(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-10
(45)【発行日】2023-01-18
(54)【発明の名称】電子機器及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20220101AFI20230111BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20230111BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20230111BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
G06F3/0481
G06F3/0484
H04N1/00 350
B41J29/42 F
(21)【出願番号】P 2018141793
(22)【出願日】2018-07-27
【審査請求日】2021-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】ジャッド・アイザック
(72)【発明者】
【氏名】坂口 翔一
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-095002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
H04N 1/00
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に表示されている画像を取得するスクリーンショット実行部と、
前記表示部に画像が表示され、かつ予め設定された条件が満たされた場合に、前記スクリーンショット実行部により前記画像の取得が可能である旨を示すメッセージを前記表示部に表示させる制御部と
、
ユーザーにより操作される操作部を更に備え、
前記条件は、前記操作部の操作により前記表示部の画像の拡大縮小又は移動が指示されることであり、
前記制御部は、前記表示部に画像が表示され、かつ前記操作部の操作により前記表示部の画像の拡大縮小又は移動が指示された場合に、前記メッセージを前記表示部に表示させる電子機器。
【請求項2】
表示部と、
前記表示部に表示されている画像を取得するスクリーンショット実行部と、
前記表示部に画像が表示され、かつ予め設定された条件が満たされた場合に、前記スクリーンショット実行部により前記画像の取得が可能である旨を示すメッセージを前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記条件は、予め設定された種類の画像が前記表示部に表示されることであり、
前記制御部は、前記表示部に画像が表示され、かつ当該画像が前記予め定められた種類の画像である場合に、前記メッセージを前記表示部に表示させ
る電子機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記電子機器の起動後、前記メッセージを前記表示部に一度表示させると、前記表示部に前記画像が表示され、かつ前記条件が満たされても該メッセージを前記表示部に再度表示させない請求項1
又は乃至請求項
2に記載の電子機器。
【請求項4】
表示部と、
前記表示部に表示されている画像を取得するスクリーンショット実行部と、
前記表示部に画像が表示され、かつ予め設定された条件が満たされた場合に、前記スクリーンショット実行部により前記画像の取得が可能である旨を示すメッセージを前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記条件は、前記表示部に表示されている画像が前記スクリーンショット実行部により以前に取得された画像と同じ種類のものであることであり、
前記制御部は、前記表示部に画像が表示され、かつ当該画像が前記スクリーンショット実行部により以前に取得された画像と同じ種類のものである場合に、前記メッセージを前記表示部に表示させ
る電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記メッセージを前記表示部に表示させた後、前記スクリーンショット実行部を起動させるための操作方法を示す画像を前記表示部に表示させる請求項1乃至請求項
4のいずれか1つに記載の電子機器。
【請求項6】
請求項1乃至請求項
5のいずれかに記載の電子機器と、
前記スクリーンショット実行部により取得された前記画像を記録紙に形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部に表示されている画像をスクリーンショットにより取り込む電子機器及び画像形成装置に関し、特に、スクリーンショットの使用を支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン及び情報処理装置等の電子機器には、表示部に表示されている画像をスクリーンショットにより取り込むための機能を備えるものがある。例えば、特許文献1に記載の情報処理装置では、予め定められた条件の下でスクリーンショット実行部により画像が取り込まれて記憶部に記憶されると、この画像を近距離通信部から画像形成装置へと送信させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、近年、上記のようなスクリーンショットの機能は普及しつつあるが、電子機器には、スクリーンショットの機能を備えるものとそうでないものとがある。このため、ユーザーは、スクリーンショットの機能を備える電子機器を利用しながらも、スクリーンショットの機能を備えていることを知らずに、この機能を活用しないでいることもある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、スクリーンショットの機能を備えていることを、ユーザーに適確なタイミングで通知して、該機能の利用を促すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面にかかる電子機器は、表示部と、前記表示部に表示されている画像を取得するスクリーンショット実行部と、前記表示部に画像が表示され、かつ予め設定された条件が満たされた場合に、前記スクリーンショット実行部により前記画像の取得が可能である旨を示すメッセージを前記表示部に表示させる制御部と、を備えるものである。
【0007】
また、本発明の一局面にかかる画像形成装置は、上記電子機器と、前記スクリーンショット実行部により取得された前記画像を記録紙に形成する画像形成部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、スクリーンショットの機能を備えていることを、ユーザーに適確なタイミングで通知して、該機能の利用を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる電子機器の一例である画像形成装置を示す断面図である。
【
図2】本実施形態の画像形成装置の主要内部構成を示すブロック図である。
【
図3】画像が表示部に表示されかつ予め設定された条件が満たされた場合に、スクリーンショットにより該画像の取得が可能である旨を示すメッセージを表示部に表示させるための手順を示すフローチャートである。
【
図4】画像形成装置における操作部及び画像が表示されている表示部を示す平面図である。
【
図5】スクリーンショットにより画像の取得が可能である旨を示すメッセージを表示した表示部の画面を示す図である。
【
図6】スクリーンショットの操作方法を示すメッセージを表示した表示部の画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる電子機器の一例である画像形成装置を示す断面図である。本実施形態の画像形成装置10は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能のような複数の機能を兼ね備えたMFP(複合機)である。この画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12とを備えている。
【0011】
画像読取部11は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像素子を有しており、この撮像素子のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿の画像を示す画像データが生成される。
【0012】
画像形成部12は、上記画像データによって示される画像を記録紙に形成するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を中間転写ベルト5に1次転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域Nにおいて給紙部14から搬送路8を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
【0013】
この後、定着装置15で記録紙Pが加熱及び加圧されて、記録紙P上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録紙Pが排出ローラー16を通じて排出トレイ17に排出される。
【0014】
次に、画像形成装置10の制御に係る構成について説明する。
図2は、画像形成装置10の主要内部構成を示す機能ブロック図である。この
図2に示すように画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12と、表示部21と、操作部22と、タッチパネル23と、ネットワーク通信部24と、記憶部28と、制御ユニット29とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0015】
表示部21は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。操作部22は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。
【0016】
表示部21の画面には、タッチパネル23が配置されている。タッチパネル23は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル23に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット29の後述する制御部31などに出力する。このタッチパネル23に対する操作には、所謂タッチ操作、スライド操作、ドラッグ操作、ピンチアウト操作、ピンチイン操作などがある。制御部31は、タッチパネル23の検出信号に基づきそれらの操作を判別する。
【0017】
ネットワーク通信部(NW通信部)24は、不図示のLANチップなどの通信モジュールを備える通信インターフェイスである。画像形成装置10は、ネットワーク通信部24を通じて、ネットワーク上のPC(Personal Computer)やサーバーなどの他の端末装置と接続され、PCやサーバーとの間でデータの送受信を行う。
【0018】
記憶部28は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。
【0019】
制御ユニット29は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット29は、上記のROM又は記憶部28に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部31及びスクリーンショット実行部35として機能する。
【0020】
制御部31は、画像形成装置10を統括的に制御する。制御ユニット29は、画像読取部11、画像形成部12、表示部21、操作部22、タッチパネル23、ネットワーク通信部24、及び記憶部28などと接続されている。制御部31は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
【0021】
制御部31は、画像形成装置10による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部31は、タッチパネル23から出力される検知信号あるいは操作部22の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受け付ける。
【0022】
制御部31は、表示部21の表示動作を制御する機能を有する。また、制御部31は、ネットワーク通信部24の通信動作を制御する機能を有する。
【0023】
スクリーンショット実行部35は、表示部21の画面に表示されている画像を取り込んで、この画像を記憶部28に記憶させる。要するに、スクリーンショット実行部35は所謂スクリーンショットを実行する。
【0024】
このような構成の画像形成装置10において、制御部31は、ユーザーによる操作部22又はタッチパネル23の操作に応じて様々な処理を実行する。制御部31は、そのような処理の内容を設定するためのグラフィックユーザーインターフェース(GUI)を記憶部28から読み出して表示部21に表示させ、各種のデータを記憶部28から読み出して表示部21に表示させる。
【0025】
また、GUI、各種のデータ、ブラウザーの画像(画像)が表示部21に表示されている状態で、ユーザーが操作部22のスクリーンショットキー(物理キーのうちの1つ)を操作すると、制御部31がスクリーンショットキーの操作を受け付け、スクリーンショット実行部35が表示部21の画面に表示されている画像を取り込んで記憶部28に記憶させる。
【0026】
一方、制御部31は、画像が表示部21に表示され、かつ予め設定された条件が満たされた場合に、制御部31を通じて、スクリーンショットにより該画像の取得が可能である旨を示すメッセージを表示部21に表示させる。これにより、画像形成装置10がスクリーンショットの機能を備えていることをユーザーに通知する。
【0027】
上記条件は、タッチパネル23に対する操作により表示部21に表示されている画像の拡大縮小又は移動が指示されたという条件である。画像の拡大を指示する操作は、タッチパネル23に対するピンチアウト操作、画像の縮小を指示する操作はピンチイン操作、画像の移動を指示する操作はスライド操作である。制御部31は、タッチパネル23に対するピンチアウト操作、ピンチイン操作、又はスライド操作を受け付け、制御部31が表示部21に表示されている画像を拡大、縮小、又は移動させる。従って、制御部31は、(1)画像が表示部21に表示されるという条件と、(2)ピンチアウト操作、ピンチイン操作、又はスライド操作が行われて該画像が拡大、縮小、又は移動されたという条件とが満たされた場合に、上記メッセージを表示部21に表示させることとなる。
【0028】
また、上記条件は、記憶部28に予め記憶されている規定の種類の画像が表示部21に表示されたという条件である。例えば、制御部31は、各画像別に、画像の拡張子を参照することにより画像の種類を識別する。制御部31は、画像が表示部21に表示されたときに、該画像の拡張子を参照して、この拡張子が記憶部28に予め記憶されている規定の拡張子(画像の規定の種類)に一致する場合に、上記メッセージを表示部21に表示させる。
【0029】
また、上記条件は、表示部21に表示されている画像がスクリーンショットにより以前に取得された画像と同一の種類の画像であるという条件である。制御部31は、スクリーンショットにより画像が取得される度に、該画像の拡張子を履歴情報RDとして記憶部28に記憶させて残しておく。そして、制御部31は、画像が表示部21に表示されたときに、該画像の拡張子を参照して、この拡張子が履歴情報RDに記憶されているいずれかの拡張子(画像の種類)に一致する場合に、上記メッセージを表示部21に表示させる。
【0030】
次に、上記のように画像が表示部21に表示されかつ予め設定された条件が満たされた場合に、スクリーンショットにより該画像の取得が可能である旨を示すメッセージを表示部21に表示させるための手順を、
図3に示すフローチャートなどを参照してより具体的に参照して説明する。
【0031】
まず、ユーザーが操作部22又はタッチパネル23を操作して、GUI、各種のデータ、ブラウザーの画像(画像)の表示を指示した場合に、制御部31は、その画像の表示指示を受け付け(S101)、制御部31がその画像を表示部21に表示させる(S102)。例えば、制御部31は、GUIを記憶部28から読み出して表示部21に表示させる、各種のデータを記憶部28から読み出して表示部21に表示させる、又は、インターネットからネットワーク通信部24へと送受信されたブラウザーの画像を表示部21に表示させる。ここでは、
図4に示すような画像Zが表示部21の画面に表示されたものとする。尚、
図4には、操作部22のスクリーンショットキー(物理キーのうちの1つ)SCが示されている。
【0032】
制御部31は、その画像を表示部21に表示させると、タッチパネル23に対する操作により表示部21に表示されている画像の拡大縮小又は移動が指示されたか否かを判定し(S103)、また該画像の拡張子を参照して、この拡張子が記憶部28に予め記憶されている規定の拡張子に一致するか否かを判定し(S104)、また該画像の拡張子を参照して、この拡張子が履歴情報RDとして記憶されているいずれかの拡張子に一致するか否かを判定する(S105)。
【0033】
例えば、制御部31は、タッチパネル23に対する操作により画像の拡大縮小又は移動が指示されず(S103「No」)、かつ該画像の拡張子が記憶部28に予め記憶されている規定の拡張子に一致せず(S104「No」)、かつ該画像の拡張子が履歴情報RDとして記憶されているいずれの拡張子にも一致しないと判定すると(S105「No」)、スクリーンショットの実行指示を受け付けたか否かの判定の処理に移る(S106)。
【0034】
そして、例えば、制御部31は、ユーザーによる操作部22のスクリーンショットキーSCの操作によりスクリーンショットの実行指示が入力されず、別の処理が指示されたならば(S106「No」)、
図3の処理を一旦終了する。この場合、制御部31は、上記別の処理を実行する。
【0035】
また、制御部31が、ユーザーによる操作部22のスクリーンショットキーSCの操作によりスクリーンショットの実行指示の入力を受け付けるとS106「Yes」)、スクリーンショット実行部35は、表示部21の画面に表示されている画像を取り込んで、この画像を記憶部28に記憶させる(S107)。更に、制御部31は、該画像の拡張子を履歴情報RDとして記憶部28に記憶させる(S108)。この後、処理は終了する。
【0036】
一方、制御部31は、タッチパネル23に対する操作により画像の拡大縮小又は移動が指示されたか(S103「Yes」)、又は該画像の拡張子が記憶部28に予め記憶されている規定の拡張子に一致したか(S104「Yes」)、のいずれかの場合は、画像形成装置10の起動後にスクリーンショットにより画像の取得が可能である旨を示すメッセージを既に表示したことがあるか否かを判定する(S109)。
【0037】
例えば、制御部31は、画像形成装置10の起動後に該メッセージを既に表示したことがあると判定すると(S109「Yes」)、制御部31による該メッセージの表示を行わせることなく、操作部22のスクリーンショットキーSCが操作されたか否かの判定の処理に移る(S106)。従って、画像形成装置10の起動後に該メッセージが既に表示されていた場合は、該メッセージが表示されない。すなわち、画像形成装置10の稼働中の該メッセージの表示は、一度だけ可能にされている。
【0038】
そして、制御部31は、スクリーンショットキーSCが操作されず、別の処理が指示されたならば(S106「No」)、
図3の処理を一旦終了して、その別の処理を実行する。また、制御部31が、ユーザーによる操作部22のスクリーンショットキーSCの操作によりスクリーンショットの実行指示の入力を受け付けるとS106「Yes」)、スクリーンショット実行部35は、表示部21の画面に表示されている画像を取り込んで、この画像を記憶部28に記憶させる(S107)。更に、制御部31は、該画像の拡張子を履歴情報RDとして記憶部28に記憶させる(S108)。この後、処理は終了する。
【0039】
一方、S109において、制御部31は、画像形成装置10の起動後に上記メッセージを表示したことがないと判定すると(S109「No」)、上記メッセージを表示部21に表示させる(S110)。なお、制御部31は、S101で表示指示を受け付けてS102で表示した画像の拡張子が、履歴情報RDとして記憶されているいずれかの拡張子に一致する場合にも(S104「No」,S105「Yes」)、上記メッセージを表示部21に表示させる(S110)。
【0040】
例えば、
図5に示すように「スクリーンショットの機能を備えています。」というメッセージM1を制御部31が表示部21の画面に表示させる。このとき、表示部21の画面には、メッセージM1だけではなく、「操作方法を表示しますか」というメッセージM2、操作方法の表示を指示するためのOKキーK1、及び操作方法の表示をキャンセルするためのNGキーK2も表示される。
【0041】
そして、ユーザーがOKキーK1をタッチ操作すると、制御部31は、タッチパネル23を通じて、OKキーK1に対応付けられている、操作方法表示指示を受け付け(S111「Yes」)、スクリーンショットの操作方法を示すメッセージを表示部21に表示させる(S112)。例えば、
図6に例を示すように、「スクリーンショットキーを押して下さい。」という操作方法を示すメッセージM3が表示部21の画面に表示される。このとき、表示部21の画面には、メッセージM3だけではなく、「今後、メッセージを表示しない。」というメッセージM4、及びメッセージの表示を禁止することを指示するためのチェックボックスCが表示される。ユーザーは、この表示部21の画面におけるメッセージM3を見て、スクリーンショットキーSCの操作方法を理解することができ、またチェックボックスCに対してチェックを入れることにより、タッチパネル23を通じて、各メッセージM1~M4の表示の禁止を指示することができる。この後、処理はS113に移る。
【0042】
また、S111において、
図5に示すメッセージM1の表示に際し、ユーザーがNGキーK2をタッチ操作すると、制御部31は、タッチパネル23を通じて、NGキーK2に対応付けられた、操作方法を非表示とする指示を受け付け(S111「No」)、S112の処理を行わない。処理は、操作部22のスクリーンショットキーSCが操作されたか否かを判定するS113に移る。あるいは、制御部31は、該メッセージM1の表示開始から一定時間が経過すると(S111「No」)、操作方法を非表示とする指示を受け付けていなくても、S112の処理を行うことなくS113の処理に移る。
【0043】
そして、S113の処理においては、制御部31は、操作部22のスクリーンショットキーSCが操作されたか否かの判定を行い(S113)、スクリーンショットキーSCが操作されず、別の処理が指示されたならば(S113「No」)、
図3の処理を一旦終了して、その別の処理を実行する。また、制御部31は、ユーザーによる操作部22のスクリーンショットキーSCの操作によりスクリーンショットの実行指示の入力を受け付けると(S113「Yes」)、スクリーンショット実行部35は、表示部21の画面に表示されている画像を取り込んで、この画像を記憶部28に記憶させる(S114)。更に、制御部31は、該画像の拡張子を履歴情報RDとして記憶部28に記憶させる(S115)。この後、処理は終了する。
【0044】
尚、ユーザーが
図6に示すメッセージM4が表示部21に表示されているときに、メッセージM4に対応付けて表示されているチェックボックスCをタッチ操作すると、制御部31は、タッチパネル23を通じて、チェックボックスCに対応付けられた表示禁止指示を受け付け、この後は、各メッセージM1~M4の表示を行わない。この場合、制御部31は、画像形成装置10を再起動させたとき、
図3に示すフローチャートに沿った処理を行わず、各メッセージM1~M4を表示部21に表示させることはない。制御部31がスクリーンショット実行指示を受け付けたとき、スクリーンショット実行部35が表示部21の画面に表示されている画像を取り込んで記憶部28に記憶させる。
【0045】
このように本実施形態では、画像が表示部21に表示され、かつ予め設定された条件が満たされた場合に、スクリーンショットにより該画像の取得が可能である旨を示すメッセージを表示部21に表示させているので、スクリーンショットの機能を備えていることを、ユーザーに適確なタイミングで通知して、該機能の利用を促すことができる。
【0046】
尚、上記実施形態では、本発明に係る電子機器の一例として、画像形成装置を用いて説明しているが、これは一例に過ぎず、本発明に係る電子機器は、PC、携帯端末装置、医療機器などを含むものである。
【0047】
また、
図1乃至
図6を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0048】
10 画像形成装置
11 画像読取部
12 画像形成部
21 表示部
22 操作部
23 タッチパネル
24 ネットワーク通信部
28 記憶部
29 制御ユニット
31 制御部
35 スクリーンショット実行部
SC スクリーンショットキー