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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】水中油型乳化化粧料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20230112BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20230112BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20230112BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20230112BHJP
   A61Q 17/04 20060101ALI20230112BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
A61K8/73
A61K8/06
A61K8/81
A61Q1/00
A61Q17/04
A61K8/37
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019014402
(22)【出願日】2019-01-30
(65)【公開番号】P2020121940
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2022-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】390041036
【氏名又は名称】株式会社日本色材工業研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100136560
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊晴
(72)【発明者】
【氏名】根村 和宏
【審査官】相田 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-168087(JP,A)
【文献】国際公開第2016/143663(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/105040(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、
(B)質量平均分子量(Mw)10000以上、60000以下の寒天と、
(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上と、
(D)前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および前記(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上以外の界面活性剤を含まないか、または0.5質量%未満と、
を含有することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【請求項2】
前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量が、0.01質量%以上0.5質量%以下であり、
前記(B)質量平均分子量(Mw)10000以上、60000以下の寒天の配合量が、0.02質量%以上0.5質量%未満であり、
前記(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上の総配合量が、0.1質量%以上1.5質量%以下である、請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項3】
(E)油溶性紫外線吸収剤を含有する請求項1または2記載の水中油型乳化化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中油型乳化化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
油中水型乳化化粧料は、耐水性に優れているため日焼け止め化粧料、メイクアップ化粧料や化粧下地等として用いられている。しかしながら、油中水型乳化化粧料は、油中に水を分散する形態であるため、油によるべたつきやテカリ等が生じ、その改良が望まれている。
【0003】
そこで、近年は、油によるべたつきやテカリ等を抑えた水中油型乳化化粧料が、日焼止め化粧料、メイクアップ化粧料や化粧下地等として用いられている。かかる技術として、例えば、特許文献1には、(a)疎水化処理粉末、(b)アクリル酸由来ポリマー、及び(c)アルキル変性水溶性セルロースエーテル、を含有する水中油型化粧料であって、前記アクリル酸由来ポリマーは、モノマーA及びモノマーBのコポリマーであり、前記モノマーAは、アクリル酸とアミンのアミド及びメタクリル酸とアミンのアミドからなる群から選ばれ、 前記モノマーBは、ビニルピロリドン、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルからなる群から選ばれる、水中油型化粧料が、開示され、特許文献2には、(A)0.05~1質量%の疎水変性アルキルセルロース、(B)5~40質量%の油分、(C)2.5~30質量%の疎水性表面を有する紫外線散乱剤及び(D)耐塩性の低い水相増粘剤を含有し、前記(C)紫外線散乱剤が油相中に分散していることを特徴とする水中油型乳化化粧料が、開示され、特許文献3には、(A)寒天、カラギーナン及びゼラチンから選ばれるゲル形成剤、油性成分、並びに酸化チタンを含有するハイドロゲル粒子 20~80質量%、(B)架橋型ジメチルポリシロキサン 0.01~5質量%、(C)数平均分子量が400~10000のポリエチレングリコール 0.01~5質量%、(D)25℃で液状の油剤 5~20質量%、(E)水溶性増粘剤 0.01~5質量%、(F)水を含有する水中油型乳化化粧料が、開示されている。また、特許文献4には、(A)油溶性紫外線吸収剤、(B)デキストリン脂肪酸エステル及び(C)アクリル酸系ポリマーを含有し、次の条件、(1)(D)粉体の含有量が5質量%以下、(2)(A)油溶性紫外線吸収剤と(B)デキストリン脂肪酸エステルの質量比(A/B)が2.5以上47以下、(3)(A)油溶性紫外線吸収剤と(C)アクリル酸系ポリマーの質量比(A/C)が4.5以上35以下、を満たす水中油型日焼け止め化粧料が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-140334号公報
【文献】特開2015-120682号公報
【文献】特開2014-91737号公報
【文献】特開2014-185137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている技術は、高安定性や高使用感については検討されているものの、肌に塗布した後の耐水性が悪く、水や汗により流れ落ちるため、日焼止め化粧料、メイクアップや化粧下地等として、使用できるものではない。さらに、特許文献2に記載されている技術は、SPF値や使用感については検討されているものの、肌に塗布した後の耐水性が悪く、水や汗により流れ落ちるため、日焼止め化粧料、メイクアップ化粧料や化粧下地等として、使用できるものではない。
【0006】
また、特許文献3に記載されている技術は、紫外線防御効果や化粧のりについては検討されているものの、肌に塗布した後の耐水性が悪く、水や汗により流れ落ちるため、日焼止め化粧料、メイクアップや化粧下地等として、使用できるものではない。さらに、特許文献4に記載されている技術は、塗膜のよれや使用感については検討されているものの、肌に塗布した後の耐水性が悪く、水や汗により流れ落ちるため、日焼止め化粧料、メイクアップ化粧料や化粧下地等として、使用できるものではない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、従来の水中油型乳化化粧料の耐水性に関する問題点を解決し、みずみずしい感触を維持しながら耐水性を向上した水中油型乳化化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の高分子化合物を組合せることによって、前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の水中油型乳化化粧料は、
(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、
(B)質量平均分子量(Mw)10000以上、60000以下の寒天と、
(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上と、
(D)前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース、および前記(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上以外の界面活性剤を含まないか、または0.5質量%未満と、
を含有することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の水中油型乳化化粧料は、前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量が、0.01質量%以上0.5質量%以下であり、前記質量平均分子量(Mw)10000以上、60000以下の寒天の配合量が0.02質量%以上0.5質量%未満であり、前記(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上の総配合量が、0.1質量%以上1.5質量%以下であることが、好ましい。
【0011】
また、本発明の水中油型乳化化粧料は、さらに、(E)油溶性紫外線吸収剤を含有することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、みずみずしい感触を維持しながら耐水性を向上した水中油型乳化化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の水中油型乳化化粧料について具体的に説明する。
本発明の水中油型乳化化粧料は、(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、「(A)成分」とも称す)と、(B)低強度カンテン末(以下、「(B)成分」とも称す)と、(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上(以下、「(C)成分」とも称す)と、(D)界面活性剤を含まないか、または0.5質量%未満と、を含有することを特徴とするものである。通常、水中油型乳化化粧料は、水中に油を分散する形態であるため、油によるべたつきやテカリ等を抑え、みずみずしい感触はあるものの、肌に塗布した後に水や汗により流れ落ち、耐水性が悪いことが一般的である。そこで、本発明では、上記構成とすることにより、みずみずしい感触を維持しながら耐水性を向上した水中油型乳化化粧料を提供することができるものである。
【0014】
本発明において、前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されず、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと長鎖アルキルグリシジルエーテルとが、その長鎖アルキルグリシジルエーテルにおけるグリシジル基の開環反応を経由して生じるものである。ここで、前記長鎖アルキルグリシジルエーテルにおける長鎖アルキル基の炭素数は、例えば、16以上22以下である。
【0015】
また、前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、より具体的な例としては、3-ヘキサデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル2-ヒドロキシプロピルメチルセルロース、3-オクタデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル2-ヒドロキシプロピルメチルセルロース、3-ドコシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル2-ヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられ、市販品としては、例えば、3-オクタデシルオキシ-2-ヒドロキシプロピル2-ヒドロキシプロピルメチルセルロース(表示名称:ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、大同化成工業株式会社製のサンジェロース(商品名))等が挙げられる。
【0016】
本発明において、前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量としは、0.01質量%以上0.5質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上0.3質量%以下であることがより好ましい。前記(A)疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量を上記範囲とすることで、水中油型乳化化粧料の耐水性をより向上することができる。
【0017】
また、本発明において、前記(B)低強度カンテン(寒天)末とは、質量平均分子量(Mw)10000以上、60000以下の寒天であり、本発明の効果を得るために、質量平均分子量が10000以上、60000以下であることが必要である。
【0018】
さらに、前記(B)低強度カンテン末としては、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、伊那食品工業社製のイーナ(商品名)等が挙げられる。また、本発明において、前記(B)低強度カンテン末とキサンタンガムを混合したものを用いることもできる。そのような市販品としては、例えば、日清オイリオ社製のノムコートAG(商品名))等が挙げられる。
【0019】
また、本発明において、前記(B)低強度カンテン末の配合量としては、0.02質量%以上0.5質量%未満であることが好ましく、0.05質量%以上0.25質量%以下であることがより好ましい。前記(B)低強度カンテン末の配合量を上記範囲とすることで、より確実にみずみずしさを維持することができる。
【0020】
本発明において、前記(C)の(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーとは、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの単純エステルからなるモノマー1種以上とアクリル酸アルキル(C10-30)の共重合体をショ糖のアリルエーテル又はペンタエリスリトールのアリルエーテルで架橋したものである。かかる(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーとしては、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、ルーブリゾール社製のPEMULEN TR-1(商品名)、PEMULEN TR-2(商品名)、住友精化株式会社製のAQUPEC HV-501ER(商品名)、AQUPEC HV-701EDR(商品名)、AQUPEC HV-801ERK(商品名)、AQUPEC HV-803ERK(商品名)等が挙げられる。
【0021】
本発明において、前記(C)の(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーとは、アクリル酸ナトリウムとアクリロイルジメチルタウリンナトリウムの共重合体であり、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、SEPPIC社のSIMULGEL EG(商品名)等が挙げられ、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーとは、アクリル酸ヒドロキシエチルとアクリロイルジメチルタウリン酸のナトリウム塩からなる共重合体であり、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、SEPPIC社のSIMULGEL FL(商品名)、SIMULGEL NS(商品名)、SEPIPLUS S(商品名)、SEPINOV EMT-10(商品名)等が挙げられ、ポリアクリル酸アンモニウムとは、ポリアクリル酸のアンモニウム塩であり、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、SEPPIC社のSEPIGEL A(商品名)等が挙げられ、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマーとは、アクリル酸アミドとアクリル酸アンモニウムの共重合体であり、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、SEPPIC社のSEPIPLUS 265(商品名)等が挙げられ、ポリアクリレート-13とは、アクリル酸、アクリル酸アミド、アクリル酸ナトリウム及びアクリロイルジメチルタウリンナトリウムの共重合体であり、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、SEPPIC社のSEPIPLUS 400(商品名)等が挙げられ、ポリアクリルアミドとは、アクリル酸アミドの重合体であり、通常の化粧料に使用できるものであれば特に限定されないが、市販品としては、例えば、SEPPIC社のSEPIGEL 305(商品名)等が挙げられる。
【0022】
また、本発明において、前記(C)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリルアミド/アクリル酸アンモニウム)コポリマー、ポリアクリレート-13、ポリアクリル酸アンモニウムおよびポリアクリルアミドよりなる群から選ばれる一種または二種以上を配合することができるが、その総配合量が、0.1質量%以上1.5質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以上0.3質量%以下であることがさらにより好ましい。前記(C)成分の総配合量を上記範囲とすることで、水中油型乳化化粧料の耐水性をより向上することができる。
【0023】
さらに、本発明において、前記(D)界面活性剤の配合量は、0.5質量%未満であることが好ましく、界面活性剤を全く含有していなくてもよい。ここで、界面活性剤とは、通常の化粧料に使用できる界面活性剤であれば特に限定されないが、前記(A)成分、(B)成分および(C)成分を除くものである。かかる界面活性剤としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル(ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンモノオレート、デカグリセリンモノラウレート、デカグリセリンモノステアレート、デカグリセリンモノオレート等)、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート等)、ショ糖脂肪酸エステル(ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ベヘニン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル(プロピレングリコールモノステアレート等)、サポニン、レシチン(レシチン、酵素分解レシチン(フォスファチジン酸)、リゾレシチン、ダイズレシチン(ダイズリン脂質)、卵黄レシチン等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、有機酸モノグリセライド(酢酸モノグリセライド、クエン酸モノグリセライド、ジアセチル酒石酸モノグリセライド、コハク酸モノグリセライド、乳酸モノグリセリド)、モノ・ジグリセリド)、ポリグリセリン縮合(ポリ)リシノール酸エステル、ステアロイル乳酸ナトリウムおよびステアロイル乳酸カルシウム等を挙げることができる。前記界面活性剤の配合量を上記範囲とすることで、みずみずしい感触を維持しながら耐水性を向上することができる。また、本発明を適用した水中油型乳化化粧料では、界面活性剤の量を減らした場合に乳化安定性を維持することもできる。
【0024】
本発明において、前記(E)油溶性紫外線吸収剤を含有することができる。かかる油溶性紫外線吸収剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2-エチルへキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、2,5-ジイソプロピルケイ皮酸メチル、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチルドロメトリゾールトリシロキサン等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4-ビス-[(4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ)-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン等のトリアジン系紫外線吸収剤、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、パラアミノ安息香酸、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル等の安息香酸系紫外線吸収剤、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン、2,2-メチレンビス(6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチルフェノール)、ジメチルコジエチルベンザルマロネート、シノキサート、1-(3,4ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチル-1,3ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル、ドロメトリゾールトリシロキサン、フェルラ酸等を挙げることができる。本発明の水中油型乳化化粧料は、上記油溶性紫外線吸収剤のうち1種を単独で含有してもよいし、2種以上を組合せて含有してもよい。
【0025】
ところで、油溶性紫外線吸収剤は、必要とされる紫外線防御指数(SPF値、PA値)を得るために配合量を増やさざるを得ない場合があり、さらに、極性が高い油性成分であることも多く、紫外線防御指数を表示する水中油型乳化化粧料では、べたつきが生じ易くなる。これに対し、油溶性紫外線吸収剤を配合した水中油型乳化化粧料に本発明を適用すれば、みずみずしい感触を維持しながら耐水性を向上した日焼け止め化粧料を提供することができる。本発明において、前記(E)油溶性紫外線吸収剤の配合量としては、10質量%以上35質量%以下であることが、本発明の効果をより確実に奏することができるので好ましい。
【0026】
また、本発明において、通常化粧料に用いられる油性成分を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。例えば、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、油脂、ロウ類、炭化水素、エステル油、脂肪酸、高級アルコール、シリコーン油類、フッ素系油を挙げることができる。具体的には、例えば、硬化油、モクロウ、カカオ脂、硬化ヒマシ油、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、月見草油等の油脂、ミツロウ、ラノリン、ゲイロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ホホバロウ、ホホバ油、液状ラノリン等のロウ類、パラフィンワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、重質流動イソパラフィン(水添ポリブテン)、水添ポリイソブテン、揮発性炭化水素、イソドデカン(2,2,4,6,6-ヘプタメチルペンタン)等の炭化水素、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸オクチル、パルミチン酸オクチル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ2-エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリミリスチン酸グリセリル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、ジオクタン酸ペンタエリトリット、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、リンゴ酸ジイソステアリル、炭酸ジカプリリル、安息香酸アルキル(C12~C15)等のエステル油、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ベへン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ヘプタメチルエチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、アミノ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油、天然ビタミンE等を含有できる。本発明の水中油型乳化化粧料は、これらの油性成分を必要に応じて1種又は2種以上を任意に選択して用いることができる。
【0027】
また、本発明の水中油型乳化化粧料は、さらに、通常化粧料に用いられる粉体を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。前記粉体としては、通常の化粧料に使用できるものであれば、板状、紡錘状、針状、繊維状、及び球状等の形状、多孔質、無孔質、粒子径等の粒子構造等により特に限定されず、例えば、無機粉体、有機粉体、色素粉体、複合粉体等を挙げることができる。かかる粉体としては、タルク、カオリン、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、合成雲母、絹雲母等のマイカ、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、セリサイト、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン(微粒子酸化チタンを含む)、酸化亜鉛(微粒子酸化亜鉛を含む)、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、窒化ホウ素、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、酸化コバルト、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カラミン等の無機粉体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等を構成モノマーとして有するアクリルポリマー、メチルシロキサン網状重合体、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体等のシリコーン樹脂、ポリエチレン、セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N-アシルリジン、ナイロン等の有機粉体、カロチノイド系色素、フラボノイド系色素、フラビン系色素、キノン系色素、ポルフィリン系色素、クルクミン、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を挙げることができる。本発明の水中油型乳化化粧料は、これらの粉体の1種又は2種以上を任意に選択して用いることができる。
【0028】
また、前記粉体は、表面処理をされていてもよい。かかる表面処理としては、通常の化粧料の粉体に用いられる表面処理であれば限定されないが、例えば、ジメチコン処理、メチコン/ハイドロゲンジメチコン処理、ジメチコン/ハイドロゲンジメチコン処理、トリエトキシカプリリルシラン処理、ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理、N-ステアロイル-L-グルタミン酸2Na・水酸化Al処理、パルミトイルプロリン、パルミトイルサルコシンNa・パルミトイルグルタミン酸Mg・パルミチン酸処理、セバシン酸イソステアリル・ステアロイルグルタミン酸2Na・水酸化Al処理、ジミリスチン酸AI処理、水添レシチン・トリミリスチン酸・水酸化Al処理、アルギン酸Na処理等を挙げることができる。特に、前記粉体を疎水化処理することが好ましい。
【0029】
さらに、前記粉体の配合量としは、5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。前記粉体を上記範囲とすることで、水中油型乳化化粧料中での前記粉体の分散性がより向上し、乳化安定性を損なうことなく含有することができる。
【0030】
本発明の水中油型乳化化粧料には、前記成分の他に、通常化粧料に用いられる他の成分を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。前記任意配合成分としては、例えば、多価アルコール、保湿剤、増粘剤、染料、低級アルコール、有機酸、有機アミン、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、水等を挙げることができる。
【0031】
また、本発明において、水中油型乳化化粧料とは、人間の身体等に使用できるものであり、化粧品を主とするものであるが、医薬部外品、医薬品等の用途を排除するものではない。さらに、前記化粧品とは、基礎化粧品、メイクアップ化粧品、頭髪用化粧品等を含むものである。また、本発明の水中油型乳化化粧料は、みずみずしい感触を維持しながら耐水性を向上できる水中油型乳化化粧料であることから、特に、日焼け止め化粧品やメイクアップ化粧品に好適である。
【0032】
また、本発明において、水中油型乳化化粧料の製造方法としては、通常の水中油型乳化化粧料の製造方法で製造でき、一般的には、水性成分と油性成分等を混合することで製造することができる。
【0033】
以下、本発明について、実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下、処方中の数値は質量%を示す。
【実施例
【0034】
(実施例1~20、比較例1~9)
下記表1~5記載の配合量(含有量)で、従来用いられてきた手順、即ち下記表1~5記載の成分を混合することにより、実施例1~20および比較例1~9の水中油型乳化化粧料として日焼け止め化粧料を作製した。得られた水中油型乳化化粧料について、耐水性試験、塗布後の使用感(伸び広がりのよさ)および経時安定性試験を下記基準に基づいて行い、結果を下記表1~5に併記した。
【0035】
<耐水性試験>
10名の当社パネリストの腕に実施例1~20および比較例1~9の水中油型乳化化粧料の試料を塗布し、乾燥させた後、精製水を噴霧し、皮膚上での液滴の程度を下記スコア基準、
5 耐水性が高い(皮膚上で液滴が玉粒状になる)
4 耐水性がやや高い
3 普通(皮膚状で液滴が試料無塗布時と同等の状態で存在する)
2 耐水性がやや低い
1 耐水性が低い(皮膚上で液滴が広がり、肌になじむ)
で評価した。10名の当社パネリストのスコアの平均を求め、下記基準、
◎:3.5以上
○:3.0以上~3.5未満
△:2.5以上~3.0未満
×:2.5未満
で耐水性を評価した。
【0036】
<塗布後の使用感(伸び広がりのよさ)>
10名の当社パネリストの腕に実施例1~20および比較例1~9の水中油型乳化化粧料の試料を塗布し皮膚上での塗布時の感触の程度を下記スコア基準、
5 べたつかず、みずみずしく広がり伸びが良い
4 べたつかず、みずみずしく広がるが伸びがやや良い
3 普通
2 ややべたつきがあり、伸びがやや悪い
1 べたつきがあり、伸びが悪い
で評価した。10名の当社パネリストのスコアの平均を求め、下記基準、
◎:3.5以上
○:3.0以上~3.5未満
△:2.5以上~3.0未満
×:2.5未満
で塗布後の使用感を評価した。
【0037】
<経時安定性試験>
実施例1~20および比較例1~9の水中油型乳化化粧料の試料を50℃、1カ月保存し、水中油型乳化化粧料の安定性を下記基準、
◎:まったく変化なし
○:分離はないが、合一等がみられる
△:やや分離傾向にある
×:分離している
で評価した。

【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】
【表3】

【0041】
【表4】

【0042】
【表5】
【0043】
表1~5に示すように、実施例1~20の水中油型乳化化粧料は、耐水性、塗布時の使用感において良好であった。また、安定性についても良好であった。一方、比較例1の水中油型乳化化粧料は、上記(C)の成分を含んでいないため安定性が悪く、比較例2および比較例6~8の水中油型乳化化粧料は、上記(A)の成分を含んでいないため安定性が悪く、比較例3の水中油型乳化化粧料は、上記(B)の成分を含んでいないため塗布時の感触が悪く、比較例9の水中油型乳化化粧料は、上記(B)の成分を含んでいないため塗布時の感触が悪く、安定性も悪くなる傾向にあり、比較例4および5の水中油型乳化化粧料は、比較例4ではイソステアリン酸PEG-20グリセリルを0.5質量%、比較例5ではステアリン酸グリセリルを0.5質量%含有しているため耐水性が悪かった。
【0044】
(実施例21)
実施例2の処方中、
・水中油型乳化化粧料中のイソノナン酸イソトリデシルを6質量%から5質量%に変更
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを10質量%から7.5質量%に変更
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを1.5質量%から2質量%に変更
・ジメチコンを2質量%から3質量%に変更
・トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2を0.3質量%から0質量%に変更
・粉体をメタクリル酸メチルクロスポリマー(5質量%)及び疎水化処理酸化チタン(1質量%)から疎水化処理酸化チタン(5質量%)疎水化処理酸化鉄(ベンガラ、0.12質量%)、疎水化処理酸化鉄(黄酸化鉄1.2質量%)、疎水化処理酸化鉄(黒酸化鉄0.03質量%)、疎水化処理酸化マイカ(0.75質量%)、疎水化雲母チタン(2質量%)に変更
・(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー(0.2質量%)から(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー(0.6質量%)に変更
・セスキイソステアリン酸ソルビタン(0.6質量%)、ポリメチルシルセスキオキサン(3質量%)およびステアリン酸グリセリル(0.1質量%)を加えて精製水で100質量%に調整
して、実施例21のファンデーションなどのベースメイク化粧料として使用できる水中油型乳化化粧料を作製した。得られた実施例21の水中油型乳化化粧料について、上記耐水性試験、塗布後の使用感(伸び広がりのよさ)および経時安定性試験を行った。耐水性、塗布後の使用感(伸び広がりのよさ)および経時安定性に関して、実施例21の水中油型乳化化粧料は、実施例2の水中油型乳化化粧料と同様の結果であった。
【0045】
(実施例22)
実施例2の処方中、
・水中油型乳化化粧料中のイソノナン酸イソトリデシルを6質量%から5質量%に変更
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシルを10質量%から7.5質量%に変更
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを1.5質量%から2質量%に変更
・ジメチコンを2質量%から3質量%に変更
・トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2を0.3質量%から0質量%に変更
・粉体をメタクリル酸メチルクロスポリマー(5質量%)及び疎水化処理酸化チタン(1質量%)から疎水化処理酸化チタン(3質量%)疎水化処理酸化鉄(ベンガラ、0.08質量%)、疎水化処理酸化鉄(黄酸化鉄0.9質量%)、疎水化処理酸化鉄(黒酸化鉄0.01質量%)、疎水化処理酸化マイカ(1.01質量%)、疎水化雲母チタン(1質量%)に変更
・セスキイソステアリン酸ソルビタン(0.6質量%)およびポリメチルシルセスキオキサン(2質量%)を加えて精製水で100質量%に調整
して、実施例22の化粧下地などのベースメイク化粧料として使用できる水中油型乳化化粧料を作製した。得られた実施例22の水中油型乳化化粧料について、上記耐水性試験、塗布後の使用感(伸び広がりのよさ)および経時安定性試験を行った。耐水性、塗布後の使用感(伸び広がりのよさ)および経時安定性に関して、実施例22の水中油型乳化化粧料は、実施例2の水中油型乳化化粧料と同様の結果であった。