(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】選曲装置及び選曲用プログラム
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20230112BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
(21)【出願番号】P 2019093260
(22)【出願日】2019-05-16
【審査請求日】2021-09-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成31年4月2日株式会社エクシング本社において開催された2019年新商品のご提案会において公開
(73)【特許権者】
【識別番号】396004833
【氏名又は名称】株式会社エクシング
(74)【代理人】
【識別番号】100157118
【氏名又は名称】南 義明
(72)【発明者】
【氏名】五十川 学
【審査官】辻 勇貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-161663(JP,A)
【文献】特開平10-161621(JP,A)
【文献】特開2013-069103(JP,A)
【文献】国際公開第2014/132404(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネイティブ情報とWeb情報を含む各種情報を表示可能な画面と、
各種処理を実行可能な制御部と、
ネイティブ情報を記憶した記憶部と、
外部と通信を行うことでWeb情報を受信可能な通信部と、を備え、
制御部は、各種情報で構成されたページ領域を画面に表示する表示処理を実行可能とし、
ページ領域は、第1領域と、第1領域に隣接した第2領域とを有し、
第1領域は、ネイティブ情報を使用し、Web情報を使用せずに表示される領域であって、
第2領域は、Web情報を含んで表示される領域であって、
表示処理は、
ユーザの表示開始操作によって画面にページ領域を表示させる際、第1領域を画面に表示させた後、ユーザのスクロール操作に基づいて第2領域を画面に表示させ
、
ネイティブ情報は、表示処理におけるユーザの表示開始操作が行われる前に記憶部に記憶されている情報であって、
制御部は、表示処理による第1領域の画面表示開始に伴い、第2領域を表示させるために必要なWeb情報を、通信部を使用して受信開始する
選曲装置。
【請求項2】
第1領域に表示されるネイティブ情報は、楽曲を再生するカラオケ装置の契約情報に基づいて選択される
請求項1に記載の選曲装置。
【請求項3】
第1領域に表示されるネイティブ情報は、課金コンテンツを選択するための情報である
請求項1
または請求項
2に記載の選曲装置。
【請求項4】
第1領域を形成するプログラム言語と、第2領域を形成するプログラム言語とは異なる
請求項1から請求項
3の何れか1項に記載の選曲装置。
【請求項5】
ページ領域は、楽曲の制御に関する操作領域を常時表示する
請求項1から請求項
4の何れか1項に記載の選曲装置。
【請求項6】
表示処理は、画面のサイズを判定し、画面のサイズにあった第1表示領域を形成して表示する
請求項1から請求項
5の何れか1項に記載の選曲装置。
【請求項7】
ネイティブ情報とWeb情報を含む各種情報を表示可能な画面と、
ネイティブ情報を記憶した記憶部と、
外部と通信を行うことでWeb情報を受信可能な通信部と、を備える情報処理装置で実行可能な選曲用プログラムであって、
各種情報で構成されたページ領域を画面に表示する表示処理を実行可能とし、
ページ領域は、第1領域と、第1領域に隣接した第2領域とを有し、
第1領域は、ネイティブ情報を使用し、Web情報を使用せずに表示される領域であって、
第2領域は、Web情報を含んで表示される領域であって、
表示処理は、
ユーザの表示開始操作によって画面にページ領域を表示させる際、第1領域を画面に表示させた後、ユーザのスクロール操作に基づいて第2領域を画面に表示させ
、
ネイティブ情報は、表示処理におけるユーザの表示開始操作が行われる前に記憶部に記憶されている情報であって、
制御部は、表示処理による第1領域の画面表示開始に伴い、第2領域を表示させるために必要なWeb情報を、通信部を使用して受信開始する
選曲用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽曲を選曲可能な楽曲選曲装置、及び、選曲用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、宴会や飲み会等、各種の人が集う場等では、伴奏音に合わせて歌唱を楽しむカラオケが行われている。コンテンツ再生装置としてのカラオケ装置は、本来の機能であるカラオケ楽曲の再生のみならず、ゲームやカラオケ楽曲以外の各種コンテンツの再生を行うことが可能である。
【0003】
特許文献1には、ドラマや映画などのVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス機能を付加したカラオケ装置が記載されている。このカラオケ装置では、カラオケ装置の基本機能であるカラオケ曲の再生と、ドラマや映画等のコンテンツの再生とを継続して楽しむことが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように楽曲の再生のみならず、カラオケ装置では、長尺のドラマ、映画、あるいは、アーティストのプロモーションビデオを再生することが可能である。ユーザは、楽曲の選曲と同様、選曲装置(リモコン装置)を使用して、所望のコンテンツを選択し、その再生を指示することになる。
【0006】
選曲装置では、コンテンツを選択するためのコンテンツに関連する情報を表示することになるが、インターネットブラウザと同様に、Web上からコンテンツに関連する情報を受信して、取得する場合、回線網の事情などによって、迅速に表示することができない場合がある。その場合、操作を行うユーザは、快適にコンテンツを選択できないことが考えられる。一方、コンテンツ選択画面で、ユーザに推奨するコンテンツは、適宜変化を伴うため、最新のコンテンツを提供することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのため、本発明に係る選曲装置は、以下の構成を採用するものである。
ネイティブ情報とWeb情報を含む各種情報を表示可能な画面と、
各種処理を実行可能な制御部と、
ネイティブ情報を記憶した記憶部と、
外部と通信を行うことでWeb情報を受信可能な通信部と、を備え、
制御部は、各種情報で構成されたページ領域を画面に表示する表示処理を実行可能とし、
ページ領域は、第1領域と、第1領域に隣接した第2領域とを有し、
第1領域は、ネイティブ情報を使用し、Web情報を使用せずに表示される領域であって、
第2領域は、Web情報を含んで表示される領域であって、
表示処理は、ユーザの表示開始操作によって画面にページ領域を表示させる際、第1領域を画面に表示させた後、ユーザのスクロール操作に基づいて第2領域を画面に表示させ、
ネイティブ情報は、表示処理におけるユーザの表示開始操作が行われる前に記憶部に記憶されている情報であって、
制御部は、表示処理による第1領域の画面表示開始に伴い、第2領域を表示させるために必要なWeb情報を、通信部を使用して受信開始する。
【0010】
また、本発明に係る選曲装置において、
第1領域に表示されるネイティブ情報は、楽曲を再生するカラオケ装置の契約情報に基づいて選択される。
【0011】
また、本発明に係る選曲装置において、
第1領域に表示されるネイティブ情報は、課金コンテンツを選択するための情報である。
【0012】
また、本発明に係る選曲装置において、
第1領域を形成するプログラム言語と、第2領域を形成するプログラム言語とは異なる。
【0013】
また、本発明に係る選曲装置において、
ページ領域は、楽曲の制御に関する操作領域を常時表示する。
【0014】
また、本発明に係る選曲装置において、
表示処理は、画面のサイズを判定し、画面のサイズにあった第1表示領域を形成して表示する。
【0015】
また、本発明に係る選曲用プログラムは、
ネイティブ情報とWeb情報を含む各種情報を表示可能な画面と、
ネイティブ情報を記憶した記憶部と、
外部と通信を行うことでWeb情報を受信可能な通信部と、を備える情報処理装置で実行可能な選曲用プログラムであって、
各種情報で構成されたページ領域を画面に表示する表示処理を実行可能とし、
ページ領域は、第1領域と、第1領域に隣接した第2領域とを有し、
第1領域は、ネイティブ情報を使用し、Web情報を使用せずに表示される領域であって、
第2領域は、Web情報を含んで表示される領域であって、
表示処理は、ユーザの表示開始操作によって画面にページ領域を表示させる際、第1領域を画面に表示させた後、ユーザのスクロール操作に基づいて第2領域を画面に表示させ、
ネイティブ情報は、表示処理におけるユーザの表示開始操作が行われる前に記憶部に記憶されている情報であって、
制御部は、表示処理による第1領域の画面表示開始に伴い、第2領域を表示させるために必要なWeb情報を、通信部を使用して受信開始する。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る選曲装置、選曲用プログラムによれば、画面を迅速に表示させるとともに、スクロール操作により、通信を介した最新の情報を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】カラオケ店舗におけるネットワーク構成を示す図。
【
図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムの構成を示す図。
【
図3】本実施形態に係る対応付け処理(リモコン装置)を示すフロー図
【
図4】本実施形態に係る対応付け処理(カラオケ装置)を示すフロー図
【
図5】本実施形態に係る開局情報、バナー情報のデータ構成を示す図
【
図6】本実施形態に係るリモコン装置の処理を示すフロー図
【
図8】本実施形態に係る初期画面を形成するページ領域を示す図
【
図9】本実施形態に係る初期画面(第1レイアウト)を示す図
【
図10】本実施形態に係る初期画面(第2レイアウト)を示す図
【
図11】本実施形態に係るコンテンツ選択画面を形成するページ領域を示す図
【
図12】本実施形態に係るコンテンツ選択画面(初期表示時)を示す図
【
図13】本実施形態に係るコンテンツ選択画面(スクロール時)を示す図
【
図14】他の実施形態に係るコンテンツ選択画面(初期表示時)を示す図
【
図15】他の実施形態に掛かるリモコン装置の処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0018】
カラオケボックスのようなカラオケ店舗では、多数のカラオケ装置、リモコン装置が必要とされ、このような環境下では、複数のリモコン装置は、ネットワーク上に設置されたアクセスポイントを介してネットワークに接続される。
図1は、カラオケ店舗におけるネットワーク構成の一例を示した図である。
【0019】
この図に示されるようにA号室~K号室までの各部屋には、カラオケ装置2a~2kと、モニタ41a~41kが設置されている。カラオケ装置2a~2kは、LANケーブルを介してLAN100に接続され、ネットワークを構成している。さらに、LAN100はルータ120、光モデム121を介してインターネットに接続され、図示しないサーバと通信を行うことができる。このようなネットワーク環境下では、カラオケ装置2a~2kは、サーバと通信することで、新しい楽曲情報のダウンロードを行う、あるいは、ユーザ情報や利用履歴などをサーバで管理することが可能となる。
【0020】
一方、カラオケ装置2に対して、選曲の指示、各種制御命令を出力するリモコン装置1(本発明に係る「選曲装置」に相当)は、管理者によりカウンタで管理されている。カラオケ店舗に来店したお客様(ユーザ)は、このカウンタで手続を済ましてリモコン装置1を借り受け、管理者に指示された部屋へ移動する。リモコン装置1は、無線LAN機能を備えており、店舗内に設置された何れかのアクセスポイント110a~110cを介してLAN100に接続され、対応付けられたカラオケ装置2と通信することが可能となっている。
【0021】
図2は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステム3は、カラオケ装置2(「コマンダ」とも呼ばれる)と、リモコン装置1を含んで構成されている。カラオケ装置2とリモコン装置1は、LAN100及びアクセスポイント110を利用してネットワークを形成するように接続されている。
図1では、各部屋に設置されたカラオケ装置2a~2k、モニタ41a~41kを識別できるように添字a~kを付しているが、
図2においては、添字a~kを省略して記載している。
【0022】
カラオケ装置2は、楽曲を演奏するための演奏手段として音響制御部25を備えている。また、カラオケ装置2は、ユーザからの各種入力を受け付けるスイッチなどで構成されるカラオケ装置2側の入力手段としての操作部21を備える。カラオケ装置2は、操作部21からの入力を解釈して制御部30に伝達する操作処理部22を備える。また、カラオケ装置2は、各種情報を記憶するカラオケ装置2側の記憶手段としてのHDD32(ハードディスク)を備える。カラオケ装置2は、LAN100に接続してネットワークに加入するためのカラオケ装置側通信手段としてのLAN通信部24を備えている。
【0023】
また、カラオケ装置2は、モニタ41に対して歌詞、背景映像等の映像を表示させる映像再生手段を備える。この映像再生手段は、背景映像情報に基づいて背景映像を再生する映像再生部29、再生する背景映像を一時的に蓄積するビデオRAM28、再生された背景映像に歌詞を重畳表示する映像制御部31を備えている。なお、映像制御部31では、背景映像に対して映像効果を付与する機能を有してもよい。
【0024】
さらに、このカラオケ装置2では、外部に接続されたモニタ41以外に、タッチパネルモニタ33に対しても各種情報を表示することを可能としている。タッチパネルモニタ33は映像制御部31から入力された映像情報を表示する表示部33aと、タッチ入力された位置を操作処理部22に出力するタッチパネル33bが重畳されて構成されている。また、カラオケ装置2に対する各種操作は、カラオケ装置2のフロントパネル等に設けられた操作部21を介して行うことも可能となっている。
【0025】
本実施形態のタッチパネルモニタ33は、リモコン装置1の操作手段であるタッチパネルモニタ11と同様の操作手段として機能することも可能としている。ユーザはタッチパネルモニタ33から楽曲を選択して、直接カラオケ装置2に予約をさせるなど、リモコン装置1と同等の操作手段として機能することが可能である。
【0026】
さらに、カラオケ装置2は、各構成を統括して制御するための制御手段として、CPU等で構成された制御部30、各種プログラムを実行するにあたって必要となる情報を一時記憶するためのメモリ27を備えている。
【0027】
このような構成にてカラオケ装置2は、各種処理を実行することとなるが、カラオケ装置2の主な機能として、選曲処理、再生処理などを実行可能としている。選曲処理は、ユーザからの指定に基づいて楽曲を指定、予約するための処理であってリモコン装置1と連携して実行される。リモコン装置1から送信された楽曲を識別する楽曲IDを含む予約情報をメモリ27に記憶する予約テーブルに登録する。再生処理は、予約テーブルに登録された予約情報に基づき楽曲を再生させる処理であって、演奏処理と歌詞再生処理とが同期して実行される処理である。なお、本実施形態の再生処理では、楽曲のみならず、映画、ドラマ、バラエティ、PV(プロモーションビデオ)、音楽ライブ等の各種コンテンツを再生することが可能となっている。
【0028】
楽曲を再生する演奏処理は、カラオケ情報に含まれる伴奏情報を音響制御部25にて演奏させる処理である。音響制御部25にて演奏された楽曲は、歌唱用マイク44a、44bから入力される歌唱音声と一緒にスピーカ42から放音される。歌詞再生処理は、カラオケ情報に含まれる歌詞情報に基づいて、歌詞をモニタ41に表示させることで歌唱補助を行う処理である。この歌詞再生処理で表示される歌詞に、背景映像を重畳させて表示させる背景映像表示処理を実行することとしてもよい。
【0029】
一方、リモコン装置1は、予約情報などカラオケ装置2に対して各種指示を送信するとともに、カラオケ装置2あるいはインターネット上に接続されたサーバ装置5から各種情報を受信する。本実施形態では、ユーザインターフェイスとしてボタンなどの操作部17と、タッチパネルモニタ11を備えている。タッチパネルモニタ11は、表示部11aとタッチパネル11bを有して構成され、表示部11aに各種インターフェイスを表示するとともに、ユーザからのタッチ入力を受付可能としている。
【0030】
さらにリモコン装置1は、楽曲検索に必要とされるデータベース、各種プログラム、並びに、プログラム実行に伴って発生する各種情報を記憶するメモリ14、そして、これら構成を統括して制御するためのリモコン側制御手段を備えて構成される。リモコン側制御手段には、CPU等で構成される制御部15、表示部11aに対して表示する映像を形成する映像制御部13、表示する映像情報を一時的に蓄えるビデオRAM12、操作部17からの入力を解釈して制御部15に伝達する操作処理部18が含まれている。
【0031】
リモコン装置1は、無線LAN通信部16によって、アクセスポイント110と無線接続されることで、LAN100によって構成されるネットワークに接続される。なお、各リモコン装置1は、特定のカラオケ装置2に対して事前に対応付けされている。リモコン装置1から出力される各種指令は、対応付けされたカラオケ装置2にて受信されることとなる。なお、カラオケ装置2の操作は、ユーザ(顧客)が所持するスマートフォン等の携帯端末を使用して行うことも可能である。その場合、ユーザが来店した際、ユーザが所持する携帯端末とカラオケ装置2とが対応付けられる。
【0032】
ここで、リモコン装置1とカラオケ装置2を対応付ける対応付け処理について説明する。対応付け処理は、(1)予め店舗の従業員によって行われる形態、(2)お客様によって行われる形態が考えられる。
【0033】
(1)の場合、リモコン装置1とカラオケ装置2とは予め従業員の操作によって対応付け処理が実行され、店舗のカウンタでは、お客様が入室する部屋に設置されるカラオケ装置2に対応付けられたリモコン装置1が貸し出されることになる。(1)の場合、リモコン装置1は、対応付けられているカラオケ装置2が設置されている部屋に予め設置されていてもよい。
【0034】
(2)の場合、カウンタで貸し出されるリモコン装置1は、対応付けが解除された状態となっており、お客様が入室した部屋で、お客様の操作によって対応付け処理が実行されることで、借り受けたリモコン装置1と入室した部屋に設置されているカラオケ装置2が対応付けられることになる。
【0035】
では、対応付け処理の一例について説明する。
図3、
図4は、本実施形態における対応付け処理であって、
図3は、リモコン装置1側で実行される対応付け処理を、
図4は、カラオケ装置2側で実行される対応付け処理を示したフロー図である。本実施形態では、リモコン装置1側の赤外線通信部19と、カラオケ装置2側の赤外線通信部23の間で通信を行うことで対応付け処理を行うこととしている。リモコン装置1において対応付け処理開始の指示を受け付けことで、リモコン装置1から接続通知がカラオケ装置2側に送信される(S101)。
【0036】
カラオケ装置2において、この接続通知の受信が確認される(S110:Yes)と、赤外線通信部23を介して装置側識別情報を送信する(S111)。本実施形態では、装置側識別情報としては、カラオケ装置2の装置IDと、カラオケ装置2に割り当てられているIPアドレスを使用している。なお、宛先としての装置IDは特段、必要とするものではない。リモコン装置1とカラオケ装置2とは対面した状況で赤外線通信が行われるためである。なお、本実施形態において接続通知と装置側識別情報の送受信を行う通信手段としては、赤外線通信の他、他の無線通信手段を採用してもよいし、有線通信手段を利用することも可能である。
【0037】
リモコン装置1では、カラオケ装置2から赤外線送信された装置側識別情報が受信されるのを待つ(S102)。装置側識別情報が受信されると、受信した装置側識別情報を記憶(S103)して対応付け処理を終了する。対応付け処理が完了した後は、装置側識別情報を利用して、対応付けられたカラオケ装置2をLAN100上で識別することが可能となり、当該カラオケ装置2とアクセスポイント110を介した無線通信を行い、各種情報の伝送を行うことが可能となる。なお、リモコン装置1において、赤外線による装置識別情報を所定時間受信しなかった場合(S104:Yes)、タイムアウト処理として対応付け処理を終了する。
【0038】
各部屋に設置されているカラオケ装置2は、カラオケ業者との契約完了後、開局処理が実行され、使用可能な状態となる。
図5(A)は、開局処理によって、カラオケ装置2に記憶される開局情報のデータ構成を示す図である。開局情報には、開局ID、カラオケ装置2を識別するための装置ID、契約開始日、契約終了日、契約情報等が記憶される。ここで、契約情報としては、カラオケ装置2が設置されている地域を示す情報、契約者または契約内容を識別するための情報等が含まれている。この契約情報に基づいて、カラオケ装置2あるいはリモコン装置1の各種制御を行うことが可能となっている。
【0039】
図6は、本実施形態に係るリモコン装置1の処理を示すフロー図であって、カラオケ装置2と対応付けられたリモコン装置1について、お客様が使用する際の処理を示している。リモコン装置1の使用が開始されると、まず、リモコン装置1は、対応付けられているカラオケ装置2の通信回線が、高速回線か、低速回線を判定する(S201)。この通信回線種別の判断は、カラオケ装置2から通信回線種別を受信することで判定される。カラオケ装置2において、通信回線種別は予め記憶しておいてもよいし、あるいは、通信回線速度を測定し、通信回線種別情報として記憶することとしてもよい。
【0040】
本実施形態では、カラオケ装置2の通信回線種別(通信速度)に応じて、リモコン装置1の初期画面のレイアウトを変更することとしている。具体的には、高速回線の場合(S201:高速)、リモコン装置1の初期画面に動画配信サービス表示領域64を表示することで、映画、ドラマ、PV等のコンテンツを選択可能とする第1レイアウトを使用する。一方、低速回線の場合(S201:低速)には、動画配信サービス表示領域64を表示しない第2レイアウトを使用している。
【0041】
図8は、本実施形態に係る初期画面を形成するページ領域を示す図であって、第1レイアウト時のページ領域を示している。ページ領域には、楽曲の制御に関する操作領域61、選曲領域62、選曲ランキング表示領域63、動画配信サービス表示領域64、バナー情報中のサムネイル画像(リンクサムネイル画像A~P)を含んで構成されている。なお、リンクサムネイル画像A~Pとは、リンク先あるいは処理内容が規定された画像情報であって、リンクサムネイル画像A~Pを操作することで、リンク先に移動する、あるいは、処理内容を実行することが可能となっている。
【0042】
操作領域61は、予約確認、マイク音量/演奏操作、演奏停止といった楽曲の制御に関する操作を行うボタンが設けられており、これらボタンを操作することで楽曲の制御を行うことが可能である。本実施形態の操作領域には、このように楽曲の制御を行うことのできるボタンの他、曲を選ぶ、採点、投稿動画、キャンペーン、遊ぶといった他の機能を選択するためのボタンも含まれている。なお、操作領域61は、リモコン装置1の利用時、画面の上部に常時表示されており、カラオケを行うユーザの利用を補助することが可能となっている。
【0043】
また、カラオケを行う場合、ユーザは、選曲領域62に表示される各種選曲方法を選択することで、当該選曲方法に対応する選曲画面に移動し、所望する楽曲を指定することが可能である。また、映画、ドラマ、PV等のコンテンツを楽しみたいユーザは、動画配信サービス表示領域64を選択することで、後で説明するコンテンツ選択画面を表示させ、所望のコンテンツを選択することが可能となっている。
【0044】
図9は、本実施形態に係る初期画面(第1レイアウト)を示す図である。
図9は、
図8で説明したページ領域が、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11に表示された初期状態であって、
図8のページ領域の上部が表示された状態である。ユーザは、タッチパネルモニタ11をタッチ操作することで、下側にスクロールさせることで、
図8のページ領域の下方を閲覧することが可能となっている。
【0045】
図9に示すように初期画面(第1レイアウト)では、動画配信サービス表示領域64が表示されており、ユーザは、カラオケシステムにおいて、動画配信サービスが提供されていることを確認することが可能となるとともに、動画配信サービス表示領域64をタッチ操作することで、コンテンツ選択画面に移行することが可能となっている。
【0046】
一方、カラオケ装置2が低速回線の場合、リモコン装置1では、
図10に示す初期画面(第2レイアウト)が表示される。この初期画面では、
図9で表示させていた動画配信サービス表示領域64が表示されないレイアウトとなっている。その際、動画配信サービス表示領域64が表示されていた場所には、
図8において、動画配信サービス表示領域64の下方に位置していたリンクサムネイル画像A~Lを上方に移動させ、画面に空きが生じることを防いでいる。
【0047】
図10の初期画面(第2レイアウト)において、カラオケとしての楽曲を再生する場合、ユーザは、選曲領域62に表示された各種選曲方法を選択する(S203:Yes)ことで、選曲画面(図示せず)を表示させ(S204)、所望の楽曲を選択する。楽曲が選択される(S205:Yes)と、リモコン装置1は、楽曲を識別する楽曲IDを含む予約情報をカラオケ装置2に送信(S206)し、カラオケ装置2では、受信した予約情報をメモリ27で記憶管理する予約テーブルに登録する。ユーザは、選曲画面を使用して選曲を継続する(S207:No)、あるいは、初期画面に戻る(S207:Yes)ことが可能となっている。
【0048】
一方、
図9の初期画面(第1レイアウト)では、動画配信サービス表示領域64が表示されており、ユーザは、楽曲のみならず、コンテンツの再生指示を行うことが可能となっている。初期画面(第1レイアウト)において、選曲領域62に表示された各種選曲方法を選択された場合(S211:選曲)、第2レイアウトと同じように、選曲画面を表示させ、選択された楽曲の予約情報を送信する選曲処理が実行される(S212~S215)。一方、動画配信サービス表示領域64が選択された場合(S211:コンテンツ選択)、コンテンツの選択に関する処理が開始される。
【0049】
コンテンツの選択に関する処理では、リモコン装置1は、カラオケ装置2に記憶されている契約情報を取得(受信)する。また、契約情報を含む開局情報は、リモコン装置1とカラオケ装置2とが対応付け処理された際に、カラオケ装置2からリモコン装置1に送信されてもよい。契約情報は、開局処理でカラオケ装置2に記憶された情報であって、カラオケ装置2が設置されている地域を示す情報、契約者または契約内容を識別するための情報等が含まれている。リモコン装置1は、取得した契約情報に応じたバナー情報を選択する(S221)。ここで、バナー情報とは、リモコン装置1において、コンテンツを選択するために必要な情報である。
【0050】
図5(B)は、本実施形態に係るバナー情報のデータ構成を示した図である。バナー情報は、リモコン装置1に適宜タイミングで予め配信され、メモリ14等の記憶手段に記憶しておくネイティブ情報と、コンテンツ選択画面を表示した際にサーバ装置5にアクセスして取得するWeb情報があるが、どちらのデータ構成も共通である。バナー情報には、バナーID、サムネイル画像、リンク情報、公開期限日、契約対応情報、速度対応情報を含んで構成されている。
【0051】
バナーIDは、バナー情報を識別するための識別情報である。サムネイル画像は、タッチパネルモニタ11に表示され、タッチ操作等、ユーザによる選択が行われることで、バナー情報中のリンク情報に基づく処理を実行する。リンク情報は、URL等、バナー情報のサムネイル画像が選択された際の行き先が記された情報である。公開期限日は、バナー情報の公開期限であって、リモコン装置1は、現在の日時がこの公開期限を過ぎている場合、当該バナー情報を表示対象としない。
【0052】
契約対応情報は、開局情報中の契約情報に関連する情報であって、カラオケ装置2の契約情報と対応関係がある場合、当該バナー情報を表示対象とする。例えば、契約情報が1~30までの数値による種別を指定可能であって、契約対応情報も同様に1~30までの数値による種別を指定可能としている場合、契約情報と契約対応情報が同じ数値を含んでいる場合、当該契約対応情報を有するバナー情報が表示対象となる。速度対応情報は、別の実施形態で使用される情報であって、カラオケ装置2の通信回線種別(高速あるいは低速)によって、バナー情報を表示するか否かを決定する情報である。例えば、速度対応情報が「0」である場合、通信速度が高速、低速の両方で当該バナー情報を表示対象とする。一方、速度対応情報が「1」である場合、通信速度が高速の場合に限って当該バナー情報を表示対象とする。また、速度対応情報が「2」である場合、通信速度が低速の場合に限って当該バナー情報を表示対象とする。
【0053】
このようなバナー情報を使用することで、ユーザに各種情報を提示し、選択させることが可能である。バナー情報がサムネイル画像で示す情報には、操作指示、各種広告、そして、コンテンツを選択させる等、各種情報を提示することが可能であり、サムネイル画像には、画像のみならず説明のための文字を含むことも可能である。
【0054】
前述したように、リモコン装置1は、契約情報に応じたバナー情報を選択(S221)し、選択されたバナー情報を使用してコンテンツ選択画面を表示する(S222)。バナー情報の選択は、カラオケ装置2の開局情報中に規定されている契約情報と、バナー情報中に規定されている契約対応情報を対比することで行うことが可能である。例えば、カラオケ装置2が設置されている地域で好まれるジャンルのバナー情報を積極的に表示すること、具体的には、秋葉原の店舗であれば、アニメ系のバナー情報を表示することで、コンテンツの利用度合いを高めることが可能となる。
【0055】
図11は、本実施形態に係るコンテンツ選択画面を形成するページ領域を示す図である。コンテンツ選択画面を形成するページ領域には、初期画面で説明した操作領域61を上部に有し、バナー情報を使用して表示されるサムネイル画像(コンテンツサムネイル画像A~P)に関する情報を含んで構成されている。なお、操作領域61は、予めメモリ14に記憶されている情報(ネイティブ情報)のみで形成されており、迅速な表示を行うことが可能となっている。
【0056】
ここで、ページ領域は、上方に位置する第1領域65aと、下方に位置する第2領域65bを有して構成されている。第1領域65aに表示させる各種情報は、リモコン装置1に予め配信され、メモリ14等の記憶手段に記憶しておかれたネイティブ情報のみで構成されている。第1領域65a中、バナー情報に基づいて表示されるコンテンツサムネイル画像A~Jは、全てネイティブ情報で構成されている。なお、コンテンツサムネイル画像には、コンテンツに関する画像の他、コンテンツのタイトル名、出演者名等、コンテンツに関連する文字情報が含まれている。
【0057】
一方、第2領域65bに表示される各種情報は、コンテンツ選択画面を表示開始した後、インターネットを通じて取得されるWeb情報を含んで構成されている。例えば、第2領域65b中、ピックアップと表示された欄内には、Web情報で構成されたバナー情報に基づき、コンテンツサムネイル画像K~Pが表示される。
【0058】
ここで、ページ領域中、第1領域65aと第2領域65bは異なるプログラム言語を使用して形成されている。例えば、第1領域65aは、Java(登録商標)を使用して形成し、第2領域65bは、HTMLを使用して形成することが考えられる。第1領域65aは予めリモコン装置1に記憶されたネイティブ情報を使用しているため、比較的、データ量の多いJavaを使用した場合であっても迅速に表示を行うことが可能であり、また、視覚効果の高い演出で表示することが可能である。一方、第2領域65bは、コンテンツ選択画面の表示開始後、インターネットを通じて受信するWeb情報を使用するため、比較的、データ量の少ないHTMLを使用することで、迅速に表示を行うことが可能である。また、サーバ装置5から最新の情報を取得することも可能となる。
【0059】
さらに本実施形態では、第1領域65a内には、有料課金コンテンツを選択するためのバナー情報を使用し、第2領域65b内には、無料コンテンツを選択する為のバナー情報を使用している。リモコン装置1に表示されるコンテンツ選択画面の表示開始時には、第1領域65aが表示されるため、ユーザに対して有料課金コンテンツの選択を促すことが可能となっている。なお、第1領域65a、第2領域65bには、有料課金コンテンツを選択するためのバナー情報と、無料コンテンツを選択するためのバナー情報を混在させることとしてもよい。
【0060】
図12は、リモコン装置1において、コンテンツ選択画面を表示開始した直後の状態が示されている。
図11の第1領域65aには、初期表示ライン65cが示されている。この初期表示ライン65cより上方が、コンテンツ選択画面を表示開始時に表示されることになる。
図11に示す初期表示ライン65cは第1領域65a中に位置することから、
図12に示すコンテンツ選択画面を表示開始した状態のタッチパネルモニタ11は、ネイティブ情報のみを使用し、Web情報を使用しないで表示されることになる。したがって、コンテンツ選択画面の初期表示において、Web情報を必要とせず、迅速にコンテンツ選択画面を表示開始することが可能となっている。また、Web情報を使用せず、ネイティブ情報のみを使用し表示させることで、リモコン装置1の処理負荷を軽減させることが可能となり、処理負荷の軽減による表示速度の向上を図ることも可能となる。
【0061】
コンテンツ選択画面の表示開始(S222)に伴って、リモコン装置1は、無線LAN通信部16を使用して、コンテンツ選択画面中の第2領域65bを表示するために必要なWeb情報を受信開始する(S223)。第2領域65bは、コンテンツ選択画面の初期表示では、タッチパネルモニタ11に表示されず、ユーザがスクロール指示を行うことで表示される。
図13は、リモコン装置1において、
図12のコンテンツ選択画面を表示後、スクロール指示されることで、下方にスクロールされた状態のコンテンツ選択画面が示されている。このように第2領域65bでは、Web情報で構成されているため、インターネットを経由して受信した最新の情報を掲載することが可能となっている。
【0062】
図11で説明したページ領域を、
図12、
図13のようにコンテンツ選択画面として、リモコン装置1に表示させることで、ユーザは、視聴を希望するコンテンツを選択することが可能となる。タッチパネルモニタ11を使用して、コンテンツを選択するためのバナー情報(コンテンツサムネイル画像)が選択された場合(S224)、タッチパネルモニタ11には、当該情報のリンク情報として規定されたコンテンツ詳細画面(図示せず)が表示される(S225)。コンテンツ詳細画面は、コンテンツに関する各種情報をユーザに提示するための情報であって、コンテンツ詳細情報を使用して表示される。
図5(C)には、コンテンツ詳細情報のデータ構成が示されている。コンテンツ詳細情報は、コンテンツID、コンテンツ関連情報を含んで構成されている。コンテンツIDは、コンテンツ情報を示す識別情報であり、コンテンツIDをカラオケ装置2に伝達することで、カラオケ装置2は、コンテンツIDに対応するコンテンツ情報を再生することが可能である。コンテンツIDは楽曲IDであっても良い。コンテンツ関連情報は、コンテンツに関する画像、コンテンツ名、出演者名、再生時間等、コンテンツに関連する各種情報を含んで構成されている。コンテンツ詳細画面には、このコンテンツ関連情報を使用して表示することで、ユーザはコンテンツの詳細を確認することが可能である。
【0063】
コンテンツ詳細画面において、ユーザによりコンテンツの視聴が選択されると、選択されたコンテンツは、有料であるか、無料であるかの判定が行われる(S226)。選択されたコンテンツが有料である場合、リモコン装置1は、サーバ装置5と通信することで課金処理(S227)を実行した後、選択されたコンテンツを示すコンテンツIDを含む予約情報をカラオケ装置2に送信する(S228)。一方、コンテンツが無料である場合(S226:No)、課金処理(S227)は実行されず、選択されたコンテンツを示すコンテンツIDを含む予約情報がカラオケ装置2に送信される(S228)。
【0064】
カラオケ装置2では、受信した予約情報をメモリ27で記憶管理する予約テーブルに登録する。ユーザは、コンテンツ選択画面を使用してコンテンツの選択を継続する(S229:No)、あるいは、初期画面に戻る(S229:Yes)ことが可能となっている。
【0065】
図7には、カラオケ装置2で実行される再生処理を示すフロー図が示されている。カラオケ装置2は、予約テーブルを参照(S301)し、次に再生すべき予約情報の有無を判定する(S302)。予約情報がある場合(S302:Yes)、次に再生すべき予約情報が楽曲を指定しているのか、コンテンツを指定しているのかが判定される(S303)。楽曲が指定されている場合、指定された楽曲に対応するカラオケ情報の再生を開始(S304)し、楽曲の再生が終了(S305:Yes)すると、予約テーブルのチェックに戻る。一方、コンテンツが指定されている場合、指定されたコンテンツに対応するコンテンツ情報の再生を開始(S306)し、楽曲の再生が終了(S307:Yes)すると、予約テーブルのチェックに戻る。このように、本実施形態では、楽曲とコンテンツを同じ予約テーブルで管理することとしており、例えば、コンテンツ情報の再生の合間に楽曲情報を再生することが可能となっている。
【0066】
以上、本実施形態に係る選曲装置について、カラオケシステムに使用されるリモコン装置1を例に取って、説明したが、本実施形態の選曲装置は、ネイティブ情報を使用し、Web情報を使用せずに表示される第1領域65aと、Web情報を含んで表示される第2領域65bを有するページ領域を使用し、第1領域65aを画面に表示させた後、ユーザのスクロール操作に基づいて第2領域65bを画面に表示させることとしている。このような構成により、画面を迅速に表示させるとともに、スクロール操作により、通信を介した最新の情報を提供することが可能となる。
【0067】
(変形例1)
なお、本実施形態のリモコン装置1は、所定の大きさの画面のタッチパネルモニタ11としているが、リモコン装置1の機種によっては、画面のサイズ(大きさ)が異なる場合がある。その場合、
図11で説明したページ領域は、使用するタッチパネルモニタ11の画面のサイズを判定し、そのレイアウトが変更されることが考えられる。
図14は、他の実施形態に係るコンテンツ選択画面(初期表示時)を示す図であって、
図12、
図13で説明したタッチパネルモニタ11とは画面のサイズ(大きさ)が異なっている。また、
図14のタッチパネルモニタ11は、縦方向に長い点においても、横方向に長い
図12、
図13のタッチパネルモニタ11と異なっている。
図14のようなタッチパネルモニタ11を使用する場合においても、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11に表示されるコンテンツ選択画面は、その表示開始時には、判定された画面のサイズに基づいてレイアウトを調整することで、ネイティブ情報のみで形成された第1領域65aを表示させ、その後、ユーザのスクロール操作によって、Web情報を含んで形成された第2領域65bを表示させることとなる。
【0068】
また、リモコン装置1においては、縦方向の使用、横方向の使用をセンサで検出して、画面の表示方向を切り替えることが考えられる。そのような場合、コンテンツ選択画面の表示開始時には、縦方向の使用、横方向の使用、どちらにおいても、画面のサイズを判定し、判定された画面のサイズに基づいてレイアウトを調整することで、ネイティブ情報のみで形成された第1領域65aを表示させることで、迅速な表示を行うことが必要とされる。
【0069】
(変形例2)
前述の実施形態では、カラオケ装置2の通信が高速の場合、
図9の初期画面に動画配信サービス表示領域64を表示して、動画配信サービス機能を利用可能とし、カラオケ装置2の通信回線種別が低速の場合、
図10の初期画面には、動画配信サービス表示領域64を表示せず、動画配信サービス機能を利用できないようにしていた。このような形態に代え、コンテンツを選択するためのバナー情報を、低速の場合、高速の場合で変更することとしてもよい。
【0070】
図5(B)のバナー情報のデータ構成で説明したように、バナー情報には、速度対応情報を含ませることも可能である。例えば、速度対応情報が「0」である場合、通信速度が高速、低速の両方で当該バナー情報を表示対象とする。一方、速度対応情報が「1」である場合、通信速度が高速の場合に限って当該バナー情報を表示対象とする。また、速度対応情報が「2」である場合、通信速度が低速の場合に限って当該バナー情報を表示対象とする。このような速度対応情報に基づき、カラオケ装置2の通信速度(通信回線種別)が、高速回線か、あるいは、低速回線かによって、コンテンツ選択画面に表示するバナー情報を選択してもよい。
【0071】
図15は、変形例2に係るリモコン装置1の処理を示す図であって、先に説明した
図6の処理に代わる処理である。この変形例2で表示される初期画面は、カラオケ装置2の通信回線種別が高速回線、低速回線に関わらず、
図9で説明した初期画面であって、動画配信サービス表示領域64を含んで構成されている(S251)。初期画面で楽曲の選択が指定された場合(S252:選曲)、S253~S256の処理が実行される。これら処理は、
図6で説明した処理と同様である。
【0072】
一方、初期画面で動画配信サービス表示領域64が指定された場合(S252:コンテンツ選択)、リモコン装置1は、カラオケ装置2の契約情報を取得する(S257)とともに、カラオケ装置2の通信速度(通信回線種別が高速回線もしくは低速回線)を取得する。そして、取得した契約情報に応じたバナー情報を表示の対象として選択(S259)し、選択されたバナー情報に基づき、コンテンツ選択画面の第1領域65aにネイティブ情報を表示する(S260)。その後、リモコン装置1は、第2領域65bに表示するためのWeb情報を受信開始する(S261)。その後の処理(S263~S267)は、
図6で説明した処理と同様である。
【0073】
このように、変形例2では、カラオケ装置2の通信回線種別(通信速度)に基づきバナー情報、すなわち、コンテンツを選択するための情報を選別することで、カラオケ装置2の通信速度に応じたコンテンツをユーザに選択させることが可能となる。例えば、低速回線の場合、長時間のコンテンツ情報を再生した場合、通信回線を圧迫し、店舗内の他のカラオケ装置2の通信の障害となるが、低速回線では、このような長時間のコンテンツを選択させないようにすることで、店舗内における良好な通信を行うことが可能となる。なお、本実施形態では、通信回線の形態として、低速回線、高速回線の2段階としているが、通信回線の形態は、2段階以上の種類とし、当該種類に応じたバナー情報を表示することも可能である。
【0074】
以上、本実施形態ではカラオケシステムのリモコン装置1(選曲装置)を例に取って説明を行ったが、本発明はカラオケシステムのリモコン装置1に限らず、各種情報処理装置で実行可能な選曲用プログラムについても本発明の範疇に属する。また、リモコン装置1は、カラオケ専用の装置のみならず、PCやゲーム機、スマートフォン等の各種情報装置であってもよい。その際、これらの情報装置で実行可能な選曲用プログラムについても本発明の範疇に属する。
【符号の説明】
【0075】
1:リモコン装置 28:ビデオRAM
2(2a~2k):カラオケ装置 29:映像再生部
3:カラオケシステム 30:制御部
5:サーバ装置 31:映像制御部
11:タッチパネルモニタ 32:HDD(ハードディスク)
11a:表示部 33:タッチパネルモニタ
11b:タッチパネル 33a:表示部
12:ビデオRAM 33b:タッチパネル
13:映像制御部 41(41a~41k):モニタ
14:メモリ 42:スピーカ
15:制御部 44a、44b:歌唱用マイク
16:無線LAN通信部 61:操作領域
17:操作部 62:選曲領域
18:操作処理部 63:選曲ランキング表示領域
19:赤外線通信部 64:動画配信サービス表示領域
21:操作部 65a:第1領域
22:操作処理部 65b:第2領域
23:赤外線通信部 65c:初期表示ライン
24:LAN通信部 110(110a~110c):アクセスポイント
25:音響制御部 120:ルータ
27:メモリ 121:光モデム