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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】簡易ヘルメット
(51)【国際特許分類】
   A42B 3/32 20060101AFI20230112BHJP
   A42B 1/201 20210101ALI20230112BHJP
【FI】
A42B3/32
A42B1/201 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020003298
(22)【出願日】2020-01-12
(65)【公開番号】P2021110068
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2021-07-28
(73)【特許権者】
【識別番号】518353348
【氏名又は名称】竹内 常雄
(72)【発明者】
【氏名】竹内 常雄
【審査官】原田 愛子
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3176826(JP,U)
【文献】特開2011-032620(JP,A)
【文献】実公昭56-021330(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A42B 3/32
A42B 1/201
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯や保管に便利な簡易なヘルメットであり、これは2つ以上の板状の物質と1つ以上の着脱部品(3)で構成され、板状の物質の少なくとも1つはヘルメットの外側にあたる帽体部品(1)となり、少なくとも1つはヘルメットの内側にあたるハンモック部品(2)となり、帽体部品(1)は樹脂や厚紙、金属等、曲げると戻ろうとする力、弾性による復元力のある物質で、柔軟性があり人力で曲げることができ、曲げても割れたり折れたりすることがないような丈夫な物質であり、ハンモック部品(2)は布、樹脂、紙、金属等で、ある程度柔軟性のある物質で帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐え、頭部に直接触れるため、肌に触れても安全な物質を使用し、着脱部品(3)は物と物を着脱することが可能な部品であり、線ファスナー等による着脱手段で構成され、帽体部品(1)とハンモック部品(2)はお互いに2点以上で接合しており、ハンモック部品(2)はその2点以上の点の間にて分割されるか、穴が空いており、これを締めて塞ぐために着脱手段である着脱部品(3)を利用し、その他の着脱部品(3)の使用法として帽体部品(1)とハンモック部品(2)を直接接合せず、着脱部品(3)を介して接合してもよく、着脱部品(3)を閉めることによりハンモック部品(2)が引っ張られ、帽体部品(1)もハンモック部品(2)と接合しているため引っ張られ、それにより曲がって逆U字形となり、これがヘルメットの外側となり、ハンモック部品(2)は内側となるので頭を入れる部分を作るため、帽体部品(1)、ハンモック部品(2)、着脱部品(3)のそれぞれの特性、形状、取り付け方により、着脱部品(3)を閉めた際、部分的に帽体部品(1)を曲げる力が強い部分、弱い部分を作ると、帽体部品(1)は力が強い部分により十分に曲がり、力が弱い部分はハンモック部品(2)がピンと張らず余剰部分が生じ、これを内側に凹ませることができるので、それにより頭を入れる空間を作成するという構造なので、本願発明のヘルメットは着脱部品(3)を開けると板状で保管や携帯が容易となり、閉めるとヘルメット型となることを特徴とするヘルメット。
【請求項2】
携帯や保管に便利な簡易なヘルメットであり、これは2つ以上の板状の物質と1つ以上の着脱部品(3)で構成され、板状の物質の少なくとも1つはヘルメットの外側にあたる帽体部品(1)となり、少なくとも1つはヘルメットの内側にあたるハンモック部品(2)となり、帽体部品(1)は樹脂や厚紙、金属等、曲げると戻ろうとする力、弾性による復元力のある物質で、柔軟性があり人力で曲げることができ、曲げても割れたり折れたりすることがないような丈夫な物質であり、ハンモック部品(2)は布、樹脂、紙、金属等で、ある程度柔軟性のある物質で帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐え、頭部に直接触れるため、肌に触れても安全な物質を使用し、着脱部品(3)は物と物を着脱することが可能な部品であり、面ファスナー、ボタンとボタンホールの取付、ボルトとナット、雌雄による止具等による着脱手段で構成され、帽体部品(1)とハンモック部品(2)はお互いに2点以上で接合しており、ハンモック部品(2)はその2点以上の点の間にて分割されるか、穴が空いており、これを締めて塞ぐために着脱手段である着脱部品(3)を利用し、その他の着脱部品(3)の使用法として帽体部品(1)とハンモック部品(2)を直接接合せず、着脱部品(3)を介して接合してもよく、着脱部品(3)を閉めることによりハンモック部品(2)が引っ張られ、帽体部品(1)もハンモック部品(2)と接合しているため引っ張られ、それにより曲がって逆U字形となり、これがヘルメットの外側となり、ハンモック部品(2)は内側となるので頭を入れる部分を作るため、帽体部品(1)、ハンモック部品(2)、着脱部品(3)のそれぞれの特性、形状、取り付け方により、着脱部品(3)を閉めた際、部分的に帽体部品(1)を曲げる力が強い部分、弱い部分を作ると、帽体部品(1)は力が強い部分により十分に曲がり、力が弱い部分はハンモック部品(2)がピンと張らず余剰部分が生じ、これを内側に凹ませることができるので、それにより頭を入れる空間を作成するという構造なので、本願発明のヘルメットは着脱部品(3)を開けると板状で保管や携帯が容易となり、閉めるとヘルメット型となることを特徴とするヘルメット。
【請求項3】
請求項1から請求項2のヘルメットの帽体部品(1)やハンモック部品(2)が多重構造となっていることを特徴とするヘルメット。
【請求項4】
請求項1から請求項3のヘルメットに一般に流通している標準的な工事用ヘルメットと同様に頭をヘルメットに固定するためのヘッドバンドを設けたことを特徴とするヘルメット。
【請求項5】
請求項1から請求項4のヘルメットに一般に流通している標準的な工事用ヘルメットと同様に頭からヘルメットが浮いたり離れないようにするあご紐を設けたことを特徴とするヘルメット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
保管時に小さくすることができ、組み立ては簡単、構造も単純で安価に製造することができるヘルメットまたは頭巾、安全帽、帽子を提供する。
【背景技術】
【0002】
ヘルメットは常時使用する工場以外でも、学校や会社等に防災用具として常備されている。通常は人間の頭部に合わせた半円形のものであり大きいものである。その形のため机の上等の身近な場所に置いておくと邪魔になる。倉庫等に重ねて置いていることも多いが、倉庫等に置いてしまうと、災害等必要な時に直ぐに着用できないという問題も出てくる。
後述したいくつかの特許文献では分割機構や折り畳み機構により、小さく保管し易い形態となり、省スペース化を果たして保管時の問題を解決したものが多くみられる。組み立ての手間があるが、分かり易く短時間でできるものが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実全昭56-053736公報
【文献】特開昭59-163408公報
【文献】実全昭59-181830公報
【文献】実全昭60-045341公報
【文献】実全昭60-067323公報
【文献】特開昭60-134006公報
【文献】実全昭61-086429公報
【文献】実全昭62-136533公報
【文献】特開昭62-238804公報
【文献】実全昭63-131725公報
【文献】実全昭63-199132公報
【文献】実全平01-129224公報
【文献】特開平08-325824公報
【文献】特表平11-500495公報
【文献】特開2001-303351公報
【文献】特開2005-232663公報
【文献】実登3120211公報
【文献】実登3122726公報
【文献】実登3140395公報
【文献】実登3151559公報
【文献】特開2010-185147公報
【文献】特開2013-170324公報
【文献】特開2014-234562公報
【文献】特開2015-025232公報
【文献】特開2016-035117公報
【文献】特開2015-061956公報
【文献】特開2015-028233公報
【文献】特開2017-075415公報
【文献】特開2019-099979公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ヘルメットは常時使用する工場以外でも、学校や会社等に防災用具として常備されている。通常は人間の頭部に合わせた半円形のものであり大きいものである。その形のため机の上等の身近な場所に置いておくと邪魔になる。倉庫等に重ねて置いていることも多いが、倉庫等に置いてしまうと、災害等必要な時に直ぐに着用できないという問題も出てくる。
いくつかの特許文献では分割機構や折り畳み機構により、小さく保管し易い形態となり、省スペース化を果たして保管時の問題を解決したものが多くみられる。組み立ての手間があるが、分かり易く短時間でできるものが多い。しかしながら、このようなヘルメットは分割機構や折り畳み機構を持ちながら、ヘルメットとしての強度も確保しているため複雑な構造となりがちで、従来のヘルメットと比べ高価となってしまう。また、従来のヘルメットよりも保管し易い形態にできるが、完全な板状とはならないため、やはり保管時の問題が残る。
まとめると、従来のヘルメットは保管するときに大きな空間を必要とするという問題があり、数々の特許文献による分割機構や折り畳み機構を持つヘルメットはその機構により保管時の問題を多少解決してはいるが十分ではなく、それによるコストが高くなりがちという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明のヘルメットならば保管時は完全な板状となっているため、机の引き出しの中に入れて置くことも可能である。大量に積み重ねて保管することも可能であり、保管場所に困ることが少ない。組み立ては簡単であり、誰でも板状からヘルメット型とすることができる。保護能力は通常のヘルメットと同様に帽体とハンモックの二重構造となっており、頭部をしっかりと保護することができる。そして、価格は基本的には板状の物質二枚と線ファスナー等の着脱部品の構成となっており、安価である。ご家庭、学校、職場等で普及する条件を全て備えている。また、必要に応じて、他のヘルメットと同様にヘッドバンド、あご紐等を装着して使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施例1の板状の帽体部品(1)
図2】上図が実施例1のハンモック部品(2)下図がそれに着脱部品(3)を接合したもの
図3】実施例1の帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合したもの保管時の状態
図4】実施例1の斜めから見たヘルメットへの組み立て後の状態
図5】実施例2の板状の帽体部品(1)
図6】上図が実施例2のハンモック部品(2)下図がそれに着脱部品(3)を接合したもの
図7】実施例2の帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合したもの保管時の状態
図8】実施例2の斜めから見たヘルメットへの組み立て後の状態
図9】実施例3の板状の帽体部品(1)
図10】上図が実施例3のハンモック部品(2)下図がそれに着脱部品(3)を接合したもの
図11】実施例3の帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合したもの保管時の状態
図12】実施例3の斜めから見たヘルメットへの組み立て後の状態
図13】実施例4の板状の帽体部品(1)
図14】上図が実施例4のハンモック部品(2)下図がそれに着脱部品(3)を接合したもの
図15】実施例4の帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合したもの保管時の状態
図16】実施例4の斜めから見たヘルメットへの組み立て後の状態
【発明を実施するための形態】
【0007】
本願発明は板状の物質を曲げた状態で固定し、それをヘルメットとして使用するものである。板状の物質を曲げると戻ろうとする力、弾性による復元力を利用して、ヘルメットにおける外側で衝撃を吸収する帽体と内側で頭を包み込んで守るハンモックの両方を構成し、その弾性による復元力を外部からの衝撃吸収にも役立てるものである。ヘルメットとして使用する時は、板状の物質を曲げて使用するが、使用していない時には板状にできるため、収納時はコンパクトにできる。省スペース、安価でかつ、高い安全性を確保できるヘルメットまたは頭巾、安全帽、帽子である。
【0008】
本願発明はヘルメット型となったときに外側となる帽体部品(1)と内側になり頭部と接触するハンモック部品(2)、線ファスナー等の着脱部品(3)の3点からなる。しかしながら必要に応じて他のヘルメットのように、頭を固定するヘッドバンドおよびヘルメットが頭から離れないようにするあご紐を本願発明のヘルメットに接合して使用することができる。
【0009】
帽体部品(1)は樹脂や厚紙、金属等、曲げると戻ろうとする力、弾性による復元力のある物質を使用する。一般的な布のように柔らかいが、弾性のないものは使用に適さない。柔軟性があり人力で曲げることができ、曲げても割れたり折れたりすることがないような丈夫な物質であり、曲げると元に戻ろうとする力、復元力がある物質を使用する。この物質の復元力は衝撃吸収にも役立ち、そのまま頭部を守る力となる。衝撃に強い物質、衝撃を吸収できる物質が好ましい。
【0010】
ハンモック部品(2)は布、樹脂、紙、金属等で、ある程度柔軟性のある物質で帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐える物質を使用する。頭部に直接触れるため、肌に触れても安全であり、柔らかな物質が好ましい。そして、帽体部品(1)と同様に衝撃に強い物質、衝撃を吸収できる物質が好ましい。
【0011】
線ファスナー等の着脱部品(3)は線ファスナー、面ファスナー、ボタンとボタンホールの取付、ボルトとナット、雌雄による止具等の物と物を着脱することが可能なものを使用する。また、これを閉めると帽体部品(1)を曲げヘルメットとして使用することができ、開けると板状に戻り、保管に適する形となる。
【0012】
この着脱部品(3)を閉めたときは帽体部品(1)が曲がり、帽体部品(1)の復元力によって外側に引っ張られることになるため、その力に耐える物質を使用する。そして、ヘルメットが衝撃を受けても耐える物質が好ましい。また、この着脱部品(3)をハンモック部品(2)や帽体部品(1)に接合する方法においても縫い合わせ、溶接、接着等何でも良いが、帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐える接合方法を使用する。
【0013】
帽体部品(1)とハンモック部品(2)はお互いに2点以上で接合しており、これは帽体部品(1)とハンモック部品(2)を直接接合せずとも線ファスナー等の着脱部品(3)を介して接合してもよい。2点以上で接合しているので、その接合部分の間の帽体部品(1)とハンモック部品(2)のどちらかを引っ張ると、もう片方も引っ張られることとなる。その2点はある程度間隔が開いており、通常は帽体部品(1)とハンモック部品(2)の端同士を接合するが、ヘルメットとして使用できる程度に帽体部品(1)を十分に曲げることができれば端でなくともよい。そして、線ファスナー等の着脱部品(3)はその2点の間の帽体部品(1)やハンモック部品(2)に接合されており、通常は開いている状態であり、閉めると帽体部品(1)やハンモック部品(2)を内側に引っ張り、開けると引っ張る力が無くなり、帽体部品(1)やハンモック部品(2)に何の力も及ぼさない。
【0014】
着脱部品(3)を閉めたときに帽体部品(1)を曲げてヘルメット型とするが、着脱部品(3)がハンモック部品(2)側に付いている場合、ハンモック部品(2)が縮み、ハンモック部品(2)に引っ張られて帽体部品(1)が逆U字型に曲がる。このとき通常ハンモック部品(2)はピンと張った状態となるが、帽体部品(1)、ハンモック部品(2)、着脱部品(3)のそれぞれの特性、形状、取り付け方により、部分的に帽体部品(1)を曲げる力が強い部分、弱い部分を作ると、帽体部品(1)は力が強い部分により十分に曲がり、力が弱い部分はハンモック部品(2)がピンと張らず余剰部分が生じ、これを内側に凹ませることができる。この凹ませた部分に頭を入れる空間を作成するという構造であり、この構造に基づくならば、以下の実施例によらなくても良い。
【0015】
帽体部品(1)とハンモック部品(2)は必ずしも1対1ではなく、どちらか一方、またはどちらも多重にしても良い。帽体部品(1)とハンモック部品(2)を多重とすることにより、ヘルメットの対衝撃力を上げることができる。
【0016】
必要に応じて頭をより固定するヘッドバンドおよびヘルメットが頭から離れないようにするあご紐を帽体部品(1)またはハンモック部品(2)またはその両方に接合して使用することができる。実施例1における線ファスナーのように、着脱部品(3)が外側に余剰に出るものは、その余剰に出た部分(7)をヘッドバンドやあご紐として使用することもできる。
【0017】
帽体部品(1)を厚紙等、ハンモック部品(2)を不織布等の使い捨て可能な素材とすることで、使い捨てのヘルメットとすることもできる。
【実施例1】
【0018】
図1は帽体部品(1)である。帽体部品(1)は板状の部品であり、逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0019】
図2は上図がハンモック部品(2)であり、下図がハンモック部品(2)に着脱部品(3)を接合したものである。この実施例ではハンモック部品(2)は2つに分割されており、分割面に着脱部品(3)として線ファスナーが接合されている。これによりハンモック部品(2)同士がくっ付いたり、離れたりできるようになっている。
【0020】
図3は帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合した図である。帽体部品(1)は少なくとも2点がハンモック部品(2)と接合していなければならない。
図3では2点が接合(4)している。接合の方法は縫い合わせ、溶接、接着等何でも良いが、帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐える接合方法を使用する。
【0021】
図3における線ファスナーを閉めると、図4のようなヘルメットの形となる。線ファスナーを閉めると、ハンモック部品(2)は内側に引き寄せられ、帽体部品(1)も内側に引っ張られて内側に曲がり逆U字型に湾曲する。
帽体部品(1)は逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0022】
ハンモック部品(2)は分割方法により、頭部の形状に合わせることができる。
図3では、ハンモック部品(2)同士の間隔が広い部分(5)と狭い部分(6)とを作っている。ハンモック部品(2)同士の間隔が広い部分(5)は間隔が狭い部分(6)より着脱部品(3)を閉めたときに、ハンモック部品(2)を着脱部品(3)の方向に引っ張るため、より帽体部品(1)を内側に引っ張って曲げることとなる。従って、間隔が狭い部分(6)を閉じても間隔が広い部分(5)よりも帽体部品(1)は曲がらないが、間隔が広い部分(5)により既に帽体部品(1)が十分曲がっているので、間隔が狭い部分(6)は着脱部品(3)を閉めたときにピンと張らずに余剰の部分が生じる。この余剰の部分は内側に入り込み、ちょうど頭部を包み込む形状とすることができる。
図3のように分割したならば、線ファスナーを閉じたときは、図4のようにちょうど真ん中部分に当たるところが余剰部分となり、内側に凹ませることができるため、頭部から被るのにぴったりの形となる。
【0023】
以上のしくみにより、線ファスナー等の着脱部品(3)を閉めると、図4のようなヘルメットの形となり、開けると図3のような板状となり保管に適する形とすることができる。
【0024】
この実施例の線ファスナーのように、着脱部品(3)が外側に余剰に出るものは、その余剰に出た部分(7)をヘッドバンドやあご紐として使用することもできる。
【実施例2】
【0025】
図5は帽体部品(1)である。帽体部品(1)は板状の部品であり、逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0026】
図6は上図がハンモック部品(2)であり、下図がハンモック部品(2)に着脱部品(3)を接合したものである。この実施例ではハンモック部品(2)の真ん中に穴が空いており、左右には切込みが入っている。穴の上下に着脱部品(3)として面ファスナーのオス(8)メス(9)が接合されている。切込みの分割面に着脱部品(3)として線ファスナーが接合されている。これによりハンモック部品(2)の穴や切込みがくっ付いたり、離れたりできるようになっている。
【0027】
図7は帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合した図である。帽体部品(1)は少なくとも2点がハンモック部品(2)と接合していなければならない。
図7では2点が接合(4)している。接合の方法は縫い合わせ、溶接、接着等何でも良いが、帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐える接合方法を使用する。
【0028】
図7における線ファスナーおよび面ファスナー(8)(9)の着脱部品(3)を全て閉めると、図8のようなヘルメットの形となる。線ファスナー等の着脱部品(3)を全て閉めると、ハンモック部品(2)は内側に引き寄せられ、帽体部品(1)も内側に引っ張られて内側に曲がり逆U字型に湾曲する。
帽体部品(1)は逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0029】
ハンモック部品(2)は分割方法により、頭部の形状に合わせることができる。
図7では、ハンモック部品(2)の穴や切込みの間隔が広い部分(5)と狭い部分(6)とを作っている。ハンモック部品(2)の穴や切込みの間隔が広い部分(5)は間隔が狭い部分(6)より着脱部品(3)を閉めたときに、ハンモック部品(2)を着脱部品(3)の方向に引っ張るため、より帽体部品(1)を内側に引っ張って曲げることとなる。従って、間隔が狭い部分(6)を閉じても間隔が広い部分(5)よりも帽体部品(1)は曲がらないが、間隔が広い部分(5)により既に帽体部品(1)が十分曲がっているので、間隔が狭い部分(6)は着脱部品(3)を閉めたときにピンと張らずに余剰の部分が生じる。この余剰の部分は内側に入り込み、ちょうど頭部を包み込む形状とすることができる。
図7のように分割したならば、線ファスナーや面ファスナー(8)(9)を閉じたときは、図8のようにちょうど真ん中部分に当たるところが余剰部分となり、内側に凹ませることができるため、頭部から被るのにぴったりの形となる。
【0030】
以上のしくみにより、線ファスナー等の着脱部品(3)を閉めると、図8のようなヘルメットの形となり、開けると図7のような板状となり保管に適する形とすることができる。
【0031】
この実施例の線ファスナーのように、着脱部品(3)が外側に余剰に出るものは、その余剰に出た部分(7)をヘッドバンドやあご紐として使用することもできる。
【実施例3】
【0032】
図9は帽体部品(1)である。帽体部品(1)は板状の部品であり、逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0033】
図10は上図がハンモック部品(2)であり、下図がハンモック部品(2)に着脱部品(3)を接合したものである。ハンモック部品(2)の上下の辺に着脱部品(3)として線ファスナーが接合されている。これによりハンモック部品(2)と帽体部品(1)がくっ付いたり、離れたりできるようになっている。
【0034】
図11は帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合した図である。帽体部品(1)は少なくとも2点がハンモック部品(2)と接合していなければならない。
図11では着脱部品(3)を通して2点が接合(4)している。帽体部品(1)とハンモック部品(2)が着脱部品(3)と接合する方法は縫い合わせ、溶接、接着等何でも良いが、帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐える接合方法を使用する。
【0035】
図11における線ファスナーを全て閉めると、図12のようなヘルメットの形となる。線ファスナーを閉めると、ハンモック部品(2)は内側に引き寄せられ、帽体部品(1)も内側に引っ張られて内側に曲がり逆U字型に湾曲する。
帽体部品(1)は逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0036】
ハンモック部品(2)は分割方法により、頭部の形状に合わせることができる。
図11では、ハンモック部品(2)から帽体部品(1)の接合部までの間隔が広い部分(5)と狭い部分(6)とを作っている。ハンモック部品(2)から帽体部品(1)の接合部まで間隔が広い部分(5)は間隔が狭い部分(6)より着脱部品(3)を閉めたときに、ハンモック部品(2)を着脱部品(3)の方向に引っ張るため、より帽体部品(1)を内側に引っ張って曲げることとなる。従って、間隔が狭い部分(6)を閉じても間隔が広い部分(5)よりも帽体部品(1)は曲がらないが、間隔が広い部分(5)により既に帽体部品(1)が十分曲がっているので、間隔が狭い部分(6)は着脱部品(3)を閉めたときにピンと張らずに余剰の部分が生じる。この余剰の部分は内側に入り込み、ちょうど頭部を包み込む形状とすることができる。
図11のように分割したならば、線ファスナーを閉じたときは、図12のようにちょうど真ん中部分に当たるところが余剰部分となり、内側に凹ませることができるため、頭部から被るのにぴったりの形となる。
【0037】
以上のしくみにより、線ファスナー等の着脱部品(3)を閉めると、図12のようなヘルメットの形となり、開けると図11のような板状となり保管に適する形とすることができる。
【0038】
この実施例の線ファスナーのように、着脱部品(3)が外側に余剰に出るものは、その余剰に出た部分(7)をヘッドバンドやあご紐として使用することもできる。
【実施例4】
【0039】
図13は帽体部品(1)である。帽体部品(1)は板状の部品であり、逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0040】
図14は上図がハンモック部品(2)であり、下図がハンモック部品(2)に着脱部品(3)を接合したものである。ハンモック部品(2)の中心部に着脱部品(3)として面ファスナーのオス(8)メス(9)が接合されている。これによりハンモック部品(2)同士がくっ付いたり、離れたりできるようになっている。
【0041】
図15は帽体部品(1)とハンモック部品(2)および着脱部品(3)を接合した図である。この実施例では帽体部品(1)とハンモック部品(2)の形と大きさが同じため、ハンモック部品(2)側からは帽体部品(1)が見えない。帽体部品(1)は少なくとも2点がハンモック部品(2)と接合していなければならない。
図15では2点が接合(4)している。接合の方法は縫い合わせ、溶接、接着等何でも良いが、帽体部品(1)の復元力によって引っ張られる力に耐える接合方法を使用する。
【0042】
図15における面ファスナーのオス(8)メス(9)を閉じてくっ付けると、図16のようなヘルメットの形となる。面ファスナー(8)(9)を閉じてくっ付けると、ハンモック部品(2)は内側に引き寄せられ、帽体部品(1)も内側に引っ張られて内側に曲がり逆U字型に湾曲する。
帽体部品(1)は逆U字型に湾曲するため、元に戻ろうとする力が外側に向けて働く。この外側に働く戻ろうとする力、復元力がヘルメットとして頭部を保護する力となる。
【0043】
ハンモック部品(2)は分割方法により、頭部の形状に合わせることができる。
図15では、ハンモック部品(2)に貼りつけられた面ファスナー(8)(9)は帽体部品(1)との接合部(4)までの間隔が広い部分(5)と狭い部分(6)とがある。面ファスナーの間隔が広い部分(5)は間隔が狭い部分(6)より着脱部品(3)を閉めたときに、ハンモック部品(2)を着脱部品(3)の方向に引っ張るため、より帽体部品(1)を内側に引っ張って曲げることとなる。従って、間隔が狭い部分(6)を閉じても間隔が広い部分(5)よりも帽体部品(1)は曲がらないが、間隔が広い部分(5)により既に帽体部品(1)が十分曲がっているので、間隔が狭い部分(6)は着脱部品(3)を閉めたときにピンと張らずに余剰の部分が生じる。この余剰の部分は内側に入り込み、ちょうど頭部を包み込む形状とすることができる。
図15のように配置したならば、面ファスナー(8)(9)を閉じたときは、図16のようにちょうど真ん中部分に当たるところが余剰部分となり、内側に凹ませることができるため、頭部から被るのにぴったりの形となる。
【0044】
同時にこの実施例のように着脱部品(3)が面ファスナー(8)(9)の場合、どこまで張り合わせるのかを手で調整できるので、ヘルメットとなった時の強度や頭が入る部分の深さを調整することができる。面ファスナー(8)(9)の全面を張り合わせると帽体部品(1)を引っ張る力が強くなり、曲げる力が強くなるが、途中までしか張り合わせなかったら、曲げる力が弱くなり、ヘルメットとしての強度を調整することができる。また、曲げる力を弱くすることで、より深くハンモック部品(2)が内側に凹むため、ハンモック部品(2)の頭が入る部分で深さの調整をすることができる。
【0045】
以上のしくみにより、着脱部品である面ファスナー(8)(9)を閉めると、図16のようなヘルメットの形となり、開けると図15のような板状となり保管に適する形とすることができる。
【0046】
なお、本願発明は上記実施例に限定されるものではなく、本願発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本願発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0047】
1…板状の帽体部品(1)
2…ハンモック部品(2)
3…着脱部品(3)
4…帽体部品(1)とハンモック部品(2)を接合している部分
5…(間隔が広く)帽体部品(1)を曲げる力が強い部分、着脱部品を閉めたときに圧縮される割合が広い部分
6…(間隔が広く)帽体部品(1)を曲げる力が弱い部分、着脱部品を閉めたときに圧縮される割合が狭い部分
7…着脱部品(3)として線ファスナーを使い、それがヘルメット外側に余った部分
8…面ファスナーオス
9…面ファスナーメス
図1
図2
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図16