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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-11
(45)【発行日】2023-01-19
(54)【発明の名称】一種の鞘管帽と鞘管帽付き内視鏡導引鞘
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/22 20060101AFI20230112BHJP
   A61B 90/30 20160101ALI20230112BHJP
【FI】
A61B17/22
A61B90/30
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021558861
(86)(22)【出願日】2019-07-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2019097446
(87)【国際公開番号】W WO2020220485
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-10-04
(31)【優先権主張番号】201910363388.4
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201920624832.9
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515164952
【氏名又は名称】武漢佑康科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【弁理士】
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】王少剛
(72)【発明者】
【氏名】胡学成
(72)【発明者】
【氏名】毛業云
(72)【発明者】
【氏名】余▲しあお▼
(72)【発明者】
【氏名】管維
(72)【発明者】
【氏名】秦操
(72)【発明者】
【氏名】龍剛
(72)【発明者】
【氏名】李瑩
(72)【発明者】
【氏名】劉成朋
(72)【発明者】
【氏名】李文華
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107898486(CN,A)
【文献】特表2017-513685(JP,A)
【文献】特表2020-530325(JP,A)
【文献】中国実用新案第208709842(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第103623946(CN,A)
【文献】国際公開第2017/136347(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/22
A61B 18/26
A61B 90/30
A61B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
殻体覆環(1)と、殻体覆環(1)の一端の内面に同軸に固定された円柱体(2)とで構成される一種の鞘管帽であり、前記円柱体(2)内には、内部に器械通道の直孔と、円柱体の軸方向に平行な噴水通道直孔(3)とが設けられていて、前記鞘管帽には、噴水通道直孔(3)と連通する噴水通道斜孔(4)が設けられていて、前記鞘管帽の側前方に水を噴水できる。
【請求項2】
前記噴水通道斜孔(4)は、噴水通道直孔(3)と連通する一端と、殻体覆環(1)まで延伸し、円柱体(2)に近接し前端面の一側の外表面に設けられる他端を含む噴水通道斜直孔(4.1)を備え、前記噴水通道斜直孔(4.1)は、前記鞘管帽の円周方向の一範囲に間隔を置いて設置されることを特徴とする請求項1に記載の一種の鞘管帽。
【請求項3】
噴水通道傾斜直孔(4.1)と噴水通道直孔(3)との間の角度が5°~85°である、請求項2に記載の一種の鞘管帽。
【請求項4】
噴水通道斜孔(4)が噴水通道斜溝(4.2)を含み、そのそれぞれが円柱体(2)の表面に設けられ、円柱体(2)の軸方向と角度を形成し、円柱体(2)の方向に、噴水連接通道(4.3)が円柱体(2)の内部に開設されるとともに噴水通道斜溝(4.2)の後端と噴水通道直孔(3)との間を連通しており、噴水通道斜溝(4.2)は、円柱体(2)の円の表面の一範囲に円周方向に間隔を置いて設けられている請求項1に記載の一種の鞘管帽。
【請求項5】
前記円柱体(2)が円柱体覆環(5)と同軸に固定され、水流が前記噴水通道斜溝(4.2)に沿って流れ、噴水通道の斜方向に沿って前記鞘管帽の側前方に噴水させる噴水通道斜溝(4.2)であり、該噴水通道斜溝(4.2)の水出口端は、円柱体覆環(5)の前方にある請求項4に記載の一種の鞘管帽。
【請求項6】
前記殻体覆環(1)及び前記円柱体覆環(5)は、同軸かつ一体的に固定連接され、前記円柱体覆環(5)の外径は、前記殻体覆環(1)の外径と同じである請求項5に記載の一種の鞘管帽。
【請求項7】
導引鞘把手(6)及び導引鞘把手(6)の前端に同軸に固定された導引鞘管(7)を含み、導引鞘管(7)の内部に軸方向に開設される通道が設けられ、導引鞘把手(6)には、器械コネクタ及び噴水コネクタ(8)が設けられ、該器械コネクタ及び噴水コネクタ(8)は、その内部に軸方向に器械コネクタ及び噴水コネクタ通道(9)が開設され、これとは各自で別に設けられた導引鞘管(7)の内部に軸方向に開設される通道と連通し、内部殻体覆環(1)の別の一端の表面は、導引鞘管(7)の前端に同軸に固定され、前記器械通道直孔及び噴水通道直孔(3)が、導引鞘管(7)と軸方向に連通することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の一種の鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘。
【請求項8】
前記導引鞘管(7)は、導引鞘把手(6)の前端に同軸に固定された導引鞘硬管(7.1)と、導引鞘硬管(7.1)の前端に同軸に固定された導引鞘軟管(7.2)とを備え、殻体覆環(1)の別の一端は、導引鞘軟管(7.2)の前端表面上に同軸に固定連接され、殻体覆環に(1)は牽引ワイヤ(9)で固定接続され、牽引ワイヤ(9)は導引鞘管(7)の軸方向通道を通過して軟管曲げ制御装置(10)に接続され、導引鞘把手(6)には、軟管曲げ制御装置(10)が設けられている請求項7に記載の一種の鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘。
【請求項9】
前記器械コネクタは、ホルミウムレーザーコネクタ(11)及び画像照明装置コネクタ(12)を含み、前記ホルミウムレーザーコネクタ(11)及び画像照明装置コネクタ(12)は、導引鞘管(7)に連通するとともに、それぞれの軸方向に沿って、それぞれ、各自に、軸方向に開設されたホルミウムレーザーコネクタ通道(13)及び画像照明装置コネクタ通道(14)を有し、前記器械通道直孔が、ホルミウムレーザー通道直孔(15)及び画像照明デバイス通道直孔(16)を含み、ホルミウムレーザー通道直孔(15)、画像照明デバイス通道直孔(16)及び噴水通道直孔(3)は、導引鞘管(7)の軸方向通道と連通している請求項8に記載の鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘。
【請求項10】
方向分隔板(17)が前記導引鞘管(7)の内部に固定され、前記軸方向分隔板(17)が、前記導引鞘管(7)の軸方向通道を、ホルミウムレーザーコネクタ通道(13)と連通された第1腔道(18)と、画像照明装置コネクタ通道(14)と噴水コネクタ通道(9)と連通された第2腔道(19)に分隔し、前記第2腔道(19)は前記第1腔道(18)の孔径よりも大きく、前記第1腔道(18)は、前記ホルミウムレーザー通道直孔(15)と同軸に連通され、第2腔道(19)は、画像照明通道直孔(16)及び噴水通道直孔(3)と連通する請求項9に記載の一種の鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトの病変組織のための医療機器の技術分野、特に、人体腔内の結石に使用される一種の鞘管帽及び鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、人体腔内の病変組織の外科的治療は、従来の開腹手術から低侵襲手術に変更されている。結石を治療するための低侵襲手術の主な方法は、通道を確立し、内視鏡下でリアルタイムに観察し、ホルミウムレーザーで砕石術と結石摘出術を行うことである。一般的に使用されている治療装置は、内視鏡導引鞘である。内視鏡導引鞘は、ホルミウムレーザーを自然の腔道か人体に導入して石を粉砕する。粉末にできない石の場合、石のバスケットが器具の通路から腎臓に入り、粒状の石を体から取り出すことがある。この砕石術では、内視鏡導引鞘の噴水コネクタから結石に水を注入する必要がある。これにより、破砕した結石を水で洗浄した後、結石点から分離することができる。壊れた結石を取り除くために、石のバスケットが器具の通路に入るのに使用するか、壊れた結石を体の通道から自然に排出することができる。しかし、壊れた結石と結石点との密接な関係により、壊れた結石はホルミウムレーザーで粉砕された後は排出されにくく、結石点に付着したままであり、手術の効果に影響を及ぼし、同時に、患者の痛みを増す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を克服し、単純な構造を有し、水流が結石点を効果的に洗い流して壊れた結石を首尾よく排出することができる鞘管帽、及び鞘管帽付き内視鏡導引鞘を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するために、本発明の鞘管帽は、殻体覆環と、殻体覆環の一端の内面に同軸に固定された円柱体とで構成される一種の鞘管帽であり、前記円柱体内には、内部に器械通道の直孔と、円柱体の軸方向に平行な噴水通道直孔とが設けられていて、前記鞘管帽には、噴水通道直孔と連通する噴水通道斜孔が設けられていて、前記鞘管帽の側前方に水を噴水できる。
【0005】
これに基づいて、噴水通道斜孔を次の2つの構造形式に設計できる。
【0006】
構造形態1:前記噴水通道斜孔は、噴水通道直孔と連通する一端と、殻体覆環まで延伸し、円柱体に近接し前端面の一側の外表面に設けられる他端を含む噴水通道斜直孔を備え、前記噴水通道斜直孔は、前記鞘管帽の円周方向の一範囲に間隔を置いて設置される。
【0007】
好ましくは、噴水通道傾斜直孔と噴水通道直孔との間の角度が5°~85°である。
【0008】
構造形態2:噴水通道斜孔が噴水通道斜溝を含み、そのそれぞれが円柱体の表面に設けられ、円柱体の軸方向と角度を形成し、円柱体の方向に、噴水連接通道が円柱体の内部に開設されるとともに噴水通道斜溝の後端と噴水通道直孔との間を連通しており、噴水通道斜溝は、円柱体の円の表面の一範囲に円周方向に間隔を置いて設けられている。
【0009】
さらに前記円柱体が前記円柱体覆環と同軸に固定され、水流が前記噴水通道斜溝に沿って流れ、前記噴水通道の斜方向に沿って前記鞘管帽の側前方に噴水させる噴水通道斜溝であり、該噴水通道斜溝の水出口端は、円柱体覆環の前方にある。
【0010】
さらにまた前記殻体覆環及び前記円柱体覆環は、同軸かつ一体的に固定連接され、前記円柱体覆環の外径は、前記前記殻体覆環の外径と同じである。
【0011】
一種の鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘は、導引鞘把手及び導引鞘把手の前端に同軸に固定された導引鞘管を含み、導引鞘管の内部に軸方向に開設される通道が設けられ、導引鞘把手には、器械コネクタ及び噴水コネクタが設けられ、該器械コネクタ及び噴水コネクタは、その内部に軸方向に器械コネクタ及び噴水コネクタ通道が開設され、これとは各自で別に設けられた導引鞘管の内部に軸方向に開設される通道と連通し、特徴とするところは、内部殻体覆環の別の一端の表面は、導引鞘管の前端に同軸に固定され、前記器械通道直孔及び噴水通道直孔が、導引鞘管と軸方向に連通する。
【0012】
さらにまた前記導引鞘管は、導引鞘把手の前端に同軸に固定された導引鞘硬管と、導引鞘硬管の前端に同軸に固定された導引鞘軟管とを備え、殻体覆環の別の一端は、導引鞘軟管の前端表面上に同軸に固定連接され、殻体覆環には牽引ワイヤで固定接続され、牽引ワイヤは導引鞘管の軸方向通道を通過して軟管曲げ制御装置に接続され、導引鞘把手には、軟管曲げ制御装置が設けられている。
【0013】
さらに前記器械コネクタは、ホルミウムレーザーコネクタ及び画像照明装置コネクタを含み、前記ホルミウムレーザーコネクタ及び画像照明装置コネクタは、導引鞘管に連通するとともに、それぞれの軸方向に沿って、それぞれ、各自に、軸方向に開設されたホルミウムレーザーコネクタ通道及び画像照明装置コネクタ通道を有し、前記器械通道直孔が、ホルミウムレーザー通道直孔及び画像照明デバイス通道直孔を含み、ホルミウムレーザー通道直孔、画像照明デバイス通道直孔及び噴水通道直孔は、導引鞘管の軸方向通道と連通している。
【0014】
さらにまた、前記軸方向分隔板が前記導引鞘管の内部に固定され、前記軸方向分隔板が、前記導引鞘管の軸方向通道を、ホルミウムレーザーコネクタ通道と連通された第1腔道と、画像照明装置コネクタ通道と噴水コネクタ通道と連通された第2腔道に分隔し、前記第2腔道は前記第1腔道の孔径よりも大きく、前記第1腔道は、前記ホルミウムレーザー通道直孔と同軸に連通され、第2腔道は、画像照明通道直孔及び噴水通道直孔と連通する。
【0015】
本発明に関連する利点は以下の通りである。鞘管帽内の噴水通道直孔及び噴水通道斜孔を組み合わせた複合孔構造の形態を設計することにより、内視鏡導引鞘から流入する水流が鞘管帽が向かい、前方の結石点の前面と側面に同時に噴水でき、多角度に洗浄され、結石点で壊れた結石は、除去される可能性を高める。同時に、鞘管帽の前面の水流と側面の水流は相互作用して渦を形成する。壊れた結石は、渦の影響下で結石点からさらに分離され、それによって、壊れた結石と結石点との間の分離の可能性を高め、壊れた結石に対する水流の洗浄効果を確実にする。内視鏡導引鞘は、鞘管帽と組み合わせて使用される。手術中、内視鏡導引鞘は、鞘管の導入の下で人体腔に入り、画像照明装置は、画像照明装置コネクタを通過して内視鏡導引鞘の前端に入る。噴水コネクタは水管に接続されているため、水流は噴水通道斜孔と噴水通道直孔を通って人体腔に噴水され、画像照明装置を洗い流して視野を確保し、鮮明な画像を送信する。導引鞘把手を操作し、内視鏡導引鞘を前後に動かし、軟管曲げ制御装置により腔道内の導引鞘管の曲げ角度を調整して石を探索する。石を探索後、ホルミウムレーザーがホルミウムレーザーコネクタを介して提供され、石に焦点を合わせて粉砕する。粉末状の石は、水の循環によって体外に排出される。
【0016】
本発明によって設計された鞘管帽及び内視鏡導引鞘は、人体結石を効果的に治療し、便利な操作を有し、患者の痛みを大幅に軽減し、良好な治療効果及び高い市場適用価値を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明における一種の鞘管帽の斜視図1である。
図2】本発明における一種の鞘管帽の斜視図2である。
図3】本発明における一種の鞘管帽の斜視図3である。
図4】本発明における一種の鞘管帽の正面図である。
図5】本発明における一種の鞘管帽の平面図である。
図6図5のA-A断面図である。
図7.】本発明における別の一種の鞘管帽の斜視図である。
図8】本発明における別の一種の鞘管帽の分解図である。
図9】本発明における別の一種の鞘管帽の正面図である。
図10図9のB-B断面図である。
図11】本発明における一種の鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘の斜視図である。
図12】本発明における一種の鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘の正面図である。
図13図12のC-C断面図である。
図14図12のDの拡大図です。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、図面及び特定の実施形態と併せて、以下でさらに詳細に説明される。
【0019】
図1~6は、殻体覆環1と、殻体覆環1の一端の内面に同軸に表面上的に固定された円柱体2とを含む鞘管帽の一実施形態を示す。円柱体2内に、円柱体2の軸方向に平行な画像照明装置通道直孔16、ホルミウムレーザー通道直孔15及び噴水通道直孔3を開設している。この鞘管帽は、上部に、噴水通道斜孔4と連通する噴水通道直孔3を有する。鞘管帽の側前方に水を噴水できる噴水通道斜孔4を有する。噴水通道斜孔4は、噴水通道傾斜直孔4.1を含み、その一端部は、噴水通道直孔3と連通し、他端は、殻体覆環1の前端面まで延びる。噴水通道傾斜直孔4.1は、鞘管帽の左右両側に対称的に開設されている。
【0020】
図7~10に示す通り、殻体覆環1と、殻体覆環1の一端の内面に同軸に固定された円柱体2とを備える鞘管帽の別の実施形態を示す。円柱体2は、内部に円柱体2の軸方向に平行な、画像照明装置通道直孔16、ホルミウムレーザー通道直孔15、及び噴水通道直孔3を備えている。鞘管帽の噴水通道斜孔4は噴水通道直孔3と連通し、鞘管帽の側前方に向かって噴水することができる。噴水通道斜孔4は、噴水通道斜溝4.2を含み、各溝4.2は、円柱体2の軸方向と角度をなし、円柱体2の表面に開設されている。噴水連接通道4.3は、噴水通道斜溝4.2の後端と噴水通道直孔3の間は、円柱体2の内部に開設した噴水連接通道4.3で連接されている。噴水通道斜溝4.2は、円柱体2の円周面に間隔を置いて設けられている。円柱体2上に同軸に円柱体覆環5が固定されている。噴水通道斜溝4.2の水出口端は円柱体覆環5の前方にある。殻体覆環1と円柱体覆環5は同軸に固定されており、連接的に一体となり、円柱体覆環5の外径は、殻体覆環1の外径と同じである。
【0021】
図11~14に示す鞘管帽を備えた内視鏡導引鞘は、導引鞘把手6と、導引鞘把手6の前端に同軸に固定された導引鞘管7とを含む。導引鞘把手6の上には、ホルミウムレーザーコネクタ11、画像照明装置コネクタ12及び噴水コネクタ8が設けられる。ホルミウムレーザーコネクタ11、画像照明装置コネクタ12及び噴水コネクタ8は、それぞれ、それぞれの各自の軸方向に沿って設けられ、それぞれ、ホルミウムレーザーコネクタ通道13、画像照明装置コネクタ通道14及び噴水コネクタ通道9が開設されている。ホルミウムレーザーコネクタ通道13、画像照明装置コネクタ通道14と噴水コネクタ通道9は、それぞれ、ホルミウムレーザー接続管20、画像接続管22と導引鞘管7と導引鞘の軸方向通道と連通している水入口接続管21に対して、それぞれ、分別されて連通している。
【0022】
導引鞘管7は、導引鞘把手6の前端に同軸に固定された導引鞘硬管7.1と、導引鞘硬管7.1の前端に同軸に固定された導引鞘軟管7.2とを備える。殻体覆環1の別の一端は、導引鞘軟管7.2の前端面に同軸かつ固定的に接続されている。殻体覆環1上に牽引ワイヤ9が固定接続され、牽引ワイヤ9は導引鞘管7の軸方向通道を通過し、軟管曲げ制御装置10に接続される。軟管曲げ制御装置10が導引鞘把手6の上に設置される。回輪と回輪レバーを組み合わせた構造が、本発明の可撓性鞘管曲げ制御装置10として使用することができる。ただし、本発明はそれに限定されるものではなく、回しレバーと巻糸輪を組み合わせた構造などの他の構造も、軟管曲げ制御装置10として使用することができる。回輪を転動させ、回しレバーを前後に移動させ、牽引ワイヤ9を回転させて前後に移動させることにより、導引鞘軟管7.2を曲げる。軸方向分隔板17は、導引鞘管7に軸方向に固定され、軸方向分隔板17は、導引鞘管7の軸方向通道を、ホルミウムレーザーコネクタ通道13と連通する第1腔道18と、照明装置コネクタ通道14及び噴水コネクタ通道9と連通する第2腔道19とに分隔する。第2腔道19の開口は、第1腔道18の開口よりも大きい。第1腔道18は、ホルミウムレーザー通道直孔15と同軸に連通され、第2腔道19は、画像照明装置通道直孔16及び噴水通道直孔3と連通されている。
【0023】
本発明において、基礎的な状況下、ホルミウムレーザー通道直孔15、画像照明装置通道直孔16及び水噴水通道直孔3に基づいて、噴水通道斜孔4が鞘管帽内に噴水通道を作製するように設計される。 噴水通道斜孔4は、噴水通道直孔3と連通している。水流は、鞘管帽を通過し、その前方に噴水するとき、鞘管帽の前方及び側前方に二方向の水流ができ、壊れた結石に効果的に衝突し、同時に、二方向の水流は、互いに相互作用して渦を形成し、これは、壊れた結石の浮遊及び排出を助ける。シンプルな構造と高い実用性に優れている。
【0024】
図11~14に示されるように、内視鏡導引鞘は、鞘管帽と併せて使用される。手術中、内視鏡導引鞘は腔道における引導により人体腔内に入り、画像照明装置が画像照明装置コネクタ12を通過して内視鏡導引鞘の前端に進入し、噴水コネクタ8が水道管に接続される。水流は、噴水通道斜孔4及び噴水通道直孔3を通して人体腔に噴水され、視野を洗い流して、画像照明装置が鮮明な画像を確実に伝導する。導引鞘把手6を操作し、導引鞘把手6を前後に動かし、軟管曲げ制御装置10により、腔道内の導引鞘軟管7.2の曲げ角度を調整して、石を見つける。石を見つけた後、ホルミウムレーザーはホルミウムレーザーコネクタ11を介して挿入され、石に焦点を合わせて粉砕し、粉末状の石は、水の循環によって体から洗い流される。
【0025】
本発明において、鞘管帽と併せて使用される内視鏡導引鞘の利点は、導引鞘管7.が、たった2つの腔道を有し、腔道間に壁が、たった1つであり、これによりスペースを節約できることである。導引鞘硬管7.1は曲げる必要がなく、導引鞘硬管7.1の肉厚は導引鞘軟管7.2の肉厚よりも薄くすることができ、一連の改良により導引鞘硬管の外径を少なくすることが可能になる(導引鞘軟管7.2及び導引鞘硬管7.1は、構造全体の強度を確保するために同じ外径を有することができるか、または導引鞘軟管7.2は、導引鞘硬管7.1よりも細くすることができる。導引鞘軟管7.2が細小な腔道にさらに容易に入ることができるように、実際状況に応じて選択することができる。)。手術中、内視鏡導引鞘は、画像照明装置、ホルミウムレーザーを支え、及び水流を腎臓へ進入させる。導引鞘硬管7.1の外径は導引鞘軟管7.2の外径よりも小さいため、導引鞘硬管7.1と腔道壁との間の間隔が大きく、腎臓内の水分が急速に流れ出し、腎臓の圧力が低下させる。
【0026】
本発明により設計された鞘管帽及び内視鏡導引鞘の組み合わせは、人体結石を効果的に治療することができ、操作が便利であり、患者の痛みが大幅に軽減される。一度の手術で腎杯の結石を完全に治癒することができる。良好な治療効果及び高い市場適用価値を有する。
【0027】
上記は、本発明の好ましい実施形態にすぎず、本発明の構造に形式的な制限を課すことはない。本発明の技術的本質に基づいて上記の実施形態に対して行われた任意の単純な修正、同等の変更、及び修正は、依然として本発明の技術的解決策の範囲内にある。
【符号の説明】
【0028】
1-殻体覆環、2-円柱体、3-噴水通道直孔、4-噴水通道斜孔(4.1-噴水通道直孔、4.2-噴水連接通道、4.3-噴水連接通道)、5-円柱体覆環、6-導引鞘把手、7-導引鞘管(7.1-導引鞘硬管、7.2-導引鞘軟管)、8-噴水コネクタ、9-噴水コネクタ通道、10-軟鞘曲げ制御装置、11-ホルミウムレーザーコネクタ、12-画像照明装置コネクタ、13-ホルミウムレーザーコネクタ通道、14-画像照明装置コネクタ通道、15-ホルミウムレーザー通道直孔、16-画像照明装置通道用直孔、17-軸方向分隔板、18-第1腔道、19-第2腔道、20-ホルミウムレーザー接続管、21-水入口接続管、22-画像接続管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14