(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ノリちぎり具
(51)【国際特許分類】
A47J 43/28 20060101AFI20230113BHJP
A23L 17/60 20160101ALI20230113BHJP
B26D 3/24 20060101ALI20230113BHJP
B26B 3/00 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
A47J43/28
A23L17/60 103Z
B26D3/24 A
B26B3/00 Z
(21)【出願番号】P 2019221706
(22)【出願日】2019-12-06
【審査請求日】2021-10-09
(73)【特許権者】
【識別番号】312014867
【氏名又は名称】黒田 まさみ
(72)【発明者】
【氏名】黒田 哲正
(72)【発明者】
【氏名】黒田 まさみ
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3223958(JP,U)
【文献】米国特許第5101562(US,A)
【文献】特開2010-188091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 43/28
A23L 17/60
B26D 3/24
B26B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノリをちぎる為のノリちぎり具であって、このノリちぎり具は、筒状の本体部と、この本体部から内方に延在するちぎり刃から構成され、この本体部は長手方向に対となった側壁部を有し、この両側壁部の壁上部から内方に延在する内方壁部にちぎり刃を設けたことを特徴とするノリちぎり具。
【請求項2】
請求項1のノリちぎり具のちぎり刃は先端が三角形状であることを特徴とするノリちぎり具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のノリちぎり具は、側壁部を押圧してちぎり刃の間隔を調整できる弾力性を有することを特徴とするノリちぎり具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかのノリちぎり具の一対のちぎり刃の先端をずらしたことを特徴とするノリちぎり具。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかのノリちぎり具は、単一の部材からなることを特徴とするノリちぎり具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シート状のノリを細かくちぎって食品に振りかける為のノリちぎり具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シート状のノリを、手でちぎって食品に振りかけて食すことがあったが、手でちぎるには手間がかかるし、衛生的でもなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献の技術のような技術があったが、いずれも構造が複雑で、高価であるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ノリをちぎる為のノリちぎり具であって、このノリちぎり具は、筒状の本体部と、この本体部から内方に延在するちぎり刃から構成され、この本体部は長手方向に対となった側壁部を有し、この両側壁部の壁上部から内方に延在する内方壁部にちぎり刃を設けたことを特徴とするノリちぎり具。
【発明の効果】
【0006】
上記の問題点を解決し、シンプルで使いやすいノリちぎり具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第一の実施例のノリちぎり具を示す斜視図である。
【
図2】第一の実施例のノリちぎり具を示す正面図、平面図、右側面図、底面図である。背面図は正面図と同一に表れる。左側面図は右側面図と対称に表れる。
【
図3】第二の実施例のノリちぎり具を示す斜視図である。
【
図4】第二の実施例のノリちぎり具を示す正面図、平面図、右側面図、底面図である。背面図は正面図と同一に表れる。左側面図は右側面図と対称に表れる。
【
図5】第三の実施例のノリちぎり具を示す斜視図である。
【
図6】第三の実施例のノリちぎり具を示す正面図、平面図、右側面図、底面図である。背面図は正面図と同一に表れる。左側面図は右側面図と対称に表れる。
【
図7】第四の実施例のノリちぎり具を示す斜視図である。
【
図8】実施例のノリちぎり具の作用を説明する平面図の一部である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ノリをちぎる為のノリちぎり具であって、このノリちぎり具は、筒状の本体部と、この本体部から内方に延在するちぎり刃から構成され、この本体部は長手方向に対となった側壁部を有し、この両側壁部の壁上部から内方に延在する内方壁部にちぎり刃を設けたことを特徴とするノリちぎり具。
【0009】
上記のノリちぎり具のちぎり刃は先端が三角形状であることを特徴とするノリちぎり具。
上記のノリちぎり具は、側壁部を押圧してちぎり刃の間隔を調整できる弾力性を有することを特徴とするノリちぎり具。
【0010】
上記の何れかのノリちぎり具の一対のちぎり刃の先端をずらしたことを特徴とするノリちぎり具。
上記の何れかのノリちぎり具は、単一の部材からなることを特徴とするノリちぎり具。
【実施例】
【0011】
図1、
図2により、第一の実施例のノリちぎり具を説明する。ノリちぎり具10は、円筒状の本体部20と、この本体部20の上部から内方に延在するちぎり刃30から構成されている。この本体部20は長手方向に対となった側壁部21を有し、この両側壁部21の壁上部22から傾斜して内方に延在する内方壁部23にちぎり刃30を備えている。
【0012】
本体部20は、一枚の金属板をプレスして作るのが望ましいが、プラスチックで成型してもよい。本体部20は、対になった側壁部21を有し、側壁部21の壁上部22を折り曲げて、内方に傾斜させて延在させ、一対の内方壁部23を形成する。内方壁部23の端部近傍には、内方に向いたちぎり刃30を形成している。
【0013】
図8のように、両ちぎり刃30は、両方向から対向し、両先端部が向き合った形に形成されている。この実施例では、ちぎり刃30は先端が鋭角の三角形の一部となっており、ちぎり刃30の三角形の先端同士は半周期ずつずらして配置している(X)。ちぎり刃30同士に隙間を与えて、この隙間にシート状のノリ50が挿入でき、挿入されたノリ50にちぎり刃30の先端が接触して、ノリの破断を容易にしている。なおかつ、この隙間があるので、破断されたノリ50が詰まり難い効果もある。
【0014】
図3、
図4により、第二の実施例のノリちぎり具を説明する。本体部20の長手方向の端部近傍に挿入部26を設けたものである。挿入部26から、シート状のノリ50を挿入し易くしている。
【0015】
図5、
図6により、第三の実施例のノリちぎり具を説明する。本体部20を矩形の筒状にしたものである。底面が平らなので、テーブルに置いて使用することができる。
【0016】
ノリちぎり具10の使用に当たっては、内方壁部23に、板状のノリ50を押し付けるようにして、長手方向にスライドさせると、ちぎり刃30によりノリ50が細かくちぎられ、ノリ50は空洞部24を通って排出される。内方壁部23が内側に谷状に傾斜しているので、ノリ50をちぎり刃30方向に導入し易くするガイドの効果を果たしている。さらに、ちぎり刃30は先端が内方に向いているので、指が触らず安全である。
【0017】
図9により、ノリちぎり具の効果の一つを説明する。ノリちぎり具10を指の力Fで押したとき、本体部20が変形可能なように剛性を設定した場合、指の力Fでちぎり刃30の間の隙間を調整することができる。隙間を小さくするとノリの破片を細かくでき、隙間を大きくすると、ノリの破片を大きくすることができる。
【0018】
図7は第四の実施例であり、ノリちぎり具10の一端に栓抜き40を設けたものである。余分な部材を追加せずに機能を付加することができる。
【0019】
以上の実施例では、ノリちぎり具10は一枚の金属板あるいは一個のプラスチック部品で構成されているので、省資源が可能であり、組付けの加工工数も削減できる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0020】
この発明のノリちぎり具は、一般家庭用にも有用であり、料理店など業務用にも利用可能である。
【符号の説明】
【0021】
10はノリちぎり具
20は本体部
21は側壁部
22は壁上部
23は内方壁部
24は空洞部
26は挿入部
30はちぎり刃
40は栓抜き
50はノリ