(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】地盤改良装置
(51)【国際特許分類】
E02D 3/12 20060101AFI20230113BHJP
【FI】
E02D3/12 102
(21)【出願番号】P 2020212307
(22)【出願日】2020-12-22
【審査請求日】2021-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000236610
【氏名又は名称】株式会社不動テトラ
(74)【代理人】
【識別番号】100110319
【氏名又は名称】根本 恵司
(72)【発明者】
【氏名】田中 肇一
(72)【発明者】
【氏名】能登 航
(72)【発明者】
【氏名】高見 成一
(72)【発明者】
【氏名】雑賀 光洋
(72)【発明者】
【氏名】中井 啓二
(72)【発明者】
【氏名】秋間 健
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-180168(JP,A)
【文献】特開2001-329528(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤中に貫入する管ロッドの下部に攪拌ヘッドを取り付け、攪拌ヘッドより地盤中に改良材料を噴射して地盤改良を行う地盤改良装置であって、
管ロッドの下部に取り付ける攪拌ヘッドに、
地盤中に改良材料を噴射する噴射ノズルを備えるとともに、噴射ノズルの上方に管ロッドの上部に向けて水又は水とエアーの混合物を噴射
して排泥を上方に押し上げる第一排泥用噴射孔
と、第一排泥用噴射孔の上方に間隔を空けて管ロッドの上部に向けてエアーを噴射
して排泥を上方に押し上げる第二排泥用噴射孔
とをそれぞれ備えることを特徴とする地盤改良装置。
【請求項2】
請求項1に記載された地盤改良装置において、
第一排泥用噴射孔の噴射方向は、第二排泥用噴射孔の噴射方向より管ロッドの軸方向に対して上向きの斜めの角度を大きくしたことを特徴とする地盤改良装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された地盤改良装置において、
第一排泥用噴射孔と第二排泥用噴射孔の上下方向の間隔は、20cm以上であることを特徴とする地盤改良装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤中に改良材料を噴射し、噴射した改良材料と地盤を混合攪拌し、地盤中に地盤改良体を造成して地盤改良を行う地盤改良装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地盤改良方法の一つである高圧噴射攪拌工法では、地盤中に貫入可能な管ロッドと、管ロッドの下部に取り付ける攪拌ヘッドを備える地盤改良装置を用いて地盤改良を行う。この地盤改良装置の攪拌ヘッドには、改良材料を噴射する噴射ノズルを備える。改良材料は、セメントミルクなどの固化材とエアーを混合したもので、噴射ノズルより噴射する。
【0003】
高圧噴射攪拌工法は、地盤にガイドホールを削孔し、このガイドホール内に、下部に攪拌ヘッドを取り付ける管ロッドを貫入する。管ロッドを所定の深度まで貫入した後、管ロッドを回転させながら、攪拌ヘッドの噴射ノズルより改良材料を地盤中に噴射する。この噴射する改良材料により地盤を掘削するとともに、掘削した地盤と改良材料を混合攪拌する。この地盤の掘削と、地盤と改良材料の混合攪拌を、管ロッドを引き抜きながら上方に向かって行うことで、地盤中に上下に向かう円柱状の地盤改良体を造成して地盤改良を行うようになる。
【0004】
高圧噴射攪拌工法では、改良材料を地盤中に噴射し、地盤を掘削するとともに、掘削した地盤と改良材料を混合攪拌するが、このとき、掘削した地盤と改良材料の一部がスラリー状の排泥となって、ガイドホール内において、ガイドホールと管ロッド間の隙間を上方に向かって流れる。この排泥は、ガイドホールから地表面に排出される。
【0005】
この排泥の排出においては、円滑に排出を行うことができなければ、排泥が地盤中に大量に溜まって、それにより、地盤中に造成する地盤改良体において出来形不良という問題や周辺地盤の異常変位という問題が発生する。特に、深度20m以上の地盤改良を行う場合、排泥を地表面に排出することが難しく、ガイドホールと管ロッド間の隙間が閉塞し、排泥が地盤中に大量に溜まることで、地盤改良体の出来形不良や周辺地盤の異常変位などの問題が発生する。
【0006】
そこで、排泥の排出を円滑に行えるようにするために、地盤改良装置の管ロッドの下部に流動化剤用ノズルを備え、この流動化剤用ノズルより排泥の流れを促進する流動化剤を上方に向けて吐出して、排泥を地表面に排出することが知られている(特許文献1参照)。
【0007】
しかしながら、従来の地盤改良装置において、流動化剤用ノズルより吐出する流動化剤だけでは、排泥を上方に押し上げる力が弱く、そのため、排泥の排出を円滑に行うことができなくなる惧れがある。また、深度20m以上の地盤改良を行う場合、流動化剤の吐出だけでは排泥を上方に押し上げる力が弱いため、地表面に排泥を円滑に排出することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、地盤改良を行うときに発生する排泥を、地表面に円滑に排出できるようにし、地盤中に造成する地盤改良体の出来形不良や周辺地盤の異常変位などの問題が発生するのを防止できる地盤改良装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、地盤中に貫入する管ロッドの下部に攪拌ヘッドを取り付け、攪拌ヘッドより地盤中に改良材料を噴射して地盤改良を行う地盤改良装置であって、管ロッドの下部に取り付ける攪拌ヘッドに、地盤中に改良材料を噴射する噴射ノズルを備えるとともに、噴射ノズルの上方に管ロッドの上部に向けて水又は水とエアーの混合物を噴射して排泥を上方に押し上げる第一排泥用噴射孔と、第一排泥用噴射孔の上方に間隔を空けて管ロッドの上部に向けてエアーを噴射して排泥を上方に押し上げる第二排泥用噴射孔とをそれぞれ備える地盤改良装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、攪拌ヘッドに備えた第一排泥用噴射孔から水を管ロッドの上部に向けて噴射するとともに、同時に第一排泥用噴射孔の上方に備えた第二排泥用噴射孔からエアーを管ロッドの上部に向けて噴射することで、地盤改良時に発生する排泥を上方に良好に押し上げることができ、地表面に排泥を円滑に排出することができる。これにより、地盤中に造成する地盤改良体の出来形不良や周辺地盤の異常変位などの問題が発生するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の地盤改良装置の全体を示す説明図である。
【
図2】地盤改良装置の管ロッドの下部及び攪拌ヘッドの正面図である。
【
図3】地盤改良装置の攪拌ヘッドの縦断面図である。
【
図4】地盤改良装置の攪拌ヘッドの拡大平面図である。
【
図6】排泥の排出状態を示す
図5の一部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の地盤改良装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る地盤改良装置は、地盤中に改良材料Sを噴射し、地盤を掘削するとともに、掘削した地盤と改良材料Sを混合攪拌して、地盤中に地盤改良体Tを造成する高圧噴射攪拌工法に用いるものである。ただし、地盤改良装置は、高圧噴射攪拌工法に限定されるものではなく、深層混合処理工法などによる他の地盤改良方法に用いるようにしてもよい。
【0014】
図1は、地盤改良装置の全体を示す説明図である。
地盤改良装置は、図示のように、自走可能な施工機1を備え、施工機1の前部にマスト2を立設し、立設したマスト2に沿って上下に向かう回転自在の管ロッド3を備える。管ロッド3は、施工機1により地盤中に貫入または引き抜き可能となる。なお、施工機1は、自走可能なものに限定されず、固定式のものでもよい。
【0015】
また、施工機1の周辺には、固化材を生成して、管ロッド3に供給する固化材供給部4と、管ロッド3にエアーを供給するエアー供給部5と、管ロッド3に水を供給する水供給部6などを備えている。固化材は、例えばセメントミルクである。ただし、セメントミルクに限定されるものではない。
【0016】
図2は、地盤改良装置の管ロッド3の下部及び攪拌ヘッド7の正面図であり、
図3は、地盤改良装置の攪拌ヘッド7の縦断面図であり、
図4は、地盤改良装置の攪拌ヘッド7の拡大平面図である。
管ロッド3は、3重管構造で、その内部を、
図1に示す固化材供給部4、エアー供給部5、水供給部6から供給されたセメントミルク(固化材)、水、エアーが別々に流れる。
この管ロッド3の下部には、
図2に示すように、攪拌ヘッド7を取り付け、攪拌ヘッド7も、管ロッド3と同様、3重管構造で、その内部をセメントミルク、水、エアーが別々に流れる。その内部の構造については後述する。
【0017】
攪拌ヘッド7は、その下端に、複数のビット11を取り付けるとともに、セメントミルクを吐出する吐出孔12を斜め下方に向けて備える。また、攪拌ヘッド7の下端のビット11を取り付けた位置の上側に、改良材料Sを噴射する噴射ノズル13を備える。噴射ノズル13では、中心部からセメントミルクが、その周囲からエアーが出ることで、セメントミルクとエアーが混合して改良材料Sとなって地盤中に噴射する。
【0018】
噴射ノズル13は、
図2、
図3に示すように、攪拌ヘッド7の外周の2ヶ所に備え、その向き(噴射方向)を管ロッド3の軸方向と直交する方向にする。この噴射ノズル13は、2つであるが、これに限定されるものではなく、1つあるいは3つ以上の複数であってもよい。また、噴射ノズル13の向きも、管ロッド3の軸方向と直交する方向に限定されるものではなく、直交する方向から上下に傾く方向でもよい。
【0019】
また、攪拌ヘッド7は、
図2、
図3、
図4に示すように、その上下方向中間部に第一排泥用噴射孔15を備えるとともに、第一排泥用噴射孔15の上方に間隔Pを空けて第二排泥用噴射孔16を備える。
第一排泥用噴射孔15からは、管ロッド3の上部に向けて水Wを噴射する。第一排泥用噴射孔15は、攪拌ヘッド7の外周の4か所(この実施形態では、攪拌ヘッド7の外周の周方向に等間隔)に備える。なお、第一排泥用噴射孔15からは、水Wを噴射しているが、水Wとエアーを混合した混合物を噴射するようにしてもよい。第二排泥用噴射孔16からは、管ロッド3の上部に向けてエアーAを噴射する。第二排泥用噴射孔16は、攪拌ヘッド7の外周の2ヶ所(この実施形態では、攪拌ヘッド7の径方向両側)に備える。
【0020】
即ち、第一排泥用噴射孔15と第二排泥用噴射孔16は、上下方向(管ロッド3の軸方向)において間隔Pを空けて備えている。ここでの第一排泥用噴射孔15と第二排泥用噴射孔16の上下方向の間隔Pは、20cm以上である。この第一排泥用噴射孔15と第二排泥用噴射孔16の上下方向の間隔Pが20cm未満であると、第一排泥用噴射孔15から噴射する水Wと第二排泥用噴射孔16から噴射するエアーAとが噴射直後に互いに干渉し合って、排泥を上方に押し上げる力が弱くなる。そのため、排泥を上方に良好に押し上げるためには、一排泥用噴射孔15と第二排泥用噴射孔16の上下方向の間隔Pを20cm以上にするのがよい。
【0021】
また、第一排泥用噴射孔15は、攪拌ヘッド7の外周の4ヶ所に備えるようにしているが、これらに限らず、1ヶ所ないし3ヶ所あるいは5ヶ所以上の複数備えるようにしてもよい。第二排泥用噴射孔16も、攪拌ヘッド7の外周の2ヶ所に備えるようにしているが、これらに限らず、1ヶ所あるいは3ヶ所以上の複数備えるようにしてもよい。
【0022】
第一排泥用噴射孔15と第二排泥用噴射孔16は、その向きを、つまり第一排泥用噴射孔15の水W又は水Wとエアーの混合物の噴射方向あるいは第二排泥用噴射孔16のエアーAの噴射方向を、管ロッド3の上部に向けているが、その噴射方向は、管ロッド3の軸方向に対して上向きの0度から上向きの斜め50度の角度の範囲Kである。なお、この噴射方向が管ロッド3の軸方向に対して上向きの斜め50度より大きな角度にすると、排泥を上方に押し上げる力が弱くなり、排泥の円滑な排出ができなくなる。
【0023】
また、第一排泥用噴射孔15と第二排泥用噴射孔16では、その噴射方向(向き)において、第一排泥用噴射孔15の噴射方向を、第二排泥用噴射孔16の噴射方向より管ロッド3の軸方向に対して上向きの斜めの角度を大きくするのがよい。例えば、第一排泥用噴射孔15の噴射方向を管ロッド3の軸方向に対して上向きの斜め45度の角度にし、第二排泥用噴射孔16の噴射方向を管ロッド3の軸方向に対して上向きの斜め20度の角度にする。なお、この角度は、管ロッド3の軸方向に対して上向きの0度から上向きの斜め50度の角度の範囲K内であれば、上記の角度に限定されるものではない。
【0024】
このように第一排泥用噴射孔15の噴射方向を、第二排泥用噴射孔16の噴射方向より管ロッド3の軸方向に対して上向きの斜めの角度を大きくすることで、第一排泥用噴射孔15から噴射する水Wなどが、第二排泥用噴射孔16から噴射するエアーAに直接当たってエアーAの噴射力(エアーAによる排泥を押し上げる力)を弱めるのを防止でき、これにより、排泥を上方に良好に押し上げることができる。
【0025】
次に、攪拌ヘッド7の内部の構造について説明する。
攪拌ヘッド7は、
図3、
図4に示すように、その中心側にセメントミルクが流れる第一通路21を設け、その外側に水が流れる第二通路22を設け、一番外側にエアーが流れる第三通路23を設ける。
【0026】
第一通路21は、攪拌ヘッド7の下端に備える吐出孔12に接続し、吐出孔12にセメントミルクを供給する。これとともに、途中で分岐して、2つの噴射ノズル13に接続し、噴射ノズル13にセメントミルクを供給する。
第二通路22は、攪拌ヘッド7の上下方向中間部に備えた第一排泥用噴射孔15に接続し、第一排泥用噴射孔15に水を供給する。
第三通路23は、2つの噴射ノズル13に接続し、噴射ノズル13にエアーを供給するとともに、途中で分岐し、攪拌ヘッド7の上下方向中間部に備えた第二排泥用噴射孔16に接続し、第二排泥用噴射孔16にエアーを供給する。
なお、攪拌ヘッド7の内部の構造は、上記の3重管構造に限定されるものではなく、固化材供給部4、エアー供給部5、水供給部6から供給されたセメントミルク、水、エアーが別々に流れるものなら他の構造でもよい。
【0027】
次に、この地盤改良装置を用いて行う地盤改良時の排泥の排出状態について説明する。
図5、排泥の排出状態を全体的に示す図であり、
図6は、排泥の排出状態を示す
図5の一部の拡大図である。
地盤改良装置において、
図5、
図6に示すように、地盤中に貫入した攪拌ヘッド7の噴射ノズル13より改良材料Sを噴射し、地盤を掘削するとともに、掘削した地盤と改良材料Sを混合攪拌し、地盤中に地盤改良体Tを造成して地盤改良を行う。この地盤改良時、掘削した地盤と改良材料Sの一部がスラリー状の排泥となって、ガイドホールHと管ロッド3間の隙間を上方に向かって流れる。
【0028】
このとき、攪拌ヘッド7の上下方向中間部に備えた第一排泥用噴射孔15から水Wを噴射するとともに、同時に第一排泥用噴射孔15の上方に備えた第二排泥用噴射孔16からエアーAを噴射する。この第一排泥用噴射孔15から噴射した水Wによって、排泥を上方に押し上げるとともに、排泥に水を混ぜることで、排泥を粘性の低い流動性のある状態にする(排泥の流動化)。続いて、第二排泥用噴射孔16から噴射したエアーAによって、粘性の低い流動性のある状態の排泥を上方に押し上げるようにする。
【0029】
以上説明したように、攪拌ヘッド7に備えた第一排泥用噴射孔15から水Wを管ロッド3の上部に向けて噴射するとともに、同時に第一排泥用噴射孔15の上方に備えた第二排泥用噴射孔16からエアーAを管ロッド3の上部に向けて噴射することで、地盤改良時に発生する排泥を上方に良好に押し上げることができ、地表面に排泥を円滑に排出することができる。特に、粘土分含有率の多い粘性土地盤での地盤改良、あるいは深度20m以上の地盤改良を行う場合でも、地表面に排泥を円滑に排出することができる。これにより、地盤中に排泥が大量に溜まるのをなくし、地盤中に造成する地盤改良体Tの出来形不良や周辺地盤の異常変位などの問題が発生するのを防止することができる。
【0030】
また、地盤改良時における排泥の排出では、第一排泥用噴射孔15から噴射する水W又は水Wとエアーを混合した混合物と、第二排泥用噴射孔16から噴射するエアーAとを使用している。これにより、排泥の排出において、特殊な材料を使用することなく、水やエアーという入手が容易で安価な材料を使用することで、地盤改良における工費を安価にすることもできる。
【0031】
また、管ロッド3と攪拌ヘッド7は、3重管構造にし、その内部をセメントミルク、水、エアーが別々に流れることで、セメントミルク、水、エアーの噴射する量を別々にコントロールすることができ、それぞれの噴射する量を最適なものにすることができる。
【0032】
また、前述の実施形態において、第一排泥用噴射孔15から噴射材料Jとして水Wを噴射しているが、この水Wに硬化遅延剤などを混ぜてもよい。水Wに硬化遅延剤などを混ぜることで、排泥が固まるのを遅らせることができ、排泥の排出をより円滑に行うことができる。
【符号の説明】
【0033】
1…施工機、2…マスト、3…管ロッド、4…固化材供給部、5…エアー供給部、6…水供給部、7…攪拌ヘッド、11…ビット、12…吐出孔、13…噴射ノズル、15…第一排泥用噴射孔、16…第二排泥用噴射孔、21…第一通路、22…第二通路、23…第三通路。