(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】フィルタを通して廃棄流体を除去するための方法および装置を含むプロセッサフィルタ配置
(51)【国際特許分類】
G01N 1/10 20060101AFI20230113BHJP
G01N 37/00 20060101ALI20230113BHJP
G01N 35/08 20060101ALI20230113BHJP
G01N 1/00 20060101ALI20230113BHJP
G01N 35/02 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
G01N1/10 B
G01N37/00 101
G01N35/08 A
G01N1/00 101N
G01N35/02 E
(21)【出願番号】P 2020505388
(86)(22)【出願日】2018-08-02
(86)【国際出願番号】 IB2018055827
(87)【国際公開番号】W WO2019026026
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2021-07-30
(32)【優先日】2017-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508041013
【氏名又は名称】ポカード・ディアグノスティクス・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】POCARED DIAGNOSTICS, LTD.
【住所又は居所原語表記】3 HAIM PEKERIS ST., RABIN PARK, REHOVOT 7670203, ISRAEL
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】イングバー,ガル
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-501025(JP,A)
【文献】特開2011-164081(JP,A)
【文献】国際公開第2011/132122(WO,A2)
【文献】特開2015-118104(JP,A)
【文献】特表2001-522042(JP,A)
【文献】特開2006-204228(JP,A)
【文献】国際公開第2010/032804(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/10
G01N 37/00
G01N 35/08
G01N 1/00
G01N 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学分析のために生体試料を処理するためのシステムであって、
a)複数のカートリッジであって、各カートリッジが、流体と粒子の混合物を受容するための試料供給容器を有し、かつ各カートリッジが、前記流体と粒子の混合物から濾過された粒子を受容するためのキュベットを有する、複数のカートリッジ、
b)前記複数のカートリッジを保持するためのレシーバを備えるカートリッジマガジン、
c)複数のスロットが貫通したカセットファンであって、各スロットは、フィルタカセットを保持するように適応させ、該カセットファンが、選択されたカートリッジと整列する第一の位置から該カートリッジから離れる第二の位置まで移動可能である、カセットファン、および
d)前記ファン内に各フィルタカセットを固定するようにかつ該フィルタカセットを作動させるように適応させた、前記カセットファンの上方に配置されるカセットクランプ
を含むシステム。
【請求項2】
複数のフィルタカセットをさらに含み、各フィルタカセットが、一つのカートリッジにおける試料供給容器から流体と粒子の混合物を受容するための入口と、前記流体から前記粒子を濾過するための配置と、濾過された前記粒子を同カートリッジにおけるキュベットへ排出するための出口とを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
各フィルタカセットが、各フィルタカセット内の複数のステップの濾過工程を実行するためのスライド弁を有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
内部に搭載したフィルタカセットのスライド弁を作動させるための前記カセットクランプ上に搭載されたモータをさらに含む請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
第一の位置における前記カセットファンが、内部にフィルタカセットを有し、各フィルタカセットに関して、前記入口が、カートリッジの前記試料供給容器と整列され、前記出口が、同カートリッジの前記キュベットと整列される、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
クランプ第一位置において、前記カセットクランプが、各フィルタカセットに対して固定されて、前記カセットファン内に該フィルタカセットを固定する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記カセットクランプは、前記クランプ第一位置において、前記フィルタカセットが前記流体と粒子の混合物を濾過するように作動されるように、各フィルタカセットの制御ポートに流体接続される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
洗浄流体が、前記フィルタカセットにおけ
るフィルタを洗浄するために使用され、使用される洗浄流体の量を測定しかつ所定量の洗浄流体が使用されたときに洗浄サイクルを停止するための測定デバイスをさらに含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記測定デバイスが、静電容量式液体センサ、超音波センサ、および水圧センサのうちの一つから選択される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
第二の位置における前記カセットファンが、前記カートリッジマガジンから離れる装填/取出領域において内部にフィルタカセットを有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項11】
前記カセットファンにおける空のスロットに未使用のフィルタカセットを移す機械アーム上に未使用のフィルタカセットの在庫を提供するためのフィルタカセット供給マガジン、および使用済みフィルタカセットのための保管場所を提供するためのフィルタカセット保管マガジンをさらに含み、前記機械アームは、前記カセットファンから前記フィルタカセット保管マガジンに使用済みフィルタカセットを移すように適応させる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記カセットファンおよび前記カートリッジマガジンは、該カセットファンが該カートリッジマガジンに対して特定の位置に割り出しされ得るように、互いに独立して移動する、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記カセットファンおよび前記カートリッジマガジンが共通の軸周りに回転する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記カートリッジマガジンにおけるレシーバの数が前記カセットファンにおけるスロットの数よりも多い、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
光学分析のために生体試料を処理するための方法であって、
a)カートリッジマガジンのレシーバ内に複数のカートリッジを保持するステップであって、各カートリッジが、流体と粒子の混合物を受容するための試料供給容器を有し、かつ各カートリッジが、前記流体と粒子の混合物から濾過された粒子を受容するためのキュベットを有する、ステップ、
b)複数のスロットが貫通しているカセットファンであって、各スロットは、フィルタカセットを保持するように適応させるカセットファンを用いて、該カセットファンを前記マガジンにおける選択されたカートリッジと整列する第一の位置に移動させるステップ、および
c)前記カセットファンの上方にカセットクランプを配置し、かつ該カセットクランプを用いて前記ファン内に各フィルタカセットを固定し、かつ該フィルタカセットを作動させるステップ
を含む方法。
【請求項16】
前記カセットクランプを配置して前記カセットを固定しかつ該フィルタカセットを作動させた後、各使用済みのフィルタカセットを解放し、かつ使用済みのフィルタカセットを取り出して前記カセットファン内に新しいフィルタカセットを再装填するために前記マガジンから離れる第二の位置まで該カセットファンを移動させるステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
フィルタ要素が夫々設けられた複数のフィルタカセットと、各前記フィルタ要素
の上面を通して小径粒子を洗浄するための装置
と、を更に備え、
前記装置は、
a)前記フィルタ要素の前記上面を通して洗浄流体を提供して、該フィルタ要素を通して小径粒子を排除するための洗浄流体源であって、その後、使用済みの前記洗浄流体が廃棄流体になる、洗浄流体源、
b)前記廃棄流体を回収するために前記フィルタ要素と流体接続している槽、
c)前記槽における廃棄流体の量を測定し、所定量の廃棄流体に到達したら、洗浄を中止するための測定デバイス、および
d)前記フィルタ
要素から粒子を接線方向に拭い去るために前記フィルタ要素の前記上面と流体連通している溶出流体源
を含む
、請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記測定デバイスが、静電容量式液体センサ、超音波センサ、および水圧センサからの一つである、請求項1
7に記載の
システム。
【請求項19】
a)
各前記フィルタカセットに設けられたフィルタ要素の上面上に粒子を堆積させるステップ、
b)前記フィルタ要素の前記上面を通して洗浄流体を提供して、前記フィルタ要素を通して小径粒子を排除するステップであって、その後、使用済みの前記洗浄流体が廃棄流体になる、ステップ、
c)槽に前記廃棄流体を回収するステップ、
d)前記槽における廃棄流体の量を測定し、所定量の廃棄流体に到達すると、洗浄を中止するステップ、および
e)前記槽における廃棄流体の量が前記所定量の廃棄流体未満であれば、ステップb)からステップd)を繰り返すステップ
を
さらに含む
、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記廃棄流体の量が前記所定量以上になった後、溶出流体を用いて前記フィルタ要素の上面を接線方向に拭って前記堆積させた粒子を排除するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年8月2日に出願された米国仮出願第62/540,357号および2017年8月18日に出願された米国仮出願第62/547,359号の利益を主張する。これらの各文書の開示は、参照によってそのまま本願に援用される。
【0002】
本発明は、生体試料において発見されたバクテリアなどの微生物の同定および定量化を行うためのシステムおよび工程、および当該システムで使用されるフィルタの洗浄サイクルがいつ終了され得るかを決定するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
概して、微生物を同定するための現行の慣習は、微生物研究室で微生物を同定および特定するための複雑で長々しく高価な工程を伴う。
図1に示すように、1.流体中に懸濁した生体試料が容器に提供される。2.当該試料が、溶液中に粒子を濃縮するように処理され、3.その後、当該溶液中の当該粒子に光学分析を行って当該粒子を同定する。米国特許第8,804,114号(以下、「前記‘114特許」)は本出願人に譲渡されており、参照によってそのまま本願に援用され、この手順を行うシステムを開示している。
【0004】
本出願の
図2から
図4は、前記‘114特許からの図面である。分かり易いように、当該特許からの参照番号は取り除かれて、論述中の本図面に見られる参照番号と取り替えられている。
図2から
図4は先行技術のシステム10を示し、マガジン12が複数のカートリッジ13を収容し、各カートリッジ13が、ピペットチップ15、試料供給容器16、および、図示のように光学カップとすることができるキュベット18を収容している。上記試料供給容器16は生体試料を含有している。当該試料は、上記ピペットチップ15を用いて上記容器16から抽出され、その後、遠心分離機20にかけられ、前記粒子が濃縮され、その後、同じまたは別のピペットチップ15を用いて、光学分析のために上記キュベット18に堆積される。
【0005】
図2から
図4の配置は微生物を識別および定量化するために使用され得るが、このような識別および定量化のためにはより効率的に微生物を処理するシステムが必要である。
【0006】
米国特許出願公開第2015/0151253号(以下、「前記‘253出願」)は本出願人に譲渡されており、参照によってそのまま本願に援用される。前記’253出願からの図面が
図6および
図7として含まれており、参照番号は取り除かれて、本出願に見られかつ論述される参照番号と取り替えられている。
【0007】
図6は、試料入口27および濃縮粒子出口30を有するフィルタカセット25を示す。当該フィルタカセット25は、前記‘253出願に記載の前記粒子の濾過に使用される二つの別々のフィルタ35A、35Bを含む。複数のポート40A、40B、40C、および40Dが、前記’253出願に記載の濾過工程を実現するために、洗浄流体および吸引とともに、上記フィルタ上の溶出流体の接線流に使用される溶出流体を供給するために設けられている。
【0008】
簡潔に言えば、流体と粒子の混合物が前記試料入口27を通して導入され、フィルタカセット25の第一のフィルタ35Aの上面に堆積される。洗浄流体がポート40Bを通して導入され、上記フィルタ35Aを通過して上記フィルタ35Aの上記上面から小径粒子を洗い落とす。その後、溶出流体がポート40Bから導入されて、上記フィルタ35Aの上記上面から粒子を接線方向に拭い去る。これらの粒子は、次に、上記カセット25内の第二のフィルタ35Bの上面に堆積される。洗浄流体がポート40Cを通して導入され、上記フィルタ35Bを通過して、上記フィルタ35Bの上記上面から小径粒子を洗い落とす。その後、溶出流体がポート40Cから導入されて、上記第二のフィルタ35Bの上記上面から粒子を接線方向に拭い去り、前記濾過工程が終了する。
【0009】
この工程において特に関心があるのは、前記フィルタを通る洗浄流体の適切な投与量である。各フィルタによって堰き止められる前記粒子によっては、前記フィルタが程度の差はあれ詰まることによって、通過し得る洗浄流体の量を制限する可能性がある。このため、前記フィルタを通る流れの体積は、流下時間に基づいて測定することができず、前記フィルタを通過した流体の体積に基づかなければならない。
【0010】
図6は、前記フィルタカセット25を通る試料の前記濾過中に利用される複数のステップを実施するための、内部にスロット44を備える前記カセット25のスライド弁42を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】米国特許第8804114号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0151253号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
これらのフィルタカセットを利用して光学分析のために生体試料を処理するための装置および方法が必要とされている。また、前記フィルタの各々に前記洗浄流体を適切に投与するための装置および方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一実施形態において、光学分析のために生体試料を処理するためのシステムは複数のカートリッジを有し、各カートリッジが、流体と粒子の混合物を受容するための試料供給容器を有し、かつ各カートリッジが、上記流体と粒子の混合物から濾過された粒子を受容するためのキュベットを有する。上記システムは、上記複数のカートリッジを保持するためのレシーバを備えるカートリッジマガジンと、複数のスロットが貫通したカセットファンであって、各スロットが、フィルタカセットを保持するように適応され、当該カセットファンが、選択されたカートリッジと整列する第一の位置から当該カートリッジから離れる第二の位置まで移動可能であるカセットファンと、を有する。上記システムは、上記ファン内に各フィルタカセットを固定するようにかつ当該フィルタカセットを作動させるように適応させた、上記カセットファンの上方に配置されるカセットクランプをさらに有する。
【0014】
別の実施形態において、光学分析のために生体試料を処理するための方法は、カートリッジマガジンのレシーバ内に複数のカートリッジを保持するステップであって、各カートリッジが、流体と粒子の混合物を受容するための試料供給容器を有し、かつ各カートリッジが、上記流体と粒子の混合物から濾過された粒子を受容するためのキュベットを有する、ステップ、を含む。複数のスロットが貫通しているカセットファンであって、各スロットがフィルタカセットを保持するように適応させるカセットファンを用いて、当該カセットファンは、上記マガジンにおける選択されたカートリッジと整列する第一の位置に移動される。カセットクランプが上記カセットファンの上方に配置され、かつ当該カセットクランプを用いて上記ファン内に各フィルタカセットを固定し、かつ当該フィルタカセットを操作する。
【0015】
さらに別の実施形態においては、フィルタ要素を通して小径粒子を洗浄するための装置であって、粒子が堆積される上記フィルタ要素の上面と、上記フィルタ要素の上記上面を通して洗浄流体を提供して、当該フィルタ要素を通して小径粒子を排除するための洗浄流体源であって、その後、使用済みの洗浄流体が廃棄流体になる、洗浄流体源と、を含む装置を対象とする。槽が、上記廃棄流体を回収するために上記フィルタ要素と流体接続している。測定デバイスが、上記槽内の廃棄流体の量を測定し、所定量の廃棄流体に到達したら、洗浄工程を中止する。溶出流体源が、上記フィルタから粒子を接線方向に拭い去るために上記記フィルタ要素の上記上面と流体連通している。
【0016】
さらに別の実施形態においては、フィルタ要素を使用する方法であって、当該方法が、当該フィルタ要素から粒子を接線方向に拭い去る量の溶出流体を投与するためのものであり、
a)上記フィルタ要素の上面上に粒子を堆積させるステップ、
b)上記フィルタ要素の上記上面を通して洗浄流体を提供して、上記フィルタ要素を通して小径粒子を排除するステップであって、その後、使用済みの洗浄流体が廃棄流体になる、ステップ、
c)槽に上記廃棄流体を回収するステップ、
d)上記槽における廃棄流体の量を測定し、所定量の廃棄流体に到達すると、洗浄を中止するステップ、および
e)上記槽における廃棄流体の量が上記所定量の廃棄流体未満であれば、ステップb)からステップd)を繰り返すステップ
を含む方法を対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の前記好適な実施形態の利点および特徴の一部は、本願の上記に要約されている。これらの実施形態は、前記デバイスおよび方法の他の潜在的な実施形態とともに、下記の図面を、これらの実施形態が当該図面に関するときに詳細な説明と併せて参照するときに、当業者に明らかになるだろう。
【
図1】概略図であり、光学分析に備えて生体試料を処理する先行技術のステップを示す。
【
図2】遠心分離機を用いて分析のために生体試料を処理する先行技術のシステムを示す。
【
図3】内部に試料供給容器およびキュベットを含有する先行技術のカートリッジを示す。
【
図4】
図3における前記先行技術のカートリッジの断面を示す。
【
図5】本発明で利用されることになるカートリッジの断面を示す。
【
図6】流体中に濃縮した生体粒子を提供するために前記遠心分離機の代わりに使用される先行技術のフィルタカセットを示す。
【
図7】スライダ弁を示すための断面図における
図6の前記先行技術のフィルタカセットである。
【
図8A】試料が本発明に従って処理されるステップを示すスケッチである。
【
図8B】試料が本発明に従って処理されるステップを示すスケッチである。
【
図8C】試料が本発明に従って処理されるステップを示すスケッチである。
【
図8D】試料が本発明に従って処理されるステップを示すスケッチである。
【
図8E】処理のためにフィルタカセットの下方に隣接カートリッジを配置するためのカートリッジとマガジンの組立体の進行を示す。
【
図8F】前記フィルタカセットの下方にカートリッジの新しいサブセットを配置するための前記カートリッジとマガジンの組立体の進行を示す。
【
図9A】本発明に係る処理システムの斜視図である。
【
図10】カセットクランプを図示した前記処理システムの斜視図である。
【
図11】
図9に示す前記カセットファンおよび前記カートリッジとマガジンの組立体の上面図である。
【
図13】前記キュベットおよび前記試料供給容器のみを示すためにカートリッジシェルを取り除いた
図12の前記図である。
【
図14】
図13の図に類似の図であるが、動作要素を示すために前記フィルタカセットのカバーが取り除かれている。
【
図18】前記カセットクランプおよび関連する機器を取り除いた前記処理システムの斜視図である。
【
図19】
図18の配置の正面図であるが、前記カセットクランプを示し、当該カセットクランプが前記フィルタカセットの挿入および取り外しのために上昇位置にある。
【
図20】
図19の正面図と類似の正面図であるが、前記カセットクランプが係合し、前記カセットファンに対して前記フィルタカセットを固定している。
【
図22】カセットフィルタに関連させる単一のフィルタ要素の概略図である。
【
図22A】ロードセルを含有するモジュールの斜視図である。
【
図23】ロードセルを含有するモジュールの斜視図である。
【
図26】静電容量式液体レベルセンサを利用する測定技術の概略図である。
【
図27】廃棄流体の体積を決定するために静電容量式液体レベルセンサを利用する装置の一実施形態の正面の斜視図である。
【
図30】超音波センサを利用する液体測定技術の概略図である。
【
図31】圧力センサを利用する測定技術の概略図である。
【
図32】レーダセンサを用いる測定技術の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明のため、空間定位用語が使用されている場合は、参照される実施形態が添付の図面において方向付けられている場合または下記の詳細な説明に記載される場合の当該実施形態に関するものとする。しかしながら、以下に記載される前記実施形態は、多くの代替的な変形および実施形態をとり得ると理解すべきである。また、前記添付の図面に示されかつ本願に記載される特定のデバイスは例示的なものであって、制限的なものとみなされるべきであると理解すべきである。
【0019】
図2は、遠心分離機を用いて粒子を濃縮し、その後、当該粒子を光学分析にかけるシステムを示しているが、本発明は、
図6から
図7に示す前記先行技術のフィルタカセット25を利用して粒子が濃縮される仕方を対象とする。
図5は、本発明のシステムにおいて使用され得るカートリッジ14の横断面図を示す。当該カートリッジ14は、
図3から
図4に示す前記カートリッジ13と類似である。しかしながら、
図5の上記カートリッジ14は、試料供給容器16およびキュベット18のみを含む。本発明に係る上記システムでは、ピペットチップは必要とされない。上記フィルタカセット25の設計により、複数のフィルタカセット25が、マガジン12内に搭載された複数のカートリッジ14を用いて同時に作動されることができる。
【0020】
特に、
図8Aから
図8Dは、前記マガジン12内に搭載された複数のカートリッジ14Aから14Hが処理される工程を示すスケッチである。上記カートリッジ14と上記マガジン12は併せてカートリッジとマガジンの組立体17と呼ぶ。利便性のため、上記カートリッジ14は互いに同一であり、上述の工程における各カートリッジ14の位置的関係をより明解にするために、上記マガジン12は十六個のカートリッジに制限されないという理解のもと、本願における上記カートリッジは14Aから14Qと呼ぶ。単一のカートリッジマガジン12は、例えば、四十個のカートリッジ14を保持し得る。
【0021】
図8Bに注目すると、カセットファン50が前記カートリッジとマガジンの組立体17に近接して配置されている。スロット52、54、56、58が上記ファン50を貫通している。前記フィルタカセット25Aから25Dは、
図8Cのように上記ファン50の上記スロット52、54、56、58内に搭載される。
【0022】
図8Cにさらに示すように、前記ファン50は、当該ファン50を貫通するスロット52、54、56、58がカートリッジ14B、14D、14F、14Hと整列するように前記カートリッジとマガジンの組立体17の上方に配置される。
図8Dに示すように、カセットクランプ60が前記フィルタカセット25Aから25Dの上方に設置され、このとき、各フィルタカセット25Aから25Dは、前記それぞれのカートリッジ14B、14D、14F、14H内の前記試料供給容器から流体中に懸濁した粒子を抽出する。前記流体中に懸濁した粒子は、次に、前記フィルタカセット25Aから25Dを用いて濾過および濃縮される。一旦前記粒子が濃縮されると、次に、当該粒子は、さらなる光学分析のために前記カートリッジ14B、14D、14F、14Hの各々の前記キュベット18(
図4)に堆積される。
【0023】
なお、前記フィルタカセット25Aから25Dは、カートリッジ14B、14D、14F、14Hに関連させている。これらのカートリッジの各々は、一つのカートリッジによって互いに離間している。前記フィルタカセットの各々、例えば、25Bと25Dの間には機器があり、隣接し合うフィルタカセット間の間隔を制限し得る。
図8Aから
図8Dは、各フィルタカセット25Aから25D間に一つのフィルタカセット14A、14C、14E、14Gを示しているが、本発明の別の実施形態は、各フィルタカートリッジ間に二つのフィルタカセットを有する。特に、
図19は一つのそのような実施形態を示す。
【0024】
適当なときに、前記カセットファン50およびカルーセル62(
図10)は、使用済みのフィルタカセット25Aから25Dを取り除き、かつ前記カセットファン50内の新たに搭載されたフィルタカセット25Eから25Hを前記マガジン12における異なるカートリッジと整列させるために割り出しされ得る。特に、
図8Eに注目すると、前記カートリッジとマガジンの組立体17は、矢印A1によって示すように左に割り出しされて、隣接カートリッジ14C、14E、14G、14Iのセットを、記載の処理のために上記新たなフィルタカセット25Eから25Hと整列させる。一旦これらのカートリッジの処理が完了すると、次に、前記組立体17は、前記隣接し合うカートリッジが一つを除いて全て既に処理されているため、一つのカートリッジだけでは方向A1に割り出しされることができない。したがって、
図8Fに示すように、カートリッジ14Jから14Pの新しいサブセットの全体は、当該カセット14Jから14Pが新しいフィルタカセット25Iから25Lのさらに別のセットと整列して処理されるように割り出しされる。その後、前記組立体17が割り出しされて、処理のためにカセット14K、14M、14O、および14Qを整列させる。この手順は、前記マガジン12におけるカセットの全ての在庫が処理されるまで繰り返され得る。
【0025】
以下の論述は、これらの作業を実現する実際の機器を対象とする。
【0026】
図9Aは、前記カートリッジとマガジンの組立体17、前記カートリッジ14Aから14H、前記カセットファン50、フィルタカセット25Aから25D、および前記カセットクランプ60を含む前記システム全体の斜視図である。
図9Bは、前記カセットクランプ60の下側61を示す。前記クランプは、前記フィルタカセット25Aから25Dの各々の前記ポート40Aから40Dと各々が係合する接続部64Aから64Dのセットを有する。前記カセットクランプ60は、上記接続部64Aから64Dのセットを通して、前記フィルタカセット25Aから25Dの前記適切なポート40Aから40D(
図5)に溶出流体、洗浄流体および真空を提供し、前記カセットクランプ60上にあるモータ63Aから63Dは、チャネル44(
図6)が、前記フィルタカセット25Aから25D内で異なる濾過段階を得るための流体通路を開設するように、適切な位置に各フィルタカセット25Aから25Dの前記スライド弁42(
図6)を配置する。
【0027】
図10は、前記カートリッジとマガジンの組立体17が前記カルーセル62に固定される前記システムの一実施形態の斜視図を示す。分かり易いように、同じ論述が複数の関連するフィルタカセットとともに前記複数のカートリッジの各々に当てはまるという理解のもと、単一のカートリッジ14Dおよび単一のフィルタカセット25Dのみを説明する。カセットファン50は、当該カセットファン50のスロット58内に固定された上記フィルタカセット25Dが、前記マガジン12内に固定された上記カートリッジ14Dの真上に配置されるように、前記カルーセル62の上方に配置される。
【0028】
図11は、前記カセットファン50が、四つのフィルタカセット(図示せず)を収容するための四つのスロット52、54、56、58を含む
図10の配置の上面図を示す。
【0029】
図12は、前記カセットファン50が前記カートリッジ14Hの上方に配置された状態の前記マガジン12上に配置されたカートリッジ14Hを示す。
【0030】
図13は、
図12に類似の斜視図であり、前記カセットファン50が前記カートリッジとマガジンの組立体17の上方に配置されている。しかしながら、図解のため、前記カートリッジ14H(
図12)のシェル13Aは、前記試料供給容器16および前記キュベット18のみを示すために取り除かれている。
【0031】
前記フィルタカセット25Dは入口チューブ28を有し、一旦前記フィルタカセット25Dが前記試料供給容器16および前記キュベット18を備える前記組立体17の上方に適切に配置されると、前記粒子を有する生体試料が、前記試料供給容器16から抽出され、かつ前記フィルタカセット25Dを通して処理され得て、当該生体試料は、前記粒子出口30を通して排出される。
【0032】
前記フィルタカセット25Dの前記粒子出口30は、濾過後、前記流体中に懸濁した濃縮粒子が、前記フィルタカセット25Dから前記粒子出口30を通って前記キュベット18に直接堆積され得るように、前記キュベット18の真上に配置される。
【0033】
図14に示す前記フィルタカセット25Dは、前記入口チューブ28の形状である前記試料入口27を露出させるためにカバーが取り除かれている。一旦前記フィルタカセット25Dが前記カセットファン50(図示せず)によって前記カートリッジ14Hの上方に適切に配置されると、前記入口チューブ28は、モータ駆動式の歯車機構68によって作動されるピンチローラ65、66によって前進させられる。このようにして、フィルタカセット25Dは、前記カートリッジ14Hに近接し得て、前記入口チューブ28は、濾過のために前記生体試料を抽出するべく前記試料供給容器16内に前進させられ得る。その後、前記チューブ28は、前記試料供給容器16から退却させられ得る。前記濾過工程は、次に、前記フィルタカセット25Dを用いて継続する。
【0034】
【0035】
図18は、
図9Aと類似であるが、前記カセットクランプ60が、前記カセットファン50の細部を示すために取り除かれている。
【0036】
図19および
図20は、前記カセットクランプ60が、前記フィルタカセット25Aから25Dの上方の退却位置にある状態(
図19)および前記フィルタカセット25Aから25Dと係合するように下降した状態(
図20)の前記システム110を示す。前記カセットクランプ60は、各カセット25Aから25Dを固定するだけでなく、前記クランプ60は、各フィルタカセット25Aから25Dを作動させるためにも利用される。
図21は、前記カセットクランプ60が前記フィルタカセット25Aから25Dから退却した状態(
図20)の前記システム110の斜視図を示す。前記カセットファン50は、図示のように、四つのフィルタカセット25Aから25Dを支持しているが、前記カセットファン50は、任意数のフィルタカセットを収容するように修正されてよい。
【0037】
図18は、フィルタカセット供給マガジン75およびフィルタカセット保管マガジン77を見やすいように前記ファン50および前記関連の機器が取り除かれた前記処理システム110を示す。
図11に示すように、前記ファン50は、当該ファン50の各スロット52、54、56、58が上記供給マガジン75内の前記カセット25と平行な位置まで回転されるように、中心軸周りに回転する。機械アーム(図示せず)が、上記供給マガジン75からフィルタカセット25を抜き取り、当該フィルタカセット25を前記ファン50の空のスロットに設置する。前記ファン50は、次に、隣の空のスロットが前記カセット25と平行になり、当該カセットが抜き取られて当該スロットに設置されるように割り出しされる。
【0038】
前記ファン50は、次に、前記新しく搭載されたフィルタカセット25がそれぞれのカートリッジ14と整列するように回転および割り出しされる。
図21に示すように、前記フィルタカセット25が前記ファン50から交換されるとき、前記クランプ60は、クリアランスを提供するように垂直に変位される。しかしながら、
図20に示すように、その後、前記クランプ60は、前記ポート40A、40B、40C、40D(
図5)が処理のために前記クランプ60における対応するコネクタに取り付けられるように下降される。
【0039】
処理後、前記クランプ60は、前記上昇位置(
図21)まで再び移動され、前記ファン50が割り出しされ、前記使用済みフィルタカセット25が前記ファン50から取り除かれて、前記フィルタカセット保管マガジン77(
図18)内に設置される。
【0040】
その後、前記ファン50は、新しいフィルタカセットが再び装着され、処理のために他のカートリッジと整列するように割り出しされる。
【0041】
個別のカートリッジ14およびこれらの関連のフィルタカセット25に関連する前記濾過工程は、分析されている前記生体試料によって、完了までにかかる時間が変動し得る。したがって、カートリッジ14とフィルタカセット25の各ペアは、他のカートリッジ14とフィルタカセット25のペアとは独立して作動する。
【0042】
概して、光学分析のために生体試料を処理するためのシステム110は複数のカートリッジ14を有し、各カートリッジ14は、流体と粒子の混合物を受容するための試料供給容器16を有し、かつ各カートリッジは、当該流体と粒子の混合物から濾過された粒子を受容するためのキュベット18を有する。カートリッジマガジン17は、上記複数のカートリッジ14を保持するためのレシーバを有する。カセットファン50は、複数のスロット52、54、56、58が貫通しており、各スロットは、フィルタカセット25を保持するように適応させる。上記カセットファン50は、前記マガジン12内の選択されたカートリッジ14と整列する第一の位置から、当該カートリッジ14から離れる第二の位置まで移動可能である。上記カセットファン50の上方に配置されたカセットクランプ60は、前記ファン50内の各フィルタカセット14Aから14Dを固定しかつ当該フィルタカセット14Aから14Dを作動させるように適応させる。
【0043】
さらに、光学分析のために生体試料を処理するための方法は、カートリッジマガジン12のレシーバ内に複数のカートリッジ14を保持するステップを含み得て、各カートリッジ14は、流体と粒子の混合物を受容するための試料供給容器16を有し、かつ各カートリッジ14は、当該流体と粒子の混合物から濾過された粒子を受容するためのキュベット18を有する。カセットファン50は、複数のスロット52、54、56、58が貫通し、各スロットは、フィルタカセット25Aから25Dを保持するように適応させる。上記ファン50は、当該カセットファン50を、上記マガジン12における選択されたカートリッジと整列する第一の位置まで移動させる。カセットクランプ60は、上記カセットファン50の上方に配置され、上記ファン50内の各フィルタカセット25Aから25Dを固定し、各フィルタカセット25Aから25Dを作動させる。
【0044】
一旦各キュベット18が流体中の濃縮粒子で満たされると、次に、本願で先に論述した前記‘114特許に記載の前記技術を用いて前記試料に光学分析が行われ得る。
【0045】
概要として、前記濾過工程は以下の通りである。300として概略的に示す各フィルタカセットの内側には、頂側要素315、底側要素320、およびこれらの間のフィルタ要素325がある。流体粒子混合物は、上記フィルタ要素325の上面345上に堆積される。その後、入口330からの洗浄流体を、上記フィルタ要素325の上記上面345に通して、上記フィルタ表面345から小径粒子を除去する。上記洗浄流体を上記フィルタ要素325に通した後、当該洗浄流体は廃棄流体となり、コレクタに堆積される。上記フィルタ要素325の上記上面345は、次に、さらなる処理のために前記堆積した粒子を排除するために溶出流体によって接線方向に洗浄される。
【0046】
しかしながら、各フィルタを通る洗浄流体の流量は、各フィルタにおいて前記粒子によって生じる詰まりの量によって変わる。各フィルタにて均一な濾過工程を提供するためには、各フィルタを通過する比較的均一な体積流量を実現する必要がある。各フィルタを通る流量が変動することから、この作業は、各フィルタにつき一定期間前記流れを作用させることでは実現することができない。本発明者は、様々な時間に依存しない技術を用いて各フィルタを通過する流れの体積流量を測定することができることを発見した。特に、当該体積流量は、前記洗浄流体が上記フィルタを通過した後で、当該流体の重量または体積に基づいて測定される。一実施形態において、前記廃棄流体はロードセルの上方に設置された槽に溜められ、当該溜められた流体の重量が、所定の重量に達するまで測定される。このとき、前記洗浄流体の流れは、当該フィルタに関して中止される。次に、前記溶出流体による接線方向のワイピングが開始され、その後、前記特定のカートリッジ14とフィルタカセット25のペアに関連する前記濾過手続きが停止される。
【0047】
単一のカートリッジからの試料の前記洗浄は、前記フィルタ要素25を通過した洗浄流体である前記廃棄流体が、質量または体積で測定される特定の量に達するまで続く。一実施形態において、これは、前記洗浄流体の重量を決定するためのロードセルを用いて達成される。
図22および
図23は、ロードセル84Aから84Dを備える四つの槽82Aから82Dを有するモジュール80の斜視図を示す。各槽82Aから82Dは、新しいフィルタカセット25がカートリッジ14の前記試料供給容器16からの前記試料を処理するために使用されるときに、当該フィルタカセットを通過する廃棄流体の量が所定の閾値に到達するまで上記ロードセルによって測定されるように、フィルタカセットに関連させる。このとき、前記洗浄は停止し、前記廃棄流体が上記ロードセルから排出される。
図24および
図25は、前記槽82Aから82Dの横断面図を示す。
【0048】
図24は、四つの槽82A、82B、82Cおよび82Dが各々別々のフィルタカセットに関連させた質量計80の細部を示す。残りの槽が同一であるという理解のもと、槽82Aに注目すると、槽82Aは、圧電トランスデューサなどのロードセル84上に載置されている。上記槽82A内の前記流体の重量は、このロードセル84を用いて決定され得る。このようにして、各フィルタを通って移動する流体の体積の正確な推定は、直接的な体積測定デバイスを使用する必要がなく、当該フィルタに関連させた上記槽82A内の前記流体の重量によって提供される。そのような直接的な体積測定デバイスは、部分的に詰まり得るフィルタを通る流れなどの可変流には理想的ではなく、かつ比較的高価である。
【0049】
流体重量を論述したが、前記フィルタを通過する廃棄流体の量を測定するにはいくつかの他の技術が存在する。本願における
図22から
図25に示す前記ロードセルは、図解のために円筒形の槽であるが、他の測定技術を図解しながら示される容器は矩形になるだろう。
【0050】
静電容量式液体レベルセンサを用いる直接的なレベルセンサが利用され得る。例えば、
図1は、内部に流体Fを有する容器200を示す。静電容量式レベルセンサは、当業者に既知であり、互いに電気的に絶縁された二つの電極205、210を含む。上記容器200内の上記液体が上昇するにつれて、前記二つの電極間の誘電体が、本質的に空気から液体へと変わり、その結果、静電容量が変化する。この静電容量の変化を測定することにより、前記液体レベルを決定することができる。
【0051】
この作業を実現するための機器が
図27から
図29に示されており、四つの別々の容器200Aから200Dが示されている。
図29に示すように、各々が二つの離間した電気的に絶縁された電極(図示せず)からなる外部センサ213Aから213Dが、容器200Aから200Dに関連させられて、各容器200Aから200Dにおける廃棄流体のレベルを検出する。
【0052】
図30は、超音波センサ215の使用を示し、当該超音波センサ215は、前記容器の側部に設置され、前記流体Fが所定の高さに到達するときを検知し、このときに前記工程が終了し得る。このようなセンサは当業者にはよく知られている。上記センサ215は、当該センサの超音波が前記流体の境界まで上方または下方に移動するように、前記容器の底部または頂部に配置することも可能である。このようにして、前記容器中の流体の高さが決定され得る。
【0053】
図31は、液体レベルが上昇するにつれて所定の水中点における水圧が増大するという知識により前記容器200内の前記流体Fの圧力が測定され得る配置を示す。
図3に示すように、チューブ220が、液体Lにて圧力センサPによって前記圧力が測定され得るように、前記容器200の前記側部を貫通している。このようにして、所定の圧力にて、前記洗浄工程が終了することが可能である。前記センサと前記槽の間に膜を導入して、前記流体によって当該膜上にかかる圧力を検知することもできる。
【0054】
図4は、前記流体Fを測定するためのさらに別の技術を示す。特に、レーダセンサRが前記容器200の前記頂部に設置され得て、当該レーダセンサRと前記流体Fの前記頂部の間の距離を測定することによって、前記流体レベルは、この場合も同様に、所定のレベルにて、前記洗浄工程が終了され得るように決定され得る。
【0055】
本発明の特定の実施形態が前記添付の図面に示され、かつ本願において上記に詳細に記載されているが、他の実施形態は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者には明白になり、容易に作製されるだろう。例えば、本開示は、可能な限り、任意の実施形態の一つ以上の特徴をその他の実施形態の一つ以上の特徴と組み合わせることができると考えていると理解すべきである。したがって、上述の説明は、説明的であるというよりもむしろ例示的であることが意図されている。