、
図16は、第2方式及び提案方式の端末装置100ごとのACK送信数の例を示す図である。
【0096】
例えば、
図15より、第1方式では、UE14、UE8、UE19、及びUE1が、突出してACK送信数が多い。一方、第1方式では、UE38、UE11、UE35、UE39、UE3、UE22、UE7、UE21、UE23、UE26、及びUE13が、ACK送信が0に近い小さい数値となっている。
【0097】
対して、提案方式では、UE14、UE8、UE19、及びUE1のACK送信数が、他のUEと比較すると多いが、第1方式ほど突出してはいない。また、提案方式では、UE38、UE11、UE35、UE39、UE3、UE22、UE7、UE21、UE23、UE26、及びUE13のACK送信数が、第1方式ほど低い値ではない。
図12で示したように、端末装置100の台数が40台のACK送信数は、提案方式より第1方式の方が少ない。すなわち、提案方式は、第1方式と比較して、ACK送信数の合計が少ないことに加え、端末装置間のACK送信数の差異が小さく、ACK送信においても公平な方式であることがわかる。
【0098】
また、
図16に示すように、提案方式は、第2方式と比較して、ACK送信数の合計が少ないことに加え、端末装置間のACK送信数の差異が同等あるいは小さく、ACK送信においても公平な方式であることがわかる。
【0099】
第2の実施の形態において、端末装置100は2段階でACKを破棄する。第1段階は、平均伝送レートに基づき決定される蓄積閾値によるACKの破棄である。第1段階によって、端末装置100に対する無線リソースの過剰な割り当てを抑制することができる。
【0100】
第2段階は、無線リソースの割り当て量に応じたACKを送信し、残りのACKの破棄である。第2段階によって、無線リソースの割り当て量に応じたACKを送信することで、過剰なACKの送信を抑制することができる。
【0101】
[その他の実施の形態]
各実施の形態における処理は、それぞれ組み合わせてもよい。例えば、第2の実施の形態における式(1)~(3)は、第1の実施の形態における蓄積数(蓄積閾値)の算出に使用されてもよい。
【符号の説明】
【0102】
10 :通信システム
100 :端末装置
110 :CPU
120 :ストレージ
121 :通信プログラム
122 :ACK送信プログラム
130 :メモリ
150 :RF回路
200 :基地局装置
201 :制御部
202 :送信部
203 :データ
210 :CPU
220 :ストレージ
221 :通信制御プログラム
222 :ACK受信プログラム
230 :メモリ
250 :RF回路
300 :ネットワーク