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特許7208251ステレオリソグラフィー機用のカートリッジ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-10
(45)【発行日】2023-01-18
(54)【発明の名称】ステレオリソグラフィー機用のカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/259 20170101AFI20230111BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20230111BHJP
   B29C 64/124 20170101ALI20230111BHJP
【FI】
B29C64/259
B33Y30/00
B29C64/124
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020544699
(86)(22)【出願日】2018-11-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-04
(86)【国際出願番号】 IB2018058858
(87)【国際公開番号】W WO2019097385
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-10-08
(31)【優先権主張番号】102017000129499
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】516369778
【氏名又は名称】ディーダブリューエス エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コスタベベル,マウリツィオ
(72)【発明者】
【氏名】ブサート,レンゾ
【審査官】▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-047603(JP,A)
【文献】特表2016-533285(JP,A)
【文献】特開平06-270267(JP,A)
【文献】特開平04-135827(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状本体(11)および循環手段(21)を備えるステレオリソグラフィー機用のカートリッジ(10)であって
前記箱状本体(11)は、順番に、容器(12)および光重合可能な材料用の少なくとも1つのタンク(18)を備え、
前記容器(12)は、格納壁(13)によって区切られており、少なくとも一部が透明である底部(14)と、前記容器(12)内へのアクセスを可能にするように変更された反対側のアクセス開口部(15)と、前記光重合可能な材料を導入するための注入口(16)と、前記容器(12)から前記光重合可能な材料の放出するための排水口(17)とを有しており、
前記少なくとも1つのタンク(18)は、前記光重合可能な材料用の運送開口部(19)と、周囲の状況に通じる空気通過開口部(20)とを備えており、
前記循環手段(21)は、前記容器(12)の前記排水口(17)と前記注入口(16)との間で前記光重合可能な材料を循環するためのものであり、
前記カートリッジ(10)は、前記循環手段(21)と前記注入口(16)および排水口(17)との間、かつ、前記循環手段(21)と前記運送開口部(19)および空気通過開口部(20)との間にはバルブ手段(22、23)が設けられ、前記バルブ手段(22、23)は、前記カートリッジ(10)における以下の使用構成を交互に可能にするように構成されることを特徴とするステレオリソグラフィー機用のカートリッジ:
前記容器(12)と前記タンク(18)との間で前記光重合可能な材料の通過を防止する第1の使用構成;
前記タンク(18)から前記容器(12)に向けて前記光重合可能な材料の通過を可能にする第2の使用構成;
前記容器(12)の前記排水口(17)と同じ前記容器(12)の前記注入口(16)との間で前記光重合可能な材料の通過を可能にする第3の使用構成
前記光重合可能な材料が、前記容器(12)から前記タンク(18)に向けて前記光重合可能な材料の通過を可能にする前記運送開口部(19)または補助開口部(44)を通って、前記容器(12)から前記タンク(18)に向けて通過することを可能にする第4の使用構成
【請求項2】
請求項1に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記バルブ手段(22、23)は、前記第3の使用構成において、前記容器(12)の前記排水口(17)から同じ前記容器(12)の前記注入口(16)に向けて前記光重合可能な材料の通過を可能にするように構成されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記容器の前記格納壁(13)は、前記注入口(16)を画定する第1の壁(24)と、前記排水口(17)を画定する反対側の第2の壁(25)と、2つの側壁(26、27)とを備えることを特徴とするカートリッジ。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記タンク(18)は、前記空気通過開口部(20)を画定する第1の壁(32)と、前記運送開口部(19)を画定する反対側の第2の壁(33)と、2つの側壁(34、27)とを備えることを特徴とするカートリッジ。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記循環手段(21)は成形管(28)を備えており、前記成形管(28)の区域(29)は少なくとも部分的に圧縮ロータ(30)を取り囲むように構成され、前記圧縮ロータは前記区域(29)とともに蠕動ポンプシステム(31)を画定しており、前記成形管(28)は第1の端部(35)と、反対側の第2の端部(36)とを有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項6】
請求項に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記バルブ手段(22、23)は、第1のバルブ(22)を含み
前記第1のバルブ(22)は、第1の管状チャネル(37)を備え、
前記第1の管状チャネル(37)は、前記容器(12)の前記排出口(17)、前記タンク(18)の前記運送開口部(19)、および前記循環手段(21)における前記成形管(28)の前記第1の端部(35)と接続され、
前記第1のバルブ(22)は、前記成形管(28)の内部にスライド可能に収容された第1のスライダーロッド(38)を含み、
前記第1のバルブ(22)は、以下の構成を交互に決定するように構成されることを特徴とするカートリッジ:
前記カートリッジ(10)の前記第1の使用構成に関して、前記タンク(18)の前記運送開口部(19)と前記容器(12)の前記排水口(17)とを同時閉鎖する、前記第1のバルブ(22)の第1の構成;
前記カートリッジ(10)の前記第2の使用構成に関して、前記容器(12)の前記排水口(17)の同時閉鎖とともに、前記循環手段(21)における前記成形管(28)の前記第1の端部(35)と前記タンク(18)の前記運送開口部(19)とを接続する、前記第1のバルブ(22)の第2の構成;
前記カートリッジ(10)の前記第3の使用構成に関して、前記タンク(18)の前記運送開口部(19)の同時閉鎖とともに、前記循環手段(21)における前記成形管(28)の前記第1の端部(35)と前記容器(12)の前記排水口(17)とを接続する、前記第1のバルブ(22)の第3の構成。
【請求項7】
請求項6に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記第1のバルブ(22)の前記第1のスライダーロッド(38)は、2つの遮断セクション(41、42)と、前記2つの遮断セクション(41、42)の間に介在された運送セクション(43)とを備えることを特徴とするカートリッジ。
【請求項8】
請求項6または7に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記第1のバルブ(22)は、前記カートリッジ(10)の前記第4の使用構成の間において前記第1のバルブ(22)の前記第3の構成に配置されるように構成されていることを特徴とするカートリッジ。
【請求項9】
請求項6、7または8に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記第1の管状チャネル(37)が、前記第2の壁(25、33)の近くで同じ前記箱状本体(11)の内部に画定されることを特徴とするカートリッジ。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記バルブ手段(22、23)は、第2のバルブ(23)を含み
前記第2のバルブ(23)は、第2の管状チャネル(47)を備え、
前記第2の管状チャネル(47)は、前記容器(12)の前記注入口(16)、前記タンク(18)の前記空気通過開口部(20)、前記タンク(18)の前記補助開口部(44)および前記循環手段(21)における前記成形管(28)の前記第2の端部(36)と接続され、
前記第2のバルブ(23)は、前記成形管(28)の内部にスライド可能に収容された第2のスライダーロッド(48)を含み、
前記第2のバルブ(23)は、以下の構成を交互に決定するように構成されることを特徴とするカートリッジ:
前記カートリッジ(10)の前記第1の使用構成に関して、前記タンク(18)における前記空気通過開口部(20)と補助開口部(44)とを同時閉鎖する、前記第2のバルブ(23)の第1の構成;
前記カートリッジ(10)の前記第2の使用構成および前記第3の使用構成に関して、前記タンク(18)の前記空気通過開口部(20)の同時開口とともに、前記循環手段(21)における前記成形管(28)の前記第2の端部(36)と前記容器(12)の前記注入口(16)との間を接続する、前記第2のバルブ(23)の第2の構成。
【請求項11】
請求項10に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記第2のバルブ(23)の前記第2のスライダーロッド(48)は、4つの遮断セクション(51、52、53、54)と、それぞれが4つの前記遮断セクション(51、52、53、54)のうちの2つの間に介在された3つの運送セクション(55、56、57)とを備えることを特徴とするカートリッジ。
【請求項12】
請求項11に記載のステレオリソグラフィー機用のカートリッジにおいて、
前記第2のバルブ(23)は、前記カートリッジ(10)の前記第4の使用構成の間において、前記第2のバルブ(23)の第3の構成を、第1の構成および第2の構成に対して交互に決定するように構成されており、
前記第3の構成は、
・前記循環手段(21)における前記成形管(28)の前記第2の端部(36)と前記タンク(18)の前記補助開口部(44)とを接続し、
それと同時に前記空気通過開口部(20)を開き、かつ
それと同時に前記容器(12)の前記注入口(16)を閉鎖することを特徴とするカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステレオリソグラフィ―機用のカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、ステレオリソグラフィ―(光造形)技術は、所定の放射線への露出、一般に光への露出により固化される液体またはペースト状の光重合可能な材料の複数の層を重ね合わせることによって三次元物体を作ることを想定している。
【0003】
1つの既知のタイプのステレオリソグラフィー機は、材料を収容するための容器(コンテナ)と、垂直方向に電動化された(モータを取り付けられた)モデリングプラットフォームとを備える。
【0004】
その機は、前述の所定の放射線を放出するための放出手段をさらに備えており、その放出手段は、モデリングプラットフォームに隣接する材料のうち一層を選択的に固化(凝固)できる。
【0005】
その物体を作成するために使用可能であり、かつ、色、色調、機械的特性およびその他の物理的パラメータの点で互いに異なるいくつかの光重合可能なステレオリソグラフィー材料が知られている。
【0006】
作成する三次元物体ごとに要求される要件に応じて、上記の異なる材料のいずれか一つを用いて同じステレオリソグラフィー機は使用され得る。
【0007】
米国特許出願US 2016/0288421 A1には、カートリッジがステレオリソグラフィー機用に記載されており、当該カートリッジは、アクセス開口部とそのアクセス開口部の反対側の透明な底部とを設けられた容器と、ベース液体またはペースト状材料を収容するためのものであって取り外しできないほど容器に結合されたタンクと、タンクから容器へのベース材料の通過(通路)用のバルブ手段とを備える。
【0008】
このカートリッジにおいて、バルブ手段は、タンク内に存在する圧力と容器内に存在する圧力との差が少なくとも所定の値に等しいときに開き、その圧力差が所定の値よりも低い(小さい)ときに再び自発的に閉じるように構成されており、タンクは、外気供給装置への接続用のシール(密封)手段を備える。
【0009】
特に、三次元物体を作成するためのステレオリソグラフィープロセスの実行中に、そのレベルを一定に維持するために、容器内に存在する光重合可能な材料を再充填する必要性が知られている。ステレオリソグラフィー(光造形)が行われる場合に、もしステレオリソグラフィー機に供給装置が設けられているならば、容器内の光重合可能な材料の再充填は自動的に行うことができる。
【0010】
たとえば、イタリア特許出願番号102017000015055は、傾斜したタンクを備えたステレオリソグラフィー機用のカートリッジを記述しており、そのカートリッジは箱状の本体を備えており、その本体の内部では容器と光重合可能な材料用の少なくとも1つのタンクとが定義(画定)されており、当該容器は、少なくとも部分的に透明な底部を有する格納壁と、容器の内部にアクセスを可能にするように変更された反対側のアクセス開口部とによって区切られており、この容器は、光重合可能な材料を導入(案内)するための注入口と、光重合可能な材料を容器から放出するための排水口とを有する。
【0011】
また、既知のカートリッジは、
光重合可能な材料をタンクから容器に移送するため手段であってプランジャーシステムで具体化された手段と、
光重合可能な材料を排水口から容器の注入口に向けて再循環させるための手段であって蠕動タイプのポンプシステムで具体化された手段と、
を備える。
【0012】
このカートリッジは、光重合可能な材料の自動的な再充填とその再循環とを可能(許容)するけれども、いくつかの完成できる態様を有する。
【0013】
これらの完成できる態様のうち最初のものは、そのような既知のカートリッジの構成要素(構成部品)および構造の相対的な複雑さにある(存在する)。
【0014】
たとえば、このカートリッジは、光重合可能な材料を再循環させるための特定の手段と、光重合可能な材料をタンクから容器に移送するための特定の手段との両方を備える。
【0015】
前述の両方の手段がそれらの動作のために専用のアクチュエータを必要とするので、これらの異なる手段の両方の準備は構成要素、組み立て(アセンブリ)、およびアクチュエータ装置に関して(の観点から見ると)若干の負担を伴う。
【0016】
ステレオリソグラフィー操作のためにタンクから容器に移された光重合可能な材料が、完全に使用されずに容器内に残っている場合には、その最善の使用に有益である重要な特性を低下させるとともに多かれ少なかれ見失う危険を冒しているという事実に対して、既知のカートリッジの別の制限が関連づけられる(結び付けられる)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明の目的は、先行技術の前述の欠点および制限を取り除く(回避する)ことができるステレオリソグラフィー機用のカートリッジを提供することである。
【0018】
特に、本発明の目的は、既知のカートリッジよりも容易に製造および組み立てを行うコンパクトなカートリッジを提供することである。
【0019】
本発明の別の目的は、未使用の光重合可能な材料のより良い保存を可能にするカートリッジを提供することである。
【0020】
前述の課題および前述の目的は、請求項1に係る、傾斜タンク付きステレオリソグラフィー機用のカートリッジによって達成される。
【0021】
請求項1に係るカートリッジのさらなる特徴は、従属請求項に記載される。
【0022】
後述される利点と共に、前述のタスクおよび目的は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられる本発明の実施形態の記載によって以下に示される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明に係るカートリッジの透視破断図である。
図2】第1の使用構造における本発明に係るカートリッジの概略平面図である。
図3】第2の使用構造における本発明に係るカートリッジの概略平面図である。
図4】第3の使用構造における本発明に係るカートリッジの概略平面図である。
図5】第4の使用構造における本発明に係るカートリッジの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
前述の図を参照すると、本発明に係るステレオリソグラフィー機用のカートリッジは、番号10で包括的に示される。
【0025】
このカートリッジ10は、箱状の本体11を備えており、
当該本体は順番に容器12とタンク18とからなり、
その容器12は、少なくとも一部が透明である底部14と容器12の内部にアクセスを可能にするようにした(変更された)反対側の(対向する)アクセス開口部15とを有する格納壁13と、光重合可能な材料を導入するための注入口16と、光重合可能な材料が容器12から出る排水口17とによって区切られ、
当該タンク18は、光重合可能な材料用のものであって当該光重合可能な材料用の運送開口部19と周囲の状況に通じる(連通する)空気通過開口部20とを備える。
【0026】
このカートリッジ10はまた、容器12の排水口17と注入口16との間の光重合可能な材料を循環するための循環手段21を備える。
【0027】
本発明に係るカートリッジ10は、循環手段21と注入口16および排水口17との間、および、循環手段21と運送開口部19および空気通過開口部20との間にはバルブ(弁)手段22、23が、より適切に後述されるように介在されるとともに、同じカートリッジ10の以下の使用構成(態様)を代替的に可能にする(許容する)ように構成されるという事実によって特徴付けられる:
図2で示され、容器12とタンク18との間で光重合可能な材料の通過を防止するための第1の構成;
図3で示され、タンク18と容器12との間で光重合可能な材料の通過を可能にする(許容する)第2の構成;
図4で示され、光重合可能な材料の循環のためのものであって容器12の排水口17と同じ容器12の注入口16との間で光重合可能な材料の通過を可能にする第3の構成。
【0028】
特に、本発明に係るカートリッジ10に関して本明細書で記述されるが、本発明自体に限定されない実施形態では、バルブ手段22、23は、
タンク8から容器12に向かって光重合可能な材料の通過を可能にする第2の構成と、
容器12の排水口17から同じ容器12の注入口16に向かって光重合可能な材料の通過を可能にする第3の構成と、
を許容するように構成される。
【0029】
さらに特に、本発明の典型であるが制限されない本実施形態では、バルブ手段22、23は、容器12からタンク18に向けて光重合可能な材料の通過を可能にする、カートリッジ10の第4の使用構成を許容するように構成される。
【0030】
本明細書で記載された本発明の実施形態では、容器12の外周格納壁13は、注入口16が画定される第1の壁24と、排水口17が画定される反対側の第2の壁25と、2つ側壁26、27とを備える。
【0031】
カートリッジ10が、傾斜したタンクを備えたステレオリソグラフィー機の使用位置に置かれたとき、第1の壁24は、水平基準面に対して、第2の壁25よりも大きい高さに配置される。
【0032】
また、タンク18は、順番に、空気通過開口部20が画定される第1の壁32と、運送開口部19が画定される反対側の第2の壁33と、2つの側壁34、27とを備える。
【0033】
したがって、容器12およびタンク18は、壁によって分離されており、本実施形態では、これは2つの壁の間で共有される壁27である。
【0034】
循環手段21は成形管28からなる。
【0035】
この成形管(チューブ)28の区域(セクション、区分)29は、少なくとも部分的に圧縮ロータ30を取り囲むように構成され、そのロータと共に蠕動ポンプシステム31を規定(画定)する。
【0036】
圧縮ロータ30および蠕動ポンプシステム31は、それ自体既知のタイプのものであるように意図されている。
【0037】
この区域29は弾性的に変形可能である。
【0038】
成形管28は、第1の端部35および第2の反対側端部36を有する。
【0039】
バルブ手段22、23は、以下の構成を代替的に決定(選定)するように構成された第1のバルブ(弁)22を備える:
カートリッジ10の第1の使用構成に対して、タンク18の運送開口部19と容器12の排水口17との同時閉鎖のための第1のバルブ22の第1の構成;
カートリッジ10の第2の使用構成に対して、容器12の排水口17の同時閉鎖とともに、循環手段21の成形管28の第1の端部35とタンク18の運送開口部19とを接続する第1のバルブ22の第2の構成;
カートリッジ10の第3の使用構成に対して、タンク18の運送開口部19の同時閉鎖とともに、循環手段21の成形管28の第1の端部35と容器12の排水口17とを接続する第1のバルブ22の第3の構成。
【0040】
第1のバルブ22は、タンク18の運送開口部19の同時閉鎖とともに、循環手段21の成形管28の第1の端部35と容器12の排水口17とを接続する第3の構成が、カートリッジ10の第4の使用構成において協働するような方法(方式)で構成される。
【0041】
この第1のバルブ22は、3つの状態(姿勢)を有する三方弁によって規定される。
【0042】
本発明自体の非限定的な例として本明細書で記載される本発明の実施形態では、この第1のバルブ22はスライド(摺動)タイプのバルブ(弁)からなる。特に、第1のバルブ22は、成形されたスライダ(摺動)ロッド38がスライド(摺動)する管状チャネル(溝、経路)37を備える。
【0043】
管状チャネル37は直線状に延びる。
【0044】
この管状チャネル37は、容器12の第2の壁25とタンク18の第2の壁33とに隣接して規定(画定)される。
【0045】
容器12の排水口17およびタンク18の運送開口部19は、この管状チャネル37上で開いている。
【0046】
本実施形態では、管状チャネル37は、第2の壁25、33に隣接する同じ箱状本体11内に画定される。
【0047】
管状チャネル37は、これらの第2の壁25、33と箱状本体11の対応する反対側の周囲壁40との間に配置される。
【0048】
管状チャネル37は、周囲壁40上に画定された側部貫通孔39によって成形管28の第1の端部35に接続されている。
【0049】
第1のバルブ22における成形スライダーロッド38は、2つの遮断セクション41、42と、遮断セクション41、42の間に置かれた(介在された)運送セクション43とを備える。
【0050】
成形スライダーロッド38は、主延長軸X1を有する。
【0051】
この延長軸X1に対して、側部貫通孔39は、運送開口部19と排水口17との間の周囲壁40上に設置される。
【0052】
運送セクション43は、軸X1に関して、遮断セクション41、42の対応する横寸法よりも小さい横寸法のセクションからなるので、この運送セクション43とそれによって占有された管状チャネル37のセクションとの間には環状導管74が規定(画定)されている。
【0053】
この運送セクション43は、成形スライダーロッド38が第2の使用構成にあるときに側部貫通孔39をタンク18の運送開口部19と連通状態に置き、および、第3の使用構成にあるときに側部貫通孔39を容器12の排水口17と連通状態に置くような長さだけ軸X1の方向に延在する(延びる)。
【0054】
この運送セクション43は、排水口17と運送開口部19との間の最小距離よりも短い長さだけ軸X1の方向に延在するので、排水口および運送開口部は運送セクション43を介して決して連通しない。
【0055】
この運送セクション43は、2つの対向するシールリング71、72によって軸X1の方向に区切られている。
【0056】
第1の遮断セクション41は2つのシールリング70、71の間に構成されている。
【0057】
この第1の遮断セクション41は、タンク18の運送開口部19の同時閉鎖とともに第1のバルブ22が第1の使用構成にあるとき、および、運送セクション43を介して成形管28の第1の端部35をタンク18の運送開口部19に連通した状態で第1のバルブ22が第2の使用構成にあるときの両方で排水口17を完全に遮る長さまで軸X1に沿って延びる。
【0058】
第2の遮断セクション42は2つのシールリング72、73の間に構成されている。
【0059】
この第2の遮断セクション42は、容器12の排水口17の同時閉鎖とともに第1のバルブ22が第1の使用構成にあるとき、および、運送セクション43を介して成形管28の第1の端部35を容器12の排水口17と連通した状態で第1のバルブ22が第3の使用構成にあるときの両方で排水口17を完全に遮る(妨げる)長さまで軸X1に沿って延びる。
【0060】
成形スライダーロッド38は、2つの対向する端部セクション85、86をそれぞれ有する。
【0061】
これらの端部セクション85、86は、第1の遮断セクション41および第2の遮断セクション42にそれぞれ隣接し、明らかに後者の遮断セクションに対して外部にある。
【0062】
これらの端部セクション85、86は、同じ成形スライダーロッド38の並進のための、したがって第1のバルブ22の動作のためのアクチュエータとの接続に利用可能である。
【0063】
本発明に係るカートリッジ10の本明細書に記載の特定の実施形態では、タンク18は、カートリッジ10の第4の使用構成中に光重合可能な材料を通過させるための補助開口部44を備え、容器12からタンク18への光重合可能な材料の通過を可能にする。
【0064】
バルブ手段22、23は、以下の構成を代替的(交互)に決定(選定)するように構成された第2のバルブ23を備える:
カートリッジ10の第1の使用構成に関して、タンク18の空気通過開口部20および補助開口部44の同時閉鎖のための第2のバルブ23の第1の構成;
カートリッジ10の第2の使用構成および第3の使用構成に関して、タンク18の空気通過開口部20の同時開口とともに、循環手段21における成形管28の第2の端部36と容器12の注入口16との間の接続を行う第2のバルブ23の第2の構成。
【0065】
この第2のバルブ23は、その第1の構成および第2の構成に対する代替として、空気通過開口部20の同時開口および容器12の注入口16の同時閉鎖とともに、循環手段21における成形管28の第2の端部36とタンク18の補助開口部44とを接続する第3の構成を決定(選定)するように構成されており、カートリッジ10の第4の使用構成において協働する。
【0066】
この第2のバルブ23は、3つの姿勢(状態)を有する五方弁によって規定されている。
【0067】
本発明自体の非限定的な例として本明細書で記載される本発明の実施形態では、この第2のバルブ23は、スライドタイプのバルブ(弁)からなる。
【0068】
特に、第2のバルブ23は、成形スライダーロッド48がスライド(摺動)する管状チャネル(流路、溝)47を備える。
【0069】
管状チャネル47は直線状に延びる。
【0070】
この管状チャネル47は、容器12の第1の壁24とタンク18の第1の壁32とに隣接して規定(画定)される。
【0071】
容器12の注入口16とタンク18の空気通過開口部20および補助開口部44とは、この管状チャネル47上に直接開いて(開口して)いる。
【0072】
本実施形態では、管状チャネル47は、第1の壁24、32に隣接する同じ箱状本体11内に画定される。
【0073】
管状チャネル47は、これらの第1の壁24、32と箱状本体11の対応する反対側の周囲壁50との間に配置(位置決め)される。
【0074】
管状チャネル47は、周囲壁50上に画定された側部貫通孔49を介して成形管28の第2の端部36に接続されている。
【0075】
第2のバルブ23の成形スライダーロッド48は、4つの遮断セクション51、52、53、54と、それぞれが2つの遮断セクション51、52の間、遮断セクション52、53の間、遮断セクション53、54の間に置かれた3つの運送セクション55、56、57とを備える。
【0076】
成形スライダーロッド48は主延長軸X2を有する。
【0077】
カートリッジ10の好ましい実施形態では、この軸X2は、第1のバルブ22の軸X1と平行である。
【0078】
この延長軸X2に関して、側部貫通孔49は、注入口16と補助開口部44との間で周囲壁50上に設置される。第1の運送セクション55は、軸X2に関して、遮断セクション51、52、53、54の対応する横寸法よりも小さい横寸法のセクションからなるので、この第1の運送セクション55とそれに占有された管状チャネル47のセクションとの間には環状導管75が画定される。
【0079】
この第1の運送セクション55は、成形スライダーロッド48が第2のバルブ23の第2の使用構成にあるときに側部貫通孔49を容器12の注入口16と連通状態に置くような長さまで軸X2の方向に延びる。
【0080】
この第1の運送セクション55は、一番外にあって成形スライダーロッド48の第1の端部を構成する第1の遮断セクション51と第2の遮断セクション52との間に置かれている。
【0081】
この第1の運送セクション55は、2つの対向するシールリング77、78によって軸X2の方向に区切られている。
【0082】
第2の運送セクション56は、軸X2に関して、遮断セクション51、52、53、54の対応する横寸法よりも小さい横寸法のセクションからなるので、この第2の運送セクション56とそれによって占有された管状チャネル47のセクションとの間には環状導管76が規定(画定)される。
【0083】
この第2の運送セクション56は、成形スライダーロッド48が第2のバルブ23の第3の使用構成にあるときに側部貫通孔49をタンク18の補助開口部44と連通状態に置くような長さまで軸X2の方向に延びる。
【0084】
この第2の運送セクション56は、第2の遮断セクション52と第3の遮断セクション53との間に置かれ(介在され)ている。
【0085】
この第2の運送セクション56は、2つの対向するシールリング79、80によって軸X2の方向に区切られている。
【0086】
第3の運送セクション57は、軸X2に関して、遮断セクション51、52、53、54の対応する横寸法よりも小さい横寸法のセクションからなるので、この第3の運送セクション57とそれによって占有された管状チャネル47のセクションとの間には環状導管81が画定される。
【0087】
この第3の運送セクション57は、成形スライダーロッド48が第2のバルブ23の第2の使用構成および第3の使用構成にあるときにタンク18の空気通過開口部20を、外部に開口し周囲壁50に画定された外気通過孔82と連通状態に置くような長さまで軸X2の方向に延びている。
【0088】
この第3の運送セクション57は、第3の遮断セクション53と一番外にあって成形スライダーロッド48の第1の端部と反対側の第2の端部を構成する第4の遮断セクション54との間に置かれている。
【0089】
この第3の運送セクション57は、2つの対向するシールリング83、84によって軸X2の方向に区切られている。
【0090】
従って、第2の遮断セクション52は、2つのシールリング78、79の間に構成される。
【0091】
この第2の遮断セクション52は、第3の遮断セクション53によって空気通過開口部20の同時閉鎖とともに第2のバルブ23が第1の使用構成にあるときに補助開口部44を遮るような長さまで軸X2に沿って延びている。
【0092】
第3の遮断セクション53は、2つのシールリング80、83の間に構成されている。
【0093】
この第3の遮断セクション53は、第2のバルブ23が第1の使用構成にあるときに空気通過開口部20および空気通過孔82を塞ぐような長さまで、かつ、第2のバルブ23が第2の使用構成であるときおよび第2のバルブ23が第3の使用構成にあるときの両方で少なくとも部分的に空気通過開口部20と空気通過孔82とを開くような長さまで、軸X2に沿って延びている。
【0094】
成形スライダーロッド48の対向する端部に配置された第1の遮断セクション51および第4の遮断セクション54は、同じ成形スライダーロッド48の並進のために、従って第2のバルブ23の動作のためにアクチュエータに接続することができる。
【0095】
本発明に係るカートリッジ10の本実施形態では、光重合可能な材料を導入(案内)するための注入口16は、複数の注入貫通孔によって構成されており、そのうちの3つの孔16a、16b、16cが一例として図に示され、容器12の第1の壁24に沿って一列に画定されてその長さ全体にわたってこの第1の壁24を実質的に占め(占有し)ている。
【0096】
これらの注入孔16a、16b、16cは、循環手段21の成形管28と接続する側部貫通孔49に最も近くてより小さな直径を有する最初の孔16aから、最大の直径を持つ最後の反対側の注入孔16zに向けて、増大する直径を有する。
【0097】
この注入口16のおかげで、容器12に入る光重合可能な材料のより良い分布が得られる。その理由は、光重合可能な材料が成形導管28に入るにつれ、増大する直径を持つ注入孔が管状導管75の順次の充填を少しずつ可能にし、管状導管75が充填されるにつれ、この順次の充填によって光重合可能な材料がますます多くの注入孔を通過することが可能になり、その結果として、単一の孔を備える既知のタイプの注入口で達成されたものと比較してより良くかつより広範囲に及ぶ分布を持つ、容器12内の光重合可能な材料の通過を可能にするからである。
【0098】
容器12の第2の壁25は、その第2の壁に出会う光重合可能な材料を排水口17に向けるような方法で形作られている。
【0099】
特に、本実施形態では、明らかに本発明の非限定的な例として理解されるように、排水口17は、容器12の側壁27の近くに画定され、第2の壁25は、反対側の側壁26から始まって排水口に向けて下降するように傾斜されている。
【0100】
本発明に係るカートリッジ10の動作が以下に記載される。好ましくは、このカートリッジ10は、第1の壁24、32が第2の壁25、33よりも高くなるように、簡略化のために図示されていないステレオリソグラフィー機上で組み立てられるように設計される。
【0101】
特に、本発明に係るこのカートリッジ10は、水平基準面に対して20°以上かつ90°未満、もっと適切に言えば垂直(鉛直)に近い傾斜でステレオリソグラフィー機上に置かれる(位置決めされる)ように変更される。
【0102】
図2は、カートリッジ10の第1の使用構成を示す。
【0103】
この第1の使用構成では、容器12とタンク18との間で光重合可能な材料の通過を防止するために、
第1のバルブ22は、カートリッジ10の第1の使用構成に関してタンク18の運送開口部19と容器12の排水口17とを同時に閉じる第1の構成にあり、
第2のバルブ23は、空気通過開口部20とタンク18の補助開口部44とを同時に閉じる第1の構成にある。
【0104】
このカートリッジ10の第1の使用構成では、光重合可能な材料の移動はタンク18の内側で禁じられ、容器12内に存在する可能性のある光重合可能な材料は同じ容器12内に保持される。
【0105】
このカートリッジ10の第1の使用構成では、タンクのすべての開口部19、20、44が完全にブロック(遮断)されるので、光重合可能な材料は、タンク18内で実質的に密封されて閉じられる。従って、この第1の使用構成は、カートリッジ10の船積みおよび輸送段階に向いている(役に立つ)。
【0106】
図3は、カートリッジ10の第2の使用構成を示す。
【0107】
この第2の使用構成では、容器18とタンク12との間で光重合可能な材料の通過を可能にするために、
第1のバルブ22は、容器12の排水口17の同時閉鎖とともに、循環手段21における成形管28の第1の端部35とタンク18の運送開口部19とを接続する第2の構成にあり、
第2のバルブ23は、タンク18の空気通過開口部20の同時開放とともに、循環手段21における成形管28の第2の端部36と容器12の注入口16とを接続し、かつ、第2の端部36から補助開口部44への光重合可能な材料の通過を妨げる第2の構成にある。
【0108】
このカートリッジ10の第2の使用構成では、容器12内の光重合可能な材料の拡散分布は、注入口16の注入孔16a、16b、16c、16zの列を介して(通して)許容される。
【0109】
空気通過開口部20の開口および明らかに外気通過孔82の開口は、タンク18を空にすることを可能にし、「エアポケット」効果を回避する。
【0110】
図4は、カートリッジ10の第3の使用構成を示す。
【0111】
この光重合可能な材料を循環する第3の使用構成では、
第1のバルブ22は、カートリッジ10の第3の使用構成に関して、タンク18の運送開口部19の同時閉鎖とともに、循環手段21における成形管28の第1の端部35と容器12の排水口17とを接続する第3の構成にあり、
第2のバルブ23は、上述したように、第2の構成にある。
【0112】
このカートリッジ10の第3の使用構成では、排水口17から注入口16へ直接に光重合可能な材料の再循環が可能に(許容)される。
【0113】
カートリッジ10、すなわち、カートリッジを搭載したステレオリソグラフィー機は、光重合可能な材料の再循環を監視するためのレベルセンサー手段を備え、容器12内の光重合可能な材料を再充填することを必要とする閾値以下に、光重合可能な材料のレベルについて起こり得る低下を検出するようにしている。
【0114】
レベルセンサー手段によって検出されたレベル信号は、カートリッジ10を第2の使用構成に至らせるために、ステレオリソグラフィー機の電子制御管理装置を介して第1のバルブ22を動かすように変更(適合)されており、容器12内の光重合可能な材料の最適レベルが回復されるまでタンク18から容器12への光重合可能な材料の移動を決定(測定)する。
【0115】
図5は、カートリッジ10の第4の使用構成を示す。
【0116】
光重合可能な材料を容器12からタンク18に向けて通過させることを可能にするこの第4の使用構成では、
第1のバルブ22は、上述のように、その第2の構成にあり、
第3のバルブ23は、空気通過開口部20とそれぞれの外気通過孔82との同時開口、かつ、容器12の注入口16の同時閉鎖とともに、循環手段21における成形管28の第2の端部36とタンク18の補助開口部44とを接続する第3の構成にある。
【0117】
このカートリッジ10の第4の使用構成では、第1のバルブ22と第2のバルブ23は、補助開口部44を介してタンク18に再導入するために、容器12の排水口17からの光重合可能な材料の回収を可能にするような構成をそれぞれ取っている。
【0118】
そうすることで、未使用の光重合可能な材料は、タンク18内の最適な貯蔵条件に戻される。
【0119】
タンク18の再補充(再充填)段階では、空気通過開口部20は、同じタンク18内での過圧の形成を防止するために、開いている。
【0120】
一度すべての光重合可能な材料が回収されると、第1のバルブ22および第2のバルブ23は、カートリッジ10をその第1の使用構成に戻すために、作動される。
【0121】
上記のようなカートリッジは、本発明に含まれるものとして理解されるべきであり、そのタンク18は、光重合可能な材料の再導入のための補助開口部44を有していない。
【0122】
従って、カートリッジ10は本発明に含まれ、その本発明にはバルブ手段22、23はカートリッジ10の3つの第1の使用構成の実装用であるが、同じカートリッジ10の第4の使用構成の実装用でなく構成されることが理解されるべきである。
【0123】
このカートリッジ10の変形は本発明に含まれるように理解されるべきであり、分かり易くするために図示されないけれども、そのタンク18は光重合可能な材料の再導入のための補助開口部44を有しておらず、そのバルブ手段22、23は同じ運送開口部19を介して容器12からタンク18への光重合可能な材料の再導入を可能にするように構成される。
【0124】
従って、バルブ手段22、23が、容器12の排水口17からタンク18の運送開口部19に直接に光重合可能な材料を通すことにより、容器12からタンク18への光重合可能な材料の再導入を可能にするように構成された本発明にはカートリッジ10が含まれることを理解すべきである。
【0125】
その結果、バルブ手段22、23が、容器12の注入口16からタンク18の運送開口部19に向けて光重合可能な材料を通過させることにより、容器12からタンク18への光重合可能な材料の再導入を可能にするように構成された本発明には、カートリッジ10が含まれることも理解されるべきである。
【0126】
実際には、意図されたタスク(課題)および目的を本発明が達成することが確立(立証)されている。
【0127】
特に、単一のポンプシステム、例えば蠕動ポンプシステムの使用が、光重合可能な材料の最適な保存段階、成形した容器の再充填段階および同じ容器の起こりえる再充填段階、光重合可能な材料の再循環段階、容器からタンクへの未使用の光重合可能な材料の再導入段階のいずれも発生させるのを可能にするバルブ手段のおかげで、既知のタイプのカートリッジに対して製造および組み立てることがより簡単な本発明を用いて、コンパクトなカートリッジが開発されている。
【0128】
さらに、未使用の光重合可能な材料のより良好な保存を可能にする本発明を用いて、カートリッジが開発されている。
【0129】
さらに、既知のタイプの傾斜タンクを備えたステレオリソグラフィー機上で使用できる本発明を用いて、カートリッジが開発されている。
【0130】
このように考え出された本発明は、多くの変更および変形を受けやすく、すべては同じ発明の概念に属し、さらに、すべての詳細は同等の技術要素で置き換えることができる。
【0131】
実際には、特定の用途、寸法、および不確かな形状と互換性がある限り、要件および従来技術に従って任意の構成要素および材料を使用することができる。
【0132】
いずれかの請求項で言及された特性と技法の後に参照記号が付いている場合、そのような参照記号は、請求項の理解度を高めることを唯一の目的として追加されるように意図されるべきであり、その結果、そのような参照記号は、そのような参照記号によって例として識別された各要素(エレメント)の解釈に制限的な影響を与えない。
図1
図2
図3
図4
図5