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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-10
(45)【発行日】2023-01-18
(54)【発明の名称】タッチディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20230111BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20230111BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
G06F3/041 470
G06F3/041 430
G09F9/00 366A
G09F9/30 365
G09F9/30 330
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020144180
(22)【出願日】2020-08-28
(65)【公開番号】P2021039755
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2020-08-28
(31)【優先権主張番号】10-2019-0107243
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】李 楊 植
(72)【発明者】
【氏名】李 揮 得
(72)【発明者】
【氏名】▲チョ▼ 頂 ▲ホ▼
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-112690(JP,A)
【文献】特開2011-227793(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0237533(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G09F 9/00
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子が配置されたアクティブ領域と、前記アクティブ領域の外側に位置し、複数の信号配線が配置されたノンアクティブ領域とを含む基板と、
前記アクティブ領域及び前記ノンアクティブ領域に配置され、前記発光素子及び前記信号配線上に位置する封止部と、
前記封止部上で前記アクティブ領域に配置された複数のタッチ電極と、
前記封止部上で前記ノンアクティブ領域に配置され、前記タッチ電極と電気的に連結された複数のタッチラウティング配線と、
前記基板の上方に配置された平坦化膜と、
前記ノンアクティブ領域で前記封止部の下に位置し、少なくとも一部分が前記信号配線上に位置し、前記発光素子の共通電極と電気的に連結されたシールド電極と、
前記シールド電極の下に位置し、前記シールド電極と電気的に連結された共通電圧供給配線とを含み、
前記シールド電極又は前記共通電圧供給配線は、前記ノンアクティブ領域で前記タッチラウティング配線と前記信号配線とが垂直方向において重畳された領域に配置されており、
前記シールド電極は、前記平坦化膜の上部と部分的に接触し、
前記複数の信号配線のうちの少なくとも1つは、前記平坦化膜の下部と部分的に接触し、
前記複数のタッチ電極のうちの少なくとも1つは、前記複数の信号配線のうちの少なくとも1つと垂直方向において重畳しており、
前記共通電圧供給配線は、前記共通電圧供給配線と電気的に連結された前記シールド電極が前記複数の信号配線を囲むように前記複数の信号配線のうちで最も下に配置された信号配線と同一の層に配置されており、
前記シールド電極は、ホールを含まず、前記ノンアクティブ領域の一部まで延在しており、
前記シールド電極の上部表面は、バンク及び前記封止部と直接に接触し、カソードと電気的に連結されている
ことを特徴とするタッチディスプレイ装置。
【請求項2】
前記複数の信号配線は、前記アクティブ領域と前記共通電圧供給配線との間に位置することを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項3】
前記複数の信号配線のうちで少なくとも一つは、前記共通電圧供給配線と重畳された領域に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項4】
前記共通電圧供給配線の幅は、前記共通電圧供給配線と重畳された前記前記複数の信号配線のうちの少なくとも1つの幅より大きいことを特徴とする請求項3に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項5】
前記シールド電極は、
前記信号配線上に位置する第1部分と、
前記第1部分と連結されて前記複数の信号配線のうちで少なくとも一つの一側に位置する第2部分を含むことを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項6】
前記シールド電極は、前記発光素子のピクセル電極と同一な物質でなされたことを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項7】
前記共通電圧供給配線は、前記複数の信号配線のうちで何れか一つと同一な層に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項8】
前記共通電圧供給配線は、前記複数の信号配線のうちで最も下に配置された信号配線と同一な層に配置されたことを特徴とする請求項7に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項9】
前記信号配線で前記シールド電極及び前記共通電圧供給配線と重畳された領域を除いた領域に配置された部分は、前記タッチラウティング配線と重畳された領域を除いた領域に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項10】
前記ノンアクティブ領域に配置された前記封止部の少なくとも一部分は傾斜面を含んで、前記タッチラウティング配線の一部分は前記傾斜面に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項11】
前記ノンアクティブ領域で前記シールド電極と重畳される前記封止部の上面は平坦化されたことを特徴とする請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項12】
複数の発光素子が配置されたアクティブ領域と、前記アクティブ領域の外側に位置し、複数の信号配線が配置されたノンアクティブ領域とを含む基板と、
前記アクティブ領域及び前記ノンアクティブ領域に配置され、前記発光素子及び前記信号配線上に位置する封止部と、
前記基板の上方に配置された平坦化膜と、
前記封止部上で前記アクティブ領域に配置された複数のタッチ電極と、
前記封止部上で前記ノンアクティブ領域に配置され、前記タッチ電極と電気的に連結された複数のタッチラウティング配線と、
前記ノンアクティブ領域で前記封止部の下に位置し、少なくとも一部分が前記信号配線上に位置し、前記発光素子の共通電極と電気的に連結された第1シールド電極と、
前記ノンアクティブ領域で前記第1シールド電極の外側に位置し、前記第1シールド電極と分離された第2シールド電極と、
前記第1シールド電極の下に位置し、前記第1シールド電極と電気的に連結された共通電圧供給配線と、
を含み、
前記第1シールド電極、前記第2シールド電極及び前記共通電圧供給配線のうちで少なくとも一つは、前記ノンアクティブ領域で前記タッチラウティング配線と前記信号配線とが垂直方向において重畳された領域に配置され、
前記第1シールド電極は、前記平坦化膜の上部と部分的に接触し、
前記複数の信号配線のうちの少なくとも1つは、前記平坦化膜の下部と部分的に接触し、
前記複数のタッチ電極のうちの少なくとも1つは、前記複数の信号配線のうちの少なくとも1つと垂直方向において重畳しており、
前記共通電圧供給配線は、前記第2シールド電極と同一の層に位置するか、または前記第2シールド電極より下の層に位置し、
前記共通電圧供給配線は、前記第1シールド電極と電気的に連結されており、前記第1シールド電極と前記第2シールド電極との間に位置し、
前記シールド電極は、ホールを含まず、前記ノンアクティブ領域の一部まで延在しており、
前記シールド電極の上部表面は、バンク及び前記封止部と直接に接触し、カソードと電気的に連結されている
ことを特徴とするタッチディスプレイ装置。
【請求項13】
前記第1シールド電極と前記第2シールド電極は、お互いに絶縁されたことを特徴とする請求項12に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項14】
前記第2シールド電極で定電圧が印加されることを特徴とする請求項12に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項15】
前記第2シールド電極で前記第1シールド電極に印加される電圧と同一なレベルの電圧が印加されることを特徴とする請求項12に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項16】
前記第2シールド電極で前記タッチラウティング配線に印加される信号と同一な信号が印加されることを特徴とする請求12に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項17】
前記第1シールド電極の下に位置し、前記第1シールド電極と電気的に連結された共通電圧供給配線をさらに含み、
前記共通電圧供給配線は前記第2シールド電極と同一な層に位置するか、または前記第2シールド電極より下に位置することを特徴とする請求項12に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項18】
前記ノンアクティブ領域で前記タッチラウティング配線と前記信号配線が重畳された領域は、前記共通電圧供給配線と前記第2シールド電極との間の領域を除いた領域と重畳されることを特徴とする請求項17に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項19】
前記封止部で前記第1シールド電極上に位置する部分は平坦化された領域を含んで、前記第2シールド電極上に位置する部分は傾いた領域を含むことを特徴とする請求項12に記載のタッチディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するによって画像を表示するディスプレイ装置に対する要求が増加しており、液晶ディスプレイ装置、有機発光ディスプレイ装置など、多様な類型のディスプレイ装置が活用される。
【0003】
このようなディスプレイ装置は、使用者により多様な機能を提供するために、ディスプレイパネルに対する使用者のタッチを認識して認識されたタッチを基盤で入力処理を遂行する機能を提供する。
【0004】
一例で、タッチ認識が可能なディスプレイ装置は、ディスプレイパネルに配置されるか、または内蔵した複数のタッチ電極を含み、このようなタッチ電極を駆動してディスプレイパネルに対する使用者のタッチ有無とタッチ座標などを検出することができる。
【0005】
ここで、ディスプレイパネルは、映像を表示してタッチセンシング機能を提供することによってディスプレイパネルにディスプレイ駆動のための配線とタッチセンシングのための配線を配置でき、場合によって、ディスプレイ駆動のための配線とタッチセンシングのための配線が重畳されるか、または接するように配置できる。よって、両配線の間の寄生容量によってタッチセンシングの性能が低下する問題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2016-051480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の実施例らは、ディスプレイパネルのノンアクティブ領域でディスプレイ駆動のための配線とタッチセンシングのための配線の間の寄生容量によるタッチセンシング信号のノイズを低減させることができる方案を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一側面で、本発明の実施例らは、複数の発光素子が配置されたアクティブ領域と、アクティブ領域の外側に位置して複数の信号配線が配置されたノンアクティブ領域と、アクティブ領域及びノンアクティブ領域に配置されて発光素子及び信号配線上に位置する封止部と、封止部上でアクティブ領域に配置された複数のタッチ電極と、封止部上でノンアクティブ領域に配置されてタッチ電極と電気的に連結された複数のタッチラウティング配線と、ノンアクティブ領域で封止部の下に位置して少なくとも一部分が信号配線上に位置して発光素子の共通電極と電気的に連結されたシールド電極と、シールド電極の下に位置してシールド電極と電気的に連結された共通電圧供給配線を含むタッチディスプレイ装置を提供する。
【0009】
ここで、シールド電極及び共通電圧供給配線のうちで少なくとも一つは、ノンアクティブ領域でタッチラウティング配線と信号配線が重畳された領域を含む領域に配置されることができる。
【0010】
他側面で、本発明は、複数の発光素子が配置されたアクティブ領域と、アクティブ領域の外側に位置して複数の信号配線が配置されたノンアクティブ領域と、アクティブ領域及びノンアクティブ領域に配置されて発光素子及び信号配線上に位置する封止部と、封止部上でアクティブ領域に配置された複数のタッチ電極と、封止部上でノンアクティブ領域に配置されてタッチ電極と電気的に連結された複数のタッチラウティング配線と、ノンアクティブ領域で封止部の下に位置して少なくとも一部分が信号配線上に位置して発光素子の共通電極と電気的に連結された第1シールド電極と、ノンアクティブ領域で第1シールド電極の外側に位置して第1シールド電極と分離した第2シールド電極を含むタッチディスプレイ装置を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施例らによれば、ディスプレイパネルのノンアクティブ領域に配置され、アクティブ領域に配置された発光素子の共通電極で共通電圧を供給する電極や配線がディスプレイ駆動のための信号配線とタッチラウティング配線の間に位置するようにすることで、ディスプレイ駆動のための信号配線によるノイズを遮断できる。
【0012】
本発明の実施例らによれば、ディスプレイパネルのノンアクティブ領域でシールド電極が配置されない領域に位置するタッチラウティング配線とディスプレイ駆動のための信号配線は、お互いに重畳されないように配置されるようにすることで、シールド電極とパッド部との間の領域でディスプレイ駆動のための信号配線によるタッチセンシング信号のノイズを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置の概略的な構成を示した図面である。
図2】本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置のディスプレイパネルを概略的に示した図面である。
図3】本発明の実施例らによるディスプレイパネルにタッチパネルが内蔵される構造を例示的に示した図面である。
図4】本発明の実施例らによるディスプレイパネルに配置されたタッチ電極のタイプを例示的に示した図面である。
図5】同じく、本発明の実施例らによるディスプレイパネルに配置されたタッチ電極のタイプを例示的に示した図面である。
図6図5のメッシュタイプのタッチ電極を例示的に示した図面である。
図7】本発明の実施例らによるディスプレイパネルでのタッチセンサー構造を簡略に示した図面である。
図8図7のタッチセンサー構造の具現例示図面である。
図9】本発明の実施例らによるディスプレイパネルの部分的な断面図であり、図8に示されたX-X'部分の断面構造の例示を示した図面である。
図10】本発明の実施例らによるディスプレイパネルにカラーフィルターが含まれた場合の断面構造を例示的に示した図面である。
図11】同じく、本発明の実施例らによるディスプレイパネルにカラーフィルターが含まれた場合の断面構造を例示的に示した図面である。
図12】本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された平面構造の例示を示した図面である。
図13a図12に示されたタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された断面構造の例示を示した図面である。
図13b図12に示されたタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された断面構造の例示を示した図面である。
図14】同じく、図12に示されたタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された断面構造の例示を示した図面である。
図15】同じく、図12に示されたタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された断面構造の例示を示した図面である。
図16】本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された断面構造の他の例示を示した図面である。
図17】本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された断面構造のまた他の例示を示した図面である。
図18】本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された平面構造の他の例示を示した図面である。
図19図18に示されたタッチディスプレイ装置にシールド電極が配置された断面構造の例示を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一部実施例らを例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素らに参照符号を付け加えることにおいて、同一な構成要素らに対してはたとえ他の図面上に表示されても可能な限り同一な符号を有することができる。また、本発明を説明するにおいて、関連される公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を濁すことがあると判断される場合には、その詳細な説明は略することができる。本明細書上で言及された“含む”、“有する”、“なされる”などが使用される場合“~のみ”が使用されない以上、他の部分が加えられることができる。構成要素を単数で表現した場合に特別な明示上な記載事項がない限り複数を含む場合を含むことがある。
【0015】
また、本実施例の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当構成要素の本質、順番、順序または個数などが限定されない。
【0016】
構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」などになると記載された場合、2つ以上の構成要素が直接的に「連結」、「結合」または「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素がさらに「介在」されて「連結」、「結合」または「接続」され得ると理解されるべきである。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」または「接続」される2つ以上の構成要素のうち、1つ以上に含まれ得る。
【0017】
構成要素や、時間的流れの関係についての説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで時間的先後関係または流れ的先後関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使用されない以上、連続的ではない場合も含み得る。
【0018】
一方、構成要素についての数値またはその対応情報(例:レベルなど)を言及した場合、別の明示的な記載がなくても、数値またはその対応情報は、各種要因(例:工程上の要因、内部または外部衝撃、ノイズなど)によって発生し得る誤差の範囲を含むものと解釈され得る。
【0019】
図1は、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置のシステム構成図である。図1を参照すれば、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置は、映像ディスプレイのための機能とタッチセンシングのための機能をすべて提供することができる。
【0020】
映像ディスプレイ機能を提供するために、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置は複数のデータライン及び複数のゲートラインが配置されて複数のデータライン及び複数のゲートラインによって定義された複数のサブピクセルが配列されたディスプレイパネル(DISP)と、複数のデータラインを駆動するデータ駆動回路(DDC)と、複数のゲートラインを駆動するゲート駆動回路(GDC)と、データ駆動回路(DDC)及びゲート駆動回路(GDC)の動作を制御するディスプレイコントローラー(DCTR)などを含むことができる。
【0021】
データ駆動回路(DDC)、ゲート駆動回路(GDC)及びディスプレイコントローラー(DCTR)のそれぞれを一つ以上の個別部品で具現できる。場合によって、データ駆動回路(DDC)、ゲート駆動回路(GDC)及びディスプレイコントローラー(DCTR)のうちで二つ以上は一つの部品に統合されて具現できる。例えば、データ駆動回路(DDC)とディスプレイコントローラー(DCTR)は一つの集積回路チップ(IC Chip)で具現できる。
【0022】
タッチセンシング機能を提供するために、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置は、複数のタッチ電極を含むタッチパネル(TSP)と、タッチパネル(TSP)でタッチ駆動信号を供給してタッチパネル(TSP)からタッチセンシング信号を検出し、検出されたタッチセンシング信号を土台でタッチパネル(TSP)での使用者のタッチ有無またはタッチ位置(タッチ座標)をセンシングするタッチセンシング回路(TSC)を含むことができる。
【0023】
タッチセンシング回路(TSC)は、一例で、タッチパネル(TSP)でタッチ駆動信号を供給してタッチパネル(TSP)からタッチセンシング信号を検出するタッチ駆動回路(TDC)と、タッチ駆動回路(TDC)によって検出されたタッチセンシング信号を土台でタッチパネル(TSP)での使用者のタッチ有無及び/またはタッチ位置をセンシングするタッチコントローラー(TCTR)などを含むことができる。
【0024】
タッチ駆動回路(TDC)はタッチパネル(TSP)にタッチ駆動信号を供給する第1回路パートとタッチパネル(TSP)からタッチセンシング信号を検出する第2回路パートを含むことができる。
【0025】
タッチ駆動回路(TDC)及びタッチコントローラー(TCTR)は、別途の部品で具現されるか、または、場合によって、一つの部品で統合されて具現されることもできる。
【0026】
一方、データ駆動回路(DDC)、ゲート駆動回路(GDC)及びタッチ駆動回路(TDC)それぞれを一つ以上の集積回路で具現でき、ディスプレイパネル(DISP)との電気的な連結観点でCOG(Chip On Glass)タイプ、COF(Chip On Film)タイプ、またはTCP(Tape Carrier Package)タイプなどで具現でき、ゲート駆動回路(GDC)はGIP(Gate In Panel)タイプでも具現できる。
【0027】
一方、ディスプレイ駆動のための回路構成ら(DDC、GDC、DCTR)とタッチセンシングのための回路構成ら(TDC、TCTR)それぞれは一つ以上の個別部品で具現されることができる。場合によってディスプレイ駆動のための回路構成ら(DDC、GDC、DCTR)のうちで一つ以上とタッチセンシングのための回路構成ら(TDC、TCTR)のうちで一つ以上は機能的に統合されて一つ以上の部品で具現されることもできる。
【0028】
例えば、データ駆動回路(DDC)とタッチ駆動回路(TDC)は、一つまたは二つ以上の集積回路チップで統合具現されることができる。データ駆動回路(DDC)とタッチ駆動回路(TDC)が二つ以上の集積回路チップに統合具現される場合、二つ以上の集積回路チップそれぞれはデータ駆動機能とタッチ駆動機能を有することができる。
【0029】
一方、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置は、有機発光ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置などの多様なタイプであることができる。下では、説明の便宜のために、タッチディスプレイ装置が有機発光ディスプレイ装置であるものを例えて説明する。すなわち、ディスプレイパネル(DISP)は有機発光ディスプレイパネル、液晶ディスプレイパネルなどの多様なタイプであることができるが、以下では、説明の便宜のためにディスプレイパネル(DISP)が有機発光ディスプレイパネルであるものを例えて説明する。
【0030】
また一方、後述するが、タッチパネル(TSP)はタッチ駆動信号が印加されるか、またはタッチセンシング信号が検出されることができる複数のタッチ電極と、このような複数のタッチ電極をタッチ駆動回路(TDC)と連結させてくれるための複数のタッチラウティング配線などを含むことができる。
【0031】
タッチパネル(TSP)はディスプレイパネル(DISP)の外部に存在することもできる。すなわち、タッチパネル(TSP)とディスプレイパネル(DISP)は別に製作されて結合され得る。このようなタッチパネル(TSP)を外装型タイプまたはアドオン(Add-on)タイプであると称する。
【0032】
これと異なるように、タッチパネル(TSP)はディスプレイパネル(DISP)の内部に内蔵されることもできる。すなわち、ディスプレイパネル(DISP)を製作する時、タッチパネル(TSP)を構成する複数のタッチ電極と複数のタッチラウティング配線などのタッチセンサー構造は、ディスプレイ駆動のための電極ら及び信号ラインらと共に形成されることができる。このようなタッチパネル(TSP)を内蔵型タイプであると称する。下では、説明の便宜のために、タッチパネル(TSP)が内蔵型タイプの場合を例えて説明する。
【0033】
図2は、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置のディスプレイパネル(DISP)を概略的に示した図面である。図2を参照すれば、ディスプレイパネル(DISP)は、映像が表示されるアクティブ領域(AA)と、アクティブ領域(AA)の外郭境界ライン(BL)の外郭領域であるノンアクティブ領域(NA)を含むことができる。
【0034】
ディスプレイパネル(DISP)のアクティブ領域(AA)には、映像ディスプレイのための複数のサブピクセルが配列され、ディスプレイ駆動のための各種電極らや信号ラインらが配置される。
【0035】
また、ディスプレイパネル(DISP)のアクティブ領域(AA)には、タッチセンシングのための複数のタッチ電極とこれらと電気的に連結された複数のタッチラウティング配線などが配置されることができる。これによって、アクティブ領域(AA)はタッチセンシングが可能なタッチセンシング領域であるとも言える。
【0036】
ディスプレイパネル(DISP)のノンアクティブ領域(NA)には、アクティブ領域(AA)に配置された各種信号ラインらが延長されたリンクラインら、またはアクティブ領域(AA)に配置された各種信号ラインらと電気的に連結されたリンクラインらと、このリンクラインらに電気的に連結されたパッドらが配置されることができる。ノンアクティブ領域(NA)に配置されたパッドらはディスプレイ駆動回路(DDC、GDCなど)がボンディングされるか、または電気的に連結されることができる。
【0037】
また、ディスプレイパネル(DISP)のノンアクティブ領域(NA)には、アクティブ領域(AA)に配置された複数のタッチラウティング配線が延長されたリンクラインらまたはアクティブ領域(AA)に配置された複数のタッチラウティング配線と電気的に連結されたリンクラインらと、このリンクラインらに電気的に連結されたパッドらが配置されることができる。ノンアクティブ領域(NA)に配置されたパッドらはタッチ駆動回路(TDC)がボンディングされるか、または電気的に連結されることができる。
【0038】
ノンアクティブ領域(NA)には、アクティブ領域(AA)に配置された複数のタッチ電極のうちで最外殻タッチ電極の一部を拡張した部分の存在も可能であり、アクティブ領域(AA)に配置された複数のタッチ電極と同一な物質の一つ以上の電極(タッチ電極)をさらに配置できる。
【0039】
すなわち、ディスプレイパネル(DISP)に配置された複数のタッチ電極はアクティブ領域(AA)内にすべて存在するか、またはディスプレイパネル(DISP)に配置された複数のタッチ電極のうちで一部(例:最外殻タッチ電極)は、ノンアクティブ領域(NA)に存在するか、またはディスプレイパネル(DISP)に配置された複数のタッチ電極のうちで一部(例:最外殻タッチ電極)はアクティブ領域(AA)とノンアクティブ領域(NA)にかけていることもできる。
【0040】
一方、図2を参照すれば、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置のディスプレイパネル(DISP)はアクティブ領域(AA)内のある層(Layer、例:有機発光ディスプレイパネルでの封止部)が崩れることを防止するためのダム(DAM)が配置されるダム領域(DA)を含むことができる。
【0041】
ダム領域(DA)は、アクティブ領域(AA)とノンアクティブ領域(NA)の境界支点やアクティブ領域(AA)の外郭領域であるノンアクティブ領域(NA)のある一支点などに位置することができる。
【0042】
ダム領域(DA)に配置されるダムは、アクティブ領域(AA)のすべての方向を取り囲みながら配置されるか、または、アクティブ領域(AA)の一つまたは二つ以上の一部分(例:崩れやすい層がある部分)の外郭のみに配置されることもできる。
【0043】
ダム領域(DA)に配置されるダムは、すべて連結される一つのパターンであることもできて断絶された二つ以上のパターンでなされることもできる。また、ダム領域(DA)は1次ダムだけが配置されることもできて、2個のダム(1次ダム、2次ダム)が配置されることもでき、3個以上のダムが配置されることもできる。ダム領域(DA)で、ある一方向では1次ダムのみがあって、ある他の一方向では1次ダムと2次ダムがすべてあることもできる。
【0044】
図3は、本発明の実施例らによるディスプレイパネル(DISP)にタッチパネル(TSP)が内蔵される構造を例示的に示した図面である。図3を参照すれば、ディスプレイパネル(DISP)のアクティブ領域(AA)には、基板(SUB)上に複数のサブピクセル(SP)が配列される。
【0045】
各サブピクセル(SP)は、発光素子(ED)と、発光素子(ED)を駆動するための第1トランジスタ(T1)と、第1トランジスタ(T1)の第1ノード(N1)でデータ電圧(VDATA)を伝達してくれるための第2トランジスタ(T2)と一つのフレームとの間に一定電圧を維持してくれるためのストレージキャパシター(Cst)などを含むことができる。
【0046】
第1トランジスタ(T1)はデータ電圧(VDATA)が印加されることができる第1ノード(N1)、発光素子(ED)と電気的に連結される第2ノード(N2)及び駆動電圧ライン(DVL)から駆動電圧(VDD)が印加される第3ノード(N3)を含み得る。第1ノード(N1)はゲートノードであり、第2ノード(N2)はソースノードまたはドレインノードであってもよく、第3ノード(N3)はドレインノードまたはソースノードであってもよい。このような第1トランジスタ(T1)は発光素子(ED)を駆動する駆動トランジスタとも言う。
【0047】
発光素子(ED)は第1電極(例:アノード電極)、発光及び第2電極(例:カソード電極)を含むことができる。第1電極は第1トランジスタ(T1)の第2ノード(N2)と電気的に連結され、第2電極に基底電圧(VSS)を印加できる。
【0048】
このような発光素子(ED)で発光層は有機物を含む有機発光層であってもよい。この場合、発光素子(ED)は有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)であり得る。
【0049】
第2トランジスタ(T2)は、ゲートライン(GL)を通じて印加されるスキャン信号(SCAN)によってオン-オフが制御され、第1トランジスタ(T1)の第1ノード(N1)とデータライン(DL)との間に電気的に連結され得る。このような第2トランジスタ(T2)はスイッチングトランジスタとも言う。
【0050】
第2トランジスタ(T2)はスキャン信号(SCAN)によってターンオンされれば、データライン(DL)から供給されたデータ電圧(VDATA)を第1トランジスタ(T1)の第1ノード(N1)に伝達する。
【0051】
ストレージキャパシター(Cst)を第1トランジスタ(T1)の第1ノード(N1)と第2ノード(N2)との間に電気的に連結できる。
【0052】
各サブピクセル(SP)は図3に示されたように2個のトランジスタ(T1、T2)と1個のキャパシター(Cst)を含む2T1C構造を有することができ、場合によって、1個以上のトランジスタをさらに含むか、または1個以上のキャパシターをさらに含むこともできる。
【0053】
ストレージキャパシター(Cst)は、第1トランジスタ(T1)の第1ノード(N1)と第2ノード(N2)との間に存在することができる内部キャパシター(Internal Capacitor)である寄生キャパシター(例:Cgs、Cgd)ではなく、第1トランジスタ(T1)の外部に意図的に設計した外部キャパシター(External Capacitor)であることがある。第1トランジスタ(T1)及び第2トランジスタ(T2)それぞれは、nタイプトランジスタとかpタイプトランジスタであることができる。
【0054】
一方、前述したように、ディスプレイパネル(DISP)には発光素子(ED)、2個以上のトランジスタ(T1、T2)及び1個以上のキャパシター(Cst)などの回路素子が配置される。このような回路素子(特に、発光素子(ED))は外部の水分や酸素などに脆弱であるために、外部の水分や酸素が回路素子(特に、発光素子(ED))に浸透されることを防止するための封止部(ENCAP)がディスプレイパネル(DISP)に配置されることができる。このような封止部(ENCAP)は一つの層でなされていることもできるが、複数の層でなされていることもできる。
【0055】
一方、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置では、タッチパネル(TSP)が封止部(ENCAP)上に形成されることができる。
【0056】
すなわち、タッチディスプレイ装置で、タッチパネル(TSP)をなす複数のタッチ電極(TE)などのタッチセンサー構造は封止部(ENCAP)上に配置されることができる。
【0057】
タッチセンシング時、タッチ電極(TE)にはタッチ駆動信号またはタッチセンシング信号が印加されることができる。よって、タッチセンシング時、封止部(ENCAP)を間に置いて配置されるタッチ電極(TE)とカソード電極との間には電位差が形成されて不必要な寄生容量が形成されることができる。このような寄生容量はタッチ感度を低下させることができるため、寄生容量を低下させるために、タッチ電極(TE)とカソード電極との間の距離は、パネル厚さ、パネル製作工程及びディスプレイ性能などを考慮して一定値(例:1μm)以上になるように設計されることができる。このために、一例で、封止部(ENCAP)の厚さは最小1μm以上で設計されることができる。
【0058】
図4及び図5は、本発明の実施例らによるディスプレイパネル(DISP)に配置されたタッチ電極(TE)のタイプらを例示的に示した図面である。図4に示されたように、ディスプレイパネル(DISP)に配置された各タッチ電極(TE)は、開口部がない板形状の電極メタルであることができる。この場合、各タッチ電極(TE)は透明電極であることができる。すなわち、各タッチ電極(TE)は下に配置された複数のサブピクセル(SP)から発光された光らが上に透過されることができるように透明電極物質でなされてあり得る。
【0059】
これと異なるように、図5に示されたように、ディスプレイパネル(DISP)に配置された各タッチ電極(TE)は、メッシュ(Mesh)タイプでパターニングされて二つ以上の開口部(OA)を有する電極メタル(EM)であることができる。
【0060】
電極メタル(EM)は実質的なタッチ電極(TE)に該当する部分であり、タッチ駆動信号が印加されるか、または、タッチセンシング信号が感知される部分である。
【0061】
図5に示されたように、各タッチ電極(TE)がメッシュタイプでパターニングされた電極メタル(EM)である場合、タッチ電極(TE)の領域には二つ以上の開口部(OA)が存在することができる。
【0062】
各タッチ電極(TE)に存在する二つ以上の開口部(OA)それぞれは、一つ以上のサブピクセル(SP)の発光領域と対応されることができる。すなわち、複数の開口部(OA)は下に配置された複数のサブピクセル(SP)で発光された光らが上に通る経路になる。下では、説明の便宜のために、各タッチ電極(TE)がメッシュタイプの電極メタル(EM)であることを例に挙げて説明する。
【0063】
各タッチ電極(TE)に該当する電極メタル(EM)は二つ以上のサブピクセル(SP)の発光領域ではない領域に配置されるバンク上に位置することができる。
【0064】
一方、いくつかのタッチ電極(TE)を形成する方法として、電極メタル(EM)をメッシュタイプで広く形成した以後、電極メタル(EM)を決まったパターンでカッティングして電極メタル(EM)を電気的に分離させ、いくつかのタッチ電極(TE)を作ることができる。
【0065】
タッチ電極(TE)の外郭線模様は、図4及び図5のように、ダイヤモンド形状、菱形などの四角形であることもでき、三角形、五角形、または六角形などの多様な模様であることができる。
【0066】
図6は、図5のメッシュタイプのタッチ電極(TE)を例示的に示した図面である。図6を参照すれば、各タッチ電極(TE)の領域には、メッシュタイプの電極メタル(EM)と切れている一つ以上のドミメタル(DM)が存在することができる。
【0067】
電極メタル(EM)は実質的なタッチ電極(TE)に該当する部分としてタッチ駆動信号が印加されるか、またはタッチセンシング信号が感知される部分であるが、ドミメタル(DM)はタッチ電極(TE)の領域内に存在するが、タッチ駆動信号が印加されないでタッチセンシング信号も感知されない部分である。すなわち、ドミメタル(DM)は電気的にフローティング(Floating)されたメタルであることができる。
【0068】
よって、電極メタル(EM)はタッチ駆動回路(TDC)と電気的に連結されることができるが、ドミメタル(DM)はタッチ駆動回路(TDC)と電気的に連結されない。
【0069】
すべてのタッチ電極(TE)それぞれの領域内には、一つ以上のドミメタル(DM)が電極メタル(EM)と切れた状態で存在することができる。
【0070】
これと異なるように、すべてのタッチ電極(TE)のうちで一部の各タッチ電極(TE)の領域内のみに、一つ以上のドミメタル(DM)が電極メタル(EM)と切れた状態で存在することもある。すなわち、一部のタッチ電極(TE)の領域内にはドミメタル(DM)が存在しないこともある。
【0071】
一方、ドミメタル(DM)の役割と関連し、図5に示されたように、タッチ電極(TE)の領域内に一つ以上のドミメタル(DM)が存在しないで電極メタル(EM)だけがメッシュタイプで存在する場合、画面上に電極メタル(EM)の輪郭が見える視認性イシューが発生することができる。
【0072】
これに比べて、図6に示されたように、タッチ電極(TE)の領域内に一つ以上のドミメタル(DM)が存在する場合、画面上に電極メタル(EM)の輪郭が見える視認性イシューが防止されることができる。
【0073】
また、各タッチ電極(TE)別に、ドミメタル(DM)の存在有無または個数(ドミメタルの割合)を調節することで、各タッチ電極(TE)別にキャパシタンスの大きさを調節してタッチ感度を向上させることもできる。
【0074】
一方、1個のタッチ電極(TE)の領域内に形成された電極メタル(EM)で一部支点らをカッティングすることで、カッティングされた電極メタル(EM)がドミメタル(DM)で形成されることができる。すなわち、電極メタル(EM)とドミメタル(DM)は同一な層に形成された同一な物質であってよい。
【0075】
一方、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置は、タッチ電極(TE)に形成されるキャパシタンス(Capacitance)に基盤してタッチをセンシングできる。
【0076】
本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置はキャパシタンス基盤のタッチセンシング方式として、ミューチュアル-キャパシタンス(Mutual-capacitance)基盤のタッチセンシング方式でタッチをセンシングすることもできて、セルフ-キャパシタンス(Self-capacitance)基盤のタッチセンシング方式でタッチをセンシングできる。
【0077】
ミューチュアル-キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式の場合、複数のタッチ電極ら(TE)はタッチ駆動信号が印加される駆動タッチ電極(送信タッチ電極)と、タッチセンシング信号が検出されて駆動タッチ電極とキャパシタンスを形成するセンシングタッチ電極(受信タッチ電極)で分類され得る。
【0078】
このようなミューチュアル-キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式の場合、タッチセンシング回路(TSC)は指、ペンなどのポインタの有無による駆動タッチ電極とセンシングタッチ電極との間のキャパシタンス(ミューチュアル-キャパシタンス)の変化を土台でタッチ有無及び/またはタッチ座標などをセンシングする。
【0079】
セルフ-キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式の場合、各タッチ電極(TE)は駆動タッチ電極とセンシングタッチ電極の役割をすべて有する。すなわち、タッチセンシング回路(TSC)は一つ以上のタッチ電極(TE)でタッチ駆動信号を印可し、タッチ駆動信号が印加されたタッチ電極(TE)を通じてタッチセンシング信号を検出し、検出されたタッチセンシング信号に根拠して指、ペンなどのポインタとタッチ電極(TE)との間のキャパシタンスの変化を把握してタッチ有無及び/またはタッチ座標などをセンシングする。セルフ-キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式では、駆動タッチ電極とセンシングタッチ電極の区分がない。
【0080】
このように、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置はミューチュアル-キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式でタッチをセンシングすることもできて、セルフ-キャパシタンス基盤のタッチセンシング方式でタッチをセンシングすることもできる。但し、下では、説明の便宜のために、タッチディスプレイ装置はミューチュアル-キャパシタンス基盤のタッチセンシングを遂行し、このためのタッチセンサー構造を有することを例に挙げて説明する。
【0081】
図7は、本発明の実施例らによるディスプレイパネル(DISP)でのタッチセンサー構造を簡略に示した図面であり、図8図7のタッチセンサー構造の具現例示図面である。
【0082】
図7を参照すれば、ミューチュアル-キャパシタンス基盤のタッチセンシングのためのタッチセンサー構造は、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)と複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)を含むことができる。ここで、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)と複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)は封止部(ENCAP)上に位置する。
【0083】
複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれは第1方向に配置され、複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれは第1方向と異なる第2方向に配置されることができる。
【0084】
本明細書で、第1方向及び第2方向は相対的にお互いに異なる方向であることができるし、一例で、第1方向はx軸方向であり、第2方向はy軸方向であることがある。これと反対に、第1方向はy軸方向であり、第2方向はx軸方向であることがある。また、第1方向及び第2方向はお互いに直交することもできるが、直交しないこともある。また、本明細書で、行と列は相対的なものであり、見る観点によって行と列は変わることがある。
【0085】
複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれは、電気的に連結されたいくつかのX-タッチ電極(X-TE)で構成されることができる。複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれは電気的に連結されたいくつかのY-タッチ電極(Y-TE)で構成されることができる。
【0086】
ここで、複数のX-タッチ電極(X-TE)と複数のY-タッチ電極(Y-TE)は複数のタッチ電極(TE)に含まれて役割(機能)が区分される電極である。
【0087】
仮に、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれを構成する複数のX-タッチ電極(X-TE)は駆動タッチ電極であり、複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれを構成する複数のY-タッチ電極(Y-TE)はセンシングタッチ電極であることができる。この場合、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれは駆動タッチ電極ラインに該当し、複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれはセンシングタッチ電極ラインに該当する。
【0088】
これと反対に、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれを構成する複数のX-タッチ電極(X-TE)はセンシングタッチ電極であり、複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれを構成する複数のY-タッチ電極(Y-TE)は駆動タッチ電極であり得る。この場合、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれはセンシングタッチ電極ラインに該当し、複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれは駆動タッチ電極ラインに該当する。
【0089】
タッチセンシングのためのタッチセンサーメタルは、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)と複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)以外にも、複数のタッチラウティング配線(TL)を含むことができる。
【0090】
複数のタッチラウティング配線(TL)は、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれに連結される一つ以上のX-タッチラウティング配線(X-TL)と、複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれに連結される一つ以上のY-タッチラウティング配線(Y-TL)を含むことができる。
【0091】
図8を参照すれば、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれは、同一な行(または列)に配置される複数のX-タッチ電極(X-TE)と、これらを電気的に連結してくれる一つ以上のX-タッチ電極連結配線(X-CL)を含むことができる。ここで、隣接した2個のX-タッチ電極(X-TE)を連結してくれるX-タッチ電極連結配線(X-CL)は、隣接した2個のX-タッチ電極(X-TE)と一体化されたメタルであることもできて(図8の例示)、コンタクトホールを通じて隣接した2個のX-タッチ電極(X-TE)と連結されるメタルであることもある。
【0092】
複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれは、同一な列(または行)に配置される複数のY-タッチ電極(Y-TE)と、これらを電気的に連結してくれる一つ以上のY-タッチ電極連結配線(Y-CL)を含むことができる。ここで、隣接した2個のY-タッチ電極(Y-TE)を連結してくれるY-タッチ電極連結配線(Y-CL)は、隣接した2個のY-タッチ電極(Y-TE)と一体化されたメタルであることもできて、コンタクトホールを通じて隣接した2個のY-タッチ電極(Y-TE)と連結されるメタルであることもある(図8の例示)。
【0093】
X-タッチ電極ライン(X-TEL)とY-タッチ電極ライン(Y-TEL)が交差される領域(タッチ電極ライン交差領域)では、X-タッチ電極連結配線(X-CL)とY-タッチ電極連結配線(Y-CL)が交差されることができる。
【0094】
この場合、X-タッチ電極ライン(X-TEL)とY-タッチ電極ライン(Y-TEL)が交差される領域(タッチ電極ライン交差領域)では、X-タッチ電極連結配線(X-CL)とY-タッチ電極連結配線(Y-CL)が交差されることができる。
【0095】
このように、タッチ電極ライン交差領域で、X-タッチ電極連結配線(X-CL)とY-タッチ電極連結配線(Y-CL)が交差された場合、X-タッチ電極連結配線(X-CL)とY-タッチ電極連結配線(Y-CL)はお互いに異なる層に位置しなければならない。
【0096】
よって、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)と複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)が交差されるように配置されるために、複数のX-タッチ電極(X-TE)、複数のX-タッチ電極連結配線(X-CL)、複数のY-タッチ電極(Y-TE)、複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)、複数のY-タッチ電極連結配線(Y-CL)は二つ以上の層に位置することができる。
【0097】
図8を参照すれば、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)それぞれは一つ以上のX-タッチラウティング配線(X-TL)を通じて該当X-タッチパッド(X-TP)と電気的に連結される。すなわち、一つのX-タッチ電極ライン(X-TEL)に含まれた複数のX-タッチ電極(X-TE)のうちで最外殻に配置されたX-タッチ電極(X-TE)はX-タッチラウティング配線(X-TL)を通じて該当のX-タッチパッド(X-TP)と電気的に連結される。
【0098】
複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)それぞれは、一つ以上のY-タッチラウティング配線(Y-TL)を通じて該当Y-タッチパッド(Y-TP)と電気的に連結される。すなわち、一つのY-タッチ電極ライン(Y-TEL)に含まれた複数のY-タッチ電極(Y-TE)のうちで最外殻に配置されたY-タッチ電極(Y-TE)はY-タッチラウティング配線(Y-TL)を通じて該当Y-タッチパッド(Y-TP)と電気的に連結される。
【0099】
一方、図8に示されたように、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)及び複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)は封止部(ENCAP)上に配置されることができる。すなわち、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)を構成する複数のX-タッチ電極(X-TE)と複数のX-タッチ電極連結配線(X-CL)は、封止部(ENCAP)上に配置されることができる。複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)を構成する複数のY-タッチ電極(Y-TE)と複数のY-タッチ電極連結配線(Y-CL)は、封止部(ENCAP)上に配置されることができる。
【0100】
一方、図8に示されたように、複数のX-タッチ電極ライン(X-TEL)に電気的に連結された複数のX-タッチラウティング配線(X-TL)それぞれは、封止部(ENCAP)上に配置されながら封止部(ENCAP)がない所まで延長されて複数のX-タッチパッド(X-TP)と電気的に連結されることができる。複数のY-タッチ電極ライン(Y-TEL)に電気的に連結された複数のY-タッチラウティング配線(Y-TL)それぞれは、封止部(ENCAP)上に配置されながら封止部(ENCAP)がない所まで延長されて複数のY-タッチパッド(Y-TP)と電気的に連結されることができる。ここで、封止部(ENCAP)はアクティブ領域(AA)内に位置することができるし、場合によって、ノンアクティブ領域(NA)まで拡張されることもできる。
【0101】
一方、前述したように、アクティブ領域(AA)内のある層(Layer、例:有機発光ディスプレイパネルでの封止部)が崩れることを防止するために、アクティブ領域(AA)とノンアクティブ領域(NA)の境界領域またはアクティブ領域(AA)の外郭領域であるノンアクティブ領域(NA)にダム領域(DA)が存在することができる。
【0102】
図8に示されたように、一例で、ダム領域(DA)には1次ダム(DAM1)と2次ダム(DAM2)を配置できる。ここで、2次ダム(DAM2)は1次ダム(DAM1)よりさらに外郭に配置できる。
【0103】
図8の例示と異なるものの、ダム領域(DA)に1次ダム(DAM1)だけ位置することもできる。場合により、ダム領域(DA)に1次ダム(DAM1)と2次ダム(DAM2)だけでなく、1個以上の追加的なダムがさらに配置されることもできる。
【0104】
一方、図8を参照すれば、封止部(ENCAP)が1次ダム(DAM1)の側面に位置するか、または封止部(ENCAP)が1次ダム(DAM1)の側面だけではなく上部にも位置することができる。
【0105】
図9は、本発明の実施例らによるディスプレイパネル(DISP)の部分的な断面図であり、図8のX-X’断面図である。但し、図9では、タッチ電極(TE)が板形状の場合のみを図示している。図示しないものの、メッシュタイプになっていてもよい。そして、タッチ電極(TE)がメッシュタイプの場合タッチ電極(TE)の開口部(OA)はサブピクセル(SP)の発光領域上に位置することができる。
【0106】
アクティブ領域(AA)内の各サブピクセル(SP)での駆動トランジスタである第1トランジスタ(T1)は基板(SUB)上に配置される。
【0107】
第1トランジスタ(T1)は、ゲート電極に該当する第1ノード電極(NE1)、ソース電極またはドレイン電極に該当する第2ノード電極(NE2)、ドレイン電極またはソース電極に該当する第3ノード電極(NE3)及び半導体層(SEMI)などを含む。
【0108】
第1ノード電極(NE1)と半導体層(SEMI)は、ゲート絶縁膜(GI)を間に置いて重畳され得る。第2ノード電極(NE2)は絶縁層(INS)上に形成されて半導体層(SEMI)の一側と接触し、第3ノード電極(NE3)は絶縁層(INS)上に形成されて半導体層(SEMI)の他側と接触できる。
【0109】
発光素子(ED)はアノード電極(または、カソード電極)に該当する第1電極(E1)と、第1電極(E1)上に形成される発光層(EL)と、発光層(EL)上に形成されたカソード電極(または、アノード電極)に該当する第2電極(E2)などを含むことができる。
【0110】
第1電極(E1)は平坦化膜(PLN)を貫通する画素コンタクトホールを通じて露出した第1トランジスタ(T1)の第2ノード電極(NE2)と電気的に接続される。
【0111】
発光層(EL)はバンク(BANK)によって設けられた発光領域の第1電極(E1)上に形成される。発光層(EL)は第1電極(E1)上に正孔関連層、発光層、電子関連層の順序でまたは逆順で積層されて形成される。第2電極(E2)は発光層(EL)を間に置いて第1電極(E1)と対向するように形成される。
【0112】
封止部(ENCAP)は外部の水分や酸素に脆弱な発光素子(ED)に外部の水分や酸素が浸透されることを遮断する。
【0113】
このような封止部(ENCAP)は一つの層でなされていることもできるが、図9に示されたように複数の層(PAS1、PCL、PAS2)でなされていることもできる。
【0114】
例えば、封止部(ENCAP)が複数の層(PAS1、PCL、PAS2)でなされた場合、封止部(ENCAP)は一つ以上の無機封止層(PAS1、PAS2)と一つ以上の有機封止層(PCL)を含むことができる。具体的な例として、封止部(ENCAP)は第1無機封止層(PAS1)、有機封止層(PCL)及び第2無機封止層(PAS2)が順に積層された構造でなされてあり得る。
【0115】
ここで、有機封止層(PCL)は、少なくとも一つの有機封止層または少なくとも一つの無機封止層をさらに含むこともできる。
【0116】
第1無機封止層(PAS1)は発光素子(ED)と最も隣接するようにカソード電極に該当する第2電極(E2)が形成された基板(SUB)上に形成される。このような第1無機封止層(PAS1)は、一例で、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiON)または酸化アルミニウム(Al2O3)のような低温蒸着が可能な無機絶縁材質で形成される。第1無機封止層(PAS1)が低温雰囲気で蒸着されるので、第1無機封止層(PAS1)は蒸着工程時の高温雰囲気に脆弱な有機物を含む発光層(EL)が損傷されることを防止することができる。
【0117】
有機封止層(PCL)は第1無機封止層(PAS1)より小さな面積で形成されることができるし、この場合、有機封止層(PCL)は第1無機封止層(PAS1)の両末端を露出させるように形成されることができる。有機封止層(PCL)は有機発光ディスプレイ装置であるタッチディスプレイ装置の撓いによる各層ら間の応力を緩和させる緩衝役割をし、平坦化性能を強化する役割をすることができる。有機封止層(PCL)は、一例で、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレンまたはシリコンオキシカーボン(SiOC)のような有機絶縁材質で形成されることができる。
【0118】
一方、有機封止層(PCL)がインクジェット方式を通じて形成される場合、ノンアクティブ領域(NA)及びアクティブ領域(AA)の境界領域やノンアクティブ領域(NA)内の一部領域に該当するダム領域(DA)に一つまたは二つ以上のダム(DAM)が形成されることができる。
【0119】
例えば、図9に示されたように、ダム領域(DA)はノンアクティブ領域(NA)で複数のX-タッチパッド(X-TP)及び複数のY-タッチパッド(Y-TP)が形成されたパッド領域とアクティブ領域(AA)との間に位置し、このようなダム領域(DA)にはアクティブ領域(AA)と隣接した1次ダム(DAM1)とパッド領域に隣接した2次ダム(DAM2)が存在することができる。
【0120】
ダム領域(DA)に配置される一つ以上のダム(DAM)は液状形態の有機封止層(PCL)がアクティブ領域(AA)に滴下される時、液状形態の有機封止層(PCL)がノンアクティブ領域(NA)の方向に崩れてパッド領域を侵犯することを防止することができる。
【0121】
このような効果は、図9に示されたように、1次ダム(DAM1)及び2次ダム(DAM2)が具備される場合さらに大きくなり得る。
【0122】
1次ダム(DAM1)及び/または2次ダム(DAM2)は、断層または多層構造で形成されることができる。例えば、1次ダム(DAM1)及び/または2次ダム(DAM2)はバンク(BANK)及びスペーサ(図示せず)などのうちで少なくとも何れか一つと同一材質で同時に形成されることができる。この場合、マスク追加工程及び費用上昇なしにダム構造を形成することができる。
【0123】
また、1次ダム(DAM1)及び/または2次ダム(DAM2)は図9に示されたように、第1無機封止層(PAS1)及び/または第2無機封止層(PAS2)がバンク(BANK)上に積層された構造でなされ得る。
【0124】
また、有機物を含む有機封止層(PCL)は、図9に示されたように、1次ダム(DAM1)の内側面のみに位置することができる。
【0125】
これと異なるように、有機物を含む有機封止層(PCL)は、1次ダム(DAM1)及び2次ダム(DAM2)のうちで少なくとも一部の上部にも位置することができる。一例で、有機封止層(PCL)が1次ダム(DAM1)の上部に位置することもできる。
【0126】
第2無機封止層(PAS2)は有機封止層(PCL)が形成された基板(SUB)上に有機封止層(PCL)及び第1無機封止層(PAS1)それぞれの上部面及び側面を覆うように形成され得る。第2無機封止層(PAS2)は外部の水分や酸素が第1無機封止層(PAS1)及び有機封止層(PCL)に侵透することを最小化するか、または遮断する。このような第2無機封止層(PAS2)は、一例で、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiON)または酸化アルミニウム(Al2O3)のような無機絶縁材質で形成される。
【0127】
このような封止部(ENCAP)上にはタッチバッファー膜(T-BUF)が配置されることができる。タッチバッファー膜(T-BUF)はX、Y-タッチ電極ら(X-TE、Y-TE)及びX、Y-タッチ電極連結配線(X-CL、Y-CL)を含むタッチセンサーメタルと、発光素子(ED)の第2電極(E2)との間に位置することができる。
【0128】
タッチバッファー膜(T-BUF)はタッチセンサーメタルと、発光素子(ED)の第2電極(E2)との間の離隔距離があらかじめ決まった最小離隔距離(例:1μm)を維持するように設計され得る。これによって、タッチセンサーメタルと、発光素子(ED)の第2電極(E2)との間に形成される寄生容量を減らしてくれるか、または防止してくれることができるし、これを通じて、寄生容量によるタッチ感度低下を防止できる。
【0129】
このようなタッチバッファー膜(T-BUF)なしに、封止部(ENCAP)上にX、Y-タッチ電極(X-TE、Y-TE)及びX、Y-タッチ電極連結配線(X-CL、Y-CL)を含むタッチセンサーメタルを配置できる。
【0130】
また、タッチバッファー膜(T-BUF)はタッチバッファー膜(T-BUF)上に配置されるタッチセンサーメタルの製造工程時に利用される薬液(現像液または蝕刻液等々)または外部からの水分などが有機物を含む発光層(EL)に浸透することを遮断できる。これによって、タッチバッファー膜(T-BUF)は薬液または水分に脆弱な発光層(EL)の損傷を防止できる。
【0131】
タッチバッファー膜(T-BUF)は高温に脆弱な有機物を含む発光層(EL)の損傷を防止するために一定温度(例:100度(℃))以下の低温で形成可能で1~3の低誘電率を有する有機絶縁材質で形成される。例えば、タッチバッファー膜(T-BUF)はアクリル系列、エポキシ系列またはシロキサン(Siloxan)系列の材質で形成され得る。有機絶縁材質で平坦化性能を有するタッチバッファー膜(T-BUF)は有機発光ディスプレイ装置の撓いによる封止部(ENCAP)を構成するそれぞれの封止層(PAS1、PCL、PAS2)の損傷及びタッチバッファー膜(T-BUF)上に形成されるタッチセンサーメタルの破れ現象を防止できる。
【0132】
ミューチュアル-キャパシタンス基盤のタッチセンサー構造によれば、タッチバッファー膜(T-BUF)上にX-タッチ電極ライン(X-TEL)及びY-タッチ電極ライン(Y-TEL)が配置され、X-タッチ電極ライン(X-TEL)及びY-タッチ電極ライン(Y-TEL)が交差するように配置できる。
【0133】
Y-タッチ電極ライン(Y-TEL)は、複数のY-タッチ電極(Y-TE)と、複数のY-タッチ電極(Y-TE)の間を電気的に連結してくれる複数のY-タッチ電極連結配線(Y-CL)を含むことができる。
【0134】
図9に示されたように、複数のY-タッチ電極(Y-TE)と複数のY-タッチ電極連結配線(Y-CL)は、タッチ絶縁膜(IND)を間に置いてお互いに異なる層に位置することができる。
【0135】
複数のY-タッチ電極(Y-TE)を、y軸方向に沿って一定な間隔で離隔できる。このような複数のY-タッチ電極(Y-TE)それぞれはY-タッチ電極連結配線(Y-CL)を通じてy軸方向に隣接した他のY-タッチ電極(Y-TE)と電気的に連結できる。
【0136】
Y-タッチ電極連結配線(Y-CL)はタッチバッファー膜(T-BUF)上に形成されてタッチ絶縁膜(IND)を貫通するタッチコンタクトホールを通じて露出されてy軸方向に隣接した2個のY-タッチ電極(Y-TE)と電気的に接続できる。
【0137】
Y-タッチ電極連結配線(Y-CL)は、バンク(BANK)と重畳されるように配置されることができる。これによって、Y-タッチ電極連結配線(Y-CL)によって開口率が低下されることを防止することができる。
【0138】
X-タッチ電極ライン(X-TEL)は、複数のX-タッチ電極(X-TE)と、複数のX-タッチ電極(X-TE)との間を電気的に連結してくれる複数のX-タッチ電極連結配線(X-CL)を含むことができる。複数のX-タッチ電極(X-TE)と複数のX-タッチ電極連結配線(X-CL)はタッチ絶縁膜(IND)を間に置いてお互いに異なる層に位置することができる。
【0139】
複数のX-タッチ電極(X-TE)は、タッチ絶縁膜(ILD)上でx軸方向に沿って一定な間隔で離隔されることができる。このような複数のX-タッチ電極(X-TE)それぞれはX-タッチ電極連結配線(X-CL)を通じてx軸方向に隣接した他のX-タッチ電極(X-TE)と電気的に連結され得る。
【0140】
X-タッチ電極連結配線(X-CL)は、X-タッチ電極(X-TE)と同一平面上に配置されて別途のコンタクトホールなしにx軸方向に隣接した2個のX-タッチ電極(X-TE)と電気的に接続されるか、または、x軸方向に隣接した2個のX-タッチ電極(X-TE)と一体でなされ得る。
【0141】
X-タッチ電極連結配線(X-CL)は、バンク(BANK)と重畳されるように配置され得る。これによって、X-タッチ電極連結配線(X-CL)によって開口率が低下することを防止できる。
【0142】
一方、Y-タッチ電極ライン(Y-TEL)を、Y-タッチラウティング配線(Y-TL)及びY-タッチパッド(Y-TP)を通じてタッチ駆動回路(TDC)と電気的に連結できる。これと同じく、X-タッチ電極ライン(X-TEL)はX-タッチラウティング配線(X-TL)及びX-タッチパッド(X-TP)を通じてタッチ駆動回路(TDC)と電気的に連結され得る。
【0143】
X-タッチパッド(X-TP)及びY-タッチパッド(Y-TP)を覆うパッドカバー電極がさらに配置されることもできる。X-タッチパッド(X-TP)は、X-タッチラウティング配線(X-TL)と別に形成されることもできて、X-タッチラウティング配線(X-TL)が延長されて形成されることもできる。Y-タッチパッド(Y-TP)はY-タッチラウティング配線(Y-TL)と別に形成でき、Y-タッチラウティング配線(Y-TL)を延長して形成することもできる。
【0144】
X-タッチパッド(X-TP)がX-タッチラウティング配線(X-TL)が延長されて形成され、Y-タッチパッド(Y-TP)がY-タッチラウティング配線(Y-TL)が延長されて形成された場合、X-タッチパッド(X-TP)、X-タッチラウティング配線(X-TL)、Y-タッチパッド(Y-TP)及びY-タッチラウティング配線(Y-TL)は同一な第1導電物質で構成されることができる。ここで、第1導電物質は、一例で、Al、Ti、Cu、Moのような耐食性及び耐酸性が強くて伝導性が良い金属を利用して断層または多層構造で形成され得る。
【0145】
例えば、第1導電物質でなされたX-タッチパッド(X-TP)、X-タッチラウティング配線(X-TL)、Y-タッチパッド(Y-TP)及びY-タッチラウティング配線(Y-TL)はTi/Al/TiまたはMo/Al/Moのように積層された3層構造で形成され得る。
【0146】
X-タッチパッド(X-TP)及びY-タッチパッド(Y-TP)を覆うことができるパッドカバー電極は第1及びY-タッチ電極(X-TE、Y-TE)と同一材質で第2導電物質で構成されることができる。ここで、第2導電物質を耐食性及び耐酸性が強いITOまたはIZOのような透明導電物質で形成できる。このようなパッドカバー電極はタッチバッファー膜(T-BUF)によって露出されるように形成されることでタッチ駆動回路(TDC)とボンディングされるか、またはタッチ駆動回路(TDC)が実装された回路フィルムとボンディングされ得る。
【0147】
ここで、タッチバッファー膜(T-BUF)はタッチセンサーメタルを覆うように形成されてタッチセンサーメタルが外部の水分などによって腐食されることを防止できる。一例で、タッチバッファー膜(T-BUF)は有機絶縁材質で形成されるか、または、円偏光板またはエポキシまたはアクリル材質のフィルム形態で形成されることができる。このようなタッチ保護膜(T-BUF)が封止部(ENCAP)上にないこともある。すなわち、タッチバッファー膜(T-BUF)は必須な構成ではない。
【0148】
Y-タッチラウティング配線(Y-TL)は、タッチラウティング配線コンタクトホールを通じてY-タッチ電極(Y-TE)と電気的に連結されるか、または、Y-タッチ電極(Y-TE)と一体でなされ得る。
【0149】
このようなY-タッチラウティング配線(Y-TL)は、ノンアクティブ領域(NA)まで伸長されて封止部(ENCAP)の上部及び側面とダム(DAM)の上部及び側面を通ってY-タッチパッド(Y-TP)と電気的に連結されることができる。これによって、Y-タッチラウティング配線(Y-TL)はY-タッチパッド(Y-TP)を通じてタッチ駆動回路(TDC)と電気的に連結され得る。
【0150】
Y-タッチラウティング配線(Y-TL)は、Y-タッチ電極(Y-TE)でのタッチセンシング信号をタッチ駆動回路(TDC)に、または、タッチ駆動回路(TDC)からタッチ駆動信号の供給を受けてY-タッチ電極(Y-TE)に伝達できる。
【0151】
X-タッチラウティング配線(X-TL)は、タッチラウティング配線コンタクトホールを通じてX-タッチ電極(X-TE)と電気的に連結されるか、または、X-タッチ電極(X-TE)と一体でなされ得る。
【0152】
このようなX-タッチラウティング配線(X-TL)はノンアクティブ領域(NA)まで伸長されて封止部(ENCAP)の上部及び側面とダム(DAM)の上部及び側面を通ってX-タッチパッド(Y-TP)と電気的に連結され得る。これによって、X-タッチラウティング配線(X-TL)はX-タッチパッド(X-TP)を通じてタッチ駆動回路(TDC)と電気的に連結されることができる。
【0153】
X-タッチラウティング配線(X-TL)は、タッチ駆動回路(TDC)からタッチ駆動信号の供給を受けてX-タッチ電極(X-TE)に伝達でき、X-タッチ電極(X-TE)でのタッチセンシング信号をタッチ駆動回路(TDC)に伝達できる。
【0154】
X-タッチラウティング配線(X-TL)及びY-タッチラウティング配線(Y-TL)の配置はパネル設計事項によって多様に変更可能である。
【0155】
X-タッチ電極(X-TE)及びY-タッチ電極(Y-TE)上にタッチ保護膜(PAC)が配置され得る。このようなタッチ保護膜(PAC)はダム(DAM)の前または後まで拡張されてX-タッチラウティング配線(X-TL)及びY-タッチラウティング配線(Y-TL)上にも配置され得る。
【0156】
一方、図9の断面図は概念的に構造を示したものであり、見る方向や位置などによって各パターン(各種層らや各種電極)の位置、厚さ、または幅を変えることもでき、各種パターンらの連結構造を変更でき、図示された多くの層以外にも追加的な層をさらに存在させることも可能であり、図示した多くの層の一部は省略または統合できる。例えば、バンク(BANK)の幅は図面に比べて狭いこともあり、ダム(DAM)の高さも図面より低いか、または高いことがある。また、図9の断面図はタッチラウティング配線(TL)と封止部(ENCAP)の傾斜面に沿ってタッチパッド(TP)に連結される構造の例示を示すためにタッチ電極(TE)、タッチラウティング配線(TL)などがサブピクセル(SP)上に全体的に配置された構造を示すが、タッチ電極(TE)などが前述したメッシュタイプである場合サブピクセル(SP)の発光領域上にタッチ電極(TE)の開口部(OA)が位置することができる。そして、封止部(ENCAP)上にカラーフィルター(CF)がさらに配置されることができるし、カラーフィルター(CF)はタッチ電極(TE)上に位置することもできて、封止部(ENCAP)とタッチ電極(TE)との間に位置することもできる。
【0157】
図10及び図11は、本発明の実施例らによるディスプレイパネル(DISP)にカラーフィルター(CF)が含まれた場合の断面構造を例示的に示した図面である。図10及び図11を参照すれば、タッチパネル(TSP)がディスプレイパネル(DISP)に内蔵され、ディスプレイパネル(DISP)が有機発光ディスプレイパネルで具現される場合、タッチパネル(TSP)はディスプレイパネル(DISP)内の封止部(ENCAP)上に位置することができる。言い換えれば、複数のタッチ電極(TE)、複数のタッチラウティング配線(TL)などのタッチセンサーメタルは、ディスプレイパネル(DISP)内の封止部(ENCAP)上に位置することができる。
【0158】
前述したように、封止部(ENCAP)上にタッチ電極(TE)を形成することで、ディスプレイ性能及びディスプレイ関連層形成に大きい影響を与えないで、タッチ電極(TE)を形成することができる。
【0159】
一方、図10及び図11を参照すれば、封止部(ENCAP)下に有機発光ダイオード(OLED)のカソード電極であることができる第2電極(E2)が位置することができる。
【0160】
封止部(ENCAP)の厚さ(T)は、一例で、1マイクロメートル以上であることがある。前述したように、封止部(ENCAP)の厚さを1マイクロメートル以上に設計することで、有機発光ダイオード(OLED)の第2電極(E2)とタッチ電極ら(TE)との間に形成される寄生容量を減らしてくれることができる。これによって、寄生容量によるタッチ感度低下を防止することができる。
【0161】
前述したように、複数のタッチ電極(TE)それぞれは、電極メタル(EM)が二つ以上の開口部(OA)があるメッシュ形態でパターニングされていて、二つ以上の開口部(OA)それぞれは、垂直方向から見れば、一つ以上のサブピクセルまたはその発光領域と対応され得る。
【0162】
前述したように、平面から見る時、タッチ電極(TE)の領域内に存在する二つ以上の開口部(OA)それぞれの位置に一つ以上のサブピクセルの発光領域が対応して存在するように、タッチ電極(TE)の電極メタル(EM)をパターニングすることで、ディスプレイパネル(DISP)の発光効率を高められる。
【0163】
図10及び図11に示されたように、ディスプレイパネル(DISP)にはブラックマトリックス(BM)が配置されることができるし、カラーフィルター(CF)がさらに配置されることもできる。ブラックマトリックス(BM)の位置は、タッチ電極(TE)の電極メタル(EM)の位置と対応されることができる。複数のカラーフィルター(CF)の位置は複数のタッチ電極(TE)または複数のタッチ電極(TE)をなす電極メタル(EM)の位置と対応される。
【0164】
前述したように、複数のオープン領域ら(OA)の位置に対応される位置に複数のカラーフィルター(CF)が位置することで、ディスプレイパネル(DISP)の発光性能を高めてくれることができる。複数のカラーフィルター(CF)と複数のタッチ電極(TE)との間の垂直位置関係をよく見れば、次のようである。
【0165】
図10に示されたように、複数のカラーフィルター(CF)とブラックマットリックス(BM)は複数のタッチ電極ら(TE)上に位置することができる。この場合、複数のカラーフィルター(CF)とブラックマトリックス(BM)は、複数のタッチ電極(TE)上に配置されたオーバーコート層(OC)上に位置することができる。ここで、オーバーコート層(OC)は図9のタッチ保護膜(PAC)と同一な層であってもよく、他の層であってもよい。
【0166】
または、図11に示されたように、複数のカラーフィルター(CF)とブラックマトリックス(BM)は複数のタッチ電極ら(TE)の下部に位置することができる。この場合、複数のタッチ電極(TE)は複数のカラーフィルター(CF)とブラックマトリックス(BM)上のオーバーコート層(OC)上に位置することができる。ここで、オーバーコート層(OC)は図9のタッチバッファー膜(T-BUF)またはタッチ絶縁膜(ILD)と同一な層であることもできて他の層であることもある。または、オーバーコート層(OC)と別にタッチバッファー膜(T-BUF)やタッチ絶縁膜(ILD)が配置され得る。
【0167】
このように、タッチ電極(TE)とディスプレイ駆動のための構成の間の垂直位置関係を調節することで、ディスプレイ性能を低下させることのないタッチセンシングのための構成を配置することができる。
【0168】
一方、タッチ電極(TE)と配線などがディスプレイ駆動のための電極、配線上に配置されることによって、ディスプレイ駆動のための構成がタッチセンシング性能に影響を与える場合もある。
【0169】
本実施例は、ディスプレイ性能を低下させずにタッチセンシングのための構成を配置することができる方案を提供すると共に、ディスプレイ駆動のための構成によるタッチセンシング性能が低下することを防止できる方案を提供する。
【0170】
図12は、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極(SE)が配置された平面構造の例示を示した図面である。図12を参照すれば、ディスプレイパネル(DISP)のアクティブ領域(AA)には複数のタッチ電極(TE)が配置され、アクティブ領域(AA)の外側に位置するノンアクティブ領域(NA)にはタッチ電極(TE)と連結される複数のタッチラウティング配線(TL)が配置されることができる。このようなタッチ電極(TE)とタッチラウティング配線(TL)は、前述したように、封止部(ENCAP)上に配置されることができる。
【0171】
そして、封止部(ENCAP)下にディスプレイ駆動のための電極や配線などが配置されることができるし、ノンアクティブ領域(NA)にディスプレイ駆動のための信号が印加される複数の信号配線(SL)が配置され得る。
【0172】
このような信号配線(SL)は、サブピクセル(SP)の駆動のためにデータ駆動回路(DDC)から出力されるデータ電圧(VDATA)を供給する配線であることもできて、駆動電圧(VDD)を供給する配線であることもある。または、ゲート駆動回路(GDC)のような回路に入力される信号を供給する配線(例:クロック配線など)であることもある。
【0173】
信号配線(SL)は、一例で、データ駆動回路(DDC)と連結され、データ駆動回路(DDC)はリンク配線(LL)を通じて軟性印刷回路(FPC)と連結されることができる。そして、軟性印刷回路(FPC)上にタッチセンシング回路(TSC)が配置されることができる。よって、タッチラウティング配線(TL)を、軟性印刷回路(FPC)と連結してタッチセンシング回路(TSC)に連結できる。
【0174】
ここで、信号配線(SL)は、タッチラウティング配線(TL)を通じたタッチセンシング信号検出時ノイズ防止のためにノンアクティブ領域(NA)でタッチラウティング配線(TL)と重畳されないように配置されることができる。
【0175】
この時、信号配線(SL)はデータ駆動回路(DDC)などと連結され、タッチラウティング配線(TL)をタッチセンシング回路(TSC)などに連結するためにパッド部に連結することができるし、パッド部に配線を集めることによって信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)が重畳される部分を作り出すことができる。
【0176】
一例で、図12に示された例示のように、アクティブ領域(AA)と駆動回路との間の領域でアクティブ領域(AA)と隣接した第1ノンアクティブ領域(NA1)では、信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)が重畳されないように配置され得る。
【0177】
反面、パッド部が位置して駆動回路と隣接した第2ノンアクティブ領域(NA2)では、信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)がパッド部と連結されるために集まるようになるので、お互いに重畳される部分が存在することができる。
【0178】
本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、ノンアクティブ領域(NA)で信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)との間の寄生容量によるタッチセンシング信号のノイズを低減させるため、ノンアクティブ領域(NA)で信号配線(SL)が配置された層とタッチラウティング配線(TL)が配置された層の間に配置されたシールド電極(SE)を含むことができる。
【0179】
このようなシールド電極(SE)は、少なくとも一部分が信号配線(SL)と重畳されるように配置され、信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)が重畳された領域を含む領域に配置され得る。
【0180】
そして、シールド電極(SE)を、アクティブ領域(AA)の外側を囲んで配置でき、少なくとも一部分をアクティブ領域(AA)の境界の内側に位置させられる。または、アクティブ領域(AA)の外側に配置され、アクティブ領域(AA)の境界から離隔されて配置され得る。
【0181】
すなわち、シールド電極(SE)がアクティブ領域(AA)の外側を囲んで配置されながら、タッチラウティング配線(TL)と信号配線(SL)が重畳される領域と重畳されるように配置されることで、信号配線(SL)から起因したノイズがタッチラウティング配線(SL)に影響を与えることを防止できる。
【0182】
また、シールド電極(SE)は、ディスプレイパネル(DISP)のノンアクティブ領域(NA)にノイズ遮蔽のために別に配置された電極であってもよく、ディスプレイパネル(DISP)のノンアクティブ領域(NA)に配置されて定電圧が印加される電極であってもよい。
【0183】
一例で、シールド電極(SE)は、ノンアクティブ領域(NA)に配置され、アクティブ領域(AA)に配置された発光素子(ED)の第2電極(E2)と電気的に連結された電極であり得る。そして、シールド電極(SE)は、第2電極(E2)で基底電圧(VSS)である共通電圧を供給する共通電圧供給配線(CVL)に電気的に連結され得る。
【0184】
すなわち、シールド電極(SE)は、発光素子(ED)の共通電極である第2電極(E2)と共通電圧供給配線(CVL)との間に連結され、信号配線(SL)が配置された層とタッチラウティング配線(TL)が配置された層の間に位置する電極であることができる。
【0185】
このように、アクティブ領域(AA)に配置された共通電極で共通電圧を供給するために共通電圧供給配線(CVL)と連結されるシールド電極(SE)が信号配線(SL)上に配置されるようにすることで、信号配線(SL)から起因したノイズがシールド電極(SE)上に位置するタッチラウティング配線(TL)に及ぶ影響を低減できる。よって、信号配線(SL)によるノイズを遮断するための別途の電極を配置しなくても良い利点を提供することができる。
【0186】
そして、シールド電極(SE)と連結される共通電圧供給配線(CVL)は、シールド電極(SE)下に配置される信号配線(SL)のうちで何れか一つの信号配線(SL)と同一な層に位置することができる。
【0187】
また、シールド電極(SE)が信号配線(SL)の配置領域と重畳されるようにするために、共通電圧供給配線(CVL)はノンアクティブ領域(NA)で他の信号配線(SL)より外側に位置することができる。
【0188】
図13a、図13b、図14及び図15は、図12に示されたタッチディスプレイ装置にシールド電極(SE)が配置された断面構造の例示を示した図面である。図13aと図13bを参照すれば、基板(SUB)上にマルチバッファー層(MB)、アクティブバッファー層(AB)が配置され、アクティブバッファー層(AB)上にアクティブ層(ACT)が配置されることができる。アクティブ層(ACT)上にゲート絶縁層(GI)が配置され、ゲート絶縁層(GI)上に第1メタル(M1)が配置されることができるし、第1メタル(M1)はゲートメタルであることができる。
【0189】
第1メタル(M1)上に第1絶縁層(INS1)が配置され、第1絶縁層(INS1)上に第2メタル(M2)と第2絶縁層(INS2)が順次に配置され得る。ここで、第2メタル(M2)はキャパシターを形成するための電極であってもよい。
【0190】
第2絶縁層(INS2)上に第3メタル(M3)と平坦化層(PLN)が順次に配置されることができる。そして、第3メタル(M3)はソース/ドレインメタルであることができる。
【0191】
平坦化層(PLN)上にそれぞれのサブピクセル(SP)のピクセル電極(PXL)を構成する第1電極(E1)が配置され、第1電極(E1)上に発光層(EL)、バンク(BANK)などが配置され、共通電極(COM)である第2電極(E2)が配置されることができる。
【0192】
第2電極(E2)上に封止部(ENCAP)が配置され、封止部(ENCAP)上にタッチ電極(TE)とタッチラウティング配線(TL)などが配置されることができる。
【0193】
この時、ノンアクティブ領域(NA)でタッチラウティング配線(TL)が配置される層と複数の信号配線(SL)が配置される層との間にシールド電極(SE)が配置されることができる。一例で、シールド電極(SE)は、平坦化層(PLN)と封止部(ENCAP)との間に配置されることができる。すなわち、シールド電極(SE)は、発光素子(ED)の第1電極(E1)を構成するピクセル電極(PXL)と同一な層に配置されることができる。また、シールド電極(SE)は、ピクセル電極(PXL)と同一な物質で形成できる。
【0194】
そして、シールド電極(SE)は、共通電極(COM)である第2電極(E2)と共通電圧供給配線(CVL)との間に電気的に連結されることができる。
【0195】
ここで、共通電圧供給配線(CVL)は、シールド電極(SE)下に位置する信号配線(SL)のうちで最も上位層に配置される第3メタル(M3)と同一な層に配置されることができる。
【0196】
そして、共通電圧供給配線(CVL)は、ノンアクティブ領域(NA)に配置された複数の信号配線(SL)らより外側に配置されることができる。
【0197】
すなわち、共通電圧供給配線(CVL)は、ノンアクティブ領域(NA)に配置された配線のうちで最外側に配置されることができるし、封止部(ENCAP)下に位置する複数の信号配線(SL)は、アクティブ領域(AA)と共通電圧供給配線(CVL)との間に配置されることができる。
【0198】
よって、シールド電極(SE)が複数の信号配線(SL)上で信号配線(SL)を囲む構造で配置されることによって、信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)との間に寄生容量が形成されることを防止することができる。そして、信号配線(SL)から起因したノイズがタッチラウティング配線(TL)に影響を与えることを防止できる。
【0199】
また、シールド電極(SE)は共通電圧のような定電圧が印加されるので、信号配線(SL)から起因したノイズを遮断し、封止部(ENCAP)上に配置されたタッチラウティング配線(TL)に影響を与えないことがある。
【0200】
ここで、シールド電極(SE)上の封止部(ENCAP)は、図13aに示された例示のように、平坦化された領域と傾いた領域を含むことができる。封止部(ENCAP)はノンアクティブ領域(NA)の外郭領域で傾いた領域を含むことができるし、封止部(ENCAP)の傾いた領域の下にもシールド電極(SE)が配置されることで、信号配線(SL)によるノイズを遮断することができる。または、図13bに示された例示のように、シールド電極(SE)上の封止部(ENCAP)が平坦化された構造で配置されるようにすることで、シールド電極(SE)が配置された領域上でタッチラウティング配線(TL)は、シールド電極(SE)と一定な距離を維持することができる。これによって、信号配線(SL)から起因したノイズがシールド電極(SE)を通じて間接的にタッチラウティング配線(TL)に影響を与えることも防止できる。
【0201】
一方、シールド電極(SE)と連結される共通電圧供給配線(CVL)を、ノンアクティブ領域(NA)に配置された第3メタル(M3)以外の他の信号配線(SL)と同一な層に配置できる。
【0202】
一例で、図14を参照すれば、ノンアクティブ領域(NA)に配置されてシールド電極(SE)と電気的に連結された共通電圧供給配線(CVL)を、シールド電極(SE)下に位置する第2メタル(M2)と同一な層に配置できる。また、共通電圧供給配線(CVL)を、第2メタル(M2)と同一な物質で形成できる。
【0203】
そして、共通電圧供給配線(CVL)を、ノンアクティブ領域(NA)で他の信号配線(SL)より外側に配置できる。よって、共通電圧供給配線(CVL)と共通電極(COM)との間に電気的に連結されたシールド電極(SE)を複数の信号配線(SL)が配置された領域をカバーして配置できる。
【0204】
ここで、共通電圧供給配線(CVL)が第3メタル(M3)下に位置する第2メタル(M2)でなされることによって、第3メタル(M3)でなされた信号配線(SL)は共通電圧供給配線(CVL)上に位置することができる。よって、共通電圧供給配線(CVL)と連結されるために延長されたシールド電極(SE)が第3メタル(M3)でなされた信号配線(SL)の一側に位置することができる。
【0205】
すなわち、シールド電極(SE)は、信号配線(SL)上に位置する第1部分(SEa)と信号配線(SL)の一側に位置する第2部分(SEb)を含むことができる。
【0206】
シールド電極(SE)が信号配線(SL)の一側に配置されることで、信号配線(SL)がタッチラウティング配線(TL)と斜線方向に寄生容量を形成することも防止できる。
【0207】
よって、シールド電極(SE)が信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)との間の寄生容量によるノイズをさらに低減できる。
【0208】
他の例で、図15を参照すれば、シールド電極(SE)と電気的に連結される共通電圧供給配線((CVL)は、第1メタル(M1)と同一な層に配置され得る。また、共通電圧供給配線(CVL)を、第1メタル(M1)と同一な物質で形成できる。
【0209】
共通電圧供給配線(CVL)がシールド電極(SE)下に位置する複数の信号配線(SL)のうちで最も下位層に位置する第1メタル(M1)と同一な層に位置することで、共通電圧供給配線(CVL)と電気的に連結されるシールド電極(SE)が複数の信号配線(SL)を全体的に囲む構造で配置されることができる。
【0210】
よって、シールド電極(SE)による信号配線(SL)のノイズ遮断性能をさらに高めてくれることができる。
【0211】
すなわち、本発明の実施例らは、ノンアクティブ領域(NA)で共通電極(COM)と共通電圧供給配線(CVL)との間に電気的に連結されるシールド電極(SE)を配置し、複数の信号配線(SL)が共通電圧供給配線(CVL)より内側に位置するようにすることでシールド電極(SE)が信号配線(SL)のノイズを遮断できる構造を提供する。
【0212】
よって、シールド電極(SE)上に位置するタッチラウティング配線(TL)が信号配線(SL)による影響を受けないようにすることで、タッチセンシングの性能を向上できる。
【0213】
また、場合によって、シールド電極(SE)と連結される共通電圧供給配線(CVL)がノイズ遮断の機能を提供することもできる。
【0214】
図16は、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極(SE)が配置された断面構造の他の例示を示した図面である。図16を参照すれば、ノンアクティブ領域(NA)で封止部(ENCAP)下に共通電極(COM)と電気的に連結されるシールド電極(SE)が配置され得る。このようなシールド電極(SE)は、シールド電極(SE)下に位置する信号配線(SL)のノイズが封止部(ENCAP)上に位置するタッチラウティング配線(TL)に影響を与えることを防止できる。
【0215】
このようなシールド電極(SE)は共通電圧を供給する共通電圧供給配線(CVL)と電気的に連結されることができる。
【0216】
ここで、共通電圧供給配線(CVL)は、一例で、第3メタル(M3)と同一な層に配置されることができる。また、共通電圧供給配線(CVL)は、第3メタル(M3)と同一な物質でなされることができる。
【0217】
この時、共通電圧供給配線(CVL)の幅(または、面積)は、他の信号配線(SL)の幅(または、面積)より大きくなることができる。
【0218】
すなわち、ノンアクティブ領域(NA)に配置された多くの信号配線(SL)のうちでシールド電極(SE)と連結されて共通電圧を供給する共通電圧供給配線(CVL)の幅が他の信号配線(SL)の幅より大きくなり得る。
【0219】
そして、共通電圧供給配線(CVL)は共通電圧供給配線(CVL)下に位置する他の信号配線(SL)と重畳されることができる。
【0220】
よって、共通電圧供給配線(CVL)は、共通電圧供給配線(CVL)下に位置する信号配線(SL)によるノイズが封止部(ENCAP)上に位置するタッチラウティング配線(TL)に及ぶ影響を遮断することができる。
【0221】
また、共通電圧供給配線(CVL)の幅が大きくなることによって配線の抵抗が減少される効果も提供できる。
【0222】
ここで、ノイズ遮断機能を提供する共通電圧供給配線(CVL)が第3メタル(M3)と同一な層に配置された場合を例示で示すが、場合によって、第1メタル(M1)や第2メタル(M2)と同一な層に拡張された形態で配置されてノイズ遮断機能を提供することができる。
【0223】
すなわち、本発明の実施例らは、ノンアクティブ領域(NA)に配置されて共通電極(COM)と電気的に連結されるシールド電極(SE)や、シールド電極(SE)と連結されて共通電圧を供給する共通電圧供給配線(CVL)が信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)との間に配置されて信号配線(SL)のノイズを遮断することで、タッチセンシングの性能を改善することができる。
【0224】
また、場合によって、シールド電極(SE)以外にノイズ遮断のための電極が追加的に配置されることもできる。
【0225】
図17は、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極(SE)が配置された断面構造の他の例示を示した図面である。
【0226】
図17を参照すれば、ノンアクティブ領域(NA)で共通電極(COM)と共通電圧供給配線(CVL)との間に電気的に連結された第1シールド電極(SE1)が配置されることができる。このような第1シールド電極(SE1)は、タッチラウティング配線(TL)が配置された層と複数の信号配線(SL)が配置された層の間に位置することができる。
【0227】
そして、ノンアクティブ領域(NA)で第1シールド電極(SE1)の外側に位置し、第1シールド電極(SE1)と分離された第2シールド電極(SE2)が配置されることができる。
【0228】
このような第2シールド電極(SE2)は、一例で、最も上位層に配置された第3メタル(M3)と同一な層に配置されることができる。第2シールド電極(SE2)は、第3メタル(M3)と同一な物質でなされることができる。
【0229】
第2シールド電極(SE2)は、第1シールド電極(SE1)の外側、すなわち、共通電圧供給配線(CVL)の外側に位置して共通電圧供給配線(CVL)の外側に位置する信号配線(SL)と重畳されるように配置されることができる。
【0230】
よって、第1シールド電極(SE1)と別に配置された第2シールド電極(SE2)が第1シールド電極(SE1)によってカバーされない領域をカバーして信号配線(SL)によるノイズを遮断することができる。このように、ノンアクティブ領域(NA)の一部領域で共通電圧供給配線(CVL)を拡張された形態で配置するか、または第1シールド電極(SE1)より下位層に位置するメタルを利用して第2シールド電極(SE2)を形成することで信号配線(SL)のノイズを遮断できる。この時、拡張された形態の共通電圧供給配線(CVL)や第2シールド電極(SE2)は共通電極(COM)と連結されたシールド電極(SE)または第1シールド電極(SE1)より下位層に位置するので、封止部(ENCAP)の傾いた領域と対応するように配置できる。すなわち、封止部(ENCAP)の傾いた領域でノイズ遮断のための電極が封止部(ENCAP)の平坦化された領域でノイズ遮断のための電極よりさらに下層に配置されるようにすることで、シールド電極(SE)とタッチラウティング配線(TL)との間の距離を一定な水準以上に維持できる。よって、信号配線(SL)によるノイズがシールド電極(SE)を通じてタッチラウティング配線(TL)に間接的な影響を及ぼさないようにすることができる。
【0231】
また、第1シールド電極(SE1)と分離された第2シールド電極(SE2)が配置された場合、第1シールド電極(SE1)と第2シールド電極(SE2)との間の領域と重畳された領域でタッチラウティング配線(TL)と信号配線(SL)が重畳されないようにすることで、第1シールド電極(SE1)と第2シールド電極(SE2)によってカバーされない領域で信号配線(SL)によるノイズが発生することを防止できる。
【0232】
そして、このような第2シールド電極(SE2)は、定電圧が印加されることがある。または、第1シールド電極(SE1)に印加される共通電圧と同一な電圧を印加できる。このような場合、第2シールド電極(SE2)に共通電圧を供給する電源は、第1シールド電極(SE1)に共通電圧を供給する電源と同一なこともあり、分離されるようにすることもできる。
【0233】
または、場合によって、第2シールド電極(SE2)でタッチラウティング配線(TL)に印加される信号と同一な信号を印加できる。第2シールド電極(SE2)にタッチラウティング配線(TL)に印加される信号と同一な信号を印加することによって、信号配線(SL)によるノイズを遮断して第2シールド電極(SE2)とタッチラウティング配線(TL)との間の寄生容量によるノイズも防止できる。
【0234】
一方、第2シールド電極(SE2)は、図17に示された例示のように、第1シールド電極(SE1)と連結された共通電圧供給配線(CVL)と同一な層に配置されることもできるが、共通電圧供給配線(CVL)と異なる層に配置されることもできる。
【0235】
一例で、第2シールド電極(SE2)は、共通電圧供給配線(CVL)より上位層に配置されることができる。
【0236】
このような場合、信号配線(SL)とタッチラウティング配線(TL)が斜線方向に重畳されることができる領域をさらに減少させてノイズ遮断の効果を高めることができる。
【0237】
他の例で、第2シールド電極(SE2)は、共通電圧供給配線(CVL)より下位層に配置されることができる。この時、場合によって、第2シールド電極(SE2)の一部分が共通電圧供給配線(CVL)の内側に拡張されることで、ノイズ遮断領域を増加できる。
【0238】
このように、本発明の実施例らは、共通電極(COM)と共通電圧供給配線(CVL)との間に連結されるシールド電極(SE)以外にノイズ遮断のための電極を追加的に配置することで、シールド電極(SE)によってカバーされない領域で信号配線(SL)によるノイズがタッチラウティング配線(TL)に影響を与えることを防止できる。
【0239】
または、シールド電極(SE)によってカバーされない領域で、タッチラウティング配線(TL)が信号配線(SL)と重畳されないように配置されるようにすることで、シールド電極(SE)が配置されない領域で信号配線(SL)によるノイズが発生しないようにできる。
【0240】
図18は、本発明の実施例らによるタッチディスプレイ装置にシールド電極(SE)が配置された平面構造の他の例示を示した図面である。そして、図19は、図18に示されたタッチディスプレイ装置にシールド電極(SE)が配置された断面構造の例示を示した図面である。
【0241】
図18図19を参照すれば、タッチディスプレイ装置は、場合によって、ディスプレイパネル(DISP)のノンアクティブ領域(NA)でシールド電極(SE)が配置される第1ノンアクティブ領域(NA1)とシールド電極(SE)が配置されない第2ノンアクティブ領域(NA2)を含むことができる。
【0242】
このような場合、シールド電極(SE)が配置される第1ノンアクティブ領域(NA1)に位置するタッチラウティング配線(TL)は一部分がシールド電極(SE)下に位置する信号配線(SL)と重畳されることができる。
【0243】
タッチラウティング配線(TL)が信号配線(SL)と重畳されても、タッチラウティング配線(TL)と信号配線(SL)との間にシールド電極(SE)が位置するので、シールド電極(SE)によって信号配線(SL)のノイズが遮られることができる。
【0244】
そして、シールド電極(SE)が配置されない第2ノンアクティブ領域(NA2)に位置するタッチラウティング配線(TL)は信号配線(SL)と重畳されないように配置されることができる。
【0245】
すなわち、シールド電極(SE)が配置されない領域で、タッチラウティング配線(TL)を、信号配線(SL)が配置された領域と重畳された領域を除いた領域に配置できる。
【0246】
このように、ノンアクティブ領域(NA)のうちでシールド電極(SE)が配置された領域でタッチラウティング配線(TL)と信号配線(SL)の重畳構造を許容し、シールド電極(SE)が配置されない領域ではタッチラウティング配線(TL)と信号配線(SL)が重畳されないようにすることで、信号配線(SL)によるノイズを防止して配線設計の自由度を高めてくれることができる。
【0247】
前述した本発明の実施例によれば、ノンアクティブ領域(NA)に配置されて共通電極(COM)と共通電圧供給配線(CVL)との間に電気的に連結されたシールド電極(SE)がタッチラウティング配線(TL)と信号配線(SL)との間に位置することで、共通電圧の供給のために配置された電極が信号配線(SL)のノイズ遮断機能を提供できる。
【0248】
また、場合によって、共通電圧供給配線(CVL)の幅(または、面積)を確張するか、または共通電圧供給配線(CVL)と連結されない電極を追加的に配置することで、信号配線(SL)のノイズを遮断することもできる。
【0249】
このように、ノンアクティブ領域(NA)に配置され、定電圧が印加される電極がタッチラウティング配線(TL)と信号配線(SL)との間に位置するようにすることで、信号配線(SL)によるノイズがタッチラウティング配線(TL)に及ぶ影響を低減できる。
【0250】
また、シールド電極(SE)上に位置する封止部(ENCAP)が平坦化された構造を有するようにすることで、シールド電極(SE)とタッチラウティング配線(TL)との間の距離を一定に維持してシールド電極(SE)を通じた間接的なノイズがタッチラウティング配線(TL)に影響を与えることも防止できる。
以上の説明及び添付した図は、本発明の技術的思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から外れない範囲で様々な修正及び変形が可能である。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであって、このような実施例により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲により解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術的思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図14
図15
図16
図17
図18
図19