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特許7209097歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤
<図1>
  • 特許-歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤 図1
  • 特許-歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤 図2
  • 特許-歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤 図3
  • 特許-歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤 図4
  • 特許-歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/64 20060101AFI20230112BHJP
   A61K 8/55 20060101ALI20230112BHJP
   A61K 8/20 20060101ALI20230112BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20230112BHJP
   A61Q 11/00 20060101ALI20230112BHJP
   A61K 6/891 20200101ALI20230112BHJP
【FI】
A61K8/64
A61K8/55
A61K8/20
A61K8/19
A61Q11/00
A61K6/891
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021538499
(86)(22)【出願日】2019-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-25
(86)【国際出願番号】 CN2019124585
(87)【国際公開番号】W WO2020140707
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2021-08-11
(31)【優先権主張番号】201811647134.7
(32)【優先日】2018-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521285403
【氏名又は名称】美釉(西安)生物技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】楊鵬
(72)【発明者】
【氏名】李▲ちぇん▼
【審査官】田中 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-143831(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107569395(CN,A)
【文献】特開2013-067615(JP,A)
【文献】特開平07-196463(JP,A)
【文献】国際公開第1996/017581(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0037260(US,A1)
【文献】今井庸二,5.生体機能材料、象牙質知覚過敏症の新しい処置法,口腔病学会雑誌,1991年,58巻、2号,584頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
A61K 6/00- 6/90
A01N 1/00-65/48
A01P 1/00-23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の重量部の比率の原料:
PEG化タンパク質を1~20部、
トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩を1~10部、
塩化カルシウムを1~3部、
pH調整剤を2~20部
からなり、
前記pH調整剤は炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、リン酸水素二カリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムのいずれかまたは複数であることを特徴とする、歯の細管に深く入り閉塞し、バイオフィルムの形成を防止するための歯の脱感作剤
【請求項2】
下記の重量部の比率の原料:
PEG化タンパク質を4~10部、
トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩を2~6部、
塩化カルシウムを1~2部、
pH調整剤を6~10部
からなることを特徴とする請求項1に記載の歯の脱感作剤
【請求項3】
前記PEG化タンパク質のタンパク質がリゾチーム、ウシ血清アルブミン、インスリン及びα-ラクトアルブミンのいずれかまたは複数であることを特徴とする請求項1または2に記載の歯の脱感作剤。
【請求項4】
前記PEG化タンパク質の中のポリエチレングリコールの数平均分子量が200~20000であることを特徴とする請求項1または2に記載の歯の脱感作剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生体材料の技術分野に属し、具体的には、タンパク質コーティングで象牙質の再石灰化を誘導して、歯の知覚過敏を治療する脱感作剤に関する。
【背景技術】
【0002】
統計によると、成人の15~57%は象牙質知覚過敏症で悩んでいるそうである。象牙質知覚過敏症は象牙質の細孔が露出し、冷熱、圧力及び酸のような外部刺激が歯の細孔を通じて歯髄を刺激して引き起こされるものである。歯の細孔を閉じることは象牙質知覚過敏症を軽減したり、治療したりする主要方法である。現在、Greenor、Duraphat、Hybrid Coat象牙質保護フィルムなどの市販の脱感作剤は、象牙質に表面コーティングを形成して歯の細孔の表面だけを覆うことができる。この方法は短時間では役立つが、コーティングが歯磨きや咀嚼などの機械力により損壊し、脱落するので、象牙質知覚敏感症は再発するのが普通である。よって、歯の細孔の深くに入って閉塞することは、長期に亘って有効に象牙質知覚過敏を治療する方法となる。
【0003】
歯の細孔に深く入り閉塞するために、象牙質のその位置で再石灰化を促すことは有望である。そして、象牙質、特に歯の細孔の内部で再石灰化を促進できる活性コーティングを形成することは、最も重要な課題となる。これまで、ポリドーパミン・コーティング、タンニン酸・鉄イオン複合コーティングを含む方法により、象牙質の再石灰化を促進する方法が知られている。しかし、前記の方法は実際の治療における応用を制限する欠陥がとても多い。特に、コーティングの調製にかかる長い時間、コーティングの美観を阻害する暗色、酸・アルカリ条件における弱い安定性などが挙げられる。なお、再石灰化の過程で、唾液の中のタンパク質が象牙質に後天的に膜を形成することがあり、後天的な膜の形成が細菌に付着する場所を提供してバイオフィルムが形成され、歯髄炎などの病状を引き起こすことがある。よって、象牙質に望ましい再石灰化コーティングを調製する方法は、快速、無色、安定、耐バイオフィルムなどの長所がなければならない。すなわち、新規の表面コーティングの調製技術を開発することは、象牙質知覚敏感の治療で特に重要な意義がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、歯の細孔の深くに入って閉塞することができないという従来の脱感作剤の欠点を克服し、歯の細管の深くに入って閉塞し、長期に亘って治療効果を保つことができる歯の脱感作剤を提供することにある。なお、この脱感作剤は象牙質にバイオフィルムが生成されることを防止するための耐汚染力を備えなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明に用いられる歯の脱感作剤は、下記の重量部の比率の原料からなる。
【0006】
PEG化タンパク質を1~20部
【0007】
トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩を1~10部
【0008】
塩化カルシウムを1~3部
【0009】
pH調整剤を2~20部
【0010】
望ましくは、上記の歯の脱感作剤は、下記の重量部の比率の原料からなる。
【0011】
PEG化タンパク質を4~10部
【0012】
トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩を2~6部
【0013】
塩化カルシウムを1~2部
【0014】
pH調整剤を6~10部
【0015】
上記PEG化タンパク質では、前記のタンパク質はリゾチーム、ウシ血清アルブミン、インスリン及びα-ラクトアルブミンのいずれかまたは複数であり、前記のポリエチレングリコールの数平均分子量は200~20000である。
【0016】
上記pH調整剤は炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、リン酸水素二カリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウムのいずれかまたは複数である。
【0017】
本発明による歯の脱感作剤の使用方法として、歯の脱感作剤を脱イオン水に入れ、軽くかき混ぜて各原料が充分に溶解するようにして、1~400mg/mLの脱感作剤溶液を調製し、脱感作剤溶液のpHを7~7.5にしてから、脱感作剤溶液を綿棒で象牙質に均一に塗り、または象牙質を脱感作剤溶液に2~5分浸漬する。
【0018】
体外及び動物実験によると、本発明による脱感作剤溶液は象牙質細管内部に深く入って塗布されることが可能である。タンパク質が象牙質の表面に付着すると、脱感作剤溶液の中の大量のカルシウムイオンがタンパク質と結合し、象牙質細管の再石灰化を誘導し、歯の細管の深くに入って閉塞するという目的を達成し、閉塞の深さは40μmに達する。さらに、脱感作剤溶液はコーティングを形成した後、細菌の付着に効果的に抵抗し、バイオフィルムの形成を防止して、それにより虫歯や歯髄炎の発生を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0019】
1、本発明は調製方法が簡単であり、制御可能性が良好であり、主な成分がタンパク質であるので、毒性も刺激性もなく、生体適合性が良好であり、大量に調製してから安定的に保管でき、後の使用に便利である。
【0020】
2、本発明による歯の脱感作剤は、使用方法が便利であり、簡単に塗ったり浸漬したりして、塗布効果を達成できる。
【0021】
3、直接に歯の細孔表面を覆う従来の歯の脱感作剤と違って、本発明により歯の細孔の内部にナノ厚さのコーティングを形成し、唾液環境下で象牙質の再石灰化を誘発し、歯の細孔を内部から閉塞することができる。
【0022】
4、本発明によるコーティングは優れた耐汚染力があるので、細菌の付着を防止し、象牙質へのバイオフィルムの形成を抑制する。
【0023】
5、本発明による歯の脱感作剤は、歯の細孔を塞いだ後の歯磨きや超音波洗浄などの物理的作用に耐えることができ、臨床応用における見通しが広く、理想的な使用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】象牙質の細孔に膜を形成した脱感作剤コーティングのレーザー共焦点三次元画像。
図2】空の歯のサンプルと脱感作剤が塗布された歯のサンプルの耐バイオフィルム試験の走査型電子顕微鏡写真。aは空の歯のサンプルの表面、bは空の歯のサンプルの断面、cは脱感作剤が塗布された歯のサンプルの表面、dは脱感作剤が塗布された歯のサンプルの断面である。
図3】空の歯のサンプル(a)と脱感作剤が塗布された歯のサンプル(b)の耐バイオフィルム試験のレーザー共焦点顕微鏡写真。
図4】脱感作剤が歯の細孔を閉塞する性能をin vitro試験する走査型電子顕微鏡写真。aは空の歯の断面、bは脱感作剤が塗布された歯のサンプルの断面である。
図5】動物実験で脱感作剤が歯の細孔を閉塞する性能を試験する走査型電子顕微鏡写真。aはネズミの口腔に締付けられた歯のサンプル、bは空の歯のサンプルの表面、cは空の歯の断面、dは空の歯のサンプルの断面拡大図、eは脱感作剤が塗布された歯のサンプルの表面、fは歯のサンプルの表面の鉱化のエネルギースペクトル、gは脱感作剤が塗布された歯のサンプルの断面、hは脱感作剤が塗布された歯のサンプルの断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0025】
PEG化リゾチーム40mg、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩10mg、塩化カルシウム10mg及び重炭酸ナトリウム60mgを均一に混合して、歯の脱感作剤を取得する。
【実施例2】
【0026】
PEG化リゾチーム50mg、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩15mg、塩化カルシウム15mg及び炭酸ナトリウム70mgを均一に混合して、歯の脱感作剤を取得する。
【実施例3】
【0027】
PEG化リゾチーム60mg、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩20mg、塩化カルシウム10mg及び炭酸ナトリウム80mgを均一に混合して、歯の脱感作剤を取得する。
【実施例4】
【0028】
PEG化リゾチーム10mg、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩60mg、塩化カルシウム20mg及び重炭酸ナトリウム20mgを均一に混合して、歯の脱感作剤を取得する。
【実施例5】
【0029】
PEG化リゾチーム100mg、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩60mg、塩化カルシウム30mg及び重炭酸ナトリウム100mgを均一に混合して、歯の脱感作剤を取得する。
【実施例6】
【0030】
PEG化リゾチーム150mg、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩100mg、塩化カルシウム20mg及び重炭酸ナトリウム100mgを均一に混合して、歯の脱感作剤を取得する。
【実施例7】
【0031】
PEG化リゾチーム200mg、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩100mg、塩化カルシウム10mg及び重炭酸ナトリウム200mgを均一に混合して、歯の脱感作剤を取得する。
【0032】
前記実施例1~7のPEG化リゾチームの調製方法として、ポリエチレングリコール2000を10gとN,N`-コハク酸イミドカーボネート5gをトリクロロメタン30mLに溶かし、トリエチルアミン0.61gを入れ、磁気攪拌及び室温で8時間に反応させる。反応が終了してから氷エチルエーテルで沈殿させて、スクシンイミド末端ポリエチレングリコールを取得する。スクシンイミド末端ポリエチレングリコール1g及びリゾチーム0.14gを秤量し、pH7.5のトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィンのトリスヒドロキシメチルアミノメタン緩衝液20mLに溶かし、室温で8時間撹拌して反応させてから、透析及び凍結乾燥させてPEG化リゾチームを取得する。
【0033】
本発明では、前記PEG化リゾチームの調製方法に従い、他の分子量のポリエチレングリコールでリゾチームに対するPEG化を行って、前記実施例1~7のPEG化リゾチームを代替してもよい。
【0034】
本発明では、前記PEG化リゾチームの調製方法に従い、異なる分子量のポリエチレングリコールでウシ血清アルブミン、インスリン及びα-ラクトアルブミンなどのタンパク質に対するPEG化を行ってもよく、取得したPEG化ウシ血清アルブミン、PEG化インスリン及びPEG化α-ラクトアルブミンで前記実施例1~7の中のPEG化リゾチームを代替できる。この解決策も本発明の請求項の範囲にある。
【0035】
本発明の効果を証明するために、発明者は実施例1で調製した脱感作剤60mgを脱イオン水10mLに入れ、原料が充分に溶解するまで軽く揺らして、pH7.2の脱感作剤溶液6mg/mLを取得し、下記のとおりに当該脱感作剤溶液に対する様々な性能試験を行った。
【0036】
1、脱感作剤のコーティング性能の検証
【0037】
齲蝕や顕著な摩耗がない新たに分離された歯のサンプルを収集し、洗浄した後、スローソーを使って流水で冷却しつつ厚さ1mmの象牙質切片を準備し、研磨機で5mm×5mm×1mmの象牙質サンプルに加工し、EDTA水溶液及びNaClO水溶液で象牙質サンプルを交互に20秒間洗浄して、体外実験のためのサンプルにする。
【0038】
前記体外実験サンプルを脱感作剤溶液に浸漬し、室温で2分間放置してから取り出す。脱感作剤が蛍光染料のチオフラビンT(ThT)と特異的結合を行うので、レーザー共焦点顕微鏡を使用した三次元イメージングの特性評価により、当該脱感作剤が歯の細孔内部に深く入りコーティングすることができることが示された(図1参照)。
【0039】
2、脱感作剤の耐バイオフィルム性能の検証
【0040】
試験1で脱感作剤が塗布された歯のサンプルを24ウェルプレートに置き、培地を含むストレプトコッカス・ミュータンス懸濁液(109個/mL)1mLを入れ、37℃で24時間に培養し、脱イオン水で洗浄してバイオフィルムの成長状況を調べた。脱感作剤が塗布されなかった歯のサンプルをブランク対照群にする。
【0041】
図2の走査型電子顕微鏡写真によると、大量の細菌が脱感作剤が塗布されなかった歯のサンプルに付着している。断面図によると、細菌が歯の細孔の内部深くに入って歯髄炎などの病気となるが、脱感作剤が塗布された歯のサンプルには付着する細菌がほとんどなく、歯の細孔の内部に入った細菌もない。なお、レーザー共焦点顕微鏡写真によると、細胞染色剤で染色された空の歯のサンプルには大量の細菌があるが、脱感作剤が塗布された歯のサンプルに付着する細菌はない(図3参照)。以上の試験によると、本発明による脱感作剤は良好に象牙質にコーティングできる上、象牙質におけるバイオフィルムの形成に抵抗することができる。
【0042】
3、歯の細孔を閉塞する脱感作剤の性能に関する体外試験
【0043】
試験1の脱感作剤が塗布された歯のサンプルを24ウェルプレートに置き、模擬唾液1mLを入れ、37℃のインキュベータに設置し、12時間ごとに模擬唾液を交換し、7日経ってから取り出して、歯の細孔の閉塞状況を調べた。脱感作剤が塗布されなかった空の歯のサンプルを対照群にして実験を行う。
【0044】
図4によると、脱感作剤が塗布された歯のサンプルの細孔の内部は再石灰化された結晶で閉塞されており、閉塞の深さは40μmである。元素エネルギースペクトル分析によると、再石灰化結晶はハイドロキシアパタイトである。しかしながら、対照実験では、歯の細孔に再石灰化結晶がなく、歯の細孔は依然として露出している。上記の試験によると、本発明による脱感作剤は歯の細孔の内部に塗布されて、象牙質の表面におけるバイオフィルムの形成に抵抗することができ、模擬唾液の環境下で、ハイドロキシアパタイトの再石灰化を誘導して、歯の細孔に深く入って閉塞し、長期に亘り脱感作に役に立つ。
【0045】
4、動物実験での歯の細孔を閉塞する脱感作剤の性能試験
【0046】
試験1の脱感作剤が塗布された歯のサンプルをネズミ(8週齢、体重220~300g)の口腔に締付け、14日経ってから取り出して観察した。脱感作剤が塗布されなかった空の歯のサンプルを対照群にして実験を行う。
【0047】
図5によると、空の歯のサンプルには石灰化層が形成されておらず、細菌が歯の細孔内で大量に増殖し、断面図によると、細菌が歯の細孔内部に深く入っている。脱感作剤が塗布された歯のサンプルでは、石灰化層が完全に歯の細孔を覆っており、断面写真によると、歯の細孔の内部が閉塞されており、細菌の成長がない。同様に、動物実験によると、本発明による脱感作剤は歯の細孔の内部に塗布されて象牙質の表面におけるバイオフィルムの形成に抵抗することができ、模擬唾液の環境下でハイドロキシアパタイトの再石灰化を誘導し、歯の細孔に深く入って閉塞し、長期に亘り脱感作に役に立つ。
図1
図2
図3
図4
図5