(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】車型模型
(51)【国際特許分類】
A63H 17/26 20060101AFI20230112BHJP
A63H 17/14 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
A63H17/26 A
A63H17/14
(21)【出願番号】P 2020214398
(22)【出願日】2020-12-24
【審査請求日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】202011145633.3
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516209223
【氏名又は名称】ゲートウェイ・オートアート・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Gateway Autoart Limited
(73)【特許権者】
【識別番号】516209234
【氏名又は名称】株式会社ゲートウェイ・オートアート・ジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】クワン,ケルビン ユエミン
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0065927(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0079149(US,A1)
【文献】中国実用新案第206837489(CN,U)
【文献】中国実用新案第204485312(CN,U)
【文献】特開2019-097582(JP,A)
【文献】実開昭56-059093(JP,U)
【文献】米国特許第09636602(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0076735(US,A1)
【文献】米国特許第04986789(US,A)
【文献】米国特許第06071173(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H17/00-17/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車型模型であって、
金属で形成された内部構造体と、
樹脂で形成され、前記内部構造体に取り付けられたシャーシと、
金属で形成され、前記内部構造体と前記シャーシとの間に配置された車輪軸とを備え、
前記内部構造体と前記シャーシが、前記車輪軸を受容し、前記車輪軸を所定の位置に保持するように構成され、
前記シャーシが、前記内部構造体に面する前記シャーシの表面から突出した一対のリテーナを含み、前記シャーシの前記リテーナが前記車輪軸を受容するように構成されたスロットを含み、
前記内部構造体が、前記シャーシに面する前記内部構造体の表面から突出した一対のリテーナを含み、一対の前記内部構造体の前記リテーナが、一対の前記シャーシの前記リテーナと合致するように構成されている、
車型模型。
【請求項2】
前記シャーシが、一対の前記シャーシの前記リテーナの間に設けられ、前記内部構造体に面する前記シャーシの表面から突出し、第1のネジ穴が形成された第1の部材を含み、
前記内部構造体が、一対の前記内部構造体の前記リテーナの間に設けられ、前記シャーシに面する前記内部構造体の表面から突出し、第2のネジ穴が形成された第2の部材を含み、
前記シャーシの前記第1の部材と、前記内部構造体の前記第2の部材とが対向し、前記第1の部材の前記第1のネジ穴および前記第2の部材の前記第2のネジ穴に固定ネジがねじ込まれることによって、前記シャーシが前記内部構造体に取り付けられる、
請求項1に記載の車型模型。
【請求項3】
樹脂で形成された車体を更に含み、
前記第1のネジ穴は、前記シャーシの長手方向に延びる中心線に整合するように形成され、
前記第2のネジ穴は、前記内部構造体の長手方向に延びる中心線に整合するように形成され、
前記内部構造体が、前記第2のネジ穴を避けた位置であって、前記内部構造体の長手方向に延びる中心線に整合する位置に形成された第3のネジ穴を含み、
前記内部構造体の前記第3のネジ穴および前記車体に設けられたネジ穴に固定ネジがねじ込まれることによって、前記内部構造体が前記車体に取り付けられる、
請求項2に記載の車型模型。
【請求項4】
前記内部構造体の前記リテーナが、前記シャーシの前記リテーナに面し、前記シャーシの前記リテーナの前記スロットを実質的に覆う平坦な表面を含む、請求項1から3の何れか1項に記載の車型模型。
【請求項5】
前記内部構造体の前記リテーナが、前記シャーシの前記リテーナの前記スロットと実質的に整合するスロットを含む、請求項1から3の何れか1項に記載の車型模型。
【請求項6】
樹脂で形成され前記内部構造体に取り付けられている車体をさらに含む、請求項1
または2に記載の車型模型。
【請求項7】
前記シャーシが、前記内部構造体とは反対側を向く面にレリーフパターンを有する、請求項1から6の何れか1項に記載の車型模型。
【請求項8】
前記車輪軸が自由に回転するように構成されている、請求項1から7の何れか1項に記載の車型模型。
【請求項9】
前記シャーシの前記リテーナが樹脂によって前記シャーシと一体的に形成され、
前記内部構造体の前記リテーナが金属によって前記内部構造体と一体的に形成されている、請求項1から8の何れか1項に記載の車型模型。
【請求項10】
車型模型であって、
樹脂で形成され、少なくとも1つのスロットを備えたシャーシと、
前記シャーシの前記スロット内に受容される車輪軸と、
金属で形成され、前記シャーシに取り付けられた内部構造体とを備え、
前記シャーシが、前記内部構造体に面する前記シャーシの表面から突出した一対のリテーナを含み、前記シャーシの前記リテーナが前記車輪軸を受容するように構成されたスロットを含み、
前記内部構造体が、前記シャーシに面する前記内部構造体の表面から突出した一対のリテーナを含み、一対の前記内部構造体の前記リテーナが、一対の前記シャーシの前記リテーナと合致するように構成され、
前記内部構造体の一対の前記リテーナは、前記車輪軸が前記シャーシの一対の前記リテーナの前記スロットに保持されるように前記シャーシの一対の前記リテーナの前記スロットを覆う、車型模型。
【請求項11】
前記内部構造体の前記リテーナが、前記シャーシの前記リテーナの前記スロットを覆う平坦な下面を含む、請求項10に記載の車型模型。
【請求項12】
前記内部構造体の前記リテーナが、前記シャーシの前記スロットを整合させるスロットを含む、請求項10に記載の車型模型。
【請求項13】
前記スロットの断面幅が前記車輪軸の直径よりも大きく、よって前記車輪軸が自由に回転する、請求項10に記載の車型模型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特に、金属内部構造体と樹脂シャーシとの間に配置された金属車軸を有し、金属内部構造体と樹脂シャーシが金属車軸を受容して金属車軸を所定の位置に保持するように構成されている車型模型に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車型模型(ミニカー)は子供向けの玩具として、または大人の鑑賞に堪える装飾品として広く人気がある。装飾用ミニカーは、ミニカーを眺め、その美しさを堪能し、望みの車の少なくとも形を身近に置きたいユーザ向けの商品である。このため、本物の車を可能な限り模倣するために、ミニカーを精密に製造することが求められている。したがって、外装から内装まで本物の車を実際に再現する装飾目的でのミニカーが提供されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、一般的車型模型は樹脂製であり、したがって、一般的車タイプは壊れやすく貧弱感がある。さらに、樹脂の車体は、樹脂の車体内に配置された車輪軸を損傷から保護できず、したがって車輪軸は確りと位置決めされ得ず、曲がる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一例示的実施形態によれば、車型模型は、金属で形成された内部構造体と、樹脂で形成されたシャーシと、金属で形成された車輪軸を含む。前記シャーシは前記内部構造体に取り付けられ、前記車輪軸は前記シャーシと前記内部構造体との間に配置されている。前記内部構造体と前記シャーシは、前記車輪軸を受容し、前記車輪軸を所定の位置に保持するように構成されている。
【0005】
本開示のもう1つの例示的実施形態によれば、車型模型は、樹脂で形成され少なくとも1つのスロットを備えたシャーシと、前記スロット内に受容される車輪軸と、金属で形成され、前記シャーシに取り付けられた内部構造体を含む。前記内部構造体は、前記車輪軸が前記シャーシ内の前記スロットに保持されるように前記シャーシの前記スロットを覆う。
【0006】
本発明をさらに理解するために、以下の実施形態は、本開示の理解を助長するために図解とともに提供されるが、添付図面は単に参考と図示のために提示されたものであり、本開示の範囲を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の分解立体図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による車型模型のシャーシを示す斜視図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による車型模型のシャーシを示す底面図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体を示す斜視図である。
【
図5A】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体とシャーシの組み合わせの一部分を示す拡大断面図である。
【
図5B】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体とシャーシの組み合わせの別の一部分を示す拡大断面図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の分解立体図である。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態による車型模型のシャーシを示す斜視図である。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態による車型模型のシャーシを示す底面図である。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体を示す斜視図である。
【
図10A】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体とシャーシの組み合わせの一部分を示す拡大断面図である。
【
図10B】本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体とシャーシの組み合わせの別の一部分を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の開示は、提示された主題の異なる特徴を実施するための多くの異なる実施形態または実施例を提示する。構成要素および配置構成の特定の例が、以下に、本開示の特定の態様を説明するために説明される。当然ながら、これらは単なる実施例であって、限定することを意図していない。例えば、以下の説明における、第2の特徴の上部または上への第1の特徴の形成は、第1と第2の特徴が直接接触して形成または配置される実施形態を含み得、また、第1と第2の特徴が直接接触しないように、第1の特徴と第2の特徴の間に付加的な特徴が形成または配置される実施形態も含み得る。本開示は、種々の実施例において参照符号および/または文字を繰り返すことがある。この繰り返しは簡略かつ明確にするためであり、それ自体では、説明する種々の実施形態および/または構成間の関係性を記述するものではない。
【0009】
本明細書で使用する場合、空間的に相対的な用語「~の下(beneath、below)」、「~の上(above、over、on)」、「上部(upper)」、「下部(lower)」、「左(left)」、「右(right)」、「垂直(vertical)」、「水平(horizontal)」等は、図面に図示した他の1つの要素(複数の要素)または特徴(複数の特徴)と1つの要素または特徴との関連性を容易に説明するために本明細書で使用され得る。空間的に相対的な用語は、図面に図示された配向に加えて、使用または動作においてデバイスの他の配向を包含するものとして意図されている。デバイスは別の配向であってもよく(90度回転するか、または他の配向)、本明細書で使用される空間的に相対的な説明は、それに応じて解釈されるべきである。なお、要素が別の要素に「接続」または「結合」されていると称される場合、その別の要素に直接接続または結合されてもよいし、または介在する要素が存在してもよい。
【0010】
本開示は金属内部構造体を有する車型模型を提供する。金属内部構造体は、車輪軸を支持し、車輪軸が曲がったり変形しないように保護するように構成されている。さらに、金属製内部構造体は車輪軸を所定の位置に保持し、車輪軸が自由に回転することを可能にする。その上、金属製内部構造体は、車型模型の車に重厚感を発揮させるために、車型模型の重量を増加させる。
【0011】
図1は、本開示の一実施形態による車型模型の分解立体図である。
図1に示すように、車型模型1は車体10と、内部構造体20とシャーシ30を含む。車体10は樹脂製であってよい。内部構造体20は金属製であってよい。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体20は亜鉛ダイキャスト合金製である。さらに、シャーシ30は樹脂製であってもよい。
【0012】
図1を参照すると、内部構造体20は固定ネジ11および12によって車体10に取り付けられてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、固定ネジ11および12は金属製である。固定ネジ11、12は、内部構造体20に設けられたネジ穴121および122、および車体10に設けられたネジ穴(図示せず)にねじ込まれる。シャーシ30は、固定ネジ13および14によって内部構造体20に取り付けられてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、固定ネジ13および14は金属製である。固定ネジ13および14は、シャーシ30に設けられたネジ穴131および132、および内部構造体20に設けられたネジ穴133および134にねじ込まれる(
図4参照)。さらに、内部構造体20とシャーシ30との間には、前輪410を有する車輪軸41と後輪420を有する車輪軸42とが配置されていてもよい。車輪軸41および42は金属製であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、車輪軸41および42はステンレス鋼製である。
【0013】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による車型モデルのシャーシを示す斜視図である。
図2に示すように、シャーシ30は、シャーシ30の前端302に近接して配置された一対のフロントリテーナ31を含む。本開示のいくつかの実施形態では、フロントリテーナ31は、シャーシ30が内部構造体20に取り付けられたときに、内部構造体20に面していてもよい上面303から突出している。フロントリテーナ31各々は、前輪車輪軸41を受容するように構成されたスロット310を含む。本開示のいくつかの実施形態では、フロントスロット310は、U字型スロットであってもよい。すなわち、フロントスロット310は、U字型の断面を有してもよい。
【0014】
図2に示すように、シャーシ30は、後輪車輪軸42を受容するように構成されたリアスロット320をさらに含む。スロット320は、シャーシ30の後端304に近接して配置される。本開示のいくつかの実施形態では、リアスロット320は、シャーシ30が内部構造体20に取り付けられたときに内部構造体20に面していてもよい上面305に形成されている。リアスロット320は、上面305に対して凹んでいてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、リアスロット320は、U字型スロットであってもよい。すなわち、リアスロット320は、U字型の断面を有してもよい。
【0015】
前輪410を伴う前輪車輪軸41がフロントスロット310内に受容されてもよく、後輪420を伴う後輪車輪軸42がリアスロット320内に受容されてもよい。すなわち、前輪車輪軸41の位置はフロントスロット310によって規定されてもよく、後輪車輪軸42の位置はリアスロット320によって規定されてもよい。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態では、ネジ穴131および132は、シャーシ30の長手方向に延びる中心線に整合するように形成されている。
【0017】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、車型模型のシャーシを示す底面図である。
図3を参照すると、シャーシ30は、シャーシ30が内部構造体20に取り付けられたときに、内部構造体20とは反対側を向く下面33を含む。本開示のいくつかの実施形態では、シャーシ30の下面33は、自動車のトランスミッション機構および排気システムを示すレリーフパターン35を含む。シャーシ30は樹脂で形成されているため、レリーフパターン35は成形プロセスによって形成されてもよい。
【0018】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造を示す斜視図である。内部構造体20は、内部構造体20の前端202に近接して配置され、内部構造体20の下面22から突出した一対のリテーナ21を含む。内部構造体20の下面22は、内部構造体20とシャーシ30とが互いに取り付けられているときに、シャーシ30に面していてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、リテーナ21各々はスロット210を有する。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体20のリテーナ21の位置は、それぞれシャーシ30のフロントリテーナ31の位置に対応し、内部構造体20のリテーナ21のスロット210の位置は、それぞれシャーシ30のリテーナ31のスロット310の位置に対応する。したがって、内部構造体20とシャーシ30とが互いに取り付けられているとき、内部構造体20のリテーナ21は、それぞれシャーシ30のフロントリテーナ31と合致してもよく、内部構造体20のリテーナ21のスロット210は、それぞれシャーシ30のリテーナ31のスロット310と整合してもよい。
【0019】
内部構造体20は、内部構造体20の後端204に近接して配置され、内部構造体20の下面24から突出した一対のリテーナ25を含む。内部構造体20の下面24は、内部構造体20とシャーシ30とが互いに取り付けられているときに、シャーシ30に面していてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、リテーナ25各々は、平坦な下面250を有する。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体20のリテーナ25の位置は、シャーシ30のスロット320の位置に対応する。したがって、内部構造体20とシャーシ30とが互いに取り付けられているとき、内部構造体20のリテーナ25の下面250は、シャーシ30に面し、フロントリテーナ31のスロット320を覆っていてもよい。
【0020】
本開示のいくつかの実施形態では、ネジ穴121、122、133、134は、内部構造体20の長手方向に延びる中心線に整合するように形成されている。
【0021】
図5Aは、本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体とシャーシとの組み合わせの一部を示す拡大断面図である。
図5Aに示すように、内部構造体20とシャーシ30とが互いに取り付けられたときに、内部構造体20のリテーナ21のスロット210は、シャーシ30のリテーナ31のスロット310と実質的に整合する。
図5Aを参照すると、前輪車輪軸41は、内部構造体20のリテーナ21のスロット210とシャーシ30のリテーナ31のスロット310に受容されており、したがって、前輪車輪軸41は、内部構造体20のスロット210とシャーシ30のスロット310とによって位置決めされている。すなわち、内部構造体20およびシャーシ30は、前輪車輪軸41を所定の位置に保持するように構成されている。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体20のスロット210の断面幅は前輪車輪軸41の直径よりも大きく、シャーシ30のスロット310の断面幅は前輪車輪軸41の直径よりも大きいため、前輪車輪軸41は、内部構造体20のスロット210およびシャーシ30のスロット310内で自由に回転する。
【0022】
本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体20のスロット210およびシャーシ30のスロット310は、車輪軸41を嵌め込むように構成されており、車輪軸41が内部構造体20とシャーシ30との間に配置されているとき、車輪軸41は固定されており、自由に回転することができない。車輪410は、車輪軸41の端部を回転自在に連結してもよく、したがって、車輪軸41が内部構造体20とシャーシ30との間に固定されている間は、車輪410は自由に回転してもよい。
【0023】
図5Bは、本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造体とシャーシとの組み合わせの別の部分を示す拡大断面図である。
図5Bに示すように、内部構造体20とシャーシ30とが互いに取り付けられたときに、内部構造体のリテーナ25の下面250は、シャーシ30のスロット320を実質的に覆う。
図5Bを参照すると、後輪車輪軸42は、シャーシ30のスロット320内に受容され、内部構造体20のリテーナ25の下面250によって遮断されており、したがって、後輪車輪軸42は、シャーシ30のスロット320と内部構造体20のリテーナ25の下面250とによって位置決めされている。すなわち、内部構造体20およびシャーシ30は、後輪車輪軸42を所定の位置に保持するように構成されている。本開示のいくつかの実施形態では、スロット320の断面幅は、後輪車輪軸42の直径よりも大きく、したがって、後輪車輪軸42は、スロット320内で自由に回転する。
【0024】
本開示のいくつかの実施形態では、シャーシ30のスロット320は、車輪軸42を嵌め込むように構成されており、車輪軸42が内部構造体20とシャーシ30との間に配置されているとき、車輪軸42は固定されており、自由に回転することができない。車輪420は、車輪軸42の端部を回転自在に連結してもよく、したがって、車輪軸42が内部構造体20とシャーシ30との間に固定されている間は、車輪420は自由に回転することができる。
【0025】
図6は、本開示の一実施形態による車型模型の分解立体図である。
図6に示すように、車型模型5は、車体50と、内部構造体60と、シャーシ70とを含む。車体50は樹脂製であってもよい。内部構造体60は金属製であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体60は亜鉛ダイキャスト合金製である。さらに、シャーシ70は樹脂製であってもよい。
【0026】
図6を参照すると、内部構造体60は、固定ネジ51および52によって車体50に取り付けられてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、固定ネジ51および52は金属製である。固定ネジ51および52は、内部構造体60に設けられたネジ穴521、522および車体50に設けられたネジ穴(図示せず)にねじ込まれる。シャーシ70は、固定ネジ53および54によって内部構造体60に取り付けられてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、固定ネジ53および54は金属製である。固定ネジ53および54は、シャーシ70に設けられたネジ穴531および532、および内部構造体60に設けられたネジ穴533および534にねじ込まれる(
図9参照)。さらに、前輪810を有する車輪軸81と、後輪820を有する車輪軸82とが、内部構造体60とシャーシ70との間に配置されていてもよい。車輪軸81および82は金属製であってもよい。本開示のいくつかの実施形態では、車輪軸81および82はステンレス鋼製である。
【0027】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による車型模型のシャーシを示す斜視図である。
図7に示すように、シャーシ70は、シャーシ70の前端702に近接して配置された一対のフロントリテーナ71を含む。本開示のいくつかの実施形態では、フロントリテーナ71は、シャーシ70が内部構造体60に取り付けられたときに、内部構造体60に面していてもよい上面703から突出している。フロントリテーナ71各々は、前輪車輪軸81を受容するように構成されたスロット710を含む。本開示のいくつかの実施形態では、フロントスロット710はU字型スロットであってもよい。すなわち、フロントスロット710はU字型の断面を有してもよい。
【0028】
図7に示すように、シャーシ70は、後輪車輪軸82を受容するように構成されたリアスロット720をさらに含む。スロット720は、シャーシ70の後端704に近接して配置される。本開示のいくつかの実施形態では、リアスロット720は、シャーシ70が内部構造体60に取り付けられたときに内部構造体60に面していてもよい上面705に形成されている。リアスロット720は、上面705に対して凹んでいてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、リアスロット720はU字型スロットであってもよい。すなわち、リアスロット720はU字型の断面を有してもよい。
【0029】
前輪810を伴う前輪車輪軸81は、フロントスロット710内に受容されてもよく、後輪820を伴う後輪車輪軸82はリアスロット720内に受容されてもよい。すなわち、前輪車輪軸81の位置はフロントスロット710によって規定されてもよく、後輪車輪軸82の位置はリアスロット720によって規定されてもよい。
【0030】
本開示のいくつかの実施形態では、ネジ穴531および532は、シャーシ70の長手方向に延びる中心線に整合するように形成されている。
【0031】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による車型模型のシャーシを示す底面図である。
図8を参照すると、シャーシ70は、シャーシ70が内部構造体60に取り付けられたときに、内部構造体60とは反対側を向く下面73を含む。本開示のいくつかの実施形態では、シャーシ70の下面73は、自動車のトランスミッション機構および排気システムを示すレリーフパターン75を含む。シャーシ70は樹脂で形成されているため、レリーフパターン75は成形プロセスによって形成されてもよい。
【0032】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による車型模型の内部構造を示す斜視図である。内部構造体60は、内部構造体60の前端602に近接して配置され、内部構造体60の下面62から突出した一対のリテーナ61を含む。内部構造体60の下面62は、内部構造体60とシャーシ70とが互いに取り付けられているときに、シャーシ70に面していてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、リテーナ61各々は平坦な下面610を有する。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体60のリテーナ61の位置はそれぞれ、シャーシ70のフロントリテーナ71の位置に対応する。したがって、内部構造体60とシャーシ70とが互いに取り付けられているとき、内部構造体60のリテーナ61は、それぞれシャーシ70のフロントリテーナ71と合致してもよく、リテーナ61の下面610は、シャーシ70に面していて、それぞれフロントリテーナ71のスロット710を覆っていてもよい。
【0033】
内部構造体60は、内部構造体60の後端604に近接して配置され、内部構造体60の下面64から突出している一対のリテーナ65を含む。内部構造体60の下面64は、内部構造体60とシャーシ70とが互いに取り付けられているときに、シャーシ70に面していてもよい。本開示のいくつかの実施形態では、リテーナ65各々はスロット650を有する。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体60のリテーナ65のスロット650の位置は、シャーシ70のスロット720の位置に対応している。したがって、内部構造体60とシャーシ70とが互いに取り付けられているとき、内部構造体60のリテーナ65のスロット650は、シャーシ70のスロット720と整合していてもよい。
【0034】
本開示のいくつかの実施形態では、ネジ穴521、522、533、534は、内部構造体60の長手方向に延びる中心線に整合するように形成されている。
【0035】
図10Aは、本開示のいくつかの実施形態による、車型模型の内部構造体とシャーシとの組み合わせの一部を示す拡大断面図である。
図10Aに示すように、内部構造体60のリテーナ61は、シャーシ70のリテーナ71と合致し、リテーナ61の下面610は、内部構造体60とシャーシ70とが互いに取り付けられたときに、リテーナ71のフロントスロット710を実質的に覆う。
図10Aを参照すると、前輪車輪軸81は、シャーシ70のリテーナ71のスロット710内に受容され、かつ、内部構造体60のリテーナ61の下面610によって塞がれているため、前輪車輪軸81は、リテーナ71のスロット710とリテーナ61の下面610とによって位置決めされている。すなわち、内部構造体60およびシャーシ70は、前輪車輪軸81を所定の位置に保持するように構成されている。本開示のいくつかの実施形態では、シャーシ70のスロット710の断面幅は、前輪車輪軸81の直径よりも大きく、したがって、前輪車輪軸81は、シャーシ70のスロット710内で自由に回転する。
【0036】
本開示のいくつかの実施形態では、シャーシ70のスロット710は車輪軸81を嵌め込むように構成されており、車輪軸81が内部構造体60とシャーシ70との間に配置されているときに、車輪軸81は固定されており、自由に回転することができない。車輪810は、車輪軸81の端部を回転自在に連結してもよく、したがって、車輪軸81が内部構造体60とシャーシ70との間に固定されている間、車輪810は自由に回転してもよい。
【0037】
図10Bは、本開示のいくつかの実施形態による、車型模型の内部構造体とシャーシとの組み合わせの別の部分を示す拡大断面図である。
図10Bに示すように、内部構造体60とシャーシ70とが互いに取り付けられたときに、内部構造体60のリテーナ65のスロット650は、シャーシ70のスロット720と実質的に整合する。
図10Bを参照すると、後輪軸82は、内部構造体60のリテーナ65のスロット650とシャーシ70のスロット720との間で受容され、したがって、後輪軸82は、内部構造体60のスロット650とシャーシ70のリアスロット720とによって位置決めされている。すなわち、内部構造体60およびシャーシ70は、後輪車輪軸82を所定の位置に保持するように構成されている。本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体60のスロット650の断面幅は後輪車輪軸82の直径よりも大きく、シャーシ70のスロット720の断面幅は後輪車輪軸82の直径よりも大きく、したがって、後輪車輪軸82は、内部構造体60のスロット650およびシャーシ70のスロット720内で自由に回転する。
【0038】
本開示のいくつかの実施形態では、内部構造体60のスロット650およびシャーシ70のスロット720は、車輪軸82を嵌め込むように構成されており、車輪軸82が内部構造体60とシャーシ70との間に配置されているとき、車輪軸82は固定されており、自由に回転することができない。車輪820は、車輪軸82の端部を回転可能に連結してもよく、したがって、車輪軸82が内部構造体60とシャーシ70との間に固定されている間、車輪820は自由に回転することができる。
【0039】
前述の装置は、車輪軸を位置決めし、車輪軸が曲がったり変形しないように車輪軸を保護するために使用されてもよいことがさらに理解されるであろう。さらに、車輪軸は、自由に回転するように構成されている。また、金属で形成された内部構造により、車型模型の重量を増加させることができるので、車型模型車は重厚感を発揮することができる。また、シャーシが樹脂製であるため、成形工程によりシャーシの下面に微細なレリーフパターンを容易に形成することができる。
【0040】
本明細書で使用される場合、単数形の用語「a」、「an」、および「the」は、文脈で特に明記しない限り、複数の指示対象を含むことができる。
【0041】
本明細書で使用される場合、用語「約(approximately)」、「実質的に(substantially)」、「実質的(substantial)」および「約(about)」は、小さい偏差を記述し説明するために使用される。ある事象または状況と併せて使用される場合、その用語は、事象または状況が厳密に発生するインスタンスと、事象または状況がほぼ近似的に発生するインスタンスを指すことができる。例えば、数値と併用する場合、この用語は、その数値の±10%以下、例えば、±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、または±0.05%以下などの偏差範囲を指すことができる。例えば、2つの数値は、それらの数値間の差が平均値の±10%以下、例えば、±5%以下、±4%以下、±3%以下、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.1%以下、または±0.05%以下などであれば、「実質的に」同じまたは等しいとみなすことができる。例えば、「実質的に」平行は、0°に対して±10°以下、例えば±5°以下、±4°以下、±3°以下、±2°以下、±1°以下、±0.5°以下、±0.1°以下または±0.05°以下などである角度偏差の範囲を指すことができる。例えば、「実質的に」垂直は、90°に対して±10°以下、例えば±5°以下、±4°以下、±3°以下、±2°以下、±1°以下、±0.5°以下、±0.1°以下、または±0.05°などである角度偏差の範囲を指すことができる。
【0042】
さらに、量、比率、および他の数値は、本明細書では範囲形式で示されることがある。このような範囲形式は、利便性と簡潔さのために使用されており、範囲の限界として明記された数値を含むだけでなく、各数値およびサブレンジが明記されているかのように、その範囲内に包含されるすべての個々の数値またはサブレンジを含むように柔軟に理解されるべきであることを理解されたい。
【0043】
本開示は、その特定の実施形態を参照して説明および図示されてきたが、これらの説明および図示は、本開示を限定するものではない。添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされ得ること、等価物が代用され得ることは、当業者には理解されるべきである。図は、必ずしも縮尺通りに描かれていない場合がある。本開示のアーティスティックレンダリングと実際の装置との間には、製造プロセスおよび公差により違いがあり得る。特に図示されていない本開示の他の実施形態が存在してもよい。本明細書および図面は、制限的ではなく例示的であるとみなされるべきである。特定の状況、材料、物質の構成、方法、またはプロセスを、本開示の目的、趣旨、および範囲に適合させるために、修正を加えてもよい。そのような修正はすべて、添付の特許請求の範囲の範囲内であることが意図されている。本明細書に開示された方法は、特定の順序で実行される特定の操作を参照して記載されているが、これらの操作は、本開示の教示から逸脱することなく、等価な方法を形成するために組み合わせ、細分化、または再順序化が可能であることが理解されるであろう。したがって、本明細書に特に示されない限り、操作の順序およびグループ化は、本開示を制限するものではない。
【符号の説明】
【0044】
10 車体
11、12、13、14 固定ネジ
20、60 内部構造体
21、25、61、71 リテーナ
30、70 シャーシ
31 フロントリテーナ
35 レリーフパターン
41、42、81、82 車輪軸
121、122、131、132、133、134 ネジ穴
320、720 リアスロット
305、705 上面
310 フロントスロット
410 前輪
420 後輪
610 下面
710 スロット