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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】荷物取扱機器
(51)【国際特許分類】
   B66C 1/12 20060101AFI20230113BHJP
   B66C 1/42 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
B66C1/12 G
B66C1/42 F
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020523472
(86)(22)【出願日】2018-07-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-03
(86)【国際出願番号】 BR2018050233
(87)【国際公開番号】W WO2019010556
(87)【国際公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-05-18
(31)【優先権主張番号】62/530,562
(32)【優先日】2017-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520009895
【氏名又は名称】ポルトセル - テルミナル エスペスィアリザド デ バーラ ド リアチョ ソシエダッド アノニマ
(73)【特許権者】
【識別番号】520009909
【氏名又は名称】フォルテマール ナベガソォン リミターダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デ リーマ、セルジオ ルイス
(72)【発明者】
【氏名】リベイロ、アゴスティーニ
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開昭48-018951(JP,A)
【文献】豪国特許出願公開第2012202016(AU,A1)
【文献】特開2015-196580(JP,A)
【文献】中国実用新案第203143932(CN,U)
【文献】特開平01-156204(JP,A)
【文献】国際公開第2016/066899(WO,A1)
【文献】特開2000-255967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66C 1/12
B66C 1/42
B66C 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物のベールの結束手段に係合するように構成された荷物取扱機器であって、前記荷物取扱機器は、2つの把持部によって形成された少なくとも1つの把持要素(12、120、1200)を備える少なくとも1つの設置部分(11、110、1100)を備え、前記2つの把持部は、離れるように移動し、且つ前記結束手段を把持するために互いに接近し、前記把持部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることは、少なくとも1つの空気圧シリンダ(14、140、1400)によって行われ
前記少なくとも1つの設置部分(11、110、1100)は、前記荷物のベールを押圧して、前記少なくとも1つの把持要素(12、120、1200)が前記結束手段を捕捉するための空間を作り出すように構成されている少なくとも1つのプッシャ要素を更に備えることを特徴とする、荷物取扱機器。
【請求項2】
各設置部分(11)は、2つの側壁(11a)を有する構造を備え、把持要素(12)が、前記設置部分(11)の各側壁(11a)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の荷物取扱機器。
【請求項3】
各把持要素(12)の各把持部(12a、12b)は、前記設置部分(11)のそれぞれの側壁面(11a)に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の荷物取扱機器。
【請求項4】
第1の空気圧シリンダ(14)が前記2つの把持部の第1の把持部(12a)を駆動するように配置され、第2の空気圧シリンダが前記2つの把持部の第2の把持部(12b)を駆動するように配置されていることを特徴とする、請求項3に記載の荷物取扱機器。
【請求項5】
前記荷物取扱機器は、少なくとも8本の平行ビーム(19)を備え、前記少なくとも8本の平行ビーム(19)は、前記平行ビームを実質的に横断して延伸する中央ビーム本体(20)に接続され、各平行ビームは、2つの支持構造(10)を支持し、各支持構造は、2つの設置部分(11)を有し、各設置部分(11)は、2つの把持部(12)を有することを特徴とする、請求項1~4の何れか一項に記載の荷物取扱機器。
【請求項6】
各設置部分(110)は、空気圧シリンダ(140)に接続された第1及び第2の設置部(110a、110b)と、第1の把持部(120a)であって、前記第1の把持部から突き出る湾曲された下部突出部を備える第1の把持部と、第2の把持部(120b)であって、前記第2の設置部から突き出る湾曲された下部突出部を備える第2の把持部とを備え、前記把持部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることは、前記設置部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることによって行われることを特徴とする、請求項1に記載の荷物取扱機器。
【請求項7】
前記機器は、前記設置部分(110)を支持する支持構造(100)を備え、各支持構造(10)は、前記設置部分を保護するハウジング部分(150)と、前記ハウジング部分から垂直に突出する突出支柱(160)とを備え、前記機器は、前記支持構造の前記支柱(160)を受容するように構成された管状要素(180)を有する維持構造(170)を更に備え、前記支柱(160)を前記維持構造(170)の前記管状要素(180)の中に摺動することが、前記ハウジング部分の垂直変位を可能にすることを特徴とする、請求項6に記載の荷物取扱機器。
【請求項8】
前記支持構造は、2つの支柱(160)を備え、前記維持構造は、2つの管状要素(180)を備え、前記管状要素の各々は、それぞれの支柱を受容するように構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の荷物取扱機器。
【請求項9】
前記機器は、前記設置部分(1100)を有する支持構造(1000)を備え、各支持構造(1000)は、前記設置部分(1100)を保護するハウジング部分(1500)と、前記ハウジング部分(1500)から垂直に突き出る支柱(1600)とを備え、前記機器は、各支持構造に結合された維持構造(1700)を更に備え、各維持構造(1700)は、それぞれの支持構造の支柱を受容するように構成された管状要素を有し、前記維持構造の前記管状要素における前記支柱の摺動が、前記ハウジング部分の垂直変位を可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の荷物取扱機器。
【請求項10】
前記機器は、前記ハウジング部分(1500)に接続された容器(1300)を更に備え、前記容器は、前記設置部分(1100)の第1の設置部(1100a)を保護するために前記ハウジング部分にヒンジ結合された第1の容器部(1300a)と、前記設置部分(1100)の第2の設置部(1100b)を保護するために前記ハウジング部分にヒンジ結合された第2の容器部(1300b)とを備えることを特徴とする、請求項9に記載の荷物取扱機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物を取り扱うための機器に関し、より詳細には、ワイヤで結束された荷物のベールを取り扱うための機器に関する。
【背景技術】
【0002】
当技術分野においては、大きい荷物のための様々な輸送の手段が既知である。一般的に、荷物は、クレーン、ブーム付きフォークリフト、又は機械式アームを使用してコンベアに積載されるパレット、コンテナ、又はベール(材料のブロック)において輸送される。
【0003】
ベールは頑丈なワイヤ又は弦で結束された材料のパケットを備えるので、ベールの取り扱いは特に複雑であり、特に船の船倉にベールを積載する場合に、持ち上げのために使用される構造又は機器が船の船倉内でのベールの配置(積み込みと呼ばれる活動)を妨げることができない場合に、機械式アーム及びブームをベールに直接使用することは効率的な解決策ではない。
【0004】
図1及び図2は、セルロースベールを移動するための既知の従来技術の解決策を示す。図1は、ワイヤ2によってグループ化及び結束されたパケットによって形成されたベール1のセットを示す。ベール1は、一連のフックチェーン5で構成される持ち上げ機器4を有するクレーン3によって昇降される。図2により良好に示されるように、チェーンフック5は、ベール1のワイヤ2に手動で固定される必要がある。この結果、オペレータはチェーンフック5をワイヤ2に固定するためにベールのセットに登る必要がある。
【0005】
このタイプの人間の介入は、事故のリスク及びアクティビティの人間工学的側面に対する必要な懸念を生じる他に、荷物取扱操作の時間及び費用を増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の不便さ及び当業者に周知の他の不便さを考慮して、本発明は、荷物の取り扱いに対するより効率的で安全な解決策を提供する。
【0007】
この結果、本発明の第1の態様は、荷物のベールを持ち上げるための人間の介入の必要性を排除する荷物取扱機器を提供することである。
【0008】
本発明はまた、自動操作に介してベールを結束するワイヤ又は弦に係合することができる荷物取扱機器を提供する。
【0009】
本発明の荷物取扱機器は、広く適用可能な物流の解決策であるように、従来技術において既知の種類のクレーンによって移動することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、荷物のベールの結束手段に係合するように構成された荷物取扱機器を提供する。荷物取扱機器は、2つの把持部によって形成された少なくとも1つの把持要素を備える少なくとも1つの設置部分を備え、2つの把持部は、離れるように移動し、且つ結束手段を把持するために接近し、把持部を離れるように移動させ、且つそれらを接近させることは、空気圧シリンダによって行われる。
【0011】
本発明の一実施形態においては、各設置部分は、2つの側壁を有する構造を備え、把持要素は、設置部分の各側壁に取り付けられる。好ましくは、各把持部は、設置部分の側壁のそれぞれの表面に配置される。
【0012】
このような実施形態においては、第1の空気圧シリンダが、第1の把持部を駆動するように配置され、第2の空気圧シリンダが、第2の把持部を駆動するように配置される。
【0013】
機器は、少なくとも8本の平行ビームを更に備えてもよく、少なくとも8本の平行ビームは、平行ビームを実質的に横断して延伸する中央ビーム本体に接続され、各平行ビームは、2つの支持構造を支持し、各支持構造は、2つの設置部分を有し、各設置部分は、2つの把持部を有する。
【0014】
本発明の別の実施形態においては、設置部分は、空気圧シリンダに接続された第1及び第2の設置部と、第1の設置部から突き出る湾曲された下部突出部を備える第1の把持部と、第2の設置部から突き出る湾曲された下部突出部を備える第2の把持部とを備え、把持部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることは、設置部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることによって行われる。
【0015】
機器は、設置部分を保護するハウジング部分及びハウジング部分からの垂直突出支柱を備える支持構造と、支持構造の支柱を受容するように構成された管状要素を有する維持構造とを更に備えてもよく、支柱を維持構造の管状要素の中に摺動することが、ハウジング部分の垂直変位を可能にする。
【0016】
このような実施形態においては、支持構造は、2つの支柱を備え、維持構造は、2つの管状要素を備え、管状要素の各々は、支柱のそれぞれの1つを受容するように構成される。また、この実施形態においては、空気圧シリンダは、フォークによって第1及び第2の設置部に結合される。
【0017】
第3の実施形態においては、本発明はまた、荷物のベールの結束手段に係合するように構成された荷物取扱機器を意図し、機器は、少なくとも2本の平行ビームを備え、少なくとも2本の平行ビームは、平行ビームを実質的に横断して延伸する中央ビーム本体に接続され、平行ビームの各々は、2つの支持構造を支持し、各支持構造は、2つの把持部によって形成された1つの把持要素を有する設置部分を備え、2つの把持部は、結束手段を把持するために接近し、且つ離れるように移動し、把持部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることは、空気圧シリンダによって行われる。
【0018】
本発明の一実施形態においては、設置部分は、空気圧シリンダに接続された第1及び第2の設置部と、第1の設置部から突出する湾曲された下部突出部を備える第1の把持部と、第2の設置部から突き出る湾曲された下部突出部を備える第2の把持部とを備え、把持部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることは、設置部を接近させ、且つそれらを離れるように移動させることによって行われる。
【0019】
各支持構造は、設置部分を保護するハウジング部分と、ハウジング部分の垂直突出支柱とを備えることができ、機器は、各支持構造に結合された維持構造を更に備え、各維持構造は、それぞれの支持構造の支柱を受容するように構成された管状要素を有し、維持構造の管状要素の中への支柱の摺動が、ハウジング部分の垂直変位を可能にする。
【0020】
本発明の一実施形態においては、機器は、ハウジング部分に接続された容器を更に備え、容器は、第1の設置部を保護するためにハウジング部分に枢動可能に結合された第1の容器部と、第2の把持部を保護するためにハウジング部分に枢動可能に結合された第2の容器部とを備える。
【0021】
以下で、本発明が、図面に示される例示的な実施形態に基づいて、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来技術の既知の荷物取扱機器の図である。
図2】従来技術の既知の荷物取扱機器のフックを材料のベールに引っ掛ける手動操作の図である。
図3】本発明の第1の実施形態による荷物取扱機器の斜視図である。
図4】本発明の第1の実施形態による荷物取扱機器の設置部分の拡大図である。
図5】本発明の第1の実施形態による荷物取扱機器の正面図である。
図6】本発明の第2の実施形態による荷物取扱機器の正面図である。
図7】本発明の第2の実施形態による荷物取扱機器の設置部分の正面図である。
図8図6の垂直中央断面図で取られる断面図である。
図9】本発明の第2の実施形態による荷物取扱機器の支持構造の正面図である。
図10】本発明の第2の実施形態による荷物取扱機器の維持構造の正面図である。
図11】本発明の第2の実施形態による荷物取扱機器のプッシャ要素の正面図である。
図12】本発明の第3の実施形態による荷物取扱機器の上面図である。
図13】図12の垂直中央断面図で取られる断面図である。
図14置部分が開いていることを示す本発明の第3の実施形態による荷物取 扱機器の正面図である。
図15】機器が、設置部分が閉じた状態で示されることを示す本発明の第3の実 施形態による荷物取扱機器の正面図である。
図16図1に示される設置部分の1つの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図3図5は、本発明による荷物取扱機器の第1の実施形態を示す。
【0024】
本発明の機器は、例えば、セルロースベールのような荷物のベールを持ち上げて移動させるために使用されてもよい。荷物のベールは、例えば、スチール弦又はワイヤのような結束手段で結束されている材料のパケットである。
【0025】
第1の実施形態においては、機器は、少なくとも1つの把持要素12及び少なくとも1つの空気圧シリンダ14を有する設置部分11を支持する支持構造10を備える。
【0026】
設置部分11は、2つの側壁を有する構造を備え、把持部分12は、設置部分1の各側壁11aに取り付けられる。
【0027】
把持要素12は、2つの把持部12a及び12bによって形成され、各把持部12a及び12bは、設置部分1の側壁面11aに配置される。この結果、図4に最も良好に示されるように、第1の把持部12aは、一方の側壁11aの外面に配置され、第2の把持部12bは、側壁11aの内面に配置される。この実施形態においては、第1の空気圧シリンダ14が第1の把持部12aを駆動するように配置され、第2の空気圧シリンダ(示されない)が第2の把持部12bを駆動するように配置される。
【0028】
図4に最も良好に示されるように、本発明の示される実施形態においては、各側壁11aは、結束手段の把持を支援する切欠き11bを更に有する。
【0029】
図3図5に最も良好に示されるように、図に示される本発明の実施形態においては、機器は、少なくとも8本の平行ビーム19を備え、少なくとも8本の平行ビーム19は、平行ビームを実質的に横断して延伸する中央ビーム本体20に接続され、平行ビームの各々は、2つの支持構造10を支持し、支持構造の各々は、空気圧シリンダ14の作用によって互いに離れるように移動し、且つ互いに近づくように移動する2つの把持部12a、12bによって形成された把持要素12を有する設置部分11を備える。
【0030】
中央ビーム20は、好ましくは、クレーン又はアームのような任意のタイプの昇降機器と係合するように構成される。この結果、本発明の取扱機器は、従来技術において既知である取扱機器に容易に結合されることができる。
【0031】
図4は、支持構造10がハウジング部分15と少なくとも1つの支柱16とを備える実施形態を示す(示される実施形態においては、構造10は2つの支柱16を備える)。各支柱16は、設計部分11から対応する支柱を受容するように構成されて、設置部分11が、支柱が構造10の支柱16を通って摺動して上下に移動することができる。
【0032】
ベールを持ち上げるために、中央ビーム20は降下して、ビーム19、支持構造10、及び設置部分11がまた降下する。把持部12a、12bは、別個の位置において降下し、すなわち、開いた位置において互いに対して開いている。開いた位置においては、把持部は、壁11aの下縁より高い位置にあって、縁が、その瞬間において把持部がベールに接触することなくベールの上部にあってもよい。
【0033】
機器が下降すると、把持部12a、12bは、それらが互いに接近するように、油圧シリンダによって駆動されて閉じる。第1の実施形態のように、把持部は対向するフックの形態であり、接近中に、フックのより薄い部分は、ベールの近くを通過し、結束手段を持ち上げて、それは、対向するフックの内側部上を摺動し、把持部によって「掴まれる」。この時点で、ワイヤは、側壁の切欠き11bの空間に持ち込まれる。対応する結束手段を「掴む」と、機器は持ち上げられることができる。
【0034】
図3に示されるように、本発明の第1の実施形態においては、機器は、各々が第1及び第2の把持部12a、12b(各側壁に1つの要素12)を有する2つの把持要素12を有する、16つの設置要素11を有してもよい。この結果、機器は、1つ以上のベールの結束手段に係合する32つの把持部を備えてもよい。
【0035】
図6図11は、本発明による荷物取扱機器の第2の実施形態を示す。
【0036】
図6は、本発明の第2の実施形態による機器の正面図を示す。
【0037】
第2の実施形態においては、機器は、少なくとも1つの把持要素120及び少なくとも1つの空気圧シリンダ140を有する設置部分110を支持する支持構造100を備える。
【0038】
図6及び図7に最も良好に示されるように、この実施形態においては、設置部分110は、空気圧シリンダ140の作用下において移動する2つの設置部110a及び110bを備える。この結果、設置部は、シリンダによって駆動される場合には、互いに向かって移動する。図8に示されるように、設置部分110は、設置部110a及び110bを共に駆動する2つの空気圧シリンダ140を備えてもよい。
【0039】
把持要素120は、2つの把持部120a及び120bによって形成され、各把持部は、他方の設置部に向かって下方に突出する湾曲された壁のように、一方の設置部から突き出る。この結果、設置部がシリンダによって移動する場合には、対応する把持部がまた移動して、設置部110a及び110bが近づく場合には、2つの把持部120a、120bは、ベールを結束するワイヤを持ち上げるために接近する。
【0040】
設置部分110は、ベールを押圧して、グリップがワイヤを捕捉するための空間を作り出す、スペーサとして機能する2つのプッシャ要素130a及び130b(それらの1つが図11に最も良好に示される)を更に備える。
【0041】
図9に最も良好に示されるように、本発明の第2の実施形態においては、支持構造100は、ハウジング部分150と、少なくとも1つの支柱160とを備える(示される実施形態においては、構造100は2つの支柱160を備える)。この実施形態においては、ハウジング部分150は、構造上のカバーとして機能して、設置部分110を保護する。
【0042】
好ましくは、空気圧シリンダ140は、フォーク140aによって第1及び第2の設置部に結合される(図6を参照)。
【0043】
本発明の機器は、図10により良好に示される維持構造170を更に備えてもよい。好ましくは、維持構造170は、支持構造の支柱160を受容する少なくとも1つの管状要素180を有する。図9及び図10に示される本発明の実施形態においては、維持構造は、支持構造100の2つの支柱160を受容するように構成された2つの管状要素180を有する。この結果、支持構造100、それ故のハウジング部分150は、支柱160を管状要素180に沿って摺動することによって、維持構造170に対して垂直に移動可能であってもよい。
【0044】
維持構造は、機器を他の機器と統合することを可能にし、若しくは設置若しくは昇降構造を支持してもよいビーム190又は他の補強要素を更に備えてもよい。
【0045】
図12図16は、本発明による機器の第3の実施形態を示す。
【0046】
図12は、本発明の第3の実施形態による機器の上面図を示し、機器は、ベールのセットFを昇降するために適用される。
【0047】
図12に示される実施形態においては、機器は、4つの維持構造1700と、4つの設置部分1100を有する4つの支持構造1000とを備える。機器は、2本の平行ビーム1900を更に備え、各ビームは、2つの維持構造1700を受容する。中央ビーム本体2000は、2本の平行ビーム1900を接続する。中央ビーム2000は、クレーン又はアームのような任意のタイプの昇降機器に係合するように使用されることができる少なくとも1つの目2100を備える。この結果、本発明の取扱機器は、従来技術において既知である昇降機器に容易に結合されることができる。
【0048】
この実施形態においては、設置部分1100は、空気圧システム(図16を参照)によって開閉するために駆動される第1及び第2の設置部1100a及び1100bによって形成される。
【0049】
図14図16に最も良好に示されるように、設置部分1100の各々は、離れるように移動し、及びベールを結束するワイヤAを把持するために互いに接近する2つの把持部1200a及び1200bによって形成される把持要素1200を備える。把持部1200a、1200bを接近させ、且つそれらを離れるように移動させることは、設置部1100a及び1100bを接近させ、且つそれらを離れるように移動させる空気圧シリンダ1400によって行われる。好ましくは、把持部1200a、1200bは、設置部1100a及び1100bから突き出る湾曲された下部突出部を備える。互いに向かって突き出るこれらの突出部は、ワイヤAを持ち上げ、それを設置部1100aと1100bとの間に案内するための一種のフックとして機能する(図16を参照)。
【0050】
図14及び図15に最も良好に見られるように、各支持構造1000は、ハウジング部分1500と、2つの垂直支柱1600とを備え、各維持構造1700は、ハウジング部分1500の高さが選択的に調整可能であってもよいように、垂直支柱1600を受容する2つの管状要素を備える。
【0051】
設置部1100a及び1100bのための容器1300は、ハウジング部分1500に接続される。図14図16に最も良好に示されるように、容器は、好ましくは、第1の設置部1000aを保護するためにハウジング部分にヒンジ結合される第1の容器部1300aと、第2の把持部1000bを保護するためにハウジング部分にヒンジ結合される第2の容器部1300bと備える。
【0052】
空気圧シリンダ1400は、ブラケット1400aによってハウジングに結合され(図13を参照)、フォーク2300によって第1及び第2の設置部に結合される(図16を参照)。
【0053】
本発明の荷物取扱機器は、最大約6トンの重量があり、最大約32トンの荷物を支持することができる。加えて、積載要素は、荷物取扱クレーンオペレータ又は船の天井クレーンオペレータによって駆動(開閉)されることができる。
【0054】
この結果、本発明の実施形態の例が説明されたが、本発明の範囲が他の可能な変形を包含し、その可能な均等物を含む添付の特許請求の範囲の内容によってのみ制限されることが理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16