(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】ロボットを制御するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230113BHJP
B25J 5/00 20060101ALI20230113BHJP
【FI】
G06Q50/10
B25J5/00 A
(21)【出願番号】P 2021085871
(22)【出願日】2021-05-21
【審査請求日】2021-05-21
(32)【優先日】2021-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520513451
【氏名又は名称】ベアー ロボティックス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ジョンウ ジョン
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-521997(JP,A)
【文献】特開2005-125457(JP,A)
【文献】特表2018-513817(JP,A)
【文献】特開2019-010710(JP,A)
【文献】特表2019-525273(JP,A)
【文献】特開2018-121322(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112309402(CN,A)
【文献】特開2019-118991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
B25J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報獲得部、呼び出し対象ロボット決定部、およびフィードバック提供部を含むシステムにおいて実行される、ロボットを制御するための方法であって、
前記情報獲得部がサービス提供場所でロボットの呼び出しに関連する音声に関する情報を獲得する段階、
前記呼び出し対象ロボット決定部が前記獲得される情報に基づいて前記サービス提供場所内の複数のロボットのうち前記音声に関連する呼び出し対象ロボットを決定する段階、および
前記フィードバック提供部が前記呼び出し対象ロボットによって前記音声に関連するフィードバックが提供されるようにする段階
、
を含
み、前記決定段階で、前記複数のロボットそれぞれで特定される前記音声の強度を参照して第1呼び出し候補ロボットを決定し、前記第1呼び出し候補ロボットそれぞれで特定される前記音声の方向を参照して前記呼び出し対象ロボットを決定するか、
前記複数のロボットそれぞれで特定される前記音声の方向を参照して第2呼び出し候補ロボットを決定し、前記第2呼び出し候補ロボットそれぞれで特定される前記音声の強度を参照して前記呼び出し対象ロボットを決定する、方法。
【請求項2】
前記決定段階で、前記複数のロボットに付与されたタスクに関する情報を参照して前記呼び出し対象ロボットを決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記提供段階で、前記呼び出し対象ロボットが前記サービス提供場所内の前記音声に関連する位置に移動するようにする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
請求項1に記載された方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録した、非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項5】
ロボットを制御するためのシステムであって、
サービス提供場所でロボットの呼び出しに関連する音声に関する情報を獲得する情報獲得部、
前記獲得される情報に基づいて前記サービス提供場所内の複数のロボットのうち前記音声に関連する呼び出し対象ロボットを決定する呼び出し対象ロボット決定部、および
前記呼び出し対象ロボットによって前記音声に関連するフィードバックが提供されるようにするフィードバック提供部
を含
み、前記呼び出し対象ロボット決定部は、前記複数のロボットそれぞれで特定される前記音声の強度を参照して第1呼び出し候補ロボットを決定し、前記第1呼び出し候補ロボットそれぞれで特定される前記音声の方向を参照して前記呼び出し対象ロボットを決定するか、前記複数のロボットそれぞれで特定される前記音声の方向を参照して第2呼び出し候補ロボットを決定し、前記第2呼び出し候補ロボットそれぞれで特定される前記音声の強度を参照して前記呼び出し対象ロボットを決定する、システム。
【請求項6】
前記呼び出し対象ロボット決定部は、前記複数のロボットに付与されたタスクに関する情報を参照して前記呼び出し対象ロボットを決定する、請求項
5に記載のシステム。
【請求項7】
前記フィードバック提供部は、前記呼び出し対象ロボットが前記サービス提供場所内の前記音声に関連する位置に移動するようにする、請求項
5に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロボットを制御するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットは難しい作業や反復的な操作などを自動化して遂行できるため、多様な分野で人間に代わってまたは補助するのに活用されている。最近では、このようなロボットを呼び出すための技術に対して多様な研究が進行されている。
【0003】
これに関する従来技術の一例として、韓国登録特許公報第10-0641113号に開示された技術が挙げられるが、これによると、リモコンから呼び出し命令のためのRF(Radio Frequency)信号および赤外線信号が発信されると、移動ロボットがそのRF信号および赤外線信号を受信して呼び出しモードで切り替え、そのリモコンが位置したところに移動するようにする移動ロボットの移動制御方法が紹介されたことがある。
【0004】
しかし、前記のような従来技術をはじめとしてこれまで紹介された技術によると、RF信号、赤外線信号などのような多様な信号を利用してその信号に応答できるロボットを呼び出すことに関してのみ扱っているだけであって、その信号に応答できるロボットが複数である場合、すべてのロボットではなく特定のロボットのみを呼び出すことについては具体的に扱われていない。一方、RF信号、赤外線信号などを利用する場合には、それに対応する特定の種類の通信モジュールが含まれたデバイスを使用者が所持していなければロボットを呼び出すことができないため、使用者経験的な側面で不便さを引き起こしかねない。
【0005】
そこで、本発明者(ら)は、サービス提供場所で発生するロボットの呼び出しに関連する音声に基づいて複数のロボットのうち呼び出し対象ロボットを特定し、その呼び出し対象ロボットによって該当音声に関連するフィードバックが提供されるようにする新規かつ進歩した技術を提案するところである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述した従来技術の問題点をすべて解決することをその目的とする。
【0007】
また、本発明は、サービス提供場所に存在する複数のロボットのうち呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボットを動的に決定することをさらに他の目的とする。
【0008】
また、本発明は、サービス提供場所で複数のロボットを効率的かつ安定的に運用することをさらに他の目的とする。
【0009】
また、本発明は、呼び出し対象ロボットによって呼び出し音声に関連するフィードバックを提供して、呼び出し者が呼び出し対象ロボットを容易に識別できるように支援することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明の代表的な構成は次の通りである。
【0011】
本発明の一態様によると、ロボットを制御するための方法であって、サービス提供場所でロボットの呼び出しに関連する音声に関する情報を獲得する段階、前記獲得される情報に基づいて前記サービス提供場所内の複数のロボットのうち前記音声に関連する呼び出し対象ロボットを決定する段階、および前記呼び出し対象ロボットによって前記音声に関連するフィードバックが提供されるようにする段階を含む方法が提供される。
【0012】
本発明の他の態様によると、ロボットを制御するためのシステムであって、サービス提供場所でロボットの呼び出しに関連する音声に関する情報を獲得する情報獲得部、前記獲得される情報に基づいて前記サービス提供場所内の複数のロボットのうち前記音声に関連する呼び出し対象ロボットを決定する呼び出し対象ロボット決定部、および前記呼び出し対象ロボットによって前記音声に関連するフィードバックが提供されるようにするフィードバック提供部を含むシステムが提供される。
【0013】
この他にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステムおよび前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録した非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、サービス提供場所に存在する複数のロボットのうち呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボットを動的に決定することができる。
【0015】
また、本発明によると、サービス提供場所で複数のロボットを効率的かつ安定的に運用することができる。
【0016】
また、本発明によると、呼び出し対象ロボットによって呼び出し音声に関連するフィードバックを提供して、呼び出し者が呼び出し対象ロボットを容易に識別できるように支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施例によりロボットを制御するための全体システムの構成を概略的に示す図面である。
【
図2】本発明の一実施例に係るロボット制御システムの内部構成を例示的に示す図面である。
【
図3】本発明の一実施例によりサービス提供場所でロボットが制御される状況を例示的に示す図面である。
【
図4】本発明の一実施例によりサービス提供場所でロボットが制御される状況を例示的に示す図面である。
【
図5】本発明の一実施例に係るロボットの構造を例示的に示す図面である。
【
図6】本発明の一実施例に係るロボットの構造を例示的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として図示する添付図面を参照する。このような実施例は当業者が本発明を充分に実施できるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが互いに排他的である必要はないとが理解されるべきである。例えば、本明細書に記載されている特定形状、構造および特性は本発明の精神と範囲を逸脱することなく一実施例から他の実施例に変更されて具現され得る。また、それぞれの実施例内の個別構成要素の位置または配置も本発明の精神と範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として行われるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲の請求項が請求する範囲およびそれと均等なすべての範囲を包括するものと理解されるべきである。図面で類似する参照符号は多様な側面に亘って同一または類似する構成要素を示す。
【0019】
以下では、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の多様な好ましい実施例に関して添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0020】
全体システムの構成
【0021】
図1は、本発明の一実施例によりロボットを制御するための全体システムの構成を概略的に示す図面である。
【0022】
図1に図示された通り、本発明の一実施例に係る全体システムは通信網100、ロボット制御システム200およびロボット300を含むことができる。
【0023】
まず、本発明の一実施例によると、通信網100は有線通信や無線通信のような通信様態にかかわらず構成され得、近距離通信網(LAN;Local Area Network)、都市圏通信網(MAN;Metropolitan Area Network)、広域通信網(WAN;Wide Area Network)などの多様な通信網で構成され得る。好ましくは、本明細書における通信網100は公知のインターネットまたはワールドワイドウェブ(WWW;World Wide Web)であり得る。しかし、通信網100は、あえてこれに限定される必要はなく、公知の有線/無線データ通信網、公知の電話網、または公知の有線/無線テレビ通信網をその少なくとも一部において含んでもよい。
【0024】
例えば、通信網100は無線データ通信網であって、ワイファイ(WiFi)通信、ワイファイダイレクト(WiFi-Direct)通信、ロングタームエボリューション(LTE;Long Term Evolution)通信、ブルートゥース通信(さらに具体的には、低電力ブルートゥース(BLE;Bluetooth Low Energy)通信)、赤外線通信、超音波通信などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現するものであり得る。
【0025】
次に、本発明の一実施例に係るロボット制御システム200は、通信網100を通じて後述するロボット(ら)300と通信を遂行することができ、サービス提供場所でロボットの呼び出しに関連する音声に関する情報を獲得し、その獲得される情報に基づいてサービス提供場所内の複数のロボット300のうち該当音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定し、その呼び出し対象ロボット300によって該当音声に関連するフィードバックが提供されるようにする機能を遂行することができる。
【0026】
一方、ロボット制御システム200に関して前記のように説明したが、このような説明は例示的なものであり、ロボット制御システム200に要求される機能や構成要素の少なくとも一部が必要に応じて後述するロボット300または外部システム(図示されず)内で実現されたりロボット300または外部システム内に含まれてもよいことは当業者に自明である。また、場合によっては、ロボット制御システム200のすべての機能とすべての構成要素がロボット300内ですべて実現されたりロボット300内にすべて含まれてもよい。
【0027】
次に、本発明の一実施例に係るロボット300は通信網100を通じてロボット制御システム200と通信することができ、使用者による操作がなくても所定の機能や付与された作業(例えば、飲食物のサービング、容器の回収など)を自律的に遂行できる機器であって、客体(例えば、飲食物トレイ)のローディングおよびアンローディングのためのモジュール(例えば、グラブ、ロボットアームモジュールなど)、周辺の映像を獲得するための映像モジュール(例えば、可視光線カメラ、赤外線カメラなど)、周辺音声を獲得するためのマイクモジュール、映像および音声を提供するためのディスプレイおよびスピーカーモジュール、およびロボット300の移動のための駆動モジュール(例えば、モータなど)のうち少なくとも一つのモジュールを含むことができる。例えば、このようなロボット300は案内ロボット、運搬ロボット、清掃ロボット、医療ロボット、エンターテインメントロボット、ペットロボットおよび無人飛行ロボットのうち少なくとも一つと類似する特性や機能を有するロボットであり得る。
【0028】
一方、本発明の一実施例によると、ロボット300には本発明に係るロボット制御が遂行されるようにするためのアプリケーションが含まれていてもよい。このようなアプリケーションはロボット制御システム200または外部のアプリケーション配布サーバー(図示されず)からダウンロードされたものであり得る。
【0029】
ロボット制御システムの構成
【0030】
以下では、本発明の具現のために重要な機能を遂行するロボット制御システム200の内部構成および各構成要素の機能について詳察することにする。
【0031】
図2は、本発明の一実施例に係るロボット制御システム200の内部構成を例示的に示す図面である。
【0032】
図2を参照すると、本発明の一実施例に係るロボット制御システム200は、情報獲得部210、呼び出し対象ロボット決定部220、フィードバック提供部230、通信部240および制御部250を含むことができる。本発明の一実施例によると、情報獲得部210、呼び出し対象ロボット決定部220、フィードバック提供部230、通信部240および制御部250は、そのうち少なくとも一部が外部システム(図示されず)と通信するプログラムモジュールであり得る。このようなプログラムモジュールは、運営システム、アプリケーションモジュールおよびその他プログラムモジュールの形態でロボット制御システム200に含まれ得、物理的には多様な公知の記憶装置上に保存され得る。また、このようなプログラムモジュールはロボット制御システム200と通信可能な遠隔記憶装置に保存されてもよい。一方、このようなプログラムモジュールは、本発明により後述する特定業務を遂行したり特定の抽象データ類型を実行するルーチン、サブルーチン、プログラム、客体、コンポーネント、データ構造などを包括するが、これに制限されはしない。
【0033】
まず、本発明の一実施例に係る情報獲得部210はサービス提供場所でロボットの呼び出しに関連する音声に関する情報を獲得する機能を遂行することができる。例えば、本発明の一実施例に係るロボットの呼び出しに関連する音声(以下、「呼び出し音声」)は特定ロボットを指称したり呼ぶための呼称、文面、用語、命令語などに関する音声を含むことができる。また、呼び出し音声は特定ロボットを指称したり呼び出すための複数の文面、用語、命令語などに関するルックアップテーブル(lookup table)を参照したり、少なくとも一つのサービス提供場所で獲得される呼び出し音声またはその呼び出し音声に基づいて特定されるパターンを学習した結果を参照して特定され得る。また、本発明に係る呼び出し音声に関する情報には、呼び出し音声の波形、強度(または振幅)、音度(またはピッチ)などのような呼び出し音声の物理的な特性に関する情報、呼び出し音声の意味、解釈、文脈などのような呼び出し音声の言語学的な特性に関する情報などが含まれ得る。一方、本発明の一実施例によると、サービス提供場所内の複数のロボット300(または所定数のロボット300で構成された特定グループに含まれるロボット300)を呼び出すために利用される呼称、文面、用語、命令語などは互いに同一であってもよい。例えば、サービス提供場所がレストランである場合に、そのレストランの顧客または従業員が第1ロボット300を呼ぶ呼称と第2ロボット300を呼ぶ呼称が互いに同一であってもよい。
【0034】
例えば、サービス提供場所がレストランであり、そのレストランの顧客または従業員によってロボット300を呼ぶための呼称が含まれた呼び出し音声が発話されると(例えば、サービス提供場所でロボット300を呼ぶ呼称がサービ(Servi)に設定されている場合に「サービ!」という呼び出し音声が発話されると)、情報獲得部210はその呼称が含まれた呼び出し音声の波形、強度、音度、意味などに関する情報を獲得することができる。
【0035】
また、情報獲得部210はサービス提供場所またはロボット300に設置された映像または音声獲得モジュール(例えば、CCTV)を利用してサービス提供場所の状況情報を獲得し、その状況情報を参照して呼び出し音声の獲得がトリガーされるようにすることができる。本発明の一実施例に係る状況情報は、音声が発話された時点を基準として特定される前後の脈絡、行為、意図などに関する情報であり得る。また、このような状況情報は少なくとも一つのサービス提供場所で獲得される複数の映像または複数の音声に対応する複数の状況情報に関するルックアップテーブルを参照して特定され得る。
【0036】
例えば、情報獲得部210は、サービス提供場所がレストランであり、そのレストランの顧客または従業員によって音声が発話される場合に、その音声の発話がなされた時点を基準として特定される状況情報を利用して該当音声が呼び出し音声であるかどうかを決定することができ、該当音声が呼び出し音声に決定される場合に該当音声に関する情報が獲得されるようにすることができる。
【0037】
次に、本発明の一実施例に係る呼び出し対象ロボット決定部220は、情報獲得部210により獲得される情報に基づいてサービス提供場所内の複数のロボット300のうち呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定する機能を遂行することができる。
【0038】
例えば、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内の複数のロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを参照して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。ここで、音声の方向はそれぞれのロボット300に含まれ得る複数のマイクそれぞれで獲得される呼び出し音声に関する情報を分析して特定されるか、複数のロボット300それぞれに含まれる少なくとも一つのマイクで獲得される呼び出し音声に関する情報を分析して(例えば、複数のロボット300それぞれのマイクで獲得される呼び出し音声に関する情報を統合して分析する)特定され得る。
【0039】
より具体的には、呼び出し対象ロボット決定部220は、複数のロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の強度を参照して呼び出し候補ロボット300を決定し(例えば、呼び出し音声の強度が大きく特定されるロボット300であるほどサービス提供場所内で他のロボット300に比べて相対的に呼び出し音声が発話された位置と近い可能性があるため、呼び出し音声の強度が大きい順で所定数のロボット300を呼び出し候補ロボット300として決定することができる)、呼び出し候補ロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向を参照して呼び出し対象ロボット300を決定することができる(例えば、呼び出し候補ロボット300のうち呼び出し音声の方向がサービス提供場所内の呼び出し音声の実際(または推定)の発話位置と所定水準以上に一致するロボット300として決定され得、ここで呼び出し音声の実際(または推定)の発話位置は複数のロボット300または所定数以上のロボット300で特定される呼び出し音声の方向に基づいて特定される)。また、呼び出し対象ロボット決定部220は複数のロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向を参照して呼び出し候補ロボット300を決定し、その呼び出し候補ロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の強度を参照して呼び出し対象ロボット300を決定してもよい。
【0040】
また、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所の空間情報を参照して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。本発明の一実施例に係るサービス提供場所の空間情報は、サービス提供場所の地形、地理、構造、材質、障害物などに関する情報を含むことができる。
【0041】
例えば、サービス提供場所の壁、天井、テーブルなどによってサービス提供場所で発話される音声が反射または屈折されるパターンが存在し得るが、呼び出し対象ロボット決定部220はそのようなパターンに関する情報をさらに参照して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる
【0042】
他の例として、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内のロボット300の位置または呼び出し音声の発話位置により各ロボット300で特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを学習し、その学習の結果をさらに参照して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。
【0043】
また、呼び出し対象ロボット決定部220は、複数のロボット300に付与されたタスクに関する情報を参照して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。本発明の一実施例に係るタスクに関する情報は、ロボット300がサービス提供場所で遂行するように付与されるタスクに関する情報を含むことができる。例えば、サービス提供場所がレストランである場合に、飲食物のサービング、飲食物容器の回収、室内清掃などに関する情報がタスクに関する情報であり得る。
【0044】
例えば、呼び出し対象ロボット決定部220はサービス提供場所内の複数のロボット300のうちタスクが付与されていないロボット300の中から呼び出し対象ロボット300を決定することができる。より具体的には、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内のタスクが付与されていない複数のロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。また、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内の複数のロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し候補ロボット300を決定し、その呼び出し候補ロボット300のうちタスクが付与されていないロボット300を優先的に呼び出し対象ロボット300として決定することができる。
【0045】
他の例として、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内の複数のロボット300のうち所定水準以上の優先順位を有するタスク(すなわち、重要度が高いタスク)が付与されたロボット300を除いた残りのロボット300の中から呼び出し対象ロボット300を決定することができる。より具体的には、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内の複数のロボット300のうち所定水準以上の優先順位を有するタスクが付与されたロボット300を除いた残りのロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。また、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内の複数のロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し候補ロボット300を決定し、その呼び出し候補ロボット300のうち所定水準以上の優先順位を有するタスクが付与されたロボット300を除いた残りのロボット300の中から優先的に呼び出し対象ロボット300を決定することができる。
【0046】
一方、呼び出し対象ロボット決定部220は第1タスクを遂行中である第1ロボット300が呼び出し対象ロボット300として決定されると、その第1ロボット300が遂行中である第1タスクがサービス提供場所内の他のロボット300に付与されるようにすることができる。
【0047】
例えば、呼び出し対象ロボット決定部220は第1タスクを遂行中である第1ロボット300が呼び出し対象ロボット300として決定される場合に、その第1ロボット300と最も近い距離にあるロボット300または第1タスクより低い優先順位を有する第2タスクを遂行するロボット300(またはタスクを遂行していないロボット300)に第1タスクが付与されるようにすることができる。
【0048】
また、呼び出し対象ロボット決定部220は呼び出し音声に関連する発話者の視線情報を参照して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。本発明の一実施例に係る視線情報は、サービス提供場所で呼び出し音声が発話される時点を基準として呼び出し音声の発話者が注視している方向に関する情報を含むことができる。
【0049】
例えば、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内の複数のロボット300のうちサービス提供場所で呼び出し音声が発話される時点を基準として特定される呼び出し音声の発話者が注視している方向に存在する(例えば、該当方向を基準として所定範囲以内に存在する)ロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定することができる。また、呼び出し対象ロボット決定部220は、サービス提供場所内の複数のロボット300それぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し候補ロボット300を決定し、その呼び出し候補ロボット300のうちサービス提供場所で呼び出し音声が発話される時点を基準として呼び出し音声の発話者が注視している方向に存在する(例えば、該当方向を基準として所定範囲以内に存在する)ロボット300を呼び出し対象ロボット300として決定することができる。
【0050】
次に、フィードバック提供部230は呼び出し対象ロボット300によって呼び出し音声に関連するフィードバックが提供されるようにする機能を遂行することができる。
【0051】
例えば、フィードバック提供部230は呼び出し対象ロボット300がサービス提供場所内の呼び出し音声に関連する位置(または呼び出し音声に関連する使用者の位置)に移動するようにすることができる。ここで、呼び出し音声に関連する位置は呼び出し音声の意味または文脈に基づいて決定され得、例えばロボット300の呼称が「サービ(Servi)」の場合に、「サービ!台所に行って。」という呼び出し音声に関連する位置は台所であり得る。
【0052】
他の例として、フィードバック提供部230は、呼び出し対象ロボット300によってLEDランプが点滅するような視覚的なフィードバックが提供されるようにしたり、「はい、今すぐ行きます。」という音声が出力されるような聴覚的なフィードバックが提供されるようにすることができる。
【0053】
次に、本発明の一実施例によると、通信部240は情報獲得部210、呼び出し対象ロボット決定部220およびフィードバック提供部230からの/へのデータ送受信を可能にする機能を遂行することができる。
【0054】
最後に、本発明の一実施例によると、制御部250は情報獲得部210、呼び出し対象ロボット決定部220、フィードバック提供部230および通信部240間のデータの流れを制御する機能を遂行することができる。すなわち、本発明の一実施例に係る制御部250はロボット制御システム200の外部からの/へのデータの流れまたはロボット制御システム200の各構成要素間のデータの流れを制御することによって、情報獲得部210、呼び出し対象ロボット決定部220、フィードバック提供部230および通信部240でそれぞれ固有機能を遂行するように制御することができる。
【0055】
図3および
図4は、本発明の一実施例によりサービス提供場所でロボット300が制御される状況を例示的に示す図面である。
【0056】
第1実施例
【0057】
図3を参照すると、本発明に係るサービス提供場所がレストランであり、そのサービス提供場所を訪問する顧客を対象に複数のロボット300a、300b、300c、300dがそのサービス提供場所に関連するサービスを提供している状況を仮定することができる。例えば、本発明の一実施例に係るサービス提供場所がレストランである場合に、それと関連するサービスには注文サービス、サービングサービス、計算サービス、応対サービスなどが含まれ得る。
【0058】
まず、本発明の一実施例によると、レストラン内のテーブル310、320、330、340に位置した顧客によって発話されるロボットの呼び出しに関連した音声に関する情報が獲得され得る。より具体的には、レストランの第4テーブル340にいる男性顧客によって発話される「サービ!」という呼び出し音声に関する情報が獲得され得る。
【0059】
その後、本発明の一実施例によると、レストラン内の複数のロボット300a、300b、300c、300dそれぞれで特定される呼び出し音声の方向(例えば、呼び出し音声の方向は各ロボット300を基準として特定される相対座標系またはサービス提供場所を基準として特定される絶対座標系に基づいて角度で特定される)および強度(例えば、呼び出し音声の強度は複数のロボット300で獲得された声の相対的な大きさの差に基づいて1~10のスコアを付与することによって特定され得、より具体的には、最も大きい声を獲得したロボット300での呼び出し音声の強度は10に特定され得、最も小さい声を獲得したロボット300での呼び出し音声の強度は1に特定される)のうち少なくとも一つを参照して、複数のロボット300a、300b、300c、300dのうち呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300が決定され得る。
【0060】
例えば、レストラン内の第4テーブル340にいる男性顧客によって発話される「サービ!」という呼び出し音声に関する情報が獲得される場合に、各ロボット300a、300b、300c、300dの現在の位置を基準として(例えば、各ロボットが現在位置している地点を基準として)、右側を0度、上側を90度、左側を180度、下側を270度に設定すると、第1ロボット300aで特定される呼び出し音声の強度は1、その方向は60度であり、第2ロボット300bで特定される呼び出し音声の強度は10、その方向は10度であり、第3ロボット300cで特定される呼び出し音声の強度は2、その方向は40度であり、第4ロボット300dで特定される呼び出し音声の強度は5、その方向は300度であり得る。すなわち、第1ロボット300a、第2ロボット300b、第3ロボット300cおよび第4ロボット300dそれぞれで特定される呼び出し音声の方向がサービス提供場所内の同一の位置(または地点)を向き、第1ロボット300a、第2ロボット300b、第3ロボット300cおよび第4ロボット300dのうち第2ロボット300bで特定される呼び出し音声の強度が最も大きいので、第2ロボット300bが呼び出し対象ロボット300として決定され得る。
【0061】
一方、レストランの壁、障害物などによって呼び出し音声が反射または屈折されながら、複数のロボット300a、300b、300c、300dで特定される呼び出し音声の方向または強度が変わり得るが、これを考慮して呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300が決定され得る。
【0062】
例えば、レストラン内の第4テーブル340にいる男性顧客によって発話される「サービ!」という呼び出し音声に関する情報が獲得される場合に、各ロボット300a、300b、300c、300dの現在の位置を基準として(例えば、各ロボットが現在位置している地点を基準として)右側を0度、上側を90度、左側を180度、下側を270度に設定すると、第1ロボット300aで特定される呼び出し音声の強度は1、その方向は60度であり、第2ロボット300bで特定される呼び出し音声の強度は9、その方向は10度であり、第3ロボット300cで特定される呼び出し音声の強度は2、その方向は40度であり、第4ロボット300dで特定される呼び出し音声の強度は10、その方向は160度であり得る。すなわち、第1ロボット300a、第2ロボット300bおよび第3ロボット300cそれぞれで特定される呼び出し音声の方向はサービス提供場所内の同一の位置(または地点)を向くように特定されるが、第4ロボット300dで特定される呼び出し音声の方向は呼び出し音声の反射によって他のロボット300a、300b、300cとは異なる位置(例えば、壁)を向くように特定され得る。この場合に、呼び出し音声の方向が異なる第4ロボット300dを除いた残りのロボット、すなわち第1ロボット300a、第2ロボット300bおよび第3ロボット300cそれぞれで特定される呼び出し音声の強度のうちその大きさが最も大きい第2ロボット300bが呼び出し対象ロボット300として決定され得る。
【0063】
一方、レストランの空間情報に基づいて特定される音声パターン情報(例えば、反射パターン、屈折パターン、回折パターンなど)を学習した結果をさらに参照してサービス提供場所内の複数のロボット300a、300b、300c、300dそれぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析することによって、複数のロボット300a、300b、300c、300dのうち呼び出し音声に関連する呼び出し対象ロボット300が決定されてもよい。
【0064】
その後、本発明の一実施例により呼び出し対象ロボット300によって呼び出し音声に関連するフィードバックが提供され得る。
【0065】
例えば、複数のロボット300a、300b、300c、300dのうち第2ロボット300bが呼び出し対象ロボット300として決定されると、その第2ロボット300bが「はい、今すぐ行きます。」という音声を提供してレストラン内の呼び出し音声に関連するテーブル340(または呼び出し音声を発話した顧客の位置)に移動することができる。
【0066】
第2実施例
【0067】
以下では、
図3を再び参照して本発明の一実施例によりサービス提供場所でロボット300が制御される他の状況を詳察することにする。第1実施例と同様に、本発明に係るサービス提供場所がレストランであり、そのサービス提供場所を訪問する顧客を対象に複数のロボット300a、300b、300c、300dがそのサービス提供場所に関連するサービスを提供している状況を仮定することができる。
【0068】
まず、本発明の一実施例によると、レストラン内のテーブル310、320、330、340に位置した顧客によって発話される呼び出しに関連した音声に関する情報が獲得され得る。より具体的には、レストラン内の第4テーブル340にいる男性顧客によって発話される「サービ!」という呼び出し音声に関する情報が獲得され得る。
【0069】
その後、本発明の一実施例によりサービス提供場所内のタスクが付与されていないロボットが第2ロボット300bおよび第4ロボット300dの場合に、サービス提供場所内の複数のロボット300a、300b、300c、300dのうちタスクが付与されていないロボット300b、300dそれぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し音声に関連する第2ロボット300bが呼び出し対象ロボット300として決定され得る。また、本発明の一実施例によりサービス提供場所内の複数のロボット300a、300b、300c、300dそれぞれで特定される呼び出し音声の方向および強度のうち少なくとも一つを分析して呼び出し候補ロボット300b、300cを決定し、その呼び出し候補ロボット300b、300cのうちタスクが付与されていないロボット300bが呼び出し対象ロボット300として決定され得る。
【0070】
その後、呼び出し対象ロボット300(例えば、第2ロボット300b)が「はい、今すぐ行きます。」という音声を提供(またはLEDランプを点滅)しながらレストラン内の呼び出し音声に関連するテーブル340に移動することができる。
【0071】
第3実施例
【0072】
以下では、
図4を参照して本発明の一実施例によりサービス提供場所でロボット300が制御される他の状況を詳察することにする。第1実施例および第2実施例と同様に、本発明に係るサービス提供場所がレストランであり、そのサービス提供場所を訪問する顧客を対象に複数のロボット300a、300b、300c、300d、300eがそのサービス提供場所に関連するサービスを提供している状況を仮定することができる。例えば、本発明の一実施例に係るサービス提供場所がレストランである場合に、それと関連するサービスには注文サービス、サービングサービス、計算サービス、応対サービスなどが含まれ得る。
【0073】
まず、本発明の一実施例によりレストラン内の第4テーブル340に位置した顧客によって発話される「サービ!」という呼び出し音声に関する情報およびレストラン内の従業員400により発話される「サービ!」という呼び出し音声が同時にまたは所定時間内に順次獲得され得る。
【0074】
その後、本発明の一実施例によりサービス提供場所内の複数のロボット300a、300b、300c、300d、300eのうち、所定水準以上の優先順位を有するタスクが付与されたロボット300を除いた残りのロボット300の中から呼び出し対象ロボット300が決定され得る。
【0075】
例えば、従業員400により呼び出されて該当従業員400に移動する第1タスクを遂行中である第1ロボット300aに第1タスクより優先順位が高いタスク、すなわちレストラン内のテーブル310、320、330、340に位置した顧客によって呼び出されて該当テーブル310、320、330、340に移動する第2タスクが付与された場合に、タスクが付与されていないか第1タスクより優先順位が低いタスクが付与された第2ロボット300b、第3ロボット300c、第4ロボット300dおよび第5ロボット300eのうち第1ロボット300aと最も距離が近い第2ロボット300bに第1タスクが付与され得る。
【0076】
その後、第1ロボット300aは「はい、お客様、今すぐ行きます。」という音声を提供してレストラン内の呼び出し音声に関連するテーブル310、320、330、340に移動することができる。また、第2ロボット300bは「はい、従業員様、今すぐ行きます。」という音声を提供してレストラン内の呼び出し音声を発話した従業員400の位置に移動することができる。
【0077】
ロボットの構成
【0078】
本発明の一実施例に係るロボット300は案内ロボット、サービングロボット、運搬ロボット、清掃ロボット、医療ロボット、エンターテインメントロボット、ペットロボットおよび無人飛行ロボットのうち少なくとも一つが遂行する作業と類似する作業を遂行するロボットであり得、このために各作業に符合する多様な形状で具現され得る。
【0079】
図5を参照すると、ロボット300は本体510、駆動部520およびプロセッサ530を含んで構成され得る。
【0080】
例えば、本発明の一実施例に係る本体510には運送対象客体または回収対象客体を積載するための少なくとも一つの積載空間が含まれ得る。本発明の一実施例に係るこのような運送対象客体および回収対象客体は移動できるすべての類型物を総称する概念であり、例えば、事物、動物、人などを含む概念であり得る。例えば、運送対象客体は飲食物であり、回収対象客体は該当飲食物が入っている容器であり得る。
【0081】
図6を参照すると、例えばロボット300がサービングロボットである場合に、運送対象客体の提供および回収対象客体の回収のための第1空間610および第2空間620を含むことができる。また、ロボット300は着脱式柱を通じて提供される拡張空間である第3空間630をさらに含むことができ、必要に応じて拡張空間をさらに追加することによってより多くの積載空間を具備することができる。また、ロボット300は運送対象客体または回収対象客体専用のトレイ640をさらに含んでもよい。例えば、トレイ640は上から見る時、その上面に複数個の円形溝が形成された構成を有することができる。それぞれの円形溝は飲料が入っているカップの下部が載置されて容易にある程度固定されるように形成されていてもよい。このような円形溝の大きさは多様であり得る。また、ロボット300の第1空間610の下部にはロボット300の側面を通じて取り出され得る第4空間650がさらに含まれ得る。本発明の一実施例に係る第4空間650はその内部に空いた空間が形成されており、側面は閉塞しており、上面は開いており、下面は閉まっている、籠に類似する形態を有し得る。ただし、本発明に係るロボット300の積載空間は前記列挙された内容に限定されて具現されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で他の形態の積載空間等で多様に具現され得る。
【0082】
一方、再び
図5を参照すると、本体510には周辺の映像(例えば、顧客、テーブル、従業員、他のロボット300等)および障害物情報を獲得するための撮影モジュール(例えば、可視光線カメラ、赤外線カメラなど)(図示されず)およびスキャナモジュール(例えば、ライダ(LIDAR)センサなど)がさらに含まれ得る。
【0083】
次に、本発明の一実施例に係る駆動部520は本体510を他の地点に移動させるためのモジュールまたは運送対象客体および回収対象客体をローディングおよびアンローディングするためのモジュールを含んで構成され得る。
【0084】
例えば、駆動部520は本体510を他の地点に移動させるためのモジュールであって、電気式、機械式、または油圧式で駆動される車輪、プロペラなどに関するモジュールなどを含むことができ、運送対象客体および回収対象客体をローディングおよびアンローディングするためのモジュールとして、運送対象客体および回収対象客体を装着して運ぶためのロボットアームモジュールなどを含むことができる。
【0085】
次に、本発明の一実施例に係るプロセッサ530は駆動部520と電気的に連結されて駆動部520を制御する機能を遂行することができ(外部システムとの通信のための通信モジュールをさらに含んでもよい)、例えば、プログラム内に含まれたコードまたは命令で表現された機能を遂行するために物理的に構造化された回路を有する、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置を意味し得る。例えば、このようにハードウェアに内蔵されたデータ処理装置は、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)等の処理装置を含むことができる。
【0086】
また、プロセッサ530は本発明に係るロボット制御システム200の情報獲得部210、呼び出し対象ロボット決定部220およびフィードバック提供部230のうち少なくとも一つの機能を遂行することができ(例えば、該当機能がモジュール化されてプロセッサ530に含まれ得る)、情報獲得部210、呼び出し対象ロボット決定部220およびフィードバック提供部230のうち少なくとも一つの機能を遂行する外部システム(図示されず)との通信を通じて駆動部520を制御する機能を遂行してもよい。
【0087】
具体的には、プロセッサ530はロボット300のサービス提供場所でロボットの呼び出しに関連する音声に関する情報を獲得し、その獲得される情報に基づいてサービス提供場所内の複数のロボット300のうち該当音声に関連する呼び出し対象ロボット300を決定し、呼び出し対象ロボット300によって該当音声に関連するフィードバックが提供されるようにする機能を遂行することができる。
【0088】
以上では、本発明に係るサービス提供場所がレストランである実施例について主に説明されているが、サービス提供場所は必ずしもレストランにのみ限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内でカフェ、居酒屋、バーなどにいくらでも変更されてもよいことを明らかにしておく。
【0089】
以上で説明された本発明に係る実施例は、多様なコンピュータ構成要素を通じて実行され得るプログラム命令語の形態で具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるかコンピュータソフトウェア分野の当業者に公知となっている使用可能なものであり得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのような、プログラム命令語を保存し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなくインタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。ハードウェア装置は本発明に係る処理を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールに変更され得、その逆も同じである。
【0090】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例および図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が前記実施例に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であればこのような記載から多様な修正と変更を図ることができる。
【0091】
したがって、本発明の思想は前記説明された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなくこの特許請求の範囲と均等なまたはこれから等価的に変更されたすべての範囲は本発明の思想の範疇に属するものと言える。
【符号の説明】
【0092】
100:通信網
200:ロボット制御システム
210:情報獲得部
220:呼び出し対象ロボット決定部
230:フィードバック提供部
240:通信部
250:制御部
300:ロボット