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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-10
(45)【発行日】2023-01-18
(54)【発明の名称】接近警報システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/02 20060101AFI20230111BHJP
   G01V 3/12 20060101ALI20230111BHJP
   G01V 15/00 20060101ALI20230111BHJP
   E02F 9/24 20060101ALI20230111BHJP
   E02F 9/26 20060101ALI20230111BHJP
   G08B 25/10 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
G08B21/02
G01V3/12 A
G01V15/00
E02F9/24 H
E02F9/26 B
G08B25/10 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019078799
(22)【出願日】2019-04-17
(65)【公開番号】P2020177421
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2022-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000159618
【氏名又は名称】吉川工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】弁理士法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原野 信也
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-53515(JP,A)
【文献】特開2013-16142(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0289662(US,A1)
【文献】特開2014-177790(JP,A)
【文献】特開2016-57934(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0108985(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 21/00-25/00
G01V 3/00、15/00
E02F 9/24-9/26
B66F 9/24
B60R 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の親局と、一又は複数の子局とが接近したときに警報を発報する接近警報システムであって、
前記親局はそれぞれ、自身を識別するとともに警報を発報するための警報トリガーID、及び自身を識別するとともに子局を特定するための子局特定トリガーIDを送信するトリガー送信部を有し、
前記子局はそれぞれ、前記親局から送信された警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを受信可能な子局トリガー受信部と、子局情報送信部と、子局警報発報部と、子局制御部とを有し、
前記子局制御部は、
前記子局トリガー受信部が前記警報トリガーIDを受信した場合は、当該警報トリガーIDを含み、自身を識別する子局IDを含まない第一子局情報を前記子局情報送信部から送信させるとともに、前記子局警報発報部から警報を発報させ、
前記子局トリガー受信部が前記子局特定トリガーIDを受信した場合は、当該子局特定トリガーID、及び自身を識別する子局IDを含む第二子局情報を前記子局情報送信部から送信させるとともに、前記子局警報発報部からは警報を発報させない、接近警報システム。
【請求項2】
前記親局はそれぞれ、前記子局から送信された第一子局情報及び第二子局情報を受信可能な子局情報受信部と、親局制御部とを更に有し、
前記親局制御部は、前記子局情報受信部が受信した第二子局情報中に含まれる子局特定トリガーIDが自身の子局特定トリガーIDと一致した場合に、当該第二子局情報中に含まれる子局IDを有する子局が接近していることを特定する、請求項1に記載の接近警報システム。
【請求項3】
前記親局はそれぞれ親局警報発報部を更に有し、
前記親局制御部は、前記子局情報受信部が受信した第一子局情報中に含まれる警報トリガーIDが自身の警報トリガーIDと一致した場合に、前記親局警報発報部から警報を発報させる、請求項2に記載の接近警報システム。
【請求項4】
前記トリガー送信部が送信する警報トリガーIDの送信強度と子局特定トリガーIDの送信強度が異なる、請求項1から3のいずれか一項に記載の接近警報システム。
【請求項5】
前記親局において、前記トリガー送信部の設置位置と前記子局情報受信部及び前記親局警報発報部の設置位置が異なる、請求項3に記載の接近警報システム。
【請求項6】
前記トリガー送信部は、警報トリガーID及び子局特定トリガーIDをそれぞれ一定パターンで送信する、請求項1から5のいずれか一項に記載の接近警報システム。
【請求項7】
前記親局制御部は、
前記子局情報受信部が前記第一子局情報を受信するまでは、前記トリガー送信部から警報トリガーIDのみを送信させ、
前記子局情報受信部が前記第一子局情報を受信したら、前記トリガー送信部から警報トリガーID及び子局特定トリガーIDをそれぞれ一定パターンで送信させる、請求項2に記載の接近警報システム。
【請求項8】
前記子局制御部は、前記子局トリガー受信部が警報トリガーIDを受信した後、最初の子局特定トリガーIDを受信してから所定回数のみ、前記子局情報送信部から前記第二子局情報を送信させ、それ以降は、前記子局トリガー受信部が子局特定トリガーIDを受信しても、前記子局情報送信部から前記第二子局情報を送信させない、請求項1から7のいずれか一項に記載の接近警報システム。
【請求項9】
所定の位置に固定される一又は複数の固定子局を更に備え、前記固定子局はそれぞれ、前記親局から送信された警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを受信可能な固定子局トリガー受信部と、固定子局情報送信部と、固定子局制御部とを有し、
前記固定子局制御部は、前記固定子局トリガー受信部が前記子局特定トリガーIDを受信した場合に、当該子局特定トリガーID、及び自身を識別する固定子局IDを含む固定子局情報を前記固定子局情報送信部から送信させ、
前記親局制御部は、前記子局情報受信部が受信した固定子局情報中に含まれる子局特定トリガーIDが自身の子局特定トリガーIDと一致した場合に、当該固定子局情報中に含まれる固定子局IDを有する固定子局に接近していることを特定する、請求項2に記載の接近警報システム。
【請求項10】
前記固定子局制御部は、前記固定子局トリガー受信部が前記警報トリガーIDを受信した場合には、前記固定子局情報送信部から固定子局情報を送信させない、請求項9に記載の接近警報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばフォークリフトやブルドーザなどの移動機器に取り付けられる親局と、例えば作業者に取り付けられる子局とが接近したときに警報を発報する接近警報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
かかる接近警報システムとして、誘導磁界(電磁誘導波)と電波を用いたものが知られており、本願出願人は特許文献1において、移動機器に取り付けられた距離検知制御装置(親局)と作業者に取り付けられた磁界検知機能付きRFIDタグ(子局)との距離により警報のレベルを変えることを可能とした接近検知システムを開示した。
【0003】
この特許文献1の接近検知システムは、移動機器(距離検知制御装置)と作業者(磁界検知機能付きRFIDタグ)との距離により警報のレベルを変えることで、作業者が移動機器に対してどの程度の距離まで接近しているかを把握することができる点で特にメリットがあり、実用化の実績も複数ある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-142675号公報(特許第583577号公報)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者らは、実用化した特許文献1の接近検知システムのユーザより、移動機器(親局)に接近した作業者(子局)を特定したいというニーズを得た。
【0006】
そこで本発明が解決しようとする課題は、親局と子局とが接近したときに警報を発報する接近警報システムにおいて、接近した子局を特定可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点によれば、次の接近警報システムが提供される。
一又は複数の親局と、一又は複数の子局とが接近したときに警報を発報する接近警報システムであって、
前記親局はそれぞれ、自身を識別するとともに警報を発報するための警報トリガーID、及び自身を識別するとともに子局を特定するための子局特定トリガーIDを送信するトリガー送信部を有し、
前記子局はそれぞれ、前記親局から送信された警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを受信可能な子局トリガー受信部と、子局情報送信部と、子局警報発報部と、子局制御部とを有し、
前記子局制御部は、
前記子局トリガー受信部が前記警報トリガーIDを受信した場合は、当該警報トリガーIDを含み、自身を識別する子局IDを含まない第一子局情報を前記子局情報送信部から送信させるとともに、前記子局警報発報部から警報を発報させ、
前記子局トリガー受信部が前記子局特定トリガーIDを受信した場合は、当該子局特定トリガーID、及び自身を識別する子局IDを含む第二子局情報を前記子局情報送信部から送信させるとともに、前記子局警報発報部からは警報を発報させない、接近警報システム。
【発明の効果】
【0008】
本発明の接近警報システムによれば、子局が、親局から送信された子局特定トリガーID、及び自身を識別する子局IDを含む第二子局情報を送信することから、親局は、この第二子局情報に基づき接近した子局を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態である接近警報システムの構成を示すブロック図。
図2】警報トリガーID及び子局特定トリガーIDの一例を示す図。
図3図1の接近警報システムの動作の一例を示すタイムチャート。
図4】固定子局の構成例を示すブロック図。
図5】親局及び固定子局の動作の一例を示すタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に本発明の一実施形態である接近警報システムの構成をブロック図として示している。
この接近警報システムは、親局10と子局20とを備えている。
親局10は例えば移動機器である車両に取り付けられ、子局20は例えば作業者に取り付けられる。
【0011】
親局10は、トリガー送信部11、子局情報受信部12、親局警報発報部13及びこれらを制御する親局制御部14を有する。
トリガー送信部11は、自身を識別するとともに警報を発報するための警報トリガーID、及び自身を識別するとともに子局を特定するための子局特定トリガーIDを、例えば誘導磁界(電磁誘導波)として送信する。
図2に、警報トリガーID及び子局特定トリガーIDの一例を示している。警報トリガーID及び子局特定トリガーIDは8ビットからなり、1ビット目で警報トリガーIDか子局特定トリガーIDかを識別でき、2~8ビット目で親局10自身を識別できる。すなわち、親局が複数ある場合、2~8ビット目は親局毎に固有であり、各親局は2~8ビット目で自身を識別する。なお、各親局は、自身の警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを記憶している。
子局情報受信部12は、子局20から送信された子局情報を受信する。なお、子局20が送信する子局情報の詳細は後述する。
親局警報発報部13は、親局制御部14の制御に基づき警報を発報する。
【0012】
子局20は、子局トリガー受信部21、子局情報送信部22、子局警報発報部23及びこれらを制御する子局制御部24を有する。
子局トリガー受信部21は、親局10から送信された警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを受信する。
子局情報送信部22は子局制御部24の制御に基づき子局情報を送信する。また、子局警報発報部23は子局制御部24の制御に基づき警報を発報する。すなわち、子局制御部24は、子局トリガー受信部21が警報トリガーIDを受信した場合は、当該警報トリガーIDを含み、自身を識別する子局IDを含まない第一子局情報を子局情報送信部22から送信させるとともに、子局警報発報部23から警報を発報させる。また、子局制御部24は、子局トリガー受信部21が子局特定トリガーIDを受信した場合は、当該子局特定トリガーID、及び自身を識別する子局IDを含む第二子局情報を子局情報送信部22から送信させるとともに、子局警報発報部23からは警報を発報させない。
なお、子局20は磁界検知機能付きRFIDタグで構成することができ、この場合、子局情報送信部22は第一子局情報及び第二子局情報を、それぞれ例えば電波として送信する。また、この場合、親局10の子局情報受信部12は電波を受信可能なアンテナを有する構成とする。
【0013】
図3に、この接近警報システムの動作の一例をタイムチャートで示している。以下、図1及び図3を参照しつつ、この接近警報システムの動作の一例について説明する。
【0014】
親局10のトリガー送信部11は、図3に示すように警報トリガーID及び子局特定トリガーIDをそれぞれ一定パターンで送信する。これら警報トリガーID及び子局特定トリガーIDは、この親局10と子局20とが接近した場合、この子局20の子局トリガー受信部21で受信される。そして、この子局20の子局制御部24は、子局トリガー受信部21が警報トリガーIDを受信した場合は、当該警報トリガーIDを含み、自身を識別する子局IDを含まない第一子局情報を子局情報送信部22から送信させるとともに、子局警報発報部23から警報を発報させる。また、子局制御部24は、子局トリガー受信部21が子局特定トリガーIDを受信した場合は、当該子局特定トリガーID、及び自身を識別する子局IDを含む第二子局情報を子局情報送信部22から送信させるとともに、子局警報発報部23からは警報を発報させない。
一方、親局警報発報部13からの警報の発報は親局制御部14の制御に基づき行われる。すなわち、親局10の親局制御部14は、この親局10の子局情報受信部12が受信した第一子局情報中に含まれる警報トリガーIDが自身の警報トリガーIDと一致した場合に、親局警報発報部13から警報を発報させる。なお、親局制御部14は、子局情報受信部12が第二子局情報を受信しても、親局警報発報部13からは警報を発報させない。
【0015】
このように、この接近警報システムによれば、親局10と子局20とが接近したときに、親局警報発報部13及び子局警報発報部23からそれぞれ警報を発報するので、親局10と子局20とが接近したことを親局10側及び子局20側でそれぞれ確実に把握することができる。更にこの接近警報システムによれば、子局20が、親局10から送信された子局特定トリガーID、及び自身を識別する子局IDを含む第二子局情報を送信することから、親局10は、この第二子局情報に基づき接近した子局を特定することができる。具体的には、親局10の親局制御部14は、この親局の子局情報受信部が受信した第二子局情報中に含まれる子局特定トリガーIDが自身の子局特定トリガーIDと一致した場合に、当該第二子局情報中に含まれる子局IDを有する子局が接近していることを特定することができる。なお、この場合、親局10の親局制御部14は、子局と子局IDとを紐付けした情報を予め記憶している。
【0016】
次に、この接近警報システムの構成及び動作の変形例について説明する。
【0017】
(1)この接近警報システムにおいて、親局のトリガー送信部が送信する警報トリガーIDの送信強度と子局特定トリガーIDの送信強度は同じでもよいが、異なるものとすることもできる。例えば、警報トリガーIDの送信強度を子局特定トリガーIDの送信強度より高くすることで、親局と子局とが接近したときに早期に警報を発報することができる。
【0018】
(2)この接近警報システムの親局10において、トリガー送信部11の設置位置と子局情報受信部12及び親局警報発報部13の設置位置は異なるものとすることができる。トリガー送信部11の設置位置が、子局情報受信部12及び親局警報発報部13の設置位置と異なることで、トリガー送信部11からの警報トリガーID及び子局特定トリガーIDの送信範囲を自由に変更することができる。例えば、車両の後方に警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを送信したい場合、送信子局情報受信部12及び親局警報発報部13を車両の前部運転席に設置しているとしても、トリガー送信部11を車両の後部に設置することで、車両の後方に警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを送信することができる。
【0019】
(3)この接近警報システムにおいて親局制御部14は、トリガー送信部11から警報トリガーID及び子局特定トリガーIDをそれぞれ一定パターンで送信させるようにしたが、親局制御部14は、子局情報受信部12が第一子局情報を受信するまでは、トリガー送信部11から警報トリガーIDのみを送信させ、子局情報受信部12が第一子局情報を受信したら、トリガー送信部11から警報トリガーID及び子局特定トリガーIDをそれぞれ一定パターンで送信させるようにすることもできる。このように子局情報受信部12が第一子局情報を受信するまでは警報トリガーIDのみを送信するようにすることで、親局と子局とが接近したときに早期に警報を発報することができる。
【0020】
(4)この接近警報システムにおいて子局制御部24は、子局トリガー受信部21が子局特定トリガーIDを受信した場合、常に第二子局情報を子局情報送信部22から送信させるようにしたが、子局制御部24は、子局トリガー受信部21が警報トリガーIDを受信した後、最初の子局特定トリガーIDを受信してから所定回数(例えば1~3回)のみ、子局情報送信部22から第二子局情報を送信させ、それ以降は、子局トリガー受信部21が子局特定トリガーIDを受信しても、子局情報送信部22から第二子局情報を送信させないようにすることもできる。第二子局情報は接近した子局を特定するための情報であるから、子局トリガー受信部21が警報トリガーIDを受信した後、最初の子局特定トリガーIDを受信してから所定回数のみ送信すれば十分であり、それ以降は、子局特定トリガーIDを受信しても第二子局情報を送信しないようにすることで、子局から親局への情報送信の回数を低減でき省エネルギーを図ることもできる。
【0021】
次に、親局及び子局に加えて固定子局を備える接近警報システムの実施形態について説明する。
【0022】
図4に固定子局の構成例をブロック図として示している。
この固定子局30は建造物等の所定の位置に固定されるもので、固定子局トリガー受信部31、固定子局情報送信部32及びこれらを制御する固定子局制御部33を有する。
固定子局トリガー受信部31は、親局10から送信された警報トリガーID及び子局特定トリガーIDを受信する。
固定子局情報送信部32は固定子局制御部33の制御に基づき固定子局情報を送信する。すなわち、固定子局制御部33は、固定子局トリガー受信部31が子局特定トリガーIDを受信した場合に、当該子局特定トリガーID、及び自身を識別する固定子局IDを含む固定子局情報を固定子局情報送信部32から送信させる。なお、固定子局20は磁界検知機能付きRFIDタグで構成することができ、この場合、固定子局情報送信部32は、固定子局情報を例えば電波として送信する。
【0023】
固定子局情報送信部32から送信された固定子局情報は、この親局10の子局情報受信部12(図1参照)で受信される。このときの親局10及び固定子局30の動作の一例を図5にタイムチャートで示している。以下、図1図4及び図5を参照しつつ、この動作の一例について説明する。
【0024】
親局10のトリガー送信部11は、図3に示すように警報トリガーID及び子局特定トリガーIDをそれぞれ一定パターンで送信する。これら警報トリガーID及び子局特定トリガーIDは、この親局10が固定子局30に接近した場合、この固定子局30の固定子局トリガー受信部31で受信される。そして、この固定子局30の固定子局制御部33は、固定子局トリガー受信部31が子局特定トリガーIDを受信した場合に、当該子局特定トリガーID、及び自身を識別する固定子局IDを含む固定子局情報を固定子局情報送信部32から送信させる。なお、固定子局制御部33は、固定子局トリガー受信部31が警報トリガーIDを受信した場合には、固定子局情報送信部32から固定子局情報を送信させない。また、固定子局30は警報発報機能を備えていない(備える必要がない)ので、固定子局30側で警報が発報されることはない
一方、親局10の親局制御部14は、子局情報受信部12が受信した固定子局情報中に含まれる子局特定トリガーIDが自身の子局特定トリガーIDと一致した場合に、自身が当該固定子局情報中に含まれる固定子局IDを有する固定子局に接近していることを特定する。そして、親局10の親局制御部14は、固定子局IDとその固定子局の位置とを紐付けした情報を予め記憶しておくことで、固定子局情報に基づき自身の位置を把握することができる。なお、親局10の親局制御部14は、子局情報受信部12が固定子局情報を受信したとしても、親局警報発報部13からは警報を発報させない。
【0025】
以上の動作説明では、便宜上、親局10、子局20及び固定子局30がそれぞれ一の場合について説明したが、親局10、子局20及び固定子局30がそれぞれ複数の場合にも同様の動作となることは、当業者であれば容易に理解できることである。
【符号の説明】
【0026】
10 親局
11 トリガー送信部
12 子局情報受信部
13 親局警報発報部
14 親局制御部
20 子局
21 子局トリガー受信部
22 子局情報送信部
23 子局警報発報部
24 子局制御部
30 固定子局
31 固定子局トリガー受信部
32 固定子局情報送信部
33 固定子局制御部
図1
図2
図3
図4
図5