(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-10
(45)【発行日】2023-01-18
(54)【発明の名称】濃度計測装置、超純水製造装置、及び水処理方法
(51)【国際特許分類】
C02F 1/44 20230101AFI20230111BHJP
B01D 61/58 20060101ALI20230111BHJP
B01D 61/12 20060101ALI20230111BHJP
G01N 1/40 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
C02F1/44 J
B01D61/58
B01D61/12
C02F1/44 A
G01N1/40
(21)【出願番号】P 2019018941
(22)【出願日】2019-02-05
【審査請求日】2022-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000245531
【氏名又は名称】野村マイクロ・サイエンス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 幸男
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 浩紀
【審査官】相田 元
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-171594(JP,A)
【文献】特開2009-156692(JP,A)
【文献】特開2008-209396(JP,A)
【文献】特開2014-194359(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/44
B01D 53/22
B01D 61/00-71/82
G01N 1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理水が送水される送水流路と、
前記送水流路上に設けられた第1の逆浸透膜装置と、
前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置よりも下流側に設けられた第2の逆浸透膜装置と、
前記第1の逆浸透膜装置における濃縮水出口から延び、前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置の上流側に帰還する第1の帰還流路と、
前記第2の逆浸透膜装置における濃縮水出口から延び、前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置の上流側に帰還する第2の帰還流路と、
前記第1の帰還流路から分岐して排水を行う第1の分岐流路と、
前記第2の帰還流路から分岐し、前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置と前記第2の逆浸透膜装置との間に合流する第2の分岐流路と、
前記送水流路、前記第1及び第2の帰還流路、並びに前記第1及び第2の分岐流路の流量を調整する流量調整機構と、
を備える濃縮器と、
前記第1の分岐流路を流れる濃縮水中に含まれた所定の弱電解質成分の濃度を検出する検出部と、
前記流量調整機構により調整された流量及び前記検出された濃度に基づいて、前記送水流路上における前記第1及び第2の帰還流路の帰還箇所よりも上流側の被処理水中に含まれた所定の弱電解質成分の濃度を算出する演算部と、
を備える濃度計測装置。
【請求項2】
前記流量調整機構は、
前記送水流路、前記第1及び第2の帰還流路、並びに前記第1及び第2の分岐流路に設けられた複数のバルブと、
前記送水流路上に設けられたポンプと、
前記複数のバルブ及び前記ポンプの動作を制御する制御部と、
を有する請求項1に記載の
濃度計測装置。
【請求項3】
前記第1の逆浸透膜装置の水回収率は、前記第2の逆浸透膜装置の水回収率よりも大きい、
請求項1又は2に記載の
濃度計測装置。
【請求項4】
前記所定の弱電
解質成分は、シリカである、
請求項
1ないし請求項3のいずれか一項に記載の濃度計測装置。
【請求項5】
請求項
1ないし請求項4のいずれか一項に記載の濃度計測装置と、
被処理水に水処理を施して一次純水を製造する一次純水製造部と、
前記一次純水製造部の下流側に設けられ、前記製造された一次純水にさらなる水処理を施して二次純水を製造する二次純水製造部と、
前記一次純水製造部と前記二次純水製造部との間に介在されたタンクと、
前記二次純水製造部の下流側に設けられているユースポイントを通過した被処理水を前記タンクに帰還させる第3の帰還流路と、
を備え、
前記濃度計測装置を構成する少なくとも前記濃縮器は、前記二次純水製造部と前記ユースポイントとの間、前記二次純水製造部の内部、若しくは、前記第3の帰還流路、の流路上に、直列にまたは所定の接続機構を介して接続されている、超純水製造装置。
【請求項6】
被処理水が送水される送水流路と、
前記送水流路上に設けられた第1の逆浸透膜装置と、
前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置よりも下流側に設けられた第2の逆浸透膜装置と、
前記第1の逆浸透膜装置における濃縮水出口から延び、前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置の上流側に帰還する第1の帰還流路と、
前記第2の逆浸透膜装置における濃縮水出口から延び、前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置の上流側に帰還する第2の帰還流路と、
前記第1の帰還流路から分岐して排水を行う第1の分岐流路と、
前記第2の帰還流路から分岐し、前記送水流路上における前記第1の逆浸透膜装置と前記第2の逆浸透膜装置との間に合流する第2の分岐流路と、
前記送水流路、前記第1及び第2の帰還流路、並びに前記第1及び第2の分岐流路の流量を調整する流量調整機構と、
を備える濃縮器を用いた水処理方法であって、
前記第1の分岐流路を流れる濃縮水中に含まれた所定の弱電解質成分の濃度を検出し、
前記流量調整機構により調整された流量及び前記検出された濃度に基づいて、前記送水流路上における前記第1及び第2の帰還流路の帰還箇所よりも上流側の被処理水中に含まれた所定の弱電解質成分の濃度を算出する、水処理方法。
【請求項7】
前記流量調整機構は、
前記送水流路、前記第1及び第2の帰還流路、並びに前記第1及び第2の分岐流路に設けられた複数のバルブと、
前記送水流路上に設けられたポンプと、
前記複数のバルブ及び前記ポンプの動作を制御する制御部と、
を有する請求項6に記載の水処理方法。
【請求項8】
前記第1の逆浸透膜装置の水回収率は、前記第2の逆浸透膜装置の水回収率よりも大きい、
請求項6又は7に記載の水処理方法。
【請求項9】
前記所定の弱電解質成分は、シリカである、
請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の水処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超純水の製造に際して有用な濃縮器、濃度計測装置及び超純水製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハなどの洗浄水として利用される超純水は、近年、さらなる高純度化の要請がある。例えば、超純水を得るための被処理水中に、不純物として含まれるシリカなどの濃度を高い精度でより低い定量下限値を計測することが要求されている。今日では、0.1ppbから0.01ppbさらには0.001ppbまでのオーダのシリカの濃度の計測が求められる可能性もあり、今後もより一層、要求水準が高まって行くことが予想される。
【0003】
ところで、被処理水中の極微量のシリカを計測することは技術的に困難である。例えば、オンラインシリカモニタの定量下限値は0.1~1ppbオーダであるため、計測対象のシリカの濃度が例えば0.001ppbである場合には、計測精度が100~1000倍、及ばないことになる(例えば非特許文献1)。このため、濃縮法を用いてサンプル水を濃縮して測定したいものの、既存の方法であるイオン交換樹脂を用いた濃縮法ではシリカを効率的に吸着させることができず、一方、蒸留法ではシリカが蒸留側に流出する可能性がありシリカを十分に濃縮させることができない。また、逆浸透膜装置などを利用して被処理水中のシリカを、既存の計測器で計測可能なレベルまで濃縮することが検討されているが(例えば特許文献1参照)、この方法では、逆浸透膜装置でのシリカの除去率が十分ではないことから、十分な濃縮倍率を得て、かつ、高い回収率でシリカを回収することが難しく、このため、低濃度のシリカの分析に適用することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【文献】半導体基盤技術研究会 偏、「超純水の科学」出版社:リアライズ社、1990年9月11日、p.543
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、シリカなどの弱電解質成分を逆浸透膜装置を利用して濃縮する場合、ろ過されない溶質が、逆浸透膜の厚さ方向に濃度の勾配を作る現象、つまり、濃度分極が生じ得る。濃度分極の影響が大きくなると、膜透過側への溶質の漏洩が増える。特にシリカなどの弱電解質成分の濃度分極の影響は、他の溶質よりも大きい。このため、逆浸透膜装置における被処理水の回収率や濃縮率などが適切に設定されていないと、弱電解質成分の回収率が低下し、十分な濃縮倍率を得られない。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、被処理水中に不純物として含まれた弱電解質成分の回収率が高くかつ高い濃縮倍率まで濃縮ができる濃縮器、濃度計測装置及び超純水製造装置の提供を目的とする。また、本発明は現状の分析定量下限値以下(0.1ppbから0.01ppbさらには0.001ppbまでのオーダのシリカの濃度)の水に対して使用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の濃縮器は、送水流路、第1及び第2の逆浸透膜装置、第1及び第2の帰還流路、第1及び第2の分岐流路、並びに流量調整機構を備えている。送水流路には、被処理水が送水される。第1の逆浸透膜装置は、送水流路上に設けられている。第2の逆浸透膜装置は、送水流路上における第1の逆浸透膜装置よりも下流側に設けられている。第1の帰還流路は、第1の逆浸透膜装置における濃縮水出口から延び、送水流路上における第1の逆浸透膜装置の上流側に帰還する。第2の帰還流路は、第2の逆浸透膜装置における濃縮水出口から延び、送水流路上における第1の逆浸透膜装置の上流側に帰還する。第1の分岐流路は、第1の帰還流路から分岐して排水を行う。第2の分岐流路は、第2の帰還流路から分岐し、送水流路上における第1の逆浸透膜装置と第2の逆浸透膜装置との間に合流する。流量調整機構は、送水流路、第1及び第2の帰還流路、並びに第1及び第2の分岐流路の流量を調整する。
【0009】
前述した流量調整機構は、複数のバルブ、ポンプ、並びに制御部を有する。複数のバルブは、送水流路、第1及び第2の帰還流路、並びに第1及び第2の分岐流路に設けられている。ポンプは、送水流路上に設けられている。制御部は、複数のバルブ及び/又はポンプの動作を制御する。ここで、第1の逆浸透膜装置の水回収率は、第2の逆浸透膜装置の水回収率よりも大きい設定である。
【0010】
また、本発明の濃度計測装置は、上述した構成の濃縮器、検出部、並びに演算部を備えている。検出部は、第1の分岐流路を流れる濃縮水中に含まれた所定の弱電解質成分の濃度を検出する。ここで、検出部は、濃縮器と直接、配管などで接続されていてもよいし、また、濃縮器の濃縮水をサンプリングボトルなどで採水し、採水したこの濃縮水の濃度を、例えば濃縮器から離れた位置に設けた検出部によって検出するようにしてもよい。演算部は、流量調整機構により調整された流量及び前記検出された濃度に基づいて、送水流路上における第1及び第2の帰還流路の帰還箇所よりも上流側の被処理水中に含まれた所定の弱電解質成分の濃度を算出する。前述した所定の弱電解質成分は、例えばシリカである。
【0011】
さらに、本発明の超純水製造装置は、上述した濃度計測装置、一次純水製造部、二次純水製造部、タンク、及び第3の帰還流路を備えている。一次純水製造部は、被処理水に水処理を施して一次純水を製造する。二次純水製造部は、一次純水製造部の下流側に設けられ、前記製造された一次純水にさらなる水処理を施して二次純水を製造する。タンクは、一次純水製造部と二次純水製造部との間に介在されている。第3の帰還流路は、二次純水製造部の下流側に設けられているユースポイントを通過した被処理水をタンクに帰還させる。ここで、濃度計測装置を構成する少なくとも上記した濃縮器は、二次純水製造部とユースポイントとの間、二次純水製造部の内部、若しくは、第3の帰還流路、に所定の接続機構を介して接続されていてもよいし、二次純水製造部とユースポイントとの間、二次純水製造部の内部、若しくは、第3の帰還流路に直列に設置されていてもよい。所定の接続機構とは、第3の帰還流路(又は、二次純水製造部内のメインの流路、又は、二次純水製造部とユースポイントとの間をつなぐ流路)から、分岐した流路を含む機器接続用の機構であり、濃縮器は、このように分岐した流路を含む接続機構を介して超純水製造装置本体に接続される。接続機構は、必要に応じて、バルブや逆止弁等を備える。なお、上記した濃縮器を流路に直列に設置する場合には、濃縮器に流入する被処理水の流量が増加するので、それに合わせて濃縮器を適宜スケールアップする必要がある。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、被処理水中に不純物として含まれた弱電解質成分の回収率を高め、かつ高い濃縮倍率を得ることができる濃縮器、濃度計測装置及び超純水製造装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る超純水製造装置の構成を示すブロック図。
【
図2】
図1の超純水製造装置が備える二次純水製造部及び濃度計測装置の構成を示すブロック図。
【
図3】
図2の濃度計測装置が備える濃縮器の構成を示す図。
【
図6】
図3の濃縮器とは構成が一部異なる他の濃縮器の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る超純水製造装置10は、被処理水を水処理して超純水を得る装置であって、前処理部12、一次純水製造部14、被処理水の流路17、タンク16、二次純水製造部18、濃度計測装置19、を含む水処理系15を備えている。前処理部12は、原水として、市水、井水、工業用水などを導入する。この前処理部12は、原水の水質などに応じて適宜の構成を有し、原水の懸濁物質を除去して前処理水を生成する。前処理部12は、例えば砂ろ過装置や精密ろ過装置などを備え、さらに、必要に応じて被処理水の温度を調節するための熱交換器などを有している。
【0015】
一次純水製造部14は、被処理水(前処理水)に水処理を施して一次純水を製造する。この一次純水製造部14は、前処理水中の有機成分、イオン成分、溶存ガスなどを除去して一次純水を製造し、この一次純水をタンク16に供給する。また、一次純水製造部14は、例えば、逆浸透膜装置、イオン交換装置(陽イオン交換装置、陰イオン交換装置、混床式イオン交換装置など)、紫外線酸化装置、及び脱気装置(真空脱気装置、脱気膜装置など)のうちの1つ以上を適宜組み合わせて構成される。一次純水は、例えば全有機炭素(TOC:Total Organic Carbon)濃度が5μgC/L以下、抵抗率が17MΩ・cm以上である。タンク16は、一次純水を貯留し、その必要量を二次純水製造部18に供給する。
【0016】
一方、二次純水製造部18は、一次純水製造部14の下流側に設けられ、一次純水製造部14により製造された一次純水にさらなる水処理を施して二次純水を製造する。この二次純水製造部18は、一次純水中の不純物を除去して超純水となる二次純水を製造し、超純水の使用場所であるユースポイント(POU:Point Of Use)20に供給する。タンク16は、一次純水製造部14と二次純水製造部18との間に介在されている。
【0017】
ユースポイント20は、二次純水製造部18及び濃度計測装置19の下流側に設けられている。流路17は、水処理系15を構成する前処理部12、一次純水製造部14及び二次純水製造部18、濃度計測装置19によって水処理された被処理水をユースポイント20へ向けて送る。また、流路17は、ユースポイント20を通過した被処理水をタンク16に帰還させる帰還流路(第3の帰還流路)17aを有している。つまり、ユースポイント20を通過した余剰分の超純水は、流路17の帰還流路17aを通ってタンク16にて回収される。
【0018】
より具体的には、
図2に示すように、二次純水製造部18は、サークルポンプ22、熱交換器(HEX:Heat Exchanger)23、紫外線酸化装置(TOC-UV)24、膜脱気装置(MDG:membrane degasifier)25、ポリッシャ26、及び限外ろ過膜(UF:Ultrafiltration Membrane)装置28を備えている。
【0019】
サークルポンプ22は、タンク16内に収容された被処理水(一次純水)を熱交換器23に供給する被処理水供給ポンプである。熱交換器23は、サークルポンプ22から供給された被処理水の温度を調節する。この際、被処理水は、熱交換器23によって例えば25±3℃に温度調節されることが好ましい。
【0020】
紫外線酸化装置24は、熱交換器23で温度調節された被処理水(一次純水)に紫外線を照射して、被処理水中の微量有機物を分解除去する。紫外線酸化装置24は、例えば紫外線ランプを有し、波長185nm付近の紫外線を発生させる。紫外線酸化装置24は、波長254nm付近の紫外線を発生させるものであってもよい。このような紫外線酸化装置24内で被処理水に紫外線が照射されると、紫外線が被処理水を分解してOHラジカルを生成し、このOHラジカルが、被処理水中の有機物を酸化分解する。
【0021】
膜脱気装置25は、気体透過性の膜の二次側を減圧して、一次側を通流する被処理水中の溶存ガスのみを二次側に透過させて除去する装置である。ポリッシャ26は、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とが混合された混床式のイオン交換樹脂を有し、被処理水の中の微量の陽イオン成分及び陰イオン成分を吸着除去する非再生型の混床式イオン交換装置である。
【0022】
限外ろ過膜装置28は、流路17上における最下流のユースポイント20との間で濃度計測装置19を挟む位置に設けられている。限外ろ過膜装置28は、複数の中空糸型モジュールを有しており、この中空糸型モジュールの1つあたりの通水流量は、10m3/h以上である。この限外ろ過膜装置28は、ポリッシャ26(又は装着時の精密ろ過膜装置27)による被処理水をさらに水処理することにより、例えば粒子径50nm以上の微粒子を除去して超純水(二次純水)を得る。
【0023】
ここで、本実施形態の超純水製造装置10における製造スペック内の超純水(所期の水質条件を満足する超純水)は、粒子径50nm以上の粒子の数が200個/L以下であり、また、全有機炭素濃度が1μgC/L以下であり、さらには抵抗率が18MΩ・cm以上である。
図2において、濃度計測装置19は限外ろ過膜装置28の直後に設置されているが、このように設置することで、製造する超純水中の例えば、シリカ濃度を低濃度まで精度よく測定することが可能である。また、濃度計測装置19を2次純水製造部の各機器の間に直列に、または所定の接続機構を介して設置した場合には、各機器の不具合(例えばポリッシャーからのシリカリーク)等を検出することにも可能となる。濃度計測装置19をPOU20とタンク16の間に直列に、または所定の接続機構を介して設置する場合には、例えば、POUの何らかの不具合でコンタミが起きたことを確認することができる。
【0024】
次に、本実施形態の濃度計測装置19の構成について
図1~
図3に基づき詳述する。濃度計測装置19は、
図1、
図2に示すように、濃縮器19a、検出部19b及び演算部19cを備えている。濃度計測装置19を構成する少なくとも前記濃縮器19aは、二次純水製造部18(限外ろ過膜装置28)とユースポイント20との間に所定の接続機構を介して接続されている。ここで、濃度計測装置19の濃縮器19aは、上記の設置位置に代えて、二次純水製造部18の内部、若しくは、第3の帰還流路17a、に所定の接続機構を介して接続されていてもよい。また、濃度計測装置19の濃縮器19aは、二次純水製造部18とユースポイント20との間、二次純水製造部18の内部、若しくは、第3の帰還流路17a、の流路上に直列に接続されていてもよい。さらに、これに代えて、濃度計測装置19の濃縮器19aは、
図1に示す超純水製造装置10の流路17上に設けられていてもよい。ここで、上記した所定の接続機構とは、帰還流路17a(又は、二次純水製造部18内のメインの流路17、又は、二次純水製造部18とユースポイント20との間をつなぐ流路)から、分岐した流路を含む機器接続用のインターフェースであり、濃縮器19aは、このように分岐した流路を含む接続機構を介して超純水製造装置10本体に接続される。また、濃度計測装置19は、超純水製造装置10の流路17の所定の位置に対して着脱可能に構成されていてもよい。
【0025】
また、本実施形態の濃縮器19aは、
図3に示すように、送水流路35、逆浸透膜装置(第1の逆浸透膜装置:RO-1)31、逆浸透膜装置(第2の逆浸透膜装置:RO-2)32、帰還流路(第1の帰還流路)36、帰還流路(第2の帰還流路)37、分岐流路(第1の分岐流路)38、分岐流路(第2の分岐流路)39、及び流量調整機構21を備えている。
【0026】
図3に示すように、送水流路35は、被処理水が送水される流路であって、
図1、
図2に示す流路17と直列的に接続されている。この逆浸透膜装置31は、被処理水入口31a、透過水出口31b及び濃縮水出口31cを有し、送水流路35上に設けられている。また、逆浸透膜装置31は、逆浸透膜を備えており、被処理水入口31aから導入された被処理水を、逆浸透膜により透過水と濃縮水とに分離する。より具体的には、被処理水入口31aは、送水流路35上における逆浸透膜装置31の上流側から被処理水を導入する。一方、透過水出口31bは、送水流路35上における逆浸透膜装置31の下流側から透過水を排出させる。また、濃縮水出口31cは、濃縮水を帰還流路36へ排出させる。ここで、本実施形態の濃縮器19aは、常時送水運転でも間欠運転でも使用可能である。ただし、間欠運転にする場合には、送水開始後から数日はフラッシング(洗い流し処理)をしてから使用することが好ましい。
【0027】
一方、逆浸透膜装置32は、被処理水入口32a、透過水出口32b及び濃縮水出口32cを有している。この逆浸透膜装置32は、送水流路35上における逆浸透膜装置31よりも下流側に設けられている。また、逆浸透膜装置32は、逆浸透膜装置31と同様に逆浸透膜を備えており、被処理水入口32aから導入された被処理水を、逆浸透膜により透過水と濃縮水とに分離する。詳述すると、被処理水入口32aは、送水流路35上における逆浸透膜装置32の上流側から被処理水(逆浸透膜装置31の透過水)を導入する。また、透過水出口32bは、送水流路35上における逆浸透膜装置32の下流側から透過水を排出させる。なお、この透過水を、
図1、
図2に示すタンク16に戻すようにしてもよい。また、この透過水を所定の接続機構によって二次純水製造部18から被処理水を分岐させた流路と同じ流路に戻すことも可能である。これらの方法を用いれば、二次純水製造部18内の水質とほぼ同等の水質である排水を無駄にすることを避けることができる。さらに、濃縮水出口32cは、濃縮水を帰還流路37へ排出させる。
【0028】
帰還流路36は、逆浸透膜装置31における濃縮水出口31cから延び、送水流路35上における逆浸透膜装置31の上流側に帰還する。帰還流路37は、逆浸透膜装置32における濃縮水出口32cから延び、送水流路35上における逆浸透膜装置31の上流側に帰還する。分岐流路38は、帰還流路36から分岐して超純水製造装置10(濃縮器19a)の外部へ排水を行う。分岐流路39は、帰還流路37から分岐し、送水流路35上における逆浸透膜装置31と逆浸透膜装置32との間に合流する。
【0029】
流量調整機構21は、送水流路35、帰還流路36、37、及び分岐流路38、39の流量を調整する。より具体的には、流量調整機構21は、ポンプ33、34、バルブ41~49、及び制御部21aを有している。制御部21aは、バルブ41~49及びポンプ33、34の動作を制御する。また、ポンプ33は、送水流路35上における逆浸透膜装置31の上流側に設けられている。一方、ポンプ34は、送水流路35上における逆浸透膜装置31の下流側でかつ逆浸透膜装置32の上流側に設けられている。
【0030】
バルブ41は、送水流路35上における帰還流路36、37の各帰還箇所(送水流路35と帰還流路36、37との合流箇所)よりも上流側に設けられている。上記したポンプ33は、バルブ41との間で帰還流路36、37の上記した各帰還箇所を挟む位置に設置されている。また、バルブ42は、送水流路35上におけるポンプ33と逆浸透膜装置31との間に挟まれる位置に設置されている。
【0031】
さらに、上記したポンプ34は、分岐流路39における送水流路35へ合流箇所を、逆浸透膜装置31との間で、挟む位置に設置されている。バルブ43は、送水流路35上におけるポンプ34と逆浸透膜装置32との間に挟まれる位置に設置されている。また、バルブ46、48は、帰還流路36上に設けられ、一方、バルブ45、47は、帰還流路37上に設けられている。さらに、バルブ49は、分岐流路38上に設けられ、また、バルブ44は、分岐流路39上に設けられている。
【0032】
上記したバルブ41~49は、例えば電磁弁などで構成されており、制御部21aが発生させる制御信号に基づき開度を変更して通水流量を調節する。また、ポンプ33、34は、制御部21aが発生させる制御信号に基づき稼働量を変更し、当該ポンプ33、34の下流側への供給水量を調節する。これにより、制御部21a並びに上記した各バルブ及び各ポンプを有する流量調整機構21は、送水流路35、帰還流路36、37及び分岐流路38、39の流量を調整する。
【0033】
また、
図2、
図3に示すように、濃度計測装置19を構成する検出部19bは、分岐流路38(バルブ49の下流側のポイントD8)を流れる濃縮水中に含まれた所定の弱電
解質成分の濃度を検出する。演算部19cは、流量調整機構21により調整された流量及び検出部19bにより検出された濃度に基づいて、送水流路35上における帰還流路36、37の各帰還箇所よりも上流側(バルブ41と前記各帰還箇所との間のポイントD1)の被処理水中に含まれた所定の弱電
解質成分の濃度を算出する。
【0034】
つまり、演算部19cは、逆浸透膜装置31、32による被処理水の濃縮率(濃縮倍率)から逆算して実際の弱電解質成分の濃度を求める。ここで、所定の弱電解質成分は、例えばシリカ(二酸化ケイ素:SiO2)である。したがって、上記した検出部19b及び演算部19cは、例えばシリカ計などで構成される。
本濃縮器に用いる逆浸透膜装置に内蔵される逆浸透膜モジュールとしては、超低圧膜、低圧膜、中圧膜、高圧膜から構成されるもののいずれも使える。
逆浸透膜モジュールとしては、市販のモジュールを使用可能であるが、たとえば、日東電工社製 ES-20等が使用可能である。
本濃縮器は分析用の少流量の濃縮水を得られればよいので、逆浸透膜モジュールとしては膜面積の小さいモジュールとして、例えば、4インチモジュールないしラボ用小型モジュールがより好ましい。
本濃縮器は分析用の濃縮水が得られればよいので、濃縮水流量が1~10L/min程度となることが好ましい。
分岐流路39、帰還流路36、37に必要に応じて冷却器を設けることが可能である。冷却器を設けることにより、水の循環による水温上昇を防ぐことが可能であり、水温の上昇に伴う逆浸透膜装置でのシリカ除去率の低下の抑制が可能である。水温は、20~25℃に保つことが好ましい。
濃度分極の悪影響を抑えるためには、逆浸透膜装置の仕様上の最低濃縮水量以上、濃縮水を流す必要があるが、最低濃縮水量の1.5倍以上の流量を保っていることが好ましい。
なお、上記した濃縮器を、二次純水製造部の内部に設置する場合には、濃縮器に流入する被処理水の流量が増加するので、それに合わせて濃縮器を適宜スケールアップする必要がある。
【0035】
次に、主に
図3に基づき、本実施形態の濃度計測装置19におけるより具体的な構成及び作用効果を例示(実施例を説明)する。本実施形態の濃度計測装置19(濃縮器19a)における逆浸透膜装置31の水回収率は、逆浸透膜装置32の水回収率よりも大きくなるように構成されている。より具体的には、逆浸透膜装置31の水回収率は、80~99.99%の範囲内にあることが好ましく、98~99.9%の範囲内にあればより好ましい。一方、逆浸透膜装置32の水回収率は、10~80%の範囲内にあることが好ましく、40~60%の範囲内にあればより好ましい。本実施形態(実施例)では、逆浸透膜装置(RO-1)31の水回収率が99.5%とされ、一方、逆浸透膜装置(RO-2)32の水回収率が48.5%とされた例を説明する。ここで、逆浸透膜装置31には、超低圧2インチRO(ES 20-D2:日東電工)が適用され、一方、逆浸透膜装置32には、海水淡水化膜2インチRO(RE 2521-SHN:LENNTECH)が適用されている。
【0036】
以下、
図3に示すように、濃縮器19a内のポイントD1、D4~D8における流量やシリカの濃度の測定値を例示する。なお、ポイントD2、D3については、シリカの濃度の予想値を例示する。まず、ポイントD1の流量は0.707L/min、ポイントD1のシリカの濃度は4.1ppbである。なお、ポイントD1における送水流量は、1~10L/minオーダの水量が最適である。また、ポイントD2のシリカの濃度は3ppbであり、ポイントD3のシリカの濃度は6ppbである。
【0037】
また、ポイントD4の流量は0.7L/minであり、ポイントD4のシリカの濃度は0.08ppbであり、ポイントD5の流量(測定値)は4.7L/minである。さらに、ポイントD6の流量は0.65L/minであり、ポイントD7の流量は3.5L/minである。また、ポイントD8の流量は0.007L/min、ポイントD8のシリカの濃度は410ppbである。
【0038】
ここで、100%シリカ回収時の濃縮水の理論値A(ポイントD8におけるシリカの理論上の濃度)は、ポイントD1のシリカの濃度をB、ポイントD1の流量をC、ポイントD8の流量をEとすると、次の式1で与えられる。
A=B×(C÷E) …式1
つまり、414.1[ppb]=4.1×101[流量比101倍]である。
【0039】
一方、実際のシリカの回収率Fは、ポイントD8のシリカの濃度をGとすると、次の式2で与えられる。
F=(G÷A)×100 …式2
すなわち、99[%]≒(410÷414.1)×100[%]である。
【0040】
この結果からわかるように、濃縮器19aの流量調整機構21を介して各流路の流量が適切に設定されている。つまり、逆浸透膜装置31は、濃縮を目的とするため、水回収率が高い設定とされ、一方、逆浸透膜装置32よりリーク(漏洩)したシリカの回収を目的とするため、水回収率が低い設定とされている。詳述すると、逆浸透膜装置31、32で生じ得る濃度分極を抑えるために、濃縮器19aでは、逆浸透膜装置31、32の前段(直前)に被処理水の濃縮水を戻す帰還流路36及び分岐流路39が設けられており、逆浸透膜装置の仕様上の最低濃縮水量の1.5倍以上の流量を保っている。一方、シリカの回収率を向上させるために(逆浸透膜装置31よりリークしたシリカを回収するために)、逆浸透膜装置32の濃縮水を逆浸透膜装置31の前段に戻す帰還流路37が設けられている。濃縮器19aを含む濃度計測装置19は、このような構成を有していることで、ポイントD1、D8の流量比及びポイントD8のシリカの濃度(実際には演算部19cで演算されるポイントD8のシリカ濃度)を基に逆算して、ポイントD1のシリカの濃度を高い精度で計測することが可能となる。
【0041】
次に、比較例1、2の濃縮器80、90について
図4、
図5を参照して説明する。
図4に示すように、比較例1の濃縮器80は、被処理水入口81a、透過水出口81b及び濃縮水出口81cを有する逆浸透膜装置81、送水流路82、並びに濃縮水流路83を備えている。濃縮器80内のポイントD11~D13における流量やシリカの濃度の測定値を例示する。まず、ポイントD11の流量は0.765L/minであり、ポイントD11のシリカの濃度は0.13ppbである。また、ポイントD12の流量は0.75L/minであり、ポイントD12のシリカの濃度は0.11ppbである。さらに、ポイントD13の流量は0.015L/minであり、ポイントD13のシリカの濃度は0.71ppbである。
【0042】
ここで、100%シリカ回収時の濃縮水の理論値H(ポイントD13におけるシリカの理論上の濃度)は、ポイントD11のシリカの濃度をJ、ポイントD11の流量をK、ポイントD13の流量をMとすると、次の式3で与えられる。
H=J×(K÷M) …式3
つまり、6.63[ppb]=0.13×51[流量比51倍]である。
【0043】
一方、実際のシリカの回収率Nは、ポイントD13のシリカの濃度をPとすると、次の式4で与えられる。
N=(P÷H)×100 …式4
すなわち、10.7[%]≒0.71÷6.63×100である。
【0044】
この結果から、帰還流路を持たず単一の逆浸透膜装置81を備える比較例1の濃縮器80は、シリカの回収率が極めて低いことがわかる。
【0045】
一方、
図5に示すように、比較例2の濃縮器90は、被処理水入口91a、透過水出口91b及び濃縮水出口91cを有する逆浸透膜装置91、ポンプ92、バルブ96、97、送水流路93、帰還流路94、並びに分岐流路95を備えている。濃縮器90内のポイントD21、D23~D25における流量やシリカの濃度の測定値を例示する。なお、ポイントD22については、シリカの濃度の予想値を例示する。まず、ポイントD21の流量は1.009L/minであり、ポイントD21のシリカの濃度は3ppbである。また、ポイントD22のシリカの濃度は90.9ppbである。さらに、ポイントD23の流量は0.99L/minであり、ポイントD23のシリカの濃度は0.99ppbである。また、ポイントD24の流量は2.66L/minである。さらに、ポイントD25の流量は0.019L/min、ポイントD25のシリカの濃度は110ppbである。
【0046】
ここで、100%シリカ回収時の濃縮水の理論値Q(ポイントD25におけるシリカの理論上の濃度)は、ポイントD21のシリカの濃度をR、ポイントD21の流量をS、ポイントD25の流量をTとすると、次の式5で与えられる。
Q=R×(S÷T) …式5
つまり、159[ppb]=3×53[流量比約53倍]である。
【0047】
一方、実際のシリカの回収率Uは、ポイントD25のシリカの濃度をVとすると、次の式6で与えられる。
U=(V÷Q)×100 …式6
すなわち、69[%]≒(110÷159)×100[%]である。
【0048】
比較例2の濃縮器90では、帰還流路94を設けて濃縮水を帰還させていることから、逆浸透膜装置91の前段ではシリカ濃度が上昇している。逆浸透膜装置91の水回収率は、98%程度にはなるものの、シリカの回収率は、約70%であり、十分ではないことがわかる。
【0049】
これに対して、上述した本実施形態(実施例)の濃縮器19aは、第1、第2の逆浸透膜装置31、32を備えると共に、それぞれの濃縮水出口31c、32cから送水流路35に帰還する帰還流路36、37を有し、しかも流量調整機構21を介して各逆浸透膜装置31、32の水回収率が適切に設定されている。したがって、本実施形態の濃縮器19aを含む濃度計測装置19、及び超純水製造装置10によれば、被処理水中に不純物として含まれたシリカなどの弱電解質成分の回収率を高め、かつ高い濃縮倍率を得ることができる。
【0050】
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明は、この実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよいし、上記実施形態に開示した複数の構成要素を適宜組み合わせることも可能である。
【0051】
例えば、
図3に示した濃縮器19aに代えて、
図6に示すように、濃縮器50を構成することも可能である。なお、
図6では、一部のバルブの図示などを省略している。濃縮器50は、
図6に示すように、濃縮器19aの構成に加え、帰還流路51、分岐流路54、ポンプ57、バルブ52、55、56、逆浸透膜装置(RO-3)53を備えている。逆浸透膜装置53は、逆浸透膜を備えており、上流側から導入された被処理水を、逆浸透膜により透過水と濃縮水とに分離する。
【0052】
帰還流路51は、逆浸透膜装置53における濃縮水出口から延び、送水流路35上における逆浸透膜装置31の上流側に帰還する。分岐流路54は、帰還流路51から分岐し、送水流路35上における逆浸透膜装置32と逆浸透膜装置53との間に合流する。なお、分岐流路54は、帰還流路51から分岐し、送水流路35上における逆浸透膜装置31と逆浸透膜装置32との間に合流するものであってもよい。また、逆浸透膜装置53の水回収率は、逆浸透膜装置32と同様に、逆浸透膜装置31の水回収率よりも小さくなるように構成されている。したがって、直列に3段の逆浸透膜装置31、32、53が設置された濃縮器50においても、被処理水中に不純物として含まれたシリカなどの弱電解質成分の回収率を高め、かつ高い濃縮倍率を得ることができる。なお、逆浸透膜装置を4段以上直列に設置した濃縮器を構成することも可能である。
【符号の説明】
【0053】
10…超純水製造装置、14…一次純水製造部、16…タンク、17…流路、18…二次純水製造部、19…濃度計測装置、19a…濃縮器、19b…検出部、19c…演算部、20…ユースポイント(POU)、21…流量調整機構、21a…制御部、31…逆浸透膜装置(第1の逆浸透膜装置)、32…逆浸透膜装置(第2の逆浸透膜装置)、33,34…ポンプ、35…送水流路、36…帰還流路(第1の帰還流路)、37…帰還流路(第2の帰還流路)、38…分岐流路(第1の分岐流路)、39…分岐流路(第2の分岐流路)、41~49…バルブ。