(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-01-12
(45)【発行日】2023-01-20
(54)【発明の名称】電子霧化装置およびその制御ユニット並びに電池モジュール
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20230113BHJP
【FI】
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2021507799
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(86)【国際出願番号】 CN2020125343
(87)【国際公開番号】W WO2021243943
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2021-02-09
(31)【優先権主張番号】202010482555.X
(32)【優先日】2020-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020964930.X
(32)【優先日】2020-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010482443.4
(32)【優先日】2020-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020964381.6
(32)【優先日】2020-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521061634
【氏名又は名称】杭州尚格半▲導▼体有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 美芳
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203952417(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第104116139(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104135877(CN,A)
【文献】特表2016-521981(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御ユニット(100)であって、
制御回路(1)と、電池モジュール(2)と、前記制御ユニット(100)を外部に設けられている霧化モジュールに接続するための第1のインタフェース(d
1)および第2のインタフェース(d
2)と、を含み、前記電池モジュール(2)の内部には、第1のリード線(W)が貫通しており、
前記第1のインタフェース(d
1)と前記制御回路(1)における第1のピン(e
1)はそれぞれ前記電池モジュール(2)の電極の両端部に接続され、前記第2のインタフェース(d
2)と前記制御回路(1)における第2のピン(e
2)はそれぞれ前記第1のリード線(W)の両端部に接続され、
前記第1のピン(e
1)は霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2)は電源ピン(VDD)であり、あるいは、
前記第1のピン(e
1)は前記電源ピン(VDD)であり、前記第2のピン(e
2)は前記霧化ピン(AT)であり、あるいは、
前記第1のピン(e
1)は接地ピン(GND)であり、前記第2のピン(e
2)は前記霧化ピン(AT)であり、あるいは、
前記第1のピン(e
1)は前記霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2)は前記接地ピン(GND)であること、
前記制御ユニット(100)は、補助基板(F)をさらに含み、前記補助基板(F)は第1のパッド(f
1
)と第2のパッド(f
2
)とを含み、
前記第1のピン(e
1
)は前記第1のパッド(f
1
)に接続され、前記第1のパッド(f
1
)は圧接方式で前記電池モジュール(2)の電極端部に接続され、
前記第2のピン(e
2
)は前記第2のパッド(f
2
)に接続され、前記第2のパッド(f
2
)は、圧接方式で前記第1のリード線(W)の一端部に接続されていること、を特徴とする制御ユニット。
【請求項2】
前記電池モジュール(2)の2つの電極端部は、それぞれ前記電池モジュール(2)の第1側と第2側に位置し、かつ前記第1のリード線(W)の両端部は、それぞれ前記電池モジュール(2)の前記第1側と前記第2側に位置し、
前記第1側と第2側は、電池モジュール(2)の反対する両側であること、を特徴とする請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項3】
前記第1のパッド(f
1)には、前記第1のピン(e
1)を固定するための第1の孔(g
1)が含まれ、
前記第2のパッド(f
2)には、前記第2のピン(e
2)を固定するための第2の孔(g
2)が含まれること、を特徴とする請求項
1に記載の制御ユニット。
【請求項4】
前記制御回路(1)は、気流センサ(11)と、給電コンデンサ(12)と、制御チップ(13)と、を含み、
前記制御チップ(13)は、ロジックコントローラ(M1)と、一方向導通トランジスタ(D1)と、スイッチトランジスタ(K1)と、前記電源ピン(VDD)と、前記霧化ピン(AT)と、前記接地ピン(GND)と、を含み、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記気流センサ(11)の第1の端部(a
1)に接続され、そして前記スイッチトランジスタ(K1)の第1の端部(b
1)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記電源ピン(VDD)を介して、前記給電コンデンサ(12)の第1の端部(c
1)および前記スイッチトランジスタ(K1)の第2の端部(b
2)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記接地ピン(GND)を介して、前記一方向導通トランジスタ(D1)の正極、前記気流センサ(11)の第2の端部(a
2)および前記給電コンデンサ(12)の第2の端部(c
2)に接続され、
前記一方向導通トランジスタ(D1)の負極は、前記霧化ピン(AT)を介して、前記スイッチトランジスタ(K1)の第3の端部(b
3)に接続され、
前記第1のピン(e
1)は前記霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2)は前記電源ピン(VDD)であり、あるいは、
前記第1のピン(e
1)は前記電源ピン(VDD)であり、前記第2のピン(e
2)は前記霧化ピン(AT)であること、を特徴とする請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項5】
前記第1のピン(e
1)が前記霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2)が前記電源ピン(VDD)である場合、前記第1のピン(e
1)は、前記電池モジュール(2)の負極端部および正極端部を順に経て前記第1のインタフェース(d
1)に接続され、
前記第1のピン(e
1)が前記電源ピン(VDD)であり、前記第2のピン(e
2)が前記霧化ピン(AT)である場合、前記第1のピン(e
1)は、前記電池モジュール(2)の正極端部および負極端部を順に経て前記第1のインタフェース(d
1)に接続されること、を特徴とする請求項
4に記載の制御ユニット。
【請求項6】
前記制御回路(1)は、気流センサ(11)と、給電コンデンサ(12)と、制御チップ(13)と、を含み、
前記制御チップ(13)は、ロジックコントローラ(M1)と、一方向導通トランジスタ(D1)と、スイッチトランジスタ(K1)と、前記電源ピン(VDD)と、前記霧化ピン(AT)と、前記接地ピン(GND)と、を含み、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記気流センサ(11)の第1の端部(a
1)に接続され、そして前記スイッチトランジスタ(K1)の第1の端部(b
1)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記電源ピン(VDD)を介して、前記給電コンデンサ(12)の第1の端部(c
1)および一方向導通トランジスタ(D1)の負極に接続され、
前記一方向導通トランジスタ(D1)の正極は前記霧化ピン(AT)を介して、前記スイッチトランジスタ(K1)の第2の端部(b
2)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記接地ピン(GND)を介して、前記スイッチトランジスタ(K1)の第3の端部(b
3)、前記気流センサ(11)の第2の端部(a
2)、および前記給電コンデンサ(12)の第2の端部(c
2)に接続され、
前記第1のピン(e
1)は前記接地ピン(GND)であり、前記第2のピン(e
2)は前記霧化ピン(AT)であり、あるいは、
前記第1のピン(e
1)は前記霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2)は前記接地ピン(GND)であること、を特徴とする請求項1に記載の制御ユニット。
【請求項7】
前記第1のピン(e
1)が前記接地ピン(GND)であり、前記第2のピン(e
2)が前記霧化ピン(AT)である場合、前記第1のピン(e
1)は、前記電池モジュール(2)の負極端部および正極端部を順に経て前記第1のインタフェース(d
1)に接続され、
前記第1のピン(e
1)が前記霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2)が前記接地ピン(GND)である場合、前記第1のピン(e
1)は、前記電池モジュール(2)の正極端部および負極端部を順に経て前記第1のインタフェース(d
1)に接続されること、を特徴とする請求項
6に記載の制御ユニット。
【請求項8】
前記スイッチトランジスタ(K1)は、P型金属酸化物半導体のMOSトランジスタであり、前記スイッチトランジスタ(K1)の前記第1の端部(b
1)はゲートで、前記第2の端部(b
2)はソースで、前記第3の端部(b
3)はドレインであり、あるいは、
前記スイッチトランジスタ(K1)は、N型のMOSトランジスタであり、前記スイッチトランジスタ(K1)の前記第1の端部(b
1)はゲートで、前記第2の端部(b
2)はドレインで、前記第3の端部(b
3)はソースであること、を特徴とする請求項
4から
7のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項9】
前記給電コンデンサ(12)は、前記制御チップ(13)に給電するために使用され、
前記気流センサ(11)は、第2の端部(a
2)を介して気流強度を検知し、第1の端部(a
1)を介して前記ロジックコントローラ(M1)に気流強度信号を出力するために使用され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記気流センサ(11)の第1の端部(a
1)から出力された前記気流強度信号を受信し、前記気流強度信号に基づいて前記スイッチトランジスタ(K1)のオン・オフ状態を制御し、そして前記気流強度信号に基づいて前記スイッチトランジスタ(K1)のスイッチング周波数および/またはオンデューティ比を制御して前記霧化モジュールのパワーを調整するために使用され、
前記気流強度信号の信号強度が予め設定された値より小さい場合、前記ロジックコントローラ(M1)は、前記スイッチトランジスタ(K1)をオフ状態に制御し、
前記気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合、前記ロジックコントローラ(M1)は、スイッチトランジスタ(K1)をオン状態に制御すること、を特徴とする請求項
4から
7のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項10】
電子霧化装置であって、霧化モジュール(3)と、請求項1から
9のいずれか一項に記載の制御ユニット(100)と、を含み、
前記制御ユニット(100)は、第1のインタフェース(d
1)を介して前記霧化モジュール(3)の一端部(h
1)に接続され、かつ前記制御ユニット(100)は、第2のインタフェース(d
2)を介して前記霧化モジュール(3)の他端部(h
2)に接続されること、特徴とする電子霧化装置。
【請求項11】
電池モジュール(2)であって、ケーシング(H)と、セル本体(S)と、第1のリード線(W)と、を含み、前記セル本体(S)と前記第1のリード線(W)は、前記ケーシング(H)の内部に独立的に設けられ、前記第1のリード線(W)の第1の端部(w
1)と第2の端部(w
2)は、それぞれケーシング(H)の異なる側面に設けられており、
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1)は外部に設けられている制御回路(1)の第1のピン(e
1)に接続するために使用され、前記セル本体(S)の第2の電極端部(s
2)は外部に設けられている負荷モジュール(3)の一端部(h
1)に接続するために使用され、
前記第1のリード線(W)の第1の端部(w
1)は前記制御回路(1)の第2のピン(e
2)に接続するために使用され、前記第1のリード線(W)の第2の端部(w
2)は前記負荷モジュール(3)の他端部(h
2)に接続するために使用され、
前記制御回路(1)は、第1の機能を実現するために、前記電池モジュール(2)および前記負荷モジュール(3)を制御して、電流路を形成するために使用さ
れ、
前記負荷モジュール(3)は霧化モジュールであり、前記第1の機能は電子霧化機能であり、
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1
)は負極端部であり、前記セル本体(S)の第2の電極端部(s
2
)は正極端部である場合、前記第1のピン(e
1
)は霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2
)は電源ピン(VDD)であり、あるいは、
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1
)は正極端部であり、前記セル本体(S)の第2の電極端部(s
2
)は負極端部である場合、前記第1のピン(e
1
)は電源ピン(VDD)であり、前記第2のピン(e
2
)は霧化ピン(AT)であり、あるいは、
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1
)は負極端部であり、前記セル本体(S)の第2の電極端部(s
2
)は正極端部である場合、前記第1のピン(e
1
)は接地ピン(GND)であり、前記第2のピン(e
2
)は霧化ピン(AT)であり、あるいは、
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1
)は正極端部であり、前記セル本体(S)の第2の電極端部(s
2
)は負極端部である場合、前記第1のピン(e
1
)は霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2
)は接地ピン(GND)であり、
前記第1のピン(e
1
)は霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2
)は電源ピン(VDD)であり、あるいは、
前記第1のピン(e
1
)は前記電源ピン(VDD)であり、前記第2のピン(e
2
)は前記霧化ピン(AT)であり、
前記制御回路(1)は、気流センサ(11)と、給電コンデンサ(12)と、制御チップ(13)と、を含み、
前記制御チップ(13)は、ロジックコントローラ(M1)と、一方向導通トランジスタ(D1)と、スイッチトランジスタ(K1)と、前記電源ピン(VDD)と、前記霧化ピン(AT)と、前記接地ピン(GND)と、を含み、前記ロジックコントローラ(M1)は、前記気流センサ(11)の第1の端部(a
1
)に接続され、そして前記スイッチトランジスタ(K1)の第1の端部(b
1
)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記電源ピン(VDD)を介して、前記給電コンデンサ(12)の第1の端部(c
1
)および前記スイッチトランジスタ(K1)の第2の端部(b
2
)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記接地ピン(GND)を介して、前記一方向導通トランジスタ(D1)の正極、前記気流センサ(11)の第2の端部(a
2
)および前記給電コンデンサ(12)の第2の端部(c
2
)に接続され、
前記一方向導通トランジスタ(D1)の負極は、前記霧化ピン(AT)を介して、前記スイッチトランジスタ(K1)の第3の端部(b
3
)に接続される、ことを特徴とする電池モジュール。
【請求項12】
前記第1のリード線(W)の第1の端部(w
1)および第2の端部(w
2)は、それぞれ前記ケーシング(H)の対向する2つの側面に設けられていることを特徴とする請求項
11に記載の電池モジュール。
【請求項13】
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1)と第2の電極端部(s
2)は、それぞれ前記ケーシング(H)の異なる側面に設けられていることを特徴とする請求項
11に記載の電池モジュール。
【請求項14】
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1)と前記第1のリード線(W)の第1の端(w
1)は共に第1の側面に設けられ、前記セル本体(S)の第2の電極端部(s
2)と前記第1のリード線(W)の第2の端部(w
2)は共に第2の側面に設けられ、前記第1の側面と前記第2の側面がケーシング(H)の対向する2つの側面であることを特徴とする請求項
11から
13のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項15】
前記第1のピン(e
1)は前記接地ピン(GND)であり、前記第2のピン(e
2)は前記霧化ピン(AT)であり、あるいは、
前記第1のピン(e
1)は前記霧化ピン(AT)であり、前記第2のピン(e
2)は前記接地ピン(GND)であり、
前記制御回路(1)は、気流センサ(11)と、給電コンデンサ(12)と、制御チップ(13)と、を含み、
前記制御チップ(13)は、ロジックコントローラ(M1)と、一方向導通トランジスタ(D1)と、スイッチトランジスタ(K1)と、前記電源ピン(VDD)と、前記霧化ピン(AT)と、前記接地ピン(GND)と、を含み、前記ロジックコントローラ(M1)は、前記気流センサ(11)の第1の端部(a
1)に接続され、そして前記スイッチトランジスタ(K1)の第1の端部(b
1)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記電源ピン(VDD)を介して、前記給電コンデンサ(12)の第1の端部(c
1)および一方向導通トランジスタ(D1)の負極に接続され、
前記一方向導通トランジスタ(D1)の正極は前記霧化ピン(AT)を介して、前記スイッチトランジスタ(K1)の第2の端部(b
2)に接続され、
前記ロジックコントローラ(M1)は、前記接地ピン(GND)を介して、前記スイッチトランジスタ(K1)の第3の端部(b
3)、前記気流センサ(11)の第2の端部(a
2)、および前記給電コンデンサ(12)の第2の端部(c
2)に接続される、ことを特徴とする請求項
11に記載の電池モジュール。
【請求項16】
電子霧化装置であって、制御回路(1)と、霧化モジュール(3)と、請求項
11から
15のいずれか一項に記載の電池モジュール(2)と、を含み、
前記セル本体(S)の第1の電極端部(s
1)は前記制御回路(1)の第1のピン(e
1)に接続され、前記セル本体(S)の第2の電極端部(s
2)は霧化モジュール(3)の一端部(h
1)に接続され、
前記第1のリード線(W)の第1の端部(w
1)は前記制御回路(1)の第2のピン(e
2)に接続され、前記第1のリード線(W)の第2の端部(w
2)は前記霧化モジュール(3)の他端部(h
2)に接続され、
前記制御回路(1)は、電子霧化機能を実現するために、前記電池モジュール(2)および前記霧化モジュール(3)を制御して、電流路を形成するために使用されること、を特徴とする電子霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年5月30日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010482443.4で、発明名称が「電子霧化装置およびその制御ユニット」である中国特許出願の優先権と、2020年5月30日に中国特許庁に提出された、出願番号が202020964381.6で、実用新案名称が「電子霧化装置およびその制御ユニット」である中国特許出願の優先権と、2020年5月30日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010482555.Xで、発明名称が「電池モジュールおよび電子霧化装置」である中国特許出願の優先権と、2020年5月30日に中国特許庁に提出された、出願番号が202020964930.Xで、実用新案名称が「電池モジュールおよび電子霧化装置」である中国特許出願の優先権とを要求し、その全内容を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本出願は、電子霧化の技術分野に関し、具体的には、電子霧化装置およびその制御ユニット並びに電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
人々の健康と環境保護の意識が高まるとともに、ますます多くのユーザが電子霧化装置(例えば、タバコの代替品として電子タバコを使う)を使うことを選択し始め、電子霧化装置の市場もますます大きくなって、激しい市場競争の中で優位を勝ち取るために、電子霧化装置の製品の品質と生産コストはメーカーが考慮すべき問題である。
【0004】
従来、
図1に示すように、電子霧化装置の生産中に、通常、制御回路Aの3つのピン(すなわち、VDDピン、ATピン、GNDピン)にリード線を溶接し、それぞれ電池S0および霧化線R0に接続する必要がある。また、
図2に示すように、制御回路Aを電池S0(例えばリチウム電池)と組み立てる場合には、通常、制御回路Aから複数本(例えば2本)のリード線を引き出して電池の横に通し、霧化器R0に接続する必要がある。
【0005】
しかし、制御回路のPCB面積が小さく、デバイスが密集しているため、機械で直接リード線を溶接することができないため、複数のリード線を手作業で溶接する必要があり、人件費が高くなり、手作業による故障のリスクが高くなる。したがって、関連技術の電子霧化装置には、製造コストが高く、製品確実性が低いという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の実施例は、関連技術の電子霧化装置において、製造コストが高く、製品の確実性が低いという問題を解決することができる電子霧化装置およびその制御ユニットを提供することを目的の一つとする。
【0007】
本出願の実施例は、関連技術の電子霧化装置には回路配線が不合理であり、電子霧化装置の確実性が高くないという問題を解決することができる電池モジュールおよび電子霧化装置を提供することをもう一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願は、上記の技術的問題を解決するために、以下の技術的手段を採用する。
【0009】
第1の態様において、本出願の実施例は制御ユニットを提供し、当該制御ユニットは、制御回路と、電池モジュールと、制御ユニットを外部に設けられている霧化モジュールに接続するための第1のインタフェースおよび第2のインタフェースと、を含み、電池モジュールの内部には、第1のリード線が貫通しており、
第1のインタフェースと制御回路における第1のピンはそれぞれ電池モジュールの電極の両端部に接続され、第2のインタフェースと制御回路における第2のピンはそれぞれ第1のリード線の両端部に接続され、
ここで、第1のピンは霧化ピンであり、第2のピンは電源ピンであり、あるいは、第1のピンは電源ピンであり、第2のピンは霧化ピンであり、あるいは、第1のピンは接地ピンであり、第2のピンは霧化ピンであり、あるいは、第1のピンは霧化ピンであり、第2のピンは接地ピンである。
【0010】
ここで、制御回路は、電子霧化機能を実現するために電池モジュールと霧化モジュールとを制御して電流路を形成するために使用される。
【0011】
第2の態様において、本出願の実施例は電子霧化装置を提供し、当該電子霧化装置は、霧化モジュールと、第1の態様のいずれか1つ可能な実施形態に記載の制御ユニットと、を含み、ここで、制御ユニットは、第1のインタフェースを介して霧化モジュールの一端部に接続され、かつ制御ユニットは、第2のインタフェースを介して霧化モジュールの他端部に接続される。
【0012】
第3の態様において、本出願の実施例は電池モジュールを提供し、当該電池モジュールは、ケーシングと、セル本体と、第1のリード線と、を含み、ここで、セル本体と第1のリード線は、ケーシングの内部に独立的に設けられ、第1のリード線の第1の端部と第2の端部は、それぞれケーシングの異なる側面に設けられており、ここで、セル本体の第1の電極端部は外部に設けられている制御回路の第1のピンに接続するために使用され、セル本体の第2の電極端部は外部に設けられている負荷モジュールの一端部に接続するために使用され、第1のリード線の第1の端部は制御回路の第2のピンに接続するために使用され、第1のリード線の第2の端部は負荷モジュールの他端部に接続するために使用され、制御回路は、電子霧化機能を実現するために電池モジュールおよび負荷モジュールを制御して、第1の機能を実現するための電流路を形成するために使用される。
【0013】
第4の態様において、本出願の実施例は電子霧化装置を提供し、当該電子霧化装置は、制御回路と、霧化モジュールと、上記の第3の態様に記載の電池モジュールと、を含み、ここで、セル本体の第1の電極端部は制御回路の第1のピンに接続され、セル本体の第2の電極端部は霧化モジュールの一端部に接続され、第1のリード線の第1の端部は制御回路の第2のピンに接続され、第1のリード線の第2の端部は霧化モジュールの他端部に接続され、制御回路は、子霧化機能を実現するために電池モジュールおよび霧化モジュールを制御して、電の電流路を形成するために使用される。
【発明の効果】
【0014】
本出願の実施例により提供される技術的解決策は、電子霧化装置の制御回路を電池モジュールと一体に設計して成形し、そのうち、制御回路の2本のピンはそれぞれ電池モジュールの電極端部と内蔵のリード線を介して負荷インタフェースに接続して、ニーズに応じて霧化器とドッキングすることにより、電子霧化機能を実現する。本出願により提供される技術的解決策は、制御回路から引き出される溶接リード線の数を3本から2本に減らしたうえで、電子霧化装置の回路配線の最適化設計(例えば、タバコロッド内部の長い配線の除去)をさらに実現し、製造コストを削減するとともに、手作業による故障のリスクを効果的に回避し、電子霧化装置の確実性を向上させる。
【0015】
また、本出願により提供される技術的解決策は、電池の設計を改良し、すなわち、電池内部にリード線を設け、電子霧化装置内の回路配線の最適化設計を実現することにより、電子霧化装置内の長い配線を減らすことができ、リード線が電池の横から通過することによる電池への影響を回避するだけでなく、電子霧化装置内により大きい容量の電池を収容し、電子霧化装置の使用時間をより長くすることもできる。したがって、本出願の実施例によれば、電子霧化装置の確実性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本出願の実施例に係る技術的解決策をより明らかにするために、以下は、実施方式または従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明するが、明らかなことに、以下の説明における図面は、本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な工夫をせずに、これらの図面により他の図面を取得することができる。
【0017】
【
図1】関連技術により提供される電子霧化装置の回路の概略図である。
【
図2】関連技術により提供される電子霧化装置の回路の概略図である。
【
図3】本出願の実施例により提供される制御ユニットの概略図である。
【
図4】本出願の実施例により提供される制御ユニットにおける制御回路の概略図である。
【
図5】本出願の実施例により提供される制御ユニットの概略図である。
【
図6】本出願の実施例により提供される制御ユニットの概略図である。
【
図7】本出願の実施例により提供される制御ユニットにおける制御回路の概略図である。
【
図8】本出願の実施例により提供される制御ユニットの概略図である。
【
図9】本出願の実施例により提供される制御ユニットの概略図である。
【
図10】本出願の実施例により提供される制御ユニットにおける補助基板の概略図である。
【
図11】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の構成の概略図である。
【
図12】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【
図13】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【
図14】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【
図15】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【
図16】本出願の実施例により提供される電池モジュールの概略図である。
【
図17】本出願の実施例により提供される電池モジュールの概略図である。
【
図18】本出願の実施例により提供される電池モジュールの概略図である。
【
図19】本出願の実施例により提供される電池モジュールの概略図である。
【
図20】本出願の実施例により提供される電池モジュールの概略図である。
【
図21】本出願の実施例により提供される電池モジュールの電子霧化装置における回路接続関係の概略図である。
【
図22】本出願の実施例により提供される電池モジュールの電子霧化装置における回路接続関係の概略図である。
【
図23】本出願の実施例により提供される電池モジュールの電子霧化装置における回路接続関係の概略図である。
【
図24】本出願の実施例により提供される電池モジュールの電子霧化装置における回路接続関係の概略図である。
【
図25】本出願の実施例により提供される電池モジュールの電子霧化装置における回路接続関係の概略図である。
【
図26】本出願の実施例により提供される電池モジュールに接続される制御回路の概略図である。
【
図27】本出願の実施例により提供される電池モジュールに接続される制御回路の概略図である。
【
図28】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の構成の概略図である。
【
図29】本出願の実施例により提供される電子霧化装置における補助基板の概略図である。
【
図30】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【
図31】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【
図32】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【
図33】本出願の実施例により提供される電子霧化装置の回路接続図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明では、本出願の実施例を完全に理解するために提供される特定のシステム構造、技術などの詳細は、説明のためのものに過ぎず、本出願を制限するものではない。しかしながら、当業者であれば、これらの具体的な詳細なしに他の実施例において本出願を実現できることが明らかであろう。その他の場合、本出願の説明を妨害しないために、周知のシステム、装置および回路の詳細な説明を省略する。
【0019】
現在、関連技術の電子霧化装置(以下、電子タバコを例とする)の設計案では、電子霧化機能を実現するために、通常、制御回路(制御チップを含む)に3本の接続リード線を溶接して、電池と霧化器に接続する必要がある。制御回路で作られたプリント基板(Printed Circuit Board,PCB)のサイズは通常小さくて(例えば円形PCBの直径は約4mm~8mmの範囲である)、かつデバイスが密集しているため、機械で直接的にリード線を溶接することができず、手作業で溶接する必要がある。理解できるように、溶接が必要となる接続リード線の数が少なければ少ないほど、手作業の溶接による故障のリスクが小さくなる。そこで、本出願は、電子霧化装置の回路構成を改良することにより、溶接リード線の数を削減することを提案する。
【0020】
一方は、関連技術の電子霧化装置の設計によれば、電子霧化機能を実現するためには、霧化ピンATが存在し、そして負荷(すなわち霧化装置)に接続される必要がある。また、制御回路内のデバイス(特に制御チップ)は、全動作過程においてリチウム電池によって給電する必要があるため、電源ピンVDDと接地ピンGNDのいずれか一方を直接切断すると動作異常を引き起こす可能性がある。
【0021】
他方は、現在の標準的なリチウム電池設計の正負極インタフェースは同じ側に引き出されているため、回路全体を組み立てる際には、制御回路から電池の横を通って負荷に接続されたインタフェースに接続するために複数本(例えば2本)の溶接線が必要となる。電子霧化装置は体積が小さいため、配線がリチウム電池の大きさ選択や回路全体の防水などの性能に影響を与え、そこで、上記の問題を改善するためには、従来のリチウム電池の設計を改良する必要がある。
【0022】
以上の内容に基づき、ユーザが喫煙していない時およびユーザが喫煙している時に、制御回路内のデバイス(特に制御チップ)が正常に給電されることを保証するために、本出願では、制御回路全体の構造を改良し、例えば制御チップの改良、すなわち、電源ピンVDDと接地ピンGNDのうち1本のリード線を除去することにより、溶接リード線の数を3本から2本に削減することを実現することを提案する。さらに、2本のリード線を介して制御チップを電池に組み付ける場合に対して、電池の設計を改良し(例えば電池内部にリード線を配置する)、これにより電子霧化装置のタバコロッド内部の長い配線を除去し、電子霧化装置の確実性を向上させることができる。
【0023】
本出願の実施例は、制御ユニット、および当該制御ユニットを含む電子霧化装置を提供する。以下は図面を参照しながら、具体的な実施例を用いて本出願により提供される制御ユニット、および電子霧化装置について詳細に説明する。説明が必要なのは、後述する制御ユニット、および電子霧化装置は、同一の概念に基づいているため、一部の実施例では、同一または類似の概念またはプロセスについては再び説明しない。
【0024】
第1の実施例:制御ユニット
【0025】
図3は、本出願の一実施例により提供される制御回路の回路図を示した。
図3に示すように、制御ユニット100は、制御回路1と、電池モジュール2と、制御ユニット100を外部に設けられている霧化モジュールに接続するための第1のインタフェースd
1および第2のインタフェースd
2と、を含む。電池モジュール2の内部には、第1のリード線Wが貫通しており、当該第1のリード線Wの両端部はそれぞれw
1とw
2で表れる。そして、電池モジュール2の2つの電極はそれぞれs
1とs
2で表れる。説明が必要なのは、図示内容を明確かつ簡潔にするために、本出願の図面(例えば
図3など)には電池モジュール2の簡単な構成のみが概略的に示されているだけであり、もちろん、電池モジュール2の内部にはセル本体および保護回路がさらに含まれている。
【0026】
図3に示すように、制御ユニット100において、第1のインタフェースd
1と制御回路1における第1のピンe
1はそれぞれ電池モジュール2の電極の両端部に接続され、第2のインタフェースd
2と制御回路1における第2のピンe
2はそれぞれ第1のリード線Wの両端部に接続される。
【0027】
ここで、制御回路1は、電子霧化機能を実現するために電池モジュール2と霧化モジュールとを制御して電流路を形成するために使用される。
【0028】
1つの可能な実施形態において、上記第1のピンe1は霧化ピンATであってもよく、上記第2のピンe2は電源ピンVDDであってもよい。別の可能な実施形態において、上記第1のピンe1は電源ピンVDDであってもよく、上記第2のピンe2は霧化ピンATであってもよい。また別の可能な実施形態において、上記第1のピンe1は接地ピンGNDであってもよく、上記第2のピンe2は霧化ピンATであってもよい。さらに別の可能な実施形態において、上記第1のピンe1は霧化ピンATであってもよく、上記第2のピンe2は接地ピンGNDであってもよい。
【0029】
つまり、制御回路1は、電源ピンVDDと、霧化ピンATと、接地ピンGNDとを含み、関連技術が3本の溶接リード線を採用して制御チップを電池および霧化器に接続することに比べると、本出願の実施例では、制御回路1内の2本のピンを制御することにより、当該制御回路1と電池モジュール2との間の接続を実現し、
図3に示すような制御ユニット100を形成し、さらに制御ユニット100のインタフェースを介して外部に設けられた霧化モジュールと接続して電子霧化機能を実現することができる。このように、本出願の実施例は、回路設計を簡素化し、生産コストを大幅に削減することができるだけでなく、タバコロッド内部の長い配線を除去し、電子霧化装置の内部配線を最適化し、電子霧化装置の確実性を向上させることもできる。
【0030】
オプションとして、
図3に示すように、電池モジュール2の2つの電極端部s
1、s
2は、電池モジュール2の第1側および第2側にそれぞれ位置し、そして第1のリード線Wの両端部w
1とw
2も、それぞれ電池モジュール2の当該第1側および第2側に位置している。ここで、当該第1側および第2側は、電池モジュール2の反対する両側である。ここで、電池モジュール2の電極端部は、正極端部と負極端部とを含む。
【0031】
例示的に、電池モジュール2の電極端部s1は正極端部であり、電極端部s2は負極端部である。あるいは、電池モジュール2の電極端部s1は負極端部であり、電極端部s2は正極端部である。
【0032】
説明が必要なのは、本出願の実施例には、上記の電極端部が電池モジュール2上に設けられる位置が含まれるが、これに限定されるものではないことである。例えば、電池モジュール2の2つの電極端部は電池モジュール2の異なる側に設けられることができる。例示的に、電池モジュール2の2つの電極端部は、電池モジュール2の隣接する両側または反対する両側に設けられることができる。具体的には、実際の使用ニーズに合わせて決定することができ、本出願の実施形態に限定されるものではない。
【0033】
また説明が必要なのは、本出願の実施例には、上記の第1のリード線Wの両端部が電池モジュール2内に設けられる位置が含まれるが、これに限定されるものではないことである。例えば、第1のリード線Wの両端部は電池モジュール2の異なる側に設けられることができる。例示的に、第1のリード線Wの両端部は、電池モジュール2の隣接する両側または反対する両側に設けられることができる。具体的には、実際の使用ニーズに合わせて決定することができ、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0034】
さらに説明が必要なのは、本出願の実施例には、上記の電池モジュールにおける電極端部と第1のリード線の両端部との間の相対的な位置関係が含まれているが、これに限定されるものではないことである。理解できるように、
図3は、電池モジュールの構造を示す概略図であり、実際に実現する時、本出願の実施例には
図3に示された構造が含まれるが、これに限定されるものではない。説明の便宜上、以下は
図3を例とするものであり、
図3を参照しながら例示的に説明する。
【0035】
本出願の実施例において、上記の電源モジュール2は、リチウム電池であってもよいし、または実際の使用ニーズを満たす他の任意の電池であってもよく、具体的には実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。本出願の実施例で採用される電池モジュールは新たなインタフェース構造を有しており、以下は、本出願の実施例が上記の電池モジュールを採用した後に得られた有益な効果を分析する。
【0036】
一つ目に、本出願の実施例は、本来電池の同じ側にある正負極インタフェースを、電池の両側にそれぞれ引き出されるように配置する。
図3と関連して分かるように、二線接続法を採用した場合、電池モジュール2の一方の電極は制御回路1に接続され、他方の電極は負荷(すなわち霧化器)に接続されているため、このような電池設計方式に切り替えることにより、タバコロッド内の接続線をより短くすることができ、回路の確実性を向上させることができると同時に、短い線を使用することによりリード線の発熱を低減し、電池の使用時間を延長し、ユーザの体験を向上させることができる。
【0037】
また、電池の正極と負極を分離することにより、搬送や保管の確実性を高めることができ、そして使用している時、高温による電池の変形がもたらす短絡のリスクを防止することができる。
【0038】
二つ目に、本出願の実施例では、電池の内部に電池を貫通する(電池の両側を貫通する)リード線を追加することを提案し、当該リード線の一端部が制御回路に接続され、他端部が負荷インタフェースに接続されており、かつ当該リード線は電池のセル部分と独立して接触していないので、関連技術における電池の横からの配線によって電池の収容スペースが小さくなることや、電池が破損しやすくなることを回避することができる。ここで、当該電池のセル部分は関連技術における設計と一致してもよい。
【0039】
電池の内部に1本のリード線を貫通するような設計は、次のようなメリットを含むことができる。一つ目に、タバコロッド内の配線を減らすことができ、安全で省エネである。二つ目に、内部配線の方式を採用することにより、タバコロッドの内部により大きいサイズの電池を収容することができ、より長い使用時間をもたらすことができる。三つ目に、内部配線の設計を採用することにより、回路のいくつかの追加機能をより容易かつ効果的に実現することができる(例えば防水設計など)。
【0040】
なお、本出願の実施例では、制御回路1の具体的な構成が異なると、制御ユニット100の具体的な構成が異なり、すなわち、制御回路1と電池モジュール2との回路接続関係が異なる。例えば、制御回路1の一つの構成の場合には、制御回路1は、電源ピンVDDおよび霧化ピンATのような2つのピンを介して電池モジュール2に接続され、制御ユニット100を構成することができる。制御回路1のもう一つの構成の場合には、制御回路1は、接地ピンGNDと霧化ピンATの2つのピンを介して電池モジュール2に接続され、制御ユニット100を構成することができる。以下では、下記の第1の実施形態および第2の実施形態により、本出願の実施例により提供される制御ユニット100の具体的な回路接続関係を例示的に説明する。
【0041】
第1の実施形態
【0042】
第1の実施形態では、制御回路1は、電源ピンVDDおよび霧化ピンATを介して電池モジュール2に接続することができる。以下は、
図4に関連して、この場合の制御回路1における部品およびその接続関係を例示的に説明する。
【0043】
図4に示すように、制御回路1は、気流センサ11と、給電コンデンサ12と、制御チップ13と、を含み、制御チップ13は、ロジックコントローラM1と、一方向導通トランジスタD1と、スイッチトランジスタK1とを含み、電源ピンVDDと、霧化ピンATと、接地ピンGNDとは、制御チップ13におけるピンである。
【0044】
ここで、ロジックコントローラM1は、気流センサ11の第1の端部a1に接続され、そしてスイッチトランジスタK1の第1の端部b1に接続され、ロジックコントローラM1は、電源ピンVDDを介して、給電コンデンサ12の第1の端部c1およびスイッチトランジスタK1の第2の端部b2に接続され、ロジックコントローラM1は、接地ピンGNDを介して、一方向導通トランジスタD1の正極、気流センサ11の第2の端部a2および給電コンデンサ12の第2の端部c2に接続され、一方向導通トランジスタD1の負極は、霧化ピンATを介して、スイッチトランジスタK1の第3の端部b3に接続される。
【0045】
ここで、制御チップ13の電源ピンVDDおよび霧化ピンATは、電子霧化機能を実現するために電源モジュールおよび霧化モジュールに接続するために使用される。本出願は制御回路を最適化することにより、電子霧化装置の使用効果に影響を与えることなく、電子霧化装置の制御回路における溶接リード線の数を3本(電源ピンVDD、接地ピンGNDおよび霧化ピンAT)から2本(電源ピンVDDおよび霧化ピンAT)に削減する。
【0046】
次に
図4に関連して、電子霧化装置の制御回路における信号フローが様々なモジュールの間の流れを分析することにより、本出願の実施例により提供される制御回路の動作原理を説明する。
【0047】
図4に示すように、給電コンデンサ12とロジックコントローラM1とは電流路を形成することができる。電流路が形成されている場合には、給電コンデンサ12は、放電方式によりロジックコントローラM1に給電することができる。説明が必要なのは、給電コンデンサ12とロジックコントローラM1とが電流路を形成している場合、ロジックコントローラM1に給電するために、すなわち、ユーザが喫煙している間にロジックコントローラM1に給電することができるように、給電コンデンサ12は、予め充電する必要がある(例えば、電源モジュールによって充電すること)ことである。
【0048】
なお、3本の接続リード線を2本に削減した場合の電子霧化装置の正常な動作を満足させるために、特にユーザが喫煙している間に制御チップに給電することであり、本出願の実施例は、ブートストラップ(給電)回路を構成する追加の給電コンデンサおよび一方向導通トランジスタ(例えばダイオード)を制御回路に追加することにより、制御回路を最適化設計した。
図4に示すように、スイッチトランジスタK1がオン状態である場合には、給電コンデンサ12、スイッチトランジスタK1および一方向導通トランジスタD1は電流路を形成することができる。この場合には、給電コンデンサ12と一方向導通トランジスタD1がブートストラップ回路を形成することができる。このように、ユーザが喫煙している間に電源コンデンサがロジックコントローラに正常に給電することを保証することができ、ユーザが喫煙している時の給電の問題を解決した。
【0049】
オプションとして、本出願の実施例において、給電コンデンサ12は、1つまたは複数のコンデンサを含んでもよく、または充電および放電機能を有する他の任意のデバイスを含んでもよく、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定することができ、本出願の実施例は限定されない。
【0050】
オプションとして、本出願の実施例において、一方向導通トランジスタD1は、ダイオードを含んでもよく、または一方向導通機能を有する他の任意のデバイスであってもよく、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定することができ、本出願の実施例は限定されない。
【0051】
本出願の実施例において、一方向導通トランジスタD1は、ユーザが喫煙していない間に回路をオンし、この場合には電池モジュールが給電コンデンサ12を充電し、そしてユーザが喫煙している間に給電コンデンサ12の放電回路を制限し、この場合には給電コンデンサ12が完全的に制御チップ13に給電するという技術的効果を有する。
【0052】
また、
図4に示すように、気流センサ11は、第2の端部a
2を介して気流強度を検知することができ、次いで気流センサ11は、気流強度を気流強度信号に変換し、第1の端部a
1を介して、当該気流強度をロジックコントローラM1に出力することができる。理解できるように、ユーザが気流センサ11の第2の端部a
2を介して喫煙している場合、気流センサ11は第2の端部a
2を介して気流強度を検知できる。
【0053】
本出願の実施例では、ユーザの喫煙中に気流センサ11を用いて気流の有無および大きさを検出し、そしてレベル信号に変換して制御チップ13に出力することができる。ここで、気流センサ11は、マイクロフォンスイッチ、空気圧スイッチ、またはマイクロフォンセンサと呼ばれることもある。
【0054】
また、
図4を参照すると、ロジックコントローラM1は、気流センサ11の第1の端部a
1から出力された気流強度信号を受信し、当該気流強度信号に基づいてスイッチトランジスタK1のオン・オフ状態を制御し、そして気流強度信号に基づいてスイッチトランジスタK1のスイッチング周波数および/またはオンデューティ比を制御して霧化モジュールのパワーを調整するために使用される。
【0055】
ここで、スイッチトランジスタK1のオン・オフ状態は、オン状態とオフ状態を含む。スイッチトランジスタK1のスイッチング周波数とは、スイッチトランジスタK1の一定時間内におけるオン回数を意味してもよい。スイッチトランジスタK1のオンデューティ比とは、1パルス周期内の全時間に対するオン時間の割合を意味してもよい。
【0056】
例示的に、気流強度信号の信号強度が予め設定された値より小さい場合(ユーザが喫煙していない場合に対応)、ロジックコントローラM1は、スイッチトランジスタK1をオフ状態に制御する。そして、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合(ユーザが喫煙している場合に対応)、ロジックコントローラM1は、スイッチトランジスタK1をオン状態に制御する。ここで、上記の予め設定された値は、実際の状況に応じて設定することが可能であり、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0057】
オプションとして、本出願の実施例では、上記のスイッチトランジスタK1は、P型金属酸化物半導体のMOS(Metal Oxide Semiconductor, MOS)トランジスタであってもよく、また、実際の使用ニーズを満たす他の任意のトランジスタであってもよく、例えば、スイッチトランジスタK1は接合型電界効果トランジスタであってもよい。具体的には、実際の使用ニーズに合わせて設定することができ、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0058】
理解できるように、本出願の実施例により提供される電子霧化装置の制御回路において、スイッチトランジスタK1がスイッチとして機能することができる。一方は、気流強度信号の信号強度が予め設定された値より小さい場合、すなわち、ユーザが喫煙していない場合には、スイッチトランジスタK1がオフ状態であり、それは、スイッチが開の状態となっていることに相当する。他方は、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合、すなわち、ユーザが喫煙している場合には、スイッチトランジスタK1がオン状態であり、スイッチが閉の状態となっていることに相当する。つまり、ロジックコントローラM1は、ユーザが喫煙していないときにスイッチトランジスタK1を開き、ユーザが喫煙しているときにスイッチトランジスタK1を閉じるように制御することができる。
【0059】
具体的には、ロジックコントローラM1は、気流センサ11によって伝達された喫煙信号を受信し、そしてこの喫煙信号を処理によって変調した後にスイッチトランジスタK1を駆動し、スイッチトランジスタK1をオンさせ、この場合には、霧化モジュール内の霧化ワイヤが加熱されてリキッドを霧化する。
【0060】
本出願の実施例において、スイッチトランジスタK1は、P型のMOSトランジスタであってもよいし、N型のMOSトランジスタであってもよい。スイッチトランジスタK1によって電子霧化装置の制御回路の接続関係が異なるので、次はそれぞれ説明する。
【0061】
スイッチトランジスタK1はP型のMOSトランジスタである場合、スイッチトランジスタK1の第1の端部b1はゲートで、第2の端部b2はソースで、第3の端部b3はドレインである。例示的に、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合、すなわち、ユーザが喫煙している場合には、スイッチトランジスタK1がオン状態(スイッチが閉じたことに相当)であり、スイッチトランジスタK1は、より大きな電流が第2の端部b2(ソース)から第3の端部b3(ドレイン)に流すことを許すことができる。
【0062】
スイッチトランジスタK1はN型のMOSトランジスタである場合、スイッチトランジスタK1の第1の端部b1はゲートで、第2の端部b2はドレインで、第3の端部b3はソースである。例示的に、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合、すなわち、ユーザが喫煙している場合には、スイッチトランジスタK1がオン状態(スイッチが閉じたことに相当)であり、スイッチトランジスタK1は、より大きな電流が第2の端部b2(ドレイン)から第3の端部b3(ソース)に流すことを許すことができる。
【0063】
第1の実施形態では、制御回路を最適化し、制御チップの電源ピンVDDと霧化ピンATにリード線を溶接し、電源モジュールと霧化モジュールに接続することにより、電子霧化機能を実現することができる。関連技術が3本の溶接リード線を採用していることに比べ、本出願の実施例は、電子霧化装置の正常な動作および制御を保証する上で、制御チップの接地ピンGNDに溶接リード線が不要となり、溶接リード線の引き出し数が3本から2本に削減されるため、本出願の実施例では、PCBのレイアウト設計の最適化と溶接リード線による製造コストの低減とを両立させることができるとともに、手作業による故障のリスクを効果的に回避することができる。
【0064】
上記の第1の実施形態により提供される制御回路1によれば、上記の
図3に示された制御ユニット100における第1のピンe
1は霧化ピンATであってもよく、第2のピンe
2は電源ピンVDDであってもよい。あるいは、第1ピンe
1は電源ピンVDDであってもよく、第2ピンe
2は霧化ピンATであってもよい。以下では、下記の方式1および方式2により、異なるピンの場合の制御ユニット100における具体的な回路接続関係についてそれぞれ説明する。
【0065】
方式1では、
図5に示すように、第1のピンe
1は霧化ピンATであり、第2のピンe
2は電源ピンVDDである場合、第1のピンe
1(
図5にATで示される)は、電池モジュール2の負極端部s
1および正極端部s
2を順に経て第1のインタフェースd
1に接続され、第2のピンe
2(
図5にVDDで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て第2のインタフェースd
2に接続されている。
【0066】
方式2では、
図6に示すように、第1のピンe
1は電源ピンVDDであり、第2のピンe
2は霧化ピンATである場合、第1のピンe
1(
図6にVDDで示される)は、電池モジュール2の正極端部s
1および負極端部s
2を順に経て第1のインタフェースd
1に接続され、第2のピンe
2(
図6にATで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て第2のインタフェースd
2に接続されている。
【0067】
第2の実施形態
【0068】
第2の実施形態では、制御回路1は、接地ピンGNDおよび霧化ピンATを介して電池モジュール2に接続することができる。以下は、
図7に関連して、この場合の制御回路1における部品およびその接続関係を例示的に説明する。
【0069】
図7に示すように、制御回路1は、気流センサ11と、給電コンデンサ12と、制御チップ13と、を含み、制御チップ13は、ロジックコントローラM1と、一方向導通トランジスタD1と、スイッチトランジスタK1とを含み、電源ピンVDDと、霧化ピンATと、接地ピンGNDとは、制御チップ13におけるピンである。
【0070】
ここで、ロジックコントローラM1は、気流センサ11の第1の端部a1に接続され、そしてスイッチトランジスタK1の第1の端部b1に接続され、ロジックコントローラM1は、電源ピンVDDを介して、給電コンデンサ12の第1の端部c1および一方向導通トランジスタD1の負極に接続され、一方向導通トランジスタD1の正極は、霧化ピンATを介して、スイッチトランジスタK1の第2の端部b2に接続され、ロジックコントローラM1は、接地ピンGNDを介して、スイッチトランジスタK1の第3の端部b3、気流センサ11の第2の端部a2および給電コンデンサ12の第2の端部c2に接続される。
【0071】
ここで、制御チップ13の接地ピンGNDおよび霧化ピンATは、電子霧化機能を実現するために電源モジュールおよび霧化モジュールに接続するために使用される。本出願は制御回路を最適化することにより、電子霧化装置の使用効果に影響を与えることなく、電子霧化装置の制御回路における溶接リード線の数を3本(電源ピンVDD、接地ピンGNDおよび霧化ピンAT)から2本(接地ピンGNDおよび霧化ピンAT)に削減する。
【0072】
説明が必要なのは、第2の実施形態における制御回路は第1の実施形態における制御回路の部品と同じであるが、部品間の接続関係が異なる点が異なっていることである。第2の実施形態における制御回路についての説明は、上記の第1の実施形態における制御回路の詳細な説明を参照すればよく、ここでは再び説明しない。
【0073】
第1の実施形態では、制御回路を最適化し、制御チップの接地ピンGNDと霧化ピンATにリード線を溶接し、電源モジュールと霧化モジュールに接続することにより、電子霧化機能を実現することができる。関連技術が3本の溶接リード線を採用していることに比べ、本出願の実施例は、電子霧化装置の正常な動作および制御を保証する上で、制御チップの電源ピンVDDに溶接リード線が不要となり、溶接リード線の引き出し数が3本から2本に削減されるため、本出願の実施例では、PCBのレイアウト設計の最適化と溶接リード線による製造コストの低減とを両立させることができるとともに、手作業による故障のリスクを効果的に回避することができる。
【0074】
本出願の実施例では、上記の第1の実施形態により提供される制御回路1によれば、上記の
図3に示された制御ユニット100における第1のピンe
1は接地ピンGNDであってもよく、第2のピンe
2は霧化ピンATであってもよい。あるいは、第1ピンe
1は霧化ピンATであってもよく、第2ピンe
2は接地ピンGNDであってもよい。以下では、下記の方式3および方式4により、異なるピンの場合の制御ユニット100における具体的な回路接続関係についてそれぞれ説明する。
【0075】
方式3では、
図8に示すように、第1のピンe
1は接地ピンGNDであり、第2のピンe
2は霧化ピンATである場合、第1のピンe
1(
図8にGNDで示される)は、電池モジュール2の負極端部s
1および正極端部s
2を順に経て第1のインタフェースd
1に接続され、第2のピンe
2(
図8にATで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て第2のインタフェースd
2に接続されている。
【0076】
方式4では、
図9に示すように、第1のピンe
1は霧化ピンATであり、第2のピンe
2は接地ピンGNDである場合、第1のピンe
1(
図9にATで示される)は、電池モジュール2の正極端部s
1および負極端部s
2を順に経て第1のインタフェースd
1に接続され、第2のピンe
2(
図9にGNDで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て第2のインタフェースd
2に接続されている。
【0077】
現在、従来の電子霧化装置の設計において、各部分の間にコードを使用して接続する必要があり、同時にPCB部分の面積が比較的に小さいため、比較的に細い溶接リード線を使用する必要があり、このように2つのデメリットをもたらすことがある。一つ目に、比較的に細くて短い線の溶接難度が比較的に大きくて、机械で操作することができなく、手作業で溶接する効率と安定性を保証することができない。二つ目に、細いリード線の等価抵抗値が大きくて、ユーザが正常に喫煙している時に発生する発熱量が大きくなり、回路の必要のないエネルギー消費量を増加させる一方、激しい発熱は溶接接合部でのはんだ切れを引き起こし、回路の動作異常ひいては電池のショートによる危険を招く可能性がある。
【0078】
そこで、上記の技術的課題を解決するために、本出願では、補助基板を用いて制御回路と電池モジュールとを接続することにより、すなわち、PCBの溶接する必要があるピンに接続ピンを加えて、リード線が溶接されていた補助基板に接続することを提案する。また、本出願では、制御回路から外部に引き出されるリード線の数を3本から2本に減らしたうえで、接続ピンの正確な位置決めを容易にし、補助基板を有効に用いて制御回路と電池を組み立てる際の完全な機械生産を実現することができ、手作業で溶接による不良を防止するとともに、人的生産コストを削減することができる。
【0079】
例示的に、
図10に示すように、制御ユニットは、補助基板Fをさらに含み、当該補助基板は制御回路1と電池モジュール2とを接続するために使用される。当該補助基板Fは、第1のパッドf
1と第2のパッドf
2とを含む。
【0080】
ここで、第1のピンe1は、第1のパッドf1に接続され、当該第1のパッドf1は、圧接方式で電池モジュール2の電極端部(正極端部または負極端部)に接続される。第2のピンe2は、第2のパッドf2に接続され、当該第2のパッドf2は、圧接方式で第1のリード線Wの一端部に接続される。
【0081】
オプションとして、
図10に示すように、第1のパッドf
1には第1のピンe
1を固定するための第1の孔g
1が含まれている。第2のパッドf
2には、第2のピンe
2を固定するための第2の孔g
2が含まれている。
【0082】
ここで、補助基板Fの2つの円形孔g1およびg2は、制御回路1において引き出される必要があるピン(例えば、接地ピンGND、霧化ピンAT)に対応している。第1のパッドf1および第2のパッドf2は、圧接技術によって電池モジュールの対応する側に直接接続することができ、より大きい圧接面積は、溶接接合部の安定性を確保することができ、そして溶接接合部による寄生インピーダンスを低減することができる。
【0083】
上記の設計により、制御回路と電池モジュールとの間に接続のための短い線を完全に必要とせず、同時に完全な機械的生産を実現することができる。
【0084】
本出願の実施例により提供される技術的解決策は、電子霧化装置の制御回路を電池モジュールと一体に設計して成形し、そのうち、制御回路の2本のピンはそれぞれ電池モジュールの電極端部と内蔵のリード線を介して負荷インタフェースに接続し、ニーズに応じて霧化器とドッキングすることにより、電子霧化機能を実現する。本出願により提供される技術的解決策は、制御回路から引き出される溶接リード線の数を3本から2本に減らしたうえで、電子霧化装置の回路配線の最適化設計(例えば、タバコロッド内部の長い配線の除去)をさらに実現し、製造コストを削減するとともに、手作業による故障のリスクを効果的に回避し、電子霧化装置の確実性を向上させる。
【0085】
第2の実施例:電子霧化装置
【0086】
図3に関連して、
図11に示すように、本出願の実施例は、電子霧化装置をさらに提供し、当該電子霧化装置は、上記の第1の実施例で説明された制御ユニット100を含み、そして当該電子霧化装置は霧化モジュール3とをさらに含む。
【0087】
ここで、制御ユニット100は、第1のインタフェースd1を介して霧化モジュール3の一端部h1に接続され、かつ制御ユニット100は、第2のインタフェースd2を介して霧化モジュール3の他端部h2に接続される。
【0088】
オプションとして、本出願の実施例において、電子霧化装置は、例えば電子タバコのような加熱霧化装置であってもよいし、また、例えば吸入式エネルギーバーのようなものであってもよいし、または他の任意の可能な電子霧化装置であってもよく、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0089】
説明と理解の便宜上、以下は、電子霧化装置が電子タバコであることを例として、本出願の実施例により提供される電子霧化装置を例示的に説明する。
【0090】
本出願の実施例では、上記の霧化モジュール3(カートリッジまたは霧化器とも呼ばれることがある)は、霧化ワイヤ(負荷電熱ワイヤとも呼ばれる)およびリキッドを含むことができる。実際に実現する際には、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、続いてリキッドが霧化される。
【0091】
図11に示すように、霧化モジュール3には2つの接触点(すなわちh
1とh
2)が含まれ、制御ユニット100にも2つの接触点(すなわちd
1とd
2)ガ含まれ、霧化モジュール3は、各接触点を磁気吸引する方式によって制御ユニット100に組み立てることができ、回路の完全な接続を実現することができる。
【0092】
実際に実現する際に、ユーザが喫煙しているシーンでは、すなわち制御回路1内のスイッチトランジスタK1がオンしている場合には、電源モジュール2および霧化モジュール3が電流路を構成することができ、霧化モジュール3内の霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、続いてリキッドを霧化して電子霧化機能を実現する。以下では、上記の制御ユニットの可能な実施形態に関連して、電子霧化装置の可能な実施形態について説明する。
【0093】
1つの可能な実施形態において、
図12は、
図5を関連して示されたスイッチトランジスタK1がN型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がドレインDからソースSに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0094】
別の可能な実施形態において、
図13は、
図6を関連して示されたスイッチトランジスタK1がP型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がソースSからドレインDに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0095】
また別の可能な実施形態において、
図14は、
図8を関連して示されたスイッチトランジスタK1がN型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がドレインDからソースSに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0096】
さらに別の可能な実施形態において、
図15は、
図9を関連して示されたスイッチトランジスタK1がP型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がソースSからドレインDに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0097】
次に、
図15に示すように、スイッチトランジスタK1がP型のMOSトランジスタであることを例として、電池モジュール2と、霧化モジュール3とが上記の制御回路1に接続されている場合の電子霧化装置の動作過程について全体的に説明する。
【0098】
(1)ユーザが喫煙していない状態において、電池モジュール2の正極は霧化モジュール3および制御回路1内の一方向導通トランジスタD1を介して給電コンデンサ12の上極板に接続され、給電コンデンサ12の下極板は電池モジュール2の負極に接続されることにより、電池モジュール2が給電コンデンサ12を充電する。ここで、給電コンデンサ12の上下極板の間の電圧差は、電池モジュール2の電圧値とほぼ同じである。説明が必要なのは、この場合には、霧化モジュール3内の霧化ワイヤは導線として機能し、リキッドは霧化されない。
【0099】
一方、電池モジュール2は、制御回路1内のロジックコントローラM1に給電し、定期的に気流センサ11の信号状況を検出し、ユーザの喫煙動作の命令を待っている。
【0100】
(2)ユーザが喫煙しているときに、気流センサ11が気流を検出し、そしてそれをレベル信号に変換して制御チップ13内のロジックコントローラM1に伝達し、当該ロジックコントローラM1がスイッチトランジスタK1を閉じるように制御し、このときに電池モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を形成し、霧化モジュール3が発熱し始めてリキッドを霧化し、霧化効果を形成する。この過程おいて、ロジックコントローラM1は、ユーザの喫煙の吸う力の強さに応じてPWM調整の方式により、霧化ワイヤのオン・オフ時間を制御して、リキッド霧化量を調整することができる。
【0101】
このとき、電池モジュール2は、制御チップ13内のロジックコントローラM1への給電を継続することはできないが、ダイオードD1の存在により、スイッチトランジスタK1を閉じた後も、給電コンデンサ12の上下極板の間の電位差は電池の電圧と等しく、このときに給電コンデンサ12は電池モジュール2を引き継いで制御チップ13内のロジックコントローラM1に給電し、喫煙時のロジックコントローラM1の正常な機能を維持する。
【0102】
(3)ユーザが喫煙動作を終了した後、スイッチトランジスタK1が開となり、このときに電池モジュール2は改めてロジックコントローラM1に給電するとともに、給電コンデンサ12を再充電し、この充電過程は非常に迅速であり、すなわち、ユーザの2回の喫煙動作間隔が短くても、給電コンデンサ12の充電が完了することを保証することができる。
【0103】
これにより、本出願の実施例は、制御チップの溶接リード線の数が3本から2本に減らされた後の電子霧化装置の正常な給電および動作を実現することができる。
【0104】
1つの可能な実施形態では、電子霧化装置は、ケーシングと、電子制御基板とをさらに含む。ここで、上記の制御ユニット100は当該電子制御基板上に設けられており、当該電子制御基板はケーシング内に収容されている。
【0105】
現在、関連技術の電子霧化装置(以下、電子タバコを例とする)の設計案では、電子霧化機能を実現するために、通常、制御回路(制御チップを含む)に3本の接続リード線を溶接し、電池(例えばリチウム電池)と霧化器に接続する必要がある。
図1と
図2に示すように、現在の標準的なリチウム電池設計の正負極ポートは同じ側に引き出されているため、回路全体を組み立てる際には、制御回路から電池の横を通って負荷に接続されたインタフェースに接続するために複数(例えば2本)の溶接線が必要となる。電子霧化装置は体積が小さいため、配線がリチウム電池の大きさ選択や回路全体の防水などの性能に影響を与え、そこで、上記の問題を改善するためには、溶接リード線の数を3本から2本に減らしたうえで、従来のリチウム電池の設計を改良することができる。
【0106】
本出願の実施例において、ユーザが喫煙していない時およびユーザが喫煙している時に、制御回路内のデバイス(特に制御チップ)が正常に給電されることを保証するために、本出願では、電子霧化装置の回路全体の構造を改良し、すなわち、電源ピンVDDと接地ピンGNDのうち1本のリード線を除去して溶接リード線の数を3本から2本に削減することを実現する。これに基づいて、本出願は、溶接リード線の数を3本から2本に削減する場合に、電池の設計を改良すること(例えば、電池内部にリード線を設ける)を提案し、これで電子霧化装置内の配線を減らし、電池の横から貫通するリード線が電池に影響を与えることを回避し、電子霧化装置の信頼性を向上させることができる。
【0107】
本出願の実施例は、電池モジュールを提供する。以下は図面を参照しながら、具体的な実施例を用いて本出願により提供される電池モジュール、および当該電池モジュールを含む電子霧化装置について詳細に説明する。
【0108】
第3の実施例:電池モジュール
【0109】
図16は、本発明の一実施例により提供される電池モジュールの回路図を示し、
図17は、本発明の他の実施例により提供される電池モジュールの回路図を示した。
図16および
図17に示すように、電池モジュール2は、ケーシングHと、セル本体Sと、第1のリード線Wとを含む。セル本体Sとは、正極、負極を含む単一の電気化学セルを指してもよい。なお、電池モジュール2の内部には、保護回路などの他の部品をさらに含むことができ、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0110】
ここでは、セル本体Sと第1のリード線WとがケーシングHの内部に独立して設けられ、当該第1のリード線Wの第1の端部w1と第2の端部w2とがそれぞれケーシングHの異なる側面に設けられている。
【0111】
1つの可能な実施形態では、
図16に示すように、第1のリード線Wの第1の端部w
1および第2の端部w
2は、それぞれケーシングHの隣接する2つの側面に設けられる。
【0112】
別の可能な実施形態では、
図17に示すように、第1のリード線Wの第1の端部w
1および第2の端部w
2は、それぞれケーシングHの対向する2つの側面に設けられる。
【0113】
説明が必要なのは、本出願の実施例では、第1のリード線が1本のリード線であることを例として例示的に説明したが、理解できるように、実際に実現する時、本出願の実施例は、電池モジュール内に1本のリード線を設ける方案に限定されず、電池モジュール内に複数のリード線を配置する方案も含まれ、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0114】
本出願の実施例では、電池モジュールのケーシング内部にリード線を設け、そしてこのリード線をケーシングの両端部に貫通させることにより、電子霧化装置内の配線を削減することができるだけでなく、リード線が電池モジュールの外部から配線されることによる電池モジュールへの影響を回避することができ、電子霧化装置の確実性を向上させることができる。
【0115】
本出願の実施例において、上記の電池モジュールは、リチウム電池であってもよいし、または実際の使用ニーズを満たす他の任意の電池であってもよく、具体的には実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0116】
オプションとして、本出願の実施例では、セル本体Sの第1の電極端部s1および第2の電極端部s2がそれぞれケーシングHの異なる側面に設けられることができる。
【0117】
1つの可能な実施形態では、
図18に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1および第2の電極端部s
2は、それぞれケーシングHの隣接する2つの側面に設けられてもよい。
【0118】
別の可能な実施形態では、
図19に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1および第2の電極端部s
2は、それぞれケーシングHの対向する2つの側面に設けられてもよい。
【0119】
ここで、電池モジュール2の第1の電極端部s1は正極端部であり、第2の電極端部s2は負極端部である。あるいは、電池モジュール2の第1の電極端部s1は負極端部であり、第2の電極端部s2は正極端部である。具体的には、実際の使用ニーズに合わせて決定することができ、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0120】
本出願の実施例では、電池の正負極ポートを両側から引き出すように変更し、これで電子霧化装置内の接続線をより短くすることにより、回路の確実性を向上させることができるとともに、短い線がリード線の発熱を低減することができ、電池の使用時間を長くすることができ、ユーザ体験を向上させる。これにより、電子霧化装置の確実性を向上させることができる。
【0121】
オプションとして、本出願の実施例では、
図20に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1と第1のリード線Wの第1の端部w
1とがともに第1の側面に設けられ、セル本体Sの第2の電極端部s
2と第1のリード線Wの第2の端部w
2とがともに第2の側面には設けられている。当該第1の側面および第2の側面は、ケーシングHの対向する2つの側面である。
【0122】
以下では、
図20に示された電池モジュールの構成を例として、本出願の実施例により提供される電池モジュールと外部に設けられている制御回路および負荷モジュールとの間の回路接続関係について説明する。
【0123】
本出願の実施例では、
図20を関連して、
図21に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1は外部に設けられている制御回路1の第1のピンe
1に接続するために使用され、セル本体Sの第2の電極端部s
2は負荷モジュールの一端部h
1に接続するために使用され、第1のリード線Wの第1の端部w
1は当該制御回路1の第2のピンe
2に接続するために使用され、第1のリード線Wの第2の端部w
2は負荷モジュールの他端部h
2に接続するために使用される。制御回路1は、電池モジュール2および負荷モジュール3を制御して、第1の機能を実現するための電流路を形成するために使用される。
【0124】
本出願の実施例において、上記の負荷モジュールは、第1の機能を実現するための負荷であってもよい。例えば、負荷モジュールは霧化器であってもよく、第1の機能は電子霧化機能であってもよいし、あるいは、上記負荷モジュールはタイマーであってもよく、第1の機能は時計機能であってもよい。負荷モジュールと第1の機能は、実際の使用ニーズに合わせて決定することができ、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0125】
本出願の実施例は、改良された電池モジュールを提供し、当該電池モジュール(例えば、リチウム電池)の内部に、セル本体と接続関係がない1つまたは複数の内部配線を追加することにより、内部配線を最適化する。本出願の実施例により提供される電池モジュールが適用可能なシーンには、以下のシーンが含まれるが、これらに限定されない。一つ目に、製品の体積が小さく、電池を使用して給電しており、そして電池の容量(および製品の使用時間)に対する強いニーズがある。二つ目に、製品の体積が小さく、設計時に電池の両側ともにデバイスがあり、そしてリード線が電池を貫通して接続する必要がある。三つ目に、回路の体積が限られているので、直径の太いリード線を使用して溶接することはできないが、実際に使用する時に大きな電流が流されることがある。
【0126】
以下では、例を挙げて、本出願の実施例により提供される電池モジュールの具体的な適用可能なシーンを例示的に説明する。
【0127】
シーン1:当該電池モジュールは電子霧化装置に適用することができる。ここで、当該電子霧化装置は、例えば電子タバコのような加熱霧化装置であってもよいし、また、例えば吸入式エネルギーバーのようなものであってもよいし、または他の任意の可能な電子霧化装置であってもよく、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0128】
なお、上記の電子タバコ霧化装置は、従来の電子タバコ製品(すなわち、制御チップが3本のリード線を介して電池および霧化器に接続されている)であってもよいし、改良された電子タバコ製品(すなわち、制御チップが2本のリード線を介して電池および霧化器に接続されている)であってもよい。
【0129】
シーン2:当該電池モジュールは、スマートウォッチ、スマートメガネなどのウェアラブルデバイスに適用することができる。スマートウォッチを例とすると、スマートウォッチには具体的に次のような特徴がある。一つ目に、製品の体積が限られており、電池を使用して給電しており、そして電池の容量が使用時間を直接決定することは、その重要な基準の1つである。二つ目に、充電器と心拍数センサは通常、腕時計の底部にあるが、ディスプレイとインタラクションは腕時計の上部にあるため、腕時計の制御チップ(すなわち、主制御基板)が電池の上方または下方に置かれているかどうかにかかわらず、電池の横を通って対応する外部デバイスに接する接続線が必要である。
【0130】
したがって、スマートウォッチの設計において、本出願の実施例により提供される電池設計を採用して、電池に1本(または複数本)の配線を追加すれば、製品の配線レイアウトを最適化し、確実性および美観を向上させるだけでなく、収納できる電池の体積を増加させ、待機時間および使用時間を増加させることもできるという有益な効果を有することができる。
【0131】
シーン3:当該電池モジュールは、完全ワイヤレススマートイヤホン(True Wireless Stereo,TWS)に適用することができる。
【0132】
TWSイヤホンは、本出願の実施例により提供される電池設計を使用でき、TWSイヤホンは、具体的に次のような特徴がある。一つ目に、製品の体積が限られており、電池を使用して給電しており、そして電池の容量が使用時間を直接決定する。二つ目に、ヘッドホンの充電とセンサは下にあり、パワーアンプ部は先端にあるので、ヘッドホンの制御チップ(すなわち、主制御基板)は電池の上または下に置かれているかどうかにかかわらず、電池の横を通って対応する周辺デバイスに接続線を通す必要がある。
【0133】
したがって、TWSイヤホンの設計において、本出願の実施例により提供される電池設計を採用して、電池に1本(または複数本)の配線を追加すれば、製品の配線レイアウトを最適化し、確実性および美観を向上させるだけでなく、収納できる電池の体積を増加させ、待機時間および使用時間を増加させることもできるという有益な効果を有することができる。
【0134】
オプションとして、本出願の実施例により提供される電池モジュールは電子霧化装置に適用され、上記負荷モジュール3は霧化モジュールであってもよく、第1の機能は電子霧化機能である。ここで、制御回路1は、気流強度信号が予め設定された値以上であることを検出した場合(すなわち、ユーザが喫煙している場合)に、電池モジュール2と霧化モジュール3とを制御して電流路を形成し、電子霧化機能を実現する。
【0135】
もちろん、本出願の実施例により提供される電池モジュールは、他の電子製品(上記のウェアラブルデバイス、TWSヘッドホン)にも適用することができ、具体的には実際の使用ニーズに基づいて決定することができ、本出願の実施例に限定されるものではない。以下では、電池モジュールが電子霧化装置に適用されることを例として、本出願の実施例により提供される電池モジュールについて例示的に説明する。
【0136】
1つの可能な実施形態では、
図22に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1が負極端部であり、セル本体Sの第2の電極端部s
2が正極端部である場合、上記第1のピンe
1は霧化ピンATであってもよく、上記第2のピンe
2は電源ピンVDDであってもよい。
【0137】
図22に示すように、セル本体Sの負極端部s
1は制御回路1の霧化ピンATに接続するために使用され、セル本体Sの正極端部s
2は霧化モジュールの一端部h
1に接続するために使用され、第1のリード線Wの第1の端部w
1は制御回路1の電源ピンVDDに接続するために使用され、第1のリード線Wの第2の端部w
2は霧化モジュールの他端部h
2に接続するために使用される。
【0138】
別の可能な実施形態では、
図23に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1は正極端部であり、セル本体Sの第2の電極端部s
2は負極端部である場合、上記第1のピンe
1は電源ピンVDDであってもよく、上記第2のピンe
2は霧化ピンATであってもよい。
【0139】
図23に示すように、セル本体Sの正極端部s
1は制御回路1の電源ピンVDDに接続するために使用され、セル本体Sの負極端部s
2は霧化モジュールの一端部h
1に接続するために使用され、第1のリード線Wの第1の端部w
1は制御回路1の霧化ピンATに接続するために使用され、第1のリード線Wの第2の端部w
2は霧化モジュールの他端部h
2に接続するために使用される。
【0140】
さらに別の可能な実施形態では、
図24に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1は負極端部であり、セル本体Sの第2の電極端部s
2は正極端部である場合、上記第1のピンe
1は接地ピンGNDであってもよく、上記第2のピンe
2は霧化ピンATであってもよい。
【0141】
図24に示すように、セル本体Sの負極端部s
1は制御回路1の接地ピンGNDに接続するために使用され、セル本体Sの正極端部s
2は霧化モジュールの一端部h
1に接続するために使用され、第1のリード線Wの第1の端部w
1は制御回路1の霧化ピンATに接続するために使用され、第1のリード線Wの第2の端部w
2は霧化モジュールの他端部h
2に接続するために使用される。
【0142】
さらに別の可能な実施形態では、
図25に示すように、セル本体Sの第1の電極端部s
1は正極端部であり、セル本体Sの第2の電極端部s
2は負極端部である場合、上記第1のピンe
1は霧化ピンATであってもよく、上記第2のピンe
2は接地ピンGNDであってもよい。
【0143】
図25に示すように、セル本体Sの正極端部s
1は制御回路1の霧化ピンATに接続するために使用され、セル本体Sの負極端部s
2は霧化モジュールの一端部h
1に接続するために使用され、第1のリード線Wの第1の端部w
1は制御回路1の接地ピンGNDに接続するために使用され、第1のリード線Wの第2の端部w
2は霧化モジュールの他端部h
2に接続するために使用される。
【0144】
説明が必要なのは、本出願の実施例では、電池モジュール2と制御回路1との回路接続関係が異なると、制御回路1の具体的な構成が異なることである。以下では、下記の第1の実施形態および第2の実施形態により、本出願の実施例により提供される電池モジュール2と制御回路1との具体的な回路接続関係を例示的に説明する。
【0145】
第1の実施形態
【0146】
第1の実施形態では、電池モジュール2は、制御回路1の電源ピンVDDおよび霧化ピンATを介して制御回路1に接続される。以下は、
図26に関連して、この場合の制御回路1における部品およびその接続関係を例示的に説明する。
【0147】
図26に示すように、制御回路1は、気流センサ11と、給電コンデンサ12と、制御チップ13と、を含み、制御チップ13は、ロジックコントローラM1と、一方向導通トランジスタD1と、スイッチトランジスタK1とを含み、電源ピンVDDと、霧化ピンATと、接地ピンGNDとは、制御チップ13におけるピンである。
【0148】
ここで、ロジックコントローラM1は、気流センサ11の第1の端部a1に接続され、そしてスイッチトランジスタK1の第1の端部b1に接続され、ロジックコントローラM1は、電源ピンVDDを介して、給電コンデンサ12の第1の端部c1およびスイッチトランジスタK1の第2の端部b2に接続され、ロジックコントローラM1は、接地ピンGNDを介して、一方向導通トランジスタD1の正極、気流センサ11の第2の端部a2および給電コンデンサ12の第2の端部c2に接続され、一方向導通トランジスタD1の負極は、霧化ピンATを介して、スイッチトランジスタK1の第3の端部b3に接続される。
【0149】
ここで、制御チップ13の電源ピンVDDおよび霧化ピンATは、電子霧化機能を実現するために電源モジュールおよび霧化モジュールに接続するために使用される。本出願は制御回路を最適化することにより、電子霧化装置の使用効果に影響を与えることなく、電子霧化装置の制御回路における溶接リード線の数を3本(電源ピンVDD、接地ピンGNDおよび霧化ピンAT)から2本(電源ピンVDDおよび霧化ピンAT)に削減する。
【0150】
次に
図26に関連して、電子霧化装置の制御回路における信号フローが各モジュールの間の流れを分析することにより、本出願の実施例により提供される制御回路の動作原理を説明する。
【0151】
図26に示すように、給電コンデンサ12とロジックコントローラM1とは電流路を形成することができる。電流路が形成されている場合には、給電コンデンサ12は、放電方式によりロジックコントローラM1に給電することができる。
【0152】
説明が必要なのは、給電コンデンサ12とロジックコントローラM1とが電流路を形成している場合、ロジックコントローラM1に給電するために、すなわち、ユーザが喫煙している間にロジックコントローラM1に給電することができるために、給電コンデンサ12は、予め充電する必要がある(例えば、電源モジュールによって充電すること)ことである。
【0153】
なお、3本の接続リード線を2本に削減した場合の電子霧化装置の正常な動作を満足させるために、特にユーザが喫煙している間に制御チップに給電するために、本出願の実施例は、ブートストラップ(給電)回路を構成する追加の給電コンデンサおよび一方向導通トランジスタ(例えばダイオード)を制御回路に追加することにより、制御回路を最適化設計した。
図26に示すように、スイッチトランジスタK1がオン状態である場合には、給電コンデンサ12、スイッチトランジスタK1および一方向導通トランジスタD1は電流路を形成することができる。この場合には、給電コンデンサ12と一方向導通トランジスタD1がブートストラップ回路を形成することができる。このように、ユーザが喫煙している間に電源コンデンサがロジックコントローラに正常に給電することを保証することができ、ユーザが喫煙している時の給電の問題を解決した。
【0154】
オプションとして、本出願の実施例において、給電コンデンサ12は、1つまたは複数のコンデンサを含んでもよく、または充電および放電機能を有する他の任意のデバイスを含んでもよく、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定することができ、本出願の実施例は限定されない。
【0155】
オプションとして、本出願の実施例において、一方向導通トランジスタD1は、ダイオードを含んでもよく、または一方向導通機能を有する他の任意のデバイスであってもよく、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定することができ、本出願の実施例は限定されない。
【0156】
本出願の実施例において、一方向導通トランジスタD1は、ユーザが喫煙していない間に回路をオンし、この場合には電池モジュールが給電コンデンサ12を充電し、そしてユーザが喫煙している間に給電コンデンサ12の放電回路を制限し、この場合には給電コンデンサ12が完全的に制御チップ13に給電するという技術的効果を有する。
【0157】
また、
図26に示すように、気流センサ11は、第2の端部a
2を介して気流強度を検知することができ、次いで気流センサ11は、気流強度を気流強度信号に変換し、第1の端部a
1を介して当該気流強度ロジックコントローラM1に出力することができる。
【0158】
理解できるように、ユーザが気流センサ11の第2の端部a2を介して喫煙している場合、気流センサ11は第2の端部a2を介して気流強度を検知できる。
【0159】
本出願の実施例では、ユーザの喫煙中に気流センサ11を用いて気流の有無および大きさを検出し、そしてレベル信号に変換して制御チップ13に出力することができる。ここで、気流センサ11は、マイクロフォンスイッチ、空気圧スイッチ、またはマイクロフォンセンサと呼ばれることもある。
【0160】
また、
図26を参照すると、ロジックコントローラM1は、気流センサ11の第1の端部a
1から出力された気流強度信号を受信し、そして当該気流強度信号に基づいてスイッチトランジスタK1のオン・オフ状態を制御し、そして当該気流強度信号に基づいてスイッチトランジスタK1のスイッチング周波数および/またはオンデューティ比を制御して霧化モジュールのパワーを調整するために使用される。
【0161】
ここで、当該オン・オフ状態は、オン状態とオフ状態を含む。スイッチトランジスタK1のスイッチング周波数とは、スイッチトランジスタK1の一定時間内におけるオン回数を意味してもよい。スイッチトランジスタK1のオンデューティ比とは、1パルス周期内の全時間に対するオン時間の割合を意味してもよい。
【0162】
例示的に、気流強度信号の信号強度が予め設定された値より小さい場合(ユーザが喫煙していない場合に対応)、ロジックコントローラM1は、スイッチトランジスタK1をオフ状態に制御する。そして、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合(ユーザが喫煙している場合に対応)、ロジックコントローラM1は、スイッチトランジスタK1をオン状態に制御する。
【0163】
ここで、上記の予め設定された値は、実際の状況に応じて設定することが可能であり、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0164】
オプションとして、本出願の実施例では、上記のスイッチトランジスタK1は、MOSトランジスタであってもよく、また、実際の使用ニーズを満たす他の任意のトランジスタであってもよく、例えば、スイッチトランジスタK1は接合型電界効果トランジスタであってもよい。具体的には、実際の使用ニーズに合わせて設定することができ、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0165】
理解できるように、本出願の実施例により提供される電子霧化装置の制御回路において、スイッチトランジスタK1がスイッチとして機能することができる。一方は、気流強度信号の信号強度が予め設定された値より小さい場合、すなわち、ユーザが喫煙していない場合には、スイッチトランジスタK1がオフ状態であり、スイッチが開いた状態となっていることに相当する。他方は、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合、すなわち、ユーザが喫煙している場合には、スイッチトランジスタK1がオン状態であり、スイッチが閉じた状態となっていることに相当する。つまり、ロジックコントローラM1は、ユーザが喫煙していないときにスイッチトランジスタK1を開き、ユーザが喫煙しているときにスイッチトランジスタK1を閉じるように制御することができる。
【0166】
具体的には、ロジックコントローラM1は、気流センサ11によって伝達された喫煙信号を受信し、そしてこの喫煙信号を処理によって変調した後にスイッチトランジスタK1を駆動し、スイッチトランジスタK1をオンさせ、この場合には、霧化モジュール内の霧化ワイヤが加熱されてリキッドを霧化する。
【0167】
本出願の実施例において、スイッチトランジスタK1は、P型のMOSトランジスタであってもよいし、N型のMOSトランジスタであってもよい。スイッチトランジスタK1によって電子霧化装置の制御回路の接続関係が異なるので、次はそれぞれ説明する。
【0168】
スイッチトランジスタK1はP型のMOSトランジスタである場合、スイッチトランジスタK1の第1の端部b1はゲートで、第2の端部b2はソースで、第3の端部b3はドレインである。
【0169】
例示的に、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合、すなわち、ユーザが喫煙している場合には、スイッチトランジスタK1がオン状態(スイッチが閉じたことに相当)であり、スイッチトランジスタK1は、より大きな電流が第2の端部b2(ソース)から第3の端部b3(ドレイン)に流すことを許すことができる。
【0170】
スイッチトランジスタK1はN型のMOSトランジスタである場合、スイッチトランジスタK1の第1の端部b1はゲートで、第2の端部b2はドレインで、第3の端部b3はソースである。
【0171】
例示的に、気流強度信号の信号強度が予め設定された値以上の場合、すなわち、ユーザが喫煙している場合には、スイッチトランジスタK1がオン状態(スイッチが閉じたことに相当)であり、スイッチトランジスタK1は、より大きな電流が第2の端部b2(ドレイン)から第3の端部b3(ソース)に流すことを許すことができる。
【0172】
第1の実施形態では、制御チップの電源ピンVDDと霧化ピンATにリード線を溶接し、電源モジュールと霧化モジュールに接続することにより、電子霧化機能を実現することができる。関連技術が3本の溶接リード線を採用していることに比べ、本出願の実施例は、電子霧化装置の正常な動作および制御を保証する上で、制御チップの接地ピンGNDに溶接リード線が不要となり、溶接リード線の引き出し数が3本から2本に削減されるため、本出願の実施例では、PCBのレイアウト設計の最適化と溶接リード線による製造コストの低減とを両立させることができるとともに、手作業による故障のリスクを効果的に回避することができる。
【0173】
上記の第1の実施形態により提供される制御回路1に基づき、以下、下記の方式1および方式2により、異なるピンの場合における電池モジュール2と当該制御回路1との具体的な回路接続関係についてそれぞれ説明する。
【0174】
方式1では、さらに
図22に示すように、第1のピンe
1は霧化ピンATであり、第2のピンe
2は電源ピンVDDである場合、第1のピンe
1(
図22にATで示される)は、電池モジュール2の負極端部s
1および正極端部s
2を順に経て霧化モジュールの一端部h
1に接続され、第2のピンe
2(
図22にVDDで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て霧化モジュールの他端部h
2に接続されている。
【0175】
方式2では、さらに
図23に示すように、第1のピンe
1は電源ピンVDDであり、第2のピンe
2は霧化ピンATである場合、第1のピンe
1(
図23にVDDで示される)は、電池モジュール2の正極端部s
1および負極端部s
2を順に経て霧化モジュールの一端部h
1に接続され、第2のピンe
2(
図23にATで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て霧化モジュールの他端部h
2に接続されている。
【0176】
第2の実施形態
【0177】
第2の実施形態では、電池モジュール2は、制御回路1における接地ピンGNDおよび霧化ピンATを介して制御回路1に接続される。以下は、
図27に関連して、この場合の制御回路1における部品およびその接続関係を例示的に説明する。
【0178】
図27に示すように、制御回路1は、気流センサ11と、給電コンデンサ12と、制御チップ13と、を含み、制御チップ13は、ロジックコントローラM1と、一方向導通トランジスタD1と、スイッチトランジスタK1とを含み、電源ピンVDDと、霧化ピンATと、接地ピンGNDとは、制御チップ13におけるピンである。
【0179】
ここで、ロジックコントローラM1は、気流センサ11の第1の端部a1に接続され、そしてスイッチトランジスタK1の第1の端部b1に接続され、ロジックコントローラM1は、電源ピンVDDを介して、給電コンデンサ12の第1の端部c1および一方向導通トランジスタD1の負極に接続され、一方向導通トランジスタD1の正極は、霧化ピンATを介して、スイッチトランジスタK1の第2の端部b2に接続され、ロジックコントローラM1は、接地ピンGNDを介して、スイッチトランジスタK1の第3の端部b3、気流センサ11の第2の端部a2および給電コンデンサ12の第2の端部c2に接続される。
【0180】
ここで、制御チップ13の接地ピンGNDおよび霧化ピンATは、電子霧化機能を実現するために電源モジュールおよび霧化モジュールに接続するために使用される。本出願は制御回路を最適化することにより、電子霧化装置の使用効果に影響を与えることなく、電子霧化装置の制御回路における溶接リード線の数を3本(電源ピンVDD、接地ピンGNDおよび霧化ピンAT)から2本(接地ピンGNDおよび霧化ピンAT)に削減する。
【0181】
説明が必要なのは、第2の実施形態における制御回路と第1の実施の形態における制御回路の部品は同じであるが、部品間の接続関係が異なる点で異なっていることである。第2の実施形態における制御回路についての説明は、上記の第1の実施形態における制御回路の詳細な説明を参照すればよく、ここでは再び説明しない。
【0182】
第2の実施形態では、制御チップの接地ピンGNDと霧化ピンATにリード線を溶接し、電源モジュールと霧化モジュールに接続することにより、電子霧化機能を実現することができる。関連技術が3本の溶接リード線を採用していることに比べ、本出願の実施例は、電子霧化装置の正常な動作および制御を保証する上で、制御チップの電源ピンVDDに溶接リード線が不要となり、溶接リード線の引き出し数が3本から2本に削減されるため、本出願の実施例では、PCBのレイアウト設計の最適化と溶接リード線による製造コストの低減とを両立させることができるとともに、手作業による故障のリスクを効果的に回避することができる。
【0183】
本出願の実施例では、上記の第2の実施形態により提供される制御回路1に基づき、以下、下記の方式3および方式4により、異なるピンの場合における電池モジュール2と制御回路1との具体的な回路接続関係についてそれぞれ説明する。
【0184】
方式3では、さらに
図24を参照すると、第1のピンe
1は接地ピンGNDであり、第2のピンe
2は霧化ピンATである場合、第1のピンe
1(
図24にGNDで示される)は、電池モジュール2の負極端部s
1および正極端部s
2を順に経て霧化モジュールの一端部h
1に接続され、第2のピンe
2(
図24にATで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て霧化モジュールの他端部h
2に接続されている。
【0185】
方式4では、さらに
図25に示すように、第1のピンe
1は霧化ピンATであり、第2のピンe
2は接地ピンGNDである場合、第1のピンe
1(
図25にATで示される)は、電池モジュール2の正極端部s
1および負極端部s
2を順に経て霧化モジュールの一端部h
1に接続され、第2のピンe
2(
図25にGNDで示される)は、第1のリード線Wの両端部w
1およびw
2を順に経て霧化モジュールの他端部h
2に接続されている。
【0186】
本出願の実施例で採用される電池モジュールは新たなインタフェース構造を有しており、以下は、本出願の実施例が上記の電池モジュールを採用した後に得られた有益な効果を分析する。
【0187】
一つ目に、本出願の実施例では、電池の内部に電池を貫通する(電池の両側を貫通する)リード線を追加することを提案し、当該リード線の一端部が制御回路に接続され、他端部が霧化器負荷に接続されており、かつ当該リード線は電池のセル部分と独立して接触していないので、関連技術における電池の横からの配線によって電池の収容スペースが小さくなり、および電池が破損しやすい状況を回避することができる。ここで、当該電池のセル部分は関連技術における設計と一致してもよい。
【0188】
電池の内部に1本のリード線を貫通するような設計は、次のようなメリットを含むことができる。まずは、電子霧化装置内の配線を減らすことができ、安全で省エネである。次は、内部配線の方式を採用することにより、電子霧化装置の内部により大きいサイズの電池を収容することができ、より長い使用時間をもたらすことができる。さらに次は、内部配線の設計を採用することにより、回路のいくつかの追加機能をより容易かつ効果的に実現することができる(例えば防水設計など)。
【0189】
二つ目に、本出願の実施例は、本来電池の同じ側にある正負極ポートが、電池の両側にそれぞれ引き出されるように配置する。このような電池設計方式は、電子霧化装置内の接続線をより短くさせ、回路の確実性がさらに高くなることができるとともに、短い線がリード線の発熱を低減することができ、電池の使用時間を長くすることができ、ユーザ体験を向上させる。
【0190】
また、電池の正極と負極を分離することにより、搬送や保管の確実性を高めることができ、そして使用している時、高温による電池の変形がもたらす短絡のリスクを防止することができる。
【0191】
本出願により提供される技術的解決策は、制御回路から引き出される溶接リード線の数を3本から2本に減らしたうえで、電池内部に貫通するリード線による電子霧化装置の回路配線の最適化設計をさらに実現し、電子霧化装置内部の長い配線を除去し、回路を簡素化することができ、そして電子霧化装置の内部により大きいサイズの電池を収容することができ、より長い使用時間をもたらすことにより、電子霧化装置の確実性を向上させることができる。
【0192】
第4の実施例:電子霧化装置
【0193】
図28に示すように、本出願の実施例は電子霧化装置をさらに提供し、当該電子霧化装置は、制御回路1と、霧化モジュール3と、上記の第3の実施例により提供される電池モジュール2と、を含む。
【0194】
ここで、セル本体Sの第1の電極端部s1は制御回路1の第1のピンe1に接続され、セル本体Sの第2の電極端部s2は霧化モジュール3の一端部h1に接続され、第1のリード線Wの第1の端部w1は制御回路1の第2のピンe2に接続され、第1のリード線Wの第2の端部w2は霧化モジュールの他端部h2に接続される。制御回路1は、電子霧化機能を実現するために電池モジュール2と霧化モジュール3とを制御して電流路を形成するために使用される。
【0195】
なお、上記の電子霧化装置における電池モジュール2および制御回路1と、霧化モジュール3との接続関係は、具体的に、上記の第3の実施例における電池モジュールおよび制御回路と、霧化モジュールとの接続関係の詳細な説明を参照すればよく、ここでは再び説明しない。
【0196】
オプションとして、本出願の実施例において、電子霧化装置は、例えば電子タバコのような加熱霧化装置であってもよいし、また、例えば吸入式エネルギーバーのようなものであってもよいし、または他の任意の可能な電子霧化装置であってもよく、具体的には、実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。説明と理解の便宜上、以下は、電子霧化装置が電子タバコであることを例として、本出願の実施例により提供される電子霧化装置を例示的に説明する。
【0197】
本出願の実施例では、上記の霧化モジュール3(霧化器またはカートリッジとも呼ばれることがある)は、霧化ワイヤ(負荷電熱ワイヤとも呼ばれる)およびリキッドを含むことができる。実際に実現する際には、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、続いてリキッドが霧化される。
【0198】
オプションとして、本出願の実施例では、接触点の磁気吸着により電池モジュール2と霧化モジュール3との間の組み立てを実現することができ、これで回路の完全な接続を実現することができる。もちろん、実際の使用ニーズを満たす他の任意の方式を採用して組み立ててもよく、具体的には実際の使用ニーズに基づいて決定でき、本出願の実施例に限定されるものではない。
【0199】
現在、従来の電子霧化装置の設計に各部分の間にコードを使用して接続する必要があり、同時にPCB部分の面積が比較的に小さいため、比較的に細い溶接リード線を使用する必要があり、このように2つのデメリットをもたらすことがある。一つ目に、比較的に細くて短い線の溶接難度が比較的に大きくて、机械で操作することができなく、手作業で溶接する効率と安定性を保証することができない。二つ目に、細いリード線の等価抵抗値が大きくて、ユーザが正常に喫煙している時に発生する発熱量が大きくなり、回路の必要のないエネルギー消費量を増加させる一方、激しい発熱は溶接接合部でのはんだ切れを引き起こし、回路の動作異常ひいては電池のショートによる危険を招く可能性がある。
【0200】
そこで、上記の技術的課題を解決するために、本出願では、補助基板を用いて制御回路と電池モジュールとを接続することにより、すなわち、PCBの溶接する必要があるピンに接続ピンを加えて、リード線が溶接されていた補助基板に接続することを提案する。また、本出願では、制御回路から外部に引き出されるリード線の数を3本から2本に減らしたうえで、接続ピンの正確な位置決めを容易にし、補助基板を有効に用いて制御回路と電池を組み立てる際の完全な機械生産を実現することができ、手作業で溶接による不良を防止するとともに、人的生産コストを削減することができる。
【0201】
例示的に、
図29に示すように、電子霧化装置の回路は、補助基板Fをさらに含み、当該補助基板Fは、電池モジュール2と制御回路1とを接続するために使用される。当該補助基板Fは、第1のパッドf
1と第2のパッドf
2とを含む。ここで、第1のピンe
1は、第1のパッドf
1に接続され、当該第1のパッドf
1は、圧接方式で電池モジュール2の電極端部(正極端部または負極端部)に接続される。第2のピンe
2は、第2のパッドf
2に接続され、当該第2のパッドf
2は、圧接方式で第1のリード線Wの一端部に接続される。
【0202】
オプションとして、
図29に示すように、第1のパッドf
1には第1のピンe
1を固定するための第1の孔g
1が含まれている。第2のパッドf
2には、第2のピンe
2を固定するための第2の孔g
2が含まれている。ここで、補助基板Fの2つの円形孔g
1およびg
2は、制御回路1において引き出される必要があるピン(例えば、接地ピンGND、霧化ピンAT)に対応している。第1のパッドf
1および第2のパッドf
2は、圧接技術によって電池モジュールの対応する側に直接接続することができ、より大きい圧接面積は、溶接接合部の安定性を確保することができ、そして溶接接合部による寄生インピーダンスを低減することができる。上記の設計により、制御回路と電池モジュールとの間の接続のための短い線を完全に必要とせず、同時に完全な機械的生産を実現することができる。
【0203】
実際に実現する際に、ユーザが喫煙しているシーンでは、すなわち制御回路1内のスイッチトランジスタK1がオンしている場合には、電源モジュール2および霧化モジュール3が電流路を構成することができ、霧化モジュール3内の霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、続いてリキッドを霧化して電子霧化機能を実現する。以下では、上記電子霧化装置の回路の可能な実施形態に関連して、電子霧化装置の可能な実施形態について説明する。
【0204】
1つの可能な実施形態において、
図30は、
図22を関連して示されたスイッチトランジスタK1がN型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がドレインDからソースSに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0205】
別の可能な実施形態において、
図31は、
図23を関連して示されたスイッチトランジスタK1がP型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がソースSからドレインDに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0206】
また別の可能な実施形態において、
図32は、
図24を関連して示されたスイッチトランジスタK1がN型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がドレインDからソースSに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0207】
さらに別の可能な実施形態において、
図33は、
図25を関連して示されたスイッチトランジスタK1がP型のMOSトランジスタである電子霧化装置の回路の概略図である。スイッチトランジスタK1がオンしている場合(このときにスイッチトランジスタK1は、比較的に大きな電流がソースSからドレインDに流されることを許す)、電源モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を構成することができ、霧化ワイヤに電流が流れると、霧化ワイヤが発熱し、リキッドを霧化して電子霧化機能を実現することができる。
【0208】
次に、
図33を参照しながら、スイッチトランジスタK1がP型のMOSトランジスタであることを例として、電池モジュール2と、霧化モジュール3とが上記の制御回路1に接続されている場合の電子霧化装置の動作過程について全体的に説明する。
【0209】
(1)ユーザが喫煙していない状態において、電池モジュール2の正極は霧化モジュール3および制御回路1内の一方向導通トランジスタD1を介して給電コンデンサ12の上極板に接続され、給電コンデンサ12の下極板は電池モジュール2の負極に接続されることにより、電池モジュール2が給電コンデンサ12を充電する。ここで、給電コンデンサ12の上下極板の間の電圧差は、電池モジュール2の電圧値とほぼ同じである。説明が必要なのは、この場合には、霧化モジュール3内の霧化ワイヤは導線として機能し、リキッドは霧化されないことである。一方、電池モジュール2は、制御回路1内のロジックコントローラM1に給電し、定期的に気流センサ11の信号状況を検出し、ユーザの喫煙動作の命令を待っている。
【0210】
(2)ユーザが喫煙しているときに、気流センサ11が気流を検出し、そしてそれをレベル信号に変換して制御チップ13内のロジックコントローラM1に伝達し、当該ロジックコントローラM1がスイッチトランジスタK1を閉じるように制御し、このときに電池モジュール2と霧化モジュール3とが電流路を形成し、霧化モジュール3が発熱し始めてリキッドを霧化し、霧化効果を形成する。この過程おいて、ロジックコントローラM1は、ユーザの喫煙の吸う力の強さに応じてPWM調整の方式により、霧化ワイヤのオン・オフ時間を制御して、リキッド霧化量を調整することができる。
【0211】
このとき、電池モジュール2は、制御チップ13内のロジックコントローラM1への給電を継続することはできないが、ダイオードD1の存在により、スイッチトランジスタK1を閉じた後も、給電コンデンサ12の上下極板の間の電位差は電池の電圧と等しく、このときに給電コンデンサ12は電池モジュール2を引き継いで制御チップ13内のロジックコントローラM1に給電し、喫煙時のロジックコントローラM1の正常な機能を維持する。
【0212】
(3)ユーザが喫煙動作を終了した後、スイッチトランジスタK1が開となり、このときに電池モジュール2は改めてロジックコントローラM1に給電するとともに、給電コンデンサ12を再充電し、この充電過程は非常に迅速であり、すなわち、ユーザの2回の喫煙動作間隔が短くても、給電コンデンサ12の充電が完了することを保証することができる。
【0213】
これにより、本出願の実施例は、制御チップの溶接リード線の数が3本から2本に減らされた後の電子霧化装置の正常な給電および動作を実現することができる。
【0214】
本出願の実施例では、設計が改良された電池を採用することにより(すなわち、電池内部にリード線が設けられる)、電子霧化装置内の回路配線の最適化設計を実現し、電子霧化装置内の長い配線を除去することができ、リード線が電池の横から通過することによる電池への影響を回避するだけでなく、電子霧化装置内により大きい容量の電池を収容し、電子霧化装置の使用時間をより長くすることができる。したがって、本出願の実施例により提供される電子霧化装置の電池構造は、電子霧化装置の確実性を向上させることができる。
【0215】
前記の実施形態において、各実施形態についての説明はそれぞれ重要点があり、ある実施形態で詳細に記述または記載しない部分は、他の実施形態の関連記述を参照することができる。
【0216】
当業者であれば、本明細書で開示される実施例に合わせて説明された様々な例のユニットおよびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せによって実現できることを意識できる。これらの機能がハードウェアまたはソフトウェアの形態で実行されるかどうかは、技術的解決手段の具体的な応用および設計上の制約条件による。当業者であれば、ぞれぞれの具体的な応用に対して異なる方法を利用して記述される機能を実現することができるが、このような実現は本出願の範囲から逸脱しないことを理解されたい。
【0217】
本出願によって提供される実施形態において、開示された装置または電子デバイスおよび方法は、他の方法で実施され得ることを理解されたい。例えば、以上説明された装置または電子デバイスの実施形態は例示に過ぎず、例えば、モジュールまたはユニットの区分けは、論理的な機能上の区分けにすぎず、実際の実施では、例えば複数のユニットまたはアセンブリを組み合わせたり、別のシステムに統合したり、一部の特徴を無視したり、実行しないなど、他の区分け方法も用いることができる。一方、図示または説明した相互間のカップリングまたは直接カップリングまたは通信接続は、いくつかのインタフェース、装置またはユニットを介した間接カップリングまたは通信接続であってもよく、電気的、機械的または他の形態を用いることができる。
【0218】
上記の分離部品として記載されたユニットは物理的に分離されてもよいし、分離されなくてもよいが、ユニットとして示される部品は物理的ユニットであっても、そうでなくてもよく、つまり、1つの場所に配置することも、複数のネットワークユニットに分散することもできる。本実施例の解決的手段を達成するために、実際の必要に応じてユニットの一部または全部を選択することができる。
【0219】
理解すべきなのは、本出願の明細書および特許請求の範囲において使用されるとき、「含む」という用語は記載される特徴、全体、ステップ、操作、要素および/または組立体のような存在を示すが、1つ以上の他の特徴、全体、ステップ、操作、要素、組立体および/またはそれらの集合の存在または追加は排除しないことである。
【0220】
また、本出願の明細書および特許請求の範囲において使用される「および/または」という用語は、関連する列挙された項目の1つまたは複数の任意の組み合わせおよび全ての可能な組み合わせを意味し、そしてこれらの組み合わせも含まれることを理解されたい。
【0221】
本出願の明細書および添付された特許請求の範囲において使用されるように、用語「の場合」という用語は、文脈に応じて「のとき」、「すると」、「決定に応じて」または「検出に応じて」と解釈され得る。同様に、「決定された場合」または「[記載された条件またはエベント]が検出された場合」という語句は、文脈に応じて「決定すると」、「決定に応じて」、「[記載された条件またはエベント]が検出されると」、または「[記載された条件またはエベント]が検出されたことに応じて」を意味すると解釈され得る。
【0222】
なお、本出願の明細書および添付された特許請求の範囲の説明において、用語「第1」、「第2」、「第3」などは、単に説明を区別するために使用されるものであり、相対的重要性を示すまたは暗示するものとして理解することはできない。
【0223】
本出願の明細書に記載された「1つの実施形態」または「いくつかの実施形態」を参照するなどとは、本出願の1つまたは複数の実施形態に、その実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、または特性が含まれることを意味する。したがって、本明細書の異なる箇所で現れる「1つの実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「他のいくつかの実施形態において」、「別のいくつかの実施形態において」などの文言は、他の方法で特に強調されない限り、必ずしもすべて同じ実施形態を参照するものではなく、「1つまたは複数であるがすべての実施形態ではない」を意味する。用語「含む」、「備える」、「有する」、およびそれらの変形は、他の方法で特に強調されない限り、「含むが、これらに限られない」ことを意味する。
【0224】
上記の実施形態は本出願の技術的解決手段を説明するためのものであり、これに限定されるものではない。前記の実施形態を参照しながら本出願を詳細に説明したが、当業者であれば、前記の各実施形態に記載された技術的解決手段を変更し、またはその技術特徴の一部を等価的に置換することができることを理解すべきである。これらの変更や置換は、対応する技術的解決手段の本質が本出願の各実施形態の技術的解決手段の精神および範囲から逸脱することなく、本出願の保護の範囲に含まれるべきである。