(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】太陽電池アレイ及び太陽光発電モジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 31/05 20140101AFI20230113BHJP
H01L 31/043 20140101ALI20230113BHJP
【FI】
H01L31/04 570
H01L31/04 510
(21)【出願番号】P 2020531984
(86)(22)【出願日】2019-08-23
(86)【国際出願番号】 CN2019102127
(87)【国際公開番号】W WO2020237854
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】201910454083.4
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201920785516.X
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519095522
【氏名又は名称】ジョジアン ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】519095533
【氏名又は名称】ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161746
【氏名又は名称】地代 信幸
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジュアン
(72)【発明者】
【氏名】グオ ジチウ
(72)【発明者】
【氏名】スン チャンジェン
(72)【発明者】
【氏名】ジン ハオ
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/003563(WO,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1879374(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0081417(KR,A)
【文献】国際公開第2016/204192(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04-31/056
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池アレイであって、
複数の
太陽電池セルとフレキシブル金属導電性ストリップを含み、
太陽電池セルの上面及び
太陽電池セルの下面にそれぞれセグメント電極が配置され、前記フレキシブル金属導電性ストリップは隣接する2つの前記
太陽電池セルのうち第1の
太陽電池セルの下面の前記セグメント電極及び第2の
太陽電池セルの上面の前記セグメント電極に接続され、前記太陽電池アレイは前記
太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、
前記フレキシブル金属導電性ストリップと前記セグメント電極との接続領域は全て前記積層構造における積層領域以外の領域に位置し、
前記積層構造は、隣接する2つの前記
太陽電池セルの第1の辺に沿って積層され、前記第1の辺は
矩形の前記
太陽電池セルの長辺であり、
前記フレキシブル金属導電性ストリップの長さは前記
太陽電池セルの短辺の長さの半分未満であり、
前記セグメント電極の長さの値の範囲は、1ミリメートルから15ミリメートルであって、1ミリメートルと15ミリメートルを含む、
ことを特徴とする太陽電池アレイ。
【請求項2】
前記セグメント電極が前記
太陽電池セルの第1の辺に垂直する場合、前記
太陽電池セルの上面及び前記
太陽電池セルの下面に位置する前記セグメント電極の数はいずれも4から9個であって、4個と9個を含み、前記第1の辺は矩形の前記
太陽電池セルの長辺である、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項3】
前記セグメント電極は、前記
太陽電池セルの上面及び前記
太陽電池セルの下面に均一に配置される、
ことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池アレイ。
【請求項4】
前記セグメント電極の幅の値の範囲は、0.5ミリメートルから5ミリメートルであって、0.5ミリメートルと5ミリメートルを含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池アレイ。
【請求項5】
前記フレキシブル金属導電性ストリップの厚さは、200マイクロメートル未満である、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項6】
前記積層構造は、隣接する2つの前記
太陽電池セルの第1の辺に沿って積層され、前記第1の辺は矩形の前記
太陽電池セルの長辺である、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項7】
前記セグメント電極と前記
太陽電池セルの第1の辺との間の角度は鋭角である、
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池アレイ。
【請求項8】
前記積層構造における積層領域の幅は、2ミリメートル未満である、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の太陽電池アレイ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の太陽電池アレイを含むことを特徴とする太陽光発電モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年05月28日に中国特許庁に提出された、出願番号が201910454083.4であって、発明の名称が「太陽電池アレイ及び太陽光発電モジュール」である中国特許出願、及び出願番号が201920785516.Xであって、実用新案の名称が「太陽電池アレイ及び太陽光発電モジュール」である中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を本出願に参照により援用する。
【0002】
本出願は、太陽電池技術分野に関し、特に、太陽電池アレイ及び太陽光発電モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
社会の急速な発展に伴い、必要なエネルギーは日々増加しているが、化石エネルギーの量は限られており、長期的には社会開発のニーズを満たすのに十分ではなく、そして、化石エネルギーの消費は深刻な環境汚染をもたらす。したがって、化石エネルギーに代わり、社会の調和のとれた発展を促進するには、新しいエネルギーが必要であり、太陽エネルギーは、無制限の蓄え、自由な使用、及び使用中の汚染物質のない再生可能なエネルギー源であり、太陽光発電産業は近年急速に発展している。
【0004】
太陽光発電モジュールの内部電力損失を低減し、太陽光発電モジュールの出力電力を増加させることは、業界の発展と顧客のニーズを満たすために太陽光発電企業が追求する目標である。太陽光発電モジュールの出力を高めるために、太陽光発電会社は太陽光発電モジュールにさまざまな製造技術を導入している。例えば、インブリケーション(Imbrication)技術は、正方形(準正方形)の太陽電池セルをより小さな長方形(準長方形)の太陽電池セルにカットし、導電性接着剤を介して、隣接する2つのスライス太陽電池セルの前後電極を互いに重ねて直列回路を形成し、隣接する太陽電池セル間の電流は、太陽電池セルの表面に対して垂直に流れ、モジュール内の電流は小さくなり、モジュール内の受光面積は大きくなり、これにより、モジュールの電力と効率が向上する。
【0005】
従来のモジュールと比較して、インブリケーション太陽光発電モジュールの出力電力は向上されたが、導電性接着剤、硬化、端子溶接などのプロセスと装置が追加され、プロセス技術が比較的複雑であり、生産コストが高くなり、同時に、導電性接着剤の抵抗は大きく、インブリケーション太陽光発電モジュールの内部損失は依然として大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の目的は、太陽電池アレイ及び太陽光発電モジュールを提供して、太陽電池アレイ及び太陽光発電モジュールの出力電力を向上させ、モジュール製造コストを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的問題を解決するために、本出願は太陽電池アレイを提供し、複数の太陽電池セルとフレキシブル金属導電性ストリップを含み、太陽電池セルの上面及び太陽電池セルの下面にはセグメント電極がそれぞれ配置され、前記フレキシブル金属導電性ストリップは隣接する2つの前記太陽電池セルのうち第1の太陽電池セルの下面の前記セグメント電極及び第2の太陽電池セルの上面の前記セグメント電極に接続され、且つ、前記太陽電池アレイは前記太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、前記フレキシブル金属導電性ストリップと前記セグメント電極との接続領域は全て前記積層構造における積層領域以外の領域に位置する。
【0008】
任意選択で、前記セグメント電極が前記太陽電池セルの第1の辺に垂直である場合、前記太陽電池セルの上面及び前記太陽電池セルの下面に位置する前記セグメント電極の数はいずれも4から9個であって、エンドポイント値を含み、前記第1の辺は矩形の前記太陽電池セルの長辺である。
【0009】
任意選択で、前記セグメント電極は前記太陽電池セルの上面及び前記太陽電池セルの下面に均一に配置される。
【0010】
任意選択で、前記セグメント電極の幅の値の範囲は0.5ミリメートルから5ミリメートルであって、エンドポイント値を含む。
【0011】
任意選択で、前記セグメント電極の長さの値の範囲は1ミリメートルから15ミリメートルであって、エンドポイント値を含む。
【0012】
任意選択で、前記フレキシブル金属導電性ストリップの厚さは200マイクロメートル未満である。
【0013】
任意選択で、前記積層構造は隣接する2つの前記太陽電池セルの第1の辺に沿って積層され、前記第1の辺は前記太陽電池セルの長辺である。
【0014】
任意選択で、前記セグメント電極と前記太陽電池セルの第1の辺との間の角度は鋭角である。
【0015】
任意選択で、前記積層構造における積層領域の幅は2ミリメートル未満である。
【0016】
本出願は上記のいずれかの前記太陽電池アレイを含む太陽光発電モジュールをさらに提供する。
【0017】
本出願により提供される太陽電池アレイ及び太陽光発電モジュールは、複数の太陽電池セルとフレキシブル金属導電性ストリップを含み、太陽電池セルの上面及び太陽電池セルの下面にはセグメント電極がそれぞれ配置され、前記フレキシブル金属導電性ストリップは隣接する2つの前記太陽電池セルのうち第1の太陽電池セルの下面の前記セグメント電極及び第2の太陽電池セルの上面の前記セグメント電極に接続され、且つ、前記太陽電池アレイは前記太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、前記フレキシブル金属導電性ストリップと前記セグメント電極との接続領域は全て、前記積層構造における積層領域以外の領域に位置する。本出願の太陽電池アレイのうち隣接する2つの太陽電池セルはフレキシブル金属導電性ストリップを介して接続され、フレキシブル金属導電性ストリップはコストが低く、抵抗が小さく、フレキシブル金属導電性ストリップで消費される電力は少ないので、太陽電池アレイの出力電力を高め、モジュールの製造コストを低減させることができ、一方、太陽電池アレイにおける隣接する2つの太陽電池セルは太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、太陽電池アレイの長さが一定である場合、太陽電池セルの数を増やすことができ、それにより、受光する面積を増やし、太陽電池アレイの出力電力を増やすことができる。
【0018】
本出願の実施例又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施例又は従来技術の説明で使用される図面について以下に簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労力なしに提供された図面に従って他の図面も得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本出願に係る太陽電池アレイにおける隣接する2つの
太陽電池セルの
太陽電池セルの短辺方向に沿う断面図である。
【
図2】
太陽電池セル表面の金属細グリッド線の配置パターンの概略図である。
【
図3】
太陽電池セル表面の金属細グリッド線の配置パターンの概略図である。
【
図4】
太陽電池セル表面の金属細グリッド線の配置パターンの概略図である。
【
図5】
太陽電池セル表面の金属細グリッド線の配置パターンの概略図である。
【
図6】
太陽電池セル表面の金属細グリッド線の配置パターンの概略図である。
【
図7】セグメント電極が
太陽電池セルの長辺に平行する場合の配置概略図である。
【
図8】本出願の実施例により提供された太陽光発電モジュールの構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
当業者が本出願の解決策をよりよく理解できるようにするために、以下、添付の図面及び特定の実施形態を参照して、本出願を詳細に説明する。明らかに、説明する実施例は、本出願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本出願の実施例に基づいて、創造的な努力なしに当業者によって得られる他の全ての実施例は、本出願の保護範囲に含まれるものとする。
【0021】
本発明を十分に理解するように、以下の説明では多くの特定の詳細を記載している。しかしながら、本発明は、本明細書に記載される形態以外の形態で実施できる。当業者は、本発明の含意に違反することなく類似のプロモーションを行うことができる。したがって、本発明は、以下に開示される特定の実施例によって限定されない。
【0022】
背景技術で述べたように、従来技術では導電性接着剤を使用して太陽電池セルの隣接する2つの太陽電池セルの前後電極を互いに重ねて直列回路を形成し、太陽光発電モジュールの出力電力は、ある程度改善されるが、モジュールのパッケージングの損失が大きいため、太陽光発電モジュール内で消費される電力は依然として大きく、また、導電性接着剤、硬化、端子溶接などの工程及び装置が追加され、プロセス技術が比較的複雑であり、生産コストが高い。
【0023】
これに鑑みて、本出願は太陽電池アレイを提供し、
図1を参照する。
図1は、本出願の太陽電池アレイにおける隣接する2つの
太陽電池セルの
太陽電池セル短辺方向に沿う断面図であり、太陽電池アレイは、複数の
太陽電池セル1とフレキシブル金属導電性ストリップ2を含み、
太陽電池セルの上面及び
太陽電池セルの下面にそれぞれセグメント電極4が配置され、前記フレキシブル金属導電性ストリップ2は隣接する2つの前記
太陽電池セル1のうち第1の
太陽電池セルの下面の前記セグメント電極4及び第2の
太陽電池セルの上面の前記セグメント電極4に接続され、且つ、前記太陽電池アレイは前記
太陽電池セル1の上面の法線方向に積層構造を有し、前記フレキシブル金属導電性ストリップと前記セグメント電極との接続領域は全て、前記積層構造における積層領域以外の領域に位置する。
【0024】
本実施例で、フレキシブル金属導電性ストリップ2が隣接する2つの太陽電池セル1のうち第1の太陽電池セルの下面のセグメント電極4及び第2の太陽電池セルの上面のセグメント電極4に接続される構成を使用する目的は、フレキシブル金属導電性ストリップ2の抵抗が小さく、太陽電池アレイが受光して電流を生成した後、フレキシブル金属導電性ストリップ2で消費される電力が小さいので、太陽電池アレイの出力電力を高めるためである。なお、フレキシブル金属導電性ストリップ2の幅はセグメント電極4の幅と等しい。
【0025】
具体的には、フレキシブル金属導電性ストリップは、溶接テープであってもよく、或いは、他の金属材料で形成されたフレキシブル導電性ストリップであってもよい。
【0026】
さらに、本実施例では、太陽電池アレイが太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有するように設置した目的は、太陽電池アレイの長さが一定である場合、太陽電池セル1が積層設置され、太陽電池アレイにおける太陽電池セル1の数を増やすことができ、それにより、受光する面積を増やして、太陽電池アレイの出力電力を高めるためである。
【0027】
さらに、本実施例では、フレキシブル金属導電性ストリップとセグメント電極との接続領域が全て積層構造における積層領域以外の領域に位置する目的は、接続領域で例えば接続がしっかりしていないなどの問題が発生して、やり直しが必要な場合、簡単にやり直すことができるようにするためである。
【0028】
なお、本実施例における太陽電池セル1は、矩形(準矩形)の太陽電池セルであり、太陽電池セル1の短辺に対する長辺の比の範囲は4から20であって、エンドポイント値を含む。
【0029】
なお、本実施例における太陽電池セル1は、正方形(準正方形)太陽電池セル又は他の矩形(準矩形)太陽電池セルを分割することによって取得されるが、これに限定されない。
【0030】
セグメント電極4の機能は、太陽電池セルによって生成される電流を収集して、フレキシブル金属導電性ストリップ2に伝達することであり、両面太陽電池セルは、両面太陽電池セルの上面、下面にそれぞれ金属細グリッド線が配置され、セグメント電極4は金属細グリッド線に接続されて電流を収集する。片面太陽電池セルは、片面太陽電池セルの上面に金属細グリッド線が配置され、片面電池の下面には金属細グリッド線がなく、アルミBSF(Back Surface Field)であり、片面太陽電池セルの上面に位置するセグメント電極4は金属細グリッド線に接続され、片面太陽電池セルの下面に位置するセグメント電極4はアルミBSFに直接に接続される。
【0031】
なお、本実施例では、両面
太陽電池セルの上面、両面
太陽電池セルの下面及び片面
太陽電池セルの上面における金属細グリッド線の配置方式は特に限定されず、
図2から
図6に示すように、状況に応じて決定してもよい。
図2から
図6は、
太陽電池セル表面の5種類の金属細グリッド線3の配置パターンを挙げる。好ましくは、生産プロセスを簡素化し、生産効率を向上させるために、両面の
太陽電池セルは、上面及び下面における金属細グリッド線3の配置方式が同じである。
【0032】
隣接する2つの太陽電池セル1のうち第1の太陽電池セルの下面が負極である場合、第2の太陽電池セルの上面は正極であり、同様に、第1の太陽電池セルの下面が正極である場合、第2の太陽電池セルの上面は負極である。
【0033】
具体的には、本出願の一実施例では、
図7に示すように、セグメント電極4は長さ方向に沿って
太陽電池セル1の長辺に平行に配置されるが、本出願はこれを特に限定するものではなく、本出願の別の実施例では、セグメント電極4はその長さ方向に沿って
太陽電池セル1の長辺に垂直に配置され、本出願の他の実施例では、前記セグメント電極4と前記
太陽電池セルの第1の辺との間の角度は鋭角であり、第1の辺は
太陽電池セル1の長辺である。フレキシブル金属導電性ストリップ2が隣接する
太陽電池セル1のセグメント電極4に接続するため、セグメント電極4と
太陽電池セル1の長辺との間の位置関係はフレキシブル金属導電性ストリップ2と
太陽電池セル1の長辺の位置関係であり、例えば、セグメント電極4がその長さ方向に沿って
太陽電池セル1の長辺に垂直に配置される場合、フレキシブル金属導電性ストリップ2は同様に
太陽電池セル1の長辺に垂直である。
【0034】
セグメント電極4と太陽電池セル1の辺によって形成される角度に関係なく、セグメ
ント電極4は収集した電流をフレキシブル金属導電性ストリップ2に伝達し、電流の流れる方向は太陽電池セル1の表面に平行する。
【0035】
本実施例により提供される太陽電池アレイは、複数の太陽電池セル1とフレキシブル金属導電性ストリップ2を含み、太陽電池セルの上面及び太陽電池セルの下面にはそれぞれセグメント電極4が配置され、前記フレキシブル金属導電性ストリップ2は、隣接する2つの前記太陽電池セル1のうち第1の太陽電池セルの下面の前記セグメント電極4及び第2の太陽電池セルの上面の前記セグメント電極4に接続され、且つ、前記太陽電池アレイは前記太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、前記フレキシブル金属導電性ストリップと前記セグメント電極との接続領域は全て、前記積層構造における積層領域以外の領域に位置する。本実施例の太陽電池アレイにおける隣接する2つの太陽電池セル1はフレキシブル金属導電性ストリップ2を介して接続され、フレキシブル金属導電性ストリップ2は抵抗が小さく、コストが低く、フレキシブル金属導電性ストリップ2で消費される電力が少ないので、太陽電池アレイの出力電力を高め、モジュールの製造コストを低下させることができる。また、太陽電池アレイにおける隣接する2つの太陽電池セル1は太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、太陽電池アレイの長さが一定である場合、太陽電池セル1の数を増やすことができ、それにより、受光する面積を増やして、太陽電池アレイの出力電力を増やす。同時に、従来の技術においては、導電性接着剤を使用しているため、製造プロセスで硬化、端子溶接などの工程と対応する装置を追加する必要があるので、プロセスが比較的複雑になり、生産コストが高くなる。本実施例では、溶接ワイヤを使用しているため、生産プロセスが簡素化され、生産コストが削減される。
【0036】
さらに、本出願の一実施例では、セグメント電極4が長さの方向に沿って太陽電池セル1の長辺に垂直に配置される場合、本実施例では、セグメント電極4の数は特に限定されない。
【0037】
任意選択で、上記の実施例に基づいて、本出願の一実施例では、セグメント電極4の数は1から12個であってもよく、エンドポイント値を含む。
【0038】
好ましくは、前記セグメント電極4が前記太陽電池セル1の第1の辺に垂直する場合、前記太陽電池セルの上面及び前記太陽電池セルの下面に位置する前記セグメント電極4の数は4から9個であって、エンドポイント値を含み、前記第1の辺は矩形の前記太陽電池セル1のうち長辺である。セグメント電極4の数が少なすぎてはいけなく、なぜなら、セグメント電極の数が少なすぎると太陽電池セルの電流全体を収集できず、電流の一部が無駄になり、太陽電池アレイの出力電力を効果的に向上できないためである。同時に、セグメント電極4の数が多すぎてはいけなく、なぜなら、セグメント電極4はフレキシブル金属導電性ストリップ2に接続される必要があるため、太陽電池セル1が遮蔽され、太陽電池セル1の受光する面積が減少され、これにより、太陽電池アレイの出力電力を低下させるためである。
【0039】
上記の実施例に基づいて、本出願の一実施例では、セグメント電極4の数が複数である場合、前記セグメント電極4は前記太陽電池セルの上面及び前記太陽電池セルの下面に均一に配置される。
【0040】
上記の実施例に基づいて、本出願の一実施例では、前記セグメント電極4の幅の値の範囲は、0.5ミリメートルから5ミリメートルであって、エンドポイント値を含み、セグメント電極4の幅が狭すぎてはいけなく、なぜなら、フレキシブル金属導電性ストリップ2がセグメント電極4に溶接される必要があるためであり、セグメント電極4の幅が狭すぎる場合、フレキシブル金属導電性ストリップ2とセグメント電極4との溶接はしっかり
しない。同時に、セグメント電極4の幅が広すぎてはいけなく、フレキシブル金属導電性ストリップ2がセグメント電極4に溶接された後、セグメント電極4の位置する領域は受光して発電することができず、太陽電池セル1の有効面積を減少させ、太陽電池アレイの全体的な出力電力を低下させる。
【0041】
上記の実施例に基づいて、本出願の一実施例では、前記セグメント電極4の長さの値の範囲は1ミリメートルから15ミリメートルであって、エンドポイント値を含み、セグメント電極4の長さが短すぎてはいけなく、なぜなら、フレキシブル金属導電性ストリップ2はセグメント電極4に溶接される必要があるためであり、セグメント電極4の長さが短すぎる場合、フレキシブル金属導電性ストリップ2とセグメント電極4との接触面積が小さくなり、溶接がしっかりしない。同時に、セグメント電極4の長さが長すぎてはいけなく、なぜなら、セグメント電極4の位置する領域が受光して電流を生成することができないためであり、セグメント電極4が長すぎる場合、太陽電池セル1はより大きな遮蔽面積が生じ、太陽電池セル1の発電効率を低下させ、太陽電池アレイの全体的な出力電力を低下させる。
【0042】
上記の実施例のいずれかに基づいて、本出願の一実施例では、前記フレキシブル金属導電性ストリップ2の厚さは200マイクロメートル未満であり、フレキシブル金属導電性ストリップ2の厚さが大きすぎてはいけなく、なぜなら、隣接する2つの太陽電池セル1はフレキシブル金属導電性ストリップ2を介して積層接続されるため、隣接する2つの太陽電池セル1の間隔はフレキシブル金属導電性ストリップ2の厚さであり、フレキシブル金属導電性ストリップ2の厚さが大きい場合、隣接する2つの太陽電池セル1の間隔も大きいため、太陽電池アレイの全体的な高さは高くなり、太陽電池アレイの使用に影響し、また、太陽電池アレイの全体的な高さが高い場合、太陽電池アレイを太陽光発電モジュールに製作するプロセスで、ラミネート加工を行う際に、太陽電池アレイにおける太陽電池セル1の破片が発生しやすく、製品の合格率が低下し、生産コストが増加するためである。
【0043】
好ましくは、本出願の一実施例では、前記積層構造は、隣接する2つの前記太陽電池セル1の第1の辺に沿って積層され、前記第1の辺は前記太陽電池セル1のうち長辺である。好ましくは、金属細グリッド線3は、太陽電池セル1の短辺に沿って平行的に配置され、積層構造は、隣接する2つの太陽電池セル1の第1の辺に沿って積層され、即ち、隣接する2つの太陽電池セル1は太陽電池セル1の長辺に沿って積層され、太陽電池セル1の表面の金属細グリッド線3は、太陽電池セル1に電流を流し、それを太陽電池セル1外部に送り出す役割を果たし、金属細グリッド線3における電流が流れる距離は、太陽電池セル1の短辺の距離であり、電流が流れる距離が短いほど、太陽電池セル1内で消費される電力が少なくなるため、太陽電池アレイの出力電力が大きくなる。また、隣接する2つの太陽電池セル1は太陽電池セル1の長辺に沿って積層され、太陽光発電モジュールを製造する際に既存の生産装置を改善する必要がなく、プロセスフローは簡単である。
【0044】
好ましくは、本出願の一実施例では、前記積層構造における積層領域の幅は2ミリメートル未満であり、太陽電池アレイ積層構造における積層領域の幅が大きすぎてはいけなく、なぜなら、積層領域が受光できず、即ち、積層領域の存在により、太陽電池セル1の有効面積が減少し、太陽電池アレイの全体的な出力電力が低下するためである。
【0045】
好ましくは、太陽電池セル1が太陽電池セル1の長辺に沿って積層される場合、隣接する2つの太陽電池セル1を接続するフレキシブル金属導電性ストリップ2の長さは太陽電池セル1の短辺の長さの半分未満である。
【0046】
本出願は、太陽光発電モジュールをさらに提供し、
図8を参照する。
図8は、本出願の実施例により提供される太陽光発電モジュールの構成概略図であり、太陽光発電モジュールは、上から下へ順次に積層されたガラス基板5、EVA粘着フィルム層6、上記実施例で開示された何れかの太陽電池アレイ7、EVA粘着フィルム層8、バックプレーン9を含む。
【0047】
本実施例により提供される太陽光発電モジュールにおける太陽電池アレイは、複数の太陽電池セル1とフレキシブル金属導電性ストリップ2を含み、太陽電池セルの上面及び太陽電池セルの下面にはそれぞれセグメント電極4が配置され、前記フレキシブル金属導電性ストリップ2は隣接する2つの前記太陽電池セル1のうち第1の太陽電池セルの下面の前記セグメント電極4及び第2の太陽電池セルの上面の前記セグメント電極4に接続され、且つ、前記太陽電池アレイは前記太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、前記フレキシブル金属導電性ストリップと前記セグメント電極との接続領域は全て前記積層構造における積層領域以外の領域に位置する。太陽電池アレイにおける隣接する2つの太陽電池セル1はフレキシブル金属導電性ストリップ2を介して接続され、フレキシブル金属導電性ストリップ2は抵抗が小さく、コストが低く、フレキシブル金属導電性ストリップ2で消費される電力は少ないので、太陽電池アレイの出力電力を高め、モジュールの製作コストを低減させることができ、一方、太陽電池アレイにおける隣接する2つの太陽電池セル1は太陽電池セルの上面の法線方向に積層構造を有し、太陽電池アレイの長さが一定である場合、太陽電池セル1の数を増やすことができ、それにより、受光する面積を増やして、太陽電池アレイの出力電力を増やす。
【0048】
本明細書における各実施例は、漸進的に記載されており、各実施例において、他の実施例との相違点を重点に説明し、各実施例の間の同じ又は類似の部分は、互いに参照すればよい。実施例に開示された装置については、実施例に開示された方法に対応するため、その説明は比較的簡単であり、関連する部分は方法部分の説明を参照すればよい。
【0049】
以上、本出願により提供される太陽電池アレイ及び太陽電池について詳細に説明した。この明細書では、具体的例を使用して本出願の原理と実施形態を説明した。上記の実施形態の説明は、本出願の方法及びその核となるアイデアの理解に役立つ。当業者にとって、本出願の原理から逸脱することなく、本出願に対していくつかの改善及び修正を行うことができ、これらの改善及び修正も、本出願の請求項の保護範囲に含まれることに留意されたい。