(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 19/00 20060101AFI20230113BHJP
F25B 41/20 20210101ALI20230113BHJP
F25D 23/00 20060101ALI20230113BHJP
F25B 5/02 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
F25D19/00 510E
F25D19/00 560A
F25B41/20 Z
F25D19/00 560Z
F25D23/00 305K
F25B5/02 B
(21)【出願番号】P 2019015763
(22)【出願日】2019-01-31
【審査請求日】2021-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003395
【氏名又は名称】弁理士法人蔦田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】磯野 啓博
(72)【発明者】
【氏名】三嶋 浩二
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-061083(JP,A)
【文献】特開2012-083078(JP,A)
【文献】特開2003-329358(JP,A)
【文献】特開2015-001344(JP,A)
【文献】国際公開第2011/114656(WO,A1)
【文献】特開2004-116841(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 19/00
F25D 23/00
F25B 41/20
F25B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵室を内部に有する冷蔵庫本体と、
圧縮機と、前記圧縮機から吐出される冷媒を受ける凝縮器と、前記凝縮器の出口側に設けられた切替弁と、前記切替弁の一方の出口側に設けられた第1冷却器と、前記切替弁の他方の出口側に設けられかつ前記第1冷却器と並列に設けられた第2冷却器とを有する冷凍サイクルと、
前記冷蔵庫本体の後部に設けられ、前記圧縮機、前記凝縮器及び前記切替弁が収納された機械室と、
前記機械室の側面に設けられ、外部の空気を前記機械室内へ取り込む給気口と、
前記給気口から取り込んだ空気を前記圧縮機へ送風する放熱ファンと、
前記機械室の背面側部に設けられた補強アングルと、
前記切替弁を前記補強アングルに固定する取付金具と、
を備え、
前記切替弁が、前記給気口の周縁外側に配置されている冷蔵庫であって、
前記取付金具は、前記補強アングルに固定される固定部と、前記給気口が設けられた前記機械室の側面に対向する対向面を有する保持部と、前記固定部と前記保持部とを繋ぐ連結部とを備え、
前記切替弁は、前記保持部の前記対向面に固定され、
前記保持部の上端は前記固定部の上端よりも下方に位置している冷蔵庫。
【請求項2】
前記切替弁は、前記放熱ファンの吸込口と前記給気口とを繋ぐ流路内に配置されている請求項
1に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、冷蔵庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫は、冷凍サイクルの一部を構成する圧縮機及び凝縮器とともに、これらを冷却する放熱ファンを冷蔵庫本体の背面に形成した機械室内に設けている。このような冷蔵庫では、圧縮機の駆動に対応させて放熱ファンを回転させることで、機械室内部の放熱効率を高めて冷蔵庫の省電力化を図っている(例えば、下記特許文献1)。
【0003】
しかしながら、近年の環境意識の高まりから省電力化に対する要請が強く、更なる、機械室内部の放熱効率の向上が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、機械室内に配設した凝縮器の放熱効率を高めて省電力化を図ることができる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態の冷蔵庫は、貯蔵室を内部に有する冷蔵庫本体と、圧縮機と、前記圧縮機から吐出される冷媒を受ける凝縮器と、前記凝縮器の出口側に設けられた切替弁と、前記切替弁の一方の出口側に設けられた第1冷却器と、前記切替弁の他方の出口側に設けられかつ前記第1冷却器と並列に設けられた第2冷却器とを有する冷凍サイクルと、前記冷蔵庫本体の後部に設けられ、前記圧縮機、前記凝縮器及び前記切替弁が収納された機械室と、前記機械室の側面に設けられ、外部の空気を前記機械室内へ取り込む給気口と、前記給気口から取り込んだ空気を前記圧縮機へ送風する放熱ファンと、前記機械室の背面側部に設けられた補強アングルと、前記切替弁を前記補強アングルに固定する取付金具と、を備え、前記切替弁が、前記給気口の周縁外側に配置されている冷蔵庫であって、前記取付金具は、前記補強アングルに固定される固定部と、前記給気口が設けられた前記機械室の側面に対向する対向面を有する保持部と、前記固定部と前記保持部とを繋ぐ連結部とを備え、前記切替弁は、前記保持部の前記対向面に固定され、前記保持部の上端は前記固定部の上端よりも下方に位置しているものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1実施形態の冷蔵庫の概略構成を示す縦断面図
【
図2】本発明の第1実施形態の冷蔵庫における冷凍サイクル装置を示す模式図
【
図3】背面グリルを外した状態の機械室を背面から見た図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態の冷蔵庫10について図面に基づき説明する。
【0009】
(1)冷蔵庫10の構成
冷蔵庫10の冷蔵庫本体12は外箱12aと内箱12bとその間に形成され断熱材が設けられる断熱空間12cとから構成されている。冷蔵庫本体12には、上段より冷蔵室14、野菜室16、第1冷凍室18、第2冷凍室20が配され、第1冷凍室18の横には不図示の製氷室が配されている。冷蔵室14と野菜室16より構成される冷蔵空間と、製氷室、第1冷凍室18、第2冷凍室20より構成され冷凍空間の間には、水平方向に断熱仕切壁24が設けられている。
【0010】
冷蔵室14と野菜室16からなる冷蔵空間を冷却するための冷蔵冷却器26が冷蔵室14及び野菜室16の背面に設けられている。冷蔵冷却器26の上方には冷蔵冷却器26で生成された冷気を冷蔵空間に送風する冷蔵ファン28が設けられている。
【0011】
製氷室、第1冷凍室18、第2冷凍室20からなる冷凍空間を冷却するための冷凍冷却器30が第2冷凍室20の上部背面に設けられ、この冷凍冷却器30の上方には冷凍冷却器30で生成された冷気を冷凍空間に送風するための冷凍ファン32が設けられている。
【0012】
冷蔵庫本体12の底面の後部、すなわち、冷凍室20の後方には機械室22が配されている。機械室22には、冷凍サイクル84の一部をなす圧縮機36、凝縮器58、放熱ファン56や、冷凍冷却器30から発生した除霜水をパイプ34を介して受ける蒸発皿60を配設している。この機械室22については、後から詳しく説明する。
【0013】
(2)冷凍サイクル84の構成
次に、本実施例の冷蔵庫10の冷凍サイクル84の構成について
図2に基づいて説明する。
【0014】
冷凍サイクル84は、高温高圧のガス状の冷媒を吐出する圧縮機36の冷媒出口36bから順番に、蒸発パイプ70、凝縮器58、放熱パイプ88、防露パイプ90、ドライヤ92、および切替弁94の入口側が接続されている。
【0015】
切替弁94の一方の出口には、減圧手段としての冷蔵キャピラリチューブ96、冷蔵冷却器26及び冷蔵サクションパイプ72が配管により順に接続されている。切替弁94の他方の出口には、減圧手段としての冷凍キャピラリチューブ98、冷凍冷却器30、冷凍サクションパイプ74および逆止弁75が配管により順に接続されている。そして、逆止弁75の出口側と冷蔵サクションパイプ80の出口側とは、ジョイント76を介して1本の接続管78に接続され、接続管78の出口側が圧縮機36の冷媒入口36aに接続されている。
【0016】
このような冷凍サイクル84では、サイクル内に封入された冷媒が、圧縮機36で圧縮されて高温高圧の気体状の冷媒に変化した後、蒸発パイプ70、凝縮器58、放熱パイプ88、防露パイプ90を流れながら放熱する。防露パイプ90を流れた冷媒は、機械室22に設けられたドライヤ92を通ってから切替弁94に導かれ、冷蔵庫の制御装置(不図示)の指令に基づき、切替弁94によって冷蔵キャピラリチューブ96及び冷凍キャピラリチューブ98の一方へ切り替えて供給され気化し易いように減圧される。
【0017】
冷蔵キャピラリチューブ96及び冷凍キャピラリチューブ98を通過することで減圧され液状となった冷媒は、冷蔵冷却器26及び冷凍冷却器30で気化し、周囲から熱を奪うことにより冷蔵冷却器26及び冷凍冷却器30を低温化し、冷気を生成して冷蔵空間及び貯蔵空間を冷却する。
冷蔵冷却器26を通過したガス冷媒は、冷蔵サクションパイプ72、ジョイント76、接続管78を通って再び圧縮機36に吸い込まれ、冷凍冷却器30を通過したガス冷媒は、冷凍サクションパイプ74及び逆止弁75を通り、ジョイント76において冷蔵冷却器26を通過した冷媒と合流した後、接続管78を通って再び圧縮機36に吸い込まれ、一連のサイクルを繰り返すが繰り返される。
【0018】
(3)機械室22の構造
機械室22は、
図1、
図3及び
図4に示すように、冷蔵庫本体12の段部13の下側に形成された空間であり、当該空間の下面、左右側面及び背面が、底板44、外箱12aの左右の下側後部12aL、12aR及び背面グリル52によって閉塞されている。底板44、外箱12aの下端部及び背面グリル52は、冷蔵庫本体12の左右両側の下部に固定されたL字状の補強アングル42にそれぞれ連結されている。
【0019】
機械室22内部には、幅方向の一方側(例えば、背面から見て右側)に寄せて放熱ファン56が設けられている。放熱ファン56は、機械室22を左右に分断するように配置されており、放熱ファン56の吸込口56aに面する第1空間S1に凝縮器58やドライヤ92や切替弁94が設けられ、放熱ファン56の吹出口56bに面する第2空間S2に圧縮機36が設けられている。
【0020】
第1空間S1は、外箱12aの下側後部12aRに設けられた給気口46や、背面グリル52に設けられた給気口47から取り込んだ外部の空気が、
図4において矢印で示すように放熱ファン56の吸込口56aへ向かって流れる流路(ダクト)を形成する。なお、外箱12aに設けられた給気口46は、凝縮器58と対向し、かつ放熱ファン56の回転軸と対向する位置に設けられている。
【0021】
第1空間S1に設けられた凝縮器58は、第1空間S1の幅方向中央より放熱ファン56の吸込口56aに寄せて設けられている。凝縮器58は、複数回屈曲したアルミニウム製の冷媒チューブに、複数枚の板状の放熱フィンが互いに平行に取り付けられたフィンチューブであって、全体形状が直方体である。なお、凝縮器58は、これを構成する放熱フィンが外箱12aに設けられた給気口46の法線方向に平行になるように配置されている。言い換えれば、放熱フィンの配列方向が給気口46と平行になるように凝縮器58が配置されている。
【0022】
ドライヤ92及び切替弁94は、取付金具100を介して補強アングル42に固定され、給気口46、47に臨むように給気口46、47の周縁外側に配置され、第1空間S1の外箱12a側に寄せて設けられている。
【0023】
具体的には、取付金具100は、
図5~
図6に示すように所定形状の金属片を折り曲げてなり、保持部102、固定部104及び連結部106とを備える。
【0024】
保持部102は、給気口46が設けられた外箱12aの下側後部12aRに対して略平行に対向する対向面102aを有する。対向面102aにはゴムシートなどシート状弾性体110を間に挟んで切替弁94が固定される。保持部102は、切替弁94の側面形状に対応して上下方向に比べて前後方向に長い矩形状をなしており、外箱12aの下側後部12aRに設けられた給気口46や放熱ファン56の回転軸よりの下方において切替弁94を保持する。これにより、切替弁94は、
図7に示すような冷蔵庫本体12の側面視において、給気口46に臨むように給気口46の周縁外側に配置されている。
【0025】
固定部104は、L字状の補強アングル42の背面に沿って設けられ、ネジなどの締結手段53によって背面グリル52とともに補強アングル42の共締めにより固定される。
【0026】
連結部106は、固定部104と保持部102とを繋ぐ平面形状がL字状に折れ曲がっており、固定部104の幅方向内側端から前方へ延びるドライヤ保持部106bと、ドライヤ保持部106bの前端から幅方向内側、つまり、機械室22の側面を構成する外箱12aの下側後部12aRから離れる方向へ折れ曲がるガイド部106aとを備える。ガイド部106aの先端(幅方向内側端)は、更に前方へ折れ曲がり保持部102が形成されている。
【0027】
ガイド部106aは、切替弁94と対向する面(つまり、ガイド部106aの前面)に、切替弁94の駆動電源及び制御信号を制御装置から供給するリード線120が沿わせて設けられている。ガイド部106aに沿って設けられたリード線120は、先端に設けられたコネクタ(不図示)が、ガイド部106a側に向けられた切替弁94の接続部94dに接続されている(
図6参照)。
【0028】
ドライヤ保持部106bは、幅方向内側を向いた面に沿わせて設けられたドライヤ92をクリップ108の間で保持する。ドライヤ保持部106bに保持されたドライヤ92は、背面グリル52の傾斜部分に設けられた給気口47の側方(幅方向外側)に位置する。
これにより、ドライヤ92は、給気口47に臨むように給気口47の周縁外側に配置されている。
【0029】
なお、本実施形態では、切替弁94の上下方向の長さが、固定部104及び連結部106の上下方向の長さより短く、固定部104及び連結部106の上下方向中央部より下方に切替弁94が設けられている。
【0030】
また、第1空間S1には、冷蔵冷却器26の出口側に接続された冷蔵サクションパイプ72と、冷凍冷却器30の出口側に接続された冷凍サクションパイプ74が、冷蔵庫本体12の段部13から突出している。冷蔵サクションパイプ72は、ジョイント76に接続され、逆止弁75を介してジョイント76に接続され冷凍サクションパイプ74と合流する。ジョイント76の出口は、接続管78が接続され、圧縮機36の冷媒入口36aと連結されている。
【0031】
機械室22の底板44には、第1空間S1と第2空間S2に跨がるように蒸発皿60が設けられている。蒸発皿60の上方にパイプ34の下側開口が設けられており、パイプ34から流れ出た冷凍冷却器30の除霜水を受ける蒸発皿60で受ける。
【0032】
第2空間S2に設けられた圧縮機36の冷媒出口36bは、放熱ファン56側に設けられた蒸発パイプ70が接続されている。蒸発パイプ70は、蒸発皿60の底面に沿うような平面状に複数回折り曲げられており、この平面状の部分が蒸発皿60の内部に配置されている。このような蒸発パイプ70は、蒸発皿60に溜まった除霜水に浸漬してこれと熱交換することで、蒸発パイプ70を流れる冷媒を冷却するとともに、蒸発皿60に溜まった除霜水を加熱して蒸発を促進する。蒸発パイプ70の出口側は、蒸発皿60の上方に設けられた凝縮器58の冷媒入口58aに接続されている。凝縮器58の冷媒出口58bに接続された冷媒管は、冷蔵庫本体12の段部13から冷蔵庫本体の外箱12aと内箱12bと間の断熱空間12c内へ進入し、断熱空間12c内に設けられた放熱パイプ88及び防露パイプ90に接続される。
【0033】
防露パイプ90の出口側は、冷蔵庫本体12の段部13から機械室22の第1空間S1へ突出し、取付金具100を介して補強アングル42に固定されたドライヤ92の冷媒入口92aに接続され、ドライヤ92の冷媒出口92bに切替弁94の冷媒入口94aが接続されている。切替弁94の一方の冷媒出口94bに冷蔵キャピラリチューブ96が他方の冷媒出口94cに接続され、切替弁94の他方の冷凍キャピラリチューブ98がそれぞれ接続さえている。
【0034】
第2空間S2に設けられた圧縮機36は、平面形状が略楕円形であり、不図示のゴムクッションを介して機械室22の底板44に固定されている。第2空間S2は、放熱ファン56の吹出口56bから吹き出した第1空間S1の空気が、
図4において矢印で示すように圧縮機36を冷却しながら外箱12aの下側後部12aLに設けられた排気口48や、背面グリル52に設けられた排気口49へ向かって流れる流路を形成する。
【0035】
(4)効果
本実施形態の冷蔵庫10では、機械室22に配置された圧縮機36が起動して冷蔵空間や冷凍空間の冷却運転を開始すると、蒸発パイプ70、凝縮器58、放熱パイプ88及び防露パイプ90に高温の冷媒が流れる。これにより、圧縮機36の動作による発熱と、機械室22に配置された蒸発パイプ70及び凝縮器58の放熱により機械室22内の温度が上昇するが、圧縮機36の起動とともに放熱ファン56が起動され機械室22内が冷却される。
【0036】
つまり、放熱ファン56の送風作用により、外部の空気が、給気口46,47から第1空間S1へ取り込まれ凝縮器58を冷却した後、放熱ファン56の吸込口56aに吸い込まれ、吹出口56bから第2空間S2へ吐出される。第2空間S2に吐出された空気は、圧縮機36を冷却しながら第2空間S2内を流れ、外箱12aに設けられた排気口48や、背面グリル52に設けられた排気口49を通って外部へ排気される。
【0037】
本実施形態では、切替弁94が、機械室22の側面に設けられた給気口46の周縁外側に配置されている。そのため、給気口46から導入する空気を切替弁94が遮ることがなく、第1空間S1に外部の空気が取り込まれやすくなり、機械室22内の冷却効率を向上させることができる。
【0038】
また、本実施形態では、切替弁94が給気口46の周縁外側に配置されており、給気口46から導入された外部の空気が切替弁94の近傍を通過するため、切替弁94の周りの空気が淀み滞留することがない。そのため、切替弁94を流れる冷媒を冷却することができ、更なる冷蔵庫の省電力化を図ることができる。
【0039】
しかも、本実施形態では、切替弁94は、放熱ファン56の吸込口56aと外箱12aに設けられた給気口46とを繋ぐ流路を構成する第1空間S1内に配置されているため、効率的に切替弁94を流れる冷媒を冷却することができ、冷蔵庫の省電力化を図ることができる。
【0040】
本実施形態では、切替弁94が取付金具100を介して補強アングル42に固定されているため、切替弁94に接続された冷媒配管が不意に破損することがない。
【0041】
また、本実施形態では、機械室22の側面を構成する外箱12aに対向する対向面102aに切替弁94が固定されているため、切替弁94とともに第1空間S1に収納されている凝縮器58や蒸発パイプ70から放出された熱の影響を受けにくくなる。
【0042】
特に、本実施形態のように取付金具100の保持部102と切替弁94との間にシート状弾性体110を設けることで、切替弁94の振動を抑えつつ、凝縮器58や蒸発パイプ70による熱影響を抑えることができる。
【0043】
また、本実施形態では、補強アングル42に固定される固定部104と切替弁94を取り付ける保持部102とを繋ぐ連結部106に、切替弁94に接続されたリード線120を沿わせて設けるガイド部106aが設けられているため、リード線120の配線作業性が向上するとともに、リード線120が意図しない位置に配され、リード線120が給気口46を遮ったり、振動発生時にリード線120が他部材に衝突して異音を発生させたりするおそれがない。
【0044】
(変更例)
上記した実施形態において切替弁94の上部が、取付金具100の保持部102より上方へはみ出るように切替弁94を保持部102に固定してもよい。
【0045】
また、上記した実施形態では、冷蔵庫本体12の背面下部に機械室22が位置する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、冷蔵庫本体12の背面上部に設けられてもよい。
【0046】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0047】
10…冷蔵庫、12…冷蔵庫本体、12a…外箱、13…段部、14…冷蔵室、16…野菜室、22…機械室、26…冷蔵冷却器、28…冷蔵ファン、30…冷凍冷却器、32…冷凍ファン、36…圧縮機、42…補強アングル、44…底板、46…給気口、47…給気口、48…排気口、49…排気口、52…背面グリル、56…放熱ファン、56a…放熱ファンの吸込口、56b…放熱ファンの吹出口、58…凝縮器、84…冷凍サイクル、94…切替弁、100…取付金具、102…保持部、104…固定部、106…連結部、106a…ガイド部、106b…ドライヤ保持部、108…クリップ、110…シート状弾性体、120…リード線、S1…第1空間、S2…第2空間