(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】通信装置アセンブリ及び空気調和機システム
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20230112BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20230112BHJP
H01Q 1/22 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
G06F1/16 312Z
H05K5/02 E
H01Q1/22 Z
(21)【出願番号】P 2018166212
(22)【出願日】2018-09-05
【審査請求日】2021-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋田 和洋
(72)【発明者】
【氏名】福嶋 渉
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-055543(JP,A)
【文献】特開2015-066329(JP,A)
【文献】特開2016-099850(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0014843(US,A1)
【文献】特開2010-129846(JP,A)
【文献】特開2009-134664(JP,A)
【文献】特開2000-078049(JP,A)
【文献】特開2010-074630(JP,A)
【文献】buffalo.jp,AirStation Pro WAPM-1266WDPR ユーザーマニュアル初版,インターネット,日本,Buffalo,2017年05月,<URL:https://manual.buffalo.jp/buf-doc/35021408-01.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16- 1/18
G06F 1/20
H05K 7/20
H05K 5/02
H01Q 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング(4,61)内に電子部品が収容されており、当該ケーシング(4,61)から突出するアンテナ(5)を有する通信装置(2,33,43,51,60)と、当該通信装置(2,33,43,51,60)を所定の設置面に配置するための取付具(3,42,50,62)とを備えた通信装置アセンブリ(1)であって、
前記ケーシング(4,61)は、前記アンテナ(5)の根元が接続される接続部(6)を有する第1の面と、電気的接続線の出口部(7,8)を有する第2の面とを有しており、
前記通信装置(2,33,43,51,60)は、前記第1の面又は第2の面が下方を向くように前記取付具(3,42,50,62)に固定され、
前記取付具(3,42,50,62)は、
ベースプレート(11)と、当該ベースプレート(11)から斜め上方に立設されており且つ前記設置面に対して傾斜し前記通信装置(2,33,51,60)が固定される傾斜面を有する傾斜プレート(12)と、を有しており、前記設置面に対して傾斜した姿勢で前記通信装置(2,33,43,51,60)を配置
し、
前記通信装置(2,60)は前記傾斜プレート(12)の傾斜面の上に、水平面に対して傾斜した状態で固定され、
前記ベースプレート(11)及び傾斜プレート(12)は金属製であり、当該ベースプレート(11)及び傾斜プレート(12)は開口(13a,13b)又は切欠きを有しており、前記通信装置(2)のアンテナ(5)の少なくとも一部が当該開口(13a,13b)又は切欠き内に位置するよう当該通信装置(2)が前記傾斜プレート(12)に固定される、通信装置アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記第1の面と前記第2の面とは、前記ケーシング(4,61)の同じ面(4a)である、請求項1に記載の通信装置アセンブリ(1)。
【請求項3】
前記ケーシング(61)と前記取付具(62)とが一体に形成されている、請求項1
又は2に記載の通信装置アセンブリ(1)。
【請求項4】
前記傾斜プレート(12)の傾斜角度が20~80度である、請求項
1~3のいずれか1項に記載の通信装置アセンブリ(1)。
【請求項5】
空気調和機から直接に、又は、当該空気調和機から電源をもらっている周辺機器を介して、電源が供給される、請求項1~請求項
4のいずれか1項に記載の通信装置アセンブリ(1)。
【請求項6】
請求項1~請求項
5のいずれか1項に記載の通信装置アセンブリ(1)がシステム内に構成される空気調和機システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信装置アセンブリ及び空気調和機システムに関する。
【背景技術】
【0002】
分散して配置された複数の冷凍装置を中央のサーバで集中して監視するために、有線LAN装置に代えて無線LAN装置を用いた監視システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
空気調和装置、無線LANアダプタ、ルータ及びサーバを有し、当該空気調和装置をサーバで監視する空調システムにおいて、現場の状況によっては、当該ルータや無線LANアダプタを天井裏に設置することが考えられる。この場合、天井裏にはダクトや水配管が配設されていることがあるので、当該ダクト等からの結露水等の水や塵埃等の異物がルータや無線LANアダプタ内に侵入する恐れがある。通信装置であるルータや無線LANアダプタには電子部品が内蔵されており、この電子部品に水や塵埃等の異物が触れるとルータや無線LANアダプタの機能が損なわれてしまう。
【0005】
本開示は、異物の侵入を抑制することができる通信装置アセンブリ及び空気調和機システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の通信装置アセンブリ(以下、単に「アセンブリ」ともいう)は、
(1)ケーシング内に電子部品が収容されており、当該ケーシングから突出するアンテナを有する通信装置と、当該通信装置を所定の設置面に配置するための取付具とを備えた通信装置アセンブリであって、
前記ケーシングは、前記アンテナの根元が接続される接続部を有する第1の面と、電気的接続線の出口部を有する第2の面とを有しており、
前記通信装置は、前記第1の面又は第2の面が下方を向くように前記取付具に固定される。
【0007】
本開示のアセンブリは、電子部品を収容するケーシングにおける、通信装置のアンテナの根元が接続される接続部を有する第1の面、又は、電気的接続線の出口部を有する第2の面が下方を向くように当該通信装置が取付具に固定されるので、前記接続部又は出口部からケーシング内に結露水等の水や塵埃等の異物が侵入するのを抑制することができる。
【0008】
(2)前記(1)のアセンブリにおいて、前記第1の面と前記第2の面とを、前記ケーシングの同じ面とすることができる。この場合、アンテナの根元が接続される接続部及び電気的接続線の出口部が下方を向くように通信装置が取付具に固定されるので、当該接続部及び出口部からケーシング内に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0009】
(3)前記(1)又は(2)のアセンブリにおいて、前記取付具は、前記設置面に対して傾斜した傾斜面を有するものとすることができる。この場合、取付具の傾斜面に通信装置を配置することで、当該通信装置の接続部又は出口部からケーシング内に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0010】
(4)前記(3)のアセンブリにおいて、前記取付具は、ベースプレートと、当該ベースプレートから斜め上方に立設されており且つ前記傾斜面を有する傾斜プレートとを有しており、前記通信装置は前記傾斜プレートの傾斜面の上に、水平面に対して傾斜した状態で固定されるものとすることができる。この場合、通信装置は水平面に対して傾斜した状態となるので、ケーシングの第1の面又は第2の面は斜め下方を向く。これにより、前記接続部又は出口部からケーシング内に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0011】
(5)前記(1)~(4)のアセンブリにおいて、前記ケーシングと前記取付具とを一体に形成することができる。この場合、部品点数を減らすことができる。
【0012】
(6)前記(4)のアセンブリにおいて、前記ベースプレート及び傾斜プレートは金属製であり、当該ベースプレート及び傾斜プレートは開口又は切欠きを有しており、前記通信装置のアンテナの少なくとも一部が当該開口又は切欠き内に位置するよう当該通信装置が前記傾斜プレートに固定されるものとすることができる。この場合、アンテナの少なくとも一部が金属製のベースプレート及び傾斜プレートの開口又は切欠き内に位置しているので、当該ベースプレート及び傾斜プレートにより通信が阻害されるのを抑制することができる。
【0013】
(7)前記(4)又は(6)のアセンブリにおいて、前記傾斜プレートの傾斜角度を20~80度とすることができる。この場合、通信装置は水平面に対して20~80度だけ傾斜した状態となるので、ケーシングの第1の面又は第2の面は斜め下方を向く。これにより、前記接続部又は出口部からケーシング内に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0014】
(8)前記(1)のアセンブリにおいて、前記取付具は、前記通信装置を収容し得る箱状の筐体と、当該筐体を所定の設置面に配置するための固定片とで構成され、
前記通信装置は、前記筐体内において、アンテナが当該筐体の下面から筐体外に突出するように配設されるものとすることができる。この場合、通信装置のアンテナの根元が接続される接続部を有する第1の面が下方を向いているので、当該接続部から通信装置のケーシング内に異物が侵入するのを抑制することができる。
【0015】
(9)前記(8)のアセンブリにおいて、前記筐体の下面に水抜き可能な孔が形成されていることが望ましい。この場合、筐体内に結露水等の水が浸入したとしても当該結露水等の水は筐体の下面に形成された水抜き可能な孔から外部に排出されるので、通信装置のケーシング内に結露水等の水が浸入するのを抑制することができる。
【0016】
(10)前記(1)~(9)のアセンブリにおいて、空気調和機から直接に、又は、当該空気調和機から電源をもらっている周辺機器を介して、電源を供給することができる。
【0017】
本開示の空気調和機システムは、
(11)前記(1)~(10)のいずれかの通信装置アセンブリがシステム内に構成される。
【0018】
本開示の空気調和機システムでは、電子部品を収容するケーシングにおける、通信装置のアンテナの根元が接続される接続部を有する第1の面、又は、電気的接続線の出口部を有する第2の面が下方を向くように当該通信装置が取付具に固定されるので、前記接続部又は出口部からケーシング内に異物が侵入するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本開示のアセンブリの一実施形態の斜視説明図である。
【
図2】
図1に示されるアセンブリの側面説明図である。
【
図3】
図1に示されるルータの下面の説明図である。
【
図4】本開示のアセンブリの他の実施形態の正面説明図である。
【
図5】
図4に示されるアセンブリの側面説明図である。
【
図6】本開示のアセンブリの更に他の実施形態の側面説明図である。
【
図7】本開示のアセンブリの他の実施形態の側面説明図である。
【
図8】本開示のアセンブリの更に他の実施形態の側面説明図である。
【
図9】本開示のアセンブリの他の実施形態の斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しつつ、本開示のアセンブリを詳細に説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0021】
〔実施形態1〕
図1は、本開示の一実施形態に係る、通信装置であるルータ2を含むルータアセンブリ1の斜視説明図であり、
図2は、
図1に示されるルータアセンブリ1の側面説明図である。ルータアセンブリ1は、本開示の通信装置アセンブリの一実施形態である。
ルータアセンブリ1は、図示しない空気調和機、無線LANアダプタ及びサーバを有し、当該空気調和機の作動を中央のサーバで監視する空調システムにおいて使用され、ルータ2と、取付具3とを備えている。
【0022】
ルータ2は、電子部品を収容するケーシング4と、当該ケーシング4から外部に突出するアンテナ5とを有している。本実施形態のルータ2は2本のアンテナ5を有しているが、アンテナ5の本数は本開示において特に限定されるものではない。
【0023】
ケーシング4は、例えば ABS等の合成樹脂で作製され、箱形状を呈している。ケーシング4の下面4a、すなわちルータ2の設置状態において下方を向く面には、
図3に示されるように、アンテナ5の根元が接続される接続部6、電気的接続線の出口部7、8が設けられている。出口部7には、一端が空気調和機(図示せず)に接続されたLANケーブル9の他端が接続され、出口部8には商用電源からの電源線10の端部のプラグ10aが接続される。本実施形態におけるケーシング4の下面4aは、接続部6を有する第1の面であるとともに、出口部7,8を有する第2の面でもある。換言すれば、本実施形態では、第1の面と第2の面とはケーシング4の同じ面(下面4a)である。なお、ルータ2には、空気調和機から直接に、又は、当該空気調和機から電源をもらっている周辺機器を介して、電源を供給することもできる。
【0024】
取付具3は、ルータ2を所定の設置面に配置するために用いられ、矩形状のベースプレート11と、前記設置面に対して傾斜する傾斜面12aを有する傾斜プレート12とを備えている。取付具3は、例えば鉄等の金属で作製されている。所定の設置面としては、天井Cの上側面を例示することができるが、これに限定されず、屋根が設けられた屋外のベランダの床面等、他の箇所とすることもできる。
【0025】
傾斜プレート12は、矩形状を呈しており、前記ベースプレート11の一辺11aから斜め上方に立設されている。傾斜プレート12とベースプレート11とのなす角度α(傾斜角度)は、本開示において特に限定されるものではないが、20~80度とすることが好ましい。ルータ2が天井裏等に設置される場合、高さが制限されることが多いことから、ルータ2は水平面に対する角度が小さい方が好ましい。しかし、ルータ2の接続部6又は出口部7,8が下方を向くためには、20度程度の傾斜角度は必要である。一方、傾斜角度が80度を超えると設置高さ削減の効果が小さくなる。
【0026】
傾斜プレート12は、前記ベースプレート11の一辺11a側の近傍に矩形状の開口13aを有している。また、ベースプレート11は、前記開口13aの下方に当該開口13aに対応する形状の開口13bを有している。ルータ2は、傾斜プレート12における、前記開口13aの上縁13a1よりも上側の領域に固定されている。より詳細には、ルータ2のアンテナ5の、少なくとも一部である先端部分5aが開口13a,13b内に位置するように当該ルータ2が傾斜プレート12に固定されている。本実施形態におけるアンテナ5では、この先端部分5aにおいて送受信が行われる。
【0027】
なお、開口13a,13bに代えて、ベースプレート11の一辺11a、及び、この一辺11aと接する、傾斜プレート12の一辺に切欠きを形成してもよい。この場合は、当該切欠き内にルータ2のアンテナ5の、少なくとも一部である先端部分5aが位置するように当該ルータ2が傾斜プレート12に固定される。
【0028】
ルータ2は、例えば溶接やねじによる螺合等により取付具3の傾斜プレート12に固定することができる。取付具3はアンテナ5の通信を阻害し得る金属で作製されているが、本実施形態では、開口13a,13b内にルータ2のアンテナ5の先端部分5aが位置するようにしているので、通信が阻害されるのを抑制することができる。アンテナ5は、通信機能を有する部分が開口13a,13b内に位置しておればよく、本実施形態の場合は、その先端部分5aが通信機能を有していることから、当該先端部分5aが開口13a,13b内に位置している。アンテナ全体が通信機能を有する場合、通信阻害をより確実に抑制するためには、当該アンテナ全体が開口内に位置することが望ましい。
【0029】
本実施形態では、接続部6及び出口部7,8を有するケーシング4の下面4aが下方を向くようにルータアセンブリ1が設置面に配置される。これにより、ルータアセンブリ1を天井裏に配設した場合において、当該天井裏に配設された水配管やダクトからの結露水等の水がルータ2の上に落下したとしても、当該水がルータ2のケーシング4内に浸入するのを抑制することができる。しかも、ルータ2はアンテナ5が水平面に対して傾斜した状態で取付具3に固定されているので、当該アンテナ5を垂直方向に向けた状態でルータ2を配設する場合に比べて設置高さを低くすることができる。その結果、天井裏等の狭いスペースにおけるルータ2の設置の自由度を高めることができる。なお、本明細書における「水」には、前述した水配管やダクトからの結露水以外に、例えば雨水等も含まれる。また、接続部6及び出口部7,8を有するケーシング4の下面4aが下方を向くようにルータアセンブリ1が設置面に配置されることで、水に限らず、電子部品に悪影響を及ぼす塵埃等の侵入抑制の効果もある。
【0030】
〔実施形態2〕
図4は、本開示の他の実施形態に係る通信装置アセンブリであるルータアセンブリ21の正面説明図であり、
図5は、
図4に示されるルータアセンブリ21の側面説明図である。
ルータアセンブリ21は、前述した実施形態1と同様に、図示しない空気調和機、無線LANアダプタ及びサーバを有する空調システムにおいて使用され、ルータ22と、取付具23とを備えている。なお、本実施形態において、
図1~3に示される実施形態と共通する要素又は構成には同じ参照符号を付し、簡単のため、それらについての説明は省略する。
【0031】
本実施形態に係るルータアセンブリ21では、箱形状を呈しているケーシング4の下面4aに、アンテナ5の根元が接続される接続部6が設けられ、ケーシング4の側面4bに、LANケーブル9が接続される出口部7及び電源線10が接続される出口部8が設けられている。本実施形態におけるケーシング4は、その下面4aが接続部6を有する第1の面であり、その側面4bが出口部7,8を有する第2の面である。
【0032】
取付具23は、ルータ22を収容する箱状の筐体24と、当該筐体24を所定の設置面に固定する固定片25とを備えている。筐体24は、例えばABS等の合成樹脂や鉄等で作製することができ、又、固定片25は、例えば鉄等で作製することができる。筐体24は、例えばねじによる螺合等で固定片25に固定することができる。
【0033】
固定片25に固定された状態の筐体24における下面24aは、当該固定片25から離れるにしたがい下方に向かう傾斜面とされている。ルータ22は、下面24aからアンテナ5が筐体24の外部に突出するように当該筐体24の面24bの裏面に固定されている。アンテナ5は、筐体24の下面24aに形成された開口26を貫通して当該筐体24の外部に突出している。この下面24aの最も低い部分近傍には水抜き可能な孔27が形成されている。水抜き可能な孔27を形成することで、筐体24内に結露水等の水が浸入したとしても当該結露水等の水は当該水抜き可能な孔27から外部に排出することができるので、当該筐体24内に配設されているルータ22のケーシング4内に結露水等の水が浸入するのを抑制することができる。
【0034】
LANケーブル9及び電源線10は、それぞれ筐体24の下面24aに形成された開口28及び開口29から筐体24の外部に引き出される。かかる開口28,29は下方を向いているので、当該開口28、29から筐体24の内部に結露水等の水や塵埃等の異物が侵入するのを抑制することができる。
【0035】
〔その他の変形例〕
本開示は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、ベースプレートの一辺から立設された傾斜プレートにルータを取り付けているが、取付具の形態は、これに限定されるものではない。例えば、
図6に示されるように、ベースプレート30に立設された長短の柱部31a,31bの頂部に配設された傾斜プレート32にルータ33を取り付けることもできる。また、
図7に示されるように、設置面に設けられるベースプレート40と、当該ベースプレート40に、その一端が固定されるロッド状の柱部41とで構成される取付具42とすることもできる。この場合、柱部41の他端にルータ43が取り付けられる。その際、柱部41の他端とルータ43との接続部を、当該ルータ43の傾斜角度を調節することが可能となるように、角度調整機能付きの接続部44とすることもできる。
【0036】
また、前述した実施形態では、取付具として、傾斜面を有するプレート状の部材である傾斜プレート及び同じくプレート状の部材であるベースプレートからなるものを例示しているが、本開示における取付具は、傾斜面を有しておればよく、
図8に示されるようなブロック状又は中実の部材50からなっていてもよい。ルータ51は、部材50の傾斜面50aの上に固設される。
また、前述した実施形態では、通信装置であるルータのケーシングと、取付具とは別々の部材であり、当該ケーシングを取付具に固定しているが、本開示は、これに限定されるものではない。例えば
図9に示されるように、ルータ60のケーシング61と取付具62とを、例えば合成樹脂で一体に形成することもできる。この場合、部品点数を削減することができる。
【0037】
また、前述した実施形態では、通信装置としてルータを例示しているが、通信装置として無線LANアダプタを用いた無線LANアダプタアセンブリにも本開示を適用することができる。
【符号の説明】
【0038】
1 : ルータアセンブリ(通信装置アセンブリ)
2 : ルータ(通信装置)
3 : 取付具
4 : ケーシング
4a: 下面
4b: 側面
5 : アンテナ
5a: 先端部分
6 : 接続部
7 : 出口部
8 : 出口部
9 : LANケーブル
10 : 電源線
10a: プラグ
11 : ベースプレート
12 : 傾斜プレート
13a: 開口
13a1: 上縁
13b: 開口
21 : ルータアセンブリ
22 : ルータ
23 : 取付具
24 : 筐体
24a: 下面
24b: 面
25 : 固定片
26 : 開口
27 : 水抜き可能な孔
28 : 開口
29 : 開口
30 : ベースプレート
31a: 柱部
31b: 柱部
32 : 傾斜プレート
33 : ルータ
40 : ベースプレート
41 : 柱部
42 : 取付具
43 : ルータ
44 : 接続部
50 : 部材
50a: 傾斜面
51 : ルータ
60 : ルータ
61 : ケーシング
62 : 取付具
α : 傾斜角度
C : 天井