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特許7207789容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法および回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-10
(45)【発行日】2023-01-18
(54)【発明の名称】容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法および回路
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20230111BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20230111BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
G02B26/10 104Z
G02B26/08 E
B81B3/00
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021541582
(86)(22)【出願日】2020-04-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-22
(86)【国際出願番号】 CN2020085705
(87)【国際公開番号】W WO2020221045
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】201910355532.X
(32)【優先日】2019-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521315984
【氏名又は名称】西安知微伝感技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】夏 長鋒
(72)【発明者】
【氏名】鄭 文会
(72)【発明者】
【氏名】宋 秀敏
(72)【発明者】
【氏名】游 橋明
(72)【発明者】
【氏名】喬 大勇
【審査官】井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-181951(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102834764(CN,A)
【文献】特開2011-123481(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0024351(US,A1)
【文献】特開2005-266054(JP,A)
【文献】特開2009-142047(JP,A)
【文献】特開2005-266566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/10
G02B 26/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス信号を駆動信号として容量帰還型トーションマイクロミラーを駆動して振動させ、隣り合う2組の駆動パルスの間隔期間に、トーションマイクロミラーが少なくとも0.5周期分自由にねじることができることを確保し、前記パルス信号におけるパルスがローレベルであり、パルス間隔期間のレベルが一定のハイレベルであるステップS1と、
容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を抽出し、容量帰還信号を電圧信号に変換するステップS2と、
ステップS2における電圧信号を増幅するステップS3と、
隣り合う2組の駆動パルスの間隔期間に、増幅後の電圧信号を抽出しての容量帰還信号とするステップS4と、
を含むことを特徴とする容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項2】
ステップS4において、
1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、増幅後の電圧信号の捕獲を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に捕獲を停止し、前記tが実際に測定した干渉信号の持続時間以上である
ことを特徴とする、請求項1に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項3】
ステップS4において、
アナログ-デジタル変換回路により、電圧信号をデジタル信号に変換してプロセッサに出力し、1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、プロセッサがデジタル信号の処理を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に処理を停止し、前記tが実際に測定した干渉信号の持続時間以上である
ことを特徴とする、請求項1に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項4】
ステップS4において、
1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、スイッチの制御によって増幅後の電圧信号を通過させ、次の1組の駆動パルス組が発信される前に、スイッチをオフにして信号を通過させなくなり、前記tが実際に測定した干渉信号の持続時間以上である
ことを特徴とする、請求項1に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項5】
ステップS1において、前記パルス信号がデューティ比が1%~50%のパルス幅変調信号である
ことを特徴とする、請求項1~4いずれか一項に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項6】
前記パルス幅変調信号のデューティ比が10%である
ことを特徴とする、請求項5に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項7】
ステップS1において、前記パルス信号がN組のパルス幅と周波数が変調可能なパルス信号であり、各組のパルス幅と周波数が変調可能なパルス信号が、少なくとも1パルスを含み、Nが任意の正の整数であり、各組のパルス幅と周波数が変調可能なパルス信号をそれぞれ1組の駆動信号とする
ことを特徴とする、請求項1~4いずれか一項に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項8】
前記パルス幅と周波数が変調可能なパルス信号が正弦パルス又は正弦半波パルスである
ことを特徴とする、請求項7に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項9】
駆動信号がトーションマイクロミラーのトーションビームの両側にそれぞれ印加され、両側の駆動信号の位相差が180°である
ことを特徴とする、請求項7に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項10】
駆動信号によってトーションマイクロミラーの全ての櫛歯対が駆動されるとともに、トーションマイクロミラーの全ての櫛歯対から、容量帰還信号が抽出されて静電容量の変化量の帰還に使用される
ことを特徴とする、請求項1に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【請求項11】
駆動信号源、静電容量検出回路、増幅回路および信号抽出回路を含み、
前記駆動信号源の出力端が、容量帰還型トーションマイクロミラーの駆動櫛歯に接続され、駆動信号を発信し、容量帰還型トーションマイクロミラーを駆動して振動させるように構成され、
前記静電容量検出回路の入力端が容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還用の櫛歯に接続され、静電容量信号を電圧信号に変換し、前記静電容量検出回路の出力端が前記増幅回路の入力端に接続され、前記増幅回路の出力端は信号抽出回路の入力端に接続され、前記信号抽出回路が隣り合う2組の駆動パルスの間隔期間で増幅後の電圧信号を抽出する
ことを特徴とする、請求項1~10いずれか一項に記載の方法の容量帰還型トーションマイクロミラーの駆動回路。
【請求項12】
前記信号抽出回路がプロセッサを含み、1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、増幅後の電圧信号の捕獲を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に、捕獲を停止し、前記tが実際に測定した干渉信号の持続時間以上であり、
または、前記信号抽出回路がアナログ-デジタル変換回路とプロセッサとを含み、アナログ-デジタル変換回路が、容量帰還信号の増幅後の電圧値を収集し、デジタル信号のフォーマットに変換してプロセッサに出力し、プロセッサが、1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、デジタル信号の処理を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に処理を停止し、前記tが実際に測定した干渉信号の持続時間以上であり、
または、前記信号抽出回路がプロセッサとスイッチとを含み、1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、プロセッサがスイッチを制御しオンにすることで、増幅後の電圧信号を通過させ、次の1組の駆動パルス組が発信されと、スイッチを制御しオフにすることで、信号を通過させなくなり、前記tが実際に測定した干渉信号の持続時間以上である
ことを特徴とする、請求項11に記載の容量帰還型トーションマイクロミラーの駆動回路。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマイクロオプトエレクトロメカニカルシステムズ(MOEMS)分野に係り、容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法および回路に関する。
【背景技術】
【0002】
静電櫛歯によって駆動されるトーションマイクロミラーでは、一般的に、駆動信号は、振幅が数十~数百ボルトでデューティ比が50%のPFM(パルス周波数変調)信号である。
【0003】
容量帰還型トーションマイクロミラーに関して、良好な容量帰還信号を得るために、図2に示すように、通常、トーションマイクロミラーの可動櫛歯に高周波キャリア信号を重畳し、得られた容量帰還信号に検波回路を通過させることによっての容量信号を抽出し、増幅回路で処理した後、認識および処理しやすい大信号に変換する。しかし、キャリア発生回路と検波回路が複雑であり、環境や温度等の影響を受けて信号のジッタやドリフトが発生しやすいため、安定性が不十分である。
【発明の概要】
【0004】
トーションマイクロミラーの容量帰還信号の安定性が劣るという課題を解決するために、本発明は、容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する新しい方法および回路を提供し、当該方法およびシステムにより安定性良好なトーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得することができる。
【0005】
トーションマイクロミラーの容量帰還信号の安定性に影響を及ぼす要因を分析することで、トーションマイクロミラーの可動櫛歯に高周波キャリア信号が重畳されなければ、キャリア発生回路および検波回路の必要がなくなり、後段処理回路が簡素化され、回路の安定性を向上できることが判った。
【0006】
しかし、実際に実験で検証すると、トーションマイクロミラーの帰還静電容量の変化量は非常に小さいため、容量帰還信号に駆動信号の干渉が混入したら、信号がほとんど干渉信号に埋没され、の容量帰還信号を抽出できないことが見出された。よって、容量帰還信号に対する駆動信号の干渉が除去しない限り、の容量帰還信号が取得できない。したがって、本発明は、以下の解決案を提供する。
【0007】
パルス信号を駆動信号として容量帰還型トーションマイクロミラーを駆動して振動させ、隣り合う2組の駆動パルスの間隔期間に、トーションマイクロミラーが少なくとも0.5周期分自由にねじることができることを確保するステップS1と、
容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を抽出し、容量帰還信号を電圧信号に変換するステップS2と、
ステップS2における電圧信号を増幅するステップS3と、
隣り合う2組の駆動パルスの間隔期間に、増幅後の電圧信号を抽出しての容量帰還信号とするステップS4と、
を含む容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法。
【0008】
さらに、ステップS4は、
1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、増幅後の電圧信号の捕獲を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に捕獲を停止する方法で実現され、前記tが、干渉信号の除去の確保およびの容量帰還信号の収集がともに可能な、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0009】
さらに、ステップS4は、
アナログ-デジタル変換回路により、電圧信号をデジタル信号に変換してプロセッサに出力し、1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、プロセッサがデジタル信号の処理を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に処理を停止する方法で実現されてもよく、前記tが、干渉信号の除去の確保およびの容量帰還信号の収集がともに可能な、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0010】
さらに、ステップS4は、
1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、スイッチの制御によって、次の1組の駆動パルス組が発信されるまでに、増幅後の電圧信号を通過させてから、スイッチをオフにし、信号を通過させない方法で実現されてもよく、前記tが、干渉信号の除去の確保およびの容量帰還信号の収集がともに可能な、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0011】
さらに、ステップS1において、前記パルス信号はデューティ比が1%~50%のパルス幅変調信号である。
【0012】
さらに、前記パルス幅変調信号のデューティ比が10%である。
【0013】
さらに、ステップS1において、前記パルス信号は、N組のパルス幅と周波数が変調可能なパルス信号であり、各組のパルス幅と周波数が変調可能なパルス信号は、少なくとも1パルスを含み、Nは任意の正の整数であり、各組のパルス幅と周波数が変調可能なパルス信号をそれぞれ1組の駆動信号とする。
【0014】
さらに、前記パルス幅と周波数が変調可能なパルス信号は正弦パルス又は正弦半波パルスである。
【0015】
さらに、駆動信号はトーションマイクロミラーのトーションビームの両側にそれぞれ印加されてもよく、両側の駆動信号の位相差は180°であり、両側駆動が実現される。
【0016】
さらに、パルス信号におけるパルスがハイレベルであり、パルス間隔期間のレベルが一定のローレベルである。
【0017】
さらに、パルス信号におけるパルスがローレベルであり、パルス間隔期間のレベルが一定のハイレベルである。
【0018】
さらに、駆動信号によってトーションマイクロミラーの全ての櫛歯対が駆動されるとともに、トーションマイクロミラーの全ての櫛歯対から、容量帰還信号が抽出されて静電容量の変化量の帰還に使用される。
【0019】
本発明は、駆動信号源、静電容量検出回路、増幅回路および信号抽出回路を含み、
前記駆動信号源の出力端が容量帰還型トーションマイクロミラーの駆動櫛歯に接続され、駆動信号を発信し、容量帰還型トーションマイクロミラーを駆動して振動させるように構成され、
前記静電容量検出回路の入力端が容量帰還型トーションマイクロミラーの静電容量帰還作用のための櫛歯に接続され、静電容量信号を電圧信号に変換し、前記静電容量検出回路の出力端が増幅回路の入力端に接続され、前記増幅回路の出力端が信号抽出回路の入力端に接続され、前記信号抽出回路が隣り合う2組の駆動パルスの間隔期間に増幅後の電圧信号を抽出する
ことを特徴とする、上記方法を実現する容量帰還型トーションマイクロミラーの駆動回路をさらに提供する。
【0020】
さらに、前記信号抽出回路はプロセッサを含み、1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、増幅後の電圧信号の捕獲を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に、捕獲を停止する。前記tが、干渉信号の除去の確保およびの容量帰還信号の収集がともに可能な、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0021】
または、前記信号抽出回路はアナログ-デジタル変換回路とプロセッサとを含み、アナログ-デジタル変換回路は、容量帰還信号の増幅後の電圧値を収集し、デジタル信号のフォーマットに変換してプロセッサに出力する。プロセッサは、駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、デジタル信号の処理を開始し、次の1組の駆動パルスが発信される前に処理を停止する。前記tが、干渉信号の除去の確保およびの容量帰還信号の収集がともに可能な、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0022】
または、前記信号抽出回路はプロセッサとスイッチとを含み、1組の駆動パルスが発信されてから、所定の時間tを経った後に、プロセッサは、スイッチを制御しオンにすることで、次の1組の駆動パルス組が発信されるまでに、増幅後の電圧信号を通過させてから、スイッチを制御しオフにすることで、信号を通過させない。前記tが、干渉信号の除去の確保およびの容量帰還信号の収集がともに可能な、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0023】
従来の技術と比べて、本発明は少なくとも以下の有益な効果を有する。
【0024】
1、本発明は、容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する過程において、高周波キャリア信号を使用せず、容量帰還信号を直接に抽出して後段増幅を行うことで、キャリア発生回路と検波回路を省略し、容量帰還信号に対するキャリア発生回路と検波回路の影響が除去される。これにより、回路がより簡潔になり、容量帰還信号の安定性を向上させるとともに、特定の駆動形態および信号抽出手段を採用することでの容量帰還信号を取得する。
【0025】
2、本発明は、駆動信号の高速遷移による容量帰還信号への干渉に対応するために、特定のパルス駆動信号を採用して容量帰還型トーションマイクロミラーを駆動し、駆動信号パルスの間隔期間に容量帰還信号を抽出する。この時の容量帰還信号は駆動信号の高速遷移による干渉を受けず、の容量帰還信号が取得可能である。異なるパルス信号を選択し、パルス間隔を巧妙に利用し、トーションマイクロミラーが自由にねじる時にフィードバックされる静電容量信号をの帰還容量信号とし、駆動信号の干渉を除去することは、構想が巧妙で、過程が便利で簡単である。
【0026】
3、本発明は、例えば、PWM(パルス幅変調)信号、PWM+PFM(パルス幅変調+パルス周波数変調)信号、正弦信号、正弦半信号等の多様なパルス駆動信号に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、トーションマイクロミラーの機械構造図である。
図2図2は、従来の容量帰還型トーションマイクロミラーの駆動および帰還回路の構造である。
図3図3は、本発明が提供するトーションマイクロミラーの駆動および帰還回路の構造である。
図4図4は、駆動信号と容量帰還信号(増幅後)の波形図である。
図5図5は、任意の波形の駆動信号(PWM+PFM)である。
図6図6は、両側駆動信号である。
図7図7は、正弦パルス駆動信号である。
図8図8は、正弦半波パルス駆動信号である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、安定的で、の容量帰還信号を取得し、トーションマイクロミラーの振動角度を判定するために、容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を取得する方法およびそれに対応する回路を提供する。図1は、可動ミラー1と固定フレーム2を含む容量帰還型トーションマイクロミラーである。可動ミラー1と固定フレーム2との境界に複数の櫛歯対3が配置されている。可動ミラー側に位置する櫛歯は、可動櫛歯32と呼ばれ、固定フレーム側に位置する櫛歯は、固定櫛歯31と呼ばれる。櫛歯対は、可動ミラー1と固定フレーム2との間の任意の位置に配置できる。
【0029】
トーションマイクロミラーの駆動および帰還の形態として、一部の櫛歯対がトーションマイクロミラーの振動の駆動に使用され、ほかの一部の櫛歯対が静電容量の変化量の帰還に使用される。つまり、駆動信号はトーションマイクロミラーの一部の櫛歯対を駆動するとともに、トーションマイクロミラーのほかの一部の櫛歯対から、容量帰還信号を抽出して静電容量の変化量の帰還に使用する。
【0030】
ほかのトーションマイクロミラーの駆動および帰還の形態として、全ての櫛歯対がトーションマイクロミラーの振動の駆動に使用され、静電容量の変化量の帰還にも使用される。つまり、駆動信号がトーションマイクロミラーの全ての櫛歯対を駆動するとともに、トーションマイクロミラーの全ての櫛歯対から、容量帰還信号を抽出して静電容量の変化量の帰還に使用する。駆動する櫛歯対が多いほど、トーションマイクロミラーがねじる時に発生する静電容量の変化量が大きくなり、信号雑音比が高くなり、帰還が正確になる。
【0031】
本発明は、任意のパルス信号を駆動信号として容量帰還型トーションマイクロミラーの動作を駆動し、そして容量帰還型トーションマイクロミラーの容量帰還信号を抽出し、容量帰還信号を電圧信号に変換して増幅する。隣り合う2つの駆動パルスの間隔期間に、増幅後の電圧信号を抽出しての容量帰還信号とする。パルス間隔における容量帰還信号を巧妙に抽出および処理することにより、の容量帰還信号を取得できる。駆動信号としてのパルス信号は、例えばPWM(パルス幅変調)信号、PWM+PFM(パルス幅変調+パルス周波数変調)信号、正弦信号、正弦半信号等の多様なものでよい。どんなパルス信号を使用しても、隣り合う2つの駆動信号の間に一定の間隔期間を確保し、その間には駆動信号がないが、トーションマイクロミラーがねじり自由な状態である必要がある。間隔期間の長さは、少なくとも1つの完全な容量帰還信号を取得する時間、即ち、少なくともトーションマイクロミラーが自由に半周期分ねじるものである。
【0032】
以下、図面と具体的な実施例と組み合わせて本発明を詳細に説明する。
【0033】
実施例1
図3から分かるように、本実施例に係る容量帰還信号を取得する回路は、駆動信号源、静電容量検出回路、信号増幅回路および信号抽出回路を含む。駆動信号源が出力する駆動信号は、PWM(パルス幅変調)信号であり、デューティ比の範囲が1%~50%で良く、より大きな振動角度とより多くのサンプルを得るために、本実施例ではデューティ比が10%とする。
【0034】
駆動信号は、トーションマイクロミラーを駆動ための固定櫛歯側および/または可動櫛歯側に印加され、トーションマイクロミラーが安定な振動状態で動作するまで掃引する。静電容量検出回路は、トーションマイクロミラーの静電容量帰還のための固定櫛歯に接続され、トーションマイクロミラーから帰還した微弱な静電容量信号を電圧信号に変換する。静電容量検出回路は、微小な静電容量変化量を検出し、出力される電圧値変化に反映する電圧帰還型演算増幅回路が好ましい。静電容量検出回路は、例えば、集積型静電容量検出チップ等の他の任意の形態でもよい。静電容量検出回路が出力する電圧値は、振幅が小さくでノイズが大きく、測定も容易ではないので、信号を増幅する必要がある。したがって、静電容量検出回路の出力端が増幅回路の入力端に接続され、静電容量検出回路が出力する電圧値を増幅する。好ましくは、当該増幅回路として電圧帰還型演算増幅回路を使用し、必要に応じて信号の増幅倍数を設定する。増幅された帰還信号と駆動信号との関係を分析することにより、信号抽出回路によっての容量帰還信号を抽出する。
【0035】
以下、如何にの容量帰還信号を抽出するかを具体的に説明する。
【0036】
図4から分かるように、本実施例は、デューティ比が10%の駆動信号によってトーションマイクロミラーを駆動する時に、1つの駆動周期内で容量帰還信号のピーク値を3回測定できる。具体的な回数は、当該トーションマイクロミラーの共振周波数にも関係する。即ち、1つの駆動周期において、トーションマイクロミラーは、静電容量の最大値の位置に3回戻り、トーションマイクロミラーは1.5周期分振動する。従来の技術におけるデューティ比が50%の方形波駆動信号の条件では、1駆動信号周期において、共振周波数の同じトーションマイクロミラーは0.5周期分しか振動しない。図4では、パルス信号を駆動信号とし、パルス信号におけるパルスがハイレベルであり、パルス間隔期間のレベルが一定のローレベルである。それに応じて、駆動信号の位相が180°反転することができ、即ち、パルス信号におけるパルスがローレベルであり、パルス間隔期間のレベルが一定のハイレベルである。一定の高ローレベルはいずれも任意の幅の固定の電圧値でよい。実験の結果からは、パルス間隔期間のレベルは高いほど、トーションマイクロミラーがねじる時に発生する静電容量の変化量が大きくなり、信号雑音比が高くなり、帰還がより正確になる。
【0037】
図4には、1つの駆動周期内で得られた3回の静電容量帰還のピーク値に関して、1回の幅が最も高く、他の2回が低くかつほぼ同一レベルである。同図から明らかに分かるように、最高ピーク値の開始点と駆動信号の遷移開始点とが一致するので、フィードバックされる最高ピーク値がの容量帰還値と駆動信号の干渉値と重畳することによるものである分かり、真実の静電容量変化量を反映できない。一方、その後の2回のレベルが同じのピーク値は、駆動信号の干渉が重畳されていないため、の容量帰還信号の増幅後の電圧値と見なすことができ、その振幅の大きさにより、トーションマイクロミラーの振動角度を判定できる。したがって、信号抽出回路は、駆動信号の干渉が重畳されていない電圧値のみを抽出し、の容量帰還信号とする。
【0038】
の容量帰還信号の抽出は、以下の形態で実現できるが、これらの形態に限定されない。
【0039】
1、プロセッサ定時捕獲式
1つの駆動パルスが発信されてから、一定時間が経った後に、信号の捕獲を開始し、次の駆動パルスが発信される前に捕獲を停止するように設定する。プロセッサのチップは、任意の型番でよく、例えば、STM32シリーズのワンチップマイコンである。STM32シリーズのワンチップマイコンは、駆動パルスが発信されてから、一定時間tが経った後に、容量帰還信号の増幅後の電圧値の捕獲を開始し、当該電圧値の大きさにより現在のトーションマイクロミラーが位置する角度が判断できる。次の駆動パルスが発信される前に捕獲を停止する。tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0040】
2、アナログ-デジタル変換法
アナログ-デジタル変換チップとして、ADS7868,8bitアナログ-デジタル変換チップを採用できる。容量帰還信号の増幅後の電圧値をADS7868のアナログ入力信号とし、デジタル信号のフォーマットに変換してプロセッサに出力する。プロセッサは、駆動パルスが発信されてから、所定の時間tが経った後に、デジタル信号の処理を開始し、次の駆動パルスが発信される前に処理を停止する。前記tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0041】
3、スイッチング法
1つの駆動パルスが発信された後、スイッチをオンにして、容量帰還信号を通過させ、次の駆動パルスが発信される前に、スイッチをオフにする。即ち、駆動パルスが発信されている過程において、スイッチがオフ状態になり、信号を通過させない。このように、の容量帰還信号が維持される。スイッチングデバイスは、例えば、東芝のTC7USB31FKスイッチチップのような集積チップでよく、トライオード、MOSFET等のディスクリート半導体素子でもよい。プロセッサの一般的なGPIOによりスイッチのオンオフを制御する。
【0042】
実施例2
図5のように、本実施例における駆動信号がPWM+PFM(パルス幅変調+パルス周波数変調)である点だけが、実施例1と異なる。本実施例に係る容量帰還信号を取得する回路は、駆動信号源、静電容量検出回路、信号増幅回路および信号抽出回路を含む。駆動信号源が出力する駆動信号は、任意の形のPWM+PFM信号であり、駆動作用のための固定櫛歯側に印加される。
【0043】
図5における駆動信号はN組のPWM+PFM信号であり、Nは任意の正の整数である。1組目はN1個のパルス信号を含み、2組目はN2個のパルス信号を含み、3組目はN3個のパルス信号を含み、N組目はNX個のパルス信号を含む。ここで、N1、N2、N3、NXは同一でよく、同一ではなくてもよい。隣り合うパルス組の間に、十分な間隔が保留されることで、間隔期間において少なくとも1回の容量帰還信号の最大値を受信できることを確保する。その間、容量帰還信号は、駆動信号の高速遷移による干渉を受けず、の容量帰還信号を反映する。容量帰還信号は、検出回路、増幅回路を通過した後に電圧信号に変換され、駆動信号の干渉が重畳されている容量帰還信号と駆動信号干渉が重畳されてない容量帰還信号とを含む。信号抽出回路により、の容量帰還信号を抽出する。
【0044】
干渉されていない真実の容量帰還信号を取得するために、駆動パルスの信号の形により、容量帰還信号を抽出する必要がある。本実施例では、各組がパルス間隔期間に容量帰還信号の抽出を行う。
【0045】
本実施例には、の容量帰還信号の抽出は、以下の形態で実現できるが、これらの形態に限定されない。
【0046】
1、プロセッサ定時捕獲式
1つの駆動パルス組が発信されてから、一定時間が経った後に、信号の捕獲を開始し、次の駆動パルス組が発信される前に捕獲を停止するように設定する。プロセッサのチップは、任意の型番でよく、例えば、STM32シリーズのワンチップマイコンである。STM32シリーズのワンチップマイコンは、駆動パルスが発信されてから、一定時間tが経った後に、容量帰還信号の増幅後の電圧値の捕獲を開始し、当該電圧値の大きさにより現在のトーションマイクロミラーが位置する角度が判断できる。次の駆動パルス組が発信される前に捕獲を停止する。前記tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0047】
2、アナログ-デジタル変換法
アナログ-デジタル変換チップとして、ADS7868,8bitアナログ-デジタル変換チップを採用できる。容量帰還信号の増幅後の電圧値をADS7868のアナログ入力信号とし、デジタル信号のフォーマットに変換してプロセッサに出力する。プロセッサは、駆動パルス組が発信されてから、所定の時間tが経った後に、デジタル信号の処理を開始し、次の駆動パルス組が発信される前に処理を停止する。前記tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0048】
3、スイッチング法
1つの駆動パルス組が発信された後、スイッチをオンにして、容量帰還信号を通過させ、次の駆動パルス組が発信される前に、スイッチをオフにする。即ち、駆動パルス組が発信されている過程において、スイッチがオフ状態になり、信号を通過させない。このように、の容量帰還信号が維持される。スイッチングデバイスは、例えば、東芝のTC7USB31FKスイッチチップのような集積チップでよく、トライオード、MOSFET等のディスクリート半導体素子でもよい。プロセッサの一般的なGPIOによりスイッチのオンオフを制御する。
【0049】
実施例3
図6のように、本実施例には、任意の両側信号でトーションマイクロミラーを駆動する形態および容量帰還信号を抽出する方法を提供する。駆動信号は、PWM+PFM(パルス幅変調+パルス周波数変調)が好ましい。両側駆動の形態については、トーションマイクロミラーのトーションビームの両側にそれぞれ駆動信号を印加し、駆動パルスが連続的に発信されている段階で、両側駆動信号の位相差は180°である。
【0050】
動作システムは、駆動信号源、静電容量検出回路、信号増幅回路および信号抽出回路を含む。駆動信号は任意の形のPWM+PFM信号であり、トーションマイクロミラーの両側における駆動作用のための櫛歯に印加される。図6における正極駆動信号の形は、N組のPWM+PFM信号であり、Nは任意の正の整数である。1組目はN1個のパルス信号を含み、2組目はN2個のパルス信号を含み、3組目はN3個のパルス信号を含み、N組目はNX個のパルス信号を含む。ここで、N1、N2、N3、NXは同一でよく、同一ではなくてもよい。隣り合うパルス組の間に、十分な間隔が保留されることで、間隔期間において少なくとも1回の容量帰還信号の最大値を受信できることを確保し、その間、容量帰還信号は、駆動信号の高速遷移による干渉を受けず、の容量帰還信号を反映する。負極駆動信号の形は、N組のPWM+PFM信号であり、パルスが連続的に発信される段階で、正極駆動信号との位相差が180°であるが、パルス組の間隔の段階で、0電位に維持される。容量帰還信号は、検出回路、増幅回路を通過した後に電圧信号に変換され、その中には、駆動信号の干渉が重畳されている容量帰還信号と駆動信号干渉が重畳されていない容量帰還信号とを含む。
【0051】
無干渉な真実の容量帰還信号を取得するために、駆動パルスの信号の形により、各組のパルス間隔期間に行われている容量帰還信号の抽出を設定する必要がある。
【0052】
抽出する形態は以下のもので実現できるが、これらの形態に限定されない。
【0053】
1、プロセッサ定時捕獲式
1つの駆動パルス組が発信されてから、一定時間が経った後に、信号の捕獲を開始し、次の駆動パルス組が発信される前に捕獲を停止するように設定する。プロセッサのチップは、任意の型番でよく、例えば、STM32シリーズのワンチップマイコンである。STM32シリーズのワンチップマイコンは、駆動パルスが発信されてから、一定時間tが経った後に、容量帰還信号の増幅後の電圧値の捕獲を開始し、当該電圧値の大きさにより現在のトーションマイクロミラーが位置する角度が判断できる。次の駆動パルス組が発信される前に捕獲を停止する。前記tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0054】
2、アナログ-デジタル変換法
アナログ-デジタル変換チップとして、ADS7868,8bitアナログ-デジタル変換チップを採用できる。容量帰還信号の増幅後の電圧値をADS7868のアナログ入力信号とし、デジタル信号のフォーマットに変換してプロセッサに出力する。プロセッサは、駆動パルス組が発信されてから、所定の時間tが経った後に、デジタル信号の処理を開始し、次の駆動パルス組が発信される前に処理を停止する。前記tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0055】
3、スイッチング法
1つの駆動パルス組が発信された後、スイッチをオンにして、容量帰還信号を通過させ、次の駆動パルス組が発信される前に、スイッチをオフにする。即ち、駆動パルス組が発信されている過程において、スイッチがオフ状態になり、信号を通過させない。このように、の容量帰還信号が維持される。スイッチングデバイスは、例えば、東芝のTC7USB31FKスイッチチップのような集積チップでよく、トライオード、MOSFET等のディスクリート半導体素子でもよい。プロセッサの一般的なGPIOによりスイッチのオンオフを制御する。
【0056】
実施例4
本実施例には、正弦パルス又は正弦半波パルスの駆動信号でトーションマイクロミラーを駆動する形態および容量帰還信号を抽出する方法を提供する。図7図8のように、実施例2と類似するが、パルス波形の様式が正弦パルス又は正弦半波パルスである点で異なる。
【0057】
動作システムは、駆動信号源、静電容量検出回路、信号増幅回路および信号抽出回路を含む。駆動信号は正弦又は正弦半波パルス組であり、駆動作用のための固定櫛歯に印加される。図7における駆動信号の形はN組の正弦パルス信号であり、図8における駆動信号の形はN組の正弦半波パルス信号であり、Nは任意の正の整数である。1組目はN1個のパルス信号を含み、2組目はN2個のパルス信号を含み、3組目はN3個のパルス信号を含み、N組目はNX個のパルス信号を含む。ここで、N1、N2、N3、NXは同一でよく、同一ではなくてもよい。隣り合うパルス組の間に、十分な間隔が保留されることで、間隔期間において少なくとも1回の容量帰還信号の最大値を受信できることを確保し、その間、容量帰還信号は、駆動信号の高速遷移による干渉を受けず、の容量帰還信号を反映する。容量帰還信号は、検出回路、増幅回路を通過した後に電圧信号に変換され、その中には、駆動信号干渉が重畳されている容量帰還信号と駆動信号干渉が重畳されていない容量帰還信号とを含む。
【0058】
無干渉な真実の容量帰還信号を取得するために、駆動パルスの信号の形により、各組のパルス間隔期間に行われている容量帰還信号の抽出を設定する必要がある。
【0059】
抽出する形態は以下のもので実現できるが、これらの形態に限定されない。
【0060】
1、プロセッサ定時捕獲式
1つの駆動パルス組が発信されてから、一定時間が経った後に、信号の捕獲を開始し、次の駆動パルス組が発信される前に捕獲を停止するように設定する。プロセッサのチップは、任意の型番でよく、例えば、STM32シリーズのワンチップマイコンである。STM32シリーズのワンチップマイコンは、駆動パルスが発信されてから、一定時間tが経った後に、容量帰還信号の増幅後の電圧値の捕獲を開始し、当該電圧値の大きさにより現在のトーションマイクロミラーが位置する角度が判断できる。次の駆動パルス組が発信される前に捕獲を停止する。前記tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0061】
2、アナログ-デジタル変換法
アナログ-デジタル変換チップとして、ADS7868,8bitアナログ-デジタル変換チップを採用できる。容量帰還信号の増幅後の電圧値をADS7868のアナログ入力信号とし、デジタル信号のフォーマットに変換してプロセッサに出力する。プロセッサは、駆動パルス組が発信されてから、所定の時間tが経った後に、デジタル信号の処理を開始し、次の駆動パルス組が発信される前に処理を停止する。前記tは、干渉信号の除去しての容量帰還信号を収集できるように、実際に測定した干渉信号の持続時間以上である。
【0062】
3、スイッチング法
1つの駆動パルス組が発信された後、スイッチをオンにして、容量帰還信号を通過させ、次の駆動パルス組が発信される前に、スイッチをオフにする。即ち、駆動パルス組が発信されている過程において、スイッチがオフ状態になり、信号を維持させない。このように、の容量帰還信号が保存される。スイッチングデバイスは、例えば、東芝のTC7USB31FKスイッチチップのような集積チップでよく、トライオード、MOSFET等のディスクリート半導体素子でもよい。プロセッサの一般的なGPIOによりスイッチのオンオフを制御する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8